JP2002363292A - ポリマーの回収方法 - Google Patents
ポリマーの回収方法Info
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Abstract
出口部にて粉体の閉塞などが起こらないように噴霧乾燥
し、かつ噴霧乾燥器内の酸素濃度が特定の濃度より低
く、かつ小型の凝縮器を用いるポリマーの回収方法を提
供することである。 【解決手段】 噴霧乾燥器内にてポリマーラテックスを
噴霧・乾燥し、ポリマーラテックス中のポリマーを粉体
として回収する方法において、噴霧乾燥器の出口部の温
度を制御し、ポリマー粉体を分離・回収後の排ガスの一
部を凝縮器に供給して水分を凝縮後、直火加熱器に導入
して加熱、再循環することによって、循環系内の酸素濃
度を低く制御でき、かつ噴霧乾燥器の出口部へのポリマ
ー付着が少なく、かつ凝縮器は安価で小型な装置を利用
できるので、噴霧乾燥器内で自動酸化する固形物を安全
に、かつ安定に、かつ安価に製造することができる。
Description
ス中からポリマー粉体を回収する噴霧乾燥プロセスに関
するものである。
で回収する方法には、ポリマーラテックスを直接熱風中
で噴霧乾燥するプロセスなどが行われている。ポリマー
ラテックスを熱風中で直接噴霧するプロセスは、重合後
のポリマーラテックスから一挙に乾燥粉末を得ることが
可能なことから、工程を簡略にでき、設備コスト、運転
管理の観点から、工業的に優位なプロセスである。噴霧
乾燥プロセスとしては、オープンサイクルおよびクロー
ズドサイクルが用いられる。オープンサイクルにおい
て、ポリマーラテックスを乾燥させる加熱ガスは、ポリ
マーラテックスからポリマーを粉体で回収した後、乾燥
器から大気中に出ていく。したがって、高い温度のガス
を大気中に排出するため、エネルギーのロスが大きく、
また、環境への悪影響が懸念される。一方、クローズド
サイクルにおいて、乾燥器から排出されたガスの一部
が、加熱器により加熱され、再び乾燥器に戻されるの
で、加熱器に供給される燃料が節約でき、ランニングコ
ストを低くすることができる。また、大気へ排出される
ガス量も少ないため、オープンサイクルと比較して、環
境への影響も低い。また、ポリマー粉体に代表されるよ
うな、粉塵爆発を起こしやすい粉体を噴霧乾燥して回収
する場合、噴霧乾燥工程において粉塵爆発を防ぐ必要が
ある。爆発は、加速された燃焼であるので、噴霧乾燥器
内で酸素濃度を低くすることは重要である。クローズド
サイクルにおいては、ポリマー粉体回収後のガスの一部
が、再び加熱器にて加熱されるため、酸素濃度を低く保
つことができ、粉塵爆発の可能性は低い。
47−7125号公報では、洗浄剤乾燥後のガスの50
vol%から80vol%を循環させる、クローズドサ
イクルのプロセスが提案されているが、凝縮器がないた
めに、乾燥器内にて蒸発した水分が循環系内の水蒸気分
率を高め、循環系内、特に粉体捕集装置で水蒸気が結露
する。また、この結露を防ぐために、噴霧乾燥器の出口
部の温度を高くすると、ポリマーラテックスを噴霧乾燥
する際、ポリマー粉体が壁面へ付着したり、乾燥器の出
口部で粉体の閉塞などの問題が起こり好ましくない。ま
た、クローズドサイクルによる噴霧乾燥では、乾燥器に
て乾燥させた水分量の当分量の水分を、凝縮器によって
凝縮する必要があり、乾燥器にて乾燥する処理量が増加
するにつれて、凝縮器での凝縮量が増加し、凝縮器およ
び凝縮器の付帯設備(冷媒製造設備など)に大型の装置
を用いる必要があり好ましくない。特開昭60−110
301号公報では、ガス循環式噴霧乾燥装置によって、
酸素濃度や循環ガス圧力を制御する方法が提案されてい
るが、N2ガスの供給が必須であり、 N2ガスを生成す
るコストが生じ好ましくない。
ら、ポリマー粉体を回収する噴霧乾燥プロセスに関し
て、噴霧乾燥器の出口部の温度が、ポリマー粉体の壁面
付着や、噴霧乾燥器の出口部で粉体の閉塞などが起こら
ない特定の温度範囲になるように噴霧乾燥し、かつ噴霧
乾燥器内の酸素濃度が特定の濃度より低く、かつ小型の
凝縮器を用いるポリマーの回収方法を提供することであ
る。
法は、加熱ガスによって、噴霧乾燥器内にてポリマーラ
テックスを噴霧・乾燥し、ポリマーラテックス中のポリ
マーを粉体として回収する方法において、噴霧乾燥器の
出口部の温度を制御し、ポリマーラテックスからポリマ
ー粉体を分離・回収後の排ガスの一部を凝縮器に供給し
て水分を凝縮後、直火加熱器に導入して加熱、再循環す
ることを特徴とする。上記方法において、循環系内の酸
素濃度(体積%)を、5vol%以下に制御することが
望ましい。また、噴霧乾燥器の出口部の温度を、ポリマ
ーラテックスの最低成膜温度より15℃高い温度未満に
制御することが望ましい。また、前記凝縮器に排ガスの
60vol%以上を供給することが望ましい。凝縮器出
口の温度は、下限が45℃から、上限は凝縮器入口の温
度より5℃低い温度未満に制御することが望ましい。ま
た、噴霧乾燥器と凝縮器間に設けられた排出弁を備えた
排出経路より、排ガスの40vol%以下の量を排出す
ることが望ましい。
く説明する。図示例のポリマーの回収方法では、循環ガ
スは、噴霧乾燥器1、凝縮器2、直火加熱器3の順に移
動し、再び噴霧乾燥器1に戻り再循環する。また、噴霧
乾燥器1と凝縮器2間は、ガス循環経路4で接続されて
おり、その途中に、粉体捕集装置11、ブロワー12が
設けられ、排出弁13を備えた排出経路14が接続して
いる。また、凝縮器2と直火加熱器3間は、ガス循環経
路5で接続されており、その途中に、排出弁18を備え
た排出経路19が接続し、また、ブロワー20が設けら
れている。また、直火加熱器3と噴霧乾燥器1間は、ガ
ス循環経路6で接続されており、その途中に、ブロワー
21とフィルター22が設けられている。
る凝縮器2より供給される循環ガスを燃焼直火により加
熱ガスとする装置である。燃料と燃焼補助ガスである空
気を燃焼するための最小限の量を循環系外から供給し、
燃料を燃焼することにより、循環ガスを加熱することが
好ましい。燃料は、天然ガスに代表されるようなガス燃
料や、灯油に代表されるような液状の燃料を用いても良
い。このような直火加熱器を用いることにより、循環系
内の酸素濃度を低減することができる。
火加熱器3からの加熱ガスによって、ポリマーラテック
スの噴霧、乾燥を行う。この噴霧乾燥器1は、少なくと
も、噴霧乾燥器1上部に微粒化装置7、入口部8を設け
ている。ポリマー粉体の分離回収は、ポリマー粉体と蒸
発水分を含む循環ガスの混合物を別途設けられた分離装
置によって行ってもよいが、噴霧乾燥器1下部に出口部
23を設け、噴霧乾燥器1内でポリマー粉体の回収を行
うことが好ましい。上記微粒化装置7は、噴霧乾燥器1
内に、ポリマーラテックスを噴霧導入する装置である。
上記入口部8は、微粒化装置7から噴霧されたポリマー
ラテックスを乾燥させる加熱ガスを導入する装置であ
り、ポリマーラテックスに、直火加熱器3からガス循環
経路6を通って送られる加熱ガスが直接あたるように設
けられている。出口部23は、噴霧乾燥器1下部に設け
られ、ポリマー粉体を排出する粉体排出口9と、粉体排
出口9で排出されないポリマー粉体、および蒸発した水
分を含む循環ガスを排出する、ガス排出口10からな
る。加熱ガスおよび噴霧されたポリマーラテックスは、
噴霧乾燥器1の上部から下部に、下降し流れるようにす
ることが好ましい。
であり、入口部8の温度、入口部8におけるガス導入
量、微粒化装置7からの噴霧量を制御することによっ
て、出口部23の温度制御がなされている。例えば、出
口部23の温度を上げたい場合は、入口部8の温度を上
げる、入口部8からのガス導入量を増加させる、微粒化
装置7からのラテックス噴霧量を下げる等の操作を単
独、もしくは組み合わせて行う。出口部23の温度は、
ポリマーラテックスの最低成膜温度より15℃高い温度
未満に制御することが望ましい。この温度より高くなる
と、ポリマー粉体が壁面に付着したり、出口部23にお
いて、粉体の閉塞が起こる可能性が生じるからである。
また、出口部23の温度の下限は、特に制限しないが、
50℃より高いことが望ましい。これは、50℃以下で
あると乾燥不十分な粉体になり、好ましくないからであ
る。ここで、ポリマーラテックスの最低成膜温度とは、
ポリマーラテックスからフイルムを成膜する際、透明な
連続フイルムを形成することが可能な状態になる最低温
度のことである。最低成膜温度は、粒子内の組成が均一
な場合、ほぼポリマーのガラス転移温度と同じになる。
ところで、粉体構造の決定因子は、ポリマーラテックス
のポリマー粒子表層の付着力であり、我々は、この粒子
表層の付着力が、「粒子表層のガラス転移温度」と「粒
子表層の温度」との関係で決まることを明らかにした。
多層ポリマー構造であるポリマーラテックスにおいて、
「粒子表層のガラス転移温度」、すなわち最低成膜温度
を目安にして、噴霧乾燥器1の出口部23の温度を制御
することによって、ポリマー粒子表層の付着力を制御
し、上述したポリマー粉体の壁面付着、出口部23の閉
塞、乾燥不十分等を防ぎ、良好なポリマー粉体を得るこ
とができる。上記ポリマーラテックスの最低成膜温度の
測定方法としては、まず、水平に設置したアルミニウム
製板の両端に、加熱または冷却装置を設け、アルミニウ
ム製板に温度勾配を持たせる。次に、温度勾配を持たせ
たアルミニウム製板の上に、ポリマーラテックスを均一
に薄く広げ乾燥させた後に、ポリマーラテックスが透明
な連続フイルムを形成する最低の温度を測定し、これを
最低成膜温度とする。
め、噴霧するポリマーラテックスに、適当な酸化防止剤
や添加剤等を加え、噴霧乾燥することもできる。更に
は、得られるポリマー粉体の耐ブロッキング性、嵩比重
等の粉体性能を向上させるため、シリカ、タルク、炭酸
カルシウム等の無機質充填剤や、ポリアクリレート、ポ
リビニルアルコール、ポリアクリルアミド等を添加して
噴霧乾燥することもできる。また、噴霧乾燥器1の全体
形状および容量は、特に限定されるものではなく、実験
室で使用するような小規模なスケールから、工業的に使
用するような大規模なスケールまでいずれにも使用する
ことができる。
クスとしては、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル
系単量体、エチレン系不飽和カルボン酸系単量体、不飽
和カルボン酸アルキルエステル系単量体、ハロゲン化ビ
ニル系単量体、マレイミド系単量体等を1種又は2種以
上を共重合、シード重合、またはグラフト重合、複合化
したものなどがあげられる。また、ジエン系共重合体や
アクリル系ゴム状重合体等のゴム状共重合体の存在下に
不飽和ニトリル単量体、(メタ)アクリル酸エステル単
量体、芳香族ビニル系単量体、またはこれらと共重合可
能な単量体等を1種または2種以上重合して得られるグ
ラフト共重合体、例えばアクリロニトリル-ブタジエン-
スチレン共重合体、メチルメタクリレート-ブタジエン-
スチレン共重合体等を使用することも可能である。ポリ
マーラテックスの重合方法としては、特に限定されるも
のではなく、一般公知の乳化重合法を用いることができ
る。その他、ジビニルベンゼン、1−3ブチレンジメタ
クリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタク
リレートなどの架橋剤、メルカプタン類、テレペン類と
いった連鎖移動剤を併せて使用することも可能である。
使用する重合開始剤としては、特に限定されないが、過
硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム
などの水溶性過硫酸、ジイソピロピルベンゼンヒドロパ
ーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、
キュメインハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイド
ロパーオキサイドなどの有機過酸過物を一成分としたレ
ドックス系開始剤を使用できる。また、上記ラテックス
は単独でも良いが、複数のラテックスの混合物であって
も良い。
粉体および蒸発水分を含む循環ガスの混合物は、粉体捕
集装置11へ送られ、粉体と排ガスに分離される。粉体
補修装置11は、サイクロンやバクフィルター等からな
る。ここで、排ガスとは、噴霧乾燥器1のガス排出口1
0から出た粉体と蒸発水分を含む循環ガスの混合物を、
サイクロンやバクフィルターなどを通過させることによ
り粉体のみを分離・回収した後のガスのことである。
ワー12により、排出弁13を備えた排出経路14およ
び凝縮器2へ送られる。排ガスの1〜40vol%のガ
スは、排出弁13を備えた排出経路14から排出するこ
とが望ましい。排出することで、凝縮器2で処理する凝
縮量を減少させることができる。但し、排出経路14か
ら出る排ガスが40vol%より多いと、循環系内の酸
素濃度が、5 vol%を超えてしまうので好ましくな
い。排出経路14、19からの排ガス排出量は、直火加
熱器3から排出される燃焼排ガス量、燃焼補助ガスの一
部、および噴霧乾燥器1で乾燥された水蒸気の一部のそ
れぞれの当量分を排出している。また、排出弁13を備
えた排出経路14は、凝縮器2で処理する凝縮量を減少
させるために、噴霧乾燥器1と凝縮器間2に設けること
が望ましい。
越えるガスを、凝縮器2に供給し水分を凝縮後、直火加
熱器3にて加熱することによって、循環系内の酸素濃度
が5%voll以下になることが望ましい。凝縮器2に
供給される排ガスの量が、60vol%以下になると、
噴霧乾燥器1内の酸素濃度が5vol %を越えてしま
い、噴霧乾燥器1内での自動酸化による燃焼や、粉塵爆
発の可能性があり好ましくない。特に、自動酸化性のポ
リマーを乾燥させる場合は、酸素濃度が、2vol%以
下であることが望ましい。
って蒸発した水分を凝縮させることで、循環ガス中の水
分の一部を、循環系外に排出する装置である。用いられ
る凝縮器2としては、間接冷却による凝縮器、例えば多
管型凝縮器などを用いてもよく、特に、直接冷却による
凝縮器、例えばウエットスクラバーなどを用いることが
好ましい。凝縮器2を設けることにより、水分を循環系
外に排出することができるので、噴霧乾燥器1の出口部
23の温度を低くすることが可能となり、出口部23に
付着するポリマー量が低減される。また本発明におい
て、凝縮器出口16の温度を制御することは、非常に重
要であり、下限は45℃から、上限は凝縮器入口15の
温度より5℃低い温度未満で制御する。これは凝縮器出
口16の温度が45℃より低いと、凝縮器2で処理する
凝縮量が増大し、大型の凝縮器2が必要となり好ましく
ない。また、凝縮器出口16の温度が、凝縮器入口15
の温度より5℃低い温度以上であると、循環ガス中の蒸
発水分が凝縮されず、循環ガスの湿度が高くなり、結果
的にサイクロン・バグフィルターなどの粉体捕集装置1
1で、噴霧乾燥器1のガス排出口10から出たガス中の
水蒸気が結露してしまう恐れがあるため、好ましくな
い。凝縮器出口16から排出される循環ガス中の水蒸気
分率は、9.4vol%〜57.0vol%が好まし
い。したがって、凝縮器出口16の温度、すなわち冷却
媒体の温度は、凝縮器出口16の温度を下限は45℃か
ら、上限は凝縮器入口15の温度より5℃低い温度未満
に冷却できるように適宜決定することが望ましい。上述
するように、凝縮器出口16の温度を制御し、凝縮器入
口15と凝縮器出口16での温度差を小さくすることに
よって、凝縮器2での処理量を制限し、伝熱面積の小さ
い、安価で小型の凝縮器2を用いることが可能になる。
定常状態においては、噴霧乾燥器1での蒸発量と、直火
加熱器3からの燃焼排ガス中の水蒸気量および追加ガス
中に含まれる水蒸気量と同じ量の水蒸気量を、排出経路
14、19および凝縮器2による凝縮にて循環系外に排
出する必要がある。ここで、追加ガスとは、循環系外か
ら供給される空気のことで、循環ガスが直火加熱器3か
ら、噴霧乾燥器1へ移行するときに供給される。
器3で加熱され、ブロワー21より供給される追加ガス
と混合され、乾燥用の加熱ガスになる。加熱ガスは、フ
ィルター22を通過した後、噴霧乾燥器1の入口部8に
導入される。ここで、フィルター22は、加熱ガス中の
すす・灰などの個体を取り除く役割を果たす。
る。 (実施例1)図1のプロセスにて、以下の各装置を用い
てポリマー粉体を回収した。噴霧乾燥器1は、直胴部内
径3.5m、直胴部高さ4m、コーン部高さ2.8mの
ものを用い、微粒化装置7には、回転ディスク(回転数
15000rpm)を用いた。凝縮器2は、熱交換部
長さ1.0m、邪魔板間隔0.184m、熱交換器外径
0.31m、熱交換単管外径0.026m、単管数66
本で構成されている邪魔板付き多管型凝縮器を用いた。
噴霧乾燥に使用したポリマーラテックスの組成(重量
%)は、メチルメタクリレート84%、ブチルアクリレ
ート16%、n−オクチルメルカプタン0.0057%
であり、固形分率(重量%)は37.8%であった。こ
のポリマーラテックスの最低成膜温度は66℃であっ
た。このポリマーラテックスを流量88.4kg/hr
で噴霧乾燥装置1に送り、ラテックス中のポリマーを回
収した。このときの循環ガス量、乾燥器入口部8温度、
乾燥器出口部23温度、排出弁13、19排出量、凝縮
器入口15温度、凝縮器出口16温度、露点を表1に示
す。
スを直火加熱器3により加熱し、大気温度25℃、相対
湿度60%の空気を加熱された循環ガスと混合し、フィ
ルター22を通過させ、噴霧乾燥器1に導入した。この
送風ガスの酸素濃度は4vol%であった。ポリマーラ
テックスを噴霧乾燥器1内に噴霧し、ポリマー粉体を粉
体排出口9およびサイクロン・バグフィルターからなる
粉体捕集装置11より33.4kg/hrの量を回収し
た。得られたポリマー粉体の水分率(重量%)は0.5
wt%であった。循環ガスはサイクロン・バグフィルタ
ーからなる粉体捕集装置11で、粉体と分離され、ブロ
ワー12により、排出弁13を備えたガス排出経路14
および凝縮器2へと送った。凝縮器出口16における循
環ガスの温度は50℃に制御した。凝縮器2の伝熱面積
は5.4m2であり、凝縮量は少なく、凝縮器2の能力
であれば十分であった。この結果、噴霧乾燥器1の出口
部23へのポリマー粉体の付着も少なく、噴霧乾燥器1
の入口部8の酸素濃度は4vol%であり、粉塵爆発や
自動酸化による燃焼の可能性は低く、安全に運転でき
た。
温度を100℃(ポリマーラテックス1の最低成膜温度
66℃より15℃高い温度以上)となるように入口部8
の温度、乾燥器送風量を変更した以外は実施例1と同様
の条件で運転したところ、噴霧乾燥器1の出口部23の
付着が激しいことが確認された。
環系内の酸素濃度を低く制御でき、かつ噴霧乾燥器の出
口部23へのポリマー付着が少なく、かつ凝縮器2は安
価で小型な装置を利用できるので、噴霧乾燥器1内で自
動酸化する固形物を安全に、かつ安定に、かつ安価に製
造することができる。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 加熱ガスによって、噴霧乾燥器内にてポ
リマーラテックスを噴霧・乾燥し、該ポリマーラテック
ス中のポリマーを粉体として回収する方法において、該
噴霧乾燥器の出口部の温度を制御し、ポリマーラテック
スからポリマー粉体を分離・回収後の排ガスの一部を凝
縮器に供給して水分を凝縮後、直火加熱器に導入して加
熱、再循環することを特徴とするポリマーの回収方法。 - 【請求項2】 循環系内の酸素濃度(体積%)を5vo
l%以下に制御することを特徴とする請求項1記載のポ
リマーの回収方法。 - 【請求項3】 前記噴霧乾燥器の出口部の温度を、ポリ
マーラテックスの最低成膜温度より15℃高い温度未満
に制御することを特徴とする請求項1または2記載のポ
リマーの回収方法。 - 【請求項4】 前記凝縮器に排ガスの60vol%以上
を供給することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
記載のポリマーの回収方法。 - 【請求項5】 前記凝縮器出口の温度を下限は45℃か
ら、上限は該凝縮器入口の温度より5℃低い温度未満に
制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
載のポリマー回収方法。 - 【請求項6】 前記噴霧乾燥器と前記凝縮器間に設けら
れた排出弁を備えた排出経路より、前記排ガスの40v
ol%以下の量を排出する請求項1〜5のいずれかに記
載のポリマーの回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001165500A JP3643051B2 (ja) | 2001-05-31 | 2001-05-31 | ポリマーの回収方法 |
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JP3643051B2 JP3643051B2 (ja) | 2005-04-27 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008266467A (ja) * | 2007-04-20 | 2008-11-06 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 重合体粉体の製造方法 |
CN102175076A (zh) * | 2010-12-15 | 2011-09-07 | 中国神华能源股份有限公司 | 一种降低煤炭干燥系统的干燥器中氧气浓度的方法 |
US20150000156A1 (en) * | 2013-06-27 | 2015-01-01 | Anaergia Inc. | Spray dryer exhaust treatment and anaerobic digester |
-
2001
- 2001-05-31 JP JP2001165500A patent/JP3643051B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008266467A (ja) * | 2007-04-20 | 2008-11-06 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 重合体粉体の製造方法 |
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