JP2002501404A - 移動吸収用ポケットを有する複合組織移植ステント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 移植可能な管腔内装置（１０）は、第一及び第二の対向端部（１４，１６）と外表面と管腔内表面とを有する第一の多孔性の細長い管（１２）を含む。第一の管の外表面の周囲には、半径方向に拡張可能な部材（２８）が配設される。第一の管と半径方向に拡張可能な部材上には同軸状に第二の多孔性の細長い管（２２）が配設される。第二の管（２２）は、第一の管に固定され、第一の管と第二の管の固定により形成されるポケット（３０）内では半径方向に拡張可能な部材が横方向に移動可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 移動吸収用ポケットを有する複合組織移植ステント発明の分野 本発明は、一般に、血管移植片その他の管腔内補綴具等の管状の移植可能な補 綴装置に関する。特に、本発明は、層間に生成されたポケット内にステントを支 持して該ポケット内でのステントの長手方向移動を可能にした、多孔性の発泡ポ リテトラフルオロエチレン（ｅＰＴＦＥ）から成る細長い多層管状移植片に関す る。発明の背景 移植片やステント等の管腔内装置は、狭窄症や動脈瘤等の治療用として知られ ている。これらの装置は、最小限の侵襲的方法で経管腔的に移植してもよいし、 或いは、外科的に移植してもよい。 かかる管腔内装置は、狭窄した脈管を拡げるための技術或いは脈管内の通路を 開いた状態に維持する技術を提供する。閉塞した或いは狭窄した血管等の脈管を 開通状態に保持するために用いられる周知の技術の一つは、脈管ステントを採用 することである。ステントは、狭窄脈管を開通状態に保持すべく代表的には半径 方向に拡張可能なワイヤから形成された移植可能な管腔内装置である。従って、 ワイヤステントは、拡張された脈管の再狭窄を防止するため、或いは脈管の再閉 塞の危険を除去するために有効である。加えて、ワイヤステントは、潰れそうな 種々の管腔を補強するために用いることもできる。しかしながら、ステントは、 一般的には、導管或いはバイパス装置として設計されていない。 しかしながら、管腔内補綴移植片は、流体を流通させ得るバイパス装置として 設計されている。これらの装置は、例えば血管の潰れたり部分的に閉塞した局部 や弱化したり或いは異常に広がったりした局部を補強するために、脈管系内に経 皮的に移植されることが多い。脈管のひどく損傷した部分を取り替えるために移 植片を吻合術により外科的に移植してもよい。 脈管移植片は、様々な生体適合性材料から製造してもよい。例えば、脈管 移植片として発泡ポリテトラフルオロエチレン（ｅＰＴＦＥ）の押出管を用いる ことが良く知られている。発泡ポリテトラフルオロエチレンは、優れた生体適合 性を示すので特に好適である。発泡ポリテトラフルオロエチレン管は、発泡ポリ テトラフルオロエチレンが低血栓形成性を示すので、血管の取り替えや修復にお ける脈管移植片として使用してもよい。更に、これらの発泡ポリテトラフルオロ エチレン管は、一度脈管系内に移植されると天然組織の内部成長や細胞の内皮化 を可能とする微小孔構造を有する。これにより、長期に亘る治癒効果や移植片の 開通性が得られる。 発泡ポリテトラフルオロエチレンから形成された移植片は、細長い微小繊維に より相互接続された離間結節から成る繊維状態を有する。微小繊維により相互接 続される結節表面間の空間は、結節間距離（ＩＮＤ）として定義される。従来技 術では、脈管移植片として有効な微小孔発泡ポリテトラフルオロエチレン管から 形成した脈管移植片の例は豊富である。発泡ポリテトラフルオロエチレン脈管移 植片の空隙率は、管の微小孔構造のＩＮＤを変えることにより調節される。所与 の構造内のＩＮＤの増加は、組織の内部成長を高めると同時にその内表面に沿っ た細胞の内皮化を促進する。しかしながら、管状構造の空隙率を高めると、移植 時に配設される縫合糸を保持する移植片の機能が減退する。また、これらの微小 孔管状構造は、軸線方向引裂強さが弱くなりがちである。空隙率と半径方向強度 との効果的なバランスを図るために、多層発泡ポリテトラフルオロエチレンが開 発されている。これらの管の空隙率は、組織の内部成長と細胞の内皮化のために 十分な空隙率を有する一方でなお十分な半径方向強度を維持する複合構造を達成 すべく、外側及び内側層の間で変動する。 従来技術では、例えば、脈管移植片等の他の管腔内補綴具と組み合わせてステ ントを使用することが知られている。ステントは、移植片を脈管の一部内に支持 するために移植片の一方又は両端部に位置決めしてもよい。こうしてステントが 位置決めされると、移植片は脈管壁に固定される。加えて、ステントは、管腔を 開通状態に維持すると共に、移植片を所定の位置に固定すべく機能する。罹患脈 管の下流で移植片を「浮動」させるために移植片と共 に単一のステントを併用してもよい。適切に位置決めされると、単一のステント は、拡張されて移植片を所定の位置に固定する。 一本以上のステントを移植片に固定するするための技術は幾つか公知である。 例えば、ステントを移植片に固定するために、ステントから延びるフック即ちか かりが使用されてきた。また、ステントを移植片に縫合してもよい。これらの技 術はそれぞれ、特殊化したステント取付手段か或いはステントを移植片に固定す るための二次的作業を必要とする。 従来のステントは、それぞれの所定の機能に応じて、種々の形状と寸法を有す る。例えば、ステントとして従来用いられてきた構造は、ステンレス鋼のコイル ばね、拡張可能な感熱材料から製造された螺旋巻きコイルばね、「ジグザグ」状の ステンレス鋼ワイヤから形成された拡張ステンレス鋼ステント、可鍛金属から形 成された籠状装置、及び移植片を半径方向に拡張させ得る複数の別個の拡張可能 な環状組付け部材を有する可撓性管を含む。これらの装置は、それぞれ、半径方 向に圧縮可能であると同時に拡張可能であるように構成されており、圧搾状態で 容易に血管を通過し血管内の目標部位に到達した後で移植可能な寸法に半径方向 に拡張され得るようになっている。各装置の半径方向の拡張と収縮は、ステント の長手方向の拡張と収縮を関係して生じさせる。 かかる拡張可能なステントは、多層管状移植片の層間に支持されてもよい。こ の場合、拡張可能なステントは、多層管を管腔内に固定支持する。半径方向に拡 張すると、ステントは移植片を外側に付勢して管腔の内壁に当接させた状態で保 持する。 スリーブとステントの組み合わせの一例は、ジアンターコ(Gianturco)に付与 された米国特許第５，５０７，７７１号公報に示されている。そこに示されたス リーブとステントの組み合わせは、支柱により相互接続された一本以上の離間し たステントを含む。ステントは、可撓性スリーブ（移植片）に埋設されるか、接 着されるか或いは縫合される。 これらの実施形態は、ステントがスリーブの表面上で或いはスリーブ内で物理 的に移動不能である点で制約される。従って、ジアンターコのスリーブ ／ステント装置が半径方向に拡張すると、剪断力が生じてスリーブが引裂かれる ことがある。 移植片とステントの組み合わせのもう一つの例は、リー(Lee)他に付与された 米国特許第５，１２３，９１７号公報に示されている。そこに示された移植片と ステントの組み合わせは、多層移植片を形成する内側管と外側管との間に取り付 けられた複数の別個の組付け部材（ステント）を含む。この発明の一実施形態で は、内側管と外側管は複数の別個のポケットを形成するように互いに接着されて おり、各ポケットには個々の組付け部材が移動不能に固定されている。別の実施 形態では、組付け部材は、内側管の外表面に接着剤により固定されている。この 発明の更に別の実施形態では、単一の管が、該管の内表面か外表面のいずれかの 周囲に配設された組付け部材と共に設けられている。 これらの実施形態は、組付け部材が両方の管の間で物理的に固定されているか 、或いは装置の管の一方又は両方に固定されている点で制約を受ける。これらの 異なる実施形態では、それぞれ、組付け部材の半径方向の拡張により、その長手 方向の広がりが変化する。その結果、組付け部材が拡張すると、装置の一方又は 両方の層に対して剪断力が生じ、層が剥離したり移植片が引裂かれることがある 。 従って、改良型の管腔内装置、特に、ステントが拡張するときにステントが生 じる横方向移動により余分な応力が移植片に加わらないようにステントが半径方 向に拡張する際に移植片の長手方向軸線に沿ってステントを横方向に移動自在と してステントを移植片に沿って予め位置決めした状態でステントと移植片を同時 に展開することができる、半径方向強度を改善した発泡ポリテトラフルオロエチ レン移植片ステント複合装置を提供することが望まれる。発明の概要 本発明によれば、横方向移動が可能な改良型の組織移植ステント複合装置が提 供される。特に、本発明は、二箇所以上で互いに貼合わせ又は融着がなされる二 本の非血栓形成管から形成され、該管間に形成されるポケット内に は一本以上のステントが配設される。次に、複合装置は拡張され、位置決めすべ き管腔の内表面に密着して配置される。 この複合装置は、好ましくは、第一及び第二の対向端部と管腔内表面及び外表 面とを有する第一の多孔性の細長い管を備えた移植可能な管腔内装置である。第 一の管上には、同軸状に第二の多孔性の細長い管が配設され、細長い拡張可能な 人工器官を構成する。第一の管は、長手方向に延びるポケットを間に形成するた めに、第二の管に固定される。第一の管の外表面の周囲には、略環状の半径方向 に拡張可能な部材が配設され、ポケット内に位置決めされる。これにより、拡張 可能な部材は、第一及び第二の管の間に形成されたポケット内で長手方向に移動 可能である。本発明では、第一及び第二の管は融着により或いは貼合わせにより 互いに固定されるが、かかる固定のために従来技術で略公知の方法を用いてもよ い。 本発明では、部材を拡張させると、部材の幅に沿って変形する。即ち、部材が 拡張するとその幅が減少する。ステントが位置決めされるポケットにより構成さ れる空間は、部材が半径方向に拡張するときにポケットの長手方向軸線に沿って 部材を横方向に移動させるに十分なものである。この空間により、部材は第一及 び第二の管の表面に力を作用させることなく半径方向に拡張することができる。 かくして、本発明は、移植片を破る危険或いはその層の一つが剥離する危険を著 しく減少させる。 部材は、好ましくは、拡張可能なステントである。本発明のステントは、好ま しくは、生体適合性の金属から製造される。最も好ましくは、ステントは、ステ ンレス鋼、白金、金、ニチノール、タンタル及びそれらの合金である。 本発明の第一及び第二の管は、好ましくは生体適合性の材料から製造される。 最も好ましくは、第一及び第二の管は、発泡ポリテトラフルオロエチレン（ｅＰ ＴＦＥ）から製造される。 本発明では、第一の管は、第二の管に対して、管の端部のそれぞれに隣接した 位置で固定される。これにより、二つの固定位置の間にポケットが形成される。 また、第一の管は、複数の離間した位置で第二の管に固定されても よい。これにより、各隣接した固定位置の間にポケットが形成される。本発明の 更に別の実施形態では、各ポケットは、単一のステントを支持する。また、各ポ ケットは、複数のステントを支持してもよい。 本発明では、装置は、バルーンにより拡張可能な装置であってもよい。これに より、装置の管腔内に位置決めされたバルーンを膨らませることにより、装置を 半径方向に拡張させることができる。 本発明の方法は、移植可能な管腔内装置について上述した全ての限定を包含す るものとする。要約すれば、本発明の方法では、第一及び第二の対向端部と管腔 内表面及び外表面とを有する第一の多孔性の細長い管を含む移植可能な管腔内装 置が提供される。次に、第一の管の外表面の周囲に、一つ以上の半径方向に拡張 可能な部材が半径方向に配設される。次に、第一の管上に、第二の多孔性の細長 い管が同軸状に位置決めされる。次に、第一及び第二の管の間に長手方向に延び るポケットを形成するために、第一の管が離間した位置で第二の管に固定される 。これにより、拡張可能な部材は、ポケット内で長手方向に移動可能に閉じ込め られる。図面の簡単な説明 本発明は、同一要素には同一符号を付した添付図面と共に以下の説明を参照し て更に理解されよう。図面において、 図１は、本発明の組織移植ステント複合構造を一部破断図で示した斜視図であ る。 図２は、図１の被覆されたステントの縦断面図である。 図３は、図１の装置の別の実施形態の縦断面図である。 図４は、図１乃至図３の装置に利用される単一ステントの側面図である。好適な実施形態の詳細な説明 ここで図１を参照すると、本発明の組織移植ステント複合装置の好適な実施形 態が示されている。装置１０は、それぞれ好ましくは発泡ポリテトラフルオロエ チレン（ｅＰＴＦＥ）から形成された内側管１２と外側管２２とから成る複合多 層移植片１１を含む。管１２及び２２は発泡ポリテトラフルオロエチレンから形 成することが好ましいが、多孔性ポリウレタン等の適当な 生体適合性材料を用いてもよい。この用途で使用可能な他の材料としては、ダク ロン（ＤＡＣＲＯＮ）、プロリンメッシュ等がある。理想的には、材料は不活性 であり、著しい傷痕形成を促進しないものが望ましい。組織移植ステント複合装 置１０は、更に、内側管１２と外側管２２との間に位置決めされた複数の離間し たステント２８を含む。後に詳細に説明するように、ステント２８は、組織移植 ステント複合装置を拡張させ得るように半径方向に拡張可能である。 更に図２を参照すると、複合多層移植片１１は、第一の端部１４と第二の端部 １６とを有する細長い部材である。管１２は、外表面１８と内側管腔面２０とを 含む。管２２は、内表面２４と外側血管面２６とを有する。各管１２、２２は、 それそれの端部１４ａ、１６ａ及び１４ｂ、１６ｂを含む。管２２は、複合多層 移植片１１を形成するために管１２の外表面１８上に同軸状に配設されている。 管１２の外表面１８と管２２の内表面２４との間で複合多層移植片１１の端部１ ４、１６の間に形成された空間又はポケット３０内には複数の長手方向に離間し たステント２８が配設されている。ステント２８は、複合多層移植片１１の長手 方向軸線に沿ってポケット３０内で横方向に移動可能である。 図２に一部示したように、第一及び第二の管１２及び２２のそれぞれ第一の端 部１４ａ及び１４ｂと第二の端部１６ａ及び１６ｂは、互いに貼合わせられ、複 数のステント２８を収容するための長手方向に延びる単一のポケット３０を形成 している。各ステント２８は、代表的には、外側管２２の配設に先立ち内側管１ ２上に配設される。ステント２８は、外側管２２の端部１４ｂ、１６ｂを内側管 １２の端部１４ａ、１６ａに貼合わせるとその間に形成されたポケット３０内に ステント２８が位置するように、その端部１４ａ、１６ａの中間に位置決めされ る。図２は、互いに貼合わせられた管１２及び２２の端部を示しているが、融着 等の適当な固定方法を用いてもよい。 端部１４及び１６における内側管１２の外側管２２への貼合わせその他の固定 により、移植片１１は単一構造として機能し得る。これにより、一度移植が行な われると、管間の分離は生じない。後述するように複合装置１０の 拡張時には内側管１２と外側管２２とにより形成される層が分離することはない 。かくして、移植片１１の長手方向に沿ったステント２８の移動はポケット３０ の適当な形成により許容される。かかる移動は、貼合わせられた端部１４及び１ ６間で、該端部の剥離の虞や移植片１１の層の分離の虞なく、達成される。 図３には、本発明の別の実施形態が示されている。移植片１１’は、内側管１ ２’及び外側管２２’とそれらの間の複数のステント２８とを含む。管１２’及 び２２’間には長手方向に離間して連続的に複数のポケット３０ａ’、３０ｂ’ 及び３０ｃ’が形成されている。ポケット３０ａ’乃至３０ｃ’は、複数の長手 方向に離間した位置３５’で管１２’の外表面１８’を管２２’の内表面２４’ に貼合わせることにより形成される。各ポケット３０ａ’乃至３０ｃ’内には少 なくとも一本のステント２８が配設される。ポケット３０ａ’乃至３０ｃ’は、 各ポケット内に保持されたステント２８が管１２’及び２２’間で接合部３５’ を剥離させることなく長手方向に移動可能であるように、十分な長手方向寸法を 有する。従って、複数の拡張可能なステント２８は、図３の複合多層移植片１１ ’の周囲に、その層を剥離させる或いは引き裂くに十分な剪断力が生じないよう にして、長手方向に配設してもよい。三つのポケット３０ａ’乃至３０ｃ’が図 示されているが、任意の数のポケット及びステントを採用し得ることは理解され よう。 本発明では、任意の従来の半径方向に拡張可能なステントを採用してもよい。 次に、特に図４を参照すると、好適な実施形態の各ステント２８が略環状であり 、屈曲部３６で接続される複数の角度を成した直線部３２を含む、ことが分かる 。これらのステント２８は、例えば、ワイヤ３２に対して半径方向圧力を印加す るバルーンカテーテルを拡張させることにより、半径方向に拡張可能である。ス テント２８の半径方向の拡張が行なわれると、ワイヤ３２の幅３３は減少する。 図２に示したポケット３０により、ステント２８が拡張するときにポケット３０ 内でステント２８が横方向に移動自在であるので、移植片１１の第一及び第二の 管１２及び２２に対する剪断力を生じることなく、かかる半径方向の拡張が可能 となる。これにより、複合多層移植 片１１の拡張は、移植片の層の剥離無しに或いは裂け目の形成無しに達成される 。 本発明のステント２８は、好ましくは、生体適合性の金属から製造される。最 も好ましくは、生体適合性金属は、ステンレス鋼、白金、金、ニチノール、タン タル及びそれらの合金である。 本発明の好適な実施形態を以下図示説明してきたが、開示及び添付請求の範囲 内に在る他の実施形態もまた想到し得よう。このように本発明を説明してきたが 、本発明を種々に変形し得ることは明らかであろう。かかる変形例は本発明の精 神及び範囲から逸脱したものと做されるべきではなく、かかる変形例は全て以下 の請求の範囲に含まれるものである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，Ｙ Ｕ，ＺＷ (72)発明者 ドーミア エドワード アメリカ合衆国 ニュージャージー州 07866 ロックアウェイ リー プレイス 17

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．第一及び第二の対向する端部と外表面及び管腔内表面とを有する第一の多孔 性の細長い管と、 前記第一の管上に同軸状に配設され、第一の管と協働して細長い拡張可能な人 工器官を構成する第二の多孔性の細長い管と、 を備え、 前記第一の管が前記第二の管に固定されてその間に長手方向に延びるポケット を形成し、更に、 前記第一の管の外表面の周囲に配設され且つ前記ポケット内に位置決めされる 略環状の半径方向に拡張可能な部材、 を備えた、 移植可能な管腔内装置であって、 前記ポケットが前記半径方向に拡張可能な部材の長手方向広がりより大きい長 手方向広がりを有することにより、前記拡張可能な部材が前記ポケット内で長手 方向に移動可能である、 ことを特徴とする移植可能な管腔内装置。 ２．前記略環状の半径方向に拡張可能な部材が、ステントである、 ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の移植可能な管腔内装置。 ３．前記第一の管が、前記端部のそれぞれに隣接した固定位置で前記第二の管に 固定されることにより、前記固定位置の間に前記ポケットを形成する、 ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の移植可能な管腔内装置。 ４．前記第一の管が、複数の長手方向に離間した位置で前記第二の管に固定され ることにより、各隣接した固定位置の間に前記ポケットの一つを形成する、 ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の移植可能な管腔内装置。 ５．前記ポケットのそれぞれが、単一のステントを支持する、 ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の移植可能な管腔内装置。 ６．前記ポケットのそれぞれが、複数のステントを支持する、 ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の移植可能な管腔内装置。 ７．前記ステントが、生体適合性の金属である、 ことを特徴とする請求の範囲第２項記載の移植可能な管腔内装置。 ８．前記生体適合性の金属が、ステンレス鋼、白金、金、ニチノール、タンタル 及びそれらの合金から成る群から選定される、 ことを特徴とする請求の範囲第７項記載の移植可能な管腔内装置。 ９．前記第一及び第二の管が、生体適合性を有する、 ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の移植可能な管腔内装置。 10．前記第一及び第二の管が、発泡ポリテトラフルオロエチレンから製造される 、 ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の移植可能な管腔内装置。 11．前記第一及び第二の管が、融着により互いに固定される、 ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の移植可能な管腔内装置。 12．前記第一及び第二の管が、貼合わせにより互いに固定される、 ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の移植可能な管腔内装置。 13．前記装置が、バルーンにより拡張可能な装置である、 ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の移植可能な管腔内装置。 14．移植可能な管腔内装置を提供する方法であって、 ａ）第一及び第二の対向する端部と外表面及び管腔内表面とを有する第一の多孔 性の管を提供し、 ｂ）略環状の半径方向に拡張可能な部材を前記第一の管の外表面の周囲に配設し 、 ｃ）前記第一の管及び前記拡張可能な部材の上に同軸状に第二の多孔性の管を位 置決めし、 ｄ）前記第一及び第二の管の間に長手方向に延びるポケットを形成するために、 前記第一の管を前記第二の管に離間した位置で固定する、 ことを含み、 前記ポケットが、前記半径方向に拡張可能な部材の長手方向広がりより大きい 長手方向広がりを有し、前記拡張可能な部材が前記ポケット内に長手方向に移動 可能に閉じ込められる、 ことを特徴とする方法。 15．前記略環状の半径方向に拡張可能な部材が、ステントである、 ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の方法。 16．前記固定工程が、前記第一の管を前記第二の管に前記端部に隣接した固定位 置で固定し前記固定位置間に前記ポケットを形成する、ことを含む、 ことを特徴とする請求の範囲第１４項記載の方法。 17．前記固定工程が、更に、前記第一の管を前記第二の管に複数の長手方向に離 間した固定位置で固定し、各隣接した固定位置間に前記ポケットの一つを形成す る、ことを含む、 ことを特徴とする請求の範囲第１４項記載の方法。 18．前記固定工程が、更に、前記ポケットのそれぞれに単一のステントを支持す ることを含む、 ことを特徴とする請求の範囲第１４項記載の方法。 19．前記固定工程が、更に、前記ポケットのそれぞれに複数のステントを支持す ることを含む、 ことを特徴とする請求の範囲第１４項記載の方法。 20．前記ステントが、生体適合性金属である、 ことを特徴とする請求の範囲第１５項記載の方法。 21．前記生体適合性の金属が、ステンレス鋼、白金、金、ニチノール、タンタル 及びそれらの合金から成る群から選定される、 ことを特徴とする請求の範囲第２０項記載の方法。 22．前記第一及び第二の管が、生体適合性を有する、 ことを特徴とする請求の範囲第１４項記載の方法。 23．前記第一及び第二の管が、発泡ポリテトラフルオロエチレンである、 ことを特徴とする請求の範囲第１４項記載の方法。 24．前記固定工程が、更に、前記第一の管を前記第二の管に離間した位置で融着 することにより前記第一及び第二の管の間に長手方向に延びるポケットを形成し 、前記拡張可能な部材を前記ポケット内に長手方向に移動可能に閉じ込める、こ とを含む、 ことを特徴とする請求の範囲第１４項記載の方法。 25．前記固定工程が、更に、前記第一の管を前記第二の管に離間した位置で貼合 わせることにより前記第一及び第二の管の間に長手方向に延びるポケットを形成 し、前記拡張可能な部材を前記ポケット内に長手方向に移動可能に閉じ込める、 ことを含む、 ことを特徴とする請求の範囲第１４項記載の方法。