JP2002503458A - 異なる方向に転写される2コピーの遺伝子を含有する原核細胞 - Google Patents

異なる方向に転写される2コピーの遺伝子を含有する原核細胞

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Abstract

(57)【要約】 染色体上に少くとも2コピーの注目遺伝子を含有し、そしてその注目遺伝子を発現する原核細胞。相同組換えによる欠失を避けるために、それらのコピーは異なる方向に転写される。この2コピー間のDNA セグメントは、細胞増殖に必須な任意の配列、例えば抗生物質耐性遺伝子を含まない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野: 注目する遺伝子を発現する原核細胞であって、その染色体上にその遺伝子の少
くとも2コピーを含有する原核細胞。
【0002】 発明の背景: 工業的な規模で注目するタンパク質を生産するために、マルチコピー生産性の
原核細胞、すなわち注目する遺伝子の2以上のコピーを含有する細胞が利用され
ている。 好ましいマルチコピー生産細胞は、発酵中、注目する遺伝子の各コピーが安定
に維持されている細胞である。
【0003】 更に環境への関心から、染色体上に抗生物質耐性遺伝子が組み込まれていない
生産細胞、従って抗生物質が含まれていない発酵培地中で、注目する遺伝子のコ
ピーを安定に維持し得る生産細胞が、益々求められている。
【0004】 EP284126は、前記の安定性の問題を解決するために、宿主細胞の生命維持に必
要(必須)な内在性DNA によって隔てられた注目遺伝子の少くとも2コピーが染
色体上に組み込まれた原核細胞を作成する方法を記載している(EP284126の請求
項1を参照すること)。
【0005】 前記の必須DNA のために、発酵中の細胞集団において、注目遺伝子の各コピー
が安定に維持される。注目遺伝子の2コピー間での相同組換えによって、この必
須DNA が除かれると、その細胞は必須DNA を失い、その結果死滅するだろう。 従って、注目遺伝子のコピーを含有する安定な細胞集団を維持することが可能
となる。
【0006】 この方法では、どのDNA 領域が細胞の生命にとって必須であるかを知る必要が
ある。あるいは、コピー間に必須DNA が存在する確率を高くするために、注目遺
伝子が、染色体上の非常に離れた場所に組み込まれる必要がある(EP284126の図
2参照のこと)。これは、比較的に労力を要する方法であり、そして不確実な方
法である。
【0007】 発明の要旨: 本発明が解決しようとする課題は、注目遺伝子を発現する原核細胞であって、
その染色体上に注目遺伝子の少くとも2コピーを含有する原核細胞を提供するこ
とである。
【0008】 更に、この原核細胞は、 a)発酵中に染色体上に当該遺伝子の2コピーを保持することができるという
意味で安定であること;そして b)当該遺伝子の2コピーを、その2コピー間に、例えばEP284126に記載され
た様な細胞増殖に必須であるDNA セグメントを有することなく安定に維持するこ
とができること、 が必要である。
【0009】 本発明は、発酵中に、細胞の染色体上に、反対方向に転写される2コピーの遺
伝子を安定に維持することが可能であること(図1参照)、並びに、その反対方
向に転写される2コピーの遺伝子が、その2コピー間に、細胞増殖に必須である
DNA セグメントを有することがなくても、安定に維持され得ることを見い出した
ことに基づいている。
【0010】 従って、1点目として、本発明は、注目遺伝子を発現する原核細胞であって、 i)当細胞が、染色体上に、 反対方向に転写される注目遺伝子の2コピーを有
すること;そして ii)i)の注目遺伝子の2コピー間に位置する任意のDNA セグメントが、その
細胞増殖に必須でないDNA 配列のみを含んでいること、 を特徴とする前記の原核細胞に関する。
【0011】 2点目として、本発明は、注目遺伝子を発現する原核細胞を作成する方法であ
って、 i)当細胞が、染色体上に、 反対方向に転写される注目遺伝子の2コピーを有
すること;そして ii)i)の注目遺伝子の2コピー間に位置する任意のDNA セグメントが、その
細胞増殖に必須でないDNA 配列のみを含んでいること、 を特徴とする細胞を作成することを含む前記方法に関する。
【0012】 3点目として、本発明は、注目するポリペプチドの生産及び単離のための方法
であって、 i)注目遺伝子によってコードされる注目ポリペプチドの発現を可能にする適
切な条件下で、本発明の1点目に係る原核細胞を培養すること;そして ii)その注目ポリペプチドを単離すること、 を含んで成る前記方法に関する。
【0013】 本文記載の原核細胞の利点の1つは、当遺伝子の2コピーが反対方向に転写さ
れ、そのために、それらの遺伝子コピーが同方向に転写される場合に比べて、相
同組換えを介して当細胞から当遺伝子の1コピーが失なわれる危険性が最小化さ
れることである(図1参照)。
【0014】 このことは、当原核細胞の別の利点を意味し、すなわち、当遺伝子の2コピー
間に、当細胞の増殖に必須なDNA セグメントを有することなく、その2コピーの
遺伝子を安定に組み込むことが可能である。
【0015】 従って、EP284126に記載された様に、染色体上の非常に離れた位置に、注目遺
伝子の各コピーを組み込む必要がない(EP284126の図2参照)。従って、EP2841
26に記載された細胞の作成に比べて、(本文記載の)原核細胞の作成は、比較的
により簡単となる。本文記載の原核細胞の好ましい作成方法の詳細に関して、以
下を参照すること。
【0016】 更に、当分野では、細胞増殖に必須である前記DNA セグメントは、抗生物質耐
性マーカー遺伝子のことであり、これが、注目遺伝子の2以上のコピーを有する
原核細胞を作成するために利用されてきた(例えばEP166628及びWO94/14968参照
) 。
【0017】 従って、本文記載の原核細胞の作成方法の更なる利点は、当細胞に抗生物質耐
性遺伝子を導入及び含有させることなく、当該遺伝子の2コピーから遺伝子発現
する原核細胞を作成する簡単な方法が提供されることである。
【0018】 定義: 本発明の各事項に用いられる用語を以下の通り定義する。 用語「当該遺伝子」とは、当該細胞内で、その遺伝子発現によってポリペプチ
ドが作られる遺伝子(DNA配列)を指す。従って、その遺伝子の配列は、開始コド
ン(通常ATG, GTG又はTTG)から始まり、そして停止コドン(通常TAA, TAG又はTG
A)で終るオープンリーディングフレームとして規定される。
【0019】 この遺伝子を発現するために、当遺伝子と共に、当細胞内での当遺伝子の発現
に必要な、当分野で既知の要素が必要である。これらの標準的な要素には、プロ
モーター、リボソーム結合部位、停止配列、並びに当分野に既知のその他の要素
が含まれる。
【0020】 用語「反対方向に転写される当遺伝子の2コピー」とは、当遺伝子が収束的方
向に又は分散的方向に転写されること、すなわち各々が相互に反対方向に配置さ
れることを指す。
【0021】 本発明の原核細胞に関連して、用語「当細胞が、その染色体上に、反対方向に
転写される注目遺伝子の2コピーを有する」とは、当該原該細胞が、本発明の1
点目に記載した通りの位置に、注目遺伝子の2コピーを少くとも有することを指
す。当原核細胞は、注目遺伝子の2コピーの他に、更に多くの当遺伝子のコピー
を、染色体上に有することもできる。
【0022】 前記の更に多くのコピーとは、当染色体の異なる場所に本発明に係る位置で存
在する当遺伝子の更なる2コピーであってもよいし、あるいは当染色体の異なる
部分上に位置する単一コピー/複数コピーであってもよい。
【0023】 用語「当細胞増殖に必須でないDNA 配列のみを含むDNA セグメント」とは、そ
のDNA セグメントが、当細胞の染色体から排除(除去)された場合でも、それが
除去される前と比べて、同様な増殖条件下で、実質的に同等の増殖速度で増殖す
ることができるというDNA セグメントを指す。
【0024】 反対に、DNA セグメントが「当細胞増殖に必須である」とは、そのDNA セグメ
ントが当細胞から除去された場合、それが除去される前と比べて、同様な増殖条
件下で、実質的に同等の増殖速度で増殖することができないことを指す。
【0025】 この必須DNA セグメントは、親(野生型)の染色体配列の一部分(例えばEP28
4126に記載のもの)でもあり得るし、あるいは当該染色体上に導入され得る選択
マーカー遺伝子、例えば抗生物質耐性マーカー遺伝子でもあり得る(例えばEP16
6628; WO9414968 参照)。 例示として本発明の態様を以下に記す。
【0026】 発明の詳細な説明: 本発明の1つの態様では、本発明に係る注目遺伝子は、当該細胞から分泌され
るポリペプチドを発現する遺伝子である。 好ましくは、当遺伝子は、シグナルペプチドを含んで成る融合ポリペプチド、
及び分泌される成熟ポリペプチドをコードするものでよい。このシグナルペプチ
ドは当分野に周知である。
【0027】 本発明の別の態様では、当遺伝子は酵素をコードする。この酵素は、プロテア
ーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、キシラナーゼ、フィターゼ、及び当
分野で既知のその他の酵素でよい。 本発明の更に別の態様では、当該原核細胞は、グラム陽性原核細胞、例えばバ
チルス菌又はストレプトミセス菌である。
【0028】 好ましいバチルス菌は、例えばBacillus subtilis, Bacillus licheniformis,
Bacillus lentus, Bacillus alkalophilus, Bacillus amyloliquefaciens, Bac
illus clausii, Bacillus circulans 、及びBacillus thuringiensisなどの菌種
である。
【0029】 本発明の更に別の態様では、当該遺伝子の2コピー間に位置する当該DNA セグ
メントは、少くとも10bpの長さであり、より好ましくは10bp〜6000bpの長さであ
り、更により好ましくは75bp〜4500bpの長さである。
【0030】 本発明の更に別の態様では、当該遺伝子の2コピー間に位置する当該DNA セグ
メントは、更に、選択可能なタンパク質、例えば緑蛍光タンパク質(GFP) をコー
ドする遺伝子を含まない。この様な選択可能なタンパク質を、注目遺伝子の2以
上のコピーを有する原核細胞を作成するために、用いることができる(この様な
選択可能なタンパク質について、DK0792/97 及びWO99/01562を参照すること)。
【0031】 本発明の更に別の態様では、本発明の1点目の原核細胞、又は本発明の2点目
の方法において、注目遺伝子の2コピー間に位置するDNA セグメントは、抗生物
質耐性マーカー遺伝子、例えばアンピシリン耐性遺伝子、エリスロマイシン耐性
遺伝子、カナマイシン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、又はクロラムフェ
ニコール耐性遺伝子を含まない。 この様な抗生物質耐性マーカー遺伝子を有さない本発明の細胞の例として、例
えば実施例3及び4を参照すること。
【0032】 本発明の2点目に係る方法及び本文記載のその態様を、原核細胞の染色体中に
DNA セグメント/断片を導入するための、特に相同組換えによって染色体中にDN
A セグメントを導入するための、当分野に既知の任意の技術に従って実施するこ
とができる。好ましい方針は、注目する前記DNA セグメントと温度感受性の複製
起点とを含有するプラスミドによって細胞を形質転換することである。そのプラ
スミドの複製を許容しない温度で当細胞を培養し、そして細胞内で相同組換えに
よって、そのプラスミドと染色体とを組み換える。
【0033】 この様な方法の詳細について、EP 0 284 126; EP 166 628; WO 94/14968; Man
iatis, T., Fritsch, E.F., Sambrook, J.“Molecular Cloning. A laboratory
manual". Cold Spring Harbor Laboratories, 1982; Ausubel, F. M., et al. (
eds.) “Current Protocols in Molecular Biology". John Wiley and Sons, 19
95; Harwood, C. R., and Cutting, S. M. (eds.) “Molecular Biological Met
hods for Bacillus"を参照すること。
【0034】 本発明の2点目に係る方法及びそれに関する本文記載の態様を実施するための
一般的な方針を、実施例(実施例3及び4)で開示する。 相同組換えに基づく好ましい方針を図2に示す。当方針の実際の例として実施
例4を参照すること。
【0035】 本文の実施例及び図2に記載した方法の利点は、注目遺伝子の2コピーが、正
確な機構によって、宿主染色体の同一遺伝子座に組み込まれることであろう。当
該遺伝子に特に十分に適合した遺伝子座が知られている場合には、このことは望
ましい。
【0036】 従って、遺伝子発現する原核細胞を作成する本発明の方法の1つの態様では、
注目遺伝子の2コピーを、正確な機構によって、宿主染色体の同一遺伝子座内に
組み込む。
【0037】 本発明の3点目に係る注目ポリペプチドを生産及び単離する方法において、過
程i)の特定の培養、及び過程ii) の注目ポリペプチドの特定の単離を、当業者
に既知の任意の標準的な方法に従って実施できる。
【0038】 前記載通り、本文記載の原核細胞の利点は、発酵中に当該細胞が、染色体上に
当該遺伝子の2コピーを維持することができるという意味で安定であることであ
る。 従って当該細胞は、大規模な工業発酵に特に適する。 この様な大規模な工業発酵は、a)注目ポリペプチドを比較的高収率で生産す
ること、又はb)大規模発酵工程を利用すること、という特徴を有し得る。
【0039】 従って、本発明の3点目である注目ポリペプチドの生産及び単離の方法の態様
として、過程i)の原核細胞の培養を、注目ポリペプチドが、少くとも2gポリ
ペプチド(乾燥物)/kg培地、好ましくは少くとも3gポリペプチド(乾燥物)
/kg培地、最も好ましくは少くとも5gポリペプチド(乾燥物)/kg培地の量で
発現する条件下で行う。
【0040】 更に、本発明の3点目である注目ポリペプチドの生産及び単離の方法の態様と
して、過程i)の原核細胞の培養を、 >10m3 、好ましくは >25m3 、より好ま
しくは >50m3 、最も好ましくは>100m3 の容量規模の発酵工程で行う。
【0041】 材料と方法: インビトロのDNA 操作、細菌の形質転換などは、分子生物学における標準的な
方法に従って行う(Maniatis, T., Fritsch, E. F., Sambrook, J.“Molecular
Cloning. A laboratory manual". Cold Spring Harbor Laboratories, 1982; Au
subel, F. M., et al. (eds.) “Current Protocols in Molecular Biology". J
ohn Wiley and Sons, 1995; Harwood, C. R., and Cutting, S. M. (eds.) “Mo
lecular Biological Methods for Bacillus". John Wiley and Sons, 1990)。特
に言及していない場合、供給業者の取扱説明書に従ってDNA 操作用の酵素を使用
した。 使用した培地(TY, BPX及びLBアガー)は、EP0506780 に記載されている。LBPS
G アガーは、リン酸塩(0.01M K3PO4)、グルコース(0.4%)及びスターチ(0.5
%)を補充したLBアガーである。
【0042】 実施例1:B. licheniformisの染色体からのαアミラーゼ(amyL)プロモーターの
除去 1A. プラスミド作成 Jorgensen et al. (1990) の記載通りに、B. licheniformisのαアミラーゼ(a
myL)遺伝子を、2.4kb の SphI-HindIII断片としてクローニングして、プラスミ
ドpDN1981(図3)を作成した。「kan 」は、pUB110由来のカナマイシン耐性遺伝
子を表し、「PamyL 」はαアミラーゼのプロモーター領域を表す(Jorgensen, P
. L., Hansen, C. K., Poulsen, G. B., Diderichsen, B. (1990). In vivo gen
etic engineering: homologous recombination as a tool for plasmid constru
ction. Gene 96, 37-41)。
【0043】 pSJ2433(図4)は、前記配列の最初の450bp (UPS PamyLと表示する)を有し、
それがpUC19 にクローン化されたものであり(Yanish-Perron et al., 1985 (Ya
nish-Perron, C., Vieira, J., Messing, J. (1985). Improved M13 phage clon
ing vectors and host strains: nucleotide sequences of the M13 mp18 and p
UC19 vectors. Gene 33, 103-119))、以下の通り作成した。pDN1981 のDNA を
鋳型として、プライマーLWN4739 及びLWN4740 によってPCR 増幅を行い、生成し
た0.5kb 断片をEcoRI及びHindIII で切断し、EcoRI及びHindIII で切断したpU
C19 と連結し、そしてそれをエレクトロポレーション法で大腸菌SJ2 (Diderichs
en et al., 1990 (Diderichsen, B., Wedsted, U., Hedegaard, L., Jensen, B.
R., Sjoholm, C. (1990). Cloning of aldB, which encodes α-acetolactate
decarboxylase, an exoenzyme from Bacillus brevis))内に導入し、アンピシリ
ン耐性(AmpR 200μg/ml) で選択した。「bla 」は、pUC19 のアンピシリン耐性
遺伝子を表す。
【0044】 2つの形質転換体をSJ2433及びSJ2434として保存した。挿入配列の全配列の決
定を行っていないが、両末端のDNA 配列を決定して、挿入配列を確認した。
【0045】 LWN4739 HindIII KpnI PstI NheI SphI <---- amyLV2 464-437-------> 5 ′-TGAGTAAGCTTGGTACCCTGCAGGCTAGCGCATGCGCTGAGATACAGTTACCAATTGATAGCC-3′
LWN4740 EcoRI XbaI <---- amyLV2 18-43 ------> 5 ′-TGAGTGAATTCTCTAGACCTTCTTTGTGCTTGGAAGCAGAGCC-3′
【0046】 pDN1981 上のαアミラーゼ(amyL)遺伝子から得た0.5kb の PstI- Kpn I断片
(‘amyL' と表示する)を、 PstI及び KpnIで切断したpSJ2433 に連結し、そ
してエレクトロポレーション法で大腸菌SJ6 (Diderichsen et al., 1990)に形質
導入し、AmpR 200μg/mlで選択することにより、pSJ2433 からpSJ2454(図5)を
作成した。
【0047】 pSJ1327(図6)は、pC194 (Horinouchi and Weisblum, 1982. (Horinouchi, S
., and Weisblum, B. (1982). Nucleotide sequence and functional map of pC
194, a plasmid that specifies chloramphenicol resistance. J. Bacteriol.,
173, 559-567)) に由来するcat 遺伝子が、pUC19 誘導体中のポリリンカー部分
に挿入されたものである。クロラムフェニコール耐性を付与するcat 遺伝子を、
pDN1600 から1.0kb のBamHI-BglII断片として切り出し、BamHIで切断したpDN3
000 (Diderichsen et al., 1990)に連結し、そして大腸菌SJ6 に形質導入し、Am
pR(200μg/ml) で選別した。
【0048】 pSJ2643(図7)は、pSJ2454 中で、amyL由来の2つのセグメント間にcat 遺伝
子が挿入されたものである。cat 遺伝子を、pSJ1327 から1.1kb の NheI-XbaI
断片として切り出し、 NheIで切断したpSJ2454 に連結し、そしてエレクトロポ
レーション法で大腸菌SJ6 に形質導入し、クロラムフェニコール耐性(CamR、6
μg/ml) で選択して、pSJ2643 を作成した。「Plac」は、pUC19 に由来するβガ
ラクトシダーゼのプロモーターを表す。
【0049】 pSJ2650(図8)は、温度感受性のバチルス菌プラスミド上にUPS PamyL-cat-‘
amyL' を有するものである。pSJ2643 を XbaI及びHindIII で切断し、その2.0k
b 断片を単離し、pSJ980(図9;米国特許5,698,415)由来の5.1kb の NheI-Hin
dIII断片に連結し、そしてB. subtilis DN1885 (Diderichsen et al., 1990) の
コンピテント細胞に形質導入し、LBPSG プレート(WO96/23073)上でクロラムフェ
ニコール耐性(CamR)及びカナマイシン耐性(KanR)、各々6μg/ml及び10μg/mlで
選択して、pSJ2650 を作成した。「repF」はpE194 由来の複製タンパク質の遺伝
子を表し、「+ori pE194」はpE194 の複製起点を表し、そして「erm 」はpE194
のエリスロマイシン耐性遺伝子を表す。これはまた「erm C 」とも表す。
【0050】 1B. B. licheniformisの形質転換 米国特許5,698,415 の実施例6に記載のB. licheniformis菌株は、その染色体
上に、amyLプロモーター変異体から発現されるαアミラーゼ(amyL)遺伝子を1コ
ピー有するものであり、これを宿主菌株に用いた。pSJ2650 を、プロトプラスト
形質転換法によってこの菌株に導入し(Akamatzu and Sekiguchi, 1984 (Akamat
su, T., Sekiguchi, J. (1984). An improved method of protoplast regenerat
ion for Bacillus species and its application to protoplast fusion and tr
ansformation. Agric. Biol. Chem., 48, 651-655)) 、30℃でエリスロマイシン
耐性 (ErmR、2μg/ml) を選択した。2週間培養した後、再増殖した菌を単離し
た。3つの菌体SJ3034, SJ3035及びSJ3036を保存した。
【0051】 1C. 染色体組込み及び切出し 菌体SJ3035及びSJ3036を、6μg/mlクロラムフェニコール及び5μg/mlエリス
ロマイシンを含むプレート上で50℃で画線培養した。各菌体から得た8個のアミ
ラーゼ陰性コロニーを、プライマーLWN4726 及びLWN3825 を用いたPCR 増幅によ
って検査したところ、その全てで、適正サイズの増幅断片が得られた。この増幅
断片は、cat 遺伝子内の NcoI部位から、amyL遺伝子内の KpnI部位から157bp
下流の位置までの総計1007bpである。この断片は、pSJ2650 が、‘amyL' の相同
性を介して組み込まれた場合のみに生成する。
【0052】 LWN3825 <-amyLV2 1341-1322-> 5 ′-CTGCTGCGACATCAGGATGG-3 ′ LWN4726 <-pDN3060 548-528--> 5 ′-CATGGACTTCATTTACTGGG-3 ′
【0053】 各コロニーを、抗菌剤を含まないTY培地 (WO91/09129) 10ml中で、30℃で二晩
連続培養し、それらを、6μg/mlクロラムフェニコールを含むプレート上にまき
、30℃で一晩培養してから、そのレプリカを、6μg/mlクロラムフェニコール±
5μg/mlエリスロマイシンを含むプレート上で培養し、そしてエリスロマイシン
感受性と推定されたコロニーを、同様のプレート上で画線培養した。
【0054】 クロラムフェニコール耐性且つエリスロマイシン感受性である3つの菌体を単
離した: SJ3035コロニー1由来のSJ3047 SJ3035コロニー2由来のSJ3048 SJ3036コロニー1由来のSJ3049。
【0055】 cat 遺伝子が、amyLプロモーター領域内に組み込まれたことを、サザン分析で
確認した。 amyL遺伝子領域の制限酵素地図は以前に作成されており、amyLプロモーターは
、3.35kbのHindIII 断片及び1.9kb の ClaI断片上に位置することが分かった。 cat 遺伝子によるamyLプロモーターの置換から、正味835bp の挿入体が得られ
るであろう。cat 遺伝子では、追加のHindIII 部位又は ClaI部位が挿入される
ことはない。 従って、SJ3047〜49から染色体DNA を抽出し、HindIII 及び ClaIで別々に切
断し、アガロースゲル上で分離し、吸引ブロッティングによりイモビロンN膜に
転写し、そしてニックトランスレーション法により32P 標識したpSJ1325 (cat遺
伝子を有するpUC19 プラスミド)で探索した。
【0056】 SJ3047及びSJ3048では、予想通り、4.2kb のHindIII 断片とのハイブリダイゼ
ーションが認められたが、SJ3049ではいくらかより大きい断片とのハイブリダイ
ゼーションが認められた。SJ3047及びSK3048では、再び予想通りに、2.7kb の C
laI断片とのハイブリダイゼーションが認められた。 従って、アミラーゼ陰性である菌体SJ3047及びSJ3048では、希望通り、前記の
amyLプロモーターがcat 遺伝子で置換されている。
【0057】 実施例2:改良されたαアミラーゼ(amyL)プロモーターの単離 2A. プラスミド作成 米国特許5,698,415 には、B. licheniformisのamyLプロモーターに由来するプ
ロモーター変異体が開示されている。上記特許の請求項1には、その様なプロモ
ーター変異体としてN2-N9 の配列がATGTATCAである配列断片を開示している。am
yLプロモーター領域をカバーする長いPCR プライマー中に希望する変異を組込む
ことによって(#28902) 、その様なプロモーター変異体を作成した。もう一方の
PCR プライマーLWN3216 は、AmyLのシグナルペプチドをコードする領域内の Pst
I部位を含む位置から上流の部位である。これらのプライマーによって、amyLプ
ロモーター変異体断片をPCR 増幅することができる。
【0058】 #28902: XbaI SphI ←---- fragment of sequence given in claim 1, 5 ′-GCTCTAGAGCATGCTGGAAGAAAATATAGGGAAAATGGTACTTGTTAAAAATTCGGAATATTTATAC US Patent 5,698,415 ------- → AATATCATATGTATCACATTGAAAGGGGAGGAGAATCATG-3′ LWN3216: 5 ′-GCTGCTGCAGAATGAGGCAG-3 ′
【0059】 B. licheniformis菌SJ3047の染色体内に組み込むために適している形でamyLの
DNA によって挟まれた前記プロモーター変異体を含んでいる移動性且つ温度感受
性のプラスミドを、以下の様に作成した。 PCR 増幅の鋳型として、BglII で切断したpDN1981 を用いた。45℃のアニーリ
ング温度で、プライマー#28902及びプライマーLWN3216 を用いた。適正サイズの
PCR 産物を得て、 SphI及び PstIで切断し、pSJ2643 の3.6kb の SphI-PstI
断片に連結し、その連結反応液をEcoRI及びHindIII で切断し、その断片混合液
から単離した1.1kb 断片を、pSJ2739(図10; WO96/23073“DNA integration by t
ransposition" に記載されている)由来の4.4kb のEcoRI-HindIII断片に連結し
た。この連結反応液によってB. subtilis DN1885のコンピテント細胞を形質転換
し、37℃でエリスロマイシン耐性を選択した。制限酵素地図の作成によって、そ
の組換えプラスミドを分析し、そしてpSJ4199 と表す当プラスミド(図11)内の
amyLプロモーター領域のDNA 配列を、プライマーLWN3207 を用いて決定し、そし
て希望配列の保有を確認した。「oriT (pUB110) 」は、接合による当プラスミド
の移動に必要な、pUB110のシス作用配列を表す。WO96/23073を参照すること。「
PamyL 4199」はamyLプロモーターの変異体を表す。
【0060】 当amyLプロモーター変異体によって、プラスミドpDN1981 中のamyLプロモータ
ーを置換した。当変異体を、pSJ4199 から0.2kb の SphI-PstI断片として切り
出し、pDN1981 由来の5.0kb の SphI-PstI断片に連結した。この連結反応液で
B. subtilis DN1885を形質転換し、カナマイシン耐性(10μg/ml)を選択した。
2つの形質転換体を、SJ4277 (DN1885/pSJ4277; 図12)及びSJ4278 (DN1885/pSJ
4278)として保存した。「rep 」はpUB110の複製タンパク質遺伝子を表す。
【0061】 2B. B. licheniformis内への移動及び染色体組込み プラスミドpSJ4199 で、B. subtilis PP289-5 (dal-, pLS20, pBC16; WO96/23
073 、実施例4)のコンピテント細胞を形質転換し、そしてエリスロマイシン(5
μg/ml)及びテトラサイクリン(5μg/ml)耐性を、D-アラニン(100μg/ml)含有
プレート上で30℃で選択した。2つの形質転換体SJ4237及びSJ4238を保存した。
【0062】 本質的にWO96/23073の実施例11の記載通りに、これらの各ドナー菌体との接合
により、それらのプラスミドをB. licheniformisに移動させた。トランス接合体
は、ほとんど独占的にテトラサイクリン感受性である。各ドナー菌体に由来する
1つのトランス接合体:SJ4258 (SJ4237由来)及びSJ4259 (SJ4238由来)を保存
した。 両者ともpSJ4199 を含んでいる。
【0063】 クロラムフェニコール(6μg/ml)及びエリスロマイシン(5μg/ml)を補充した
LBPSG プレート上で、一晩50℃で前記の菌体を画線培養した。各菌体からアミラ
ーゼ陽性コロニーを得た。3-4 連続して移動させるために、各菌体由来の4コロ
ニーを、抗菌剤を含まないTY培地に接種し、プラスミドの複製、切り出し及び欠
失を可能にした。各トランス接合菌体から、アミラーゼ陽性且つエリスロマイシ
ン感受性コロニーを得て、SJ4270 (SJ4258由来)及びSJ4271 (SJ4259由来)とし
て保存した。
【0064】 2C. プロモーター変異体菌体の検査 フラスコ振とう培養実験により、プロモーター変異体の効率を検査した。この
実験では、各組込み菌体によるαアミラーゼ生産を、コントロール菌体(当プロ
モーターの欠失によりSJ3047が得られる基となる菌体)によるαアミラーゼ生産
と比較した。この培養を、二対一組で、BPX 培地(EP 0 506 780)中で、37℃で7
日間行い、2, 5及び7日目にαアミラーゼ活性を測定した。
【0065】 コントロール菌体において測定された最大活性に対する相対活性を示す。 ─────────────────────────── 菌 体 2日目 5日目 7日目 収 率 収 率 収 率 ─────────────────────────── コントロール(1) 8.5 57 90.5 コントロール(2) 9.5 65 100 SJ4270 (1) 13.5 106.5 170.5 SJ4270 (2) 14 89.5 155 SJ4271 (1) 12.5 90.5 174 SJ4271 (2) 14 89.5 170 ─────────────────────────── 菌体SJ4270及びSJ4271内に存在する当プロモーター変異体により、それらのα
アミラーゼ生産は、コントロール菌体に比べて明らかに向上する。
【0066】 実施例3:分散的に転写される2つの発現カセットを有する菌体の作成 amyL遺伝子の完全なコピーが、pSJ4199 内のUPS PamyL セグメントとPamyL419
9 プロモーターとの間に挿入され、従ってそのプラスミド上の2つのamyLプロモ
ーターが反対方向に読まれる様に、プラスミドを設計した。
【0067】 プラスミドpSJ4388(図13)及びpSJ4339 を作成した。これらは、UPS PamyL と
PamyL4199 セグメントとの間に数個の余分の制限部位が導入されていること以外
、組み込みプラスミドpSJ4199 とほぼ相同である。プラスミドpSJ4278 を鋳型と
して、プライマー#113123 及びLWN3216 によりPCR 増幅を行った。 #113123: SphI ClaI BglII 5 ′-GTCAGCATGCATCGATAGATCTTGGAAGAAAATATAGGG-3′ LWN3216: 5 ′-GCTGCTGCAGAATGAGGCAG-3 ′
【0068】 0.19kbの増幅断片を得て、精製し、そして SphI及び PstIで切断した。それ
を、pSJ2643 の3.5kb の SphI-PstI断片に連結し、その連結反応液をEcoRI及
びHindIII で切断し、その1.13kb断片を精製し、そしてEcoRI及びHindIII で切
断したpSJ2739 に連結した。この連結反応液でコンピテントな菌体DN1885を形質
転換し、そして30℃でエリスロマイシン耐性(5μg/ml)を選択した。3つの形質
転換体を得た。菌体SJ4338 (DN1885/pSJ4338) は、制限部位分析から適正である
と認められたプラスミドを有し、DNA 配列の決定から、そのamyLプロモーター領
域が適正であると確認された。
【0069】 次に、前記の組込みプラスミド内に、完全なamyL遺伝子を挿入することによっ
てプラスミドpSJ4372 及びpSJ4373(図14)を作成した。従って、pSJ4277 を Bcl
I及びBglII で(更に希望しない断片を除くために NcoIで)切断し、2.8kb 断
片を精製した。これを、BglII で切断したpSJ4338 に連結し、その連結反応液で
コンピテントなDN1885細胞を形質転換し、そして30℃でエリスロマイシン耐性を
選択した。制限部位分析から、アミラーゼ陽性形質転換体SJ4372 (DN1885/pSJ43
72) 及びSJ4373 (DN1885/pSJ4373) を得た。
【0070】 3B. B. licheniformisへの移動及び染色体組込み 続いて、これらのプラスミドを、接合性ドナー宿主菌体PP289-5 に導入し、菌
体SJ4378及びSJ4379 (両者ともPP289-5/pSJ4373; ErmR , Tet R , Dal - ) を得
た。 前記通りに、接合により、プラスミドpSJ4373 を、B. licheniformis SJ3047
に移動させた。 2日後にトランス接合体 (SJ4378ドナーによるもの4体、SJ4379によるもの9
体) が出現した。 4つの菌体、SJ4378ドナー由来のSJ4395及びSJ4396、並びにSJ4379ドナー由来
のSJ4397及びSJ4398を保存した。
【0071】 これらの菌体を、エリスロマイシン(5μg/ml)含有のLBPSG プレート上で50℃
で画線培養し、次に各菌体毎に10コロニーをTY培地10mlに接種し、30℃で一晩増
殖させた。これらの培養液を、LBPSG プレート上に単一コロニーになる様にまき
、そのプレートを30℃で一晩インキュベーションし、そのレプリカを、エリスロ
マイシン(5μg/ml)含有のLBPSG プレート上に作成し、一晩インキュベーション
した後に、エリスロマイシン耐性及びアミラーゼ表現型を評価した。ほとんどの
コロニーはエリスロマイシン感受性であったが、アミラーゼ陰性であった。しか
し1つの培養液に由来する菌体が、エリスロマイシン感受性で、アミラーゼ陽性
として単離された。これをSJ4414として保存した。
【0072】 3C. 2コピー菌体の検査 BPX 振とうフラスコ培養によって、2つの別々の実験において、2コピー菌体
SS4414の能力を、SJ4270(対応する1コピー菌体)の能力と比較した。 BPX 振とうフラスコで、抗菌剤を添加することなく、37℃で7日間培養を行い
、αアミラーゼ活性を測定した。各実験毎に、それらの活性を、1コピー菌体の
活性と比較して表示する。
【0073】 実験A ──────────────────────── 菌体 収率 使用ブロスのpH ──────────────────────── SJ4270 100 8.0 SJ4414 153 7.5 ──────────────────────── 実験B ──────────────────────── 菌体 収率 使用ブロスのpH ──────────────────────── SJ4270(1) 100 8.5 SJ4414(1) 126 8.0 ────────────────────────
【0074】 実験A及びBから、2コピー菌体SJ4414の収率は、対応する1コピー菌体SJ42
70に比べてより高いことが示された。 更に、SJ4414をLBPSG プレート上にまいた。全ての単一コロニー(低pHのもの
を含む各フラスコから約30個)がアミラーゼ陽性であった。このことは、組込ま
れた2コピーが安定に維持されていることを示した。
【0075】 実施例4:2連続過程による染色体への遺伝子挿入 前述した作成経路の代りとして、任意の発現カセットの簡単なクローニング及
び組込みを可能にする温度感受性且つ移動可能なベクター対を設計及び作成した
。第1のベクターは、宿主細胞の染色体内の隣接するセグメントに相同な2つの
領域を含む。その領域間に、 当ベクターは、マルチリンカー部位及び、「中立」
DNA の大きな(例えば5kb)セグメントを含む。第2のベクターは、「中立」DNA
の大きなセグメントのみを含むが、このセグメントの中間に、第1のベクターと
比べて逆方向に挿入されたマルチリンカー部位を有す。 これらのベクター及びその使用方針を、図15の概略図で説明する。 以前に定義した表記の他に、「セグメントA」は、大きな「中立」DNA セグメ
ントの一方の半分を示し、「セグメントB」は、このセグメントのもう一方の半
分を示し、そして「GFP 」は、緑蛍光タンパク質を発現する遺伝子を示す。
【0076】 生産菌体への組込みに適する「中立」DNA として、Bacillus subtilis 168 pp
s 遺伝子領域(アクセス番号:GenBank/EMBL Z34883)由来の2つのセグメントの
混合物を選択した。これを、国際ゲノム配列決定プログラムで用いられたB. sub
tilis 菌体であるSJ2692から得た。一方のセグメントは、遺伝子pps2の内部に完
全に存在し、もう一方のセグメントは、pps4の内部に完全に存在する。これらは
、制限酵素部位をほとんど含まないので、且つクローン化されても任意の遺伝子
産物をコードすることが予想されないので、選択された。
【0077】 4A. 第一発現カセットコピーの組込みのためのベクターの作成 プラスミドpSJ4459(図16)を以下の通り作成した。 SJ2692由来の染色体DNA を、プライマー#119882 及び#119883 によってPCR 増
幅した。 #119882: EcoRI SphI ←z34883 9964-9987----→ 5 ′-CAGTGAATTCGCATGCAGCAGGTAGTTCTATCAAACCG-3 ′ #119883: HindIII NheI← Z34883 12565-12540-- → 5 ′- GACTAAGCTTGCTAGCCGCTGGATGTTAATGGCATCTGGC-3′
【0078】 増幅した2.6kb 断片をEcoRI及びHindIII で切断し、そしてEcoRI及びHindII
I で切断したpUC19 に連結した。エレクトロポレーション法により、この連結反
応液で大腸菌SJ2 を形質転換し、IPTG/X-galプレート上でアンピシリン耐性(200
μg/ml)を選択した。4つの白色コロニーを選び、そのプラスミドを調製した。
その全てが適正なものであり、EcoRI, HindIII, SphI及び NheIで切断するこ
とができた。1つの菌体をSJ4459 (SJ2/pSJ4459)として保存した。「z34883 10-
12.5」はpps2由来の増幅断片を表す。
【0079】 プラスミドpSJ4461(図17)を以下の通り作成した。 SJ2692由来の染色体DNA を、プライマー#119884 及び#119885 によってPCR 増
幅した。 #119884: XbaI← Z34883 25234-25260 ----→ 5 ′-CAGTTCTAGACTTTTACAATAGAAGGAAAAGTCACCC-3′ #119885: HindIII BglII SalI SacII NotI MluI NheI NcoI 5 ′-GACTAAGCTTAGATCTGAGCTCCGCGGCGGCCGCACGCGTGCTAGCCATGG ←z34883 28038-28015→ -CCTCTAACAGATTTCGAGGGGCAG-3 ′
【0080】 増幅した2.8kb 断片をEcoRI及びHindIII で切断し、そしてEcoRI及びHindII
I で切断したpUC19 に連結した。エレクトロポレーション法により、この連結反
応液で大腸菌SJ2 を形質転換し、IPTG/X-galプレート上でアンピシリン耐性(200
μg/ml)を選択した。4つの白色コロニーを選び、そのプラスミドを調製した。
3つのものが適正なものであり、HindIII, XbaI, BglII, SalI, SacII, NotI
, Mlu I, Nhe I, Nco Iで切断することができた。1つの形質転換体をSJ4461
(SJ2/pSJ4461)として保存した。「z34883 25.2-28.0」はpps4由来の増幅断片を
表す。
【0081】 プラスミドpSJ4498(図18)を以下の通り作成した。 プラスミドpSJ4459 をEcoRI及び NheI(更に希望しない部分を除くために B
saI)で切断し、その2.6kb のEcoRI-NheI断片をアガロースゲルにより精製し
た。この断片を、EcoRI及び XbaIで切断したpSJ4461 に連結し、この連結反応
液で大腸菌SJ6 を(エレクトロポレーション法により)形質転換し、そしてアン
ピシリン耐性(6μg/ml)を選択した。1つの菌体をSJ4498 (SJ6/pSJ4498)として
保存した。
【0082】 プラスミドpSJ4505(図19)を以下の通り作成した。 pSJ4498 を SphI及びHindIII で切断し、その5.4kb 断片をゲルにより精製し
た。これを、pSJ2643(前記、図7)に由来する3.2kb の SphI-HindIII断片に連
結し、この連結反応液で大腸菌SJ6 を(エレクトロポレーション法により)形質
転換し、そしてアンピシリン耐性(6μg/ml)を選択した。1つの形質転換体をSJ
4505 (SJ6/pSJ4505)として保存した。
【0083】 第二の遺伝子コピーの挿入を視覚的に選択するために、第一の組込みベクター
内の2つのpps 遺伝子セグメント間に、緑蛍光タンパク質をコードする遺伝子を
挿入した。この系による注目遺伝子の第一の挿入により、当該細胞がGFP 陽性と
なるが、注目遺伝子の第二のコピーの適切な挿入により、当該細胞は再びGFP 陰
性となるだろう。緑蛍光タンパク質を発現するプラスミドはpSJ4574(図20)であ
り、これは、特許出願DK 0792/97の実施例1及び図3;並びにWO99/01562に記載
されている。「bioST 」はGFP 遺伝子を表し、そして「PamyQ 」はBacillus amy
loliquefaciensのαアミラーゼ遺伝子に由来するプロモーターを表す。
【0084】 プラスミドpSJ4581(図21) を以下の通り作成した。 pSJ4574 を PstIで切断し、その0.95kb断片をゲルにより精製した。この断片
を、 NsiIで切断したpSJ4505 に連結し、この連結反応液で大腸菌SJ2 を(エレ
クトロポレーション法により)形質転換し、そしてアンピシリン耐性(200μg/ml
)を選択した。1つの形質転換体をSJ4581 (SJ2/pSJ4581)として保存した。
【0085】 プラスミドpSJ4587(図22)を以下の通り作成した。 pSJ4581 をEcoRI及びBglII で切断し、その6.9kb 断片をゲルにより精製した
。これを、pSJ2739(前記、図10)に由来する5.0kb のEcoRI-BglII断片に連結し
、この連結反応液でB. subtilis DN1885のコンピテント細胞を形質転換し、そし
て30℃でエリスロマイシン耐性(5μg/ml)を選択した。1つの形質転換体をSJ45
87 (SJ6/pSJ4587)として保存した。
【0086】 プラスミドpSJ4465(図23)を以下の通り作成した。 PCR 反応において、プラスミドpSJ4459 を鋳型として、プライマー#119882 及
び#119886 により、アニーリング温度60℃にて、10回の増幅サイクルを行った。
#119882:前出 #119886: HindIII NheISacII SalI BglII ←z34883 12565-12540 ---→ 5 ′-GACTAAGCTTGCTAGCCGCGGAGCTCAGATCTGCCGCTGGATGTTAATGGCATCTGGC-3 ′
【0087】 増幅した2.6kb 断片をEcoRI及びHindIII で切断し、そしてEcoRI及びHindII
I で切断したpUC19 に連結した。エレクトロポレーション法により、この連結反
応液で大腸菌SJ2 を形質転換し、IPTG/X-galプレート上でアンピシリン耐性(200
μg/ml)を選択した。6つの白色コロニーを選び、そのプラスミドを調製した。
その内3つが適正なものであり、EcoRI, HindIII, SphI, Nhe I, SacII, Sal
I及びBglII で切断することができた。1つの菌体をSJ4465 (SJ2/pSJ4465)とし
て保存した。
【0088】 プラスミドpSJ4471(図24)を以下の通り作成した。 PCR 反応において、プラスミドpSJ4461 を鋳型として、プライマー#119887 及
び#119888 により、アニーリング温度60℃にて、10回の増幅サイクルを行った。
#119887: XbaI NotI MluI NheI NcoI← z34883 25234-25260 ----→ 5 ′-CAGTTCTAGAGCGGCCGCACGCGTGCTAGCCATGGCTTTTACAATAGAAGGAAAAGTCACCC-3 ′
#119888: HindIII ←z34883 28038-28015→ 5 ′-GACTAAGCTTCCTCTAACAGATTTCGAGGGGCAG-3 ′
【0089】 増幅した2.8kb 断片を XbaI及びHindIII で切断し、そして XbaI及びHindII
I で切断したpUC19 に連結した。エレクトロポレーション法により、この連結反
応液で大腸菌SJ2 を形質転換し、IPTG/X-galプレート上でアンピシリン耐性(200
μg/ml)を選択した。12の白色コロニーを選び、そのプラスミドを調製した。そ
の内1つが適正なものであり、 XbaI, HindIII, NotI, Mlu I, Nhe I及び N
coIで切断することができた。この菌体をSJ4471 (SJ2/pSJ4471)として保存した
【0090】 プラスミドpSJ4499(図25)を以下の通り作成した。 プラスミドpSJ4465 をEcoRI及び NheI(更に希望しない部分を除くために B
saI)で切断し、その2.6kb のEcoRI-NheI断片をアガロースゲルにより精製し
た。この断片を、EcoRI及び XbaIで切断したpSJ4471 に連結し、この連結反応
液で大腸菌SJ6 を(エレクトロポレーション法により)形質転換し、そしてアン
ピシリン耐性(200μg/ml)を選択した。1つの適切な菌体をSJ4499 (SJ6/pSJ449
9)として保存した。
【0091】 プラスミドpSJ4507(図26)を以下の通り作成した。 pSJ4499 をEcoRI及びHindIII で切断し、その5.4kb 断片を精製し、pSJ2739
に由来する4.3kb のEcoRI-HindIII断片に連結した。この連結反応液でB. subti
lis DN1885のコンピテント細胞を形質転換し、そして30℃でエリスロマイシン耐
性(5μg/ml)を選択した。1つの形質転換体をSJ4507 (SJ6/pSJ4507)として保存
した。
【0092】 4C. Bacillus licheniformisのαアミラーゼamyLをコードする遺伝子の、第一及
び第二組込みベクターへの挿入 プラスミドpSJ4457(図27) を作成した。これは、amyLプロモーター変異体の上
流にわずかな余分の制限部位があること以外は、前述したpSJ4277(図12) とほぼ
同一である。pSJ4338(実施例3A、図13)から精製した0.2kb の SphI-PstI断片
を、pDN1981 の5kb の PstI-SphI断片に連結し、この連結反応液でDN1885を形
質転換し、そしてカナマイシン (10μg/ml) 耐性を選択することにより、当プラ
スミドを作成した。1つの形質転換体をSJ4457 (DN1885/pSJ4457) として保存し
た。
【0093】 プラスミドpSJ4608(図28) は、第一コピー組込みベクター内にamyL遺伝子が挿
入されたものであり、以下の通りに作成した。 pSJ4457 をBglII 及びHindIII で切断し、その1.9kb 断片をゲルで精製した。
この断片を、pSJ4587 由来の11.2kbのBglII-HindIII 断片に連結し、この連結反
応液でコンピテントなDN1885細胞を形質転換し、そして30℃でエリスロマイシン
耐性(5μg/ml)を選択した。アミラーゼ陽性且つGFP 陽性の1つの形質転換体を
SJ4608 (DN1885/pSJ4608) として保存した。
【0094】 プラスミドpSJ4606(図29) は、第二コピー組込みベクター内にamyL遺伝子が挿
入されたものであり、以下の通りに作成した。 pSJ4457 をBglII 及び BclIで切断し、その1.9kb 断片をゲルで精製した。こ
の断片を、BglII で切断した pSJ4507に連結し、この連結反応液でコンピテント
なDN1885細胞を形質転換し、そして30℃でエリスロマイシン耐性(5μg/ml)を選
択した。希望した方向にamyL遺伝子が挿入された1つの形質転換体をSJ4606 (DN
1885/pSJ4606) として保存した。
【0095】 4D. 第一組込みベクターのBacillus licheniformisへの移動及び染色体への組込
み プラスミドpSJ4608 を、接合ドナー宿主菌体PP289-5 のコンピテント細胞に導
入し、D-アラニン(100μg/ml)を補充したLBPSG プレート上で、エリスロマイシ
ン(5μg/ml)及びテトラサイクリン(5μg/ml)耐性を選択し、そして1つの形質
転換体をSJ4611 (PP289-5/pSJ4608)として保存した。
【0096】 プラスミドpSJ4608 を、前記通りに接合により、B. licheniformis SJ3047(実
施例1に記載)に移動させた。アミラーゼ陽性且つGFP 陽性のトランス接合体を
、エリスロマイシン(5μg/ml)含有のLBPSG プレート上で50℃で一晩画線培養し
た。6つのアミラーゼ陽性且つGFP 陽性コロニーを各々TY培地10mlに接種し、30
℃で振とうした。これらの培養液を、30℃でLBPSG プレート上に単一コロニーに
なる様にまき、そのレプリカを、エリスロマイシン(5μg/ml)含有のLBPSG プレ
ート上に作成した。エリスロマイシン感受性且つアミラーゼ陽性と推定されるコ
ロニーを再度単離した。当プレート上で約一週間後に、GFP 陽性表現型が明確に
視認できた。アミラーゼ陽性、GFP 陽性且つエリスロマイシン感受性の2つの菌
体を、SJ4629及びSJ4630として保存した。
【0097】 4E. 第二組込みベクターのBacillus licheniformisへの移動及び染色体への組込
み プラスミドpSJ4606 を、接合ドナー宿主菌体PP289-5 のコンピテント細胞に導
入し、D-アラニン(100μg/ml)を補充したLBPSG プレート上で、エリスロマイシ
ン(5μg/ml)及びテトラサイクリン(5μg/ml)耐性を選択し、そして1つの形質
転換体をSJ4609として保存した。
【0098】 プラスミドpSJ4606 を、接合により、SJ4609からB. licheniformis菌体SJ4629
及びSJ4630に移動させた。各受容菌から2つのトランス接合体を、エリスロマイ
シン(5μg/ml)含有のLBPSG プレート上で50℃で一晩画線培養した。各受容菌か
ら50℃で出現した12個のコロニーを各々TY培地10mlに接種し、30℃で振とうした
。この増殖をもう一度繰り返した。次にこれらの培養液を、30℃でLBPSG プレー
ト上に単一コロニーになる様にまき、そのレプリカを、エリスロマイシン(5μg/
ml)含有のLBPSG プレート上に作成した。 エリスロマイシン感受性且つGFP 陰性のコロニーを、24個の培養液中12個から
得た。 いくつかの菌体を、SJ4669, SJ4670及びSJ4671(受容菌体SJ4629由来の個別の
TY培地から)、並びにSJ4672, SJ4673及びSJ4674(受容菌体SJ4630由来の個別の
TY培地から)として保存した。
【0099】 4F. 2コピー菌体の検査 検査のために、菌体SJ4270(単一コピー菌体)、SJ4629及びSJ4630(GFPをも発
現し、そしてpps 遺伝子セグメントが挿入されている単一コピー菌体)、並びに
2コピー菌体SJ4669〜SJ4674を、37℃一週間BPX 振とうフラスコで培養し、そし
てαアミラーゼ活性を測定した。その収率を、コントロールの1コピー菌体SJ42
70の収率に対する割合%で表す。
【0100】 菌体 相対収率 ───────────────── SJ4270(1) 100 SJ4270(2) 94 SJ4629(1) 78 SJ4629(2) 75 SJ4630(1) 47 SJ4630(2) 47 SJ4669 163 SJ4670 159 SJ4671 159 SJ4672 141 SJ4673 143 SJ4674 143 ───────────────── 菌体SJ4630による非常に低い収率は、おそらく、後に検出された汚染菌混入の
せいであったのであろう。
【0101】 菌体SJ4671は、サザン分析(後述)から、目的通りに、反対方向に挿入された
2コピーのamyL遺伝子を有することが確認された。この菌体を研究用発酵槽で発
酵させて、更に分析を行った。発酵4日目に、SJ4671の培養サンプルを、染色さ
れたアミロペクチンを含むLBPGプレート上にまき、アミラーゼの表現型を検査し
た。出現した800 個のコロニーの全てが、同程度にアミラーゼ陽性であった。こ
のことは、当菌体の安定性を反映している。 それらのコロニーの内10コロニーをBPX 振とうフラスコに接種し、コントロー
ルとして、凍結保存したSJ4671をプレートにまいたものを用い、以下の結果を得
た(7日間、37℃)。
【0102】 菌体 相対収率 ───────────────── SJ4671 100 コロニー1 81 コロニー2 94 コロニー3 94 コロニー4 88 コロニー5 102 コロニー6 96 コロニー7 92 コロニー8 106 コロニー9 88 コロニー10 90 ───────────────── この実験におけるSJ4671の収率は、最初の実験におけるSJ4671の収率の102%で
あった。 従って、発酵後に取り出した単一コロニーは全て、元のSJ4671の収率と同等の
収率を呈する。このことは、当菌体の安定性を反映している。
【0103】 4G. サザン分析 菌体SJ3047, SJ4270, SJ4629、及びSJ4671を含む2コピー菌体から染色体DNA
を抽出し、そしてサザンブロットハイブリダイゼーションにより分析した。調製
したDNA を、HindIII で、又はHindIII 及び KpnIで切断し、アガロースゲル電
気泳動で分離したそれらのDNA 断片を、吸引ブロッティング法によりImmobilon-
N (Millipore) 膜に転写した。この膜を、ビオチン化プラスミドpDN1981 DNA で
探索し、New England Biolabs 社のNE-Blot Photope キット及びPhotope Detect
ion キットを用いて検出した。 プローブとして用いたプラスミドpDN1981 は、Termamyl遺伝子全長、pUB110の
起点及びrep 遺伝子、並びにカナマイシン耐性遺伝子を含むものである。
【0104】 ブロットの結果から、菌体SJ3047から、予想通り、4.2kb のHindIII 断片が検
出された。菌体SJ4270から、3.3kb のHindIII 断片が検出された。菌体SJ4629か
ら、9.6kb のHindIII 断片が検出された。菌体SJ4671から、10.6kbのHindIII 断
片が検出された。最後に、HindIII 及び KpnI の両方で切断した菌体SJ4671のDN
A から、5.2kb, 4.2kb及び1.3kb の断片が検出された。 このハイブリダイゼーションパターンは、希望した 2コピー菌体から予想され
た通りであり、このことから菌体SJ4671が適切なものであることが確認される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1: A部分は、細胞の染色体上に位置し、同方向に転写される2つの遺伝子を示す
。交差線により示す通り、同一なDNA 配列の相同組換えによって、当該細胞から
前記遺伝子の1コピーが失なわれ得る。 B部分は、細胞の染色体上に位置し、分散する方向に転写される2つの遺伝子
を示す。この状況では、その2つの遺伝子間に直接的に同一な配列が存在しない
。従って、一方の遺伝子コピーの損失を招くその2つの遺伝子間の相同組換えの
危険性が、 劇的に低下する。 C部分は、 細胞の染色体上に位置し、収束する方向に転写される2つの遺伝子
を示す。Bの場合と同様に、その2つの遺伝子間で相同組換えが起きない。
【図2】 図2: この図は、本発明の原核細胞を作成するための好ましい方針を示す。 A部分: DNA セグメント「ABC」及び「DEF」は、細胞内の染色体上にある。 DNA セグメント「ABC」、「123」、「456」、「XXX」(注目遺伝
子)及び「DEF」を、好ましくは温度感受性プラスミドにより、細胞内に導入
する。 B部分: DNA セグメント「ABC」及び「DEF」の間で相同組換えがなされた後、当
染色体は、「ABC」、「123」、「456」、「XXX」及び「DEF」を
有する。 次にセグメント「123」、「XXX」及び「456」を有する新しいプラス
ミドを、当細胞に導入する。ただしその遺伝子「XXX」は、A部分と比べて反
対方向に転写される。 C部分: DNA セグメント「123」及び「456」の間で相同組換えがなされた後、当
染色体は、「ABC」、「123」、「XXX」、「456」、「XXX」及び
「DEF」を有する。ただし注目の遺伝子「XXX」は反対方向に転写される。
ここに示した特定例では、 それらが分散方向に転写される。
【図3】 図3〜14: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例1〜3で使用したプラスミドを示す。 従って、これらのプラスミドの更なる説明のために、 実施例1〜3を参照する
こと。
【図4】 図3〜14: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例1〜3で使用したプラスミドを示す。 従って、これらのプラスミドの更なる説明のために、 実施例1〜3を参照する
こと。
【図5】 図3〜14: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例1〜3で使用したプラスミドを示す。 従って、これらのプラスミドの更なる説明のために、 実施例1〜3を参照する
こと。
【図6】 図3〜14: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例1〜3で使用したプラスミドを示す。 従って、これらのプラスミドの更なる説明のために、 実施例1〜3を参照する
こと。
【図7】 図3〜14: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例1〜3で使用したプラスミドを示す。 従って、これらのプラスミドの更なる説明のために、 実施例1〜3を参照する
こと。
【図8】 図3〜14: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例1〜3で使用したプラスミドを示す。 従って、これらのプラスミドの更なる説明のために、 実施例1〜3を参照する
こと。
【図9】 図3〜14: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例1〜3で使用したプラスミドを示す。 従って、これらのプラスミドの更なる説明のために、 実施例1〜3を参照する
こと。
【図10】 図3〜14: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例1〜3で使用したプラスミドを示す。 従って、これらのプラスミドの更なる説明のために、 実施例1〜3を参照する
こと。
【図11】 図3〜14: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例1〜3で使用したプラスミドを示す。 従って、これらのプラスミドの更なる説明のために、 実施例1〜3を参照する
こと。
【図12】 図3〜14: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例1〜3で使用したプラスミドを示す。 従って、これらのプラスミドの更なる説明のために、 実施例1〜3を参照する
こと。
【図13】 図3〜14: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例1〜3で使用したプラスミドを示す。 従って、これらのプラスミドの更なる説明のために、 実施例1〜3を参照する
こと。
【図14】 図3〜14: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例1〜3で使用したプラスミドを示す。 従って、これらのプラスミドの更なる説明のために、 実施例1〜3を参照する
こと。
【図15】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図16】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図17】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図18】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図19】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図20】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図21】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図22】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図23】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図24】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図25】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図26】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図27】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図28】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
【図29】 図15〜29: これらの図は、本発明の原核細胞を、本発明の原核細胞作成方法に従って作成
するために、実施例4で使用した方針及びプラスミドを示す。 従って、これらの図の更なる説明のために、実施例4を参照すること。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4B024 AA03 AA20 BA13 CA02 DA07 EA04 FA13 FA20 GA11 GA19 HA03 4B064 AG01 CA02 CA19 CC03 CC24 DA16 4B065 AA15X AA15Y AB01 AC15 BA02 CA32 CA60

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注目の遺伝子を発現する原核細胞であって、下記の特徴を有
    する前記細胞: i)当該細胞が、その染色体上に、 反対方向に転写される前記の注目の遺伝子
    の2コピーを有すること;並びに、 ii)項目i)に係る注目の遺伝子の2コピー間に位置する任意のDNA セグメン
    トが、当細胞の増殖に必須でないDNA 配列のみを含んでいること。
  2. 【請求項2】 注目の遺伝子を発現する原核細胞を作成するための方法であ
    って、下記の特徴を有する細胞の作成を含む前記方法: i)当該細胞が、その染色体上に、 反対方向に転写される前記の注目の遺伝子
    の2コピーを有すること;並びに、 ii)項目i)に係る注目の遺伝子の2コピー間に位置する任意のDNA セグメン
    トが、当細胞の増殖に必須でないDNA 配列のみを含んでいること。
  3. 【請求項3】 前記遺伝子が、 当該細胞から分泌されるポリペプチドを発現
    することができる遺伝子である、 請求項1の原核細胞、 又は請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 前記遺伝子が酵素をコードする、請求項1又は3の原核細胞
    、あるいは請求項2又は3の方法。
  5. 【請求項5】 前記原核細胞がバチルス菌細胞である、 請求項1又は3〜4
    のいずれかの原核細胞、 あるいは請求項2又は3〜4のいずれかの方法。
  6. 【請求項6】 前記遺伝子の2コピー間に位置する前記DNA セグメントの長
    さが、少くとも10bp、より好ましくは10bp〜6000bp、更により好ましくは75bp〜
    4500bpである、請求項1又は3〜5のいずれかの原核細胞、あるいは請求項2又
    は3〜5のいずれかの方法。
  7. 【請求項7】 前記注目の遺伝子の2コピー間に位置する前記DNA セグメン
    トが、抗生物質耐性マーカー遺伝子を含んでいない、請求項1又は3〜6のいず
    れかの原核細胞、あるいは請求項2又は3〜6のいずれかの方法。
  8. 【請求項8】 注目のポリペプチドを生産及び単離するための方法であって
    、下記の過程を含んで成る前記方法: i)注目の遺伝子によってコードされる注目のポリペプチドの発現を可能にす
    る適当な条件下で、請求項1又は3〜7のいずれかの原核細胞を培養すること;
    並びに、 ii)その注目のポリペプチドを単離すること。
  9. 【請求項9】 少くとも2gポリペプチド(乾燥物)/kg培地の量で注目ポ
    リペプチドが発現される条件下で、項目i)の原核細胞の培養を行う、請求項8
    の注目ポリペプチドの生産及び単離の方法。
  10. 【請求項10】 項目i)の原核細胞の培養を、 >10m3 の容量規模の発酵
    工程で行う、請求項8の注目ポリペプチドの生産及び単離の方法。
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