JP2002371111A - 共重合触媒、及び環状オレフィン系共重合体の製法 - Google Patents

共重合触媒、及び環状オレフィン系共重合体の製法

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JP2002371111A
JP2002371111A JP2001182895A JP2001182895A JP2002371111A JP 2002371111 A JP2002371111 A JP 2002371111A JP 2001182895 A JP2001182895 A JP 2001182895A JP 2001182895 A JP2001182895 A JP 2001182895A JP 2002371111 A JP2002371111 A JP 2002371111A
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cyclic olefin
alkyl
aryl
olefin
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JP2001182895A
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Hiroshi Shirai
博史 白井
Masaya Tanaka
賢哉 田中
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Asahi Kasei Corp
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に用いる上でより簡単に合成でき、α
−オレフィン類と環状オレフィン類との共重合におい
て、高活性な触媒系及び製法の提供。 【解決手段】 シクロペンタジエニル骨格を含む特定の
遷移金属錯体(A)、及びアルキルアルミニウムオキシ
化合物または有機ホウ素化合物から選ばれる1種以上の
活性化剤(B)からなる、C2〜C20のα−オレフィン
と特定の環状オレフィンとの共重合触媒、および該触媒
を用いた共重合体の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−オレフィンと
環状オレフィン類の共重合触媒、及びそれを用いた環状
オレフィン系共重合体の製造方法に関するものである。
さらに詳しくは、合成が容易で、且つ高い重合活性を有
するα−オレフィンと環状オレフィンの共重合触媒、及
び該触媒を用いて環状オレフィン系共重合体を効率良く
製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】α−オレフィンと環状オレフィン類との
共重合体は透明性、耐薬品性、耐水性等に優れることか
ら種々の製造方法が提案されている。例えば、特開平3
−45612、特開平6−271626、特開平6−2
71627、特開2000−26518等には、ケイ素
あるいは炭素原子等で架橋した2分子のシクロペンタジ
エニル骨格を有する遷移金属錯体とアルミノキサン化合
物からなる、いわゆる架橋メタロセン触媒を用いる方法
が開示されている。また特開平11−504947に
は、アミド基等の供与性分子がシクロペンタジエン骨格
と架橋した構造を有する、架橋型のハーフメタロセン化
合物を用いて、オレフィンと環状オレフィンの共重合体
を得る方法が提案されている。これらの製造方法は、全
て架橋型のメタロセン触媒あるいは架橋型のハーフメタ
ロセン触媒を用いるものであり、用いられる遷移金属化
合物の合成はその合成経路が2〜5段階以上と多く、煩
雑であり、技術的にも難しいという問題がある。
【0003】一方、合成が容易な非架橋型のハーフメタ
ロセン化合物とアルミノキサン化合物を用いてα−オレ
フィンと環状オレフィンを共重合させる方法も提案され
ている(特開2000−302811)。これは、1〜
3個の置換基を有する1分子のシクロペンタジエニル基
と炭化水素基もしくはジケトナト基を有するハーフメタ
ロセン化合物とアルミノキサン化合物を用いる方法であ
るが、共重合活性が不充分である。従って、合成が容易
で且つ高い重合活性を有する環状オレフィン系共重合触
媒の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は工業的に用い
る上でより簡単に合成でき、高い重合活性を有するα−
オレフィンと環状オレフィンの共重合触媒系を見出すこ
とを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、合成の容易
な、シクロペンタジエニル骨格を有する基と、特定の2
個の酸素原子が配位原子となる特定の1価の2座キレー
トアニオン性配位子を有する金属錯体と活性化剤からな
る触媒が、α−オレフィンと環状オレフィンの共重合に
対して、高い重合活性を有するという驚くべき事実に基
づいてなされたものである。すなわち、本発明は、1.
下記式(1)で表される遷移金属錯体(A)、及びアル
キルアルミニウムオキシ化合物または有機ホウ素化合物
から選ばれる1種以上の活性化剤(B)からなる、C2
〜C20のα−オレフィンと下記式(2)で表される環状
オレフィンとの共重合触媒、
【0006】
【化5】
【0007】(式中、Rは各々独立に水素、C1〜C20
のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のア
リールアルキル基、C7〜C40のアルキルアリール基、
またはC 1〜C20のアルキルシリル基を表し、任意の2
つ又は3つが結合して単環または多環を形成していて良
く、また、その単環または多環が二重結合を有していて
も良い。Mは周期律表第4族の遷移金属を表す。Lは下
記式(3)又は(4)で表される化合物から生成する、
酸素が配位原子となる、1価の2座キレートアニオン性
配位子を表す。Xは水素、C1〜C20のアルキル基、C6
〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル
基、C7〜C40のアルキルアリール基、又はハロゲンか
らなる。mは1〜3の整数を表す。L又はXが複数有る
場合は、それぞれ独立に、同一であっても良いし異なっ
ていても良い。)
【0008】
【化6】
【0009】(式中、R1〜R12は各々独立して水素、
1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7
〜C40のアリールアルキル基、C7〜C40のアルキルア
リール基、ハロゲン、酸素、又は窒素を含む置換基を表
す。R9〜R12は互いに結合して単環または多環を形成
していて良く、また、その単環または多環が二重結合を
有していても良い。nは0〜2の整数を表す。)
【0010】
【化7】
【0011】(式中、R13、R15は、C1〜C20のアル
キル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリール
アルキル基、およびC7〜C40のアルキルアリール基か
ら選ばれる置換基であり、R14は、水素、C1〜C20
アルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリ
ールアルキル基、およびC7〜C40のアルキルアリール
基から選ばれる置換基である。又、R13とR14が互いに
結合して環を形成しても良い。)
【0012】
【化8】
【0013】(式中、R16、R17、R19、R20は同一で
あっても良いし異なっていても良く、C1〜C20のアル
キル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリール
アルキル基、およびC7〜C40のアルキルアリール基か
ら選ばれる置換基であり、R18は、水素、C1〜C20
アルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリ
ールアルキル基、およびC7〜C40のアルキルアリール
基から選ばれる置換基である。又、R16とR18が互いに
結合して環を形成しても良い。)
【0014】2.前記式(1)で表される遷移金属錯体
において、Mがジルコニウムである上記1または2に記
戴の共重合触媒、および 3.上記1又は2のいずれかに記載された共重合触媒を
用いた、C2〜C20のα−オレフィンと前記式(2)で
表される環状オレフィンからなる環状オレフィン系共重
合体の製造方法、に関するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関わる共重合触
媒、及び環状オレフィン系共重合体の製造方法について
詳細に説明する。本発明のα−オレフィンと環状オレフ
ィンの共重合触媒における金属錯体成分については、前
記式(1)で表されるが、式中、Rは各々独立に水素、
1〜C2 0のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7
〜C40のアリールアルキル基、C7〜C40のアルキルア
リール基、またはC1〜C20のアルキルシリル基を表
し、任意の2つ又は3つが結合して単環または多環を形
成していて良く、また、その単環または多環が二重結合
を有していても良い。
【0016】Mは周期律表第4族の遷移金属を表す。周
期律表第4族の遷移金属の中でZrが最も好ましい。L
は酸素が配位原子となる、特定の1価の2座キレートア
ニオン性配位子を表す。Xは水素、C1〜C20のアルキ
ル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールア
ルキル基、C7〜C40のアルキルアリール基、又はハロ
ゲンからなる。mは1〜3の整数を表す。L又はXが複
数有る場合は、それぞれ独立に、同一であっても良いし
異なっていても良い。
【0017】ここで、酸素が配位原子となる、特定の1
価の2座キレートアニオン性配位子Lは、前記式(3)
あるいは(4)で表される化合物群から生成される。前
記式(1)〜(4)におけるX及びR、R1〜R20のア
ルキル及びアリール、及びC7〜C40のアリールアルキ
ル、C7〜C40のアルキルアリールの部分の具体例とし
ては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−
ブチル、イソブチル、t−ブチル、sec−ブチル、n
−ペンチル、イソペンチル、1−メチルブチル、2−メ
チルブチル、1,2−ジメチルプロピル、ネオペンチ
ル、シクロペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1
−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペ
ンチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブ
チル、3,3−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチ
ル、1,3−ジメチルブチル、1,1−エチルメチルプ
ロピル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、シクロ
ヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、4−メチルヘ
キシル、3−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、1
−メチルヘキシル、1,1−ジメチルペンチル、2,2
−ジメチルペンチル、3,3−ジメチルペンチル、4,
4−ジメチルペンチル、1,2−ジメチルペンチル、
1,3−ジメチルペンチル、1,4−ジメチルペンチ
ル、1−エチルペンチル、1−プロピルブチル、2−エ
チルペンチル、3−エチルペンチル、1,1−エチルメ
チルブチル、1,1−ジエチルプロピル、2,3−ジメ
チルペンチル、2,4−ジメチルペンチル、3,4−ジ
メチルペンチル、1−エチル−2−メチルブチル、1−
エチル−3−メチルブチル、4−メチルシクロヘキシ
ル、3−メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、1,
1,2−トリメチルブチル、1,1,3−トリメチルブ
チル、2,2,1−トリメチルブチル、3,3,1−ト
リメチルブチル、3,3,2−トリメチルブチル、1,
1,2,2−テトラメチルプロピル、n−オクチル、1
−メチルヘプチル、2−メチルヘプチル、3−メチルヘ
プチル、4−メチルヘプチル、5−メチルヘプチル、イ
ソオクチル、1−エチルヘキシル、2−エチルヘキシ
ル、3−エチルヘキシル、4−エチルヘキシル、1,1
−ジメチルヘキシル、2,2−ジメチルヘキシル、3,
3−ジメチルヘキシル、4,4−ジメチルヘキシル、
5,5−ジメチルヘキシル、1,2−ジメチルヘキシ
ル、1,3−ジメチルヘキシル、1,4−ジメチルヘキ
シル、1,5−ジメチルヘキシル、2,3−ジメチルヘ
キシル、2,4−ジメチルヘキシル、3,4−ジメチル
ヘキシル、2,5−ジメチルヘキシル、3,5−ジメチ
ルヘキシル、1,1−メチルエチルペンチル、1−エチ
ル−2−メチルペンチル、1−エチル−3−メチルペン
チル、1−エチル−4−メチルペンチル、2−エチル−
1−メチルペンチル、2,2−エチルメチルペンチル、
3,3−エチルメチルペンチル、2−エチル−3−メチ
ルペンチル、2−エチル−4−メチルペンチル、3−エ
チル−4−メチルペンチル、3−エチル−2−メチルペ
ンチル、1,1−ジエチルブチル、2,2−ジエチルブ
チル、1,2−ジエチルブチル、1,1−メチルプロピ
ルブチル、2−メチル−1−プロピルブチル、3メチル
−1−プロピルブチル、4−エチルシクロヘキシル、3
−エチルシクロヘキシル、3,4−ジメチルシクロヘキ
シル、1,1,2−トリメチルペンチル、1,1,3−
トリメチルペンチル、1,1,4−トリメチルペンチ
ル、2,2,1−トリメチルペンチル、2,2,3−ト
リメチルペンチル、2,2,4−トリメチルペンチル、
3,3,1−トリメチルペンチル、3,3,2−トリメ
チルペンチル、3,3,4−トリメチルペンチル、1,
2,3−トリメチルペンチル、1,2,4−トリメチル
ペンチル、1,3,4−トリメチルペンチル、1,2,
3−トリメチルペンチル、1,2,4−トリメチルペン
チル、1,3,4−トリメチルペンチル、1,1,2,
2−テトラメチルブチル、1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル、1,1,2,3−テトラメチルブチル、2,
2,1,3−テトラメチルブチル、1−エチル−1,2
−ジメチルブチル、2−エチル−1,2−ジメチルブチ
ル、1−エチル−2,3−ジメチルブチル、n−ノニ
ル、イソノニル、1−メチルオクチル、2−メチルオク
チル、3−メチルオクチル、4−メチルオクチル、5−
メチルオクチル、6−メチルオクチル、1−エチルヘプ
チル、2−エチルヘプチル、3−エチルヘプチル、4−
エチルヘプチル、5−エチルヘプチル、1,1−ジメチ
ルヘプチル、2,2−ジメチルヘプチル、3,3−ジメ
チルヘプチル、4,4−ジメチルヘプチル、5,5−ジ
メチルヘプチル、6,6−ジメチルヘプチル、1,2−
ジメチルヘプチル、1,3−ジメチルヘプチル、1,4
−ジメチルヘプチル、1,5−ジメチルヘプチル、1,
6−ジメチルヘプチル、2,3−ジメチルヘプチル、
2,4−ジメチルヘプチル、2,5−ジメチルヘプチ
ル、2,6−ジメチルヘプチル、3,4−ジメチルヘプ
チル、3,5−ジメチルヘプチル、3,6−ジメチルヘ
プチル、4,5−ジメチルヘプチル、4,6−ジメチル
ヘプチル、5,6−ジメチルヘプチル、1,1,2−ト
リメチルヘキシル、1,1,3−トリメチルヘキシル、
1,1,4−トリメチルヘキシル、1,1,5−トリメ
チルヘキシル、2,2,1−トリメチルヘキシル、2,
2,3−トリメチルヘキシル、2,2,4−トリメチル
ヘキシル、2,2,5−トリメチルヘキシル、3,3,
1−トリメチルヘキシル、3,3,2−トリメチルヘキ
シル、3,3,4−トリメチルヘキシル、3,3,5−
トリメチルヘキシル、4,4,1−トリメチルヘキシ
ル、4,4,2−トリメチルヘキシル、4,4,3−ト
リメチルヘキシル、4,4,5−トリメチルヘキシル、
5,5,1−トリメチルヘキシル、5,5,2−トリメ
チルヘキシル、5,5,3−トリメチルヘキシル、5,
5,4−トリメチルヘキシル、1,2,3−トリメチル
ヘキシル、2,3,4−トリメチルヘキシル、3,4,
5−トリメチルヘキシル、1,3,4−トリメチルヘキ
シル、1,4,5−トリメチルヘキシル、2,4,5−
トリメチルヘキシル、1,2,5−トリメチルヘキシ
ル、1,2,4−トリメチルヘキシル、1,1−エチル
メチルヘキシル、2,2−エチルメチルヘキシル、3,
3−エチルメチルヘキシル、4,4−エチルメチルヘキ
シル、5,5−エチルメチルヘキシル、1−エチル−2
−メチルヘキシル、1−エチル−3−メチルヘキシル、
1−エチル−4−メチルヘキシル、1−エチル−5−メ
チルヘキシル、2−エチル−1−メチルヘキシル、3−
エチル−1−メチルヘキシル、3−エチル−2−メチル
ヘキシル、1,1−ジエチルペンチル、2,2−ジエチ
ルペンチル、3,3−ジエチルペンチル、1,2−ジエ
チルペンチル、1,3−ジエチルペンチル、2,3−ジ
エチルペンチル、1,1−メチルプロピルペンチル、
2,2−メチルプロピルペンチル、1−メチル−2−プ
ロピルペンチル、n−デシル、イソデシル、1−メチル
ノニル、2−メチルノニル、3−メチルノニル、4−メ
チルノニル、5−メチルノニル、6−メチルノニル、7
−メチルノニル、1−エチルオクチル、2−エチルオク
チル、3−エチルオクチル、4−エチルオクチル、5−
エチルオクチル、6−エチルオクチル、1,1−ジメチ
ルオクチル、2,2−ジメチルオクチル、3,3−ジメ
チルオクチル、4,4−ジメチルオクチル、5,5−ジ
メチルオクチル、6,6−ジメチルオクチル、7,7−
ジメチルオクチル、1,2−ジメチルオクチル、1,3
−ジメチルオクチル、1,4−ジメチルオクチル、1,
5−ジメチルオクチル、1,6−ジメチルオクチル、
1,7−ジメチルオクチル、2,3−ジメチルオクチ
ル、2,4−ジメチルオクチル、2,5−ジメチルオク
チル、2,6−ジメチルオクチル、2,7−ジメチルオ
クチル、3,4−ジメチルオクチル、3,5−ジメチル
オクチル、3,6−ジメチルオクチル、3,7−ジメチ
ルオクチル、4,5−ジメチルオクチル、4,6−ジメ
チルオクチル、4,7−ジメチルオクチル、5,6−ジ
メチルオクチル、5,7−ジメチルオクチル、n−ウン
デシル、n−ドデシル、フェニル、ベンジル、p−トリ
ル、m−トリル、キシリル、メシチリル、2,6−ジメ
チルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,
6−ジメトキシフェニル、2,4,6−トリメトキシフ
ェニル、2,6−ジイソプロピルフェニル、2,4,6
−トリイソプロピルフェニル、ナフチル、2−メトキシ
フェニル、2−イソプロポキシフェニル、2−ターシャ
リーブトキシフェニル、2,6−ジターシャリーブチル
フェニル、2−メチルフェニル、2−イソプロピルフェ
ニル、2−ターシャリーブチルフェニル、2−メチル−
6−イソプロピルフェニル、2−メチル−6−ターシャ
リーブチルフェニルなどが挙げられる。
【0018】これらの置換基を有する、前記式(3)あ
るいは(4)で表される、酸素が配位原子となる、特定
の1価の2座キレートアニオン性配位子Lを生成する具
体的な化合物としては、例えば、1,3−ジフェノキシ
−1,3−プロパンジオン、1,3−ジメトキシ−1,
3−プロパンジオン、1,3−ジエトキシ−1,3−プ
ロパンジオン、ビス(N,N−ジメチル)マロン酸アミ
ド、ビス(N,N−ジエチル)マロン酸アミド、ビス
(N,N−ジフェニル)マロン酸アミド、1,3−ビス
ピペリジン−1,3−プロパンジオン、1,3−ビスピ
ロリジン−1,3−プロパンジオン等が例示できる。こ
れらは単独で用いても良いし、組み合わせて用いても良
い。上記の化合物からの1価のアニオンは、通常2つの
カルボニル基間のメチレン部分が脱プロトンし、2つの
カルボニルと共鳴構造をとった形になっているものと考
えられる。
【0019】前記式(1)で表される具体的な金属錯体
としては、例えば、CpZr(MeOCOCHCOOMe)Cl2、MeCpZr(Me
OCOCHCOOMe)Cl2、1,3-Me2CpZr(MeOCOCHCOOMe)Cl2、1,2,
3-Me 3CpZr(MeOCOCHCOOMe)Cl2、Cp*Zr(MeOCOCHCOOMe)C
l2、CpZr(EtOCOCHCOOEt)Cl2、MeCpZr(EtOCOCHCOOEt)C
l2、1,3-Me2CpZr(EtOCOCHCOOEt)Cl2、1,2,3-Me3CpZr(Et
OCOCHCOOEt)Cl2、Cp*Zr(EtOCOCHCOOEt)Cl2、CpZr(PhOCO
CHCOOPh)Cl2、MeCpZr(PhOCOCHCOOPh)Cl2、1,3-Me2CpZr
(PhOCOCHCOOPh)Cl2、1,2,3-Me3CpZr(PhOCOCHCOOPh)C
l2、Cp*Zr(PhOCOCHCOOPh)Cl2、CpZr(Me2NCOCHCONMe2)Cl
2、MeCpZr(Me2NCOCHCONMe2)Cl2、1,3-Me2CpZr(Me2NCOCH
CONMe2)Cl2、1,2,3-Me3CpZr(Me2NCOCHCONMe2)Cl 2 Cp*
Zr(Me2NCOCHCONMe2)Cl2、CpZr(Et2NCOCHCONEt2)Cl2、Me
CpZr(Et2NCOCHCONEt2)Cl2、1,3-Me2CpZr(Et2NCOCHCONEt
2)Cl2、1,2,3-Me3CpZr(Et2NCOCHCONEt2)Cl2、Cp*Zr(Et2
NCOCHCONEt2)Cl2、CpZr(Ph2NCOCHCONPh2)Cl2、MeCpZr(P
h2NCOCHCONPh2)Cl2、1,3-Me2CpZr(Ph2NCOCHCONPh2)C
l2、1,2,3-Me3CpZr(Ph2NCOCHCONPh2)Cl2、Cp*Zr(Ph2NCO
CHCONPh2)Cl2(前記構造式中、Cpはシクロペンタジエニ
ル基を表す。Cp*はペンタメチルシクロペンタジエニル
基を表す。)等を挙げることができる。これらは単独で
用いても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。
【0020】本発明で用いることのできるアルキルアル
ミニウムオキシ化合物としては下記一般式(5)、
(6)、(7)及び(8)で示される有機アルミニウム
オキシ化合物のうち少なくとも1つの化合物があげられ
る。
【0021】
【化9】
【0022】(式中、R21〜R23はそれぞれ同じでも異
なっていても良く、C1〜C8の炭化水素基であり、nは
1〜50までの整数を表す。)
【0023】
【化10】
【0024】(式中、R24〜R26はそれぞれ同じでも異
なっていても良く、C1〜C8の炭化水素基であり、nは
1〜50までの整数を表す。)
【0025】
【化11】
【0026】(式中、R27はC1〜C8の炭化水素基であ
り、nは1〜50までの整数を表す。)
【0027】
【化12】
【0028】(式中、R28〜R31はそれぞれ同じでも異
なっていても良く、C1〜C8の炭化水素基であり、nは
1〜50までの整数を表す。)
【0029】これらアルキルアルミニウムオキシ化合物
の具体例としては、メチルアルミノキサン、エチルアル
ミノキサン、プロピルアルミノキサン、ブチルアルミノ
キサン、イソブチルアルミノキサン、メチルエチルアル
ミノキサン、メチルブチルアルミノキサン、メチルイソ
ブチルアルミノキサン等が挙げられる。特に、メチルア
ルミノキサン、イソブチルアルミノキサン、メチルイソ
ブチルアルミノキサンが好適に使用できる。これらは2
種以上組み合わせて用いても良い。又、これらアルキル
アルミニウムオキシ化合物には、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム等のアルキルアルミニウム化合物を含んでいても良
い。又、本発明で用いることのできる有機ホウ素化合物
としては、下記一般式(9)または(10)で示される
有機ホウ素化合物のうち少なくとも1つの化合物があげ
られる。
【0030】 (BR323334n (9) (式中、R32〜R33はそれぞれ同じでも異なっていても
良く、C1〜C14のハロゲン化アリール基またはハロゲ
ン化アリロキシ基を含む炭化水素基、nは1〜4までの
整数を表す。)
【0031】 A(BR35363738n (10) (式中、Aは4級アミン、4級アンモニウム塩、カルボ
カチオン、または価数+1〜+4の金属カチオンであ
り、R35〜R38はそれぞれ同じでも異なっていても良
く、C1〜C14のハロゲン化アリール基またはハロゲン
化アリロキシ基を含む炭化水素基、nは1〜4までの整
数を表す。)
【0032】前記式(9)及び(10)の炭化水素基の
具体例としては、フェニル、ベンジル、p−トリル、m
−トリル、キシリル、メシチリル、2,6−ジメチルフ
ェニル,2,4,6−トリメチルフェニル,2,6−ジ
メトキシフェニル,2,4,6−トリメトキシフェニ
ル,2,6−ジイソプロピルフェニル,2,4,6−ト
リイソプロピルフェニル、ナフチル、o−イソプロポキ
シフェニル、ペンタフルオロフェニル、ペンタフルオロ
ベンジル、テトラフルオロフェニル、テトラフルオロト
リル等があげられる。
【0033】また、前記式(10)のAの具体例として
は、ピリジニウム、2,4−ジニトロ−N,N−ジエチ
ルアニリニウム、p−ニトロアニリニウム、2,5−ジ
クロロアニリン、p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリ
ニウム,キノリニウム、N,N−ジメチルアニリニウ
ム,メチルジフェニルアンモニウム、N,N−ジエチル
アニリニウム、8−クロロキノリニウム、トリメチルア
ンモニウム、トリプロピルアンモニウム、トリエチルア
ンモニウム、トリブチルアンモニウム、トリフェニルホ
スホニウム、アンモニウム、トリフェニルメチル、ナト
リウム、リチウム、カリウム、セシウム、カルシウム、
マグネシウム等があげられる。
【0034】これら有機ホウ素化合物の具体例として
は、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ
ス(テトラフルオロフェニル)ボレート、トリス(テト
ラフルオロトリル)ボレート、トリメチルアンモニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ
エチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、トリフェニルホスホニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカ
ルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート等が挙げられる。これらは2種以上組み合わせて用
いても良い。最も好ましくはトリフェニルカルベニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げ
られる。
【0035】本発明において使用するのに好適な触媒は
遷移金属化合物(A)とアルキルアルミニウムオキシ化
合物または有機ホウ素化合物から選ばれる1種以上の活
性化剤(B)を任意の順序でかつ任意の好適な方法で組
み合わせることによって製造される。(A)成分と
(B)成分の好ましい触媒組成比は(A):(B)=
1:0.01〜1:10,000である。触媒調製はあ
らかじめ、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、好
適な溶媒中で混合することにより行っても良いし、
(A),(B)それぞれの成分を別々にモノマーが共存
するリアクター内に打ち込んで、リアクター内において
調製しても良い。触媒調製に好適な溶媒はヘキサン、シ
クロヘキサン等、アルカンをはじめとする炭化水素系溶
媒とトルエン、ベンゼン、エチルベンゼン等の芳香族系
の溶媒があげられる。またこれらの溶媒は前処理におい
て水分等を除去しておくことが好ましい。触媒の調製温
度としては、−20℃〜150℃が最適である。
【0036】本発明で使用できるC2〜C20のα−オレ
フィンとしては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブ
テン、1−ヘキセン、4−メチルー1−ペンテン、1−
ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等をあげることが
できる。又、本発明で使用できる環状オレフィンとして
は、下記式(2)で表すことが出きる。
【0037】
【化13】
【0038】(式中、R1〜R12は各々独立して水素、
1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7
〜C40のアリールアルキル基、C7〜C40のアルキルア
リール基、ハロゲン、酸素、又は窒素を含む置換基を表
す。R9〜R12は互いに結合して単環または多環を形成
していて良く、また、その単環または多環が二重結合を
有していても良い。nは0〜2の整数を表す。)
【0039】ハロゲンを含む置換基としては、具体的に
は、例えば、弗素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン
基、クロロメチル基、ブロモメチル基、クロロエチル基
等のC 1〜C20のハロゲン置換アルキル基等を挙げるこ
とができる。酸素を含む置換基として、具体的には、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、フェノキシ基等
のC1〜C20のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基等のC2〜C20のアルコキシカル
ボニル基等を挙げることができる。窒素原子を含む置換
基としては、具体的には、例えば、ジメチルアミノ基、
ジエチルアミノ基等のC1〜C20のアルキルアミノ基や
シアノ基等を挙げることができる。
【0040】前記式(2)で表される環状オレフィンの
具体例としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−
エン(以下ノルボルネンと称する)、5−メチルノルボ
ルネン、5−エチルノルボルネン、5−プロピルノルボ
ルネン、5,6−ジメチルノルボルネン、1−メチルノ
ルボルネン、7−メチルノルボルネン、5,5,6−ト
リメチルノルボルネン、5−フェニルノルボルネン、5
−ベンジルノルボルネン、5−エチリデンノルボルネ
ン、5−ビニルノルボルネン、5−クロロノルボルネ
ン、5−シアノノルボルネン、5−フルオロノルボルネ
ン、5,5−ジクロロノルボルネン、5,5,6−トリ
フルオロノルボルネン、5−メトキシノルボルネン、5
−ジメチルアミノノルボルネン、5,5,6−トリフル
オロ−6−メチルノルボルネン、トリシクロ[4.3.
0.12.5]−3−デセン、トリシクロ[4.4.0.
2.5]−3−ウンデセン、テトラシクロ[4.4.
0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−メチルテト
ラシクロ[4.4.0.12.5.17 .10]−3−ドデセ
ン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.1
7.10]−3−ドデセン、8−プロピルテトラシクロ
[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−
ブチルテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−
3−ドデセン、8−イソブチルテトラシクロ[4.4.
0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−エチリデン
テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ド
デセン、8−クロロテトラシクロ[4.4.0.
2.5.17.10]−3−ドデセン、8−シアノテトラシ
クロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、
8−フルオロテトラシクロ[4.4.0.12.5.1
7.10]−3−ドデセン、8,8−ジクロロテトラシクロ
[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8−
メトキシテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10
−3−ドデセン、8−ジメチルアミノテトラシクロ
[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン、8,
8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.4.0.1
2.5.17.10]−3−ドデセン、8,8,9−トリフル
オロ−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12.5
7.10]−3−ドデセン、ペンタシクロ[6.5.1.
3.6.02. 7.09.13]−4−ペンタデセン、ペンタシ
クロ[6.6.1.13.6.02.7.09.14]−4−ヘキ
サデセン、ヘキサシクロ[6.6.1.13.6
10.13.0 2.7.09.14]−4−ヘプタデセン等が例示
される。これらの環状オレフィンは1種単独または2種
以上組み合わせて用いることが出来る。これらの環状オ
レフィンのなかで、ノルボルネン、トリシクロ[4.
3.0.12.5]−3−デセン、トリシクロ[4.4.
0.12.5]−3−ウンデセン、テトラシクロ[4.
4.0.12.5.17.10]−3−ドデセンが好ましく、
特にノルボルネンが好ましい。
【0041】本発明の共重合方法は、モノマー類と触媒
の存在下、減圧、大気圧、加圧のいずれかの条件のも
と、バルク、溶液、スラリーのいずれの方法でも行うこ
とが出来る。共重合を行うのに好適な温度範囲としては
−30℃〜260℃ であり、好ましくは0℃〜200
℃である。また、共重合においては、窒素、アルゴン等
の不活性ガス雰囲気下で行っても良いし、エチレン雰囲
気下で行っても良い、またエチレン及び/またはα−オ
レフィン類と上記の不活性ガスの混合雰囲気下でもかま
わない。さらに、分子量調節のために上記のガスに加え
て、水素を共存させてもかまわない。また、触媒成分を
アルミナ、塩化マグネシウム、シリカのような好適な担
体に担持させて用いてもかまわない。また所望ならば、
共重合に際して溶媒を用いることも出来る。共重合に用
いるのに好適な溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサ
ン等のアルカンをはじめとする炭化水素系溶媒とトルエ
ン、ベンゼン、エチルベンゼン等の芳香族系の溶媒があ
げられる。共重合における好適な触媒量は[(生成ポリ
マー重量)Kg]/[触媒(A)成分1mol]=10
kg/1mol〜1,000,000kg/1mol
程度のポリマーを与える量である。
【0042】本発明における共重合後のポリマーの分離
方法としては、例えば共重合液にアセトン、または酸も
しくはアルカリを混合したアルコール等の貧溶媒となる
極性溶媒を加えて共重合体を沈澱させて回収する方法、
反応液を撹拌下、熱湯中に投入後、溶媒と共に蒸留回収
する方法、または直接反応液を加熱して溶媒を留去する
方法等を挙げることができる。本発明の環状オレフィン
系共重合体の製造方法において、α−オレフィン系モノ
マーユニット、及び環状オレフィン系モノマーユニット
は、各々2種類以上の成分から構成されていても良く、
三元あるいは四元以上の共重合体の製造も可能である。
【0043】本発明の環状オレフィン系共重合体の製造
方法において、上記モノマー以外にも必要に応じてシク
ロヘキセンのような環状オレフィン、スチレンのような
芳香族ビニル化合物を共重合モノマーとして共重合する
ことも可能である。本発明の環状オレフィン系共重合体
の製造方法において、環状オレフィン系共重合体中の組
成は、α−オレフィン類1〜99mol%に対し、環状
オレフィン類99〜1mol%の範囲で共重合できる。
好ましくはα−オレフィン類10〜50mol%に対
し、環状オレフィン類90〜50mol%である。
【0044】以下実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。重合
活性は重合終了後に得られたポリマー量から、生成ポリ
マーの重量(kg)/[Zr(mol)・重合時間(h
r)]で求めた。ポリマー中のコモノマー含有量は、Mac
romolecules,31,4674(1998)に従い、13C−NMRスペ
クトルを用いて行った。NMR測定は、d6−ベンゼン
/1,2,4−トリクロロベンゼン(1/1vol比)
溶液中で行った。ポリマーのガラス転移温度(Tg)の
測定は、示差走査熱量計(DSC)を用い、窒素雰囲気
下20℃/分の昇温速度で求めた。ポリマーの分子量
は、GPC法により140℃において、O−ジクロルベ
ンゼンを測定溶媒として、UV/RIにより検出し、ポ
リスチレン換算により求めた。
【0045】
【参考例1】MeCpZrCl3の合成:市販のメチル
シクロペンタジエンダイマーを177℃で熱分解して得
られたメチルシクロペンタジエン(185mmol)を
NaH(185mmol)のTHF懸濁液に0℃で、攪
拌しつつ、ゆっくり滴下した。滴下後室温で2時間攪拌
した後、クロロトリメチルシラン(185mmol)を
0℃で20分かけて加えた。減圧蒸留して、トリメチル
シリルメチルシクロペンタジエン(96mmol)を得
た。四塩化ジルコニウム(47mmol)のヘキサン
(50ml)溶液に上記で得られたトリメチルシリルメ
チルシクロペンタジエン(47mmol)のヘキサン
(50ml)溶液を室温で加え、攪拌を継続した。生成
物をろ過し、THF(15ml)に再溶解させ、ヘキサ
ン(30ml)を加えた後、濃縮して結晶を析出させ、
再結晶し、目的物を得た。
【0046】
【参考例2】1,3−Me2CpZrCl3の合成:市販
の1,3−ジメチルシクロペンタジエン(185mmo
l)のTHF(100ml)溶液に、n−ブチルリチウ
ムのヘキサン溶液(185mmol)を−20℃で加え
た。室温に戻し、24時間攪拌を継続後、クロロトリメ
チルシラン(185mmol)を0℃で20分かけて加
えた。減圧蒸留して、トリメチルシリル−1,3−ジメ
チルシクロペンタジエン(80mmol)を得た。四塩
化ジルコニウム(47mmol)のヘキサン(50m
l)溶液に上記で得られたトリメチルシリルメチルシク
ロペンタジエン(47mmol)のヘキサン(50m
l)溶液を室温で加え、攪拌しながら1時間加熱還流し
た。生成物をろ過し、THF(15ml)に再溶解さ
せ、ヘキサン(30ml)を加えた後、濃縮して結晶を
析出させ、再結晶し、目的物を得た。
【0047】
【実施例1】(錯体−1)の合成 予め、−20℃に冷却したNaH(2.25mmol)
を分散させた脱水ジエチルエーテル(20ml)中に、
マロン酸ジメチル(2.25mmol)をゆっくり滴下
し、攪拌しつつ、0℃に昇温させた。得られた上記分散
液に、メチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリク
ロライド(2.25mmol)を含む脱水トルエン溶液
(20ml)を滴下し、2時間攪拌した。溶媒を留去
し、脱水トルエンで抽出後ろ過し、ろ液を濃縮後、再結
晶し、目的の錯体を得た。
【0048】
【実施例2】(錯体−2)の合成 予め、−20℃に冷却したNaH(2.25mmol)
を分散させた脱水ジエチルエーテル(20ml)中に、
マロン酸ジメチル(2.25mmol)をゆっくり滴下
し、攪拌しつつ、0℃に昇温させた。得られた上記分散
液に、1,3−ジメチルシクロペンタジエニルジルコニ
ウムトリクロライド(2.25mmol)を含む脱水ト
ルエン溶液(20ml)を滴下し、2時間攪拌した。溶
媒を留去し、脱水トルエンで抽出後ろ過し、ろ液を濃縮
後、再結晶し、目的の錯体を得た。
【0049】
【実施例3】(錯体−3)の合成 予め、−20℃に冷却したNaH(2.25mmol)
を分散させた脱水ジエチルエーテル(20ml)中に、
マロン酸ジエチル(2.25mmol)をゆっくり滴下
し、攪拌しつつ、0℃に昇温させた。得られた上記分散
液に、メチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリク
ロライド(2.25mmol)を含む脱水トルエン溶液
(20ml)を滴下し、2時間攪拌した。溶媒を留去
し、脱水トルエンで抽出後ろ過し、ろ液を濃縮後、再結
晶し、目的の錯体を得た。
【0050】
【実施例4】(錯体−4)の合成 予め、−20℃に冷却したNaH(2.25mmol)
を分散させた脱水ジエチルエーテル(20ml)中に、
マロン酸ジエチル(2.25mmol)をゆっくり滴下
し、攪拌しつつ、0℃に昇温させた。得られた上記分散
液に、1,3−ジメチルシクロペンタジエニルジルコニ
ウムトリクロライド(2.25mmol)を含む脱水ト
ルエン溶液(20ml)を滴下し、2時間攪拌した。溶
媒を留去し、脱水トルエンで抽出後ろ過し、ろ液を濃縮
後、再結晶し、目的の錯体を得た。
【0051】
【実施例5】内部を真空脱気し、窒素置換した2000
mlのオートクレーブに、精製したノルボルネンのトル
エン溶液250ml(ノルボルネンとして200g)を
導入した。次いで、MMAO(東ソーアクゾ社製メチル
アルミノキサン)5mmolを含む精製トルエン溶液1
00mlをオートクレーブに導入した後、0.4MPa
のエチレンガスを導入した。オートクレーブの内温を8
0℃に保ち、金属錯体として錯体−1を5μmol含む
精製トルエン溶液100mlをオートクレーブに加え、
重合反応を開始させた。オートクレーブの内温およびエ
チレン圧を保ちつつ、攪拌しながら60分間重合した。
重合結果を表1に示す。
【0052】
【実施例6】金属錯体として錯体−2を用いた以外は実
施例5と同様に重合を行った。重合結果を表1に示す。
【0053】
【実施例7】金属錯体として錯体−3を用いた以外は実
施例5と同様に重合を行った。重合結果を表1に示す。
【0054】
【実施例8】金属錯体として錯体−4を用いた以外は実
施例と同様に重合を行った。重合結果を表1に示す。
【0055】
【比較例1】(錯体−5)の合成 Inorganic Chemistry,10,1388(1971)を参考にビス
(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリドとアセチルアセトンから1,3−ジメチル
シクロペンタジエニルビス(アセチルアセトナト)ジル
コニウムクロリド(錯体−5)を合成した。
【0056】
【比較例2】(錯体−6)の合成 Inorganic Chemistry,10,1388(1971)を参考にビス(メ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドと
アセチルアセトンからメチルシクロペンタジエニルビス
(アセチルアセトナト)ジルコニウムクロリド(錯体−
6)を合成した。
【0057】
【比較例3】金属錯体として錯体−5を用いた以外は実
施例5と同様に重合を行った。重合結果を表1に示す。
【0058】
【比較例4】金属錯体として錯体−6を用いた以外は実
施例5と同様に重合を行った。重合結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】本発明は、工業的に用いる上でより簡単
に合成でき、さらに高い重合活性を有する、α−オレフ
ィンと環状オレフィン類の共重合触媒、及び該触媒を用
いて環状オレフィン系共重合体を効率良く製造する方法
を提供する。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J028 AA01A AB01A AC09A AC27A AC38A BA00A BA01B BB01B BC13B BC25B EB01 EB02 EB03 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EB18 GB02 4J100 AA02P AA03P AA04P AA16P AA19P AA21P AR11Q AS15Q BC08Q CA04 FA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表される遷移金属錯体
    (A)、及びアルキルアルミニウムオキシ化合物または
    有機ホウ素化合物から選ばれる1種以上の活性化剤
    (B)からなる、C2〜C20のα−オレフィンと下記式
    (2)で表される環状オレフィンとの共重合触媒。 【化1】 (式中、Rは各々独立に水素、C1〜C20のアルキル
    基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアル
    キル基、C7〜C40のアルキルアリール基、またはC 1
    20のアルキルシリル基を表し、任意の2つ又は3つが
    結合して単環または多環を形成していて良く、また、そ
    の単環または多環が二重結合を有していても良い。Mは
    周期律表第4族の遷移金属を表す。Lは下記式(3)又
    は(4)で表される化合物から生成する、酸素が配位原
    子となる、1価の2座キレートアニオン性配位子を表
    す。Xは水素、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のア
    リール基、C7〜C40のアリールアルキル基、C7〜C40
    のアルキルアリール基、又はハロゲンからなる。mは1
    〜3の整数を表す。L又はXが複数有る場合は、それぞ
    れ独立に、同一であっても良いし異なっていても良
    い。) 【化2】 (式中、R1〜R12は各々独立して水素、C1〜C20のア
    ルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリー
    ルアルキル基、C7〜C40のアルキルアリール基、ハロ
    ゲン、酸素、又は窒素を含む置換基を表す。R9〜R12
    は互いに結合して単環または多環を形成していて良く、
    また、その単環または多環が二重結合を有していても良
    い。nは0〜2の整数を表す。) 【化3】 (式中、R13、R15は、C1〜C20のアルキル基、C6
    20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、
    およびC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれる置
    換基であり、R14は、水素、C1〜C20のアルキル基、
    6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル
    基、およびC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれ
    る置換基である。又、R13とR14が互いに結合して環を
    形成しても良い。) 【化4】 (式中、R16、R17、R19、R20は同一であっても良い
    し異なっていても良く、C1〜C20のアルキル基、C6
    20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル基、
    およびC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれる置
    換基であり、R18は、水素、C1〜C20のアルキル基、
    6〜C20のアリール基、C7〜C40のアリールアルキル
    基、およびC7〜C40のアルキルアリール基から選ばれ
    る置換基である。又、R16とR18が互いに結合して環を
    形成しても良い。)
  2. 【請求項2】 前記式(1)で表される遷移金属錯体に
    おいて、Mがジルコニウムである請求項1または2に記
    戴の共重合触媒。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のいずれかに記載された
    共重合触媒を用いた、C2〜C20のα−オレフィンと前
    記式(2)で表される環状オレフィンからなる環状オレ
    フィン系共重合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012503678A (ja) * 2008-07-21 2012-02-09 テリム インダストリアル カンパニー リミテッド オレフィン重合触媒及びそれを用いたオレフィンの重合方法

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