JP2002361851A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

Info

Publication number
JP2002361851A
JP2002361851A JP2001172136A JP2001172136A JP2002361851A JP 2002361851 A JP2002361851 A JP 2002361851A JP 2001172136 A JP2001172136 A JP 2001172136A JP 2001172136 A JP2001172136 A JP 2001172136A JP 2002361851 A JP2002361851 A JP 2002361851A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
moisturizing
roller
recording apparatus
ink jet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001172136A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Takada
篤 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Canon Aptex Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Aptex Inc filed Critical Canon Aptex Inc
Priority to JP2001172136A priority Critical patent/JP2002361851A/ja
Publication of JP2002361851A publication Critical patent/JP2002361851A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、上記問題を回避しつつ、環境状況
によりカールしたシートを搬送した場合であってもシー
トが記録ヘッドに接触することのないインクジェット記
録装置を提供することを目的としている。 【解決手段】 上記課題を解決するために、本発明に係
るインクジェット記録装置の代表的な構成は、シートを
給送する給送手段と、給送されたシートを搬送する搬送
手段と、インクを吐出してシートに画像を記録する記録
手段と、前記記録手段のシート搬送方向上流側に配置さ
れ、前記シート表面を保湿する保湿機構とを有すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
装置に関し、特に記録媒体と記録ヘッドの接触を防止す
る構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、記録ヘッド
のノズルから記録媒体に対して微小なインク滴を噴射す
ることにより、所望の文字、図形等の画像を記録する。
しかし記録ヘッドが記録媒体と近接するために、記録媒
体がシートであり、当該シートが環境状況によりカール
した状態で記録領域内に搬送されると、記録ヘッドにシ
ートが接触する場合がある。かかる場合には記録画像の
品質が大きく損なわれたり、記録ヘッドのノズルが目詰
まりを生じるなどの不具合があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シートのカー
ルを見越した間隔まで記録ヘッドとシートとの距離を広
げようとしても、インクジェット方式においては記録ヘ
ッドのノズル近傍のインクに微弱な圧力変化を加えるこ
とによってインク滴を噴射するため、インクの吐出力自
体もそれほど強くなく、記録媒体と記録ヘッド間の距離
は数ミリ程度の間隔しか離せない。更に、記録ヘッドの
ノズルから吐出されるインク滴の重量は非常に微小であ
るため、記録ヘッドとシートとの距離が広がると、外的
な風の影響などによりヨレを生じてしまい、記録画像の
品質を著しく低下させてしまう。
【0004】一方、記録領域近傍のプラテン上にシート
をプラテン側に付勢する手段を設けようとした場合、例
えば全面余白無し記録可能なインクジェット記録装置に
あってはシートの先端や後端にも記録を行うため、記録
領域近傍にプラテンは存在せず、付勢手段が構成できな
いという問題がある。
【0005】さらに、シートを吸引してプラテンに密着
させる構成の場合、吸引音、排気音が大きくなるという
問題がある。
【0006】そこで本発明は、上記問題を回避しつつ、
環境状況によりカールしたシートを搬送した場合であっ
てもシートが記録ヘッドに接触することのないインクジ
ェット記録装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るインクジェット記録装置の代表的な構
成は、シートを給送する給送手段と、給送されたシート
を搬送する搬送手段と、インクを吐出してシートに画像
を記録する記録手段と、前記記録手段のシート搬送方向
上流側に配置され、前記シート表面を保湿する保湿機構
とを有することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】[第一実施形態]本発明に係るイ
ンクジェット記録装置の第一実施形態について、図を用
いて説明する。まず図1及び図2を参照して、インクジ
ェット記録装置の全体構成について説明する。
【0009】(全体構成)図1は本実施形態にかかるイ
ンクジェット記録装置の側断面図、図2はインクジェッ
ト記録装置の平面図である。図において給送カセット1
には複数枚の記録媒体であるシートSが積載収納されて
いる。給送カセット1の上方には給送手段である給送ロ
ーラ2(ピックアップ半月ローラ)が配置されており、
その回転によって給送カセット1から記録媒体を取り出
して給送する。給送ローラ2の近傍にはホーム位置セン
サ3が配置されており、給送ローラ2の回転位置がホー
ム位置か否かを検出している。給送ローラ2の下方には
ホッパーアーム4が配置されており、シートSの残りが
少なくなった場合にもシートSが給送ローラ2に当接さ
せている。ホッパーアーム4はアーム4a及び弾性部材
4bを介して傾斜部材5に当接しており、傾斜部材5を
左右方向に移動させることにより給送ローラ2が上下方
向に移動する。
【0010】給送カセット1の下流側にはシートを一枚
ずつ分離する分離パッド6、シートの斜走を矯正する斜
走ローラ7、シートを検知する斜走センサ8、搬送手段
である搬送ローラ9、シートを検知する搬送センサ10が
配置され、記録手段である記録ヘッド14に向かってシー
トSを搬送する。記録ヘッド14のシート搬送方向上流側
には、後述する保湿機構が配置されている。
【0011】記録ヘッド14の下流側には記録済みのシー
トを排出するための排出ローラ11、12が配置されてお
り、夫々にシートSを付勢するための拍車11a、12aが
設けられている。排出ローラ11、12によって搬送された
シートは、装置外部に設けられた排出トレイ13に排出、
積載される。
【0012】記録ヘッド14はインクジェット記録ヘッド
であり、インクカートリッジ15からインクを供給され、
ベルト16によってシートSの幅方向に走行される。すな
わち記録ヘッド14は、図1においては紙面に対して垂直
方向に移動し、図2においては紙面に対して上下方向に
移動する。またシートSは、図1及び図2のいずれにお
いても右側から左側に搬送駆動され、記録ヘッド14によ
る記録が行われる。
【0013】図3は記録ヘッド14の概略構成を示す図で
ある。記録ヘッド14はイエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラックの4色のノズル14a〜dが一体化されている。各
色のノズル14a〜dは600dpiのピッチで304個の吐出口
を配列したものであり、ベルト16による記録ヘッド14の
移動方向に対して直交する方向に配列されている。記録
ヘッド14は仕切りプラテン17に対向する記録位置まで移
動した後に、インク吐出駆動信号に従って駆動され、ノ
ズル14a〜dからインクを吐出しながら図3の矢印A方
向(図2においては上方向)に走査される。これによ
り、1回の走査で複数ライン分の記録を行っている。
【0014】記録ヘッド14の下方には、シートSを支持
する仕切りプラテン17が設けられている。仕切りプラテ
ン17は複数の仕切りからなり、これらの仕切りを共通に
支持している軸18を回転させることにより、仕切りプラ
テン17全体が回転する構成となっている。仕切りプラテ
ン17近傍にはホームポジションセンサ19が設けられてお
り、仕切りプラテン17の回転位置を検出している。また
仕切りプラテン17の下方にはインク吸収体20及びその受
け皿21が設けられており、記録ヘッド14の全ノズルから
インクが吐出される場合に、シートSの外に吐出される
インクをインク吸収体20で受けている。
【0015】図4は仕切りプラテン17の仕切りとシート
Sの位置関係を示した図であって、この図4を用いてシ
ートの横方向(シート搬送方向に対して垂直方向)の余
白無し記録について説明する。図4(a)に示すように、仕
切りプラテン17を構成する仕切りは、このインクジェッ
ト記録装置で記録可能な定型サイズである名刺サイズ10
1、ハガキサイズ102、A4サイズ103のそれぞれに対し
て、マージン100を持たせた位置に配列されている。
【0016】そして図4(b)に示すように、例えばハガキ
サイズ102のシートSに記録を行う場合には、そのハガ
キサイズ102に対して一回り大きめの画像104を記録する
ことによって横方向の余白無し記録を行うことができ
る。ここで仕切りプラテン17の仕切りを、このハガキサ
イズ102に対してマージン100を持たせて配列しているこ
とにより、一回り大きめの画像104を記録しても仕切り
プラテン17の他の仕切りを汚すことがない。
【0017】(保湿機構)次に、図1及び図5を用い
て、保湿機構22について説明する。図5は保湿機構を説
明する部分拡大図である。保湿機構22はシートSの表面
を保湿することによりカールを矯正するものであり、本
実施形態ではインクジェットヘッドであって、霧状の液
体をシートに噴射するものである。すなわち保湿機構22
からシートSに液体を噴射することによりシートの表面
が膨潤し、表面側の表面積が増大することにより記録ヘ
ッド14とは反対側の仕切りプラテン17に向かう方向のカ
ールが発生する。これによりシートがカールによって浮
き上がり、記録ヘッド14に接触するおそれをなくすこと
ができる。噴射される保湿液106の成分は、インク中の
アニオン性染料と反応するカチオン性樹脂粒子(さきが
け樹脂粒子)である。
【0018】保湿機構22の吐出口23はシートSの全幅
(図1の紙面垂直方向)を覆うように長尺化されてお
り、記録中にも走査動作を必要とせず静止し、シートS
が吐出口23と対向する面を通過するのみで全面に噴射可
能となっている。保湿機構の中はインクジェットヘッド
と同じ様に共通液室22aが有り、そこに保湿液が有り、
電気熱変換体22bの駆動により保湿液が吐出する。共通
液室22aの保湿液は図示されないところより補充される
ようになっている。吐出口23の詰まりを防止するための
回復時には、保湿機構22が上方に退避することにより、
図示しない回復手段によって回復される。また保湿機構
22は、保守点検を行うために、記録装置本体から取り外
し可能となっている。
【0019】保湿機構22の吐出口23の下方には、プラテ
ン24が配置されている。プラテン24は、図5に示すよう
にと対向する位置が通紙面105よりも下方にくぼみ、シ
ート搬送方向に沿って通紙面105まで上昇するテーパ形
状24aが形成されている。このテーパ形状24aにより保
湿機構22によって下カールになったシートSが搬送され
ても、スムーズに記録ヘッド14に向かって搬送させるこ
とができる。
【0020】図18に示すのはインクジェット記録装置の
制御ブロック図である。同図において、1801は処理部
(CPU)で、後述するプログラムを実行して、記録装
置の各部を制御するものである。1802はメモリで、記録
すべきデータ、制御の為のデータなどを記憶している。
1803はメモリ(ROM)で、図19,図20に示す制御手順
のプログラムを記憶して、処理部1801によりプログラム
が読み取られ,制御が行われる。1804は記録ヘッドを搭
載したキャリッジを制御するコントローラである。1805
は排出ローラを制御するコントローラである。1806はプ
ラテン18を軸を制御するコントローラである。1807はホ
ームポジションセンサを制御するコントローラである。
1807は、搬送センサを制御するコントローラである。18
09はコントローラで、保湿機構22の電気熱変換体22bを
駆動して保湿液を制御する。1810はコンローラで、記録
ヘッドの記録制御を行う。1811はコントローラで、給送
ローラを制御する。1812はコントローラで、給送カセッ
トからのシートの位置を検出するホーム位置センサを制
御する。1813はコンローラで、給送カセットのシート位
置を制御するホッパーアームを制御する。1814はコント
ローラで、斜走ローラ7を制御する。1815はコントロー
ラで、斜走センサを制御する。1816はコントローラで、
搬送ローラを制御する。1817はインターフェースで、ホ
ストコンピュータ1818とデータの授受を行う。
【0021】以上により、プラテン24の通紙面を保湿液
106で汚すことなく、シートSの全面に保湿液106を噴射
することが可能となる。さらに、保湿液106の噴射量は
シートSの種類(特性)に応じて可変とすることが可能
であり、可変方法は、インクジェット記録装置に記録す
べきデータを送るホストコンピュータのシートSの種類
を選択可能なプリンタドライバからのシート種類データ
に応じて制御される。
【0022】(動作)次に、図6乃至図12及び図18、19
を用いて、本実施形態にかかるインクジェット記録装置
の余白無し記録および保湿機構22の動作について説明す
る。図6は余白無し記録を行うための初期化状態を示す
図である。まず、記録ヘッド14下方の仕切りプラテン17
をステップ1901でシート搬送方向上流側に回転させ、ホ
ームポジションセンサ19の信号によって検出される位置
で停止させる。
【0023】図7は、給送動作を開始させる前の状態を
示す図である。ここではステップ1903で傾斜部材5を右
方向に移動させることによりホッパーアーム4を上方に
移動させ、シートSを上昇させて給送ローラ2に当接さ
せている。
【0024】図8は、給送動作を開始した状態を示す図
である。ステップ1904で給送ローラを駆動して、ここで
は給送ローラ2を回転させて最上部に位置しているシー
トS1を取り出し、一枚ずつに分離するための分離パッ
ド6にシートS1を突き当てて本体内部に給送してい
る。このとき本体部では、ステップ1905で斜走ローラ7
を回転させて給送されたシートS1を搬送している。
【0025】ステップ1906で斜行を検知しながら斜送ロ
ーラを駆動してシートS1の斜走を補正しながら記録ヘ
ッド14に向かって搬送する。かかる状態を示す図が図19
である。斜走ローラ7は必要に応じて、シートS1の斜
走を補正するために数度傾けて取り付けられている。こ
こでは斜走ローラ7を回転させてシートS1を搬送し、
ステップ1908で斜走センサ8でシートS1の先端を検知
した時点から一定時間経過するまで搬送ローラ9、排出
ローラ11、12を回転させずに、搬送ローラ9にシートS
1の先端を押しつけ、斜走ローラ7による送りをスリッ
プさせることによりシートS1の斜走を補正している。
シートS1の斜走を補正した後は、ステップ1909で保湿
液を吐出させ、ステップ1910で搬送ローラ9、排出ロー
ラ11、12を回転させてシートS1を搬送させる。かかる
ステップの動作を所定時間行って、シートに保湿液を塗
布する。
【0026】搬送されたシートS1は、保湿機構22の下
部を通過する際、プラテン24に保持されながら、保湿機
構22により吐出される保湿液106により表面が保湿され
る。保湿機構22は、シートS1の先端を斜走センサ8が
検知した信号に同期して吐出タイミングが制御され、シ
ートS1の先端が保湿機構22の吐出口23に到達する直前
から保湿液106を吐出し、シート後端が吐出口23を通過
した後に吐出を停止する。
【0027】図10はシートS1の先端部に余白無しで記
録する場合の動作を示す図である。搬送センサ10がシー
トS1の先端を検知した時点から、仕切りプラテン17を
搬送ローラ9の回転に同期して、ステップ1912でシート
搬送方向に少しだけ回転させる。こうしてシートS1の
先端部が1スキャン目の記録位置まで搬送され、仕切り
プラテン17は図10に示すように位置づけられる。この状
態が、シートS1の余白無し記録の1スキャン目の記録位
置であり、ステップ1913でこの位置に記録ヘッドにより
記録する。かかる処理をシートの後端を検知するまで繰
り返し行う。この状態で仕切りプラテン17を記録ヘッド
14から見ると、シートS1に隠れた場所に位置している。
従って記録ヘッド14の上流側のノズル107から吐出され
たインクはシートS1上に付着し、下流側のノズル108
から吐出されたインクはインク受け皿21内に落下してイ
ンク吸収体20に吸収される。これにより、仕切りプラテ
ン17を汚すことなくシートS1の先端部を余白無しで記
録することが可能となる。
【0028】図11はシートS1の途中部分(先端部、後
端部近傍以外)を記録する際の状態を示す図である。こ
こでは仕切りプラテン17を搬送センサ10による検知に同
期して更に反時計回り方向に回転させ、仕切りプラテン
17が記録ヘッド14の真下位置に来た時点で、仕切りプラ
テン17の回転を停止する。図11はこうして記録ヘッド14
の真下で仕切りプラテン17の回転を止めた状態を示して
おり、この状態でシートS1の途中部分を記録する。
【0029】図12はシートの後端部に余白無しで記録す
る場合の動作を示す図である。シートS1の途中部分を
記録中に搬送センサ10でシートS1の後端を検知した時
点で、現在の記録モードが余白無し記録か、そうでない
かをステップ1915で判断して、今の場合、余白無しモー
ドであるから、ステップ1916で記録して、ステップ1917
で仕切りプラテン17を搬送ローラ9の動作に同期して回
転させながら繰り返して記録を行う。そして最終スキャ
ンによる記録を行う際には、図12に示すように仕切りプ
ラテン17は記録ヘッド14から見るとシートS1のしたに
隠れた場所に位置する。この状態で記録ヘッド14からイ
ンクを吐出して最終スキャンの記録を行うと、記録ヘッ
ド14の下流側のノズル108から吐出されたインクはシー
トS1上に付着し、上流側のノズル107から吐出された
インクはインク受け皿21内に落下してインク吸収体20に
吸収される。これにより、仕切りプラテン17を見出すこ
となくシートS1の後端部を余白無しで記録することが
可能となる。ステップ1918で記録終了であれば、記録デ
ータがあるか否かを判断して処理を終了する。
【0030】このようにして、本実施形態にかかるイン
クジェット記録装置によれば、記録ヘッドのシート搬送
方向上流側に配置した保湿機構により、搬送されるシー
トSに記録ヘッド14とは反対向きのカールを発生させる
ことができる。従って、たとえ環境状況の影響により上
側にカールしたシートSが給送された場合にも確実に下
側のカールに矯正することができ、シートS1が記録ヘ
ッド14の下部を通過する際に記録ヘッド14と接触するこ
とを回避することができる。
【0031】また保湿機構22から噴射する保湿液106
を、記録ヘッド14から吐出されるインク中のアニオン性
染料と反応するカチオン性樹脂粒子(さきがけ樹脂粒
子)とすることにより、インク吸収性や発色性の悪い普
通紙のようなシートであっても、鮮明な画質で出力する
ことが可能となる。
【0032】なお、上記実施形態においては、記録部を
記録ヘッド14が主走査方向に往復移動するシリアル記録
部として説明したが、往復移動を必要としないライン型
の記録ヘッドを有する記録装置にあっても本発明を適用
することは有効である。
【0033】[第二実施形態]本発明に係るインクジェ
ット記録装置の第二実施形態について、図13乃至図15を
用いて説明する。図において上記第一実施形態と説明の
重複する部分については、同一の符号を付して説明を省
略する。上記第一実施形態においては保湿構成は霧状の
液体をシートに噴射するものであったが、本実施形態に
おいては表面を保湿した保湿ローラをシートに当接させ
るものであるので、制御手順としては、保湿機構の制御
が保湿ローラの駆動に置き換えることになるかもしくは
その駆動ステップ削除することで実現できる。
【0034】図13は本実施形態にかかるインクジェット
記録装置の側断面図である。保湿機構30は、保湿ローラ
31と、保湿液106を貯蔵する貯蔵タンク32と、貯蔵タン
ク32内に配置され保湿液106を保持する多孔質部材33
と、保湿ローラ31に当接する多孔質部材34とから構成さ
れている。また、保湿ローラ31と対向する位置には対向
ローラ35が当接配置されており、この対向ローラ35には
保湿液106をふき取るための多孔質部材であるクリーナ3
6が配置されている。
【0035】図14は保湿機構30の詳細断面図である。貯
蔵タンク32内には多孔質部材33が内蔵され、多孔質部材
33は保湿液106で満たされている。更に、貯蔵タンク32
外部には多孔質部材34が配置され、普段は保湿液106は
多孔質部材33、34の毛細管力によって保持されている。
また貯蔵タンク32上部には空気連通口32aおよび保湿液
106を補充するための保湿液106が設けられている。
【0036】図15はシートS1が保湿ローラ31を通過す
る際の状態を示す図である。シートS1は保湿ローラ31
と対向ローラ35とによって挟持搬送されるが、このとき
対向ローラ35はシートS1に当接する際にはクリーナ36
によって常に表面が乾燥した状態となっているため、シ
ートS1の表面のみが保湿される。
【0037】このようにして、シートS1の表面が保湿
液106によって膨潤し、表面側の表面積が増大すること
により、記録ヘッド14とは反対向きのカールを発生させ
ることができる。従って、たとえ環境状況により上側に
カールしたシートが給送された場合にも確実に下側のカ
ールに矯正することができ、シートS1が記録ヘッド14
の下部を通過する際に記録ヘッド14と接触することを回
避することができる。
【0038】なお、本実施形態においては対向ローラ35
にクリーナ36を設けたが、他の構成として保湿ローラ31
と対向ローラ35とを離間可能な構成とし、シートS1が
搬送されたときにのみ挟持するよう構成することでもよ
い。この場合、保湿機構を駆動するステップの代わりに
保湿機構を駆動するステップを設け、ローラを移動させ
る制御を行うようにする。
【0039】[第三実施形態]本発明に係るインクジェ
ット記録装置の第三実施形態について、図16及び図17を
用いて説明する。図において上記第一又は第二実施形態
と説明の重複する部分については、同一の符号を付して
説明を省略する。上記第二実施形態においては保湿機構
の保湿ローラ31を別途設けて説明したが、本実施形態に
おいては給送ローラが保湿ローラを兼ねるものである。
制御手順は第2の実施例と同様に行える。
【0040】図16は本実施形態にかかるインクジェット
記録装置の側断面図である。保湿機構30は、保湿液106
を貯蔵する貯蔵タンク32と、貯蔵タンク32内に配置され
保湿液106を保持する多孔質部材33と、保湿ローラ31に
当接する多孔質部材34とから構成されている。多孔質部
材34の先端は給送ローラ2の外周円内に配置され、給送
ローラ2がホームポジションで待機している状態におい
ては、多孔質部材34は給送ローラ2に接触していない。
【0041】図17は給送時のインクジェット記録装置の
側断面図である。給送ローラ2の回転に伴い、給送ロー
ラ2の外周円内に配置された多孔質部材34の先端が給送
ローラ2の表面に当接し、給送ローラ2の表面が保湿液
106によって保湿される。その後、シートS1を給送す
るために給送ローラ2がシートS1と当接する。このと
きに、給送ローラ2に保湿された保湿液106がシートS
1の表面に転写される。
【0042】このようにしてシートS1の表面が保湿さ
れることにより、シートS1の表面が保湿液106によっ
て膨潤し、表面側の表面積が増大することにより、記録
ヘッド14とは反対向きのカールを発生させることができ
る。従って、たとえ環境状況により上側にカールしたシ
ートが給送された場合にも確実に下側のカールに矯正す
ることができ、シートS1が記録ヘッド14の下部を通過
する際に記録ヘッド14と接触することを回避することが
できる。
【0043】
【発明の効果】上記説明した如く、本発明に係るインク
ジェット記録装置は、記録ヘッドのシート搬送方向上流
側に配置された保湿機構によってシート表面を保湿する
ことにより、シートに記録手段とは反対側のカールを発
生させることができ、環境状況により上カールを生じた
シートであっても記録手段に接触させることなく搬送さ
せることができ、全面余白無し記録可能なインクジェッ
ト記録装置においても安定した記録品位を確保すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態にかかるインクジェット記録装置
の側断面図である。
【図2】インクジェット記録装置の平面図である。
【図3】記録ヘッド14の概略構成を示す図である。
【図4】仕切りプラテンの仕切りとシートの位置関係を
示した図である。
【図5】保湿機構を説明する部分拡大図である。
【図6】余白無し記録を行うための初期化状態を示す図
である。
【図7】給送動作を開始させる前の状態を示す図であ
る。
【図8】給送動作を開始した状態を示す図である。
【図9】シートの斜走を補正しながら記録ヘッドに向か
って搬送する状態を示す図である。
【図10】シートの先端部に余白無しで記録する場合の
動作を示す図である。
【図11】シートの途中部分を記録する際の状態を示す
図である。
【図12】シートの後端部に余白無しで記録する場合の
動作を示す図である。
【図13】第二実施形態にかかるインクジェット記録装
置の側断面図である。
【図14】保湿機構の詳細断面図である。
【図15】シートが保湿ローラを通過する際の状態を示
す図である。
【図16】第三実施形態にかかるインクジェット記録装
置の側断面図である。
【図17】給送時のインクジェット記録装置の側断面図
である。
【図18】インクジェット記録装置の制御ブロック図で
ある。
【図19】実施例の制御手順を示すフロー図である。
【符号の説明】
S …シート 1 …給送カセット 2 …給送ローラ 3 …ホーム位置センサ 4 …ホッパーアーム 4a …アーム 4b …弾性部材 5 …傾斜部材 6 …分離パッド 7 …斜走ローラ 8 …斜走センサ 9 …搬送ローラ 10 …搬送センサ 11 …排出ローラ 11a …拍車 12 …排出ローラ 12a …拍車 13 …排出トレイ 14 …記録ヘッド 14a〜d …ノズル 15 …インクカートリッジ 16 …ベルト 17 …仕切りプラテン 18 …軸 19 …ホームポジションセンサ 20 …インク吸収体 21 …受け皿 22 …保湿機構 22a …共通液室 22b …電気熱変換体 23 …吐出口 24 …プラテン 24a …テーパ形状 30 …保湿機構 31 …保湿ローラ 32 …貯蔵タンク 32a …空気連通口 33 …多孔質部材 34 …多孔質部材 35 …対向ローラ 36 …クリーナ 100 …マージン 101 …名刺サイズ 102 …ハガキサイズ 103 …A4サイズ 104 …大きめの画像 105 …通紙面 106 …保湿液 107 …上流側のノズル 108 …下流側のノズル

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートを給送する給送手段と、 給送されたシートを搬送する搬送手段と、 インクを吐出してシートに画像を記録する記録手段と、 前記記録手段のシート搬送方向上流側に配置され、前記
    シート表面を保湿する保湿機構とを有することを特徴と
    するインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記保湿機構は、霧状の液体をシートに
    噴射するものであることを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記保湿機構は、霧状の液体の噴射量を
    任意に設定できることを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記保湿機構が噴射する液体の成分は、
    インク中のアニオン性染料と反応するカチオン性樹脂粒
    子であることを特徴とする請求項1記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  5. 【請求項5】 前記保湿機構は、シートの幅方向と平行
    に配列されたノズルを有する、ライン型インクジェット
    ヘッドであることを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記保湿機構は、表面を保湿した保湿ロ
    ーラを有し、前記保湿ローラをシートに当接させるもの
    であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    記録装置。
  7. 【請求項7】 前記保湿機構は、前記保湿ローラと、 前記保湿ローラに当接する多孔質部材と、 保湿液を貯蔵し、前記多孔質部材に保湿液を供給する貯
    蔵タンクとを有することを特徴とする請求項6記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記保湿ローラは、前記給送手段を構成
    する給送ローラであることを特徴とする請求項6記載の
    インクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記保湿ローラは通常対向するローラと
    離間しており、給紙状態にある場合、前記保湿ローラと
    対向するローラとがシートを介して圧接して回転するこ
    とを特徴とする請求項1項記載のインクジェット記録装
    置。
  10. 【請求項10】 シートを給送する給送手段と、 給送されたシートを搬送する搬送手段と、 シートに画像を記録する記録手段と、 前記記録手段のシート搬送方向上流側に配置され、前記
    シート表面を保湿する保湿機構とを有することを特徴と
    する記録装置。
  11. 【請求項11】 前記保湿機構は、表面を保湿した保湿
    ローラを有し、 前記保湿ローラをシートに当接させる手段とを備えたも
    のであることを特徴とする請求項10記載の記録装置。
  12. 【請求項12】 前記保湿ローラは通常対向するローラ
    と離間していおり、給紙状態にある場合、前記保湿ロー
    ラと対向するローラとがシートを介して圧接して回転す
    る手段を備えたことを特徴とする請求項10項記載の記
    録装置。
  13. 【請求項13】 前記保湿機構は、霧状の液体をシート
    に噴射する部材を備えていることを特徴とする請求項1
    0記載の記録装置。
JP2001172136A 2001-06-07 2001-06-07 インクジェット記録装置 Withdrawn JP2002361851A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001172136A JP2002361851A (ja) 2001-06-07 2001-06-07 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001172136A JP2002361851A (ja) 2001-06-07 2001-06-07 インクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002361851A true JP2002361851A (ja) 2002-12-18

Family

ID=19013807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001172136A Withdrawn JP2002361851A (ja) 2001-06-07 2001-06-07 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002361851A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005199691A (ja) * 2003-12-15 2005-07-28 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2010240867A (ja) * 2008-04-09 2010-10-28 Xerox Corp 印刷システム
JP2013056492A (ja) * 2011-09-09 2013-03-28 Seiko Epson Corp 定着装置及び記録装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005199691A (ja) * 2003-12-15 2005-07-28 Canon Inc インクジェット記録装置
JP4533080B2 (ja) * 2003-12-15 2010-08-25 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JP2010240867A (ja) * 2008-04-09 2010-10-28 Xerox Corp 印刷システム
JP2013056492A (ja) * 2011-09-09 2013-03-28 Seiko Epson Corp 定着装置及び記録装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3763726B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3801604B2 (ja) 液滴吐出装置及び画像形成装置並びに予備吐出方法
JP4914627B2 (ja) 液体吐出ヘッドの吐出回復装置並びにこれを備えた画像形成装置
JP5171430B2 (ja) 液体吐出装置及びヘッドメンテナンス装置
JP2010005856A (ja) 液体吐出装置及びヘッドメンテナンス装置
JP2006142840A (ja) インクジェット記録装置及び予備吐出制御方法
US8960830B2 (en) Inkjet printing apparatus and inkjet printing method
JP2005088242A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
US11602930B2 (en) Inkjet recording apparatus
JP5067135B2 (ja) 液体吐出装置
JP2002361851A (ja) インクジェット記録装置
JP3823991B2 (ja) インクジェット記録装置及び予備吐出制御方法
US20210402809A1 (en) Inkjet recording device
JP2004299219A (ja) インクジェットプリンティングシステム
JP3787469B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP6814757B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の回復方法
JPH11348313A (ja) インクジェットプリント装置およびインクジェットプリント方法
JP4425480B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2002211055A (ja) 記録装置
US9227405B2 (en) Inkjet recording apparatus
JP2002113851A (ja) インクジェット記録装置及び該記録装置の回復処理制御方法
JP2002029039A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP7494517B2 (ja) インクジェット記録装置
JP7494518B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5039531B2 (ja) インクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080118

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080902