JP2012501672A - マルチウエル器具 - Google Patents
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Abstract
複数の試料ウエルからなる器具は、それぞれに少なくとも1つのウエルを囲繞する複数のコンパートメントを有する。コンパートメントはコンパートメント壁手段によって画定されている。コンパートメント壁手段は少なくとも1つのウエルに関連し、又は1群のウエルに関連している。コンパートメントには環境緩衝系が入れられる。
【選択図】図6
※
【選択図】図6
※
Description
本発明は、生物学的、化学的、物理的、生化学的及び/又はナノ技術的な試料やそれらの類似物のような試料を培養しかつ/又は検定する際に使用するための器具に関する。
全ての化学的、生物学的、生理学的及び物理的処理は、温度、pH及び化学組成のような環境要素に影響される。これら因子のいずれかに制御できない変化が生じると、問題の標本/試料に望ましくない物理的、化学的及び/又は生物学的影響を及ぼし、所定の化学的及び/又は製造方法に再現性の低下又は崩壊を招く場合がある。
高スループットかつ多重の生物学的、化学的及び材料スクリーニング方法の出現によって、マルチウエルアッセイプレートの使用が、ほぼ全ての自動実験及び保存の用途で標準となっている。従来、細胞及び組織試料は、一般に96ウエル又は1536−、384−、48−又は24−ウエルのウエルフォーマットを有するプレートで培養される。しかしながら、これら実験処理の多くは、幾つかの異なる保存プラットホーム、処理プラットホーム、及びプレートシェーカー、プレートリーダー並びにその類似物のような実験プラットホームの間で輸送を必要とする多くの工程からなる。様々な位置間でのプレートの移動によって、該プレート及び、より重要なことに、プレートに保持される試料は、様々な環境及び/又は温度の変動を受ける。これらの変化は、試料に好ましくない影響を及ぼす場合がある。マルチウエルプレートにおける温度の変動は問題であることが知られており、標準的なマルチウエルプレートは、インキュベーターから一旦取り外すと、「エッジ効果」の影響を受けることが文献に多く記載されている。
この「エッジ効果」は、培養器具の中央よりも多く露出し、従ってインキュベーターから取り外すとより早く熱を喪失する培養器具即ちマルチウエルプレートの周縁部のことを言う。図1(従来技術)は、マルチウエルプレートの断面における温度の変動を示す図である。501の符号を付したウエルは前記プレートの末端にあり、このウエルの温度はウエル502及び503の温度より低い。ウエル503は前記プレートの中央に配置され、最も温度が高いウエルの1つである。
Lundhalt et al., J. Biomol. Screening, 2003 8(5):566-570は、新たに播種したマルチウエルプレートを室温で所定の時間インキュベートした後に該プレートをCO2インキュベーター内に配置することによって、エッジ効果を低減させる方法を考案している。
外部からの悪影響の大きさを最小にしようとする別の試みは、ハウジングタイプのチャンバ内部に保持されるプレートの使用に関するものである。しかしながら、この装置は大型で、使用が面倒であり、かつ高価である。
外部因子からの影響を最小にして細胞及び組織試料を成長させかつ培養し得る改良されたシステムが必要なことは、明らかである。
本発明によれば、複数の試料ウエルからなるマルチウエル器具であって、それぞれに少なくとも1つのウエルを囲繞する複数のコンパートメントを有するマルチウエル器具が提供される。
前記コンパートメントはコンパートメント壁手段によって画定することができる。このコンパートメントは外側コンパートメント壁手段によって画定することができる。前記コンパートメント壁手段は少なくとも1つのウエルに関連させることができる。前記コンパートメント壁手段は1群のウエルに関連させることができる。各ウエルは、関連するコンパートメント壁手段を有することができる。前記コンパートメント壁手段はウエルを囲繞することができる。
前記ウエルはウエル壁手段によって画定することができ、前記コンパートメントはコンパートメント壁手段とウエル壁手段との間に画定することができる。前記ウエル壁手段はコンパートメント壁手段より短くすることができる。
前記コンパートメント壁手段は概ね多角形体で構成することができる。
前記コンパートメント壁手段は概ね円筒形体で構成することができる。
前記コンパートメントは同じ寸法にすることができる。別の実施例では、前記コンパートメントは異なる寸法にすることができる。
前記コンパートメントは同じ形状にすることができる。別の実施例では、前記コンパートメントは異なる形状にすることができる。
前記マルチウエル器具はフレームを有することができ、前記コンパートメント壁手段は前記フレームから延出させることができる。
前記コンパートメント壁手段はウエルより上方に突出することができる。
少なくとも1つのコンパートメントはリッドを有することができる。前記コンパートメント壁手段はリッドに接することができる。前記コンパートメント壁手段はリッドと気密なシールを形成することができる。
前記コンパートメント壁手段はリッドから延出させることができる。前記コンパートメント壁手段はリッドと一体にすることができる。中間壁手段はウエル壁手段に合わせてリッドから延出させることができる。
前記コンパートメント壁手段は熱伝導性材料から形成することができる。前記コンパートメント壁手段は、ステンレス鋼又はアルミニウムのような金属から形成することができる。
前記コンパートメント壁手段は実質的に非熱伝導性材料から形成することができる。前記コンパートメント壁手段は、ポリスチレン、ポリプロピレン又はポリテンのようなプラスチック材料から形成することができる。
前記コンパートメント壁手段は暗色材料で構成することができる。
また、本発明によれば、コンパートメントによって囲繞された試料ウエルを有する、試料を入れるための器具が提供される。前記コンパートメントはコンパートメント壁手段によって画定することができる。前記コンパートメント壁手段は概ね多角形状を有することができる。前記コンパートメント壁手段は概ね円筒形体から構成することができる。前記器具はフレームを有することができ、前記コンパートメント壁手段は前記器具のフレームから延出させることができる。前記器具はリッドを有することができる。前記コンパートメント壁手段はリッドと一体にすることができる。中間壁手段をウエル壁手段に合わせてリッドから延出させることができる。
本発明によれば、1つ又は複数のコンパートメントが環境緩衝系を収容することができる。前記環境緩衝系は、水分、湿度、温度若しくは雰囲気ガスの1つ又は複数のレベルの変動を最小にすることができる。
前記環境緩衝系は液体の形にすることができる。
前記環境緩衝系はマトリックスの形にすることができる。前記環境緩衝系は室温で固体又は半固体とすることができる。前記環境緩衝系はゲル状材料で構成することができる。前記環境緩衝系は天然ゲル状材料で構成することができる。前記環境緩衝系は合成ゲル状材料で構成することができる。前記環境緩衝系は半合成ゲル状材料で構成することができる。前記ゲル状材料はポリマーであってよい。前記ゲル状材料は、寒天、アガロース、アクリルアミド及びゼラチンからなる群から選択される1種又は2種で構成することができる。前記ゲル状材料は水性とすることができる。
前記環境緩衝系は、脱酸素剤、発熱化合物、吸熱化合物、乾燥剤、pH指示薬、染料及び抗菌剤からなる群から選択した1種又は2種以上の添加物を有することができる。
前記環境緩衝系は染料を含むことができる。前記染料により環境緩衝系に暗色を付与することができる。
複数のコンパートメントが同じ環境緩衝系を収容することができる。別の実施例では、複数のコンパートメントが異なる環境緩衝系を収容することができる。
前記器具は加熱手段を有することができる。前記加熱手段は電気加熱手段とすることができる。前記加熱手段はコンパートメント内に配置することができる。
更に本発明によれば、マルチウエル器具内の個々のウエルを囲繞する外側スリーブ、カラー又は容器が提供される。
本発明は、添付図面を参照しつつ、その単なる実施例として以下に記載される実施態様の詳細な説明からより明確に理解することができる。
本明細書は、CO2インキュベーター又は同様に制御された環境系に保持されたプレート又は器具について雰囲気ガス(CO2等)における水分の消失、不必要な熱の変化及び変動を低減する、環境緩衝系を入れるマルチウエルプレート又は器具について説明する。
或る実施例において、マルチウエル器具のウエルは、ゲル、液体又はマトリックスの形態をとり得る環境緩衝液を入れるのに使用される外側ウエル容器又はコンパートメントを画定するカラー又はスリーブに囲繞されている。
前記外側カラー又はスリーブは、用途によって多数の材料から構成し得る壁により画定される。例えば、前記壁は、試料ウエルからの熱エネルギーの消失を低減し得る、ポリスチレン、ポリプロピレン又はポリテンのような良好な絶縁材又は低熱伝導体である材料から構成することができる。別の実施例では、前記外側壁は、金属例えばステンレス鋼又はアルミニウムのような熱伝導体材料から構成することができ、これによって、前記器具を組織培養インキュベーターのような制御された環境内に配置したとき、試料ウエルの熱吸収が容易になる。
前記環境緩衝材料の断面積、化学構成、かさ及び容積は、本発明による器具が及ぼす環境作用を決定するのに重要である。前記カラー又はスリーブがその寸法(断面積等)、及び/又はマルチウエル器具全体に亘って環境緩衝作用の微調整を可能にする材料(例えば金属及びプラスチック等、その熱伝導特性において異なる材料)の点において異なるものとし得ることは、意味のある特徴である。
本発明によれば、環境緩衝の微調整を可能にし、その結果マルチウエル器具全体に亘って環境勾配効果(熱勾配及び大気勾配等)を最適化しかつ大きく低下させることになる器具が提供される。本明細書中に記載した器具は、外部環境の変動が回復したときに環境の回復を改善し又はより急速に行わせるばかりでなく、環境緩衝についても最適化される。
或る側面において、本明細書は、環境緩衝材を収容し得るスリーブ又は容器又はコンパートメントを組み込んだ96−ウエルプレートのようなマルチウエル器具を説明する。或る実施例において、スリーブ又はコンパートメントの断面積は、マルチウエル器具におけるウエルの位置によって異なる。前記器具の外側角部にある前記コンパートメントは、これらのウエルが最も極端な環境変化を受けることから、断面積を大きくすることができ、次の大きいのは、同様に環境の変動に影響され易い前記器具の側部にある外側のウエルを囲繞するコンパートメントである。このコンパートメントの配置によって、再加温特性を改善した最適の環境緩衝が提供されることになる。例えば、熱勾配及び環境勾配が最少に低減される。
また本明細書は、マルチウエル器具の個々のウエルを囲繞する外側スリーブ、カラー又は容器について説明する。前記カラー、スリーブ又は容器は、ゲル、液体、粉末及び固体のような或る範囲の材料及び/又は薬剤を入れるためのコンパートメントを画定することができる。前記コンパートメント及び器具の物理的特性は、断面積、高さ、壁厚、それを構成する例えばプラスチック又は金属等の材料において異ならしめることができる。前記コンパートメント、容器又はスリーブの内容物は、着色して前記材料の熱吸収特性を変化させることができる。即ち、暗色は淡色よりも熱を良好に吸収しかつ放射する。本発明の様々な実施例は結合させて1つの器具にすることができ、例えば、器具の部分において又は個々のウエルにおいて異なる環境条件を可能にすることができる。本発明の或る実施例によれば、前記環境緩衝材料は、個々のウエルに近接して保持される。このことの重要な利点の1つは、1つの環境緩衝スリーブ又はコンパートメントが故障した場合に、失われるウエルが1つだけということである。これは、プレートの外側領域又はインタースティシャルな(隙間の)空間に緩衝剤を満たした構成と対照的である。前記カラー、スリーブ又は容器は、前記マルチウエル器具の一体部分として組み込まれ、又は例えばリッドの一部として個々に又は集合的に前記器具内に挿入することができる。前記カラー、スリーブ又は容器の内容物は、内側(試料)ウエルの最上位置より上方に延長させて、前記プレートのリッドとのシールを形成し、例えば細胞固定材からのホルムアルデヒドのような有害な蒸気(例えば、4−8%v/v)の拡散を防止することができる。
前記カラー、スリーブ又は容器は、実験中に、制御された環境(CO2インキュベーター)から前記器具を移動させたときに加温状態を保持するための加熱要素又は類似の電気構成部品を含むことができる。或る配置では、前記カラー、スリーブ又は容器がリッドから延長して、リッドをマルチウエル器具に配置したときに試料ウエルを囲繞することができる。この構成では、前記スリーブが前記プレートの底部と十分に適合しておらず、ガスが自由に拡散するための空隙を残している。
ここで本発明のいくつかの側面について詳細に説明する。
図2を参照すると、本発明のマルチウエルプレート1は、複数の試料ウエル2と、線L1−L1,L2−L2,L3−L3で示すコンパートメント壁手段により画定される複数のコンパートメントA,B,C,D,E,Fとを有する。図2に示す実施例では、6つのコンパートメントA,B,C,D,E,Fが図示され、かつ各コンパートメントA,B,C,D,E,Fが一群のウエルを囲繞している。マルチウエルプレート1は、コンパートメントA,B,C,D,E,Fを図2に示すそれらと異なる位置に配置して形成することができる。コンパートメントA,B,C,D,E,Fの配置は、実験条件によってカスタム仕様にすることができる。前記マルチウエルプレートは、図2に示す6つのコンパートメントA,B,C,D,E,Fより多い又は少ない数のコンパートメントを設けることができる。コンパートメントA,B,C,D,E,Fは同じ寸法又は異なる寸法にすることができる。コンパートメントA,B,C,D,E,Fは、コンパートメント壁手段L1−L1,L2−L2,L3−L3により画定される。図2において、コンパートメント壁手段L1−L1,L2−L2,L3−L3は実質的に直線状であるが、前記コンパートメント壁手段は概ね多角形状又は円筒形状にすることができる。コンパートメントA,B,C,D,E,Fは同じ形状にすることができ、又は1つ若しくは複数のコンパートメントA,B,C,D,E,Fを異なる形状にすることができる。
コンパートメント壁手段L1−L1,L2−L2,L3−L3は、例えばステンレス鋼又はアルミニウムのような金属等の熱伝導性材料から形成することができる。別の実施例では、コンパートメント壁手段L1−L1,L2−L2,L3−L3は、例えばプラスチック材料等の非熱伝導性材料から形成することができる。適当なプラスチック材料には、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリテン及びその類似物が含まれる。コンパートメント壁手段L1−L1,L2−L2,L3−L3は、暗色が淡色よりも効率良く熱を吸収しかつ放出することから、暗色を有する材料から形成することができる。コンパートメント壁手段L1−L1,L2−L2,L3−L3は、同じ材料又は異なる材料から形成することができる。マルチウエルプレート1はフレーム6を有し、コンパートメント壁手段L1−L1,L2−L2,L3−L3は前記フレームから延長させることができる。1つ又は複数の前記コンパートメントは、リッドを有することができる。前記リッドは、前記試料ウエルへの接近を可能にするべく動くようにすることができる。
1つ又は複数のコンパートメントA,B,C,D,E,Fは、環境緩衝系を入れることができる。或る側面において、前記環境緩衝系はオンボード緩衝系として考えることができる。使用時には、前記器具に入れた試料の雰囲気緩衝(湿度及び/又は気体の緩衝等)及び/又は熱緩衝に前記環境緩衝系を提供することができる。
前記環境緩衝系の好ましい属性には、熱エネルギー、雰囲気ガス(CO2、O2、N2及びその類似物等)、及び、水、DMSO並びに有機化合物又はその類似物等の溶媒蒸気を維持し、かつ/又は変化させ、かつ/又は吸収し、かつ/又は消散させ、かつ/又は発生させ、かつ/又は放出する能力が含まれるが、これらに限定するものではない。
前記環境緩衝系は、粘性液のような液体の形にすることができ、又は半固体若しくは実質的に固体の形にすることができる。前記環境緩衝系は、実施しようとする実験活動の温度範囲で実質的に固体とすることができる。例えば、前記環境緩衝系は室温で固体又は半固体とすることができる。前記環境緩衝系は、該緩衝系が衝撃を吸収し得るように、ゲル状の特性を持たせることができる。例えば、前記緩衝系は、機械的衝撃を吸収しかつ/又は消散させることによって、前記器具に入れた試料を外部の振動から緩衝させることができる。
前記緩衝系は、重合化可能なマトリックス又はゲル、例えば多孔性のマトリックス又はゲルの形をなすことができる。
前記環境緩衝系は、時間の経過により固化(重合化)する溶液として準備することができる。前記環境緩衝系を作る際に使用するのに適当なポリマーには、アガロース及び/又はアクリルアミド及び/又はゼラチン及び/又は寒天及びそれらの類似物が含まれる。前記ポリマーは、水性溶液又は水性溶媒等の溶液又は溶媒に溶解させることができる。前記ポリマーは、水に溶かすことができる。
一般に、アガロースマトリックス溶液の重量/容積(w/v)百分率濃度は、約0.1%から約10%、又は約0.1%から約5%、例えば約0.1%から約2.5%である。一般に、このポリマー溶液は約1%の濃度で作ることができる。使用されるポリマーの濃度は、要求されるマトリックの密度に依存することが分かる。同業者であれば、マトリックス溶液を作る部屋の環境温度が重合化されたマトリックスの密度に影響することは、理解できるであろう。例えば、高温では、前記マトリックス溶液の完全な重合化を確実にするのに、より高率のマトリックス溶液が必要となる。前記環境緩衝系は、該緩衝系が最終的な用途で使用される予定の温度で重合化された(設定した又は固体又は半固体)状態を保持することができる。
前記環境緩衝系の最終使用温度は、該緩衝系におけるポリマーの百分率濃度に強い影響を及ぼす場合がある。ポリマーの百分率濃度が可能な限り最小である系を用いることが好ましい。前記系中のポリマーの濃度が低いほど、該系中の溶液/溶媒の濃度は高くなる。同様に、前記系中のポリマーの濃度が高いほど、該系中の溶液/溶媒の濃度は低くなる(ポリマー濃度の溶液/溶媒濃度に対する反比例の関係)。含まれるポリマーの割合が低い、例えばポリマー0.1〜2%の系は、含まれるポリマーの割合が高い、例えばポリマー8〜10%の物質よりも多くの水分を含むことができる。組織培養等の所定の実験活動については、水分は非湿潤条件において試料よりも前記系から犠牲的に(sacrificially)蒸発し得るので、前記系はできる限り多くの水分を含んでいることが望ましい。前記系はまた、前記器具から水分の提供及び/又は維持及び/又は飽和及び/又は除去を可能にし得ることが望ましい。
広範な化合物を前記環境緩衝系に、例えばマトリックス/ゲルベースの系の重合化の前に添加することができる。例えば、添加物は、CO2がゆっくりと放出されるようにCO2の保持を最大にし得るように、前記系に添加することができる。抗酸化剤及び酸素フリーラジカル及び脱酸素剤を前記系に添加することもできる。
前記系に含むことができる添加物の例には、次のものがある。
・脱酸素剤
脱酸素剤の例には、以下のもの、亜硫酸塩、カタラーゼ、カルノシン、N−アセチルカルノシン、ホモカルノシン、カルボヒドラジド、酸素消去酵素、及びピロガロールに含まれるが、これらに限定されるものではない。
脱酸素剤の例には、以下のもの、亜硫酸塩、カタラーゼ、カルノシン、N−アセチルカルノシン、ホモカルノシン、カルボヒドラジド、酸素消去酵素、及びピロガロールに含まれるが、これらに限定されるものではない。
・熱を発する化合物のような発熱作用を生じる化合物
発熱作用を生じる化合物の例には、水酸化ナトリウムと塩酸、グリシン(グリセロール)と低級ポリグリコールが含まれるが、これらに限定されるものではない、望ましくは、前記反応は、エンドユーザーによって、例えば環境条件の変化によって抑制しかつ/又は活性化することができる。
発熱作用を生じる化合物の例には、水酸化ナトリウムと塩酸、グリシン(グリセロール)と低級ポリグリコールが含まれるが、これらに限定されるものではない、望ましくは、前記反応は、エンドユーザーによって、例えば環境条件の変化によって抑制しかつ/又は活性化することができる。
・熱を吸収する化合物のような吸熱反応を生じる化合物
吸熱反応を生じる化合物の例には、次のもの、水酸化ナトリウムと水、クエン酸と水酸化ナトリウムが含まれるが、これらに限定されるものではない。望ましくは、前記反応は、エンドユーザーによって、例えばマトリックスを囲繞する環境条件を変更することによって抑制し、かつ/又は活性化することができる。
吸熱反応を生じる化合物の例には、次のもの、水酸化ナトリウムと水、クエン酸と水酸化ナトリウムが含まれるが、これらに限定されるものではない。望ましくは、前記反応は、エンドユーザーによって、例えばマトリックスを囲繞する環境条件を変更することによって抑制し、かつ/又は活性化することができる。
・CO2保持剤/安定剤
例えば、重炭酸ソーダ/スカベンジャー、例えばソーダ石灰。
例えば、重炭酸ソーダ/スカベンジャー、例えばソーダ石灰。
・乾燥剤
乾燥剤の例には、次のもの、シリカゲル、コバルト、塩化物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
乾燥剤の例には、次のもの、シリカゲル、コバルト、塩化物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
・ph指示薬
例えば、フェノールレッド。
例えば、フェノールレッド。
・染料
染料の例には、次のもの、Remazol Brilliant Blue R(RBBR)、ポリR−478、グアヤコール及びタンニン酸等の菌類色素指示薬が含まれるが、これらに限定されるものではない。染料は、免疫蛍光法又は蛍光の用途で使用するために物質に添加することができる。例えば、染料を用いて蛍光試料の光への露出を最小にし、それにより蛍光のフェーディング効果を低減させ、かつ蛍光試料の保存期間を延長させることができる。また、前記環境緩衝系に暗色を与えるであろう染料は、暗色が淡色よりも熱を効率良く吸収しかつ放出するので、添加して該緩衝系の熱吸収特性を変化させることができる。従って、暗色の染料を前記環境緩衝系に加えることによって、該環境緩衝系による熱の消散及び/又は吸収を制御することができる。更に、暗色の染料を前記環境緩衝系に加えた場合には、該環境緩衝系がマルチウエル器具の元の位置にあるとき、暗色が試料ウエルに接近する光の量を制限し又は減少させることになる。このようにして、単に暗色染料を環境緩衝系に加えることによって、光透過性のマルチウエル器具を黒壁のマルチウエル器具に変換することができる。
染料の例には、次のもの、Remazol Brilliant Blue R(RBBR)、ポリR−478、グアヤコール及びタンニン酸等の菌類色素指示薬が含まれるが、これらに限定されるものではない。染料は、免疫蛍光法又は蛍光の用途で使用するために物質に添加することができる。例えば、染料を用いて蛍光試料の光への露出を最小にし、それにより蛍光のフェーディング効果を低減させ、かつ蛍光試料の保存期間を延長させることができる。また、前記環境緩衝系に暗色を与えるであろう染料は、暗色が淡色よりも熱を効率良く吸収しかつ放出するので、添加して該緩衝系の熱吸収特性を変化させることができる。従って、暗色の染料を前記環境緩衝系に加えることによって、該環境緩衝系による熱の消散及び/又は吸収を制御することができる。更に、暗色の染料を前記環境緩衝系に加えた場合には、該環境緩衝系がマルチウエル器具の元の位置にあるとき、暗色が試料ウエルに接近する光の量を制限し又は減少させることになる。このようにして、単に暗色染料を環境緩衝系に加えることによって、光透過性のマルチウエル器具を黒壁のマルチウエル器具に変換することができる。
・感染指示薬
例えば、細菌汚染のための早期警告システム。
例えば、細菌汚染のための早期警告システム。
・抗菌剤
抗菌剤の例には、次のもの、殺菌剤、抗生物質、殺真菌剤、微生物成長の化学的阻害剤及びこれらの類似物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
抗菌剤の例には、次のもの、殺菌剤、抗生物質、殺真菌剤、微生物成長の化学的阻害剤及びこれらの類似物が含まれるが、これらに限定されるものではない。
また、前記系は、添加物の組合せを含有することができ、例えば前記系は、炭素源(グルコース、ラクトース、ショ糖又はこれらの類似物等)及びpH感応色指示薬(フェノールレッド等)を含有し、物質における微生物代謝活動を示すことができる。別の実施例では、前記系は、微生物活動によって前記系のアルカリ性が強くなった場合に青色から緑色に色の変化反応が起こるように、クエン酸及びブロモチモールブルーを含有することができる。
前記環境緩衝系が一旦作られると、該緩衝系は液体の形態で、1つ又は複数のコンパートメント内に分注することができ、適当な場合には、前記系は重合化を可能にすることができる。
環境緩衝系を入れるマルチウエル器具は、必要になるまで保管しておくことができる。例えば、前記器具は、ポリエチレンフィルム又はその類似物でシールすることができ、必要になるまで+4℃で保管することができる。前記環境緩衝系が抗菌剤を含む場合には、前記器具は、該環境緩衝系が抗菌剤を含まない器具と比較して、保管期間を長くすることができる。
使用時に、環境緩衝系を入れるマルチウエル器具は、細胞及び/又は組織試料の成長及び培養に影響を与える外部因子の変動を少なくすることができる。前記環境緩衝系は、例えばマルチウエル器具を37℃のインキュベーターから研究室の仕事台に移したときに、コンパートメント全体に亘って実質的に均一な温度を維持することができる。これに代えて、又は追加して、前記環境緩衝系は、試料ウエル内に入れた試料の水分及び雰囲気ガスのレベルが実験の期間中比較的一定を維持するように、前記緩衝系が水分又は雰囲気ガスの犠牲ドナーとして作用するので、水分の損失及び/又は雰囲気ガス(CO2等)の濃度の変動を最小にすることができる。
1つ又は複数のコンパートメントA,B,C,D,E,Fは、同一の又は異なる環境緩衝系を入れることができる。例えば、コンパートメントA,B,C,D,E,Fは帯状に配置することができ、各コンパートメントA,B,C,D,E,Fは異なる環境緩衝物質を入れることができる。
図11乃至図15を参照すると、本発明の別の実施例が示されている。マルチウエル器具101は基板107を有する。基板107は光透過性をもたせることができ、例えば基板107は顕微鏡スライドガラスとすることができる。図11の実施例では、基板107がコンパートメントW,X,Y,Zに細分されている。コンパートメントW,X,Y,Zは、コンパートメント壁手段L101−L101,L102−L102,L103−L103によって画定される。図示される実施例では、基板107が4つのコンパートメントW,X,Y,Zに細分され、コンパートメントW,X,Y,Zが実質的に同じ寸法を有する。前記基板は4つより多くの又は4つより少ないコンパートメントに細分できること、及び各コンパートメントを異なる寸法にできることが分かる。前記マルチウエル器具は周壁106を有する。1つ又は複数のコンパートメントW,X,Y,Zは、複数の試料ウエルを有することができる。図11の実施例では、コンパートメントW,X,Y,Zがそれぞれ96個の試料ウエル102を有し、この場合、マルチウエル器具101は384−ウエル器具であると考えることができる。各コンパートメントW,X,Y,Zに存在する試料ウエル102の数は、前記マルチウエル器具のエンドユーザーによって変えることができる。例えば、コンパートメントWが96個の試料ウエル102を有し、コンパートメントXが48個の試料ウエル102を有し、コンパートメントYが24個の試料ウエル102を有し、コンパートメントZが有する試料ウエル102を0個にすることができる。
試料ウエル102は、形状を実質的に円筒形にすることができ、ナノリットル量の液体を保持することができる。例えば、各コンパートメントW,X,Y,Zが96個の試料ウエル102を有する図11の実施例では、各試料ウエルが約50nlの液体を保持する容量を有する。好適にも、本明細書に記載されるマルチウエル器具101の構成は、従来の96−ウエルプレートのアッセイフォーマットに使用されている容積と比較して、1つの試料ウエル102当たりに必要な試薬の容量が非常に少量(nl)だけであるので、試薬節約型である。試料ウエル102は側壁により画定され、前記側壁はプラスチック材料のようなポリマー材料から構成することができる。試料ウエル102は、例えば感圧接着剤により基板107に接着されて、試料ウエル102を画定する前記側壁と基板107との間に液密なシールを形成し得るマトリックス上に配置することができる。1つ又は複数のコンパートメントW,X,Y,Zは、環境緩衝系108を入れることができる。環境緩衝系108は、オンボード緩衝系であると考えることができる。環境緩衝系108は、試料ウエル102を実質的に囲繞することができる。環境緩衝系108は、室温で固体又は半固体であるゲルベース系であることが好ましい。適当な環境緩衝系は上述したように詳細に説明した。各コンパートメントW,X,Y,Zは、同じ又は異なる環境緩衝系を入れることができる。
図12を参照すると、マルチウエル器具101は、取外可能なリッド110を有することができる。リッド110は、試料ウエル102内への微生物の接近を防止するように構成することができる。前記マルチウエル器具は、試料ウエル102の間及び周囲に配置された環境緩衝系108を有する。マルチウエル器具101は、環境緩衝系108を保持する側壁部分106を有する。環境緩衝系108は、試料ウエル102の目的とする緩衝を可能にし得る隙間117が前記試料ウエルと前記環境緩衝系との間に形成される(この点は以下に図10に関連してより詳細に説明する)ように、試料ウエル102の高さより上方に突出させることができる。マルチウエル器具101は、環境緩衝系108の上部に積層したシート又はフィルム109を有することができる。シート又はフィルム109は、水及び/又はガス不浸透性又は半浸透性とすることができる。水及び/又はガス不浸透性シートが、水分及び/又は、二酸化炭素及び酸素等の雰囲気ガスの交換を防止し得るのに対し、水及び/又はガス半浸透性シート又はフィルムは、水分及び/又は、二酸化炭素及び酸素等の雰囲気ガスの交換を可能にすることができる。或る実施例では、シート又はフィルム109が、プラスチック材料例えばセロハン等のポリマー材料から形成することができる。図12の実施例では、シート又はフィルム109に部材119が点在している。シート又はフィルム109及び部材119は、組立部品として提供することができる。部材119は、シート又はフィルム109及び部材119が元の位置にあるときに試料ウエル102の開口の上方に保持されるように形成することができる。部材119の配置は、環境緩衝系108と試料ウエル102間での水分及びガスの移動を可能にするが、試料ウエル102の開口とリッド110間の自由空間の範囲を減少させ、それにより、マルチウエル器具101に形成される凝結の程度が小さくなるようにする。
図14を参照すると、マルチウエル器具101は、取外可能な試料ウエル102を有することができる。試料ウエル102は、個々の試料ウエル102をマトリックスとしてまたは個々の試料ウエルを連結したストリップとして形成することができる。各試料ウエル102は、該試料ウエル102を画定する側壁105を有する。2つ又はそれ以上の試料ウエル102を、隣接する試料ウエル102の側壁105間を延長するストリップ又は膜120によって連結することができる。
図15を参照すると、3つの試料ウエル102が示されている。試料ウエル102は、該試料ウエル102を基板107に取り付けるための接着剤層121を有する。或る実施例では、接着剤層121が、隣接する試料ウエル102間を延長するストリップ又は膜120まで延長させることができる。接着剤121は、感圧接着剤とすることができる。試料ウエル102を基板107に接着したとき、試料ウエル102に入れた液体が試料ウエル102により保持されて、試料ウエル102から出てこないように、実質的に液密なシールが試料ウエル102と基板107との間に形成される。環境緩衝系108は、重合化ゲル又はゲル状材料の層を有することができる。元の位置において、前記重合化ゲル又はゲル状材料は実質的に試料ウエル102を囲繞し、このようにして、前記重合化ゲル又はゲル状材料によって、試料ウエル102に寸法及び数において対応する複数のオリフィスを含む層が形成される。
図14の実施例では、マルチウエル器具101が、環境緩衝系108を覆いかつ試料ウエル102の開口全体に亘って延在する水不浸透性又は半浸透性シート又はフィルム109を有する。アッセイ又は実験の完了に続いて、基板107からシート又は層109、環境緩衝系108、周囲の側壁106、コンパートメント壁手段L101−L101,L102−L102,L103−L103及び試料ウエル102を取り外すことによって、前記マルチウエル器具を分解することができる。次に、顕微鏡スライドガラスであってよい基板107を、各試料ウエル102を個々に処理する必要なく、簡単に処理することができ、例えば前記スライド上の試料を固定し、かつ必要な場合には、従来技術を用いて着色することができる。シート又はフィルム109及び環境緩衝系108は組立部品として形成することができる。
図3を参照すると、或る実施例では、マルチウエルプレート1の各試料ウエル2が、コンパートメント壁手段4により画定される独立したコンパートメント3を有する。図3に示す実施例では、コンパートメント壁手段4は、ウエル102を画定する側壁5とコンパートメント壁手段4間の距離がウエル2の周方向に実質的に同じである(図4)ように、形状が実質的に円筒形である。この点において、コンパートメント壁手段4は、ウエル2を囲繞するスリーブと考えることができる。これに代えて、コンパートメント壁手段4は概ね多角形体にすることができる。コンパートメント3の形状は、マルチウエルプレート1全体に亘って同じに又は異なるものにすることができる。図3を参照すると、マルチウエルプレート1はフレーム6を有する。図5の拡大図からより明確に分かるように、コンパートメント壁手段4はプレートフレーム6から延長させることができる。
図5の実施例では、コンパートメント壁手段4が試料ウエル2と実質的に同じ高さである。別の実施例では、コンパートメント壁手段4を試料ウエル2の上方に突出させることができる。図3の実施例では、コンパートメント3が実質的に同じ寸法であるが、例えば図6を参照すると、コンパートメント3の寸法が異なる別の実施例が示されている。図6の実施例では、プレートフレーム6の隅部に位置するウエル2を囲繞するコンパートメント3が最大のコンパートメントであり、プレートフレーム6の周辺に位置するウエル2を囲繞するコンパートメント3が、プレート1の中央に向けて配置されたウエル2を囲繞するコンパートメント3よりも大きい。このコンパートメント3の配置によって、プレート1の周辺に配置されたウエル2に関連する「エッジ効果」を低減することができ、プレート1の全ウエル2が実質的に同じ加温速度及び冷却速度であるように、プレート1の全ウエル2に亘って温度が実質的に均一であることを確実にすることができる。
マルチウエルプレート1はリッドを有することができる。コンパートメント壁手段4が試料ウエル2の上方に突出する実施例では、コンパートメント壁手段4は前記マルチウエルプレートの前記リッドの下面に接することができる。マルチウエルプレートの前記リッドの下面とコンパートメント壁手段4の上面とがシールを、例えば実質的に気密なシールを形成することができる。シールが形成されると、個々のウエル2は、マルチウエルプレート1の他の試料ウエル2から実質的に隔離されていると考えることができる。マルチウエルプレート1の個々のウエル2を隔離することによって、ホルムアルデヒドのような化学物質からの蒸気がプレート1の個々のウエル2から他のウエル2へと拡散することを防止することができ、この形態は、生細胞を入れたウエル内にホルムアルデヒドの蒸気が拡散することを防止できるので、異なる時点で細胞を(例えば、約4%〜約8%v/vのホルムアルデヒドで)個々のウエル内に固定することが必要な時点実験(time poing experiments)において有用なものにすることができる。
1つ又は複数のコンパートメント3は、上述したように環境緩衝系を入れることができる。前記環境緩衝系は、1つ又は複数のコンパートメント3内において同じもの又は異なるものにすることができる。
図7を参照すると、マルチウエルプレートに適合するように形成されたリッド10から延出するコンパートメント3の別の構成が示されている。図8からより明確に分かるように、コンパートメント3は2つのコンパートメント壁手段4,14を有する。コンパートメント壁手段4がコンパートメント3の外側境界壁を画定するのに対し、コンパートメント壁手段14は、マルチウエルプレートのウエル2を収容するのに適した寸法の内部空間11を画定する。コンパートメント3は、リッド10の下面により形成される閉鎖端と、コンパートメント壁手段14により画定される開放端12とを有する。上述した環境緩衝系は、コンパートメント3内に収容することができる。コンパートメント3の開放端13は、前記環境緩衝系からのガス及び水分の拡散を可能にしつつ、前記環境緩衝系がコンパートメント3内に確実に保持されるように、実質的に多孔性の材料で覆うことができる。図8の構成では、ゲル状緩衝系が使用されている。使用時に、リッド10をマルチウエルプレート上に配置すると、マルチウエルプレートのウエル2が空間11内に収容され(図9)、空間11内に上部空間が形成され、前記マルチウエルプレート内のガスの拡散を可能にする隙間15がウエル2の基部の周りに設けられる。
図10を参照すると、単一の試料ウエル202が示されている。この実施例では、試料ウエル202が、試料ウエル202を画定する側壁205を有する。側壁204は、試料ウエル202を画定する側壁205と側壁204との間にコンパートメント203を画定する。コンパートメント203を画定する側壁204は、隙間207が試料ウエル202とコンパートメント203との間に形成されるように、試料ウエル202を画定する側壁205の高さの上方に突出している。詳細に上述した環境緩衝系のような環境緩衝系208をコンパートメント203に入れることができる。図10の配置では、環境緩衝系208が室温で固体又は半固体である。例えば、環境緩衝系208は重合化ゲルの形とすることができる。この場合、環境緩衝系208は、環境緩衝系208が隙間207を通して試料ウエル202内に延長しないように、その形状をコンパートメント203内で維持する十分な物理的特性を有する。環境緩衝系208は、シート又はフィルム209で覆われている。シート又はフィルム209は、水及び/又はガス不浸透性又は半浸透性とすることができる。水及び/又はガス不浸透性シート又はフィルムが、水分及び/又は、二酸化炭素及び酸素等の雰囲気ガスの交換を防止し得るのに対し、水及び/又はガス半浸透性シート又はフィルムは、水分及び/又は、二酸化炭素及び酸素等の雰囲気ガスの交換を可能にすることができる。或る実施例では、シート又はフィルム209は、例えばセロハンであるプラスチック材料等のポリマー材料又は二酸化炭素及び酸素等の雰囲気ガスの交換を可能にし又は防止するガス浸透性層から形成することができる。シート又はフィルム209は、コンパートメント203内の環境緩衝系208をシールするように作用させることができる。シート又はフィルム209は、試料ウエル202の開口226全体に延長させることができる。シート又はフィルム209が本来の位置にあるとき、隙間107を通して環境緩衝系208へ/から試料ウエル102内へ/からの雰囲気及びガスの交換が矢印の向きに行われるので、環境緩衝は試料ウエル202を目的とすることができる。試料ウエル202とコンパートメント203間の隙間207は、試料ウエル102内に入れた試料の雰囲気及びガス緩衝のための導管として作用する。シート又はフィルム209及び環境緩衝系208は、組立部品として形成することができる。
図16の実施例を参照すると、マルチウエル器具301は複数の試料ウエル302を有する。各試料ウエル302は、コンパートメント303により実質的に囲繞されている。コンパートメント303は、試料ウエル302を画定する側壁305とコンパートメント303を画定する側壁304との間に形成される。マルチウエル器具301は周壁306を有する。コンパートメント313は、マルチウエル器具301の周壁306とコンパートメント303を画定する側壁304との間に形成される。コンパートメント303は、詳細に上述した環境緩衝系のような環境緩衝系を入れることができる。コンパートメント313に環境緩衝系を収容したとき、該環境緩衝系は実質的にコンパートメント303を囲繞する。コンパートメント303に入れる環境緩衝系は、コンパートメント313に入れる環境緩衝系と異なるものにすることができる。例えば、試料ウエル302に近接するコンパートメント303は水分緩衝系を収容することができ、他方コンパートメント313は熱緩衝系を収容することができる。マルチウエル器具301はマルチウエルプレート又はマルチウエル顕微鏡スライドとすることができる。
以上、本発明をマルチウエルプレート及びマルチウエル顕微鏡スライド等のマルチウエル器具に関連して説明したが、前記コンパートメント−ウエル構造は単一ウエル器具についても構成することができる。
本発明は、添付図面を参照して上述した実施例に限定されるものでなく、その構成及び詳細において様々に変化させることができる。
Claims (58)
- 複数の試料ウエルからなるマルチウエル器具であって、それぞれに少なくとも1つのウエルを囲繞する複数のコンパートメントを有することを特徴とするマルチウエル器具。
- 前記コンパートメントがコンパートメント壁手段によって画定されている請求項1に記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメントが外側コンパートメント壁手段によって画定されている請求項1又は2に記載のマルチウエル器具。
- コンパートメント壁手段が少なくとも1つのウエルに関連している請求項2又は3に記載のマルチウエル器具。
- コンパートメント壁手段が1群のウエルに関連している請求項2又は3に記載のマルチウエル器具。
- 各ウエルが、関連するコンパートメント壁手段を有する請求項2乃至5のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段がウエルを囲繞している請求項6に記載のマルチウエル器具。
- 前記ウエルがウエル壁手段によって画定され、かつ前記コンパートメントが前記コンパートメント壁手段と前記ウエル壁手段との間に画定される請求項2乃至7のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 前記ウエル壁手段が前記コンパートメント壁手段より短い請求項8に記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段が多角形体からなる請求項2乃至9のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段が円筒形体からなる請求項2乃至9のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメントが同じ寸法である請求項1乃至11のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメントが異なる寸法からなる請求項1乃至11のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメントが同じ形状である請求項1乃至13のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメントが異なる形状からなる請求項1乃至13のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 前記マルチウエル器具がフレームを有し、前記コンパートメント壁手段が前記フレームから延出している請求項2乃至15のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段が前記ウエルより上方に突出している請求項2乃至16のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 少なくとも1つのコンパートメントがリッドを有する請求項1乃至18のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段が前記リッドに接している請求項18に記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段が前記リッドと気密なシールを形成している請求項18又は19に記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段が前記リッドから延出している請求項18に記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段が前記リッドと一体である請求項21に記載のマルチウエル器具。
- 中間壁手段がウエル壁手段に合わせて位置するように前記リッドから延出する請求項21又は22に記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段が熱伝導性材料から形成されている請求項2乃至23のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段が、ステンレス鋼又はアルミニウムのような金属から形成されている請求項24に記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段が非熱伝導性材料から形成されている請求項2乃至23のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段が、ポリスチレン、ポリプロピレン又はポリテンのようなプラスチック材料から形成されている請求項26に記載のマルチウエル器具。
- 前記コンパートメント壁手段が暗色材料からなる請求項2乃至27のいずれかに記載のマルチウエル器具。
- コンパートメントによって囲繞された試料ウエルを有する、試料を入れるための器具。
- 前記コンパートメントがコンパートメント壁手段によって画定されている請求項29に記載の器具。
- 前記コンパートメント壁手段が多角形状を有する請求項30に記載の器具。
- 前記コンパートメント壁手段が円筒形体からなる請求項30に記載の器具。
- 前記器具がフレームを有し、前記コンパートメント壁手段が前記フレームから延出している請求項29乃至32のいずれかに記載の器具。
- リッドを有する請求項29乃至33のいずれかに記載の器具。
- 前記コンパートメント壁手段が前記リッドから延出している請求項34に記載の器具。
- 前記コンパートメント壁手段が前記リッドと一体である請求項35に記載の器具。
- 中間壁手段がウエル壁手段に合わせて位置するように前記リッドから延出する請求項35又は36に記載の器具。
- 1つ又は複数のコンパートメントが環境緩衝系を収容する請求項1乃至37のいずれかに記載の器具。
- 前記環境緩衝系が、水分、湿度、温度若しくは雰囲気ガスの1つ又は複数のレベルの変動を最小にする請求項38に記載の器具。
- 前記環境緩衝系が液体の形をなす請求項38又は39に記載の器具。
- 前記環境緩衝系がマトリックスの形をなす請求項37又は39に記載の器具。
- 前記環境緩衝系が室温で固体又は半固体である請求項41に記載の器具。
- 前記環境緩衝系がゲル状材料からなる請求項41又は42に記載の器具。
- 前記環境緩衝系が天然ゲル状材料からなる請求項43に記載の器具。
- 前記環境緩衝系が合成ゲル状材料からなる請求項43に記載の器具。
- 前記環境緩衝系が半合成ゲル状材料からなる請求項43に記載の器具。
- 前記ゲル状材料がポリマーである請求項43乃至46のいずれかに記載の器具。
- 前記ゲル状材料が、寒天、アガロース、アクリルアミド及びゼラチンからなる群から選択される1種又は2種以上からなる請求項43乃至47のいずれかに記載の器具。
- 前記ゲル状材料が水性である請求項43乃至48のいずれかに記載の器具。
- 前記環境緩衝系が、脱酸素剤、発熱化合物、吸熱化合物、乾燥剤、pH指示薬、染料及び抗菌剤からなる群から選択した1種又は2種以上の添加物を有する請求項38乃至49のいずれかに記載の器具。
- 前記環境緩衝系が染料を含む請求項38乃至50のいずれかに記載の器具。
- 前記染料により前記環境緩衝系に暗色が付与される請求項51に記載の器具。
- 複数のコンパートメントが同じ環境緩衝系を収容する請求項38乃至52のいずれかに記載の器具。
- 複数のコンパートメントが異なる環境緩衝系を収容する請求項38乃至52のいずれかに記載の器具。
- 加熱手段を有する請求項1乃至54のいずれかに記載の器具。
- 前記加熱手段が電気加熱手段である請求項55に記載の器具。
- 前記加熱手段がコンパートメント内に配置される請求項55又は56に記載の器具。
- マルチウエル器具内の個々のウエルを囲繞する外側スリーブ、カラー又は容器。
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