JP2002503112A - 哺乳類分泌ペプチド−9 - Google Patents

哺乳類分泌ペプチド−9

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Abstract

(57)【要約】 新規哺乳類分泌ポリペプチド、前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド(Zsig9と称する)、及び抗体及び抗イディオタイプ抗体を包含する関連する組成物及び方法に関する。それらのタンパク質の過剰発現が癌の存在の表示である。抗体及びアンチセンスヌクレオチドは疾病を処理するために治療的に使用され得る。さらに、Zsig9に対する抗体、及びヌクレオチドプライマー及びプローブが、腫瘍の存在を診断するために使用され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 哺乳類分泌ペプチド−9 発明の背景 多細胞生物内の細胞の増殖及び分化は、ホルモン及びポリペプチド成長因子に より調節される。それらの拡散性分子は、細胞のお互いとの連絡を可能にし、そ して細胞及び器官を形成し、そして損傷を受けた組織を修復し、そして再生する ために協力して作用する。ホルモン及び成長因子の例は、ステロイドホルモン( たとえばエストロゲン、テストステロン)、副甲状腺ホルモン、卵胞刺激ホルモ ン、インターロイキン、血小板由来成長因子(PDGF)、上皮成長因子(EGF) 、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、エリトロポエチン(E PO)、及びカルシトニンを包含する。 ホルモン及び成長因子は、タンパク質に結合することによって細胞代謝に影響 を及ぼす。タンパク質は、細胞内のシグナル経路、たとえば第二メッセンジャー 系に連結される内在性膜タンパク質であり得る。他の種類のタンパク質は、可溶 性分子、たとえば一定の転写因子である。 従って、新規ホルモン、成長因子及び同様のものを発見する連続した必要性が ある。 発明の要約 本発明は、新規ポリペプチド、並びに関連する組成物及び方法を提供すること によってこの必要性と取り組む。1つの観点において、本発明は、分泌ペプチド −9(この後、Zsig9と称する)と称する哺乳類ポリペプチドをコードする単離 されたポリヌクレオチドを 提供する。成熟ヒトZsig9ポリペプチドは、約64個の長さのアミノ酸の配列か ら構成される。配列番号2のアミノ酸残基21、すなわちアルギニンは、成熟ポ リペプチドの開始アミノ酸である。従って、アミノ酸残基1〜20は、シグナル 配列を含んで成り、そして成熟Zsig9ポリペプチドは、残基21−84から成る アミノ酸配列により表わされる。成熟Zsig9ポリペプチドはさらに、配列番号3 により表わされる。追加の態様においては、ポリペプチドはさらに、親和性標識 を含む。さらなる態様においては、ポリヌクレオチドはDNAである。 Zsig9の他の形は、配列番号4,5及び6により定義される。配列番号4は、 タンパク質が配列番号2のアミノ酸残基23−84を含む、Zsig9のプロセッシ ングされた形を定義する。 配列番号5は、配列番号2のアミノ酸残基23、すなわちセリン〜アミノ酸4 7、すなわちプロリンを含むZsig9のもう1つの形を表わす。 配列番号6は、配列番号2のアミノ酸残基50、すなわちトレオニン〜アミノ 酸84を含むもう1つのプロセッシングされた形を定義する。 配列番号16及び17は、Zsig9のもう1つの変異体を表わし、そして配列番 号20は、配列番号17の最初の20個のアミノ酸残基、すなわちシグナル配列 を欠いている成熟配列を表わす。 配列番号18及び19は、Zsig9のマウスオルト体(ortholog)を表わし;そ して配列番号21は、配列番号19の最初の20個のアミノ酸残基、すなわちシ グナル配列を欠いている成熟アミノ酸配列を示す。 本発明の第2の観点においては、(a)転写プロモーター;(b)配列番号2 〜6,17,20,19及び21により定義されるよ うなZsig9ポリペプチド、又は前記ポリペプチドに対して90%同一であるポリ ペプチドをコードするDNAセグメント;及び(c)転写ターミネーターを含ん で成る発現ベクターが供給され、ここで前記プロモーター、DNAセグメント及 びターミネーターは作用可能に連結されている。 本発明の第3の観点においては、上記に開示されるような発現ベクターを導入 されている培養された真核細胞が提供され、ここで前記細胞は前記DNAセグメ ントによりコードされるタンパク質ポリペプチドを発現する。 本発明のさらなる観点においては、ペプチド結合により連結される第1部分及 び第2部分から実質的に成るキメラポリペプチドが提供される。前記キメラポリ ペプチドの第1部分は、(a)配列番号2〜6,17,20,19及び21で示 されるようなZsig9ポリペプチド;(b)配列番号2〜6,17,20,19及 び21の対立遺伝子変異体;及び(c)前記(a)又は(b)に対して少なくと も90%同一であるタンパク質ポリペプチドから実質的に成る。キメラポリペプ チドの第2部分は、もう1つのポリペプチド、たとえば親和性標識から実質的に 成る。1つの態様において、その親和性標識は、免疫グロブリンFcポリペプチ ドである。本発明はまた、キメラポリペプチドをコードする発現ベクター、及び キメラポリペプチドを生成するためにトランスフェクトされた宿主細胞を提供す る。 本発明のさらなる態様においては、上記で開示されたようなZsig9ポリペプチ ドを特異的に結合する抗体、及びまた、Zsig9ポリペプチドに対する抗体を中和 する抗−イディオタイプ抗体が提供される。 本発明の追加の態様は、上記アミノ酸配列を有するZsig9ポリペ プチドのエピトープ担持部分のアミノ酸配列を有するペプチド又はポリペプチド に関する。本発明のZsig9ポリペプチドのエピトープ担持部分のアミノ酸配列を 有するペプチド又はポリペプチドは、少なくとも5、好ましくは少なくとも15 及びより好ましくは少なくとも30〜50個のアミノ酸を有するそのようなポリ ペプチドの一部を包含するが、但し上記の本発明のポリペプチドの全アミノ酸配 列までのいづれかの長さのエピトープ担持ポリペプチドもまた、本発明に包含さ れる。そのようなポリペプチドの例は、配列番号24により表わされる。 上記で定義されたZsig9ポリペプチドに特異的に結合する抗体、前記抗体を製 造するための方法、及び前記Zsig9−結合抗体の抗−イディオタイプ抗体がまた 本発明に包含される。 本発明のそれらの及び他の観点は、次の詳細な記載から明らかになるであろう 。 本発明の詳細な記載 本明細書に引用される文献のすべての教示は、引用により本明細書に組込まれ る。 用語“オルトローグ(ortholog)”(又は“種相同体”)は、異なった種から の類似するポリペプチド又はタンパク質に対して相同性を有する1つの種から得 られたポリペプチド又はタンパク質を示す。 用語“パラ体(paralog)”とは、同じ種からの異なったポリペプチド又はタン パク質に対して相同性を有する一定の種から得られたポリペプチド又はタンパク 質を示す。 用語“対立遺伝子変異体”(allelic variant)とは、同じ染色体遺伝子座を占 める遺伝子の複数の二者択一形のいづれかを示す。対 立遺伝子変異は、突然変異を通して天然では生じ、そして集団内の表現型多型現 象をもたらすことができる。遺伝子突然変異は、サイレントであり(コードされ たポリペプチドにおける変化がない)、又は変更されたアミノ酸配列を有するポ リペプチドをコードすることができる。用語、対立遺伝子変異体はまた、遺伝子 の対立遺伝子変異体によりコードされるタンパク質を示すために本明細書におい て使用される。 用語“発現ベクター”は、その転写を提供する追加のセグメントに作用可能に 連結された注目のポリペプチドをコードするセグメントを含んで成る線状又は環 状DNA分子を示すために使用される。そのような追加のセグメントは、プロモ ーター及びターミネーター配列を包含し、そしてまた、1又は複数の複製起点、 1又は複数の選択マーカー、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル、等を包含 する。発現ベクターは一般的に、プラスミド又はウィルスDNAから誘導され、 又は両者の要素を含むことができる。 用語“単離された”とは、ポリヌクレオチドに適用される場合、ポリヌクレオ チドがその天然の遺伝的環境から除去され、そして従って、他の無関係な又は所 望でないコード配列を有さず、そして遺伝的に構築されたタンパク質生成系内で の使用のために適切な形で存在することを示す。そのような単離された分子は、 それらの天然の環境から分離され、そしてcDNA及びゲノムクローンを含む分子で ある。本発明の単離されたDNA分子は、通常関係しない他の遺伝子を含まない が、しかし天然において存在する5’及び3’非翻訳領域、たとえばプロモータ ー及びターミネーターを含むことができる。関連する領域の同定は、当業者に明 らかであろう(たとえば、Dynan and Tijan,Nature 316:774-78,1985を参 照のこと)。タンパク質に適用される場合、用語“単離された”とは、そのタン パク質が、その生来の環境以外の条件、たとえば血液及び動物組織とは別の条件 下で見出されることを示す。好ましい形においては、単離されたタンパク質は、 他のタンパク質、特に動物起源の他のタンパク質を実質的に含まない。高度に精 製された形、すなわち95%以上の純度、より好ましくは99%以上の純度でタ ンパク質を提供することが好ましい。 用語、“作用可能に連結された”とは、DNAセグメントを言及する場合前記 セグメントが、それらの意図された目的のために協力して機能し、たとえば転写 がプロモーターにおいて開始し、そしてコードセグメントを通してターミネータ ーに進行するよう配列されることを示す。 “ポリヌクレオチド”は、5’末端から3’末端に読取られるデオキシリボヌ クレオチド又はリボヌクレオチド塩基の一本鎖又は二本鎖ポリマーである。ポリ ヌクレオチドは、RNA及びDNAを包含し、そして天然源から単離され、イン ビトロで合成され、又は天然及び合成分子の組合せから調製され得る。 用語、“ポリヌクレオチド分子の相補体”とは、相補的塩基配列、及び対照配 列に比較して逆の配向を有するポリペプチド分子である。 用語、“縮重ヌクレオチド配列”とは、1又は複数の変性コドンを含むヌクレ オチドの配列(ポリヌクレオチドをコードする対照ポリヌクレオチド分子に比較 して)を示す。縮重コドンは、ヌクレオチドの異なったトリプレットを含むが、 しかし同じアミノ酸残基をコードする(すなわち、GAU及びGACトリプレッ トはAspをコードする)。 用語“プロモーター”とは、RNAポリメラーゼの結合及び転写の開始を提供 するDNA配列を含む遺伝子の部分を示す。プロモー ター配列は通常、遺伝子の5’非コード領域に見出されるが、しかし必ずしもそ うとは限らない。 “分泌シグナル配列”は、それが合成される細胞の分泌路を通してより大きな ポリペプチドを、そのポリペプチドの成分として方向づけるポリペプチド(“分 泌ペプチド”)をコードするDNA配列である。前記のより大きなポリペプチド は、分泌路を通しての移動の間、分泌ペプチドを除去するために通常分解される 。 用語“受容体”は、生物活性分子(すなわち“リガンド”)に結合し、そして 細胞上のリガンドの効果を仲介する細胞関連タンパク質を示す。膜結合受容体は 、細胞外リガンド結合ドメイン、及び典型的には、シグナルトランスダクション に関与する細胞内エフェクタードメインを含んで成る多ペプチド構造により特徴 づけられる。受容体へのリガンドの結合は、細胞におけるエフェクタードメイン と他の分子との間の相互作用を引き起こすような受容体におけるコンホメーショ ン変化をもたらす。この相互作用は、細胞の代謝の変更を誘導する。受容体−リ ガンド相互作用に関連する代謝現象は、遺伝子転写、リン酸化、脱リン酸化、サ イクリックAMP生成の上昇、細胞カルシウムの代謝、膜脂質の代謝、細胞付着 、イノシトール脂質の加水分解、及びリン脂質の加水分解を包含する。ほとんど の核受容体はまた、アミノ末端を包含する多−ドメイン構造、トランス活性化ド メイン、DNA結合ドメイン、及びリガンド結合ドメインを示す。一般的に、受 容体は、膜結合され、シトソール性又は核性であり;モノマー(たとえば甲状腺 刺激ホルモン受容体、β−アドレナリン性受容体)、又はマルチマー(たとえば PDGF受容体、成長ホルモン受容体、IL-3受容体、GM-CSF受容体、G-CSF受容体、 エリトロポイエチン受容体及びIL-6受容体)であり得る。 用語、“相補体/抗−相補体対”とは、適切な条件下で、非共有 的に会合される安定した対を形成する非同一性成分を示す。たとえば、ビオチン 及びアビジン(又はストレプタビジン)は、相補体/抗−相補体対の基本型メン バーである。他の典型的な相補体/抗−相補体対は、受容体/リガンド対、抗体 /抗原(又はハプテン又はエピトープ)対、センス/アンチセンスポリヌクレオ チド対、及び同様のものを包含する。相補体/抗−相補体対の続く解離が所望さ れる場合、その相補体/抗−相補体対は好ましくは、<109-1の結合親和性 を有する。 “可溶性タンパク質”は、細胞膜に結合されないタンパク質又はポリペプチド である。 本発明の好ましい態様においては、単離されたポリヌクレオチドは、緊縮条件 下で、配列番号1により定義されるポリヌクレオチドの類似するサイズの領域、 又はそれに対して相補的な配列にハイブリダイズするであろう。一般的に、緊縮 条件は、定義されたイオン強度及びpHで、特定の配列に関して、熱溶融点(Tm )よりも約5℃低いように選択される。Tmは、標的配列の50%が、好ましく 適合されたプローブにハイブリダイズする温度(定義されたイオン強度及びpH 下で)である。典型的な緊縮条件は、塩濃度が、pH7で、約0.02M又はそれ以 下であり、そして温度が少なくとも約60℃である条件である。前で示されたよ うに、本発明の単離されたポリヌクレオチドは、DNA及びRNAを包含する。 DNA及びRNAを単離するための方法は、当業界において良く知られている。 全RNAは、グアニジンHCl抽出、続いて、CsClグラジエントにおける遠心分 離による単離を用いて調製され得る(Chirgwinなど.,Biochemistry 18:52-94(1 979))。ポリ(A)+RNAは、Aviv and Leder,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 69:140 8-1412(1972)の方法を用いて、全RNAから調製される。相補的DNA(cDNA)は 、既 知の方法を用いて、ポリ(A)+RNAから調製される。次に、Zsig9ポリペプチドを コードするポリヌクレオチドが、たとえばハイブリダイゼーション又はPCRに より同定され、そして単離される。 さらに、本発明は、他の種からの相当(counterpart)ポリペプチド及びポリヌ クレオチド(オルト体又はパラ体)を提供する。特に注目すべきものは、他の哺 乳類種、たとえばネズミ、ラット、ブタ、羊、ウシ、イヌ、ネコ、ウマ及び他の 霊長類タンパク質からのZsig9ポリペプチドである。ヒトタンパク質の種相同体 は、従来のクローニング技法と共に、本発明により提供される情報及び組成物を 用いてクローン化され得る。たとえば、cDNAは、タンパク質を発現する組織又は 細胞型から得られるmRNAを用いてクローン化され得る。mRNAの適切な源は、本明 細書に開示される配列から企画されたプローブによりノザンブロットをプローブ することによって同定され得る。次に、ライブラリーが、細胞系の陽性組織のmR NAから調製される。次に、Zsig9−コードのcDNAが、種々の方法により、たとえ ば完全な又は部分的なヒトcDNAにより、又は開示された配列に基づいての1又は 複数組の縮重プローブによりプロービングすることによって単離され得る。cDNA はまた、本明細書に開示される配列から企画されたプライマーを用いて、ポリメ ラーゼ連鎖反応、又はPCR(Mullis、アメリカ特許第4,683,202号)を用いて クローン化され得る。追加の方法においては、cDNAライブラリーが、宿主細胞を 形質転換し、又はトランスフェクトするために使用され得、そして注目のcDNAの 発現がZsig9に対する抗体により検出され得る。類似する技法がまた、ゲノムク ローンの単離にも適用され得る。 当業者は、配列番号1及び2、16及び17、18及び19に開示される配列 がヒトZsig9遺伝子及びポリペプチドの特異的対立遺伝子を表わし、そして対立 遺伝子変異及び他のスプライシングが生 じることが予測されることを認識するであろう。対立遺伝子変異体が、標準的方 法に従って、異なった個人からのcDNA又はゲノムライブラリーをプローブするこ とによってクローン化され得る。配列番号1に示されるDNA配列の対立遺伝子 変異体、たとえばサイレント突然変異を含むそれらの変異体、及び突然変異がア ミノ酸配列変化をもたらしているそれらの変異体は、配列番号3,4,5及び6 の対立遺伝子変異体であるタンパク質のように、本発明の範囲内である。 さらに、本発明のポリヌクレオチドは、DNA合成機を用いて合成され得る。 現在、選択の方法は、ホスホラミジット方法である。遺伝子又は遺伝子フラグメ ントの二本鎖DNAの個々の相補的鎖が別々に製造される。短いDNAフラグメ ント(60〜80bp)の生成は、相補的鎖を合成し、そして次に、それらをアニ ーリングすることによって達成され得る。より長いDNA分子の生成のためには 、化学的DNA合成の間、個々のサイクルのカップリング効率は、めったに10 0%ではない。この問題を克服するために、合成遺伝子(二本鎖)が、長さ20 〜100個のヌクレオチドである一本鎖フラグメントからモデューラー形でアセ ンブルされる。 合成遺伝子を構築するための1つの方法は、それぞれ、20〜60個のヌクレ オチドである、一組のオーバーラピングする相補的なオリゴヌクレオチドの初期 生成を必要とする。前記鎖の配列が計画され、その結果、アニーリングの後、遺 伝子の2つの末端セグメントが一列整列され、ブラント末端が得られる。遺伝子 の個々の内部セクションは、隣接するセクションと共に、正確に塩基対に企画さ れる相補的3’及び5’末端延長部を有する。従って、遺伝子がアセンブリーさ れた後、工程を完結するための唯一残る必要条件は、T4 DNAリガーゼにより、2 本の鎖の主鎖にそってニックをシーリン グすることである。タンパク質コード配列の他に、合成遺伝子は、クローニング ベクターの制限エンドヌクレアーゼ部位中への挿入を促進する末端配列により企 画され得、そして転写及び翻訳の正しい開始及び終結のためのシグナルを含む他 の配列がまた付加されるべきである。Glick,Bernard R.and Jack J.Pasterna k,Molecular Biotechnology,Principles & Applications of Recombinant DNA ,(ASM Press,Washington,D.C.1994)、Itakura,K.など.Synthesis and use of synihetic oligonucleotides.Annu.Rev.Biochem.53:323-356(1984)、 及びClimie,S.など.Chemical synthesis of the thmidylate synthase gene. Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:633-637(1990)を参照のこと。 当業者は、配列番号1,2,3,4,5及び6に開示される配列がヒトの単一 の対立遺伝子を表わすことを理解するであろう。それらの配列の対立遺伝子変異 体は、標準的方法に従って、異なった個人からのcDNA又はゲノムライブラリーを プローブすることによって、クローン化され得る。 さらに、本発明は、他の種からの相当するポリペプチド及びポリヌクレオチド (種オルトローグ)を提供する。特に興味あるものは、他の哺乳類種、たとえば ネズミ、ブタ、羊、ウシ、イヌ、ネコ、ウマ及び他の霊長類からのZsig9ポリペ プチドである。ヒトZsig9タンパク質の種オルトローグは、従来のクローニング 技法と共に、本発明により提供される情報及び組成物を用いてクローン化され得 る。たとえば、cDNAは、タンパク質を発現する組織又は細胞型から得られるmRNA を用いてクローン化され得る。mRNAの適切な源は、本明細書に開示される配列か ら企画されたプローブによりノザンブロットをプローブすることによって同定さ れ得る。次に、ライブラリーが、陽性組織又は細胞系のmRNAから調製される。次 に、タンパク 質をコードするcDNAが、種々の方法により、たとえば完全な又は部分的ヒト又は マウスcDNAにより、又は開示された配列に基づいての1又は複数組の変性プロー ブによりプローブすることによって単離され得る。cDNAはまた、本明細書に開示 される配列から企画されたプライマーを用いて、ポリメラーゼ鎖反応、又はPC R(Mullis、アメリカ特許第4,683,202号)を用いてクローン化され得る。追加 の方法においては、cDNAライブラリーが、宿主細胞を形質転換し、又はトランス フェクトするために使用され得、そして興味あるcDNAの発現がタンパク質に対す る抗体により検出され得る。類似する技法がまた、ゲノムクローンの単離により 適用され得る。使用され、そして請求されるように、用語、“配列番号2〜6, 17,20,19及び21により定義されるポリペプチドをコードする単離され たポリヌクレオチド”とは、配列番号2〜6,17,20,19及び21のポリ ペプチドのすべての対立遺伝子変異体及び種オルト体を包含する。 本発明はまた、配列番号2,3,4,5又は6のポリペプチドに対して実質的 に相同である単離されたタンパク質ポリペプチド及びそれらの種オルトローグも 提供する。“単離された”とは、その天然の環境、たとえば血液及び動物組織以 外の状態に見出されるタンパク質又はポリペプチドを意味する。好ましい形にお いて、その単離されたポリペプチドは、他のポリペプチド、特に動物起源の他の ポリペプチドを実質的に有さない。高度に精製された形、すなわち95%以上の 純度、より好ましくは99%以上の純度でポリペプチドを提供することが好まし い。用語“実質的に相同”とは、配列番号2に示される配列に対して50%、好 ましくは60%、より好ましくは少なくとも80%の配列同一性を有するポリペ プチド又はそれらの種オルトローグを示すために、本明細書において使用される 。そのようなポリペプチドは、配列番号2又はその種オルトローグに対して、よ り好ましくは少なくとも90%同一であり、そして最とも好ましくは95%又は それ以上同一であろう。%配列同一性は、従来の方法により決定される。たとえ ばAltschulなど.,Bull .Math.Bio. 48:603-616,1986及びHenikoff and Heni koff,Proc .Natl.Acad.Sci.USA 89:10915-10919,1992を参照のこと。手短 に言及すれば、2種のアミノ酸配列が、10のギャップ開始ペナルティー、1の ギャップ拡張ペナルティー、及び表2(アミノ酸は標準の1文字コードにより示 される)に示されるようなHenikoff and Henikoff(前記)の“blosum 62”評点マ トリックスを用いて、その整合評点を最適化するために整合される。 次に、最適な整合の%同一性が次のようにして計算される: ポリヌクレオチド分子の配列同一性が、上記に開示されるような割合を用いて 、類似する方法により決定される。 実質的に相同のタンパク質及びポリペプチドは、1又は複数のアミノ酸置換、 欠失又は付加を有するものとして特徴づけられる。それらの変化は好ましくは、 保存的アミノ酸置換(表3を参照のこと)及びタンパク質又はポリペプチドの折 りたたみ又は活性に実質的に影響を及ぼさない他の置換;小さな欠失、典型的に は1〜約30 個のアミノ酸の欠失;及び小さなアミノ−又はカルボキシル−末端の延長、たと えばアミノ−末端メチオニン残基、又は約20〜25個までの残基の小さなリン カーペプチドの延長、又は精製を促進する小さな延長(親和性標識)、たとえば ポリ−ヒスチジン部分、プロテインA(Nilssonなど.,EMBO J4:1075,1985;Ni lssonなど.,Methods Enzymol. 198:3,1991)、グルタチオンSトランスフェラ ーゼ(Smith and Johnson,Gene 67:31,1988)、又は他の抗原性エピトープ又は 結合ドメインの延長であるマイナーな性質のものである。一般的には、Fordなど .,Protein Expression and Purification 2:95-107,1991を参照のこと。親和 性標識をコードするDNAは、商業的供給者(たとえば、Pharmacia Biotech,Pi scataway,NJ;New England Biolabs,Beverly,MA)から入手できる。 本発明のタンパク質はまた、20個の標準アミノ酸の他に、天然に存在しない アミノ酸残基を含んで成ることができる。天然に存在しないアミノ酸は、トラン ス−3−メチルプロリン、2,4−メタノプロリン、シス−4−ヒドロキシプロ リン、トランス−4−ヒドロキシプロリン、N−メチル−グリシン、アロ−トレ オニン、メチルトレオニン、ヒドロキシエチル−システイン、ヒドロキシエチル ホモシステイン、ニトログルタミン、ホモグルタミン、ピペコリン酸、tert−ロ イシン、ノルバリン、2−アザフェニルアラニン、3−アザフェニルアラニン、 4−アザフェニルアラニン、4−フルオロフェニルアラニン、4−ヒドロキシプ ロリン、6−N−メチルリシン、2−アミノイソ酪酸、イソバリン及びα−メチ ルセリンを包含する。天然に存在しないアミノ酸残基をタンパク質中に導入する ためのいくつかの方法が、当業界において知られている。たとえば、化学的にア ミノアシル化されたサプレッサーtRNAを用いてナンセンス突然変異が抑制される インビトロ系が使用され得る。アミノ酸を合成し、そしてtRNAをアミノアシル化 するための方法は、当業界において知られている。ナンセンス突然変異を含むプ ラスミドの転写及び翻訳は、E.コリS30抽出物及び市販の酵素及び他の試薬 を含んで成る無細胞系において実施される。タンパク質は、クロマトグラフィー により精製される。たとえば、Robertsonなど.,J .Am.Chem.Soc. 113:2722 ,1991;Ellmanなど.,Meth .Enzy mol. 202:301,1991;Chungなど.,Science 259:806-09,1993;及びChungなど .,Proc .Natl.Acad.Sci.USA 90:10145-49,1993を参照のこと。第2の方法 においては、翻訳は、突然変異誘発されたmRNA及び化学的にアミノアシル化され たサプレッサーtRNAのマイクロインジェクションによりアフリカツメガエル卵母 細胞において行なわれる(Turcattiなど.,J .Biol.Chem. 271:19991-98,199 6)。第3の方法においては、E.コリ細胞が、置換される予定である天然のア ミノ酸(たとえば、フェニルアラニン)の不在下で及び所望の天然に存在しない アミノ酸(たとえば、2−アザフェニルアラニン、3−アザフェニルアラニン、 4−アザフェニルアラニン又は4−フルオロフェニルアラニン)の存在下で培養 される。天然的に存在しないアミノ酸は、その天然の対応物の代わりにタンパク 質中に導入される。Koideなど.,Biochem. 33:7470-46,1994を参照のこと。天 然に存在するアミノ酸残基は、インビトロ化学的修飾により天然的に存在しない 種に転換され得る。化学的修飾は、置換の範囲をさらに拡張するために特定部位 の突然変異誘発と組合され得る(Wynn and Richards,Protein Sci. 2:395-403 ,1993)。 限定された数の非保存性アミノ酸、遺伝子コードによりコードされないアミノ 酸、天然的に存在しないアミノ酸、及び不自然な(unnatural)アミノ酸が、Zsig 9*アミノ酸残基のために置換され得る。“不自然なアミノ酸”は、タンパク質 合成の後、修飾され、そして/又はそれらの側鎖に標準的アミノ酸の側鎖とは異 なる化学構造を有する。不自然なアミノ酸は、化学的に合成され得、又は好まし くは、商業的に入手でき、そしてピペコリン酸、チアゾリジンカルボン酸、デヒ ドロプロリン、3−及び4−メチルプロリン及び3,3−ジメチルプロリンを包 含する。 本発明のポリペプチドにおける必須アミノ酸は、当業界において知られている 方法、たとえば部位特定突然変異誘発又はアラニン−走査突然変異誘発により同 定され得(Cunningham and Wells,Science 244,1081-1085,1989;Bassなど. ,Proc .Natl.Acad.Sci.USA 88:4498-502,1991)。後者の技法においては 、単一のアラニン突然変異が分子中のあらゆる残基において導入され、そして得 られる変異体分子が、前記分子の活性に対して必須であるアミノ酸残基を同定す るために、生物学的活性(たとえば、リガンド結合及びシグナルトランスダクシ ョン)について試験される。リガンドタンパク質相互作用の部位はまた、核磁気 共鳴、結晶学、又は光親和性ラベリングのような技法により決定されるように、 結晶構造の物理的分析により決定され得る。たとえば、de Vosなど.,Science 255 :306-312,1992;Smithなど.,J .Mol.Biol224:899-904,1992;Wlodaver など.,FEBS .Lett309:59-64,1992を参照のこと。必須アミノ酸の同定はまた 、関連するファミリーメンバーとの相同性の分析からも推定され得る。 複数アミノ酸置換は、突然変異誘発及びスクリーニングの既知方法、たとえば Reidhaar-Olson and Sauer(Science 241:53-57,1988)又はBowie and Sauer(Pr oc .Natl.Acad.Sci.USA 86:2152-2156,1989)により開示される方法を用い て、行なわれ、そして試験され得る。手短に言及すれば、それらの著者は、ポリ ペプチドにおける複数の位置を同時ランダム化し、機能的ポリペプチドをスクリ ーニングし、そして次に、個々の位置での可能な置換の範囲を決定するために、 突然変異誘発されたポリペプチドを配列決定するための方法を開示する。使用さ れ得る他の方法は、ファージディスプレイ(たとえば、Lowmanなど.,Biochem. 30:10832-10837,1991;Ladnerなど.,アメリカ特許第5,223,409号;Huse,WIP O 公開WO 92/06204)及び特定領域の突然変異誘発(Derbyshireなど.,Gene 46:14 5,1986;Nerなど.,DNA 7:127,1988)を包含する。 上記に開示されたような突然変異誘発方法は、宿主細胞中にクローン化された 突然変異誘発されたポリペプチドの活性を検出するために高処理量の自動化され たスクリーニング方法と組合され得る。これに関しての好ましいアッセイは、下 記に記載される、細胞増殖アッセイ及びバイオセンサに基づくリガンド−結合ア ッセイを包含する。活性タンパク質又はその一部(たとえば、リガンド−結合フ ラグメント)をコードする、突然変異誘発されたDNA分子が、宿主細胞から回 収され、そして近代的装置を用いて急速に配列決定され得る。それらの方法は、 注目のポリペプチドにおける個々のアミノ酸残基の重要性の迅速な決定を可能に し、そして示唆の構造のポリペプチドに適用され得る。 上記で論じられた方法を用いて、当業者は、配列番号2に対して実質的に相同 である種々のポリペプチド、又はその対立遺伝子変異体を調製することができ、 そして野生型タンパク質の性質を保持することができる。本明細書において表わ され、そして請求されるように、用語、“配列番号2により定義されるようなポ リペプチド”とは、ポリペプチドのすべての対立遺伝子変異体及び種オルトロー グを包含する。 十分な長さのポリペプチド、タンパク質フラグメント(たとえば、リガンド結 合フラグメント)及び融合ポリペプチドを包含する、本発明のタンパク質ポリペ プチドは、従来の技法に従って、遺伝子的に構築された宿主細胞において生成さ れ得る。適切な宿主細胞は、外因性DNAにより形質転換され又はトランスフェ クトされ、そして培養物において増殖され得るそれらの細胞型であり、そして細 菌、菌類細胞及び培養された高等真核細胞を包含する。真核細胞、特に多細胞生 物の培養細胞が好ましい。クローン化されたDNA分子を操作し、そして種々の 宿主細胞中に外因性DNAを導入するための技法は、Sambrookなど.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual ,2nd ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Pre ss,Cold Spring Harbor,NY,(1989)、及びAusubelなど.,前記により開示され る。 一般的に、Zsig9ポリペプチドをコードするDNA配列は、その発現のために 必要とされる他の遺伝的要素、たとえば一般的に、発現ベクター内の転写プロモ ーター及びターミネーターに作用可能に連結される。ベクターはまた、通常、1 又は複数の選択マーカー及び1又は複数の複製起点を含むであろうが、しかし当 業者は、一定の系内で、選択マーカーが別のベクター上に供給され得、そして外 因性DNAの複製が宿主細胞ゲノム中への組込みにより提供され得ることを認識 するであろう。プロモーター、ターミネーター、選択マーカー、ベクター及び他 の要素の選択は、当業者のレベルの範囲内の通常の事である。多くのそのような 要素は文献に記載されており、そして商業的供給者を通して入手できる。 Zsig9ポリペプチドを、宿主細胞の分泌経路中に方向づけるために、分泌シグ ナル配列(または、リーダー配列、プレプロ配列又はプレ配列としても知られて いる)が、発現ベクターに供給される。分泌シグナル配列は、前記タンパク質の 配列であり得、又はもう1つの分泌されるタンパク質(たとえばt-PA)に由来し 、又は新たに合成され得る。分泌シグナル配列は、Zsig9 DNA配列に、正しく読 取り枠を整合して連結される。分泌シグナル配列は通常、注目のポリペプチドを コードするDNA配列の5’側に位置するが、但し一定のシグナル配列は、注目 のDNA配列の他の場所に位置すること もできる(たとえば、Welchなど.,アメリカ特許第5,037,743号;Hollandなど. ,アメリカ特許第5,143,830号を参照のこと)。 培養された哺乳類細胞はまた、本発明内の好ましい宿主である。外因性DNA を哺乳類宿主細胞中に導入するための方法は、リン酸カルシウム−仲介トランス フェクション(Wiglerなど.,Cell 14:725,1978;Corsaro and Pearson,Somati c Cell Genetics 7:603,1981;Graham and Van der Eb,Virology 52:456,1973 )、エレクトロポレーション(Neumannなど.,EMBO J1:841-845,1982)、DEAE −デキストラン仲介トランスフェクション(Ausubelなど.,eds.,Current Proto cols in Molecular Biology ,John Wiley and Sons,Inc.,NY,1987)、及びリ ポソーム−仲介トランスフェクション(Hawley-Nelson,など.,Focus 15:73,1 993;Ciccaroneなど.,Focus 15:80,1993)を包含する(それらの文献は引用に より本明細書中に組込まれる)。培養された哺乳類細胞における組換えポリペプ チドの生成は、たとえばLevinsonなど.,アメリカ特許第4,713,339号;Hagenな ど.,アメリカ特許第4,784,950号;Palmiterなど.,アメリカ特許第4,579,821号 ;及びRingold、アメリカ特許第4,656,134号(それらは引用により本明細書に組 込まれる)により開示される。好ましい培養された哺乳類細胞は、COS-1(ATCC番 号CRL 1650)、COS-7(ATCC番号CRL 1651)、BKK(ATCC No.CRL 1632)、BHK 570細 胞(ATCC受託番号10314)、293(ATCC番号CRL 1573;Grahamなど.,J .Gen.Virol. 36:59-72,1977)、及びチャイニーズハムスター卵巣(たとえば、CHO-Kl;ATCC 番号CCL 61)細胞系を包含する。追加の適切な細胞系は、当業界において知られ ており、そして公共寄託機関、たとえばAmerican Type Culture Collection,Ro ckville,Marylandから入手できる。一般的に、強い転写プロモーター、たとえ ばSV-40又はサイトメガロ ウィルスからのプロモーターが好ましい。たとえば、アメリカ特許第4,956,288 号を参照のこと。他の適切なプロモーターは、メタロチオネイン遺伝子からのプ ロモーター(アメリカ特許第4,579,821号及び第4,601,978号;それらは引用によ り本明細書中に組込まれる)、及びアデノウィルス主要後期プロモーターを包含 する。 薬物選択は一般的に、外来性DNAが挿入されている培養された哺乳類細胞を 選択するために使用される。そのような細胞は通常、“トランスフェクタント” として言及される。選択剤の存在下で培養され、そしてそれらの子孫に注目の遺 伝子を伝達することができる細胞は、“適切なトランスフェクタント”として言 及される。好ましい選択マーカーは、抗生物質ネオマイシンに対する耐性をコー ドする遺伝子である。選択は、ネオマイシン型薬物、たとえばG-418又は同様の ものの存在下で実施される。“増幅”として言及される方法である選択系は、注 目の遺伝子の発現レベルを高めるためにも使用される。増幅は、低レベルの選択 剤の存在下でトランスフェクタントを培養し、そして次に、導入された遺伝子の 生成物を高レベルで生成する細胞を選択するために選択剤の量を高めることによ って実施される。好ましい増幅可能選択マーカーは、メトトレキセートに対する 耐性を付与するジヒドロ葉酸レダクターゼである。他の耐薬物性遺伝子(たとえ ば、ヒグロマイシン耐性、複数薬物耐性、ピューロマイシンアセチルトランスフ ェラーゼ)もまた、使用され得る。 他の高等真核細胞、たとえば昆虫細胞、植物細胞及び鳥類細胞もまた、宿主と して使用され得る。昆虫細胞の形質転換、及びそこにおける外来性ポリペプチド の生成は、Guarinoなど.,アメリカ特許第5,162,222号;Bangなど.,アメリカ特 許第4,775,624号;及びWIPO公開WO 94/06463(それらは引用により本明細書に組 込まれ る)により開示される。植物細胞において遺伝子を発現するためのベクターとし てのアグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)の使用は、 Sinkarなど.,J .Biosci.(Bangalore) 11:47-58,1987により再考されている 。 菌類細胞、たとえば酵母細胞、及び特に、サッカロミセス(Saccharomyces)属 の細胞はまた、タンパク質フラグメント又はポリペプチド融合体を生成するため に、本発明内で使用され得る。外因性DNAにより酵母細胞を形質転換し、そし てそれから組換えポリペプチドを生成するための方法は、たとえばKawasaki、ア メリカ特許第4,599,311号;Kawasakiなど.,アメリカ特許第4,931,373号;Brake 、アメリカ特許第4,870,008号;Welchなど.,アメリカ特許第5,037,743号;及び Murrayなど.,アメリカ特許第4,845,075号(それらは引用により本明細書中に組 込まれる)により開示される。形質転換された細胞は、選択マーカー、通常、耐 薬物性、又は特定の栄養物(たとえばロイシン)の不在下で増殖する能力により 決定される表現型により選択される。酵母への使用のための好ましいベクター系 は、グルコース含有培地における増殖により形質転換された細胞の選択を可能に する、Kawasakiなど.(アメリカ特許第4,931,373号)により開示されるPOT1ベクタ ー系である。酵母への使用のための適切なプロモーター及びターミネーターは、 解糖酵素遺伝子(たとえば、Kawasaki、アメリカ特許第4,599,311号;Kingsman など.,アメリカ特許第4,615,974号;及びBitter、アメリカ特許第4,977,092号 を参照のこと;それらは引用により本明細書に組込まれる)、及びアルコールデ ヒドロゲナーゼ遺伝子からのものを包含する。また、アメリカ特許第4,990,446 号;第5,063,154号;第5,139,936号;及び第4,661,454号(引用により本明細書 に組込まれる)を参照のこと。他の酵母、たとえばハンセヌラ・ポリモルフ ァ(Hansenula polymorpha)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyc es pombe)、クルイベリミセス・ラクチス(Kluyveromyces lactis)、クルイベ ロミセス・フラギリス(Kluyveromyces fragilis)、ウスチラゴ・マイジス(Ust ilago maydis)、ピチア・パストリス(Pichia pastoris)、ピチア・グイレルモン ジ(Pichia guillermondii)及びカンジダ・マルトサ(Candida maltosa)のため の形質転換系は、当業界において知られている。たとえば、Gleesonなど.,J .G en.Microbiol. 132:3459-3465,1986及びCregg、アメリカ特許第4,882,279号 を参照のこと。 アスペルギラス細胞は、McKnightなど.,アメリカ特許第4,935,349号の方法に 従って使用され得る。アクレモニウム・クリソゲナム(Acremonium chrysogenum )を形質転換するための方法は、Suminoなど.,アメリカ特許第5,162,228号によ り開示される。ニューロスポラ(Neurospora)を形質転換するための方法は、La mbowitz、アメリカ特許第4,486,533号により開示される。 形質転換された又はトランスフェクトされた宿主細胞は、選択された宿主細胞 の増殖のために必要とされる栄養物及び他の成分を含む培養培地において、従来 の方法に従って培養される。種々の適切な培地、たとえば定義された培地及び複 合培地は、当業界において知られており、そして一般的には、炭素源、窒素源、 必須アミノ酸、ビタミン及び鉱物を含む。培地はまた、必要とされる場合、成長 因子又は血清のような成分も含むことができる。増殖培地は一般的に、外因的に 付加されたDNAを含む細胞を、たとえば発現ベクター上に担持される選択マー カーにより補足され、又は宿主細胞中に同時トランスフェクトされる必須栄養物 における薬物選択又は栄養欠乏により選択するであろう。 本発明の1つの観点においては、新規タンパク質が培養された細 胞により生成され、そして細胞がタンパク質のための単独又は複数の受容体、及 び天然のリガンドのアゴニスト及びアンタゴニストについてスクリーンするため に使用される。 本発明のタンパク質は、胎盤、心臓及び肝臓の成長又は発達を増強するために 有用である。Zsig9が、培養された細胞を用いてインビトロで、又は適切なモデ ルへの本発明の分子を投与することによってインビボで測定される。たとえば、 Zsig9トランスフェクトされた(又は同時トランスフェクトされた)発現宿主細 胞がアルギネート環境に固定され、そして受容体動物中に注入され得る(移植さ れ得る)。アルギネート−ポリ−L−リシン微封入、透過選択膜封入及び拡散チ ャンバーがトランスフェクトされた哺乳類細胞又は一次哺乳類細胞を取り込むた めの手段として記載されている。それらのタイプの非−免疫原性“封入”又は微 小環境は、微小環境中への栄養物の移行を可能にし、そしてまた、環境バリヤー を通して捕獲された細胞により分泌されるか又は開放されるタンパク質及び他の 高分子の受容体動物への拡散を可能にする。最とも重要なことには、カプセル又 は微小環境は、受容体動物の免疫応答から外来性の固定された細胞をマスクし、 そして保護する。そのような微小環境は、注入された細胞の寿命を、数時間又は 数日(裸の細胞)から数週間(固定された細胞)まで延長することができる。 アルギネート系は、固定された細胞を生成するための単純且つ迅速な手段を提 供する。アルギネート系を生成するために必要とされる材料は容易に入手でき、 そして比較的安価である。製造されると、そのアルギネート系は、その系を用い て得られるデータに基づいて、インビトロ及びインビボの両者で、比較的強く且 つ耐久性のあるものである。そのアルギネート系は容易に操作でき、そして方法 論は多くの系の調製のために評価できる。典型的な方法においては 、3%アルギネートが無菌中に調製され、そして濾過される。アルギネート系の 調製の直前、アルギネート溶液は再び濾過される。約50%の細胞懸濁液(約5 ×105〜約5×107個の細胞/mlを含む)が、3%アルギネート溶液と共に混 合される。そのアルギネート/細胞の懸濁液1mlが、約15分間にわたって、1 00mMの濾過された無菌CaCl2溶液に押出され、“系”が形成される。次に、押 出された系が50mMのCaCl2溶液中に移され、そして次に、25mMのCaCl2溶液中 に移される。次に、系が脱イオン水によりすすがれ、その後、ポリ−L−リシン の0.01%溶液においてインキュベートすることによって系を被覆する。最終的に 、系は乳酸塩化されたリンガー液によりすすがれ、そしてその溶液から注射器( 針はない)中に引き抜かれる。次に、大きな孔の針がその注射器に付けられ、そ して系が、乳酸塩化されたリンガー液の最少体積で、受容体中に腹腔内注射され る。 本発明のタンパク質をアッセイするための他のインビボアプローチは、ウィル ス供給系を包含する。この目的のための典型的なウィルスは、アデノウィルス、 ヘルペスウィルス、ワクシニアウィルス及びアデノ関連ウィルス(AAV)を包 含する。アデノウィルス、すなわち二本鎖DNAウィルスは現在、異種核酸の供 給のための最良に研究された遺伝子トランスファーベクターである(再考のため には、T.C.Beckerなど.,Meth.Cell Biol.43:161-89(1994);及びJ.T.Do uglas and D.T.Curiel,Science & Medicine 4:44-53(1997)を参照のこと)。 アデノウィルスシステムはいくつかの利点を提供する:アデノウィルスは、(i )比較的大きなDNA挿入体を収容することができ;(ii)高い力価で増殖され ;(iii)広範囲の哺乳類細胞型を感染することができ;そして(iv)異なった プロモーターを含む多数の利用できるベクターと共に使用され得 る。また、アデノウィルスは血流において安定しているので、それらは静脈内注 射により投入され得る。アデノウィルス遺伝子供給に関するいくつかの欠点(特 に、遺伝子療法に関して)は、(i)宿主ゲノム中への非常に低い効率での組込 み;(ii)主にエピソーム形での存在;及び(iii)アデノウィルスの再投与を 妨げる、投与されたウィルスに対する宿主の免疫応答を包含する。 アデノウィルスゲノムの一部を欠失することによって、異種DNAの大きな挿 入体(7kbまでの)が収容され得る。それらの挿入体は、直接的な連結により、 又は同時トランスフェクトされたプラスミドによる相同組換えにより、ウィルス DNA中に導入され得る。典型的な系においては、必須E1遺伝子がウィルスベ クターから欠失され、そしてそのウィルスは、E1遺伝子が宿主細胞(すなわち ヒト293細胞系)により供給されるまで、複製しないであろう。損なわれてい ない動物に静脈内投与される場合、アデノウィルスは主に、肝臓を標的化する。 アデノウィルス供給系がE1遺伝子欠失を有する場合、そのウィルスは宿主細胞 において複製することができない。しかしながら、宿主の組織(すなわち、肝臓 )は、その異種タンパク質を発現し、そしてプロセシングするであろう(そして 、シグナル配列が存在する場合、分泌するであろう)。分泌されたタンパク質は 、高度に血管化された(highly vascularized)肝臓において循環に侵入し、そし て感染された動物に対する効果が決定され得る。 アデノウィルス系はまた、インビトロで、タンパク質生成のために使用され得 る。アデノウィルス感染された非−293細胞を、その細胞が急速に分裂しない 条件下で培養することによって、その細胞は延長された期間、タンパク質を生成 することができる。たとえば、BHK細胞は、細胞工場において集密的に増殖せ しめられ、次 に、注目の分泌されるタンパク質をコードするアデノウィルスベクターに暴露さ れる。次に、細胞が無血清条件下で増殖せしめられ、有意な細胞分裂を伴わない で、感染された細胞の数週間の生存を可能にする。あるいは、アデノウィルスベ クター感染された293S細胞が、有意な量のタンパク質を生成するために、比較的 高い細胞密度で懸濁培養において増殖せしめられ得る(A.Garnierなど.,Cytot echnol.15:145-55(1994)を参照のこと)。いづれかのプロトコールにより、 発現され、分泌された異種タンパク質は、細胞培養上清液から反復して単離され 得る。感染された293S細胞生成プロトコールによれば、分泌されていないタンパ ク質がまた、効果的に得られる。 タンパク質の単離: 発現された組換え体ポリペプチド(又はキメラポリペプチド)は、分別及び/ 又は従来の精製方法及び媒体を用いて精製され得る。硫酸アンモニウム沈殿及び 酸又はカオトロピック剤抽出がサンプルの分別のために使用され得る。典型的な 精製段階は、ヒドロキシアパタイト、サイズ排除、FPLC及び逆相高性能液体クロ マトグラフィーを包含する。適切なアニオン交換媒体は、誘導体化されたデキス トラン、アガロース、セルロース、ポリアクリルアミド、特別なシリカ及び同様 のものを包含する。PEI,DEAE,QAE及びQ誘導体が好ましく、そしてDEAE Fast- Flow Sepharose(Pharmacia,Piscataway,NY)が特に好ましい。典型的なクロマ トグラフィー用媒体は、フェニル、ブチル、又はオクチル基により誘導体化され たもの、たとえばフェニル−Sepharose FF(Pharmacia)、Toyopearlブチル650(To so Haas,Montgomeryville,PA)、オクチル−Sepharose(Pharmacia)及び同様 のもの;又はポリアクリル樹脂、たとえばAmberchrom CG71(Toso Haas)及び同 様のものを包含する。適切な固体支持 体は、ガラスビーズ、シリカ基材の樹脂、セルロース樹脂、アガロースビーズ、 架橋されたアガロースビーズ、ポリスチレンビーズ、架橋されたポリアクリルア ミド樹脂、及びそれらが使用される条件下で不溶性である同様のものを包含する 。それらの支持体は、アミノ基、カルボキシル基、スルフヒドリル基、ヒドロキ シル基及び/又は炭水化物成分によるタンパク質の結合を可能にする反応性基に より変性され得る。カップリング化学の例は、臭化シアン活性化、N−ヒドロキ シスクシンイミド活性化、エポキシド活性化、スルフヒドリル活性化、ヒドラジ ド活性化、及びカルボジイミドカップリング化学のためのカルボキシル及びアミ ノ誘導体を包含する。それらの及び他の固体媒体は当業界において良く知られて おり、そして広く使用されており、そして商業的供給者から入手できる。支持媒 体に受容体ポリペプチドを結合するための方法は当業界において良く知られてい る。特定方法の選択は、通常のことであり、そして選択された支持体の性質によ り一部決定される。たとえば、Affinity Chromatograpy:Principles & Methods ,Pharmacia LKB Biotechnology,Uppsala,Sweden,1988を参照のこと。 本発明のポリペプチドは、それらの性質の活用により単離され得る。たとえば 、固定された金属イオン吸着(IMAC)クロマトグラフィーは、ヒスチジンに富ん でいるタンパク質を精製するために使用され得る。手短に言及すれば、ゲルがま ず、二価金属イオンにより荷電され、キレートが形成される(Sulkowski,Trends in Biochem. 3:1-7,1985)。ヒスチジンに富んでいるタンパク質が、使用され る金属イオンに依存して、異なった親和性を有するこのマトリックスに吸着され 、そして競争溶出、pHの低下、又は強いキレート化剤の使用により溶出される であろう。他の精製方法は、レクチン親和性クロマトグラフィー及びイオン交換 クロマトグラフィーによ るグリコシル化されたタンパク質の精製を包含する(Methods in Enzymol.,Vol .182,“Guide to Protein Purification”,M.Deutscher,(ed.),Acad.Pre ss,San Diego,1990,pp.529-39)。本発明のさらなる態様においては、興味あ るポリペプチド、及び親和性標識(たとえばマルトース−結合タンパク質、免疫 グロブリンドメイン)の融合体が、精製を促進するために構成され得る。 用途: 腫瘍細胞におけるZsig9の過剰発現は、Zsig9が癌のためのインジケーターと して使用され得ることを示す。従って、Zsig9の抗体は、Zsig9の存在及び従っ て、下記に説明されるように、癌の存在を決定するための診断薬として使用され 得る。さらに、放射性同位体によりラベルされているか、又はトキシンにより融 合された抗体が、癌を処理するための治療剤として使用され得る。Zsig9 cDNAに 由来するアンチセンスヌクレオチドはまた、腫瘍細胞の増殖を阻害するための治 療剤としても使用され得る。 適切な検出できる分子は、ポリペプチド又は抗体に直接的に又は間接的に結合 され得、そして放射性核種、酵素、基質、補因子、インヒビター、螢光マーカー 、化学発光マーカー、磁気粒子及び同様のものを包含する。適切な細胞毒性分子 は、ポリペプチド又は抗体に直接的に又は間接的に結合され、そして細菌性又は 植物性毒素(たとえばジフテリア毒素、プソイドモナス内毒素、リシン、アブリ ン及び同様のもの)、並びに治療用放射性核種、たとえばヨウ素−131、レニ ウム−188又はイットニウム−90を包含する(ポリペプチド又は抗体に直接 的に結合されるか、又はキレート化成分の手段を通して間接的に結合される)。 ポリペプチド又は抗体はまた、細胞毒性薬物、たとえばアドリアマイシンにも接 合され得る。検出できるか又は細胞毒性分子の間接的な結合のためには、検出で きるか、又は細胞毒性分子が相補的/抗相補的対メンバーにより接合され得、こ こで他のメンバーがポリペプチド又は抗体部分に結合される。それらの目的のた めには、ビオチン/ストレプタビジンは、典型的な相補的/抗相補的対である。 もう1つの態様においては、ポリペプチド−トキシン融合タンパク質又は抗体 /フラグメント−トキシン融合タンパク質が、標的化された細胞又は組織阻害又 は切除(たとえば、癌細胞又は組織を処理するために)のために使用され得る。 あるいは、ポリペプチドが多機能ドメイン(すなわち、活性化ドメイン又はリガ ンド結合ドメイン、及び標的化ドメイン)を有する場合、その標的化ドメインの みを含む融合タンパク質は、検出できる分子、細胞毒性分子又は相補的分子を、 注目の細胞又は組織型に向けるために適切である。ドメインのみの融合タンパク 質が相補的分子を含む場合、抗相補的分子は、検出できる又は細胞毒性分子に接 合され得る。従って、そのようなドメイン−相補性分子融合タンパク質は、一般 的な相補性−検出可能/細胞毒性分子接合体の細胞/組織−特異的供給のための 一般的な標的化ビークルを表わす。 もう1つの態様においては、ポリペプチド−サイトカイン融合タンパク質又は 抗体/フラグメント−サイトカイン融合タンパク質が、インビトロ細胞毒性(た とえば、腫瘍標的物に対するモノクローナル抗体により仲介される)を増強する ために、及び標的組織(たとえば、血液及び骨髄癌)のインビボ殺害を増強する ために使用され得る。一般的には、J.L.Hornickなど.,Blood 89:4437-47(19 97)を参照のこと。一般的に、サイトカインは、全身的に投与される場合、毒性 である。記載される融合タンパク質は、作用の所望する部位へのサイトカインの 標的化を可能にし、それにより、サイトカインの高められた局部濃度を提供する 。適切なZsig9ポリペプ チド又は抗−Zsig9抗体は、所望しない細胞又は組織(すなわち、腫瘍又は白血 病)を標的化し、そして融合されたサイトカインは、エフェクター細胞による改 良された標的細胞溶解を仲介する。この目的のための適切なサイトカインは、た とえばインターロイキン2及び顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM-C SF)を包含する。 さらにもう1つの態様においては、Zsig9ポリペプチド又は抗−Zsig9抗体が 血管細胞又は組織を標的化する場合、そのようなポリペプチド又は抗体は、再狭 窄(restenosis)を減じるために、放射性核種により、及び特に、β線放射性核 種により接合され得る。そのような治療アプローチは、放射性治療を操作する臨 床医に危険性をほとんど付与しない。たとえば、必要とされる放射線量が供給さ れるまで、患者の狭窄血管中に配置されるイリジウム−192含浸リボンは、血 管における低められた組織増殖、及びプラシボリボンを受けた対照グループより も、大きな管腔直径を示した。さらに、再脈管形成及び狭窄血栓症は、処理グル ープにおいて有意に低かった。類似する結果が、本明細書に記載されるように、 放射性核種を含む生物活性接合体の標的化により予測される。 本明細書に記載される生物活性ポリペプチド又は抗体は、静脈内、動脈内又は 導管内供給され得る、又は作用の意図された部位で局部的に導入され得る。 ポリヌクレオチド/ポリペプチドの使用: 本発明の分子は、Zsig9の受容体を同定し、そして単離するために使用され得 る。たとえば、本発明のタンパク質及びペプチドは、カラム上に固定され、そし て膜調製物がそのカラム上に通される(Immobilized Affinity Ligand Technique s,Hermansonなど.,eds.,pp.195-202(Academic Press,San Diego,CA,1992 ))。タンパ ク質及びペプチドはまた、放射性ラベルされ得(Methods in Enzymol.,vol.182 :“Guide to Protein Purification”,M.Deutscher,ed.,721-737(Acad.Pre ss,San Diego,1990))、又は光親和性ラベルされ得(Brunnerなど.,Ann.Rev. Biochem.62:483-514(1993)and Fedanなど.,Biochem.Pharmacol.33:1167-1 180(1984))、そして特異的細胞−表面タンパク質が同定され得る。 本発明のもう1つの観点は、配列番号1,16又は18に示されるポリヌクレ オチドのセグメントに対して相補的であるアンチセンスポリヌクレオチド組成物 を包含する。そのような合成アンチセンスオリゴヌクレオチドは、Zsig9ポリペ プチドをコードするmRNAに結合し、そしてそのようなmRNAの翻訳を阻害するよう 企画される。そのようなアンチセンスオリゴヌクレオチドは、細胞培養物又は対 象において、Zsig9ポリペプチド−コード遺伝子の発現を阻害するために使用さ れる。 本発明はまた、診断用途に使用される試薬を供給する。たとえば、Zsig9遺伝 子、Zsig9 DNA又はRNAを含んで成るプローブ、又はその副配列は、Zsig9遺 伝子が染色体に上に存在するかどうか、又は突然変異が生じたかどうかを決定す るために使用され得る。Zsig9遺伝子座での検出可能染色体異常型は、異数体、 遺伝子コピー数変化、挿入、欠失、制限部位変化及び転位を包含するが、但しそ れらだけには限定されない。そのような異常型は、分子遺伝子技法、たとえば制 限フラグメントの長さの多型現象(RFLP)分析、PCR技法を用いての短いタン デム反復体(STR)分析、及び当業界において知られている他の遺伝子連鎖分 析技法を用いることによって、本発明のポリヌクレオチドを用いて検出され得る (Sambrookなど.,前記;Ausubelなど.,前記;A.J.Marian,Chest 108:255 -65,1995)。 Zsig9遺伝子を発現するよう構築されたトランスジェニックマウス、及び“ノ ックアウトマウス”として言及される、Zsig9遺伝子機能の完全な不在を示すマ ウス(Snouwaertなど.,Science 257:1083(1992))がまた、生成され得る(Lowell など.,Nature 366:740-42(1993))。それらのマウスは、Zsig9遺伝子、及びそ れによりコードされるタンパク質をインビボシステムにおいて研究するために使 用され得る。 染色体位置決定: 放射線ハイブリッドマッピングは、哺乳類染色体の高い解像度の同一限界内の 地図を作成するために開発された体細胞遺伝子技法である(Coxなど.,Science 2 50:245-50(1990))。遺伝子の配列の部分的又は十分な知識は、染色体放射線ハイ ブリッドマッピングパネルと共に使用するための適切なPCRプライマーの設計 を可能にする。完全なヒトゲノムをカバーする市販の放射線ハイブリッドマッピ ングパネル、たとえばStanford G3 RH Panel及びGeneBridge 4 RH Panel(Resea rch Genetics,Inc.,Huntsville,AL)が入手できる。それらのパネルは、注目 の領域内の遺伝子、配列−標識化された部位(STS)、及び他の非多型現象及 び多型現象マーカーの急速な、PCRに基づく染色体位置決定及び順位決定を可 能にする。これは、新しく発見された興味ある遺伝子とこれまでにマッピングさ れたマーカーとの間の直接的に比例する物理的距離を確立することを包含する。 遺伝子の位置の正確な知識は、多くの目的のために、たとえば1)配列が存在す るcontigの一部であるかどうかを決定し、そして種々の型、たとえばYAC,BAC又 はcDNAクローンの形で、追加の周囲の遺伝子配列を得るために;2)同じ染色体 領域との関連を示す遺伝性疾病のための可能性ある候補体遺伝子を提供するため に;及び3)特定の遺伝子がいかなる機能を有するかの決定を助 けることができるモデル生物、たとえばマウスを相互参照するために有用であり 得る。 医薬使用のためには、本発明のタンパク質は、従来の方法に従って、非経口、 特に静脈内又は皮下供給のために配合される。静脈内投与は、1〜数時間の典型 的な時間にわたってのボーラス注射又は注入によるであろう。一般的に、医薬製 剤は、医薬的に許容できるビークル、たとえば塩溶液、緩衝溶液、水中、5%デ キストロース、又は同様のものと共に、Zsig9タンパク質を含むであろう。製剤 はさらに、1又は複数の賦形剤、保存剤、溶解剤、緩衝剤、バイアル表上のタン パク質損失を阻止するためのアルブミン、等を含むことができる。配合方法は当 業界において良く知られており、そしてたとえば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy ,Gennaro,ed.,Mack Publishing Co.,Easton,PA,19t h ed.,1995に開示される。治療用量は、一般的に、0.1〜100lg/kg体重 ・日、好ましくは0.5〜20lg/kg・日の範囲であり、そして正確な用量は、 治療されるべき患者の病状の性質及び重症度、患者の特性、等を考慮して、許容 される標準に従って臨床医により決定される。用量の決定は、当業者のレベル内 である。タンパク質は、1週間又はそれ以下の間、しばしば1〜3日間、急性処 置のために投与され得、又は慢性処置のためには、数ヵ月〜数年の間、使用され 得る。一般的に、Zsig9の治療有効量は、肝臓、腎臓、心臓又は胎盤において臨 床学的に有意な変化を生ぜしめるために十分な量である。Zsig 9の構造 Zsig9の可能性あるN−末端3次元構造は、アミリン及びカルシトニン−遺伝 子関連ペプチド(CGRP)について予測される構造への類似性を有する。N−末端 からC−末端に移動する場合、配列番号 2の残基28と31との間に予測されるジスルフィド結合が存在する。これは、 アミリン(amylin)(位置35〜40)並びにCGRP1及び2(位置84〜89)の予 測されるジスルフィドである。Zsig9の成熟形が位置48−49でのLys-Lysで 切断されない場合、たぶんβ−ターン、続いて、ヘリックスの疎水性面にそって 群れをなす疎水性残基を有する延長された領域が存在する。成熟形が位置48− 49でのLys-Lysで切断される場合、C−末端は、アミリン及びCGRPにおけるよ うに、たぶんアミド化されない。成熟形が位置81のセリンで、又は位置83の フェニルアラニンで終結する場合、位置82のグリシン又は位置84のグリシン がC−末端をアミド化するために使用され得る。Zsig 9組織分分/多重mRNAサイズ ノーザン分析は、Zsig9が、胎盤、膵臓、甲状腺、前立腺及び肝臓において高 レベルで偏在していることを示す。これは、それが恒常性(homeostatis)に関連 することを示す。Zsig9は多くの細胞型により転写され、そしてたぶん、いくら かの代謝性ストレスに応答して種々の細胞型により放出される。次に、Zsig9受 容体が、そのストレスを緩和するためにZsig9により活性化される。前記ストレ スは、最高でないレベルの糖、炭水化物、抗原性負荷、脂肪、温度、pH、O2 、浸透濃度、及び同様のものを包含することができる。 Zsig9は、腫瘍細胞において過剰発現される。従って、Zsig9に対する抗体が 、腫瘍の存在を診断するために使用され得る。Zsig9に対する放射性ラベルされ た抗体がさらに、身体における腫瘍を位置決定のための像映剤として及びその治 療剤としても使用され得る。Zsig9に対するアンチセンスヌクレオチドは、腫瘍 の進行を阻害するために使用され得る。治療用途 癌の診断及び治療 例5に見出され得るように、Zsig9は多くのヒト腫瘍、たとえば脳、肝臓、肺 、食道、胃、結腸、直腸、甲状腺、及びリンパ腫瘍において過剰発現される。従 って、Zsig9に対する抗体は、Zsig9を過剰発現する腫瘍を検出し、そして治療 するために使用され得る。Zsig9に対する放射性ラベルされた抗体が、腫瘍を検 出し、そして位置決定するために使用され得る。放射性ラベルされているか、又 は毒性ポリペプチドが融合されている抗体はまた、Zsig9を過剰発現する腫瘍を 治療するためにも使用され得る。 Zsig9遺伝子のヌクレオチドプライマー及びプローブは、PCRを用いて、Zs ig9の過剰発現を検出するために使用され得る。Zsig9の遺伝子増幅は、Zsig9 の高められたレベルの存在を検出するために、患者の体液のアッセイにより間接 的に決定され得る。適切な体液は、血清及び尿、並びに推定上の腫瘍組織の滲出 物を包含する。新生物疾病を診断するためにZsig9の発現を決定することに使用 され得るイムノアッセイの例は、特許及び科学文献に記載されている。たとえば 次の特許を参照のこと:アメリカ特許第3,791,932号;第3,817,837号;第3,839, 153号;第3,850,752号:第3,850,578号;第3,853,987号;第3,867,517号;第3,8 79,262号;第3,901,654号;第3,935,074号;第3,984,533号;第3,996,345号;第 4,034,074号;及び第4,098,876号。Zsig9 DNA及びRNAに対するアンチセンス ヌクレオチドは、Zsig9の発現を阻害するために、及び従って、腫瘍の増殖を阻 害するために患者に投与され得る。 Zsig9ポリペプチドに対する抗体が精製され、そして次に患者に投与され得る 。それらの剤は、生理学的に無害な安定剤及び賦形剤と共に、医薬的に許容でき るキャリヤー又は希釈剤において、追加 の活性又は不活性成分と、治療的使用のために組合され得る。それらの組合せは 、無菌濾過され、そして凍結乾燥により投与バイアルに投与形で入れられ、又は 安定化された水性調製物に投与形で配置される。本発明はまた、抗体のその結合 フラグメント、又は補正結合ではない形を包含する抗体の一本鎖抗体にも関する 。 効果的治療のために必要な剤の量は、多くの異なった要因、たとえば投与の手 段、標的部位、患者の生理学的状態、及び投される他の薬物に依存するであろう 。従って、処理投与量は、安全性及び効能を最適化するよう滴定されるべきであ る。典型的には、インビトロで使用される投与量は、それらの試薬のインビボ投 与のために有用な量での有用な指標を提供することができる。特定の疾患の治療 のための有効用量の動物試験は、ヒト投与量のさらなる予測的指標を提供するで あろう。投与のための方法は、経口、静脈内、腹膜内、筋肉内、又は経皮投与を 包含する。医薬的に許容できるキャリヤーは、水、塩溶液、緩衝液を包含するで あろう。投与量範囲は、通常、1〜1000μg/kg体重・日であることが予測 される。しかしながら、その用量は、医薬により決定される場合、高くても又は 低くても良い。薬物配合及び投与量範囲の完全な議論については、Remington's Pharmaceutical Sciences,19th Ed.,(Mack Publishing Co.,Easton,Penn., 1995)、及びGoodman and Gilman's:The Pharmacological Bases of Therapeutic s,9th Ed.(Pergamon Press 1996)を参照のこと。核酸に基づく治療処置 哺乳類が突然変異誘発されたZsig9遺伝子を有するか又はそれを欠いている場 合、Zsig9遺伝子が哺乳類の細胞中に導入され得る。1つの態様においては、Zs ig9ポリペプチドをコードする遺伝子がウィルスベクターによりインビボで導入 される。そのようなベクタ ーは、弱毒化された又は欠陥DNAウィルス、たとえばヘルペス単純ウィルス( HSV)、乳頭腫ウィルス、エプスタイン−バールウィルス(EBV)、アデノ ウィルス、アデノ関連ウィルス(AAV)及び同様のものを包含するが、但しそ れらだけには限定されない。ウィルス遺伝子を完全に又はほとんど完全に欠いて いる欠陥ウィルスが好ましい。欠陥ウィルスは、細胞中への導入の後、感染性で はない。欠陥ウィルスベクターの使用は、ベクターが他の細胞を感染することが できることを心配しないで、特定の位置決定された領域における細胞への投与を 可能にする。特定のベクターの例は、欠陥ヘルペスウィルス1(HSV1)ベクター 〔Kaplittなど.,Molec.Cell.Neurosci.,2;320-330(1991)〕、弱毒化された アデノウィルスベクター、たとえばStratford-Perricaudetなど.,J.Clin.Inv est.,90:626-630(1992)により記載されるベクター、及び欠陥アデノ−関連ウ ィルスベクター〔Samulskiなど.,J.Virol.,61:3096-3101(1987);Samulskiな ど.,J.Virol.,63:3822-3828(1989)〕を包含するが、但しそれらだけには限定 されない。 もう1つの態様においては、Andersonなど.,アメリカ特許第5,399,346号;Ma nnなど.,Cell,33:153(1983);Teminなど.,アメリカ特許第4,650,764号;Temin など.,アメリカ特許第4,980,289号;Markowitzなど.,J.Virol.,62:1120(1988 );Teminなど.,アメリカ特許第5,124,263号;Doughertyなどにより1995年3月16 日に出願された国際特許公開WO 95/07358号;及びBood,82:845(1993)に記載さ れるように、遺伝子がレトロウィルスベクター中に導入され得る。 あるいは、ベクターは、リポソームを用いてインビボでのリポフェクションに より導入され得る。合成カチオン性脂質が、マーカーをコードする遺伝子のイン ビボトランスフェクションのためのリポ ソームを調製するために使用され得る〔Felgnerなど.,Proc.Natl.Acad.Sci .USA,84:7413-7417(1987);Mackeyなど.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,85:80 27-8031(1988)を参照のこと〕。特定器官中に外来性遺伝子を導入するためへ のリポフェクションの使用は、一定の実質的な利点を有する。特定細胞へのリポ ソームの分子標的化は、有益な1つの領域を提供する。特定の細胞への直接的な トランスフェクションは有益な1つの領域を提供することが明らかである。特定 細胞型への直接的なトランスフェクションは、細胞異種性を有する組織、たとえ ば膵臓、肝臓、腎臓及び脳において特に好都合であることが明らかである。脂質 が標的化のために他の分子に化学的に結合され得る。標的化されるペプチド、た とえばホルモン又は神経伝達物質、及びタンパク質、たとえば抗体又は非ペプチ ド分子は、化学的にリポソームに結合され得る。 身体から細胞を除去し、そして裸のDNAプラスミドとしてベクターを導入し 、そして次に、身体中にその形質転換された細胞を移植することは可能である。 遺伝子療法のための裸のDNAベクターは、当業界において知られている方法、 たとえばトランスフェクション、エレクトロポレーション、マイクロインジェク ション、トランスダクション、細胞融合、DEAEテキストラン、リン酸カルシウム 沈殿、遺伝子ガンの使用又はDNAベクタートランスポーターの使用により、所 望する宿主細胞中に導入され得る〔たとえば、Wuなど.,J.Biol.Chem.,267:9 63-967(1992);Wuなど.,J.Biol.Chem.,263:14621-14624(1988)を参照のこと 〕。 Zsig9ポリペプチドはまた、Zsig9エピトープ、ペプチド又はポリペプチドに 特異的に結合する抗体を調製するためにも使用され得る。Zsig9ポリペプチド又 はそのフラグメントが、免疫応答を誘発するために動物に接種される。この免疫 応答により生成される抗体 は、本明細書に記載されるようにして単離され、そして精製され得る。ポリクロ ーナル及びモノクローナル抗体を調製し、そして単離するための方法は当業界に おいては長く知られている。たとえば、Current Protocols in Immunology,Coo ligan,など.,Eds.,(National Institutes of Health,John Wiley and Sons ,Inc.,1995);Sambrookなど.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Seco nd Edition,(Cold Spring Harbor,NY,1989);及びHurrell,J.G.R.,Ed.,M onoclonal Hybridoma Antibodies:Techniques and Applications,(CRC Press ,Inc.,Boca Raton,FL,1982)を参照のこと。 当業者に明らかなように、ポリクローナル抗体は、Zsig9ポリペプチド又はそ のフラグメントにより温血動物、たとえば馬、牛、ヤギ、羊、犬、鶏、ウサギ、 マウス、及びラットを接種することから生成され得る。Zsig9ポリペプチドの免 疫原性は、アジュバント、たとえばミョウバン(水酸化アルミニウム)又はフロ イント完全又は不完全アジュバントの使用により高められ得る。免疫化のために 有用なポリペプチドはまた、融合ポリペプチド、たとえばZsig9ポリペプチド又 はその一部と免疫グロブリンポリペプチド又はマルトース結合タンパク質との融 合体を包含する。ポリペプチド免疫原は、十分な長さの分子又はその一部であり 得る。ポリペプチド部分が“ハプテン−様”である場合、そのような部分は好都 合には、免疫化のために高分子キャリヤー(たとえばカサガイ(Keyhole limpet )ヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)又はテタヌストキソ イド)に連結される。 本明細書で使用される場合、用語“抗体”とは、ポリクローナル抗体、アフィ ニティー精製されたポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、及び抗原結合フ ラグメント、たとえばF(ab’)2及びFa bタンパク質分解フラグメントを包含する。遺伝子的に構築された損なわれてい ない抗体又はフラグメント、たとえばキメラ抗体、Fvフラグメント、一本鎖抗 体及び同様のもの、並びに合成抗原結合ペプチド及びポリペプチドもまた包含さ れる。非ヒト抗体は、ヒトフレームワーク領域及び不変領域上に非ヒトCDRの みを移植することによって、又は完全な非ヒト可変ドメインを組込むことによっ て(任意には、暴露された残基の置換によってヒト−様表面によりそれらのドメ インを“おおう(cloaking)”ことによって、ここで結果物は“張り合された” 抗体である(veneered antibody))、ヒト化され得る。多くの場合、ヒト化抗体は 、正しい結合特性を増強するために、ヒト可変領域フレームワークドメイン内に 非ヒト残基を保持することができる。ヒト化抗体を通して、生物学的半減期が高 められ、そしてヒトへの投与に基づく有害な免疫反応の可能性が低下する。 有用な抗体を生成し、又は選択するための他の技法は、Zsig9タンパク質又は ペプチドへのリンパ球のインビトロ暴露、及びファージ又は類似するベクターに おける抗体表示ライブラリーの選択(たとえば、固定された又はラベルされたZs ig9タンパク質又はペプチドの使用により)を包含する。可能性あるZsig9ポリ ペプチド結合ドメインを有するポリペプチドをコードする遺伝子は、ファージ( ファージ表示)又は細菌、たとえばE.コリ上に表示されるランダムペプチドラ イブラリーをスクリーニングすることによって得られる。前記ポリペプチドをコ ードするヌクレオチド配列は、多くの手段、たとえばランダム突然変異誘発及び ランダムポリヌクレオチド合成を通して得られる。それらのランダムペプチド表 示ライブラリーは、タンパク質又はポリペプチドであり得る既知の標的物、たと えばリガンド又は受容体、生物学的又は合成高分子、又は有機又は 無機物質と相互作用するペプチドについてスクリーンするために使用され得る。 そのようなランダムペプチド表示ライブラリーを創造し、そしてスクリーニン グするための技法は、当業界において知られており(Ladnerなど.,アメリカ特 許第5,223,409号;Ladnerなど.,アメリカ特許第4,946,778号;Ladnerなど.,ア メリカ特許第5,403,484号及びLadnerなど.,アメリカ特許第5,571,698号)、そ してランダムペプチド表示ライブラリー及びそのようなライブラリーをスクリー ニングするためのキットは、たとえばClontech(Palo Alto,CA),Invitrogen In c.(San Diego,CA),New England Biolabs,Inc.(Beverly,MA)及びPharmacia LKB Biotechnology Inc.(Piscataway,NJ)から市販されている。ランダムペ プチド表示ライブラリーは、Zsig9に結合するタンパク質を同定するために、本 明細書に開示されるZsig9配列を用いてスクリーンされ得る。Zsig9ポリペプチ ドと相互作用するそれらの“結合タンパク質”は、細胞を標識するために;親和 性精製により相同体ポリペプチドを単離するために使用され得;それらは薬物、 トキシン、放射性核種及び同様のものに直接的に又は間接的に接合され得る。そ れらの結合タンパク質はまた、分析方法に、たとえば発現ライブラリーをスクリ ーニングし、そして活性を中和するためにも使用され得る。結合タンパク質はま た、ポリペプチドの循環レベルを決定するために;根本的な病理学又は疾病のマ ーカーとして可溶性ポリペプチドを検出し又は定量化するために診断アッセイに も使用され得る。それらの結合タンパク質はまた、Zsig9結合及びシグナルトラ ンスダクションをインビトロ及びインビボで阻止するために、Zsig9”アンタゴ ニスト”としても作用することができる。それらの抗−Zsig9結合タンパク質は 、腫瘍の増殖を阻害するために有用であろう。 抗体は、1)それらが限界レベルの結合活性を示す場合、及び/又は2)それ らが既知の関連するポリペプチド分子と有意に交差反応しない場合、特異的に結 合していることが決定される。第1に、本明細書における抗体は、それらが106-1又はそれ以上、好ましくは107-1又はそれ以上、より好ましくは108 -1又はそれ以上、及び最とも好ましくは109-1又はそれ以上の結合親和性 (Ka)をもって、Zsig9ポリペプチド、ペプチド又はエピトープに結合する場 合、特異的に結合する。抗体の結合親和性は、当業者により、たとえばScatchar d分析(Scatchard,G.,Ann .NY Acad.Sci. 51:660-672,1949)により容易に決 定され得る。 第2に、抗体は、それらが既知の関連するポリペプチドと有意に交差反応しな い場合、特異的に結合することが決定される。抗体は、それらが標準的ウェスタ ーンブロット分析(Ausubelなど.,前記)を用いて、Zsig9を検出するが、しか し既知の関連するポリペプチドを検出しない場合、関連するポリペプチド分子と 有意に交差反応しない。既知の関連するポリペプチドの例は、オルト体、すなわ ちタンパク質ファミリーのメンバー(たとえばIL-16)メンバーである同じ種から のタンパク質、Zsig9ポリペプチド及び非ヒトZsig9である。さらに、抗体は、 本発明のポリペプチドに対して特異的に結合する集団を単離するために、既知の 関連するポリペプチド“に対してスクリーニング”され得る。たとえば、Zsig9 に対して生じた抗体は、不溶性マトリックスに付着される関連するポリペプチド に吸着され;Zsig9に対して特異的な抗体は正しい緩衝条件下でマトリックスを 通して流動化するであろう。そのようなスクリーニングは、密接に関連するポリ ペプチドに対して非交差反応性のポリクローナル及びモノクローナル抗体の単離 を可能にする(Antibodies:A Laboratory Manual,Harlow and Lane(eds.),Col d Spring Harbor Laboratory Press,1988;Current Protocols in Immunology,Cooligan ,など.(eds.),National Institutes of Health,John Wiley and Sons,Inc. ,1995)。特定の抗体のスクリーニング及び単離は、当業界において良く知られ ている。Fundamental Immunology,Paul(eds.),Raven Press,1993;Getzoffな ど.,Adv .in Immunol43:1-98,1988;Monoclonal Antibodies:Principles and Practice ,Goding,J.W.(eds.),Academic Press Ltd.,1996;Benjaminなど. ,Ann .Rev.Immunol. 2:67-101,1984を参照のこと。 当業者に知られている種々のアッセイが、Zsig9タンパク質又はペプチドに特 異的に結合する抗体を検出するために使用され得る。典型的なアッセイは、Anti bodies:A Laboratory Manual ,Harlow and Lane(Eds.),Cold Spring Harbor La boratoty Press,1988に詳細に記載されている。そのようなアッセイの代表的な 例は次のものを包含する:同時免疫電気泳動、ラジオイムノアッセイ、ラジオイ ムノ沈殿、酵素結合の免疫吸着アッセイ(ELISA)、ドットブロット又はウェスタ ーンブロットアッセイ、阻害又は競争アッセイ、及びサンドイッチアッセイ。さ らに、野生型対変異体のZsig9タンパク質又はペプチドに結合する抗体がスクリ ーンされ得る。 Zsig9に対する抗体は、Zsig9を発現する細胞を標識するために;アフィニテ ィー精製によりZsig9を単離するために;Zsig9ポリペプチドの循環レベルを決 定するための診断アッセイのために;根元的な病理学又は疾病のマーカーとして 可溶性Zsig9を検出し又は定量化するために;FACSを使用する分析方法において ;発現ライブラリーをスクリーニングするために;抗−イディオタイプ抗体を生 成するために;及びZ219a活性をインビトロ及びインビボでブロックするための 中和抗体として又はアンタゴニストとして使用され得 る。適切な直接的標識又はラベルは、放射性核種、酵素、基質、補因子、インヒ ビター、螢光マーカー、化学発光マーカー、磁気粒子及び同様のものを包含し; 間接的な標識又はラベルは、中間体としてのビオチン−アビジン又は他の補体/ 抗−補体対の使用を特徴とする。本明細書における抗体はまた、薬物、トキシン 、放射性核種、及び同様のものに直接的に又は間接的に接合され得、そしてそれ らの接合体はインビボ診断又は治療用途のために使用され得る。さらに、Zsig9 ポリペプチド又はそのフラグメントに対する抗体は、アッセイにおいて、たとえ ばウェスターンブロット又は当業界に知られている他のアッセイにおいて、変性 されたZsig9ポリペプチド又はそのフラグメントを検出するために、インビトロ で使用され得る。 本発明のもう1つの態様は、本発明のポリペプチドのエピトープ−担持の部分 を含んで成るペプチド又はポリペプチドを供給する。このポリペプチド部分のエ ピトープは、本発明のポリペプチドの免疫原性又は抗原性エピトープである。抗 体が結合できるタンパク質の領域は、“抗原性エピトープ”として定義される。 たとえば、Geysen,H.M.など.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:3998-4002(19 84)を参照のこと。 抗原性エピトープ(すなわち、抗体が結合できるタンパク質分子の領域を含む )を担持するペプチド又はポリペプチドの選択に関しては、タンパク質配列の一 部を模倣する比較的短い合成ペプチドが、部分的に模倣されたタンパク質と反応 する抗血清を誘発することができることは、当業界において良く知られている。 Sutcliffe,J.G.など.Science 219:660-666(1983)を参照こと。タンパク質 −反応性血清を誘発できるペプチドは、タンパク質の一次配列で時折り表わされ 、一組の単純な化学的規則により特徴づけられ得、そ して損なわれていないタンパク質の免疫優性領域(すなわち、免疫原性エピトー プ)にも、アミノ又はカルボキシル末端にも制限されない。極端に疎水性である ペプチド、及び6個又はそれよりも少ない残基のペプチドは一般的に、模倣され たタンパク質に結合する誘発性抗体で無能力であり;より長い可溶性ペプチド、 特にプロリン残基を含むそれらのペプチドは通常、効果的である。 従って、本発明の抗原性エピトープ−担持のペプチド及びポリペプチドは、本 発明のポリペプチドに対して特異的に結合する抗体、たとえばモノクローナル抗 体の生成のために有用である。本発明の抗原性エピトープ担持のペプチド及びポ リペプチドは、本発明のポリペプチドのアミノ酸配列内に含まれる、少なくとも 9個、好ましくは、15〜約30個のアミノ酸の配列を含む。しかしながら、3 0〜50個のアミノ酸を含む、本発明のアミノ酸配列の大きな部分、又は本発明 のポリペプチドの全アミノ酸配列までのいづれかの長さを含んで成るペプチド又 はポリペプチドはまた、タンパク質と反応する抗体を誘発するために有用である 。好ましくは、エピトープ−担持のペプチドのアミノ酸配列は水性溶媒における 実質的な溶解性を付与するために選択され(すなわち、前記配列は、比較的親水 性の残基を含み、そして疎水性残基が好ましくは、回避される);そしてプロリ ン残基を含む配列が特に好ましい。配列表に示されるすべてのポリペプチドは、 本発明に従って使用される抗原性エピトープを含むが、しかしながら、特に企画 された抗原性エピトープは、配列番号24により定義されるペプチドを包含する 。 生物活性接合体: 本明細書における抗体又はポリペプチドはまた、薬物、トキシン、放射性核種 及び同様のものに直接的又は間接的に接合され得、そしてそれらの接合体はイン ビボ診断又は治療用途のために使用され る。たとえば、本発明のポリペプチド又は抗体は、対応する抗−相補的分子(た とえば、それぞれ受容体又は抗原)を発現する組織又は器官を同定し、又は処理 するために使用され得る。より特定には、Zsig9ポリペプチド又は抗−Zsig9抗 体、その生物活性フラグメント又はその一部は、検出できるか又は細胞毒性分子 に結合され得、そして抗−相補的分子を発現する細胞、組織又は器官を有する哺 乳類に供給される。 適切な検出できる分子は、ポリペプチド又は抗体に直接的に又は間接的に結合 され得、そして放射性核種、酵素、基質、補因子(cofactor)、インヒビター、 螢光マーカー、化学発光マーカー、磁気粒子及び同様のものを包含する。適切な 細胞毒性分子はポリペプチド又は抗体に直接的に又は間接的に結合され得、そし て細菌又は植物毒素(たとえば、ジフテリア毒素、プソイドモナス(Pseudomonas )外毒素、リシン、アブリン及び同様のもの)、並びに治療用放射性核種、たと えば131I,188Re又は90Yを包含する(ポリペプチド又は抗体に直接的に結合 され、又はキレート化成分の手段により間接的に結合される)。ポリペプチド又 は抗体はまた、細胞毒性薬物、たとえばアドリアマイシンに接合され得る。検出 でき又は細胞毒性の分子の間接的な結合のためには、検出でき又は細胞毒性の分 子は相補的/抗相補的対のメンバーにより接合され得、ここで他のメンバーが前 記ポリペプチド又は抗体部分に結合される。このためには、ビオチン/ストレプ トアビジンは典型的な相補性/抗相補性対である。 もう1つの態様において、ポリペプチド−毒素融合タンパク質、又は抗体−毒 素融合タンパク質は、標的化された細胞又は組織の阻害又は除去(たとえば、癌 細胞又は組織を処理するために)のために使用され得る。他方では、ポリペプチ ドが複数の機能的ドメイン (すなわち活性化ドメイン又はリガンド結合ドメイン、並びに標的化ドメイン) を有する場合、標的化ドメインのみを含む融合タンパク質は興味ある細胞又は組 織型に、検出できる分子、細胞毒性分子又は相補的分子を方向づけるために適切 である。ドメインのみの融合タンパク質が相補的分子を含む場合、抗−相補的分 子は、検出できるか又は細胞毒性分子に接合され得る。従って、そのようなドメ イン−相補的分子融合タンパク質は、一般的な抗−相補性−検出可能/細胞毒性 分子接合体の細胞/組織−特異的供給のための一般的な標的化ビークルを表わす 。 もう1つの態様において、Zsig9−サイトカイン融合タンパク質又は抗体−サ イトカイン融合タンパク質は、Zsig9ポリペプチド又は抗−Zsig9抗体が高増殖 性血液又は骨髄細胞を標的化する場合、標的組織(たとえば、血液及び骨髄癌) のインビボ殺害を増強するために使用され得る(一般的には、Hornickなど.,Bl ood 89:4437-47,1997を参照のこと)。それらは、融合タンパク質が使用の所 望する部位へのサイトカインの標的化を可能にし、それにより、サイトカインの 高められた局部濃度を提供することを記載した。適切なZsig9ポリペプチド又は 抗−Zsig9抗体は、所望しない細胞又は組織(すなわち腫瘍又は白血病)を標的 化し、そして融合されたサイトカインは、エフェクター細胞により、改良された 標的細胞溶解を仲介した。この目的のための適切なサイトカインは、たとえば、 インターロイキン2及び顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)を 包含する。 さらにもう1つの態様においては、Zsig9ポリペプチド又は抗−Zsig9抗体が 血管細胞又は組織を標的化する場合、そのようなポリペプチド又は抗体は、再狭 窄を低めるために、又は腫瘍における血管の増殖を低めるために、放射性核種に より接合され得る。そのよ うな治療アプローチは、放射性療法を行なう臨床医に対して低い危険性を提供す る。 本明細書に記載される生物活性ポリペプチド又は抗体接合体は、静脈内、動脈 内又は管内供給され得、又は作用の意図された部位に局部的に導入され得る。 ポリヌクレオチド/ポリペプチドの使用: 本発明の分子は、Zsig9の結合に関与する受容体を同定し、そして単離するた めに使用され得る。たとえば、本発明のタンパク質及びペプチドは、カラム、及 びカラム上で作用される膜調製物上に固定され得る(Immobilized Affinity Lig and Techniques ,Hermansonなど.,eds.,Academic Press,San Diego,CA,199 2,pp.159-202)。タンパク質及びペプチドはまた、放射性ラベルされ得(Method s in Enzymol .,vol.182,“Guide to Protein Purification”,M.Deutscher ,ed.,Acad.Press,San Diego,1990,721-733)、又は光親和性ラベルされ得( Brunnerなど.,Ann .Rev.Biochem. 62:483-514,1993及びFedanなど.,Bioche m .Pharmacol33:1167-1180,1984)、そして特定の細胞−表面タンパク質が同 定され得る。 遺伝子療法: Zsig9ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、Zsig9活性を高め又は 阻害することが所望される遺伝子療法への適用のために有用である。哺乳類が突 然変異誘発された又は不在のZsig9遺伝子を有する場合、そのZsig9遺伝子は哺 乳類の細胞中に導入され得る。1つの態様において、Zsig9ポリペプチドをコー ドする遺伝子は、ウィルスベクター中に、インビボで導入される。そのようなベ クターは、弱毒化された又は欠陥DNAウィルス、たとえばヘルペス単純ウィル ス(HSV)、乳頭腫ウィルス、Epstein Barrウィル ス(EBV)、アデノウィルス、アデノ関連ウィルス(AAV)及び同様のもの を包含するが、但しそれらだけには限定されない。完全に又はほとんど完全に、 ウィルス遺伝子を欠いている欠陥ウィルスが、好ましい。欠陥ウィルスは、細胞 中への導入の後、感染性ではない。欠陥ウィルスベクターの使用は、そのベクタ ーが他の細胞を感染することができない場合、特定の局在化された領域における 細胞への投与を可能にする。特定のベクターの例は、欠陥ヘルペス単純ウィルス 1(HSV1)ベクター(Kaplittなど.,Molec .Cell.Neurosci. 2:320-30,1991) ;弱毒化されたアデノウィルスベクター、たとえばStratford-Perricaudetなど. ,J .Clin.Invest. 90:626-30,1992により記載されるベクター;及び欠陥アデ ノ関連ウィルスベクター(Samulskiなど.,J .Virol61:3096-101,1987;Samul skiなど.,J .Virol63:3822-8,1989)を包含するが、但しそれらだけには限 定されない。 もう1つの態様において、Zsig9遺伝子は、たとえばAndersonなど.,アメリ カ特許第5,399,346号;Mannなど.,Cell 33:153,1983;Teminなど.,アメリカ 特許第4,650,764号;Teminなど.,アメリカ特許第4,480,289号;Markowitzなど. ,J .Virol62:1120,1988;Teminなど.,アメリカ特許第5,124,263号;Doughe rtyなどによる、1995年3月16日に公開された国際特許公開番号WO 95/07358; 及びKuoなど.,Blood 82:845,1993に記載されるように、レトロウィルスベク ター中に導入され得る。他方では、ベクターは、リポソームを用いて、インビボ リポフェクション(lipofection)により導入され得る。合成カチオン性脂質は 、マーカーをコードする遺伝子のインビボ感染のためのリポソームを調製するた めに使用され得る(Felgnerなど.,Proc .Natl.Acad.Sci.USA 84:7413-7,19 87;Mackeyなど.,Proc .Natl.Acad.Sci. USA 85:8027-31,1988)。特定の器官中への外因性遺伝子を導入するためへのリ ポフェクションの使用は、一定の実際的な利点を有する。特定の細胞へのリポソ ームの分子標的化は、1つの有益な分野を示す。より特定には、特定細胞へのト ランスフェクションの指図は、1つの有益な分野を表わす。たとえば、特定細胞 型へのトランスフェクションの指図は、細胞異種性を有する組織、たとえば膵臓 、肝臓、腎臓及び脳において特に好都合であろう。脂質は、標的化のために他の 分子に化学的に結合され得る。標的化されたペプチド(たとえば、ホルモン、又 は神経伝達物)、タンパク質、たとえば抗体、又は非ペプチド分子は、リポソー ムに化学的に結合され得る。 身体から標的細胞を除去し;裸のDNAプラスミドとしてベクターを導入し; そして次に、身体中にその形質転換された細胞を再移植することは可能である。 遺伝子療法のための裸のDNAベクターは、当業界において知られている方法、 たとえばトランスフェクション、エレクトロポレーション、マイクロインジェク ション、トランスダクション、細胞融合、DEAEデキストラン、リン酸カルシウム 沈殿、遺伝子ガンの使用又はDNAベクター輸送機の使用により、所望の宿主細 胞中に導入され得る。たとえば、Wuなど.,J .Biol.Chem. 267:963-7,1992; Wuなど.,J .Biol.Chem. 263:14621-4,1988を参照のこと。 アンチセンス方法は、Zsig9遺伝子転写を阻害するために、たとえば細胞増殖 をインビボで阻害するために使用され得る。Zsig9をコードするポリヌクレオチ ド(たとえば配列番号1に示されるポリヌクレオチド)のセグメントに対して相 補的であるポリヌクレオチドは、Zsig9をコードするmRNAに結合し、そしてその ようなmRNAの翻訳を阻害するよう企画される。そのようなアンチセンスポリヌク レオチドは、細胞培養物又は患者におけるZsig9ポリペプチドコードの遺伝子の 発現を阻害するために使用される。 本発明はまた、診断用途に使用されるであろう試薬も供給する。たとえば、Zs ig9遺伝子、Zsig9 DNA又はRNAを含むプローブ、又はその副配列が、そのZsi g9遺伝子が染色体12上に存在するかどうか、又は突然変異が生じたかどうか を決定するために使用され得る。Zsig9遺伝子座での検出できる染色体異常型は 、異数性、遺伝子コピー数の変化、挿入、欠失、制限部位の変化、及び転位を包 含するが、但しそれらだけには限定されない。そのような異常性は、分子遺伝子 技法、たとえば制限フラグメントの長さの多型現象(RFLP)分析、短いタンデム 反復体(STR)分析使用のPCR技法、及び当業界において知られている他の 遺伝子連鎖分析技法を用いることによって、本発明のポリヌクレオチドを用いて 検出され得る(Sambrookなど.,前記.;Ausubelなど.,前記.;Marian,Chest1 08 :255-65(1995))。 本発明はさらに、次の非制限的例により示される。 例1Zsig 9のクローニング Zsig9を、発現された配列標識(EST)配列番号7から同定した。ESTを 含むcDNAクローンを、十分な期間の妊娠からの胎盤における、ESTを含んでい るcDNAライブラリーに発見した。cDNAを、プラスミドによりトランスフェクトさ れたE.コリから単離し、そして次に、LB 100μg/mlのアンピシリン及 び100μg/mlのメチシリンプレート上に画線培養した。cDNA挿入体を配列決 定した。挿入体は、84個のアミノ酸の読取り枠及び推定上の20個のアミノ酸 シグナルペプチドを有する649個の塩基対の長さであることが決定された。 例2Zsig 9発現ベクターの構成 フラグアミノ酸配列(配列番号8)において製造された2つのZsig9構造ベク ターを、Zsig9ポリペプチドのN−末端又はC−末端上に挿入した。フラグアミ ノ酸配列がZsig9のN−末端に結合されている構成のために、473bpのZsig9 PCR DNAフラグメントを、例1のプラスミド調製物の1/4希釈溶液1μl、及 び20pm/μlの濃度のプライマーをそれぞれ有する、1μlの配列番号9及び 10により生成した。PCR混合物は、2.5μlの10X PCR緩衝液、0. 5KLENTAQ(両者ともCLONTECHからである)、2.5μlのREDI-LOAD染料(Research Genetics)、2.5ヌクレオチド三リン酸混合物(Perkin-Elmer)及び14μl の水を含んだ。そのPCR反応物を、94℃で5分間インキュベートし、そして 次に、10サイクル実施した(個々のサイクルは、94℃で30秒、及び75℃ で2分から構成される)。これに続いて、15サイクル実施した(個々のサイク ルは、94℃で30秒及び60℃で2分から構成される)。反応を、74℃での 10分間のインキュベーションにより終結した。 次に、得られるPCR混合物を、TBE緩衝液により0.9% LMPアガロ ースゲル上で試験した。ゲルが試験された後、DNA agen)によりゲルから精製した。前記DNA 100μlを、4μlのB緩衝液 、1μlのBamHI(Boehringer Mannheim)及び1μlのXhoI(Boehringer Mannhe im)を含む溶液において、37℃で2時間、消化した。消化された反応混合物を 、1% TBEゲル上で電気泳動し;DNAバンドをカミソリ刃により切除し、 そしてDN 出した。 切除されたDNAを、Bam及びXhoにより切断されたプラス ミドNF/pZP9中にサブクローン化した。NF/pZP9は、マウスメタロチオネイン− 1プロモーター、組織プラスミノーゲン、活性化因子(TPA)リーダーをコー ドする配列、フラグペプチド(配列番号8)、次に複数の制限部位を含む発現カ セットを含んで成る哺乳類細胞発現ベクターである。それらに続いて、ヒト成長 ホルモンターミネーター、複製のE.コリ起点、及びSV40プロモーター、エンハ ンサー及び複製の起点を含む哺乳類選択マーカー発現単位;ジヒドロ葉酸レダク ターゼ遺伝子(DHFR)及びSV40ターミネーターが存在する。Xho及びBamHIに より前もって消化された10ngのNF/pZP9ベクターを含む混合物1μlを、1μ lの10Xリガーゼ緩衝液、1μlのT4リガーゼ及び2μlのZsig9フラグメ ントと共に混合した。連結を室温で3時間、実施し、そして次に、DH10b細胞中 にエレクトロポレーションした。エレクトロポレーションの後、細胞をLB-ampプ レート上にプレートした。 フラグポリペプチド(配列番号8)がZsig9ポリペプチドのC−末端上に挿入 されているZsig9遺伝子の構成のために、649bpのZsig9 PCRフラグメントを 、例1に記載されるZsig9を含むプラスミド調製物の1/4希釈溶液1μl及び 配列番号11及び12の個々のプライマー20pmにより生成した。PCR反応物 を94℃で5分間インキュベートし、次に、10サイクル実施した(個々のサイ クルは、94℃で30秒及び75℃で2分から構成される)。これに続いて、1 5サイクル実施した(個々のサイクルは、94℃で30秒及び60℃で2分から 構成される)。反応を74℃での最終の10分間の延長により終結した。 全反応混合物を1% TBEゲル上で実施し、そしてDNAをカミソリ刃によ り切除し、そしてDNAをQIAQUICKTMゲル抽出キットを用いて抽出した。回収さ れた35μlのうち20μlを、10単 位のBamHI(Boehringer Mannheim)及び10単位のEcoRI(Gibco BRL)により37℃ で2時間、消化した。その消化されたPCR混合物を1% TBEゲル上で電気 泳動した。DNAバンドをカミソリ刃により切除し、そしてDNAをQIAQUICKTM ゲル抽出キット(Qiagen)を用いてゲルから抽出した。抽出されたDNAを、Ec oRI及びBamHIにより切断されているプラスミドCF/pZP9中にサブクローン化し た。プラスミドcfpzp9は、マウスメタロチオネイン−1プロモーター、コード配 列の挿入のための複数の制限部位、フラグペプチドをコードする配列(配列番号 10)、停止コドン、ヒト成長ホルモンターミネーター、複製のE.コリ起点、 SV40プロモーター、エンハンサー及び複製の起点を有する哺乳類選択マーカー発 現単位、DHFR遺伝子、及びSV40ターミネーターを有する発現カセットを含む哺乳 類発現ベクターである。 例3組織分布 Human Multiple Tissue Northern Blots(MTN I,MTN II、及びMTN III;Clon tech)をプローブし、ヒトZSIG-9発現の組織分布を決定した。40bpのプローブ (配列番号13)を用いて、ブロットをプローブした。プローブの5’末端を、 製造業者の規格に従って、T4ポリヌクレオチドキナーゼ及び前進性反応緩衝液 (GIBCO BRL,Gaithersburg,MD)を用いて、放射性ラベルした。プローブを、NUC TRAPプッシュカラム(Stratagene,La Jolla,CA)を用いて精製した。ExpressH ybTM(Clontech)溶液を、プレハイブリダイゼーションのために、及びノザーン ブロットのためのハイブリダイズする溶液として使用した。ハイブリダイゼーシ ョンが、2×106cpm/mlのラベルされたプローブを用いて、42℃で一晩、生 じた。次に、ブロットを、IX SSC、0.1% SDSにより55℃で洗浄 した。1.2kbの転写体を検出した。シグナルは、心臓、胎盤、 肝臓及び腎臓において最強であった。中ぐらいのシグナルが脾臓、胸腺、前立腺 、精巣、卵巣、小腸、結腸、末梢リンパ球、甲状腺、脊髄において検出された。 弱いシグナルが、リンパ節、気管、副腎、及び骨髄において検出された。 例4Zsig 9の染色体割り当て及び位置決定 Zsig9を、市販の“GeneBridge 4 Radiation Hybrid Panel”(Research Genet ics,Inc.,Huntsville,AL)を用いて、染色体12にマッピングした。そのGene Bridge 4 Radiation Hybrid Panelは、93の放射線ハイブリッドクローンの個 々からのPCR可能DNA、及び2つの対照DNA(HFLドナー及びA23受 容体)を含む。WWWサーバー(http://www-genome.wi.mit.edu/cgi-bin/contig /rhmapper.p1)は、GeneBridge 4 Radiation Hybrid Panelにより構成されたヒト ゲノムのGeneme Research's放射線ハイブリッド地図(“WICGR”放射線ハイブリ ッド地図)のために、Whitehead Institute/MIT Centerに関してのマッピング を可能にする。 “GeneBridge 4 RH Panel”によるZsig9のマッピングのためには、20μl の反応物を、PCRできる96−ウェルマイクロタイタープレート(Stratagene ,La Jolla,CA)に設定し、そして“Robo Cycler Gradient 96”熱サイクラー (Stratagene)に使用した。95PCR反応の個々は、2μlの10X KlenTaq PCR反応 緩衝液(CLONTECH Laboratories,Inc.,Palo Alto,CA)、1.6μlのdNTP混 合物(それぞれ2.5mM、PERKIN-ELMER,Foster City,CA)、1μlのセンスプ ライマー(配列番号14)、1mlのアンチセンスプライマー(配列番号15)、 2μlの“RediLoad”(Research Genetics,Inc.,Huntsville,AL)、0.4 μlの50X Advantage KlenTaq Polymerase Mix(Clontech Labaratories,Inc.) 、個々のハイブリッドクローン又は対照からのDNA 25ng、及び20μlの 合計 体積のためのddH2O(xμl)から成る。反応物を、等量の鉱油により被覆し、そ して密封した。PCRサイクラー条件は次の通りであった:95℃で5分間の変 性の初期1サイクル、95℃で1分間の変性の35サイクル、62℃で1分間の アニーリング、及び72℃で1.5分間の延長、続いて、72℃で7分間の最終 1サイクルの延長。反応物を、3% NuSieve GTGアガロースゲル(FMC Bioproduc ts,Rockland,ME)上での電気泳動により分離した。 その結果は、Zsig9がWICGR放射線ハイブリッド地図上のヒト染色体12連結 グループの上部から344.72 cR_3000に位置することを示した。近位及び遠位骨 格マーカーは、それぞれWI-6672(D12S1410)及びRP_L41_1であった。周囲のマ ーカーの使用は、組込まれたLDB染色体12地図上の12q15領域においてZsig 9を位置決定する(The Genetic Location Database,University of Southhampt on、wwwサーバー:http://cedar.genetics.soton.ac.uk/public_html/)。 例5ヒト腫瘍のノザンブロット分析 ノザン分析を、次の腫瘍ブロットに対して実施した:ヒト腫瘍パネルブロット I、ヒト腫瘍パネルブロットII、ヒト腫瘍パネルブロットV、ヒト胃腫瘍ブロッ ト及びヒト結腸腫瘍ブロット(Clontech,Palo Alto,CA)。プローブを、Zsig9 の十分な長さのコード配列を表わすPCR生成物を用いて得た。プローブを、Am ersham(England)からのRediprime Labeling Systemを用いて、32Pにより放射性 ラベルした。プローブを、NUCTRAPプッシュカラム(Stratagene Cloning System s,La Jolla,CA)を用いて精製した。EXPRESSHYB(Clontech,Palo Alto,CA)溶 液を、プレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションのために使用し た。ハイブリダイゼーション溶液は、8mlのEXPRESSHYB、80μlの剪断された サケ精子 DNA(10mg/ml、5Prime-3Prime,Boulder,CO)、48μlのヒトCot-1 DNA (1mg/ml、Gibco BRL)、及び20μlのラベルされたプローブ(8×10-5CPM /μl)から成った。ハイブリダイゼーションを55℃で一晩、生ぜしめ、そし て次に、ブロットをRTで2X SSC、0.1% SDS、60℃で2X S SC、0.1% SDS、次に60℃で0.1X SSC、0.1% SDSに より洗浄した。ブロットを一晩、暴露し、そして進行せしめた。 0.8〜1kbの転写体を次の組織において観察した。最強のシグナルが、脳腫 瘍、肝臓腫瘍、食道腫瘍、胃腫瘍、結腸腫瘍、直腸腫瘍及び甲状腺腫瘍に存在し た。弱いシグナルが、副腎腫瘍及び正常な副腎、上皮小体腫瘍及びリンパ腫瘍に 存在した。最とも弱いシグナルが、正常な肝臓、正常な食道、正常な胃、正常な 結腸、正常な回腸、正常な甲状腺、及び正常なリンパにおいて観察された。胃及 び結腸腫瘍ブロットは、胃及び結腸組織についてのパネルブロットに観察される シグナルと一致するシグナルを示した。 例6ネズミZsig9の染色体割り当て及び位置決定 ネズミZsig9を、市販のマウスT31完全ゲノム放射線ハイブリッド(WGRH) パネル(Research Genetics,Inc.,Huntsville,AL)及びMap Manager QT連鎖分 析プログラムを用いて、染色体10に対してマウスにおいてマッピングした。P =0.0001で、ネズミZsig9は、4.3のLOD評点を伴って、62.0cMでD10Mit13 6に隣接して連鎖した。これは、ヒト染色体12の領域を有するシンテニー又は 連鎖保存の既知の領域である。 T31 WGRHパネルは、100の放射線ハイブリッドクローンの個々からのPCR 可能DNA、及び2つの対照DNA(129aaドナー及びA23受容体)を含む。T3 1 WGRHパネルによるネズミZsig9のマッ ピングのために、20μlの反応物を、PCR可能96−ウェルマイクロタイタ ープレート(Stratagene,La Jolla,CA)に設定し、そして“RoboCycler Gradi ent 96”熱サイクラー(Stratagene)において使用した。102PCR反応の個々は、 2μlの10X KlenTaq PCR反応緩衝液(CLONTECH Laboratories,Inc.,Palo Alt o,CA)、1.6μlのdNTP混合物(それぞれ2.5mM、PERKIN-ELMER,Foster C ity,CA)、1μlのセンスプライマー(配列番号22:5’TCG CGC GAG AGT TT G GAG 3’)、1μlのアンチセンスプライマー(配列番号23:5’CCC AGC TTC CCG CAC TTA 3’)、2μlの“RediLoad”(Research Genetics,Inc.,Hunts ville,AL)、0.4μlの50X Advantage KlenTaq Polymerase Mix(Clontech L aboratories,Inc.)、個々のハイブリッドクローン又は対照からのDNA 25 ng、及び20μlの合計体積にするための水xμlから成った。反応物を等量の 鉱油により被覆し、そして密封した。PCRサイクラー条件は次の通りである: 94℃で5分の変性の初期1サイクル、94℃で1分の変性の35サイクル、6 2℃で1分のアニーリング、及び72℃で1.5分の延長、続いて、72℃で7 分の最終1サイクルの延長。反応物を、2%アガロースゲル(Life Technologies ,Gaithersburg,MD)上での電気泳動により分離した。周囲のマーカーの使用が 、マウス染色体10地図上の51−62cM領域におけるネズミZsig9を位置決定 する。この領域に又はその近くに存在する興味ある他の遺伝子は、グリオーム− 関連腫瘍遺伝子相同体、筋原因子5及び6、肥満細胞成長因子、インスリン−様 成長因子、及び腫瘍拒絶抗原−1である。
【手続補正書】 【提出日】平成12年2月10日(2000.2.10) 【補正内容】 請求の範囲 1.配列番号17,19,20及び21から成る群から選択された哺乳類ポリ ペプチド、又は前記群のポリペプチドに対して少なくとも90%同一であるポリ ペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド。 2.下記の作用可能に連結された要素: 転写プロモーター; 配列番号17,19,20及び21から成る群から選択された哺乳類ポリペプ チド、又は前記群のポリペプチドに対して少なくとも90%同一であるポリペプ チドをコードするポリヌクレオチド;及び 転写ターミネーター、 を含んで成る発現ベクター。 3.配列番号2〜6から成る群から選択されたアミノ酸配列を有する単離され たポリペプチド、又は前記ポリペプチドに対して少なくとも90%同一であるポ リペプチド。 4.配列番号17,20,19及び21から成る群から選択されたアミノ酸配 列を有する単離されたポリペプチド、又は前記ポリペプチドに対して少なくとも 90%同一であるポリペプチド。 5.配列番号2〜6のアミノ酸配列により定義される哺乳類ポリペプチドに対 して特異的に結合する、抗体、抗体フラグメント、又は一本鎖抗体。 6.配列番号17,20,19又は21のアミノ酸配列により定義される哺乳 類ポリペプチドに対して特異的に結合する、抗体、抗体フラグメント、又は一本 鎖抗体。 7.前記抗体がモノクローナル又はポリクローナルのいづれかである請求の範 囲第5又は6項記載の抗体。 8.前記抗体、抗体フラグメント又は一本鎖抗体がヒト型化される請求の範囲 第5〜7のいづれか1項記載の抗体、抗体フラグメント又は一本鎖抗体。 9.哺乳類ポリペプチド、配列番号2〜6のいずれかにより定義されるペプチ ドもしくはポリペプチド、又は前記ペプチドもしくはポリペプチドに対して少な くとも90%同一であるペプチドもしくはポリペプチドに対して結合する抗体を 生成するための方法であって、哺乳類ポリペプチド、配列番号2〜6のいずれか により定義されるペプチドもしくはポリペプチド、又は前記ペプチドもしくはポ リペプチドに対して少なくとも90%同一であるペプチドもしくはポリペプチド と、抗体を生成できる細胞細胞とを接触せしめ、又は前記細胞と、前記ペプチド もしくはポリペプチドをコードする核酸とを接触せしめ、ここで前記細胞は前記 ペプチドもしくはポリペプチドに対する抗体を生成し;そして 前記抗体を単離することを含んで成る方法。 10.哺乳類ポリペプチド、配列番号17,19,20もしくは21により定 義されるペプチドもしくはポリペプチド、又は前記ペプチドもしくはポリペプチ ドに対して少なくとも90%同一であるペプチドもしくはポリペプチドに対して 結合する抗体を生成するための方法であって、哺乳類ポリペプチド、配列番号1 7,20,19もしくは21により定義されるペプチドもしくはポリペプチド、 又は前記ペプチドもしくはポリペプチドに対して少なくとも90%同一であるペ プチドもしくはポリペプチドと、抗体を生成できる細胞細胞とを接触せしめ、又 は前記細胞と、前記ペプチドもしくはポリペプチドをコードする核酸とを接触せ しめ、ここで前記細胞は前記ペプチドもしくはポリペプチドに対する抗体を生成 し;そして 前記抗体を単離する; ことを含んで成る方法。 11.動物が、前記ペプチドもしくはポリペプチド、又は核酸により、前記動 物が前記ペプチドに対する抗体を生成する条件下で接種し;そして前記抗体を単 離する請求の範囲第9又は10項記載の方法。 12.前記抗体がポリクローナル又はモノクローナルである請求の範囲第9, 10又は11項記載の方法。 13.配列番号2〜6のいずれかにより定義されるポリペプチド、又は前記ポ リペプチドに対して少なくとも90%同一であるポリペプチドに対する抗体、抗 体フラグメント又は一本鎖抗体に対して結合する、抗−イディオタイプ抗体、抗 −イディオタイプ抗体フラグメント又は抗−イディオタイプ一本鎖抗体。 14.配列番号17,19,20もしくは21により定義されるポリペプチド 、又は前記ポリペプチドに対して少なくとも90%同一であるポリペプチドに対 する抗体、抗体フラグメント又は一本鎖抗体に対して結合する、抗−イディオタ イプ抗体、抗−イディオタイプ抗体フラグメント又は抗−イディオタイプ一本鎖 抗体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 60/085,983 (32)優先日 平成10年5月19日(1998.5.19) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/081,338 (32)優先日 平成10年5月19日(1998.5.19) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/089,899 (32)優先日 平成10年6月17日(1998.6.17) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/099,005 (32)優先日 平成10年6月17日(1998.6.17) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 ジェリネック,ローラ ジェイ. アメリカ合衆国,ワシントン 98155,シ アトル,ノース イースト ワンハンドレ ッドフォーティーセブンス 1124 (72)発明者 ジャスパース,スティーブン アール. アメリカ合衆国,ワシントン 98026,エ ドモンズ,ワンハンドレッドフィフティー ス プレイス サウス ウエスト 5829 (72)発明者 ウィットモア,セオドア イー. アメリカ合衆国,ワシントン 98052,レ ッドモンド,ワンハンドレッドフィフティ ーセカンド アベニュ ノース イースト 6916

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.配列番号17,19,20及び21から成る群から選択された哺乳類分泌 ポリペプチド−9(Zsig9)、又は前記群のポリペプチドに対して少なくとも9 0%同一であるポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド。 2.前記ベクターであって、下記の操作可能的に結合された要素: 転写プロモーター; 配列番号17,19,20及び21から成る群から選択された哺乳類ポリペプ チド、又は前記群のポリペプチドに対して少なくとも90%同一であるポリペプ チドをコードするポリヌクレオチド;及び 転写ターミネーター、 を含んで成る発現ベクター。 3.配列番号2〜6から成るアミノ酸配列の群から選択された、単離されたZs ig9ポリペプチド、又は前記ポリペプチドに対して少なくとも90%同一である ポリペプチド。 4.配列番号17,20,19及び21から成るアミノ酸配列の群から選択さ れた、単離されたZsig9ポリペプチド、又は前記ポリペプチドに対して少なくと も90%同一であるポリペプチド。 5.配列番号2〜6のアミノ酸配列により定義される哺乳類ポリペプチドに対 して特異的に結合する、抗体、抗体フラグメント、又は一本鎖抗体。 6.配列番号17,20,19及び21のアミノ酸配列により定義される哺乳 類ポリペプチドに対して特異的に結合する、抗体、抗体フラグメント、又は一本 鎖抗体。 7.前記抗体がモノクローナル又はポリクローナルのいづれかである請求の範 囲第5又は6項記載の抗体。 8.前記抗体、抗体フラグメント又は一本鎖抗体がヒト適合される請求の範囲 第5〜7のいづれか1項記載の抗体、抗体フラグメント又は一本鎖抗体。 9.哺乳類Zsig9ポリペプチド、配列番号2〜6により定義されるペプチドも しくはポリペプチド、又は前記ペプチドもしくはポリペプチドに対して少なくと も90%同一であるペプチドもしくはポリペプチドに対して結合する抗体を生成 するための方法であって、哺乳類Zsig9ポリペプチド、配列番号2〜6により定 義されるペプチドもしくはポリペプチド、又は前記ペプチドもしくはポリペプチ ドに対して少なくとも90%同一であるペプチドもしくはポリペプチドと、抗体 を生成できる細胞細胞とを接触せしめ、又は前記細胞と、前記ペプチドもしくは ポリペプチドをコードする核酸とを接触せしめ、ここで前記細胞は前記ペプチド もしくはポリペプチドに対する抗体を生成し;そして 前記抗体を単離することを含んで成る方法。 10.哺乳類Zsig9ポリペプチド、配列番号17,19,20及び21により 定義されるペプチドもしくはポリペプチド、又は前記ペプチドもしくはポリペプ チドに対して少なくとも90%同一であるペプチドもしくはポリペプチドに対し て結合する抗体を生成するための方法であって、哺乳類Zsig9ポリペプチド、配 列番号17,20,19及び21により定義されるペプチドもしくはポリペプチ ド、又は前記ペプチドもしくはポリペプチドに対して少なくとも90%同一であ るペプチドもしくはポリペプチドと、抗体を生成できる細胞細胞とを接触せしめ 、又は前記細胞と、前記ペプチドもしくはポリペプチドをコードする核酸とを接 触せしめ、ここで前記細胞 は前記ペプチドもしくはポリペプチドに対する抗体を生成し;そして 前記抗体を単離することを含んで成る方法。 11.動物が、前記ペプチドもしくはポリペプチド、又は核酸により、前記動 物が前記ペプチドに対する抗体を生成する条件下で接種し;そして前記抗体を単 離する請求の範囲第9又は10項記載の方法。 12.前記抗体がポリクローナル又はモノクローナルである請求の範囲第9, 10又は11項記載の方法。 13.配列番号2〜6により定義されるポリペプチド、又は前記ポリペプチド に対して少なくとも90%同一であるポリペプチドに対する抗体、抗体フラグメ ント又は一本鎖抗体に対して結合する、抗−イディオタイプ抗体、抗−イディオ タイプ抗体フラグメント又は抗−イディオタイプ一本鎖抗体。 14.配列番号17,19,20及び21により定義されるポリペプチド、又 は前記ポリペプチドに対して少なくとも90%同一であるポリペプチドに対する 抗体、抗体フラグメント又は一本鎖抗体に対して結合する、抗−イディオタイプ 抗体、抗−イディオタイプ抗体フラグメント又は抗−イディオタイプ一本鎖抗体 。
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