JP2003500054A - 分泌型アルファヘリックスタンパク質−32 - Google Patents

分泌型アルファヘリックスタンパク質−32

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JP2003500054A JP2000620094A JP2000620094A JP2003500054A JP 2003500054 A JP2003500054 A JP 2003500054A JP 2000620094 A JP2000620094 A JP 2000620094A JP 2000620094 A JP2000620094 A JP 2000620094A JP 2003500054 A JP2003500054 A JP 2003500054A
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polypeptides
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シー. コンクリン,ダレル
ガオ,ゼレン
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ザイモジェネティクス,インコーポレイティド
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    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/52Cytokines; Lymphokines; Interferons
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、哺乳類分泌型アルファへリックスタンパク質32(Zalpha32)のポリヌクレオチド及びポリペプチド分子に関する。当該ポリペプチド、及びそれらをコードしているポリヌクレオチドはホルモン性であり、そして免疫系の機能を制御するために使用され得る。本発明はまた、Zalpha32ポリペプチドに対する抗体を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明の背景 多細胞生物の細胞の増殖、維持、生存及び分化は、ホルモン及びポリペプチド
増殖因子により調節されている。これらの拡散可能な分子は、細胞の互いの伝達
、並びに細胞及び器官の形成に関する作用、並びに損傷された組織の細胞の修復
及び再生を細胞に行わせる。ホルモン及び増殖因子の例は、ステロイドホルモン
(たとえばエストロゲン、テストステロン)、副甲状腺ホルモン、卵胞刺激ホル
モン、インターロイキン、血小板由来増殖因子(PDGF)、上皮増殖因子(E
GF)、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、エリスロ
ポエチン(EPO)、及びカルシトニンを含む。
【0002】 ホルモン及び増殖因子は、タンパク質への結合により細胞代謝に影響を及ぼす
。それらのタンパク質は、細胞内のシグナル伝達経路、たとえば第2メッセンジ
ャー系に連結される膜内在性タンパク質であり得る。ホルモン及び増殖因子が影
響を及ぼす他の種類のタンパク質は、可溶性分子、たとえば転写因子である。
【0003】 特に注目されるものはサイトカインであり、これは細胞の増殖、維持、生存又
は分化を促進する分子である。サイトカインの例は、赤血球の発生を刺激する、
エリスロポエチン(EPO)、巨核球細胞系の細胞の発生を刺激する、トロンボ
ポエチン(TPO)、及び好中球の発生を刺激する、顆粒球−コロニー刺激因子
(GM−CSF)を含む。これらのサイトカインは、貧血に苦しむ、又はガンの
ための化学療法を受けている患者の正常な血球レベルの回復に有用である。これ
らのサイトカインの証明されたin vivoでの活性は、他のサイトカイン、
サイトカインアゴニスト、及びサイトカインアンタゴニストの非常に大きな臨床
的可能性、及びそれらの必要性を例示している。更に、サイトカインの過剰発現
は、通常不所望な炎症をもたらす。この様に、未知のサイトカインを発見する必
要性が存在しており、その結果、それらのアンタゴニストは、炎症反応を改善す
るために投与され得る。
【0004】 本発明の説明 本発明は、新規ポリペプチド並びに関連の組成物及び方法を提供することによ
って、この必要性に取り組む。第1の観点において、本発明は、以後「Zalp
ha32」と称する、「分泌型アルファヘリックスタンパク質−32」と命名さ
れた哺乳類サイトカインをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
配列番号1及び2によって定義されるZalpha32は、4つのアルファヘリ
ックスA,B,C及びDを有する。配列番号2のアミノ酸残基1〜25はシグナ
ル配列を定義する。従って、成熟配列は、アミノ酸残基26のグルタミンから、
自身も含めてアミノ酸残基170のフェニルアラニンにまで及ぶ。成熟配列は配
列番号3によっても定義され、これは約16,578ダルトン(D)のグリコシ
ル化されていない分子量を有する。配列番号14及び15はマウスZalpha
32のcDNA及びポリペプチドである。マウスZalpha32ポリペプチド
は、配列番号15のアミノ酸残基1〜25を含んで成るシグナル配列を有する。
成熟配列は、配列番号16のアミノ酸配列を含んで成る。配列番号17及び18
は、マウスZalpha32の別の変異体を示す。配列番号18のシグナル配列
は、アミノ酸残基1〜25を含んで成る。
【0005】 本発明の第2の観点において、(a)転写プロモーター、(b)Zalpha
32ポリペプチドをコードするDNAセグメント、及び(c)転写ターミネータ
ーを含んで成る発現ベクターが提供され、この中で、プロモーター、DNAセグ
メント、及びターミネーターは作用可能に連結される。
【0006】 本発明の第3の観点において、上文で開示した様な発現ベクターが導入された
培養真核細胞が提供され、この中で、当該細胞は前記DNAセグメントによって
コードされるタンパク質ポリペプチドを発現する。
【0007】 本発明の更なる観点において、本質的にペプチド結合によって結合した第1部
分と第2部分から成るキメラポリペプチドが提供される。キメラポリペプチドの
第1部分は、本質的に(a)配列番号3,16又は19に示される様なZalp
ha32ポリペプチド、(b)配列番号3,16又は19の対立遺伝子変異体、
及び(c)(a)又は(b)と少なくとも80%同一であるタンパク質ポリペプ
チドから成る。キメラポリペプチドの第2部分は、本質的に別のポリペプチド、
例えば親和性標識から成る。第1の態様において、親和性標識は、免疫グロブリ
ンFc ポリペプチドである。本発明はまた、前記キメラポリペプチドをコードす
る発現ベクター及び前記キメラポリペプチドを産生するためにトランスフェクシ
ョンされた宿主細胞を提供する。
【0008】 本発明の追加の観点において、上文で開示した様なZalpha32ポリペプ
チドと特異的に結合する抗体、及び更にはZalpha32ポリペプチドに対す
る抗体を中和する抗イディオタイプ抗体が提供される。
【0009】 本発明の追加の態様は、上述のアミノ酸配列を有するZalpha32ポリペ
プチドのエピトープ保持部分のアミノ酸配列を有するペプチド又はポリペプチド
に関する。本発明のZalpha32ポリペプチドのエピトープ保持部分のアミ
ノ酸配列を有するペプチド又はポリペプチドは、少なくとも9個、好ましくは少
なくとも15個、そして更に好ましくは少なくとも30〜50個のアミノ酸を有
するその様なポリペプチドの部分を含むが、上述した本発明のポリペプチドの全
アミノ酸配列のを含む任意な長さまでのエピトープ保持ポリペプチドも本発明に
含まれる。別のポリペプチド又は担体分子に融合される、あらゆるこれらのポリ
ペプチドも本発明の範囲にある。前記エピトープ保持ポリペプチドの例は、配列
番号26,27,28,29,30,31,32,33及び34のポリペプチド
である。
【0010】 本発明を詳細に示す前に、以下の用語を定義することは、その理解の助けにな
り得る。
【0011】 用語“親和性標識”とは、第2ポリペプチドの精製もしくは検出を提供し、又
は基質への第2ポリペプチドの結合のための部位を提供するために、第2ポリペ
プチドに結合され得るポリペプチドセグメントを示すために本明細書において使
用される。主に、抗体又は他の特異的結合剤が利用できるいずれかのペプチド又
はタンパク質が親和性標識として使用され得る。親和性標識は、ポリ−ヒスチジ
ン系、すなわちプロテインA(Nilssonなど.,EMBO J.4:10
75,1985;Nilssonなど.,Methods Enzymol.1 98 :3,1991)、グルタチオンSトランスフェラーゼ(Smith an
d Johnson,Gene 67:31,1988)、Glu−Glu親和
性標識(Grussenmeyerなど.,Proc.Natl.Acad.S ci.USA82 :7952−4,1985)、サブスタンスP、すなわちFl
ag(商標)ペプチド(Hoppなど.,Biotechnology 6:1
204−10,1988)、ストレプトアビジン結合ペプチド、又は他の抗原性
エピトープ又は結合ドメインを包含する。一般的に、Fordなど.,Prot ein Expression and Purification 2 :95
−107,1991を参照のこと。親和性標識をコードするDNAは、商業的提
供者(たとえば、Pharmacia Biotech,Piscataway
,NJ)から入手できる。
【0012】 用語“対立遺伝子変異体”とは、同じ染色体遺伝子座を占める遺伝子の2又は
それ以上の代替型のいずれかを示すために本明細書において使用される。対立遺
伝子変異は、突然変異を通して天然で生じ、そして集団内の表現型多型現象をも
たらすことができる。遺伝子突然変異は、サイレントであり(コードされたポリ
ペプチドにおける変化がない)、又は変更されたアミノ酸配列を有するポリペプ
チドをコードすることができる。用語、対立遺伝子変異体はまた、遺伝子の対立
遺伝子変異体によりコードされるタンパク質を示すために本明細書において使用
される。
【0013】 用語、“アミノ末端”及び“カルボキシル末端”とは、ポリペプチド内の位置
を示すために本明細書において使用される。文脈が許す場合、それらの用語は、
接近性又は相対的位置を示すためにポリペプチドの特定の配列又は一部に関して
使用される。たとえば、ポリペプチド内の対照配列のカルボキシル末端側に位置
する一定の配列は、その対照配列のカルボキシル末端に隣接して位置するが、し
かし完全なポリペプチドのカルボキシル末端にある必要はない。
【0014】 「血管形成」は、現存の血管からの新規の血管の形成を刺激し、単独で、又は
1又は複数の追加の化合物と一緒に働く化合物の能力を表す。血管形成活性は、
内皮細胞の活性化、内皮細胞によるプロテアーゼ分泌の刺激、内皮細胞の遊走、
毛細血管の出芽の形成、及び内皮細胞の増殖として測定可能である。
【0015】 用語、“相補体/抗−相補体対”とは、適切な条件下で、非共有的に会合され
る安定した対を形成する非同一性成分を示す。たとえば、ビオチン及びアビジン
(又はストレプトアビジン)は、相補体/抗−相補体対の基本型メンバーである
。他の典型的な相補体/抗−相補体対は、受容体/リガンド対、抗体/抗原(又
はハプテン又はエピトープ)対、センス/アンチセンスポリヌクレオチド対、及
び同様のものを包含する。相補体/抗−相補体対の続く解離が所望される場合、
その相補体/抗−相補体対は好ましくは、<109-1の結合親和性を有する。
【0016】 用語“ポリヌクレオチド分子の相補体”とは、相補的塩基配列、及び対照配列
に比較して逆の配向を有するポリペプチド分子である。たとえば、配列5′AT
GCACGGG3′は、5′CCCGTGCAT3′に対して相補性である。
【0017】 用語“コンティグ”とは、他のポリヌクレオチドに対する一連の連続した同一
の又は相補的な配列を有するポリヌクレオチドを示す。連続した配列とは、ポリ
ヌクレオチドの全体において、又はその一部にそって、一定の長さのポリヌクレ
オチド配列を“重複”すると言われる。たとえば、ポリヌクレオチド配列5′−
ATGGCTTAGCTT−3′に対する代表的なコンティグとは、5′−TA
GCTTgagtct−3′及び3′gtcgacTACCGA−5′である。
【0018】 用語、“縮重ヌクレオチド配列”とは、1又は複数の縮重コドンを含むヌクレ
オチドの配列(ポリヌクレオチドをコードする対照ポリヌクレオチド分子に比較
して)を示す。縮重コドンは、ヌクレオチドの異なったトリプレットを含むが、
しかし同じアミノ酸残基をコードする(すなわち、GAU及びGACトリプレッ
トはAspをコードする)。
【0019】 用語“発現ベクター”は、その転写を提供する追加のセグメントに作用可能に
連結される注目のポリペプチドをコードするセグメントを含んで成る線状又は環
状DNA分子を示すために使用される。そのような追加のセグメントは、プロモ
ーター及びターミネーター配列を包含し、そしてまた、1又は複数の複製起点、
1又は複数の選択マーカー、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル、等を包含
する。発現ベクターは一般的に、プラスミド又はウィルスDNAから誘導され、
又は両者の要素を含むことができる。
【0020】 用語“単離された”とは、ポリヌクレオチドに適用される場合、ポリヌクレオ
チドがその天然の遺伝的環境から除去され、そして従って、他の無関係な又は所
望しないコード配列を有さず、そして遺伝子操作されたタンパク質産生システム
内での使用のために適切な形で存在することを示す。そのような単離された分子
は、それらの天然の環境から分離され、そしてcDNA及びゲノムクローンを含
む分子である。本発明の単離されたDNA分子は、通常関係しない他の遺伝子を
含まないが、しかし天然において存在する5′及び3′の非翻訳領域、たとえば
プロモーター及びターミネーターを含むことができる。関連する領域の同定は、
当業者に明らかであろう(たとえば、Dynan and Tijan,Nat ure 316 :774−78,1985を参照のこと)。
【0021】 “単離された”ポリペプチド又はタンパク質は、その本来の環境以外の条件、
たとえば血液及び動物組織とは別の条件下で見出されるポリペプチド又はタンパ
ク質である。好ましい形においては、単離されたポリペプチドは、他のポリペプ
チド、特に動物起源の他のポリペプチドを実質的に含まない。高く精製された形
、すなわち95%以上の純度、より好ましくは99%以上の純度でポリペプチド
を提供することが好ましい。本文で使用される場合、用語、“単離された”とは
、他の物理的形、たとえばダイマー形又は他のグリコシル化された又は誘導体化
された形での同じポリペプチドの存在を排除しない。
【0022】 用語、“作用可能に連結された”とは、DNAセグメントを言及する場合前記
セグメントが、それらの意図された目的のために協力して機能し、たとえば転写
がプロモーターにおいて開始し、そしてコードセグメントを通してターミネータ
ーに進行するよう配列されることを示す。
【0023】 用語“オーソログ”とは、異なった種からのポリペプチド又はタンパク質の機
能的相対物である、1つの種から得られるポリペプチド又はタンパク質を示す。
オーソログ間の配列の差異は、種分化の結果である。
【0024】 “パラログ”とは、生物により生産される、異なっているが、しかし構造的に
関連しているタンパク質である。パラログとは、遺伝子の複製を通して生じると
思われる。たとえば、α−グロビン、β−グロビン及びミオグロビンはお互いの
パラログである。
【0025】 “ポリヌクレオチド”は、5′末端から3′末端に読取られるデオキシリボヌ
クレオチド又はリボヌクレオチド塩基の一本鎖又は二本鎖ポリマーである。ポリ
ヌクレオチドは、RNA及びDNAを包含し、そして天然源から単離され、in
vitroで合成され、又は天然及び合成分子の組合せから調製され得る。ポ
リヌクレオチドのサイズは、塩基対(用語“bp”)、ヌクレオチド(“nt”
)、又はキロ塩基(“kb”)として表わされる。ここで、後者の2つの用語は
、一本鎖又は二本鎖であるポリヌクレオチドを記載する。この用語が二本鎖分子
に適用される場合、それは全体の長さを示すために使用され、そして用語、“塩
基対”に等しいことが理解されるであろう。二本鎖ポリヌクレオチドの2本の鎖
は長さにおいてわずかに異なり、そしてその末端が酵素分解の結果として異なる
ことは、当業者により理解されており;従って、二本鎖ポリヌクレオチド分子内
のすべてのヌクレオチドは一対になり得ない。その様な不対の末端は、通常20
ntの長さを超えないだろう。
【0026】 “ポリペプチド”は、天然に又は合成的に産生されても、ペプチド結合により
連結されるアミノ酸残基のポリマーである。約10個以下のアミノ酸残基のポリ
ペプチドが、通常、“ペプチド”として言及される。
【0027】 用語“プロモーター”は、RNAポリメラーゼの結合及び転写の開始を提供す
るDNA配列を含む遺伝子の部分を示すために、その当業界で認識されている意
味で本明細書において使用される。プロモーター配列は通常、遺伝子の5′非コ
ード領域に見出されるが、しかし必ずしもそうではない。
【0028】 “タンパク質”とは、1又は複数のポリペプチド鎖を含んで成る高分子である
。タンパク質はまた、非ペプチド成分、たとえば炭水化物基を含んで成る。炭水
化物及び他の非ペプチド置換基は、タンパク質が産生される細胞によりタンパク
質に付加され、そして細胞のタイプにより変化するであろう。タンパク質は、そ
れらのアミノ酸主鎖構造により本明細書において定義され;置換基、たとえば炭
水化物基は一般的に特定されていないが、しかしそれにもかかわらず、存在する
ことができる。
【0029】 用語“受容体”は、生理活性分子(すなわち“リガンド”)に結合し、そして
細胞上のリガンドの効果を仲介する細胞関連タンパク質を示す。膜結合受容体は
、細胞外リガンド結合ドメイン、及び典型的には、シグナル伝達に関与する細胞
内エフェクタードメインを含んで成るマルチドメイン構造により特徴づけられる
。受容体へのリガンドの結合は、細胞におけるエフェクタードメインと他の分子
との間の相互作用を引き起こす受容体における高次構造的な変化をもたらす。こ
の相互作用は、細胞の代謝の変更を誘導する。受容体−リガンド相互作用に連結
される代謝現象は、遺伝子転写、リン酸化、脱リン酸化、サイクリックAMP生
成の上昇、細胞カルシウムの流動、膜脂質の流動、細胞接着、イノシトール脂質
の加水分解、及びリン脂質の加水分解を包含する。一般的に、受容体は、膜結合
され、細胞質性又は核性であり;単量体(たとえば甲状腺刺激ホルモン受容体、
β−アドレナリン性受容体)、又は多量体(たとえばPDGF受容体、成長ホル
モン受容体、IL−3受容体、GM−CSF受容体、G−CSF受容体、エリス
ロポエチン受容体及びIL−6受容体)であり得る。
【0030】 用語“分泌シグナル配列”は、それが合成される細胞の分泌経路を通してより
大きなポリペプチドを、そのポリペプチドの成分として方向づけるポリペプチド
(“分泌ペプチド”)をコードするDNA配列である。前記のより大きなポリペ
プチドは、分泌経路を通しての移動の間、分泌ペプチドを除去するために通常開
裂される。
【0031】 用語“スプライス変異体”とは、遺伝子から転写されるRNAの代替型を示す
ために、本明細書において使用される。スプライス変異は、転写されたRNA分
子内の、又は通常低いが、別々に転写されたRNA分子間の選択的スプライシン
グ部位の使用を通して天然において生じ、そして同じ遺伝子から転写されるいく
つかのmRNAをもたらすことができる。スプライス変異体は、変更されたアミ
ノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。用語スプライス変異
体はまた、遺伝子から転写されるmRNAのスプライス変異体によりコードされ
るタンパク質を示すために、本明細書において使用される。
【0032】 不正確な分析方法(例えば、電気泳動)により決定されるポリマーの分子量及
び長さは、おおよその値であることが理解されるであろう。そのような値が“約
”X又は“おおよそ”Xとして表わされる場合、その言及されたXの値は、正確
には±10%であることが理解されるであろう。
【0033】 本発明は新規サイトカインポリペプチド/タンパク質を提供する。「アルファ
ヘリックスタンパク質−32」と命名され、以後「Zalpha32」と称され
る当該サイトカインは、発見され、そして4−ヘリックスバンドルサイトカイン
(例えばエリスロポエチン、トロンボポエチン、G−CSF、IL−2、IL−
4、レプチン及び成長ホルモン)というポリペプチド及びタンパク質の特徴的な
特性の存在によってサイトカインであることが同定された。配列番号2に示され
るアミノ酸配列の解析は、1位のメチオニンから、自身を含めてアミノ酸残基2
5にまで及ぶシグナル配列を示す。従って、成熟配列は、アミノ酸残基26のグ
ルタミンから、自身を含めてアミノ酸残基170のフェニルアラニンにまで及ぶ
。成熟Zalpha32ポリペプチドはまた、約16,578ダルトン(D)の
グリコシル化されていない分子量を有する配列番号3のアミノ酸配列よって表さ
れる。
【0034】 配列番号2の更なる解析は、4つの両親媒性の、アルファヘリックス領域、す
なわちヘリックスA,B,C及びDの存在を示唆している。各ヘリックスは、一
般的に親水性のアミノ酸残基を有する外側の領域、及び一般的に疎水性のアミノ
酸残基を含む内側に位置している領域を含む。前記ヘリックスの外側に位置する
アミノ酸残基は、受容体の結合に必須であると考えられており、そして変化にお
いてほぼ同一であるものを除いて、別のアミノ酸残基に変化させるべきではない
。前記ヘリックスの内側に位置するアミノ酸残基は、任意の疎水性アミノ酸残基
に変化させられ得る。
【0035】 ヘリックスA、配列番号4は、少なくとも配列番号2のアミノ酸残基27のグ
ルタミンから、自身を含めてアミノ酸残基41のロイシンまでを含む。ヘリック
スAはまた、配列番号4によって表される。
【0036】 ヘリックスB、配列番号5は、少なくとも配列番号2のアミノ酸残基81のロ
イシンから、自身を含めてアミノ酸残基94のアスパラギン酸までを含む。
【0037】 ヘリックスC、配列番号6は、少なくとも配列番号2のアミノ酸残基97のロ
イシンから、自身を含めてアミノ酸残基111のロイシンまでを含む。
【0038】 ヘリックスD、配列番号7は、少なくとも配列番号2のアミノ酸残基139の
バリンから、自身を含めてアミノ酸残基153のチロシンまでを含む。
【0039】 ポリヌクレオチド: 本発明はまた、本明細書に開示されるZalpha32をコードするDNA及
びRNA分子を含む、ポリヌクレオチド分子を提供する。当業者は、遺伝暗号の
縮重の観点において、かなりの配列の変化がこれらのポリヌクレオチド分子間で
可能であることを容易に認識するだろう。
【0040】 本発明のポリヌクレオチド、通常cDNA配列は、本明細書に記載のポリペプ
チドをコードする。本発明のポリペプチドをコードするcDNA配列は一連のコ
ドンを含んで成り、当該ポリペプチドの各アミノ酸残基はコドンによってコード
され、そして各コドンは3つのヌクレオチドを含んで成る。アミノ酸残基は、以
下の様にそれらのそれぞれのコドンによってコードされている。
【0041】 アラニン(Ala)はGCA,GCC,GCG又はGCTによってコードされ
; システイン(Cys)はTGC又はTGTによってコードされ; アスパラギン酸(Asp)はGAC又はGATによってコードされ; グルタミン酸(Glu)はGAA又はGAGによってコードされ; フェニルアラニン(Phe)はTTC又はTTTによってコードされ; グリシン(Gly)はGGA,GGC,GGG又はGGTによってコードされ
; ヒスチジン(His)はCAC又はCATによってコードされ; イソロイシン(Ile)はATA,ATC又はATTによってコードされ; リジン(Lys)はAAA又はAAGによってコードされ; ロイシン(Leu)はTTA,TTG,CTA,CTC,CTG又はCTTに
よってコードされ; メチオニン(Met)はATGによってコードされ; アスパラギン(Asn)はAAC又はAATによってコードされ; プロリン(Pro)はCCA,CCC,CCG又はCCTによってコードされ
; グルタミン(Gln)はCAA又はCAGによってコードされ; アルギニン(Arg)はAGA,AGG,CGA,CGC,CGG又はCGT
によってコードされ; セリン(Ser)はAGC,AGT,TCA,TCC,TCG又はTCTによ
ってコードされ; スレオニン(Thr)はACA,ACC,ACG又はACTによってコードさ
れ; バリン(Val)はGTA,GTC,GTG又はGTTによってコードされ; トリプトファン(Trp)はTGGによってコードされ;そして チロシン(Tyr)はTAC又はTATによってコードされる。
【0042】 本発明に従い、ポリヌクレオチドが本明細書の特許請求の範囲に係る場合、特
許請求の範囲に係るものが、センス鎖、アンチセンス鎖、及びそれぞれの水素結
合によって一緒にアニールされているセンス鎖とアンチセンス鎖、その両方を有
する二本鎖のDNAであることが理解されることを認識すべきである。本発明の
ポリペプチドをコードするメッセンジャーRNA(mRNA)も特許請求の範囲
に係り、このmRNAは本明細書に記載のcDNAによってコードされる。メッ
センジャーRNA(mRNA)は、本明細書で定義したものと同一のコドンを用
いてポリペプチドをコードするが、但し、それぞれのチミンヌクレオチド(T)
は、ウラシルヌクレオチド(U)によって置換される。
【0043】 当業者はまた、異なった種が“選択的コドン使用法”を示すことも理解するで
あろう。一般的には、Grantham、など.,Nuc.Acids Res .8 :1893−912,1980;Haas、など.,Curr.Biol
6:315−24,1996;Wain−Hobson、など.,Gene 1 :355−64,1981;Grosjean and Fiers,Gen e 18 :199−209,1982;Holm,Nuc.Acids Res .14 :3075−87,1986;Ikemura,J.Mol.Biol. 158 :573−97,1982を参照のこと。本明細書において使用される場
合、用語、“選択的コドン使用法”又は“選択的コドン”とは、一定の種の細胞
に最とも頻繁に使用され、従って個々のアミノ酸をコードする可能なコドンの1
又は少数の代表を好むタンパク質翻訳コドンを言及する技術的用語である。例え
ば、アミノ酸スレオニン(Thr)は、ACA,ACC,ACG又はACTによ
りコードされるが、しかし哺乳類細胞においては、ACCが最とも通常に使用さ
れるコドンであり;他の種においては、例えば昆虫細胞、酵母、ウィルス又は細
菌においては、異なったThrコドンが好ましい。特定の種のための選択的コド
ンは、当業界において知られている種々の方法により、本発明のポリヌクレオチ
ド中に導入され得る。例えば、組換えDNA中への選択的コドン配列の導入は、
特定の細胞型又は種内でタンパク質の翻訳をより効果的にすることによって、そ
のタンパク質の生成を増強する。選択コドンを含む配列は、種々の種における発
現について試験され、そして最適化され得、そして本明細書に開示される機能性
について試験され得る。
【0044】 本発明の好ましい態様においては、単離されたポリヌクレオチドは、配列番号
1の類似するサイズの領域又はそれに対して相補的な配列に対して、ストリンジ
ェントな条件下でハイブリダイズするであろう。一般的に、ストリンジェントな
条件は、定義されたイオン強度及びpHで、特定の配列のための熱溶融点(Tm)よ
りも約5℃低くあるよう選択される。Tm は、標的配列の50%が好ましく対応
するプローブに対してハイブリダイズする温度(定義されたイオン強度及びpH下
で)である。典型的なストリンジェントな条件は、塩濃度が最大約0.03M、
pH7、そして温度が少なくとも約60℃である。
【0045】 前述の様に、本発明の単離されたポリヌクレオチドは、DNA及びRNAを含
む。DNA及びRNAを調製するための方法は当業界で公知である。一般的に、
RNAは、多量のZalpha32RNAを産生する組織又は細胞から単離され
る。そのような組織及び細胞は、ノーザンブロッティングにより同定され(Th
omas,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:5201,
1980)、そして下文の様に論じられる。全RNAは、グアニジン塩酸抽出、
続くCsClグラジエントにおける遠心分離による単離により調製され得る(C
hirgwinなど.,Biochemistry 18:52−94,197
9)。ポリ(A)+RNAは、Auiv and Leder(Proc.Nat l.Acad.Sci.USA 69 :1408−1412,1972)の方法
を用いて全RNAから調製される。相補的DNA(cDNA)は、既知の方法を
用いて、ポリ(A)+RNAから調製される。他の方法においては、ゲノムDNA
が単離され得る。次に、Zalpha32ポリペプチドをコードするポリヌクレ
オチドが、例えばハイブリダイゼーション又はPCRにより同定され、そして単
離される。
【0046】 Zalpha32をコードする完全長のクローンは常用のクローニング方法に
より得られる。相補的DNA(cDNA)クローンが好ましいが、しかしいくつ
かの用途(例えばトランスジェニック動物における発現)のためには、ゲノムク
ローンを使用するか、又は少なくとも1つのゲノムイントロンを含むようcDN
Aクローンを修飾することが好ましい。cDNA及びゲノムクローンを調製する
ための方法は、良く知られており、そして当業者のレベルの範囲内であり、そし
てライブラリーをプローブし、又はプライミングするために、本発明に開示され
る配列又はその一部の使用を含む。発現ライブラリーは、Zalpha32に対
する抗体、受容体フラグメント、又は他の特定の結合パートナーによりプローブ
され得る。
【0047】 本発明のポリヌクレオチドはまた、DNA合成機械を用いて合成され得る。現
在、選択される方法は、ホスホラミダイト方法である。化学的に合成された二本
鎖DNAが適用、例えば遺伝子又は遺伝子フラグメントの合成のために必要とさ
れる場合、個々の相補的鎖が別々に製造される。短い遺伝子(60〜80bp)の
生成は、技術的に簡単であり、そして相補的鎖の合成及び次に、それらのアニー
リングにより達成され得る。しかしながら、より長い遺伝子(>300bp)を生
成するためには、化学的DNA合成の間、個々のサイクルのカップリング効率は
めったに100%でないので、特殊な方法が通常使用される。この問題を克服す
るために、合成遺伝子(二本鎖)が、20〜100個の長さのヌクレオチドであ
る一本鎖フラグメントから、モジューラー型で構築される。Glick and Pasterna
k, Molecular Biotechnology, Principles & Applications of Recombinant DNA , (ASM Press, Washington, D.C. 1994);Itakuraなど.,Annu.R ev.Biochem.53 :323−56,1984、及びClimieなど
.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:633−7,19
90を参照のこと。
【0048】 本発明はさらに、他の種からの対応するポリペプチド及びポリヌクレオチド(
オーソログ)を提供する。これらの種は、哺乳類、鳥類、両生類、ハ虫類、魚類
、昆虫及び他の脊椎及び無脊椎動物種を含むが、但しそれらだけには限定されな
い。特に興味あるものは、他の哺乳類種、例えばマウス、ブタ、ヒツジ、ウシ、
イヌ、ネコ、ウマ及び他の霊長類ポリペプチドからのZalpha32ポリペプ
チドである。ヒトZalpha32のオーソログは、従来のクローニング技法と
組合せて、本発明により提供される情報及び組成物を用いてクローン化され得る
。例えば、cDNAは、本明細書に開示されるようにしてZalpha32を発
現する組織又は細胞型から得られるmRNAを用いてクローン化され得る。mR
NAの適切な源は、本明細書に開示される配列から企画されたプローブによりノ
ーザンブロットをプローブすることによって同定され得る。次に、ライブラリー
がポジティブな組織又は細胞系のmRNAから調製される。次に、Zalpha
32をコードするcDNAが種々の方法、例えば完全な又は部分的ヒトcDNA
により、又は前記開示される配列に基づく1又は複数組の縮重プローブにより、
プローブすることによって単離され得る。cDNAはまた、本明細書に開示され
る代表的なヒトZalpha32配列から設計されたプライマーを用いて、ポリ
ペプチド連鎖反応又はPCR(Mullis、アメリカ特許第4,683,20
2号)を用いてもクローン化され得る。さらなる方法においては、cDNAライ
ブラリーが宿主細胞を形質転換し、又はトランスフェクションするために使用さ
れ、そして興味あるcDNAの発現がZalpha32ポリペプチドに対する抗
体により検出され得る。類似する方法がまた、ゲノムクローンの単離に適用され
得る。
【0049】 当業者は、配列番号1に開示される配列が、ヒトZalpha32の単一の対
立遺伝子を表わし、そして対立遺伝子変異及び選択的スプライシングが生じるこ
とが予測されることを認識するであろう。この配列の対立遺伝子変異体が、標準
的方法に従って、異なった個人からのcDNA又はゲノムライブラリーをプロー
ブすることによってクローン化され得る。配列番号1に示されるDNA配列の対
立遺伝子変異体、例えばサイレント突然変異を含むそれらの変異体、及び突然変
異がアミノ酸配列変化をもたらしているそれらの変異体は、配列番号2の対立遺
伝子変異体であるタンパク質のように、本発明の範囲内である。Zalpha3
2ポリペプチドの性質を保持している、選択的にスプライシングされたmRNA
から生成されるcDNAは、そのようなcDNA及びmRNAによりコードされ
るポリペプチドのように、本発明の範囲内に含まれる。それらの配列の対立遺伝
子変異体及びスプライス変異体は、当業界において知られている標準の方法に従
って、異なった個体又は組織からのcDNA又はゲノムライブラリーをプローブ
することによってクローン化され得る。
【0050】 本発明はまた、配列番号2のポリペプチド及びそれらのオーソログに対して実
質的に相同である単離されたZalpha32ポリペプチドも提供する。用語“
実質的に類似する”とは、配列番号2又はそれらのオーソログに示される配列に
対して50%、好ましくは60%、より好ましくは少なくとも80%の配列同一
性を有するポリペプチドを示すために、本明細書において使用される。そのよう
なポリペプチドは、配列番号2又はそのオーソログに対して、より好ましくは少
なくとも90%同一であり、そして最とも好ましくは95%又はそれ以上同一で
あろう。%配列同一性は、従来の方法により決定される。例えばAltschu
lなど.,Bull.Math.Bio.48:603−616,1986及び
Henikoff and Henikoff,Proc.Natl.Acad .Sci.USA 89 :10915−10919,1992を参照のこと。手
短に言及すれば、2種のアミノ酸配列が、10のギャップオープニングペナルテ
ィ、1のギャップエクステンションペナルティ、及び表1(アミノ酸は標準の1
文字コードにより示される)に示されるようなHenikoff and He
nikoff(前記)の“BLOSUM 62”スコアリングマトリックスを用
いて、そのアラインメントスコアを最適化するためにアラインメントされる。 次に、最適な整合の%同一性が次のようにして計算される: 同一な整合の合計数 ──────────────────────── ×100 長い方の配列の長さ+2つの配列をアラインメント するために長い方の配列に導入されたギャップの数
【表1】
【0051】 当業者は、2つのアミノ酸配列をアラインメントするための、多くの確立され
たアルゴリズムが存在していることを理解している。PearsonとLipm
anの「FASTA」類似性サーチアルゴリズムは、アミノ酸配列と推定上の変
異体のアミノ酸配列とによって共有される同一性のレベルを試験するのに適した
アラインメント方法である。FASTAのアルゴリズムは、Pearson a
nd Lipman,Proc.Nat′l Acad.Sci.USA 85
:2444(1988)、及びPearson,Meth.Enzymol.1
83:63(1990)に記載されている。要約すると、FASTAは最初に、
疑問の配列(例えば配列番号2)と、最高密度の同一性(Ktupの変数が1で
ある場合)又は同一性の対(Ktupが2である場合)のいずれかを有する試験
配列とによって共有される領域を、保存的アミノ酸置換、挿入又は欠失を考慮す
ること無しに同定することによって、配列の類似性を特徴づける。最高密度の同
一性を有する10個の領域が、続いてアミノ酸の置換マトリックスを用いて、全
てのアミノ酸対の類似性を比較することによって再スコアリングされ、そして当
該領域の末端は、最高のスコアに寄与する残基のみを含めるために「削られる」
。「カットオフ」値(当該配列の長さ及びKtup値に基づいてあらかじめ決定
した式によって算出される)以上のスコアを有する複数の領域が存在する場合、
削られた開始領域は、当該領域がギャップを有するおおよそのアラインメントを
形成するために連結され得るかどうかを決定するために試験される。最後に、2
つのアミノ酸配列の最高のスコアリング領域が、Needleman−Wuns
ch−Sellersのアルゴリズム(Needleman and Wunsch, J. Mol. Biol.
48: 444 (1970): Sellers, SIAM J. Appl. Math. 26: 787 (1974))の、アミノ酸
の挿入及び欠失を可能にする改良版を用いてアラインメントされる。FASTA
解析のための例示的なパラメーターは、Ktup=1、ギャップオープニングペ
ナルティ=10、ギャップエクステンションペナルティ=1、及び置換マトリッ
クス=BLOSUM62、である。これらのパラメーターは、Pearson,
Meth.Enzymol,183:63(1990)の別表2に例示されてい
る様に、スコアリングマトリックスファイル(「SMATRIX」)を改良する
ことによってFASTAプログラムに導入され得る。
【0052】 FASTAはまた、上文で開示した様な比率を用いて、核酸分子の配列同一性
を決定するために使用され得る。ヌクレオチド配列の比較の場合、Ktup値は
1〜6、好ましくは4〜6の間に及び得る。
【0053】 本発明は、配列番号3のアミノ酸配列と比較して、1又は複数の保存的アミノ
酸変化を有するポリペプチドをコードする核酸分子を含む。BLOSUM62の
表は、500以上の関連タンパク質群の高度に保存された領域を表す、タンパク
質配列セグメントの約2,000の局所的な複数のアラインメントに由来するア
ミノ酸の置換マトリックスである(Heinkoff and Heinkof
f,Proc.Nat′l Acad.Sci.USA 89:10915(1
992))。従って、BLOSUM62の置換の頻度は、本発明のアミノ酸配列
に導入され得る保存的アミノ酸置換を定義するために使用され得る。本明細書で
使用する場合、用語「保存的アミノ酸置換」は、−1以上のBLOSUM62値
によって表される置換を意味する。例えば、アミノ酸置換は、当該置換が0,1
,2、又は3のBLOSUM値を特徴とする場合に保存的である。好ましい保存
的アミノ酸置換は、少なくとも1(例えば1,2又は3)のBLOSUM値を特
徴とし、一方、更に好ましい保存的置換は少なくとも2(例えば2又は3)のB
LOSUM62値を特徴とする。従って、本発明の範囲は少なくとも90%、好
ましくは95%、そして最も好ましくは99%、配列番号3に対して同一であり
、そして哺乳類における抗体の産生を刺激することができるポリペプチドに係り
、そして前記抗体は配列番号3の天然配列と結合することができる。
【0054】 変異体Zalpha32ポリペプチド又は実質的に相同のZalpha32ポ
リペプチドは、1又は複数のアミノ酸置換、欠失又は付加を有するものとして特
徴づけられる。これらの変化は、好ましくは重大でない性質のものであり、すな
わち保存的アミノ酸置換(表2を参照のこと)及びポリペプチドの折りたたみ又
は活性に実質的に影響を及ぼさない他の置換;小さな欠失、典型的には1〜約30
個のアミノ酸の欠失;及び小さなアミノ−又はカルボキシル−末端の伸長、例え
ばアミノ−末端メチオニン残基、又は約20〜25個までの残基の小さなリンカーペ
プチド、親和性標識である。従って、本発明は、配列番号4のその対応する領域
に対して、少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、そして更に好ましくは
99%又はそれ以上の同一性を有する配列を含んで成る約20〜30個のアミノ酸残基
のポリペプチドを含む。親和性標識を含んで成るポリペプチドは更に、Zalp
ha32ポリペプチドとその親和性標識との間にタンパク質加水分解開裂部位を
含むことができる。好ましいそのような部位は、トロンビン開裂部位及び第Xa
因子開裂部位を含む。
【表2】
【0055】 本発明は、更に、種々の他のポリペプチド融合体(及び1又は複数のポリペプ
チド融合体を含んで成る関連多量体タンパク質)を提供する。例えば、Zalp
ha32ポリペプチドは、アメリカ特許第5,155,027号及び第5,567,584号に開示
されるように、二量体化タンパク質への融合体として調製され得る。これに関す
る好ましい二量体化タンパク質は、免疫グロブリンの定常領域ドメインを含む。
免疫グロブリン−Zalpha32ポリペプチド融合体は、(種々の多量体Za
lpha32類似体を生成するために)遺伝子操作した細胞において発現され得
る。補助ドメインが、Zalpha32ポリペプチドを特定の細胞、組織又は高
分子(例えばコラーゲン)に対して標的化するために融合され得る。例えば、Z
alpha32ポリペプチド又はタンパク質は、標的細胞の表面上の受容体に特
異的に結合するリガンドにZalpha32ポリペプチドを融合することによっ
て、あらかじめ決定した細胞型に標的化され得る。この手段においては、ポリペ
プチド及びタンパク質が、治療又は診断目的のために標的化され得る。Zalp
ha32ポリペプチドは、1又は複数の部分、例えば精製のための親和性標識及
び標的化ドメインに融合され得る。ポリペプチド融合体はまた、特にドメイン間
に、1又は複数の開裂部位を含むことができる。Tuan et al.,Connective Tiss ue Research 34 :1-9,1996を参照のこと。
【0056】 本発明はまた、非天然のアミノ酸残基を含んで成る。非天然に存在するアミノ
酸は、限定しないが、トランス−3−メチルプロリン、2,4−メタノプロリン
、シス−4−ヒドロキシプロリン、トランス−4−ヒドロキシプロリン、N−メ
チルグリシン、アロ−スレオニン、メチルスレオニン、ヒドロキシエチルシステ
イン、ヒドロキシエチルホモシステイン、ニトログルタミン、ホモグルタミン、
ピペコリン酸、チアゾリジンカルボン酸、デヒドロプロリン、3−及び4−メチ
ルプロリン、3,3−ジメチルプロリン、tert−ロイシン、ノルバリン、2−ア
ザフェニルアラニン、3−アザフェニルアラニン、4−アザフェニルアラニン、
並びに4−フルオロフェニルアラニン、を含む。非天然のアミノ酸残基をタンパ
ク質中に導入するためのいくつかの方法が、当業界において知られている。例え
ば、ナンセンス突然変異が化学的にアミノアシル化されたサプレッサーtRNA
を用いて抑制されるin vitro系が使用され得る。
【0057】 アミノ酸を合成し、そしてtRNAをアミノアシル化するための方法は、当業
界において知られている。ナンセンス突然変異を含むプラスミドの転写及び翻訳
は、E.コリS30抽出物及び市販の酵素及び他の試薬を含んで成る細胞無しの系
において実施される。タンパク質は、クロマトグラフィーにより精製される。例
えば、Robertson et al.,J.Am.Chem.Soc.113:2722,1991;Ellman et al.
Meth.Enzymol.202:301,1991;Chung et al.,Science 259:806-09,1993
;及びChung et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:10145-49,1993を参照
のこと。第2の方法においては、翻訳は、突然変異誘発されたmRNA及び化学
的にアミノアシル化されたサプレッサーtRNAのマイクロインジェクションに
よりアフリカツメガエルの卵母細胞において行なわれる(Turcatti et al.,J. Biol.Chem.271 :19991-98,1996)。第3の方法においては、E.コリ細胞が
、置換される予定である天然のアミノ酸(例えば、フェニルアラニン)の不在下
で、かつ所望する非天然のアミノ酸(例えば、2−アザフェニルアラニン、3−
アザフェニルアラニン、4−アザフェニルアラニン又は4−フルオロフェニルア
ラニン)の存在下で培養される。非天然のアミノ酸は、その天然の対応物の代わ
りにタンパク質中に導入される。Koide et al.,Biochem.33:7470-46,1994を
参照のこと。天然のアミノ酸残基は、in vitroでの化学的修飾により非天然の種
に転換され得る。化学的修飾は、置換の範囲を更に、拡張するために部位指定突
然変異誘発と組合され得る(Wynn and Richards,Protein Sci.2:395-403,1
993)。
【0058】 限定された数の非保存的アミノ酸、遺伝子コードによりコードされないアミノ
酸、非天然的に存在するアミノ酸、及び非天然のアミノ酸が、Zalpha32
アミノ酸の代わりと成り得る。
【0059】 本発明のポリペプチドにおける必須アミノ酸は、当業界において知られている
方法、例えば部位指定突然変異誘発又はアラニンスキャニング突然変異誘発によ
り同定され得る(Cunningham and Wells,Science 244,1081-1085,1989;Bass
et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:4498-502,1991)。後者の技法におい
ては、単一のアラニン突然変異が分子中で残基毎に導入され、そして得られる変
異体分子が、前記分子の活性に対して必須のアミノ酸残基を同定するために、下
記に開示されるようにして、生物学的活性について試験される。また、Hilton e
t al.,J.Biol.Chem.271:4699-4708,1996を参照のこと。リガンド−受容体
の相互作用部位はまた、推定上の接触部位アミノ酸の突然変異に関して、核磁気
共鳴、結晶学、電子回折又は光親和性標識のような技法により決定されるように
、構造の物理的分析により決定され得る。例えば、de Vos et al.,Science 255 :306-312,1992;Smith et al.,J.Mol.Biol.224:899-904,1992;Wlodaver
et al.,FEBS.Lett.309:59-64,1992を参照のこと。
【0060】 複数のアミノ酸置換は、突然変異誘発及びスクリーニングの既知方法、例えば
Reidhaar-Olson and Sauer(Science 241:53-57,1988)又はBowie and Sauer(P roc.Natl.Acad.Sci.USA 86 :2152-2156,1989)により開示される方法を用
いて行なわれ、そして試験され得る。要約すると、それらの著者は、ポリペプチ
ドにおける複数の位置を同時にランダム化し、機能的ポリペプチドをスクリーン
し、そして次に、個々の位置での可能な置換の範囲を決定するために、突然変異
誘発されたポリペプチドを配列決定するための方法を開示する。使用され得る他
の方法は、ファージディスプレイ(例えば、Lowman et al.,Biochem.30:1083
2-10837,1991;Ladner等のアメリカ特許第5,223,409号;Huse,WIPO公開WO92/0
6204)及び領域指定突然変異誘発(Derbyshire et al.,Gene 46:145,1986;N
er et al.,DNA 7:127,1988)を含む。
【0061】 開示されたZalpha32 DNA及びポリペプチド配列の変異体は、Stemm
er,Nature 370:389-91,1994,Stemmer,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91:10
747-51,1994及びWIPO公開WO97/20078により開示されるように、DNAシャッフ
リングを通して生成され得る。要約すると、変異体DNAが、ランダムに導入さ
れた点突然変異をもたらす、親DNAのランダムなフラグメント化、続く、PCR
を用いての再構築によるin vitroでの相同組換えにより生成される。この技法は
、前記工程中に追加の変動性を導入するために、親DNAのファミリー、例えば
異なった種からの対立遺伝子変異体又はDNAを用いて改良され得る。所望する
活性の選択又はスクリーニング、突然変異誘発及びアッセイの続くさらなる相互
作用が、有害な変化に対して同時に選択しながら、所望する突然変異について選
択することによって、配列の急速な「進化」を提供する。
【0062】 本明細書に開示されるような突然変異誘発方法は、宿主細胞におけるクローン
化された突然変異誘発ポリペプチドの活性を検出するために高処理量の自動化さ
れたスクリーニング方法と組合され得る。活性ポリペプチドをコードする突然変
異誘発されたDNA分子は、宿主細胞から回収され、そしてすぐに、近代的な装
置を用いて配列決定され得る。それらの方法は、注目のポリペプチドにおける個
々のアミノ酸残基の重要性の急速な決定を可能にし、そして未知の構造のポリペ
プチドに適用され得る。
【0063】 本明細書において論じられる方法を用いて、当業者は、配列番号2、4又は6
の種々のポリペプチドフラグメント又は変異体、あるいは野生型Zalpha3
2の特性を保持するそれらのものを同定し、そして/又は調製することができる
。変異体及び融合タンパク質を含む、あらゆるZalpha32ポリペプチドに
ついて、当業者は、上記表1及び2に示される情報を用いて、その変異体をコー
ドしている、完全に縮重しているポリヌクレオチドを容易に生成することができ
る。
【0064】 タンパク質の産生 完全長のポリペプチド、生物学的に活性なフラグメント及び融合ポリペプチド
を含む、本発明のZalpha32ポリペプチドは、常用の技法に従って、遺伝
子操作した宿主細胞において産生され得る。適切な宿主細胞は、外来性DNAに
より形質転換され又はトランスフェクションされ、そして培養物において増殖さ
れ得る細胞型のものであり、そして細菌、菌類細胞及び培養された高等真核細胞
を含む。真核細胞、特に多細胞生物の培養細胞が好ましい。クローン化されたD
NA分子を操作し、そして種々の宿主細胞中に外来性DNAを導入するための技
法は、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd ed.,
(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY,1989)、
及びAusubel et al.,eds.,Current Protocols in Molecular Biology(John W
iley and Sons,Inc.,NY,1987)により開示される。
【0065】 通常、Zalpha32ポリペプチドをコードするDNA配列は、発現ベクタ
ー内で、一般的に転写プロモーター及びターミネーターを含む、その発現のため
に必要とされる他の遺伝的要素に作用可能に連結される。当該ベクターはまた、
通常、1又は複数の選択マーカー及び1又は複数の複製起点を含むであろうが、
しかし当業者は、一定のシステム内で、選択マーカーが別のベクター上に提供さ
れ、そして外来性DNAの複製が宿主細胞のゲノム中への組込みにより提供され
得ることを認識するであろう。プロモーター、ターミネーター、選択マーカー、
ベクター及び他の要素の選択は、当業者のレベルの範囲内の通常の事である。多
くのそのような要素は文献に記載されており、そして商業的提供者を通して入手
可能である。
【0066】 Zalpha32ポリペプチドを、宿主細胞の分泌経路中に方向づけるために
、分泌シグナル配列(または、リーダー配列、プレプロ配列又はプレ配列として
も知られている)が、発現ベクターに提供される。分泌シグナル配列は、Zal
pha32ポリペプチドのものであってもよく、又は別の分泌されたタンパク質
(例えばt−pA)に由来し、又は新たに合成されてもよい。分泌シグナル配列
は、Zalpha32 DNA配列に作用可能に連結され、すなわち2つの配列
は正しい読み枠で連結され、そして宿主細胞の分泌経路中に新規に合成されたポ
リペプチドを方向づけるように配置される。分泌シグナル配列は通常、注目のポ
リペプチドをコードするDNA配列の5’側に位置するが、但し若干の分泌シグ
ナル配列は、注目のDNA配列の他の場所に位置することもできる(例えば、We
lch et al.,アメリカ特許第5,037,743号;Hollan等のアメリカ特許第5,143,830
号を参照のこと)。
【0067】 あるいは、本発明のポリペプチドに含まれる分泌シグナル配列は、分泌経路中
に他のポリペプチドを方向づけるために使用される。本発明はそのような融合ポ
リペプチドを提供する。本発明の融合ポリペプチドに含まれる分泌シグナル配列
は好ましくは、追加のペプチドを分泌経路中に方向づけるために、その追加のペ
プチドにアミノ末端で融合される。そのようなコンストラクトは、当業界におい
て知られている多くの用途を有する。例えば、これらの新規分泌シグナル配列融
合コンストラクトは、通常分泌されないタンパク質、例えば受容体の活性成分の
分泌を方向づけることができる。そのような融合体は、分泌経路を通してペプチ
ドを方向づけるためにin vivo又はin vitroで使用され得る。
【0068】 培養された哺乳類細胞はまた、本発明の範囲内での適切な宿主である。外来性
DNAを哺乳類宿主細胞中に導入するための方法は、リン酸カルシウム媒介トラ
ンスフェクション(Wigler et al.,Cell 14:725,1978;Corsaro and Pearson
Somatic Cell Genetics 7:603,1981;Graham and Van der Eb,Virology 5 2 :456,1973)、エレクトロポレーション(Neumann et al.,EMBO J.1:841-
845,1982)、DEAE−デキストラン媒介トランスフェクション(Ausubel et al.
,eds.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley and Sons,Inc
.,NY,1987)、及びリポソーム媒介トランスフェクション(Hawley-Nelson et
al.,Focus 15:73,1993;Ciccarone et al.,Focus 15:80,1993)、並びに
ウィルスベクター(A.Miller and G.Rosman,BioTechniques 7:980-90,198
9;Q.Wang and M.Finer,Nature Med.2:714-16,1996)を含む。培養され
た哺乳類細胞における組換えポリペプチドの産生は、例えばLevinson等の、アメ
リカ特許第4,713,339号;Hagen等の、アメリカ特許第4,784,950号;Palmiter等
の、アメリカ特許第4,579,821号;及びRingoldの、アメリカ特許第4,656,134号
により開示されている。適切な培養された哺乳類細胞は、BHK 570細胞(ATCC受託
番号10314),COS−1(ATCC番号CRL1650),COS−7(ATCC番号CRL1651),BHK(ATCC
番号CRL1632),BHK570(ATCC番号CRL10134),293(ATCC番号CRL1573;Graham et
al.,J.Gen.Virol.36:59-72,1977)、及びチャイニーズハムスター卵巣(
例えば、CHO−K1;ATCC番号CCL61)細胞系を含む。追加の適切な細胞系は、当
業界において知られており、そして公共寄託機関、例えばAmerican Type Cultur
e Collection,Rockville,Marylanから入手できる。一般的に、強い転写プロモ
ーター、例えばSV−40又はサイトメガロウィルス由来のプロモーターが好ましい
。例えば、アメリカ特許第4,956,288号を参照のこと。他の適切なプロモーター
は、メタロチオネイン遺伝子由来のもの(アメリカ特許第4,579,821号及び第4,6
01,978号;)、及びアデノウィルス主要後期プロモーターを含む。
【0069】 薬剤選択は一般的に、外来性DNAが挿入されている培養された哺乳類細胞を
選択するために使用される。そのような細胞は通常、「トランスフェクタント」
として言及される。選択剤の存在下で培養され、そしてそれらの子孫に注目の遺
伝子を伝達することができる細胞は、「安定なトランスフェクタント」として言
及される。好ましい選択マーカーは、抗生物質ネオマイシンに対する耐性をコー
ドする遺伝子である。選択は、ネオマイシン型薬物、例えばG−418又は同様の
ものの存在下で実施される。「増幅」として言及される方法の選択系は、注目の
遺伝子の発現レベルを高めるためにも使用される。増幅は、低レベルの選択剤の
存在下でトランスフェクションを培養し、そして次に、導入された遺伝子の生成
物を高レベルで生成する細胞を選択するために選択剤の量を高めることによって
実施される。好ましい増幅可能な選択マーカーは、メトトレキセートに対する耐
性を付与するジヒドロ葉酸レダクターゼである。他の薬剤耐性遺伝子(例えば、
ヒグロマイシン耐性、複数薬物耐性、ピューロマイシンアセチルトランスフェラ
ーゼ)もまた、使用され得る。変化した表現型を導入する別のマーカー、例えば
緑色螢光タンパク質、又は細胞表面タンパク質、例えばCD4、CD8、クラスI M
HC、胎盤アルカリホスファターゼが、FACS分類又は磁気ビーズ分離技法のような
手段により、トランスフェクションされていない細胞とトランスフェクションさ
れた細胞とを分類するために使用され得る。
【0070】 他の高等真核細胞、例えば昆虫細胞、植物細胞及び鳥類細胞もまた、宿主とし
て使用され得る。植物細胞において遺伝子を発現するためのベクターとしてのア
グロバクテリウム リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)の使用は、Sinkar
et al.,J.Biosci.(Bangalore)11:47-58,1987により総説されている。昆
虫細胞の形質転換、及びそこにおける外来性ポリペプチドの生成は、Guarino等
の、アメリカ特許第5,162,222号;Bang等の、アメリカ特許第4,775,624号;及び
WIPO公開WO94/06463により開示される。昆虫細胞は、オートグラファ カリホル
ニカ(Autographa californica)核多角体病ウィルス(AcNPV)に通常由来する組
換えバキュロウィルスにより感染され得る。Zalpha32ポリペプチドをコ
ードするDNAは、2つの方法のうちの1つにより、AcNPVポリヘドリン遺
伝子のコーディング配列の代りにバキュロウイルスゲノム内に挿入される。第1
の方法は、AcNPV配列に隣接しているZalpha32を含むトランスファ
ーベクターと野生型AcNPVの間の相同DNA組換えという従来の方法である
。適切な昆虫細胞、例えばSF9細胞は、野生型AcNPVの感染を受け、そし
てAcNPVポリヘドリン遺伝子プロモーター、ターミネーター及び隣接配列と
作用可能に連結されたZalpha32ポリヌクレオチドを含んで成るトランス
ファーベクターを用いたトランスフェクションを受ける。King,L.A.and Posse
e,R.D.,The Baculovirus Expression System:A Laboratory Guide,London,
Chapman & Hall;O'Reilly,D.R.et al.,Baculovirus Expression Vectors:A Laboratory Manual ,New York,Oxfard University Press.,1994;及びRichard
son,C.D.,Ed.,Baculovirus Expression Protocols,Methods in Molecular B iology ,Totowa,NJ,HamanaPress,1995を参照のこと。昆虫細胞内での天然の
組換えは、ポリヘドリンプロモーターによって駆動されるZalpha32を含
む、組換えバキュウロウイルスをもたらすであろう。組換えウィルスのストック
は、当業界で一般的に使用されている方法によって作成される。
【0071】 組換えZalpha32バキュロウィルスを製造するための第2の方法は、Lu
ckow,VA、et al.,J.Virol 67:4566-79,1993に記載されているトランスポゾ
ンに基づく系を利用する。トランスファーベクターを利用するこの系は、Bac-to
-Bac(商標)キット(Life Technologies,Rockville,MD)として市販されてい
る。この系は、「バクミド」と呼ばれる大きなプラスミドとして、E.コリに維
持されるバキュロウィルスゲノム中に、Zalpha32ポリペプチドをコード
するDNAを移動せしめるために、Tn7トランスポゾンを含むトランスファー
ベクター、pFast BacI(商標)(Life Technologies)を利用する。p
Fast BacI商標)トランスファーベクターは、この場合Zalpha3
2である対象遺伝子の発現を駆動するため、AcNPVポリヘドリンプロモータ
ーを利用する。ただし、pFast BacI(商標)は、著しく修飾できる。
前記ポリヘドリンプロモーターは除去することができ、バキュロウイルス感染の
早期に発現させられ、分泌タンパク質を発現するのに有利であることが示されて
きたバキュロウイルス塩基性タンパク質プロモーター(Pcor,p6,9又はMP
プロモータとしても知られている)と置換することができる。Hill-Perkins,M.
S.and Possee,R.D.,J.Gen.Virol.71:971-6,1990;Bonning,B.C. et al
.,J.Gen.Virol.75:1551-6,1994;及びChazenbalk,G.D.,and Rapoport,
B.,J Biol Chem 270:1543-9,1995を参照のこと。その様なトランスファーベ
クターのコンストラクトにおいて、前記塩基性タンパク質プロモーターのより短
いか又は長いものが使用され得る。更に、昆虫タンパク質由来の分泌シグナル配
列でZalpha32分泌シグナル配列を置換したトランスファーベクターを構
築することができる。例えば、エクジステロイドグルコシルトランスフェラーゼ
(EGT),ミツバチメリチン(Invitrogen,Carlsbad,CA)又はバキュロウイルス
gp67(PharMingen,SanDiego,CA)由来の分泌シグナル配列を、天然Zal
pha32分泌シグナル配列を置換するためにコンストラクト内で使用すること
ができる。更に、トランスファーベクターは、発現されたZalpha32ポリ
ペプチドのC−又はN−末端でエピトープ標識、例えばGlu−Gluエピトー
プ標識をコードするDNAとのイン−フレーム融合体を含むことができる(Gruss
enmeyer,T. et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.82:7952-6,(1985))。当業界に
おいて知られている技法を用いて、Zalpha32を含むトランスファーベク
ターにより、E.コリが形質転換され、そして組換えバキュロウィルスの表示で
ある、割り込んだlacZ遺伝子を含むバクミドについてスクリーンされる。組
換えバキュロウィルスゲノムを含むバクミドDNAは、通常の技法を用いて単離
され、そしてスポドプテラ フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)細胞、例えば
Sf9細胞にトランスフェクションするために使用される。Zalpha32を
発現する組換えウィルスが結果的に産生される。組換えウィルスのストックは、
当業界において通常使用される方法により製造される。
【0072】 組換えウィルスは、宿主細胞、典型的には、アワヨトウの幼虫、スポドプテラ
フルギペルダに由来する細胞系を感染せしめるために使用される。一般的には、
Glick and Pasternak,Molecular Biotechnology:Principles and Application s of Recombinant DNA ,ASM Press,Washington,D.C.,1994を参照のこと。
別の適切な細胞系は、トリコプルシア ニ(Trichoplusia ni)に由来するHigh Fiv
eO(商標)細胞系(Invitrogen)である(アメリカ特許第5,300,435号)。市販
の無血清培地が、細胞を増殖し、そして維持するために使用される。適切な培地
は、Sf9細胞のためには、Sf900II(商標)(Life Technologies)、又はESF 921
(商標)(Expression Systems);及びT.ニ細胞のためには、Ex−Cell0405(商
標)(JRH Biosciences,Lenxa,KS)又はExpress FiveO(商標)(Life Technol
ogies)である。細胞は、約2〜5×105個の細胞〜1〜2×106個の細胞の接種密
度に増殖され、この時点で、組換えウィルスストックが、0.1〜10、より典型的
にはほぼ3の感染多重度(MCI)で添加される。組換えウィルスに感染した細胞は
、典型的に感染から12〜72時間後にZalpha32ポリペプチドを産生し
、そして変化する効率で、それを培地中に分泌する。当該細胞を培地(上清)か
ら分離するために、遠心が使用される。Zalpha32ポリペプチドを含む上
清は、通常0.45μmの孔径の、微視孔のフィルターを介して濾過される。組
換え使用される方法は一般的に、入手できる実験用マニュアルに記載されている
(King,L.A.and Possee,R.D.,前記.;O'Reilly,D.R. et al.,前記.;Ric
hardson,C.D.,前記.)。上清からのZalpha32ポリペプチドの続く精
製は、本明細書に記載される方法を用いて達成され得る。
【0073】 菌類細胞、例えば酵母細胞はまた、本発明において使用され得る。これに関し
て、特に注目の酵母種は、サッカロミセス セレビシアエ(Saccharomyces cerev
isiae)、ピキア パストリス(Pichia pastoris)及びピキア・メタノリカ(Pichi
a methanolica)を含む。外来性DNAによりS.セレビシアエ細胞を形質転換
し、そしてそれらから組換えポリペプチドを産生するための方法は、例えばKawa
sakiの、アメリカ特許第4,599,311号;Kawasaki 等の、アメリカ特許第4,931,37
3号;Brakeの、アメリカ特許第4,870,008号;Welch等の、アメリカ特許第5,037,
743号;及びMurray等の、アメリカ特許第4,845,075号により開示されている。形
質転換された細胞は、選択マーカー、通常、薬剤耐性、又は特定の栄養物(例え
ばロイシン)の不在下で増殖する能力により決定される表現型により選択される
。サッカロミセス セレビシアエへの使用のための好ましいベクター系は、グル
コース含有培地における増殖により形質転換された細胞の選択を可能にする、Ka
wasaki等(アメリカ特許第4,931,373号)により開示されるPOT1ベクター系である
。酵母への使用のための適切なプロモーター及びターミネーターは、グルコース
分解酵素遺伝子(例えば、Kawasaki、アメリカ特許第4,599,311号;Kingsman等
の、アメリカ特許第4,615,974号;及びBitter、アメリカ特許第4,977,092号を参
照のこと)、及びアルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子からのものを含む。また、
アメリカ特許第4,990,446号;第5,063,154号;第5,139,936号;及び第4,661,454
号を参照のこと。他の酵母、例えばハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenula poly
morpha)、シゾサッカロミセス ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、クルイベ
リミセス ラクチス(Kluyveromyces lactis)、クルイベロミセス フラギリス(
Kluyveromyces fragilis)、ウスチラゴ マイジス(Ustilago maydis)、ピチア
パストリス(Pichia pastoris)、ピチア メタノリカ(Pichia methanolica)、ピ
チア グイレルモンジ(Pichia guillermondii)及びカンジダ マルトサ(Candida
maltosa)のための形質転換系は、当業界において知られている。例えば、Glees
on et al.,J.Gen.Microbiol.132:3459-3465,1986及びCregg、アメリカ特
許第4,882,279号を参照のこと。アスペルギルス細胞は、McKnight et al.,アメ
リカ特許第4,935,349号の方法に従って利用され得る。アクレモニウム・クリソ
ゲナム(Acremonium chrysogenum)を形質転換するための方法は、Sumino等の、
アメリカ特許第5,162,228号により開示されている。ニューロスポラ(Neurospor
a)を形質転換するための方法は、Lambowitzの、アメリカ特許第4,486,533号に
より開示されている。
【0074】 組換えタンパク質の産生のための宿主としてのピキア・メタノリカの使用は、
WIPO公開WO97/17450,WO97/17451,WO98/02536及びWO98/02565に開示されている
。P.メタノリカの形質転換に使用するためのDNA分子は、通常、形質転換の
前、好ましくは線状化される、二本鎖の環状プラスミドとして調製されるであろ
う。P.メタノリカにおけるポリペプチドの産生のためには、プラスミドにおけ
るプロモーター及びターミネーターは、P.メタノリカ遺伝子のもの、例えばP
.メタノリカ アルコール利用遺伝子(AUG1又はAUG2)のものであることが好まし
い。他の有用なプロモーターは、ジヒドロキシアセトンシンターゼ(DHAS)、ギ
酸デヒドロゲナーゼ(FMD)、及びカタラーゼ(CAT)遺伝子のものを含む。宿主染色
体中へのDNAの組込みを促進するためには、宿主DNA配列を両端に有するプ
ラスミドの完全な発現セグメントを有することが好ましい。ピキア・メタノリカ
への使用のための好ましい選択マーカーは、アデニンの不在下でade2宿主細
胞の増殖を可能にする、ホスホリボシル−5−アミノイミダゾールカルボキシラ
ーゼ(AIRC;EC.4.1.1.21)をコードするP.メタノリカADE2遺伝子
である。メタノールの使用を最少にすることが所望される大規模な産業方法のた
めには、両メタノール利用遺伝子(AUG1及び(AUG2)が欠失されている宿
主細胞を使用することが好ましい。分泌されたタンパク質の産生のためには、液
胞プロテアーゼ遺伝子(PEP4及びPRB1)を欠いている宿主細胞が好ましい
。エレクトロポレーションが、P.メタノリカ細胞中への、注目のポリペプチド
をコードするDNAを含むプラスミドの導入を促進するために使用される。2.5
〜4.5kv/cm、好ましくは約3.75kv/cmの電場の強さ、及び1〜40m秒、最とも
、好ましくは約20m秒の時定数を有する、指数的に減衰する、パルスされた電場
を用いて、エレクトロポレーションによりP.メタノリカ細胞を形質転換するこ
とが好ましい。
【0075】 細菌エスケリッチャ・コリ、バチルス及び他の属の菌株を含む、原核宿主細胞
も、本発明における宿主細胞に有用である。それらの宿主を形質転換し、そして
そこにクローン化される外来性DNA配列を発現するための技法は、当業界にお
いて良く知られている(例えば、Sambrook et al.,前記を参照のこと)。細菌、
例えばE.コリにおいてZalpha32ポリペプチドを発現する場合、当該ポ
リペプチドは、典型的には不溶性顆粒として細胞質に保持されることがあり、又
は細菌の分泌配列によりペリプラズム空間に向けられることもある。前者の場合
、細胞は溶解され、そして顆粒が回収され、そして例えばグアニジンイソチオシ
アネート又はウレアを用いて変性される。次に、変性されたポリペプチドは、例
えばウレア、及び還元型及び酸化型グルタチオンの組合せの溶液に対する透析、
続く緩衝溶液に対する透析により、前記変性体を希釈することによって再生され
、そして二量体化され得る。後者の場合、ポリペプチドは、ペリプラズム空間の
内容物を開放するために細胞を破壊し(例えば、音波処理又は浸透ショックによ
り)、そしてタンパク質を回収することによって、ペリプラズム空間から可溶性
及び機能性型で回収され、それにより、変性及び再生のための必要性を回避する
ことができる。
【0076】 形質転換された又はトランスフェクションされた宿主細胞は、選択された宿主
細胞の増殖のために必要とされる栄養物及び他の成分を含む培養培地において、
常用の方法に従って培養される。種々の適切な培地、例えば定義された培地及び
複合培地は、当業界において知られており、そして一般的には、炭素源、窒素源
、必須アミノ酸、ビタミン及び鉱物を含む。培地はまた、必要に応じて、増殖因
子又は血清のような成分も含むことがある。増殖培地は一般的に、外因的に付加
されたDNAを含む細胞を、例えば発現ベクター上に担持され、又は宿主細胞中
に同時トランスフェクションされる選択マーカーによって補足される必須栄養物
における薬剤選択又は栄養欠乏により選択するであろう。P.メタノリカ細胞は
、適切な炭素源、窒素源及び微量栄養物を含んで成る培地において、約25℃〜35
℃の温度で培養される。液体培養物は、常用の手段、例えば小さなフラスコの振
盪又は発酵器のスパージングにより十分なエアレーションを提供される。P.メ
タノリカのための好ましい培養培地は、YEPD(2% D−グルコース、2%のBac
to(商標)ペプトン(Difco Laboratories,Detroit,MI)、1%のBacto(商標)
酵母抽出物(Difco Laboratories)、0.004%のアデニン及び0.006%のL−ロイ
シン)である。
【0077】 本発明の別の態様は、本発明のZalpha32ポリペプチドのエピトープ保
持部分を含んで成るペプチド又はポリペプチドを提供する。このポリペプチド部
分のエピトープは、本発明のポリペプチドの免疫原性又は抗原性エピトープであ
る。抗体が結合し得るタンパク質の領域は、「抗原性エピトープ」として定義さ
れる。例えば、Gayson, H.M. et al., Proc, Natl. Acad. Sci. USA 81:3998-40
02(1984)を参照のこと。抗原性エピトープ保持する(すなわち、抗体が結合し得
るタンパク質分子の領域を含む)ペプチド又はポリペプチドの選択に関して、タ
ンパク質配列の部分とよく似ている、比較的短い合成ペプチドが、部分的によく
似せられたタンパク質と反応する抗血清を誘発することが当たり前のように出来
ることが当業界で公知である。Sutcliffe, J.G. et al., Science 219:660-666(
1983)を参照のこと。タンパク質と反応性のある血清を誘発する事が出来るペプ
チドは、しばしばタンパク質の一次配列で表され、一連の単純な化学的規則で特
徴づけられることがあり、そして未処理のタンパク質の免疫優性領域(すなわち
、免疫原性エピトープ)又はアミノ若しくはカルボキシル末端のいずれにも制限
されない。極度に疎水性のペプチド、そして通常よく似せられたタンパク質と結
合する抗体の誘導時に無効である、6又はそれ以下の残基のもの;それ以上の長
さの可溶性ペプチド、特にプロリン残基を含むものが通常有効である。
【0078】 本発明の抗原性エピトープ保持ペプチド又はポリペプチドは、それ故に、本発
明のポリペプチドと特異的に結合する、モノクローナル抗体を含む、抗体を産生
させるのに有用である。本発明の抗原性エピトープ保持ペプチド又はポリペプチ
ドは、本発明のポリペプチドのアミノ酸配列に含まれる、少なくとも9、好まし
くは15〜30のアミノ酸の配列を含む。しかしながら、本発明のポリペプチド
の30〜50のアミノ酸、又は全アミノ酸配列までの任意な長さのものを含む、
本発明のアミノ酸配列のより大きな部分を含んで成るペプチド又はポリペプチド
も、前記タンパク質と反応する抗体の誘導にとって有用である。好ましくは、エ
ピトープ保持ペプチドのアミノ酸配列は、水性溶媒中での実質的な溶解性を提供
するために選択され(すなわち、当該配列は比較的親水性の残基を含み、そして
疎水性の残基が好ましくは避けられる)、そしてプロリン残基を含む配列が特に
好ましい。配列表に示したポリペプチドの全てが、本発明に従い使用され得る抗
原性エピトープを含むが、特異的に設計された抗原性エピトープは配列番号26
〜34によって定義されるペプチドを含む。本発明はまた、本明細書に記載のZ
alpha32ポリペプチドのエピトープ保持部分を含んで成るポリペプチドフ
ラグメント又はペプチドを提供する。その様なフラグメント又はペプチドは、タ
ンパク質全体が免疫原として使用される場合に、抗体反応を誘発するタンパク質
の一部である、「抗原性エピトープ」を含んで成ることもある。免疫原性エピト
ープ保持ペプチドは、標準的な方法(例えば、Geysen et al.,上記を参照のこと
)を用いて同定され得る。所望のタンパク質の免疫原性エピトープを保持してい
るペプチドの同定方法を更に記載している、アメリカ特許第4,708,781号も参照
のこと。
【0079】 タンパク質の単離 80%以上の純度、更に好ましくは90%以上の純度、より更に好ましくは95%以
上の純度に本発明のポリペプチドを精製することが好ましく、そして特に好まし
いのは医薬として純粋な状態、すなわち混入している高分子、特に他のタンパク
質及び核酸に関して、99.9%以上の純度であり、そして感染性及び発熱性の物質
を含まないものである。好ましくは、精製されたポリペプチドは、他のポリペプ
チド、特に動物起源の他のポリペプチドを実質的に含まない。
【0080】 発現した組換えZalpha32ポリペプチド(又はキメラZalpha32
ポリペプチド)は、分画及び/又は常用の精製方法及び媒体を用いて精製され得
る。硫酸アンモニウム沈殿及び酸又はカオトロピック剤抽出がサンプルの分別の
ために使用され得る。典型的な精製段階は、ヒドロキシアパタイト、サイズ排除
、FPLC及び逆相高性能液体クロマトグラフィーを含む。適切なクロマトグラフィ
ー用媒体は、誘導体化されたデキストラン、アガロース、セルロース、ポリアク
リルアミド、特別なシリカ及び同様のものを含む。PEI,DEAE,QAE及びQ誘導体
が好ましい。例示的なクロマトグラフィー用媒体は、フェニル、ブチル、又はオ
クチル基により誘導体化されたもの、例えばフェニル−Sepharose FF(Pharmacia
)、Toyopearlブチル650(Toso Haas,Montgomeryville,PA)、オクチル−Sepharo
se(Pharmacia)及び同様のもの;又はポリアクリル樹脂、例えばAmberchrom CG
71(Toso Haas)及び同様のものを含む。適切な固体支持体は、ガラスビーズ、
シリカ基材の樹脂、セルロース樹脂、アガロースビーズ、架橋されたアガロース
ビーズ、ポリスチレンビーズ、架橋されたポリアクリルアミド樹脂、及びそれら
が使用される条件下で不溶性である同様のものを含む。それらの支持体は、アミ
ノ基、カルボキシル基、スルフヒドリル基、ヒドロキシル基及び/又は炭水化物
部分によるタンパク質の結合を可能にする反応性基によって修飾され得る。カッ
プリング化学の例は、臭化シアン活性化、N−ヒドロキシスクシンイミド活性化
、エポキシド活性化、スルフヒドリル活性化、ヒドラジド活性化、及びカルボジ
イミドカップリング化学のためのカルボキシル及びアミノ誘導体を含む。それら
の及び他の固体媒体は当業界において公知であり、そして広く使用されており、
そして商業的提供者から入手できる。支持媒体にリガンド又は受容体ポリペプチ
ドを結合するための方法は当業界において公知である。特定の方法の選択は、通
常の設計の問題であり、そして選択された支持体の性質により部分的に決定され
る。例えば、Affinity Chromatograpy:Principles & Methods(Pharmacia LKB B
iotechnology,Uppsalu,Sweden,1988)を参照のこと。
【0081】 本発明のポリペプチドは、それらの構造的及び生物学的性質の活用により単離
され得る。例えば、固定された金属イオン吸着(IMAC)クロマトグラフィーは、
ヒスチジンに富んでいるタンパク質、例えばポリヒスチジン標識を含んで成るそ
れらのタンパク質を精製するために使用され得る。要約すると、ゲルがまず、二
価金属イオンにより荷電され、キレートが形成される(Sulkowski,Trends in Bi ochem.3 :1-7,1985)。ヒスチジンに富んでいるタンパク質が、使用される金
属イオンに依存して、異なった親和性を有するこのマトリックスに吸着され、そ
して競争溶出、pHの低下、又は強いキレート化剤の使用により溶出されるであろ
う。他の精製方法は、レクチン親和性クロマトグラフィー及びイオン交換クロマ
トグラフィーによるグリコシル化されたタンパク質の精製を含む(Methods in En zymol .,Vol.182,“Guide to Protein Purification”,M.Deutscher,(ed.)
,pp.529-539(Acad.Press,San Diego,1990))。本発明の追加の態様におい
て、注目のポリペプチド、及び親和性標識(例えばマルトース−結合タンパク質
、免疫グロブリンドメイン)の融合体が、精製を促進するために構成され得る。
【0082】 更に、当業界において知られている方法を用いて、ポリペプチド融合体、又は
ハイブリッドZalpha32タンパク質が、本発明のZalpha32の領域
又はドメインを用いて構成される(Sambrook et al.,前記.,Altschul et al.,
前記.,Picard,D.Cur.Opin.Biology,5:511-515,1994)。これらの方法
は、注目のポリペプチドにおける生物学的に重要なより大きなドメイン又は領域
の決定を可能にする。そのようなハイブリッドは、反応動力学、結合を変更し、
基質特異性を制限し、又は拡張し、又はポリペプチドの組織及び細胞局在化を変
え、そして未知の構造のポリペプチドに適用され得る。
【0083】 融合タンパク質は、融合タンパク質の個々の成分を調製し、そしてそれらを化
学的に接合することによって、当業者に知られている方法により調製され得る。
あるいは、正しい読み枠で融合タンパク質の両方の成分をコードするポリヌクレ
オチドが、既知の技法を用いて生成され、そして本明細書に記載の方法によって
発現され得る。例えば、生物学的機能を付与するドメインの一部又はすべては、
本発明のZalpha32の中で、別のファミリーメンバー由来の機能的に等し
いドメインにより置換され得る。そのようなドメインは、限定しないが、分泌シ
グナル配列、このファミリー内で保存され、かつ重大なドメイン又は領域を含む
。そのような融合タンパク質は、本発明のポリペプチド又は他の既知のファミリ
ータンパク質と同じか又は類似する生物学的機能プロフィールを、構成される誘
導体に依存して有することが予測される。更に、そのような融合タンパク質は、
本明細書に開示されているような他の性質を示すことがある。
【0084】 Zalpha32ポリペプチド又はそのフラグメントはまた、化学的合成によ
り調製され得る。Zalpha32ポリペプチドは単量体又は多量体であること
もあり;グリコシル化又は非グリコシル化されることもあり;ペギレート(pegyl
ated)され又は非ペギレート化され;そして最初のメチオニンアミノ酸残基を含
んでもよく、又は含まないでもよい。
【0085】 ポリペプチドの化学合成 ポリペプチド、特に本発明のポリペプチドはまた、排除的な固相合成、部分的
固相法、フラグメントの縮合又は古典的な溶液合成によって合成され得る。当該
ポリペプチドは、好ましくは固相ペプチド合成によって、例えば、Merrifieled,
J. Am. Chem. Soc. 85:2149(1963)に記載されている様に調製される。
【0086】 アッセイ 本発明の分子の活性はタンパク質は、様々な方法を用いて測定され得る。特に
注目されるものは、精巣におけるステロイド合成、精子形成、視床下部における
LH及びFSHの産生並びにGnRH、の変化である。その様なアッセイは当業
界で公知である。
【0087】 本発明のタンパク質は精子の産生を増大させるのに有用である。Zalpha
32は、培養された細胞を用いてin vitroで、又は適切な動物モデルに本発明の
分子を投与することによってin vivoで測定され得る。例えば、Zalpha3
2をトランスフェクション(同時にトランスフェクション)した発現宿主細胞は
、アルギン酸塩環境下で包埋され、そして受容動物中に注入(移植)され得る。
アルギン酸−ポリ−L−リシン微小封入、選択透過性膜封入及び拡散チャンバー
が、トランスフェクションされた哺乳類細胞又は一次哺乳類細胞を捕獲するため
の手段として記載されてきた。これらのタイプの非免疫原性「封入」又は微小環
境は、微小環境への栄養素の伝達を許容し、捕獲された細胞により分泌され又は
放出されるタンパク質及び他の高分子の受容動物への拡散を可能にする。最も重
要なことには、カプセル又は微小環境は、受容動物の免疫応答から外来性の包埋
された細胞をマスクし、そして遮断する。そのような微小環境は、注入される細
胞の寿命を、数時間又は数日(裸細胞)から数週間(包埋された細胞)まで拡張
することができる。
【0088】 アルギン酸塩系は、包埋された細胞を生成するための単純且つ迅速な手段を提
供する。アルギン酸塩系を生成するために必要とされる材料は、当業界において
知られている。いったん作成されると、アルギン酸塩系は、in vitroで、及び当
該系を用いて得られるデータに基づいて、in vivoで、その両方で比較的強力で
あり、且つ耐久性がある。アルギン酸塩系は容易に操作でき、そして方法論は多
くの系の調製に拡張可能である。例示的な方法においては、3%アルギン酸塩が
滅菌水において調製され、そして滅菌濾過される。アルギン酸塩系の調製の直前
、アルギン酸塩溶液は再び濾過される。約50%の細胞懸濁液(1ml当たり約5×
105個〜約5×107個の細胞を含む)が3%アルギン酸塩溶液と共に混合される。
1mlのアルギン酸塩/細胞懸濁液が、約15分間にわたって、100mMの滅菌濾過さ
れたCaCl2溶液中に押出され、「系(thread)」が形成される。押出された系は
次に、50mMのCaCl2の溶液に移され、そして次に、25mMのCaCl2の溶液に移される
。次に、当該系が、脱イオン水によりすすがれ、その後、ポリ−L−リシンの0.
01%溶液においてインキュベートすることによって系をコーティングする。最後
に、当該系は乳酸塩化されたリンガー溶液によりすすがれ、そして注射器(針の
ない)中に溶液から抜き取られる。次に、大きな孔の針がその注射器に付けられ
、そして当該系が最少量の乳酸塩化されたリンガー溶液において受容者に腹腔内
注入される。
【0089】 本発明のタンパク質をアッセイするためのin vivoでのアプローチは、ウィル
ス輸送系を含む。この目的のための例示的なウィルスは、アデノウィルス、ヘル
ペスウィルス、レトロウィルス、ワクシニアウィルス、及びアデノ随伴ウィルス
(AAV)を含む。アデノウィルスは二本鎖DNAウィルスであり、現在、異種核酸
の提供のための最も研究されている遺伝子トランスファーベクターである(T.C
.Becker et al.,Meth.Cell Bio.43:161-89,1994;及びJ.T.Douglas and
D.T.Curiel,Science & Medicine 4:44-53,1997を参照のこと)。アデノウ
ィルス系は次のいくつかの利点を付与する:アデノウィルスは(i)比較的大き
なDNAインサートを収容せしめられ;(ii)高い力価に増殖され;(iii)広
範囲の哺乳類細胞型を感染せしめ;そして(iv)異なったプロモーターを含む、
大量の利用可能なベクターと共に使用され得る。また、アデノウィルスは血流に
おいて安定しているので、それらは静脈的注射により投与され得る。
【0090】 アデノウィルスゲノムの一部が欠失していることによって、異種のDNAのよ
り大きなインサート(最大7kb)が収容され得る。これらのインサートは、ウ
ィルスDNA中に、直接的なライゲーションにより、又は同時トランスフェクシ
ョンされたプラスミドによる相同組換えにより導入される。典型的な系において
は、必須なE1遺伝子がウィルスベクターから欠失され、そしてウィルスは、E
1遺伝子が宿主細胞(ヒト293細胞系が典型である)により提供されなければ、
複製しないであろう。未処理の動物に静脈内投与される場合、アデノウィルスは
主に、肝臓を標的化する。アデノウィルス輸送系がE1遺伝子欠失を有する場合
、ウィルスは宿主細胞において複製することができない。しかしながら、宿主の
組織(例えば肝臓)は、異種タンパク質を発現し、そしてプロセッシングするで
あろう(そして、分泌シグナル配列が存在する場合、分泌する)。分泌されたタ
ンパク質は高度に血管化された肝臓において循環に入り、そして感染した動物に
対する効果が決定され得る。
【0091】 アデノウィルス系はまた、in vitroでのタンパク質産生のためにも使用され得
る。アデノウィルス感染された非293細胞を、その細胞が急速に分裂しないよう
な条件下で培養することによって、前記細胞は長時間、タンパク質を産生するこ
とができる。例えば、BHK細胞は、細胞工場において集密的になるまで増殖され
、次に注目の分泌タンパク質をコードするアデノウィルスベクターに暴露される
。次に、細胞が、有意な細胞分裂を伴わないで、感染された細胞の数週間の生存
を可能にする無血清の条件下で増殖せしめられる。あるいはアデノウィルスベク
ターに感染した293細胞が、有意な量のタンパク質を産生するために、比較的高
い細胞密度で、懸濁培養において増殖せしめられ得る(Garnier et al.,Cytote chnol.15 :145-55,1994を参照のこと)。いずれかのプロトコールにより、発
現され、分泌異種タンパク質が、細胞における発現されたタンパク質の性質に依
存して、細胞培養物の上清から繰り返し単離され得る。感染した293細胞産生プ
ロトコールの範囲内で、非分泌タンパク質も効果的に得ることが可能である。
【0092】 アンタゴニスト リガンド−受容体の相互作用部位を特徴づけるための研究試薬として、アンタ
ゴニストも有用である。前立腺ガンのための処置としても同様である。Zalp
ha32活性の阻害剤(Zalpha32アンタゴニスト)は、抗Zalpha
32抗体及び可溶性Zalpha32受容体、並びに他のペプチド性及び非ペプ
チド性物質(リボザイムを含む)を含む。
【0093】 Zalpha32はまた、その活性の阻害剤(アンタゴニスト)を同定するた
めにも使用され得る。試験化合物は、Zalpha32の活性を阻害する化合物
を同定するために、本明細書に開示されているアッセイに加えられる。本明細書
に開示されているそれらのアッセイに加えて、試料は、受容体結合、又はZal
pha32依存性細胞応答の刺激/阻害を測定するよう設計された種々のアッセ
イにより、Zalpha32活性の阻害について試験され得る。例えば、Zal
pha32応答性細胞系は、Zalpha32で刺激された細胞経路に応答する
レポーター遺伝子のコンストラクトによりトランスフェクションされ得る。この
型のレポーター遺伝子のコンストラクトは、当業界において知られており、そし
て一般的に、アッセイされ得るタンパク質、例えばルシフェラーゼをコードする
遺伝子に作用可能に連結されるZalpha32−DNA応答因子を含んで成る
であろう。DNA応答要素は、限定しないがサイクリックAMP応答因子(CRE)、ホ
ルモン応答因子(HRE)、インスリン応答因子(IRE)(Nasrin et al.,Proc.Natl. Acad.Sci.USA 87 :5273-7,1990)及び血清応答因子(SRE)(Shaw et al.,Cell 56 :563-72,1989)を含む。サイクリックAMP応答因子は、Roestler et al.,J. Biol.Chem.263 (19):9063-6,1988及びHabener,Molec.Endocrinol.4(8
):1087-94,1990に概説されている。ホルモン応答因子は、Beato,Cell 56:3
35-44,1989に概説されている。候補化合物、溶液、混合物又は抽出物は、レポ
ーター遺伝子発現のZalpha32刺激における低下により明らかなように、
標的細胞に対するZalpha32の活性を阻害する能力について試験される。
この型のアッセイは、細胞表面受容体に結合するZalpha32を直接的に妨
害する化合物、及び受容体−リガンド結合に続く細胞経路における過程を妨害す
る化合物を検出するであろう。他方では、化合物又は他の試料が、検出可能な標
識(例えば125I、ビオチン、西洋ワサビペルオキシダーゼ、FITC、及び同様の
もの)により標識されるZalpha32を用いて、受容体へのZalpha3
2結合の直接的な妨害について試験され得る。この型のアッセイにおいては、受
容体に対する標識されたZalpha32の結合を阻害する試験試料の能力は、
二次アッセイを通して確かめられ得る阻害活性の表示である。結合アッセイ内に
使用される受容体は、細胞受容体、又は単離され、固定された受容体であっても
よい。
【0094】 Zalpha32ポリペプチドは、免疫グロブリンの重鎖の定常領域、典型的
には2つの定常領域ドメインを含み、そして可変領域を欠いているFcフラグメ
ントとの融合体として発現され得る。そのような融合体を調製するための方法は
、アメリカ特許第5,155,027号及び第5,567,584号に開示されている。そのような
融合体は典型的には、多量体分子として分泌され、ここで前記分子においては、
Fc部分はお互いにジスルフィド結合され、そして2つの非Igポリペプチドは
お互いに接近して配列されている。この型の融合体は、前記リガンドを親和性精
製するために使用され得る。アッセイにおける使用の場合、キメラは、Fc領域
を通して支持体に結合され、そしてELISA型に使用される。
【0095】 Zalpha32ポリペプチド結合タンパク質また、リガンドの精製に使用さ
れ得る。当該ポリペプチドは、固体支持体、例えばアガロース、架橋アガロース
、ガラス、セルロース樹脂、シリカを基にした樹脂、ポリスチレン、架橋ポリア
クリルアミド又は使用条件下で安定している類似の材料の上で固定化させる。固
体支持体にポリペプチドを結合させるための方法は当業界において知られており
、アミン化学、臭化シアン活性化、N−ヒドロキシスクシンイミド活性化、エポ
キシド活性化、スルフヒドリル活性化及びヒドラジド活性化が含まれる。結果と
して得られる媒体は、一般に、カラムの形で構成され、リガンドを含む流体がこ
のカラムの中を1回又は複数回通過させられて、リガンドが受容体タンパク質に
結合できるようにする。次にリガンドは、リガンド−受容体結合を分断させるべ
く、塩濃度、カオトロピック剤(グアニジンHCl)又はpHの変化を用いて溶
離させられる。
【0096】 リガンド結合受容体(又は抗体、補体/抗補体対の1員)又はその結合フラグ
メントを使用するアッセイ系、及び市販のバイオセンサー装置(BIAcore,Pharma
cia Biosensor,Piscataway,NJ)も有利に利用され得る。このような受容体、抗
体、補体/抗補体対の一員又はフラグメントは、受容体チップの表面上に固定化
される。この装置の使用については、Karlsson,J.Immunol.Methods 145:229-
40,1991及びCunningham and Wells,J.Mol.Biol.234:554-63,1993によって
開示されている。受容体、抗体、一員又はフラグメントは、フローセル内の金色
フィルムに付着したデキストランファイバーに対し、アミン又はスルフヒドリル
化学を用いて共有結合により付着させられる。セル内に試験試料が通過させられ
る。試料中にリガンド、エピトープ又は補体/抗補体対の反対側の一員が存在す
る場合、これは、それぞれ、固定化された受容体、抗体又は一員に結合して、金
色フィルムの表面プラスモン共鳴の1つの変化として検出される培地の屈折率変
化をひきおこす。この系は、結合親和性を計算する基となるオン及びオフ速度の
決定及び、結合化学量論の査定を可能にする。
【0097】 リガンド結合受容体ポリペプチドは、当業界において既知の他のアッセイ系内
で使用することもできる。このような系は、結合親和性の決定のためのScat
chard分析(Scatchard.Ann.NY Acad.Sci.51:660-72,1949を参照)及び
熱量測定アッセイ(Cunningham et al.,Science 253:545-48,1991;Cunningha
m et al.,Science 245:821-25,1991)を含む。
【0098】 Zalpha32ポリペプチドはまた、Zalpha32エピトープ、ペプチ
ド又はポリペプチドに特異的に結合する抗体を調製するためにも使用され得る。
Zalpha32ポリペプチド又はそのフラグメントは、動物を接種し、そして
免疫応答を誘発するための抗原(免疫原)として作用する。適切な抗原は、配列
番号2〜24によってコードされるZalpha32ポリペプチドであろう。免
疫応答から産生する抗体は、本明細書に開示されている様に単離され、そして精
製され得る。ポリクローナル及びモノクローナル抗体を調製し、単離するための
方法は、当業界で公知である。例えば、Current Protocols in Immunology,Coo
ligan、et al.(eds.),National Institutes of Health,John Wiley and Sons
,Inc.,1995;Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,S econd Edition ,Cold Spring Harbor,Ny,1989;及びHurrell,J.G.R.,Ed.,M onoclonal Hybridoms Antibodies:Techniques and Applications ,CRC Press,
Inc.,Boca Raton,EL,1982を参照のこと。
【0099】 当業者に明らかなように、ポリクローナル抗体は、Zalpha32ポリペプ
チド又はそのフラグメントを温血動物、例えばウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、イヌ
、ニワトリ、ウサギ、マウス、及びラットに接種することから生成され得る。Z
alpha32ポリペプチドの免疫原性は、アジュバント、例えばミョウバン(
水酸化アルミニウム)又はフロイント完全又は不完全アジュバントの使用により
高められ得る。免疫化のために有用なポリペプチドはまた、融合ポリペプチド、
例えばZalpha32ポリペプチド又はその一部と免疫グロブリンポリペプチ
ド又はマルトース結合タンパク質との融合体を含む。ポリペプチド免疫原は、完
全長の分子又はその一部であり得る。ポリペプチド部分が「ハプテン様」である
場合、そのような部分は都合良く、免疫化のために高分子担体(例えばカサガイ
(Keyhole limpet)ヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン
(BSA)又は破傷風毒素)に連結され得る。
【0100】 本明細書で使用される場合、用語「抗体」とは、ポリクローナル抗体、親和性
精製されたポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、及び抗原結合フラグメン
ト、例えばF(ab')2及びF(ab)タンパク質分解性フラグメントを含む。遺伝
子操作された、損なわれていない抗体又はフラグメント、例えばキメラ抗体、Fv
フラグメント、一本鎖抗体及び同様のもの、並びに合成抗原結合ペプチド及びポ
リペプチドもまた含まれる。非ヒト抗体は、ヒト骨格及び定常領域上に非ヒトC
DRのみを移植することによって、又は完全な非ヒト可変ドメインを組込むこと
によって(任意には、暴露された残基の置換によってヒト様表面によりそれらの
ドメインを「おおう(cloaking)」こと。ここでの結果物は「張り合わ
された」抗体である)、ヒト化され得る。多くの場合、ヒト化された抗体は、正
しい結合特性を増強するために、ヒト可変領域骨格ドメイン内に非ヒト残基を保
持することができる。ヒト化抗体を通して、生物学的半減期が高められ、そして
ヒトへの投与に基づく有害な免疫反応の可能性が低められる。
【0101】 本発明において有用な抗体を生成し、又は選択するための別の技法は、Zal
pha32タンパク質又はペプチドに対するリンパ球のin vitroでの暴露、及び
ファージ又は類似するベクターにおける抗体表示ライブラリーの選択(例えば、
固定された又は標識されたZalpha32タンパク質又はペプチドの使用によ
り)を含む。可能性あるZalpha32ポリペプチド結合ドメインを有するポ
リペプチドをコードする遺伝子は、ファージ(ファージディスプレイ)又は細菌
、例えばE.コリ上に表示されるランダムペプチドライブラリーをスクリーニン
グすることによって得られる。前記ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列
は、多くの手段、例えばランダム突然変異誘発及びランダムポリヌクレオチド合
成を通して得られる。それらのランダムペプチド表示ライブラリーは、タンパク
質又はポリペプチドであり得る既知の標的物、例えばリガンド又は受容体、生物
学的又は合成高分子、又は有機又は無機物質と相互作用するペプチドについてス
クリーニングするために使用され得る。そのようなランダムペプチド表示ライブ
ラリーを創造し、そしてスクリーニングするための技法は、当業界において知ら
れており(Ladner等のアメリカ特許第5,223,409号;Ladner等の、アメリカ特許
第4,946,778号;Ladneret等の、アメリカ特許第5,403,484号及びLadner等の、ア
メリカ特許第5,571,698号)、そしてランダムペプチド表示ライブラリー及びそ
のようなライブラリーをスクリーニングするためのキットは、例えばClontech(P
alo Alto,CA),Invitrogen Inc.(San Diego,CA),New England Biolabs,Inc
.(Beverly,MA)及びPharmacia LKB Biotechnology Inc.(Piscataway,NJ)から
市販されている。ランダムペプチド表示ライブラリーは、Zalpha32に結
合するタンパク質を同定するために、本明細書に開示されているZalpha3
2配列を用いてスクリーニングされ得る。Zalpha32ポリペプチドと相互
作用するそれらの「結合タンパク質」は、細胞を標識するために;親和性精製に
より相同体ポリペプチドを単離するために使用され得;それらは薬物、毒素、放
射性核種及び同様のものに直接的に又は間接的に結合され得る。それらの結合タ
ンパク質はまた、分析方法に、例えば発現ライブラリーをスクリーニングし、そ
して活性を中和するためにも使用され得る。結合タンパク質はまた、ポリペプチ
ドの循環レベルを決定するために;根本的な病理学又は疾病のマーカーとして可
溶性ポリペプチドを検出し又は定量化するために診断アッセイにも使用され得る
。これらの結合タンパク質はまた、Zalpha32結合及びシグナル伝達をin
vitro及びin vivoで妨害するために、Zalpha32「アンタゴニスト」と
しても作用することができる。
【0102】 抗体は、1)それらが限界レベルの結合活性を示す場合、及び2)それらが関
連するポリペプチド分子と有意に交差反応しない場合、特異的に結合しているこ
とが決定される。第1に、本明細書における抗体は、それらが106-1又はそれ
以上、好ましくは107-1又はそれ以上、より好ましくは108-1又はそれ以上、
及び最とも好ましくは109-1又はそれ以上の結合親和性(Ka)を伴ってZa
lpha32ポリペプチド、ペプチド又はエピトープに結合する場合、特異的に
結合している。抗体の結合親和性は、当業者により、例えばScatchard
分析(Scatchard,G.,Ann.NY Acad.Sci.51:660-672,1949) により容易に決定され得る。
【0103】 第2に、抗体は、それらが関連ポリペプチドと有意に交差反応しない場合、特
異的に結合することが決定される。抗体は、それらが標準的なウェスタンブロッ
ト分解析(Ausubel et al.,前記)を用いて、Zalpha32を検出するが、
しかし既知の関連するポリペプチドを検出しない場合、関連ポリペプチド分子と
有意に交差反応しない。既知の関連ポリペプチドの例は、オーソログ、すなわち
タンパク質ファミリーのメンバー(例えば、IL−16)である同じ種からのタ
ンパク質、Zalpha32ポリペプチド及び非ヒト−Zalpha32である
。更に、抗体は、本発明のポリペプチドに対して特異的に結合する集団を単離す
るために、既知の関連するポリペプチド「に対してスクリーニング」され得る。
例えば、Zalpha32に対して産生した抗体は、不溶性マトリックスに付着
される関連ポリペプチドに吸着され;Zalpha32に対して特異的な抗体は
適当な緩衝条件下でマトリックスを通して流動するであろう。そのようなスクリ
ーニングは、密接に関連するポリペプチドに対して非交差反応性のポリクローナ
ル及びモノクローナル抗体の単離を可能にする(Antibodies:A Laboratory Man ual ,Harlow and Lane(eds.),Cold Spring Harbor Laboratory Press,1988;C urrent Protocols in Immunology ,Cooligan、et al.(eds.),National Institu
tes of Health,John Wiley and Sons,Inc.,1995)。特異的な抗体のスクリー
ニング及び単離は、当業界において公知である。Fundamental Immunology,Paul
(eds.),Raren Press,1993;Getzoff et al.,Adv.in Immunol.43:1-98,19
88;Monoclonal Antibodies:Principles and Practice,Goding,J.W.(eds.)
Academic Press Ltd.,1996;Benjamin et al.,Ann.Rev.Immunol.2:67
-101,1984を参照のこと。
【0104】 当業者に知られている種々のアッセイが、Zalpha32タンパク質又はペ
プチドに特異的に結合する抗体を検出するために使用され得る。典型的なアッセ
イは、Antibodies:A Laboratory Manual,Harlow and Lane(Eds.)Cold Sprin
g Harbor Laboratory Press,1988に詳細に記載されている。そのようなアッセ
イの代表的な例は次のものを含む:同時免疫電気泳動、放射性免疫アッセイ、放
射性免疫沈降、酵素免疫吸着アッセイ(ELISA)、ドットブロット又はウェ
スタンブロットアッセイ、阻害又は競争アッセイ、及びサンドイッチアッセイ。
更に、野生型対変異体のZalpha32タンパク質又はペプチドに結合する抗
体がスクリーニングされ得る。
【0105】 Zalpha32に対する抗体は、Zalpha32を発現する細胞を標識す
るために;アフィニティー精製によりZalpha32を単離するために;Za
lpha32ポリペプチドの循環レベルを決定するための診断アッセイのために
;根元的な病理学又は疾病のマーカーとして可溶性Zalpha32を検出し又
は定量化するために;FACSを使用する解析方法において;発現ライブラリーをス
クリーニングするために;抗イディオタイプ抗体を産生するために;及びZal
pha32活性をin vitro及びin vivoで妨害するための中和抗体として又はア
ンタゴニストとして使用され得る。適切な直接的タグ又は標識は、放射性核種、
酵素、基質、補因子、阻害剤、螢光マーカー、化学発光マーカー、磁気粒子及び
同様のものを包含し;間接的なタグ又は標識は、中間体としてのビオチン−アビ
ジン又は他の補体/抗−補体対の使用を特徴とする。本明細書における抗体はま
た、薬物、毒素、放射性核種、及び同様のものに直接的に又は間接的に接合され
ることがあり、そしてそれらの接合体はin vivo診断又は治療用途のために使用
され得る。更に、Zalpha32ポリペプチド又はそのフラグメントに対する
抗体は、アッセイにおいて、例えばウェスタンブロット又は当業界に知られてい
る他のアッセイにおいて、変性Zalpha32ポリペプチド又はそのフラグメ
ントを検出するために、in vitroで使用され得る。
【0106】 生理活性接合体: 本明細書の抗体又はポリペプチドはまた、薬物、毒素、放射性核種及び同様の
ものに直接的又は間接的に接合され得る、そしてそれらの接合体はin vivo診断
又は治療用途のために使用される。例えば、本発明のポリペプチド又は抗体は、
対応する抗−相補的分子(例えば、それぞれ受容体又は抗原)を発現する組織又
は器官を同定し、又は処理するために使用され得る。更に具体的には、Zalp
ha32ポリペプチド又は抗Zalpha32抗体、その生理活性フラグメント
又はその一部は、検出できるか又は細胞毒性分子に結合されることがあり、そし
て抗−相補的分子を発現する細胞、組織又は器官を有する哺乳類に輸送され得る
【0107】 適切な検出できる分子は、ポリペプチド又は抗体に直接的に又は間接的に結合
されることがあり、そして放射性核種、酵素、基質、補因子、阻害剤、螢光マー
カー、化学発光マーカー、磁気粒子及び同様のものを含む。適切な細胞毒性分子
はポリペプチド又は抗体に直接的に又は間接的に結合され得、そして細菌又は植
物毒素(例えば、ジフテリア毒素、シュードモナス(Pseudomonas)外
毒素、リシン、アブリン及び同様のもの)、並びに治療用放射性核種、例えば13 1 I,188Rc又は90Yを含む(ポリペプチド又は抗体に直接的に結合され、又はキ
レート化合物の手段により間接的に結合される)。ポリペプチド又は抗体はまた
、細胞毒性薬物、例えばアドリアマイシンに接合され得る。検出でき又は細胞毒
性分子の間接的な結合のためには、検出でき又は細胞毒性分子は相補的/抗相補
的対のメンバーにより接合され得、ここで他のメンバーが前記ポリペプチド又は
抗体部分に結合される。この目的の場合、ビオチン/ストレプトアビジンは例示
的な相補性/抗相補性対である。
【0108】 別の態様において、ポリペプチド−毒素融合タンパク質、又は抗体−毒素融合
タンパク質は、標的化された細胞又は組織の阻害又は除去(例えば、癌細胞又は
組織を処置するために)のために使用され得る。あるいは、ポリペプチドが複数
の機能的ドメイン(すなわち活性化ドメイン又はリガンド結合ドメイン、並びに
標的化ドメイン)を有する場合、標的化ドメインのみを含む融合タンパク質は注
目の細胞又は組織型に対して、検出できる分子、細胞毒性分子又は相補的分子を
方向づけるために適切である。ドメインのみの融合タンパク質が相補的分子を含
む場合、抗−相補的分子は、検出できるか又は細胞毒性分子に接合され得る。そ
のようなドメイン−相補的分子融合タンパク質は、一般的な抗−相補性−検出可
能/細胞毒性分子複合体の細胞/組織−特異的な輸送のための一般的な標的化担
体を表わす。
【0109】 別の態様において、Zalpha32−サイトカイン融合タンパク質又は抗体
−サイトカイン融合タンパク質は、Zalpha32ポリペプチド又は抗−Za
lpha32抗体が過剰増殖性血液又は骨髄細胞を標的化する場合、標的組織(
例えば、血液及び骨髄癌)のin vivoでの死滅を増強するために使用され得る。
一般的には、Hornick et al.,Blood 89:4437-47,1997を参照のこと。それら
は、融合タンパク質が作用の所望する部位へのサイトカインの標的化を可能にし
、それにより、サイトカインの局部濃度の上昇を提供することを記載した。適切
なZalpha32ポリペプチド又は抗−Zalpha32抗体は、所望しない
細胞又は組織(すなわち腫瘍又は白血病)を標的化し、そして融合されたサイト
カインは、エフェクター細胞により、改良された標的細胞溶解を仲介した。この
目的のための適切なサイトカインは、例えば、インターロイキン2及び顆粒球−
マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)を含む。
【0110】 更に別の態様においては、Zalpha32ポリペプチド又は抗−Zalph
a32抗体は血管細胞又は組織を標的化することができる。そのようなポリペプ
チド又は抗体は、再狭窄を低めるために、放射性核種及び特にβ−放出放射性核
種と接合され得る。そのような治療アプローチは、放射性療法を行なう臨床医に
対して低い危険性を提供する。例えば、必要とされる放射線用量が提供されるま
で、患者の狭窄血管中に配置された、イリジウム−192を含浸したリボンは、プ
ラシーボリボンを受けた対照グループよりも、血管における低められた組織増殖
及び高められた管腔直径を示した。更に、再血管形成及びステント血栓症が、処
置グループにおいて有意に低かった。類似する結果が、本明細書に記載されるよ
うな、放射性核種を含む生理活性接合体の標的化により予測される。
【0111】 本明細書に記載される生物活性ポリペプチド又は抗体複合体は、静脈内、動脈
内又は管内提供され得、又は意図される作用部位に局部的に輸送され得る。
【0112】 ポリヌクレオチド/ポリペプチドの使用: 本発明の分子は、精子形成、ステロイド産生、精巣の分化及び視床下部−下垂
体−性腺軸の制御的調節に関与する受容体を同定し、そして単離するために使用
され得る。例えば、本発明のタンパク質及びペプチドは、カラム、及びカラム上
で作用される膜調製物上に固定され得る(Immobilized Affinity Ligand Techni ques ,Hermanson et al.,eds.,Academic Press,San Diego,CA,1992,pp.1
59-202)。タンパク質及びペプチドはまた、放射性標識され(Methods in Enzymo l .,vol.182,“Guide to Protein Purification”,M.Deutscher,ed.,Acad
.Press,San Diego,1990,721-733)、又は光親和性標識され(Brunner et al.
Ann.Rev.Biochem.62,483-514,1993及びFedan et al.,Biochem.Pharmac ol.33 :1167-1180,1984)、そして特異的な細胞−表面タンパク質が同定され得
る。
【0113】 本発明の分子は、生殖系及び免疫系の疾患を試験するのに有用であるだろう。
【0114】 遺伝子治療: Zalpha32ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、Zalph
a32活性を高め又は阻害することが所望される遺伝子療法への適用のために有
用である。哺乳類が突然変異誘発された又は不在のZalpha32遺伝子を有
する場合、そのZalpha32遺伝子は哺乳類の細胞中に導入され得る。1つ
の態様において、Zalpha32ポリペプチドをコードする遺伝子は、ウィル
スベクター中に、in vivoで導入される。そのようなベクターは、弱毒化された
又は欠陥DNAウィルス、例えば限定しないがヘルペス単純ウィルス(HSV)、
乳頭腫ウィルス、エプスタイン バーウィルス(EBV)、アデノウィルス、アデ
ノ随伴ウィルス(AAV)及び同様のものを含む。完全に又はほとんど完全に、ウ
ィルス遺伝子を欠いている欠陥ウィルスが、好ましい。欠陥ウィルスは、細胞中
への導入の後、感染性ではない。欠陥ウィルスベクターの使用は、そのベクター
が他の細胞に感染し得るという心配無しに、特定の局在化された領域における細
胞への投与を可能にする。特定のベクターの例は、限定しないが、欠陥ヘルペス
単純ウィルス1(HSV1)ベクター(Kaplitt et al.,Molec.Cell.Neurosc i.2 :320,1991);弱毒化されたアデノウィルスベクター、例えばStratford-
Perricaudet et al.,J.Clin.Invest.90:626,1992により記載されるベクタ
ー;及び欠陥アデノ随伴ウィルスベクター(Samulski et al.,J.Virol.61:3
096,1987;Samulski et al.,J.Virol.63:3822-8,1989)を含む。
【0115】 別の態様において、Zalpha32遺伝子は、例えばAnderson等の、アメリ
カ特許第5,399,346号;Mann et al.,Cell 33:153,1983;Temin等の、アメリ
カ特許第4,650,764号;Temin等の、アメリカ特許第4,980,289号;Markowitz et
al., J.Virol.62:1120,1988;Temin等の、アメリカ特許第5,124,263号;Dou
gherty等による、1995年3月16日に公開された国際特許公開番号WO95/07358;及
びKuo et al.,Blood 82:845,1993に記載されるように、レトロウィルスベク
ター中に導入され得る。あるいは、ベクターは、リポソームを用いて、in vivo
でのリポフェクション(lipofection)により導入され得る。合成陽イ
オン性脂質は、マーカーをコードする遺伝子のin vivo感染のためのリポソーム
を調製するために使用され得る(Felgner et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84 :7413-7,1987;Mackey et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:8027-31
,1988)。特定の器官中への外来性遺伝子を導入するためへのリポフェクション
の使用は、一定の実際的な利点を有する。特定の細胞へのリポソームの分子標的
化は、1つの有益な分野を示す。より特定には、特定細胞へのトランスフェクシ
ョンの指図は、1つの有益な分野を表わす。例えば、特定細胞型へのトランスフ
ェクションの指図は、細胞異種性を有する組織、例えば膵臓、肝臓、腎臓及び脳
において特に好都合であろう。脂質は、標的化のために他の分子に化学的に結合
され得る。標的化されたペプチド(例えば、ホルモン、又は神経伝達物質)、タ
ンパク質、例えば抗体、又は非ペプチド分子は、リポソームに化学的に結合され
得る。
【0116】 身体から標的細胞を摘出し;裸のDNAプラスミドとしてベクターを導入し;
そして次に、身体中にその形質転換された細胞を再移植することは可能である。
遺伝子療法のための裸のDNAベクターは、当業界において知られている方法、
例えばトランスフェクション、エレクトロポレーション、マイクロインジェクシ
ョン、形質導入、細胞融合、DEAEデキストラン、リン酸カルシウム沈殿、遺伝子
銃の使用又はDNAベクター輸送体の使用により、所望の宿主細胞中に導入され
得る。例えば、Wu et al.,J.Biol.Chem.267:963-7,1992;Wu et al.,J. Biol.Chem.263 :14621-4,1988を参照のこと。
【0117】 アンチセンス方法は、Zalpha32遺伝子転写を阻害するために、例えば
細胞増殖をin vivoで阻害するために使用され得る。Zalpha32をコード
するポリヌクレオチド(例えば配列番号1に示されるポリヌクレオチド)のセグ
メントに対して相補的であるポリヌクレオチドは、Zalpha32をコードす
るmRNAに結合し、そしてそのようなmRNAの翻訳を阻害するよう設計される
。そのようなアンチセンスポリヌクレオチドは、細胞培養物又は対象者における
Zalpha32ポリペプチドをコードしている遺伝子の発現を阻害するために
使用される。
【0118】 本発明はまた、診断用途に使用されるであろう試薬も提供する。例えば、Za
lpha32遺伝子、Zalpha32 DNA又はRNAを含むプローブ、又
はその亜配列が、そのZalpha32遺伝子が染色体19p13.2−19p
13.1上に存在するかどうか、又は突然変異が生じたかどうかを決定するため
に使用され得る。Zalpha32遺伝子座での検出できる染色体異常型は、限
定しないが、異数性、遺伝子コピー数の変化、挿入、欠失、制限部位の変化、及
び再編成を含む。そのような異常性は、分子遺伝子技法、例えば制限フラグメン
トの長さの多型現象(RFLP)分析、短いタンデム反復体(STR)分析使用の
PCR技法、及び当業界において知られている他の遺伝子連鎖分析技法を用いる
ことによって、本発明のポリヌクレオチドを用いて検出され得る(Sambrook et
al.,前記.;Ausubel et al.,前記.;Marian,A.J.,Chest,108:255-265,19
95)。
【0119】 Zalpha32遺伝子を発現するよう操作されたトランスジェニックマウス
、及び「ノックアウトマウス」として言及される、Zalpha32遺伝子機能
の完全な不在を示すマウスがまた生成され得る(Snouwaert et al.,Science 257 :1083,1992;Lowell et al.,Nature 366:740-42,1993)。これらのマウス
は、Zalpha32遺伝子及びそれによってin vivo系でコードされるタンパ
ク質を研究するために使用され得る。
【0120】 染色体の局在化: 放射線ハイブリッドマッピングは、哺乳動物の染色体の高解像度の隣接地図を
構築するために開発された体細胞遺伝子技術である。(Cox et al.,Science 25 0 :245-50,1990)。遺伝子の配列を部分的又は完全に知ることで、我々は染色体
放射線ハイブリッドマッピングパネルとの使用に適したPCRプライマーを設計
することが可能となる。STanfordG3RHパネル及びGeneBrid
ge 4 RHパネル(Research Genetics,Inc.,Huntsville,AL)といったよう
な、ヒトのゲノム全体を網羅する放射線ハイブリッドマッピングパネルが市販さ
れている。これらのパネルは、対象領域内における遺伝子、配列標識部位(ST
S)及びその他の非多型性及び多型性マーカーの迅速かつPCRベースの染色体
局在化及び順序づけを可能にする。このことには、新たに発見された対象遺伝子
及び以前にマッピングされたマーカーの間に正比例する物理的距離を設定するこ
とが含まれる。遺伝子の位置を精確に知ることは、1)1つの配列が既存のコン
ティグの一部であるか否かを決定し、YAC,BAC,又はcDNAクローンと
いったさまざまな形態で付加的な周囲の遺伝子配列を得ること;2)同じ染色体
領域に対する連鎖を示す遺伝可能な疾病について考えられる候補遺伝子を提供す
ること;及び3)特定の遺伝子がどんな機能を有し得るかを決定する上で一助と
なりうるモデル生物、例えばマウスを相互参照すること、を含めた数多くの目的
のために有用でありうる。Zalpha32遺伝子は、染色体19p13.2−
19p13.1にマッピングされた。
【0121】 染色体局在化のために独立して、配列標識部位(STS)を使用することもでき
る。STSは、ヒトのゲノムにおいて独特であり、特定の染色体又は染色体の領
域のための基準点として使用することのできるDNA配列である。STSは、そ
の他全てのゲノム配列の存在下でこの部位を特異的に検出するべくポリメラーゼ
連鎖反応内で用いられる一対のオリゴヌクレオチドプライマーによって定義づけ
される。STSはDNA配列のみに基づいていることから、これらは、例えば配
列標識部位データベース(dbSTS),GenBank(国立生物学情報セン
ター,National Institutes of Health,Bethesda,MD http://www.ncbi.n/m.n
ih.gov)といった電子データベース内で完全に記述されることができ、これらの
短いゲノムランドマークSTS配列内に含まれているマッピングデータについて
対象の遺伝子配列でサーチすることが可能である。
【0122】 医薬使用のために、本発明のタンパク質は、常用の方法に従って、非経口、特
に静脈内又は皮下輸送のために配合される。静脈内投与は、1〜数時間の典型的
な時間にわたってのボーラス注射又は注入によるであろう。一般的に、医薬製剤
は、医薬として許容される担体、例えば塩溶液、緩衝溶液、5%デキストロース
/水又は同様のものと共に、Zalpha32タンパク質を含むであろう。製剤
は更に、1又は複数の賦形剤、保存剤、溶解剤、緩衝剤、バイアル表上のタンパ
ク質損失を阻止するためのアルブミン、等を含むことができる。配合方法は当業
界において良く知られており、そして例えば、Remington:The Science and Pra ctice of Pharmacy ,Gennaro,ed.,Mack Publishing Co.,Eastun,PA,19th e
d.,1995に開示されている。治療用量は、通常1日当たり0.1〜100μg/
患者の体重のkg、好ましくは0.5〜20mg/kgの範囲にあるが、但し、
処置すべき症状の性質及び重症度、患者の特性等を考慮して、許容される標準に
従って臨床医により決定される。用量の決定は、当業者のレベル内である。タン
パク質は、1週間又はそれ以下の間、しばしば1〜3日間、急性処置のために投
与され得、又は慢性処置のためには、数カ月〜数年の間、使用され得る。
【0123】組織発現及び使用 Zalpha32は、推定上のシグナルペプチドリーダー配列及びアルファへ
リックス構造を有する新規なポリペプチドを表している。これは、主に胸腺、精
巣、胎児の肝臓及び胎児の腎臓で発現している。従って、この遺伝子は、4−へ
リックスバンドルサイトカインファミリーのメンバーであることを示唆している
2次構造を有する分泌型ポリペプチドをコードしていると思われる。
【0124】 多くの4−へリックスバンドルサイトカイン及び活性化Tリンパ球によって産
生する他のタンパク質は、細胞の分化、活性化、身体全体の細胞の補充及び恒常
性において、生物学的に重要な役割を果たしており、そしてある型又は別の炎症
に関与している。この様に、Zalpha32に対するアンタゴニストは、炎症
を軽減させるために使用され得る。
【0125】 Zalpha32ポリペプチド、ポリヌクレオチド及び抗体の教育用キットの有
用性 本発明のポリヌクレオチド及びポリペプチドは更に、遺伝学及び分子生物学、
タンパク質化学並びに抗体の産生及び解析に関連する科目のための、研究室での
実習用キットの様な教育用の道具としての使用を見いだすだろう。Zalpha
32分子のその独特なポリヌクレオチド及びポリペプチド配列により、Zalp
ha32分子は試験目的でのスタンダードとして、又は「未知なもの」として使
用され得る。例えば、Zalpha32ポリヌクレオチドは、例えば、細菌、ウ
ィルス、及び/又は哺乳類での発現のための発現コンストラクト、更には融合コ
ンストラクトをどの様に調製するかを生徒に教示するための、ここで、Zalp
ha32は発現され得る遺伝子である;当該ポリヌクレオチドの制限エンドヌク
レアーゼ開裂部位を決定するための;組織におけるZalpha32ポリペプチ
ドのmRNA及びDNAの局在を決定するための(すなわち、ノーザン及びサザ
ンブロッティング並びにポリメラーゼ連鎖反応);そして核酸ハイブリダイゼー
ションによって関連ポリヌクレオチド及びポリペプチドを同定するための補助と
てして使用され得る。
【0126】 Zalpha32ポリペプチドは、抗体の調製を教示するために;ウェスタン
ブロッティングによるタンパク質の同定;タンパク質の精製;発現した全タンパ
ク質に対する比率としての、発現したZalpha32ポリペプチドの重量の決
定;ペプチド開裂部位の同定;アミノ及びカルボキシル末端のタグのカップリン
グ;アミノ酸配列の解析;並びに、限定しないが、in vitro及びin vivoでの天
然及び標識タンパク質、その両方の生物学的活性(すなわち、受容体の結合、シ
グナル伝達、増殖、及び分化)の監視、の補助として、教育的に使用され得る。
Zalpha32ポリペプチドはまた、分析的な技術、例えば質量分析法、高次
構造、特にジスルフィド結合の位置を決定するための円二色性、原子的に詳細に
三次元構造を決定するためのX線結晶学、溶液中のタンパク質の構造を解明する
ための核磁気共鳴分光測定法を教示するために使用され得る。例えば、Zalp
ha32を含むキットは、分析するために学生に与えられ得る。アミノ酸配列が
教授によって知られているので、タンパク質は技術を決定し、そして学生の技術
を発達させる試験として学生に与えられることもでき、先生は、この様に学生が
正確に当該ポリペプチドを分析したか否かを知るであろう。ポリペプチドはそれ
ぞれが独特であるので、Zalpha32の教育上の有用性はそれ自身にのみ独
特であるだろう。
【0127】 Zalpha32と特異的に結合する抗体は、どの様に親和性クロマトグラフ
ィーカラムを調製するかを学生に指導し、抗体をコードするポリヌクレオチドを
クローニングし、そして配列決定するための教示用の補助として、及びどの様に
ヒト化抗体を設計するかを学生に教示するための実習課目として使用され得る。
次に、Zalpha32遺伝子、ポリペプチド又は抗体は、試薬会社によって梱
包され、そして大学に販売され、その結果、学生は分子生物学の業界の技術を得
られるだろう。Zalpha32は実際に体内で発現するので、Zalpha3
2に対する抗体は、標識抗体を用いて、学生に組織の局在化を教示するために使
用され得る。それぞれの遺伝子及びタンパク質が独特であるので、それぞれの遺
伝子及びタンパク質は研究室での実習課目において、学生にとっての独特な挑戦
及び学習経験を創作する。Zalpha32遺伝子及びポリペプチドは、体内に
実際に存在するので、それらは単なる仮定上の配列が提供することができないリ
アルタイムの経験を提供する。Zalpha32遺伝子、ポリペプチド又は抗体
は、本発明の範囲内にあるとみなされる。
【0128】 本発明は、以下の限定していない例によって更に例示される。
【0129】例1 Zalpha32のクローニング Zalpha32は、脾臓のcDNAライブラリーにおけるプローブとして、
配列番号7を用いることによって発見された。ヒト造血細胞系、K562(AT
CC#CCL243)、Daudi(ATCC#CCL213)、HL−60(
ATCC CCL240)、MOLT−4(ATCC#CRL1582)及びR
aji(ATCC#CCL86)由来のcDNAが、以下の方法で別々の反応で
合成され、そしてサイズ分画された。当該細胞系のそれぞれ1つから抽出された
RNAが逆転謝された。生じたcDNAライブラリーは新規な発現配列タグ(E
ST)を同定するために、大規模な配列決定にかけられた。配列番号13によっ
て定義されるESTが発見され、そしてクローン化された配列が、配列番号1及
び2のZalpha13遺伝子及びタンパク質をもたらした。
【0130】例2 ヒトZalpha32 cDNA配列を用いて、マウス発現配列タグ(EST
)データベースが探索され、そして2つのEST、EST664085(配列番
号20)、及びEST629520(配列番号21)が、ワシントン大学のIM
AGE consortium(St.Louis Missouri)から届
けられた。配列番号20に相当するクローンは、5’末端の開始部位を喪失して
いる、配列番号21に相当するクローンと異なる3’末端のスプライシングを有
する、完全長の配列番号14であった。
【0131】例3 バキュロウィルス発現のためのAlpha32mのクローニング 完全長のzAlpha32muは、5’BamHI RES及び3’XbaI
RESを加えたプライマーを用いたPCRを受けた。PCR生成物は、Bam
HI及びXbaIで消化され、続いてQiagenのPCR精製キットを用いて
精製された。切断した生成物は、pZBV32L内にライゲーションされ、pZ
BV32L内で熱ショックを受け、そしてAmp耐性プレート上でプレーティン
グされた。5個のコロニーが選択され、そしてミニプレップが行われた。コロニ
ーは、制限酵素消化を介してスクリーニングされた。当該コロニーのうちの2つ
がDH10Bac細胞を形質転換させ、そして更に配列決定にかけられた。タン
パク質配列は両クローンについて正しいことが明らかとなり、そして1つが選択
された。組換えBacmidがDH10Bac細胞から単離され、そしてSf9
細胞にトランスフェクションされた。ウィルスは最初のトランスフェクションか
ら産生され、そして標準的な方法を用いて増幅された。感染が行われ、そしてタ
ンパク質が条件培地のウェスタンブロットを介して検出された。タンパク質に対
する作業は現在待機中である。
【0132】 前述のものから、本発明の特異的態様が例示目的で本明細書に記載されたが、
様々な変更が本発明の精神及び範囲から逸脱することなく行われ得ることが十分
に理解されるだろう。従って、本発明は、添付した特許請求の範囲以外によって
は限定されない。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/52 C07K 16/24 16/24 C12P 21/02 C // C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT ,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ガオ,ゼレン アメリカ合衆国,ワシントン 98052,レ ッドモンド,ワンハンドレッドセブンティ ーナインス プレイス ノースイースト 9502,#3 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA21 BA44 CA04 DA02 EA04 GA11 HA03 4B064 AG02 CA10 CA19 CC24 DA08 4C084 AA07 AA17 ZB11 4C085 AA13 AA14 BB31 CC21 EE01 4H045 AA10 AA11 AA30 BA10 CA40 DA01 DA76 DA86 EA22 FA74

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2,3,10,11,15,16,18,19及び
    26〜34の群から選択される配列を含んで成る単離されたポリペプチド。
  2. 【請求項2】 配列番号2,3,10,11,15,16,18,19及び
    26〜34の群から選択されるアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドをコード
    する単離されたポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 配列番号2,3,10,11,15,16,18,19及び
    26〜34の群から選択されるポリペプチドと特異的に結合する抗体。
  4. 【請求項4】 配列番号2,3,15,16,18及び19から成る群から
    選択されるアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドをコードする単離されたポリ
    ヌクレオチドを含んで成る分子生物学的な及び/又は生化学的な教示のための教
    育用キット。
  5. 【請求項5】 配列番号2,3,10,11,15,16,18,19及び
    26〜34の群から選択されるアミノ酸を含んで成るポリペプチドを更に含んで
    成る、請求項4に記載の教育用キット。
  6. 【請求項6】 配列番号2,3,10,11,15,16,18,19及び
    26〜34の群から選択されるアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドと結合す
    る抗体を更に含んで成る、請求項4に記載の教育用キット。
  7. 【請求項7】 Zalpha32に対するアンタゴニストを投与することを
    含んで成る、Zalpha32誘導型炎症を処置するための方法。
  8. 【請求項8】 アンタゴニストが抗体である、請求項7に記載の方法。
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