JP2002503848A - 一つの単位を別の単位に、特に一つの通貨建の金額を別の通貨建に変換可能な装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一つの単位を別の単位に、特に一つの通貨の金額を別の通貨に変換可能な装置を提供する。 【解決手段】 この装置は、ＣＰＵ（２）に接続される２個の単位表示スクリーン（１１、１２）を含み、前記ＣＰＵが、一つの単位から別の単位に変換する計算機（２１）と、各種動作モードに対応した情報処理プログラムを内蔵したメモリ（２２）とを含んでおり、各種動作モードが、少なくとも２個のボタンにより制御されることにより、一つの単位から別の単位への変換方向を選択し、一方のスクリーン（１１、１２）に表示される変換すべき単位の数を、前記数の各数字を連続インクリメントすることによって入力し、前記ボタンの一方（１４）を押す毎に各数字が他のボタン（１５）によって有効化され、変換モードで、スクリーン（１１、１２）に表示された値をリセットし、前記変換の結果を他の一方のスクリーン（１１、１２）に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、一つの単位を別の単位に、特に一つの通貨建の金額を別の通貨建に
変換可能な装置を目的とする。

【０００２】

【従来の技術】

一つの通貨から別の通貨に変換可能な装置は、一つの通貨を別の通貨に変換す
る小型コンピュータに関するドイツ特許第２９７０８８４２号から既に知られて
おり、このコンピュータは、変換すべき数の数字を入力するための０〜９のキー
を備えたキーボードと、一方が変換すべき数字の入力用で他方が前記数字の変換
結果表示用である２個の表示スクリーンと、変換方向選択用の２個のキーとを含
む。この小型コンピュータはまた、通貨Ｘの通貨Ｙへの変換率を変更可能なキー
を含む。

【０００３】 しかしながら、この装置は、一つの通貨から別の通貨への変換に関して、小型
サイズのケースから容易に選択可能な多数の機能を得ることができない。

【０００４】 また、ドイツ特許第２９６１３１０６号は、腕時計に組み込み可能な小型サイ
ズの電子計算機を目的としており、この計算機は、機能テーブル、特に数学機能
テーブルと、表示ラインを備えたスクリーンと、０から９の数字を選択するため
のキーと、前記テーブルの機能を選択するとともに、この選択キーにより、また
場合によってはジャンプキーにより選択された数字を有効化可能なキーとを含む
。

【０００５】 だが、この装置は、キーボードの寸法のために、腕時計のような小型サイズの
ケースに組み込めないので、その利用可能性が制限される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】 本発明は、変換すべきデータの入力を容易にしながら、腕時計等の小型サイズ
のケースに組み込み可能な装置を提案することにより、上記の不都合を解消する
ことを目的とする。

【０００７】

【課題を解決する手段】

本発明による装置は主に、ＣＰＵに接続される２個の単位表示スクリーンを含
み、前記ＣＰＵが、一つの単位から別の単位に変換する計算機と、各種動作モー
ドに対応した情報処理プログラムを内蔵したメモリとを含んでおり、これらの動
作モードが、少なくとも２個のボタンにより制御され、 一つの単位から別の単位への変換方向を選択し、 一方のスクリーンに表示される変換すべき単位の数を、前記ボタンの一方を押
す度に前記数の各数字を連続インクリメントすることによって入力し、各数字が
他の一方のボタンによって有効化され、 変換モードで、スクリーンに表示された値をリセットし、 前記変換の結果を他の一方のスクリーンに表示することを特徴とする。

【０００８】 本発明の付加的な特徴によれば、変換すべき単位の数の入力は、関与するスク
リーンの第一のディジットを、一方のボタンを連続して押すことによって所望の
数字までインクリメントすることにより行われ、他の一方のボタンを押すことに
よって前記所望の数字が有効化され、これによってディジットの有効化された数
字が左側にシフトされ、すると第一のディジットがリセットされて、変換すべき
数の第二の数字までインクリメントされ、次いで有効化されてから１ディジット
分だけ左側にシフトされ、以下同様に、変換すべき数の値になるまで全てのディ
ジットをシフトする。

【０００９】 本発明の好適な実施例では、各インクリメントにより、ＣＰＵが、インクリメ
ントされた数の変換結果を即時に計算して別のスクリーンに表示する。

【００１０】 本発明の他の好適な実施形態では、フラッシングする矢印のようなインジケー
タにより、変換すべき単位がどのスクリーンに表示されるか知らせることができ
る。

【００１１】 変換モードにおける変換方向およびリセットの選択は、２個のボタンを同時に
押すか、一方のボタンまたは他の一方のボタンを一定時間押すか、第三のボタン
を押すことによって実行される。

【００１２】 本発明の長所および特徴は、少しも限定的ではなく本発明の簡単な例として挙
げられた添付図面に関する下記説明により、明らかになるであろう。

【００１３】

【発明の実施の形態】

図１は本発明に係る装置を備えた腕時計の文字盤を示す平面図、図２は本発明
に係る装置の一般的な回路図、図３は本発明に係る装置の作用を示す一般的なフ
ローチャート、図４は本発明に係る装置の変換モードにおける作動を示すフロー
チャート、図５は一つの通貨から別の通貨への変換方向選択モードにおける作動
を示すフローチャート、図６は別の通貨建に変換すべき一つの通貨の金額を入力
するための操作モードを示すフローチャート、図７は初期化モーにおける作動を
示すのフローチャートである。

【００１４】 図１には、時計１の文字盤１０が示されており、この文字盤は、それぞれ８個
のディジット１１’、１２’を含む２個のスクリーン１１、１２と、本発明によ
る装置のさまざまな動作モードを制御するための３個のボタン１３、１４、１５
とを含んでいる。

【００１５】 図２には、主にマイクロプロセッサ２１から構成されるＣＰＵ２０を含む、時
計１のケースに組み込まれた電子回路２が示されており、このマイクロプロセッ
サは、装置のさまざまな動作モードを組み込んだ情報処理プログラムならびに時
間日付用プログラムを内蔵したＲＯＭ２２と、一時的なデータを保存可能なＲＡ
Ｍ２３とに接続されている。電子回路２は、押しボタン１３、１４、１５と、液
晶スクリーン等のスクリーン１１、１２と、ボタン形リチウム電池等の電源１６
と、クロック１７とに接続されている。

【００１６】 各スクリーン１１、１２は、対応するスクリーンの下部に示された幾つかの単
位に対応する。この場合、スクリーン１１は、金額をフランで表示可能であり、
スクリーン１２は金額をユーロで表示可能である。

【００１７】 図３を参照すると、表示スクリーン１１、１２の時間日付表示に対応するメイ
ンモード３の初期状態３０から、押しボタン１３を一回押すと（３１）、変換モ
ード３２に移行することができ、押しボタン１５を一回押すと（３３）、時間日
付調整用の時間モード３４に移行することができ、また押しボタン１４を押すと
（３５）、初期化モード３６に移行できることが分かる。

【００１８】 変換モード３２の動作を図４に示している。これによりユーザは、ユーロ／フ
ランまたはフラン／ユーロの変換を選択できる。このモードは、ユーロ／フラン
変換４０でデフォルトによりスタートし、図１から分かるように、各スクリーン
１１、１２の右側にある第一のディジット１１’、１２’が、値「０」を表示す
る。ユーロをフランに変換したい場合、ユーザは変換方向を変えず、ユーロの金
額がスクリーン１２に直接表示され、変換の結果がスクリーン１１に表示される
。フランをユーロに変換する場合、ユーザは、ボタン１３を一回押して変換方向
（図５）を変えなければならない。ユーロに変換された結果は、スクリーン１２
に表示される。図１に示されたフラッシングする矢印１７は、スクリーン１２を
示し、このスクリーンが、変換すべき通貨の金額を表示し、従って、選択された
変換の方向を視覚的にユーザに知らせ、スクリーン１２に向き合ったフラッシン
グする矢印１７でユーロ／フランを、あるいはスクリーン１１に向き合ったフラ
ッシングする矢印１８でフラン／ユーロを知らせる。

【００１９】 押しボタン１４、１５は、図６から同じく分かるように、変換モード３２で変
換すべき通貨の金額を入力可能である。金額の入力は、押しボタン１４を押すた
びに値「０」〜「９」の間を「１」一単位宛、関与するスクリーン１１または１
２の第一のディジットをインクリメントすることにより行われ、所望の数字まで
これが行われたとき、ボタン１５を押すことによってこの数字を有効化すると、
この数字が左側に一ディジットだけシフトされて、第一のディジット１１’、１
２’がリセットされる。

【００２０】 ユーザは、変換すべき数の第二の数字を入力するために操作を再開し、第二の
数字を有効化すると１ディジットだけ左へシフトし、以下同様に所望の金額に対
応する数字まで全てのディジットをシフトする。インクリメンテーションのたび
に、インクリメントされてスクリーン１１または１２に表示される数が、マイク
ロプロセッサ２１によって、別の単位であるフランまたはユーロに即時に変換さ
れ、他の一方のスクリーン１１または１２に表示される。

【００２１】 このようなインクリメンテーションによるリアルタイム変換により、ユーザは
、入力値を新たに変更するたびに、変換結果を同時に直接視覚化することによっ
て変換データを入力可能であり、キーボードを使わなくてもすむ。

【００２２】 押しボタン１５は、有効化する際に数字を右側へ押す印象をユーザに与え、し
かも、押しボタン１４と径方向に向かい合っていてユーザの親指と人差し指との
間でこの二つのボタンの操作を容易にする理想的な位置にあることに留意された
い。

【００２３】 スクリーン１１、１２をリセットして変換モード３２にするには、変換方向を
再度選択可能にする押しボタン１３を押す。

【００２４】 図７は、初期化モード３４を示しており、このモードは、メインモード３の初期
状態３０からボタン１４を一定時間、好適には１秒間押すことにより、フランと
ユーロの二通貨のパリティ値を変更することができる。

【００２５】 それぞれが約１０秒であって図４および図５で「タイムアウト」と称されてい
る複数の時間は、ユーザがどの押しボタン１３、１４、１５も押さないとき、メ
インモードの時間日付表示に自動的に戻ることができる。

【００２６】 装置はまた、たとえば押しボタン１４、１５の２個のボタンを用いるだけで動
作可能であることに留意されたい。すなわち、その場合、ボタン１３を押すこと
によって制御される機能は、２個のボタン１４、１５を同時に押すことによって
実行されるか、またはこれらのボタンのうちいずれかを一定時間だけ押すことに
よって実行される。

【００２７】 本発明による装置はまた、一回押すことによってユーザに表示スクリーンの状
態、すなわち各種モードを常時知らせるための第四のボタンを含むようにしても
よい。かくして、変換モードでは、この第四のボタンを押すと、変換方向を考慮
しながら、ちょうどこの瞬間の変換状態を示すようにされる。

【００２８】 しかし、いずれの場合にも、この第四のボタンを押すことによって、現行の作
動を変えることはできない。

【００２９】 本発明による装置はさらに、各々が一つの操作に結合される複数のタイプの異
なる音を備えた音響回路を含むことができる。この回路は、第四のボタンを用い
て、たとえば押し方を長くするか、あるいは何回も連続して押すことにより切断
可能である。

【００３０】 かくして、「ピッ、ビー」型の音Ａはインクリメンテーションに結合し、「パ
リパリ、バリバリ」型の音Ｂはシフトに、「同調」型の音Ｃは結果に結合するこ
とができる。

【００３１】 時計は、インクリメンテーション毎に音Ａを出し、達した数字を言う。インク
リメンテーションボタンを連続して素早く何回も押すと、時計は一回押す度に音
Ａを出すだけで、停止したときだけ、達した数字を言う。

【００３２】 時計は、シフトごとに音Ｂを出し、「ゼロ」と言う。

【００３３】 変換モードに移行すると、時計は音「Ｃ」を出し、続いて「ユーロ」と告げる
。一般に、リセットする度に、あるいは開始通貨を変更する度に、時計が音Ｃを
出してから、開始通貨の「ユーロ」もしくは「フラン」を告げる。

【００３４】 タイムアウト後、時計は時間モードに戻り、音Ａを二回出す。一般に、時計は
、タイムアウトのたびに時間モードに戻り、ピッ、ピッと二回鳴る。

【００３５】 第四のボタンを押すことにより、時間が表示され、二回押すと日付が表示され
る。

【００３６】 第四のボタンを押すことによって現行の変換状態をいつでも知ることができる
。読み取りは変換方向を考慮する。

【００３７】 パリティモードに移行すると、時計は、音Ｃを出してから「パリティ」と知ら
せ、次いで「ゼロ」と言う。変換ベースの数字を入力すると、時計は数字を告げ
、次いで「コンマ」と言う。コンマを左側に一列シフトすると、時計は音Ａを出
し、次いでコンマの位置を表示しながら数字を告げる。コンマを何度も素早くシ
フトすると、時計は一回押す度に音Ａを出すだけで、結果を言うのは停止したと
きだけである。

【００３８】 時間調整モードに移行すると、時計は音Ｃを出してから「時間」と告げる。

【００３９】

【発明の効果】

本発明による装置は、非常に容易にフランからユーロへ、あるいは他の通貨に
変換することができるが、この装置はまた様々な物理量の単位から他の単位への
変換にも適合させることが可能である。装置はさらに、ライター等の小型サイズ
の他のケースに組み込んでもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による装置を備えた腕時計の文字盤を示す平面図である。

【図２】 本発明による装置の一般的な回路図である。

【図３】 本発明による装置の一般的なフローチャートである。

【図４】 本発明による装置の変換モードにおけるフローチャートである。

【図５】 一つの通貨から別の通貨への変換方向選択モードのフローチャートである。

【図６】 別の通貨に変換すべき一つの通貨の金額を入力するための操作モードを示すフ
ローチャートである。

【図７】 初期化モードのフローチャートである。

【符号の説明】

１ 時計 １０ 文字盤 １１、１２ スクリーン、 １３、１４、１５ ボタン １６ 電源 １７ クロック ２ 電子回路 ２０ ＣＰＵ ２１ マイクロプロセッサ ２２ ＲＯＭ ２３ ＲＡＭ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ， ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，Ｌ Ｖ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ， ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，Ｕ Ｓ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ Ｆターム(参考） 5B019 BA10 DB01 EA04 EA10 HD02 HD07 HF07 HG21

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一つの単位で表わされた数値を別の単位に、特に一つの通貨建
   の金額を別の通貨建に変換可能な装置であって、電子中央処理装置またはＣＰＵ
   （２）に接続される２個の単位表示スクリーン（１１、１２）を含み、前記ＣＰ
   Ｕが、一つの単位から別の単位に変換する計算機（２１）と、各種動作モードに
   対応した情報処理プログラムを内蔵したメモリ（２２）とを含んでおり、各種操
   作モードが、少なくとも２個のボタンにより制御され、 一つの単位から別の単位への変換方向を選択し、 一方のスクリーン（１１、１２）に表示される変換すべき単位で表わされた数
   値を、前記ボタンの一方（１４）を押す毎に前記数値の各数字を連続インクリメ
   ントすることによって入力し、各数字が他の一方のボタン（１５）によって有効
   化され、 変換モードで、スクリーン（１１、１２）に表示された値をリセットし、 前記変換の結果を他の一方のスクリーン（１１、１２）に表示することを特徴
   とする装置。
2. 【請求項２】 変換すべき単位による数値の入力は、関与するスクリーン（１
   １、１２）の第一のディジット（１１’、１２’）を、一方のボタン（１４）を
   押す毎に所望の数字までインクリメントすることにより行われ、他の一方のボタ
   ン（１５）を押すことによって前記所望の数字が有効化され、これによって１デ
   ィジット分の有効化された数字が左側にシフトされ、すると第一のディジットが
   リセットされて、変換すべき数の第二の数字までインクリメントされ、次いで有
   効化されてから１ディジット分だけ左側にシフトされ、以下同様に、変換すべき
   数の値になるまで全てのディジットをシフトすることを特徴とする請求の範囲第
   １項に記載の装置。
3. 【請求項３】 各インクリメントにより、計算機（２１）は、インクリメント
   された数値の変換の結果を即時に計算して表示することを特徴とする請求の範囲
   第１項または第２項に記載の装置。
4. 【請求項４】 変換モード（３２）における変換方向およびリセットの選択が
   、２個のボタン（１４、１５）を同時に押すことによって実行されることを特徴
   とする請求の範囲第１項から第３項のいずれか一項に記載の装置。
5. 【請求項５】 変換モード（３２）における変換方向およびリセットの選択が
   、一方のボタンまたは他の一方のボタン（１４、１５）を一定時間、押すことに
   よって実行されることを特徴とする請求の範囲第１項から第３項のいずれか一項
   に記載の装置。
6. 【請求項６】 変換モード（３２）における変換方向およびリセットの選択が
   、第三のボタン（１３）を押すことによって実行されることを特徴とする請求の
   範囲第１項から第３項のいずれか一項に記載の装置。
7. 【請求項７】 インジケータ（１７）により、変換すべき単位がどちらのスク
   リーン（１１、１２）に表示されているかを知ることができることを特徴とする
   請求の範囲第１項から第６項のいずれか一項に記載の装置。
8. 【請求項８】 表示スクリーンの状態について常にユーザに知らせる第四のボ
   タンを含むことを特徴とする請求の範囲第１項から第７項のいずれか一項に記載
   の装置。