JP2002509705A - 新鮮な製品を提供する為の装置および方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 特に（切り）花において、新鮮な製品を提供する為の装置であって、上下に配置されて液体で満たされた新鮮な製品の為の容器を複数有し、少なくともその複数の容器の１つは、液体の排水口は下にある容器の中に排水されるように調節されており、前記液体の排水口は、少なくとも実質的に、少なくとも部分的な前記容器の下向した側壁によって形成されたことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、特に（切り）花において、新鮮な製品を提供する為の装置に関し、
上下に配置されて液体で満たされた新鮮な製品の為の容器を複数有し、少なくと
もその複数の容器の１つは、液体の排水口が、下にある容器の中に排水されるよ
うに調節されている。さらに本発明は、前記装置を使用することによって新鮮な
製品を提供する方法にも関する。

【０００２】 このような装置は米国特許第５，３６７，８２３号（フェリス）で知られてい
る。この既知の装置においては、開いた複数のトレー状の複数の容器が平行で上
下にフレームの中に据付けられ、その中に切り花が置かれる。利用法は、その中
の閉じた流動システムから構成され、それによって、どの容器も好ましい液位で
満たされ、過剰な液体は、排水口を介して続く下方の容器に排水され、これも好
ましい液位に満たされ、以下繰り返される。一番下の容器の底部にあるポンプは
、一番下の容器から、柔軟性のあるホースを通して一番上の容器への液体の搬送
を確保し、そして、再び一番上の容器に流し出されてそこにおける排水口の手段
によって下方の容器の中に排水されること等が起こる。前記の柔軟性のあるホー
スはさらに液体を浄化する為のフィルターが据付けられると同時に、空気冷却シ
ステムも有している。

【０００３】 上述の装置の欠点は、上述の米国特許刊行物から知られ、そこで用いられる排
水口は、容器の底部から真上方向に立つ管の形状であって、葉、茎、花部、凝固
した花の栄養添加物、土、等のような液体中の汚物によって容易に遮断される。
特に遮断物によって液体の交換とバクテリアの排出が妨げられることによって容
器の液体中のバクテリアが増殖するので、この場合、花の質は売り込みの間に低
下する。バクテリアは、花の萎れを刺激するが、この危険は、花が既に立て掛け
られていた為にバクテリアが液体中に存在し、その液体中に花がしばしば置かれ
る場合に増加する。顧客も汚れた液体と接触することで危険を冒すことになる。
加えて既知の装置では、遮断物によって、切り花に液体が遮断されることにより
、消費者はそれらを楽しむ期間が短くなるという大きな危険がある。

【０００４】 本発明の目的は、先行技術の欠点を回避することであって、この目的で序文中
に述べた形の本装置は、本発明に基づく液体の排水口が、容器の少なくとも実質
的に少なくとも部分的に下向された側壁によって形成されるという特別な造りを
有する。特に側壁は、少なくとも部分的に下向しており、少なくとも事実上容器
全体の幅員に沿っている。排出されるものである特に葉のような浮遊部を容易並
びに効率的に排水することによって、排水口の遮断は防がれる。

【０００５】 本発明に基づく装置の好ましい実施例においては、少なくとも部分的に下向さ
れた側壁を介して下方の容器に液体を導いて排水するガイドが容器に設けられて
いる。ガイドは、好ましくは容器の壁部が音減衰素子（板状）をその下部に有す
ることによって、その中に汚物を含む場合にあっても、液体は、はね水すること
なく下方の容器に到達し、（さらなる）コンタミネーションを防ぐことができる
。音減衰素子は、場合によっては不快であると認識される液流の音を最小限に抑
える役割をする。

【０００６】 本発明に基づく装置の別の好ましい実施例は、複数の容器は少なくとも実質的
に平行であり、上下で斜めに配置されている。これは、単に複数の容器の組み立
てをすばやくすることのみならず、−水平面に対する複数の容器の傾斜の配置の
ために−効果的な機能である排水口の提供を確実にする。ここでは特に複数の容
器は、水平面に対して約４０°の角度をもつ。さらには、このように階段状に流
すことによって大きな流速が達成され、バクテリアが増殖できる汚物をより容易
に運ぶことができる。場合によっては、複数の容器の底部は、下向した側壁の近
傍に下向した部分又は凹部又は下方を向いたバルジをも有する。この下向部は、
排出部材の一種の機能を有し、下方にある容器にある切り花の茎を液体中に押し
込むことを確実にする。

【０００７】 本発明に基づく装置の別の好ましい実施例は、キャビネット状の陳列箱である
。これは魅力的な公への陳列箱としての機能を有する「フラワーキャビネット」
となる一方で、さらに空気の湿度や温度に関して、切り花の為の管理された環境
がつくられる。空気の湿度は好ましくは７０％以下であって、さらに好ましくは
、６０％と７０％の間である。

【０００８】 本発明に基づく装置の別の好ましい実施例は、複数の容器に液体を供給する手
段を有する。これは好ましくは液体の閉じた循環システムである。

【０００９】 本発明に基づく装置の別の好ましい実施例は、（複数の）容器から排水された
液体を特に紫外線放射を使用する間に清浄化する手段を含む。２５０〜２７０ｎ
ｍの間の波長の紫外線放射を利用することが推奨される。このようにして、花の
シェルフライフはさらに向上し得るが、さらには空気を冷却することによって陳
列箱としての装置の具体化において最適化され得る。

【００１０】 注意点として、本発明の範囲の中においては、上述の用語である「液体」とは
、特に「水」の意として解されるが、花の栄養添加物が補われる場合もあり、そ
うでない場合もある。容器はこの観点にあっては、少なくとも１輪の花や、好ま
しくは少なくとも１束の花を収容する為に適した耐水性の容器として解される。

【００１１】 本発明は、さらに特に（切り）花において新鮮な製品を提供する為の方法にも
関し、新鮮な製品の為の、上下に配置されて液体で満たした複数の容器を使用し
、少なくともその複数の容器の１つは、液体の排水口が、下方の容器に液体が排
水されるように調節されたものであり、液体の排水口は少なくとも実質的に少な
くとも部分的な下向した容器の側壁によって形成されるという特別な造りを有す
る。さらに花のシェルフライフを向上させるために、清浄で冷却された液体（水
）によって花は冷却され、それについては、液体を循環させる閉じたシステムが
推奨される。

【００１２】 本発明を、図面として示された本発明に基づく好ましい実施例を参照しながら
説明する。

【００１３】 図１は、（束になった）花を提供する為の３つの容器２，２’，２”から構成
される装置１の側面図であって、横断面図である。この束は買い物をする人々の
方向に方向づけられているので、彼らは花から良い印象を得ることができると同
時に、僅かな表面領域に対して多くの数の束を陳列することができる。どの容器
も上部が開放されており、排水口３を有する。排水口３は、それぞれの容器２，
２’，２”の後方にある壁部の上方にある凹部によって水の敷居として形成され
、言い換えると、それぞれの容器２，２’，２”の全体を横切る幅員であって、
下向した後方の壁部を有する。清浄な水は開放部４と、容器２を介して供給され
る。場合によっては容器から排水された汚水は、排水口３から出発して水ガイド
の役割を果たす壁部５を通して、下方の容器２’の中に流れる。水ガイドの役割
を果たす壁部５は、単独の部材として容器２に対して固定され、これは、図５に
示される。別の好ましい形態として、前記壁部は、注入式塑造法によって容器２
と一体化されて製造されたものである。もし、水の流れの音を最小限にすること
が望まれる場合には、板のような音減衰素子６が提供され得て、それを通して水
の流れは容器２’の中に流れる。板状の音減衰素子６は、壁部５に一体化して製
造され、さらにその内部の全長にわたって設置される。対応する方法として、場
合によっては、汚れた水は容器２’と２”から流れ出し、収集水槽７に入る。こ
こで示された具体例によると、収集水槽７は導水管８を介して通流ユニットとし
ての機能を果たす清浄又は殺菌ユニット９に接続され、その清浄ユニットは、例
えば石英ガラスの二重壁の管１０によって構成され、そこにＵＶランプ１１が配
置される。ＵＶランプ１１は殺菌光を放射し、２５０〜２７０ｎｍの波長が適し
ている。収集水槽７からの水の輸送はポンプ１２によって適切な方法で発生し、
そこにおいて、管１０を通して運ばれてＵＶの作用によって清浄化／殺菌された
水は開放部４を介して清浄な水として容器２の中に帰還する。

【００１４】 本装置は、好ましくは冷却ユニット１３が提供され、例えばポンプ１２の後に
置かれる。継続的な冷却水の循環は切り花のシェルフライフを延ばす。別の好ま
しい形態は、水の冷却に兼備させようがさせまいが、本装置に空気冷却のための
手段が提供され、それは同様にシェルフライフを延ばす結果となる。

【００１５】 本装置が全ての側面によって適切に囲われ、ドア部を伴う壁が前面に配置され
る場合にあっては、特にドア部はガラス又はプラスチックの透過性の素材から製
造されることで「フラワーキャビネット」が型成される。これによって、シェル
フライフの延長に貢献する適切な空気の湿度と低温において、切り花の為のいっ
そう制御された環境が造られる。空気の湿度は特に７０％以下が好ましい。

【００１６】 図２、図３と図４の個々は、図１の装置とその中で用いられてこの場合にあっ
ては２’，２”の２つが示される複数の容器の、概略図の斜視図であって、上方
図、正面図、（部分切り払い）側面図である。上述の図において、対応する構成
部材は同じ参照符号が付される。図５にあっては、容器２’，２”に固定され得
る単独の板として水ガイド５が具体化される。この目的でプレートはどちらかの
側面に、実質的に楔状の輪郭１５を有し（図２と図３を見よ）、組み入れた状態
では、対応して形成された容器２’，２”の側壁中の凹部１６の中に締付けられ
る。水ガイド５としての機能を果たす板は、輪郭１５の近くにおいて、下方の容
器の上に上方の容器を支持し得るように、２つの突起物又は肩部１７を、面取り
をした表面１８上に有する。

【００１７】 図２〜４に示される取り付けられた状態において、複数の容器の全てのユニッ
トは、固定手段によって収集水槽７の中の、相対する側壁１９の中に配置される
輪郭２０の型枠の中に、適切な位置に保持される。押しのけの為の部材として供
される上述されたバルジは符号２１で示される。バルジ２１は、その下に位置す
る容器の中にある切り花の茎を部分的に水の中に押し込む効果を有する。この具
体例に示されている排水口３は、少なくとも事実上、完全に容器の幅員にわたる
ものであって、それによって葉のような浮遊部は、すばやく効果的に排水される
。容器２の各々は、いくつかの凹部２２を有し、据付け位置に取り付けられた下
方の容器２’の脚部２３が挿入される。最終的に図５に示されるように、カバー
２４にも同様に、下方の容器２にある脚部２３の為の凹部２２を含む。別様では
、カバーは穴部２５を有し、それを通して水は上方から下方の容器２の中に流れ
得る。

【００１８】 当該技術者にとって、付加請求項の範囲内において、記述された本発明の変更
が可能であることは明白である。そのため、空気についても冷却され、これは水
の冷却の代わりに行われる場合もありそうでない場合もある。コンタミした水の
中にある固体の粒子によって、導水管が遮断されることを防ぐために、開放部は
大きく形成されており、又フィルター手段１４を有し、例えばそれによって浮遊
した葉は排水を阻害し得ない、というようなことは、当該技術者にとっては明白
なことであろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】 花を提供する為の装置の横断面図である。

【図２】 図１の装置とその中で用いられる複数の容器を概略及び斜視した上方図である
。

【図３】 図１の装置とその中で用いられる複数の容器を概略及び斜視した正面図である
。

【図４】 図１の容器とその中で用いられるものを概略及び斜視した（部分切り払い）側
面図である。

【図５】 図２から４に示される装置の個々の部材を斜視して示したものである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，Ｇ Ｈ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (16)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 特に（切り）花において新鮮な製品を提供する装置であり、上下
   に配置されて液体で満たされた前記新鮮な製品の為の複数の容器を具備し、前記
   複数の容器の少なくとも１つは、そこから液体が下にある容器に排水される為の
   液体の排水口を備えるものであって、前記液体の排水口は、少なくとも部分的に
   下向した前記容器の側壁によって少なくとも実質的に形成されることを特徴とす
   る新鮮な製品を提供する装置。
2. 【請求項２】 前記側壁は、少なくとも部分的に下向しており、前記容器の全体
   の幅員に沿っているものである請求項１に記載の装置。
3. 【請求項３】 前記容器は、少なくとも部分的に下向した側壁を介して前記下に
   ある容器に排出される液体を導くためのガイドを備えるものである請求項１又は
   ２に記載の装置。
4. 【請求項４】 前記ガイドは、前記容器の壁部材によって構成されるものである
   請求項３に記載の装置。
5. 【請求項５】 前記壁部材は、その底部に音減衰素子を有するものである請求項
   ４に記載の装置。
6. 【請求項６】 前記複数の容器は、少なくとも実質的に、平行で傾斜した状態で
   上下に配置されたものである請求項１乃至５のいずれかに記載の装置。
7. 【請求項７】 前記容器の底部に、下向した部分が、少なくとも部分的に下向し
   た側壁に接して提供されるものである請求項１乃至６のいずれかに記載の装置。
8. 【請求項８】 キャビネット状の陳列箱として具体化されるものである請求項１
   乃至７のいずれかに記載の装置。
9. 【請求項９】 前記複数の容器に液体を供給する手段を具備される請求項１乃至
   ８のいずれかに記載の装置。
10. 【請求項１０】 閉じた流動システムを有する請求項９に記載の装置。
11. 【請求項１１】 特に紫外線放射を使用しながら、前記（複数の）容器から排水
    される液体を清浄化するための手段を具備する請求項１乃至１０のいずれかに記
    載の装置。
12. 【請求項１２】 前記装置を冷却するための手段を有する請求項１乃至１１のい
    ずれかに記載の装置。
13. 【請求項１３】 特に（切り）花において新鮮な製品を提供するための方法であ
    って、前記新鮮な製品の為に複数の容器を使用し、それは上下に配置され液体で
    満たされ、前記複数の容器の少なくとも１つは、そこから液体が下にある容器に
    排水される為の液体の排水口を備えるものであって、前記液体の排水口は、部分
    的な前記容器の下向した側壁によって少なくとも実質的に形成されることを特徴
    とする新鮮な製品を提供する方法。
14. 【請求項１４】 前記容器に、清浄な液体が供給される請求項１３に記載の方法
    。
15. 【請求項１５】 前記新鮮な製品が冷却される請求項１３又は１４に記載の方法
    。
16. 【請求項１６】 冷却は、冷たい清浄な液体の供給によって引き起こされる請求
    項１５に記載の方法。