JP2002361101A - 外扉に伝熱体を装着した保温装置 - Google Patents

外扉に伝熱体を装着した保温装置

Info

Publication number
JP2002361101A
JP2002361101A JP2001177120A JP2001177120A JP2002361101A JP 2002361101 A JP2002361101 A JP 2002361101A JP 2001177120 A JP2001177120 A JP 2001177120A JP 2001177120 A JP2001177120 A JP 2001177120A JP 2002361101 A JP2002361101 A JP 2002361101A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
heat
inner door
container
outer door
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001177120A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Hamaguchi
祐一 浜口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Espec Corp
Original Assignee
Espec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Espec Corp filed Critical Espec Corp
Priority to JP2001177120A priority Critical patent/JP2002361101A/ja
Publication of JP2002361101A publication Critical patent/JP2002361101A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M41/00Means for regulation, monitoring, measurement or control, e.g. flow regulation
    • C12M41/12Means for regulation, monitoring, measurement or control, e.g. flow regulation of temperature
    • C12M41/14Incubators; Climatic chambers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Devices For Use In Laboratory Experiments (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外扉側から内扉側への熱移動を良くし、培養
室内の温度維持及び温度分布を良くする。 【解決手段】 炭酸ガス培養装置は、培養室4を加温ヒ
ーター9及びウォータージャケット8で一定温度に保持
すると共に、親水性ゲル31を入れた容器32からなる
加温層3を外扉2に装着し、外扉2に設けられた加熱器
6によって親水性ゲル31を加熱しこの熱で内扉1を加
温するようにした装置である。 【効果】 親水性ゲルの流動性により、外扉を閉めたと
きに熱容量の大きい親水性ゲルをシート状の容器を介し
て内扉に密着させ、良好に熱移動させることにより、内
扉の結露を防止すると共に培養室内の温度分布を良くす
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保温可能にされた
室内の開口部に設けられた内扉と閉められたときに該内
扉との間で空間部分を形成するように設けられ前記内扉
側の面である内面が加熱器で加熱可能にされた外扉とを
備えた保温装置に関し、特に、大学等における基礎研
究、医薬品の製造、臨床試験や検査、畜産等の分野にお
いて、細胞や組織、細菌等の培養に使用される培養器や
恒温恒湿槽として好都合に利用される。
【0002】
【従来の技術】細菌や動植物の組織等の培養に好都合に
利用される保温装置としての従来の炭酸ガス培養器で
は、通常、一面側に設けられた内扉部分を除いて培養室
の周囲にウオ ータージャケットやエアージャケット等の
保温層を設けると共に底部にヒータを設けて、これらに
よる培養室を加熱及び保温し、細菌等の培養に良好な温
度条件を提供するようにしている。
【0003】一方、ウォータージャケット等を設けられ
ない内扉及びこれを外側から閉鎖するための外扉部分に
は、通常、外扉にヒーターを設けて、外扉の内面を加熱
することによってその熱を内扉に伝達し、内扉の温度を
保持することにより、培養室に対してウオ ータージャケ
ット等と同様の保温機能を持たせている。又、内扉のガ
ラスに線状もしくは面状のヒータを組み込み、内扉を直
接加熱する方式の装置も知られている。
【0004】しかしながら、このような従来の扉部分の
加熱・保温方式では、外扉と内扉との間に不可避的に生
ずる間隔により、内扉の加熱及び温度保持が不十分にな
るという問題がある。発明者等の実験によれば、周囲温
度が23℃のときには、内外扉間の間隔が1mm大きく
なれば、内扉面の温度は約0.8℃低くなり、この間隔
が広がると加熱・保温効果が急速に損なわれることが確
認されている。
【0005】このように内扉面の保温が不十分になる
と、培養室内の温度がその影響を受け、温度分布が悪く
なると共に、室内の湿気によって内扉ガラスの室内側に
結露を生ずることがある。その場合には、細菌等の培養
状態をしばしば目視する必要のある内扉の透視性が低下
したり、内部汚染の疑義が生じる等、装置の信頼性にも
影響するという重大な問題が生ずる。
【0006】又、外扉と内扉の隙間で空気の滞留が生
じ、内扉の上下方向に対し温度勾配が形成され、培養室
の温度分布や結露発生に悪影響を及ぼすという問題もあ
る。更に、外扉から内扉への間隔を隔てた間接加熱で
は、外扉を頻繁に開閉したときには、熱伝達性が不十分
であるため間隔部分の空気層が単時間で温度上昇せず、
内扉内外面で温度差が生じ、結局内扉に結露を発生させ
るという問題があった。
【0007】一方、内扉ガラスに直接ヒーターを貼り付
けた装置では、室内の視認性を確保する必要性からヒー
ターの配置間隔を大きくするため、内扉の全体が均一に
加温され難く、同様に室内の温度分布が悪くなるという
問題がある。又、このヒーターは高価であると共に、そ
の取付工事が難しいという問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、従来
技術の上記問題を解決し、内扉の加熱・保温性が良く、
室内の温度分布を良好に維持でき、内扉に結露を生じさ
せることがなく、外扉の頻繁な開閉に対しても温度分布
の維持と結露防止が可能な保温装置を提供することを課
題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、保温可能にされた室内
の開口部に設けられた内扉と閉められたときに該内扉と
の間で空間部分を形成するように設けられ前記内扉側の
面である内面が加熱器で加熱可能にされた外扉とを備え
た保温装置において、水又は水を含み比熱が水に近い熱
媒体をシート状材料からなる容器に入れて前記空間部分
のうちの少なくとも相当部分を占めるように形成した伝
熱体を前記外扉に取り付けたことを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、上記に加えて、前記容
器は前記熱媒体を上下方向に仕切る複数の仕切部を有す
ることを特徴とする。
【0011】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
の特徴に加えて、前記容器の内側に立体格子状に形成さ
れた枠体が取り付けられていることを特徴とする。
【0012】請求項4の発明は、請求項1の発明の特徴
に加えて、前記容器は上下方向に分離された複数の単位
容器からなることを特徴とする。
【0013】
【発明の形態】図1は本発明を適用した保温装置として
の炭酸ガス培養装置の全体構成の一例を示す。炭酸ガス
培養器は、内扉1と外扉2とを備えていて、伝熱体であ
る加温層3が外扉2に取り付けられている装置である。
内扉1は、保温可能にされた室である培養室4内の開口
部41に設けられていて、室内を目視可能なようにガラ
ス製になっている。図示を省略しているが、外扉1とは
別々に開閉可能なように本体枠5に丁番を介して取り付
けられている。
【0014】外扉2は、同様に開閉可能に支持されてい
て、閉められたときに内扉1との間で図では加温層3が
配置されている凹状の空間部分を形成するように設けら
れ、内扉1側の面である内面21が加熱器6で加熱可能
にされている。加熱器6は、表面板からなる内面21を
全体的に均一に加熱できるように内面21の内側に線状
又は面状に一定のピッチで配置されている。外扉2の突
出した端面部22には、本体枠5との間をシールするよ
うにマグネット式ラバーパッキン7が装着されている。
【0015】加熱層3は、図2にも示す如く、本例で
は、熱媒体としての親水性ゲル31を容器32に入れ、
前記凹状の空間部分のうちの少なくとも相当部分を占め
るように、図1の例では外扉2が閉められたときに空間
部分をほぼ完全に占めるように形成されている。親水性
ゲル31としては例えばポリアクリル酸ナトリウムが用
いられる。この物質は300〜1000倍という高い吸
水倍率を持つため、その比熱は水に極めて近くなる。こ
のような親水性ゲル31は、変形可能であるがある程度
定形性があり、内部の水分を保持でき、仮に容器32が
破れたとしても水を飛散させることがない。
【0016】容器32は、本例では前記凹状の空間部分
とほぼ同じ形状として断面が厚みの薄い縦長の四角形状
になっていて、プラスチックやアルミニウム等をラミネ
ート処理したある程度厚みのあるシート状材料でできて
いる。そして、少なくともその背面が全面的に外扉2の
内面21に接着剤で貼付されている。
【0017】培養室4は、ウォータージャケット8と前
記内扉1とで囲われている。ウォータージャケット8の
底部には加温ヒーター9が配置され、その周囲には本体
枠5との間に断熱材10が介装されている。
【0018】以上のような炭酸ガス培養装置は次のよう
に使用され、その作用効果を発揮する。培養室4には、
培養されるべき細菌等の試料を入れたシャーレ等の器4
2が配置され、室内は図示しない炭酸ガス供給装置によ
って一定濃度の炭酸ガス雰囲気にされる。この室内は、
加温ヒーター9を制御することにより、ウォータージャ
ケット8を介して例えば37℃程度の一定の温度に加温
され保持され、細菌等の培養に好適な環境条件が付与さ
れる。そして、気密性を持たせたガラス製の内扉1と外
扉2との二重扉構造により、培養室内の温度、湿度、炭
酸ガス濃度等が安定した状態に保たれるようになってい
る。
【0019】このとき、外扉2に装着されている加熱器
6も運転され、その熱が外扉内面から親水性ゲル31及
び容器32を介して内扉1に伝達され、内扉1自体の温
度を前記37℃程度にすると共に、内扉から培養室4内
に放熱され、室内の保温性が確保されて温度分布が良好
になる。
【0020】この場合、親水性ゲルがある程度変形可能
であり、また容器がシート状材料からなり変形容易であ
るため、内扉面への接触性が良く、上記のように加熱器
の熱が内扉に良好に伝達されることになる。
【0021】図2は外扉2を開閉するときの加温層3の
状態を示す。外扉2を開き、内扉1に圧接していた容器
32の外面32aを内扉1から離してある程度の時間が
経過すると、親水性ゲル31の自重により、外面32a
を扉断面方向に押す側圧によって容器32は図2(b)
の実線で示すように下膨れの形に変形する。この場合、
親水性ゲル31は固形性も兼ね備えるので、外面32a
に与える側圧はそれ程大きな値にはならない。その結
果、外扉2を閉めると、下膨れの部分が内扉1に接触し
て押し戻されて上方に移動し、外面32aは同図(c)
のように元の接触状態に復帰してほぼ全面的に内扉1に
密着する。
【0022】このとき、親水性ゲル31の半塑性によっ
て、側圧が余り大きくならないと共に動きやすいため、
外面32aを内扉1に接触させて親水性ゲル31を変形
させるときにそれ程大きい力を必要としせず、接触後に
も、マグネット式ラバーパッキン7で外扉の閉鎖力を保
持できる範囲内で外面32aと内扉1との間に適当な接
触圧力を残存させ、外面32aの内扉1への良好な接触
状態が保持される。又、外扉2は外面32aを変形させ
て内扉1に接触させるので、両方の扉の関係位置が予定
されている位置から多少ずれていても、確実な接触状態
を得ることができる。従って、扉の組立に高い精度を必
要とせず、工事を容易化することができる。
【0023】更に、親水ゲル31は比熱が水に近く熱容
量が大きいので、扉閉鎖時に加熱器6で加熱されて一定
温度になっているときに、扉を開いても、短い時間では
殆ど温度が下がらない。又、水を多く含み水と同様に熱
伝達率が良い。そして前記の如く内扉への密着性がよい
ことから、外扉2を閉めて加熱層3を内扉1に接触させ
ると、温度低下していた内扉3を直ちに昇温させること
ができる。
【0024】その結果、培養室4内の温度分布を維持で
きると共に、室内が高湿環境になっていても、内扉1の
ガラス内面への結露の発生を防止することができる。そ
して、外扉を頻繁に開閉しても、内扉面の温度を扉開閉
前の温度に迅速に戻すことができるため結露を防止し内
部の視認性を確保することができる。そしてこの場合、
親水性ゲルの内部の水分は、縦長形状であっても対流の
発生が余りなく、親水性ゲルの温度分布を良好にし、内
扉への熱伝達を均一にすることができる。
【0025】図3は本発明の炭酸ガス培養器の加熱層部
分の他の例を示す。本例の加温層3は、その容器32に
熱媒体31を上下方向に仕切る複数の仕切部として横隔
壁シート33を有する。横隔壁シート33は、培養室4
の寸法等によって異なるが、例えば5〜10枚程度設け
られる。それぞれの横隔壁シート33には、上下の熱媒
液が連通するように小孔を設けてもよい。
【0026】本例の加熱層3を備えた炭酸ガス培養器も
図1のものと同様な作用効果を有するが、図3(b)に
その一部分を示す如く、外扉2が開けられた状態では容
器32の外面32a及び横隔壁シート33が区分31
2 等のように仕切られたそれぞれの区分毎に、図示の
ように同様な変形状態になる。
【0027】その結果、図示のように親水性ゲル31の
変形量が大きく外面32aにある程度大きな側圧を与え
るような場合でも、変形部分を多数に分割し、全体とし
の大きな変形を防止してそれぞれの変形量を小さくする
ことにより、図3(c)に示す如く、外扉2を閉めて外
面32aを二点鎖線の状態から実線の状態のようにを内
扉1に沿わせるときに、余り大きな力を必要としない。
又、内外扉が接触状態になっているときにも、接触圧を
分散させると共に、全体としての扉分離力の過大化を防
止することができる。
【0028】図4は本発明の炭酸ガス培養器の加熱層部
分の更に他の例を示す。本例の加熱層3では、その容器
32の内側に立体格子状に形成された枠体34が取り付
けられている。枠体34は、シート状材料からなる容器
32に接着や溶着等によって取り付けられていて、容器
32の少なくとも一面が外扉2の内面21に接着される
ことによって外扉2との関係位置が固定されている。従
って、本例の加熱層3によれば、外扉2の開閉時の容器
32の変形量をより少なく且つ正確に分割し、外扉2の
閉鎖時及び閉鎖保持時の内扉との接触圧力を一層適当な
値にすることができる。
【0029】図5は本発明の炭酸ガス培養器の加熱層部
分の更に他の例を示す。図では上部の一部分だけを図示
しているが、これから下の部分も同じ形状である。本例
の加熱層3では、その容器32が上下方向に分離された
複数の単位容器としての小袋35で構成されている。小
袋35の一面は外扉2の内面21に接着されている。こ
の加熱層3では、熱媒体として水を使用することがで
き、小袋35に水Wが入れられると、これが内扉1に接
触せず自由な状態になっているときには、袋の柔軟性と
水の自由表面特性から、例えば図5(a)のような形状
になる。この場合、多少空気スペースSが生ずる。
【0030】この状態で外扉2が閉められ、小袋35の
外面35aが内扉1に接触すると、図5(b)に示す如
く、内扉1で押されて外に膨れていた部分が上に盛り上
がり、外面35aの内扉1の相当部分に接触する。この
場合、小袋35の形状及び大きさ、中に入れる水量、内
外扉の隙間等を調整することにより、小袋35を最適な
形状にして、接触割合を十分多くすることができる。
【0031】本例の加熱層3によれば、小袋35に水を
入れて図5(b)のようにその外面35aを内扉1に接
触されると、接触部には、図示の如く中の水の水深に対
応する圧力がそのまま側圧として接触部に作用し、外扉
閉鎖時及び閉鎖状態維持時に、この側圧が外扉の閉鎖力
に対する反力になる。従って、この反力を適当な値にし
て、扉閉鎖時に適当な力で閉まるようにし、閉鎖状態で
はマグネット式ラバーパッキン7の閉鎖力でその状態を
維持できるようにする必要がある。
【0032】この場合本例の構造によれば、小袋35を
上下方向で互いに独立させ、水深による圧力伝達の縁を
切っているので、それぞれの小袋35の全てに対して、
図示の如くその水深0〜hに対応する内圧0〜pが発生
するだけである。従って、例えば外扉2の閉鎖寸法に相
当する加熱層3の面積が50cm×50cmであっても、小
袋35の水深hを1cm程度にすることにより、小袋が外
扉に全面的に接触したときに小袋の外扉に作用する接触
圧は平均水深である0.5cmより求まり、全側圧はこれ
に加熱層3の面積を掛けて0.122N(1250g
f)となり、固定端側が本体枠5に丁番で取り付けられ
ている外扉の開放端側に作用する力はその半分の0.0
613N(625gf)になるので、外扉開放力を開閉
可能な程度の小さい力にすることができる。なお、加熱
層3の容器32が分離されることなく上下方向に一体に
なっているとすれば、上記例では、平均水深が25cmに
なって扉開閉力が上記の値の50倍になり、大型の装置
に水を使用すると、扉の閉鎖が不可能な値になる。
【0033】本例の加熱層を適用した炭酸ガス培養装置
によれば、熱媒体として最も比熱が大きい水を使用する
ので、扉開放後の閉鎖時に外扉から内扉に迅速且つ十分
に熱を伝達でき、又扉閉鎖時の熱伝達性が良く、培養室
4内の保温性及び温度分布を一層良好にすることができ
る。又、流動性が良いので、扉の開閉も容易に迅速に行
える。
【0034】更に、容器3がそれぞれの小袋35に分離
されているので、熱媒体の対流が小さく、内扉を均一的
に加熱できる。
【0035】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、水又は水を含み比熱が水に近い熱媒体
をシート状材料からなる容器に入れて空間部分のうちの
少なくとも相当部分を占めるように形成した伝熱体を外
扉に取り付けるので、熱媒体は、その自重や流動性によ
り、シート状材料からなり変形容易な容器内で扉断面方
向に広がる傾向になる。そのため、外扉閉鎖時には容器
外面の内扉への接触性がよい。
【0036】又、外扉を開いたときには、熱媒体の扉断
面方向への広がりにより、外扉を閉めたときに容器の外
面と内扉との間で確実な接触状態を得ることができる。
そして、容器が内扉と接触すると、内扉によって容器内
の熱媒体の扉断面方向に広がった部分が反対方向に押し
戻されることになり、容器が変形し、熱媒体従って容器
外面と内扉との間の接触面が広がる。ここで、熱媒体は
空間部分のうちの少なくとも相当部分を占めているの
で、結局、熱媒体を入れた容器と内扉とがその全表面の
うちの少なくとも相当部分において接触することにな
る。
【0037】そして、このような接触部分が得られるこ
と、熱媒体の比熱が水に近く熱保有量が大きいこと、熱
媒体が水を含み熱伝達性が良いこと等から、加熱器で加
熱された外扉の内面の熱を、容器と熱媒体とを介して、
迅速且つ十分に内扉に伝達することができる。その結
果、内扉内部の室内の保温性及び温度分布を良好にする
ことができる。又、扉開閉時に内扉が冷えても、これを
迅速且つ十分に加熱して温度上昇させ、その温度を維持
することにより、室内が高湿雰囲気になっていても、内
扉面への結露を確実に防止することができる。そして、
装置の信頼性を確保することができる。
【0038】一方、熱媒体の自重や流動性により、上記
の如く側圧を発生させ、これが外扉を閉めるときの反力
になる。この力の大きさは、熱媒体の自重や流動性の程
度、扉の大きさによって異なるので、例えば水のような
流動性の大きい熱媒体では、小形の装置に使用したり、
閉鎖力の大きい扉に使用したり、容器を上下方向に分割
・分離して側圧を小さく制限することになる。即ち、実
際の装置では、自重や流動性による側圧は、熱媒体を入
れた容器の内扉への密着性を良くするが、過大にならな
いように諸適用条件が選択されることになる。
【0039】請求項2の発明においては、容器に熱媒体
を上下方向に仕切る複数の仕切部を設けるので、熱媒体
の自重や流動性によって容器は仕切られた区分毎に小さ
く変形することになり、扉を閉めるときに熱媒体を入れ
た容器の変形が戻り易く、扉の開閉を容易にすることが
できる。又、対流を防止して熱媒体の温度分布を良くす
ることができる。
【0040】請求項3の発明においては、容器の内側に
立体格子状に形成された枠体を取り付けるので、熱媒体
を入れた容器の変形量をより少なく且つ正確に分割し、
外扉の閉鎖時及び閉鎖保持時の内扉との接触圧力を一層
適正な値にすることができる。
【0041】請求項4の発明においては、容器を上下方
向に分離された複数の単位容器で構成するので、水のよ
うな完全な流動体で水深による圧力がそのまま側圧にな
るような熱媒体であっても、水深による側圧を分断して
一定の小さい値に規制することができる。その結果、外
扉を閉めたときに内扉との接触力を適当な値にして、熱
伝達性を良くすると共に、扉開閉力を許容範囲内に維持
することができる。
【0042】そして、熱媒体として最も比熱が大きい水
を使用するので、扉開放後の閉鎖時に外扉から内扉に迅
速且つ十分に熱を伝達でき、又扉閉鎖時の熱伝達性が良
く、室内の保温性及び温度分布を一層良好にすることが
できる。又、流動性が良いので扉の開閉も容易に迅速に
行える。更に、容器が複数に分離されているので、容器
全体としての熱媒体の対流が起こらず、内扉を均一的に
加熱できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明を適用した保温装置としての
炭酸ガス培養装置の全体構成の一例を示す断面図であ
り、(b)はその加温層部分の断面図である。
【図2】(a)乃至(c)は上記装置の扉開閉時の加温
層部分の変形状態の一例を示す説明図である。
【図3】上記装置の加温層部分の他の例の説明図で、
(a)乃至(c)はそれぞれ、熱媒体である親水性ゲル
が変形していないときの状態、外扉を開いて変形した状
態、及び外扉を閉めて内扉との接触によって変形が戻っ
た状態を示す。
【図4】上記装置の加温層部分の更に他の例を示す説明
図で、(a)はその上部の一部分の側面状態を示し、
(b)は正面状態を示す。
【図5】上記装置の加温層部分の更に他の例を示す説明
図で、(a)及び(b)は、熱媒体として容器に水を入
れたときに変形した状態及び内扉と接触して変形が戻っ
た状態を示す。
【符号の説明】
1 内扉 2 外扉 3 加温層(伝熱体) 4 培養室(室内) 6 加熱器 21 内面 31 親水性ゲル(熱媒体) 32 容器 33 横隔壁シート(仕切部) 34 枠体 41 開口部 W 水 35 単位容器、容器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保温可能にされた室内の開口部に設けら
    れた内扉と閉められたときに該内扉との間で空間部分を
    形成するように設けられ前記内扉側の面である内面が加
    熱器で加熱可能にされた外扉とを備えた保温装置におい
    て、 水又は水を含み比熱が水に近い熱媒体をシート状材料か
    らなる容器に入れて前記空間部分のうちの少なくとも相
    当部分を占めるように形成した伝熱体を前記外扉に取り
    付けたことを特徴とする保温装置。
  2. 【請求項2】 前記容器は前記熱媒体を上下方向に仕切
    る複数の仕切部を有することを特徴とする請求項1に記
    載の保温装置。
  3. 【請求項3】 前記容器の内側に立体格子状に形成され
    た枠体が取り付けられていることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の保温装置。
  4. 【請求項4】 前記容器は上下方向に分離された複数の
    単位容器からなることを特徴とする請求項1に記載の保
    温装置。
JP2001177120A 2001-06-12 2001-06-12 外扉に伝熱体を装着した保温装置 Pending JP2002361101A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001177120A JP2002361101A (ja) 2001-06-12 2001-06-12 外扉に伝熱体を装着した保温装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001177120A JP2002361101A (ja) 2001-06-12 2001-06-12 外扉に伝熱体を装着した保温装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002361101A true JP2002361101A (ja) 2002-12-17

Family

ID=19018013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001177120A Pending JP2002361101A (ja) 2001-06-12 2001-06-12 外扉に伝熱体を装着した保温装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002361101A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007209256A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Nikon Corp インキュベータ
JP2010161978A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Kimigafuchigakuen Sojo Univ 温度勾配培養器
JP2017175944A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 パナソニックヘルスケアホールディングス株式会社 培養装置
CN113734600A (zh) * 2021-09-15 2021-12-03 陕西理工大学 一种纳米硒制备用合成菌筛选存储装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007209256A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Nikon Corp インキュベータ
JP2010161978A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Kimigafuchigakuen Sojo Univ 温度勾配培養器
JP2017175944A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 パナソニックヘルスケアホールディングス株式会社 培養装置
CN113734600A (zh) * 2021-09-15 2021-12-03 陕西理工大学 一种纳米硒制备用合成菌筛选存储装置
CN113734600B (zh) * 2021-09-15 2023-06-02 陕西理工大学 一种纳米硒制备用合成菌筛选存储装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20110315783A1 (en) Insulated chamber with phase change material
US20090305397A1 (en) Cellular entity maturation and transportation systems
JP2008532539A5 (ja)
US7954661B2 (en) Transport container, transporting method for the same, and constant temperature transport container
US10808946B2 (en) Insulated chamber with phase change material and door with controllable transparency
US20070186577A1 (en) Passively temperature-regulated shipping container suitable for biological, pharmaceutical materials or food products
JP2012501672A (ja) マルチウエル器具
JP2010163207A (ja) 試料輸送容器、並びに、試料輸送方法
JP2002361101A (ja) 外扉に伝熱体を装着した保温装置
US6060266A (en) Self-contained incubator for growth of microorganism
JPS63502797A (ja) 培養器
US20160341455A1 (en) Constant-temperature transportation method
CN218435725U (zh) 一种细菌培养装置
US3888741A (en) Culturing means and test kit
US7634330B2 (en) Temperature controlling method and temperature controller
CN211329478U (zh) 一种基于免疫学实验用试管放置架
CN211509968U (zh) 一种当归幼苗培育箱
CN219117417U (zh) 一种高温灭菌二氧化碳培养箱
JP2010260617A (ja) 試料輸送用ユニット、試料輸送容器、並びに、試料輸送方法
CN207793242U (zh) 一种生物实验用恒温真空培养箱
CN218404246U (zh) 一种培养基培养装置
US20140134081A1 (en) Microtiter plate temperature control
FR2605016A1 (fr) Ensemble modulaire pour la manipulation de cultures cellulaires en milieu sterile.
CN214469744U (zh) 一种便携式标本制作用除湿设备
CN214895190U (zh) 多功能食品高温实验装置