JP2002504279A - 連続周波数ダイナミックレンジ・オーディオ・コンプレッサ - Google Patents

連続周波数ダイナミックレンジ・オーディオ・コンプレッサ

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JP2002504279A JP50241499A JP50241499A JP2002504279A JP 2002504279 A JP2002504279 A JP 2002504279A JP 50241499 A JP50241499 A JP 50241499A JP 50241499 A JP50241499 A JP 50241499A JP 2002504279 A JP2002504279 A JP 2002504279A
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オーディオロジック ヒアリング システムズ エル.ピー.
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Abstract

(57)【要約】 改良されたマルチバンド・オーディオ・コンプレッサ(10)は広帯域信号と狭帯域信号の両方に対して満足に動作し、フィルタ・クロスオーバ周波数で望ましくないアーチファクトを示さない。コンプレッサは多量にオーバラップしたフィルタバンク(16)を含み、そのフィルタバンクが本発明の心臓部である。フィルタバンクは入力信号(56)をフィルタ処理して、多数の多量にオーバラップする周波数帯域(58)に分ける。周波数帯域の十分なオーバラップによって周波数応答のリップルが低減し、ゆっくりスイープされる正弦波入力信号の場合には、帯域内のオーバラップ量の増加とともに約2dB、1dB、または、0.5dBにもまたはそれよりも小さくなる。各帯域は電力推定器(18)に供給され、その電力推定器がその帯域の電力を積分して電力信号(60)を生成する。各電力信号がダイナミックレンジ圧縮利得計算ブロック(20)に送られ、これにより、電力信号に基づいて利得(62)を計算する。基準化帯域(64)を生成するために、各帯域にそれぞれの利得が掛けられる。次に、基準化帯域が合計されて出力信号(68)を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】 連続周波数ダイナミックレンジ・オーディオ・コンプレッサ 発明の背景 発明の分野 本発明は音声入力のマルチバンド圧縮の装置と方法に関する。 従来技術の説明 マルチバンド・ダイナミックレンジ圧縮はオーディオ処理技術ではよく知られ ている。大雑把に言って、ダイナミックレンジ圧縮の目的は大きな音声をより大 きくしないで静かな音声をより大きくすることである(または、言い換えると、 静かな音声をより静かにすることなしに、大きな音声をより静かにすることであ る)。ダイナミックレンジ圧縮の1つのよく知られている使用は補聴器であり、 その場合には、大きな音声をさらにより大きくすることなしに低レベルの音声を ブーストすることが望ましい。 マルチバンド・ダイナミックレンジ圧縮の目的は、様々な周波数帯域で別々に 圧縮を制御できるようにすることである。したがって、ゴロゴロという音声、往 来の雑音、カクテルパーティのおしやべりなどの大きな周囲の雑音を減衰させな がら、音声の子音などの高い周波数の音声をより大きくすることができる。 1995年10月10日に出願された係属中の発明者Melansonおよび Lindemannの「Digital Signal Processing Hearing Aid」という名称の米国特許出願第08/540,534 号(参照により本明細書に取り入れる)は、多くの従来技術を参照してマルチバ ンド・ダイナミックレンジ圧縮方法について広範な概要を提供している。 図1(従来技術)は従来のマルチバンド・コンプレッサのブロック図を示す。 マイクロホン104または他のオーディオ・ソースからの入力信号は、複数のバ ンドパス・フィルタ(ここでは、その中の3つ108、110および112が示 される)から構成されるフィルタバンク106を使用して周波数帯域に分割され る。アナログ補聴器の大抵のマルチバンド・コンプレッサは、2または3の周波 数帯域を持つ。 電力推定器(122、124、126)は、各周波数帯域(114、116、 118)の電力を各バンドパス・フィルタの出力によって推定する。これらの電 力推定値が複数の利得計算ブロック(130、132、134)に入力され、利 得計算ブロックは周波数帯域114、116、118に適用される利得(138 、140、142)を計算する。一般には、利得138、140および142は 低電力信号に対してより大きな利得を与え、高電力信号に対してより小さい利得 を与える。帯域信号を用いて利得が掛けられ、利得基準化帯域信号(gain scale d band pass signal)146、148、150が加算器154で合計されて最終 的な出力を生成する。この出力が一般にスピーカまたはレシーバ158に供給さ れる。 音声信号を周波数帯域に分割する時に、等しい利得が全ての周波数チャネルに 適用された場合に、周波数チャネルの合計がスカラ利得係数内で元の入力信号に 等しくなるようにフィルタバンクを設計することが好ましい。周波数チャネルの 合計の周波数応答はほぼ一定であるべきである。実際に、振幅歪みよりも位相歪 みの方がよく我慢できるので、周波数チャネルの合計の振幅周波数応答はほぼ一 定であるべきだと言える。リップルは1dBより小さいことが望ましい。 図2は帯域チャネルの振幅周波数応答201、および上記のように設計された フィルタバンクの帯域チャネルの合計の振幅周波数応答202を示す。米国特許 第5,500,902号で、Stockhan Jr.等は、マルチバンド・コ ンプレッサの基礎としてちょうどそのようなフィルタバンクを提案している。そ のフィルタバンクの帯域中心および帯域幅は、人の耳の臨界帯域に従って大雑把 に間隔をあけて配置されている。これは、500Hzより下で準対数間隔で線形 であり、500Hzより上では対数的である。オーディオ・バンドパス・フィル タは1/3オクターブ以下の帯域分解能を持つことが好ましいことが、米国特許 第5,500,902号の第5欄、8〜9行に提案されている。言い換えれば、 帯域間の相互作用が殆どない状態で各帯域で独立に圧縮が制御されるように、バ ンドパス・フィルタは図2に示されているように適度に狭くなければならない。 図3は、図2と同じフィルタバンクの周波数チャネルの合計の振幅周波数応答 202を示すが、Y軸の分解能が高くなっている。残留リップルが1dBよりも かなり小さいことが理解できる。 そのようなフィルタバンクに基づいたマルチバンド圧縮システムにホワイトノ イズなどの広帯域信号を与えた時に、マルチバンド圧縮システムは各周波数チャ ネルで同じように利得を調整する。帯域が広いためにより多くの電力を有する高 周波のより広帯域が、狭い低周波帯域と等しい利得を生成するように、利得に重 み付けされる。この結果、滑らかでフラットな周波数応答が得られる。 しかし、そのようなフィルタバンクにゆっくりと周波数スイープされる正弦波 曲線などの狭帯域の振動を与えたときには、図4に示されているように、それに よって生じる出力応答は全く違っている。正弦波は十分ゆっくりとスイープされ るので、コンプレッサの時定数は要因にならない。出力401に4.5dBの顕 著なリップルが見られる。ここで、振動は周波数スイープする−20dBの正弦 波曲線である。この例の圧縮比は4対1であり、コンプレッサの利得1の点は0 dBである。これらの条件下で我々は、コンプレッサが15dBの利得を生成し 、その結果、得られる出力は定数−5dBになると予想できる。明らかに、実際 はそうではない。 思い出してみると、フィルタバンクは、合計が一定の応答になるように設計さ れる。このことは、隣り合ったバンドパス・フィルタの応答が同じになっている フィルタのクロスオーバ周波数で、帯域応答は−6dBであることを意味してい る。この点の応答は同じであるから合計は0dBとなり、それによって、全体と してフラットな応答が維持される。しかし、クロスオーバ周波数に正弦波曲線が 与えられる時に、電力測定値は同様に帯域中心に対して−6dBとなる。各帯域 のコンプレッサがこの−6dBの出力を受けることになり、圧縮比が4対1なの で4.5dBの利得が生成され、それが図4に示されているように出力に現れる 。圧縮比の小さなシステムでは、リップルはもっと小さくなることに留意する必 要がある。1.5の圧縮比ではリップルは約2dBになるであろうが、これでは まだずいぶん大きい。 周波数が変化する狭帯域信号では、望ましくない可聴震音(audible warble) が発生する。フルート、バイオリンなどの楽音の場合に、確かにこのようになる 。音声の個々の倍音(harmonics)が比較的遠く離れ別個の振動のように見える 女性や子供の高い音声の場合も同様にそのようになる。有声音化されたスピーチ (voiced speech)のホルマントが周波数スイープされるので、それらは、図4 に示される狭帯域リップルによって歪まされる。 さらに、聴覚学者はしばしば、様々な周波数の正弦波曲線の純音で補聴器の周 波数応答を試験する。図4の応答の場合には、その試験の結果は明らかに妥協し て処理される。 説明のために図5では、帯域の数を3つの帯域501,502および503に 減らした。これは図2の構成よりも帯域は相当に少ないが、フィルタ帯域は従来 と同じ様にオーバラップし、リップルまたは震音の問題は、図2の構成と同じま ま残っている。図5では、各フィルタに異なった記号を使用して、フィルタ伝達 関数がプロットされている。このようにして、周波数帯域501は正方形でプロ ットされ、周波数帯域502は三角形でプロットされ、周波数帯域503はアス タリスクでプロットされている。図5の構成の帯域遷移は比較的急峻であり、5 04で示されているように、フィルタの振幅周波数応答の合計が一定になること (その構成が広帯域周波数応答であることを示す)を保証するのに丁度十分なだ けのオーバラップがある。しかし、図6に示されているように、4対1のコンプ レッサのゆっくりスイープされる正弦波に対する応答601は、ちょうど図4に 見られたような、4.5dBのリップルをはっきりと示している。 狭帯域入力に対するこの不満足な応答は、バンドパス・フィルタ間に比較的狭 い遷移帯域(従来のオーバラップ)を有する任意のコンプレッサについて言える ことである。特に、2以上の周波数チャネルを有するディジタルおよびアナログ 両方の補聴器について言えることである。 当技術では、狭帯域信号および広帯域信号に対して満足に動作するマルチバン ド・ダイナミックレンジ・コンプレッサが必要とされている。 発明の概要 本発明の目的は、狭帯域信号および広帯域信号に対して満足に動作するマルチ バンド・ダイナミックレンジ・コンプレッサ(また、連続周波数マルチバンド・ コンプレッサと呼ばれる)を提供することである。本発明は、広帯域信号と狭帯 域信号の両方に対して満足に動作し、フィルタ・クロスオーバ周波数で望ましく ないアーチファクトを示さない連続周波数コンプレッサと呼ばれる新しい型のマ ルチバンド・コンプレッサである。 本発明の連続周波数マルチバンド・コンプレッサは、十分にオーバラップした 周波数帯域を有する複数のフィルタを含む改良されたフィルタバンクを含み、周 波数応答のリップルを低減し、ゆっくりスイープされる正弦波の場合には約2d Bより下に低減し、さらにオーバラップ量に依存して任意のdBより下の低レベ ルまで低減する。 本発明は、音声信号をフィルタ処理する複数のフィルタを含むフィルタバンク を備えたタイプの改良されたマルチバンド・オーディオ・コンプレッサであって 、当該フィルタが音声信号をフィルタ処理して複数の周波数帯域にするものであ り、当該フィルタバンクはさらに、各周波数帯域の電力を推定して各帯域の電力 信号を生成する複数の電力推定器と、各帯域に付随する電力信号に基づいて各帯 域に適用すべき利得を計算する複数の利得計算器と、各利得をその付随帯域に適 用して利得適用帯域を合計する手段とを含んでいる。本発明に係るコンプレッサ の改良点は、改良され多量にオーバラップした、複数のフィルタを含んだフィル タバンクを含んだことであり、当該フィルタは、ゆっくりスイープされる正弦波 入力信号に対しては、従来通りにオーバラップしたフィルタバンクの半分未満の dBまで、周波数応答におけるリップルを低減するのに十分にオーバラップした 周波数帯域を有する。 例として、フィルタバンクの圧縮比が少なくとも約4のときに、リップルは約 2dBよりも小さい。圧縮比が1.5と4の間のときに、リップルは約1dBよ りも小さくなる。 フィルタバンクは、フーリエ変換の狭いビン(bin)がフィルタバンクのチャ ネルを形成するオーバラップする組にグループ分けされる短時間フーリエ変換シ ステムとして実施されてもよい。もしくは、フィルタバンクは、IIRフィルタ バンク、FIRフィルタバンク、またはウェーブレット・フィルタバンクとして 実施されてもよい。 本発明を、補聴器のディジタル信号処理部の一部として、ディジタル補聴器で 使用してもよい。 図面の簡単な説明 図1(従来技術)は、従来通りにオーバラップしたバンドパス・フィルタを有 する従来技術のマルチバンド・ダイナミックレンジ・コンプレッサのブロック図 を示す。 図2(従来技術)は、非常に多数の従来通りにオーバラップしたフィルタを有 する図1の従来のコンプレッサの実施形態のバンク構造および動作(または、周 波数チャネルの合計の振幅周波数応答)を示す。 図3は、図2よりも高分解能で図2の従来のコンプレッサの広帯域動作を示す 。 図4は、狭帯域スイープ入力信号の場合の図2の従来のコンプレッサの動作を 示す。 図5(従来技術)は、広帯域入力信号の場合で3つのフィルタを有する図1の 従来のコンプレッサの実施形態のフィルタバンク構造および動作を示す。 図6は、狭帯域スイープ入力信号の場合の図5の従来のコンプレッサの動作を 示す。 図7は、本発明に係る多量にオーバラップしたバンドパス・フィルタを有する マルチバンド・ダイナミックレンジ・コンプレッサのブロック図を示す。 図8は、広帯域入力信号の場合の多少オーバラップしたフィルタを有する図7 のコンプレッサの実施形態のフィルタバンク構造および動作を示す。 図9は、狭帯域スイープ入力信号の場合の図8の実施形態の動作を示す。 図10は、広帯域入力信号の場合の多量にオーバラップしたフィルタを有する 図7のコンプレッサの実施形態のフィルタバンク構造および動作を示す。 図11は、狭帯域スイープ入力信号の場合の図10の実施形態の動作を示す。 図12は、図7の多量にオーバラップしたバンドパス・フィルタを有するマル チバンド・ダイナミックレンジ・コンプレッサを使用するディジタル補聴器を示 す。 図A1から図A7は、付録で説明される数学的原理の説明図である。 好ましい実施形態の詳細な説明 添付の付録は、従来のマルチバンド・コンプレッサの狭帯域入力信号に対する 周波数応答の詳細な数学的解析を示す。この解析を使用して図4および図6に示 される問題の解決策を見出したが、ここでは、従来型のオーバラップしたフィル タバンクにより、正弦波スイープなどの狭帯域信号に対する周波数応答に大きな リップルが生じている。解決策は、バンドパス・フィルタ間のオーバラップ量を 相当量大きくすることを含む。必要なオーバラップの正確な量は、バンドパス・ フィルタの遷移帯域(transition bands)の帯域幅と急峻さによる。 図7から図11は、フィルタバンクのオーバラップを大きくする効果を図示す る。図7は、本発明に係る改良されたマルチバンド・ダイナミックレンジ圧縮装 置(または、連続周波数ダイナミックレンジ・オーディオ・コンプレッサ)10 を示す。オーディオ入力信号52がマイクロホン12に入り、当該マイクロホン が入力信号54を生成する。好ましい実施形態では、信号54はアナログ−ディ ジタル変換器15でディジタル信号に変換され、ディジタル信号56が出力され る。別の方法として、アナログ要素で本発明を実施することもできる。ディジタ ル信号56は、本発明の心臓部であるフィルタバンク16に入力される。好まし い実施形態では、当該フィルタバンクは短時間フーリエ変換システムとして実施 され、フーリエ変換の狭いビンがフィルタバンクのチャネルを形成するオーバラ ップする組にグループ分けされる。しかし、ウェーブレット、FIRフィルタバ ンク、およびIIRフィルタバンクを含むフィルタバンクを構築する多くの方法 について文献にきちんと典拠が示されており、その任意の方法を本発明のフィル タバンク設計の基礎として使用できることは当業者には明らかであろう。 フィルタバンク16は、信号56をフィルタ処理して多数の多量にオーバラッ プした帯域58にする。周波数帯域数とそのオーバラップ選択の背後にある理論 を、この節の終わりの付録で詳細に示す。 各帯域58を電力推定ブロック18に供給し、そこで帯域の電力を積分して電 力信号60を生成する。各電力信号60をダイナミックレンジ圧縮利得計算ブロ ックに送り、そこで、所定の関数に従って電力信号60に基づいて利得62を計 算する。電力推定ブロック18および利得計算ブロック20は従来のものであり 、当技術分野ではよく知られている。 乗算器22は、各帯域58にその各利得62を掛けて基準化帯域(scaled ban d)64を生成する。加算器24で基準化帯域64を合計して出力信号68を生 成する。出力信号68は補聴器(図示されない)のレシーバに供給してもよいし 、または、さらに処理してもよい。 図8は、広帯域入力信号の場合の、多少オーバラップしたフィルタを有する図 7のコンプレッサの実施形態のフィルタバンク構造および動作を示す。図8では 、フィルタ帯域の数が図5の構成の場合より増えて、5つのフィルタ801〜8 05になっている。フィルタの帯域幅は変っていないので、図5の構成よりもフ ィルタはかなり多量にオーバラップしている。言い換えると、図5の元のフィル タはそのままであり、元のフィルタに新しいフィルタの組をはさみ込んで(inte rleave)、隣合うフィルタ間のオーバラップを相当に多くしている。フィルタ8 01はダイアモンド印でプロットされ、フィルタ802は×でプロットされ、フ ィルタ803は円でプロットされ、フィルタ804はプラスでプロットされ、フ ィルタ805はアスタリスクでプロットされている。 図8のより多量にオーバラップしたフィルタの組に関して、4対1コンプレッ サの正弦波スイープ応答901が図9に示される。リップルは4.5dBからほ ぼ2dBに低減した。図8の構成で1.5の圧縮比を使用すると、リップルは約 2dBから1dBよりも小さくなるだろう。 図10では、フィルタの帯域幅を変えないで、フィルタの数を図5および図8 の構成よりも増やして11個のフィルタにした。フィルタ1001はダイアモン ド印でプロットされている。フィルタ1002は左向きの三角形でプロットされ ている。フィルタ1003は下向きの三角形でプロットされている。フィルタ1 004は×でプロットされている。フィルタ1005は円でプロットされている 。フィルタ1006は再び×でプロットされている。フィルタ1007は正方形 でプロットされている。フィルタ1008はプラスでプロットされている。フィ ルタ1009は再び左向き三角形でプロットされている。フィルタ1010はア スタリスクでプロットされている。フィルタ1011は再びプラスでプロットさ れている。 図11は図10のコンプレッサ構成の正弦波スイープ応答1101を示す。 リップルは、4対1コンプレッサで1/2dBよりも少なくなったことが分かる 。1.5の圧縮比の場合には、リップルは1/4dBよりも少なくなるだろう。 図12は、図7の多量にオーバラップしたフィルタバンク16を有する連続周 波数ダイナミックレンジ・オーディオ・コンプレッサ10を利用するディジタル 補聴器を示す。図12の補聴器は、音声を検出し、当該音声をアナログ電気信号 に変換するマイクロホン1202を含む。アナログ−ディジタル(A/D)変換 器1204は、このアナログ電気信号をディジタル信号に変換する。ディジタル 信号処理装置(DSP)1206は、このディジタル信号に対して様々な種類の 処理を行う。DSPは、図7に示されているように、多量にオーバラップしたフ ィルタバンク16を有するオーディオ・コンプレッサ10を含む。DSP120 6からの処理されたディジタル信号を、ディジタルアナログ(D/A)変換器1 208でアナログに変換し、スピーカ1210で音声信号として補聴器装着者に 送り出す。 付録では、フィルタのオーバラップの増加によってリップルが劇的に低減する 理由を詳細に解析する。ここで、その理由の概要を示す。入力として入力信号の 電力スペクトルを受取って、出力として周波数に依存した利得を生成する種類の ブラックボックス・フィルタとして、マルチバンド・コンプレッサの利得を計算 することを考える。このブラックボックスの入力と出力は周波数の連続関数とし て考えることができる。ブラックボックスの中で、離散した多くの周波数帯域の 電力を推定する。言い換えると、連続した電力スペクトルを多数のサンプル点に 換算する。次に、これらの離散電力スペクトル・サンプルの1つずつに対応する 利得値を計算し、その結果、離散した利得点の組ができる。すべての周波数に利 得を適用しなければならないので、これらの離散利得値を周波数範囲全体にわた って補間して連続した利得関数を生成する。この利得補間は、バンドパス・フィ ルタの出力に利得を適用し、その出力を合計する過程に潜在的に含まれる。 電力スペクトルをサンプリングして利得を補間するという点から、マルチバン ド圧縮を解釈することで、狭帯域応答の問題を洞察することができる。時間領域 の関数をサンプリングする時に、最初にその関数をサンプリング周波数の2分の 1の周波数で帯域制限しなければならないことがわかっている。周波数領域で電 力スペクトルをサンプリングしているので、周波数領域電力スペクトルの時間領 域の表現を最初に制限しなければならないと仮定するのが合理的である。これは 、正にサンプリング前に時間領域関数の周波数領域の帯域幅を制限することの双 対である。 時間領域関数の周波数応答を帯域制限する時に、時間領域の関数をローパス・ フィルタのインパルス応答で畳み込む。電力スペクトルを時間制限する時に、周 波数領域のそれをローパス・フィルタのインパルス応答で畳み込む。バンドパス ・フィルタの出力で電力を測定することで電力スペクトルをサンプリングする時 に、電力スペクトルを周波数にわたって実効的に積分しているが、最初にバンド パス・フィルタの振幅2乗周波数応答を用いて電力スペクトルを掛け、すなわち 窓付け(windowing)する。次の周波数帯域について演算(operation)を繰返す 時に、それは、まるで周波数領域の帯域窓(band pass window)を新しい中心点 に移動して積分処理を繰返すようなものである。電力スペクトルに窓を付け、積 分し、次に窓を移動し、再び積分する等のこの動作は、実際には、周波数領域の 電力スペクトルを帯域窓で畳込み、この畳込み結果をサンプリングしている。こ れは、サンプリング前のローパス・フィルタ処理と同じである。 準対数間隔でバンドパス・フィルタを使用するので、帯域窓を電力スペクトル にわたって移動するときに、帯域窓の幅および変位を変えることは、サンプリン グ・システムのサンプリング・レートおよびローパス・フィルタ応答を絶えず変 えていることを意味する。それにもかかわらず、なお、サンプリング規則は適用 される。 周波数領域のサンプリング間隔、すなわちHzの単位のバンドパス・フィルタ の帯域間隔は、バンドパス・フィルタの振幅2乗周波数応答の逆変換のサンプル 長で1を割ったもの以下でなければならないことを付録で示す。これは、帯域通 過インパルス応答の自己相関で1を割ったものと同じである。インパルス応答は 、その末端に向かって振幅が当然小さくなり、したがってその自己相関を行う。 自己相関の長さは、ある任意の最小値、例えばピーク値から60dB下の値より も上の全ての値を含む長さである。このことは、バンドパス・フィルタの周波数 応答によって圧縮システムの狭帯域リップルをなくすために必要な帯域数が決ま ることを示している。 この条件を厳密に守れば、その結果、理論的には狭帯域応答のリップルは完全 になくなる。実際には、このリップルを完全になくす必要はないので、我々は妥 協することができる。それにもかかわらず、図5の代表的な3バンド・フィルタ バンクで理解したように、フィルタの帯域幅を変えないで帯域の数を大幅に(1 1帯域に)増やしてはじめて、図10に示されているようにリップルをdBより も小さいレベルに低減できる。 したがって、バンドパス・フィルタ間の従来のオーバラップでその帯域通過応 答の合計が定数になる従来のフィルタバンクをはじめとして、帯域数を約3倍に 増やして、狭帯域振動に対して十分に小さなリップルを保証しなければならない 。図2および図5に示されているようなフィルタバンクのバンドパス・フィルタ の組の−6dBクロスオーバ周波数点がf(k)(k=1、...N)であると して、従来通りにオーバラップしたフィルタバンクは、その中の各バンドパス・ フィルタがf(k)に−6dBクロスオーバ点を有し、f(k+1)以前にその 阻止域減衰に達するようなフィルタバンクであると定義する。 マルチバンド圧縮システムの狭帯域リップルを低減する条件を、入力電力スペ クトルに適用されたサンプリング理論の点から定義した。帯域で制限された連続 時間領域信号を正しくサンプリングする時に、サンプルから連続時間領域信号を 再生することができるので、情報損失はないと言える。その上、サンプリングさ れた信号に行われるどのような線形フィルタ処理も、連続再生信号の線形フィル タ処理として見える。したがって、出力信号にサンプリングの境界の効果は見ら れず、システムを連続時間フィルタを実施するものと考えることができる。 同様に、マルチバンド圧縮システムの連続電力スペクトルを正しく時間制限し てサンプリングする時に、圧縮信号に帯域エッジの効果は見られず、システムを 周波数が連続なシステムであると考えることができる。これは連続周波数コンプ レッサである。 本発明の例示的な好ましい実施形態がここに詳細に説明されているが、当業者 は、特に言及したもの以外に、本発明の精神の範囲内にある様々な変化、追加お よび応用を察知するであろう。付録 序 この付録では、本発明の理論的な基礎を説明する。最初に1〜4節で、従来の マルチバンド・オーディオ・コンプレッサの背景と狭帯域入力信号に関する問題 について述べる。次に5〜11節で、狭帯域入力信号に関する問題を解消する新 しい方式について説明する。 代表的な(従来の)マルチバンド・オーディオ・コンプレッサ(TMC)は、 入力信号をサブバンドに分割するフィルタバンク、各サブバンドの電力を推定す る電力推定器、各サブバンドの電力に基づいてその福帯域の時間変化利得を生成 する圧縮利得関数、およびサブバンド利得を各サブバンドに適用し、サブバンド を合計してコンプレッサ出力を生成するミクサから成る。実現可能なフィルタバ ンクには有限なオーバラップする遷移帯域がある。狭帯域信号(例えば、正弦波 )が遷移帯域近傍にある時は、各帯域の電力推定値は同じ狭帯域信号がその帯域 の中心にある時よりも小さい。電力推定値が小さいために、各帯域の利得は大き くなる。スイープされる正弦波曲線の場合には、遷移帯域近傍でシステムの振幅 応答にバンプ(bump)を生じる。広帯域入力ではそのようなバンプは見られない 。 この付録では、電力スペクトルのサブバンド分割を周波数領域でのフィルタ処 理とサンプリングの関数として解析できることを証明する。周波数領域のサンプ リング間隔は、時間エリアシングが起こらないように十分大きくなければならな い。この解析に従ってサンプリング・レートを増大する時に、狭帯域のバンプが なくなる。 付録の目次表 1.代表的なマルチバンド・コンプレッサ(TMC)の定常状態振幅周波数応 答 2 2.圧縮比 2 3.例:簡単な2バンドTMC 3 4.周波数領域サンプリング・システムとしてのマルチバンド・コンプレッサ 7 5.実数信号と複素信号 10 6.正弦波応答 10 7.周波数領域サンプリング条件を考慮した2バンドTMC 11 8.シフト不変性 13 9.対数間隔帯域への拡張 13 10.結論 13 11.付録A:正弦波応答のMATLABシミュレーション 14 1.代表的なマルチバンド・コンプレッサ(TMC)の定常状態振幅周波数応 答 代表的な(従来の)マルチバンド・オーディオ・コンプレッサ(TMC)の振 幅周波数応答は適応性があり、入力信号の周波数依存電力分布の関数である。定 常状態の入力に対して、TMCのb番目のチャネルの適応振幅応答または周波数 依存圧縮利得は、 である。ここで、 Hb(ωJ)はTMCのb番目の固定バンドパス・フィルタの周波数応答であ り、 f(.)は瞬時のメモリレス(memoryless)圧縮非線形利得関数である。はb番目チャネルの出力における電力である。ここで、 X(ω)は入力信号の定常状態スペクトルである。 全帯域bについてHb(ωJ)が線形位相であれば、合成TMC振幅応答、ま たは周波数依存圧縮利得は個々のサブバンド応答の合計である。すなわち、 2.圧縮比 圧縮利得f(Pb)をフィルタHb(ωJ)の出力に適用すると、基準化信号の 電力はPoutであり、 となる。 帯域bの圧縮比はフィルタHb(ω)の出力においてdBで測定した電力、す なわちdb(Pb)と圧縮利得が適用された後のdB単位の電力、すなわちdb (Pout)との比である。よって、 となる。ここで、 である。 線形利得gを適用することによる電力のdb変化はdb(g2)であり、dB _gainと呼ぶ。したがって、 であり、 f(Pb)は圧縮利得であるから、(4)、(5)、(6)を組合せ、代数処 理を行ってdB_gainの式が得られる。すなわち、 となり、(7)と(8)より、圧縮利得関数の式が得られる。よって、 となる。 例えば、Pb=16、したがってdb(Pb)≒12dBおよびcratio= 4であれば、db(Pout)=12/4=3dbまたはPout=2であると考えら れる。(9)より、f(Pb)≒3536となり、そして(4)から所望の通り に16・(.3536)2≒2となる。 Pb⇒0のときにf(Pb)は益々大きくなるが、Pb=0ではf(Pb)=0で ある。この特異性はさておき、Pbが小さくなるとf(Pb)が制御不能に大きく なることは、他の領域にとって望ましくない。それによって、Hb(ω)の阻止 域が増幅されるが、この阻止域では周波数応答は全然フラットではないサイドロ ーブから成る。さらに、現実的な環境では、極めて静かな周囲の音声および電気 的な音声(マイクロホンのプリアンプ・ノイズなど)の過度な増幅によって、コ ンプレッサの音声が雑音を含んだものになる。このような理由で、低レベル圧縮 屈曲点(compression knee)が次のように定義される。すなわち、 Pb>KNEEのとき........(9)の通りf(Pbである。したがって、圧縮屈曲点より小さい入力電力について利得は線形である 。 3.例:簡単な2バンドTMC 2バンドTMCを考えてみよう。b∈〔0,1〕に対してHb(ωJ)は、1 6タップの電力対称なローパスFIRとハイパスFIRのペアを含む。2つのフ ィルタの振幅周波数応答を図A1に示す。ローパスおよびハイパス・フィルタの 振幅応答の合計は全周波数にわたって1である。 圧縮利得関数は(9)で定義される。入力電力Pb=1.0に対して圧縮利得 は1であり、全体的にcratio圧縮を行う。入力X(t)=ガウス白色雑音 であり、帯域が2つのフィルタ帯域のクロスオーバ周波数fcの2倍に限定され 、各帯域のPbが3つの異なる入力レベルに対して1.0、.52、.252とな るように入力レベル調整されており、さらにcratio=2.0であれば、3 つの入力レベルに対する合成のdB_gain=db(G(ω)2)の応答は図 A2に示される。 入力雑音の振幅σが半分(電力が−6dB)になると、コンプレッサが3dB と6dBのdb_Gainを適用して電力損失の半分を補償することが分かる。 期待されたように、入力白色雑音に対する合成応答はフラットである。 フィルタは電力相補的で線形位相であることから、2つのフィルタの振幅応答 合計は全ての周波数で1である。こういうことなので、遷移帯域の中心で各フィ ルタの振幅応答は.5である。電力が1の正弦波曲線入力を仮定しよう。正弦波 曲線が帯域の中心にあれば、 Pb=Pout=1.0⇒0db となる。 次に、正弦波曲線が2つのフィルタ帯域の遷移帯域の中心にあると仮定しよう 。各帯域で、.5で振幅を基準化する。したがって、各帯域で、 Pb=.52=.25⇒-6db となる。cratio=2.0なので、コンプレッサはdbで電力損失を半分補 償し、各帯域の電力を−3dbにブーストする。2つの帯域が加えられると振幅 が2倍になり、これによって、全電力が4倍に増加し、 Pout=2.0⇒3db となる。これは、正弦波曲線が1つのフィルタ帯域の中心にあった場合に対して 、電力が倍増している。 このことは、上記の式を使用して証明することができる。 もし、 Pb=.25 であれば、各帯域で.5で振幅基準化を行うために、(9)は、 となる。これによって、(4)から、チャネル当たりのPoutは、 となる。 2つのチャネルの振幅を加えることで、予測したように、 となる。 遷移帯域でdB_gainに望ましくない3dbのこぶ(hump)がある。図A 3は、3dbのバンプ(bump)がある全ての周波数の正弦波曲線に対する合成d B_gain応答を示す。0とπ付近のより小さなバンプは、図3Aを計算する ために低レベル圧縮屈曲点を使用しなかったので、阻止域のサイドローブの過度 な増幅による。 4.周波数領域サンプリング・システムとしてのマルチバンド・コンプレッサ マルチバンド・コンプレッサを解析する一般的な方法は次のように表すことが できる。 1.フィルタ中心周波数をfCENTER=0に設定する。 2.試作ローパス・フィルタの中心をfCENTERに合せるように試作ローパス・フ ィルタをシフトし、それを入力信号に適用する。 3.2.の2乗出力を周波数にわたって積分し、電力推定値を生成する。 4.3から圧縮利得を計算する。 5.圧縮利得を2の出力に適用する。 6.フィルタの中心周波数をfCENTER=fCENTER+Sに設定する。ここで、Sは 周波数領域のサンプリング間隔である。フィルタがまだ興味のある音声周波数の 範囲にある時は、ステップ3〜6を繰返す。 7.全てのフィルタ出力端子の出力を合計する。 実は、上のステップ6は少し紛らわしい。というのは、実際には、フィルタの 中心周波数を正の周波数方向と負の周波数方向の両方にシフトしてフィルタの中 心周波数を現実の入力信号(real input signal)に対して適正にする必要があ るためである。前節で説明した簡単な2バンド・マルチバンド・コンプレッサで は、周波数領域のサンプリング間隔はπである。というのは、ディジタルシミュ レーションではフィルタの中心はDCとナイキスト(サンプリング・レートの2 分の1)に位置付けられ、試作ローパス・フィルタH(ω)の帯域幅もπのため である。 S⇒0のときに、フィルタをシフトし電力を積分する繰返し演算(operation )は、入力電力スペクトルに関するローパス・フィルタの2乗応答の周波数領域 での連続畳込みに等しくなる。実際に、マルチバンド・コンプレッサをこの連続 畳込みの周波数領域における間隔Sのサンプリングと見ることができる。サンプ リングによって周波数領域のインパルス列が生じ、各インパルスの高さがそのイ ンパルスの周りに中心があるフィルタの電力推定値を表す。非線形利得圧縮関数 がこのインパルス列に適用され、利得値のインパルス列が生じる。各利得インパ ルスを使用して、その利得インパルスの周りに中心があるフィルタ の出力を基準化する。シフトされたフィルタを基準化するために利得インパルス 列を使用するこの演算は、周波数領域において試作フィルタで利得インパルス列 を畳込むことに等しい。マルチバンド・コンプレッサのこのような考察は、図A 4に示されているように、入力が電力スペクトルであり、出力が周波数に依存し た圧縮利得であるフィルタ処理のフロー・グラフとして見ることができる。 もう一度説明すると、入力電力スペクトル|X(ω)|2を周波数領域で試作 ローパス・フィルタ|H(−ω)|2の振幅2乗応答で畳込む。これは、入力電 力スペクトルの平滑化に相当する。平滑化された電力スペクトルP(ω)が周波 数領域でサンプリング間隔Sでサンプリングされる。離散したサンプリング・ス ペクトルPbが圧縮非線形性f(.)を受けて、離散した圧縮利得インパルス列 Gbを生成し、当該インパルス列が周波数領域でフィルタF(ω)で畳込まれて 連続圧縮利得G(ω)を生成する。 このシステムの自由度は、試作ローパス・フィルタH(ω)の形と幅、Hzの 単位の周波数領域のサンプリング間隔S、圧縮非線形性f(.)の形、ローパス ・フィルタF(ω)の応答である。この場合に、一様なフィルタ帯域幅周波数領 域サンプリング間隔Sを仮定した。有用な実施では、帯域間隔が臨界帯域レート (Critical band rate)に追従するように両方が周波数と共に変化する。しかし 、このモデルを簡単に示すために線形帯域間隔を続けて想定する。その結果を任 意の帯域間隔に一般化することができる。周波数領域のサンプリング間隔Sで、 H(ω)の幅と形と共に圧縮帯域間のオーバラップ量を定める圧縮帯域数が定め られる。 圧縮利得関数f(.)はメモリレス(memoryless)関数である。すなわち、単 一入力電力値ごとに、その単一入力電力値だけに依存する単一利得値を生成する 。このために、図A4のサンプリング関数と圧縮利得関数は交換可能であり、図 A4を図A5に示されているように配列し直すことができる。 図A5において、F(ω)は、サンプリング後にG’(ω)を近似的に再生す る補間フィルタである。G’(ω)は周波数にわたって連続した理想的な圧縮利 得である。任意のサンプリング・システムで、G’(ω)のサンプリング前には 帯域制限しなければならない。周波数領域でサンプリングしているので、G’ (ω)を時間制限して時間エリアシングが起きないようにしなければならないと いうのがより適切である。 畳込み|X(ω)|2*|H(ω)|2は、自己相関関数|X(ω)|2の逆変 換とFIR試作係数の自己相関関数|H(ω)|2の逆変換との時間領域での掛 け算に相当する。FIRの自己相関は有限なので、この掛け算は時間制限または 時間窓付け演算(operation)に対応する。これは双対性によって説明される。 すなわち、 非線形性は時間幅拡張器として機能する(例えば、f(.)=X2で時間幅を 2倍にする)。 入力が白色雑音のときに、自己相関は非常に制限された範囲(理想的には、イ ンパルス)でゼロでないので、時間制限は保証されている。正弦波曲線または非 常に長いセロでない自己相関(例えば、無限長)を持つ他の周期的な入力につい ては、周波数領域のサンプリング間隔は非線形性による拡張係数を掛けたFIR 自己相関の時間幅の逆数に等しいか、または大きくなければならない。 ここで、 非線形による拡張係数 Hzの単位のサンプリング間隔 である。 これらのサンプリング条件が満たされなければ時間領域エリアシングが起き、 これによって、2バンド・マルチバンド・コンプレッサの3dBのバンプ(bump )の場合のような狭帯域アーチファクトが生じる。これらのサンプリング条件の 点から2バンド・マルチバンド・コンプレッサのケースを解析するが、最 初に図A5の数学的表現を定義する。 図A5を次のような関数形式で書くことができる。 ここで、G’(ω)は試作ローパス・フィルタによる入力電力スペクトルの連 続周波数領域畳込みの非線形圧縮関数を定め、G(ω)は、フィルタ中心周波数 でG’(ω)の離散サンプリング値で重み付けされた個々のシフトされたフィル タF(ω−bS)の合計である。 留意しなければならないことは、(11)で従来の畳込みの表記に対してH( .)の引き数(arguement)の符号を反転したことである。その理由は、我々の 目的では、H(.)は畳込み演算でインパルス応答として使用するために反転し なければならない窓を示すからである。 5.実数信号と複素信号 前節の解析についてまだ問題がある。先ず、入力は周波数φの複素指数関数で あり、それで電力スペクトル|X(ω)|2がω=φでインパルスであると想定 しよう。平滑化されたスペクトルは、φに中心がある|H(ω)|2をシフトし たバージョンのように見えるだろう。|H(ω)|2の中心がどこにあろうとも 、それは同じ形をしており、適当に周波数シフトしたバージョンG(ω)を生成 する。我々は、その周波数が何であろうと同じ圧縮利得(帯域を等しく重み付け すると仮定する)を受ける任意の周波数の複素指数関数を欲しているので、これ は適切である。 次に、入力は周波数φの実数の正弦波曲線であり、そして電力スペクトル|H (ω)|2はω=±φに中心がある2つのインパルスからなると仮定しよう。平 滑化されたスペクトルは、今、2つのシフトされた|H(ω)|2のコピーの重 ね合せ(superposition)になる。φと|H(ω)|2の幅によって、2つのシフ トされた|H(ω)|2のコピーはオーバラップするかもしれないし、またはオ ーバラップしないかもしれないが、最も低い周波数に対して2つのほぼ完全にオ ーバラップする|H(ω)|2の和から成る1つの大きなこぶ(hump)をつくり 、より高い周波数に2つの独立した|H(ω)|2のこぶをつくる。結果として 生じた平滑化されたスペクトルを非線形関数|H(ω)|2に通す時に、圧縮利 得はφによって異なる。非線形関数は重ね合せに従わないということから当然こ のようになる。2つのこぶの合計の関数は、こぶがオーバラップする場合の2つ のこぶの関数の合計に等しくない。結果として、高周波よりもDC付近の電力が 大きくなる。周波数領域のサンプリング間隔がどうであろうと、この問題が存続 することに留意する必要がある。 一般に、複合音声での場合などの様々な複素指数関数の周波数が重畳される時 には、非線形性は問題ではない。というのは、周波数が近い2つの音声に適用さ れた圧縮利得が、周波数が遠く離れた2つの音声に適用された圧縮利得と同じで あることを我々は必要としないし、または欲しないからである。 この問題に対処する1つの方法は、入力信号のヒルベルト変換のスペクトルに ついて電力解析を行うことであり、その結果、エネルギは正の周波数か負の周波 数だけにあって両方にはない。この方法では、重ね合わせ(superposition)の 問題はない。この論文の残りの部分でこの方法を想定する。 6.正弦波応答 入力信号のヒルベルト変換に基づいた圧縮利得計算を想定しているので、この 節では複素指数関数に対する応答を取り扱う。上記のように、入力電力スペクト ル|H(ω)|2はω=φにおけるインパルスである。簡単にするために、この インパルスの振幅は1であると仮定するので、(11)を使用してbSに中心が あるフィルタの圧縮利得を見い出す。すなわち、 であり、次に、ω=φにおける合成圧縮利得は、対応する圧縮利得値G’sin( bS)で重み付けされた様々なシフトされたω=φにおける各フィルタF(ω− bS)応答の合計であり、となる。 複素指数関数について、他には入力エネルギがないのでω=φにおける圧縮利 得だけを扱っている。変化するφについてGsin(φ)をプロットすることがで きる。これはシステムのスイープ音声応答に似ている。 7.周波数領域サンプリング条件を考慮した2バンドTMC 上記の2バンドTMCにおいて、サンプリング間隔は図A1に示す試作ローパ ス・フィルタH0(ω)の隅の周波数である。Sが|H(ω)|2の逆変換の時間 幅、すなわちrhh(τ)を占有する(account for)だけ十分に小さいかどうか を決定することは興味がある。lnh(t)=IFT(H0(ω))をh(n) 、すなわち16タップ離散時間FIRフイルタで近似すると、 となる。ここで、2・π=サンプルレートである。原理的には、rhh(n)の長 さは、2・16−1=31サンプルである。したがって、 となる。 S=πに選ぶと、時間エリアシングが起きないようにするのに必要とされるよ り15.5倍大きいように思われる。しかし、図A6でrhh(n)をプロットし 、中点値から約10サンプルで急激に減衰し、したがって、時間窓として、その 実効的な長さは20サンプルにより近いことが分かるので、 となる。 これは、Sが元のTMCシステムのサイズの10分の1であることを依然とし て必要とする。しかし、シミュレーションで理解されるであろうが、Sはこの値 よりももっと大きくてもよい。というのは、システムはある量の時間エリアシン グに対して比較的許容度があるからである。 (14)の離散近似を使用して、上記の16タップ・ローパスFIRH0(ω )の場合の変化するSに対するdb(|GSIN(φ)|2)を計算する。これが、 4対1の圧縮比の場合について図A7に示されている。 S=2π/2は2バンド・コンプレッサに相当する元の2バンドTMCサンプ リング間隔である。S=2π/4では、0と2πの間に4帯域あるが、これは3 つの実圧縮帯域(real compression band)に相当する。同様に、S=2π/8 は5つの実圧縮帯域に相当する。 8.シフト不変性 複素指数関数に関して、適当にサンプリングを行えば図A5は線形システムと して動作する。したがって、それはシフト不変性を示し、圧縮利得は複素指数関 数の周波数と無関係になる。線形ではないが、f(.)のために、正の周波数の 所定の複素指数関数群に対してシステムはやはりシフト不変性に従う。実際の信 号(real signal)では、上記のようにDCに近い音声に対して圧縮利得の変化 があるだろう。 9.対数間隔帯域への拡張 サンプリング間隔SはH((ω)の帯域幅と形に依存する。例えば臨界帯域レ ートに従って変えることで当該帯域幅と形を変えれば、それに応じてSを変えな ければならない。これ以外では、システムは上記のように動作する。 10.結論 満足な動作をするマルチバンド・コンプレッサを得るには、電力対称フィルタ バンクまたは完全再生フィルタバンクを定めることでは十分ではないことを示し た。圧縮利得の3dbのバンプ(bump)などの狭帯域異常が遷移帯域で依然とし て起きる。圧縮利得の計算を周波数領域でのサンプリングの問題として見ること と、さらに周波数領域でのサンプリング間隔を小さくすることで、3dbのバン プをなくすことができる。周波数領域でのサンプリング間隔は試作ローパス・フ ィルタ係数の自己相関の長さに大きく依存し、それが次には試作ローパス・フィ ルタ周波数応答の遷移帯域の帯域幅と急峻さに依存する。一般に、隣合う帯域間 に、ともすれば考え勝ちであるよりも大きなオーバラップが必要である。これは 、基本的な連続したオーバラップを持つフィルタバンクを使用するCochle ar compressorの動作についての我々の考えと合っている。 正弦波応答のNIATLABシミュレーション
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年1月5日(1999.1.5) 【補正内容】 【図1】 【図2】【図3】【図4】【図5】【図6】【図7】【図8】【図9】【図10】【図11】【図12】【図A1】【図A2】 【図A3】【図A4】 【図A5】 【図A6】【図A7】 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年5月31日(1999.5.31) 【補正内容】 1995年10月10日に出願された係属中の発明者Melansonおよび Lindemannの「Digital Signal Processing Hearing Aid」という名称の国際公開番号WO97/14266( 参照により本明細書に取り入れる)は、多くの従来技術を参照してマルチバンド ・ダイナミックレンジ圧縮方法について広範な概要を提供している。 図1(従来技術)は従来の多帯域圧縮器のブロック図を示す。マイクロホン1 04または他のオーディオソースからの入力信号は、複数の帯域フィルタ(ここ では、その中の3つ108、110および112が示される)から構成されるフ ィルタバンク106を使用して周波数帯域に分割される。アナログ補聴器の大抵 の多帯域圧縮器は2または3の周波数帯域を持つ。 図1(従来技術)は従来のマルチバンド・コンプレッサのブロック図を示す。 マイクロホン104または他のオーディオ・ソースからの入力信号は、複数のバ ンドパス・フィルタ(ここでは、その中の3つ108、110および112が示 される)から構成されるフィルタバンク106を使用して周波数帯域に分割され る。アナログ補聴器の大抵のマルチバンド・コンプレッサは、2または3の周波 数帯域を持つ。 電力推定器(122、124、126)は、各周波数帯域(114、116、 118)の電力を各バンドパス・フィルタの出力によって推定する。これらの電 力推定値が複数の利得計算ブロック(130、132、134)に入力され、利 得計算ブロックは周波数帯域114、116、118に適用される利得(138 、140、142)を計算する。一般には、利得138、140および142は 低電力信号に対してより大きな利得を与え、高電力信号に対してより小さい利得 を与える。帯域信号を用いて利得が掛けられ、利得基準化帯域信号(gain scale d band pass signal)146、148、150が加算器154で合計されて最終 的な出力を生成する。この出力が一般にスピーカまたはレシーバ158に供給さ れる。 音声信号を周波数帯域に分割する時に、等しい利得が全ての周波数チャネルに 適用された場合に、周波数チャネルの合計がスカラ利得係数内で元の入力信号に 等しくなるようにフィルタバンクを設計することが好ましい。周波数チャネルの 合計の周波数応答はほぼ一定であるべきである。実際に、振幅歪みよりも位相歪 みの方がよく我慢できるので、周波数チャネルの合計の振幅周波数応答はほぼ一 定であるべきだと言える。リップルは1dBより小さいことが望ましい。 したがって、バンドパス・フィルタ間の従来のオーバラップでその帯域通過応 答の合計が定数になる従来のフィルタバンクをはじめとして、帯域数を約3倍に 増やして、狭帯域振動に対して十分に小さなリップルを保証しなければならない 。図2および図5に示されているようなフィルタバンクのバンドパス・フィルタ の組の−6dBクロスオーバ周波数点がf(k)(k=1、...N)であると して、従来通りにオーバラップしたフィルタバンクは、その中の各バンドパス・ フィルタがf(k)に−6dBクロスオーバ点を有し、f(k+1)以前にその 阻止域減衰に達するようなフィルタバンクであると定義する。 マルチバンド圧縮システムの狭帯域リップルを低減する条件を、入力電力スペ クトルに適用されたサンプリング理論の点から定義した。帯域で制限された連続 時間領域信号を正しくサンプリングする時に、サンプルから連続時間領域信号を 再生することができるので、情報損失はないと言える。その上、サンプリングさ れた信号に行われるどのような線形フィルタ処理も、連続再生信号の線形フィル タ処理として見える。したがって、出力信号にサンプリングの境界の効果は見ら れず、システムを連続時間フィルタを実施するものと考えることができる。 同様に、マルチバンド圧縮システムの連続電力スペクトルを正しく時間制限し てサンプリングする時に、圧縮信号に帯域エッジの効果は見られず、システムを 周波数が連続なシステムであると考えることができる。これは連続周波数コンプ レッサである。 1.音声信号(56)をフィルタ処理する複数のフィルタと、各周波数帯域の 電力を推定して各帯域の電力信号(60)を生成する複数の電力推定器(18) と、各周波数帯域に関連した前記電力信号に基づいて各周波数帯域に適用すべき 利得を計算する複数の利得計算器(20)と、各利得をその関連帯域に適用して その利得適用帯域を合計する手段(68)とを含んだフィルタバンク(16)の 既知の組合せを有し、前記フィルタが前記音声信号をフィルタ処理して複数の周 波数帯域にするタイプのマルチバンド・オーディオ・コンプレッサ(10)であ って、 前記フィルタバンクは、 十分多量にオーバラップした周波数帯域を有し、ゆっくりスイープされる正弦 波入力信号に対しては前記フィルタバンクの周波数応答におけるリップルを2d Bよりも小さく低減させる複数のフィルタを含む ことを特徴とするマルチバンド・オーディオ・コンプレッサ。 2.前記フィルタバンクの圧縮比(コンプレッサ入力ダイナミックレンジ(d B)とコンプレッサ出力ダイナミックレンジ(dB)の比)は少なくとも約4で あり、前記リップルは約2dBよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の 装置。 3.前記フィルタバンクは短時間フーリエ変換システムとして実施され、前記 フーリエ変換の狭いビンがオーバラップする組にグループ化されてフィルタバン クのチャネルを形成することを特徴とする請求項2に記載の装置。 4.前記フィルタバンクはIIRフィルタバンクとして実施されることを特徴 とする請求項2に記載の装置。 5.前記フィルタバンクはFIRフィルタバンクとして実施されることを特徴 とする請求項2に記載の装置。 6.前記フィルタバンクはウェーブレット・フィルタバンクとして実施される ことを特徴とする請求項2に記載の装置。 7.前記フィルタバンクの圧縮比は1.5と4の間であり、前記リップルは約 1dBよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の装置。 8.前記フィルタバンクは短時間フーリエ変換システムとして実施され、前記 フーリエ変換の狭いビンがオーバラップする組にグループ化されてフィルタバン クのチャネルを形成することを特徴とする請求項7に記載の装置。 9.前記フィルタバンクはIIRフィルタバンクとして実施されることを特徴 とする請求項7に記載の装置。 10.前記フィルタバンクはFIRフィルタバンクとして実施されることを特 徴とする請求項7に記載の装置。 11.前記フィルタバンクはウェーブレット・フィルタバンクとして実施され ることを特徴とする請求項7に記載の装置。 12.前記フィルタは前記入力信号をフィルタ処理して十分多量にオーバラッ プした複数の周波数帯域にし、ゆっくりスイープされる正弦波入力信号に対して は周波数応答におけるリップルを約0.5dBよりも小さく低減することを特徴 とする請求項1に記載の連続周波数ダイナミックレンジ・コンプレッサ。 13.前記フィルタは前記入力信号をフィルタ処理して十分多量にオーバラッ プした複数の周波数帯域にし、ゆっくりスイープされる正弦波入力信号に対して は周波数応答におけるリップルを約0.25dBよりも小さく低減することを特 徴とする請求項1に記載の連続周波数ダイナミックレンジ・コンプレッサ。 14.音声(52)を検出して検出された音声に関係する電気信号(54)を 生成するマイクロホン(12、1202)と、前記電気信号をディジタル信号( 56)に変換するアナログ・ディジタル・コンバータ(14、1204)と、前 記ディジタル信号をディジタル処埋する手段(1206)と、前記処理されたデ ィジタル信号を処理済みアナログ信号に変換するディジタル・アナログ・コンバ ータ(1208)と、前記処理済みアナログ信号を処理済み音声信号に変換する 手段(1210)との機能の既知の組合せを有する補聴器であって、 前記ディジタル処理する手段は、 前記ディジタル信号をフィルタ処理して複数の周波数帯域にする複数のフィル タを含むフィルタバンク(16)と、 それぞれがフィルタに接続され、それぞれがその関連フィルタの周波数帯域( 58)における電力を推定してその関連フィルタの周波数帯域における電力に関 係した電力信号(60)を生成する複数の電力推定器(18)と、 それぞれが電力推定器に接続され、それぞれがその関連電力推定器による推定 電力に関係した利得を計算する複数の利得計算器(20)と、 それぞれが利得計算器に接続され、その関連利得計算器による計算利得をその 関連利得計算器に関連した周波数帯域(58)にそれぞれを適用する複数の利得 適用手段(22)と、 当該利得適用周波数帯域を合計する手段(24)と を含んだ連続周波数ダイナミックレンジ・コンプレッサ(10)を備えており 、さらに、 前記フィルタは入力信号をフィルタ処理して十分多量にオーバラップした周波 数帯域にし、ゆっくりスイープされる正弦波入力信号に対しては前記フィルタバ ンクの周波数応答におけるリップルを2dBよりも小さく低減させる ことを特徴とする補聴器。 15.前記フィルタバンクの圧縮比は少なくとも4であることを特徴とする請 求項14に記載の補聴器。 16.前記フィルタバンクの圧縮比は1.5と4の間であり、前記リップルは 約1dBよりも小さいことを特徴とする請求項14に記載の補聴器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,HU,IL,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW 【要約の続き】 信号(68)を生成する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.音声信号をフィルタ処理する複数のフィルタと、各周波数帯域の電力を推 定して各帯域の電力信号を生成する複数の電力推定器と、各帯域に関連した前記 電力信号に基づいて各周波数帯域に適用すべき利得を計算する複数の利得計算器 と、各利得をその関連帯域に適用してその利得適用帯域を合計する手段とを含ん だフィルタバンクとを有するタイプの、前記フィルタが前記音声信号をフィルタ 処理して複数の周波数帯域にする、改良されたマルチバンド・オーディオ・コン プレッサであって、 当該改良点は、改良された、多量にオーバラップしたフィルタバンクを含んで おり、 当該フィルタバンクは、 十分にオーバラップした周波数帯域を有し、ゆっくりスイープされる正弦波入 力信号に対しては周波数応答におけるリップルを従来通りにオーバラップしたフ ィルタバンクの半分のdBよりも小さく低減させる複数のフィルタを含む ことを特徴とするマルチバンド・オーディオ・コンプレッサ。 2.前記フィルタバンクの圧縮比は少なくとも約4であり、前記リップルは約 2dBよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の装置。 3.前記フィルタバンクは短時間フーリエ変換システムとして実施され、前記 フーリエ変換の狭いビンがオーバラップする組にグループ化されてフィルタバン クのチャネルを形成することを特徴とする請求項2に記載の装置。 4.前記フィルタバンクはIIRフィルタバンクとして実施されることを特徴 とする請求項2に記載の装置。 5.前記フィルタバンクはFIRフィルタバンクとして実施されることを特徴 とする請求項2に記載の装置。 6.前記フィルタバンクはウェーブレット・フィルタバンクとして実施される ことを特徴とする請求項2に記載の装置。 7.前記フィルタバンクの圧縮比は約1.5と約4の間であり、前記リップル は約1dBよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の装置。 8.前記フィルタバンクは短時間フーリエ変換システムとして実施され、前記 フーリエ変換の狭いビンがオーバラップする組にグループ化されてフィルタバン クのチャネルを形成することを特徴とする請求項7に記載の装置。 9.前記フィルタバンクはIIRフィルタバンクとして実施されることを特徴 とする請求項7に記載の装置。 10.前記フィルタバンクはFIRフィルタバンクとして実施されることを特 徴とする請求項7に記載の装置。 11.前記フィルタバンクはウェーブレット・フィルタバンクとして実施され ることを特徴とする請求項7に記載の装置。 12.入力信号をフィルタ処理して複数の周波数帯域にする複数のフィルタを 含むフィルタバンクと、 それぞれがフィルタに接続されており、それぞれがその関連フィルタの周波数 帯域における電力を推定してその関連フィルタの周波数帯域における電力に関係 した電力信号を生成する複数の電力推定器と、 それぞれが電力推定器に接続されており、それぞれがその関連電力推定器によ る推定電力に関係した利得を計算する複数の利得計算器と、 それぞれが利得計算器に接続され、それぞれがその関連利得計算器による計算 利得をその関連利得計算器と関連した周波数帯域に適用する複数の利得適用手段 と、 当該利得適用周波数帯域を合計する手段と を含む連続周波数ダイナミックレンジ・コンプレッサであって、 前記フィルタは前記入力信号をフィルタ処理して十分多量にオーバラップした 複数の周波数帯域にし、ゆっくりスイープされる正弦波入力信号および少なくと も約4の圧縮比に対しては周波数応答におけるリップルを約2dBよりも小さく 低減することを特徴とする連続周波数ダイナミックレンジ・コンプレッサ。 13.前記フィルタは前記入力信号をフィルタ処理して十分多量にオーバラッ プした複数の周波数帯域にし、ゆっくりスイープされる正弦波入力信号に対して は周波数応答におけるリップルを約1dBよりも小さく低減することを特徴とす る請求項12に記載の連続周波数ダイナミックレンジ・コンプレッサ。 14.前記フィルタは前記入力信号をフィルタ処理して十分多量にオーバラッ プした複数の周波数帯域にし、ゆっくりスイープされる正弦波入力信号に対して は周波数応答におけるリップルを約0.5dBよりも小さく低減することを特徴 とする請求項13に記載の連続周波数ダイナミックレンジ・コンプレッサ。 15.入力信号をフィルタ処理して複数の周波数帯域にする複数のフィルタを 含むフィルタバンクと、 それぞれがフィルタに接続されており、それぞれがその関連フィルタの周波数 帯域における電力を推定してその関連フィルタの周波数帯域における電力に関係 した電力信号を生成する複数の電力推定器と、 それぞれが電力推定器に接続されており、それぞれがその関連電力推定器によ る推定電力電力に関係した利得を計算する複数の利得計算器と、 それぞれが利得計算器に接続され、それぞれがその関連利得計算器による計算 利得をその関連利得計算器と関連した周波数帯域に適用する複数の利得適用手段 と、 当該利得適用周波数帯域を合計する手段と を含む連続周波数ダイナミックレンジ・コンプレッサであって、 前記フィルタは前記入力信号をフィルタ処理して十分多量にオーバラップした 複数の周波数帯域にし、ゆっくりスイープされる正弦波入力信号と約1.5と約 4の間の圧縮比に対しては周波数応答におけるリップルを約1dBよりも小さく 低減することを特徴とする連続周波数ダイナミックレンジ・コンプレッサ。 16.前記フィルタは前記入力信号をフィルタ処理して十分多量にオーバラッ プした複数の周波数帯域にし、ゆっくりスイープされる正弦波入力信号に対して は周波数応答におけるリップルを約0.5dBよりも小さく低減することを特徴 とする請求項15に記載の連続周波数ダイナミックレンジ・コンプレッサ。 17.前記フィルタは前記入力信号をフィルタ処理して十分多量にオーバラッ プした複数の周波数帯域にし、ゆっくりスイープされる正弦波入力信号に対して は周波数応答におけるリップルを約0.25dBよりも小さく低減することを特 徴とする請求項16に記載の連続周波数ダイナミックレンジ・コンプレッサ。 18.音声を検出して検出された音声に関係する電気信号を生成するマイクロ ホンと、前記電気信号をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル・コン バータと、前記ディジタル信号をディジタル処理する手段と、前記処理されたデ ィジタル信号を処理済みアナログ信号に変換するディジタル・アナログ・コンバ ータと、前記処理済みアナログ信号を処理済み音声信号に変換する手段との機能 の既知の組合せを有する補聴器であって、 前記ディジタル処理手段は、 前記ディジタル信号をフィルタ処理して複数の周波数帯域にする複数のフィル タを含むフィルタバンクと、 それぞれがフィルタに接続され、それぞれがその関連フィルタの周波数帯域に おける電力を推定してその関連フィルタの周波数帯域における電力に関係した電 力信号を生成する複数の電力推定器と、 それぞれが電力推定器に接続され、それぞれがその関連電力推定器による推定 電力に関係した利得を計算する複数の利得計算器と、 それぞれが利得計算器に接続され、その関連利得計算器による計算利得をその 関連利得計算器に関連した周波数帯域にそれぞれを適用する複数の利得適用手段 と、 当該利得適用周波数帯域を合計する手段であって、前記フィルタは入力信号を フィルタ処理して十分多量にオーバラップした周波数帯域にし、ゆっくりスイー プされる正弦波入力信号に対しては周波数応答におけるリップルを従来のオーバ ラップしたフィルタバンクの半分のdBよりも小さく低減させるものと を含んだ連続周波数ダイナミックレンジ・コンプレッサを備えたことを特徴と する補聴器。 19.前記フィルタバンクの圧縮比は少なくとも約4であり、前記リップルは 約2dBよりも小さいことを特徴とする請求項18に記載の補聴器。 20.前記フィルタバンクの圧縮比は約1.5と約4の間であり、前記リップ ルは約1dBよりも小さいことを特徴とする請求項18に記載の補聴器。
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