JP2002513828A - 菌細胞壁を有する多孔質構造 - Google Patents

菌細胞壁を有する多孔質構造

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、菌細胞壁材料から作成した多孔質構造に関し、上記細胞壁材料が、接合真菌類(division Zygomycota)から選択された菌から誘導され; 懸濁液状の上記細胞壁材料が、多孔質構造となるように乾燥に供され;乾燥した材料が、1%NaCl水溶液の少なくとも15ml/gの液体吸収特性を有し;密度0.01〜0.03g/cm3で、吸収の最初の1分間に少なくとも10mm水平方向に、且つ吸収の最初の1分間に少なくとも5mm垂直方向に、水の移送能力を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発名の属する技術分野 本発明は、良好な吸収特性、液体移送特性並びに高分子及び微生物の結合特性
を有する菌細胞壁を備えた多孔質構造、その製造方法及び創傷治療、個人衛生、
フィルタ補助製品などの創傷衛生製品の用途に関する。
【0002】 発明の背景 大量の液体を吸収する材料は、伝統的に架橋合成ポリマーいわゆる超吸収剤(
SAP)からなるので、衛生製品産業界での商業的用途の超吸収材は、架橋ポリ
アクリル酸塩からなる。今日、超吸収材は、ナプキン、衛生タオルに用いられる
。合成吸収材を用いる問題としては、これらが生物学的に分解可能ではないこと
である。よって、最近は、良好で生物学的に分解可能な吸収材について努力がな
されている。
【0003】 超吸収材料は、化学的/物理的特性及び物理的形状のために、通常は液体に拡
散する能力が極めて限定される。拡散能力を向上させるために、今日では、セル
ロースなどの担体繊維を添加する。液体に自己拡散する吸収材があったならば、
この添加材は除外するか少なくすることができる。
【0004】 吸収材の他の用途分野としては、圧迫ガーゼや創傷包帯などの創傷治療製品が
ある。このような製品は、結合液を除き、バクテリアや他の微生物の増殖、伝播
、伝染を防止する特性を持っているべきである。バクテリアは、創傷の治癒経過
に影響を及ぼし、周囲の組織に拡がることがある。よって、包帯材料がバクテリ
アを吸収し、且つ創傷の液体が吸収される時に同時に有効な方法で任意の分解生
成物を結合することが望まれている。
【0005】 キチン・キトサンを有する菌は、創傷治癒能力を有していることが判ってきた
ので、創傷治療製品に用いられている。創傷治療包帯は、米国特許(US−A−
4,960,413)で、キチン・キトサンのみを得るために、アルカリ溶液で
処理した微小菌から導出した多くの繊維を含んでいることが説明されている。こ
れらには、菌糸が糸状である糸状菌の菌糸を用いるので、細胞の壁のみを用いる
。この物質は、不特定の創傷治癒に応用されるが、生物学的超吸収性は用いない
【0006】 定期刊行物(J. of Biomed. Material Res., vol.28, 1994, 463-469)よれば、
キチン・キトサンの原料として異なる菌株について研究した。できるだけ純粋な
キチン・キトサン材料を産出するために、水酸化ナトリウム及び酢酸を用いて原
料を処理したが、この原料では、良好な吸収能力が得られたという情報はなかっ
た。
【0007】 スウェーデン特許第465,678号は、ヘキソースアミン及びキチン・キト
サンを有する菌体細胞壁に関するが、この特許には、水性媒質から負に荷電した
製品を回収又は除去するために用いることができる材料が示されている。菌材料
は、ポリマー類(蛋白質、水性液からの酵素など)用の選択的凝集剤及び/又は
イオン交換材などとして用いることができる。この材料は、限定された液体吸収
能力を有するコンパクトな構造である。 本発明の目的は、液体を吸収し、さらに、このような材料の前記所望特徴を満
たす多孔質構造を創出することである。
【0008】 発明の概要 本発明は、良好な吸収特性、液体移送特性並びに高分子及び微生物の結合特性
を有する菌細胞壁を備えた多孔質構造、その製造方法及び創傷衛生製品の用途に
関する。
【0009】 多孔質構造は、例えばヘキソースアミンを有する接合真菌類(division Zygom
ycota)に属する菌類の細胞壁材料を備えている。菌類は、必要により破砕し、
化学剤を用いて抽出行程を数回行うと、懸濁液が生成される。この懸濁液は、材
料が多孔質構造になるように、例えば空気乾燥、粉霧乾燥好ましくは凍結乾燥を
利用して乾燥される。結果的に得られる材料は、ユニークな毛細管システムとな
り、大量の液体を吸収且つ移送することができ、更に蛋白質や他の高分子やバク
テリアなどの細胞も吸収することができる。ここで多孔質なる用語は、大量の空
気を含む材料ではあるが脆弱ではないと言う意味である。材料は、密度が小さく
、最大でも0.1g/cm3好ましくは、0.05g/cm3である。 ここで乾燥なる用語は、ある量の水が除去される即ち多孔質構造が可能となる
ように一部又は全部の水が懸濁液から水が除去されることを意味する。
【0010】 抽出処理では、細胞含有物が除去され、細胞壁は束縛がなくなるので、細胞壁
は、細胞壁構造を囲む多数の微細繊維に任意に分割された微細な多孔質ネットワ
ーク構造をつくる。菌の細胞壁は、主としてマイクロチューブとして存在する。
というのも、材料は菌糸から導かれるからである。即ち、この材料は、糸状であ
ると特徴付けることができる。
【0011】 この材料は、大量の空気を含んでいるが、液体、高分子や微生物の細胞で置き
換えることができる。この多孔質の菌細胞壁構造は、液体吸収剤として、並びに
粒子、分子及び/又は細胞/生物の吸収材として用いることもできる。この構造
は、自由膨張ができるので、この材料は、水中での膨張/吸収後に、十分にその
3次元形状及び構造を維持し、長期間後(1週以上)であっても、分解/溶解の
兆候を示すことがない。構造の微細な毛細管システムによって、外部繊維を追加
することもなく、液体を拡散させる能力がある。
【0012】 材料はそのまま乾燥しても良いし、1つ以上の面に結合させてもよい。この面
は、発泡体又は合成繊維セルロースなどの繊維であってもよい。繊維が吸収性の
ものであれば、材料は、好ましくは、高分子/微生物吸収特性を有するようにな
る。材料は、乾燥後、面に付着させることができる。材料は、例えばフリーズ・
プレス法によって細胞壁糸の破砕後は、面に吸着するようになる。
【0013】 材料は、極性を有し、負に荷電された高分子例えば蛋白質又は荷電多糖類を用
いてドーピングすることができる。ドーピングによって、他の特性を有する材料
が可能となる。酵素を用いてドーピングを行えば、材料には酵素活性を持たせる
ことができる。
【0014】 材料は、ゲルの状態でも使用できるが、ゲルは、該材料を含有する懸濁液の凍
結及び解凍によって得られ、これによって、吸収能力を有する多孔質となる。材
料のゲルを用いる利点は、例えば、包帯が既に水分を含んでいる場合である。湿
気のある環境では、はん痕の形成がないように保護するので、このような創傷包
帯に利点がある。凍結/解凍法が、凍結乾燥法よりもコスト的に有効な生産技術
手段であるので、生産の観点からは、ゲルは利点を有する。
【0015】 発明の詳細な説明 多孔質構造は、ヘキソースアミンのポリマー、(接合真菌(Zygomycoat)部門、
アブシジア(Abisidia)、ムコール(Mucor)、クモノスカビ(Rhizopus)科の)1次
キチン・キトサンを有する菌細胞壁を備えている。脂質、蛋白質、核酸及び可溶
性キトサンを除去するために、菌は抽出に供される。抽出をより簡単にするため
に、通常は、菌は、物理的に破砕する。適切な処理に従って、菌糸は、以下に供
される: a)物理的破砕及び/又は脂質を除去するために有機溶媒を用いる処置、及び b)アルカリ又は1つ以上の酵素を用いて、蛋白質及び核酸を除去する処置、必
要であれば、酸を用いて可溶性キトサンを除去する処置。 材料の懸濁液はこのようにして得られる。材料の懸濁液の作成法は、スエーデ
ン特許(SE−C−465,678)に記述されている。尚、この材料から本発
明による多孔質構造を作成することができる。しかしながら、この方法は、単な
る一例であって、本発明が前記方法によって作成された構造に限定されるもので
はない。 また、直接にアルカリ及び酸を用いて、抽出を行える可能性もある。
【0016】 懸濁液は、材料が、例えば空気乾燥、粉霧乾燥、好ましくは凍結乾燥を利用し
て多孔質構造を得るようにして、乾燥される。材料を空気乾燥となるようにすれ
ば、少なめの多孔質構造が得られるので、材料の軽さはなくなる。懸濁液に異な
る添加剤を加えることによって、材料の乾燥特性を改良することもできる。イソ
プロパノールなどのアルコールを添加すると、溶媒交換による乾燥行程が可能と
なる。懸濁液の表面張力を小さくしようとする場合は、界面活性剤(例えば、Tri
tion X100)を添加することができる。材料に正の電荷を導こうとするには、懸濁
液をpH7以下好ましくは3〜5の酸性にすることができる。また、荷電特性や
最終構造の極性を変えるために、他の化合物も添加することができる。 また、高分子を懸濁液に加えてもよい。例えば酵素など蛋白質又はヘパリンな
どの荷電多糖類である。何を添加したかによって、他の特徴を有する材料を得る
ことができる。例えば、酵素を添加した場合、材料は酵素活性を有することにな
る。
【0017】 結果生成物、特に凍結乾燥したものは、ユニークな毛細管システムを有し、こ
れは、大量の液体を吸収し又移送もすることができる。材料は、その多孔質構造
のため、密度が低く最大でも0.1g/cm3、好ましくは0.05g/cm3であ
る。従って、材料は大量の空気を含んでいる。空気は、液体又は微生物材料で置
き換えることができる。従って、多孔質細胞壁構造は、上等の吸収材である。こ
の構造では、自由膨張が可能なため、この材料は、水中での膨張/吸収後に、十
分にその3次元形状及び構造を維持し、長期間後(1週以上)であっても、分解
/溶解の兆候を示すことがない。構造の微細な毛細管システムによって、外部繊
維を追加することもなく、液体を拡散させる能力がある。この材料は、少なくと
も1%NaCl水溶液を15ml/g吸収する(実験例3)。
【0018】 材料は、大量の液体を急速に移送する。これは、大量の空気を含む材料で発生
する。空隙量は、少なくとも80%で、好ましくは少なくとも90%、より好ま
しくは少なくとも95%である。このように低密度の材料は、液体を能動的に加
える場合は、高吸収能力があるが、移送能力/拡散は極めて低いという特徴があ
る。菌細胞壁材料では、相互に接続した細胞壁管の広範システムがあり、その管
は微細な毛細管の連続システムを作り、この毛細管には良好な吸収能力が備わる
。入ってくる液体に利用可能な大空隙量と組み合わせて、これによって、急速且
つ大量の液体移送能力を導く。例えば、水の液体移送能力は、0.01〜0.03
g/cm3で、吸収の最初の1分間、水平方向に、少なくとも10mm、好まし
くは少なくとも15mm、より好ましくは25mmであり、吸収の最初の1分間
、垂直方向に、少なくとも5mm、好ましくは少なくとも10mm、より好まし
くは20mmである(実験例6)。
【0019】 材料は、その吸収及び移送能力以外に、結合能力を有する。結合され得るもの
には、バクテリア、イースト菌を含む微生物、動物細胞、蛋白質など高分子、エ
ンドトキシン、分子塊(molecular aggregates)などの細胞破砕物、及び粒子など
が含まれる。材料には、高分子結合能力があり、これは、菌細胞壁材料1g当た
り少なくとも0.1gのウシ血清アルブミン(bovine serum albumin)である。こ
の材料の高分子結合能力の例としては、液体1ml当たり1mgの菌細胞壁材料
と、懸濁液1ml当たり108の大腸菌(E.coli)を有する懸濁液のバク
テリアの少なくとも80%を結合する。
【0020】 菌細胞壁材料が、粒子サイズ20μm未満に破砕される場合は、材料は、pH
7であり、pH6では、正のゼータ電位及び/又はゼータ電位が少なくとも10
mV、好ましくはpH6で少なくとも20mVである。ヘキソースアミンは、菌
細胞壁材料の少なくとも5重量%である。
【0021】 材料はそのまま乾燥しても良いし、1つ以上の面に結合させてもよい。この面
は、発泡体又は合成繊維セルロースなどの繊維であってもよい。繊維が吸収性の
ものであれば、材料は、液体吸収特性を有するようになる。繊維が非吸収性のも
のであれば、材料は、蛋白質/バクテリア/細胞結合特性を有するようになる。
例えば、繊維が樹脂でできていれば、材料は、好ましくは蛋白質/バクテリア/
細胞吸収特性を有するようになる。このようにして、構造を変更することができ
るので、液体の吸収及び微生物の吸収について適切な特性が得られる。 材料は、乾燥後に面にも付着させることができる。
【0022】 菌細胞壁材料は、ナプキン、失禁保護、衛生タオル、タンポンなどの衛生治療
製品、及び圧迫ガーゼ、包帯などの創傷治療製品に用いることができる。ナプキ
ン、失禁保護、衛生タオルなどのような吸収する製品は、通常は数層からなって
いる。菌細胞壁は、面材料の直下に又は"high loft"材料のなどの入口/移送層
の直下に配してもよい。例えばナプキン、失禁保護、衛生タオルの場合は、材料
は、吸収及び/又は拡散材料や香り保護剤として用いることができる。包帯では
、材料は、酵素などの蛋白質を用いてドーピングされたいる場合を除き、バクテ
リア及び液体の結合用に使うことができるが、更に特性を加えることもできる。
【0023】 菌細胞壁材料の好適な用途である包帯の一例としては、閉塞(occlusion)包帯
がある。この包帯の液体吸収能力は、所望により変えることができる。例えば、
材料の移送長及び吸収速度に影響を与える毛細管力(capillary force)は、凍結
乾燥した菌細胞壁材料の変更によって調節することができる。
【0024】 所望の包帯のタイプに依って、細胞壁材料は、創傷から分離されるか又は分離
されない。材料の成分、キトサン・キチンは、創傷治癒経過に良好な効果がある
と言われているが、その理由は、材料を面に接触させると利点があるからである
。包帯は、乾燥性及び湿潤性の創傷面用につくることができる。
【0025】 本発明の、実験例は以下のとおりである。 (実験例1)多孔質構造の作成 キトサン・キチンを有する菌が、脂質を除去するために、物理的破砕に供され
及び/又は有機溶媒を用いて処理された。次いで、材料は、蛋白質及び核酸を除
去するために、アルカリ及び/又は酵素で処理された。この方法は、スウェーデ
ン特許(SE−C−465,678)に、より詳細な説明がある。 懸濁液は、いわゆるチーズフード型(cheese hood model)と呼ばれる凍結乾
燥機を用いて、凍結乾燥した。これは、真空ポンプ、及びクールトラップ(cool
trap)と呼ばれる冷却エレメントからなる。 菌細胞壁材料の懸濁液を、プレート上に所望の厚さ約3〜5mmに拡げた(こ
の材料は、凍結乾燥前後の厚みが同一であった)。このプレートを、フィルムで
カバーしたが、この場合は、材料が乾燥後プレートに付着するのを避けるために
、シリコンフィルムであった。プレートを、フリーザーに1日以上又は材料が乾
燥するまで置いた。 得られた材料は、密度が0.01〜0.1g/cm3の極めて多孔質の構造であ
った。材料の密度は、懸濁液中の菌細胞壁の濃度がどのくらいであったに依存し
た。例えば、液体1ml当たり10mgの菌細胞壁の濃度では、乾燥した材料は
、密度0.01g/cm3が得られた。
【0026】 (実験例2)繊維に結合した多孔質構造の作成 実験例1による材料の懸濁液に、ビスコース繊維を浸した。この懸濁液を攪拌
した。細胞壁材料は、急速にこの繊維に付着した。次いで、繊維を懸濁液から引
き上げて、網の上において乾燥した。ビスコース繊維の菌細胞壁材料の含有量が
少ないと、即ちビスコース繊維に基づく菌細胞壁材料が数%であると、材料は、
室温又は加熱キャビネット内でで乾燥することができる。菌細胞壁が大量、10
〜20%の場合は、固くなった部分が得られるという問題のリスクがあった。即
ち、菌細胞壁材料は、その構造を失った。このような条件の中で、材料は、好ま
しくは、凍結又は粉霧乾燥を用いて乾燥した。
【0027】 (実験例3)高分子をドーピングした多孔質構造の作成 負に荷電した高分子ヘパリンを、実験例1による菌細胞壁材料の懸濁液に、攪
拌しながら添加した。高分子は、菌細胞壁材料に付着させてから、実験例1に従
って乾燥した。
【0028】 (実験例4)多孔質構造の吸収特性 実験例1による多孔質材料の液体吸収特性は、1%NaCl水溶液で処理した
。この材料体は、微細メッシュの網に載せて、自由膨張により液体を吸収させた
。液体吸収は、更に、保持について試験した。保持とは、圧力下での材料がどの
くらいの量の液体を保持するのかの測定である。次いで、材料は、ガラスビーズ
を底部に有する遠心チューブ内の透析チューブ内に置いた。材料の測定は、30
0g×10minの遠心分離後に行った。透析チューブの小孔のサイズは、0.
01μmであった。 凍結乾燥した菌細胞壁材料を検討したが、参照には、セルロースとSAP(市
販架橋ポリアクリル酸塩、SCA,Molnlyeke,SE)を使用した。そ
の結果は、以下の表から明らかである。
【0029】
【表1】
【0030】 菌細胞壁材料の値は、自由膨張でのもので、市販の所謂超吸収材の多くに比肩
できるものである。特に印象的はことは、菌細胞壁材料が、圧力下で液体を保持
することである。この材料は、通常”超吸収”特性を得るための必要事項である
架橋をしていないということから、これは、極めて尋常ではない。
【0031】 (実験例5)菌細胞医壁材料混合物及び他のセルロース状吸収材料の吸収特性 菌細胞壁材料の懸濁液に、セルロース繊維(ビスコース)を混合して、菌細胞
壁材料の最終含有量が混合液の12重量%(乾燥量)となるように、水中に懸濁
させた。参照として、乾燥ビスコースと市販粒状超吸収材(架橋ポリアクリル酸
塩)の混合物を用い、後者が混合液の12重量%となるようにした。これらの材
料は、表2に従って、吸収について調べた。吸収は、繊維体の全吸収に関連して
おり、且つ計算した吸収は、繊維のない菌細胞壁材料による吸収に関連している
【0032】
【表2】
【0033】 (実験例6)凍結乾燥均一被検体中の液体の分布 被検体の寸法は、54×27×4mm及び54×27×1.5mmで、後者の
被検体は、材料の上に載置したウェイトで、圧縮したものである。各ロット0.
3mlの液体(1%NaCl水溶液)を、被検体の短辺に加えた。
【0034】
【表3】
【0035】 材料による液体の移送活性についての試験についても行った。50×50×4
mmサイズの被検体は、定流量液体(1%NaCl水溶液)を吸収した。上部か
ら被検体の中心に液体を加えて、この液体が被検体の短い方に達しても流出しな
いようにして行った。
【0036】
【表4】
【0037】 (実験例7) この方法により、液体を垂直上方向へ移送することについて、材料の能力測定
結果が得られた。12×1.5cmサイズの材料片を縦に吊るして、最下部が、
液体で満たしたボールの液面下数ミリメートルに浸されるようにした。浸してか
ら、異なる時間間隔で、上昇高さを測定した。 菌細胞壁材料:0.5%懸濁液の凍結乾燥材料。重量:65mg。密度:0.
014g/cm3
【0038】
【表5】
【0039】 比較してみると、セルロース繊維及びウェテックス・シート(Wettex sheet:
ビスコース発泡体、密度0.13g/cm3)共に、20分後の全上昇高は12c
m、上昇高速度は0.6cm/minであった。本発明による圧縮菌細胞壁材料
(密度0.022g/cm3)は、最初の1分間で液体を25mm移送し、5分
後には50mm、25分後には75mmに達した。 通常は毛細管力が弱い極めて低密度の材料にも関わらず、ここでは、菌細胞壁
材料は、良好な結果を示した。最適な毛細管材料であるセルロース繊維及びウェ
テックス・シートと比較して、本材料は、7cmもの驚くべき良好な結果を示し
た。
【0040】 (実験例8)高分子及び微生物の結合能力 これらの試験で、材料の高分子結合能力を試験した。凍結乾燥した菌細胞壁材
料は、菌細胞壁材料1g当たり少なくとも0.1gのウシ血清アルブミンを吸収
した。菌細胞壁材料1g当たり0.1g以上のウシ血清アルブミンを吸収結果も
得られた。 さらに、微生物結合能力を試験したが、1ml当たり1mgの菌細胞壁材料及
び大腸菌(E.coli)細胞108を服務懸濁液中の少なくとも80%であっ
た。最高で99%の結合結果も得られた。
【0041】 (実験例9)包帯の構造デザイン ここでは、閉塞包帯について2つの構造例を示す。包帯では、1〜3%菌細胞
壁材料の懸濁液から凍結乾燥した菌細胞壁材料が用いられる。凍結乾燥材料の密
度は、懸濁液中の菌細胞壁材料の内容に依って変えることができる。よって、材
料の毛細管も影響を受けて、吸収及び拡散能力も影響を受ける。材料の特性は、
所望により且つ所与の優先位によって変えることができる。 必要な包帯のタイプに依って、細胞壁材料は、創傷から分離することもできる
し、しなくてもよい。材料の成分、キトサン・キチンは、創傷治癒経過に良好な
効果があると言われているので、材料を面に接触させると利点がある。 包帯のタイプに依って変えられる多くの層を含んでいる包帯が、所望されてい
る: 創傷面層は、創傷液が通過はするが再生細胞が増殖してその中に入り込むのを
防止する。一例としては、薄い穿孔した不活性ポリエチレンホイルである。 上層は、機械的シールドとして機能し、蒸気を透過する。これは、さらに包帯
を安定させるために、任意に用いることができる。例えば、発泡ポリエチレンな
どの発泡体が適切に用いられる。
【0042】 また、水及びガス透過性の不活性フィルムである外側フィルムを用いることが
できる。一例としては、穿孔した不活性ポリエチレンフィルムである。 乾燥創傷面用の包帯を構成するために、5mm厚さの、創傷面層(図2)上の
凍結乾燥菌細胞壁材料を提供することができる。さらに、上述に従って、超吸収
材からなる凍結乾燥菌細胞壁材料の上側に上層を設けても良い。この層は、毛細
管力で菌細胞壁に排水設備して、創傷面から包帯の上側への液体“ポンプ”とし
て機能する。包帯では、液体は気相に変換されて包帯から任意の外側フィルム経
由で出て行く。同様にして、超吸収材層は、菌細胞壁層を除去することなく、除
外することがでる。この菌細胞壁層は、吸収材が飽和した場合に、創傷液の量を
除去するために創傷治癒の邪魔をすることがある。
【0043】 感染した湿潤創傷の場合は、創傷液の吸収能力について、且つ創傷分泌液中に
ある蛋白質、細胞、細胞残滓及び他の物質に関して、より高い要求事項を提起す
ることになる。よって、凍結乾燥した菌細胞壁材料を、例えばセルロースやアル
ギン酸塩などの繊維材料と混合させても良い(図2)。従って、大きな内部活性
面を有する均一な材料構造を作ることができ、吸収体の外周部へバクテリア細胞
を流す保証ができる。菌細胞壁体上に、微晶性セルロース、微生物多糖類、アル
ギン酸塩や重合架橋アクリル酸塩などの超吸収材層を設けることができる。この
層の上に、発泡ポリウレタンなどの上層及び外側フィルムを設けることができる
【0044】 (実験例10)イースト菌の増殖抑制 菌細胞壁材料の懸濁液に、最終濃度105〜106個/mlとなるように、イー
スト菌を加えた。微生物の活性/増殖は、二酸化炭素の測定により定量された。
菌細胞壁材料の3.2mg/mlを用いる試験を20日間、他については約4日
間行った。試験後、微生物が菌細胞壁材料で殺菌されたのか或いは単に不活性化
されたのかを判定するために、生存度について、懸濁液を培養をした。使用した
微生物は、カンジダアルバンス(Candida albans)である。
【0045】
【表6】
【0046】 (実験例11)バクテリア増殖の抑制 本発明による菌細胞壁材料の希釈懸濁液中でのバクテリア増殖減少の定量は、
1mlの懸濁液を0.1mlのバクテリア懸濁液(約50バクテリア)に加えて
行った。そこで、混合液を、室温で30分間振とうした。その後、この懸濁液は
、寒天プレートに植えつけ、32℃×5日間培養し、その後、生きたコロニーの
数を顕微鏡下で数えた。用いた参照は、ポシティブコントロール(栄養)及び薄
い酢酸溶液(pH4)である。
【0047】
【表7】
【0048】 この表から明らかなように、スタフィロコッカス・アウレウスがポジティブコ
ントロールに関して92%が抑制されており、酢酸溶液に関して89%の抑制が
測定された。他の2つについては、差異を見つけるのは困難である。
【0049】 (実験例12)臭気除去 本発明による菌細胞壁材料を用いて、保存効果があるかどうかを調べるために
、腐敗する食品(蛋白質のもの、水産食品)を本発明菌細胞壁材料の希釈懸濁液
(濃度:0.3〜1.3重量%=3〜13mg/ml)中に配した。新鮮な魚肉片
及び煮沸海老(全体)を、室温で、前記懸濁液各100ml中に配した。参照と
して、対応する基材を、同量の脱イオン水及び希釈酢酸水中に置いた。24時間
後、被検体は、バクテリア活動の指標として“悪臭”について判定に供した。試
験は、毎日の判定を続けた。
【0050】 pH効果 魚肉と海老を用いて希釈酢酸中に置く試験は、バクテリア増殖のpH効果を判
定するために行った。基材は、0.5%、1.0%及び5%の酢酸溶液中に置いた
。0.5%酢酸水を参照(ゼロ−サンプル)として選んだ。その理由は、0.5%
酢酸水は、菌細胞壁懸濁液とpHが同じ(約3.5)で、これによる酸効果が5
日間となり、即ち、水中と比べて悪臭がするまで更に5日間かかるからである。
厳密な数学的解釈では、本発明の菌細胞壁材料の効果に関して、以下の結果が得
られる。分解/悪臭の日数は、0.5%酢酸水中の被検体に関して、遅らせてあ
る。
【0051】
【表8】
【0052】 表から明らかなように、菌細胞壁材料の1.3%量では、微生物の増殖及び繁
殖を抑制する大きな効果がある。
【0053】 (実験例13)尿検体からの臭気抑制 失禁時の尿の臭気を抑制する可能性について、先ず研究するために、一連の試
験が行われ、異なる量の凍結乾燥菌細胞壁材料を異なる量の人尿に添加し、その
後、被検体は封止蓋付きのプラスチック箱中で室温20℃に置いた。任意に存在
する臭気を、異なる時間間隔で判定した。比較目的で、毛羽、超吸収材(SAP
)20%を含む毛羽を、用いた。結果は表9のとおりである。
【0054】
【表9】
【0055】 前記表から明らかなように、毛羽及び超吸収材を用いるナプキン、失禁保護手
段が、許容可能な臭気抑制ができないのに対し、本発明の菌細胞壁材料は、尿か
らの臭気発生について良好な抑制効果を有する。
【0056】 (実験例14)冷凍/解凍による多孔質材料の作成 試験の出発材料として、乾燥基質含有量1.45重量%の菌細胞壁懸濁液を用
いた。従って、この懸濁液は、69mlH2O/g(基質)を含んでいた。この
懸濁液は、(I)フリーザー中で−20℃×2日間(48時間)凍結され、(II
)冷蔵庫内で1日間(24時間)解凍した。当初の懸濁液は、解凍後、良く結合
したゴム様構造状、形を有する“ゲル状”であり、冷凍によって形状を維持した
【0057】 異なる、基本的試験を行った。 冷蔵庫中で解凍状態での水分蒸発を測定し、以下の結果が得られた。 a)自由露呈基材(カバーなし) 24時間 5〜7% 48時間 20% 72時間 45% 96時間 70% 120時間 85〜95% 168時間 95%以上 b)カバー状態(ポリエチレンバッグ) 168時間 8〜10% 室温(約20℃)で解凍状態での水分蒸発を測定し、以下の結果が得られた。 a)自由露呈基材(カバーなし) 24時間 10% 48時間 30% 72時間 65% 96時間 85〜90% 120時間 95%以上 168時間 =98〜99%
【0058】 幾分乾燥した後再膨張を更に測定した。これによって、冷凍及び解凍したゲル
23gが、室温で4日(96時間)後には2.78gとなった。これは、水分含
有量7.4ml/gに対応する。ゲルは、1日(24時間)水中(1%NaCl
)に再度置いた後、重量測定したところ16。0gであった。これは、48ml
/gに対応する。
【0059】 25gのゲルで第2の試験を行い、”完全に乾燥している”と感じるまで乾燥
した。その時、重量は0.65gであった(冷蔵庫で6日(144時間)後)。
これは、水分含有量約1ml/gに対応する。このゲルは、1日(24時間)水
(1%NaCl)に再度置いた後で、重量を測定したところ11.0gであった
。これは、31ml/gに対応する。 試験は、異なる水分濃度で、菌細胞壁懸濁液の凍結/解凍で行った。出発材料
は、上述のように、菌細胞壁材料1.45%懸濁液(=69ml/g)であった
。この懸濁液を、下表(全部が、合計約8ml)に従って、連続的に水で希釈し
た。被検体は、その後、厚みが0.5cm、表面が20cm2となるように、プラ
スチック箱中で−20℃×2日(48時間)凍結した。その後、被検体を、冷蔵
庫内で1日(24時間)解凍した。次いで、得られたゲルは、機械的強度につい
て試験をしたが、その方法は、ピンセットで角を持ち上げて、簡単な有無試験で
強度を記録した。
【0060】
【表10】
【0061】 極めて驚くべきことが観察された、即ち乾燥基質含有量が少ない懸濁液を凍結
すると、入って来る乾燥基質含有量とは独立に、約1重量%の乾燥基質を有する
コアを形成する。つまり、懸濁媒体の一部が、凍結時に除外される。換言すれば
、材料懸濁液の乾燥が可能となる。勿論、乾燥含有量が高いのも、入って来る含
有量が高い材料懸濁液を用いれば可能で、1〜12重量%の乾燥基質も可能であ
るが、2〜8重量%が好ましく、3〜6重量%がより好ましい。 試験によると、連続ゲルは、乾燥基質濃度が高い場合は、−20℃で2日より
前に得られる。よって、30mlH2O/gの懸濁液であれば、12時間後には
、連続ゲルの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 乾燥創傷面用包帯の概略図である。創傷表面が、創傷面層4の直下
にある。 1.水及びガス透過性の不活性フィルムからなる外側フィルムで、一例として
は、穿孔した不活性ポリエチレンフィルムがある。 2.機械的保護として機能し、且つ水蒸気を透過する上層で、包帯に予備の安
定性を与えるために用いることができる。ある種の発泡体例えばポリウレタンフ
ォームを好適に用いることができる。 3.菌細胞壁の吸収体で、この吸収体は1〜3%の菌細胞壁懸濁液から作成さ
れ、凍結乾燥される。 4.創傷面層で、創傷液を透過するが、その内部での再生細胞の増殖を防止す
る。一例としては、薄い穿孔した不活性ポリエチレンフィルムがある。
【図2】 湿潤し感染した創傷面に用いる包帯の概略図で、創傷面は創傷面層
4の直下にある。 1.水及びガス透過性の不活性フィルムからなる外側フィルムで、一例として
は、穿孔した不活性ポリエチレンフィルムがある。 2.機械的保護として機能し、且つ水蒸気を透過する上層で、包帯に予備の安
定性を与えるために用いることができる。ある種の発泡体例えばポリウレタンフ
ォームを好適に用いることができる。 3.過剰量の水のための予備の超吸収層(SAP)で、通常の超吸収材例えば
微晶性セルロース、微生物多糖類、アルギン酸塩や重合架橋アクリル酸塩などで
ある。 4.菌細胞壁の吸収体で、この吸収体は、セルロースやアルギン酸塩などの繊
維材料等と共に凍結乾燥菌細胞壁から作成される。 5.創傷面層で、創傷液を透過するが、その内部での再生細胞の増殖を防止す
る。一例としては、穿孔した不活性ポリエチレンフィルムがある。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年7月7日(2000.7.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 菌細胞壁材料から作成した多孔質構造において、前記細胞壁
    材料が、接合真菌類(division Zygomycota)から選択された菌から誘導され;
    懸濁液状の前記細胞壁材料が、多孔質構造となるように乾燥に供され;乾燥した
    材料が、1%NaCl水溶液の少なくとも15ml/gの液体吸収特性を有し;
    密度0.01〜0.03g/cm3で、吸収の最初の1分間に少なくとも10mm
    水平方向に、且つ吸収の最初の1分間に少なくとも5mm垂直方向に、水の移送
    能力を有することを特徴とする多孔質構造。
  2. 【請求項2】 前記構造が、凍結乾燥又は粉霧乾燥によって得られることを
    特徴とする請求項1に記載の多孔質構造。
  3. 【請求項3】 前記構造が、イソプロパノールなどのアルコールを、菌細胞
    壁材料懸濁液に乾燥前に添加し、該アルコールの蒸発によって得られることを特
    徴とする請求項1に記載の多孔質吸収構造。
  4. 【請求項4】 密度が、大きくとも0.1g/cm3、好ましくは大きくとも
    0.05g/cm3であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質構造。
  5. 【請求項5】 液体の自由膨張で、1%NaCl水溶液を、少なくとも30
    ml/g好ましくは少なくとも40ml/g吸収し得ることを特徴とする請求項
    1に記載の多孔質構造。
  6. 【請求項6】 材料の密度が0.014g/cm3の時、30分後に垂直方向
    に少なくとも8cm液体を移送する能力を有することを特徴とする請求項1に記
    載の多孔質構造。
  7. 【請求項7】 前記構造が、細胞壁材料の懸濁液を冷凍/解凍して得られる
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の多孔質構造。
  8. 【請求項8】 菌細胞壁材料の乾燥基質含有量が少なくとも1重量%である
    ゲルからなることを特徴とする請求項7に記載の多孔質構造。
  9. 【請求項9】 前記乾燥基質含有量が、1〜12重量%、好ましくは2〜8
    重量%、より好ましくは3〜6重量%であることを特徴とする請求項8に記載の
    多孔質構造。
  10. 【請求項10】 ナプキン、失禁手段、衛生タオル及びタンポンなどの衛生
    製品での、請求項1ないし9のいずれかに記載の多孔質構造の用途。
  11. 【請求項11】 包帯、圧迫ガーゼなどの創傷治療製品での、請求項1ない
    し9のいずれかに記載の多孔質構造による用途。
  12. 【請求項12】 衛生手段及び創傷治療製品での、請求項1ないし9のいず
    れかに記載の多孔質構造による脱臭用途。
  13. 【請求項13】 創傷治療製品、衛生手段などでの、請求項1ないし9のい
    ずれかに記載の多孔質構造による、バクテリア及び菌を抑制する用途。
  14. 【請求項14】 セルロース繊維又は他の繊維と組合せて、請求項1ないし
    9のいずれかの菌細胞壁材料を有する吸収材。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし9のいずれかに記載の多孔質構造による、
    空気及び液体からの微生物や粒子を除去する用途。
  16. 【請求項16】 前記構造が、担体好ましくは負電荷及び/又は高極性であ
    る担体に取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記
    載の多孔質構造。
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