JP2002501434A - 空気から粒子を分離するフィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、空気から粒子、より正確には、ミクロン以下の粒子を分離するフィルタであって、その端部にて組み立てられた細長く可撓性又はフレキシブルな且つ静電気的に荷電可能な材料の組みのエレメント（１０；１０’；１０’’；１０’’’）を一方にて備え、他方にて、上記組みのエレメント（１０；１０’；１０’’；１０’’’）用のフレーム構造（１２；１２’；１２’’；１２’’’）を備えるフィルタである。該フィルタは、空気からエレメントに対し粒子を吸引する働きをする静電気を発生させ得るように流れる空気が該フィルタを通って進むダクト内にて作動することを目的とする。本発明の目的は、スウェーデン国特許第500 636号と比較して簡略化したフレーム構造を画定することである。本発明によるフィルタは、フレーム構造（１２；１２’；１２’’；１２’’’）が空気抵抗の小さい均質な空気透過性材料から成ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 空気から粒子を分離するフィルタ 発明の技術分野 本発明は、空気から粒子、より正確には、ミクロン以下の粒子を分離するフィ ルタであって、その端部にて組み立てられた静電気的に荷電可能な材料から成る 細長く、可撓性又はフレキシブルな一組みのエレメントを一方にて備え、他方に て、該組みのエレメントに対するフレーム構造を備え、空気から粒子をエレメン トに吸引する働きをする静電気を発生させ得るように、流れる空気が上記フィル タを通って進むダクト内にて作動することを目的とするフィルタに関する。 従来の技術 国際出願第95／00248号から、空気からミクロン以下の粒子を分離する装置が 従来公知でるある。この装置は、フレーム構造が多数の糸又はストリップを支持 し、清浄化すべき空気は、該糸又はストリップをバイパスし、一方にて、繊維に 対する空気の摩擦によって、他方にて、繊維が互いに対して擦り合わされること によって静電気が発生される。該フレーム構造は、ループ状に形成された可撓性 のバンドにより形成され、ストリップは、該バンドに添着される。また、該フレ ーム構造は、フレーム構造を通じて空気流を分配する複数のパイプ又は管形成手 段も備えている。 発明の目的及び特徴 本発明は、スウェーデン国特許第500 636号によるフレーム構造よりも基本的 に簡単に製造できる、フレーム構造の１つの代替的な設計を提案することを目的 とするものであり、該フレーム構造は、例えば、公知の標準的な材料にて形成し 、又は、ストリップと一体の設計とされる。フレーム構造の材料は、特殊な措置 を必要とせずに、十分な空気不透過性を有し且つ圧力降下が小さくなければなら ない。 図面の簡単な説明 図面において、 図１は、本発明によるフィルタの１つの実施の形態の長手方向断面図である。 図２は、図１の線ＩＩ−ＩＩに沿った端面図である。 図３は、本発明によるフィルタの１つの代替的な実施の形態の長手方向断面図 である。 図４は、図３の線ＩＶ−ＩＶに沿った端面図である。 図５は、本発明によるフィルタの更なる代替的な実施の形態の長手方向断面図 である。 図６は、図５の線ＶＩ−ＶＩに沿った端面図である。 図７は、本発明によるフィルタの更なる代替的な実施の形態の長手方向断面図 である。 図８は、図７の線ＶＩＩＩ−ＶＩＩＩに沿った端面図である。 発明の好適な実施の形態の詳細な説明 本発明によるフィルタの１つの実施の形態が図１及び図２に図示されている。 該フィルタは、細長で可撓性又はフレキシブルな一組みのエレメント１０を備え る一方、該一組みのエレメントは、多数の部分的な組みのエレメント１１を含ん でいる。これらのエレメントは、10乃至40μｍの断面寸法を有するポリプロピレ ンの繊維であることが好ましい。この点に関して、これらのエレメントは、異な る極性を有する少なくとも２つの異なる材料又は型式の材料の繊維から成り、例 えば、強力な正電荷を有する第一の材料及び強力な負電荷を有する第二の材料か ら成るものとすることができることを指摘すべきである。第一の材料は、ウール 、綿等の群から選択することができる一方、その他方はポリプロピレンの形態を したプラスチックポリマーとすることができる。一組みのエレメント１０内には 、エレクトレット型のエレメント／繊維及び、例えば銅繊維のような金属繊維を 含めることができる。 また、該フィルタは、図示した実施の形態において、空気抵抗が小さい、すな わち、空気がフレーム構造１２を通過するときの圧力降下が小さい均質な開放繊 維材料から成るフレーム構造１２も備えている。図２により明確に図示するよう に、該フレーム構造は、全体として、円形の断面形状を有し、フレーム構造１２ には、多数のスロット１４が形成されている。該スロット１４は、貫通型である 、すなわち、これらのスロットは、フレーム構造１２の軸方向長さの全体に沿っ て伸長している。更に、該スロット１４は、フィルタの軸方向に向けて互いに対 し 平行に伸長している。 図２から理解し得るように、スロット１４は、図２の二方向矢印１６により画 定された方向に向けて一定の長さを有する一方、スロットは、二方向矢印１６に 従った方向に対し垂直な方向に変化する長さを有している。 スロット１４は、部分的な組みのエレメント１１が各スロット１４内に取り付 けられるような仕方にて該部分的な組みのエレメント１１を受け入れる。このよ うに、該部分的な組みのエレメント１１は、特に、スロット１４の長手方向に対 して直交する方向に向けてスロット１４内に受け入れられる部分内にて組み立て られる。フレーム構造１２と部分的な組みのエレメント１１との間の接続は、種 々の方法にて行うことができる。簡略化のためであるが、非限定的な目的のため 、接着剤による接着及び例えば紫外線の助けを受けるといった誘導溶接を挙げる ことができる。図１から明らかであるように、フレーム構造１２は、軸方向への 特定の長さＬ１を有し、フレーム構造１２の外側に配置された組みのエレメント １０の部分は、軸方向に特定の長さＬ２も有している。Ｌ２はＬ１の数倍である ことが好ましく、簡略のためであるが、非限定的な目的のため、Ｌ２は２−10ｘ Ｌ１とすることができると説明できる。軸方向長さは、部分的な組みのエレメン ト１１をフレーム構造１２内にて適正に固着することを保証するうえで重要であ る。 図３、図４に図示した実施の形態において、フィルタは、細長で可撓性又はフ レキシブルなエレメントの組み１０’を備えており、該組みのエレメント１０’ は、該エレメントの多数の部分的な組み１１’を含んでいる。また、該フィルタ は、フレーム構造１２’も備えており、該フレーム構造１２’は、開示した実施 の形態において、空気抵抗が小さい均質な開放繊維材料から成っている。フレー ム構造１２’の材料は、フレーム構造１２の材料と同一であることが好ましい。 図３、図４の実施の形態と図１、図２の実施の形態との主要な相違点は、第一 の実施の形態のフレーム構造１２’は、四角の断面を有する一方、図１、図２に よる実施の形態におけるフレーム構造１２は円形の断面を有する点である。この ことは、図３、図４による実施の形態のフレーム構造１２’におけるスロット１ ４’は、相互に一致する寸法を有し、従って、部分的な組みのエレメント１１’ には、相互に一致する寸法が付与されることを意味する。部分的な組みのエレメ ント１１’をフレーム構造１２’内に固着することに関し、図１、図２による実 施の形態に関して上述した内容を参照する。 図５、図６に図示した実施の形態において、フィルタは、また、細長で可撓性 又はフレキシブルな組みのエレメント１０’’も備えており、該組みのエレメン ト１０’’は、バンドの長手方向に対し直交する方向に伸長する連続的なエレメ ントのバンドの形状を有している。組みのエレメント１０’’は、フィルタ内に 含められたフレーム構造１２’’内に固着され、該フレーム構造１２’’は、図 示した実施の形態において、空気抵抗の小さい均質な開放繊維材料から成ってい る。また、該フレーム構造１２’’は、バンドの形状をしており、フレーム構造 １２’’を形成する該バンドの幅は、組みのエレメント１０’’を形成するバン ドの幅よりも実質的に小さい。図５、図６の実施の形態によるフィルタを製造す るとき、２つのバンドは、共通の長手方向縁部に沿った領域内にて互いに接続す る。該接続は、例えば、接着剤による接着又は誘導溶接により行うことができる 。次に、このようにして形成されたバンド包装体を図５、図６に従ってフィルタ を形成し得るように巻き、この巻き付けが完了した後、図５、図６に従ってら旋 状の形状を保つために、例えば、糊又はテープのような適当な接着材を使用する 。この巻き付けに関して、フレーム構造１２’’により覆われた組みのエレメン ト１０’’の一部分が多少、圧縮されることになろう。ら旋状のフレーム構造１ ２’’内に受け入れられた組みのエレメント１０’’のら旋状のバンド部分（図 ６に点線で図示）は、フレーム構造１２’’の対応する部分よりも半径方向への 伸長部が基本的に小さいことが図６から知ることができるから、このことは、図 ６から明らかである。 図７、図８に図示したフィルタの１つの実施の形態は、細長く、可撓性又はフ レキシブルな組みのエレメント１０’’’を備えており、図７の上部で上記組み のエレメント１０’’’は、フレーム構造１２’’’内に運ばれる。このフレー ム構造１２’’’は、組みのエレメント１０’’’と一体である、すなわち、フ レーム構造１２’’’は、組みのエレメント１０’’’と同一の細長いエレメン トからなり、その相違点は、フレーム構造１２’’’の一部であるエレメントの 部分が自由に懸架されたエレメントの部分よりも多く組み込まれる点である。フ レーム構造１２’’’を形成する繊維の部分を組み立てた状態に保つため、例え ば、フレーム構造１２’’’の外側に対して誘導溶接を施すことができる。また 、フレーム構造１２’’’を形成するフィルタ部分の外側に薄いケーシングを付 与することも可能である。該ケーシングは、例えば、誘導溶接によってエレメン トと接続される。 エレメント、すなわち、材料及び寸法に関して図１、図２に従った実施例につ いて上述したことは、その他の実施の形態にも該当する。また、図３の測定値Ｌ １’、Ｌ２’、図５のＬ１’’、Ｌ２’’、図７のＬ１’’’、Ｌ２’’’間の 関係は、通常、Ｌ１、Ｌ２に関して上述したものに従うことも指摘すべきである 。 上述したフレーム構造１２；１２’；１２’’；１２’’’の異なる実施の形 態は、例えば、ポリプロピレンのような、均質で空気透過性の多孔質材料で製造 することが一般に妥当である。該材料は、通常、開放しているため、空気透過性 を更に増すため、すなわち、圧力降下が低レベルであるようにするため、何ら特 殊な措置が不要である。この点に関して、均質な材料とは、その全容積に亙って 均一な構造を有する材料であると理解する。例示の目的のため、フレーム構造１ ２；１２’；１２’’内に含まれる繊維は0.3乃至２ｍｍの直径を有するものと 説明する必要がある。フレーム構造１２’’’に関して、フレーム構造１２’’ ’及び組みのエレメントは、互いに一体であるから、繊維の直径は、当然に、組 みのエレメント１０’’’の直径に対応する。 上述したフィルタは、空気ダクト内に取り付けることを目的としており、該フ ィルタの断面は、空気ダクトの断面に適合し得るようにされている、すなわち、 フィルタのフレーム構造１２；１２’；１２’’；１２’’’は、空気ダクトの 壁に対して密封する。本発明によるフィルタを内蔵することのできる装置の構造 的設計をより、完全に説明するため、スウェーデン国特許第500 636号、特に、 図１及びその明細書の付属部分を参照する。この点に関して、適正な分離の程度 を実現するためには、空気ダクトの壁の材料は、誘電率が小さくなければならず 、例えば、上記材料は、ポリエチレン、アクリル系等とすることができることを 指摘すべきである。 本発明によるフィルタは、次のように機能する。ダクトを通って流れる空気は 、 最初に、フレーム構造１２；１２’；１２’’；１２’’’に出会う。該空気は 、上記フレーム構造１２；１２’；１２’’；１２’’’を通って流れるとき、 それ自体がフレーム構造１２；１２’；１２’’；１２’’’の材料のみを通っ て流れる。このことは、矢印１８で示されている。空気が可撓性でフレキシブル なエレメント／繊維の自由に懸架する部分を通って流れるとき、一方にて、繊維 に対する空気の摩擦に起因し、他方にて、繊維が互いに対して擦られることに起 因して、静電気が発生する。その結果、繊維は、空気からミクロン以下の粒子を 吸引する。図１、図３、図５及び図７の矢印２０は、本発明に従ってフィルタか ら出る清浄化後の空気を示す。 本発明は、空気からミクロン以下の粒子を分離するのに適しているとして説明 し且つ特許請求の範囲に記載したが、本発明は、空気以外の気体に関しても同一 の目的のため有用であることは明らかである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ， ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，Ｌ Ｓ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ， ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，Ｅ Ｅ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，Ｕ Ｚ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．空気から粒子、より正確には、ミクロン以下の粒子を分離するフィルタで あって、その端部にて組み立てられた静電気的に荷電可能な材料から成る細長く 、可撓性又はフレキシブルな一組みのエレメント（１０；１０’；１０’’；１ ０’’’）を一方にて備え、他方にて、前記組みのエレメント（１０；１０’； １０’’；１０’’’）に対するフレーム構造（１２；１２’；１２’’；１２ ’’’）を備え、空気から粒子を前記エレメントに吸引する働きをする静電気を 発生させ得るように、流れる空気が該フィルタを通って進むダクト内にて作動す ることを目的とするフィルタにおいて、 フレーム構造（１２；１２’；１２’’；１２’’’）が、均質な空気透過性 材料から成ることを特徴とする、フィルタ。 ２．請求項１に記載のフィルタにおいて、フレーム構造（１２；１２’；１２ ’’；１２’’’）の材料が、実質的に0.3乃至２ｍｍの範囲の繊維直径を有す ることを特徴とする、フィルタ。 ３．請求項１又は２に記載のフィルタにおいて、フレーム構造（１２；１２’ ）が、各々組みのエレメント（１０；１０’）の部分的な組みを受け入れるスロ ット（１４；１４’）を有することを特徴とする、フィルタ。 ４．請求項１又は２に記載のフィルタにおいて、フレーム構造（１２’’）が 、ら旋状に巻いたバンドから成り、該組みのエレメント（１０’’）が、同様に バンド状の形状であり、該組みのエレメント（１０’’）の一部分が前記ら旋状 に巻いたフレーム構造（１２’’）内で巻かれることを特徴とする、フィルタ。 ５．請求項１乃至４の何れかに記載のフィルタにおいて、組みのエレメント( １０；１０’；１０’’)が、接着剤によりフレーム構造（１２；１２’；１２ ’’）に接続されることを特徴とする、フィルタ。 ６．請求項１又は２に記載のフィルタにおいて、フレーム構造（１２’’’） が、組みのエレメント（１０’’’）の一体の部分を構成し、フレーム構造（１ ２’’’）内に含まれる前記エレメント／繊維が、該エレメント／繊維の他の部 分よりもより多く組み込まれることを特徴とする、フィルタ。 ７．請求項６に記載のフィルタにおいて、前記組み立てが、接着剤をフレーム 構造（１２’’’）の外側に施すことにより実現されることを特徴とする、フィ ルタ。 ８．請求項１乃至７の何れかに記載のフィルタにおいて、フレーム構造（１２ ；１２’；１２’’；１２’’’）の外側に配置された組みのエレメント（１０ ；１０’；１０’’；１０’’’）の部分の軸方向長さ（Ｌ２；Ｌ２’；Ｌ２’ ’；Ｌ２’’’）が、フレーム構造（１２；１２’；１２’’；１２’’’）の 軸方向長さ（Ｌ１；Ｌ１’；Ｌ１’’；Ｌ１’’’）の数倍であることを特徴と する、フイルタ。 ９．請求項８に記載のフィルタにおいて、フレーム構造（１２；１２’；１２ ’’；１２’’’）の外側に配置された組みのエレメント（１０；１０’；１０ ’’；１０’’’）の部分の軸方向長さ（Ｌ２；Ｌ２’；Ｌ２’’；Ｌ２’’’ ）が、フレーム構造（１２；１２’；１２’’；１２’’’）の軸方向長さ（Ｌ １；Ｌ１’；Ｌ１’’；Ｌ１’’’）の２乃至１０倍であることを特徴とする、 フィルタ。