JP2002372728A - 分散補償ファイバモジュール及び光信号の伝送方法 - Google Patents

分散補償ファイバモジュール及び光信号の伝送方法

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    • H04BTRANSMISSION
    • H04B2210/00Indexing scheme relating to optical transmission systems
    • H04B2210/25Distortion or dispersion compensation
    • H04B2210/256Distortion or dispersion compensation at the repeater, i.e. repeater compensation

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  • Optical Communication System (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ増幅器において、ラマン増幅によ
る分散補償ファイバの損失補償を行ない、ラマン増幅機
能を有するシリカ系光ファイバを用いることにより、ラ
マン増幅によるシリカ系光ファイバの損失補償を行なえ
る、分散補償ファイバモジュール及び光信号の伝送方法
を提供することを目的とする。 【解決手段】 前後2段にわたり配設された希土類ドー
プファイバ51及び分散補償ファイバ52,希土類ドー
プファイバ51用波長帯域の励起光を生じる励起光源5
3−1,励起光源53−1からの励起光を希土類ドープ
ファイバ51へ入射する光カプラ54−1,分散補償フ
ァイバ52用波長帯域の励起光を生じる励起光源53−
2,励起光源53−2からの励起光を分散補償ファイバ
52へ入射する光カプラ54−2とを有し分散補償ファ
イバ52を励起光源53−2からの第2の波長帯域の励
起光で励起してラマン増幅を生じさせるよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分散補償ファイバ
モジュール及び光信号の伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信システムの研究開発が精力
的に進められているが、エルビウム(Er)ドープファ
イバ(以下、エルビウムドープファイバを「EDF」と
いうことがある)などの希土類ドープファイバを用いた
光増幅の技術を利用したブースターアンプやリピータあ
るいはプリアンプの重要性が明らかになっている。
【0003】また、光増幅器の出現により、光増幅器を
多中継増幅する伝送システムが、マルチメディア社会に
おける通信システムの経済化を図る上で非常に大きな役
割を果たすとして注目を集めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
伝送システムにおける課題としては、分散補償,伝送路
である光ファイバ中での非線型効果(伝送品質に悪影響
を及ぼすもの)の低減,経済的な広帯域波長多重伝送を
挙げることができる。一般に、伝送路である光ファイバ
には、分散特性があり、ファイバの長さに比例して分散
量が蓄積するが、従来は、光増幅中継器などはなく、再
生中継を行なっているので、中継する毎に分散量がリセ
ットされ、問題とならなかった。
【0005】しかし、光増幅中継では一種のアナログ増
幅による中継であるため、分散量が蓄積するので、これ
に対しては、信号波長を零分散波長に設定して伝送すれ
ばよい。しかし、これでは、次のような課題がある。 (1−1)光ファイバは既に大量に敷設されており、そ
の光ファイバの零分散波長は不幸なことに1.3μmで
あり、一方、実用化の目処がたっている光増幅器では
1.55μm帯の信号しか増幅できない。
【0006】(1−2)最近の報告で、たとえ新規に零
分散波長が1.55μmにある光ファイバを敷設して、
1.55μmの信号で伝送しても、光ファイバ中での非
線型効果が活発に生じてしまうことが明らかとなった。
これは、信号波長を零分散波長に一致させて伝送すると
好ましくない非線型効果が顕著となることを意味する。
【0007】(1−3)特に、波長多重伝送において
は、複数の異なる信号光波長があるために零分散波長に
一致させるという概念は適用できない。したがって、最
近は、意図的に信号波長を零分散波長から適度にずらし
て、例えば、中継毎に、分散を補償すること等が提案さ
れている。このように、近年、分散補償器の研究が活発
に進められているが、もっとも実用化に近いのは分散補
償ファイバ(以下、分散補償ファイバを「DCF」とい
うことがある。ここで、DCFは、Dispersion Compens
ation Fiber の略である。)であるが、この場合、以下
の課題がある。
【0008】(2−1)既設のファイバ(伝送路)を利
用する場合、既に存在する中継点で集中的に分散補償を
行なうために、分散補償ファイバを装置として介装する
必要がある。このため、分散補償ファイバの長さを短く
するような研究開発が行なわれている。 (2−2)新規にファイバを敷設する場合は、分散補償
ファイバを装置として介装するのではなく、分散補償フ
ァイバを伝送路の一部として敷設することも考えられ
る。例えば20kmのファイバと20kmの分散補償フ
ァイバとで40kmの伝送路を構成することが考えられ
るが、このような新規の分散補償ファイバの研究開発
は、上記(2−1)の用途に使用する分散補償ファイバ
の研究開発と合わせると、二重開発となってしまう。
【0009】即ち、以上をまとめると、波長多重伝送に
おいては、波長分散を補償する必要があり、分散補償フ
ァイバで行なうのが実用化にもっとも近いことから、一
つの方法として分散補償ファイバを用いる方法が有力で
あり、更にこの分散補償ファイバを光増幅中継器の中に
一つの部品として入れることが研究されているとうこと
ができるが、一般には、分散補償ファイバ(DCF)の
モードフィールド径は分散を補償するために小さく非線
型効果が生じやすいとともに補償する分散量が増えると
損失も大きい。
【0010】このために、分散補償ファイバの損失も光
増幅器で補償する方法が考えられるが、この分散補償フ
ァイバ内で生じる自己位相変調(SPM:Self-Phase M
odulation )や相互位相変調(XPM:Cross-Phase Mo
dulation)といった信号の品質を劣化させる非線型効果
の影響を受けないように損失を補償する必要があり、レ
ベルダイヤの設計が難しいという問題がある。さらに、
WDM用の光増幅器には、平坦でかつ広い光増幅帯域が
要求されるが、希土類ドープファイバ光増幅器にも利得
の波長依存性があり平坦でかつ広い増幅帯域を実現する
のは困難であるという課題もある。
【0011】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、分散補償ファイバを用いる場合には、この分
散補償ファイバのモードフィールド径が小さいためにラ
マン増幅のしきい値の下がっていることを利用して、ラ
マン増幅による分散補償ファイバの損失補償を行なえる
ようにした、分散補償ファイバモジュール及び光信号の
伝送方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】(1)本発明の第1の態
様の説明 図1は本発明の第1の態様を示す原理ブロック図で、こ
の図1において、51,52は前後2段にわたり配設さ
れた希土類ドープファイバ及び分散補償ファイバであ
る。
【0013】53−1は、希土類ドープファイバ51の
ための第1の波長帯域の励起光を生じる第1励起光源で
あり、54−1は、第1励起光源53−1からの励起光
を希土類ドープファイバ51へ入射する第1光カプラで
ある。53−2は、分散補償ファイバ52のための第2
の波長帯域の励起光を生じる第2励起光源であり、54
−2は、第2励起光源53−2からの励起光を分散補償
ファイバ52へ入射する第2光カプラである。
【0014】そして、分散補償ファイバ52を第2励起
光源53−2からの第2の波長帯域の励起光で励起して
ラマン増幅を生じさせるように構成されている。従っ
て、本発明の分散補償ファイバモジュールは、分散補償
ファイバ52と、分散補償ファイバ52を励起してラマ
ン増幅を生じさせる第2励起光源53−2とを有するこ
とになる(請求項1)。
【0015】すなわち、本発明の分散補償ファイバモジ
ュールは、第2励起光源53−2および分散補償ファイ
バ52をそなえるとともに、第2励起光源53−2から
の励起光を分散補償ファイパ52ヘ入射する第2光カプ
ラ54−2とをそなえ、分散補償ファイバ52を第2励
起光源53−2からの励起光で励起してラマン増幅を生
じさせるのである(請求項2)。
【0016】また、従って、本発明の光信号の伝送方法
は、光信号を、分散補償ファイバ52を伝播させること
によって受ける分散を補償するとともに、分散補償ファ
イバ52を励起光によって励起して分散補償ファイバ5
2中で光信号をラマン増幅させることになる(請求項
6)。即ち、希土類ドープファイバ51からなる希土類
ドープファイバ光増幅部と、所望の励起光で励起される
ことによりラマン増幅を生じさせる分散補償ファイバ5
2からなるラマン光増幅部とが、前後2段にわたって縦
続接続されているのである。
【0017】この場合、第1励起光源53−1で生じる
励起光の波長帯域が0.98μmであり、第2励起光源
53−2で生じる励起光の波長帯域が1.47μm
(1.45〜1.49μm:以下、1.47μm帯域と
いうときは、特に断らない限り、1.45〜1.49μ
mをいう)であることが好ましい。なお、ラマン光増幅
部が前段増幅部として配設されるとともに、希土類ドー
プファイバ光増幅部が後段増幅部として配設するように
してもよく、希土類ドープファイバ光増幅部が低雑音指
数を有する光増幅部として構成されている場合において
は、希土類ドープファイバ光増幅部が前段増幅部として
配設されるとともに、ラマン光増幅部が後段増幅部とし
て配設するようにしてもよい。
【0018】また、第2励起光源53−2を、2つの励
起光源と、これらの励起光源からの励起光について直交
偏波合成する偏波合成器とで構成することもでき、第2
励起光源53−2を、励起光源とデポラライザとを組み
合わせて、励起光の無偏光化を行なうように構成するこ
ともでき、第2励起光源53−2を、変調を施された励
起光を発生するように構成することもできる。
【0019】(2)本発明の第2の態様の説明 図2は本発明の第2の態様を示す原理ブロック図で、こ
の図2において、61,62は、前後2段にわたり配設
されたエルビウムドープファイバ及び分散補償ファイバ
である。63は、1.47μm帯域の励起光を生じる励
起光源であり、64は、励起光源63からの励起光をエ
ルビウムドープファイバ61へ入射する光カプラであ
る。
【0020】そして、この場合は、分散補償ファイバ6
2をエルビウムドープファイバ61からの残留励起光で
励起してラマン増幅を生じさせるように構成されてい
る。即ち、希土類ドープファイバであるエルビウムドー
プファイバ61からなる希土類ドープファイバ光増幅部
と、希土類ドープファイバ光増幅部を励起しうる所望の
励起光で励起されることによりラマン増幅を生じさせる
ラマン光増幅部(このラマン光増幅部は、分散補償ファ
イバ62からなる)とが、縦列的に配設されるととも
に、この希土類ドープファイバ光増幅部及びラマン光増
幅部を励起するための励起光を供給する励起光源63が
設けられているのである。
【0021】なお、励起光源63を、2つの励起光源
と、これらの励起光源からの励起光について直交偏波合
成する偏波合成器とで構成することもでき、励起光源6
3を、励起光源とデポラライザとを組み合わせて、励起
光の無偏光化を行なうように構成することもでき、励起
光源63を、変調を施された励起光を発生するように構
成することもできる。
【0022】(3)本発明の第3の態様の説明 図3は本発明の第3の態様を示す原理ブロック図で、こ
の図3において、71,72は前後2段にわたり配設さ
れたエルビウムドープファイバ及び分散補償ファイバで
ある。73は1.47μm帯域の励起光を生じる励起光
源であり、74は励起光源73からの励起光を分散補償
ファイバ72へ入射する光カプラである。
【0023】この場合は、エルビウムドープファイバ7
1を分散補償ファイバ72からの残留励起光で励起させ
るように構成されている。 (4)本発明の第4の態様の説明 図4は本発明の第4の態様を示す原理ブロック図で、こ
の図4において、81は希土類元素をドープされた分散
補償ファイバであり、82は、希土類元素をドープされ
た分散補償ファイバ81のための励起光を生じる励起光
源であり、83は、励起光源82からの励起光を希土類
元素をドープされた分散補償ファイバ81へ入射する光
カプラである。
【0024】(5)本発明の第5の態様の説明 図5は本発明の第5の態様を示す原理ブロック図で、こ
の図5において、91,92は前後2段にわたり配設さ
れたエルビウムドープファイバ及び分散補償ファイバで
ある。93はエルビウムドープファイバ91のための
1.47μm帯域の励起光を生じる励起光源であり、9
4は励起光源93からの励起光をエルビウムドープファ
イバ91へ入射する光カプラである。
【0025】95は、エルビウムドープファイバ91と
分散補償ファイバ92との間に介装されて、エルビウム
ドープファイバ91から出てくる1.47μm帯域の残
留励起光を遮断する光フィルタである。 (6)本発明の第6の態様の説明 図6(a)は本発明の第6の態様を示す原理ブロック図
で、この図6(a)において、101はシリカ系光ファ
イバ(SOF)であり、102はエルビウムドープファ
イバ(EDF)であり、図6(a)に示す光ファイバ増
幅器は、シリカ系光ファイバ101を前段側に、エルビ
ウムドープファイバ102を後段側にそれぞれそなえて
いる。
【0026】103−1は、シリカ系光ファイバ101
のための波長帯域の励起光を生じるシリカ系光ファイバ
用励起光源であり、104−1は、シリカ系光ファイバ
用励起光源103−1からの励起光をシリカ系光ファイ
バ101へ入射する光カプラである。103−2は、エ
ルビウムドープファイバ102のための波長帯域の励起
光を生じるエルビウムドープファイバ用励起光源であ
り、104−2は、エルビウムドープファイバ用励起光
源103−2からの励起光をエルビウムドープファイバ
102へ入射する光カプラである。
【0027】この場合は、シリカ系光ファイバ101を
シリカ系光ファイバ用励起光源103−1からの波長帯
域の励起光で励起してラマン増幅を生じさせるように構
成されている。即ち、図6(a)に示す光ファイバ増幅
器では、希土類ドープファイバであるエルビウムドープ
ファイバ102からなる希土類ドープファイバ光増幅部
と、所望の励起光で励起されることによりラマン増幅を
生じさせるシリカ系光ファイバ101からなるラマン光
増幅部とが、前後2段にわたって縦続接続されており、
ラマン光増幅部が前段増幅部として配設されるととも
に、希土類ドープファイバ光増幅部が後段増幅部として
配設されているのである。
【0028】なお、希土類ドープファイバ光増幅部が低
雑音指数を有する光増幅部として構成されている場合に
おいて、希土類ドープファイバ光増幅部が前段増幅部と
して配設されるとともに、ラマン光増幅部が後段増幅部
として配設してもよい。さらに、励起光を生じる励起光
源を設けて、この励起光源が、上記のシリカ系光ファイ
バ用励起光源103−1及びエルビウムドープファイバ
用励起光源103−2を兼用するようにしてもよい。
【0029】(7)本発明の第7の態様の説明 図6(b)は本発明の第7の態様を示す原理ブロック図
で、この図6(b)において、111は低雑音指数を有
するエルビウムドープファイバ(EDF)であり、11
2はシリカ系光ファイバ(SOF)であり、図6(b)
に示す光ファイバ増幅器は、エルビウムドープファイバ
111を前段側に、シリカ系光ファイバ112を後段側
にそれぞれそなえている。
【0030】113−2は、シリカ系光ファイバ112
のための波長帯域の励起光を生じるシリカ系光ファイバ
用励起光源であり、114−2は、シリカ系光ファイバ
用励起光源113−2からの励起光をシリカ系光ファイ
バ112へ入射する光カプラである。113−1は、エ
ルビウムドープファイバ111のための波長帯域の励起
光を生じるエルビウムドープファイバ用励起光源であ
り、114−1は、エルビウムドープファイバ用励起光
源113−1からの励起光をエルビウムドープファイバ
111へ入射する光カプラである。
【0031】この場合は、シリカ系光ファイバ112を
シリカ系光ファイバ用励起光源113−2からの波長帯
域の励起光で励起してラマン増幅を生じさせるように構
成されている。なお、1.47μm帯域の励起光を生じ
る励起光源を設けて、励起光源が、上記のシリカ系光フ
ァイバ用励起光源113−2及びエルビウムドープファ
イバ用励起光源113−1を兼用するようにしてもよ
い。
【0032】(8)本発明の第8の態様の説明 図7は本発明の第8の態様を示す原理ブロック図で、こ
の図7において、121−1は低雑音指数を有する第1
エルビウムドープファイバ(EDF)であり、122は
シリカ系光ファイバ(SOF)であり、121−2は第
2エルビウムドープファイバ(EDF)であり、図7に
示す光ファイバ増幅器は、第1エルビウムドープファイ
バ121−1を前段に、シリカ系光ファイバ122を中
段に、第2エルビウムドープファイバ121−2を後段
にそれぞれそなえている。
【0033】123−1は、第1エルビウムドープファ
イバ121−1のための波長帯域の励起光を生じる第1
エルビウムドープファイバ用励起光源であり、124−
1は、第1エルビウムドープファイバ用励起光源123
−1からの励起光を第1エルビウムドープファイバ12
1−1へ入射する光カプラである。123−2は、シリ
カ系光ファイバ122のための波長帯域の励起光を生じ
るシリカ系光ファイバ用励起光源であり、124−2
は、シリカ系光ファイバ用励起光源123−2からの励
起光をシリカ系光ファイバ122へ入射する光カプラで
ある。
【0034】123−3は、第2エルビウムドープファ
イバ121−2のための波長帯域の励起光を生じる第2
エルビウムドープファイバ用励起光源であり、124−
3は、第2エルビウムドープファイバ用励起光源123
−3からの励起光を第2エルビウムドープファイバ12
1−2へ入射する光カプラである。この場合は、シリカ
系光ファイバ122をシリカ系光ファイバ用励起光源1
23−2からの波長帯域の励起光で励起してラマン増幅
を生じさせるように構成されている。
【0035】即ち、図7に示す光ファイバ増幅器では、
希土類ドープファイバであるエルビウムドープファイバ
121−1からなり低雑音指数を有する希土類ドープフ
ァイバ光増幅部が前段増幅部として配設され、所望の励
起光で励起されることによりラマン増幅を生じさせるシ
リカ系光ファイバ122からなるラマン光増幅部が中段
増幅部として配設され、希土類ドープファイバであるエ
ルビウムドープファイバ121−2からなる希土類ドー
プファイバ光増幅部が後段増幅部として配設されている
のである。
【0036】(9)本発明の第9の態様の説明 図8は本発明の第9の態様を示す原理ブロック図で、こ
の図8において、131−1は低雑音指数を有する第1
エルビウムドープファイバ(EDF)であり、132は
分散補償ファイバ(DCF)であり、131−2は第2
エルビウムドープファイバ(EDF)であり、図8に示
す光ファイバ増幅器は、第1エルビウムドープファイバ
131−1を前段に、分散補償ファイバ132を中段
に、第2エルビウムドープファイバ131−2を後段に
それぞれそなえている。
【0037】133−1は、第1エルビウムドープファ
イバ131−1のための波長帯域の励起光を生じる第1
エルビウムドープファイバ用励起光源であり、134−
1は、第1エルビウムドープファイバ用励起光源133
−1からの励起光を第1エルビウムドープファイバ13
1−1へ入射する光カプラである。133−2は、分散
補償ファイバ132のための波長帯域の励起光を生じる
分散補償ファイバ用励起光源であり、134−2は、分
散補償ファイバ用励起光源133−2からの励起光を分
散補償ファイバ132へ入射する光カプラである。
【0038】133−3は、第2エルビウムドープファ
イバ131−2のための波長帯域の励起光を生じる第2
エルビウムドープファイバ用励起光源であり、134−
3は、第2エルビウムドープファイバ用励起光源133
−3からの励起光を第2エルビウムドープファイバ13
1−2へ入射する光カプラである。この場合は、分散補
償ファイバ132を分散補償ファイバ用励起光源133
−2からの波長帯域の励起光で励起してラマン増幅を生
じさせるように構成されている。
【0039】即ち、図8に示す光ファイバ増幅器では、
希土類ドープファイバであるエルビウムドープファイバ
131−1からなり低雑音指数を有する希土類ドープフ
ァイバ光増幅部が前段増幅部として配設され、所望の励
起光で励起されることによりラマン増幅を生じさせる分
散補償ファイバ132からなるラマン光増幅部が中段増
幅部として配設され、希土類ドープファイバであるエル
ビウムドープファイバ131−2からなる希土類ドープ
ファイバ光増幅部が後段増幅部として配設されているの
である。
【0040】(10)本発明の第10の態様の説明 図9(a)は本発明の第10の態様を示す原理ブロック
図で、この図9(a)において、141は分散補償ファ
イバ(DCF)であり、142は励起光を生じる励起光
源であり、143は、励起光源142からの励起光を分
散補償ファイバ141へ入射する光カプラであって、分
散補償ファイバ141を励起光源142からの励起光で
励起してラマン増幅を生じさせるように構成されてい
る。
【0041】これにより、この光ファイバ増幅器は、分
散補償ファイバ141と、この分散補償ファイバ141
を励起してラマン増幅を生じさせる励起光源142とを
有する分散補償ファイバモジュールをそなえていること
になる。この場合も、入力信号光が光サーキュレータを
通じて入力されるとともに、出力信号光が光サーキュレ
ータを通じて出力されるように構成したり、入力信号光
が入力される入力ポート又は出力信号光が出力される出
力ポートに、それぞれアイソレータを付加したりしても
よい。
【0042】(11)本発明の第11の態様の説明 図9(b)は本発明の第11の態様を示す原理ブロック
図で、この図9(b)において、151はシリカ系光フ
ァイバ(SOF)であり、152は励起光を生じる励起
光源であり、153は、励起光源152からの励起光を
シリカ系光ファイバ151へ入射する光カプラであっ
て、シリカ系光ファイバ151を励起光源152からの
励起光で励起してラマン増幅を生じさせるように構成さ
れている。
【0043】この場合も、入力信号光が光サーキュレー
タを通じて入力されるとともに、出力信号光が光サーキ
ュレータを通じて出力されるように構成してもよい。 (12)本発明の第12の態様の説明 図10は本発明の第12の態様を示す原理ブロック図
で、この図10において、154は、希土類ドープファ
イバ61からなる希土類ドープファイバ光増幅部であ
り、155は、光ファイバ又は光アイソレータが付加さ
れた光ファイバからなる光ファイバ減衰部である。
【0044】この光ファイバ減衰部155は、希土類ド
ープファイバ光増幅部154の不安定動作を抑制するも
のである。また、この光ファイバ減衰部155は、所望
の励起光で励起されることによりラマン増幅を生じさせ
るラマン光増幅部を兼用していてもよい。なお、図10
において、63は、励起光源であり、64は、励起光源
63からの励起光を希土類ドープファイバ61へ入射す
る光カプラである。
【0045】(13)本発明の第13の態様の説明 図11は本発明の第13の態様を示す原理ブロック図
で、この図11において、156−1,156−2は、
希土類ドープファイバ121−1,121−2からなる
希土類ドープファイバ光増幅部としてそれぞれ構成され
た前段光増幅部及び後段光増幅部である。この前段光増
幅部156−1及び後段光増幅部156−2を有して、
光増幅ユニットが構成されている。
【0046】157は、光ファイバ又は光アイソレータ
が付加された光ファイバからなる光ファイバ減衰部であ
り、この光ファイバ減衰部157は、光増幅ユニットに
おける前段光増幅部156−1と後段光増幅部156−
2との間に配設され、光増幅ユニットの不安定動作を抑
制するものである。また、この光ファイバ減衰部157
は、所望の励起光で励起されることによりラマン増幅を
生じさせるラマン光増幅部を兼用していてもよい。
【0047】なお、図11において、123−1,12
3−3は、励起光源であり、124−1は、励起光源1
23−1からの励起光を希土類ドープファイバ121−
1へ入射する光カプラであり、124−3は、励起光源
123−3からの励起光を希土類ドープファイバ121
−2へ入射する光カプラである。本発明の分散補償ファ
イバモジュールは、分散補償ファイバと、分散補償ファ
イバの損失を補償するように、分散補償ファイバを励起
してラマン増幅を生じさせる励起光源とを有することを
特徴としている(請求項3)。
【0048】そして、本発明の分散補償ファイバモジュ
ールは、光信号が光ファイバ伝送路を伝播することによ
って受ける分散を補償する分散補償ファイバと、光信号
が分散補償ファイバを伝播することによって受ける損失
を補償するように、分散補償ファイバを励起して光信号
をラマン増幅させる励起光を出力する励起光源とを有す
ることを特徴としている(請求項4)。
【0049】また、本発明の光信号の伝送方法は、励起
光によって分散補償ファイバを励起して、光信号を分散
補償ファイバ中でラマン増幅させることを特徴としてい
る(請求項5)。そして、本発明の光信号の伝送方法
は、光信号が光ファイバ伝送路を伝播することによって
受ける分散を補償し、分散補償ファイバを励起光によっ
て励起して光信号をラマン増幅させ、光信号が分散補償
ファイバを伝播することによって受ける損失を補償する
ことを特徴としている(請求項7)。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (1)第1実施形態の説明 図12は本発明の第1実施形態を示すブロック図で、こ
の図12に示す光ファイバ増幅器は、入力側から順に、
アイソレータ144,分散補償ファイバ141,光分波
合波器143が配設されている。また、光分波合波器1
43には、励起光源142が接続されている。
【0051】ここで、励起光源142は、ラマン増幅に
よるエルビウムドープファイバ増幅の帯域補償を行なう
ことのできる帯域(例えば、1.44〜1.49μm)
の励起光を生じる励起光源であり、この励起光源142
からの励起光は光分波合波器143を通じて分散補償フ
ァイバ141の出力端から入射されるようになってい
る。
【0052】すなわち、本発明の分散補償ファイバモジ
ュールは、励起光によって分散補償ファイバ141を励
起して、光信号を分散補償ファイバ141中でラマン増
幅させることになる。また、本発明の光信号の伝送方法
は、光信号が光ファイバ伝送路を伝播することによって
受ける分散を補償し、分散補償ファイバ141を励起光
によって励起して光信号をラマン増幅させ、光信号が分
散補償ファイバ141を伝播することによって受ける損
失を補償することになる。
【0053】従って、この光ファイバ増幅器は、分散補
償ファイバ141と励起光源142とを有する分散補償
ファイバモジュールをそなえていることになる。このよ
うな構成により、分散補償ファイバ141を励起光源1
42からの励起光で励起してラマン増幅を生じさせるこ
とができる。即ち、分散補償ファイバ141では、一般
にそのモードフィールド径が小さいので、ラマン増幅の
しきい値の下がっており、これにより、ラマン増幅を生
じやすいのである。
【0054】ところで、分散補償ファイバには、次のよ
うな特性がある。即ち、分散補償ファイバ(DCF)
は、コア径が小さくモードフィールド径が通常の約半分
で非線型効果(誘導ラマン散乱(SRS),誘導ブリル
アン散乱(SBS),4光子混合(FWM),自己位相
変調効果(SPM)等)が伝送路であるファイバより生
じやすい。なお、分散補償ファイバは、その使用態様か
ら、伝送路であるファイバほど長くは無いので分散補償
ファイバを通す際の光パワーを小さくすれば使用できる
ことは分かっている。これは非線型効果の影響も長さが
長くなるとともに増大するからである。
【0055】また、分散補償ファイバでの光の減衰(損
失)も無視できるものでないことが分かってきており、
このために光増幅器で、この損失を補償する必要があ
る。一方、入力パワーは上記のように述べた様に小さい
値に制限され光増幅器としてのレベル設計に困難が生じ
ている。しかし、上記の非線型効果にも通信の際に有害
なものと有益なものがある。このうち、ラマン増幅は有
益である。
【0056】このラマン増幅が、非常に有益となる可能
性がある点は次のとおりである。即ち、分散補償ファイ
バをラマン増幅させれば、分散補償ファイバ自体が光増
幅器となり、損失が補償できるというものである。な
お、ラマン増幅とは、誘導ラマン散乱、即ち、強い単色
光を光ファイバに照射したときに、その光ファイバの光
学フォノンと相互作用することにより固有な量だけ波長
がずれたコヒーレントなストークス光が誘導放出により
発生する現象を応用して、ストークス光が信号光と同じ
波長となるように単色光の波長を設定し、誘導放出によ
り信号光を増幅させることをいう。
【0057】従って、上記のように分散補償ファイバ1
41を励起光源142からの上記のような帯域の励起光
で励起してラマン増幅を生じさせることにより、このラ
マン増幅による分散補償ファイバの損失補償(エルビウ
ムドープファイバの利得のくぼみの平坦化やエルビウム
ドープファイバの利得の減少の補填補償を含む)を行な
うことができるのである。
【0058】なお、エルビウムドープファイバの1.5
4μm帯の利得のくぼみを平坦化するには、〜1.44
μmで励起してラマン増幅を生じさせる。従って、本発
明の分散補償ファイバモジュールは、分散補償ファイバ
141と、分散補償ファイバ141の損失を補償するよ
うに、分散補償ファイバ141を励起してラマン増幅を
生じさせる励起光源142とを有することになる。
【0059】また、本発明の分散補償ファイバモジュー
ルは、光信号が光ファイバ伝送路を伝播することによっ
て受ける分散を補償する分散補償ファイバ141と、光
信号が分散補償ファイバ141を伝播することによって
受ける損失を補償するように、分散補償ファイバ141
を励起して光信号をラマン増幅させる励起光を出力する
励起光源142とを有することになる。
【0060】また、図13に示すように、出力側に、ア
イソレータ144−2を追加することもできる。さら
に、図12,図13に示すように、入力部あるいは入出
力部に、アイソレータを設ける代わりに、図39や図4
0に示すように、入力信号光が光サーキュレータを通じ
て入力されるとともに、出力信号光がこの光サーキュレ
ータを通じて出力されるように構成することもできる。
【0061】また、分散補償ファイバ141のかわり
に、シリカ系光ファイバを用いることもできる。 (2)第2実施形態の説明 図14は本発明の第2実施形態を示すブロック図で、こ
の図14に示す光ファイバ増幅器は、入力側から順に、
アイソレータ55−1,光分波合波器54−1,エルビ
ウムドープファイバ(希土類ドープファイバ)51,ア
イソレータ55−2,分散補償ファイバ52,光分波合
波器54−2,アイソレータ55−3が配設されてい
る。また、光分波合波器54−1には、励起光源53−
1が接続されるとともに、光分波合波器54−2には、
励起光源53−2が接続されている。
【0062】ここで、励起光源53−1は、エルビウム
ドープファイバ51のための第1の波長帯域(例えば
0.98μm帯域)での励起光を生じるもので、励起光
源53−2は、分散補償ファイバ52のための第2の波
長帯域(例えば1.47μm帯域(1.45〜1.49
μm)または1.44μmまでの帯域(〜1.44μ
m))の励起光を生じるものである。
【0063】すなわち、この光ファイバ増幅器は、希土
類元素を添加したエルビウムドープファイバ51からな
り、第1の波長帯域(例えば0.98μm帯域)の光信
号を増幅する希土類ドープファイバ光増幅部と、エルビ
ウムドープファイバ51に結合されたシリカ系光ファイ
バ(図示省略)を第2の波長帯域の励起光で励起して、
シリカ系光ファイバで光信号をラマン増幅させるラマン
増幅用励起光源53−2とをそなえたことになる。
【0064】また、この光ファイバ増幅器は、希土類元
素を添加したエルビウムドープファイバ51を有し、第
1の波長帯域の光信号を増幅する希土類ドープファイバ
光増幅部と、エルビウムドープファイバ51と結合され
たシリカ系光ファイバ内で光信号がラマン増幅されるよ
うに選択された1.44μmまでの波長(〜1.44μ
m)の励起光でシリカ系光ファイバを励起するラマン増
幅用励起光源53−2とを有することになる。
【0065】従って、この光ファイバ増幅器は、希土類
元素を添加したエルビウムドープファイバ51と、この
エルビウムドープファイバ51を励起する励起光を出力
する第一励起光源53−1とを有し、第1の波長帯域の
光信号を増幅する希土類ドープファイバ光増幅部と、エ
ルビウムドープファイバ51と結合されたシリカ系光フ
ァイバ内で光信号がラマン増幅されるように選択された
1.44μmまでの波長(〜1.44μm)の励起光で
シリカ系光ファイバを励起するラマン増幅用励起光源5
3−2とをそなえ、第1励起光源53−1から出力され
る励起光の波長帯域と、ラマン増幅用励起光源53−2
から出力される励起光の波長帯域とが異なるように選択
されていることになる。
【0066】これにより、励起光源53−2からの励起
光で、分散補償ファイバ52を励起して、前述の第1実
施形態と同じ原理により、ラマン増幅を生じさせること
ができる。従って、この実施形態においても、分散補償
ファイバ52を励起光源53−2からの1.47μm帯
域あるいは1.44μmまでの帯域の励起光で励起して
ラマン増幅を生じさせることにより、このラマン増幅に
よる分散補償ファイバの損失補償を行なうことができる
のである。
【0067】従って、本発明の光信号の増幅方法は、シ
リカ系光ファイバを所望の励起光で励起して、シリカ系
光ファイバで光信号をラマン増幅させ、ラマン増幅させ
た光信号を、希土類元素を添加したエルビウムドープフ
ァイバ(第一の光ファイバ)51によって増幅すること
になる。また、本発明の光信号の増幅方法は、シリカ系
光ファイバ内で光信号がラマン増幅されるように選択さ
れた波長の励起光でシリカ系光ファイバを励起し、シリ
カ系光ファイバと結合された希土類元素を添加したエル
ビウムドープファイバ51によって光信号を増幅するこ
とになる。
【0068】さらに、希土類ドープファイバ光増幅器の
利得の波長特性が希土類イオンによって決まってしまう
のに対して、ラマン光増幅器の利得の波長特性は励起波
長によって決まり、励起波長を変えればそのピーク値が
シフトするため、希土類ドープファイバ光増幅器の利得
の波長特性を補償するようにラマン増幅を行なう際の励
起波長を選択することができ、このようにすれば、広帯
域光増幅器を実現することができる。
【0069】即ち、ラマン増幅の場合も増幅帯域幅が存
在し、この利得の波長依存性を用いれば単なる分散補償
ファイバの損失補償だけでなくエルビウムドープファイ
バの増幅帯域を補いより広帯域化が図れるのである。換
言すれば、エルビウムドープファイバ増幅器の波長特性
は、図26,27に示すように、平坦ではないので、分
散補償ファイバを用いてラマン増幅させることにより、
上記エルビウムドープファイバ増幅器の波長特性の凹凸
を平坦化することができ、その結果、広帯域光増幅器を
実現することができ、多波長一括増幅(図27参照)を
行なう場合等に好適となるのである。
【0070】従って、この光ファイバ増幅器は、希土類
元素を添加したエルビウムドープファイバ51からな
り、波長に依存した利得特性有し、第1の波長帯域内の
光信号を増幅する希土類ドープファイバ光増幅部と、エ
ルビウムドープファイバ51に結合されたシリカ系光フ
ァイバを第2の波長帯域の励起光で励起して、前記希土
類ドープファイバ光増幅部の利得特性が補償されるよう
にシリカ系光ファイバで光信号をラマン増幅させるラマ
ン増幅用励起光源53−2とをそなえたことになる。
【0071】すなわち、本発明の光信号の増幅方法は、
希土類元素を添加したエルビウムドープファイバ(第一
の光ファイバ)51からなり、波長に依存した利得特性
で所定の波長帯域内の光信号を増幅し、エルビウムドー
プファイバ51に結合されたシリカ系光ファイバを所望
の励起光で励起して、前記光増幅部の利得特性が補償さ
れるようにシリカ系光ファイバで光信号をラマン増幅さ
せるのである。
【0072】なお、希土類ドープファイバであるエルビ
ウムドープファイバからなる希土類ドープファイバ光増
幅部が、低雑音指数を有する光増幅部として構成されて
もよい。また、図14に示す光ファイバ増幅器では、エ
ルビウムドープファイバからなる希土類ドープファイバ
光増幅部が前段増幅部として配設されるとともに、分散
補償ファイバからなるラマン光増幅部が後段増幅部とし
て配設されているが、これに限定されず、分散補償ファ
イバ又はシリカ系光ファイバからなるラマン光増幅部が
前段増幅部として配設されるとともに、エルビウムドー
プファイバからなる希土類ドープファイバ光増幅部が後
段増幅部として配設されてもよい(ラマン光増幅部がシ
リカ系光ファイバからなる場合は、1つの励起光源が、
シリカ系光ファイバ用励起光源及びエルビウムドープフ
ァイバ用励起光源を兼用することができる)。
【0073】すなわち、ラマン増幅用励起光源53−2
が、希土類ドープファイバ光増幅部の前段に設けられる
ように構成することもできる。さらに、励起光源53−
2は、例えば図23〜図25に示す励起光源53−2,
53−2′,53−2′′と同様に、2つの励起光源
と、これらの励起光源からの励起光について直交偏波合
成する偏波合成器とで構成されてもよく、励起光源とデ
ポラライザとを組み合わせて(励起光源とデポラライザ
とが励起光を無偏光化する手段として機能してい
る。)、励起光の無偏光化を行なうように(励起光を変
調する手段を有する。)構成されてもよく、変調を施さ
れた励起光を発生するように構成されてもよい。
【0074】なお、図23〜図25に示す励起光源53
−2,53−2′,53−2′′については、それぞれ
本発明の第9実施形態、本発明の第9実施形態の第1変
形例及び本発明の第9実施形態の第2変形例において説
明する。 (3)第3実施形態の説明 図15は本発明の第3実施形態を示すブロック図で、こ
の図15に示す光ファイバ増幅器は、入力側から順に、
アイソレータ65−1,光分波合波器64,エルビウム
ドープファイバ(希土類ドープファイバ)61,アイソ
レータ65−2,分散補償ファイバ62,アイソレータ
65−3が配設されている。そして、光分波合波器64
に、励起光源63が接続されている。
【0075】ここで、励起光源63は、例えば1.47
μm帯域(1.45〜1.49μm)の励起光を生じる
ものである。このような構成により、この図15に示す
光ファイバ増幅器では、励起光を光分波合波器64によ
りエルビウムドープファイバ61の一端から入射して、
エルビウムドープファイバ61を励起させ、増幅させる
が、エルビウムドープファイバ61の他端から残留励起
光が到達する。その後は、この残留励起光をアイソレー
タ65−2を介して分散補償ファイバ62へ供給して、
ラマン増幅を生じさせる。
【0076】このようにエルビウムドープファイバ,分
散補償ファイバに共通の励起光源を用いて、両ファイバ
での増幅が行なえるのは次のとおりである。即ち、1.
55μm帯の信号光をラマン増幅する際の励起波長帯は
エルビウムドープファイバ(EDF)の励起波長帯であ
る1.47μm帯(1.45〜1.49μm)であるか
らであり、従って、EDFを1.47μm帯の光で励起
した際の残留励起光パワーを用いて、ラマン増幅を行な
うことができるのである。これにより、エルビウムドー
プファイバ61で光増幅を行ないながら、分散補償ファ
イバ62の損失を補償できるのである。
【0077】これにより、前述の第7実施形態と同様
に、エルビウムドープファイバ増幅器の波長特性の凹凸
を平坦化して、広帯域光増幅器を実現することができ、
多波長一括増幅を行なう場合等に好適となるほか、励起
光源が1つで済むので、構造の簡素化及びコストの低廉
化にも寄与しうるのである。また、この場合も、入力部
あるいは入出力部に、アイソレータを設ける代わりに、
図39や図40に示すように、入力信号光が光サーキュ
レータを通じて入力されるとともに、出力信号光がこの
光サーキュレータを通じて出力されるように構成するこ
ともできる。
【0078】さらに、励起光源63は、2つの励起光源
と、これらの励起光源からの励起光について直交偏波合
成する偏波合成器とで構成されてもよく、励起光源とデ
ポラライザとを組み合わせて、励起光の無偏光化を行な
うように構成されてもよく、変調を施された励起光を発
生するように構成されてもよい。 (3−1)第3実施形態の第1変形例の説明 図16は本発明の第3実施形態の第1変形例を示すブロ
ック図で、この図16に示す光ファイバ増幅器は、入力
側から順に、アイソレータ65−1,光分波合波器64
−1,エルビウムドープファイバ(希土類ドープファイ
バ)61−1,アイソレータ65−2,分散補償ファイ
バ62,エルビウムドープファイバ(希土類ドープファ
イバ)61−2,光分波合波器64−2,アイソレータ
65−3が配設されている。そして、光分波合波器64
−1に、励起光源63−1が接続されるとともに、光分
波合波器64−2に、励起光源63−2が接続されてい
る。
【0079】ここで、励起光源63−1,63−2は、
共に例えば1.47μm帯域(1.45〜1.49μ
m)の励起光を生じるものである。このような構成によ
り、この図16に示す光ファイバ増幅器では、励起光を
光分波合波器64−1によりエルビウムドープファイバ
61−1の入力端から入射して、エルビウムドープファ
イバ61−1を励起させ、増幅させるが、このとき、エ
ルビウムドープファイバ61−1の他端からは残留励起
光が到達する。さらに、この残留励起光をアイソレータ
65−2を介して分散補償ファイバ62へ供給して、ラ
マン増幅を生じさせる。
【0080】また、励起光を光分波合波器64−2によ
りエルビウムドープファイバ61−2の出力端から入射
して、エルビウムドープファイバ61−2を励起させ、
増幅させることも行なわれるが、このとき、エルビウム
ドープファイバ61−2の入力端からはやはり残留励起
光が到達する。さらに、この残留励起光も分散補償ファ
イバ62へ供給して、ラマン増幅を生じさせる。
【0081】この場合は、分散補償ファイバ62は前後
のエルビウムドープファイバ61−1,61−2からの
残留励起光を用いてラマン増幅させているので、分散補
償ファイバ62による補償効果を大きくすることがで
き、構造の簡素化及びコストの低廉化をはかりながら、
広帯域光増幅器を実現することができる。また、この場
合も、入力部あるいは入出力部に、アイソレータを設け
る代わりに、図39や図40に示すように、入力信号光
が光サーキュレータを通じて入力されるとともに、出力
信号光がこの光サーキュレータを通じて出力されるよう
に構成することもできる。
【0082】さらに、分散補償ファイバ62用の励起光
源及び光分波合波器を設けることもできる。即ち、図8
と同様の要領で、0.98μm帯の励起光源133−1
〜133−3及び光分波合波器134−1〜134−3
用いて光ファイバ増幅器を構成するようにしてもよい。
【0083】なお、分散補償ファイバ62のかわりに、
シリカ系光ファイバを用いてもよい。 (3−2)第3実施形態の第2変形例の説明 図17は本発明の第3実施形態の第2変形例を示すブロ
ック図で、この図17に示す光ファイバ増幅器は、入力
側から順に、アイソレータ65−1,光分波合波器64
−1,エルビウムドープファイバ61−1,アイソレー
タ65−2,分散補償ファイバ62,光分波合波器64
−3,光フィルタ66,アイソレータ65−3,光分波
合波器64−4,エルビウムドープファイバ61−2,
光分波合波器64−5,アイソレータ65−4が配設さ
れている。そして、光分波合波器64−1に、励起光源
63−1が接続されるとともに、光分波合波器64−5
に、励起光源63−2が接続されている。
【0084】ここで、励起光源63−1,63−2は、
共に例えば1.47μm帯域(1.45〜1.49μ
m)の励起光を生じるものである。また、光分波合波器
64−3と64−4との間には、光フィルタ66,アイ
ソレータ65−3をそなえた光信号ラインと、励起光ラ
インとがパラレルに設けられる。
【0085】このような構成により、この図17に示す
光ファイバ増幅器では、励起光を光分波合波器64−1
によりエルビウムドープファイバ61−1の入力端から
入射して、エルビウムドープファイバ61−1を励起さ
せ、増幅させるが、このとき、エルビウムドープファイ
バ61−1の他端からは残留励起光が到達する。さら
に、この残留励起光をアイソレータ65−2を介して分
散補償ファイバ62へ供給して、ラマン増幅を生じさせ
る。
【0086】また、励起光を光分波合波器64−5によ
りエルビウムドープファイバ61−2の出力端から入射
して、エルビウムドープファイバ61−2を励起させ、
増幅させることも行なわれるが、このとき、エルビウム
ドープファイバ61−2の入力端からはやはり残留励起
光が到達する。さらに、この残留励起光も光分波合波器
64−4,64−3を介して、分散補償ファイバ62へ
供給して、ラマン増幅を生じさせる。
【0087】この場合も、分散補償ファイバ62は前後
のエルビウムドープファイバ61−1,61−2からの
残留励起光を用いてラマン増幅させているので、分散補
償ファイバ62による補償効果を大きくすることがで
き、構造の簡素化及びコストの低廉化をはかりながら、
広帯域光増幅器を実現することができる。また、この場
合も、入力部あるいは入出力部に、アイソレータを設け
る代わりに、図39や図40に示すように、入力信号光
が光サーキュレータを通じて入力されるとともに、出力
信号光がこの光サーキュレータを通じて出力されるよう
に構成することもできる。
【0088】さらに、分散補償ファイバ62用の励起光
源及び光分波合波器を設けることもできる。即ち、図8
と同様の要領で、0.98μm帯の励起光源133−1
〜133−3及び光分波合波器134−1〜134−3
を用いて光ファイバ増幅器を構成するようにしてもよ
い。
【0089】なお、分散補償ファイバ62のかわりに、
シリカ系光ファイバを用いてもよい。 (4)第4実施形態の説明 図18は本発明の第4実施形態を示すブロック図で、こ
の図18に示す光ファイバ増幅器は、入力側から順に、
アイソレータ75−1,エルビウムドープファイバ(希
土類ドープファイバ)71,分散補償ファイバ72,光
分波合波器74,アイソレータ75−2が配設されてい
る。そして、光分波合波器74に、励起光源73が接続
されている。
【0090】ここで、励起光源73は、例えば1.47
μm帯域(1.45〜1.49μm)の励起光を生じる
ものである。このような構成により、この図18に示す
光ファイバ増幅器では、励起光を光分波合波器74によ
り分散補償ファイバ72の出力側から入射して、ラマン
増幅を生じさせるとともに、この分散補償ファイバ72
からの残留励起光を、エルビウムドープファイバ71の
出力端から入射して、エルビウムドープファイバ71を
励起させ、信号光を増幅させる。
【0091】このように逆にラマン増幅の際の残留励起
光でエルビウムドープファイバ71を励起することによ
り、前述の第2実施形態と同様に、エルビウムドープフ
ァイバの波長特性の凹凸を平坦化して、広帯域光増幅器
を実現することができ、多波長一括増幅を行なう場合等
に好適となるほか、励起光源が1つで済むので、構造の
簡素化及びコストの低廉化にも寄与しうるのである。
【0092】なお、エルビウムドープファイバ,分散補
償ファイバに共通の励起光源を用いて、両ファイバでの
増幅が行なえる理由は、前述と同じである。この場合
も、入力部あるいは入出力部に、アイソレータを設ける
代わりに、図39や図40に示すように、入力信号光が
光サーキュレータを通じて入力されるとともに、出力信
号光がこの光サーキュレータを通じて出力されるように
構成することができる。
【0093】また、励起光源73は、2つの励起光源
と、これらの励起光源からの励起光について直交偏波合
成する偏波合成器とで構成されてもよく、励起光源とデ
ポラライザとを組み合わせて、励起光の無偏光化を行な
うように構成されてもよく、変調を施された励起光を発
生するように構成されてもよい。 (5)第5実施形態の説明 図19は本発明の第5実施形態を示すブロック図で、こ
の図19に示す光ファイバ増幅器は、入力側から順に、
アイソレータ84−1,光分波合波器83,エルビウム
(希土類元素)イオンをドープされた分散補償ファイバ
(以下、エルビウムドープ分散補償ファイバという)8
1,アイソレータ84−2が配設されている。そして、
光分波合波器83に、例えば1.47μm帯域(1.4
5〜1.49μm)や0.98μmの励起光を生じる励
起光源82が接続されている。
【0094】このような構成により、この図19に示す
光ファイバ増幅器では、励起光を光分波合波器83によ
りエルビウムドープ分散補償ファイバ81の一端から入
射して、このエルビウムドープ分散補償ファイバ81を
励起させ、信号光を増幅させる。このように分散補償フ
ァイバのコアにErイオンをドープすれば、励起光は分
散補償ファイバ81内で急速に減衰するために、ラマン
増幅も生じず、各微小区間で、分散補償ファイバ81の
損失を補償することになり、信号対雑音比を良好に保つ
ことが可能となる。
【0095】この場合も、入力部あるいは入出力部に、
アイソレータを設ける代わりに、図39や図40に示す
ように、入力信号光が光サーキュレータを通じて入力さ
れるとともに、出力信号光がこの光サーキュレータを通
じて出力されるように構成することができる。なお、励
起光源82は、2つの励起光源と、これらの励起光源か
らの励起光について直交偏波合成する偏波合成器とで構
成されてもよく、励起光源とデポラライザとを組み合わ
せて、励起光の無偏光化を行なうように構成されてもよ
く、変調を施された励起光を発生するように構成されて
もよい。
【0096】(6)第6実施形態の説明 図20は本発明の第6実施形態を示すブロック図で、こ
の図20に示す光ファイバ増幅器は、入力側から順に、
アイソレータ96−1,光分波合波器94,エルビウム
ドープファイバ(希土類ドープファイバ)91,アイソ
レータ96−2,光フィルタ95,分散補償ファイバ9
2が配設されている。そして、光分波合波器94に、例
えば1.47μm帯域(1.45〜1.49μm)の励
起光を生じる励起光源93が接続されている。
【0097】また、光フィルタ95は、エルビウムドー
プファイバ91から出てくる1.47μm帯域の残留励
起光を遮断するものである。このような構成により、こ
の図20に示す光ファイバ増幅器では、励起光を光分波
合波器94によりエルビウムドープファイバ91の一端
から入射して、エルビウムドープファイバ91を励起さ
せ、信号光を増幅させるが、このとき、エルビウムドー
プファイバ91の他端から残留励起光が到達する。そし
て、この残留励起光は、光フィルタ95により遮断され
る。
【0098】もし、不必要に1.47μm帯の光を分散
補償ファイバ92に通すとラマン増幅により、レベルダ
イヤ設計あるいは光増幅器の波長特性に擾乱を来すこと
になるから、この場合は、1.47μm帯の光が分散補
償ファイバ92に入力されるのを光フィルタ95により
遮断しているのである。従って、分散補償ファイバ92
は主として伝送路の分散を補償するために使用されるこ
とになる。
【0099】この場合も、入力部あるいは入出力部に、
アイソレータを設ける代わりに、図39や図40に示す
ように、入力信号光が光サーキュレータを通じて入力さ
れるとともに、出力信号光がこの光サーキュレータを通
じて出力されるように構成することができる。なお、励
起光源93は、2つの励起光源と、これらの励起光源か
らの励起光について直交偏波合成する偏波合成器とで構
成されてもよく、励起光源とデポラライザとを組み合わ
せて、励起光の無偏光化を行なうように構成されてもよ
く、変調を施された励起光を発生するように構成されて
もよい。
【0100】(7)第7実施形態の説明 図21は本発明の第7実施形態を示すブロック図で、こ
の図21に示す光ファイバ増幅器は、入力側から順に、
アイソレータ5−1,光分波合波器3−1,シリカをホ
ストとするエルビウムドープファイバ(希土類ドープフ
ァイバ)1,光分波合波器3−2,アイソレータ5−2
が配設されている。そして、光分波合波器3−1に、例
えば0.98μm帯域の励起光を生じる励起光源2−1
が接続されるとともに、光分波合波器3−2に、例えば
約1.44μmの励起光あるいは約1.46μmの励起
光を生じる励起光源2−2が接続されている。
【0101】ここで、光分波合波器3−1としてバルク
型ではなく融着型のものを使用するとともに、励起光源
2−1として光アイソレータ(光ISO)を内蔵しない
型のものを使用しているのは、1.55μm帯域の光信
号を増幅する際にエルビウムドープファイバ1で発生す
る1.55μm帯域の雑音光は、0.98μm帯域の励
起光を生じる励起光源2−1には戻らないからである
(以下の実施形態においても同様である)。
【0102】このような構成により、この図21に示す
光ファイバ増幅器では、0.98μm帯域の励起光を光
分波合波器3−1によりエルビウムドープファイバ1の
一端から入射して、エルビウムドープファイバ1を励起
させ、信号光を増幅させる。さらに、1.44μmの励
起光あるいは1.46μmの励起光を光分波合波器3−
2によりエルビウムドープファイバ1の出力端から入射
して、エルビウムドープファイバ1でラマン増幅させ
る。
【0103】なお、エルビウムドープファイバ1におい
ても、強い光を入力すると、ラマン増幅が生じることが
知られている。このように、シリカをホストとするエル
ビウムドープファイバ1を一般的な励起波長[例えば
0.98μm(1.47μmでもよい)]で増幅すると
ともに、〜1.44μmでラマン増幅することにより、
エルビウムドープファイバの1.54μm帯の利得のく
ぼみ(図26参照)を平坦化することができ、また、〜
1.46μmでラマン増幅することにより、1.57μ
m付近のエルビウムドープファイバの利得減少(図26
参照)を補ってより特性を平坦化して広帯域化を実現で
きる。
【0104】この場合も、入力部あるいは入出力部に、
アイソレータを設ける代わりに、図39や図40に示す
ように、入力信号光が光サーキュレータを通じて入力さ
れるとともに、出力信号光がこの光サーキュレータを通
じて出力されるように構成することができる。 (8)第8実施形態の説明 図22は本発明の第8実施形態を示すブロック図で、こ
の図22に示す光ファイバ増幅器は、入力側から順に、
アイソレータ144−1,分散補償ファイバ141,偏
向保持型光分波合波器143,アイソレータ144−2
が配設されている。そして、光分波合波器143に、偏
波合成型励起光源142が接続されている。
【0105】ここで、励起光源142は、2つの励起光
源142A,142Bと、これらの励起光源142A,
142Bからの励起光について直交偏波合成する偏波合
成器(PBS)142Cとで構成されている。そして、
励起光源142A,142Bは共に等しい励起光パワー
を有し、共に例えば1.45〜1.49μm(または
1.45〜1.48μm)の励起光を出力するものであ
る。
【0106】なお、光分波合波器143としては光学膜
型のものが使用され、偏光状態を保持して光の合波或い
は分波を行なえるようになっている。このような構成に
より、この図22に示す光ファイバ増幅器では、直交偏
波合成された励起光を光分波合波器143により分散補
償ファイバ141の出力端から入射して、分散補償ファ
イバ141で効果的にラマン増幅を生じさせる。そし
て、このラマン増幅により、分散補償ファイバの損失補
償を行なうことができるのである。
【0107】この場合も、入力部あるいは入出力部に、
アイソレータを設ける代わりに、図39や図40に示す
ように、入力信号光が光サーキュレータを通じて入力さ
れるとともに、出力信号光がこの光サーキュレータを通
じて出力されるように構成することができる。また、分
散補償ファイバ141のかわりに、シリカ系光ファイバ
を用いることもできる。
【0108】さらに、励起光源142は、例えば図2
4,図25に示す励起光源53−2′,53−2′′と
同様に、励起光源とデポラライザとを組み合わせて、励
起光の無偏光化を行なうように構成されてもよく、変調
を施された励起光を発生するように構成されてもよい。
なお、図24,図25に示す励起光源53−2′,53
−2′′については、それぞれ本発明の第9実施形態の
第1変形例及び本発明の第9実施形態の第2変形例にお
いて説明する。
【0109】(9)第9実施形態の説明 図23は本発明の第9実施形態を示すブロック図で、こ
の図23に示す光ファイバ増幅器は、入力側から順に、
アイソレータ55−1,光分波合波器54−1,エルビ
ウムドープファイバ(希土類ドープファイバ)51,ア
イソレータ55−2,分散補償ファイバ52,偏光保持
型光分波合波器54−2,アイソレータ55−3が配設
されている。そして、光分波合波器54−1に、励起光
源53−1が接続されるとともに、光分波合波器54−
2に、偏波合成型励起光源53−2が接続されている。
【0110】ここで、励起光源53−1は例えば0.9
8μmの励起光を出力するものであり、励起光源53−
2は、2つの励起光源53−2A,53−2Bと、これ
らの励起光源53−2A,53−2Bからの励起光につ
いて直交偏波合成する偏波合成器(PBS)53−2C
とで構成されている。そして、この場合も、励起光源5
3−2A,53−2Bは共に等しい励起光パワーを有
し、共に例えば1.45〜1.49μm(または1.4
5〜1.48μm)の励起光を出力するものである。
【0111】なお、光分波合波器54−1としては、偏
波保持の機能のない融着型のものが使用される一方、光
分波合波器54−2としては、光学膜型のものが使用さ
れ、偏光状態を保持して光の合波或いは分波を行なえる
ようになっている。このような構成により、この図23
に示す光ファイバ増幅器では、励起光源53−1からの
励起光は光分波合波器54−1からエルビウムドープフ
ァイバ51の一端から信号光とともに入射される。これ
により、エルビウムドープファイバ51で信号光の増幅
が行なわれる。
【0112】また、直交偏波合成するされた励起光が光
分波合波器54−2により分散補償ファイバ52の出力
端から入射して、分散補償ファイバ52で効果的にラマ
ン増幅を生じさせる。そして、このラマン増幅により、
分散補償ファイバ52の損失補償を行なう。このように
しても、前述の第8実施形態と同様の効果ないし利点が
得られる。
【0113】この場合も、入力部あるいは入出力部に、
アイソレータを設ける代わりに、図39や図40に示す
ように、入力信号光が光サーキュレータを通じて入力さ
れるとともに、出力信号光がこの光サーキュレータを通
じて出力されるように構成することができる。さらに、
エルビウムドープファイバからなる希土類ドープファイ
バ光増幅部が、低雑音指数を有する光増幅部として構成
されてもよく、分散補償ファイバからなるラマン光増幅
部が、前段増幅部として配設されるとともに、エルビウ
ムドープファイバからなる希土類ドープファイバ光増幅
部が後段増幅部として配設されてもよい。
【0114】(9−1)第9実施形態の第1変形例の説
明 図24は本発明の第9実施形態の第1変形例を示すブロ
ック図で、この図24に示す光ファイバ増幅器は、入力
側から順に、アイソレータ55−1,光分波合波器54
−1,エルビウムドープファイバ(希土類ドープファイ
バ)51,アイソレータ55−2,分散補償ファイバ5
2,偏光保持型光分波合波器54−2,アイソレータ5
5−3が配設されている。そして、光分波合波器54−
1に、励起光源53−1が接続されるとともに、光分波
合波器54−2に、無偏光偏波合成型励起光源53−
2′が接続されている。
【0115】ここで、励起光源53−1は例えは0.9
8μmの励起光を出力するものであり、励起光源53−
2′は、1つの励起光源53−2A′と、この励起光を
デポラライズ(無偏光化)するデポラライザ53−2
B′とで構成されている。ここで、デポラライザ53−
2B′は、分散補償ファイバ52からなるラマン光増幅
器における偏光依存性を低減させるものであり、励起光
源53−2A′からの励起光を分波する偏波保持カプラ
53−2E′と、偏波保持カプラ53−2E′で分波さ
れた励起光及び遅延線によって遅延させられた励起光に
ついて直交偏波合成する偏波合成器(PBS)53−2
C′とで構成されている。
【0116】そして、この場合も、励起光源53−2
A′は、例えば1.45〜1.49μm(または1.4
5〜1.48μm)の励起光を出力するものである。な
お、光分波合波器54−1としても、偏波保持の機能の
ない融着型のものが使用される一方、光分波合波器54
−2としても、光学膜型のものが使用され、偏光状態を
保持して光の合波或いは分波を行なえるようになってい
る。
【0117】このような構成により、この図24に示す
光ファイバ増幅器では、励起光源53−1からの励起光
は光分波合波器54−1からエルビウムドープファイバ
51の一端から信号光とともに入射される。これによ
り、エルビウムドープファイ51で信号光の増幅が行な
われる。また、無偏光化された励起光が光分波合波器5
4−2により分散補償ファイバ52の出力端から入射し
て、分散補償ファイバ52で効果的にラマン増幅を生じ
させる。そして、このラマン増幅により、分散補償ファ
イバ52の損失補償を行なう。
【0118】このようにすれば、分散補償ファイバ52
における偏光依存性を低減しながら、前述の第9実施形
態と同様の効果ないし利点を得ることができる。この場
合も、入力部あるいは入出力部に、アイソレータを設け
る代わりに、図39や図40に示すように、入力信号光
が光サーキュレータを通じて入力されるとともに、出力
信号光がこの光サーキュレータを通じて出力されるよう
に構成することができる。
【0119】さらに、エルビウムドープファイバからな
る希土類ドープファイバ光増幅部が、低雑音指数を有す
る光増幅部として構成されてもよく、分散補償ファイバ
からなるラマン光増幅部が、前段増幅部として配設され
るとともに、エルビウムドープファイバからなる希土類
ドープファイバ光増幅部が後段増幅部として配設されて
もよい。
【0120】(9−2)第9実施形態の第2変形例の説
明 図25は本発明の第9実施形態の第2変形例を示すブロ
ック図で、この図25に示す光ファイバ増幅器は、入力
側から順に、アイソレータ55−1,光分波合波器54
−1,エルビウムドープファイバ(希土類ドープファイ
バ)51,アイソレータ55−2,分散補償ファイバ5
2,偏光保持型光分波合波器54−2,アイソレータ5
5−3が配設されている。そして、光分波合波器54−
1に、励起光源53−1が接続されるとともに、光分波
合波器54−2に、変調偏波合成型励起光源53−
2′′が接続されている。
【0121】ここで、励起光源53−1は例えは0.9
8μmの励起光を出力するものであり、励起光源53−
2′′は、2つの励起光源53−2A′′,53−2
B′′と、これらの励起光源53−2A′′,53−2
B′′からの励起光について直交偏波合成する偏波合成
器(PBS)53−2C′′と、各励起光源53−2
A′′,53−2B′′に対して数百kHz〜1MHz
の変調を施す変調器53−2D′′とで構成されてい
る。
【0122】そして、この場合も、励起光源53−2
A′′,53−2B′′は共に等しい励起光パワーを有
し、共に例えば1.45〜1.49μm(または1.4
5〜1.48μm)の励起光を出力するものである。な
お、光分波合波器54−1としても、偏波保持の機能の
ない融着型のものが使用される一方、光分波合波器54
−2としても、光学膜型のものが使用され、偏光状態を
保持して光の合波或いは分波を行なえるようになってい
る。
【0123】このような構成により、この図25に示す
光ファイバ増幅器では、励起光源53−1からの励起光
は光分波合波器54−1からエルビウムドープファイバ
51の一端から信号光とともに入射される。これによ
り、エルビウムドープファイ51で信号光の増幅が行な
われる。また、変調されそのスペクトルが数百kHz以
上になっており、且つ直交偏波合成された励起光(この
励起光のスペクトル線幅を広げることができる)が光分
波合波器54−2により分散補償ファイバ52の出力端
から入射して、分散補償ファイバ52で効果的にラマン
増幅を生じさせる。そして、このラマン増幅により、分
散補償ファイバの損失補償を行なう。
【0124】このようにすれば、誘導ブリルアン散乱の
しきい値を高め、有害な非線型効果を抑制しながら、前
述の第9実施形態と同様の効果ないし利点を得ることが
できる。この場合も、入力部あるいは入出力部に、アイ
ソレータを設ける代わりに、図39や図40に示すよう
に、入力信号光が光サーキュレータを通じて入力される
とともに、出力信号光がこの光サーキュレータを通じて
出力されるように構成することができる。
【0125】さらに、エルビウムドープファイバからな
る希土類ドープファイバ光増幅部が、低雑音指数を有す
る光増幅部として構成されてもよく、分散補償ファイバ
からなるラマン光増幅部が、前段増幅部として配設され
るとともに、エルビウムドープファイバからなる希土類
ドープファイバ光増幅部が後段増幅部として配設されて
もよい。
【0126】(10)第10実施形態の説明 図28は本発明の第10実施形態を示すブロック図で、
この図28に示す光ファイバ増幅器は、入力側から順
に、アイソレータ125−1,光分波合波器124−
1,エルビウムドープファイバ(希土類ドープファイ
バ)121−1,アイソレータ125−2,シリカ系光
ファイバ122,エルビウムドープファイバ(希土類ド
ープファイバ)121−2,光分波合波器124−3,
アイソレータ125−3が配設されている。そして、光
分波合波器124−1,124−3に、例えば1.47
μ帯域(1.45〜1.49μm)の励起光を生じる励
起光源123−1,123−3が接続されている。
【0127】ここで、シリカ系光ファイバ122は、励
起波長により増幅周波数帯域が変えることができるラマ
ン光増幅器として機能するものであり、その帯域特性は
ホストガラスのシリカとコアのドープ材料及び濃度によ
って決まる。また、エルビウムドープファイバ121−
1,121−2は、増幅周波数帯域とその帯域特性がホ
ストガラスとコアのドープ材料によって決まる希土類ド
ープファイバ光増幅器として機能するものである。
【0128】本実施形態におけるシリカ系光ファイバ1
22のモードフィールド径は小さくされており、シリカ
系光ファイバ122からなるラマン光増幅器の雑音指数
が、エルビウムドープファイバ121−1,121−2
からなる希土類ドープファイバ光増幅器より大きい場合
には、前段増幅部に希土類ドープファイバ光増幅器を用
いるとともに、中段増幅部にラマン光増幅器を用い、更
に、信号光パワーが大きい後段増幅部には希土類ドープ
ファイバ光増幅器を用いて、これらを縦続的に接続する
ことにより、低雑音で且つより平坦な帯域特性あるいは
広い増幅周波数帯域を有する光ファイバ増幅器を実現し
ているのである。
【0129】即ち、低雑音指数を有する希土類ドープフ
ァイバ光増幅器(1.47μm帯励起によるエルビウム
ドープファイバ光増幅器など)を前段増幅部に用いて、
極小の信号光を低雑音な状態で増幅するのであり、ま
た、信号対雑音比(SNR)を劣化させる非線形効果
(ここで、非線形効果とは、信号光の自己位相変調(Se
lf-Phase Modulation,SPM )、四光子混合(Four Wave
Mixing,FWM)、相互位相変調(Cross-Phase Modulatio
n,XPM)などの信号対雑音比(SNR)を劣化させるも
のである)の影響を低減するために、信号光パワーが小
さいシリカ系光ファイバを用いたラマン光増幅器を中段
増幅部に用いているのである。
【0130】このような構成により、この図28に示す
光ファイバ増幅器では、励起光を光分波合波器124−
1によりエルビウムドープファイバ121−1の一端か
ら入射して、エルビウムドープファイバ121−1を励
起させ、信号光を増幅させるとともに、このとき生じる
残留励起光により、シリカ系光ファイバ122を励起さ
せ、分散補償ファイバと同様に、ラマン増幅させる。
【0131】さらに、励起光を光分波合波器124−3
によりエルビウムドープファイバ121−2の出力端か
ら入射して、エルビウムドープファイバ121−2を励
起させ、信号光を増幅させるとともに、このとき生じる
残留励起光により、シリカ系光ファイバ122を励起さ
せ、ラマン増幅させる。このように、図28に示す光フ
ァイバ増幅器において、1.47μm帯の励起光源12
3−1,123−3を用いることにより、エルビウムド
ープファイバ121−1,121−2及びシリカ系光フ
ァイバ122のいずれをも励起することができ、これに
より、図7に示す光ファイバ増幅器における励起光源1
23−2を削減することができ、光ファイバ増幅器の簡
素化及び励起光パワーの効率化を図ることができる。
【0132】この場合も、入力部あるいは入出力部に、
アイソレータを設ける代わりに、図39や図40に示す
ように、入力信号光が光サーキュレータを通じて入力さ
れるとともに、出力信号光がこの光サーキュレータを通
じて出力されるように構成することができる。なお、シ
リカ系光ファイバ122とエルビウムドープファイバ1
21−2との間にアイソレータを設けるようにしてもよ
い。
【0133】また、シリカ系光ファイバ122用の励起
光源及び光分波合波器を設けることもできる。即ち、図
7と同様の要領で、0.98μm帯の励起光源123−
1〜123−3及び光分波合波器124−1〜124−
3を用いて光ファイバ増幅器を構成するようにしてもよ
い。
【0134】なお、シリカ系光ファイバ122のかわり
に、分散補償ファイバを用いてもよい。 (10)第10実施形態の変形例の説明 図29は本発明の第10実施形態の変形例を示すブロッ
ク図で、この図29に示す光ファイバ増幅器は、入力側
から順に、アイソレータ125−1,光分波合波器12
4−1,エルビウムドープファイバ(希土類ドープファ
イバ)121−1,アイソレータ125−2,シリカ系
光ファイバ122,光フィルタ126,エルビウムドー
プファイバ(希土類ドープファイバ)121−2,光分
波合波器124−3,アイソレータ125−3が配設さ
れている。そして、光分波合波器124−1,124−
3に、それぞれ偏波合成型励起光源123−1′,12
3−3′が接続されている。
【0135】ここで、励起光源123−1′は、2つの
励起光源123−1A′,123−1B′と、これらの
励起光源123−1A′,123−1B′からの励起光
について直交偏波合成する偏波合成器(PBS)123
−1C′とで構成されており、励起光源123−1
A′,123−1B′は共に等しい励起光パワーを有
し、共に例えば1.45〜1.49μm(または1.4
5〜1.48μm)の励起光を出力するものである。
【0136】また、励起光源123−3′は、2つの励
起光源123−3A′,123−3B′と、これらの励
起光源123−3A′,123−3B′からの励起光に
ついて直交偏波合成する偏波合成器(PBS)123−
3C′とで構成されているが、単に励起光パワーを増加
させるために直交偏波合成した励起光源であるため、励
起光源123−3A′,123−3B′の励起波長及び
励起光パワーは異なっていてもよい。
【0137】さらに、シリカ系光ファイバ122内でも
直交偏波合成した励起光の無偏光状態が保たれるよう
に、エルビウムドープファイバ121−1及びシリカ系
光ファイバ122はしっかりとボビン等に固定されてい
るか、筐体の中に納められることにより、外気の影響等
を受けないようになっている。なお、アイソレータ12
5−1〜125−3は、偏波無依存型の光アイソレータ
であり、光フィルタ126は、エルビウムドープファイ
バ121−1で発生した1.535μm近傍のASEピ
ークを除去あるいは平坦化する光フィルタであり、省略
することもできる。
【0138】このような構成により、この図29に示す
光ファイバ増幅器では、1.47μm帯域の励起光を光
分波合波器124−1によりエルビウムドープファイバ
121−1の一端から入射して、エルビウムドープファ
イバ121−1を励起させ、信号光を増幅させるととも
に、このとき生じる残留励起光により、シリカ系光ファ
イバ122を励起させ、ラマン増幅させる。
【0139】さらに、1.47μmの励起光を光分波合
波器124−3によりエルビウムドープファイバ121
−2の出力端から入射して、エルビウムドープファイバ
121−2を励起させ、増幅させるとともに、このとき
生じる残留励起光により、シリカ系光ファイバ122を
励起させ、ラマン増幅させる。このように、図29に示
す光ファイバ増幅器において、1.47μm帯の励起光
源123−1′,123−3′を用いることにより、エ
ルビウムドープファイバ121−1,121−2及びシ
リカ系光ファイバ122のいずれをも励起することがで
き、これにより、図7に示す光ファイバ増幅器における
励起光源123−2を削減することができ、光ファイバ
増幅器の簡素化及び励起光パワーの効率化を図ることが
できる。
【0140】また、この場合も、入力部あるいは入出力
部に、アイソレータを設ける代わりに、図39や図40
に示すように、入力信号光が光サーキュレータを通じて
入力されるとともに、出力信号光がこの光サーキュレー
タを通じて出力されるように構成することができる。さ
らに、シリカ系光ファイバ122用の励起光源及び光分
波合波器を設けることもできる。
【0141】即ち、図7と同様の要領で、0.98μm
帯の励起光源123−1〜123−3及び光分波合波器
124−1〜124−3用いて光ファイバ増幅器を構成
するようにしてもよい。即ち、図7と同様の要領で、
0.98μm帯の励起光源123−1〜123−3及び
光分波合波器124−1〜124−3を用いて光ファイ
バ増幅器を構成するようにしてもよい。
【0142】なお、シリカ系光ファイバ122とエルビ
ウムドープファイバ121−2との間にアイソレータを
設けるようにしてもよい。また、シリカ系光ファイバ1
22のかわりに、分散補償ファイバを用いてもよい。 (11)第11実施形態の説明 図30は本発明の第11実施形態を示すブロック図で、
この図30に示す光ファイバ増幅器は、入力側から順
に、アイソレータ115−1,光分波合波器114−
1,エルビウムドープファイバ(希土類ドープファイ
バ)111,アイソレータ115−2,シリカ系光ファ
イバ112,偏光保持型光分波合波器114−2,アイ
ソレータ115−3が配設されている。そして、光分波
合波器114−1に、励起光源113−1が接続される
とともに、光分波合波器114−2に、偏波合成型励起
光源113−2が接続されている。
【0143】そこで、図30に示す光ファイバ増幅器で
は、これらの希土類ドープファイバ光増幅器とラマン光
増幅器とを用いて互いに補償して、より平坦な帯域特性
あるいは広い増幅周波数帯域を得ることができるように
しているのであり、低雑音指数を有する希土類ドープフ
ァイバ光増幅器(0.98μm帯励起あるいは1.47
μm帯励起によるエルビウムドープファイバ光増幅器な
ど)を前段増幅部に用いるとともに、後段増幅部にシリ
カ系光ファイバからなるラマン光増幅器を用いて、これ
らを縦続的に接続することにより、光ファイバ増幅器が
低雑音特性を有するより平坦な帯域特性あるいは広い増
幅周波数帯域を有するようになっている。
【0144】即ち、ラマン光増幅器の雑音指数が希土類
ドープファイバ光増幅器のものより大きい場合には、前
段増幅部に希土類ドープファイバ光増幅器を用いるとと
もに、後段増幅部にラマン光増幅器を用いて、これらを
縦続的に接続することにより、低雑音な光ファイバ増幅
器を実現しているのである。さらに、励起光源113−
1は例えば0.98μmの励起光を出力するものであ
り、励起光源113−2は、2つの励起光源113−2
A,113−2Bと、これらの励起光源113−2A,
113−2Bからの励起光について直交偏波合成する偏
波合成器(PBS)113−2Cとで構成されている。
【0145】そして、この場合も、励起光源113−2
A,113−2Bは共に等しい励起光パワーを有し、共
に例えば1.45〜1.49μm(または1.45〜
1.48μm)の励起光を出力するものである。なお、
光分波合波器114−1としては、偏波保持の機能のな
い融着型のものが使用される一方、光分波合波器114
−2としては、光学膜型のものが使用され、偏光状態を
保持して光の合波或いは分波を行なえるようになってい
る。
【0146】このような構成により、この図30に示す
光ファイバ増幅器では、励起光源113−1からの励起
光は光分波合波器114−1からエルビウムドープファ
イバ111の一端から信号光とともに入射される。これ
により、エルビウムドープファイ111で信号光の増幅
が行なわれる。また、直交偏波合成された励起光が光分
波合波器114−2によりシリカ系光ファイバ112の
出力端から入射して、シリカ系光ファイバ112で効果
的にラマン増幅を生じさせる。そして、このラマン増幅
により、シリカ系光ファイバ112の損失補償を行な
う。
【0147】このようにしても、前述の第9実施形態と
同様の効果ないし利点が得られる。この場合も、入力部
あるいは入出力部に、アイソレータを設ける代わりに、
図39や図40に示すように、入力信号光が光サーキュ
レータを通じて入力されるとともに、出力信号光がこの
光サーキュレータを通じて出力されるように構成するこ
とができる。
【0148】なお、1.47μm帯域の励起光を生じる
励起光源を設けて、この励起光源が、シリカ系光ファイ
バ用励起光源及びエルビウムドープファイバ用励起光源
を兼用するようにしてもよい。また、ラマン光増幅器に
よって高い出力が得られない場合には、入力側の増幅部
(前段増幅部)にシリカ系光ファイバ又は分散補償ファ
イバからなるラマン光増幅器を用いるとともに、出力側
の増幅部(後段増幅部)にエルビウムドープファイバか
らなる希土類ドープファイバ光増幅器を用いて、これら
を縦列的に接続する。
【0149】特に、ラマン光増幅器用励起光源の励起波
長を約1.44μmとすると、希土類ドープファイバ光
増幅器における約1.54μm近傍に生じる利得の窪み
をラマン光増幅によって補償することができ、また、ラ
マン光増幅器用励起光源の励起波長を約1.46μmと
すると、希土類ドープファイバ光増幅器における約1.
57μmより長波長側で生じる利得の減少をラマン光増
幅によって補償することができ、これにより、光ファイ
バ増幅器の更なる帯域特性の平坦化あるいは高帯域化が
可能となる。
【0150】さらに、シリカ系光ファイバ又は分散補償
ファイバを用いたラマン光増幅器の利得が生じはじめる
励起光パワー(しきい値励起光パワー)を低減するた
め、モードフィールド径を小さくしたシリカ系光ファイ
バを用いるとともに、このモードフィールド径を小さく
したがゆえに大きくなった非線形効果の影響を低減する
ために、信号光パワーが小さい入力側の増幅部(前段増
幅部)にシリカ系光ファイバからなるラマン光増幅器を
用いるとともに、信号光パワーが大きい出力側の増幅部
(後段増幅部)にエルビウムドープファイバからなる希
土類ドープファイバ光増幅器を用いて、これらを縦列的
に接続することにより、光ファイバ増幅器が更に平坦な
帯域特性あるいは広い増幅周波数帯域を有するようにす
ることもできる。
【0151】(11−1)第11実施形態の第1変形例
の説明 図31は本発明の第11実施形態の第1変形例を示すブ
ロック図で、この図31に示す光ファイバ増幅器は、入
力側から順に、アイソレータ115−1,光分波合波器
114−1,エルビウムドープファイバ(希土類ドープ
ファイバ)111,アイソレータ115−2,シリカ系
光ファイバ112,偏光保持型光分波合波器114−
2,アイソレータ115−3が配設されている。そし
て、光分波合波器114−1に、励起光源113−1が
接続されるとともに、光分波合波器114−2に、無偏
光偏波合成型励起光源113−2′が接続されている。
【0152】ここで、励起光源113−1は例えは0.
98μmの励起光を出力するものであり、励起光源11
3−2′は、1つの励起光源113−2A′と、この励
起光をデポラライズ(励起光を無偏光化する手段)する
デポラライザ113−2B′とで構成されている。ま
た、デポラライザ113−2B′は、シリカ系光ファイ
バ112からなるラマン光増幅器における偏光依存性を
低減させるものであり、励起光源113−2A′からの
励起光を分波する偏波保持カプラ113−2E′と、偏
波保持カプラ113−2E′で分波された励起光及び遅
延線によって遅延させられた励起光について直交偏波合
成する偏波合成器(PBS)113−2C′とで構成さ
れている。
【0153】そして、この場合も、励起光源113−2
A′は、例えば1.45〜1.49μm(または1.4
5〜1.48μm)の励起光を出力するものである。な
お、光分波合波器114−1としても、偏波保持の機能
のない融着型のものが使用される一方、光分波合波器1
14−2としても、光学膜型のものが使用され、偏光状
態を保持して光の合波或いは分波を行なえるようになっ
ている。
【0154】このような構成により、この図31に示す
光ファイバ増幅器では、励起光源113−1からの励起
光は光分波合波器114−1からエルビウムドープファ
イバ111の一端から信号光とともに入射される。これ
により、エルビウムドープファイ111で信号光の増幅
が行なわれる。また、無偏光化された励起光が光分波合
波器114−2によりシリカ系光ファイバ112の出力
端から入射して、シリカ系光ファイバ112で効果的に
ラマン増幅を生じさせる。そして、このラマン増幅によ
り、シリカ系光ファイバ112の損失補償を行なう。
【0155】このようにすれば、シリカ系光ファイバ1
12における偏光依存性を低減しながら、前述の第11
実施形態と同様の効果ないし利点を得ることができる。
この場合も、入力部あるいは入出力部に、アイソレータ
を設ける代わりに、図39や図40に示すように、入力
信号光が光サーキュレータを通じて入力されるととも
に、出力信号光がこの光サーキュレータを通じて出力さ
れるように構成することができる。
【0156】なお、1.47μm帯域の励起光を生じる
励起光源を設けて、この励起光源が、シリカ系光ファイ
バ用励起光源及びエルビウムドープファイバ用励起光源
を兼用するようにしてもよい。 (11−2)第11実施形態の第2変形例の説明 図32は本発明の第11実施形態の第2変形例を示すブ
ロック図で、この図32に示す光ファイバ増幅器は、入
力側から順に、アイソレータ115−1,光分波合波器
114−1,エルビウムドープファイバ(希土類ドープ
ファイバ)111,アイソレータ115−2,シリカ系
光ファイバ112,偏光保持型光分波合波器114−
2,アイソレータ115−3が配設されている。そし
て、光分波合波器114−1に、励起光源113−1が
接続されるとともに、光分波合波器114−2に、変調
偏波合成型励起光源113−2′′が接続されている。
【0157】ここで、励起光源113−1は例えは0.
98μmの励起光を出力するものであり、励起光源11
3−2′′は、2つの励起光源113−2A′′,11
3−2B′′と、これらの励起光源113−2A′′,
113−2B′′からの励起光について直交偏波合成す
る偏波合成器(PBS)113−2C′′と、各励起光
源113−2A′′,113−2B′′に対して数百k
Hz〜1MHzの変調を施す変調器113−2D′′と
で構成されている。
【0158】そして、この場合も、励起光源113−2
A′′,113−2B′′は共に等しい励起光パワーを
有し、共に例えば1.45〜1.49μm(または1.
45〜1.48μm)の励起光を出力するものである。
なお、光分波合波器114−1としても、偏波保持の機
能のない融着型のものが使用される一方、光分波合波器
114−2としても、光学膜型のものが使用され、偏光
状態を保持して光の合波或いは分波を行なえるようにな
っている。
【0159】このような構成により、この図32に示す
光ファイバ増幅器では、励起光源113−1からの励起
光は光分波合波器114−1からエルビウムドープファ
イバ111の一端から信号光とともに入射される。これ
により、エルビウムドープファイ111で増幅が行なわ
れる。また、変調されそのスペクトルが数百kHz以上
になっており、且つ直交偏波合成された励起光(この励
起光のスペクトル線幅を広げることができる)が光分波
合波器114−2によりシリカ系光ファイバ112の出
力端から入射して、シリカ系光ファイバ112で効果的
にラマン増幅を生じさせる。そして、このラマン増幅に
より、シリカ系光ファイバ112の損失補償を行なう。
【0160】このようにすれば、誘導ブリルアン散乱の
しきい値を高め、有害な非線型効果を抑制しながら、前
述の第11実施形態と同様の効果ないし利点を得ること
ができる。この場合も、入力部あるいは入出力部に、ア
イソレータを設ける代わりに、図39や図40に示すよ
うに、入力信号光が光サーキュレータを通じて入力され
るとともに、出力信号光がこの光サーキュレータを通じ
て出力されるように構成することができる。
【0161】なお、1.47μm帯域の励起光を生じる
励起光源を設けて、この励起光源が、シリカ系光ファイ
バ用励起光源及びエルビウムドープファイバ用励起光源
を兼用するようにしてもよい。 (12)第12実施形態の説明 図35は本発明の第12実施形態を示すブロック図で、
この図35に示す光ファイバ増幅器は、入力側から順
に、アイソレータ65−1,光分波合波器64,エルビ
ウムドープファイバ(希土類ドープファイバ増幅部)6
1,分散補償ファイバ62(光ファイバ減衰部),アイ
ソレータ65−3が配設されている。そして、光分波合
波器64に、励起光源63が接続されている。
【0162】ここで、励起光源63は、例えば1.47
μm帯域(1.45〜1.49μm)の励起光を生じる
ものである。また、利得が高い希土類ドープファイバ光
増幅器では、光増幅を行なう際に不要な発振が生じるこ
とがあり、このように不要な発振が生じた場合には、希
土類ドープファイバ光増幅器が不安定に動作する。
【0163】例えば、エルビウムドープファイバ光増幅
器では、光増幅を行なう際に、1.53〜1.57μm
の自然放出光(ASE)が発生するが、このASEはエ
ルビウムドープファイバ光増幅器内の反射点で反射を繰
り返すため、不要な発振が生じることがある。特に、多
波長一括増幅用に調整されたエルビウムドープファイバ
光増幅器(即ち、励起率が高いエルビウムドープファイ
バ光増幅器)では、1.53μm付近の利得が高いた
め、この波長で不要な発振が生じやすく、このように不
要な発振が生じた場合には、エルビウムドープファイバ
光増幅器が不安定に動作する。
【0164】このような不安定動作を抑制するために
は、信号光を損失(減衰)させる媒体(これを損失媒体
という)を設けることが有効である(この原理について
は後述する)。図35に示すような光ファイバ増幅器で
は、エルビウムドープファイバ61を介して入射された
残留励起光により分散補償ファイバ62を励起して、こ
の分散補償ファイバ62での信号光の損失(減衰)を補
償するようになっているが、実際には、全ての損失を補
償することは困難であり、ある程度の損失が残るため、
分散補償ファイバ62が損失媒体として機能することと
なる。
【0165】ここで、損失媒体を設けることによる不安
定動作の抑制の原理を説明する。一般に、エルビウムド
ープファイバの利得をGとし、エルビウムドープファイ
バの両端(前端および後端)での反射率をそれぞれR
1,R2(ここで、反射率R1はエルビウムドープファ
イバの前端より前段にある全ての部品からの反射の反射
率であり、反射率R2はエルビウムドープファイバの後
端より後段にある全ての部品からの反射の反射率であ
る)としてR1とR2の幾何平均をR〔R=(R1R
2)1/2〕とすると、GRをエルビウムドープファイバ
の動作の安定度の目安とすることができる。GRが大き
いとエルビウムドープファイバは不安定に動作し、特
に、GRが1以上のときエルビウムドープファイバでは
発振が生じる。このため、GRが小さくなるようにする
必要があり、具体的には、GRは0.02以下が目安と
なる。
【0166】図35に示すように、エルビウムドープフ
ァイバ61(このエルビウムドープファイバ61の利得
をGとする)の後段(信号光の出力側)に、分散補償フ
ァイバ62〔この分散補償ファイバ62の損失をη(0
≦η≦1)とする〕を、例えば融着接続することにより
設けると、エルビウムドープファイバ61と分散補償フ
ァイバ62との間に境界Aが生じる。
【0167】このときは、図35に示すように、エルビ
ウムドープファイバ61の後端での反射率をR1,分散
補償ファイバ62の前端での反射率をR2(ここで、反
射率R1はエルビウムドープファイバ61の前端より前
段にある全ての部品からの反射の反射率であり、反射率
R2は分散補償ファイバ62の後端より後段にある全て
の部品からの反射の反射率である)とする。また、エル
ビウムドープファイバ61と分散補償ファイバ62との
境界Aでの屈折率差によって生じる反射の反射率をRA
(RA≪R1,R2;損失媒体が光ファイバであればこ
の条件を満たす)とすると、エルビウムドープファイバ
の動作の安定度を示すパラメータは、GRから(Gη)
Rとなる。即ち、GRは光が一巡するときの片道の利得
と考えられ、損失媒体を設けたときには、光が一巡する
ときの正味の利得は、(R1×G×η)×(R2×η×
G)=(Gη)2R1R2となるため、片道での正味の
利得は、Gη(R1R2)1/2=(Gη)Rとなる。な
お、RA≪R1,R2であるため、反射率RAの影響は
無視することができるものとする。ここで、0≦η≦1
であるため、等価的にGRが小さくなる。
【0168】このように、損失媒体を設けることによ
り、エルビウムドープファイバの動作の安定度を示すパ
ラメータGRが小さくなるため、エルビウムドープファ
イバ61の不安定動作を抑制することができる。本実施
形態にかかる光ファイバ増幅器では、図35に示すよう
に、分散補償ファイバ62をエルビウムドープファイバ
61の後段に設けて、この分散補償ファイバ62を、エ
ルビウムドープファイバ61からの残留励起光を用いて
励起することにより、この分散補償ファイバ62の損失
補償(エルビウムドープファイバ61の利得のくぼみの
平坦化やエルビウムドープファイバ61の利得の減少の
補填補償を含む)を行なうと同時に、残った損失分によ
って、エルビウムドープファイバ61の不安定動作を抑
制するようになっている。
【0169】このような構成により、この図35に示す
光ファイバ増幅器では、励起光および信号光を光分波合
波器64によりエルビウムドープファイバ61の一端か
ら入射して、エルビウムドープファイバ61を励起さ
せ、信号光を増幅させるが、エルビウムドープファイバ
61の他端へは残留励起光が到達する。その後は、この
残留励起光を分散補償ファイバ62へ供給して、ラマン
増幅を生じさせる。
【0170】このようにエルビウムドープファイバ,分
散補償ファイバに共通の励起光源を用いて、両ファイバ
での増幅が行なえるのは次のとおりである。即ち、1.
55μm帯の信号光をラマン増幅する際の励起波長帯は
エルビウムドープファイバ(EDF)の励起波長帯であ
る1.47μm帯(1.45〜1.49μm)であるか
らであり、従って、EDFを1.47μm帯の光で励起
した際の残留励起光パワーを用いて、ラマン増幅を行な
うことができるのである。これにより、エルビウムドー
プファイバ61で光増幅を行ないながら、分散補償ファ
イバ62の損失を補償できるのである。
【0171】これにより、前述の第2実施形態と同様
に、エルビウムドープファイバ増幅器の波長特性の凹凸
を平坦化して、広帯域光増幅器を実現することができ、
多波長一括増幅を行なう場合等に好適となるほか、励起
光源が1つで済むので、構造の簡素化及びコストの低廉
化にも寄与しうるのである。また、この光ファイバ増幅
器では、分散補償ファイバ62の損失分によって、エル
ビウムドープファイバ61の不安定動作を抑制すること
も同時に行なわれており、これにより、波長多重(WD
M)用に調整された希土類ドープファイバ光増幅器にお
ける不要な発振動作を防ぎ、安定した光増幅を行なうこ
とができる。
【0172】なお、励起光源63が0.98μmの励起
光を生じる場合は、分散補償ファイバ62はラマン増幅
を行なわず、従って、分散補償ファイバ62の損失補償
は行なわれない。また、分散補償ファイバ等の光ファイ
バには、レイリー後方散乱に起因する反射が存在する。
この反射の反射率は光ファイバの長さに依存し、光ファ
イバの長さが長くなるとこの反射の反射率も大きくな
る。
【0173】従って、上述したような分散補償ファイバ
の損失による反射率の低減効果よりも、分散補償ファイ
バ自身のレイリー後方散乱による反射率の影響が大きい
場合には、分散補償ファイバに光アイソレータを付加す
ることが考えられる。例えば図35においては、この光
アイソレータをエルビウムドープファイバ61と分散補
償ファイバ62との間に設けることができ、このように
すれば、レイリー後方散乱による反射率の影響が現れる
場合に、常に反射率を低減させることができる。
【0174】さらに、この場合も、入力部あるいは入出
力部に、アイソレータを設ける代わりに、図39や図4
0に示すように、入力信号光が光サーキュレータを通じ
て入力されるとともに、出力信号光がこの光サーキュレ
ータを通じて出力されるように構成することもできる。
また、励起光源63は、2つの励起光源と、これらの励
起光源からの励起光について直交偏波合成する偏波合成
器とで構成されてもよく、励起光源とデポラライザとを
組み合わせて、励起光の無偏光化を行なうように構成さ
れてもよく、変調を施された励起光を発生するように構
成されてもよい。
【0175】(12−1)第12実施形態の第1変形例
の説明 図36は本発明の第12実施形態の第1変形例を示すブ
ロック図で、この図36に示す光ファイバ増幅器は、入
力側から順に、アイソレータ115−1,光分波合波器
114−1,エルビウムドープファイバ(希土類ドープ
ファイバ増幅部)111,シリカ系光ファイバ112
(光ファイバ減衰部),アイソレータ115−3が配設
されている。そして、光分波合波器114−1に、励起
光源113−1が接続されている。
【0176】また、励起光源113−1は、例えば1.
47μm帯域(1.45〜1.49μm)の励起光を出
力するものであり、光分波合波器114−1としては、
例えば融着型のものが使用されている。前述の第12実
施形態において説明したように、利得が高い希土類ドー
プファイバ光増幅器では、光増幅を行なう際に不要な発
振が生じることがあり、このように不要な発振が生じた
場合には、希土類ドープファイバ光増幅器は不安定に動
作する。
【0177】そこで、図36に示す光ファイバ増幅器に
おいても、図35に示す光ファイバ増幅器における場合
と同様に、この希土類ドープファイバ光増幅器としての
エルビウムドープファイバ111の後段に、損失媒体と
してのシリカ系光ファイバ112を設けることにより、
エルビウムドープファイバ111の不安定動作を抑制す
るようになっている。なお、図36においても、R1,
R2,RAは反射率,Aは境界を示す。
【0178】前述した第11実施形態と同様に、図36
に示す光ファイバ増幅器でも、シリカ系光ファイバ11
2をエルビウムドープファイバ111の後段に設けて、
このシリカ系光ファイバ112を、エルビウムドープフ
ァイバ111からの残留励起光で励起することにより、
このシリカ系光ファイバ112の損失補償(エルビウム
ドープファイバ111の利得のくぼみの平坦化やエルビ
ウムドープファイバ111の利得の減少の補填補償を含
む)を行なうと同時に、残った損失分によって、エルビ
ウムドープファイバ111の不安定動作を抑制するよう
になっている。
【0179】このような構成により、この図36に示す
光ファイバ増幅器では、励起光源113−1からの励起
光は、光分波合波器114−1からエルビウムドープフ
ァイバ111の一端へ信号光とともに入射される。これ
により、エルビウムドープファイ111で信号光の増幅
が行なわれる。また、このとき生じる残留励起光を用い
て、シリカ系光ファイバ112を励起させることによ
り、分散補償ファイバと同様にラマン増幅を行ない、こ
のラマン増幅により、シリカ系光ファイバ112の損失
補償を行なう。
【0180】このように、図36に示す光ファイバ増幅
器において、1.47μm帯域の励起光源113−1を
用いることにより、エルビウムドープファイバ111及
びシリカ系光ファイバ112のいずれをも励起すること
ができ、これにより、光ファイバ増幅器の簡素化及び励
起光パワーの効率化を図ることができる。また、この光
ファイバ増幅器では、シリカ系光ファイバ112の損失
分によって、エルビウムドープファイバ111により生
じた不要な発振を除去することも同時に行なわれてお
り、これにより、波長多重(WDM)用に調整された希
土類ドープファイバ光増幅器における不要な発振動作を
防ぎ、安定した光増幅を行なうことができる。
【0181】なお、励起光源113−1が0.98μm
の励起光を生じる場合は、シリカ系光ファイバ112は
ラマン増幅を行なわず、従って、シリカ系光ファイバ1
12の損失補償は行なわれない。また、シリカ系光ファ
イバ等の光ファイバには、レイリー後方散乱に起因する
反射が存在する。この反射の反射率は光ファイバの長さ
に依存し、光ファイバの長さが長くなるとこの反射の反
射率も大きくなる。
【0182】従って、上述したようなシリカ系光ファイ
バの損失による反射率の低減効果よりも、シリカ系光フ
ァイバ自身のレイリー後方散乱による反射率の影響が大
きい場合には、シリカ系光ファイバに光アイソレータを
付加することが考えられる。例えば図36においては、
この光アイソレータをエルビウムドープファイバ111
とシリカ系光ファイバ112との間に設けることがで
き、このようにすれば、レイリー後方散乱による反射率
の影響が現れる場合に、常に反射率を低減させることが
できる。
【0183】この場合も、入力部あるいは入出力部に、
アイソレータを設ける代わりに、図39や図40に示す
ように、入力信号光が光サーキュレータを通じて入力さ
れるとともに、出力信号光がこの光サーキュレータを通
じて出力されるように構成することができる。(12−
2)第12実施形態の第2変形例の説明 図37は本発明の第12実施形態の第2変形例を示すブ
ロック図で、この図37に示す光ファイバ増幅器は、入
力側から順に、アイソレータ65−1,光分波合波器6
4−1,エルビウムドープファイバ(希土類ドープファ
イバ増幅部として構成された前段光増幅部)61−1,
分散補償ファイバ62(光ファイバ減衰部),エルビウ
ムドープファイバ(希土類ドープファイバ増幅部として
構成された後段光増幅部)61−2,光分波合波器64
−2,アイソレータ65−3が配設されている。そし
て、光分波合波器64−1に、励起光源63−1が接続
されるとともに、光分波合波器64−2に、励起光源6
3−2が接続されている。
【0184】ここで、励起光源63−1,63−2は、
共に例えば1.47μm帯域(1.45〜1.49μ
m)の励起光を生じるものである。前述の第12実施形
態において説明したように、利得が高い希土類ドープフ
ァイバ光増幅器では、光増幅を行なう際に不要な発振が
生じることがあり、このように不要な発振が生じた場合
には、希土類ドープファイバ光増幅器が不安定に動作す
る。
【0185】図35に示す第12実施形態にかかる光フ
ァイバ増幅器においては、この希土類ドープファイバ光
増幅器としてのエルビウムドープファイバ61の後段
に、損失媒体としての分散補償ファイバ62を設けるこ
とにより、エルビウムドープファイバ61の不安定動作
を抑制するようになっている。ところが、エルビウムド
ープファイバ61の利得Gが非常に大きい場合は、反射
率R1,利得Gおよび反射率RAで構成されるGRパラ
メータが大きくなるため(エルビウムドープファイバ6
1の利得Gが非常に大きいため、RA≪R1,R2であ
るにもかかわらずこの反射率RAの影響が無視できなく
なる)、その後段に分散補償ファイバ62を設けても、
その損失ηの効果が現れず、エルビウムドープファイバ
61の不安定動作を抑制することができないことがあ
る。
【0186】そこで、このような場合でもエルビウムド
ープファイバ61の不安定動作を抑制するために、この
エルビウムドープファイバ61を分割して前後段のエル
ビウムドープファイバとして、これらの間に分散補償フ
ァイバ62を配設したものが、図37に示す光ファイバ
増幅器である。このときの不安定動作の抑制の原理を図
37を参照しながら説明する。
【0187】図37に示すように、エルビウムドープフ
ァイバ61−1,61−2(エルビウムドープファイバ
61−1,61−2の利得をそれぞれG/2とする)の
間に、分散補償ファイバ62〔この分散補償ファイバ6
2の損失をη(0≦η≦1)とする〕を、例えば融着接
続することにより配設すると、エルビウムドープファイ
バ61−1と分散補償ファイバ62との間に境界A′が
生じ、分散補償ファイバ62とエルビウムドープファイ
バ61−2との間に境界B′が生じる。
【0188】また、エルビウムドープファイバ61−1
の前端での反射率をR1′,エルビウムドープファイバ
61−2の後端での反射率をR2′,境界A′での反射
率をRA′(RA′≪R1′,R2′),境界B′での
反射率をRB′(RB′≪R1′,R2′)とする。こ
こで、反射率R1′はエルビウムドープファイバ61−
1の前端より前段にある全ての部品からの反射の反射率
であり、反射率R2′はエルビウムドープファイバ61
−2の後端より後段にある全ての部品からの反射の反射
率である。また、反射率RA′は境界A′での屈折率差
によって生じる反射の反射率であり、反射率RB′は境
界B′での屈折率差によって生じる反射の反射率であ
る。
【0189】このとき考えられるGRパラメータとして
は、(1)反射率R1′,エルビウムドープファイバ6
1−1の利得G/2および反射率RA′で構成されるG
Rパラメータ,(2)反射率R1′,エルビウムドープ
ファイバ61−1の利得G/2,損失ηおよび反射率R
B′で構成されるGRパラメータ,(3)反射率R
1′,エルビウムドープファイバ61−1の利得G/
2,損失η,エルビウムドープファイバ61−2の利得
G/2および反射率R2′で構成されるGRパラメー
タ,(4)反射率RA′,損失η,エルビウムドープフ
ァイバ61−2の利得G/2および反射率R2′で構成
されるGRパラメータ,(5)反射率RB′,エルビウ
ムドープファイバ61−2の利得G/2および反射率R
2′で構成されるGRパラメータがある。
【0190】ここで、(1)についてみると、図35に
示すエルビウムドープファイバ61ではその利得がGで
あるためGR=G(R1RA)1/2であるのに対して、
図37に示すエルビウムドープファイバ61−1ではそ
の利得はG/2と図35に示すエルビウムドープファイ
バ61の利得Gの半分になっているため、GR=(G/
2)(R1RA)1/2となり(RA′=RA)、図35
に示すエルビウムドープファイバ61のGRの半分とな
る。
【0191】(2)についてみてみると、エルビウムド
ープファイバ61−1では、その後段に損失η(0≦η
≦1)があるため、第12実施形態の場合と同様に、光
が一巡するときの正味の利得は、〔R1′×(G/2)
×η〕×〔RB′×η×(G/2)〕=〔(G/2)
η〕2R1′RB′となるため、片道での正味の利得
は、(G/2)η(R1′RB′)2となる。ここで、
0≦η≦1であり、RB′=RBであるため、等価的に
GRが小さくなる。また、RA′≒RB′であるため、
(1)の場合よりも更にGRパラメータが小さくなり、
このときのGRは無視することができる。
【0192】(3)についてみてみると、エルビウムド
ープファイバ61−1,61−2の間に損失η(0≦η
≦1)があるため、第12実施形態の場合と同様に、光
が一巡するときの正味の利得は、〔R1′×(G/2)
×η〕×〔R2′×η×(G/2)〕=〔(G/2)
η〕2R1′R2′となるため、片道での正味の利得
は、(G/2)η(R1′R2′)1/2=〔(G/2)
η〕Rとなり、エルビウムドープファイバ61−1,6
1−2の動作の安定度を示すパラメータは、(G/2)
Rから〔(G/2)η〕Rとなる。なお、RA′≪R
1′,R2′且つ、RB′≪R1′,R2′であるた
め、反射率RA′および反射率RB′の影響は無視する
ことができるものとする。ここで、0≦η≦1であるた
め、等価的にGRが小さくなる。
【0193】なお、(4),(5)については、それぞ
れ(2),(1)についての場合と同様である。従っ
て、図35に示すエルビウムドープファイバ61の利得
Gが非常に大きい場合においては、R1,G,RAのG
Rパラメータが大きいため、エルビウムドープファイバ
61が不安定に動作するのであるが、エルビウムドープ
ファイバ61を分割して、図37に示すような前後段の
エルビウムドープファイバ61−1,61−2として、
これらの間に損失媒体としての分散補償ファイバ62を
配設することにより、(1)および(5)についてGR
パラメータを小さくすることができ、これによりエルビ
ウムドープファイバ61−1,61−2の不安定動作を
抑制することができる。
【0194】このため、図37に示す光ファイバ増幅器
では、エルビウムドープファイバ61−1,61−2の
間に分散補償ファイバ62を配設して、この分散補償フ
ァイバ62を、エルビウムドープファイバ61−1,6
1−2からの残留励起光で励起することにより、この分
散補償ファイバ62の損失補償(エルビウムドープファ
イバ61−1,61−2の利得のくぼみの平坦化やエル
ビウムドープファイバ61−1,61−2の利得の減少
の補填補償を含む)を行なうと同時に、残った損失分に
よって、エルビウムドープファイバ61−1,61−2
の不安定動作を抑制するようになっている。
【0195】このような構成により、この図37に示す
光ファイバ増幅器では、励起光および信号光を光分波合
波器64−1によりエルビウムドープファイバ61−1
の入力端から入射して、エルビウムドープファイバ61
−1を励起させ、信号光を増幅させるが、このとき、エ
ルビウムドープファイバ61−1の他端へは残留励起光
が到達する。この残留励起光を分散補償ファイバ62へ
供給して、ラマン増幅を生じさせる。
【0196】また、励起光を光分波合波器64−2によ
りエルビウムドープファイバ61−2の出力端から入射
して、エルビウムドープファイバ61−2を励起させ、
エルビウムドープファイバ61−2の入力端から入力さ
れた信号光を増幅させることも行なわれるが、このと
き、エルビウムドープファイバ61−2の入力端へはや
はり残留励起光が到達する。この残留励起光も分散補償
ファイバ62へ供給して、ラマン増幅を生じさせる。
【0197】この場合は、分散補償ファイバ62は前後
のエルビウムドープファイバ61−1,61−2からの
残留励起光を用いてラマン増幅させているので、分散補
償ファイバ62による補償効果を大きくすることがで
き、構造の簡素化及びコストの低廉化をはかりながら、
広帯域光増幅器を実現することができる。また、この光
ファイバ増幅器では、分散補償ファイバ62の損失分に
よって、エルビウムドープファイバ61−1,61−2
により生じた不要な発振を除去することも同時に行なわ
れており、これにより、波長多重(WDM)用に調整さ
れた希土類ドープファイバ光増幅器における不要な発振
動作を防ぎ、ノイズの少ない状態で安定した光増幅を行
なうことができる。
【0198】なお、励起光源63−1,63−2が0.
98μmの励起光を生じる場合は、分散補償ファイバ6
2はラマン増幅を行なわず、従って、分散補償ファイバ
62の損失補償は行なわれない。また、分散補償ファイ
バ等の光ファイバには、レイリー後方散乱に起因する反
射が存在する。この反射の反射率は光ファイバの長さに
依存し、光ファイバの長さが長くなるとこの反射の反射
率も大きくなる。
【0199】従って、上述したような分散補償ファイバ
の損失による反射率の低減効果よりも、分散補償ファイ
バ自身のレイリー後方散乱による反射率の影響が大きい
場合には、分散補償ファイバに光アイソレータを付加す
ることが考えられる。例えば図37においては、この光
アイソレータをエルビウムドープファイバ61−1と分
散補償ファイバ62との間に設けることができ、このよ
うにすれば、レイリー後方散乱による反射率の影響が現
れる場合に、常に反射率を低減させることができる。
【0200】さらに、この場合も、入力部あるいは入出
力部に、アイソレータを設ける代わりに、図39や図4
0に示すように、入力信号光が光サーキュレータを通じ
て入力されるとともに、出力信号光がこの光サーキュレ
ータを通じて出力されるように構成することもできる。
また、分散補償ファイバ62用の励起光源及び光分波合
波器を設けることもできる。即ち、図8と同様の要領
で、励起光源133−1〜133−3及び光分波合波器
134−1〜134−3を用いて光ファイバ増幅器を構
成するようにしてもよい。
【0201】さらに、分散補償ファイバ62のかわり
に、シリカ系光ファイバを用いてもよい。 (12−3)第12実施形態の第3変形例の説明 図38は本発明の第12実施形態の第3変形例を示すブ
ロック図で、この図38に示す光ファイバ増幅器は、入
力側から順に、アイソレータ125−1,光分波合波器
124−1,エルビウムドープファイバ(希土類ドープ
ファイバ増幅部として構成された前段光増幅部)121
−1,シリカ系光ファイバ122(光ファイバ減衰
部),エルビウムドープファイバ(希土類ドープファイ
バ増幅部として構成された後段光増部)121−2,光
分波合波器124−3,アイソレータ125−3が配設
されている。そして、光分波合波器124−1,124
−3に、例えば1.47μ帯域(1.45〜1.49μ
m)の励起光を生じる励起光源123−1,123−3
が接続されている。
【0202】前述の第12実施形態において説明したよ
うに、利得が高い希土類ドープファイバ光増幅器では、
光増幅を行なう際に不要な発振が生じることがあり、こ
のように不要な発振が生じた場合には、希土類ドープフ
ァイバ光増幅器が不安定に動作する。図36に示す光フ
ァイバ増幅器においては、この希土類ドープファイバ光
増幅器としてのエルビウムドープファイバ111の後段
に、損失媒体としてのシリカ系光ファイバ122を設け
ることにより、エルビウムドープファイバ111の不安
定動作を抑制するようになっている。
【0203】ところが、エルビウムドープファイバ11
1の利得Gが非常に大きい場合は、図35に示す光ファ
イバ増幅器の場合と同様にGRパラメータが大きくなる
ため、その後段にシリカ系光ファイバ122を設けて
も、その損失ηの効果が現れず、エルビウムドープファ
イバ111の不安定動作を抑制することができない。そ
こで、このような場合でもエルビウムドープファイバ1
11の不安定動作を抑制するために、このエルビウムド
ープファイバ111を分割して前後段のエルビウムドー
プファイバとして、これらの間にシリカ系光ファイバ1
22を配設したものが、図38に示す光ファイバ増幅器
である。なお、このときの不安定動作の抑制の原理は、
第12実施形態の第2変形例で説明したものと同様であ
り、図38においても、R1′,R2′,RA′,R
B′は反射率,A′,B′は境界を示す。
【0204】このため、図38に示す光ファイバ増幅器
では、シリカ系光ファイバ122を中段に設けて、この
シリカ系光ファイバ122を、エルビウムドープファイ
バ121−1,121−2からの残留励起光で励起する
ことにより、このシリカ系光ファイバ122の損失補償
(エルビウムドープファイバ121−1,121−2の
利得のくぼみの平坦化やエルビウムドープファイバ12
1−1,121−2の利得の減少の補填補償を含む)を
行なうと同時に、残った損失分によって、エルビウムド
ープファイバ121−1,121−2の不安定動作を抑
制するようになっている。
【0205】このような構成により、この図38に示す
光ファイバ増幅器では、励起光および信号光を光分波合
波器124−1によりエルビウムドープファイバ121
−1の一端から入射して、エルビウムドープファイバ1
21−1を励起させ、信号光を増幅させるとともに、こ
のとき生じる残留励起光により、シリカ系光ファイバ1
22を励起させ、分散補償ファイバと同様に、ラマン増
幅させる。
【0206】さらに、励起光を光分波合波器124−3
によりエルビウムドープファイバ121−2の出力端か
ら入射して、エルビウムドープファイバ121−2を励
起させ、エルビウムドープファイバ121−2の入力端
から入力された信号光を増幅させるとともに、このとき
生じる残留励起光により、シリカ系光ファイバ122を
励起させ、ラマン増幅させる。
【0207】このように、図38に示す光ファイバ増幅
器において、1.47μm帯の励起光源123−1,1
23−3を用いることにより、エルビウムドープファイ
バ121−1,121−2及びシリカ系光ファイバ12
2のいずれをも励起することができ、これにより、図8
に示す光ファイバ増幅器における励起光源123−2を
削減することができ、光ファイバ増幅器の簡素化及び励
起光パワーの効率化を図ることができる。
【0208】また、この光ファイバ増幅器では、シリカ
系光ファイバ122の損失分によって、エルビウムドー
プファイバ121−1,121−2により生じた不要な
発振を除去することも同時に行なわれており、これによ
り、波長多重(WDM)用に調整された希土類ドープフ
ァイバ光増幅器における不要な発振動作を防ぎ、ノイズ
の少ない状態で安定した光増幅を行なうことができる。
【0209】なお、励起光源123−1,123−3が
0.98μmの励起光を生じる場合は、シリカ系光ファ
イバ122はラマン増幅を行なわず、従って、シリカ系
光ファイバ122の損失補償は行なわれない。また、シ
リカ系光ファイバ等の光ファイバには、レイリー後方散
乱に起因する反射が存在する。この反射の反射率は光フ
ァイバの長さに依存し、光ファイバの長さが長くなると
この反射の反射率も大きくなる。
【0210】従って、上述したようなシリカ系光ファイ
バの損失による反射率の低減効果よりも、シリカ系光フ
ァイバ自身のレイリー後方散乱による反射率の影響が大
きい場合には、シリカ系光ファイバに光アイソレータを
付加することが考えられる。例えば図38においては、
この光アイソレータをエルビウムドープファイバ121
−1とシリカ系光ファイバ122との間に設けることが
でき、このようにすれば、レイリー後方散乱による反射
率の影響が現れる場合に、常に反射率を低減させること
ができる。
【0211】この場合も、入力部あるいは入出力部に、
アイソレータを設ける代わりに、図39や図40に示す
ように、入力信号光が光サーキュレータを通じて入力さ
れるとともに、出力信号光がこの光サーキュレータを通
じて出力されるように構成することができる。さらに、
シリカ系光ファイバ122とエルビウムドープファイバ
121−2との間にアイソレータを設けるようにしても
よい。
【0212】また、シリカ系光ファイバ122用の励起
光源及び光分波合波器を設けることもできる。即ち、図
8と同様の要領で、励起光源123−1〜123−3及
び光分波合波器124−1〜124−3を用いて光ファ
イバ増幅器を構成するようにしてもよい。さらに、シリ
カ系光ファイバ122のかわりに、分散補償ファイバを
用いてもよい。
【0213】また、光ファイバ増幅器が、希土類ドープ
ファイバからなる希土類ドープファイバ光増幅部と、所
望の励起光で励起されることによりラマン増幅を生じさ
せるラマン光増幅部(ラマン光増幅部は、分散補償ファ
イバ又はシリカ系光ファイバで構成される。以下同じ)
とが、縦列的に配設されて構成されることにより、励起
光パワーを高効率に利用した2段構成の光ファイバ増幅
器を提供しうる利点がある。
【0214】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の分散補償
ファイバモジュールによれば、分散補償ファイバと、分
散補償ファイバを励起してラマン増幅を生じさせる励起
光源とを有するので、これらの希土類ドープファイバ光
増幅部及びラマン光増幅部を励起するための励起光を供
給する共通の励起光源が設けられることにより、励起光
パワーを高効率に利用することができるとともに、使用
する励起光源の数を減らして構成の簡素化およびコスト
の低廉化に寄与しうる(請求項1〜7)。
【0215】また、本発明の光ファイバ増幅器によれ
ば、前後2段にわたり配設されたエルビウムドープファ
イバ(エルビウムドープファイバは、低雑音指数を有し
てもよい。以下同じ)及び分散補償ファイバ又はシリカ
系光ファイバをそなえ、エルビウムドープファイバのた
めの第1の波長帯域の励起光を生じる第1励起光源と、
分散補償ファイバ又はシリカ系光ファイバのための第2
の波長帯域の励起光を生じる第2励起光源とをそなえ、
分散補償ファイバ又はシリカ系光ファイバを第2励起光
源からの第2の波長帯域の励起光で励起してラマン増幅
を生じさせるように構成しているので、エルビウムドー
プファイバによる光増幅を行ないながら、ラマン増幅に
よる分散補償ファイバ又はシリカ系光ファイバの損失補
償を行なうことができる。
【0216】さらに、希土類ドープファイバがエルビウ
ムドープファイバで構成されるとともに、第1励起光源
で生じる励起光の波長帯域が0.98μm帯域であり、
第2励起光源で生じる励起光の波長帯域が1.47μm
帯域であることにより、より効果的にエルビウムドープ
ファイバによる光増幅を行ないながら、ラマン増幅によ
る分散補償ファイバ又はシリカ系光ファイバの損失補償
を行なうことができる。
【0217】また、希土類ドープファイバ及び分散補償
ファイバ又はシリカ系光ファイバに共通の励起光源を設
けることもでき、このようにすれば、使用する励起光源
の数を減らして構成の簡素化およびコストの低廉化に寄
与しうる。さらに、本発明の光ファイバ増幅器では、エ
ルビウムドープファイバを1.47μm帯域で励起する
際に生じる残留励起パワーを利用して、分散補償ファイ
バをラマン増幅したり、分散補償ファイバを1.47μ
m帯で励起する際に生じる残留励起パワーを利用して、
エルビウムドープファイバを励起したするように構成し
ているので、分散補償ファイバの損失を低減することが
できる。更には、分散補償ファイバを〜1.44μmあ
るいは1.47μm帯でラマン増幅させることにより、
エルビウムドープファイバの増幅帯域を補い、更により
広帯域化もしくは平坦化を推進できる利点がある。
【0218】また、本発明の光ファイバ増幅器では、分
散補償ファイバに希土類元素をドープしたものを使用す
ることにより、分散補償を行なうと同時に、分散補償フ
ァイバの損失を低減するほか、信号光を十分に光増幅し
うる分散補償機能付き光ファイバ増幅器を提供しうる利
点がある。さらに、本発明の光ファイバ増幅器では、
1.47μm帯の励起光が分散補償ファイバに入力され
るのを阻止する光フィルタを設けているので、1.47
μm帯の漏れ励起光パワーが分散補償ファイバをラマン
増幅することにより、光ファイバ増幅器に不安定動作も
しくは増幅帯域の波長依存性を変化させないようにする
ことができる。
【0219】また、本発明の光ファイバ増幅器では、低
雑音指数を有する第1エルビウムドープファイバを前段
に、分散補償ファイバ又はシリカ系光ファイバを中段
に、第2エルビウムドープファイバを後段にそれぞれそ
なえているので、分散補償ファイバ又はシリカ系光ファ
イバは、分散補償ファイバ又はシリカ系光ファイバの前
後に位置する第1及び第2エルビウムドープファイバか
らの残留励起光を用いてラマン増幅させているので、分
散補償ファイバ又はシリカ系光ファイバによる補償効果
を大きくすることができ、構造の簡素化及びコストの低
廉化をはかりながら、広帯域光増幅器を実現することが
できる。
【0220】さらに、ラマン増幅部を励起するための励
起光源を、2つの励起光源と、これらの励起光源からの
励起光について直交偏波合成する偏波合成器とで構成す
ることもでき、このようにすれば、分散補償ファイバで
効果的にラマン増幅を生じさせて、このラマン増幅によ
り、分散補償ファイバの損失補償を行なうことができ
る。
【0221】また、ラマン増幅部を励起するための励起
光源を、励起光源とデポラライザとを組み合わせて、励
起光の無偏光化を行なうように構成してもよく、このよ
うにすれば、分散補償ファイバからなるラマン光増幅器
における偏光依存性を低減することができる。さらに、
ラマン増幅部を励起するための励起光源からの光に変調
を施してスペクトルを数百kHz以上に広げた励起光を
発生するように構成してもよく、このようにすれば、誘
導ブリルアン散乱のしきい値を高め、有害な非線型効果
を抑制しながら、分散補償ファイバで効果的にラマン増
幅を生じさせて、このラマン増幅により、分散補償ファ
イバの損失補償を行なうことができる。
【0222】また、本発明では、分散補償ファイバを励
起してラマン増幅を生じさせるようにしたモジュールを
使用して光ファイバ増幅器を構成しているので、分散補
償ファイバの損失を低減できる利点がある。そして、こ
の場合においても、入出力部に光サーキュレータを設け
れば、使用するアイソレータの数を減らして、コストの
低減に寄与することができる。
【0223】また、本発明の光ファイバ増幅器では、希
土類ドープファイバからなる希土類ドープファイバ光増
幅部と、希土類ドープファイバ光増幅部の不安定動作を
抑制すべく光ファイバ又は光アイソレータが付加された
光ファイバからなる光ファイバ減衰部とをそなえている
ので、希土類ドープファイバ光増幅部の不安定動作を抑
制して、精度の高い光増幅を行なうことができる。
【0224】さらに、本発明の光ファイバ増幅器では、
希土類ドープファイバからなる希土類ドープファイバ光
増幅部としてそれぞれ構成された前段光増幅部及び後段
光増幅部を有する光増幅ユニットと、光増幅ユニットに
おける前段光増幅部と後段光増幅部との間に配設され、
光増幅ユニットの不安定動作を抑制すべく光ファイバ又
は光アイソレータが付加された光ファイバからなる光フ
ァイバ減衰部とをそなえているので、光増幅ユニットの
不安定動作を抑制して、精度の高い光増幅を行なうこと
ができる。
【0225】また、光ファイバ減衰部が、所望の励起光
で励起されることによりラマン増幅を生じさせるラマン
光増幅部を兼用するようにすれば、光ファイバ減衰部の
損失補償を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様を示す原理ブロック図であ
る。
【図2】本発明の第2の態様を示す原理ブロック図であ
る。
【図3】本発明の第3の態様を示す原理ブロック図であ
る。
【図4】本発明の第4の態様を示す原理ブロック図であ
る。
【図5】本発明の第5の態様を示す原理ブロック図であ
る。
【図6】(a)は本発明の第6の態様を示す原理ブロッ
ク図であり、(b)は本発明の第7の態様を示す原理ブ
ロック図である。
【図7】本発明の第8の態様を示す原理ブロック図であ
る。
【図8】本発明の第8の態様を示す原理ブロック図であ
る。
【図9】(a)は本発明の第9の態様を示す原理ブロッ
ク図であり、(b)は本発明の第10の態様を示す原理
ブロック図である。
【図10】本発明の第11の態様を示す原理ブロック図
である。
【図11】本発明の第12の態様を示す原理ブロック図
である。
【図12】本発明の第1実施形態を示すブロック図であ
る。
【図13】本発明の第1実施形態の変形例を示すブロッ
ク図である。
【図14】本発明の第2実施形態を示すブロック図であ
る。
【図15】本発明の第3実施形態を示すブロック図であ
る。
【図16】本発明の第3実施形態の第1変形例を示すブ
ロック図である。
【図17】本発明の第3実施形態の第2変形例を示すブ
ロック図である。
【図18】本発明の第4実施形態を示すブロック図であ
る。
【図19】本発明の第5実施形態を示すブロック図であ
る。
【図20】本発明の第6実施形態を示すブロック図であ
る。
【図21】本発明の第7実施形態を示すブロック図であ
る。
【図22】本発明の第8実施形態を示すブロック図であ
る。
【図23】本発明の第9実施形態を示すブロック図であ
る。
【図24】本発明の第9実施形態の第1変形例を示すブ
ロック図である。
【図25】本発明の第9実施形態の第2変形例を示すブ
ロック図である。
【図26】光ファイバ増幅器の波長特性を説明する図で
ある。
【図27】光ファイバ増幅器の波長特性を説明する図で
ある。
【図28】本発明の第10実施形態を示すブロック図で
ある。
【図29】本発明の第10実施形態の変形例を示すブロ
ック図である。
【図30】本発明の第11実施形態を示すブロック図で
ある。
【図31】本発明の第11実施形態の第1変形例を示す
ブロック図である。
【図32】本発明の第11実施形態の第2変形例を示す
ブロック図である。
【図33】光サーキュレータの構成を示す図である。
【図34】アイソレータの構成を示す図である。
【図35】本発明の第12実施形態を示すブロック図で
ある。
【図36】本発明の第12実施形態の第1変形例を示す
ブロック図である。
【図37】本発明の第12実施形態の第2変形例を示す
ブロック図である。
【図38】本発明の第12実施形態の第3変形例を示す
ブロック図である。
【図39】本発明の光サーキュレータを用いた実施形態
の第1例を示すブロック図である。
【図40】本発明の光サーキュレータを用いた実施形態
の第2例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,1−1,1−2 エルビウムドープファイバ(希土
類ドープファイバ) 2,2−1,2−2 励起光源 3−1〜3−5 光分波合波器(光カプラ) 4 反射鏡(反射手段) 5,5−1〜5−4 アイソレータ(光アイソレータ) 11−1,11−2 エルビウムドープファイバ(希土
類ドープファイバ) 12,12−1,12−2 励起光源 13−1〜13−4,13−1′,13−2′ 光分波
合波器(光カプラ) 13−5 カプラ 14 反射鏡 15,15−2 光サーキュレータ 16−1〜16−3 アイソレータ 17,17−2 フィルタ 18 出力光検出器 18A フォトダイオード 19 光出力一定制御器 19A 差動増幅器 21−1,21−2 エルビウムドープファイバ(希土
類ドープファイバ) 22 励起光源 23 光分岐部 24−1〜24−4,24−1′〜24−4′ 光分波
合波器(光カプラ) 25−1〜25−4 アイソレータ 26 光フィルタ 31,31−1,31−2 エルビウムドープファイバ
(希土類ドープファイバ) 32 励起光源 33,33′ 光サーキュレータ 34−1,34−2,34−1′,34−2′,34−
1′′,34−2′′ 光分波合波器(光カプラ) 35,35′,35′′ 反射鏡 36 残留励起光検出器 36A フォトダイオード 37 制御器 37A 差動増幅器 38 光サーキュレータ 39−1〜39−3 アイソレータ 40 光フィルタ 51 エルビウムドープファイバ 52 分散補償ファイバ 53−1,53−2,53−2A,53−2B,53−
2′,53−2A′,53−2′′,53−2A′′,
53−2B′′ 励起光源 53−2B′ デポラライザ 53−2C,53−2C′,53−2C′′ 偏波合成
器 53−2D′′ 変調器 53−2E′偏波保持カプラ 54−1,54−2 光分波合波器(光カプラ) 55−1〜55−3 アイソレータ 61,61−1,61−2 エルビウムドープファイバ 62 分散補償ファイバ 63,63−1,63−2 励起光源 64,64−1〜64−5 光分波合波器(光カプラ) 65−1〜65−4 アイソレータ 66 光フィルタ 71 エルビウムドープファイバ 72 分散補償ファイバ 73 励起光源 74 光分波合波器(光カプラ) 75−1,75−2 アイソレータ 81 希土類ドープ分散補償ファイバ 82 励起光源 83 光分波合波器(光カプラ) 84−1,84−2 アイソレータ 91 エルビウムドープファイバ 92 分散補償ファイバ 93 励起光源 94 光分波合波器(光カプラ) 95 光フィルタ 96−1,96−2 アイソレータ 101 シリカ系光ファイバ 102 エルビウムドープファイバ 103−1,103−2 励起光源 104−1,104−2 光分波合波器(光カプラ) 111 エルビウムドープファイバ 112 シリカ系光ファイバ 113−1,113−2,113−2A,113−2
B,113−2′,113−2A′,113−2′′,
113−2A′′,113−2B′′ 励起光源 113−2B′ デポラライザ 113−2C,113−2C′,113−2C′′
偏波合成器 113−2D′′ 変調器 113−2E′偏波保持カプラ 114−1,114−2 光分波合波器(光カプラ) 115−1〜115−3 アイソレータ 121−1,121−2 エルビウムドープファイバ 122 シリカ系光ファイバ 123−1〜123−3,123−1′,123−1
A′,123−1B′,123−3′,123−3
A′,123−3B′ 励起光源 123−1C′,123−3C′ 偏波合成器 124−1〜124−3 光分波合波器(光カプラ) 125−1〜125−3 アイソレータ 126 光フィルタ 131−1,131−2 エルビウムドープファイバ 132 分散補償ファイバ 133−1〜133−3 励起光源 134−1〜134−3 光分波合波器(光カプラ) 141 分散補償ファイバ 142,142A,142B 励起光源 142C 偏波合成器 143 光分波合波器(光カプラ) 144,144−1,144−2 アイソレータ 151 シリカ系光ファイバ 152 励起光源 153 光分波合波器(光カプラ) 154 希土類ドープファイバ光増幅部 155 光ファイバ減衰部 156−1 前段光増幅部 156−2 後段光増幅部 157 光ファイバ減衰部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/18 Fターム(参考) 2K002 AA02 AB30 BA01 CA15 DA10 HA23 5F072 AB07 AB09 AK06 JJ20 QQ07 YY17 5K002 BA02 BA05 BA13 BA21 CA01 CA13 CA14 DA02 FA01 FA02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散補償ファイバと、該分散補償ファイ
    バを励起してラマン増幅を生じさせる励起光源とを有す
    ることを特徴とする、分散補償ファイバモジュール。
  2. 【請求項2】 励起光源および分散補償ファイバをそな
    えるとともに、 該励起光源からの励起光を分散補償ファイパヘ入射する
    光カプラとをそなえ、該分散補償ファイバを該励起光源
    からの励起光で励起してラマン増幅を生じさせるように
    構成されたことを特徴とする、分散補償ファイバモジュ
    ール。
  3. 【請求項3】 分散補償ファイバと、該分散補償ファイ
    バの損失を補償するように、該分散補償ファイバを励起
    してラマン増幅を生じさせる励起光源とを有することを
    特徴とする、分散補償ファイバモジュール。
  4. 【請求項4】 光信号が光ファイバ伝送路を伝播するこ
    とによって受ける分散を補償する分散補償ファイバと、 該光信号が該分散補償ファイバを伝播することによって
    受ける損失を補償するように、該分散補償ファイバを励
    起して該光信号をラマン増幅させる励起光を出力する励
    起光源とを有することを特徴とする、分散補償ファイバ
    モジュール。
  5. 【請求項5】 励起光によって分散補償ファイバを励起
    して、光信号を分散補償ファイバ中でラマン増幅させる
    ことを特徴とする、光信号の伝送方法。
  6. 【請求項6】 光信号を、分散補償ファイバを伝播させ
    ることによって受ける分散を補償するとともに、 該分散補償ファイバを励起光によって励起して該分散補
    償ファイバ中で該光信号をラマン増幅させることを特徴
    とする、光信号の伝送方法。
  7. 【請求項7】 光信号が光ファイバ伝送路を伝播するこ
    とによって受ける分散を補償し、 該分散補償ファイバを励起光によって励起して該光信号
    をラマン増幅させ、該光信号が該分散補償ファイバを伝
    播することによって受ける損失を補償することを特徴と
    する、光信号の伝送方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008164836A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Fujitsu Ltd ラマン増幅器
JP2010283224A (ja) * 2009-06-05 2010-12-16 Miyachi Technos Corp レーザ装置
JP2012518340A (ja) * 2009-02-13 2012-08-09 エックステラ コミュニケーションズ,インコーポレイテッド 海底光リンク

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