JP2002500950A - 仕分けされた郵便物を含む入れ物を分配する装置およびその方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明の目的は、処理量を著しく高める分配装置およびその方法を提供することにある。さらに、本発明の他の目的は、覆いのされていない入れ物または袖状ジャケットあるいは厚紙で被われている入れ物のみならず寸法がさまざまに異なるトレイおよび桶形容器を扱うことができる分配装置を提供することにある。上記の目的を達成するための、本発明による無作為に配列された仕分け後の郵便物を含む入れ物（９４）を特定の発送用手押車（５２）に分配する郵便物の分配装置（２０、２０’）は、搬送面を主ラインとする仕分けコンベヤ（３６、３６’）と、前記主ラインから延出する複数の引き込み部（４４、４４’）と、前記引き込み部（４４、４４’）の各々に設けられて前記入れ物（９４）を前記搬送面から前記引き込み部（４４、４４’）の該当する１つに選択的に転送する転送機構（４２、４２’）、および前記入れ物（９４）を前記引き込み部（４４、４４’）の各々からその引き込み部（４４、４４’）に並設される前記手押車（５２）に運搬する少なくとも１つの運搬機構（５０、５０’）とからなることを特徴とする。さらに、上記目的を達成するための、本発明による無作為に配列された仕分け後の郵便物を含む入れ物（９４）を手押車（５２）に分配する方法は、入れ物（９４）を手押車（５２）に対応する特定の位置に仕分ける段階と、前記入れ物（９４）を前記特定の位置の各々から前記手押車（５２）の該当する１つに運搬する段階とからなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、一般的には、書簡用トレイまたは書簡用桶形容器のような入れ物に
仕分けされて手動の手押車に分配される郵便物の仕分けと分配の自動化に関し、
さらに具体的には、無作為に配列された仕分け後の書簡を含むトレイまたは桶形
容器を受け入れ、それらの入れ物を地方の郵便局に発送するための特定の手押車
に分配する分配装置に関する。

【０００２】 自動化郵便物処理・配給センターにおける分配作業は、従来から手間が掛かっ
ていた。処理・配給センターに入った仕分け前の郵便物を自動仕分け設備によっ
て個々のトレイまたは桶形容器内に仕分けして、それらのトレイまたは桶形容器
を、イースタン・リージョンナル・メイル・コンテナ（ＥＲＭＣ）として知られ
ている、２つの固定脚車と２つの旋回脚車を有する車輪付きコンテナである手押
車に分配しなければならない。トレイまたは桶形容器は、宛先を識別するための
バーコードを有し、袖状ジャケットで被われていない状態、または袖状ジャケッ
トで被われて紐などによって縛られている状態のいずれかの状態にある。

【０００３】 書簡を含むトレイまたは桶形容器の分配に伴う人力を軽減するための努力がな
されてきた。しかし、そのような努力もある限度以上の成功を収めることはでき
なかった。図１はそのような試みの１つを例示している。分配装置１は、書簡を
含むトレイを収容コンベヤ３から回収し、そのトレイをそれぞれ特定の手押車３
に並べるための、橋状に架設されたロボット２を備えている。各トレイの分配は
ロボットによってなされるため、人力がそれだけ軽減される。しかし、分配装置
の処理量はまだ満足できるものではない。その理由は、ロボットが一回につき１
つのトレイまたは桶形容器しか手押車に移動できないからである。なお、満杯に
なった手押車を手動で分配装置から取り出して空の手押車と入れ換えるとき、作
業者が怪我をしないようにロボット２を機械的に締め出す安全管理が必要がある
。従って、手押車が満杯になるたびに分配装置の全体を停止する必要があり、そ
の結果、装置の処理量がさらに低下する。分配装置１を、橋状に架設されたロボ
ット２の操作が分配装置１の全体にわたって締め出されるのではなく取り除かれ
る手押車の領域における操作だけが締め出されるように、構成することも可能で
はあるが、手押車を入れ替えるためにロボット２を選択的に締め出す構造は複雑
であり、そのような構造は高価である。

【０００４】 図２に示される他の従来例による分配装置５は、荷揚げコンベヤ８からトレイ
を取り上げてそれらのトレイを手押車７に並べるために、自身が回転する軸受台
付きロボット６を備えている。この分配装置５は、分配装置１と同様の多くの機
能上の制約がある。手押車７が満杯になると、作業者はいずれか１つの手押車７
を入れ換えるにすぎないにも関わらず、ロボット６を締め出す必要がある。

【０００５】 上記の制約以外にも、従来の分配装置は分配作業の前に袖状ジャケットで被わ
れた郵便物のトレイのみしか扱えないという制約がある。この制約によって、従
来装置は汎用性に欠け、その有効性が限定される。

【０００６】 従って、本発明の目的は、処理量を著しく高める分配装置およびその方法を提
供することにある。さらに、本発明の他の目的は、覆いのされていない入れ物ま
たは袖状ジャケットあるいは厚紙で被われている入れ物のみならず寸法がさまざ
まに異なるトレイおよび桶形容器を扱うことができる分配装置を提供することに
ある。このような装置は、すべて、天井の高さが制約されている既存の施設に使
用されることも考慮して、上下方向の高さはできる限り低く設定されることが好
ましい。また、このような分配装置は関連する安全条件の全てに合致しなければ
ならない。

【０００７】 上記の目的は、無作為に配列された仕分け後の郵便物を含む入れ物を分配する
ための、請求項１に記載の装置および請求項２３に記載の方法によって達成され
る。本発明の好適な実施例は、請求項２乃至２５および２７乃至３０に該当する
。

【０００８】 本発明の一実施態様による無作為に配列された仕分け後の郵便物を含む入れ物
を特定の発送用手押車に分配する高処理量分配装置は、搬送面を主ラインとする
仕分けコンベヤと、主ラインから延出する複数の引き込み部と、引き込み部の各
々に設けられる転送機構を備えている。転送機構は、入れ物を搬送面から引き込
み部の該当する１つに選択的に転送する。本発明のこの実施態様による郵便物の
分配装置は、さらに入れ物を引き込み部の各々からその引き込み部に並設される
コンテナに運搬する少なくとも１つの運搬機構を備えている。

【０００９】 本発明は、仕分け機能を手押車に積荷する機能と分離することによって、装置
の処理量を著しく高めることができるという認識に基づいている。これらの機能
を分離することによって、互いに組み合わせて作動させると著しく処理量を高め
ることができる多数の運搬機構を装置に活用することができる。運搬機構の数が
多くなるほど、装置を十分に稼動させながら処理量を高めることができる。さら
に空の手押車と入れ換える特定の手押車に関連する運搬機構の操作のみを締め出
させることができるので、満杯の手押車を空の手押車に入れ換えるために装置の
全体にわたって運搬機構の操作を締め出す必要がない。従って、装置のスル−プ
ットをさらに高めることができる。

【００１０】 本発明の他の実施態様による入れ物を分配する装置は、前述の仕分けコンベヤ
と引き込み部の各々に対応する運搬機構を備えている。この運搬機構は、入れ物
をそのすぐ下方に位置する手押車に運搬するために設けられ、延長可能な支持部
材と垂直リフトを備えている。延長可能な支持部材は、入れ物を引き込み部から
回収して該当する手押車に挿入する機能を有し、垂直リフトは、引き込み部の垂
直レベルと手押し車の垂直レベル間で支持部材を移動する機能を有している。延
長可能な支持部材は、寸法の異なる１つ以上の種類の入れ物を扱うことができる
ように構成されるとよい。また、延長可能な支持部材は、入れ物の下側と係合す
るように構成されると、装置が覆いの掛けられた入れ物と覆いの掛けられていな
い入れ物のいずれも扱うことができるので、好ましい。

【００１１】 本発明の他の実施態様による無作為に配列された仕分け後の郵便物を含む入れ
物を手押車に分配する方法は、入れ物を手押車と関連する特定の各位置に仕分け
る段階と、それらの入れ物を特定の位置から該当する手押車に運搬する段階とか
ら構成されることを特徴とする。

【００１２】 本発明の前記およびそれ以外の目的、利点および特徴は、図面を参照した以下
の詳細な説明から明白になる。

【００１３】 以下、図面を参照して、実施例について説明する。図３に示される高処理量分
配装置２０は複数の分配サブシステム２２を備えている。サブシステムの数は用
途に応じて選択されるとよい。例示された実施例において、郵便物は従来の仕分
け設備（図示せず）を用いて仕分けされ、（仮想線によって示される）合流区域
２４に送給される。この合流区域２４は、仕分け後の郵便物の個々のトレイを各
分配サブシステム２２に転送する（仮想線によって示される）仕分けサブシステ
ム２６と（仮想線によって示される）１つ以上の随意に選択可能な手動分配区域
２８に連通している。後述するように、分配装置２０は仕分け後の書簡のトレイ
を自動的に従来のＥＲＭＣまたは類似のＵＳＰＳ車両に分配する。

【００１４】 例示された用途において、分配される前の書簡のトレイは袖状ジャケットに被
われて紐によって縛られた状態でも袖状ジャケットに被われていない状態でもよ
い。従って、図４に示されるように、仕分けサブシステム２６の支線は仮想線で
示される手動による予備分配操作部３０と通じている。ただし、用途によっては
、このような予備分配操作部を設けなくてもよい。例示された実施例において、
予備分配操作部３０から延長する入力コンベヤ３２が仕分けライン３６と交差し
ている。この入力コンベヤ３２は、傾斜ベルトコンベヤ３４a、旋回コンベヤ３ ４b、傾斜ベルトコンベヤ３４c、および「読取り不能」の入れ物排出シュート３
４dによって構成されている。スキャナー３８aまたはスキャナー３８ｂのいずれ
かが郵便物を含む入れ物の側面のバーコード（図示せず）を読み取り、もしバー
コードが読み取れた場合は、転送器４０がその入れ物を仕分けライン３６に転送
し、もしバーコードが読み取れれなかった場合は、その入れ物はそのままシュー
ト３４dに送られる。

【００１５】 いったん仕分けライン３６に送られると、入れ物は一連の転送器４２を通り越
して走行する（図５参照）。各転送器４２は、入れ物を仕分けライン３６の搬送
面から横方向に取り出して引き込み部４４に転送する。例示された実施例におい
て、一対の転送器４４が仕分けライン３６の対向する側に配置されている。この
場合、各転送器４２は双方向転送器として構成されている。ただし、用途によっ
ては、転送器を仕分けライン３６の片側にのみ配置して、その転送器を一方向転
送器として構成してもよい。例示された実施例において、仕分けライン３６の搬
送面は、複数の通常は互いに平行に配置される電動ローラによって構成される。
転送器４０および４２は飛出し式電動転送器として構成される。電動ローラコン
ベヤは、マンネスマン・デマチック・ラピスタン社から市販されているライン軸
式コンベヤであるのが好ましい。ただし、他の電動ローラコンベヤまたは他の電
動搬送面が用いられてもよい。例示された実施例において、転送器４０および４
２は飛び出し式のベルト駆動型転送器として構成されているが、車輪型転送器、
正変位型転送器、プッシャなどの他の転送器が用いられてもよい。例示された実
施例において、仕分けライン３６は閉鎖回路を構成している。この構成によって
、何らかの理由によって、最初の通過時に転送できなかった入れ物を再循環させ
ることができる。このような構成の仕分けライン３６は、マンネスマン・デマチ
ック・ラピスタン社によって製造されているベルト式旋回コンベヤからなる半円
状の端部４６を備えている。ただし、仕分けライン３６は、用途に応じて、直線
状または他の幾何学的形状にレイアウト去れてもよい。

【００１６】 各分配サブシステム２２は、１又はそれ以上の運搬機構５０を備えている。各
運搬機構５０は、入れ物を引き込み部４４の１つからそのすぐ下方に位置する手
押車５２に運搬する（図６及び図７参照）。各運搬機構５０は、入れ物を該当す
る引き込み部から回収して該当する手押車５２に挿入する延長可能な支持部材５
４を備えている（図７参照）。運搬機構５０はさらに、引き込み部４４の垂直レ
ベルと手押車５２の垂直レベルとの間を移動する垂直リフト５６を備えている。
垂直リフト５６は、一対の垂直方向に延在する梁５８とその梁５８の長さ方向に
沿って走行するように支持された運搬車（トロリー）６０を備えている（図８及
び図９参照）。ベルト６４の両端がトロリー６０に取り付けられ、複数の離間し
た滑車６２がそのベルト６４を回転可能に支持している。サーボ制御されたモー
タ６８が上側の滑車６２を回転させて、ベルト６４とそれに取りつけられたトロ
リー６０を移動させる。モータ６８の必要トルクを軽減するために、トロリー６
０の重量と見込み荷重の半分を加えた負荷に相当する釣り合い錘７０がベルト６
４のトロリー６０の反対側に取りつけられる。

【００１７】 延長可能な支持部材５４は、トラック７４に沿って延長可能な入れ物引上げ部
材７２とトラック８５に沿って引上げ部材７２に対して選択的に移動可能な除去
装置７６を備えている（図１０及び図１１参照）。引上げ部材７２は、トラック
７４に沿って水平方向に走行する車７８と、後述する方法で入れ物と係合する一
組のフィンガー部８０とを備えている。除去装置７６は、当接部８２と、引上げ
部材７２と独立してトラック８５に沿って走行する車８４とを備えている。引上
げ部材７２と除去装置７６を選択的に延長させるために、車７８と８４の移動は
第１および第２モータ８６によってそれぞれ制御される。特に、１又はそれ以上
の入れ物を引込み部４４から引き上げて該当する手押車５２に載置するために、
引上げ部材７２と除去装置７６は一緒に延長されて引き戻される。あるいは、引
上げ部材７２を延長させて、除去装置７６は静止させたままであってもよい。内
容物がいったん手押車に載置されると、内容物が一緒に引き戻されないように引
上げ部材７２が引き戻されるが、除去装置７６は静止させておくとよい。例示さ
れた実施例において、引上げ部材７２および除去装置７６の加速を精密に制御す
るために、モータ８６は周波数可変型モーターとして構成される。モータ８６は
、全走行の前半においては一定の加速度で部材を走行させ、全走行の後半におい
ては一定の減速度で部材を走行させるのが好ましい。

【００１８】 図１３に示されるように、各運搬機能は対応する格納ステーション１００を有
している。格納ステーション１００は、手押車５２の車輪を受容するための溝（
図示せず）を有し、手押車を格納ステーション１００に収納または離脱させるた
めに矢印１０４の方向に移動可能である。格納ステーション１００はまた、手押
車に挿入される荷物を整列するために、手押車に隣接して配置される整列装置１
０２を備えている。例示される実施例において、整列装置１０２は漏斗状に形成
されている。

【００１９】 各引き込み部４４は、フレームと一連のローラ９０から構成されている(図１ ７ａ乃至図１７ｃ参照)。ローラ９０は重力式ローラまたは電動式ローラのいず れであってもよい。フレーム８８には、一連の長孔９２がローラ９０間の位置に
形成されている。フィンガー部８０は、引上げ部材７２が延長され、次いで、上
昇し、該当する引込み部４４から入れ物を回収するときに、引き込み部４４の長
孔９２を貫通するように構成されている。この構成によって、分配装置は種々の
寸法の入れ物を扱うことができる。図１７ａは、傾斜側面を有するトレイ９４ａ
を扱う分配装置を示している。図１７ｂは、直線状側面を有するトレイ９４ｂを
扱う分配装置を示している。図１７ｃは、トレイ９４ａやトレイ９４ｂよりも著
しく大きい桶状容器９４ｃを扱う分配装置を示している。図１４に示されるよう
に、トレイ９４ａおよび９４ｂは、手押車５２の２つの上下区域のそれぞれにつ
き、３列×４段に配列されている。一方、図１５に示されるように、桶状容器９
４ｃは、手押車５２の２つの上下区域のそれぞれにつき、２列×２段に配列され
ている。分配装置２０は、以下に述べるような手順によって、トレイと桶状容器
の両方を入れ替え可能に扱うことができる。

【００２０】 トレイ９４ａまたは９４ｂを分配する場合、該当する転送器はトレイを所定の
数（例えば、３個）だけ１つの引込み部４４に転送する。このとき、引上げ部材
７２は３個のトレイを回収して、垂直リフト５６がその引上げ部材７２を手押車
５２の位置に対応する高さにまで降下させる。引上げ部材は、図７の左側に示さ
れるように、すでに載置されているトレイの上方にまで除去装置と共に延長され
、トレイを載置するために除去装置は延長された位置に維持されたまま、引上げ
部材は引き戻される。

【００２１】 一方、桶状容器９４ｃを分配装置２０によって分配する場合、転送器４２は桶
状容器を所定の数（例えば、２個）だけ適当な引込み部４４に転送する。このと
き、引上げ部材７２は延長され、２個の桶状容器がその引上げ部材上に引き上げ
られ、引上げ部材は引込み部から引き戻される。しかし、このとき、垂直リフト
は延長可能な支持部材を移動させない。転送器４２がさらに２つの桶状容器を引
込み部４４に転送した後、引上げ部材は再び延長されて、残りの２つの桶状容器
は先に積荷された２つの桶状容器と共に引上げ部材上に積荷される。このとき、
垂直リフトは延長可能な支持部材を手押車５２の位置に対応する高さまで降下さ
せ、次いで、４個の桶状容器は前述の手順に従って手押車上に積荷される。

【００２２】 トレイまたは桶状容器の引込み部への転送のサイクルと、各引込み部と手押車
との間におけるそれらの入れ物の運搬のサイクルは、特定の手押車が満杯になる
まで継続される。このとき、その満杯の手押車に関連する運搬機構は機械的に、
電気的に操作を締め出させ、それ以降の作業を禁止する。図１２及び図１３に示
されるように、運搬機構５０を含む各手押車区域は、可動ゲート９８を有するフ
ェンス９６によって包囲されている。手押車５２が満杯になると、ゲート９８が
開かれてその手押車が引き出され、空の手押車がその空の場所に挿入される。い
ったんゲート９８が再び閉じられると、該当する移送機構５０の作動が可能にな
る。この構成は、手押車が満杯になったとき、該当する１つの運搬機構５０のみ
を締め出すだけで、残りの運搬機構５０と引込み部は入れ物の仕分けと運搬を継
続することができるという利点がある。従って、手押車が満杯になるたびに分配
装置の全体を停止する必要がないので、装置の処理量を著しく向上させることが
できる。

【００２３】 このように、本発明は、無作為に置かれている仕分け後の書簡を含む入れ物を
個々の郵便局または他のＵＳＰＳ施設に発送するための適当な手押車に分配する
ことが可能な郵便物処理・分配センターに用いられる独自の分配装置を提供する
ことができる。本発明による分配装置は、仕分け機能と運搬機能を分離すること
によって、各機能を他の機能と干渉させることなく必要かつ十分に発揮させるこ
とができる。さらに、運搬機能を、仕分け機能との釣り合いが取れるに十分な数
の運搬ユニットに分割することができる。そして、このように運搬機能を十分な
数の運搬ユニットに分割することによって、満杯になった１つ以上の手押車を空
の手押車と交換するときにおいても、装置の操作能力を実質的に十分に発揮させ
ることができる。さらに、本発明の装置は比較的天井の高さが低い設備にも適用
させることができる。本発明による分配装置は、袖状ジャケットに被われた状態
および袖状ジャケットに被われていない状態の入れ物のみならず種々の寸法およ
び形状の入れ物をも扱うことができる。従って、本発明による装置の汎用性を著
しく向上させることができる。

【００２４】 本発明による装置について、種々の変形例が可能である。例えば、引込み部か
らすぐ下方に位置する手押車に入れ物を垂直に運搬させる代りに、本発明の範囲
内において、引込み部に対して手押車を上昇させて、入れ物を引込み部から直接
移送させてもよい。このような構成によって、サイクルタイムは低減するが、装
置の全体的な高さは大きくなる。この変形例は、天井の高さが重要な因子になら
ないような場合に好適である。

【００２５】 図１８に例示される他の変形例において、分配装置２０’ は仕分けライン３ ６’ を備えている。この仕分けライン３６’ は一方向性転送機能を有するライ
ンとして示されているが、双方向性転送機能を有するラインとして構成されても
よい。仕分けライン３６’ は、それぞれが引込み部４４’ に対応する複数の転
送器４２’ を備えている。転送器４２’ は入れ物を仕分けライン３６’ から 引き込み、それらの入れ物を各転送器と直交する引込み部４４’ に転送する。 本変形例において、複数の運搬機構５０’ が設けられているが、前述の実施例 とは異なって、各運搬機構５０’ は予め決められた複数個の引込み部４４’ 間
で移動可能である。従って、特定の引込み部４４’ が満杯になると、運搬機構 ５０’ はその引込み部４４’ に移動して、入れ物の列をすぐ下方に位置する手
押車（図示せず）に運搬し、それらの入れ物を手押車に挿入する。その後、運搬
機構５０’ は自由に他の引込み部に移動して積荷作業を行うことができる。こ の分配装置２０’ において、多数の手押車のいずれか１つに積荷作業が行われ て満杯になったとき、運搬機構５０’ の操作を停止させる必要はない。従って 、分配装置２０’ は、いくらかスル−プットを低減させることはあっても、経 費節減の効果を得ることができる。

【００２６】 以上、本実施例について具体的に述べたが、本発明の原理から逸脱することな
く種々の変更と修正が可能であり、従って、本発明は添付の請求の範囲によって
のみ制約されると理解されるべきである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来例による分配装置の平面図である。

【図２】 他の従来例による分配装置の平面図である。

【図３】 本発明による高処理量分配装置の平面図である。

【図４】 図３の仮想線で示されたIV部を拡大した平面図である。

【図５】 分配サブシステムを示す平面図である。

【図６】 図５の線VI−VIによる断面図である。

【図７】 図５の線VII−VIIに沿った側面図である。

【図８】 運搬機構の背面図である。

【図９】 図８の運搬機構の側面図である。

【図１０】 運搬機構の延長可能な支持部材の側面図である。

【図１１】 図１０の支持部材の平面図である。

【図１２】 運搬機構の周囲を被う安全籠構造物を示す側面図である。

【図１３】 いくつかの隣接した運搬機構の周囲を被う安全籠構造物を示す平面図である。

【図１４】 特定型式のトレイが積荷された手押車の後端部の側面図である。

【図１５】 特定型式の桶形容器が積荷された手押車の後端部の側面図である。

【図１６】 図１６ａ乃至図１６ｄは、分配装置によって分配される種々の入れ物の斜視図
である。

【図１７】 図１７ａ乃至図１７ｃは、異なった型式の入れ物に対応する仕分け用引き込み
部の背面図である。

【図１８】 本発明の変形例の平面図である。

【符号の説明】

１ 分配装置 ２ 橋状に架設されたロボット ３ 収容ロボット ４ 手押車 ５ 分配装置 ６ 軸受台付きロボット ７ 手押車 ８ 荷揚げコンベヤ ２０、２０’ 分配装置 ２２ 分配サブシステム ２４ 合流区域 ２６ 仕分けサブシステム ２８ 手動分配区域 ３０ 手動予備分配操作部 ３２ 入力コンベヤ ３４ａ 傾斜ベルトコンベヤ ３４ｂ 旋回コンベヤ ３４ｃ 傾斜ベルトコンベヤ ３４d 「読み取り不能」の入れ物排出シュート ３６、３６’ 仕分けライン ３８ａ、３８ｂ スキャナー ４０、４２、４２’ 転送器 ４４、４４’ 引込み部 ４６ 半円状端部区域 ５０、５０’ 運搬機構 ５２ 手押車 ５４ 延長可能な支持部材 ５６ 垂直リフト ５８ 梁 ６０ トロリー ６２ 滑車 ６４ ベルト ６６ ６４の端部 ６８ サーボ制御されたモータ ７０ 釣り合い錘 ７２ 入れ物引上げ部材 ７４ トラック ７６ 除去装置 ７８ 車 ８０ フィンガー部 ８４ 車 ８５ トラック ８６ モータ ９０ ローラ ９２ 長孔 ９４ａ、９４ｂ トレイ ９４ｃ 桶状容器 ９６ フェンス ９８ 可動ゲート １００ 格納ステーション １０２ 整列装置 １０４ １００の移動の方向

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１２年２月１５日（２０００．２．１５）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ， ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，Ｌ Ｔ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ， ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，Ｕ Ａ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 クライン，ハンス・ジェイ ドイツ連邦共和国、デー 58640 イーゼ アローン、レッテヴェーク 66 (72)発明者 アクセルロッド，スティーヴン・エイ アメリカ合衆国ミシガン州49508，グラン ド・ラピッズ，サウス・イースト，ブルッ クリン 7260 (72)発明者 デヴリース，チャールズ・アール アメリカ合衆国ミシガン州49546，グラン ド・ラピッズ，サウス・イースト，グリー ンブリア 495 (72)発明者 シュルツ，キース・イー アメリカ合衆国ミシガン州49428，ジェニ ソン，パイン・ストリート 2166 (72)発明者 ヤング，ブルース・エイ アメリカ合衆国ミシガン州49508，ケント ウッド，キャリッジ・ヒル・ドライヴ 1393 Ｆターム(参考） 3F015 AA12 HA02 JB01 JC03 JC05 JC18 JC21 3F079 AA01 CA06 CC04 CC05 DA11 DA21 DA23 DA28 EA08 【要約の続き】 に、上記目的を達成するための、本発明による無作為に 配列された仕分け後の郵便物を含む入れ物（９４）を手 押車（５２）に分配する方法は、入れ物（９４）を手押 車（５２）に対応する特定の位置に仕分ける段階と、前 記入れ物（９４）を前記特定の位置の各々から前記手押 車（５２）の該当する１つに運搬する段階とからなるこ とを特徴とする。

Claims (30)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 無作為に配列された仕分け後の郵便物を含む入れ物（９４）
   を特定の発送用手押車（５２）に分配する郵便物の分配装置（２０、２０’）に
   おいて、 搬送面を主ラインとする仕分けコンベヤ（３６、３６’）と、前記主ラインか
   ら延出する複数の引き込み部（４４、４４’）と、前記引き込み部（４４、４４
   ’）の各々に設けられて前記入れ物（９４）を前記搬送面から前記引き込み部（
   ４４、４４’）の該当する１つに選択的に転送する転送機構（４２、４２’）、
   および 前記入れ物（９４）を前記引き込み部（４４、４４’）の各々からその引き込
   み部（４４、４４’）に並設される前記手押車（５２）に運搬する少なくとも１
   つの運搬機構（５０、５０’）と、からなることを特徴とする郵便物の分配装置
   。
2. 【請求項２】 前記搬送面が連続ル−プを構成することを特徴とする請求項
   １に記載の装置。
3. 【請求項３】 前記入れ物（９４）を供給ライン（２６）から前記搬送面に
   転送する他の転送機構（４０）をさらに含むことを特徴とする請求項１または２
   に記載の装置。
4. 【請求項４】 前記少なくとも１つの運搬機構（５０、５０’）は前記入れ
   物（９４）を前記引き込み部（４４、４４’）の各々からその引き込み部（４４
   、４４’）のすぐ下方に位置する前記手押車（５２）に降下させることを特徴と
   する請求項１乃至４のいずれか１項に記載の装置。
5. 【請求項５】 前記少なくとも１つの運搬機構（５０、５０’）は前記引き
   込み部（４４、４４’）の各々に対応する複数の固定運搬機構（５０、５０’）
   を含むことを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載の装置。
6. 【請求項６】 前記少なくとも１つの運搬機構（５０、５０’）は複数個の
   前記引き込む部（４４、４４’）間を走行することを特徴とする請求項１乃至５
   のいずれか１項に記載の装置。
7. 【請求項７】 前記少なくとも１つの運搬機構（５０、５０’）は前記引き
   込み部（４４、４４’）に対応するすぐ下方に位置する手押車（５２）を前記引
   き込み部（４４、４４’）のレベルに引き上げ、前記入れ物（９４）を前記引き
   込み部（４４、４４’）から直接前記手押車（５２）に移送させることを特徴と
   する請求項１乃至６のいずれか１項に記載の装置。
8. 【請求項８】 前記運搬機構（５０、５０’）は、延長可能な支持部材（５
   ４）と垂直リフト（５６）を備え、 前記延長可能な支持部材（５４）は、前記入れ物（９４）を前記少なくとも１
   つの引き込む部（４４、４４’）から回収して、前記入れ物（９４）を前記該当
   する手押車（５２）に挿入するように構成され、 前記垂直リフト（５６）は、前記支持部材（５４）を前記１つの引き込み部（
   ４４、４４’）の垂直レベルと前記該当する手押車（５２）の垂直レベル間で移
   動させるように構成されることを特徴とする請求項１乃至７のいずれか１項に記
   載の装置。
9. 【請求項９】 前記延長可能な支持部材（５４）は、前記少なくとも１つの
   引き込む部（４４、４４’）に支持される入れ物（９４）の下方において前記少
   なくとも１つの引き込む部（４４、４４’）の部分間を櫛歯のように貫通する複
   数のフィンガー部（８０）を備えていることを特徴とする請求項８に記載の装置
   。
10. 【請求項１０】 前記引き込む部（４４、４４’）は、複数のローラ部材（
    ９０）からなる搬送面を備え、前記フィンガー部（８０）は前記ローラ部材間を
    櫛歯のように貫通することを特徴とする請求項９に記載の装置。
11. 【請求項１１】 前記垂直リフト（５６）は、入れ物（９４）を前記１つの
    引き込む部（４４、４４’）から回収するために上方に前記フィンガー部（８０
    ）を移動させ、入れ物（９４）を前記該当する手押車（５２）に挿入させるため
    に前記フィンガー部（８０）を下方に移動させることを特徴とする請求項９また
    は１０に記載の装置。
12. 【請求項１２】 前記延長可能な支持部材（５４）は、その移動の加速度を
    調整して、延長することを特徴とする請求項８乃至１１のいずれか１項に記載の
    装置。
13. 【請求項１３】 前記延長可能な支持部材（５４）は周波数可変モータによ
    って延長することを特徴とする請求項１２に記載の装置。
14. 【請求項１４】 前記垂直リフトはサーボ制御されることを特徴とする請求
    項８乃至１３のいずれか１項に記載の装置。
15. 【請求項１５】 複数の前記運搬機構（５０、５０’）を備え、前記運搬機
    構（５０、５０’）の各々は、その運搬機構（５０、５０’）によって積荷され
    た手押車（５２）を空の手押車と交換するとき、その操作が停止されることを特
    徴とする請求項１乃至１４のいずれか１項に記載の装置。
16. 【請求項１６】 前記運搬機構（５０、５０’）の１つの操作が停止された
    とき、他の運搬機構（５０、５０’）の操作は停止されないことを特徴とする請
    求項１乃至１５のいずれか１項に記載の装置。
17. 【請求項１７】 前記搬送面は複数の電動ローラからなることを特徴とする
    請求項１乃至１６のいずれか１項に記載の装置。
18. 【請求項１８】 前記搬送面はライン軸コンベヤからなることを特徴とする
    請求項１乃至１７のいずれか１項に記載の装置。
19. 【請求項１９】 前記転送器（４２）はそれぞれ飛出し式転送器として構成
    されることを特徴とする請求項１乃至１８のいずれか１項に記載の装置。
20. 【請求項２０】 前記引込み部（４４、４４’）は前記搬送面の両側に配置
    され、前記転送器（４２）はそれぞれ双方向転送器として構成されることを特徴
    とする請求項１乃至１９のいずれか１項に記載の装置。
21. 【請求項２１】 前記手押車（５２）の各々に隣接して配置されて前記手押
    車（５２）の該当する１つに挿入される入れ物（９４）を整列する整列装置（１
    ０２）をさらに備えることを特徴とする請求項１乃至２０のいずれか１項に記載
    の装置。
22. 【請求項２２】 前記整列装置は漏斗状に形成されていることを特徴とする
    請求項２１に記載の装置。
23. 【請求項２３】 前記フィンガー部（８０）は、入れ物（９４）と係合する
    ために水平方向に延長可能であることを特徴とする請求項９乃至２２に記載の装
    置。
24. 【請求項２４】 前記延長可能な支持部材（５４）はさらに、入れ物（９４
    ）を前記フィンガー部（８０）から外れるように滑らせるために前記フィンガー
    部（８０）と独立して水平方向に延長可能な除去部材（７６）を備えることを特
    徴とする請求項９乃至２２に記載の装置。
25. 【請求項２５】 可動ゲート（９８）が設けられた外枠（９６）を有する複
    数の手押車区域を備え、前記可動ゲート（９８）は１つの手押車（５２）が除去
    される間他の区域の他の手押車（５２）の積荷を可能とするように選択的に開か
    れることを特徴とする請求１乃至２４のいずれか１項に記載の装置。
26. 【請求項２６】 無作為に配列された仕分け後の郵便物を含む入れ物（９４
    ）を手押車（５２）に分配する方法において、 入れ物（９４）を手押車（５２）に対応する特定の位置に仕分ける段階と、 前記入れ物（９４）を前記特定の位置の各々から前記手押車（５２）の該当す
    る１つに運搬する段階とからなることを特徴とする方法。
27. 【請求項２７】 前記運搬段階は、特定の位置に入れ物（９４）を積み重ね
    て収容し、前記積み重ねた入れ物（９４）を前記特定の位置から前記該当する手
    押車（５２）に運搬する段階からなることを特徴とする請求項２６に記載の方法
    。
28. 【請求項２８】 前記入れ物を積み重ねて収容する段階は、入れ物（９４）
    の列を前記特定の位置に収容し、前記入れ物の列を移動させて他の入れ物（９４
    ）の列を前記特定の位置に収容する段階からなることを特徴とする請求項２７に
    記載の方法。
29. 【請求項２９】 前記入れ物を仕分けする段階は、 搬送面を主ラインとする仕分けコンベヤ（３６、３６’）と前記主ラインに沿
    って配置された複数の引き込み部（４４、４４’）を設ける段階と、さらに 入れ物（９４）を前記特定の位置において前記搬送面から引き込み部（４４、
    ４４’）に転送する段階とからなることを特徴とする請求項２７または２８に記
    載の方法。
30. 【請求項３０】 前記入れ物（９４）を運搬する段階は、該当する手押車（
    ５２）を前記該当する位置の下方に配置する段階と、前記特定の位置における入
    れ物（９４）を前記該当する手押車（５２）に対して相対的に移動させる段階と
    からなることを特徴とする請求項２６乃至２９のいずれか１項に記載の方法。