JP2002371638A - 建物の自然換気方法とそのための自然換気構造 - Google Patents
建物の自然換気方法とそのための自然換気構造Info
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Abstract
き出せる自然換気方法を提供する。 【解決手段】建物の床面(1F)(2F)と天井面(1
C)(2C)並びに屋根面(R)へ、各々床面通気間隙
(f1)(f2)と天井面通気間隙(c1)(c2)並
びに屋根面通気間隙(r)の多数づつを、その床面積、
天井面積又は屋根面積の全体に占める開口面積の比率
が、小さくとも建物の建築地域における年間の平均温度
と対応する飽和水蒸気量とほぼ等しい数値となるように
開口分布させて、上記建物の床下空間(S1)から屋根
面(R)の外方へ向かう上昇換気流により、仮令間取り
の仕切り壁や建具、窓の密閉状態にあっても、その建物
の内部全体を強制換気装置の必要なく乾燥させ得る自然
換気方法である。
Description
率良く乾燥させ得る自然換気方法と、そのための自然換
気構造に関する。
自然換気手段として、特開昭63−165632号と特
開昭64−21141号並びに特開平1−158176
号が提案されている。
64−21141号に係る建物の換気構造では、本発明
と同じ建物全体の換気を目的としているが、そのための
必須不可欠な通気路(4a)が建物(1)の壁パネル
(4)に形成されており、床下換気口(3a)から取り
入れた外気をその壁パネル(4)の通気路(4a)に沿
い流通させて、屋根(5)の排気口(5a)から抜き出
すようになっているので、生活上最も大切な居室の内部
が換気されず、その居室としては依然気密状態にある。
る家屋の通気システムでは、その通気シャフトゾーン
(5)から各居室(8)の内部へ、屋外の新鮮な空気が
自然と廻り込み流通する如く矢視説明されているが、そ
のためには通気シャフトゾーン(5)と各居室(8)を
隔離している間仕切り壁に対して、室内空気排出口(1
0)と室内空気取り入り口(9)との上下一対を開口形
成しなければならない。各居室(8)の床面と天井面が
密閉状態にあるからである。
空気排出口(10)とを設けたとしても、これらは家屋
を縦断する間仕切り壁の一部だけに開口する横穴であ
る。しかも、上記通気シャフトゾーン(5)は階段室又
は別途のダクトから成るものとして、家屋の一部に区画
されたものであり、その通気シャフトゾーン(5)の床
面と天井面も1個所での部分的に開口しているに過ぎな
い。
と室内空気排出口(10)の各開口面積や、上記通気シ
ャフトゾーン(5)における床面と天井面の各開口面積
については勿論のこと、断熱ダクト(20)と屋根空気
排出口(7)の各開口面積についても、その悉く必要な
大きさを特定する具体的な記載がなされていない。
明にも拘らず、これらの開口面積が家屋の内部に溜まる
飽和水蒸気(湿気)量との相関々係上、万一不足するよ
うな場合には、実際問題として家屋の内部全体を確実に
自然換気することは不可能であって、殊更各居室(8)
内に滞留している水蒸気(湿気)を、ただ単に攪拌作用
するにとどまる結果となる。風向きの判明する毎秒0.
3m以上の風力が無ければ、その屋外の新鮮な空気を家
屋の横穴として開口する床下空気取り入れ口(3)か
ら、積極的に吸入することも困難であり、未だ外界の風
力に頼る不安定・不確実な自然換気手段であると言わざ
るを得ない。
れた押入れ換気構造の場合、その家屋の押入れ(4)
(5)に限っては床面がすのこ体(13)として、同じ
く天井面がすのこ状の通気枠(46)として、これらか
ら開口分布する入口(32)と出口(33)が形成され
ているため、その内部全体を換気することができると言
える。
気密材(11)の取り付けられた開閉戸(10)を介し
て、押入れ(4)(5)や押入れ換気流路(6)(6
A)(6B)と隔離された密閉状態にある。そのため、
その居室(7)(8)の内部へ第1図のように、排気口
(35)と給気口(34)との部分的な上下一対を設け
て、居室換気流路(9)であると称したとしても、その
居室(7)(8)の内部から水蒸気(湿気)を完全に抜
き出し得る保障がないことは、上記特開昭63−165
632号と同様である。
された別な実施例では、階下居室(7)の床面に給気口
(34)と、階上居室(8)の天井面に排気ダクト(6
5)と、天井ふところ(23)にダクト(64)とが各
々形成されているが、これらは悉く1個所での局部的な
開口であるに過ぎず、しかもその開口面積が家屋の内部
全体に溜まる飽和水蒸気量との相関々係から、必要な大
きさとして特定記載されていないので、やはり上記特開
昭63−165632号と同様の理由により、やはり家
屋の内部全体から水蒸気(湿気)を完全に抜き出すこと
ができない。
の改良を企図しており、そのために建物の自然換気方法
として、建物の床面と天井面並びに屋根面へ、各々床面
通気間隙と天井面通気間隙並びに屋根面通気間隙の多数
づつを、
に占める開口面積の比率が、小さくとも建物の建築地域
における年間の平均温度と対応する飽和水蒸気量とほぼ
等しい数値となるように開口分布させて、
へ向かう上昇換気流により、仮令間取りの仕切り壁や建
具、窓の密閉状態にあっても、その建物の内部全体を強
制換気装置の必要なく乾燥させることを特徴とし、
物の床面と天井面並びに屋根面へ、各々桟材のすかし打
ちや、簀子材、多孔板材又は編組み材の施工などによっ
て、床面通気間隙と天井面通気間隙並びに屋根面通気間
隙の多数づつを開口分布させると共に、
屋根面通気間隙がその床面積、天井面積又は屋根面積の
全体に占める開口面積の比率を、小さくとも建物の建築
地域における年間の平均温度と対応する飽和水蒸気量と
ほぼ等しい数値となるように関係設定することにより、
閉した状態にあっても、その建物の内部全体を床下から
屋根面の外方へ向かう上昇換気流路として機能させ得る
ように構成したことを特徴とするものである。
を説明すると、先ず図1〜4は本発明を適用した第1実
施形態として、住居となる一戸建て(2階建て)の建物
を例示している。
太)を包含する意味での階下床面と階上床面であって、
これらの建物を横断する床面(1F)(2F)には、図
3、4の間取り図から示唆される通り、多数の床面通気
間隙(f1)(f2)が開口分布されている。
(2F)の床材を、図5〜11に拡大して示すような短
冊状の板や半割り丸太、さらし竹、その他の桟材(3)
としてすかし打ちしたり、交錯する簀子材(4)や多孔
板材(5)を張設したりすることによって、比較的細か
い多数の床面通気間隙(f1)(f2)を床面(1F)
(2F)の全体へ、好ましくはほぼ均一な分布状態に開
口形成するのである。
あり、ここは地表面(G)へ露出する全体的な給気口
(6)として、防湿のためのコンクリート打ち(所謂ベ
タ基礎)や防湿シート類の敷設などを行なわず、地熱が
浮上する状態に維持する。その際、床下空間(S1)の
周囲は密閉してもさしつかえないが、その全体又は部分
的に開放させることが好ましい。(7)はコンクリート
製の布基礎又は束石、(8)は割り栗石である。
材(野縁)を包含する意味での階下天井面と階上天井面
であり、これらの建物を横断する天井面(1C)(2
C)にも、図3、4の間取り図から示唆されるように、
多数の天井面通気間隙(c1)(c2)が開口分布され
ている。
(2C)の天井材としても、上記床材と同様な桟材
(3)や簀子材(4)を施工したり、或いは図13のよ
うなスダレやよしずなどの編組み材(9)を張設したり
することによって、多数の天井面通気間隙(c1)(c
2)を天井面(1C)(2C)の全体へ、望ましくはほ
ぼ均一な分布状態に開口形成するわけである。
板)を包含する意味での屋根面であり、この建物を横断
する屋根面(R)にも多数の屋根面通気間隙(r)が開
口分布されている。その屋根材として図例のような瓦
(10)を採用する建物の場合には、その下地材の野地
板を桟材(3)としてすかし打ちしたり、簀子材(4)
として施工したりすると共に、瓦(10)をその隣り合
う相互のすかし状態に並列設置して、屋根面(R)の全
体へやはり好ましくは多数の屋根面通気間隙(r)をほ
ぼ均一に開口分布させるのである。
ファルトルーフィング、樹皮などを一切敷設せず、その
屋根面通気間隙(r)と階上天井面(2C)の上記天井
面通気間隙(c2)とが、屋根裏空間(S2)を介して
全面的に連通する状態に保つ。
金属板を採用する建物の場合には、その屋根面(R)の
頂上部へ図16、17のような屋根面通気間隙(r)と
なる笠付き煙突(11)の複数を垂立させれば良い。
障子や襖、開閉扉などの建具、(13)は同じく建物を
縦断する窓又は外壁を示している。上記階下床面(1
F)や階上床面(2F)の床材に敷設されることとなる
畳やジュウタン、その他の各種床仕上げ材は図示省略し
てあるが、これらの敷設使用状態にあっても、その床面
通気間隙(f1)(f2)は常に一定の開口面積だけ開
口するようになっている。
F)に開口分布する多数の床面通気間隙(f1)(f
2)のみならず、上記天井面(1C)(2C)に開口分
布する多数の天井面通気間隙(c1)(c2)と屋根面
(R)に開口分布する多数の屋根面通気間隙(r)につ
いても、その対応する床面積、天井面積又は屋根面積の
全体に占める開口面積の比率が、小さくとも建物の建築
地域における年間の平均温度と対応する飽和水蒸気量の
数値とほぼ等しくなる開口面積に設定されている。飽和
水蒸気量は温度だけの関数であるため、その飽和水蒸気
量との関係から上記床面通気間隙(f1)(f2)と天
井面通気間隙(c1)(c2)並びに屋根面通気間隙
(r)の各最小開口面積を規定しているのであり、その
各最小開口面積は床面積、天井面積又は屋根面積に上記
平均温度と対応する飽和水蒸気量の数値を乗じることに
よって求めることができる。
図18は飽和水蒸気密度の温度依存性を示す関数表であ
り、例えば財団法人東京大学出版会発行の書籍「一般気
象学」(第2版)や国立天文台編纂の書籍「理科年表」
などに掲載されているが、今図1〜4に示した建物の建
築地域における年間の平均温度が30℃であると仮定し
た場合、この数値と対応する飽和水蒸気密度は図18の
関数表から30.4%であるため、その建物に開口分布
させる上記床面通気間隙(f1)(f2)と天井面通気
間隙(c1)(c2)並びに屋根面通気間隙(r)の各
最小開口面積を、その床面積、天井面積又は屋根面積の
全体に対する約30.4%の比率に設定するわけであ
る。
た地熱や、夜間の居住から建物の内部に発生する暖気が
上昇換気流として、その建物の床下空間(S1)から上
記床面通気間隙(f1)(f2)と天井面通気間隙(c
1)(c2)並びに屋根面通気間隙(r)を経て外方へ
流動することになり、その建物の内部全体を上昇換気流
路(P)として効率良く自然換気することができ、上記
最小開口面積の確保によって、水蒸気(湿気)が建物の
内部へ飽和状態に滞留するおそれはない。
(2F)と天井面(1C)(2C)並びに屋根面(R)
について、その床面通気間隙(f1)(f2)と天井面
通気間隙(c1)(c2)並びに屋根面通気間隙(r)
の多数づつが開口分布されており、建物の内部全体を上
昇換気流路(P)として、その床下空間(S1)から屋
根面(R)の外方へ向かう上昇換気流が起生されるよう
になっているため、建物を縦断する外壁(13)や内部
の間仕切り壁(12)に通気口を設ける必要がなく、又
仮令障子や襖、開閉扉などの建具(12)や窓(13)
を開放せず、その密閉した使用状態にあっても、建物の
内部が高気密や高断熱の空間とならず、生活上最も重要
な居室を完全に換気することができ、別個なファンやそ
の他の強制換気装置を必要としない。
数の屋根面通気間隙(r)を開口分布させたとしても、
建物の内部はその外部よりも低温化することがなく、そ
の暖気の膨張力と外圧(台風)に対する内圧の発生によ
って、雨水を押し出し作用するため、その雨水が建物の
内部へ侵入するおそれはなく、このことは出願人の実験
により確認している。
めのコンクリート打ちや防湿シート類の敷設を行なわな
い旨として上記したが、仮りに地表面(G)から湿気が
浮上するとしても、その湿気は階下床面(1F)に開口
分布する多数の床面通気間隙(f1)を通じ、上昇換気
流として屋根面通気間隙(r)から抜け出すため、一切
の支障を生じない。このことも、出願人の実験により確
認済みである。
(f1)(f2)の最小開口面積比、天井面積に対する
天井面通気間隙(c1)(c2)の最小開口面積比並び
に屋根面積に対する屋根面通気間隙(r)の最小開口面
積比が、上記の設定数値よりも小さいと、未だ建物の内
部に飽和水蒸気が滞留しやすく、結露やカビ、ダニ、腐
朽、居住者のゼンソクやアレルギー疾患、シックハウス
疾候などの発生するおそれがあるため、上記比率に設定
する必要がある。
(f1)(f2)と天井面通気間隙(c1)(c2)並
びに屋根面通気間隙(r)を、その床面積、天井面積又
は屋根面積の全体に対して過大な比率に開口形成する
と、建物自身の物理的な耐久強度や冬期での耐寒性が低
下するため、その最大開口面積については建物の構造や
建築地域の気象条件などを総合的に考慮して、適当に選
定する。
(c2)の最小開口面積比と屋根面通気間隙(r)の最
小開口面積比については、床面通気間隙(f1)(f
2)のそれと同一であってもさしつかえないが、厳密に
言えば天井面(1C)(2C)と屋根面(R)は床面
(1F)(2F)よりも地上高さが高く、その高低差が
空気の圧力や膨張度を左右することになる関係上、天井
面通気間隙(c1)(c2)の最小開口面積と屋根面通
気間隙(r)の最小開口面積は、これらを床面通気間隙
(f1)(f2)のそれよりも1m高くなる毎に、約
0.0012%の一定比率づつ拡大させることが好まし
い。この比率の数値は1気圧760mmHgとして、1
0m増す毎に1.2hPaづつ低気圧となることに基く
計算値である。
面(R)に一定の傾斜角度(θ)がある場合、その角度
の零度(水平)に近づく程、水蒸気を含む空気が外方へ
抜け出し難くなる関係上、屋根面通気間隙(r)の最小
開口面積については、その傾斜角度(θ)に応じた一定
の比率だけ、水平な床面(1F)(2F)に開口する床
面通気間隙(f1)(f2)の最小開口面積よりも拡大
させることが望ましい。このことは、天井面(1C)
(2C)に一定の傾斜角度(θ)がある場合にも、同様
に適用することができる。
上記床面通気間隙(f1)(f2)と天井面通気間隙
(c1)(c2)並びに屋根面通気間隙(r)の各最小
開口面積を試算した具体的な数値は、図19〜21に示
す通りとなる。尚、屋根面通気間隙(r)を拡大させた
比率の数値は、屋根面(R)の傾斜角度(θ)を15度
とし、その傾斜角度の90度(垂直)を100%とした
基準による計算値である。
(c2)と屋根面通気間隙(r)の各開口面積を、床面
通気間隙(f1)(f2)のそれよりも地上高さが高く
なる分だけ、一定の比率づつ拡大させるならば、屋根面
(R)に開口分布する屋根面通気間隙(r)からの積極
的な吸い出し力が、建物の内部全体に洩れなく作用し
て、その床下空間(S1)から屋根面(R)の外方へ抜
ける上昇換気流をますます促進させることができ、その
換気流が停滞しない結果、水蒸気(湿気)の飽和状態に
達しないことは勿論、結露の発生するおそれもない。更
には、床下空間(S1)の周囲を開放させる構成とも相
俟って、その床下空間(S1)を終始換気状態に保つこ
とができ、その意味からも特別な防湿シート類やコンク
リート製ベタ基礎の施工を要さないのである。
態として、事務室となる5階建てのビルディングを例示
しており、その各事務室の床面(1F)〜(5F)と天
井面(1C)〜(5C)並びに屋根面(R)には、上記
第1実施形態と同様な桟材(3)のすかし打ち、簀子材
(4)や多孔板材(パンチングメタル)(5)の施工な
どによって、床面通気間隙(f1)〜(f5)と天井面
通気間隙(c1)〜(c5)並びに屋根面通気間隙
(r)の多数づつが開口分布されている。
の平均温度を35℃とし、これから図18の関数表によ
り求めた飽和水蒸気密度の数値である39.6g/m3
を一定比率として、床面積に対する床面通気間隙(f
1)〜(f2)の最小開口面積と、天井面積に対する天
井面通気間隙(c1)〜(c2)の最小開口面積と、屋
根面積に対する屋根面通気間隙(r)の最小開口面積を
各々試算した結果は、図23、24に示す通りである。
気間隙(f1)〜(f5)と天井面通気間隙(c1)〜
(c5)並びに屋根面通気間隙(r)の各最小開口面積
が、最階下の床面(1F)に開口する床面通気間隙(f
1)のそれよりも地上高さの高くなる毎に、一定の比率
づつ拡大されていることは、上記第1実施形態と同様で
ある。
る場合、多数の縦通気孔(14)が開口分布するコンク
リート製のベタ基礎(15)を施工し、その各縦通気孔
(14)へ砂利などの粒子状骨材(16)を詰め込むこ
とにより、地熱を浮上させて、これを上記第1実施形態
と同じく、最階下の床下空間(S1)から事務室の内部
を経て、やはり屋根面(R)の外方へ向かう上昇換気流
により抜き出すのである。
作用は先の第1実施形態と実質的に同一であるため、そ
の図22に図1〜4との対応符号を記入するにとどめ
て、その詳細な説明を省略する。
気方法として、建物の床面(1F)(2F)と天井面
(1C)(2C)並びに屋根面(R)へ、各々床面通気
間隙(f1)(f2)と天井面通気間隙(c1)(c
2)並びに屋根面通気間隙(r)の多数づつを、
に占める開口面積の比率が、小さくとも建物の建築地域
における年間の平均温度と対応する飽和水蒸気量とほぼ
等しい数値となるように開口分布させて、
(R)の外方へ向かう上昇換気流により、仮令間取りの
仕切り壁や建具、窓の密閉状態にあっても、その建物の
内部全体を強制換気装置の必要なく乾燥させるようにな
っているため、冒頭に述べた従来技術の課題を確実に改
良できる効果がある。
気間隙(f1)(f2)と天井面通気間隙(c1)(c
2)並びに屋根面通気間隙(r)の多数づつが、建物の
床面(1F)(2F)と天井面(1C)(2C)並びに
屋根面(R)に各々開口分布されているため、その建物
の床下空間(S1)から屋根面(R)の外方へ向かう上
昇換気流により、生活上最も大切な居室も含む建物の内
部全体を、総合的に効率良く乾燥させることができる。
占める上記床面通気間隙(f1)(f2)と天井面通気
間隙(c1)(c2)並びに屋根面通気間隙(r)の最
小開口面積比が、その建物の建築地域における年間の平
均温度と対応する飽和水蒸気量とほぼ等しい数値に設定
されているため、建物の内部に飽和水蒸気の滞留するお
それがなく、その内部全体の完全な自然乾燥状態を得ら
れるのである。
るならば、屋根面(R)に開口分布する屋根面通気間隙
(r)からの積極的な吸い出し力が、建物の内部全体に
洩れなく働いて、その床下空間(S1)から屋根面
(R)の外方へ抜ける上昇換気流をますます促進させる
ことができ、その換気流の停滞することが無いため、結
露の発生も確実に防止し得るのであり、建物の耐用性に
優れる。
(3)のすかし打ちを初め、簀子材(4)、多孔板材
(5)又は編組み材(9)の施工などにより、建物の床
面(1F)(2F)と天井面(1C)(2C)並びに屋
根面(R)へ、その床面通気間隙(f1)(f2)と天
井面通気間隙(c1)(c2)並びに屋根面通気間隙
(r)の多数づつを容易に開口分布させることができ、
その施工性と低廉化に役立つ。
ある。
る。
桟材の一例を示す斜面図である。
る。
図である。
る。
ある。
ある。
間隙並びに天井面通気間隙の最小開口面積を試算した一
覧表である。
間隙並びに天井面通気間隙の最小開口面積を試算した一
覧表である。
小開口面積を試算した一覧表である。
模式図である。
井面通気間隙の最小開口面積を試算した一覧表である。
開口面積を試算した一覧表である。
Claims (4)
- 【請求項1】建物の床面と天井面並びに屋根面へ、各々
床面通気間隙と天井面通気間隙並びに屋根面通気間隙の
多数づつを、 その床面積、天井面積又は屋根面積の全体に占める開口
面積の比率が、小さくとも建物の建築地域における年間
の平均温度と対応する飽和水蒸気量とほぼ等しい数値と
なるように開口分布させて、 上記建物の床下空間から屋根面の外方へ向かう上昇換気
流により、仮令間取りの仕切り壁や建具、窓の密閉状態
にあっても、その建物の内部全体を強制換気装置の必要
なく乾燥させることを特徴とする建物の自然換気方法。 - 【請求項2】建物の天井面に開口分布する天井面通気間
隙の開口面積と、同じく屋根面に開口分布する屋根面通
気間隙の開口面積とを、その建物の床面に開口分布する
床面通気間隙の開口面積よりも、その地上高さが高くな
る分だけ一定比率づつ拡大させることを特徴とする請求
項1記載の建物の自然換気方法。 - 【請求項3】建物の傾斜した天井面に開口分布する天井
面通気間隙の開口面積、又は/及び同じく建物の傾斜し
た屋根面に開口分布する屋根面通気間隙の開口面積を、
その建物の水平な床面に開口分布する床面通気間隙の開
口面積よりも、傾斜角度とほぼ対応する一定比率だけ拡
大させることを特徴とする請求項1記載の建物の自然換
気方法。 - 【請求項4】建物の床面と天井面並びに屋根面へ、各々
桟材のすかし打ちや、簀子材、多孔板材又は編組み材の
施工などによって、床面通気間隙と天井面通気間隙並び
に屋根面通気間隙の多数づつを開口分布させると共に、 上記床面通気間隙と天井面通気間隙並びに屋根面通気間
隙がその床面積、天井面積又は屋根面積の全体に占める
開口面積の比率を、小さくとも建物の建築地域における
年間の平均温度と対応する飽和水蒸気量とほぼ等しい数
値となるように関係設定することにより、 上記建物の間仕切り壁や建具、窓を仮令密閉した状態に
あっても、その建物の内部全体を床下空間から屋根面の
外方へ向かう上昇換気流路として機能させ得るように構
成したことを特徴とする建物の自然換気構造。
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---|---|---|---|---|
JP2008106439A (ja) * | 2006-10-23 | 2008-05-08 | Misawa Homes Co Ltd | 建物の換気構造 |
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- 2001-06-13 JP JP2001178919A patent/JP3729337B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2008106439A (ja) * | 2006-10-23 | 2008-05-08 | Misawa Homes Co Ltd | 建物の換気構造 |
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