JP2002508158A - 遺伝子調節因子融合タンパク質及びタンパク質を標的とする薬物に対する該タンパク質の抵抗性を決定するためのその使用方法 - Google Patents

遺伝子調節因子融合タンパク質及びタンパク質を標的とする薬物に対する該タンパク質の抵抗性を決定するためのその使用方法

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JP2002508158A
JP2002508158A JP2000529421A JP2000529421A JP2002508158A JP 2002508158 A JP2002508158 A JP 2002508158A JP 2000529421 A JP2000529421 A JP 2000529421A JP 2000529421 A JP2000529421 A JP 2000529421A JP 2002508158 A JP2002508158 A JP 2002508158A
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エム. メルニック ローレンス
エル. ヘフナー ドナルド
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セプラコール, インク.
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    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
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Abstract

(57)【要約】 【課題】化学療法剤に対する抵抗性を該化学療法剤の標的タンパク質に付与する該標的タンパク質の突然変異を簡易迅速に同定する。 【解決手段】プロテアーゼなどの標的タンパク質を標的とする化学療法剤に対する抵抗性を付与する該標的タンパク質の突然変異を迅速かつ容易に同定するために細菌レポーター系を利用する方法及び遺伝子調節因子融合タンパク質を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連出願の相互参照 本出願は、1998年7月22日に出願された合衆国仮特許出願番号60/0
93752及び1998年1月30日に出願された仮特許出願番号60/073
134の優先権を主張する。
【0002】 連邦後援研究の下における権利に関する陳述 本発明は、国立衛生研究所からの支援を受けNIH助成番号IR43AI38
643.01の下で実施された。合衆国政府は本発明において一定の権利を有し
うる。
【0003】 発明の分野 本発明は、タンパク質を標的とする化学療法剤に対する抵抗性を付与する、こ
のタンパク質における突然変異を検出する方法に関する。
【0004】 発明の背景 薬物開発の分野において、ウイルス、細菌等の多様な微生物の病原性はこれら
の微生物の生存及び/又は増殖に必須なある種のタンパク質を不活性化すること
により排除又は少なくとも制御されうることがよく知られている。過去半世紀間
のより重要な科学的及び技術的進歩の一つが、抗生物質及び抗ウイルス剤などの
抗菌剤の開発であった。これらの薬物の広範囲に及ぶ有用性が、何百万の命を救
い、無数の方法で人類に利益を与えてきた。このような薬物の有用性の唯一の限
界は薬物耐性を持つ微生物又は病原体の進化的発展であった。
【0005】 細菌性病原体は、薬物の標的の突然変異、薬物の摂取の制限、又は薬物の破壊
などの多様な方法で抗生物質に対して耐性になりうる。しばしば、薬物の標的は
病原体の生存及び/又は増殖に必要なタンパク質であり、そして薬物に対する耐
性は薬物の標的をコードする核酸配列内に一つ以上の耐性を付与する突然変異に
よりもたらされる。これらの耐性を付与する突然変異により、その機能は保持す
るが標的タンパク質を標的とする薬物に対するその親和性を欠如する薬物標的タ
ンパク質の突然変異形態又は変異体が生じる。
【0006】 広範囲に及び且つ絶えず増加している、抗生物質に対する細菌耐性の問題は、
公衆衛生に著しい脅威を与えており、そしてそれは世界中における多数の研究努
力の課題である。ハロルド・シー・ノイ、「抗生物質耐性における危機」、Sc
ience、257巻、1064〜1073(1992)を参照。
【0007】 細菌は、それを標的とする化学療法剤又は薬物に対する耐性を獲得するその能
力により医学界に課題を提起する唯一の病原性微生物ではない。ウイルス、最も
著名なヒト免疫不全ウイルス(HIV)も抗ウイルス剤に関して同様な課題を提
起する。例えば、エイチ・モーリら、Proc.Nat’l Acad.Sci
.,U.S.A.、90巻、25〜29(1993);エム・ティスデールら、
Proc.Nat’l Acad.Sci.,U.S.A.、90巻、5653
〜5656(1993);及びアール・ヤールチョアンら、Clinical
Perspectives、14巻、196〜202(1993)を参照。
【0008】 抗HIV剤が充分に有効でなかった主要な理由の一つは薬剤耐性の出現である
。HIV耐性は、広く使用される抗レトロウイルスヌクレオシド及びHIVを治
療するために使用されるHIVプロテアーゼ阻害剤で観察されてきた。これらの
化学療法剤のいくつかでは、治療が開始してから早くも6ヶ月で患者に耐性が観
察された。エム・ジョーンストーン及びディー・ホス、Science、260
巻、1286〜1293(1993);及びエム・ヴァールドホルツ、「メルク
の人々は試験結果に愕然とする:HIVは有望なAIDS新薬に耐性がある」、
ウォールストリートジャーナル(1994年2月25日)を参照。
【0009】 抗ウイルス剤に対するウイルスの耐性は、一般的に、標的とされるウイルスタ
ンパク質をコードするウイルスの核酸配列内における耐性を付与する一つ以上の
突然変異によりもたらされる。とくにHIVのようなある種のレトロウイルスの
場合、ウイルスの20パーセント(20%)もの多くが突然変異を含むことが見
出される。ヴェイン−ホブソン、カレント・オピニオン・イン・ジェネティック
ス・アンド・ディベロップメント、3巻、878〜883(1993)。この高
い突然変異頻度は主としてHIV逆転写(RT)酵素の作用に起因する。この逆
転写酵素はウイルス生活環の一環として一本鎖ウイルスRNAを二本鎖DNAに
変換するために用いられるが編集機構には欠ける。この高い突然変異頻度のため
、HIVは「永続的突然変異機関」として特性づけられた。同上、881頁。
【0010】 薬剤耐性と闘う試みのための標準的な方法はHIV全ウイルスで感染させた培
養細胞の使用である。例えば、濃度を漸次増化させた薬物の存在下における一連
の継代培養により、薬剤耐性のあるHIV変異体がインビトロ選別されてきた。
現在、細胞培養は、候補となるHIVプロテアーゼ阻害性薬物に対する耐性を検
出するため幾つかのグループにより用いられている。例えば、ヤコブセンら、会
議要旨「病原学の最前線」、1993年3月29日、J.Cellular B
iochem.、増補17E(1993);エル・ファーラッシュら、J.Vi
rol.、68巻、233〜239(1994);カプランら、Proc. Na
tl.Acad.Sci.、91巻、5597〜5601(1994);オット
ーら、Proc. Natl.Acad.Sci.、90巻、7543〜7547
(1993);及びホーら、J.Virol.、68巻、2016〜2020(
1994)を参照。同様の細胞培養選別技法が抗生物質の有効性を試験するため
に使用されてきた。例えば、ハンドヴェルガーら、J.Infectious
Dis.、153巻(1)、83〜89(1986)(2倍濃度まで増加するベ
ンジルペニシリンを含む血液寒天プレート上で一連の継代培養をすることにより
ベンジルペニシリンに耐性なクローンが選別された)を参照。
【0011】 かわりに、本来の(即ち、野生型)タンパク質を標的とする化学療法剤に応答
してインビボで出現し得る本来のタンパク質の突然変異体であって、それらの全
てが異なり、薬剤耐性があり、且つ生物学的に活性な突然変異体の同一性を予測
するためのインビトロの方法が開発されてきた。1996年3月21日に公開さ
れたPCT国際公開番号WO96/08580を参照。これらのインビトロ方法
により、広範な変異タンパク質ライブラリーが得られ、これは次に種々の化学療
法剤又は薬物の存在下において活性をスクリーニングすることができる。これら
のインビトロ方法はより迅速であり、感度が良く、従来の細胞培養選別技法に存
在するバイアスがない。さらに、得られるタンパク質変異体のライブラリーは、
次に、そのタンパク質を標的とする種々の化学療法剤に対する感受性についてス
クリーニングできる。
【0012】 WO96/08580のインビトロ方法の一つの態様において、RT−ELI
SA検定がHIVプロテアーゼ(HIV−PR)などのタンパク質、薬剤耐性の
表現型を検出又は測定するために使用される。この検定はWO96/08580
により詳細に記述されている。このRT―ELISA検定は、HIVプロテアー
ゼ及び逆転写酵素を含むHIV多機能タンパク質断片の大腸菌発現を利用する。
この多機能タンパク質のHIV−PR部分によるRTの活性化は、HIV−PR
の薬剤感受性を測定するための基準を提供する。種々の化学療法剤に対する薬剤
耐性タンパク質変異体を検出するためのこのRTーELISA法は正確且つ有用
であるが、幾分労働集約的であり高価である。
【0013】 発明の概要 本発明は、遺伝子調節因子融合タンパク質に関し、そして前記タンパク質を標
的とする化学療法剤又は薬物に対する抵抗性を付与する、タンパク質の突然変異
を迅速に測定するための遺伝子調節因子融合タンパク質の使用方法に関する。
【0014】 一つの側面において、本発明は、標的タンパク質における突然変異、すなわち
、この標的タンパク質を標的とする化学療法剤又は薬物に対する抵抗性を付与す
る突然変異、を検出する方法であって、 (a)前記標的タンパク質の遺伝子の無作為突然変異体を調製する工程、 (b)得られる突然変異した標的タンパク質遺伝子をそれぞれ発現ベクター又は
プラスミド中にサブクローニングして標的タンパク質と調節タンパク質の両方を
含む融合タンパク質をコードする拡張された読み取り枠を形成する工程、 (c)調節タンパク質により活性が制御されるレポータータンパク質の遺伝子を
適切な読み取り配列内に含むレポータープラスミドを調製する工程、 (d)工程(b)から得られる融合タンパク質発現プラスミドと工程(c)から
得られるレポータープラスミドを電気穿孔法により細菌細胞中に導入して細菌の
発現ライブラリーを形成する工程、 (e)得られる細菌の発現ライブラリーを標的タンパク質に対する化学療法剤の
一定量を含む適切な指標培地上に接種し、そして得られる培地プレートを一定期
間インキュベートする工程、ならびに (f)得られるコロニーからレポータータンパク質のレポーター機構に基づく薬
剤耐性標的タンパク質を含むコロニーを同定する工程を含む方法に関する。
【0015】 好ましい態様において、前記標的タンパク質はHIV−PRであり、前記調節
タンパク質はLacI抑制タンパク質であり、前記レポータータンパク質はβ−
ガラクトシダーゼであり、前記細菌細胞は大腸菌である。
【0016】 本発明の詳細な説明 本発明の一つの目的は、タンパク質標的に薬剤耐性を付与するタンパク質標的
の突然変異を予め決定することであり、それにより、化学療法のタンパク質標的
が、使用される化学療法剤の前記タンパク質標的に対する阻害効果に打ち勝つこ
とを可能とする。
【0017】 本発明は、化学療法の広範囲の病原標的に対する薬剤耐性の陽性選別のための
検定法を開発するため、並びに病原体が進化して薬剤耐性を獲得するのを妨害す
るように設計される化学療法レジュメを開発するために使用されうる。
【0018】 本発明は、標的タンパク質における突然変異であって、このタンパク質を標的
とする化学療法剤に対する抵抗性を付与する突然変異を検出及び同定するための
新規な方法を提供する。薬物の感受性又は耐性の指標となる基準は、標的タンパ
ク質、遺伝子調節タンパク質及び標的タンパク質部分と遺伝子調節タンパク質部
分の間に局在する標的タンパク質切断可能基質部位からなる融合タンパク質の大
腸菌細胞による発現である。その結果、標的タンパク質の活性は遺伝子調節タン
パク質からそれ自体を切断するために必要とされ、そしてこの切断は調節タンパ
ク質を活性化するために必要である。好ましい態様において、この標的タンパク
質はHIV−PRである。
【0019】 一つの側面において、本発明の方法は、二つの異なるプラスミド上にコードさ
れるタンパク質の大腸菌による発現を含む系の使用を伴う。第一のプラスミドは
LacIなどの遺伝子抑制因子調節タンパク質に融合されたHIV−PRなどの
標的タンパク質からなる融合タンパク質を誘導されて発現する。本明細書では、
この第一のプラスミドを「融合タンパク質発現プラスミド」と称する。第二のプ
ラスミドは、第一のプラスミドにより発現される融合タンパク質の活性特性の指
標を提供するレポータータンパク質を供給する。本明細書では、この第二のプラ
スミドを「レポータープラスミド」と称する。例えば、第二のプラスミドはLa
cI遺伝子抑制因子の制御下にあるレポータープラスミド中に配置された大腸菌
β−ガラクトシダーゼ酵素を発現する。
【0020】 図1及び図2は、二プラスミド系を用いる本発明の方法を示し、この系は調節
タンパク質としてLacIをそしてレポータータンパク質としてβ−ガラクトシ
ダーゼを用いることにより大腸菌によって発現されるHIV−PRの活性につい
てレポートするよう設計されている。
【0021】 大腸菌β−ガラクトシダーゼ遺伝子の発現は、β−ガラクトシダーゼの存在下
ではコロニーに青色を付与する発色基質のXgal又はブルーオーガル(ライフ
テクノロジー社)を用いて容易に示される。pUC19プラスミドはブルーオー
ガルの発色レポートに必要なβ−ガラクトシダーゼ遺伝子の一部を発現する。例
えば、デイビスら、分子生物学の基本方法、エルセヴィア・サイエンス出版社、
ニューヨーク州ニューヨーク、1986年、30〜31頁を参照。β−ガラクト
シダーゼ断片のpUC19による発現はLacI抑制タンパク質により「停止し
」、それにより発現β−ガラクトシダーゼが存在しないため発色基質を含む培地
上に白色コロニーを生じる。LacIの不存在下では、β−ガラクトシダーゼが
発現しコロニーは青色である。
【0022】 標的タンパク質に薬剤耐性を付与する標的タンパク質の突然変異を測定する二
プラスミド系を用いる本発明の方法は、第一のプラスミドにより発現される標的
タンパク質(例えばHIV−PR)の活性が、第二のプラスミド由来のβ−ガラ
クトシダーゼの発現制御に対するその効果により示されるように設計される。先
述したように、LacIタンパク質はβ−ガラクトシダーゼの発現を停止させる
。そのため、機能的なLacIが第一のプラスミドから産生されると、β−ガラ
クトシダーゼの発現が停止し、ブルーオーガルなどの発色指示薬を含む指標培地
上で増殖したコロニーは青色産物の形成を触媒せず、従って白色を呈する。しか
しながら、LacIタンパク質がHIV−PRと融合する場合、その機能は弱ま
ると予想され、従って第二のプラスミドからのβ−ガラクトシダーゼの発現を効
果的に停止させることはない。この場合、ブルーオーガル指標培地上で増殖させ
た大腸菌コロニーは青色を呈することになる。ただし、HIV−PRの活性によ
りHIV−PR−LacI融合タンパク質が切断されればLacIの機能は回復
すると予想される。
【0023】 図1及び図2に示すように、活性なHIV−PRを含む活性融合タンパク質は
ブルーオーガルを含む指標培地上で白色コロニーを生じ、不活性なHIV−PR
を含む融合タンパク質はこのような培地上で青色コロニーを生じるということに
なる。さらに、HIV−PRの阻害剤は、融合タンパク質発現プラスミドから生
ずるこれらの融合タンパク質におけるHIV−PR成分の活性に影響を及ぼすこ
とによりLacIの機能性に影響を及ぼすはずである。プロテアーゼ阻害剤の影
響により、薬剤感受性HIV−PR変異体を含む融合タンパク質と薬剤耐性HI
V−PR変異体を含む融合タンパク質の間を識別できる。
【0024】 図2は、融合タンパク質発現プラスミド及びレポータープラスミドを含む大腸
菌細胞内のHIV−PRに対するインディナビル(クリキシヴァン(商標)、メ
ルク社、米国ニュージャージ州ローウェイ)などのHIV−PR阻害剤の予想さ
れる影響を示す。ここでは、HIV−PR−LacI融合タンパク質が発現し、
β−ガラクトシダーゼがレポータータンパク質として使用される。
【0025】 本発明の一つの態様によれば、薬剤耐性突然変異を含むHIV―PR変異遺伝
子を同定するための方法にはつぎの工程が含まれる。 (1)無作為に散在している突然変異を含むHIV―PR遺伝子は、例えば誤り
を生じ勝ちなPCRを用いて生産する(図3)。 (2)得られる突然変異HIV−PR遺伝子は、発現ベクター又は発現プラスミ
ド中にサブクローニングしてHIV−PRと完全なLacI遺伝子抑制タンパク
質の両方を含む融合タンパク質をコードする拡張された読み取り枠を形成する。
ここでHIV−PR遺伝子の両端はHIV―PR切断用の標的部位をコードする
天然の領域を含む(図4)。この配置を有する発現プラスミドは、工程(1)の
無作為突然変異誘発から得られるHIV−PR変異体それぞれに対して構築され
、それにより付着させたHIV−PR変異体の活性に関してレポートできるタン
パク質にそれぞれ付着させたHIV−PR変異体の集合を含む融合タンパク質発
現プラスミドのライブラリーを得る。 (3)次に、LacPO遺伝子及びβ−ガラクトシダーゼ遺伝子を含むレポータ
ープラスミド(図5)及び各融合タンパク質発現プラスミドを電気穿孔法により
大腸菌内に導入して大腸菌発現ライブラリーを形成する。 (4)続いて、大腸菌発現ライブラリーを、プラスミド維持用の抗生物質、β−
ガラクトシダーゼに対するブルーオーガル(ライフテクノロジー社)発色レポー
ター基質、融合タンパク質を含むHIV−PRの発現誘導用のアラビノース、β
−ガラクトシダーゼの発現誘導用のイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノ
シド(「IPTG」)、及び大腸菌が発現する薬剤感受性のHIV−PRの阻害
のためのインディナビル(クリキシヴァン(商標)又はMK−639)を含む指
標培地上に接種する。 (5)指標培地上に接種した大腸菌コロニーを約16時間インキュベートし、そ
の後、薬剤耐性HIV−PRを含むコロニーを表す白色コロニーを選別し、そし
てこれらのコロニーからの細胞を標準培地中で増殖させる(図6)。 (6)選別された大腸菌コロニー由来のDNAを単離し、そして薬剤耐性HIV
−PR遺伝子のDNA配列を当分野で周知の技術を用いて決定する。
【0026】 本発明の一つの態様によると、HIV−PR−LacI融合タンパク質発現プ
ラスミド及びレポータープラスミドを含む大腸菌細胞は、インディナビル、サク
ィナビル(インヴィラ−ゼ(商標)、ロッシュ・ラボラトリー社、米国ニュージ
ャージ州ナタレー)、リトナビル(ノルビル(商標)、アボット・ラボラトリー
、米国イリノイ州ノースシカゴ)、及びネルフィナビル(ビラセプト(商標)、
アゴーウロン・ファーマシューティカル社)などのプロテアーゼ阻害剤を含む指
標培地上にレプリカ培養する。
【0027】 HIV−PRは本発明による方法での使用に好ましい標的タンパク質であるが
、この方法は任意の病原性標的タンパク質、特にペプチド切断部位が特定されて
いる病原性プロテアーゼに適用できる。広範囲に及ぶウイルス病原体の重要な機
能における成熟プロテアーゼの役割は当分野でよく知られている。例えば、エル
・ベイブら、Cell、91巻、427〜430(1997)を参照。これらは
、本発明による薬剤耐性遺伝子型の決定用の融合タンパク質に含めるための優れ
た代替的な化学療法標的である。他の好ましい態様において、化学療法標的タン
パク質はC型肝炎ウイルスのNS3セリンプロテアーゼである。
【0028】 本発明にしたがって、多様な細菌遺伝子の発現を活性化又は抑制するための融
合タンパク質における調節タンパク質として又は細菌で工学処理された遺伝子を
発現するために異種的に機能できる調節タンパク質として、種々のタンパク質が
使用されうる。例えば、大腸菌のAraCタンパク質が本発明に使用されうる。
【0029】 当業者は、本発明の方法で使用されうる他の発色指標剤を容易に決定できるで
あろう。本発明に従って用いられうるβ−ガラクトシダーゼ活性の他の指標剤に
はo−ニトロフェニル−β−D−ガラクトシド(ONPG)、メチルウンベリフ
ェリル−β−D−ガラクトシド(MUG)、又はルーミ−ギャル(商標)530
(ルーミゲン社)が含まれるが、これらに限定されない。ジェイ・ミラー、細菌
遺伝学の短期コース」、コールド・スプリング・ハーバー・プレス(1992)
を参照。
【0030】 本発明は、遺伝子調節因子融合タンパク質が薬剤耐性のプロテアーゼ変異体に
対する陽性選別を駆使できる方法を包含する。一つの態様において、本方法はβ
−ガラクトシダーゼ発現の発現された融合タンパク質による調節を含む。他の態
様において、本方法は代替タンパク質発現の発現された融合タンパク質による調
節も含み得る。
【0031】 遺伝子調節因子融合タンパク質は、突然変異体の大規模なライブラリーから薬
剤耐性変異体を陽性選別するための一定範囲の方法を提供する。本明細書で使用
される「陽性選別」という用語は、各々が異なる変異タンパク質を発現する大規
模な細胞のライブラリーの中から、所望のもの、この場合、薬剤耐性変異体、を
含む細胞のみを増殖できる工程を意味する。陽性選別では、スクリーニングのた
めに細菌細胞の単離された単一コロニーを接種する必要がなく、突然変異選別の
工程が非常に速まる。
【0032】 例えば、薬剤耐性HIV−PRの陽性選別の場合、増殖培地は、各々が異なる
HIV−PR変異体を発現する大腸菌などの細胞を用いて接種される。増殖培地
にプロテアーゼ阻害剤を添加した後さらにインキュベーションすると、その培養
は薬剤耐性HIV―PR変異体を発現する細胞のみを含むことになる。
【0033】 本発明による好ましい陽性選別方法は、図1および図2により例示され、プロ
テアーゼ阻害性薬物の存在下で薬剤感受性HIV−PRを含む融合タンパク質が
機能的なLacI遺伝子抑制因子を生じないように、β−ガラクトシダーゼ遺伝
子の発現を調節するHIV−PR−LacI融合タンパク質を用いる、HIV−
PRにおける突然変異であってHIV−PRを標的とする化学療法剤に対する抵
抗性を付与する突然変異を、検出する方法に関する。その結果、β−ガラクトシ
ダーゼが発現し、ブルーオーガルなどの発色指示薬を含む培地上で、薬剤感受性
HIV−PRを含むコロニーがそれらの青色により容易に同定される(図2)。
対照的に、薬剤耐性HIV−PRを含むHIV−PR−LacI融合タンパク質
は機能的なLacIを産生し、β−ガラクトシダーゼの発現が抑制され、指標培
地上で増殖させたコロニーはそれらの白色によって容易に同定される(図1)。
【0034】 本発明での使用に適切なβ−ガラクトシダーゼの調節をも含む他の態様はフェ
ニル−β−D−ガラクトシド(「Pgal」)のプロセシングに関する。この態
様においては、GalE突然変異を含む大腸菌株が使用される。HIV−PR−
LacI融合タンパク質が薬剤感受性HIV−PRを含む場合、β−ガラクトシ
ダーゼが発現し、Pgalはβ−ガラクトシダーゼによりプロセシングされてG
alE突然変異を含む大腸菌株に毒性のある産物を産生する。従って、薬剤耐性
HIV−PR−LacI融合タンパク質を含むコロニーのみが残る。
【0035】 調節プラスミドが強力なプロモーターを含むようにそれを改変することにより
、同様の結果が達成され、薬剤感受性HIV−PRを含む細胞において、大腸菌
細胞に毒性のあるβ−ガラクトシダーゼの過剰発現が生ずる。さらに、β−ガラ
クトシダーゼに加え、多くのウイルスタンパク質及び哺乳類タンパク質を含む広
範囲のタンパク質の大腸菌における過剰発現は大腸菌細胞にとって有毒である。
そのため、本発明にしたがって、遺伝子調節因子融合タンパク質によるこのよう
なタンパク質の発現調節は、薬剤耐性プロテアーゼ変異体の陽性選別を行うこと
を可能とする。
【0036】 本発明によれば、レポータープラスミドは、毒性タンパク質をコードする遺伝
子でβ−ガラクトシダーゼ遺伝子を置換するようにも改変できる。この毒性タン
パク質の発現は融合タンパク質由来のLacI抑制タンパク質により調節される
よう設計される。本発明で使用するための毒性タンパク質にはlacパーミアー
ゼ及びCcdBジラーゼが含まれるが、これらに限定されない。Lacパーミア
ーゼはo−ニトロフェニル−β−D−チオガラクトシド(「TONPG」)毒素
が大腸菌に進入するために必要とされる。遺伝子調節因子融合タンパク質を用い
るlacパーミアーゼの発現調節は、TONPGの存在下における細菌細胞の生
存性及び増殖を決定できる。ジェイ・ミラー、細菌遺伝学の短期コース、コール
ド・スプリング・ハーバー・プレス(1992)参照。CcdBジラーゼ毒素の
発現は大腸菌にとって致死的であるため、CcdBの発現における遺伝子調節因
子融合タンパク質の影響は薬剤耐性の陽性選別のために使用することができる。
ベルナードら、J.Mol.Biol、226巻、735〜745(1992)
参照。
【0037】 本発明の方法にしたがって、化学療法の標的タンパク質の薬剤耐性遺伝子型を
予め決定するため遺伝子調節因子融合タンパク質を使用することは、既存の方法
と比べて幾つかの利点を有する。まず、現在用いられている細胞培養選別法が薬
剤耐性の突然変異が生じるまでに数ヶ月の細胞の継代培養を要するのとは対照的
に、本発明の方法を用いると、16時間未満の細胞増殖後に、標的タンパク質(
例えばプロテアーゼ)、変異体のライブラリーを薬剤耐性についてスクリーニン
グすることができる。PCT国際公開番号WO96/08580に記載される薬
剤耐性遺伝子型の決定のためのRT−ELISA法は細胞培養選別法より遙かに
速いが、RT―ELISA法は本発明による遺伝子調節因子融合タンパク質法よ
りより多くの労力を要する。
【0038】 さらに、本発明の方法では、科学者達が通常容易に入手可能な細菌株及び比較
的安価な実験試薬を使用することができる。その上、細菌株及び試薬を使用する
にはほとんど労力を要さない。これは、細胞培養選別法による薬剤耐性の効果的
な発見に必要な期間にわたって、ウイルス感染した細胞培養を維持するために必
要な資源と著しく対照的である。同様に、本明細書に記述される遺伝子調節因子
融合タンパク質法はまたRT―ELISA法より経済的である。
【0039】 本発明の方法は細菌の遺伝子調節因子融合タンパク質を使用し、感染可能な全
ウイルスを扱う必要がないため、本発明の方法は細胞培養発見法より非常に安全
でもある。
【0040】 既存方法と比べて本発明のさらなる利点には下記のものが挙げられるが、これ
らに限定されない。
【0041】 (1)陽性選別の設計:上述したように、本発明は、標的タンパク質の薬剤耐性
変異体を発現する大腸菌細胞の直接選別又は陽性選別を可能とする毒性遺伝子の
発現を制御するために、遺伝子調節因子融合タンパク質を使用することができる
。 (2)結果の簡単な解釈:本発明による遺伝子調節因子融合タンパク質を用いて
、選別された薬剤耐性の標的タンパク質変異体をDNA配列決定により容易に分
析し、そしてこの遺伝子を新鮮なベクター及び細菌細胞に導入して、この遺伝子
のプロテアーゼの突然変異が、レポートされた耐性を実際に付与することを確認
することができる。融合タンパク質及びレポータータンパク質の発現誘導などの
変数は完全に研究者の制御下にある。対照的に、細胞培養選別を用いると、極め
て複雑な哺乳類培養細胞の変動及び全ウイルスゲノムの変動が、どの細胞が化学
療法剤との接触下で生き延びるかに関する測定に影響を与えてしまう。
【0042】 (3)細胞培養選別/発見法の「盲点」の克服: (a)細胞培養選別の一つの可能な盲点は、プロテアーゼ薬剤耐性突然変異、例
えば[R8Q]突然変異の亜集団がウイルスの生存能を弱めると予想されるため
、一部のプロテアーゼの突然変異がウイルスの生存能を弱めうることである。カ
プランら、Proc.Natl.Acad.Sci.、91巻、5597〜56
01(1994)、及びホーら、J.Virol.、68巻、2016〜202
0(1994)参照。生存能/感染能の損傷が重大である場合、ウイルスは細胞
培養への「感染」ができなくなるため発見されない。しかし、これらのタイプの
突然変異は本発明の方法を用いて発見することができる。そして、プロテアーゼ
遺伝子内か又は他の遺伝子座におけるウイルスの変異は損傷突然変異を「補う」
ことができるため(例えば、[R8Q]HIV−PR変異体の培養において[M
46I]は生存能を高める)、臨床的なウイルス集団の極度の異質性に鑑みると
、このような突然変異は無視すべきでない。
【0043】 (b)細胞培養選別法の他の可能な盲点は、いずれの単一突然変異も薬剤感受性
に影響しない二重突然変異に関する。しかしながら、本発明のように非常に大規
模なライブラリーを使用すると、多重突然変異により付与される微生物の薬剤耐
性を発見できる。培養細胞に見出される多重突然変異(変化の各々が表現型に反
映する)は、一般的に漸進的な配列出現の結果である。このため、いずれの単一
突然変異も表現型に寄与しない多重突然変異は、本発明の方法を用いて発見され
る可能性が高い。
【0044】 (c)細胞培養発見法は単一のHIV変異体を用いて始まる長い継代培養を必要
とするが、HIV変異体は幾つかの可能な阻害剤に異なる感受性を示す。ディー
・リッチマン、Ann.Rev.Pharmacol.Toxicol.、32
巻、149〜164(1993);及びサルダナら、Biochemistry
、33巻、2004〜2010(1994)を参照。しかし、本発明の微生物系を
用いることにより、HIV−1、HIV−2、又は突然変異を誘導する骨格とし
ての他のHIV−プロテアーゼ遺伝子が容易に置換される。
【0045】 実施例1 HIV−PR−LacI融合タンパク質発現プラスミド/β−Galレポーター プラスミドの二プラスミド系による大腸菌コロニーの色に及ぼすHIV−PR遺 伝子型及びHIV―PR阻害剤の影響 本発明の青/白色検定を用いて、β−ガラクトシダーゼ発現用のレポータープ
ラスミド及びHIV−PR−LacI融合タンパク質発現用のHIV−PR−L
acI発現プラスミドをそれぞれ含む三つのの大腸菌株を試験した。これらの株
は、以下に示すように、HIV−PR領域内の突然変異を除いて同一であるよう
に設計した。
【0046】
【外1】
【0047】 プラスミドpL446.1は天然のHIV−PR124 を含み、プラスミドp
L447.5は薬剤耐性のHIV−PR228 を含み、そしてプラスミドpL 4
48.2は不活性なHIV−PR164 を含む。プラスミドpL446.1はHI
V−PR及びLacI遺伝子抑制因子を含む融合タンパク質を発現する。発現は
ARABプロモーター/オペレーターにより媒介され、そして発現はアラビノー
ス糖を増殖培地に添加することにより誘導される。このプラスミドは、HIV及
びLacIの遺伝子配列をpAR3ベクター中にサブクローニングすることによ
り誘導する。ペレッツ−ペレッツ・ジェイとジェイ・グティエレッツ、Gene
、158巻、141〜142(1995)を参照。
【0048】 融合タンパク質発現プラスミドpL446.1のマップは次の通りである。
【0049】
【外2】
【0050】 プラスミドのpL447.5及びpL448.2は、制限部位のBglII及
びSse8387Iによって境をなし且つ全HIV―PR遺伝子を含む525b
pのDNA断片を除き、pL446.1と同一であるように構築した。HIV−
PR−LacI融合タンパク質の連結部を以下に示す。これらのBglII、S
se8387IのDNA断片によりコードされる異なるHIV―PR変異体の遺
伝子型は本明細書で明らかにする。
【0051】
【外3】
【0052】
【外4】
【0053】 培養プレートは、1リットルのルリア・ブロス・アガーに対して、100mg
/mlのアンピシリン2000μl、34mg/mlのクロラムフェニコール8
00μl、IMのIPTG1mlを標準ルリア・ブロス・アガーに添加すること
により調製した。同様に、指標培地は、上記培地にブルーオーガル(ライフテク
ノロジー社)を添加することにより、即ち 1リットルのルリア・ブロス・アガー
に対してブルーオーガル・ストック(ジメチルホルムアミド中2%)を16.8
ml添加することにより調製した。さらに、125mg/mlのアラビノース及
び100mg/mlのインディナビルの50%エタノール溶液を様々な量で表 1
に示す培地プレートの一部に添加した。続いて、大腸菌株を指標培地に接種し約
16時間培養した。各プレート上に生ずるコロニーの色を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】 ブルーオーガル(ライフ・テクノロジー社)発色基質及び融合タンパク質の発
現誘導物質を含む指標培地上で、pL448.2(不活性なHIV−PR)を含
む大腸菌コロニーは暗青色を呈し、これはレポータープラスミド中のβ−ガラク
トシダーゼ遺伝子の発現を停止できないことを示す。対照的に、天然HIV−P
Rと薬剤耐性HIV−PRをそれぞれ発現するプラスミドであるpL446.1
及びpL447.5を含む大腸菌株に関しては、コロニーは白色であり、これは
LacIの活性がβ−ガラクトシダーゼの発現を阻止することを示す。これらの
同じ三つの株がHIV−PR阻害剤としてのインディナビルを様々な濃度で補足
した指標培地上で増殖すると、pL448.2(不活性なHIV−PR)は青色
のままであるが、今度はpL446.1(天然HIV−PR)も暗青色を呈する
。これは阻害されたHIV−PRがLacIを活性化できないことを示す。しか
し、pL447.5(薬剤耐性HIV−PR)を含む株は、高濃度のインディナ
ビルの存在下においてさえも白色のままである。これはインディナビルがHIV
−PRによりLacIの活性化を阻害できないことを示している。
【0056】 この実施例は、本発明の方法の高コントラストの青/白色検定を用いる、薬剤
耐性のHIV−PRを発現する大腸菌株の同定を実証している。本検定の基礎は
、第一のプラスミド、即ち融合タンパク質発現プラスミドからの遺伝子発現とい
う、HIV−PR及びLacI抑制因子を含む融合タンパク質の大腸菌による発
現である。活性なLacI抑制因子は、第二のプラスミド、即ちβ−ガラクトシ
ダーゼをコードするレポータープラスミド中の別の一つの遺伝子の発現を停止さ
せる。そしてこのβ−ガラクトシダーゼの活性は無色の基質(ブルーオーガル又
はXgal)のプロセシングにより、暗青色の沈殿性産物を生ずることにより示
される。こうして、融合タンパク質発現プラスミドが薬剤耐性のHIV−PRを
含む場合、この系を用いて、LacIはHIV−PRにより活性化されそして融
合タンパク質から放出され、ついで活性なLacIはレポータープラスミドにお
けるβ−ガラクトシダーゼ遺伝子の発現を停止させる、従ってコロニーは白色を
呈する。
【0057】 実施例2 既知の遺伝子型のPR変異体を用いる、方法の確実性の立証 突然変異1)[D25E](不活性プロテアーゼ)、突然変異2)[M46I
+L63P]、突然変異3)[M46I+L63P+V82T]、及び突然変異
4)[M46I+L63P+V82T+I84V]をコードするHIV―PR遺
伝子変異体を構築するために部位特異的突然変異誘発法が用いられた。これらの
変異遺伝子を実施例1に示す方法で融合タンパク質発現プラスミドに組込み、得
られた融合タンパク質発現プラスミド及びβ−ガラクトシダーゼレポーター発現
プラスミドを大腸菌にサブクローニングし、続いて、この大腸菌を、HIV−P
R活性を有する大腸菌は白色コロニーとしてHIV―PR活性なしの大腸菌は青
色コロニーとしてレポートするように設計された指標培地上に接種した。
【0058】 特に断らない限り、本明細書で使用する指標培地は、1リットルの微生物用標
準ルリア・ブロス・アガーに対して100mg/mlのアンピシリン2000m
l、34mg/mlのクロラムフェニコール800ml、IMのIPTG1ml
、125mg/mlのアラビノース5ml、100mg/mlのインディナビル
の50%エタノール溶液5ml、及びブルーオーガル・ストック(ジメチルホル
ムアミド中2%)16.8mlを添加することにより作成した。
【0059】 本実施例において、HIV−PR−LacI融合タンパク質を発現する大腸菌
細胞は2枚の培地プレート上へレプリカ接種した。ここで両方のプレートがイン
ディナビルプロテアーゼ阻害剤を含み、一枚のプレートだけがブルーオーガル(
ライフ・テクノロジー社)を含有した。本発明の方法において、β−ガラクトシ
ダーゼ活性は、融合タンパク質発現プラスミドにおけるHIV−PRの活性によ
り間接的に制御される。使用される全ての大腸菌細胞は同一であり、HIV−P
Rの遺伝子型がコロニー毎に異なることを除いて同様のHIV−PR−LacI
融合タンパク質を発現した。
【0060】 色指標物質を含まないプレートは、全ての大腸菌細胞が両プレート上で同様に
増殖することを示す。しかし、プロテアーゼ阻害剤インディナビル即ちMK−6
39と色指標物質の両方を含むプレートでは、薬剤耐性のHIV―PR変異体を
含む大腸菌コロニーのみが白色であった。DNA配列決定により、指標プレート
上でレポートされる白色コロニーのみが、耐性を付与する突然変異であるV82
T又はI84Vを発現するHIV―PR変異体を含有することを確認した。さら
に、耐性を付与する突然変異を含有するコロニーの「白色」の度合いは、V82
T突然変異を持つHIV−PRを含むコロニーよりV82T突然変異及びI84
V突然変異を発現するHIV−PR変異体を含むコロニーの方が高い。実際に、
コロニーの白色の度合いは、耐性遺伝子型の既知のKi値と良く相関し、インデ
ィナビルに対する感受性の低下に関してHIV−PR変異体を[天然]、[M4
6I、L63P]、[M46I、L63P、V82T]、及び[M46I、L6
3P、V82T、I84V]と正確にランク付けする。この実施例で得られた白
色コロニーの中で同定された耐性を付与する突然変異は、インディナビルに対す
る臨床的耐性に寄与することが知られる突然変異と強い相関関係を示す。
【0061】 実施例3 無作為に突然変異誘発されたHIV―PR変異遺伝子のL484ライブラリーの 構築 HIV−PRコード領域内に散在する突然変異を含むHIV−PR変異遺伝子
のライブラリーを構築した。L484と命名されたこのライブラリーは、「骨格
」のプロテアーゼ遺伝子多型性L63Pを含み、高いレベルの薬剤耐性に関係す
る。このL63Pは臨床試料に高い割合でそして他の突然変異と組み合わせて見
出される。このライブラリーの変異遺伝子を、実施例1に示すように作製された
融合タンパク質発現プラスミドを用いて、LacI抑制因子との融合タンパク質
として大腸菌中で発現させる。この大腸菌はβ−ガラクトシダーゼのレポーター
プラスミドも含むため、プロテアーゼ活性は指標培地上でコロニーの色によりレ
ポートされる。
【0062】 限定されたDNA領域内に無作為に分散する突然変異の誘導のために幾つかの
方法が利用される。本実験では、マンガンイオンで誘導される誤りが生じ勝ちな
PCR法を用いた。カドウェル・シーとジー・エフ・ジョイス、PCR Met
h.andApplications、2巻、28〜33(1992)を参照。
誤りが生じ勝ちなPCRは、完全なHIV−PR遺伝子を含む525塩基対のD
NA断片部分を増幅するために用いた。制限部位のBglIIとSse8387
IをPCRプライマーに添加することにより、pL446.1(上記の実施例1
を参照)の天然配列を突然変異誘発されたDNA断片と置換した。
【0063】 融合タンパク質発現プラスミド/レポータープラスミドのベクターを含む約2
000個の大腸菌コロニーを、インディナビルを含む色指標培地上で増殖させた
。次いで、6個の白色コロニーがバックグランドの2000個の青色コロニーか
ら選別された。これらの内4個は、白色の度合いの点で、高耐性のHIV―PR
変異体[M46I・L63P・V82T・I84V]を発現する対照コロニーに
匹敵するものであった。他の2個は幾分青かった(プロテアーゼのより高い薬剤
感受性を示す)。6個の選別物のDNA配列は表2に示すように決定した。
【0064】
【表2】
【0065】 コンドラら(J.Virol.、70巻、8270〜8276)は、インディ
ナビルに対するウイルスの耐性が進行した患者の包括的なDNA配列分析を提示
する。試験された29例の耐性のウイルス単離物全てがM46(IからL)及び
/又はV82(A、F、又はTへ)の部位の変化を示した。さらに、I84Vは
高レベルのインディナビル耐性に強く関連する。本明細書に示される結果は、極
めて単純化された細菌発現コロニーの色スクリーニングを用いる本発明の方法が
臨床で見出されるものと同じ耐性を付与する突然変異を独立に同定することを明
白に証明している。
【0066】 上述した本発明の態様は単に例として意図するものであり、当業者達はわずか
な常套実験法、本明細書に記述した特定の手法に対する多数の等価法を用いて認
識又は確認できるであろう。このような等価法は全て本発明の範囲内にあると考
えられ、さらに本発明の原理の他の態様に加えて、特許請求の範囲により網羅さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は活性な標的タンパク質の存在下における本発明の基本的原理を示す。こ
の態様において、融合タンパク質発現プラスミドはHIVーPR(標的タンパク
質)、及びLacI抑制タンパク質(調節タンパク質)、及びβ−ガラクトシダ
ーゼ(レポータータンパク質)を含むレポータープラスミドを含む。指標培地は
Xgal基質(ライフテクノロジー社)を含む。
【図2】 図2は活性な標的タンパク質の不存在下における本発明の基本的原理を示す。
この態様において、融合タンパク質発現プラスミドはHIVーPR(標的タンパ
ク質)、及びLacI抑制タンパク質(調節タンパク質)、及びβ−ガラクトシ
ダーゼ(レポータータンパク質)を含むレポータープラスミドを含む。指標培地
はXgal基質(ライフテクノロジー社)を含む。 本発明の原理によると、例えばインディナビル(クリキシヴァン(商標)、メ
ルク社、米国ニュージャージ州ラーウェイ)などのプロテアーゼ阻害性薬物の存
在により、薬剤耐性及び薬剤感受性のHIV−PR変異体間の識別が可能になる
。図1及び図2に示される態様において、薬剤耐性のHIV−PR変異体から白
色の細菌コロニーが得られ、一方、薬剤感受性の変異体からは青色の細菌コロニ
ーが得られる。
【図3】 図3は標的タンパク質遺伝子の無作為突然変異誘発の概念図である。
【図4】 図4は本発明の融合タンパク質発現プラスミドの概念図である。突然変異した
標的タンパク質遺伝子は発現プラスミドにサブクローニングされて突然変異した
標的タンパク質遺伝子(例えば突然変異したHIV−PR遺伝子)、調節タンパ
ク質(例えばLacI抑制タンパク質)、及び適切なプロモーター(例えば、p
ARABD、アラビノース誘導可能なプロモーター)の全てを含む融合タンパク
質をコードする拡張された読み取り枠を形成する。突然変異した標的タンパク質
遺伝子の両端に標的タンパク質切断用の標的部位をコードする天然領域が存在す
る。示される配置の各発現プラスミドには、図3で表される突然変異誘発から得
られる異なる標的タンパク質変異体が含まれる。融合タンパク質発現プラスミド
は標的タンパク質変異体のライブラリーを含み、それぞれが付着変異体をレポー
トできるタンパク質に付着している。
【図5】 図5は本発明のレポータープラスミドの概念図である。プラスミドはレポータ
ータンパク質(例えば、β−ガラクトシダーゼ)及び適切なプロモーター(例え
ば、LacPO、LacIプロモーター/オペレーター)を含む。レポータータ
ンパク質の発現は融合タンパク質発現プラスミドの調節タンパク質により調節さ
れる。
【図6】 図6は本発明の融合タンパク質レポーター系の基本的原理を示す。図4の融合
タンパク質発現プラスミド及び図5のレポータープラスミドを電気穿孔法により
細菌細胞(例えば大腸菌)内に導入して細菌細胞の発現ライブラリーを形成し、
このライブラリーを適切な指標培地上に接種しインキュベートする。次いで薬剤
耐性コロニーはレポータータンパク質のレポーター機構(例えば、A色のコロニ
ー対B色のコロニー)に基づいて選別される。次に、選別されたコロニーからD
NAを単離し、標的タンパク質のDNA配列を決定する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4B024 AA11 BA12 BA14 CA07 DA06 FA04 FA10 GA14 HA11 4B050 CC05 LL03 4B063 QQ06 QQ15 QQ44 QR69 QS05 QS28 QX02 4B065 AA26X BA03 CA31 CA33 CA46

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標的タンパク質における突然変異、すなわち、この標的タン
    パク質を標的とする化学療法剤又は薬物に対する抵抗性を付与する突然変異、を
    検出する方法であって、 (a)前記標的タンパク質遺伝子の無作為な突然変異体を調製する工程、 (b)得られる突然変異した標的タンパク質遺伝子をそれぞれ発現ベクター又は
    プラスミド中にサブクローニングして標的タンパク質と調節タンパク質の両方を
    含む融合タンパク質をコードする拡張された読み取り枠を形成する工程、 (c)調節タンパク質により活性が制御されるレポータータンパク質の遺伝子を
    適切な読み取り配列内に含むレポータープラスミドを調製する工程、 (d)工程(b)から得られる融合タンパク質発現プラスミドと工程(c)から
    得られるレポータープラスミドを電気穿孔法により細菌細胞中に導入して細菌の
    発現ライブラリーを形成する工程、 (e)得られる細菌の発現ライブラリーを標的タンパク質に対する化学療法剤の
    一定量を含む適切な指標培地上に接種し、そして得られる培地プレートを一定期
    間インキュベートする工程、ならびに (f)得られるコロニーからレポータータンパク質のレポーター機構に基づく薬
    剤耐性標的タンパク質を含むコロニーを同定する工程を含む方法。
  2. 【請求項2】 標的タンパク質がプロテアーゼである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 プロテアーゼがHIVプロテアーゼである請求項2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 調節タンパク質がLacI調節タンパク質である請求項1記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 調節タンパク質がLacI調節タンパク質である請求項3記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 レポータータンパク質がβ−ガラクトシダーゼである請求項
    4記載の方法。
  7. 【請求項7】 レポータータンパク質がβ−ガラクトシダーゼである請求項
    5記載の方法。
  8. 【請求項8】 細菌細胞が大腸菌細胞である請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 細菌細胞が大腸菌細胞である請求項4記載の方法。
  10. 【請求項10】 細菌細胞が大腸菌細胞である請求項5記載の方法。
  11. 【請求項11】 レポーター機構が白色である請求項8記載の方法。
  12. 【請求項12】 レポーター機構が白色である請求項9記載の方法。
  13. 【請求項13】 レポーター機構が白色である請求項10記載の方法。
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