JP2002508843A - イムノアッセイ手順における使用のためのポリペプチドの安定化 - Google Patents

イムノアッセイ手順における使用のためのポリペプチドの安定化

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Abstract

(57)【要約】 サンプル中の抗体を検出するための試薬の安定性を改善する方法であって、(a)固体担体に結合したポリペプチド又はタンパク質を安定化するための、約1〜20%のスクロースを含む第一の緩衝液を提供する工程、及び(b)前記抗体を含有するサンプルを希釈し、かつ前記固定化ポリペプチドと前記サンプル中に存在する抗体とを反応させるための、約0.05%(v/v)の界面活性剤を含む第二の緩衝液を提供する工程、を含むことを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】 イムノアッセイ手順における使用のためのポリペプチドの安定化発明の属する技術分野 本発明は、イムノアッセイ手順の改良のための固定化ポリペプチドの安定化に 関する。発明の背景 免疫吸着アッセイは、免疫学的に活性な化合物、例えば病原体の抗原又はこれ らに対する抗体の検出における凝集を基本とするアッセイを大部分置換した。ほ とんどの感染においては、抗体が抗原よりも非常に高い濃度で発生し、これは非 観血的手順、例えば体液のサンプリングなどにおいて容易に得られるという事実 により、ほとんどの診断方法は与えられた抗原に対する抗体量を測定し、抗原を 有する病原体の感染が進行しているか否かを見いだす。このようなアッセイは、 抗体を捕捉するための抗原の使用を必要とする。抗原は下記の主要な3つの方法 で製造することができる。a)完全な病原性生物の修飾、例えば特定のタンパク 質の抽出。b)前記生物の組換え的に製造したタンパク質の使用。c)前記生物 抗原性タンパク質配列に由来する合成ペプチドの使用。定義されたタンパク質又 はこれらの断片の使用は、全病原体抽出物に対して利点、すなわち、その他の生 物又は株、前記生物の生物型(biovar)又は血清型(serovar)に対して形成し た抗体と交差反応する構造物を回避する可能性という利点を有する。しかしなが ら、多くの場合において、特定の微生物におけるある株又は別株に対する反応性 抗体を区別することが望まれている。ある場合においては、特定の病原体の生物 型又は血清型を区別することが望まれている。前記の状況の1例はB型肝炎ウイ ルスの種々の遺伝子型である。B型肝炎ウイルスのあるものはインターフェロン 治療に対し良好に反応するが、他方では反応しない。別の例は、2つの細菌種ク ラミジア・ニューモニアエ及びクラミジア・トラコマティスである。前者に対す る罹患率は高く、人工の約60%が一度は感染しているが、ほとんどの感染は治 癒する。一方、後者の罹患率は10%未満であり、慢性感染へ進行する潜在的感染 への進行の可能性を有する。両方の状況において、生物が治療開始前に即座の徴 候を生じているか否かを見いだすことが望ましい。 クラミジアは、哺乳類及び鳥類種において急性及び慢性疾患を引き起こすグラ ム陰性細胞内寄生性細菌である。クラミジア属は4つの種:シー・トラコマティ ス(C.trachomatis)、シー・ニューモニアエ(C.pneumoniae)、シー・プレコラ ン(C.precorum)及びシー・シッタシ(C.psittaci)からなる。 シー・トラコマティス種は15の血清型に分割される。これらは異なる疾患、例 えばトラコーマ、鼠径リンパ肉芽腫又は性的感染症等を引き起こす。これら3つ の異なるクラミジア種は、血清学的に交差反応性が高い。クラミジアに対する血 清学的診断アッセイのほとんどが、抗原として基本小体(マイクロ免疫蛍光法、M IF及びELISA試験)、リポ多糖(LPS)又は精製した主要外膜タンパク質(MOMP)(ELIS A試験)を使用する。属特異的エピトープが、前記全ての抗原に存在し、これによ り利用可能な試験の低い種特異性が生じる。更に、人口の大部分がシー・ニュー モニアエに(臨床学的徴候なしに)曝露されているので、抗クラミジア抗体の蔓 延率は非常に高い。それゆえ、従来の血清学的スクリーニング試験(MIF、ELISA 、EIA等)を使用したシー・トラコマティス及びシー・ニューモニアエ特異的抗 体間の差異は不十分である。 特異的検出に関する前記の考察に類似して、ワクチン接種を目的として、特定 のエピトープに対する免疫反応を誘発し、特定の生物又は株又は生物の生物型又 は血清型、優先的には最も病原性の生物に対して免疫を生じさせ、同時に前記生 物の非病原性又は毒性の低い変異体に対しては抗体を産生しないことが望まれる だろう。 多数の臨床学的サンプルの迅速、再現性のあるかつ効果的な試験許容する診断 キットのセットアップは、その他のパラメーターのうち構成成分の安定性に依存 する。あるタンパク質及びペプチドは非常に不安定であり、僅か数時間〜数日の 半減期を有する。それゆえ、当該技術分野では、イムノアッセイ及びワクチンに おける使用のための前記ペプチドの抗体結合能の安定性及び保存性を改良するこ とを常に求めている。従来技術 ペプチド−及びタンパク質−を基本とする抗体捕獲アッセイは当該技術分野に おいて周知であり、多数の刊行物に記載されている。同様に、タンパク質の安定 化方法も記載されている。前記の多数の文献では安定化剤としてスクロースを使 用し、例えば血清の成長増強性(WO 09418310)、酵素活性(JP 06113847)又はイ ンターフェロンβの薬理活性(EP 551535)を保存している。しかしながら、固 定化タンパク質又はペプチドを基本とするイムノアッセイについてのスクロース の使用は報告されていなかった。 本発明の目的は、固定化ポリペプチドの安定性が増強された改良イムノアッセ イを提供することである。 本発明の別の目的は、改善された結果を提供するイムノアッセイ及び前記イム ノアッセイ用試薬を提供することである。 更に別の本発明の目的は、試薬及び前記イムノアッセイの改良に有用なキット の構成成分を提供することである。 本発明のその他の目的及び利点は下記の説明により明らかになるだろう。 本明細書で使用する用語「体液」には、身体内からサンプリングした液体、例 えば血液、リンパ液、局所分泌物、例えば涙液、精液、尿、汗、痰等、子宮頸部 スミアを含む洗浄(例えば、細気管支洗浄)又は綿棒で集める(swab)ことによ り得たサンプル等が含まれる。 本明細書で使用する用語「ペプチド」には、化学合成、又は巨大ペプチド若し くはタンパク質の化学的手段若しくはタンパク質分解性酵素の使用により得たペ プチドが含まれる。本発明の要約 1つの側面において、本発明は、サンプル中の抗体を検出するための試薬の安 定性を改良する方法であって、 (a)固体担体に結合したポリペプチド又はタンパク質の安定化のための第一 の緩衝液を提供する工程であって、前記緩衝液は約1〜20%のスクロースを含ん でいることを特徴とする工程、及び (b)前記抗体を含有するサンプルの希釈及び前記固定化ポリペプチドと前記 サンプル中に存在する抗体との反応のための第二の緩衝液を提供する工程であっ て、前記第二の緩衝液が約0.05%(v/v)の界面活性剤を含んでいることを特徴 とする工程、 を含むことを特徴とする方法に向けられる。 前記界面活性剤は好ましくはTween-20以外の界面活性剤である。 本発明の好ましい態様によると、第一の緩衝液はイムノアッセイにおけるブロ ッキング(blocking)溶液であり、PBS中に約0.05〜4%(w/v)のゼラチン、約 1〜30%(v/v)の正常ウサギ血清、1〜20%(w/v)のスクロースを含んでいる 。第二の緩衝液は血清希釈剤であり、PBS中に約0.05〜4%(w/v)のゼラチン、 約1〜30%(v/v)の正常ウサギ血清及び約0.01〜2%(v/v)のTriton-X100を含んで いる。 更に本発明は、固体担体に結合したポリペプチド又はタンパク質を安定化する ための安定化溶液であって、緩衝液中に約1〜20%のスクロースを含んでいる。 この溶液の例示的かつ非限定的例は、PBS中に約0.03%(w/v)のゼラチン、約10 %(v/v)の正常ウサギ血清及び約10%(w/v)のスクロースを含む溶液である。 更に本発明は、固定化ポリペプチドと反応する抗体を含有するサンプルを希釈 するための緩衝液であって、Tween-20以外の界面活性剤を約0.05%(w/v)含む 緩衝液にも向けられる。更に本発明は、本発明の安定化溶液及び/又は希釈溶液 を含むキットを含んでいる。このようなキットは種々の試験、例えばELISAに有 用であることができる。本発明により試験される特に重要な病原体は、クラミジ ア・トラコマティス(Chlaulydia trachomatis)又はクラミジア・ニューモニア エ(Chlaulydia pneumoniae)である。しかし、本発明は特定の病原体の試験に 決して限定されるものではないことは当然である。 更に本発明は、哺乳類における感染を検出する方法であって、 (a)ヒト又は動物に由来する血清又はその他の体液サンプルを得、Tween-20 以外の界面活性剤を約0.05%(w/v)含む希釈緩衝液を使用して前記サンプルを 希釈する工程、 (b)前記サンプルと、約1〜20%のスクロースを緩衝液中に含む安定化溶液 と共に存在する前記固定化ポリペプチドとを接触させる工程、及び、 (c)前記サンプル中に存在する抗体と前記固定化ポリペプチドとの反応の程 度を従来のイムノアッセイ技術を使用して測定する工程、 を含む方法を含んでいる。発明の詳細な説明 本発明は、固定化抗原を使用する従来のイムノアッセイに対する改良法を提供 する。このアッセイは下記の工程により行われる。 1)適切な抗原を固体担体に固定化する工程、 2)固定化抗原に対する抗体の存在をアッセイするサンプルを、適切な希釈緩 衝液中で希釈する工程であって、前記緩衝液は抗体の特異的結合を最大化し、そ の他のサンプル成分(例えば、異なる特異性を有する抗体)の抗原又は固体担体 又はその他の成分(例えば、抗原が結合している固体担体への結合をブロックす るために使用する物質)への非特異的結合に由来するバックグラウンドを最小化 するように最適化される工程、及び、 3)未結合の抗体を洗い落とし、抗原に結合する抗体の定常ドメインを認識す る(酵素又はその他の手段、例えば放射性により)標識された抗体の使用により、 反応の程度を測定する工程。 下記に説明されるように、本発明は、前記手順の実質的な改良法を提供する。 本発明を、下記の非限定的実施例及び添付図面により詳細に説明する。 一般的手順 下記実施例において、クラミジア種特異的ヒト血清を、クラミジア種特異的ペ プチドに結合する能力について試験した。ペプチドは、本出願と同一出願人の2 つの同時係属している同日出願の特許出願(代理人文書番号4195/96及び4326/97 )の主題である。これらの記載は、参照することにより本明細書に組み込まれる 。ペプチドは、標準的な有機化学により合成した。 シー・トラコマティスに特異的なペプチドは下記の通りである。 Ct4A(配列番号1):IFDTTTLNPTIASGAGDVK Ct4B(配列番号2):VDITTLNPTIAGCGSVA Ct4C(配列番号3):VFDVTTLNPTIAGAGDVK Ct4D(配列番号4):LAEAILDVTTLNPTITGKAVVS Ct2A(配列番号5):CDNENQSTVKTNSVPNMSLDQSK CtVDIV(配列番号6):LDVTTNATIAGKGTVV イムノアッセイについての特異性の制御について、関連する細菌クラミジア・ ニューモニアエの相同MOMPドメイン配列にしたがい設計した下記のペプチドを合 成し、イムノアッセイに使用した。 Cp1A(配列番号7):CFSMGAKPTGSAAANYTTAVDRPNPAYNK CpVDIII(配列番号8):AFPLPTDAGVATATGTKS Cp2A(配列番号9):VKGTTVNANELPNVSLSNGK Cp4A(配列番号10):LNLTAWNPSLLGNATALSTTDSFK クラミジア・トラコマティス陽性の種々の血清に対するいくつかのペプチドの 反応性を(MIFアッセイにより)試験したとき、各血清は特定のペプチドの亜集 団と反応することが見いだされた。下記の研究においては、ペプチドCt2A、Ct4A 、Ct4B、Ct4C及びCt4Dを、IVF(体外受精)血清において、IgG反応性について試 験した。27の血清が少なくとも1つのシー・トラコマティスのペプチドと陽性反 応した。27のうち、僅か4つがCt2A陽性であり、17がCt4A陽性であり、23がCt4B 陽性であり、18がCt4C陽性であり、20がCt4D陽性であった。興味深いことに、4 つの血清がCt4Dに対して独占的に陽性であり、5つの血清がCt4Bに対して独占的 に陽性であった。全てのシー・トラコマティス血清型を検出するために、アッセ イにおいて前記のペプチド全て、すなわちC.t 4A、4B、4C及び4Dを含ませる必要 がある。表1 IVF 血清に対するシー・トラコマティスペプチドの感度 ペプチドの安定化 ELISAプレート(マキシソーブ(Maxisorb)、ヌンク(Nunc))を、0.05Mカーボネ ート緩衝液(pH9.5)に溶解したペプチド(0.3μg/ウェル)で、37℃で1時間 コーティングした。代わりに、コーティングを室温又は4℃下で一晩行った。ペ プチド溶液を除去し、ウェルをブロッキング溶液(0.15M NaCl、0.05M NaPO4、p H7.5[PBS]中の0.03%のゼラチン、10%の正常ウサギ血清(NRS))で満たした。37 ℃で1時間インキュベートた後、プレートを、直ちに又は乾燥及び表1に示す37 ℃で種々の時間のインキュベート後に使用した。血清を希釈剤(0.03%ゼラチン 、10%NRS、0.05%Triton-X 100)中、1/21に希釈し、コーティングしたウェル に添加し、37℃で1時間インキュベートした。6回すすいだ後、PBS/0.05%Tween -20(PBS/Tween)、抗ヒトIgG結合HRP(ブロッキング緩衝液中1:15000に希釈)を 添加し、37℃で1時間インキュベートした。前述の如くすすいだ後、基質を添加 し、OD 450の測定により反応を定量化した。 表2は前記安定性試験の例を示している。いくつかのペプチドについて、乾燥 したコーティングプレートの37℃でのインキュベートにより、抗体結合の劇的な 減少が誘導された(例えば、Ct2A、Ct4Aを参照)。対照的に、その他のペプチド、 Ct4B、Cp1A又はCp2Aは、37℃で6日間のインキュベート後も比較的安定であった 。表2 37 ℃でインキュベート後の種々のコーティングペプチドの安定性 更なる実験において、Ct4Cで被覆し、乾燥したプレートを37℃でインキュベー トしたとき、ペプチドCt4Cは非常に不安定であることが見いだされた。このペプ チドはN末端にシステイン残基を含み、システインは例えば酸化条件に対して感 応性であることが知られているので、システイン残基を欠くペプチドCt4Cの修飾 バージョンを、安定性及び異なる血清に対する結合について試験した。修飾ペプ チドは改善された安定性を有していたが、特定の血清に対しては、オリジナルの Ct4Cペプチドよりも非常に弱く反応(イムノアッセイにおけるシグナルよりも55 %低い)した。それゆえ、イムノアッセイにシステイン含有ペプチドCt4Cを含ま せて、感度を最大化にすることが望ましい。 実施例1 固定化ペプチドの安定性を増強するために、ブロッキング緩衝液にスクロース を添加し、Tween-20を除外し、PBS中に0.03%ゼラチン、10%NRS、20%スクロー スを含むようにした。その他全ての試薬は表2のとおりであった。表3 固定化ペプチドについての安定化剤としての20%スクロースの効果 表は、示されるコーティングペプチド及びサンプルとしての示される血清を使 用したELISA試験(OD450)の結果を示している。血清#11は負の対照であり、血 清#92はシー・トラコマティス及びシー・ニューモニアエの両方に対して陽性で あった。血清混合物は、シー・トラコマティスの血清型反応性のほとんどをカバ ーする異なる患者由来の4つの血清を含んでいた。 結果は、全ての試験したペプチドが37℃で1週間までは安定であったことを示 している。スクロースを有しないブロッキング緩衝液を使用したときに非常に不 安定であるペプチドCt4Cでさえ、ペプチドでコーティングしたペプチドの37℃で のインキュベート後における反応性は僅か8%(OD2.9から2.67へ)の低下を示 した。同一の結果が、例えばペプチドCt2Aについても得られ、反応性は37℃で6 日間後に3から0.4へ低下した(表2)。一方、スクロース含有ブロッキング溶液 を使用したとき、ペプチドの反応性は安定であった(表3。2.47対37℃で1週間 後の2.5)。実施例2 ペプチドの安定性に対するブロッキング溶液中の種々のスクロース濃度の影響 ペプチドの安定化に対する最適スクロース濃度を評価するために、1%、10% 及び20%スクロースをブロッキング溶液(表2に記載)へ添加した。プレートを 、シー・トラコマティスのペプチド(Ct4A、Ct4B、Ct4C、Ct4D)の混合物でコー ティングし、ブロックした。乾燥及び4℃、室温(RT)又は37℃で4週間のイン キュベート後、プレートを5つの血清(2つの陰性(F40及びF235)及び3つの 陽性(#92、F50及びBBI 13))を使用して前記と同様にして結合活性について試 験した。1、10又は20%のスクロースを使用したときには、37℃で4週間の保管 後でさえ、僅かな差異のみが観察された。しかしながら、1%又は20%スクロー スを使用したとき、陰性血清(F40)のバックグラウンドはやや高かった(表4、 列1、37℃)。それ故、10%を最適濃度として選択した。 表4 固定化シー・トラコマティス混合ペプチドの安定化(4週間)に対するスクロー ス濃度の影響 実施例3 異なるペプチドの安定性に対するスクロース及びTweenの影響 種々のペプチドの安定性に対するブロッキング溶液中のスクロース及びTween の影響を試験するために、シー・トラコマティス由来の4つのペプチド、シー・ ニューモニアエ由来の4つのペプチド及びこれらの混合物を独立して試験した。 試験は、固定化ペプチドを37℃で3〜10日間インキュベートすることにより行い 、結果を4℃でインキュベートしたペプチドと比較した。下記の表において、左 側は、示された温度、時間インキュベートしたペプチドで得られたELISAの結果 を示している。右側は、37℃でのインキュベートで得られた結果対4℃でのイン キュベートで得られた結果の比を示している。約1の比は、37℃でインキュベー トしたとき、ペプチドは安定であったことを示し、小さい比(<0.9)は固定化ペ プチドの不安定性を示している。ELISA試験は表2の記載と同様にして行った。 A)シー・トラコマティスペプチドについて得られた結果(表5〜16)は、示 された時間及び温度で乾燥保管した固定化ペプチドを用いて行ったELISAアッセ イの結果を示している。アッセイは、示される場合には10%スクロース及び/又 は0.05% Tween-20(PBS-T)をブロッキング緩衝液に添加し、表2の記載と同様 にして行った。 スクロース含有ブロッキング緩衝液を使用したとき、試験した全てのシー・ト ラコマティスペプチドは本質的に安定であった(表5、8、11、14を参照)。 スクロースをブロッキング緩衝液から除外したとき、ペプチドCt4A及びCt4C( 表6及び12)については、ほとんどの血清のおいて反応性の有意な低下が観察さ れた。Ct4Bでは3つの血清で低下が観察された(表9)。Ct4Dでは4つの血清でわ ずかな低下が観察された(表15)。これらのデータは、各ペプチドがいくつかのエ ピトープを示すこと、これらのエピトープの抗血清に対する反応性は、乾燥固定 化ペプチドの異なる保管により影響を受けたが、スクロース含有緩衝液をブロッ キングに使用したとき全てのエピトープを保存することができたことを示してい る。 スクロースをブロッキング溶液から除去し、(従来のELISA手順と同様に)Twe en-20を添加したとき、あるペプチド例えばCt4A(表7と表6を比較)及びCt4B (表10と表9を比較)の安定性が大きく低下した。一方、その他の2つのペプチ ドでは影響は小さかったが、Tween-20がブロッキング緩衝液に存在したとき、僅 かに低い反応性を示した(表13と表12及び表16と表15を比較)。 表5 表6表7 表8 表9表10 表11 表12表13 表14 表15表16 B)シー・ニューモニアエペプチドを使用して得られた結果 ブロッキング緩衝液中のスクロースの存在がシー・トラコマティスペプチド( 試験した全てのペプチドはMOMPタンパク質のVDIV領域に由来し、それゆえその配 列において相同であった)にのみ影響するのか、それともその他のペプチドの安 定性にも影響するのか否かを明らかにするために、シー・ニューモニアエのMOMP タンパク質配列由来の種々のペプチドの安定性について、前記シー・トラコマテ ィスペプチドについての記載と同様にして試験した。 スクロースがブロッキング緩衝液中に存在したとき、C.pVDIII、C.p1Aは本質 的に安定であった(表17、23参照)。更にペプチド混合物(C.p1A、C.p2A、C.pVDI II、C.p4A)も安定であった(表20)。ペプチドC.p2Aは、試験した血清のうちの4 つ(表26、保管10日後のM92、H171+H226、H171、H247)に関して0.8〜0.9の範囲 の比(37℃/4℃)に示されるように、これらの条件下ではやや不安定であった 。 しかしながら、スクロースをブロッキング溶液から除外したとき、C.p VDIII における2つの血清(表18)、ペプチド混合物における5つの血清(表21)及びC. p 1Aにおける4つの血清(表24)について、ペプチドの反応性の安定性が低下し た。スクロース含有緩衝液を用いて観察されたペプチドC.p2Aの僅かな不安定性 (表26。M92、H171+H226、H171及びH156については0.8〜0.9の範囲の比)は、ス クロースを緩衝液から除外したとき僅かに上昇した(表27、同一の血清について は0.5〜0.8の比)。 C.p VDIII(表19を表14と比較)及びヘプチド混合物(表22と表21を比較)に ついてみられるように、ELISA分野においては通例のTween-20のブロッキング緩 衝液への添加により、シー・ニューモニアエペプチドの安定性は更に低下した。 一方、C.p 1Aの安定性は、ブロッキング緩衝液中のTweenの存在に影響されず(表 25と表24を比較)、TweenはC.p 2Aの安定性に有益な効果を有するらしい(表28と 表27を比較。血清M92及びH163)。しかしながら、C.p 2Aの場合においても、増強 された安定性に関しては、スクロースの添加はTweenの添加よりも優れていた(例 えば、表26〜28におけるM95とH163を比較)。 表17 表18表19 表20 表21表22 表23 表24表25 表26 表27表28 要約すると、前記の実験は、本明細書で使用したシー・トラコマティス及びシ ー・ニューモニアエのペプチドはいくつかのエピトープを示すこと、これらのエ ピトープはスクロースなしの保管及びTweenのブロッキング緩衝液への添加によ り独立して影響を受けることを示唆している。更にスクロースなしの保管は、非 特異的に結合するエピトープの曝露又は形成を誘導し、高レベルのバックグラウ ンドを生じ、アッセイにおける擬陽性結果を得る可能性を生じさせることも示唆 している。非常に希な場合、C.p 2AのH163に対する反応性においては、Tween-20 の添加は特定のエピトープを安定化を補助した(表28と27を比較)。Tween-20の除 外及びブロッキング緩衝液へのスクロースの添加は、ELISA分野における現在の 理解とは対照的に、これらの問題を全て克服した。このことは、2つの異なるク ラミジア株のMOMPの異なる領域(VD1、VDII及びVDIV)に由来する種々のペプチ ドを使用することにより証明された。これらのペプチドは共通構造又は配列相同 性を有しないので、本明細書で得られた結果は、一般的なペプチドに対しても有 効であろう。実施例4 抗体結合に対する界面活性剤の影響 血清希釈剤組成物は、抗体のコーティングした抗原への特異的かつ安定な結合 、同時に非特異的結合より生じるバックグラウンドの最小化を保証しなければな らない。それ故、最大のS/N比を達成する希釈剤の構成成分を提供することが望 ましい。希釈剤の別の要求は、キットの構成成分として使用することができるよ うになるための増強された安定性である。抗体結合性及び血清及びコンジュゲー ト希釈剤の安定性に対する界面活性剤の影響を下記の通りにして測定した。3つ の血清を、C.t.混合物ペプチド(表4の記載と同様)でコーティングしたプレー ト中、0.05%Tween-20を含む又は含まない血清希釈剤(PBS中の0.03%ゼラチン 、10%NRS、1%青色着色料)及び0.05%Tween-20を含む又は含まないコンジュ ゲート希釈剤(0.03%ゼラチン、10%NRS、0.5%黄色)の存在下、IgG結合活性 について試験した。結果は、コンジュゲート希釈剤へのTween-20への添加は不要 であることを示している(表32、1列と2列を比較)。対照的に、血清希釈剤 中のTween-20は、血清V27(Ct4Dペプチドと反応)及び血清V22(Ct4Bペプチドと 反応。表32を参照。列1と列3を比較。)の抗体の結合に必須であった。それ故 、血清希釈剤へのTween-20の添加は、表4で使用した全てのペプチドの結合反応 性をカバーするために必要であった。 しかしながら、安定性の研究は、Tween-20含有血清希釈剤は、4℃で僅か2日 間の保管後に有効でなかった(データは示さず)ことを示した。Tween-20を使用 直前にSDへ添加する場合、たとえSDを長期間、例えば37℃で2週間保管したとき でさえ、結合反応性を回復させることができるだろう(表32。列1と列5を比較) 。 表32 抗体結合に対するTween-20の影響 CD:コンジュゲート希釈剤。SD:血清希釈剤。 新鮮血清希釈剤について、希釈剤を製造するときに0.05%Tween-20を添加した。 示された温度で2週間保管した希釈剤について、保管後、SD及びCDの両方に使 用直前にTweenを添加した。 キットの構成成分として安定かつすぐに使用できる(ready-to-use)SD混合物 を提供するために、Tween-20に対するいくつかの代替物を試験した。表33に示さ れるように、Triton-X 100又はNP-40の添加は、製造直後のSDにおいてTween-20 を置換することが可能であった。更に、Triton-X 100又はNP-40の活性は、37℃ で5日間のSDインキュベート後において失われなかった(表33、37℃)。Triton-X 100は37℃でのインキュベート後に僅かに良好な反応性を提供したので、これを 、安定なSD製剤に最適な界面活性剤として選択した。更なる長期間の保管試験に より、Triton-X 100は37℃で10日間安定であることが証明された(表34)。 表33 抗体結合及びSD安定性に対する異なる界面活性剤の影響 表34 Triton-X 100 含有SDの安定性 実施例3 診断キットにおける固定化ペプチド及び血清の増強された安定性の使用 本明細書に記載される診断キットは、シー・トラコマティス感染の診断用に設 計された本質的に改良された酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)キットである 。2つの基本的なキットを例示する。両方とも、種々の構成要素を変化させるよ うに操作可能であるので使用者のニーズに適合させることができる。第一のキッ トは、ヒト血清における特定のシー・トラコマティスIgG抗体の測定を企図して いる。これを、本明細書では「IgGキット」と称する。第二のキットは、ヒト血 清における特定のシー・トラコマティスIgA抗体の測定を企図している。これを 、本明細書では「IgAキット」と称する。一般的に、本発明の前記キットは、下 記構成要素の少なくともいくつかを有しているだろう。 (i)プレートカバーを有する、シー・トラコマティス抗原コーティングマイ クロタイタープレート。通常は、ウェルが12カラム×8列(すなわち、1カラム あたり8つのウェルで総数96ウェル)の形態で並んでいるプレートあたり96ウ ェルを有する標準マルチウェルタイプである。このプレートは、シー・トラコマ ティス抗原でコーティングした8ウェルからなる移動可能な12の条片(strip) で提供されるだろう。シー・トラコマティス抗原は、好ましくは前記 同時係属特許出願(参照することにより本明細書に組み込まれる)に示す新規ペ プチドの混合物であり、最も好ましい混合物は、前記出願において「MIX1」(C t2A,Ct4A,Ct4B,Ct4C)及び「MIX2」(Ct4A,Ct4B,Ct4C,Ct4D)と称されるものであ る。それ故、マイクロタイタープレートの各ウェルは、本発明のシー・トラコマ ティスペプチド混合物でコーティングされた条片が存在するだろう。 (ii)濃縮された洗浄緩衝液。通常は、当該技術分野において周知の標準タイ プの濃縮PBS-Tween緩衝液である。 (iii)実施例1に記載の改善された血清希釈液。通常は、すぐに使用できる 緩衝溶液である。 (iv)コンジュゲート(conjugate)希釈液。通常は、すぐに使用できる有色 緩衝溶液である。 (v)負の対照。通常は、すぐに使用できる形態にあるシー・トラコマティス IgG又はIgA陰性ヒト血清である。 (vi)正の対照。通常は、すぐに使用できる形態にあるシー・トラコマティス IgG又はIgA陽性ヒト血清である。 (vii)濃縮HRPコンジュゲート。通常は、抗ヒトIgG又は抗ヒトIgA(γ鎖特異 的)に結合したセイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)の形態にある。 (viii)濃縮TMB基質。通常は、クロマゲン(chromagen)及びペルオキシダー ゼ(HRP)の基質としての過酸化尿素として、ジメチルスルホキシド(DMSO)中 に3,3',5,5’−テトラメチル−ベンジジンの形態にある。 (ix)停止溶液(stop solution)。通常は1M H2SO4を含み、すぐに使用できる 形態にある。 (x)使用のための詳細な説明書。警告及び注意を含む。 前記の全ての構成要素のうち、本発明に特有であり、それゆえ本発明のキット に必須であるのは、(i)ペプチドでコーティングしたマイクロタイタープレー ト及び(iii)血清希釈剤である。その他の全ての構成要素(ii、iv−x)は、 本発明又はELISA分野において周知の商業的に入手可能な同等物にしたがい後述 するように改良又は修飾してもよい。 前記キット及びシー・トラコマティスペプチドの新規混合物を使用した、基本 的なアッセイ手順は下記の通りである。A)アッセイ手順 1. 血清サンプル及び対照のインキュベーション 1.1 各患者の血清を、血清希釈液(実施例1に記載。通常キットとともに供 給される。下記参照)で1/10〜1/21に希釈する工程。 1.2 正の対照、負の対照及び希釈患者血清(工程1.1)から50μlを、試 験条片(前記したように、各条片は抗原でコーティングした8ウェル条片であり 、96ウェルプレートを使用するとき、マイクロタイタープレートあたり12の条片 を有する)の別々のウェルへピペットで移す工程。 1.3 条片を覆い(すなわち、プレート全体をプレートカバーで覆う)、加湿環 境下、37℃で1時間インキュベートする工程。 1.4 ウェルの液体内容物を捨てる工程。 1.5 洗浄工程。すなわち、各ウェルを洗浄緩衝液で満たし、液体を捨てる工 程。この工程を6回繰り返す。 1.6 条片及びELISAプレートを乾燥し、清潔な吸着剤紙へ穏やかに押しつけ る工程。 2.コンジュゲートとのインキュベーション 2.1 濃縮(通常、300×濃縮)HRP結合抗ヒトIgGをコンジュゲート希釈剤で1 /300に希釈する工程。 2.2 希釈したコンジュゲートの50μlを各ウェルへピペットで移す工程。 2.3 条片を覆い、加湿環境下、37℃で1時間インキュベートする工程。 2.4 液体内容物を捨て、工程1.5と同様にして洗浄する工程。 2.5 条片及びELISAプレートを乾燥し、清潔な吸着剤紙へ穏やかに押しつけ る工程。 3.TMB基質とのインキュベーション 3.1 濃縮(通常10×濃縮)TMB基質をDDW中で1/10に希釈する工程。 代わりに、すぐに使用できる(RTU)-TMB基質を使用し、希釈工程を省略してもよ い。 3.2 希釈したTMB-基質の100μlを各ウェルへピペットで移し、条片を覆い、 室温下で10分間インキュベートする工程。代わりに、RTU-TMB基質を使用して、 インキュベートを15分間に延長してもよい。 3.3 100μlの1M H2SO4(クロモゲン停止溶液)を各ウェルへ添加し、反応を 停止させる工程。 3.4 450nmにおける吸光度を測定し、結果を記録する工程。B)改良された血清学的診断キットの開発 下記は、改良されたキットの開発の概略である。 1)キットをより「ユーザーフレンドリー」にする。 a.洗浄工程数の削減。 b.血清希釈液及びコンジュゲート希釈液への異なる色の添加。 c.例えば、実施例1に記載の使用を使用した、長期の有効期間のためのキッ トの安定化。 2)改良されたキットの臨床学的評価。 前記の目標1a)を達成するために、すなわち、洗浄工程数を6から3へ削減 するために、異なる洗浄緩衝液を試験し、通常ELISAに使用されるオリジナルの 洗浄緩衝液(PBSを基本とする緩衝液)と比較した。これらの緩衝液は、増量さ れた非イオン性界面活性剤又はイオン性界面活性剤を含んでいた。 結果:僅か3回の洗浄工程を可能にした洗浄緩衝液は、非イオン性界面活性剤 を含む、前記PBS-rrween緩衝液(前記リストの構成要素(ii)を参照)であった 。更に、このPBS-Tween緩衝液は、好ましい20×濃縮で容易に製造することがで きることを見いだした。20×濃縮洗浄緩衝液は、37℃で1ヶ月、4℃で11ヶ月安 定であった。 前記の目標1b)を達成するために、下記のことを行った。 下記の色を血清希釈液又はコンジュゲート希釈液に添加し、試験した。バイオ レット粉末、エヴァンズブルー(evans blue)、モカブラウン粉末及び着色料:ブ リリアントブルー、サンセットイエロー及びこれらの組み合わせ(緑色)。 結果:バイオレット、エヴアンズブルー及びモカブラウン色は、試験にやや影 響を及ぼし、バックグラウンドレベルを上昇及び/又は実際の試験シグナルを低 下させた。試験において十分に機能した色は、ブリリアントブルー、サンセット イエロー及びこれらの組み合わせ(緑色)であった。 ブリリアントブルー、サンセットイエロー及びこれらの組み合わせ(緑色)は 、37℃で1ヶ月、4℃で1年間安定であったことにも注目すべきである。これら の結果に基づいて、本発明の好ましいキットにおいては、血清希釈剤は青色で提 供され、コンジュゲート希釈剤は緑色で提供される。これにより、2つに希釈剤 間の色に基づく最適な区別が提供される。同時に、これらの色はアッセイに干渉 しない。 ペプチドでコーティングしたプレートの有効期間に関して目標1c)を達成す るために、ペプチド混合物(0.3μg/ウェル)を0.05Mリン酸緩衝液に溶解し、 ウエルへピペットで移し、37℃で1時間放置してプラスチックへ吸着させた。未 結合のペプチド溶液を除去し、ウェルを実施例1記載の改良ブロッキング溶液で 満たした。37℃で1時間ブロッキングした後、ブロッキング溶液を除去し、プレ ートを室温下で一晩乾燥した。 血清希釈剤の有効期間に関して目標1c)を達成するために、実施例1に記載 の血清希釈剤組成物(0.03%ゼラチン、10%正常ウサギ血清、0.05%Triton-X 10 0を含有するPBS)を使用した。 TMB基質の有効期間に関して目標1c)に関して、RTU-TMB基質は37℃で1ヶ月 間、4℃で12ヶ月間安定であることが見いだされた。前記したように、これが改 良されたキットに使用するその他の試薬である。更なる継続中の安定性試験は、 改良キットに使用した前記の全ての試薬は4℃で保管したとき18ヶ月間安定であ ることを示した。 前記ポイント2に関して、下記の実施例は改良されたキットの評価を説明して いる。実施例6 IgG 及びIgAキットの感度及び特異性のMIF MRLとの比較 IgG及びIgAキットの感度及び特異性を評価するために、未感染個体由来の血清 (陰性血清)又はシー・トラコマティスにのみ陽性に感染していることが既に決 定している血清(陽性血清)を、実施例5に詳述する手順にしたがい試験した。 感度及び特異性をMIF MRLによって得られた結果と比較した(商業的に入手可能な 標準的マイクロ免疫蛍光(MIF)アッセイキットを製造者の説明書にしたがい使 用。血清中のIgG及びIgA抗体を検出するための関連シー・トラコマティス抗原を 使用)。 結果:IgG及びIgAキットは、MIF MRLによって同定されたシー・トラコマティ ス感染個体由来の血清中のIgG及びIgAレベルの両方を検出することができた。ペ プチド圧制の感度及び特異性は高く、IgG及びIgAについてそれぞれ、94%及び90 %並びに95%及び90%であった。これらの結果を図1に要約する。棒グラフ中の 明るい色の棒はMIF商業的な対照キットについて得られた結果を示している。暗 い色の棒は、シー・トラコマティスペプチドアッセイ、すなわちIgGキット(左 側のグラフ)及びIgAキット(右側のグラフ)を用いて得られた結果を示してい る。Nは試験した血清の数を示す。 実施例7 IgG 及びIgAキットの感度及び特異性の培養との比較 培養によってシー・トラコマティスに感染したことが決定された個体由来のヒ ト血清を、IgG及びIgAキットを用いて、シー・トラコマティスIgG及びIgA抗体に ついて試験した。IgG陰性血清も別の血清学的試験MIF(前記と同様)にして試験 した。IgG及びIgAキットの感度を培養と比較した。 結果:結果を図2に要約する。左側の煉瓦模様の棒は、培養アッセイで陽性で あった試験血清の数を示している。斜交平行線模様の棒は、シー・トラコマティ スペプチドアッセイで陽性であった試験血清の数を示している。右側の棒は、Ig G抗体についてのシー・トラコマティスペプチドアッセイにより陰性であった試 験血清の数を示している。右側の棒の白色の部分は、MIFアッセイにより陰性で あった血清部分を示している。一方、この棒の斜交平行線模様部分は、IgG抗体 についてのシー・トラコマティスペプチドアッセイにより陰性であった残りの血 清を示している。 この実験より、シー・トラコマティスアッセイの感度(図2における斜交平行 線の棒)が培養(図2における煉瓦模様の棒)と比較して、IgGについては78% 、IgAについては78%であったことが明らかである。5%の血清がIgA反応性のみ を示した。それゆえ、キットの全体の感度を計算したところ83%であった。IgG 陰性であった血清の70%(全血清の22%)はMIFでも陰性であった(図2、右側の 棒の白色部分)。 実施例8 IgG キットの特異性と異なるMIF試験との比較 IgGキットの特異性を、異なるMIF試験(MIF1、MIF2及びSero FIA試験)と比較 して決定した。MIF試験した全ての血清は、シー・トラコマティス陰性(C.t-) であり、血清の一部はシー・ニューモニアエ陽性血清(C.t/Cp+)であった。MIF 1及びMIF2は前記の標準的MIF試験であったが、SeroFIAは、シー・トラコマティ ス及びシー・シッタシの異なる検出用の新規なマイクロ免疫蛍光試験である。 結果:結果を図3に要約する。この図より、IgGキットは高度に特異的であり 、種々のMIFアッセイ(MIFアッセイ:黒色の棒、SeroFIAアッセイ(Savyon):斜 め二重縞模様の棒、MIF2アッセイ:格子縞模様)と比較したとき少なくとも90% の特異性(図3における水平縞模様の明るい色の棒)を示した。IgGキットは、 シー・ニューモニアエ陽性血清と交差反応しなかった。 前記及びその他の記載及び実施例の全ては、説明目的で提供されるものであり 、いかなる場合であっても本発明を限定することを意図しない。本発明の範囲を 超えない範囲で、多数の修飾を、種々の試薬、キット及び試験する病原体に対し て行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.サンプル中の抗体を検出するための試薬の安定性を改善する方法であって、 (a)固体担体に結合したポリペプチド又はタンパク質を安定化するための、 約1〜20%のスクロースを含む第一の緩衝液を提供する工程、及び (b)前記抗体を含有するサンプルを希釈し、かつ前記固定化ポリペプチドと 前記サンプル中に存在する抗体とを反応させるための、約0.05%(v/v)の界面 活性剤を含む第二の緩衝液を提供する工程、 を含むことを特徴とする方法。 2.前記界面活性剤がTween-20以外の界面活性剤である、請求項1記載の方法。 3.前記第一の緩衝液がイムノアッセイにおけるブロッキング溶液であって、前 記ブロッキング溶液が、PBS中に約0.05〜4%(w/v)のゼラチン、約1〜30%(v /v)の正常ウサギ血清及び1〜20%(w/v)のスクロースを含み、前記第二の緩 衝液がPBS中に約0.05〜4%(w/v)のゼラチン、約1〜30%(v/v)の正常ウサギ 血清及び約0.01〜2%(v/v)のTriton-X 100を含む血清希釈剤である、請求項1 記載の方法。 4.緩衝液中に約1〜20%のスクロースを含むことを特徴とする、固体担体に結 合したポリペプチド又はタンパク質を安定化するための安定化溶液。 5.Tween-20以外の界面活性剤を約0.05%(w/v)含むことを特徴とする、固定 化ポリペプチドと反応する抗体を含有するサンプルを希釈するための緩衝液。 6.請求項3又は4に記載の溶液を含むことを特徴とする、前記固定化ポリペプ チドに対する抗体を検出するためのイムノアッセイを含むキット。 7.ELISAキットである、請求項5記載のキット。 8.クラミジア・トラコマティス感染診断用である、請求項6記載のキット。 9.クラミジア・ニューモニアエ感染診断用である、請求項6記載のキット。 10.哺乳類における感染を検出する方法であって、 (a)ヒト又は動物から血清又はその他の体液サンプルを得、請求項1又は2 記載の界面活性剤を約0.05%(w/v)含む希釈緩衝液を使用して前記サンプルを 希釈する工程、 (b)前記サンプルと、約1〜20%のスクロースを緩衝液中に含む安定化溶液 とともに存在する前記固定化ポリペプチドとを接触させる工程、及び (c)前記サンプル中に存在する抗体と前記固定化ポリペプチドとの反応の程 度を従来のイムノアッセイ技術を使用して測定する工程、 を含むことを特徴とする方法。 11.実施例に本質的に記載されておりかつ実施例に特に関連している、サンプル 中の抗体を検出するための試薬の安定性を改善する方法。
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