JP2002362609A - 合成樹脂製燃料タンクのシール部の構造 - Google Patents
合成樹脂製燃料タンクのシール部の構造Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な構造でシール性を確保し、蒸発ガスの
漏洩を防止する。 【解決手段】 合成樹脂製燃料タンク本体1に取り付け
部材を取り付けるために設けた筒状部2のシール部材支
持部3と、取り付け部品5の外周壁部5aとの間にてシ
ール部材4を略径方向に押圧してシールし、かつシール
部材支持部3としての突出側部分を基端側部分よりも半
径方向内側に曲げて形成する。 【効果】 略径方向にシールすることになり、合成樹脂
製燃料タンクにおける経年劣化や膨潤による筒状部の寸
法変化に対してシール部材の圧縮率が低下し難く、シー
ル部の耐久性向上及び燃料透過抑制に有効であると共
に、シール面強度を上げるべく筒状部を肉厚にしても、
ブロー成形により筒状部の基端側部分が膨出して突出側
部分よりも筒状部内側に出ることを防止でき、取り付け
部品挿入口をカッターで加工する際に基端部側の膨出部
を削り落とすことを回避することができる。
漏洩を防止する。 【解決手段】 合成樹脂製燃料タンク本体1に取り付け
部材を取り付けるために設けた筒状部2のシール部材支
持部3と、取り付け部品5の外周壁部5aとの間にてシ
ール部材4を略径方向に押圧してシールし、かつシール
部材支持部3としての突出側部分を基端側部分よりも半
径方向内側に曲げて形成する。 【効果】 略径方向にシールすることになり、合成樹脂
製燃料タンクにおける経年劣化や膨潤による筒状部の寸
法変化に対してシール部材の圧縮率が低下し難く、シー
ル部の耐久性向上及び燃料透過抑制に有効であると共
に、シール面強度を上げるべく筒状部を肉厚にしても、
ブロー成形により筒状部の基端側部分が膨出して突出側
部分よりも筒状部内側に出ることを防止でき、取り付け
部品挿入口をカッターで加工する際に基端部側の膨出部
を削り落とすことを回避することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製燃料タ
ンクのシール部の構造に関するものである。
ンクのシール部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、防錆並びに軽量化が容易でありか
つ生産性が高い合成樹脂製燃料タンクがある。この合成
樹脂製タンクにあっては、大気汚染を防止する見地から
タンクの開口におけるシール部を蒸発ガスが漏洩し難い
構造にすることが望まれている。
つ生産性が高い合成樹脂製燃料タンクがある。この合成
樹脂製タンクにあっては、大気汚染を防止する見地から
タンクの開口におけるシール部を蒸発ガスが漏洩し難い
構造にすることが望まれている。
【0003】例えば特願平11−321906号明細書
に記載されているように、タンク開口に連なる筒状内周
面と、開口内部に挿入する挿入部品の筒状内周面に対向
する筒状外周面との間にシール部材を装着してシールす
るようにしたものがある。
に記載されているように、タンク開口に連なる筒状内周
面と、開口内部に挿入する挿入部品の筒状内周面に対向
する筒状外周面との間にシール部材を装着してシールす
るようにしたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記シ
ール構造の場合には、その挿入部品の筒状外周面にシー
ル部材装着用溝形状を形成するために、挿入部品側のシ
ール部を高精度に成形または加工する必要がある。ま
た、挿入部品のタンク本体への固定のための締結におい
ては、その締結専用の別部材をタンク本体に溶着などで
結合しておく場合には構成部品点数が増加し、製造コス
トが増大するという問題がある。
ール構造の場合には、その挿入部品の筒状外周面にシー
ル部材装着用溝形状を形成するために、挿入部品側のシ
ール部を高精度に成形または加工する必要がある。ま
た、挿入部品のタンク本体への固定のための締結におい
ては、その締結専用の別部材をタンク本体に溶着などで
結合しておく場合には構成部品点数が増加し、製造コス
トが増大するという問題がある。
【0005】あるいは、タンク開口に連なる筒状内周面
側をシール部としていることから、例えばPE(ポリエ
チレン)製タンク本体の開口端の燃料膨潤などによる拡
開と、例えばPOM(ポリアセタール)製挿入部品の燃
料膨潤による寸法変化との間に差異が生じると、両者間
に圧縮状態に挟持されているシール部材の圧縮率が低下
する。また、タンク開口に連なる筒状内周面をブロー成
形により形成した場合に、その筒状外周面にシール部を
支持する構造を形成することができない場合にはシール
部の反力に対してタンク側合成樹脂材の経年変化による
クリープ量が増大してシール部材の圧縮率が低下すると
いう問題がある。そのために、タンク側シール部を別部
材で構成してタンク本体に溶着などにより結合した場合
であっても、要求されるシール部材の圧縮率を維持する
ためには別部材を強固な形状にしたり補強したりする必
要があり、結果的に製造コストが増大するという問題が
ある。
側をシール部としていることから、例えばPE(ポリエ
チレン)製タンク本体の開口端の燃料膨潤などによる拡
開と、例えばPOM(ポリアセタール)製挿入部品の燃
料膨潤による寸法変化との間に差異が生じると、両者間
に圧縮状態に挟持されているシール部材の圧縮率が低下
する。また、タンク開口に連なる筒状内周面をブロー成
形により形成した場合に、その筒状外周面にシール部を
支持する構造を形成することができない場合にはシール
部の反力に対してタンク側合成樹脂材の経年変化による
クリープ量が増大してシール部材の圧縮率が低下すると
いう問題がある。そのために、タンク側シール部を別部
材で構成してタンク本体に溶着などにより結合した場合
であっても、要求されるシール部材の圧縮率を維持する
ためには別部材を強固な形状にしたり補強したりする必
要があり、結果的に製造コストが増大するという問題が
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決し
て、簡単な構造でシール性を確保し得ると共に蒸発ガス
の漏洩をできるだけ防止することを実現するために、本
発明に於いては、合成樹脂製のタンク本体に設けた開口
に連続しかつ外方に突出するように形成された筒状部
と、前記開口を閉じるべく前記筒状部に取り付けられる
取り付け部材とを有し、前記取り付け部材に前記筒状部
の外周面を外囲する周壁部を一体的に形成すると共に、
前記筒状部の外周面と前記周壁部との間にシール部材を
設けた合成樹脂製燃料タンクのシール部の構造であっ
て、前記シール部材が前記筒状部の突出側部分に設けら
れていると共に、前記筒状部の前記突出側部分が、その
前記突出側とは相反する基端側部分よりも半径方向内側
に曲げられて形成されているものとした。
て、簡単な構造でシール性を確保し得ると共に蒸発ガス
の漏洩をできるだけ防止することを実現するために、本
発明に於いては、合成樹脂製のタンク本体に設けた開口
に連続しかつ外方に突出するように形成された筒状部
と、前記開口を閉じるべく前記筒状部に取り付けられる
取り付け部材とを有し、前記取り付け部材に前記筒状部
の外周面を外囲する周壁部を一体的に形成すると共に、
前記筒状部の外周面と前記周壁部との間にシール部材を
設けた合成樹脂製燃料タンクのシール部の構造であっ
て、前記シール部材が前記筒状部の突出側部分に設けら
れていると共に、前記筒状部の前記突出側部分が、その
前記突出側とは相反する基端側部分よりも半径方向内側
に曲げられて形成されているものとした。
【0007】これによれば、タンク本体側の筒状部の外
周面と取り付け部材側の周壁部との間にてシール部材を
押圧することから、略径方向にシールすることになり、
合成樹脂製燃料タンクにおいて経年変化によるクリープ
や膨潤による寸法変化が筒状部の拡開として現れ易いこ
とから好適にシール性を確保することができると共に、
環境負荷や外力による締結部材(ロックナットなど)の
軸線方向クリープに対してシール部材が追従でき、シー
ル部材の変形が抑制されて圧縮率が保持されるため、燃
料透過抑制に有効である。そして、タンク本体の開口に
連続する筒状部において、その突出側部分が基端側部分
よりも半径方向内側に曲げられていることから、シール
性確保のためシール面強度を上げるように筒状部の肉厚
を厚くすることにより筒状部の基端側部分が半径方向内
側に膨出しても、その基端側内周面が突出側部分よりも
半径方向内側に出ないようにすることができ、取り付け
部品の挿入用に筒状部の内周面をカッターにより加工す
る際に基端側部分を削り落としてしまうことを回避でき
る。
周面と取り付け部材側の周壁部との間にてシール部材を
押圧することから、略径方向にシールすることになり、
合成樹脂製燃料タンクにおいて経年変化によるクリープ
や膨潤による寸法変化が筒状部の拡開として現れ易いこ
とから好適にシール性を確保することができると共に、
環境負荷や外力による締結部材(ロックナットなど)の
軸線方向クリープに対してシール部材が追従でき、シー
ル部材の変形が抑制されて圧縮率が保持されるため、燃
料透過抑制に有効である。そして、タンク本体の開口に
連続する筒状部において、その突出側部分が基端側部分
よりも半径方向内側に曲げられていることから、シール
性確保のためシール面強度を上げるように筒状部の肉厚
を厚くすることにより筒状部の基端側部分が半径方向内
側に膨出しても、その基端側内周面が突出側部分よりも
半径方向内側に出ないようにすることができ、取り付け
部品の挿入用に筒状部の内周面をカッターにより加工す
る際に基端側部分を削り落としてしまうことを回避でき
る。
【0008】また、前記シール部材が複数設けられてい
ることによれば、燃料の透過係数を小さくすることがで
きると共に、耐久性のあるシール部材と、耐燃料透過性
のあるシール部材とを組み合わせることができる。
ることによれば、燃料の透過係数を小さくすることがで
きると共に、耐久性のあるシール部材と、耐燃料透過性
のあるシール部材とを組み合わせることができる。
【0009】また、前記複数のシール部材の間にバック
アップリングが設けられていることによれば、タンク内
圧によるシール部材の変形や、組み付け時にひきずられ
てシール部材が不適切に圧縮変形してしまうことを回避
でき、シール部材の適切な容積率を保持することができ
る。
アップリングが設けられていることによれば、タンク内
圧によるシール部材の変形や、組み付け時にひきずられ
てシール部材が不適切に圧縮変形してしまうことを回避
でき、シール部材の適切な容積率を保持することができ
る。
【0010】また、前記複数のシール部材が、前記筒状
部及び前記周壁部が共に半径方向に段違い形状に形成さ
れている各段部に設けられていることによれば、取り付
け部材を例えばユニオンナットで固定する場合に周壁部
の段違い形状の低い方に係合させることにより、ユニオ
ンナットの全高を抑えることができると共に、段差を設
けることで各シール部材の容積率が規定されるため、バ
ックアップリングを追加する必要がなくなる。
部及び前記周壁部が共に半径方向に段違い形状に形成さ
れている各段部に設けられていることによれば、取り付
け部材を例えばユニオンナットで固定する場合に周壁部
の段違い形状の低い方に係合させることにより、ユニオ
ンナットの全高を抑えることができると共に、段差を設
けることで各シール部材の容積率が規定されるため、バ
ックアップリングを追加する必要がなくなる。
【0011】また、前記筒状部が、その突出端部にて半
径方向内側支持部と半径方向外側支持部とを有する凸状
に形成され、該各支持部にそれぞれ対応したシール部材
が設けられていることによれば、複数のシール部材を筒
状部の軸線方向に対して同一高さに設けることができ、
複数のシール部材を設ける場合の筒状部の高さを抑える
ことができる。
径方向内側支持部と半径方向外側支持部とを有する凸状
に形成され、該各支持部にそれぞれ対応したシール部材
が設けられていることによれば、複数のシール部材を筒
状部の軸線方向に対して同一高さに設けることができ、
複数のシール部材を設ける場合の筒状部の高さを抑える
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面に示された具体
例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明す
る。
例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明す
る。
【0013】図1は、本発明が適用された合成樹脂製燃
料タンクにおけるシール部の構造を示す要部破断図であ
る。このタンク本体1の上壁の一部には、タンク本体1
をブロー成形などで形成する際に外方(図における上
方)に突出するように同時に形成された筒状部2が設け
られている。この筒状部2の内周面によりタンク本体1
の開口1aが形成されている。このようにして、タンク
本体1の開口1aに連続しかつ外方に突出するように筒
状部2が形成されている。
料タンクにおけるシール部の構造を示す要部破断図であ
る。このタンク本体1の上壁の一部には、タンク本体1
をブロー成形などで形成する際に外方(図における上
方)に突出するように同時に形成された筒状部2が設け
られている。この筒状部2の内周面によりタンク本体1
の開口1aが形成されている。このようにして、タンク
本体1の開口1aに連続しかつ外方に突出するように筒
状部2が形成されている。
【0014】筒状部2の外周面には、筒状部2の軸線方
向における基端側に雄ねじ部2aが形成されている。雄
ねじ部2aは筒状部2の図における下半部に設けられ、
筒状部2の図における上半部には、その断面形状として
図に示されるように筒状部2の半径方向内側にクランク
状に曲折されたシール部材支持部3が設けられている。
このシール部材支持部3には、そのクランク状断面形状
による肩部及び周壁部に係合した状態のリング状のシー
ル部材4が装着されている。
向における基端側に雄ねじ部2aが形成されている。雄
ねじ部2aは筒状部2の図における下半部に設けられ、
筒状部2の図における上半部には、その断面形状として
図に示されるように筒状部2の半径方向内側にクランク
状に曲折されたシール部材支持部3が設けられている。
このシール部材支持部3には、そのクランク状断面形状
による肩部及び周壁部に係合した状態のリング状のシー
ル部材4が装着されている。
【0015】筒状部2には取り付け部材としてのフュー
エルポンプにおけるブラケットなどの取り付け部品5が
取り付けられ、それにより開口1aが遮蔽されるように
なっている。取り付け部品5は、図に示されるように、
筒状部2のシール部材支持部3を外囲する外周壁部5a
と、筒状部2の内側に没入する内周壁部5bとを一体的
に有する形状に形成されている。なお、両周壁部5a・
5b間にシール部材支持部3及びシール部材4が位置す
るようにされている。
エルポンプにおけるブラケットなどの取り付け部品5が
取り付けられ、それにより開口1aが遮蔽されるように
なっている。取り付け部品5は、図に示されるように、
筒状部2のシール部材支持部3を外囲する外周壁部5a
と、筒状部2の内側に没入する内周壁部5bとを一体的
に有する形状に形成されている。なお、両周壁部5a・
5b間にシール部材支持部3及びシール部材4が位置す
るようにされている。
【0016】このように、タンク本体1側の筒状部2の
外周面を形成するシール部材支持部3と、取り付け部品
5側の外周壁部5aとにより、両者間にてシール部材4
を略半径方向に押圧してシールすることになる。合成樹
脂製のタンク本体1の筒状部2において経年変化による
クリープにより内側下方に傾倒するようになっても内周
壁部5bによりそれを阻止することができると共に、膨
潤により拡開するように変形するような略半径方向の寸
法変形に対しても、上記シール構造により好適にシール
性を保持することができる。
外周面を形成するシール部材支持部3と、取り付け部品
5側の外周壁部5aとにより、両者間にてシール部材4
を略半径方向に押圧してシールすることになる。合成樹
脂製のタンク本体1の筒状部2において経年変化による
クリープにより内側下方に傾倒するようになっても内周
壁部5bによりそれを阻止することができると共に、膨
潤により拡開するように変形するような略半径方向の寸
法変形に対しても、上記シール構造により好適にシール
性を保持することができる。
【0017】そして、取り付け部品5を筒状部2に対し
て軸線方向外方(図の上方)から被せた状態で組み付け
ることから、その取り付け部品5をタンク本体1に対し
て固定するための環状の締結部材6が設けられている。
この締結部材6には、筒状部2の雄ねじ部2aに螺合す
る雌ねじ部6aと、取り付け部品5の上面の外周縁近傍
に係合する係合部6bとが設けられている。したがっ
て、締結部材6の雌ねじ部6aを筒状部2の雄ねじ部2
aに螺合することにより、ユニオンナットにおけるアン
カー部としての係合部6bにて取り付け部品5の上面を
押さえ付けることができるため、取り付け部品5がタン
ク本体1に結合された状態になる。この締結部材6にお
いて環境負荷や外力により軸線方向クリープが生じて
も、上記したようにシール部材4を略半径方向に押圧し
てシールする構造のため軸線方向変位に対して圧縮率に
影響を及ぼすことなくシール部材4の追従が可能であ
り、シール部材4の圧縮率が適切に保持さるため、燃料
透過抑制に有効である。
て軸線方向外方(図の上方)から被せた状態で組み付け
ることから、その取り付け部品5をタンク本体1に対し
て固定するための環状の締結部材6が設けられている。
この締結部材6には、筒状部2の雄ねじ部2aに螺合す
る雌ねじ部6aと、取り付け部品5の上面の外周縁近傍
に係合する係合部6bとが設けられている。したがっ
て、締結部材6の雌ねじ部6aを筒状部2の雄ねじ部2
aに螺合することにより、ユニオンナットにおけるアン
カー部としての係合部6bにて取り付け部品5の上面を
押さえ付けることができるため、取り付け部品5がタン
ク本体1に結合された状態になる。この締結部材6にお
いて環境負荷や外力により軸線方向クリープが生じて
も、上記したようにシール部材4を略半径方向に押圧し
てシールする構造のため軸線方向変位に対して圧縮率に
影響を及ぼすことなくシール部材4の追従が可能であ
り、シール部材4の圧縮率が適切に保持さるため、燃料
透過抑制に有効である。
【0018】このようにして構成された合成樹脂製燃料
タンクにあっては、タンク本体1をブロー成形すること
から、その成形後に、上記したように例えばフューエル
ポンプを取り付けるためのポンプ挿入口を開設するため
に、筒状部2に対しては図2に示されるようにカッター
7によりシール部材支持部3の内周縁部を切削加工す
る。その際に、成形により筒状部2の基端側が半径方向
内側に膨出した場合にはその膨出部を切削しなければな
らないのに対して、上述したようにシール部材支持部3
を筒状部2の基端側よりも半径方向内側に曲げているこ
とから膨出量を考慮して半径方向内側へ曲げた形状にす
ることにより、上記膨出部を切削しなければならないこ
とを容易に回避することができる。
タンクにあっては、タンク本体1をブロー成形すること
から、その成形後に、上記したように例えばフューエル
ポンプを取り付けるためのポンプ挿入口を開設するため
に、筒状部2に対しては図2に示されるようにカッター
7によりシール部材支持部3の内周縁部を切削加工す
る。その際に、成形により筒状部2の基端側が半径方向
内側に膨出した場合にはその膨出部を切削しなければな
らないのに対して、上述したようにシール部材支持部3
を筒状部2の基端側よりも半径方向内側に曲げているこ
とから膨出量を考慮して半径方向内側へ曲げた形状にす
ることにより、上記膨出部を切削しなければならないこ
とを容易に回避することができる。
【0019】また、図2の想像線に示されるように筒状
部2の内周面が略ストレート形状の場合には、筒状部2
の基端側が成形時に半径方向内側に膨出すると、カッタ
ー7による切削時にその膨出部の内周部分を切除しなけ
ればならない。燃料透過防止のためバリア層をタンク内
面に設けた場合には、上記膨出部分に対する切除により
バリア層が切除される虞がある。それに対して、本発明
によれば、上記形状により、筒状部2の基端側内周部分
を切削してしまうことを回避することができるため、筒
状部2の突出端側の挿入口のみを仕上げ加工すれば良
く、カッター7による加工を容易に行うことができると
共に、バリア層を設けた構造におけるバリア層の切除に
よる燃料透過量の増大を回避することができる。
部2の内周面が略ストレート形状の場合には、筒状部2
の基端側が成形時に半径方向内側に膨出すると、カッタ
ー7による切削時にその膨出部の内周部分を切除しなけ
ればならない。燃料透過防止のためバリア層をタンク内
面に設けた場合には、上記膨出部分に対する切除により
バリア層が切除される虞がある。それに対して、本発明
によれば、上記形状により、筒状部2の基端側内周部分
を切削してしまうことを回避することができるため、筒
状部2の突出端側の挿入口のみを仕上げ加工すれば良
く、カッター7による加工を容易に行うことができると
共に、バリア層を設けた構造におけるバリア層の切除に
よる燃料透過量の増大を回避することができる。
【0020】また、タンク本体1の開口1aに連なる筒
状部2の形状によってシール部材4の容積率を決定でき
るため、取り付け部品5側にシール部材支持部を設ける
必要がない。また、燃料膨潤などによりタンク本体1に
寸法変化が生じた場合、開口1aが拡がろうとするのに
対して、例えばタンク本体1にPE材を用い、取り付け
部品5にPOM材を用いた場合には取り付け部品5の相
対的変化量が小さいため、シール部材支持部3と外周壁
部5aとの間にシール部材4が挟持されるようになり、
シール部材4の圧縮率が上がる方向に作用することか
ら、寸法変化によるシール性の低下を防止することがで
きる。
状部2の形状によってシール部材4の容積率を決定でき
るため、取り付け部品5側にシール部材支持部を設ける
必要がない。また、燃料膨潤などによりタンク本体1に
寸法変化が生じた場合、開口1aが拡がろうとするのに
対して、例えばタンク本体1にPE材を用い、取り付け
部品5にPOM材を用いた場合には取り付け部品5の相
対的変化量が小さいため、シール部材支持部3と外周壁
部5aとの間にシール部材4が挟持されるようになり、
シール部材4の圧縮率が上がる方向に作用することか
ら、寸法変化によるシール性の低下を防止することがで
きる。
【0021】また、シール部材4の圧縮力がシール部材
支持部3の半径方向内側に作用していると共に、タンク
本体1の経年変化によるクリープによりシール部材支持
部3がその半径方向内側に倒れ込もうとした場合には、
上述した内周壁部5bによりシール部材支持部3をその
半径方向内側から支持することができ、シール部材支持
部3の倒れ込みを防止して、シール性の低下を回避する
ことができる。
支持部3の半径方向内側に作用していると共に、タンク
本体1の経年変化によるクリープによりシール部材支持
部3がその半径方向内側に倒れ込もうとした場合には、
上述した内周壁部5bによりシール部材支持部3をその
半径方向内側から支持することができ、シール部材支持
部3の倒れ込みを防止して、シール性の低下を回避する
ことができる。
【0022】また、図示例のようにユニオンナット構造
による締め付けであっても、本シール構造にあってはシ
ール部材4によるシール方向が略径方向になり、締結部
材6による軸線方向力を小さくすることができるため、
少ないねじ山の数で締結することができる。したがっ
て、タンク本体1の一般面からの筒状部2の突出量をで
きるだけ小さくすることができ、タンク全体の外形をコ
ンパクト化し得る。なお、取り付け部品5の固定には、
上記したように従来から用いられているユニオンナット
部材による締結構造とすることができ、特別な固定構造
や別部材を用いる必要がなく、構造を簡略化し得る。
による締め付けであっても、本シール構造にあってはシ
ール部材4によるシール方向が略径方向になり、締結部
材6による軸線方向力を小さくすることができるため、
少ないねじ山の数で締結することができる。したがっ
て、タンク本体1の一般面からの筒状部2の突出量をで
きるだけ小さくすることができ、タンク全体の外形をコ
ンパクト化し得る。なお、取り付け部品5の固定には、
上記したように従来から用いられているユニオンナット
部材による締結構造とすることができ、特別な固定構造
や別部材を用いる必要がなく、構造を簡略化し得る。
【0023】また、図3に示されるように、筒状部2の
雄ねじ部2aの首下部分2bと、シール部材支持部3の
シール面(外周面)3aとが径方向にオフセットしてい
るため、シール面3aの強度を確保できるように筒状部
2の肉厚を厚肉化(図の想像線)しても、筒状部2に装
着する挿入部品8の挿抜の際に挿入部品8が首下部分2
bと干渉することがない。そのため、挿入部品のメンテ
ナンス時の挿抜作業も容易になる。これは、近年の部品
のモジュール化が進んで挿入部品8の内蔵物も複雑異形
化した場合に好適に対処でき、特に燃料タンクにおける
フューエルポンプモジュールの組み付けに有効である。
雄ねじ部2aの首下部分2bと、シール部材支持部3の
シール面(外周面)3aとが径方向にオフセットしてい
るため、シール面3aの強度を確保できるように筒状部
2の肉厚を厚肉化(図の想像線)しても、筒状部2に装
着する挿入部品8の挿抜の際に挿入部品8が首下部分2
bと干渉することがない。そのため、挿入部品のメンテ
ナンス時の挿抜作業も容易になる。これは、近年の部品
のモジュール化が進んで挿入部品8の内蔵物も複雑異形
化した場合に好適に対処でき、特に燃料タンクにおける
フューエルポンプモジュールの組み付けに有効である。
【0024】次に、図4に本発明による第2の例につい
て示す。なお、図において上述した図示例と同様の部分
については同一の符号を付してその詳しい説明を省略す
る。この第2の例にあっては、シール部材支持部13の
支持面13aが筒状部2の軸線方向に長く形成されてい
る。その支持面13aの長さは、図示例のようにシール
部材4を2本とした場合には、各シール部材4と両シー
ル部材4間に介装されるバックアップリング14とを並
べて装着可能にする長さであって良く、シール部材4及
びバックアップリング14の数に応じて決定される。
て示す。なお、図において上述した図示例と同様の部分
については同一の符号を付してその詳しい説明を省略す
る。この第2の例にあっては、シール部材支持部13の
支持面13aが筒状部2の軸線方向に長く形成されてい
る。その支持面13aの長さは、図示例のようにシール
部材4を2本とした場合には、各シール部材4と両シー
ル部材4間に介装されるバックアップリング14とを並
べて装着可能にする長さであって良く、シール部材4及
びバックアップリング14の数に応じて決定される。
【0025】なお、シール部材支持部13の軸線方向長
さが長くなることにより、第1の例と同一高さの締結部
材6を用いる場合には、螺合量が低減する(図示例では
略2山に対して略1山になる)が、上述したようにシー
ル性の確保を略径方向にしていることにより、大きな軸
線方向締め付け力を必要としていないため、何ら問題を
生じることがない。
さが長くなることにより、第1の例と同一高さの締結部
材6を用いる場合には、螺合量が低減する(図示例では
略2山に対して略1山になる)が、上述したようにシー
ル性の確保を略径方向にしていることにより、大きな軸
線方向締め付け力を必要としていないため、何ら問題を
生じることがない。
【0026】このようにすることにより、シール部材4
が複数個装着されていることから、燃料のシール部にお
ける透過係数を小さくすることができる。これにより、
近年の大気汚染を防止する見地から蒸発ガスを漏洩し難
くする強い要望に応えるべく、シール部材を適宜選択し
て使用することもでき、非常に有効なシール部の構造と
なり得る。
が複数個装着されていることから、燃料のシール部にお
ける透過係数を小さくすることができる。これにより、
近年の大気汚染を防止する見地から蒸発ガスを漏洩し難
くする強い要望に応えるべく、シール部材を適宜選択し
て使用することもでき、非常に有効なシール部の構造と
なり得る。
【0027】また、上記燃料透過の見地だけでなく、種
々の負荷に対する耐久性の保証の見地から、図示例の場
合には、一方のシール部材4には耐久性を満足する材質
のものを使用し、他方のシール部材4には耐燃料透過性
能を満足する材質のものを使用すると良い。このように
することにより、トータル的にバランスの良いシール構
造を達成することができると共に、製造コストの低減に
も有効である。
々の負荷に対する耐久性の保証の見地から、図示例の場
合には、一方のシール部材4には耐久性を満足する材質
のものを使用し、他方のシール部材4には耐燃料透過性
能を満足する材質のものを使用すると良い。このように
することにより、トータル的にバランスの良いシール構
造を達成することができると共に、製造コストの低減に
も有効である。
【0028】また、上述の第1の例及び第2の例にあっ
ても、燃料タンク内の図示されない通気回路が何らかの
原因により正常に動作しなくなってタンク内圧が上昇し
た場合には、筒状部2が半径方向外側に拡開する向きに
変形する応力を受けるが、それによりシール部材4がよ
り一層圧縮されるため、気密性は保持されることにな
る。したがって、フェイルセーフの効果をも有すること
になる。
ても、燃料タンク内の図示されない通気回路が何らかの
原因により正常に動作しなくなってタンク内圧が上昇し
た場合には、筒状部2が半径方向外側に拡開する向きに
変形する応力を受けるが、それによりシール部材4がよ
り一層圧縮されるため、気密性は保持されることにな
る。したがって、フェイルセーフの効果をも有すること
になる。
【0029】次に、図5に本発明による第3の例を示
す。この第3の例にあっても、上述した図示例と同様の
部分については同一の符号を付してその詳しい説明を省
略する。この第3の例にあっては、シール部材支持部2
3が連続するクランク形状により階段状に設けられてい
る。そして、各シール部材支持部23にそれぞれシール
部材4が装着されている。なお、各シール部材4には、
各シール部材支持部23の径違いに合わせて大径のもの
と小径のものとが使用される。
す。この第3の例にあっても、上述した図示例と同様の
部分については同一の符号を付してその詳しい説明を省
略する。この第3の例にあっては、シール部材支持部2
3が連続するクランク形状により階段状に設けられてい
る。そして、各シール部材支持部23にそれぞれシール
部材4が装着されている。なお、各シール部材4には、
各シール部材支持部23の径違いに合わせて大径のもの
と小径のものとが使用される。
【0030】このようにすることにより、第2の例にお
いて示したタンク内圧の上昇がさらに上がった場合に、
取り付け部品5(挿入部品)が浮き上がるという現象が
起きることになるが、複数個設けたシール部材4の1つ
が例えばそのシール機能を損なうようになったとして
も、他のシール部材4のシール機能を確保し得るよう
に、第2の例や第3の例におけるシール部材支持部13
・23の形状(段差の付け方などの形状)を適宜設計す
ることができる。これにより、フェイルセーフの効果を
高めることができる。
いて示したタンク内圧の上昇がさらに上がった場合に、
取り付け部品5(挿入部品)が浮き上がるという現象が
起きることになるが、複数個設けたシール部材4の1つ
が例えばそのシール機能を損なうようになったとして
も、他のシール部材4のシール機能を確保し得るよう
に、第2の例や第3の例におけるシール部材支持部13
・23の形状(段差の付け方などの形状)を適宜設計す
ることができる。これにより、フェイルセーフの効果を
高めることができる。
【0031】また、第3の例にあっては、図5に示され
るように取り付け部品5の外周壁部5aをシール部材支
持部23の形状に合わせて形成すると、外周壁部5aの
中間部に一段低い段差5cがあり、その段差5cに例え
ば図示例のユニオンナット型締結部材6の係合部6bを
係合させることができる。これにより、締結部材6の軸
線方向突出量(図のH)を低く抑えることができるた
め、部品の体積低減化に加えてコンパクト化することに
より、車載レイアウトに有利であると共に製造コストの
低減を促進し得る。
るように取り付け部品5の外周壁部5aをシール部材支
持部23の形状に合わせて形成すると、外周壁部5aの
中間部に一段低い段差5cがあり、その段差5cに例え
ば図示例のユニオンナット型締結部材6の係合部6bを
係合させることができる。これにより、締結部材6の軸
線方向突出量(図のH)を低く抑えることができるた
め、部品の体積低減化に加えてコンパクト化することに
より、車載レイアウトに有利であると共に製造コストの
低減を促進し得る。
【0032】また、図6に本発明による第4の例を示
す。この第4の例にあっても、上述した図示例と同様の
部分については同一の符号を付してその詳しい説明を省
略する。この第4の例にあっては、シール部材支持部3
3が、筒状部2の軸線方向突出端部を軸線方向に凸状に
なる形状に形成されている。このように形成することに
より、図に示されるように凸形状による中間壁部33a
を挟んで、大小のシール部材4を筒状部2の径方向に並
べて配設することができる。このようにしても、第2の
例や第3の例と同様の効果を奏し得る。
す。この第4の例にあっても、上述した図示例と同様の
部分については同一の符号を付してその詳しい説明を省
略する。この第4の例にあっては、シール部材支持部3
3が、筒状部2の軸線方向突出端部を軸線方向に凸状に
なる形状に形成されている。このように形成することに
より、図に示されるように凸形状による中間壁部33a
を挟んで、大小のシール部材4を筒状部2の径方向に並
べて配設することができる。このようにしても、第2の
例や第3の例と同様の効果を奏し得る。
【0033】なお、この第4の例にあっては、複数のシ
ール部材4を筒状部2の径方向に並べることから、シー
ル部材支持部33の軸線方向長さをシール部材4の1つ
分だけ確保すれば良く、筒状部2の突出量を最小限に抑
えることができる。したがって、第2の例に示したよう
に締結部材6の螺合が1山分でも問題ないが、この第4
の例によれば、締結部材6の全体の高さを同一にして螺
合量を増やすことができる。
ール部材4を筒状部2の径方向に並べることから、シー
ル部材支持部33の軸線方向長さをシール部材4の1つ
分だけ確保すれば良く、筒状部2の突出量を最小限に抑
えることができる。したがって、第2の例に示したよう
に締結部材6の螺合が1山分でも問題ないが、この第4
の例によれば、締結部材6の全体の高さを同一にして螺
合量を増やすことができる。
【0034】本発明によればシール部材4を介して略径
方向にシールするものであり、図示例ではシール部材4
に円形断面形状のものを用いたが、その断面形状を限定
するものではない。また、締結部材6としてユニオンナ
ット型のものを用いたが、これに限られるものではな
く、他の種々の固定手段を用いることができ、例えば複
数のボルトによる締め付けやリテーナを介した締め付け
であって良い。なお、諸々の外力や物性変化などによる
締結の緩みに対しては何らかの防止する施策を施してお
くことが望ましい。
方向にシールするものであり、図示例ではシール部材4
に円形断面形状のものを用いたが、その断面形状を限定
するものではない。また、締結部材6としてユニオンナ
ット型のものを用いたが、これに限られるものではな
く、他の種々の固定手段を用いることができ、例えば複
数のボルトによる締め付けやリテーナを介した締め付け
であって良い。なお、諸々の外力や物性変化などによる
締結の緩みに対しては何らかの防止する施策を施してお
くことが望ましい。
【0035】
【発明の効果】このように本発明によれば、タンク本体
側の筒状部の外周面と取り付け部材側の周壁部との間に
てシール部材を押圧することから、略径方向にシールす
ることになり、合成樹脂製燃料タンクにおいて経年変化
によるクリープや膨潤による寸法変化が筒状部の拡開と
して現れ易いことから好適にシール性を確保することが
できると共に、環境負荷や外力による締結部材(ロック
ナットなど)の軸線方向クリープに対してシール部材が
追従するため、シール部材の変形が抑制されて圧縮率が
保持されるため、燃料透過抑制に有効である。
側の筒状部の外周面と取り付け部材側の周壁部との間に
てシール部材を押圧することから、略径方向にシールす
ることになり、合成樹脂製燃料タンクにおいて経年変化
によるクリープや膨潤による寸法変化が筒状部の拡開と
して現れ易いことから好適にシール性を確保することが
できると共に、環境負荷や外力による締結部材(ロック
ナットなど)の軸線方向クリープに対してシール部材が
追従するため、シール部材の変形が抑制されて圧縮率が
保持されるため、燃料透過抑制に有効である。
【0036】そして、タンク本体の開口に連続する筒状
部において、その突出側部分が基端側部分よりも半径方
向内側に曲げられていることから、シール性確保のため
シール面強度を上げるように筒状部を肉厚にしても、ブ
ロー成形により筒状部の基端側部分が膨出して突出側部
分よりも筒状部内側に出ることを回避でき、取り付け部
品の挿抜の際に筒状部の基端部側の膨出部と干渉するこ
とを無くすことができる。また、筒状部の突出側部分の
内周面に対する切削加工を行う際に、基端側部分が成形
により筒状部内側に膨出していても、カッターが基端側
部分に干渉することを容易に回避できる。
部において、その突出側部分が基端側部分よりも半径方
向内側に曲げられていることから、シール性確保のため
シール面強度を上げるように筒状部を肉厚にしても、ブ
ロー成形により筒状部の基端側部分が膨出して突出側部
分よりも筒状部内側に出ることを回避でき、取り付け部
品の挿抜の際に筒状部の基端部側の膨出部と干渉するこ
とを無くすことができる。また、筒状部の突出側部分の
内周面に対する切削加工を行う際に、基端側部分が成形
により筒状部内側に膨出していても、カッターが基端側
部分に干渉することを容易に回避できる。
【0037】また、シール部材を複数設けることによ
り、燃料の透過係数を小さくすることができると共に、
耐久性のあるシール部材と、耐燃料透過性のあるシール
部材とを組み合わせることができ、耐汚染防止による蒸
散ガスを漏洩し難くする要望に好適に対応することがで
きる。
り、燃料の透過係数を小さくすることができると共に、
耐久性のあるシール部材と、耐燃料透過性のあるシール
部材とを組み合わせることができ、耐汚染防止による蒸
散ガスを漏洩し難くする要望に好適に対応することがで
きる。
【0038】また、複数のシール部材の間にバックアッ
プリングを設けることにより、タンク内圧によるシール
部材の変形や、組み付け時にひきずられてシール部材が
不適切に圧縮変形してしまうことを回避でき、シール部
材の適切な容積率を保持することができる。
プリングを設けることにより、タンク内圧によるシール
部材の変形や、組み付け時にひきずられてシール部材が
不適切に圧縮変形してしまうことを回避でき、シール部
材の適切な容積率を保持することができる。
【0039】また、複数のシール部材を筒状部及び周壁
部が共に半径方向に段違い形状に形成されている各段部
に設けることにより、取り付け部材を例えばユニオンナ
ットで固定する場合に周壁部の段違い形状の低い方に係
合させることにより、ユニオンナットの全高を抑えるこ
とができ、シール部材を複数設けた場合の効果に併せ
て、燃料タンク全体のコンパクト化を達成し得る。
部が共に半径方向に段違い形状に形成されている各段部
に設けることにより、取り付け部材を例えばユニオンナ
ットで固定する場合に周壁部の段違い形状の低い方に係
合させることにより、ユニオンナットの全高を抑えるこ
とができ、シール部材を複数設けた場合の効果に併せ
て、燃料タンク全体のコンパクト化を達成し得る。
【0040】また、筒状部を、その突出端部にて半径方
向内側支持部と半径方向外側支持部とを有する凸状に形
成し、各支持部に大小径のシール部材を設けることによ
り、複数のシール部材を筒状部の軸線方向に対して同一
高さに設けることができ、複数のシール部材を設ける場
合の筒状部の高さを抑えることができ、上記と同様にシ
ール部材を複数設けた場合の効果に併せて、燃料タンク
全体のコンパクト化を達成し得る。
向内側支持部と半径方向外側支持部とを有する凸状に形
成し、各支持部に大小径のシール部材を設けることによ
り、複数のシール部材を筒状部の軸線方向に対して同一
高さに設けることができ、複数のシール部材を設ける場
合の筒状部の高さを抑えることができ、上記と同様にシ
ール部材を複数設けた場合の効果に併せて、燃料タンク
全体のコンパクト化を達成し得る。
【図1】本発明が適用された合成樹脂製燃料タンクにお
けるシール部の構造を示す要部破断図。
けるシール部の構造を示す要部破断図。
【図2】本発明に基づく筒状部の内周面の加工要領を示
す要部断面図。
す要部断面図。
【図3】筒状部を肉厚にした場合の取り付け部材との関
係を示す説明図。
係を示す説明図。
【図4】第2の例を示す図1に対応する要部断面図。
【図5】第3の例を示す図1に対応する要部断面図。
【図6】第4の例を示す図1に対応する要部断面図。
【符号の説明】 1 タンク本体、1a 開口 2 筒状部、2a 雄ねじ部 3 シール部材支持部 4 シール部材 5 取り付け部品、5a 外周壁部、5b 内周壁部、
5c 段差 6 締結部材、6a 雌ねじ部、6b 係合部 7 カッター 13 シール部材支持部、13a 支持面 14 バックアップリング 23 シール部材支持部 33 シール部材支持部、33a 中間壁部
5c 段差 6 締結部材、6a 雌ねじ部、6b 係合部 7 カッター 13 シール部材支持部、13a 支持面 14 バックアップリング 23 シール部材支持部 33 シール部材支持部、33a 中間壁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D038 CA15 CA25 CB01 CC20 3E084 AA05 AA12 AA24 AB04 BA03 CA01 CC03 DA01 DB12 DC03 EA04 EC03 FA09 FB01 GA01 GA08 GB01 GB12 GB14 HA04 HB08 HD01
Claims (5)
- 【請求項1】 合成樹脂製のタンク本体に設けた開口に
連続しかつ外方に突出するように形成された筒状部と、
前記開口を閉じるべく前記筒状部に取り付けられる取り
付け部材とを有し、 前記取り付け部材に前記筒状部の外周面を外囲する周壁
部を一体的に形成すると共に、前記筒状部の外周面と前
記周壁部との間にシール部材を設けた合成樹脂製燃料タ
ンクのシール部の構造であって、 前記シール部材が前記筒状部の突出側部分に設けられて
いると共に、 前記筒状部の前記突出側部分が、その前記突出側とは相
反する基端側部分よりも半径方向内側に曲げられて形成
されていることを特徴とする合成樹脂製燃料タンクのシ
ール部の構造。 - 【請求項2】 前記シール部材が複数設けられているこ
とを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製燃料タンク
のシール部の構造。 - 【請求項3】 前記複数のシール部材の間にバックアッ
プリングが設けられていることを特徴とする請求項2に
記載の合成樹脂製燃料タンクのシール部の構造。 - 【請求項4】 前記複数のシール部材が、前記筒状部及
び前記周壁部が共に半径方向に段違い形状に形成されて
いる各段部に設けられていることを特徴とする請求項2
に記載の合成樹脂製燃料タンクのシール部の構造。 - 【請求項5】 前記筒状部が、その突出端部にて半径方
向内側支持部と半径方向外側支持部とを有する凸状に形
成され、該各支持部にそれぞれ対応したシール部材が設
けられていることを特徴とする請求項2に記載の合成樹
脂製燃料タンクのシール部の構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001164740A JP2002362609A (ja) | 2001-05-31 | 2001-05-31 | 合成樹脂製燃料タンクのシール部の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001164740A JP2002362609A (ja) | 2001-05-31 | 2001-05-31 | 合成樹脂製燃料タンクのシール部の構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002362609A true JP2002362609A (ja) | 2002-12-18 |
Family
ID=19007518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001164740A Pending JP2002362609A (ja) | 2001-05-31 | 2001-05-31 | 合成樹脂製燃料タンクのシール部の構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002362609A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003054269A (ja) * | 2001-08-09 | 2003-02-26 | Horie Metal Co Ltd | 燃料タンクの開口部装着リテーナ |
WO2015079960A1 (ja) * | 2013-11-28 | 2015-06-04 | 八千代工業株式会社 | 燃料タンクのシール構造 |
JP2015102083A (ja) * | 2013-11-28 | 2015-06-04 | 八千代工業株式会社 | 燃料タンク |
JP2018020791A (ja) * | 2016-08-01 | 2018-02-08 | 株式会社Lixil | 液体タンク |
KR20190023202A (ko) * | 2017-08-28 | 2019-03-08 | 현대자동차주식회사 | 연료탱크의 연료펌프 장착구조 및 연료탱크에서 연료펌프의 조립방법 |
JP2020007024A (ja) * | 2018-07-11 | 2020-01-16 | 愛三工業株式会社 | 密閉状容器 |
-
2001
- 2001-05-31 JP JP2001164740A patent/JP2002362609A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003054269A (ja) * | 2001-08-09 | 2003-02-26 | Horie Metal Co Ltd | 燃料タンクの開口部装着リテーナ |
JP4616528B2 (ja) * | 2001-08-09 | 2011-01-19 | 株式会社Fts | 燃料タンクの開口部装着リテーナ |
WO2015079960A1 (ja) * | 2013-11-28 | 2015-06-04 | 八千代工業株式会社 | 燃料タンクのシール構造 |
JP2015102083A (ja) * | 2013-11-28 | 2015-06-04 | 八千代工業株式会社 | 燃料タンク |
CN105612340A (zh) * | 2013-11-28 | 2016-05-25 | 八千代工业株式会社 | 燃料箱的密封结构 |
US10011167B2 (en) | 2013-11-28 | 2018-07-03 | Yachiyo Industry Co., Ltd. | Seal structure for fuel tank |
JP2018020791A (ja) * | 2016-08-01 | 2018-02-08 | 株式会社Lixil | 液体タンク |
KR20190023202A (ko) * | 2017-08-28 | 2019-03-08 | 현대자동차주식회사 | 연료탱크의 연료펌프 장착구조 및 연료탱크에서 연료펌프의 조립방법 |
KR102310503B1 (ko) | 2017-08-28 | 2021-10-08 | 현대자동차주식회사 | 연료탱크의 연료펌프 장착구조 및 연료탱크에서 연료펌프의 조립방법 |
JP2020007024A (ja) * | 2018-07-11 | 2020-01-16 | 愛三工業株式会社 | 密閉状容器 |
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