JP2002367692A - 異方導電性接着剤及びそれを用いた接続構造 - Google Patents

異方導電性接着剤及びそれを用いた接続構造

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JP2002367692A
JP2002367692A JP2001175675A JP2001175675A JP2002367692A JP 2002367692 A JP2002367692 A JP 2002367692A JP 2001175675 A JP2001175675 A JP 2001175675A JP 2001175675 A JP2001175675 A JP 2001175675A JP 2002367692 A JP2002367692 A JP 2002367692A
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Toshihiko Egawa
敏彦 江川
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極からの剥離を容易とし、電気接合物等の
リペアを確保できる異方導電性接着剤及びそれを用いた
接続構造を提供する。 【解決手段】 無溶剤型の接着性樹脂バインダ2中に多
数の絶縁皮膜導電微粒子3を分散させた異方導電性接着
剤1における接着性樹脂バインダ2を0.01〜400
nmの電磁波で製膜し、各絶縁皮膜導電微粒子3を、導
電性微粒子4と、この導電性微粒子4の表面に被覆さ
れ、ガラス転移温度(Tg)が160℃以下であり、汎用
の溶剤により溶解する絶縁性樹脂5とから形成する。絶
縁性樹脂5で被包された導電性微粒子4が樹脂中の分散
性に優れ、加熱加圧時にはTgが160℃以下なので、
絶縁性樹脂5の厚さを減少させ易く、導電性微粒子4を
電極に容易に接続できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
(以下、LCDという)とテープキャリアパッケージ(以
下、TCPという)との導通接続、プリント回路基板(以
下、PCBという)やフレキシブル回路基板(以下、FP
Cという)とTCPとの導通接続、チップオンガラス(以
下、COGという)接続法におけるフリップチップのバ
ンプと液晶回路基板の電極間の電気的な導通接続等に使
用される異方導電性接着剤及びそれを用いた接続構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子の高密度実装法とし
て、フリップチップ等のベアチップによるダイレクト・
チップ・アタッチ方式が採用されている。係るフリップ
チップ法(flip chip mounting)によ
れば、相対向する回路基板の電極とフリップチップとの
間に異方導電性接着剤等を介在塗布してこれを加熱加圧
し、回路基板の電極とフリップチップを電気的に導通さ
せるようにしている。回路基板の電極とフリップチップ
の導通には、接続の信頼性に優れる熱硬化性樹脂組成物
に導電性微粒子を混在・分散させた液状あるいはフィル
ム状の異方導電性接着剤が主に使用される。
【0003】ところで、回路基板の電極とフリップチッ
プの導通に異方導電性接着剤を使用した場合、異方導電
性接着剤中の導電性微粒子の量が増加すると、絶縁抵抗
が低くなり、回路基板の隣接するパターン同士が導通す
る可能性が大きくなる。したがって、異方導電性接着剤
の導電性微粒子は大量に使用することができない。逆
に、異方導電性接着剤の導電性微粒子の量を少なくする
と、LSIとパターン間の導通を確保することができな
くなる。このような問題を解消する手段として、導電性
微粒子の表面を絶縁性樹脂で被覆する方法が提案されて
いる(特許第1881329、2648712号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の異方導電性接着
剤は、以上のように熱硬化性樹脂組成物を主成分とし、
加熱加圧により硬化した後には接着力が非常に強いの
で、接続作業中に電極の位置ズレ等に代表される接着不
良が生じた場合には、電極からの剥離がきわめて困難に
なる。導電性微粒子の表面を絶縁性樹脂で被覆するとき
も同様である。このため、電子部品をリペア(修復)する
ことができず、そのまま電子部品を廃棄せざるを得ない
こととなる。さらに、電子部品を搭載した電気電子機器
の市場流通後に、導通接続部に故障が発生した場合で
も、電子部品をリペアすることができないので、電気電
子機器自体を廃棄せざるを得ないという問題を生じる。
このような問題は、近年、地球環境保全に向け、リサイ
クル性が強く要求されている関係上、極力解消する必要
がある。
【0005】本発明は、上記に鑑みなされたもので、電
極からの剥離を容易とし、電気接合物等のリペアを確保
することのできる異方導電性接着剤及びそれを用いた接
続構造を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にお
いては、上記課題を達成するため、接着性樹脂バインダ
中に導電性微粒子を分散させたものであって、接着性樹
脂バインダを0.01〜400nmの電磁波で製膜し、
導電性微粒子の表面を、ガラス転移温度が160℃以下
であり、汎用の溶剤により溶解する絶縁性樹脂で被覆し
たことを特徴としている。
【0007】また、請求項2記載の発明においては、上
記課題を達成するため、対向する第一、第二の電気接合
物を異方導電性接着剤で接続するものであって、異方導
電性接着剤を請求項1記載の異方導電性接着剤として加
熱加圧し、絶縁性樹脂の厚みを減じて第一、第二の電気
接合物を導通させるようにしたことを特徴としている。
【0008】ここで、特許請求の範囲における第一、第
二の電気接合物には、少なくとも各種のコンピュータ機
器や携帯電話等の小型通信機器に使用される液晶ディス
プレイ、テープキャリアパッケージ、プリント回路基
板、フレキシブル回路基板、液晶回路基板、IC等が含
まれる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態を説明すると、本実施形態における異方
導電性接着剤及びそれを用いた接続構造は、図1ないし
図4に示すように、無溶剤型の接着性樹脂バインダ2中
に多数の絶縁皮膜導電微粒子3を分散させた異方導電性
接着剤1における接着性樹脂バインダ2を0.01〜4
00nmの電磁波で製膜し、各絶縁皮膜導電微粒子3
を、導電性微粒子4と、この導電性微粒子4の表面を被
包し、ガラス転移温度(以下、Tgという)が160℃以
下であり、汎用の溶剤により溶解する絶縁性樹脂5とか
ら形成する。そして、この異方導電性接着剤1で相対向
する基板10とガラス基板11(第一、第二の電気接合
物)とを接続して加熱加圧し、絶縁性樹脂5の厚みを減
少させて基板10とガラス基板11の電極間を電気的に
導通させるようにしている。
【0010】接着性樹脂バインダ2は、絶縁性樹脂5の
溶けないことが前提となるため、無溶剤型の光硬化型樹
脂、重合開始剤、エポキシ樹脂、潜在性硬化剤、公知の
フィラーやシランカップリング剤等の添加剤で構成され
る。光硬化型樹脂は、紫外線や電子線の照射により、重
合硬化する液状状態であれば、いずれでも良い。
【0011】種類としては、エポキシアクリレートオリ
ゴマー、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエーテ
ルアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレート
オリゴマー等の光重合体オリゴマー、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ポリエチレングリコールジア
クリレート、ポリアルキレングリコールジアクリレー
ト、ペンタエリスリトールアクリレート2‐シアノエチ
ルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシク
ロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエ
チルアクリレート、2(2‐エトキシエトキシ)エチルア
クリレート、2‐エトキシエチルアクリレート、2‐エ
チルヘキシルアクリレート、n‐ヘキシルアクリレー
ト、2‐ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソ
デシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、n‐
ラウリルアクリレート、2‐メトキシエチルアクリレー
ト、2‐フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロ
フルフリールアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート等の光重合性単官能基、及び多官能アクリレートモ
ノマー等といったアクリル酸エステル等、及びこれらと
類似したt‐ブチルアミノエチルメタクリレート、シク
ロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンテニロキシエ
チルメタクリレート、2‐ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、イソボルニルメタクリレート、イソデシルメタク
リレート、n‐ラウリルアクリレート、ステアリルメタ
クリレート、トリデシルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレート等の光重合性単官能基、及び多官能メタク
リレートモノマーといったメタクリル酸エステルに代表
される光重合型の樹脂がある。
【0012】これらの樹脂は、必要に応じて単独で使用
したり、混合して使用することができる。また、光重合
性オリゴマーは、高粘度なので、粘度調整のために低粘
度の光重合性アクリレートモノマー等を1、2種以上混
合することができる。光重合樹脂に使用するラジカル重
合開始剤としては、公知のベンゾフェノン、アセトフェ
ノン等のケトン類、及びその誘導体ベンゾインエチルエ
ーテル、イソプロピルベンゾインエチルエーテル等のベ
ンゾインエーテル類、ベンジル、ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン等のベンジルケタール類、チオキサ
ントン類、ビスイミダゾール類、リン化合物等があげら
れる。これらの光開始剤には、アミン類、イオウ化合
物、リン化合物等の増感剤を必要に応じて任意の比で添
加しても良い。
【0013】接着性樹脂バインダ2に配合されるエポキ
シ樹脂としては、特に限定されるものではないが、粘度
調整が可能な液状のビスA、ビスFタイプエポキシ樹
脂、固形のエポキシ樹脂、ビスフェノール以外のエポキ
シ樹脂を用いることができる。好ましくは、電子部品関
係に有害な塩素の少ないタイプのエポキシ樹脂が良い。
エポキシ樹脂に反応する硬化剤としては、ジシアンアミ
ド、二塩基酸ジヒドラジド類、イミダゾール類、イミダ
ゾール・エポキシ付加物、三弗化ホウ素・アミン錯体
等、一般に使用される潜在性硬化剤を用いることができ
る。
【0014】絶縁皮膜導電微粒子3の導電性微粒子4と
しては、Au、Ag、Ni、Cu、ハンダ等の金属粒子
やカーボン等があげられる。また、これら及び非導電性
のガラス、セラミック、プラスチック等にAu、Ag、
Ni、Cu、ハンダ、ITO等の導通層を被覆等の手段
で形成したものでも良い。プラスチックを核としたり、
熱溶融金属粒子を導電性微粒子4とする場合、加熱加圧
で変形性を示すので、接続時に電極との接触面積が増加
し、信頼性が向上する。
【0015】硬化用の電磁波としては、一般的に使用さ
れている紫外線や電子線、具体的には波長のピークが好
ましくは0.01〜400nmの紫外線や電子線を使用
することができる。これらの電磁波を発生させる場合、
主波長を365nmとし、254、303、313nm
の紫外線を効率的に照射可能な高圧水銀灯、200〜4
00nmの広範囲にわたり紫外線スペクトルを放射する
メタルハライドランプ、無電極ランプ、レーザ光線、電
子ビームの加速エネルギーが1MeV未満のEB硬化装
置で発生させることができる。
【0016】波長の範囲を0.01〜400nmとした
のは、開始剤の感度が主に400nm以下なので、波長
が400nmを超える場合には、硬化しないからであ
る。また、可視光線に反応する開始剤は、保管に支障を
来すおそれがあるからである。逆に、波長が0.01n
m未満の場合、導通接続自体には特に支障を来さないも
のの、装置の電磁波遮蔽措置等で費用が嵩み、工業化に
はあまり好ましくないからである。
【0017】絶縁皮膜導電微粒子3の絶縁性樹脂5とし
ては、汎用溶剤であるアセトン、MEK等のケトン系溶
剤、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤、酢酸エチ
ル等のエステル系溶剤、アルコール類、エーテル系溶剤
で溶解し、かつTgが160℃以下の熱可塑性樹脂を使
用するのが好ましい。Tgを160℃以下としたのは、
160℃を超えると加熱圧着時の温度における粘度が高
くなり、接続信頼性が低下し、しかも、接続作業の遅延
を招くからである。
【0018】熱可塑性樹脂は、ポリエステル樹脂、アク
リル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ブチ
ラール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリサルホン樹脂、エチ
レンと酢酸ビニールの共重合物、スチレンとブタジエン
の共重合物等の1種、2種以上の混合物、シリコーン変
性樹脂(例えば、アクリルシリコーン、エポキシシリコ
ーン、ポリイミドシリコーン)等が選択され、これらの
樹脂をメカノケミカル、メカノフュージョン、スプレー
コーティング、ケミカルコーティングし、絶縁皮膜導電
微粒子3の径が異方導電性接着剤1を薄い膜にした場合
の厚みを超えない大きさに調整される。
【0019】絶縁皮膜導電微粒子3は、接着剤の成分1
00体積部に対して0.1〜100体積%の広範囲で用
途により使い分けられる。絶縁性樹脂5で被包された少
ない導電性微粒子4によりリペア性を付加できなくなる
のを防止するため、好ましくは10〜70体積が良い。
この場合の導電性微粒子4の平均粒径は、添加量にも左
右されるが、1〜20μmが最適である。この場合にお
ける絶縁皮膜導電微粒子3の平均粒径は、添加量と異方
導電性接着剤1を薄い膜にした場合の厚さにもよるが、
1〜25μmが最適である。なお、異方導電性接着剤1
として、接着強度を可能な限り低下させないような絶縁
性樹脂5を選定し、熱可塑性樹脂を一種以上の多層にし
ても良い。
【0020】異方導電性接着剤1には、用途に応じて無
機充填剤、有機充填剤、白色顔料、重合抑制剤、増感
剤、シランカップリング剤、耐熱性、吸水性・密着性を
上げるための改質剤、及びその組み合わせから選択され
る添加物を含有しても良い。この場合の添加量として
は、異方導電性接着剤1の樹脂成分100重量部に対し
て0.1〜100重量部が好ましい。但し、この場合、
添加物の種類や性質が得られる回路板の信頼性に悪影響
を及ぼす可能性のない、又は著しく低くなる範囲で使用
するよう留意する必要がある。
【0021】本実施形態によれば、絶縁性樹脂5で被包
された導電性微粒子4が樹脂中の分散性に優れ、しか
も、加熱加圧時にはTgが160℃以下なので、絶縁性
樹脂5の厚さを減少させ易く、導電性微粒子4を電極に
きわめて容易に接続することができる。また、隣接する
導電性微粒子4は、絶縁性樹脂5で絶縁性が確保される
ので、リークのおそれを有効に抑制防止することができ
る。また、接続作業中に電極の位置ズレ等に代表される
接続不良が発生した場合でも、絶縁性樹脂5が汎用の溶
剤に溶けやすいので、電極から簡単に剥離することがで
き、電子部品をリペアすることができる。
【0022】さらに、電子部品を搭載した電気電子機器
の市場流通後に導通接続部に故障が発生した場合でも、
電子部品をリペアすることができるから、電気電子機器
自体を直ちに廃棄する必要性に乏しく、近年のリサイク
ル性を満たすことが可能になる。さらにまた、光硬化性
樹脂を使用するので、0.01〜400nmの電磁波で
製膜したり、硬化させることができ、接着剤の無溶剤化
が可能であり、製造工程で環境にも優しい。
【0023】なお、上記実施形態では接着性樹脂バイン
ダ2を0.01〜400nmの電磁波で製膜したが、な
んらこれに限定されるものではない。工業化等に特に支
障を来さないのであれば、400nm以下の電磁波の光
線で製膜するようにしても良い。
【0024】
【実施例】以下、本発明に係る異方導電性接着剤及びそ
れを用いた接続構造の実施例を比較例と共に説明する。 実施例1 先ず、絶縁性樹脂としてフェノキシ樹脂[インケム株式
会社製 商品名PKHC Tg=95℃]を選択し、こ
れをMEKに溶かして固形分10%の溶液にするととも
に、これを導電性微粒子[積水ファインケミカル株式会
社製 商品名ミクロパールAU‐205]にスプレーコ
ーティングして乾燥させ、これを粉砕機に通して単一粒
子の絶縁皮膜導電微粒子を得た。こうして絶縁皮膜導電
微粒子を得たら、上記作業を数回繰り返し、平均粒径
7.5μmの絶縁皮膜導電微粒子を得た。
【0025】次いで、絶縁皮膜導電微粒子40体積%、
光重合性エポキシアクリレート系樹脂[共栄化学株式会
社製 商品名3002A]20g、モノアクリレート系
樹脂[共栄化学株式会社製 商品名IB‐XA]10g、
開始剤[チバスペシャルティケミカルズ株式会社製 商
品名IRUGACURE651]2.0g、エポキシ樹
脂[ジャパンエポキシレジン株式会社製 商品名エピコ
ートYL‐983U]10g、潜在性硬化剤[旭化成エポ
キシ株式会社製 商品名ノバキュアHX‐3941H
P]30g、シランカップリング剤[信越化学工業株式会
社製 商品名KBM403]2gを混合して異方導電性
接着剤を調製した。
【0026】次いで、異方導電性接着剤を厚さ50μm
の離型処理PETフィルムに塗装装置で塗布して高圧水
銀灯で2.0J/cm2の紫外線を照射し、フィルム形
を呈した厚さ18μmの異方導電性接着フィルムを得
た。紫外線は、主波長を365nmとし、254、30
3、313nmの波長とした。こうして異方導電性接着
フィルムを得たら、ライン幅75μm、ピッチ150μ
m、厚さ18μmの銅回路を300本有するFPCと、
酸化インジウム(以下、ITOという)の薄層を備えた厚
さ1.1mmのガラス(表面抵抗30Ω/□)とを熱圧着
装置で加熱加圧し、これらを幅2mmにわたり接続して
回路の接続体を作製した。熱圧着装置としては、コンス
タントヒートタイプを使用した。また、加熱加圧作業
は、180℃、4MPa、20秒の条件で実施した。
【0027】回路の接続体作製の際、予めITOガラス
上に異方導電性接着フィルムの接着面を貼着し、70
℃、0.5MPa、5秒の条件で加熱加圧して仮接続し
た。そしてその後、離型処理PETフィルムを剥離し、
もう一方の被着体であるFPCを接続した。
【0028】実施例2 基本的には実施例1と同様であるが、絶縁性樹脂として
フェノキシ樹脂[ジャパンエポキシレジン株式会社製
商品名エピコート4275 Tg=68℃]を選択し、
光重合性樹脂をウレタンアクリレート樹脂[共栄化学株
式会社製 商品名AH‐600]とした。そして、絶縁
性樹脂をスプレーコーティングして平均粒径7.5μm
の絶縁皮膜導電微粒子とした。
【0029】実施例3 基本的には実施例1と同様であるが、潜在性硬化剤をP
N‐23[味の素ファインテクノ株式会社製 商品名]に
変更した。 実施例4 基本的には実施例1と同様であるが、絶縁性樹脂として
ポリエステル樹脂[ユニチカ株式会社製 商品名UE3
230 Tg=3℃]を選択し、これをスプレーコーテ
ィングして平均粒径7.5μmの絶縁皮膜導電微粒子と
した。
【0030】実施例5 基本的には実施例1と同様であるが、絶縁性樹脂として
ポリイミドシリコーン樹脂[信越化学工業株式会社製
商品名X‐22‐8951 Tg=60℃]を選択し、
これをスプレーコーティングして平均粒径7.5μmの
絶縁皮膜導電微粒子とした。 実施例6 基本的には実施例1と同様であるが、絶縁性樹脂として
フェノキシ樹脂[東都化成株式会社製 商品名YP‐5
0 Tg=84℃]を選択し、これをスプレーコーティ
ングして平均粒径8.8μmの絶縁皮膜導電微粒子と
し、33体積%配合した。
【0031】実施例7 実施例1に市販のフィラー用シリカを30体積%加え、
この異方導電性接着剤を、ライン幅40μm、ピッチ7
0μm、厚さ9μmの銅回路を中央部に有するチップオ
ンフィルム基板(COF基板ともいう)にスクリーン印刷
法で厚さ20μmに塗布形成し、紫外線硬化装置で製膜
した。紫外線は、2.0J/cm2の条件下で高圧水銀
灯により照射した。紫外線は、主波長を365nmと
し、254、303、313nmの波長とした。異方導
電性接着剤を製膜したら、COF圧着装置で高さ20μ
mの金メッキバンプを有するテスト用ICチップを加熱
加圧して導通接続した。また、加熱加圧作業は、180
℃、3MPa、20秒の条件で実施した。
【0032】実施例8 実施例1の異方導電性接着剤を、ライン幅75μm、ピ
ッチ150μm、厚さ18μmの銅回路を300本有す
るFPCの端子部にスクリーン印刷するとともに、2.
0J/cm2の条件下で高圧水銀灯により紫外線を照射
し、厚さ18μmのヒートシールコネクタ(異方導電性
接着剤付きのFPCである)を作製した。紫外線は、主
波長を365nmとし、254、303、313nmの
波長とした。ヒートシールコネクタを作製したら、これ
をITOの薄層を備えた厚さ1.1mmのガラス(表面
抵抗30Ω/□)に熱圧着装置で加熱加圧し、回路の接
続体を作製した。加熱加圧作業は、180℃、3MP
a、20秒の条件で実施した。
【0033】実施例9 実施例1の配合材料から開始剤を除き、異方導電性接着
剤を調製した。こうして異方導電性接着剤を調製した
ら、異方導電性接着剤を厚さ50μmの離型処理PET
フィルムに塗装装置で塗布し、300keVまでの加速
電圧装置を使用して50kGyの吸収線量を与え、厚さ
18μmの異方導電性接着フィルムを得た。異方導電性
接着フィルムを得たら、ライン幅75μm、ピッチ15
0μm、厚さ18μmの銅回路を300本有するFPC
と、ITOの薄層を備えた厚さ1.1mmのガラス(表
面抵抗30Ω/□)とを熱圧着装置で加熱加圧し、これ
らを幅2mmにわたり接続して回路の接続体を作製し
た。熱圧着装置としては、コンスタントヒートタイプを
使用した。また、加熱加圧作業は、180℃、4MP
a、20秒の条件で実施した。
【0034】比較例1 実施例1で使用した材料から絶縁皮膜導電微粒子を除く
接着剤を調製し、5体積%の導電性微粒子を混合し、実
施例1同様に、回路の接続体を作製した。
【0035】実施例1〜9、及び比較例1に示す回路の
接続体の初期抵抗、絶縁抵抗、リペア性についてそれぞ
れ評価し、結果を表1にまとめた。初期抵抗と絶縁抵抗
については、回路の接続体の接続後、接続部を含むFP
Cの隣接回路間の抵抗値をマルチメータ、絶縁抵抗計で
測定することとした。また、リペア性については、汎用
溶剤のアセトンを沁み込ませた綿棒を擦り付け、剥がし
易さを○、×、△の3段階に分けて評価した。
【0036】
【表1】
【0037】表1から明らかなように、実施例1〜9に
示す回路の接続体の初期抵抗、絶縁抵抗、リペア性はき
わめて良好であった。これに対し、比較例1に示す回路
の接続体では、リペアすることができなかった。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、異方導電
性接着剤の電極からの剥離を容易とし、しかも、電気接
合物等に使用される場合には、この電気接合物等のリペ
アを確保することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る異方導電性接着剤の実施形態を示
す説明図である。
【図2】本発明に係る異方導電性接着剤の実施形態にお
ける絶縁皮膜導電微粒子を示す説明図である。
【図3】本発明に係る異方導電性接着剤を用いた接続構
造の実施形態における基板とガラス基板との接続作業状
態を示す部分断面説明図である。
【図4】本発明に係る異方導電性接着剤を用いた接続構
造の実施形態における基板とガラス基板との導通接続状
態を示す部分断面説明図である。
【符号の説明】
1 異方導電性接着剤 2 接着性樹脂バインダ 3 絶縁皮膜導電微粒子 4 導電性微粒子 5 絶縁性樹脂 10 基板(第一の電気接合物) 11 ガラス基板(第二の電気接合物)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 1/20 H01B 1/20 D 5G307 5/00 5/00 M 5/16 5/16 H05K 3/32 H05K 3/32 B 3/36 3/36 A Fターム(参考) 4J004 AA01 AA02 AA13 AA14 AA15 AA18 AA19 AB06 AB07 CA06 CC02 DB02 FA05 GA01 4J040 CA082 DA052 DB032 DB052 DE032 DF002 EC061 ED002 EE062 EF002 EJ032 FA131 FA261 FA271 FA281 FA291 HA026 HA066 JA09 JB08 JB10 KA02 KA07 KA32 LA08 NA19 NA20 PA40 PA41 5E319 AA03 AC01 BB16 CC12 CC61 CD04 CD26 5E344 AA02 AA22 BB02 BB04 CD04 CD31 DD06 DD10 EE11 EE21 5G301 DA05 DA29 DA57 DD03 5G307 HA02 HB01 HB03 HC01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着性樹脂バインダ中に導電性微粒子を
    分散させた異方導電性接着剤であって、 接着性樹脂バインダを0.01〜400nmの電磁波で
    製膜し、導電性微粒子の表面を、ガラス転移温度が16
    0℃以下であり、汎用の溶剤により溶解する絶縁性樹脂
    で被覆したことを特徴とする異方導電性接着剤。
  2. 【請求項2】 対向する第一、第二の電気接合物を異方
    導電性接着剤で接続する異方導電性接着剤を用いた接続
    構造であって、 異方導電性接着剤を請求項1記載の異方導電性接着剤と
    して加熱加圧し、絶縁性樹脂の厚みを減じて第一、第二
    の電気接合物を導通させるようにしたことを特徴とする
    異方導電性接着剤を用いた接続構造。
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