JP2002374001A - 半導体受光素子及び光受信機 - Google Patents
半導体受光素子及び光受信機Info
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Abstract
イオード及びそれにより構成される光受信機を提供す
る。 【解決手段】 InP基板1−1上において、In
(0.52)Al(0.48)Asよりワイドギャップ
の材料を用いて、0.1μm未満の増倍層1−3を構成
する。バンドギャップが大きくなることにより増倍暗電
流が低減され、薄膜化によるGB積向上の効果が現れ
る。また、増倍抑止層を増倍層1−3の両面に導入する
ことにより、より増倍領域を実効的に薄膜化できる。こ
れにより、10Gb/sの光受信機はより高感度なもの
が得られ、また、40Gb/s光受信機においては光プ
リアンプの増幅量を削減可能である。
Description
特に、アバランシェ・フォトダイオード(APD)に関
し、さらに、アバランシェ・フォトダイオード(AP
D)を用いた光受信機に関する。
D)は、PINフォトダイオード、ショットキーフォト
ダイオードなどと比較すると、その内部に信号増幅機能
を持つことを特徴とする受光素子である。このようなA
PDとしては、増倍と光吸収の機能が一体化されている
一体型構造のAPDと、光吸収とキャリア増倍の役割を
分離した構造とするSAM (separated absorption and
multiplication) 型構造とがある。
合、SAM型構造を用いることが有効であることが知ら
れている。SAM型構造においては、光吸収層と増倍層
とでそれぞれ最適の材料を選ぶことができ、一体型構造
と比較して、より受光能力及び増倍能力の高いAPDを
設計することができるためである。
半導体基板10−1上に、n型バッファ層10−2を形
成し、n型バッファ層10−2上に順に増倍層10−
3、電界緩和層10−4、第1p型光吸収層10−5、
第2p型光吸収層10−6、p型バッファ層10−7、
p型コンタクト層10−8が形成されている。
若しくは導波路型APDに対して光を照射すると、第1
及び第2p型光吸収層10−5、10−6においてキャ
リアが発生し、印加した電圧に依存して内部に与えられ
る電界に応じて走行し、一方のキャリアは増倍層10−
3に導入される。増倍層10−3に導入されたキャリア
は増倍層10−3の内部で衝突イオン化し、発生したキ
ャリアがまた衝突イオン化する連鎖反応を起こす。これ
により信号キャリアは雪崩増倍(アバランシェ増倍)さ
れて外部の電極(あるいは電線)に送り出される。
プル・イー・フォトニクス・テクノロジー・レターズ、
5巻675ページ、1993年、米国)(I. Watanabe,
et al., IEEE Photon. Technol. Lett., vol.5, p.675,
1993)によれば、インジウム燐(InP)基板上に形成
するSAM型APDの構造において、増倍層として0.
23μmのInAlGaAs/InAlAs超格子構
造、光吸収層としてInGaAsを用いて、増倍暗電流
が0.16μA(@M=10)、量子効率65%(波長
1.5μm)、最大帯域15GHz、GB積120GH
zを得ている。
倍能力は増倍層の材料及び構造に強く依存するが、特に
層厚依存性については、同一の材料の場合、層厚が薄く
なるほどに増倍特性が良くなるということが知られてい
る。
ター35巻2228ページ、1999年、英国(K. Mak
ita, et al., Electron. Lett., 1999, 35,pp. 2228-22
29)では、InAlGaAs/InAlAs超格子増倍
層を0.13μmまで薄膜化することによってGB積を
200GHzまで向上させた例を報告している。
としては、レノらがアイ・トリプル・イー・フォトニク
ス・テクノロジー・レターズ11巻1162ページ(1
999)米国(C. Lenox, et al., IEEE Photon. Techno
l. Lett., 11, p.1162(1999))に発表した報告がある。
この報告によれば、InAlAs層を0.2μmまで薄
膜化し、GB積の最大値として290GHzが得られて
いる。
は、ニイらがアイ・トリプル・イー・フォトニクス・テ
クノロジー・レターズ10巻409ページ、1998
年、米国(H. Nie, et al., IEEE Photon. Technol. Let
t., 10, p.409, (1998))に発表した報告がある。この報
告によれば、GaAs基板上にSAM型APDを構成す
る際に、Al(0.2)Ga(0.8)Asを用いて増
倍層を構成し、層厚を80nmまで薄膜化している。こ
れにより、GB積の最大値として290GHzを得てい
る。
示す。
ように、光ファイバ11−1から導入された信号はレン
ズ11−2を通ってAPD11−3に入力される。AP
D11−3はプリアンプ11−4に接続されており、A
PD11−3に入力された信号はマイクロストリップラ
イン(MSL)11−5を通って高周波コネクタ11−
6へと出力される。
ダム信号(Pseudo random bit st
ream=PRBS)23段を伝送した場合に、ビット
エラーレート(BER)1×10-9を与える光強度で表
現する。
の結果は、次のようなものが知られている。
フォトニクス・テクノロジー・レターズ、第8巻122
9ページ、1996年、米国)(L. D. Tzeng, et. al.,
IEEE Photon. Technol. Lett., vol.8, p.1229, 1996)
では、受信感度−28.7dBmが得られており、ま
た、ユンらの報告(アイ・トリプル・イー・フォトニク
ス・テクノロジー・レターズ、第8巻1232ページ、
1996年、米国)(T.Y. Yun, et. al., IEEE Photon.
Technol. Lett., vol.8, p.1232, 1996)では、受信感
度−28.5dBmが得られている。
PDを用いたものは多く報告されているが、APDを用
いた受信機はこれまでに報告例がない。
は、PIN−PDに高周波アンプを接続したものである
が、変調信号を受信するためには、0dBm程度以上の
光入力を要求されているものが多い。
受信機の一例を示すブロック図である。
2−3と、PIN−PD光受信機12−4と、光プリア
ンプ12−3とPIN−PD光受信機12−4とを接続
する光ファイバ12−1と、からなる。
信機12−4とが光受信機12−6を構成している。
−6に入力された光信号12−2は、電気信号12−5
として光受信機12−6から出力される。
−6は、ファイバアンプなどを用いた光プリアンプ12
−3を前段に配置し、受信した光を増幅した後、PIN
−PD光受信機12−4に入射させる構成をとってお
り、光プリアンプ12−3は欠かせない構成要素となっ
ている。
に増倍層を薄膜化することはGB積向上の面から非常に
有効であるが、同時に暗電流劣化を引き起こす原因とも
なる。増倍暗電流を抑圧するためには、増倍層のバンド
ギャップが大きいことが望ましい。
ては、Al(0.2)Ga(0.8)Asを用いて80
nmの層厚の増倍層を構成してGB積の向上を図り、G
B積の最大値として290GHzを得たことが前記ニイ
らの報告に記載されている。
のうち、最もワイドギャップを与える材料としては一般
的にはInAlAsが知られている。
合、例えば、0.2μmの層厚で構成した例が前記レノ
らの報告に記載されている。この例では、GB積の最大
値として290GHzと高いGB積が得られているが、
Mが30以上での値であり、光通信へ応用する際の実用
域であるM=1〜15ではGB積の最大値はおよそ15
0GHz程度である。
一層向上するためには、最大帯域の高いデバイス設計と
共に高いGB積値が得られる増倍層が必要となってい
る。
用い、薄膜化してGB積の向上を図ることが考えられ
る。
の厚みを薄くすると、暗電流劣化が顕著に見られるよう
になる。暗電流劣化が顕著となると、薄膜化によるGB
積向上の効果も失われる。
0.1μm未満の増倍層を用いた場合には、0.1μm
以上の層厚の増倍層を用いた場合と比較してGB積が劣
化してしまう。
て2.5Gb/s乃至40Gb/sのビットレートの光
受信機を構成した場合、層厚が0.1μm以上の増倍層
を用いて構成した光受信機と比較して感度は下がってし
まう。
Dでは、信号増倍の機能は残るものの、感度向上につな
がる増倍特性は得られていなかった。従って、200G
Hz以上の高いGB積のAPDとプリアンプとを用いた
構造を有する光受信機は実現できなかった。
は、増倍層の両側を、増倍層と同一のバンドギャップの
材料か、あるいは、増倍層よりも低いバンドギャップの
材料で構成している。
合、図13に示すように、増倍層13−4に隣接した層
13−3、13−5にも増倍可能な電界が印加される。
この結果、増倍層13−4の厚みを0.1μm以下まで
薄膜化したような場合、隣接した層13−3、13−5
の濃度によっては、無視できないほどの層厚で空乏化が
おきてしまう。これにより、有効な増倍領域の幅13−
6は、増倍層13−4の厚さよりも広がってしまい、増
倍層13−4の厚みを薄くした効果が低減する。
−3、13−5の濃度を1×1017cm-3とした場合、
増倍層13−4の層厚や材料にも依存するが、電界緩和
に必要な層厚は0.5μm以上になると見積もられる。
を持つ増倍層13−4を作製しても、実際には、0.2
乃至0.3μmの幅で増倍がおきることとなり、薄膜化
の効果を有効に発揮することができない。
は、GB積が高く、かつ、暗電流が低いAPDが得られ
ていなかったため、10Gb/sにおけるAPD光受信
機の受信感度の限界は、−28乃至−29dBm(ビッ
トエラーレート(BER)1×10-9、疑似ランダム信
号(PRBS)23段での評価時)程度であった。
るものではなく、理論的なAPD受信機の感度限界に迫
るものではない。
プICとを用いた従来の光受信機では、受信感度が非常
に低く、受信に際して高い光強度を必要としている。こ
のため、ファイバーアンプなどを用いた光アンプを光受
信機の前段に配置して光プリアンプとして構成し、全体
で光受信機としての機能を果たす構成になっている。
レベルとして0dBm程度が必要であり、ファイバアン
プの消費電力が大きくなってしまうという欠点があっ
た。
素子及びそれを用いた光受信機における問題点に鑑みて
なされたものであり、薄膜の増倍層であって、GB積が
高く、かつ、暗電流が低い増倍特性を持つ増倍層を提供
し、この増倍層を備え、高速・高感度な半導体受光素子
及びその半導体受光素子を用いた光受信機を提供するこ
とを目的とする。
め、本発明は、インジウム燐(InP)基板上に形成す
る増倍層であって、インジウム燐基板に格子整合するか
しないかを問わず、In(0.52)Al(0.48)
Asよりもワイドギャップの材料からなり、層厚が0.
01μm以上0.1μm未満の増倍層を備えることを特
徴とする半導体受光素子を提供する。
(x)Al(1−x)As(0≦x<0.52)を用い
ることができる。
≦x<0.52)におけるxの値は次式に従って決定す
ることができる。
k2は上式の曲線が(dm=0.1、x=0.52)の
点を通過するように決められるものとする。
lN、InN、AlP、AlAs、GaP、AlSbま
たはこれらの化合物(AlGaN、InGaN、AlI
nN、InAlGaN、GaP、AlGaP、AlAs
P、AlGaAsP、AlAsSb等)を選択すること
ができる。
上昇に伴う暗電流劣化が避けられない場合には、増増倍
の層厚を0.02μm以上とすることが好ましい。
ォトダイオード(APD)として構成することができ
る。
N、AlP、AlAs、GaP、AlSbあるいはこれ
らの化合物からなり、0.01μm以上0.1μm以下
の層厚を有する増倍層を備えることを特徴とする半導体
受光素子を提供する。
eparated absorption and multiplication)型アバラン
シェ・フォトダイオード(APD)として構成すること
ができる。
に形成された増倍抑止層と、を備え、増倍抑止層は、
0.1μm以下の増倍層に対して、有効な増倍層厚が広
がることを防止するものであることを特徴とする半導体
受光素子を提供する。
P)基板と、インジウム燐基板上に形成される増倍層
と、増倍層の両側に形成された増倍抑止層と、を備え、
増倍抑止層はIn(x)Al(1−x)As(x≦0.
4)からなるものであることを特徴とする半導体受光素
子を提供する。
よりもさらにワイドギャップの材料からなる半導体層と
して構成することができる。
じにすることが好ましい。
0.1μm以下の厚さを有するように設定される。
のとすることができる。
意のドーピング量により、1×10 17cm-3以上の不純
物濃度とすることが好ましい。
層構造を用いてAPDを作製する場合、pn接合面積は
1000平方μm程度以下として接合容量の低減を図
り、CR制限速度の大きなAPDとすることが好まし
い。
プリアンプICとを接続し、2.5Gb/s以上40G
b/sなどの帯域において、従来の光受信機よりも高感
度なAPD受信機を構成することができる。
子と、半導体受光素子に接続されたプリアンプICと、
を備えることを特徴とする光受信機を提供する。
と、半導体受光素子に接続されたプリアンプICと、を
備え、ビットエラーレート(BER)1×10-9を与え
る光強度が−26dBm以下となる受信感度を有する1
0Gb/s通信用APD光受信機を提供する。
と、半導体受光素子に接続されたプリアンプICと、を
備え、ビットエラーレート(BER)1×10-9を与え
る光強度が−7dBm以下となる受信感度を有する40
Gb/s通信用APD受信機を提供する。
た光受信機の場合、本発明においては、本発明により受
信感度が向上した範囲内で光プリアンプの増幅量を削減
し。あるいは、光プリアンプそのものを省略して光受信
機を構成する。
1μm未満の層厚を持つ増倍層では、キャリアの増倍は
薄い増倍層の内部で起きるので、短時間で多数のキャリ
ア発生につながり、高いGB積を提供することができ
る。
ドギャップの材料で構成されているため、増倍暗電流が
0.1乃至1μA以下、最大でも2μA以下まで抑圧さ
れ、この層構造を元にして得られたAPDなどの半導体
受光素子は2.5乃至40Gbpsの範囲で高感度受光
素子として使用することができる。
場合、増倍抑止層内部では、増倍確率が大幅に下がるた
め、空乏層の広がりに伴う有効な増倍層厚の広がりを防
止でき、キャリアは増倍層の内部でのみ選択的に増倍を
起こす。
cm-3以上にした場合には、電界緩和の効果を持ち、増
倍抑止層に対して増倍層と反対側に隣接する層での増倍
が低減される。
体受光素子をプリアンプICに接続することにより、
2.5Gb/s乃至40Gb/sなどの帯域において、
高感度受信機として機能する。
合、変換効率をT(A/W)、増倍率M、プリアンプの
トランスインピーダンスをAΩとすると、T・M・A
(V/W)の変換効率を持つ受信機が構成される。
機の場合、本発明により後段の受信感度が上がった分の
電力を省略することができる。光プリアンプ全体を省略
した場合でも、受信感度が向上しているため、光信号の
受信に支障はない。
て図面を参照して詳細に説明する。
の実施形態に係る半導体受光素子の構造を示す。本実施
形態においては、半導体受光素子は、半導体基板上に形
成したSAM型APDとして形成されている。
と、半導体基板1−1上にこの順番に形成されたn型バ
ッファ層1−2、増倍層1−3、電界緩和層1−4、第
1p型光吸収層1−5、第2p型光吸収層1−6、p型
バッファ層1−7及びp型コンタクト層1−8と、から
なる。
層構造としては、半導体基板1−1上に先ずp型バッフ
ァ層1−7を構成し、p型バッファ層1−7上にこの順
番に第1p型光吸収層1−5、第2p型光吸収層1−
6、電界緩和層1−4、増倍層1−3、n型バッファ層
1−2及びn型コンタクト層1−8を積層した構造とす
ることも可能である。
は第2p型光吸収層1−6のp型不純物濃度よりも低く
設定されている。また、第1p型光吸収層1−5の層厚
は、0.01μm以上2μm以下の範囲で、第2p型光
吸収層1−6の層厚は、0μm以上0.5μm以下の範
囲でそれぞれ作製する。
と、キャリアの走行時間が長くなり、高速・高感度特性
を得ることができなくなる。このため、高速・高感度特
性を得ることができる層厚の範囲として上記の範囲を設
定した。
ために、可能な限り不純物濃度を低く作製する。薄膜増
倍層1−3の層厚は、GB積向上の観点から0.1μm
未満、増倍暗電流抑圧の観点から0.02μm以上とす
る。
−3を、例えば、InP基板上に構成するAPDにおい
て、InPに格子整合するInAlAsで増倍層1−3
を構成した場合、増倍暗電流が増大し、2.5Gb/s
乃至40Gb/sの伝送帯域において信号電流が発生す
るショットノイズと比較して同等レベルあるいはそれ以
上のノイズ成分を発生し、高感度化が望めない。
て、InAlAsのAl組成を高めたIn(x)Al
(1−x)As(1−x>0.48)を用いる。
材料を積層した場合、臨界膜厚までは積層する層に歪み
が導入されるが、それ以上の層厚を積層すると格子欠陥
が導入されて格子緩和が起きることが知られている。
子不整合の材料を臨界膜厚以上に積層することにより生
じた格子緩和に起因する結晶欠陥が導入された場合に、
In(0.52)Al(0.48)Asよりワイドギャ
ップな材料であれば、この材料をAPDの増倍層に適用
した場合に増倍特性に影響がなく、また、増倍暗電流も
抑圧される、という結果を得た。このことから、ワイド
ギャップ材料の適用は増倍層、あるいは、その他の受光
素子を形成する層構造に対して有効であることが理解で
きた。
合には、膜厚dmに反比例させてアルミニウム組成を増
やす設計も可能である。
組成の決定を次式に従って行うことができる。
x)=0.48を通るように決定する。
くし、その効果を十分得るためには、図2の2−1に示
すように、k1=−0.3とし、増倍層厚が0.1μm
の場合の組成が格子整合するように、すなわち、dm=
0.1の時に(1−x)=0.48になるように、係数
k2を決めると効果的である。この場合、k2=0.18
である。
イドギャップ側にずれる場合には問題ないので、実際に
は、上式で決定されるAl組成よりも大きなAl組成で
作製すればよい。つまり、k1≦−0.3を満たし、増
倍層厚が0.1μmの場合の組成が格子整合するよう
に、すなわち、dm=0.1の時にx=0.52になる
ように、係数k2 を決めておけばよい。これは、図2の
2−2で示す範囲に相当する。
れず、In(0.52)Al(0.48)Asに比較し
て十分ワイドギャップであれば、増倍特性が得られる。
このことを利用すると、薄膜増倍層の材料として、Ga
N、AlN、AlN、InN、AlP、GaP及びこれ
ら材料を任意の混合比で組み合わせた材料を用いること
ができる。
おり、光吸収層1−5、1−6及び増倍層1−3と同一
の材料からなる。電界緩和層1−4の層厚は約0.02
乃至約0.2μmであり、p型不純物濃度0.5×10
18乃至2×1018cm-3を有する。
1×1020cm-3のn型不純物濃度を有しており、約
0.1乃至約0.5μmの層厚を有している。
めには、n型バッファ層1−2と光吸収層1−5、1−
6との間のバンド不連続を緩和することが必要となる。
このために、4元層やInP層、トンネル効果を利用し
た薄膜障壁層をn型バッファ層1−2と光吸収層1−
5、1−6との間に挿入しても良い。
最大帯域がおおよそ10Gb/sや40Gb/sに適用
できるような構造のAPDを作製する。この場合、pn
接合容量が重要なパラメータとなっている、周波数応答
に関するCR制限を避けるため、pn接合面積は100
0平方μm以下に設計するのが有効である。
ンプと接続し、10Gb/sや40Gb/sにおいて高
感度な光受信機として利用できる。40Gb/sにおい
ては、光プリアンプの動作電力を削減したり、あるい
は、光プリアンプ全体を省略することができる。
おいては、半導体受光素子としてSAM型APDを構成
する。
図3−(B)に示す。本実施形態に係るSAM型APD
は、半導体基板3−18と、半導体基板3−18上にこ
の順番に形成されたn型バッファ層3−17と、第1増
倍抑止層3−16と、増倍層3−15と、第2増倍抑止
層3−14と、電界緩和層3−13と、p-型光吸収層
3−12と、p+型光吸収層3−11と、p型バッファ
層3−10と、p型コンタクト層3−9と、からなる。
M型APDの構造を示す。従来のSAM型APDは、半
導体基板3−8と、半導体基板3−8上にこの順番に形
成されたn型バッファ層3−7と、増倍層3−6と、電
界緩和層3−5と、p-型光吸収層3−4と、p+型光吸
収層3−3と、p型バッファ層3−2と、p型コンタク
ト層3−1と、からなる。
は、半導体基板3−18はGaAsやInPを用いる。
−12よりも不純物濃度が高く設定されている。p+型
光吸収層3−11の層厚は0.0μm以上0.5μm以
下の範囲に設定されており、p-型光吸収層3−12の
層厚は0.01μm以上2μm以下の範囲に設定されて
いる。
ぎると、キャリアの走行時間が長くなり、高速・高感度
特性を得ることができなくなる。このため、高速・高感
度特性を得ることができる層厚の範囲として上記の範囲
を設定した。
ップはバンドギャップが小さなものから選び、なるべく
広範囲の波長を受光可能なように設計する。
ぞれn+、n-型光吸収層として構成することも可能であ
る。
は、InP基板上に形成する場合にはIn(0.53)
Ga(0.47)Asを、GaAs基板上に形成する場
合にはIn(0.1)Ga(0.9)As等を用いる。
ために、可能な限り不純物濃度を低く作製する。層厚
は、GB積向上の観点から0.1μm未満とし、暗電流
劣化防止の観点から0.01μm以上とする。
においては、増倍層3−06の両側を構成する層、すな
わち、電界緩和層3−05及びn型バッファ層3−07
は増倍層3−06と同一のバンドギャップまたは増倍層
3−06のバンドギャップよりも小さいバンドギャップ
の材料で構成されている。このため、従来のSAM型A
PDの構造では、電圧を印加して高電界部分が広がった
際に実際の有効増倍層厚が広がってしまう。
AM型APDにおいては、増倍層3−15の両側にアバ
ランシェ増倍の確率の非常に低い増倍抑止層3−14、
3−16を設けることにより、この有効増倍層厚の広が
りを防ぐことができる。
3−15よりもブレークダウン電界の高い材料を用いて
構成する。
同じであれば、層厚依存性を持つ(同じ層厚であればバ
ンドギャップに依存する)ため、バンドギャップが増倍
層3−15に対して110%程度あるような材料を用い
ることが望ましい。
増倍層3−15の層厚と同等か、より薄い層厚で構成す
る。
層厚を0.02μm以上とすることにより、その効果は
大きくすることができる。
倍抑止層3−14、3−16の増倍電界は十分高くなる
ので、増倍抑止層3−14、3−16の厚みを増倍層3
−15より厚くすることができる。
ことにより、薄膜増倍層3−15の中でアバランシェ増
倍がおきる確率が高くなり、隣接する増倍抑止層3−1
4、3−16で増倍する確率を低くすることができる。
従って、増倍キャリアの主流な増倍は増倍層3−15の
内部に閉じこめることができる。
抑止層3−14、3−16の外部に高電界が印加されて
増倍がおきるのを防ぐため、層厚0.1μmでは1×1
017cm-3以上、層厚0.05μmでは2×1017cm
-3以上、層厚0.02μmでは5×1017cm-3以上の
濃度、これらの層厚の中間の層厚ではこれらの濃度を補
完して得られた濃度以上の濃度を有するように設計する
ことにより、より高い効果を期待できる。この場合に
は、増倍抑止層3−14、3−16が電界緩和層3−1
3としての機能も兼ねていることとなる。
バンドギャップはよく知られているので、バンドギャッ
プから組成を計算し、層構造を決定するのは容易であ
る。
場合、格子整合する材料系としては、In(0.52)
Al(0.48)Asがワイドギャップ材料として知ら
れている。
材料でバンドギャップが110%以上大きなものが知ら
れていないために、構成することができない。
を用いる。例えば、In(x)Al(1−x)As(x
<0.52)を用いると、InAlAsよりもワイドギ
ャップ材料で挟むことができたのと同等であり、有効増
倍層厚の増加を防ぐことができる。
(x)Al(1−x)As(x<0.52)、特に格子
緩和が起きるほどの層厚を積層した場合のバンドギャッ
プを正確に得ることは難しいので、バンドギャップから
みた材料の組成設計は容易ではない。
06μmのIn(0.4)Al(0.6)Asは0.1
μmのIn(0.52)Al(0.48)Asと比較し
てバンドギャップ差が十分見られることが分かってい
る。
6)AsをInAlAs増倍層に対する増倍抑止層とし
て利用することができる。
場合についても特に弊害はないので、In(x)Al
(1−x)As、(1−x>0.6)、層厚0.06μ
mを用いて増倍抑止層を構成すれば、増倍抑止の効果が
期待できる。
合には増倍抑止の効果を一層期待することができ、その
層厚は0.02μmでもよい。
017cm-3以上あると電界が緩和され、増倍抑止層に隣
接した層での増倍抑止効果も得られる。
て、高速・高GB積のAPDを得ることができる。
に応用することが期待できる。特に、APDをプリアン
プに接続することにより、10Gb/sのような帯域で
は超高感度受信機として、40Gb/sの帯域でも従来
のPIN−PD受信機と同様の光受信機として、ただ
し、より高感度の受信機として使用することができる。
置する光プリアンプの増倍率を抑制して省電力化するこ
とが可能であり、特に、近距離では光プリアンプを用い
ない40Gb/s伝送系を構成することが可能となる。
のである。
構造の図である。本実施例に係る半導体受光素子はAP
Dとして構成されている。
燐(InP)基板4−1と、n型インジウム燐(In
P)基板4−1上にこの順番に形成されたn型InPバ
ッファ層4−2(層厚1μm)と、n型InAlAsバ
ッファ層4−3(層厚0.5μm)と、In(0.4)
Al(0.6)Asn型バッファ層4−4(層厚0.0
5μm)と、In(0.4)Al(0.6)As増倍層
4−5(層厚0.05μm)と、第1p型In(0.
4)Al(0.6)As電界緩和層4−6(層厚0.0
5μm)と、第2p型InAlGaAs電界緩和層4−
7(層厚0.05μm)と、第1p型InGaAs光吸
収層4−8(層厚1μm)と、第2p型InGaAs光
吸収層4−9(層厚0.1μm)と、p型InPバッフ
ァ層4−10(層厚1μm)と、p型InGaAsコン
タクト層4−11(層厚0.5μm)と、からなる。
される。
射型の高速・高感度APDを作製した。
する。
やドライエッチング(RIE等)を用いて直径20μ
m、高さ3乃至5μmのメサを形成する。これによりA
PD層構造5−4を持ったメサが形成される。
ほぼ等しく、おおよそ314平方μmとなっている。
ョン膜を形成する。
及びn型層が露出するメサ底面にそれぞれ、p型コンタ
クト電極5−6及びn型コンタクト電極5−5を形成す
る。
極5−7、n電極5−8を、コンタクト電極5−5、5
−6を覆うように形成する。
極5−5から表面まで引き出すように配線する。
−3上に形成されており、APD層構造5−4とは反対
側のInP基板5−3の表面には反射防止膜5−2が形
成されている。信号光5−1は反射防止膜5−2を介し
てAPD層構造5−4に入射れる。
レークダウン電圧は20Vであり、増倍暗電流は0.5
μAであった。量子効率は80%を得た。最大応答周波
数は50Ω負荷のときに10GHzであり、GB積は2
20GHzを得た。特に、増倍率M=2乃至20での周
波数応答は10GHzを維持していた。
ンスインピーダンスを持つプリアンプとを接続して周波
数特性を評価したところ、帯域10GHzを得た。
いて光受信機を構成し、10Gb/sのビットレートに
おいて受信感度を評価したところ、23段の疑似ランダ
ム信号を使った場合にビットエラーレート(BER)1
×10-9を与える光強度は−30dBmであった。
プからなる光受信機を連続して数多く作製したところ、
結合効率の差や実装条件の僅かな違いなどに起因する受
信感度のばらつきが見られた。
受信感度は、−29dBmであり、最も低いものでも−
26dBmを確保することができた。これは、10Gb
/s用としては、非常に高感度なAPD光受信機であ
る。
のである。
構造の図である。本実施例に係る半導体受光素子はAP
Dとして構成されている。
ム燐(InP)基板6−1と、SI型インジウム燐(I
nP)基板6−1上にこの順番で形成されたn型InP
バッファ層6−2(層厚2μm)と、n型InAlGa
As中間屈折率層6−3(0.5μm)と、n型In
(0.4)Al(0.6)Asバッファ層6−4(層厚
0.05μm)と、In(0.4)Al(0.6)As
増倍層6−5(層厚0.05μm)と、第1p型In
(0.4)Al(0.6)As電界緩和層6−6(層厚
0.05μm)と、第2p型InAlGaAs電界緩和
層6−7(層厚0.05μm)と、第1p型InGaA
s光吸収層6−8(層厚0.4μm)と、第2p型In
GaAs光吸収層6−9(層厚0.1μm)と、p型I
nAlGaAs中間屈折率層6−10(0.5μm)
と、p型InPクラッド層6−11(層厚2μm)と、
p型InGaAsコンタクト層6−12(層厚0.5μ
m)と、からなる。
される。
を用いて、図7に示すような導波路型のAPDを構成す
る。
法を説明する。
やドライエッチング(RIE等)を用いて長さ10μ
m、幅5μm、高さ4乃至5μmのAPDメサ7−2を
形成する。
クト電極を形成するための領域を残してウェット又はド
ライエッチングを用いて高さ2乃至3μm程度のn電極
用メサ7−3を形成する。この場合、APDメサ7−2
の面積がpn接合面積と等しく、おおよそ50平方μm
となるようにする。
ッシベーション膜を形成する。
層が露出するAPDメサ7−2の上面にコンタクト電極
を形成する。
を、n電極7−4及びp電極7−5を覆うように形成す
る。
ーナ線路もしくはマイクロストリップラインまたは両者
を組み合わせて接続する形状を持たせる。
た。
ウンドを構成する金属を蒸着などにより形成する。
が形成されており、信号光7−1はこの反射防止膜7−
6を介して導波路型APDに入射される。
レークダウン電圧は12Vで増倍暗電流は0.5μAで
あった。量子効率は70%を得た。最大応答周波数は5
0Ω負荷で40GHzであり、GB積は最大220GH
zを得た。特に、増倍率M=2乃至5における周波数応
答は36GHz以上を維持していた。
のトランス・インピーダンスを持つプリアンプとを接続
して周波数特性を評価したところ、帯域40GHzを得
た。
プリアンプを用いて受信機を構成し、40Gb/sのビ
ットレートにおいて受信感度を評価したところ、23段
の疑似ランダム信号を使った場合にビットエラーレート
(BER)1×10-9を与える光強度は−10dBmで
あった。これは、40Gb/s用としては、高感度な光
受信機である。
型APD及びプリアンプからなる多数の光受信機を連続
して構成し、評価したところ、ばらつきが生じたが、最
も低い受信感度のものでも−7dBmを得ることができ
た。
アンプとして接続しているファイバアンプの出力を3d
B低減でき、消費電力が1Wであったが、およそ半分の
0.5Wまで低減できた。
光ファイバ伝送路を用いた場合、光プリアンプなしに4
0Gb/sの信号を受信できた。
のである。
構造の図である。本実施例に係る半導体受光素子はAP
Dとして構成されている。
(GaAs)基板8−1と、ガリウムヒ素(GaAs)
基板8−1上にこの順番で形成されたn型Al(0.
2)Ga(0.8)Asバッファ層8−2(層厚1μ
m)と、n型Al(0.12)Ga(0.88)As中
間屈折率層8−3(層厚0.5μm)と、AlAs増倍
抑止層8−4(層厚0.05μm)と、Al(0.2)
Ga(0.8)As増倍層8−5(層厚0.05μm)
と、AlAs増倍抑止層8−6(層厚0.05μm)
と、p型Al(0.2)Ga(0.8)As電界緩和層
8−7と、第1p型In(0.1)Ga(0.9)As
光吸収層8−8(層厚0.2μm)と、第2p型In
(0.1)Ga(0.9)As光吸収層8−9(層厚
0.1μm)と、p型Al(0.12)Ga(0.8
8)As中間屈折率層8−10(層厚0.5μm)と、
p型Al(0.2)Ga(0.8)Asバッファ層8−
11(層厚1μm)と、p型GaAsコンタクト層8−
12(層厚0.2μm)と、からなる。
れる。
する。導波路型APDは実施例2と同様な図7の構造を
とる。
造方法を説明する。
ング(RIE等)を用いて、長さ20μm、幅4μm、
高さ4乃至5μmの第1メサを形成する。この第1メサ
の周囲にn型コンタクト電極を形成するための領域を残
してウェット又はドライエッチングを用いて高さ2乃至
3μm程度の第2メサを形成する。
面積はpn接合面積と等しく、おおよそ80平方μmと
なっている。
ッシベーション膜を形成する。
層が露出するメサ上面にコンタクト電極を形成する。
を、n電極及びp電極を覆うように形成する。n電極及
びp電極はコプレーナ線路もしくはマイクロストリップ
ラインまたは両者を組み合わせて接続する形状を持つも
のとする。
ウンドを構成する電極を形成する。
レークダウン電圧は10Vで増倍暗電流は0.1μAで
あった。
0%を得た。受光可能な波長は0.8μm以下の領域で
あった。最大応答周波数は50Ω負荷で36GHzであ
り、GB積は最大330GHzを得た。特に、増倍率M
=2乃至8での周波数応答は36GHz以上を維持して
いた。
プICと接続して光受信機を構成する。
から0.8μmの10GHz以上の高速変調信号を高感
度で受信することが可能となる。これは、例えば、プラ
スチックファイバーを用いた光通信などで用いられる、
可視光乃至赤外光を使った通信の受光素子として有効で
ある。
のである。
構造の図である。本実施例に係る半導体受光素子はAP
Dとして構成されている。
ム燐(InP)基板9−1と、SI型インジウム燐(I
nP)基板9−1上にこの順番で形成されたn型InP
バッファ層9−2(層厚2μm)と、n型InAlGa
As中間屈折率層9−3(0.5μm)と、n型In
(0.2)Al(0.8)As増倍抑止層9−4(層厚
0.05μm)と、In(0.4)Al(0.6)As
増倍層9−5(層厚0.05μm)と、p型In(0.
2)Al(0.8)As増倍抑止層兼電界緩和層9−6
(層厚0.05μm)と、p型InAlGaAs電界緩
和層9−7(層厚0.05μm)と、第1p型InGa
As光吸収層9−8(層厚0.4μm)と、第2p型I
nGaAs光吸収層9−9(層厚0.1μm)と、p型
InAlGaAs中間屈折率層9−10(層厚0.5μ
m)と、p型InPバッファ層9−11(層厚2μm)
と、p型InGaAsコンタクト層9−12(層厚0.
5μm)と、からなる。
される。
2を説明する図7に示すような導波路型のAPDを構成
する。
造方法を説明する。
やドライエッチング(RIE等)を用いて、長さ10μ
m、幅5μm、高さ4乃至5μmの第1メサを形成す
る。
タクト電極を形成するための領域を残して、ウェット又
はドライエッチングを用いて、高さ2乃至3μm程度の
第2メサを形成する。
面積がpn接合面積と等しく、おおよそ50平方μmと
なっている。
ッシベーション膜を形成する。
層が露出するメサ上面にコンタクト電極を形成する。
を、n電極及びp電極を覆うように形成する。n電極及
びp電極はコプレーナ線路もしくはマイクロストリップ
ラインまたは両者を組み合わせて接続する形状を持つも
のとする。
ウンドを構成する電極を形成する。
ウンドを構成する電極を形成する。
レークダウン電圧は12Vであり、増倍暗電流は0.5
μAであった。量子効率は70%を得た。最大応答周波
数は50Ω負荷で40GHzであり、GB積は最大25
0GHzを得た。特に、増倍率M=2乃至5における周
波数応答は40GHz以上を維持していた。
のトランス・インピーダンスを持つプリアンプとを接続
して周波数特性を評価したところ、帯域40GHzを得
た。
プリアンプを用いて受信機を構成し、40Gb/sのビ
ットレートにおいて受信感度を評価したところ、23段
の疑似ランダム信号を使った場合にビットエラーレート
(BER)1×10-9を与える光強度は−12dBmで
あった。これは、40Gb/s用としては、高感度な光
受信機である。
sの伝送路を構成する際に、APD受信機の前段に配置
する光プリアンプの増幅量を削減でき、低消費電力な光
受信機を構成することが可能である。
うな場合、伝送損失は0.2乃至5dB以内と見積もら
れるため、送信光出力を0乃至3dBm程度に設定する
ことにより、光アンプを省略した光受信機により光信号
を受信することが可能となる。
m未満の増倍層厚を持ったAPDにおいて、0.1μm
以上の層厚を持つAPDと比較して、M=1乃至15の
範囲でGB積が向上させることができると同時に増倍暗
電流のレベルを0.1乃至1マイクロアンペア以下と低
く押さえることができる。
2.5Gb/sや10Gb/s通信では、M>10の高
い増倍域でも実用特性を得ることが可能である。
に、50%以上の量子効率を有し、かつ、最大帯域が4
0GHzを越えるような設計をすることにより、40G
b/sへも適用可能となる。
り、0.1μm以下のような薄膜増倍層に対して、増倍
領域の拡大を防ぎ、GB積の一層の向上を図ることがで
きる。増倍抑止層にドーピングを施した場合、特に、1
×1017cm-3以上に設定した場合には、増倍抑止層に
対して増倍層と反対側に接した層の内部で増倍する確率
を低減することができ、GB積を向上させる効果がより
一層高まる。
より、10Gb/s光通信においては、ショットノイズ
限界により近づいた受信感度を持つAPD受信機を実現
することができる。
率η>80%のAPDをトランスインピーダンス1KΩ
を持つプリアンプに接続した場合、−29dBmの受信
感度あるいはそれ以上が得られるようになる。
26dBm程度が得られる。
APD受信機を実現することができる。この40Gb/
s用APD受信機は、その特性から、前段の光プリアン
プの増幅量を低減することができ、あるいは、光プリア
ンプそれ自体を省略することもできる。これは、光プリ
アンプの大きな消費電力を削減するのに有効である。こ
れにより、低消費電力の40Gb/s光受信機を構成す
ることができる。
子における層構造を示す説明図である。
Asの組成を示すグラフである。
子の構造(図3(A))と従来の半導体受光素子の構造
(図3(B))とを示す説明図である。
説明図である。
面図である。
説明図である。
面図である。
面図である。
面図である。
である。
る。
ック図である。
ある。
0.18 2−2 薄膜増倍層として適用可能なInAlAsの組
成範囲 3−01 p型コンタクト層 3−02 p型バッファ層 3−03 p+光吸収層 3−04 p-光吸収層 3−05 電界緩和層 3−06 増倍層 3−07 n型バッファ層 3−08 基板 3−09 p型コンタクト層 3−10 p型バッファ層 3−11 p+型光吸収層 3−12 p-型光吸収層 3−13 電界緩和層 3−14 増倍抑止層 3−15 増倍層 3−16 増倍抑止層 3−17 n型バッファ層 3−18 基板 4−1 n型InP基板 4−2 n型InPバッファ層 4−3 n型InAlAsバッファ層 4−4 n型In(0.4)Al(0.6)Asバッフ
ァ層 4−5 In(0.4)Al(0.6)As増倍層 4−6 第1p型In(0.4)Al(0.6)As電
界緩和層 4−7 第2p型InAlGaAs電界緩和層 4−8 第1p型InGaAs光吸収層 4−9 第2p型InGaAs光吸収層 4−10 p型InP層 4−11 p型InGaAsコンタクト層 5−1 信号光 5−2 反射防止膜 5−3 InP基板 5−4 APD層構造 5−5 n型コンタクト電極 5−6 p型コンタクト電極 5−7 p電極 5−8 n電極 6−1 SI型InP基板 6−2 n型InPバッファ層 6−3 n型InAlGaAs中間屈折率層 6−4 n型In(0.4)Al(0.6)Asバッフ
ァ層 6−5 In(0.4)Al(0.6)As増倍層 6−6 第1p型In(0.4)Al(0.6)As電
界緩和層 6−7 第2p型InAlGaAs電界緩和層 6−8 第1p型InGaAs光吸収層 6−9 第2p型InGaAs光吸収層 6−10 p型InAlGaAs中間屈折率層 6−11 p型InPバッファ層 6−12 p型InGaAsコンタクト層 7−1 信号光 7−2 APDメサ 7−3 n電極メサ 7−4 n電極 7−5 p電極 7−6 反射防止膜 8−1 GaAs基板 8−2 n型Al(0.2)Ga(0.8)Asバッフ
ァ層 8−3 n型Al(0.12)Ga(0.88)As中
間屈折率層 8−4 AlAs増倍抑止層 8−5 Al(0.2)Ga(0.8)As増倍層 8−6 AlAs増倍抑止層 8−7 p型Al(0.2)Ga(0.8)As電界緩
和層 8−8 第1p型In(0.1)Ga(0.9)As光
吸収層 8−9 第2p型In(0.1)Ga(0.9)As光
吸収層 8−10 p型Al(0.12)Ga(0.88)As
中間屈折率層 8−11 p型Al(0.2)Ga(0.8)Asバッ
ファ層 8−12 p型GaAsコンタクト層 9−1 SI型InP基板 9−2 n型InPバッファ層 9−3 n型InAlGaAs中間屈折率層 9−4 n型In(0.2)Al(0.8)As増倍抑
止層 9−5 In(0.4)Al(0.6)As増倍層 9−6 p型In(0.2)Al(0.8)As増倍抑
止層 9−7 p型InAlGaAs電界緩和層 9−8 第1p型InGaAs光吸収層 9−9 第2p型InGaAs光吸収層 9−10 p型InAlGaAs中間屈折率層 9−11 p型InPバッファ層 9−12 p型InGaAsコンタクト層 10−1 半導体基板 10−2 n型バッファ層 10−3 増倍層 10−4 電界緩和層 10−5 第1p型光吸収層 10−6 第2p型光吸収層 10−7 p型バッファ層 10−8 p型コンタクト層 11−1 光ファイバ 11−2 レンズ 11−3 APD 11−4 プリアンプ 11−5 MSL 11−6 高周波コネクタ 11−7 端子 12−1 光ファイバ 12−2 光信号 12−3 光プリアンプ 12−4 PIN−PD光受信機 12−5 電気信号 12−6 光プリアンプ付きで構成する光受信機 13−1 p+層 13−2 光吸収層 13−3 電界緩和層 13−4 増倍層 13−5 n+層 13−6 実効増倍層幅
Claims (15)
- 【請求項1】 インジウム燐(InP)基板上に形成す
る増倍層であって、前記インジウム燐基板に格子整合す
るかしないかを問わず、In(0.52)Al(0.4
8)Asよりもワイドギャップの材料からなり、層厚が
0.01μm以上0.1μm未満の増倍層を備えること
を特徴とする半導体受光素子。 - 【請求項2】 前記増倍層の材料としてIn(x)Al
(1−x)As(0≦x<0.52)を用いることを特
徴とする請求項1に記載の半導体受光素子。 - 【請求項3】 In(x)Al(1−x)As(0≦x
<0.52)におけるxの値は次式に従って決定される
ことを特徴とする請求項2に記載の半導体受光素子。 (1−x)≧k1log10(dm)+k2 ただし、k1はk1≦−0.3を満たす任意の値であり、
k2は上式の曲線が(dm=0.1、x=0.52)の
点を通過するように決められるものとする。 - 【請求項4】 前記増倍層は、Si、GaN、AlN、
InN、AlP、AlAs、GaP、AlSbまたはこ
れらの化合物からなるものであることを特徴とする請求
項1乃至3の何れか一項に記載の半導体受光素子。 - 【請求項5】 前記半導体受光素子はアバランシェ・フ
ォトダイオード(APD)であることを特徴とする請求
項1乃至4の何れか一項に記載の半導体受光素子。 - 【請求項6】 GaN、AlN、InN、AlP、Al
As、GaP、AlSbあるいはこれらの化合物からな
り、0.01μm以上0.1μm以下の層厚を有する増
倍層を備えることを特徴とする半導体受光素子。 - 【請求項7】 前記半導体受光素子はSAM(separated
absorption and multiplication)型アバランシェ・フ
ォトダイオード(APD)であることを特徴とする請求
項6に記載の半導体受光素子。 - 【請求項8】 増倍層と、 前記増倍層の両側に形成された増倍抑止層と、を備え、 前記増倍抑止層は、0.1μm以下の増倍層に対して、
有効な増倍層厚が広がることを防止するものであること
を特徴とする半導体受光素子。 - 【請求項9】 インジウム燐(InP)基板と、 前記インジウム燐基板上に形成される増倍層と、 前記増倍層の両側に形成された増倍抑止層と、を備え、 前記増倍抑止層はIn(x)Al(1−x)As(x≦
0.4)からなるものであることを特徴とする半導体受
光素子。 - 【請求項10】 前記増倍抑止層は0.02μm以上
0.1μm以下の厚さを有するものであることを特徴と
する請求項8または9に記載の半導体受光素子。 - 【請求項11】 前記増倍抑止層はAlAsからなるも
のであることを特徴とする請求項8または9に記載の半
導体受光素子。 - 【請求項12】 前記増倍抑止層は1×1017cm-3以
上の不純物濃度を有することを特徴とする請求項8乃至
11の何れか一項に記載の半導体受光素子。 - 【請求項13】 請求項1乃至11の何れか一項記載の
半導体受光素子と、 前記半導体受光素子に接続されたプリアンプICと、 を備えることを特徴とする光受信機。 - 【請求項14】 請求項1乃至11の何れか一項記載の
半導体受光素子と、 前記半導体受光素子に接続されたプリアンプICと、を
備え、 ビットエラーレート(BER)1×10-9を与える光強
度が−26dBm以下となる受信感度を有する10Gb
/s通信用APD光受信機。 - 【請求項15】 請求項1乃至11の何れか一項記載の
半導体受光素子と、 前記半導体受光素子に接続されたプリアンプICと、を
備え、 ビットエラーレート(BER)1×10-9を与える光強
度が−7dBm以下となる受信感度を有する40Gb/
s通信用APD受信機。
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- 2001-06-13 JP JP2001178635A patent/JP2002374001A/ja active Pending
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