JP2002364890A - ミストの発生装置 - Google Patents

ミストの発生装置

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JP2002364890A
JP2002364890A JP2001175688A JP2001175688A JP2002364890A JP 2002364890 A JP2002364890 A JP 2002364890A JP 2001175688 A JP2001175688 A JP 2001175688A JP 2001175688 A JP2001175688 A JP 2001175688A JP 2002364890 A JP2002364890 A JP 2002364890A
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Hisayuki Nakabayashi
久幸 中林
Yasunori Tada
泰教 多田
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HAYASHI SEIKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 霧を送出する送出室と、液体タンクを設置し
送出室に給液可能に連通する貯液部と、液面を検知する
液位検知センサを収容するセンサ室とで、給液容器部を
一体的に形成し、送出室に霧を渦流状に形成して放出す
る霧出筒を着脱可能に立設したことにより、給液容器部
の小型化と製作を簡単に行うと共に、霧の送出を的確に
行うことができるミストの発生装置を提供する。 【解決手段】 霧を送出する送出室20と、液体タンク
5aを設置し送出室20に給液可能に連通する貯液部6
0と、液面Sを検知する液位検知センサ45を収容する
センサ室63とで、給液容器部6を一体的に形成すると
共に、上記送出室20に霧を渦流状に形成して放出する
霧出筒2を着脱可能に立設してなるミストの発生装置に
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭,オフィ
ス,病院,老人ホーム,厨房等の室内或いは車両の室内
等に使用可能な、水又は薬液或いは竹酢液等の液体を霧
化状態で大気中に4出するミストの発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような液体を霧化状態で大
気中に放出する霧発生装置は、例えば水に消臭剤等の処
理剤を混入した液体を液体タンクに収容し、この液体タ
ンクから送出する液体を霧発生室に送り超音波霧化方式
の霧化器で順次霧化し、発生させた霧を送風ファンによ
って霧出筒から大気中に放出し、室内を加湿すると共に
大気の消臭或いは脱臭を行うように構成したものが既に
知らされている。また上記のような霧発生装置は、発生
される霧が略5ミクロン前後の大粒子の霧を含んでお
り、これを霧出筒から直接的に放出すると大気中に拡散
されないで下落し、周囲を濡らす等の不具合いがあるた
め、霧出筒の送出口に大粒子の霧を濾過或いは細分化さ
せる金網状のフィルタを設置することが試みられてい
る。また霧出筒は発生室の上方で大きな空間部を有して
覆うカバー体から、下向きに一体的に形成したものが一
般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のような構成
による霧発生装置は、霧出筒から高所或いは遠距離に直
接的に放出しようとすると、霧を送出口のフィルタを通
してより大きな風量及び風圧で大気中に放出しなければ
ならないため、送風ファンが大型化し騒音が大きくなる
と共に、霧出筒から霧を強風力で送出するとき、フィル
タは霧の円滑な送出に大きな抵抗になってその直進性を
阻害すること、及びフィルタに付着する大粒子の霧によ
る水滴処理の構造が煩雑になる等の欠点がる。また霧出
筒は発生室の上方で大きな空間部を有して覆うカバー体
に一体的に形成しているので、発生室で発生させた霧を
霧出筒から効率よく放出することができないばかりか、
発生室内で発生させた霧を液面上に停滞させることな
く、これを常時送出させるための構成が複雑になり、小
型で廉価な構成の霧発生装置の製作が困難になる等の問
題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記従来の問題点を解消
するための本発明によるミストの発生装置は、第1に、
霧を送出する送出室20と、液体タンク5aを設置し送
出室20に給液可能に連通する貯液部60と、液面Sを
検知する液位検知センサ45を収容するセンサ室63と
で、給液容器部6を一体的に形成すると共に、上記送出
室20に霧を渦流状に形成して放出する霧出筒2を着脱
可能に立設してなることを特徴としている。
【0005】第2に、送出室20と貯液部60とセンサ
室63を、上方から水面下に至る仕切り壁65を介して
区画すると共に、互いの底部を凹溝状のドレン路66を
介し連通させることを特徴としている。
【0006】第3に、貯液部60に、給液バルブ具5を
介し液体タンク5aを着脱可能にセットするタンク支持
部61を設け、該タンク支持部61にセットした給液バ
ルブ具5を、貯液部60の底板62側から起立させた作
動片6aによって開き作動せしめ、液体タンク5a内に
収容している液体を送出室20内に略一定の液面Sを有
して溜めるように構成したことを特徴としている。
【0007】第4に、送出室20の底面部に設置する霧
化器3aをドレン路66に連通させることを特徴として
いる。
【0008】第5に、霧出筒2から霧を放出する送出室
20と、該送出室20内に貯溜する液体を排出するドレ
ン路66を有する霧発生装置1を、該ドレン路66から
排出される液体を収容するドレン容器70を有する補助
載台7に着脱可能に載置させることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づ
いて説明する。図面において符号1は、本発明に係わる
ミストの発生装置としての1例を示すところの、霧出筒
2を備えた霧発生装置であり、箱状に形成されたケース
カバー10内で後述する構成からなる機台1a上に、霧
出筒2をその送出口2aを上向きにして立設し、その左
側に送風ファン又はエアポンプ等からなる送風機3と、
装置の運転操作を司るコントロールボックス4を配置す
ると共に、右側に霧発生用の水等の液体を収容可能な液
体タンク5aと、該液体タンク5aを給液バルブ具5を
介して着脱可能に取付支持する給液容器部6等をコンパ
クトに纏めて配置した構成としている。また本発明で
は、霧発生装置1を図6で示すようなドレン容器70を
備えた補助載台7上に着脱可能に載置できるようにして
おり、これによりドレン排出作業や霧発生装置1の設置
高さ調節等の取扱い性を向上させるようにしていると共
に、必要により図17(A),同(B)で示すような台
車7aに霧発生装置1を載置した状態で使用でき、また
移動を簡単に行うことができるようにしている。
【0010】また上記ケースカバー10は、右側の上下
方向に蝶番を介して側方に向けて開閉可能なケース蓋1
1を設け、液体タンク5aの交換及び給液容器部6の清
掃等のメンテナンス作業を容易に行うことができるよう
にしている。さらに本発明では、機台1aに形成した前
記給液容器部6には、後述する銅或いはその他の金属か
らなる触媒部材8を設置することにより、給液容器部6
に収容される水類等液体の劣化を防止すると共に、発生
送出する霧のマイナスイオン化を促進し、霧発生装置1
の有効利用と多用途における使用を効果的に図ることが
できるようにしている。
【0011】上記各部の詳細な構成について説明する。
先ず各機器を取付けると共にケースカバー10の内側下
部を取付支持する機台1aについて、図3〜図5,図
7,図12等を参照し説明する。この機台1aは図4の
上部フレーム1bと図5の下部フレーム1cとをプラス
チック材で上下の合わせ型に形成することにより、両者
をネジ又は適宜な係合手段によって上下に接合したとき
中空状の剛体枠構造となるようにしている。そして、上
部フレーム1bは霧出筒2,送風機3,液体タンク5a
等を取付支持すると共に、霧化器3aとその超音波発振
回路3b等を設置しながら、後述する構成によって中空
状の空間部を送風機3と下部フレーム1cの給気口17
とを連通せしめる風路に形成し、該風路を流れる風によ
って霧化器3aや超音波発振回路3b等の電装機器類を
簡潔な構成によって、効率よく冷却することができるよ
うにしている。
【0012】即ち、上部フレーム1bは図4に示すよう
に、下向きコ字状断面でその上面の中央部から右側を給
液容器部6にしていると共に、左側を送風機3の取付部
12にしている。給液容器部6は、霧出筒2を立設する
霧の送出室20と、前記液体タンク5aを設置する貯液
部60と、フロート方式の液位検知センサ45を収容す
るセンサ室63とを一体的に形成している。上記貯液部
60は、後述する液体タンク5aを給液バルブ具5を介
し、着脱可能にセットすることができる棚状のタンク支
持部61を設け、該タンク支持部61の下方の底板62
を送出室20側に向けて下降傾斜させ、該底板62から
一体的に起立させた作動片6aによって給液バルブ具5
を作動せしめ、液体タンク5a内に収容している液体を
送出室20内に略一定の液面Sを有して溜めることがで
きる構成にしている。
【0013】そして、送出室20と貯液部60並びにセ
ンサ室63は、上方から水面下に至る仕切り壁65を介
して個別に区画すると共に、互いの底部に形成した凹溝
状のドレン路66を介して連通させ、且つ該ドレン路6
6を送出室20と貯液部60間に形成した排出口67に
連通させている。また、送出室20内でドレン路66の
両側には、霧化器3aを下方側から所定の位置に突設す
るための霧化器取付孔68を穿設し、該霧化器取付孔6
8をドレン路66に連通せしめている。そして、排出口
67はドレン弁(排出栓)67bを着脱可能に取付固定
し、該ドレン弁67bを下部フレーム1cに開口した開
口部67aから開閉操作可能に突出させている。13は
機台1a内を介して送風機3と給気口17を連通する通
風口である。
【0014】従って、上記のように上部フレーム1bに
構成した給液容器部6は、送出室20と貯液部60並び
センサ室63を、上方から水面下に至る仕切り壁65を
介して個別に区画しながら、互いの底面をドレン路66
を介して連通しているので、貯液部60側から供給され
る液体をドレン路66を介して円滑に送給することがで
きると共に、送出室20内で霧化器3aの超音波によっ
て液面が激しく振動し波立っても、仕切り壁65がこれ
を的確に遮断するので、センサ室63におけるフロート
方式の液位検知センサ45の振動による誤動作を防止
し、送出室20内の液位を正確に検知することができ
る。
【0015】また同様に貯液部60においても液面の波
立ちが抑制されるから、液体タンク5aからの液体の自
動供給を適切に行うことができる。また送出室20の底
部に凹溝状に形成したドレン路66で、センサ室63と
貯液部60を連通し、また該ドレン路66に霧化器3a
を連通しているので、ドレン路66内にも貯液して給液
容器部6の容量を増大し、この分上部フレーム1bの小
型化を図ることができると共に、給液容器部6内の液体
を排出する際に、各所に残液を残すことなく、一つのド
レン弁67bからドレン排出作業を速やかに行うことが
できる。また貯液部60側から供給される新たな液体
を、ドレン路66を介して各霧化器3aに案内送給する
ことができる等の特徴もある。
【0016】また上部フレーム1bは、給液容器部6の
送出室20とセンサ室63の周囲を囲む凹溝状の係合溝
69を刻設していると共に、送出室20内に設置する触
媒部材8を取付支持する切欠溝状の複数の取付部69a
を刻設している。(図9)即ち、上記のように構成した
上部フレーム1bに対する霧出筒2の組付けは、先ず送
出室20内に図11で示す触媒部材8を、図7,図9で
示すように嵌挿した状態で、複数の取付片81を上記各
対応する取付部69aに嵌入設置した後、上記係止溝6
9内にシール部材を嵌入した状態で、霧出筒2に一体的
に形成した鍔状の取付座25の周囲に下向きに突設した
突条26を気密構造を以て嵌合せしめるようにしてい
る。
【0017】そして図9で示すように、霧出筒2回りに
複数に分割形成した所定の大きさと形状の座板(押さえ
金具)27によって、上記取付座25の略全周を取付ネ
ジ等の固定具28によって緊締押圧することにより、送
出室20上に略同径状に形成した霧出筒2を、給液容器
部6を取付部材に兼用して気密状態で安定よく簡単に立
設すると共に、送出室20内に触媒部材8を簡潔で廉価
な構成を以て取付支持するようにしている。またこの
際、図10で示す遮閉部材9は、その支脚90を前記触
媒部材8と同様な手段によって取付固定するか、又は霧
出筒2内に単独的に設置するようにしている。
【0018】次に図5を参照し下部フレーム1cについ
て説明する。下部フレーム1cは上向きコ字状断面でそ
の下面のコーナー部に脚部15を突設しており、上部フ
レーム1bの排出口67及び送出室20に対向する位置
に、それぞれ前記排出口67aと、フィルタ16を交換
可能に装着する給気口17を設置している。また給気口
17の左方で前記通風口13の下方は、霧化器3aの超
音波発振回路3b取付ける取付台にしている。
【0019】以上のように構成した上部フレーム1bと
下部フレーム1cはプラスチック成形加工を簡単に行う
ことができると共に、両者を上下の合わせ型に形成して
いるので、両者をネジ又は適宜な係合手段によって上下
に接合したとき中空状の剛体枠構造となり、上部フレー
ム1bには霧出筒2,霧化器3a,送風機3,液体タン
ク5a等を取付支持すると共に、下部フレーム1cは超
音波発振回路3b等を設置しながら、後述する構成によ
って上記空間部を送風機3と下部フレーム1cの給気口
17とを連通せしめる風路に形成し、該風路を流れる風
によって霧化器3aや超音波発振回路3b等の電装機器
類を簡潔な構成によって良好に冷却することができる。
【0020】次に、図7〜図11を参照し霧出筒2の構
成及び触媒部材8等について説明する。霧出筒2は、中
空筒状体の霧送出方向の下手側で、遮閉部材9及び整流
壁33を構成した渦流室21を、既述の霧を発生させる
送出室20に連通させる渦流筒21aと、該渦流筒21
aの端部に着脱可能に取着され円筒壁面を送出口2a側
に連なるように収束させた整流室22を形成する整流筒
22aとからなり、渦流筒21aに形成した取付座25
を上部フレーム1bに取付固定することにより霧出筒2
を送出室20に立設している。図示例において送出室2
0は、液体を所定量に貯溜する底部に周知構成からなる
超音波霧化方式の霧化器3aを設置し、後述する整流壁
33及び遮閉部材9並びに霧上昇ガイド8a等の作用に
よって、霧化器3aの作動によって液面Sの上方に発生
せた霧を停滞又は充満させることなく、微細霧を渦流に
形成せしめて円滑に上昇誘導させるようにしている。
【0021】次に、送出室20内に設置される上記触媒
部材8及び霧上昇ガイド8aについて説明する。この実
施形態では触媒部材8と霧上昇ガイド8aは、共に高純
度の銅板部材で形成し、該銅板部材が有する微量金属放
出作用(以下金属イオン作用と言う)によって、給液容
器部6内に収容される液体の劣化を防止すると共に、発
生する霧のマイナスイオン化を効果的に促進させること
ができるようにし、マイナスイオンの増大によってレナ
ード効果を所望に発揮せしめて、霧発生装置1が設置さ
れる環境の改善を適切に図ることができるようにしてい
る。
【0022】即ち、触媒部材8はその触媒本体部80を
送出室20の底面形状に略沿わせた皿型の円錐形状にす
ると共に、その周囲に前記取付片81を上向きに複数本
延設し触媒部面積の効率的増大を図るようにしている。
そして、触媒部材8は霧上昇ガイド8aを取付片81の
一つに一体的に設け、既述のように上部フレーム1bに
各取付片81を取付支持することにより、触媒本体部8
0を液面S下で底面部に近接させて設置し、液体に対し
触媒作用を効率よく行うようにしていると共に、霧上昇
ガイド8aの適正位置への同時設置を簡潔な構成によっ
て効果的に行うようにしている。
【0023】また触媒本体部80は、複数の霧化器3a
に対向する各位置に通孔82を穿設し、霧の発生を円滑
に行うことができるようにしていると共に、皿状の中央
部には液体を通過させる抜き孔83を開口し、ドレン時
に上方にある液体の排出を残液を防止して下方に向けて
速やかに行うことができるようにしている。また触媒本
体部80は、その外周と仕切り壁65との間に充分な液
通間隔を有し、ドレン時における廃液を触媒本体部80
の設置によって妨げることなく速やかに行うと共に、霧
発生時に送出室20内の液体の循環接触を抜き孔83と
共に良好に行わせるようにしている。
【0024】そして、霧上昇ガイド8aは、図7,図
9,図11に示すように、送出室20の中央部寄りの適
所で、広巾なL型板状片の上部を液面Sから所定の高さ
に渦流を遮る放射方向に突出させると共に、発生室20
並びに霧出筒2の間に霧の渦流を妨げない渦流誘導間隙
85を形成して、上記触媒部材8の取付片81に一体的
に設けた構成にしている。これにより、渦流室21側か
らその内壁に沿って形成された渦流を、渦流誘導間隙L
によって支障させることなく、送出室20の内壁に沿わ
せて液面Sに到らせ、液面S上で発生しその場で停滞し
ようとする霧を同方向に旋回させた霧渦流にすると共
に、中央部側で停滞しようとする霧を共に旋回させなが
ら、この中央部側の霧を霧上昇ガイド8aに接当させる
ことにより上方に誘導し、外周の上記渦流に円滑に合流
せしめて、送出室20内で霧化器3aによって発生する
霧の送出を連続的に効率よく行う。
【0025】また上記のような霧の発生及び送出におい
て、送出室20で液体中に設置した触媒部材8は、霧化
器3aの作動に伴う液体の振動や気泡によって、その表
面の洗浄作用を受けるから、例え装置の使用を一時的に
中断したとしても、金属イオン作用を長期にわたって効
果的に行うことができる等の利点がある。尚、触媒部材
8及び霧上昇ガイド8aは、イオン用金属部材としての
作用効果が顕著で、且つ比較的廉価で加工も行い易い銅
板を用いたが、これに限ることなくイオン用金属部材
は、水中菌の殺菌滅菌、水中微生物の駆除等に有効な金
属イオンを出すところの、銅や銀,チタン等の金属、そ
の他化合物、及びそのメッキ物等の加工材、板,パンチ
ングプレート,網板並びに網や線材等の加工材等によっ
て構成してもよいものである。また霧出筒2及び遮閉部
材9等もイオン用金属部材によって構成してもよく、こ
の場合にはその作用を一層大きくすることができる。
【0026】次に霧出筒2の詳細な構成及び作用ついて
図7〜図9等を参照し説明する。先ず霧出筒2は既述し
たように、内部に遮閉部材9及び整流壁33を有する渦
流室21を送出室20に連通させる渦流筒21aと、該
渦流筒21aの端部に着脱可能に取着されて連なる円筒
壁面を送出口2a側に向けて収束させる整流室22を形
成する整流筒22aとを、分割させた状態で形成すると
共にこれらを着脱可能に一連に連結させる構成にしてい
る。これにより各機能を有する渦流筒21aと整流筒2
2aを、それぞれシンプルで成形や加工を行い易い構造
物にすることができ、また組付け等も簡潔で廉価な構成
を以て精度よく行うことができ、霧の発生を良好に行う
等の特徴を有している。
【0027】即ち、上記渦流筒21aの渦流室21は、
送出室20の上方で送風機3に通ずる送気路30の送気
口31を、中心部から一側に偏寄させて接線状に開口せ
しめることにより(図8)、送出室20から送給される
霧を渦巻き状に旋回付勢させ、霧出筒2の上端部に開口
させた小径な送出口2aから大気中に放出させるように
している。また送出口2aと送気口31との間には整流
筒22aを設けて、円筒壁面を送出口2a側に連なるよ
うに収束させた整流室22を形成することにより、該整
流室22内で霧の渦流を収束加圧させて小径円筒の送出
口2aで整流しながら霧渦流を柱状に形成し勢いよく排
出付勢するようにしている。
【0028】また図示例の送出口2aは、霧出筒2とケ
ースカバー10との隙間を覆うガイド座23に偏向させ
て開口形成しており、該ガイド座23は霧出筒2の整流
室22内に気密な回動構造を以て連結させ、渦流送出さ
れる霧の送出径及び方向等を調節可能にするガイド筒に
兼用している。尚、ガイド座23と整流筒22aとは加
工上の便宜から別構成にしたが、両者は一体的に形成し
てもよい。また送出口2aには図示しない補助延長管を
設けてもよく、本発明による霧発生装置1は微細霧を渦
流にして送出するので、この場合でも微細霧を損なうこ
となく所望の箇所に良好に送出することができる等の特
徴もある。
【0029】送風機3は、霧出筒2の側方下部に配設
し、送風機3と霧出筒2を送出室20の上方で下手側に
指向して傾斜する送気路30を介して連結することによ
り、送風機3から渦流室21内に斜め上方向きの風を送
給すると共に、図8で示す平面視において、送気路30
の送気口31を渦流室21の中心線Pから一側に向けて
偏寄させており、これにより送風機3の風を霧出筒2の
内壁に沿わせた接線方向に指向させて送給し、渦流の発
生を確実に行うようにしている。
【0030】また同図に示すように、送気口31の渦流
方向上手側には整流壁33の基部を設けており、該整流
壁33は渦流方向下手側に至るに従い徐々に中心部に指
向する所定長さ(略90度程度の範囲)で、送気口31
から送給される直後の風と、該送気口31の下方から送
給される霧とが直接的に合流しない所定巾と、滑らかな
湾曲形状を以て形成している。また整流壁33の下縁と
霧出筒2との間には底壁36を設けて閉鎖し、且つ底壁
36の低位となる始端側には液抜孔37を開設し、送風
停止時等に液滴が送風機3側に逆流しないようにしてい
る。これにより、送気口31から送出する風は、霧出筒
2内周と整流壁33とで形成される整流路35から内周
に沿わせた層状の旋回風にすることができると共に、送
出室20側から送出される霧を整流壁33で加速させる
ように誘導案内して上記旋回風に合流させ、霧の乱流を
防止しながら上方に指向する霧渦流を速やかに形成す
る。
【0031】次に、前出の遮閉部材9について図7,図
9,図10を参照し説明する。この遮閉部材9は、渦流
室21内に中心部からの霧の移動を抑制すると共に、送
気口31から送出される風が中心部から送出室20側に
向かうことを防止し、遮閉部材9の外周と霧出筒2の内
周との間で形成するリング状の霧通過間隙Lから、前記
旋回風(渦流)の誘導によって霧を上方の送出方向に旋
回する渦流状態にして放出させるように設け、下方から
上昇する霧の粒子の大きいものの上昇を阻止して送出室
20に還元し、微粒子状の小さい霧のみを上方に送出す
ることができるように、霧粒子の選別機能を備えてい
る。そして同図の遮閉部材9は、平面視で渦流室21内
において略一定の霧通過間隙Lを形成する円形状にして
いると共に、断面視において薄い板状体を上向き球状面
に湾曲形成した皿型形状にしており、前記整流路35よ
りも下側となる位置に、次のような設置態様を以て構成
している。尚、遮閉部材9は網状部材とすることもでき
る。
【0032】即ち、図7で示すように霧出筒2は、霧の
粒子径に適応させ2枚の遮閉部材9を上下に所定の間隔
を有して設けることにより、所定の微細粒の霧を得るよ
うにしていると共に、霧出筒2内に複数段の遮閉部材9
の組付け及び取り外し等を簡単に行うことができるよう
にしている。このための図10で示す下段の遮閉部材9
は、円板部の両側に門型形状をなす脚部90を一体的に
設けていると共に、中心部の上方には上段の遮閉部材取
付け用の支柱91を所定の長さで立設し、該支柱91の
上部に上段の遮閉部材9を取付ネジ等の取付具92を介
して取付支持するようにしている。
【0033】また図10の点線で示すように上記支柱9
1は、上段の遮閉部材9上に補助支柱93を介挿した状
態で、更に上段の遮閉部材9を取付具92によって簡単
に取着するようにしている。従って、上記の様に構成し
た遮閉部材構造は、両側の脚部90を貯液部60を跨が
らせて機台1aに取付固定できるので、遮閉部材9の取
付け用の支柱91を貯液部60の底部から立設させて霧
の発生を妨げることなく、簡潔な構成を以て的確に設置
することができ、また遮閉部材9の複数段の選択設置を
簡単に行うことができて、所望の微細粒の霧を得ること
ができる。さらに霧出筒2内に複数段の遮閉部材9の組
付け及び取り外し等を簡単に行うことができる。
【0034】また、遮閉部材9は板状体を下向きに湾曲
形成した皿型形状にしたことにより、下方から接当する
霧を中央部で抱持させた状態で充分に接触させながら、
後述する凝集作用を促進すると共に、湾曲させた単純な
形状を以てその剛性を高め、遮閉部材9の霧出筒2内へ
の取着を安定よく行う等の利点を有している。尚、この
遮閉部材9は、図示例のものに限ることなく霧発生装置
1の用途や特性等に応じ、例えば逆向きコップ形状にし
たものや、算盤玉形状の立方体で構成したり、また遮閉
部材9は細目の網板体又は板状体に必要により孔を穿設
したものであってもよく、さらに表面に凹凸を形成して
もよい。
【0035】上記構成により給液容器部6内に水を収容
して霧を発生送出する場合に、霧出筒2内の底部におい
ては、例えば概ね0.1〜50ミクロンの粒径のミスト
が形成されて送出室20内で浮遊状態で上昇し、霧出筒
2の渦流室21内では、送風機3から送給する風が、送
気口31及び整流壁33を介し周壁に沿って旋回しなが
ら上昇移行する強力な渦流(サイクロン)に形成される
ことになり、エアが直線方向に上昇している状態が形成
される。このとき、渦流室21内の遮閉部材9の存在に
より、ミストは霧通過間隙Lを通って上昇するが、大径
のミストは遮閉部材9の裏側や霧出筒2の周壁内面に接
触又は衝突することにより、凝集付着して下方に落下す
るのに対し、微小径のミストはそのまま粒子選別作用が
なされて浮遊しながら上昇し、上方の渦流に吸引されて
外部に放出される。
【0036】従って、複数段の遮閉部材9を備えた霧出
筒2の霧発生機構は、各段において粒子選別作用が繰り
返されるので、上方に至るに従い例えば0.5〜3ミク
ロン程度の範囲でも自由に設定し得て、より微細な霧を
渦流状態で送出することができると共に、上段の遮閉部
材9から下段のものへと順次渦流を伝播し、周壁に沿う
連続的な渦流を形成し、送出室20の負圧状態を高めて
霧の吸い出し送出を効率よく行うことができる等の利点
がある。
【0037】また送出室20から送出される霧は、渦流
室21から整流室22を経て送出口2aに至るとき、極
めて微細な粒子の霧だけの龍巻状になり、送出口2aか
ら大気中に円滑に放出されて、中途での霧の拡散を抑制
して勢いのよい渦流による霧柱状になって、より高く上
昇されることになり、例えば従来の加湿器のミスト吹き
上げ高さが500mm前後でマイナスイオン個数が30
00程度あったのに対し、本案のものは4〜5m以上に
迄高めることができ、マイナスイオン個数も10万個以
上であり、また広範囲の微細ミスト拡散と空中浮遊を実
現できた。尚、遮閉部材9は下方に至るものほど、その
霧通過間隙Lを大きくすると渦流抵抗を少なくした状態
で霧の送出をより促進することができる。また上記のよ
うに構成した霧発生装置1は、遮閉部材9を取外したり
送風を弱めることにより、比較的大きな粒子のミストを
送出して、従来のものと同様な加湿器として簡単に切換
え使用することができる等の特徴もある。
【0038】次に図3及び図12〜図16を参照し、送
出室20内で液面Sを常時一定に維持させる給液手段に
ついて説明する。本実施形態の給液手段はその液体タン
ク5aを、市場で多量に使用されている汎用型のペット
ボトルを採用していると共に、その口部に新規な構成か
らなる液体定量排出型のキャップと取付具を兼ねた給液
バルブ具5を着脱可能に装着することにより、本発明の
霧発生装置1に相応しい汎用型の液体タンクとして、ペ
ットボトル5aの採用を簡単に行うことができ、その利
便性を更に向上させるようにしている。
【0039】即ち、給液バルブ具5は、プラスチック成
形等によってペットボトル5aの空重量よりも重量大に
形成した筒状のキャップ本体50に、ペットボトル5a
自身が有するキャップを取り外した状態で、その口部に
気密に螺挿するシール部51とネジ部52とからなる取
付孔53と、前記タンク支持部61に穿設した取付孔6
1a内に位置決め可能に挿脱する筒状の取付片55を設
けている。また取付片55は、その周囲にタンク支持部
61の支持面と接合する受座55aを設け、該受座55
aをタンク支持部61に接合したときペットボトル5a
を倒立状に支持すると共に、両者の位置決め係合を取付
片55に形成した係止溝55bと、タンク支持部61に
突設した係合突起61bとを係合させることにより行う
ようにしている。
【0040】また取付孔53と取付片55の間には通液
孔56aを穿設したバルブ座56を形成しており、該通
液孔56aを取付片55側からバルブ57によって開閉
可能に設けた構成にしている。上記バルブ57はバルブ
支持軸59を、バルブ座56側のメタル部56bにスラ
イド可能に軸支すると共に、スプリング58によってバ
ルブ閉鎖方向に張圧付勢し、バルブ支持軸59の下端部
はバルブ閉鎖姿勢において取付片55の端部より内側に
位置させて、給液バルブ具5を装着した状態でペットボ
トル5を倒立設置する際に、支持軸59の端部が床面等
に接当しないようにしている。
【0041】そして、ペットボトル5を取付孔53に螺
挿した給液バルブ具5は、タンク支持部61の取付孔6
1aに取付片55を嵌挿し位置決めセットした状態(図
14)から、給液バルブ具5を係止溝55bの形成方向
(矢印方向)に回動させて図15で示す固定位置にする
と、図12で示すようにペットボトル5aをタンク支持
部61に安定よく簡単に倒立設置することができる。こ
の状態において給液バルブ具5は、底板62から立設し
たピン軸状の作動片6aがバルブ支持軸59と接当しこ
れを上方に押動するので、バルブ57はバルブ座56か
ら離間し通液孔56aを開動し、ペットボトル5a内の
液体を通液孔56aを介し下方に向けて流出させる。
【0042】従って、これにより液体が貯液部60及び
送出室20内に貯溜され、その液面Sが取付片55の端
部に接しその口部を閉鎖すると、ペットボトル5a内の
液体の送出をバルブ57が開いた状態であっても停止す
るので、液面Sは所定の液位に常時維持されるものであ
ると共に、霧化器3aの霧化作動によって上記液面Sが
降下し取付片55の口部から離間する程になると、取付
片55側から通液孔56aを介してペットボトル5a内
に大気が入り込むことになり、ペットボトル5aから液
体の送出を再び自動的に行い、液面Sを常時一定に維持
することができて、霧化器3aによる液体の霧化を安定
よく円滑に行うことができる。
【0043】また図示例の給液バルブ具5は、ペットボ
トル5aの比較的小径な口部に装着されたとしても、バ
ルブ57の中心を取付孔53の中心に対し一側に少し偏
寄させて設けることにより、容器内の液体をその表面張
力に抗して途切れさせたり停止させることなく的確に送
出することができるようにしている。即ち、図16で示
すように、ペットボトル5aを装着する取付孔53の中
心線Oは、給液バルブ具5の中心と同じにしており、一
方バルブ57のバルブ支持軸59を軸支するメタル部5
6bの中心Vは、上記中心線Oに対し一側に向け距離K
だけ偏寄させている。
【0044】これにより、通液孔56aは取付孔53内
で偏心開口し、バルブ57が作動片6aに押接し上方に
開動したとき、その周囲に形成される通液孔56aのバ
ルブ開口部は、取付孔53内において小隙間側と大間隙
側を形成すると共に、この部の液体量に伴う圧力差を有
することにより、液体は表面張力によって阻止されるこ
となく専ら大間隙側を通過し下方に円滑に排出される。
またこの際、取付孔53内でバルブ座56に設置するシ
ール部51を同径なリング板状のパッキン部材にする
と、ペットボトル5aとの気密を保持しながら液体の流
通をより適切にし、且つこの部の構成を簡単に製作する
ことができる等の特徴がある。
【0045】また上記のように構成し使用される給液バ
ルブ具5は、ペットボトル5aの空重量よりも重量大
で、且つ径大な広巾設置面にしていることにより、液体
を収容したペットボトル5aを安定よく倒立設置するこ
とができると共に、ペットボトル5aが空状態になって
も、床面等に転倒の危惧もなく安定的に倒立支持して取
扱い上の利便性を向上することができる。さらに給液バ
ルブ具5は、キャップ本体50の外径より取付孔53部
分の筒部の外径を小さくしたことにより、セット時の重
心安定性を高めることができると共に、小径な筒部を摘
み易く把持した状態で、狭小なタンク支持部61への着
脱等のペットボトルのセット作業を容易に行うことがで
きる等の利点がある。
【0046】尚、給液バルブ具5は、プラスチック材の
他に陶磁器製又は銅や真鍮、ステンレス等の防錆金属製
としたり、メッキ等を施した防錆処理金属製にしてもよ
いものである。また液体タンク5aは、上記のようなペ
ットボトルを用いる他、紙或いはプラスチック材等から
なる牛乳パック状の口部を有する箱容器を用いてもよ
い。また実施形態では1本のペットボトル5aを使用し
たたが、タンク支持部61には複数のペットボトル5a
を備え、各ペットボトル5a内に異種の液体を収容した
状態で、これを同時に或いは液体送出に順位差を有して
混合或いは個別に送給する等自由に行うようにしてもよ
い。また液体タンク5a内には、水と液状消臭剤を所定
量に混合せしめた混合液を収容し、両者を同時に霧化さ
せながら大気中に放出し室内の加湿と消臭等を同時に行
うようにしてもよい。
【0047】次に、コントロールボックス4とその使用
態様等について説明する。このコントロールボックス4
は、霧化器3aと送風機3等の各機器の作動を司り、そ
の操作スイッチ類をケースカバー10の前面側に備え、
メインスイッチ40を操作すると、各機器を所望動作可
能な操作スイッチを備えた設定器41で設定された設定
値を以て所望の間歇運転を行い、霧発生装置1が設置さ
れる任意の場所に適応した運転を適切に行い、環境に適
応した霧の発生と液体の使用効率を向上させることがで
きるようにしている。尚、コントロールボックス4は設
定された自動運転と、各機器を手動操作で任意に行う手
動運転とを択一的に切り換える切換スイッチを備えてい
ると共に、前記液位検知センサ45が液面Sの所定値以
上の降下を検知すると、霧化器3a並びに装置の作動を
自動的に停止するようにしている。
【0048】次に以上のように構成した霧発生装置1を
載置する補助載台7及び前記台車7aについて説明す
る。先ず図1,図2,図6に示す補助載台7は、天板面
の左右に霧発生装置1の脚部15,15・・をそれぞれ
位置決め載置する脚受部71を形成していると共に、そ
の間に前記ドレン弁67b下の対向位置に抜き差し可能
なドレン容器70を配置し、該ドレン容器70とドレン
弁67bの間には、指を挿入してドレン弁67bの開閉
操作を可能にする操作空間部72を凹入形成し、且つド
レン容器70の側方のスペースには、前記給気口17に
装着する交換用のフィルタ16や各種のメンテナンス用
品等を収容可能な収納容器73を引き出し可能に設置し
た構成にし、剛性を有する一体的な箱枕状に形成してい
る。
【0049】以上のように構成した補助載台7は、霧発
生装置1を所定の設置高さに安定よく位置決めして載置
し、霧をより高い位置に放出することができると共に、
補助載台7の中途部を凹入させることにより、ドレン弁
67bの下方に充分な大きさの操作空間部72を有する
ので、霧発生装置1を持ち上げたりすることなく、操作
空間部72を介してドレン弁67bを簡単に開閉操作す
ることができ、ドレン路66から排出される液体をドレ
ン容器70内に的確に収容し得る。
【0050】従って霧発生装置1は、給液容器部6に前
記ドレン方式にしたこと、及び補助載台7を用いたこと
により、液体の排出及び給液容器部6内の清掃等を極め
て簡単に行うことができるので、異なる各種の液体の残
留混入を防止した使用を容易にすることができる。尚、
このように構成した補助載台7は、本実施形態の霧発生
装置1に限ることなく、別の方式で霧を放出する発生室
を備えた霧発生装置に対しても同様に使用することがで
き、ドレン排出作業や霧発生装置の設置高さ調節等の取
扱い性を向上させる等の利点がある。
【0051】次に、台車7aについて説明する。この台
車7aは補助載台7に霧発生装置1を位置決め載置した
状態で、両者を上下段に搭載可能に形成した複数のキャ
スタ75を有する台座76と、該台座76の両側に立設
し補助載台7と霧発生装置1の前後左右を覆う平面視で
略U字状のカバー枠77と、該カバー枠77,77間で
台座76の一側中央部から立設した把持部78とから構
成している。図示例の台車7aは、その正面側に空間部
79を形成することにより、カバー枠77の省資材と軽
量化を図るようにしていると共に、該空間部79を介し
て前記ドレン弁67bの操作、及びドレン容器70,収
納容器73の引き出し操作等、メンテナンス時の作業を
簡単に行うことができるようにしている。
【0052】またこの実施形態の台車7aは、補助載台
7と霧発生装置1を載置した状態で、送出口2aの床面
からの高さを、病室等に設置される介護用のベッド(不
図示)の高さ(略700ミリ程度)よりやや低く、略6
00ミリ程度に設定しており、これにより送出口2aか
らマイナスイオンを多く有する霧をベッド上の使用者に
好適に供給することができ、また霧発生装置1を床面か
ら可及的に離間させて清浄な外気を取り入れることがで
きるようにしている。
【0053】さらに把持部78は、台座76側に立設し
た支柱78aに対し上下スライド可能に嵌挿せしめると
共に、図17(A)の点線で示す上方に引き出した移動
把持姿勢から実線で示す格納姿勢にしたとき、把持部7
8を霧発生装置1の背後高さ以下に切換え可能に設定し
ており、これにより霧発生装置1の移動を液こぼれ等を
防止して自由に行うと共に、把持部78は設置使用時に
霧発生装置1から突出させないので、邪魔になることな
く外観を損なうこともない。従って、上記のような台車
7aに載置され霧発生装置1は1台であっても、霧の送
出を各部屋等を個別に移動させて、霧及びマイナスイオ
ンによる空気洗濯(洗浄)等環境改善を、所望の箇所で
効率よく広範囲に低コストに行うことができる等の利点
がある。尚、上記実施形態の台車7aは、補助載台7と
霧発生装置1を載置した状態を示したが、霧発生装置1
のみを搭載する場合には、図17(B)で示すように床
面からの高さを確保する載置部77aを設けるとよく、
この場合にはその下方の空間部に支持部材77bを設け
て、液体タンク5aを収容し便利に移動できる。
【0054】次に上記のように構成した霧発生装置1の
一使用態様を、液体タンク(ペットボトル)5a内に水
を収容し、水を霧化させながら大気中に放出し室内の加
湿或いは環境改善を行う場合について説明する。先ず、
水を収容した液体タンク5aを既述の如くタンク支持部
61に設置し、貯液部60及び送出室20に水が所定量
貯溜された状態でメインスイッチ40をONすると、霧
化器3aは水を順次霧化し送出室20内で霧は充満状態
になるが、送風機3の作動によって送給される風が、送
気路30から渦流室21に中心部から偏寄して送給さ
れ、渦流室21内で風による上昇旋回する渦流を形成
し、この渦流に送出室20側の霧が合流し、送出口2a
から霧渦流状態で放出し大気中に竜巻状の整然とした霧
柱の発生形成を行う。
【0055】このとき、超音波霧化方式の霧化器3aの
作動で発生し送出室20から送出する霧は、略50ミク
ロン程度の比較的大粒子からそれ以下で略10分の1ミ
クロン程度の小粒子からなるが、これらの霧は渦流室2
1内で渦流状態で上昇旋回されて上方に移行するとき、
渦流室21内に中心部からの霧の移動を抑制する下向き
皿状の板状体からなる遮閉部材9を、霧出筒2の内周と
霧通過間隙Lを有して設置していること、及び複数の遮
閉部材9を滞空間隔を介して複数段に設けているので、
渦流を各霧通過間隙Lを介して送出室20側においても
一連に形成し、その中心部を負圧状態にしながら霧の送
出を的確に誘導促進する。
【0056】また各段で渦流と合流する霧は大粒子のも
のから順次遠心分離され、霧出筒2の内壁や遮閉部材9
に勢いよく接当するので、内壁及び遮閉部材9に付着し
水滴状に凝集し自重下降して送出室20側に還元される
から、整流室22から送出口2aに至る霧は、極めて微
細な粒子になったものだけが整流室22内で収束加圧さ
れた霧渦流となって、送出口2aから勢いのよい龍巻柱
状で排出付勢されることになる。
【0057】従って、上記のように微細粒子で形成され
る霧渦流は送出口2aから送出されると、渦流付勢によ
って直進性を良好に維持されるので、室内空気の対流風
等にも支障され難くなり微細な霧をより遠距離に向けて
放出でき、例えば天井部位迄も容易に届かせることがで
き、より高所における室内拡散を能率よく的確に行うこ
とができることになる。また霧中に消臭剤等を含有せし
めると、その均一散布も促進させて処理効果をより向上
させることができる等の利点もある。さらに、遠心並び
に比重分離された霧の大粒子は送出室20に還流して再
び霧化されるので、送出口2aから送出されてその近傍
に落下して周辺を濡らす等の不具合いを伴うことなく、
水及び消臭剤等処理剤の無駄をも簡単に防止することが
できる。
【0058】また上記のように霧を高所に上昇させる上
で、従来のもののように大型で強力な送風機を用いるこ
となく、霧出筒2内に遮閉部材9を設けることにより、
渦流室21内で渦流を生じさせる程度の小型の送風機に
よっても行うことが可能になるので、霧の高所(遠距
離)放出を簡潔で廉価な構成にすることができると共
に、騒音及びランニングコストの低減をも容易に行うこ
とができ、また可及的コンパクトに纏めながら高性能な
静音型にし、霧発生装置1の用途を拡大することができ
る等の利点もある。
【0059】さらに、遮閉部材9を複数段に備えた霧出
筒2は、送出室20側への渦流の形成を確実にしながら
微細な霧の送出を確実に行うので、霧(ミスト)のイオ
ン化効果を促進すると共に、霧出筒2の長さを短くする
ことも可能になり、装置の小型化並びに音の静かな霧発
生装置1の提供を簡単に行うことができる等の特徴があ
る。ちなみに本発明による霧発生装置1は、既述の如く
微細な霧を的確に送出するので、そのレナード効果によ
って空気のマイナスイオン化が従来のものより著しく増
大し促進することができることが認められ、これに伴う
身体に対する好影響や環境の大きな改善効果を期待する
ことができるものであり、各種の医療用機器や医療手段
への有効利用、或いは各種装置や資材の消毒,殺菌,洗
浄手段への有効利用、植物の育成,栽培管理等にわたる
多方面での利用を可能にすることができたものである。
【0060】尚、上記のような霧発生装置1は、渦流室
21及び整流室22等の形状を円筒断面に限ることな
く、多角形状の断面や凹凸断面形状にしてもよいもので
あり、この場合には渦流によって持ち回られる大粒子の
霧と、多角形や凹凸の角部或いは屈曲壁面との接触を良
好に行い、水滴還元を一層速やかに促進させることがで
きたり、或いはより微細な霧の送出を行い前記イオン化
効果を一層促進することができる。また送風機3の風量
を大きくすると、より微細な霧の送出を行うことができ
るので、風量は霧発生装置1の用途によって適宜設定す
るとよい。
【0061】またこの実施形態では、超音波霧化方式の
霧化器3aを送出室20の底面部に凹入形成したドレン
路66を挟んで2個設置して霧を発生させる例を示した
が、その設置数及び霧化の発生及び霧の供給方式等は本
発明では特定することなく、例えば、送出室20内に設
置したヒーターで蒸発させた蒸気、又は他所から熱源に
よる霧発生装置等別途任意手段で発生させた霧或いは蒸
気類を、適宜手段を介して送出室20に送給するように
してもよく、更には霧出筒2内で例えば霧出筒2の下方
又は遮閉部材9部分に、液体を点滴状に或いは少量を連
続的に供給することによって、霧化器3aを不要にしな
がら渦流によって霧を発生させる等の手段によってもよ
いものである。
【0062】さらに給液容器部6は図12の点線で示す
ように、その貯液部60の内部或いは壁面に、前記触媒
部材8と同様な材質からなる平板状の触媒板8bを敷設
し、この部における水の劣化等を防止するようにしてい
る。尚、触媒板8bは抗菌剤を配合した合成樹脂材にし
たり、又は浄水作用を有するセラミック材であってもよ
い。
【0063】
【発明の効果】本発明は、以上のような構成にしたこと
により次のような効果を奏する。第1に、霧を送出する
送出室と、液体タンクを設置し送出室に給液可能に連通
する貯液部と、液面を検知する液位検知センサを収容す
るセンサ室とで、給液容器部を一体的に形成すると共
に、上記送出室に霧を渦流状に形成して放出する霧出筒
を着脱可能に立設したミストの発生装置にしたことによ
り、給液容器部を纏まりよく小型化を図ることができる
と共に、製作を簡単に行うことができる。また送出室は
その上方に霧出筒を取付けて閉鎖したので、霧の送出を
的確に行うことができると共に、給液容器部を霧出筒の
取付部材に兼用して構成を簡単にすることができる。
【0064】第2に、送出室と貯液部とセンサ室を、上
方から水面下に至る仕切り壁を介して区画すると共に、
互いの底部を凹溝状のドレン路を介し連通させるように
したことにより、貯液部側からドレン路を介して液体を
円滑に送給すると共に、仕切り壁が送出室内での液面の
振動を遮断するので、センサ室における液位検知センサ
による液位検知を精度よく行うことができると共に、給
液容器部内の液体の排出をドレン路によって速やかに行
うことができる。
【0065】第3に、貯液部に、給液バルブ具を介し液
体タンクを着脱可能にセットするタンク支持部を設け、
該タンク支持部にセットした給液バルブ具を、貯液部の
底板側から起立させた作動片によって開き作動せしめ、
液体タンク内に収容している液体を送出室内に略一定の
液面を有して溜めるように構成したことにより、給液容
器部に対する液体タンクの交換を簡単に行うことができ
ると共に、ペットボトルの使用を給液バルブ具を介して
可能にすることができる。
【0066】第4に、送出室の底面部に設置する霧化器
をドレン路に連通させるようにしたことにより、霧化器
回りの液体の排出を速やかに行うことができると共に、
霧化器に対し液体の送給を確実に行うことができる。
【0067】第5に、霧出筒から霧を放出する送出室
と、該送出室内に貯溜する液体を排出するドレン路を有
する霧発生装置を、該ドレン路から排出される液体を収
容するドレン容器を有する補助載台に着脱可能に載置さ
せるミストの発生装置にしたことにより、霧発生装置を
所定の設置高さに安定よく位置決めして載置し、霧をよ
り高い位置に放出すると共に、操作空間部を介してドレ
ン弁を簡単に開閉操作することができ、液体の排出作業
を能率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の霧発生装置を示す正面図。
【図2】図1の側面図。
【図3】(A)は図1の霧発生装置の正断面図。(B)
は(A)の平断面図。
【図4】(A)は上部フレームの平面図。(B)は
(A)の正断面図。
【図5】(A)は下部フレームの平面図。(B)は
(A)の正断面図。
【図6】(A)は補助載台の斜視図。(B)は(A)の
平面図。
【図7】送出室及び霧出筒等の構成を示す側断面図。
【図8】図7のA−A線断面図。
【図9】図7のB−B線断面図。
【図10】(A)は遮閉部材の構成を示す側断面図。
(B)は(A)の平面図。
【図11】(A)は触媒部材の構成を示す平面図。
(B)は(A)の側面図。(C)は(B)の側断面図。
【図12】貯液部に液体タンクをセットした状態を示す
断面図。
【図13】タンク支持部の構成を示す平面図。
【図14】タンク支持部に給液バルブ具をセットした初
期の状態を示す側断面図。
【図15】タンク支持部に給液バルブ具をセットした状
態を示す側断面図。
【図16】(A)は給液バルブ具の平面図。(B)は
(A)の側断面図。(C)は(A)の底面図。
【図17】(A)は台車の使用状態を示す斜視図。
(B)は(A)の平面図。
【符号の説明】
1 霧発生装置 1a 機体 1b 上部フレーム 1c 下部フレーム 2 霧出筒 3 送風機 3a 霧化器 4 コントロールボックス 5 給液バルブ具 5a 液体タンク(ペットボトル) 6 給液容器部 6a 作動片 7 補助載台 8 触媒部材 9 遮閉部材 20 送出室 45 液位検知センサ 60 貯液部 61 タンク支持部 63 センサ室 65 仕切り壁 66 ドレン路 67a ドレン弁 70 ドレン容器 S 液面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 霧を送出する送出室(20)と、液体タ
    ンク(5a)を設置し送出室(20)に給液可能に連通
    する貯液部(60)と、液面(S)を検知する液位検知
    センサ(45)を収容するセンサ室(63)とで、給液
    容器部(6)を一体的に形成すると共に、上記送出室
    (20)に霧を渦流状に形成して放出する霧出筒(2)
    を着脱可能に立設してなるミストの発生装置。
  2. 【請求項2】 送出室(20)と貯液部(60)とセン
    サ室(63)を、上方から水面下に至る仕切り壁(6
    5)を介して区画すると共に、互いの底部を凹溝状のド
    レン路(66)を介し連通させる請求項1のミストの発
    生装置。
  3. 【請求項3】 貯液部(60)に、給液バルブ具(5)
    を介し液体タンク(5a)を着脱可能にセットするタン
    ク支持部(61)を設け、該タンク支持部(61)にセ
    ットした給液バルブ具(5)を、貯液部(60)の底板
    (62)側から起立させた作動片(6a)によって開き
    作動せしめ、液体タンク(5a)内に収容している液体
    を送出室(20)内に略一定の液面(S)を有して溜め
    るように構成した請求項1又は2のミストの発生装置。
  4. 【請求項4】 送出室(20)の底面部に設置する霧化
    器(3a)をドレン路(66)に連通させる請求項1又
    は2又は3のミストの発生装置。
  5. 【請求項5】 霧出筒(2)から霧を放出する送出室
    (20)と、該送出室(20)内に貯溜する液体を排出
    するドレン路(66)を有する霧発生装置(1)を、該
    ドレン路(66)から排出される液体を収容するドレン
    容器(70)を有する補助載台(7)に着脱可能に載置
    させる請求項1又は2又は3又は4のミストの発生装
    置。
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