JP2002361479A - ニッケル、コバルト、又は鉄をベースとする合金製部品のための拡散−ろう付け充填粉末 - Google Patents
ニッケル、コバルト、又は鉄をベースとする合金製部品のための拡散−ろう付け充填粉末Info
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Abstract
る合金Aから製造された部品のための拡散−ろう付け充
填粉末であって、前記部品の適用部位に適合させた特異
的な機能特性を有する合金物質Bの粒子を含む拡散−ろ
う付け充填粉末。前記粒子は実質的に球状であり、外被
の形態として、それらの表面上に、ホウ素及びケイ素か
ら成る群から選択された少なくとも一つのフラクシング
元素を含む添加物を有する。これらの外被を形成する添
加物物質はまた前記粉末中にも遊離状態で存在する。
Description
ける、多結晶又は単結晶構造を持つ、ニッケル、コバル
ト、又は鉄をベースとする合金製部品のための、拡散−
ろう付け充填粉末(diffusion-brazing filler powde
r)に関する。また、本発明は、前記粉末から得られる
成形体充填物(compact fill-in)に関する。
ブレード等の作動条件は苛酷であって、特に、卓越した
高温酸化抵抗及び/又は卓越した腐食抵抗が、良好な耐
クリープ性等の良好な高温機械特性と供に要求されるこ
とから、ニッケル、コバルト、又は鉄をベースとする超
合金が用いられるようになった。組立部品の生産やオー
バーレイの修理を行うためには、標準的な溶接技術はこ
れらの物質には不適当であることがわかっており、しば
しば実行が不可能な複雑な加工操作が要求される。
修理においては、充填材は、Cr、Al、及びYを含む
MCrAlY型(ここで、Mは、Ni、Co、又はFを
表す)の合金を用いて製造される。
た。これらの方法は、物質の冶金的な構造を大きく変え
ずに、化学的な見地及び構造上の見地からも均一な結合
を得ることを目的としている。これは、例えば、EP−
A−0 075 497等に例示されている。
に、 ・修理すべき物質の化学組成に近い組成を持つ超合金粉
末 ・ホウ素又はケイ素等のフラクシング元素(fluxing el
ements)を重量比で2〜6%含むニッケル又はコバルト
をベースとする合金 を、アルゴン中で噴霧することで得られる2種の粉末の
混合物から成るいわゆる2成分ろう付け粉末(brazing
powder)を使用することが知られている。
点以下と成るように選択された、1050℃〜1220
℃の温度で実行される。前記操作温度においては、超合
金粉末は固形状態のままでいるが、フラクシング元素を
含んでいる粉末は液体になる。このことは、混合物の流
動性及び超合金粉末粒子のお互いへのろう付けを確実に
し、結果として高密度化されると供にフラクシング元素
の拡散によりろう付け温度で前記液体の接合部位(liqu
id joint)が等温凝固する。ろう付けした繋ぎ目とベー
ス金属の超合金との間の相互拡散は化学組成が均一にな
ることを確実にする。通常の加熱処理後に、拡散−ろう
付けにより上塗りされた部分は、その部品の基体物質の
高温機械的特性に非常に近い所望の高温機械的特性を有
する。更に、高温酸化耐性及び腐食耐性を改良するため
の公知の被膜も適用し得る。
拡散−ろう付け法は、下記の制約や不利益を伴う: ・2粉末の混合操作は冗長で時間がかかる; ・混合物の化学組成を均一にする操作は難しくて行うの
に多くのチェックが必要であるが、当該操作は不可欠で
ある; ・混合物のいかなる分離も避けるためには特殊な貯蔵条
件が必要とされる; ・混合物中の2種の粉末の割合は、更に、オーバーレイ
の性質、また特に、修理すべき割れ目の幅に応じて調整
しなければならない。
は、上述の欠点を有さず、また、特に、上記の型の拡散
−ろう付け法を実行するのに用いることができる充填粉
末を得ることである。
鉄をベースとする合金Aから製造された部品に用いる拡
散−ろう付け充填粉末であって、前記部品の適用部位に
適合させた特異的な機能特性を持つ合金物質Bの粒子を
含んで成る拡散−ろう付け充填粉末が提供される。前記
粒子は実質的に球状であり、それらの表面上に外被の形
態としてホウ素及びケイ素から成る群から選択された少
なくとも一つのフラクシング元素を含む添加物を有す
る。外被を形成するこれら添加物物質はまた当該粉末中
にも遊離状態で存在する。
及びホールド時間について特定の条件下での焼結加熱処
理サイクルにさらすことで、その微細構造は、微細孔の
均一な分布を有し、共晶相の数が非常に少なく、存在す
る共晶相は小さくて非クラスターでり、及び1つ以上の
フラクシング元素に基づく硬化相の微細分散を有する微
細構造と成り得る。従って、ニッケル、コバルト、又は
鉄をベースとする超合金Aから製造された部品用の成形
体充填物(compact fill-in)を得ることができる。
粉末の標本の走査型電子顕微鏡で得られた3500倍の
顕微鏡写真を示している。
られた成形体充填物の微細構造を例示する顕微鏡写真を
示している。
構造は図1に示す顕微鏡写真でみることができる。粒子
1は合金Aから成っており、それは、例えば、ニッケル
ベース合金であり得る。粒子1の表面上の外被を形成す
る添加物2は、ホウ素又はケイ素等の少なくとも一つの
フラクシング元素をベースとする合金から成る。合金粒
子1の間で遊離状態にある小粒子3も一つ以上のフラク
シング元素を含む前記合金から形成される。
つ以上のフラクシング元素を含む合金から成る粉末混合
物を、プラネタリ型、水平型、又は振動型の既知の任意
の型のボールミル内の容器に入れることによる、それ自
体既知の機械的合成技術で得られる。
航空分野において、ニッケル、コバルト、又は鉄をベー
スとする合金製の部品の製造又は修理において適用され
るいかなる拡散−ろう付け法にも使用することができ
る。これには、部品の連結、部品の割れ目やひびの充
填、又は部品の幾何学的な寸法を回復させる目的で部品
の表面を上塗りすることが含まれる。
適用できる。当該粉末は、添加物、特に既知の型のバイ
ンダを添加して直接使用することができる。この粉末
は、テープの形状に製造してから使用することもでき
る。
の用途において、特に部品の表面上塗りの場合には、充
填材は成形体充填物の形状として製造することができ
る。
技術を用いて、特に焼結加熱処理サイクルで圧縮成形す
ることにより、上記粉末から得られる。
00℃の温度で5分間〜1時間保持することで得られ
る。得られる部品の細孔量は4%以下である。
果は、その微細構造によって注目すべきものである。当
該微細構造は、特に、制御された量の微細に分散したフ
ラクシング元素、特にホウ化物又はケイ化物をべースト
する硬化相5及び微細孔4の均一な分布を有している。
また、共晶相がないことも注目すべきである。
て、連結か修理か上塗りのいずれであろうと、また、い
ずれの使用形態(バインダの添加による直接的使用、又
は、テープの形状若しくは成形体充填物の形状への中間
的加工処理後の使用)であろうと、ニッケル、コバル
ト、又は鉄をベースとする合金から製造された部品の使
用挙動(service behavior)が著しく改善されることが
証明された。
域、又は結合させた領域においてみられる微細構造は、
本発明の充填粉末から得られる明らかな特性を示す。
在したとしても寸法が小さく、均一に分布し且つ非クラ
スターであることは注目すべきである。これは、部品に
おける断裂開始部位を排除したり減らしたりすることと
なり、それにより、金属疲労耐性に優れた部品が得られ
る。
く、且つ非クラスターであるので、部品の高温挙動が改
善される。
一つのフラクシング元素をベースとする硬化相が均一且
つ微細に分布しているので、結晶転位の移動が防止さ
れ、断裂の出現を遅延させることで金属疲労耐性が改善
される。
食条件下での苛酷な環境下、特に航空分野、また、機械
的強度特性が望まれる場合に、部品の劣化に対する耐性
を改善する。
の標本の走査型電子顕微鏡で得られた3500倍の顕微
鏡写真を示している。
た成形体充填物の微細構造を例示する顕微鏡写真を示し
ている。
Claims (4)
- 【請求項1】 ニッケル、コバルト、又は鉄をベースと
する合金Aから製造された部品のための拡散−ろう付け
充填粉末であって、前記部品の適用部位に適合させた特
異的な機能特性を持つ合金物質Bの粒子を含んで成り、
前記粒子は実質的に球状であり、それらの表面上に外被
の形態としてホウ素及びケイ素から成る群から選択され
た少なくとも一つのフラクシング元素を含む添加物を有
し、外被を形成する前記添加物物質はまた当該粉末中に
も遊離状態で存在する、前記粉末。 - 【請求項2】 合金Bが合金Aと同一である、請求項1
に記載の拡散−ろう付け充填粉末。 - 【請求項3】 合金Bが、Cr、Al、及Yを含んで成
るMCrAlY型(ここで、Mは、Ni、Co、又はF
を表す)の合金である、請求項1に記載の拡散−ろう付
け充填粉末。 - 【請求項4】 ニッケル、コバルト、又は鉄をベースと
する超合金Aから製造された部品用としての成形体充填
物であって、請求項1の充填粉末を、昇温速度、温度、
及びホールド時間について特定の条件下での焼結加熱処
理サイクルにさらすことで得られ、その微細構造が、微
細孔の均一な分布及び1つ以上のフラクシング元素をベ
ースとする硬化相の微細分散を有しているが、共晶相は
有さない、成形体充填物。
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