JP2002513642A - マイクロ波を用いた歯科用器材の衛生化方法 - Google Patents

マイクロ波を用いた歯科用器材の衛生化方法

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JP2002513642A JP2000546818A JP2000546818A JP2002513642A JP 2002513642 A JP2002513642 A JP 2002513642A JP 2000546818 A JP2000546818 A JP 2000546818A JP 2000546818 A JP2000546818 A JP 2000546818A JP 2002513642 A JP2002513642 A JP 2002513642A
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Abstract

(57)【要約】 界面活性剤および溶媒、例えば水を含有する洗剤または処理組成物を用いて、歯科用器材、例えば歯石除去器が衛生化され得る方法が開示される。本方法は、使用済歯科用器材を持ってきて、それを処理組成物と接触させ、器材と組成物の両方にマイクロ波処理を施すことを包含する。本組成物は、マイクロ波アーク発生を回避し、そして歯科用器材が衛生化されるよう、マイクロ波処理および/または器材浸漬中に発泡する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 [技術分野] 本発明は一般に、クリーニング組成物の分野に関する。特に本発明は、歯科用
器材をクリーニング組成物と接触させ、そして器材にマイクロ波を施すことによ
り、器材表面から汚れ、臭い、粒状物質および微生物をクリーニングし、衛生化
し、および/または他の方法で除去するための方法に関する。本組成物は、液体
、ゲル、気泡体またはトリガースプレー洗剤組成物である。本方法は、歯科用器
材が現場で、例えば歯科医の診察室で衛生化され得る便利な方法を提供する。洗
剤組成物は、液体またはゲル配合物中に水、界面活性剤、および任意に漂白剤、
例えばペルオキシドを包含する。
【0002】 [発明の背景] 歴史的に、歯科医、歯科矯正医およびその他の口腔医学従事者は、各種の口腔
医学処置を必要とする患者において歯科学を実践するために種々の歯科器材をル
ーチンに使用する。例えば、鉗子、メス、骨用チゼル、歯石除去器、バー、ドリ
ル等は、患者における周期的歯クリーニング操作を実行するために用いられる。
このような場合、歯科用器材は、新たな患者に用いる前に、消毒され、そして好
ましくは滅菌されねばならない。本明細書中で用いる場合、「衛生化する」とい
う用語は、消毒および滅菌の両方を広く包含するが、一方、消毒するおよび滅菌
するというのは各々、本明細書で後述するような種々のレベルの微生物除去を指
す。口腔柔組織を貫通するために特に用いられるわけではないが、しかしそれで
も歯科操作中に用いられる場合には組織等と接触する鏡およびアマルガム冷却器
といった器材でも、次の患者に用いる前に消毒および/または滅菌を要する。用
いられる歯科用器材の多数の部分のうち、ある器材、例えばメス、歯石除去器、
バーおよび鉗子は、患者から患者への疾患の伝播を防止するために、再使用の前
に滅菌されねばならない。
【0003】 現在、歯科医は、加熱、冷却または化学的蒸気消毒および滅菌技法を用いるが
、これには、歯科用器材を消毒および/または滅菌するためにこのような器材を
用いる時間の掛かる手法に加えて、相対的に高価な器材が必要とされる。例とし
て、個人歯科診察室は、使用済歯科用器材を消毒および/または滅菌するのみの
ために、1日当たり2〜4時間の余分の仕事に職員を従事させねばならない。こ
の時間量は、所定日数中に処置される患者の数量によって変わり得る。さらに、
ほとんどの国の行政機関は、歯科用器材の適正な消毒および/または滅菌を要求
し、歯科診察室はその機関のガイドラインを遵守するためにルーチンに監査され
る。例えば米国では、職業安全衛生管理局(Organizational Safety and Health
Agency)(OSHA)、公衆衛生局(Public Health Service)(CDC)および米
国歯科協会(American Dental Association)(ADA)が、使用前の歯科用器材
の滅菌/消毒に関する比較的厳しいガイドラインを有する。
【0004】 残念ながら、家庭または施設で食器類(即ちガラス器、磁器、銀器、プラスチ
ック製品など)または台所用品を洗浄するために用いられる従来の比較的安価な
洗剤は、消毒を行うのに特に有効というわけではなく、歯科用器材の滅菌をする
には特に効果がない。食器類をクレンジングして、本質的に汚れのない、残渣を
含有しない衛生的状態にする特別な要件は、実際に、それに関係する分野の主体
が他のクレンジング製品技術と全く異なると目下認識されている多数の特別な組
成物をもたらしてきた。さらに、織編物クリーニングに関連する分野の主体は厖
大で、汚れ除去を意図された多数の配合物を包含し、その多くは漂白剤を含有す
る。しかしながら、歯科診察室は、単独で用いた場合には、このような洗剤組成
物でそれらの使用済歯科用器材を有効に滅菌および/または消毒できないだけで
ある。
【0005】 したがって、歯科用器材が、相対的に高価な器材および時間を要する技法を用
いずに、効率よく且つ有効に消毒および/または滅菌され得る方法が必要である
。小さな個人歯科診察室等で便利に用いられ得るような方法も必要である。
【0006】 [発明の概要] 本発明は、洗剤または処理組成物であって、界面活性剤および溶媒、例えば水
を含有するものを使用して、歯石除去器のような歯科用器材が衛生化され得る方
法を提供する。本方法は、容器中に使用済み歯科用器材を入れて、それを処理組
成物と接触させて、器材と組成物との両方にマイクロ波処理を施すことを伴う。
本組成物は、マイクロ波アーク発生が回避されるように、そして歯科用器材が、
好ましくは滅菌程度まで衛生化されるように、マイクロ波処理中に発泡し、およ
び/または器材を浸漬する。
【0007】 本発明の一態様によれば、微生物を含有する歯科用器材の衛生化の方法が提供
される。本方法は、(a)歯科用器材を、マイクロ波照射下で発熱し、界面活性
剤および溶媒を含有する有効量の処理組成物と接触させる過程と、(b)衛生化
量の微生物が歯科用器材から除去されるような有効量の時間、歯科用器材および
処理組成物にマイクロ波処理を施す過程を含む。
【0008】 本発明の別の態様によれば、歯科用器材衛生化製品が提供される。歯科用器材
衛生化製品は、マイクロ波照射下で発熱し、界面活性剤および溶媒を含有する処
理組成物を包含する。本製品は、(a)歯科用器材を処理組成物と接触させる過
程と、(b)衛生化量の微生物が歯科用器材から除去されるような有効量の時間
、歯科用器材および処理組成物にマイクロ波処理を施す過程とを包含する処理組
成物の使用のための使用説明書をさらに含む。
【0009】 特に別記しない限り、本明細書中のパーセンテージおよび比率はすべて重量を
単位としており、参考文献はすべて、援用して本文の一部とする。
【0010】 したがって、過剰なまたは不十分な量の処理組成物を用いることなく、歯科用
器材が効率よく且つ有効に衛生化され得る方法を提供することが本発明の利点で
ある。本発明のこの、そしてその他の特徴および付随利点は、好ましい実施態様
および添付の特許請求の範囲の以下の詳細な説明を読めば、当業者には明らかに
なる。
【0011】 [好適な実施形態の詳細な説明] 本発明の方法は、微生物含有歯科用器材を処理組成物と接触させて、組成物お
よび器材の両方にマイクロ波処理を施す工程を本質的に含む。好ましくは、本処
理組成物は、マイクロ波に対する曝露の際に発熱し、一般的に歯科用器材上の微
生物を殺すことに関与する溶媒を含有する。処理組成物は、好ましくは、歯科用
器材の衛生化を助ける界面活性剤も含有する。
【0012】 「有効量」とは、歯科用器材の表面から、微生物、組織およびその他の粒状物
質を測定可能的に除去し得るあらゆる量を意味する。概して、この量は、非常に
広範に変わり得るが、しかし典型的には、歯科用器材1品当たり約5ml〜約2
0ml、および本質的に、衛生化される器材が少なくとも部分的に浸漬されるの
に十分な量で、含む。「衛生化量」とは、歯科用器材上の微生物の少なくとも約
50%除去、さらに好ましくは少なくとも約90%除去、最も好ましくは少なく
とも約99.9%除去になる微生物除去量を意味する。本明細書中で用いる場合
、「消毒」とは、少なくとも約90%の微生物の除去を意味し、「滅菌」とは、
少なくとも約99.9%の微生物の除去を意味する。「微生物(microbes)」とは
、あらゆる種類の微生物(germ)、細菌、ウイルス、寄生生物を意味し、その例
としては、胞子(例えば、B. sutilisまたはC. Sporogenes)、酵母菌(例えば
、C. albicans)、嫌気性細菌(例えば、P. gingivalis)、タンパク質/微小動
植物(例えば、プラーク)、グラム陽性菌(例えば、S. mutans)、グラム陰性
菌(例えば、大腸菌(E. coli))および真菌(A. meger)が挙げられるが、これ
らに限定されない。
【0013】 処理組成物は、好ましくは、溶媒、界面活性剤および、場合によって漂白剤を
含有する洗剤組成物である。界面活性剤は、約0.01〜約50重量%、さらに
好ましくは約1〜約10重量%、最も好ましくは約2〜約5重量%の量で存在す
る。本発明の方法の好ましい実施態様では、処理組成物は、クレー、ポリカルボ
キシレート増粘剤、重曹、カーボネート、ホスフェート、ヒドロ安息香酸、ジカ
ルボン酸、シロキサン、香料、漂白触媒およびそれらの混合物から成る群から選
択される構成成分をさらに包含する。処理組成物は、種々の形態で、例えば液体
、ゲルまたは顆粒で存在し得る。
【0014】 歯科用器材は、好ましくは、処理組成物が計量分配され得る非金属容器中に入
れられる。組成物が発泡し、マイクロ波処理中にアーク発生が起きないように液
体および泡で器材を実質的に浸漬し得るよう、歯科用器材が処理組成物中に全体
的に浸漬されるか、または少なくとも部分的に浸漬されることが重要である。載
置され、処理組成物と接触されるべき歯科用器材のための場所を提供するのに役
立つ種々の容器が用いられ得る。例えば、あぶり焼き用鍋に非常によく似た二重
底または格子付底を有する「ボート形」容器は、処理組成物が二重底に入れられ
、歯科用器材が格子の上に置かれるよう用いられ得る。マイクロ波処理時に、処
理組成物は、格子から上に発泡して、歯科用器材を浸漬し、該器材を衛生化し、
且つアーク発生を防止する。他の計量分配手法は、マイクロ波処理中にアーク発
生が防止される限り、そして衛生化量の微生物が歯科用器材から除去されるよう
であれば、本発明の範囲を逸脱することなく用いられ得る。
【0015】 処理あるいは洗剤組成物ならびに歯科用器材は、他の患者に再使用するのに適
切である点まで器材を衛生化するのに有効量の時間、マイクロ波処理を施される
。典型的には、「有効量の時間」とは約30秒間〜約5分間、好ましくは約30
秒間〜約3分間、最も好ましくは約1分間〜2分間である。この有効量の時間中
、処理組成物は前記のように発泡し、処理組成物を器材の実質的にすべての曝露
表面に送達する。場合によって、歯科用器材は、マイクロ波から取り出されたら
新鮮な溶媒ですすぎ、乾燥させることができる。乾燥時間は、衛生化歯科用器材
を慣用的オーブンに入れることにより促進され得る。その後、衛生化歯科用器材
は衛生的な方法で(例えばゴム手袋で衛生化歯科用器材を取り扱って、それを密
封性プラスチック袋等に保存する)保存された後、次の歯科患者に用いられる。
【0016】 本明細書中に記載された処理組成物の好ましい局面は、ジアシルペルオキシド
、過酸化水素および漂白活性剤の供給源、過酸化水素の供給源、塩素漂白剤、な
らびにそれらの混合物から成る群から選択される漂白剤を有することを含む。別
の非常に好ましい処理組成物は、(a)i)一般式: RC(O)OO(O)CR1 (式中、RおよびR1は同一であっても異なってもよい)を有するジアシルペル
オキシド、ii)過酸化水素の供給源、iii)過酸化水素および漂白活性剤の
供給源、iv)塩素漂白剤、ならびにv)それらの混合物から成る群から選択さ
れる約0.1〜約60重量%の前記の漂白剤と、(b)0〜約95重量%の溶媒
と、(c)0.01〜約50重量%の界面活性剤と、(d)0〜約7重量%の増
粘剤とを包含するゲルまたは液体の洗剤組成物である。別の非常に好ましい処理
組成物は、(a)一般式: RC(O)OO(O)CR1 (式中、RおよびR1は同一であっても異なってもよい)を有する約0.1〜約
10重量%のジアシルペルオキシドと、(b)0.01〜約50重量%の界面活
性剤と、(c)0〜約7重量%の増粘剤とを包含するゲル洗剤組成物であって、
本組成物は約3〜約10の正味pHを有し、したがって前記のジアシルペルオキ
シドが前記の組成物中に未溶解のままであるような組成物である。
【0017】 さらに、本発明の浸漬方法および洗剤組成物は、歯科用器材に加えて物品およ
び表面に用い得る。このような表面および物品としては、セラミック製品、プラ
スチック製品、すべての種類の材料の食器類、歯磨き/義歯器材、哺乳瓶、木、
ガラスおよび他の種類の材料、ならびにマイクロ波オーブンの内側で洗剤溶液中
に浸漬され得るその他のすべての物品が挙げられる。
【0018】 マイクロ波−マイクロ波処理とは、本明細書中では、前記の組成物で処理した
前記の表面をマイクロ波電磁線照射に曝露することを意味する。これは、例えば
家庭で用いられるような典型的マイクロ波中に表面を置いて、十分な時間、表面
をマイクロ波処理することによるあらゆる慣用的手段による。マイクロ波は、約
1cm〜約1m、好ましくは約3cm〜約30cm、さらに好ましくは約11c
m〜約13cmの電磁線波長を有する(Aust. J. Chem., 1995, 48[10], 1665-1
692, Developments in Microwave-Assisted Organic Chemistry, by Strauss an
d Trainor参照)。
【0019】 漂白剤 本明細書中で用いるのに適した漂白剤を以下に列挙する。 ジアシルペルオキシド漂白剤種−本発明の組成物は、好ましくは、一般式: RC(O)OO(O)CR1 (式中、RおよびR1は同一であっても異なってもよく、ヒドロカルビルであり
、好ましくは、炭素数10を越えるヒドロカルビル鎖が1つを超えないもの、さ
らに好ましくは少なくとも1つが芳香族核を有するもの)のジアシルペルオキシ
ド、を含有する。
【0020】 適切なジアシルペルオキシドの例は、ジベンゾイルペルオキシド、ジアニゾイ
ルペルオキシド、ベンゾイルグルアリールペルオキシド、ベンゾイルスクシニル
ペルオキシド、ジ−(2−メチルベンゾイル)ペルオキシド、ジフタロイルペル
オキシド、ジナフトイルペルオキシド、置換ジナフトイルペルオキシドおよびそ
れらの混合物、さらに好ましくはジベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキ
シド、ジフタロイルペルオキシドおよびそれらの混合物から成る群から選択され
る。特に好ましいジアシルペルオキシドは、ジベンゾイルペルオキシドである。
【0021】 過酸化水素供給源−本発明の組成物は、選定漂白活性剤を伴いまたは伴わずに
、酸素漂白剤の供給源、好ましくは過酸化水素の供給源を包含し得る。過酸化水
素の供給源は、典型的には、あらゆる一般的過酸化水素放出塩、例えば過ホウ酸
ナトリウムまたは過炭酸ナトリウムである。過酸化水素供給源は、Kirk Othmer
Review on Bleachingに詳細に説明されており、種々の形態の過ホウ酸ナトリウ
ムおよび過炭酸ナトリウムならびに変更された形態を含む。過酸化水素の供給源
の「有効量」とは、汚れた表面が消費者により洗浄される場合に、過酸化水素供
給源を含有しない組成物と比較した場合の、汚れ表面からの汚れ除去(特に紅茶
およびトマト汚れ)を測定可能的に改良し得るあらゆる量である。
【0022】 本明細書中で用いられる過酸化水素の好ましい供給源は、過酸化水素それ自体
を含めたあらゆる便利な供給源であり得る。例えば、過ホウ酸塩、例えば過ホウ
酸ナトリウム(あらゆる水和物、しかし好ましくは一または四水和物)、炭酸ナ
トリウム過酸化水素化物または等価の過炭酸塩、ピロリン酸ナトリウム過酸化水
素化物、尿素過酸化水素化物または過酸化ナトリウムが、本明細書中で用いられ
得る。過ホウ酸ナトリウム一水和物および過炭酸ナトリウムが特に好ましい。あ
らゆる便利な過酸化水素供給源の混合物も用いられ得る。
【0023】 過酸化水素のもう一つの供給源は、酵素である。例としては、リポキシダーゼ
、グルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、アルコールオキシダーゼおよび
それらの混合物が挙げられる。
【0024】 漂白活性剤−多数の慣用的漂白活性剤が知られている(例えば、「発明の背景
」で前記で参照した活性剤、ならびに米国特許第4,915,854号(Mao
等)(1990年4月10日発行)および米国特許第4,412,934号参照
)。ノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)またはアシルラクタム
活性剤が用いられ得るし、TAEDとのそれらの混合物も用いられ得る。その他
の典型的な慣用的漂白活性剤に関しては、米国特許第4,634,551号をも
参照。式:R1N(R5)C(O)R2C(O)LまたはR1C(O)N(R5)R2 C(O)L(式中、R1は炭素数約6〜約12のアルキル基であり、R2は炭素数
1〜約6のアルキレンであり、R5はHあるいは炭素数約1〜約10のアルキル
、アリールまたはアルカリールであり、そしてLはあらゆる適切な脱離基である
)のアミド誘導化漂白活性剤も知られている。前記の式の漂白活性剤のさらなる
説明には、米国特許第4,634,551号に記載されているような(6−オク
タンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート、(6−ノナンアミドカプ
ロイル)オキシベンゼンスルホネート、(6−デカンアミドカプロイル)オキシ
ベンゼンスルホネートおよびそれらの混合物も含まれる。別の種類の漂白活性剤
は、Hodge等(米国特許第4,966,723号)(1990年10月30日発
行)に開示されたベンゾキサジン型活性剤を包含する。さらに別の種類の漂白活
性剤としては、アシルラクタム活性剤、例えばオクタノイルカプロラクタム、3
,5,5−トリメチルヘキサノイルカプロラクタム、ノナノイルカプロラクタム
、デカノイルカプロラクタム、ウンデセノイルカプロラクタム、オクタノイルバ
レロラクタム、デカノイルバレロラクタム、ウンデセノイルバレロラクタム、ノ
ナノイルバレロラクタム、3,5,5−トリメチルヘキサノイルバレロラクタム
、t−ブチルベンゾイルカプロラクタム、t−ブチルベンゾイルバレロラクタム
およびそれらの混合物が挙げられる。本発明の組成物は、任意に、アリールベン
ゾエート、例えばフェニルベンゾエートおよびアセチトリエチルシトレートを包
含し得る。
【0025】 第四級置換漂白活性剤−本発明の組成物は、第四級置換漂白活性剤(QSBA
)も包含し得る。QSBAは、本明細書中では、典型的には式E−[Z]n−C
(O)−L(式中、E基は「ヘッド」と呼ばれ、Z基は「スペーサー」と呼ばれ
(nは0または1であり、即ち、この基は存在する場合もしない場合もあるが、
しかしその存在は一般に好ましい)、そしてLは「脱離基」と呼ばれる)を有す
る。これらの化合物は一般に、少なくとも1つの第四級置換窒素部分を含有し、
これはE、ZまたはL中に含入され得る。さらに好ましくは、単一の第四級窒素
が存在し、それはE基またはZ基中に位置する。概して、Lは脱離基であり、対
応する炭素酸(HL)のpKaは、QSBAの親水性度によって、約5〜約30
、さらに好ましくは約10〜約20の一般的範囲にあり得る。脱離基のpKaは
、米国特許第4,283,301号でさらに限定されている。 ここで好ましいQSBAは、水溶性であるが、しかし界面活性剤ミセル中に、
特に非イオン性界面活性剤のミセル中に一定の程度に分配傾向を有する。
【0026】 QSBA中に存在し得る脱離基、および第四級部分の可溶化傾向は、米国特許
第4,539,130号(1985年9月3日)(この記載内容は、参照により
本明細書中に含まれる)にさらに説明されている。この特許は、第四級部分が脱
離基L中に存在するQSBAも説明する。 英国特許第1,382,594号(1975年2月5日公開)は、本明細書中
で用いるのに適していることが判明したある種類のQSBAを開示する。これら
の化合物において、Zは、ポリ(メチレン)またはオリゴ(メチレン)部分であ
り、即ち、スペーサーは脂肪族であって、第四級部分はEである。米国特許第4
,818,426号(1989年4月4日発行)は、本明細書中で用いるのに適
した別の種類のQSBAを開示する。これらの化合物は、第四級アンモニウムカ
ーボネートエステルであって、この場合、前式を参照すると、Z部分は炭素原子
を介してEに結合されるが、しかし、カルボニル部分には、連結酸素原子により
結合される。したがって、これらの化合物は、第四級アンモニウムカーボネート
エステルである。連結酸素原子がZに存在しない同種化合物が同様に知られてお
り、本明細書中で有用である(例えば、米国特許第5,093,022号(19
92年3月3日発行)および米国特許第4,904,406号(1990年2月
27日発行)参照)。さらに、QSBAは、欧州特許出願第552,812 A
1号(1993年7月28日公開)および欧州特許出願第540,090 A2
号(1993年5月5日公開)に記載されている。
【0027】 塩素漂白剤−当業界で典型的に既知のあらゆる塩素漂白剤が、本明細書中で用
いるのに適している。本明細書中で用いるための好ましい塩素漂白剤としては、
次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸リチウム、次亜塩素酸カルシウム、塩素化リ
ン酸三ナトリウムおよびそれらの混合物が挙げられる。さらなる塩素漂白剤に関
しては、Surfactant Science Series, Vol. 5, Part II, pages 520-26参照。
【0028】 その他の成分−当該組成物中に任意に含入される洗浄性成分または付加物には
、クリーニング性能、クリーニングされる表面の処理を補佐するかまたは増強す
るための、あるいは審美性または組成物の易製造性を改良するよう意図された1
つ又はそれ以上の物質が含まれ得る。当業界で確立されたそれらのレベルで、一
般的には組成物の0%〜約20%、好ましくは約0.1%〜約10%で本発明の
組成物中にも含有され得るその他の付加物としては、1つ又はそれ以上の処理補
助剤、カラースペックル、染料、充填剤、漂白剤適合性酵素、殺菌剤、アルカリ
供給源、ヒドロトロープ剤、安定剤、香料、可溶化剤、担体が挙げられる。概し
て、本明細書中の洗剤組成物を製造するために用いられる物質は、好ましくは、
本明細書中で用いられる必須成分との相溶性に関して検査される。
【0029】 用いるのに適した殺菌剤の例としては、トリクロサン、トリクロカーボン、過
酸化水素およびその他の酸素漂白剤、パラ−クロロ−メタ−キシレノール、ヨウ
素/ヨードフォア、選定アルコール、クロロヘキシジン、フェノール、リン脂質
、チモール、オイゲノール、ゲラニオール、レモングラス油、およびリモネンが
挙げられる。さらに、若干の第四級界面活性剤はまた、抗菌活性を示し、付加物
殺菌剤として含有され得る。
【0030】 好ましい実施態様では、付加的成分、例えば水溶性ケイ酸塩(アルカリ性を提
供し、腐食の制御を補佐するために有用である)、分散性ポリマー(カルシウム
および/またはマグネシウム塩の結晶成長を加減し、抑制する)、キレート化剤
(遷移金属を制御する)、ビルダー、例えばクエン酸塩(カルシウムおよび/ま
たはマグネシウムを制御するのに役立ち、緩衝作用を補佐し得る)、ならびにア
ルカリ(pHを調整する)が存在する。付加的漂白改良物質、例えば漂白触媒が
付加され得る。
【0031】 溶媒−本発明の溶媒は、ジアシルペルオキシドが溶解する種類のものである。
好ましい溶媒は、用いられるジアシルペルオキシドの溶解度パラメーター値を基
礎にして選択される。化合物の溶解度パラメーター値は、Polymer Handbookのよ
うな文献供給源から得られる。実験により得られる値が好ましい。溶解度パラメ
ーター値が文献中で利用可能でない場合には、その値は、Robert F. Fedorの記
事 “A Method of Estimating Both the Solubility Parameters & Molar Volum
es of Liquids”, Polymer Engineering & Science, February, 1974, Vol 14,
No. 2により記載された方法のいずれかを用いることにより算出され得る。溶解
度パラメーター値がジアシルペルオキシドについて得られると、ジアシルペルオ
キシド溶解度パラメーター内にある溶解度パラメーターを有する溶媒が選択され
る。
【0032】 前記の溶媒は、好ましくは、N−アルキルピロリドン、例えばN−エチルピロ
リドン、ジアセトンアルコール、長鎖(C6より大)アルキルエーテル、環状ア
ルキルケトンおよびそれらの混合物から成る群から選択される。アミン、エーテ
ルおよび短鎖(C6未満)第一および第二アルコールは、好ましくは、存在しな
い。理論に縛られずに考えると、これらの化合物の存在は、安定性問題を導入し
得ると考えられる。したがって、ジアシルペルオキシドおよび溶媒が本発明の組
成物中に存在する場合、アミン、エーテルあるいは第一または第二アルコールの
量は、組成物の約5重量%以下、好ましくは約3重量%以下に制限されるのがさ
らに好ましい。
【0033】 界面活性剤−本明細書中で有用な界面活性剤の非限定的例としては、慣用的C 11 〜C18のアルキルベンゼンスルホネート(「LAS」)、ならびに第一分枝鎖
およびランダムC10〜C20のアルキルスルフェート(「AS」)、式CH3(C
2x(CHOSO3−M+)CH3およびCH3(CH2y(CHOSO3−M+
CH2CH3(式中、xおよび(y+1)は少なくとも約7、好ましくは少なくと
も約9の整数であり、Mは水可溶化陽イオン、特にナトリウムである)のC10
18の第二(2,3)アルキルスルフェート、不飽和スルフェート、例えばオレ
イルスルフェート、C10〜C18のアルキルアルコキシスルフェート(「AEx
」;特にEO1〜7エトキシスルフェート)、C10〜C18のアルキルアルコキシ
カルボキシレート(特にEO1〜5エトキシカルボキシレート)、C10〜C18
グリセロールエーテル、C10〜C18のアルキルポリグリコシドおよびそれらの対
応する硫酸化ポリグリコシド、ならびにC12〜C18のα−スルホン化脂肪酸エス
テルが挙げられる。
【0034】 所望により、慣用的非イオン性および両性界面活性剤、例えばいわゆる狭ピー
ク化アルキルエトキシレートを含めたC12〜C18のアルキルエトキシレート(「
AE」)、およびC6〜C12のアルキルフェノールアルコキシレート(特にエト
キシル化および混合エトキシ/プロポキシ)、C12〜C18のベタインおよびスル
ホベタイン(「スルタイン」)等も、全組成物中に含まれ得る。C10〜C18のN
−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミドも用いられ得る。典型的例としては、C 12 〜C18N−メチルグルカミドが挙げられる(WO9,206,154参照)。
その他の糖由来界面活性剤としては、N−アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミ
ド、例えばC10〜C18のN−(3−メトキシプロピル)グルカミドが挙げられる
。N−プロピルからN−ヘキシルのC12〜C18のグルカミドは、低発泡のために
用いられ得る。C10〜C20の慣用的石鹸も用いられ得る。高発泡が望ましい場合
には、分枝鎖C10〜C16の石鹸が用いられ得る。陰イオン性および非イオン性界
面活性剤の混合物は特に有用である。その他の慣用的有用界面活性剤は、標準テ
キストに列挙されている。
【0035】 好ましくは、非イオン性界面活性剤が、本明細書中で用いられる。理論に縛ら
れずに考えると、陰イオン性界面活性剤の使用は、クリーニング性能および処理
される表面からの残留漂白剤の除去の両方を最大にすると考えられる。
【0036】 本明細書中で用いるのに適した界面活性剤の群の一例は、アルキルエーテルス
ルフェート、長鎖(約C7より大)アルキルエトキシレート、直鎖アルキルベン
ゼンスルホネート(LAS)、アルキル(エーテル)カルボキシレート、アルキ
ルポリグルカシド(APG)およびそれらの混合物から成る群から選択されるも
のである。
【0037】 増粘剤−本明細書中で用いるための増粘剤は、クレー、ポリカルボキシレート
、例えばポリゲル(商品名)、ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリ
レートおよびそれらの混合物から選択され得る。本明細書中の好ましいクレーの
種類は、二層構造を有する。クレーは、天然物、例えばベントナイト、あるいは
人工物、例えばラポナイト(商品名)であり得る。ラポナイト(商品名)は、So
uthern Clay Products, Inc.により供給される(The Chemistry and Physics of
Clays, Grimshaw, 4th ed., 1971, pages 138-155, Wiley-Interscience参照)
【0038】 漂白触媒−所望により、洗剤組成物は、本明細書中では、漂白またはデンプン
質汚れ除去をさらに改良するために、触媒または促進剤を付加的に混入し得る。
あらゆる適切な漂白触媒が用いられ得る。組成物は、約0.0001重量%〜約
0.1重量%の漂白触媒を包含することができる。
【0039】 典型的漂白触媒は、遷移金属錯体、例えば金属配位子が不安定化に対して全く
耐性であり、そして本明細書中のクリーニング条件下で金属酸化物または水酸化
物をいかなる感知可能な程度にも沈着しないものを包含する。このような触媒化
合物は、しばしば、天然化合物、例えば酵素の特徴を有するが、しかし原則的に
は合成的に提供される。非常に好ましい促進剤としては、例えばコバルト3+触
媒、特に{Co(NH35Cl}2+または種々の代替的供与体配位子を有するそ
の等価物が挙げられる。このような錯体としては、米国特許第4,810,41
0号(Diakun等、1989年3月7日発行)において洗濯用組成物中に用いるた
めに以前に開示されたものが挙げられる。その活性種は、{Co(NH35(O
OH)}2+であると考えられ、J. Chem. Soc. Faraday Trans., 1994, Vol. 90,
1105-1114に開示されている。代替的触媒または促進剤は、この参考文献に開示
された非コバルト遷移金属錯体、特にMo(VI)、Ti(IV)、W(VI)
、V(V)およびCr(VI)を基礎にしたものであるが、しかし代替的酸化状
態および金属も用いられ得る。このような触媒としては、米国特許第5,246
,621号、米国特許第5,244,594号、米国特許第5,194,416
号、米国特許第5,114,606号および欧州特許出願第549,271 A
1号、第549,272 A1号、第544,440 A2号および第544,
490 A1号に開示されたマンガンベースの触媒が挙げられ、これらの触媒の
好ましい例としては、MnIV 2(μ−O)3(TACN)2−(PF62、MnIII 2 (μ−O)1(μ−OAc)2(TACN)2(ClO42、MnIV 4(μ−O)6 (TACN)4(ClO44、MnIIIMnIV 4−(μ−O)1(μ−OAc)2
(TACN)2−(ClO43、MnIV−(TACN)−(OCH33(PF6
およびそれらの混合物が挙げられるが、この場合、TACNはトリメチル−1,
4,7−トリアザシクロノナンまたは等価大員環であるが、しかし代替的金属配
位子および単核錯体も考えられ、そして一金属ならびに二−および多金属錯体そ
して代替金属、例えば鉄またはルテニウムの錯体もすべて本発明の範囲内である
。その他の金属ベースの漂白触媒としては、米国特許第4,430,243号お
よび米国特許第5,114,611号に開示されたものが挙げられる。漂白を増
強するために種々の錯体配位子を伴うマンガンの使用も、以下の米国特許で報告
されている:米国特許第4,728,455号、第5,284,944号、第5
,246,612号、第5,256,779号、第5,280,117号、第5
,274,147号、第5,153,161号および第5,227,084号。
【0040】 遷移金属は、金属の選択、その酸化状態および配位子のデンティシティ(denti
city)の関数で選択される適切な供与体配位子とその場で予備錯形成または錯形
成され得る。本明細書中に含まれ得るその他の錯体は、米国特許出願第08/2
10,186号(1994年3月17日提出)のものである。前記の遷移金属含
有漂白触媒中のその他の適切な遷移金属としては、鉄、コバルト、ルテニウム、
ロジウム、イリジウムおよび銅が挙げられる。
【0041】 ビルダー−洗剤ビルダーは、ミネラル硬度の制御を補佐するために、本明細書
の組成物中に任意に含まれ得る。無機ならびに有機ビルダーが用いられ得る。ビ
ルダーは、典型的には、粒状汚れの除去を補佐するために織編物洗濯用組成物中
に用いられる。
【0042】 ビルダーのレベルは、組成物の最終用途およびその所望の物理的形態によって
、広範に変わり得る。存在する場合、組成物は、典型的には少なくとも約1%の
ビルダーを包含する。液体配合物は、典型的には、約5〜約50重量%、さらに
典型的には約5〜約30重量%の洗剤ビルダーを包含する。しかしながら、ビル
ダーのより低いまたはより高いレベルが排除されるよう意図されない。
【0043】 無機またはP−含有洗剤ビルダーとしては、ポリホスフェート(例としてはト
リポリホスフェート、ピロホスフェートおよびガラス状高分子メタホスフェート
)、ホスホネート、フィチン酸、シリケート、カーボネート(ビカーボネートお
よびセスキカーボネートを含む)スルフェートおよびアルミノシリケートのアル
カリ金属、アンモニウムおよびアルカノールアンモニウム塩が挙げられるが、こ
れらに限定されない。
【0044】 シリケートビルダーの例は、アルカリ金属シリケート、特に1.6:1〜3.
2:1の範囲のSiO2:Na2O比を有するもの、および層状シリケート、例え
ば米国特許第4,664,839号(H.P. Rieck、1987年5月12日発行)
に記載された層状ナトリウムシリケートである。NaSKS−6は、Hoechstに
より市販されている結晶層状シリケートの商標である(本明細書中では一般的に
「SKS−6」と略記する)。NaSKS−6は、独国特許出願DE−A−3,
417,649号およびDE−A−3,742,043号に記載されたものと同
様の方法により調製され得る。その他の層状シリケート、例えば一般式NaMS
x2x+1・yH2O(式中、Mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9から
4までの数、好ましくは2であり、yは0から20までの数であることができる
)を有するものが、本明細書中で用いられ得る。Hoechstからの種々のその他の
層化シリケートとしては、α、βおよびγ形態のNaSKS−5、NaSKS−
7およびNaSKS−11が挙げられる。
【0045】 カーボネートビルダーの例は、独国特許出願第2,321,001号(197
3年11月15日公開)に開示されたアルカリ土類およびアルカリ金属カーボネ
ートである。
【0046】 アルミノシリケートビルダーは、本発明において有用であり得る。アルミノシ
リケートビルダーとしては、経験的式: Mz(zAlO2y]・xH2O (式中、zおよびyは少なくとも6の整数であり、z対yのモル比は1.0〜約
0.5の範囲であり、そしてxは約15〜約264の整数である)を有するもの
が挙げられる。
【0047】 有用なアルミノシリケートイオン交換物質は、市販されている。アルミノシリ
ケートイオン交換物質の製造方法は、米国特許第3,985,669号(Krumme
l等、1976年10月12日発行)に開示されている。本明細書中で有用な好
ましい合成結晶アルミノシリケートイオン交換物質は、ゼオライトA、ゼオライ
トP(B)、ゼオライトMAPおよびゼオライトXの名称で入手可能である。特
に好ましい実施態様では、結晶アルミノシリケートイオン交換物質は、式: Na12[(AlO212(SiO212]・xH2O (式中、xは約20〜約30、特に約27である)を有する。この物質は、ゼオ
ライトAとして知られている。脱水ゼオライト(x=0〜10)も、本明細書中
で用いられ得る。好ましくは、アルミノシリケートは、直径約0.1〜10μの
粒子サイズを有する。
【0048】 本発明の目的に適した有機洗剤ビルダーとしては、広範な種々のポリカルボキ
シレート化合物が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中で用いる場
合、「ポリカルボキシレート」とは、複数のカルボキシレート基、好ましくは少
なくとも3個のカルボキシレート基を有する化合物を指す。ポリカルボキシレー
トビルダーは一般に酸性形態で組成物に付加され得るが、しかし中和塩の形態で
も付加され得る。塩形態で用いられる場合、アルカリ金属、例えばナトリウム、
カリウムおよびリチウムまたはアルカノールアンモニウム塩が好ましい。
【0049】 種々の範疇の有用な物質が、ポリカルボキシレートビルダーに含まれる。ポリ
カルボキシレートビルダーの重要な一範疇は、米国特許第3,128,287号
(Berg、1964年4月7日発行)および米国特許第3,635,830号(La
mberti等、1972年1月18日発行)に開示されているようなオキシジスクシ
ネートを含めたエーテルポリカルボキシレートを包含する(米国特許第4,66
3,071号(Bush等、1987年5月5日発行)の「TMS/TDS」ビルダ
ーも参照)。適切なエーテルポリカルボキシレートとしては、環状化合物、特に
脂環式化合物、例えば米国特許第3,923,679号、第3,835,163
号、第4,158,635号、第4,120,874号および第4,102,9
03号に記載されているものも挙げられる。
【0050】 その他の有用な洗剤ビルダーとしては、エーテルヒドロキシポリカルボキシレ
ート、無水マレイン酸とエチレンまたはビニルメチルエーテルとのコポリマー、
1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸およびカル
ボキシメチルオキシコハク酸、ポリ酢酸、例えばエチレンジアミン四酢酸および
ニトリロ三酢酸並びにポリカルボキシレート、例えばメリット酸、コハク酸、オ
キシ二コハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5−トリカルボン酸、カル
ボキシメチルオキシコハク酸の種々のアルカリ金属、アンモニウムおよび置換ア
ンモニウム塩、ならびにそれらの可溶性塩が挙げられる。
【0051】 シトレートビルダー、例えばクエン酸およびその可溶性塩(特にナトリウム塩
)は、再生可能資源からのそれらの利用可能性およびそれらの生分解性のために
、液体洗剤配合物に関する重要性を有するポリカルボキシレートビルダーである
。オキシジスクシネートも、このような組成物および組合せ物中で特に有用であ
る。
【0052】 3,3−ジカルボキシ−4−オキサ−1,6−ヘキサンジオエートおよび米国
特許第4,566,984号(Bush、1986年1月28日発行)に開示された
関連化合物も、本発明の組成物中に適している。ラウリルスクシネートは、この
グループの好ましいビルダーであり、欧州特許出願86200690.5/0,
200,263(1986年11月5日公開)に記載されている。 その他の適切なポリカルボキシレートは、米国特許第4,144,226号(
Crutchfield等、1979年3月13日発行)および米国特許第3,308,0
67号(Diehl、1967年3月7日発行)に開示されている(米国特許第3,
723,322号(Diehl)も参照)。
【0053】 脂肪酸、例えばC12〜C18のモノカルボン酸も、付加的ビルダー活性を提供す
るために、単独で、または前記のビルダー、特にシトレートおよび/またはスク
シネートビルダーと組合せて、組成物中に混入され得る。
【0054】 種々のアルカリ金属ホスフェート、例えば周知のナトリウムトリポリホスフェ
ート、ナトリウムピロホスフェートおよびナトリウムオルトホスフェートが用い
られ得る。ホスホネートビルダー、例えばエタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジ
ホスホネートおよびその他の既知のホスホネート(例えば、米国特許第3,15
9,581号、第3,213,030号、第3,422,021号、第3,40
0,148号および第3,422,137号参照)も用いられ得る。
【0055】 酵素−適切な酵素としては、あらゆる適切な起源、例えば野菜、動物、細菌、
真菌および酵母菌起源のプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペ
ルオキシダーゼおよびそれらの混合物が挙げられる。好ましい選定は、pH−活
性および/または安定性最適条件、熱安定性、ならびに活性漂白剤、洗剤、ビル
ダー等に対する安定性により影響される。この点で、細菌または真菌酵素、例え
ば細菌アミラーゼおよびプロテアーゼ、ならびに真菌セルラーゼが好ましい。
【0056】 酵素は、普通は、「クリーニング有効量」を提供するのに十分なレベルで、洗
剤または洗剤付加組成物中に混入される。「クリーニング有効量」という用語は
、食器などの表面に及ぼすクリーニング、しみ除去、汚れ除去、ホワイトニング
、脱臭または鮮度改良作用を生じ得るあらゆる量を指す。一般的商業的調製物に
関する実際的用語では、本明細書中の組成物は、0.001〜5重量%、好まし
くは0.01〜1重量%の市販酵素調製物を包含し得る。プロテアーゼ酵素は、
通常は、組成物1g当たり0.005〜0.1Anson単位(AU)の活性を提供
するのに十分なレベルでこのような市販調製物中に存在する。
【0057】 プロテアーゼ酵素および類似酵素の調製は、GB1,243,784(Novo
)に記載されている。その他の適切なプロテアーゼとしては、Novoからのア
ルカラーゼ(ALCALASE)(商品名)およびサビナーゼ(SAVINASE)(商品名)、Inte
rnational Bio-Synthetics, Inc., The Netherlandsからのマキサターゼ(MAXATA
SE)(商品名)、ならびに欧州特許出願130,756 A号(1985年1月
9日)に開示されたようなプロテアーゼA、ならびに欧州特許出願303,76
1 A号(1987年4月28日)および欧州特許出願130,756 A号(
1985年1月9日)に開示されたようなプロテアーゼBが挙げられる(WO9
318140 A(Novo)に記載されたバチラス種NCIMB 40338
からの高pHプロテアーゼも参照)。プロテアーゼ、1つ又はそれ以上のその他
の酵素および可逆的プロテアーゼ阻害剤を包含する酵素性洗剤は、WO9203
529 A(Novo)に記載されている。その他の好ましいプロテアーゼとし
ては、WO9510591 A(Procter & Gamble)のものが挙げられる。望ま
しい場合には、WO9507791(Procter & Gamble)に記載されているよう
な吸着低減および加水分解増大を示すプロテアーゼが利用可能である。本明細書
中に適した洗剤のための組換えトリプシン様プロテアーゼは、WO942558
3(Novo)に記載されている。
【0058】 本明細書中に適した、特に自動食器洗い目的(これらに限定されない)に適し
たアミラーゼとしては、例えば英国特許第1,296,839号(Novo)に
記載されたα−アミラーゼ、ラピダーゼ(RAPIDASE)(商品名)(International
Bio-Synthetics, Inc.)、テルマミル(TERMAMYL)(商品名)(Novo)が挙げ
られる。ファンガミル(FUNGAMYL)(商品名)(Novo)が特に有用である。安
定性、例えば酸化安定性の改良のための酵素の工学処理が知られている(例えば
、J. Biological Chem., Vol.260, No.11, June 1985, pp.6518-6521参照)。好
ましいアミラーゼとしては、(a)本明細書中に前記したWO9402597(
Novo、1994年2月3日)のアミラーゼが挙げられる。その他のアミラー
ゼとしては、WO9510603 Aに記載された直接の親における付加的修飾
を有する変異体が挙げられる。これらはデュラミル(DURAMYL)(商品名)として
譲渡人であるNovoから入手可能である。その他の特に好ましい酸化安定性増
強アミラーゼとしては、WO9418314(Genencor International)および
WO9402597(Novo)に記載されたものが挙げられる。
【0059】 本明細書中で使用可能なセルラーゼとしては、米国特許第4,435,307
号(Barbesgoard等、1984年3月6日)に開示されたものが挙げられる。適
切なセルラーゼは、GB−A−2.075.028、GB−A−2.095.2
75およびDE−OS−2.247.832にも開示されている。カレザイム(C
AREZYME)(商品名)(Novo)は特に有用である(WO9117243(No
vo)も参照)。
【0060】 洗剤用途に適したリパーゼ酵素としては、英国特許第1,372,034号に
開示されたようなシュードモナス属の微生物、例えばシュードモナス・スタツェ
リ(Pseudomonas stutzeri) ATCC19.154により産生されるものが挙げられる。日
本国特許出願53,20487号(1978年2月24日公開)のリパーゼも参
照。その他の適切な市販のリパーゼとしては、アマノ−CES、Chromobacter v
iscosum、例えばChromobacter viscosum var. lipolyticum NRRLB 3673からのリ
パーゼ(Toyo Jozo Co., Tagata, Japan)、U.S. Biochemical Corp., U.S.A.お
よびDisoynth Co., The NetherlandsからのChromobacter viscosumリパーゼ、お
よびPseudomonas gladioliからのリパーゼが挙げられる。フミコラ属のフミコラ
・ラヌギオーサ(Humicola lanuginosa)由来の、そしてNovoから市販されて
いるリポラーゼ(LIPOLASE)(商品名)酵素(EP341,947も参照)は、本
明細書中で用いるための好ましいリパーゼである。ペルオキシダーゼ酵素に対し
て安定化されたリパーゼおよびアミラーゼ変異体は、WO9414951 A(
Novo)に記載されている(WO9205249およびRD 9435904
4も参照)。
【0061】 本明細書中で用いるのに適したクチナーゼ酵素は、WO 8809367 A
(Genencor)に記載されている。 ペルオキシダーゼ酵素は、「溶液漂白」のために、あるいは洗浄中に表面から
除去された染料または顔料の洗濯溶液中に存在する他の表面への移染防止のため
に、酸素供給源、例えばペルカーボネート、ペルボレート、過酸化水素等と組合
せて用いられ得る。既知のペルオキシダーゼとしては、セイヨウワサビペルオキ
シダーゼ、リグニナーゼおよびハロペルオキシダーゼ、例えばクロロ−またはブ
ロモ−ペルオキシダーゼが挙げられる。ペルオキシダーゼ含有洗剤組成物は、W
O89099813 A(Novo、1989年10月19日)およびWO 8
909813 A(Novo)に開示されている。
【0062】 一連の酵素物質およびそれらの合成洗剤組成物中への混入のための手段は、W
O 9307263 AおよびWO 9307260 A(Genencor Internatio
nal)、WO 8908694 A(Novo)および米国特許第3,553,
139号(McCarty等、1971年1月5日)にも開示されている。酵素はさら
に、米国特許第4,101,457号(Place等、1978年7月18日)およ
び米国特許第4,507,219号(Hughes、1985年3月26日)に開示さ
れている。液体洗剤処方物に有用な酵素物質、およびこのような配合物中へのそ
れらの混入は、米国特許第4,261,868号(Hora等、1981年4月14
日)に開示されている。洗剤に用いる酵素は、種々の技術により安定化され得る
。酵素安定化技術は、米国特許第3,600,319号(Gedge等、1971年
8月17日)、欧州特許第199,405号および欧州特許第200,586号
(Venegas、1986年10月29日)に開示され、例証されている。酵素安定化系は、
例えば米国特許第3,519,570号にも記載されている。プロテアーゼ、キ
シラナーゼおよびセルラーゼを生じる有用なバチラス属AC13は、WO 9401
532 A(Novo)に記載されている。
【0063】 酵素安定化系−酵素含有液体組成物(しかしこれに限定されない)は、本明細
書中では、約0.001〜約10重量%、好ましくは約0.005〜約8重量%
、最も好ましくは約0.01〜約6重量%の酵素安定化系を包含し得る。このよ
うな安定化系は、例えばカルシウムイオン、ホウ酸、プロピレングリコール、短
鎖カルボン酸、ホウ素酸(boronic acids)およびそれらの混合物を包含し、洗剤
組成物の種類および物理的形態によって、異なる安定化問題を処理するよう意図
される。ボレート安定剤の再検討に関しては、米国特許第4,537,706号
(Severson)参照。
【0064】 安定化系は、特にアルカリ性条件下で、多数の給水設備中に存在する塩素漂白
剤種が酵素を攻撃し、不活性化しないようにするために付加される、0〜約10
重量%、好ましくは約0.01〜約6重量%の塩素漂白剤掃去剤をさらに包含し
得る。適切な塩素掃去剤陰イオンは広く知られており、容易に入手可能であり、
そして使用される場合、スルフィット、ビスルフィット、チオスルフィット、チ
オスルフェート、ヨージド等を伴うアンモニウム陽イオンを含有する塩であり得
る。酸化防止剤、例えばカルバメート、アスコルベート等、有機アミン、例えば
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはそのアルカリ金属塩、モノエタノー
ルアミン(MEA)およびそれらの混合物は、同様に用いられ得る。その他の慣
用的掃去剤、例えばビスルフェート、ニトレート、クロリド、過酸化水素供給源
、例えば過ホウ酸ナトリウム四水和物、過ホウ酸ナトリウム一水和物およびナト
リウムペルカーボネートならびにホスフェート、縮合ホスフェート、アセテート
、ベンゾエート、シトレート、ホルメート、ラクテート、マレート、タートレー
ト、サリチレート等、およびそれらの混合物が、所望により用いられ得る。
【0065】 物質ケア剤−本発明の組成物は、腐食防止剤および/または曇り防止剤として
、1つ又はそれ以上の物質ケア剤、例えばシリケートを任意に含有し得る。物質
ケア剤は、家庭用平皿類に電気メッキニッケル銀および純銀が一般的である国に
おいて、またはアルミニウム保護が問題であり、組成物が低シリケートである場
合に、特に好ましい。物質ケア剤としては、ビスマス塩、遷移金属塩、例えばマ
ンガン塩、ある種類のパラフィン、トリアゾール、ピラゾール、チオール、メル
カプタン、アルミニウム脂肪酸塩およびそれらの混合物が挙げられ、好ましくは
、低レベルで、例えば組成物の約0.01〜約5%で混入される。好ましいパラ
フィン油は、炭素数が約20〜約50、さらに好ましくは約25〜約45の主と
して分枝鎖の脂肪族炭化水素であって、環状炭化水素対非環状炭化水素比が約3
2対68であるものであって、ウィノグ(WINOG)70(商品名)としてWintersha
ll, Salzbergen, Germanyから販売されているものである。Bi(NO33が付
加され得る。その他の腐食防止剤は、ベンゾトリアゾール、チオナフトールおよ
びチオアントラノールを含めたチオール、および微細アルミニウム脂肪酸塩によ
り説明される。このような物質はすべて、一般に、ガラス器上に斑点または皮膜
を生じないように、または組成物の漂白作用を弱体化しないようにするために、
賢明に用いられる。この理由のために、非常に強力に漂白剤と反応するメルカプ
タン曇り防止剤またはカルシウムと沈澱を生じる普通の脂肪カルボン酸を用いず
に配合するのが好ましい。
【0066】 キレート化剤−本明細書中の洗剤組成物は、1つ又はそれ以上の鉄および/ま
たはマンガンキレート化剤も任意に含有し得る。このようなキレート化剤は、ア
ミノカルボキシレート、アミノホスホネート、多官能的置換芳香族キレート化剤
、およびそれらの混合物(これらはすべて後述される)から成る群から選択され
得る。
【0067】 任意のキレート化剤として有用なアミノカルボキシレートとしては、エチレン
ジアミンテトラアセテート、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミントリアセテ
ート、ニトリロトリアセテート、エチレンジアミンテトラプロピオネート、トリ
エチレンテトラアミンヘキサアセテート、ジエチレントリアミンペンタアセテー
トおよびエタノールジグリシン、それらのアルカリ金属、アンモニウムおよび置
換アンモニウム塩ならびにそれらの混合物が挙げられる。
【0068】 多官能的置換芳香族キレート化剤は、本明細書の組成物中でも有用である(米
国特許第3,812,044号(Connor等、1974年5月21日発行)参照)
。酸形態のこの種類の好ましい化合物は、ジヒドロキシジスルホベンゼン、例え
ば1,2−ジヒドロキシ−3,5−ジスルホベンゼンである。本明細書中で用い
るための好ましい生分解性キレート化剤は、エチレンジアミンジスクシネート(
「EDDS」)、特に米国特許第4,704,233号(HartmanとPerkins、1
987年11月3日)に記載されているような[S,S]異性体である。 用いられる場合、これらのキレート化剤は一般に、本明細書中の洗剤組成物の
約0.1〜約10重量%を構成する。用いられる場合、キレート化剤は、このよ
うな組成物の約0.1〜約3.0重量%を構成する。
【0069】 高分子分散剤−高分子分散剤は、特にゼオライトおよび/または層状シリケー
トビルダーの存在下で、本明細書の組成物中に約0.1〜約7重量%のレベルで
用いられるのが有益である。適切な高分子分散剤としては、高分子ポリカルボキ
シレートおよびポリエチレングリコールが挙げられるが、しかし当業界で既知の
他のものも用いられ得る。理論に縛られるよう意図されはしないが、高分子分散
剤は、結晶成長抑制、粒状汚れ放出コロイド化および再沈着防止により、その他
のビルダー(低分子量ポリカルボキシレートを含む)と組合せて用いられる場合
、全体的洗剤ビルダー性能を増強する、と考えられる。
【0070】 製品/使用説明書−本発明は、パッケージ上または内に置かれた製品の使用に
関する使用説明書の含入を包含し、あるいは製品の販売または使用に関連したそ
の他の形態の広告を伴う。使用説明書は、消費者製品製造または供給会社に典型
的に用いられるあらゆる方法で、含まれ得る。例としては、歯科用器材を保持す
る容器に貼り付けられるラベル上に、容器に取り付けられるかまたは購入時に添
付されるシート上に、あるいは広告、実演および/または基質および処理組成物
を含有する製品の購入または使用に結びつけられ得るその他の書面または口頭で
の使用説明において使用説明書を提示することが挙げられる。
【0071】 特に、使用説明書は、マイクロ波処理と関連した処理組成物および微生物含有
歯科用器材の使用の説明を含む。使用説明書は、例えば、マイクロ波処理時間の
長さに、マイクロ波の推奨された設定、歯科用器材、容器などの推奨配置、ある
いは浸漬または研磨が適切であるかどうか、もしあるならば、処理の前後に表面
に適用するための水の推奨量、マイクロ波適用に伴うその他の推奨処理に関する
情報を付加的に含み得る。
【0072】 工程−研磨粒子が望ましい場合の本明細書の組成物中に用いるためのジアシル
ペルオキシド粒子の製造方法は、当業界で一般に既知のあらゆる粒子製造工程、
例えば剪断混合を含み得る。本明細書中で用いるためのジアシル粒子は、μ以下
(0.1)〜約100μのサイズ範囲であり得る。好ましい範囲は、約1〜約2
0μである。別の粒子製造方法を以下に示す:
【0073】 工程説明−ジアシルペルオキシド原料粒子を適切な溶媒(n−エチルピロリド
ン)中に溶解し、攪拌しながら残りの配合物(主に水、界面活性剤および増粘剤
)に付加する。この手順は、ジアシルペルオキシド粒子のその場(in situ)の沈
澱を生じて、約1〜20μのサイズ範囲の小均質粒子の分散液を生じる。場合に
よって、800μまたはそれ以上のオーダーの粒子サイズを有する市販のジアシ
ルペルオキシド原料粒子を用い得るが、これらは好ましくない。
【0074】 その場の粒子製造方法:ラポナイト(33g、6%活性)を攪拌しながら水道水
(100g)中に分散させる。ナトリウムアルキルエトキシスルフェート(14
g、70%活性)をラポナイト分散液中で攪拌し、炭酸水素ナトリウム(1g、
100%活性)を付加する。別の容器中で、過酸化ベンゾイル(2g、75%活
性)を攪拌しながらN−エチルピロリドン(10g、100%活性)中に溶解す
る。この過酸化ベンゾイル溶液を次に、攪拌しながらラポナイトおよび界面活性
剤溶液中に注ぎ入れる。混合物はすぐに曇って、10〜50μ過酸化ベンゾイル
粒子の均質分散液を生じる。
【0075】 本発明をさらに容易に理解させるために、以下の実施例を参照するが、これら
は説明のためだけのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0076】 実施例 処理組成物として用いるために、以下の組成物を調製する。組成物を各々、「
ボート形」容器中に分散させ、その後、微生物含有歯科用器材を組成物中に浸漬
させる。歯科用器材および組成物を含入する容器を、次に慣用的家庭用電子レン
ジ中に入れて、それぞれ指示時間の間、最高設定で操作する。
【0077】
【表1】
【0078】 1 ラポナイトRD(商品名)として市販 2 ジベンゾイルペルオキシド、ジアニゾイルペルオキシド、ベンゾイルグル
アリールペルオキシド、ベンゾイルスクシニルペルオキシド、ジ−(2−メチベ
ンゾイル)ペルオキシド、ジフタロイルペルオキシド、ジナフトイルペルオキシ
ド、置換ジナフトイルペルオキシドおよびそれらの混合物から選択されるアシル
ペルオキシド。
【0079】 次いで、すべての歯科用器材を、新鮮な溶媒、例えば水で濯いで、風乾により
、または慣用的オーブン中で乾燥させる。標準技法(ASTM)により、除去さ
れた微生物%を確定する。本実施例で観察され得るように、組成物A、Bおよび
Cはすべて、意外なことに、非高価であり時宜にかなった方法で、歯科用器材か
ら衛生化量の微生物を除去する。
【0080】 本発明を詳細に説明してきたが、本発明の範囲を逸脱しない限り種々の変更が
成され得るということ、そして本発明は、本明細書中に記載されたものに限定さ
れるものと考えるべきではない、ということは当業者には明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (71)出願人 ONE PROCTER & GANBL E PLAZA,CINCINNATI, OHIO,UNITED STATES OF AMERICA (72)発明者 ハットン,ハワード デイヴィッド アメリカ合衆国オハイオ州、ラヴランド、 ジェシカ、ストリート 2745 Fターム(参考) 4C058 AA13 BB06 BB07 DD05 JJ06 KK04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微生物を含有する歯科用器材の衛生化方法であって、 (a)前記歯科用器材を、マイクロ波照射下で発熱し且つ界面活性剤、溶媒お
    よび好ましくは漂白剤を含有する有効量の処理組成物と接触させる過程と、 (b)衛生化量の前記微生物が前記歯科用器材から除去されるような有効量の
    時間、前記歯科用器材および前記処理組成物にマイクロ波を施す過程と、 を含む方法。
  2. 【請求項2】 マイクロ波照射下で発熱する、界面活性剤、溶媒および好ま
    しくは漂白剤を含有する処理組成物を包含する歯科用器材衛生化製品であって、 (a)前記歯科用器材を前記処理組成物と接触させる過程と、 (b)少なくとも50%、好ましくは少なくとも90%の微生物が前記歯科用
    器材から除去されるような有効量の時間、好ましくは30秒間〜5分間、前記歯
    科用器材および処理組成物にマイクロ波を施す過程と、 を含む前記処理組成物の使用のための使用説明書をさらに包含する製品。
  3. 【請求項3】 前記漂白剤は、 a)ジアシルペルオキシド、 b)過酸化水素および漂白活性剤の供給源、 c)過酸化水素の供給源、 c)塩素漂白剤、ならびに d)それらの混合物 から成る群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記漂白剤は、ジベンゾイルペルオキシド、ジアニゾイルペ
    ルオキシド、ベンゾイルグルアリールペルオキシド、ベンゾイルスクシニルペル
    オキシド、ジ−(2−メチルベンゾイル)ペルオキシド、ジフタロイルペルオキ
    シド、ジナフトイルペルオキシド、置換ジナフトイルペルオキシドおよびそれら
    の混合物から成る群から選択されるジアシルペルオキシドである、請求項1〜3
    のいずれか1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記処理組成物は、クレー、ポリカルボキシレート増粘剤、
    重曹、カーボネート、ホスフェート、ヒドロ安息香酸、ジカルボン酸、シロキサ
    ン、香料、漂白触媒およびそれらの混合物から成る群から選択される構成成分を
    さらに包含する請求項1〜4のいずれか1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記処理組成物中の前記溶媒は、水である請求項1〜5のい
    ずれか1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記有効量の時間は、30秒間〜5分間、好ましくは30秒
    間〜3分間である請求項1〜6のいずれか1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記衛生化量は、前記器材上の元の微生物の少なくとも50
    %、好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも99.9%を除去
    することを包含する請求項1〜7のいずれか1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記処理組成物は、 (a)以下の: i)一般式: RC(O)OO(O)CR1 (式中、RおよびR1は同一であっても異なってもよい)を有するジアシルペル
    オキシド、 ii)過酸化水素の供給源、 iii)過酸化水素および漂白活性剤の供給源、 iv)塩素漂白剤、ならびに v)それらの混合物 から成る群から選択される0.1重量%〜60重量%の前記漂白剤と、 (b)0重量%〜95重量%の前記溶媒と、 (c)0.01重量%〜50重量%の前記界面活性剤と、 (d)0重量%〜7重量%の増粘剤と を包含するゲルまたは液体洗剤組成物である請求項1〜8のいずれか1記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 前記マイクロ波は、約1cm〜約1mの電磁線波長を有す
    る請求項1〜9のいずれか1記載の方法。
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