JP2002357311A - 燃焼式除害装置 - Google Patents

燃焼式除害装置

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JP2002357311A
JP2002357311A JP2001164366A JP2001164366A JP2002357311A JP 2002357311 A JP2002357311 A JP 2002357311A JP 2001164366 A JP2001164366 A JP 2001164366A JP 2001164366 A JP2001164366 A JP 2001164366A JP 2002357311 A JP2002357311 A JP 2002357311A
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JP
Japan
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combustion
measuring
gas
flow rate
exhaust gas
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Application number
JP2001164366A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Mangyo
大貴 万行
Yoshiaki Sugimori
由章 杉森
Osayasu Tomita
修康 富田
Shuichi Koseki
修一 小関
Akiko Nakajima
晶子 中島
Hiroyuki Ono
宏之 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼式除害装置における測定温度等に異常が
発生した場合でも迅速に対応することができ、時間的、
金銭的なロスを最小限に抑えることができる燃焼式除害
装置を提供する。 【解決手段】 被処理ガスの有害成分濃度、流量、圧力
を測定する手段と、燃料及び助燃ガスの流量を測定する
手段と、燃焼筒内の火炎から発せられる紫外線量、圧
力、温度を測定する手段と、冷却流体の流量、圧力を測
定する手段と、排出ガスの有害成分濃度、流量、圧力、
温度を測定する手段と、各測定測定値を記憶する手段
と、各測定値を各設定値と比較する手段と、各測定値に
異常が認められたときにあらかじめ設定されたメールア
ドレスに向けて測定値異常情報を含む電子メールを送信
する手段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼式除害装置に
関し、詳しくは、半導体製造工程や液晶製造工程で使用
されるシラン、アンモニア、亜酸化窒素、その他の各種
特殊材料ガスのような有害物質、また、人体への毒性は
明確ではないが、地球温暖化等の環境に対して悪影響を
及ぼす四フッ化メタン、六フッ化エタン、両者の特性を
有する三フッ化窒素等を含む排ガスを除害処理するため
の燃焼式除害装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体工業プロセス、例えば、半導体製
造装置やLCD製造装置から排出される排ガス中には、
毒性ガス、腐食性ガス、可燃性ガス、地球環境に悪影響
を及ぼす不燃性ガスや支燃性ガス等の有害成分が含まれ
ているため、これらの有害成分の除害(無害化)処理を
行ってから排ガスを排出する必要がある。このような、
排ガスの除害を行うための装置の一つとして、燃焼式除
害装置が知られている。
【0003】この燃焼式除害装置は、燃焼筒内に導入さ
れた排ガス中に含まれる各種有害成分を、燃焼筒内でメ
インバーナーの火炎によって燃焼させたり、熱分解させ
たりして除害処理を行うもので、例えば、特開平10−
110926号公報等に各種形状のものが開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような燃焼式除害
装置は、燃焼火炎との直接接触によって排ガスを処理し
ているため、装置にトラブルが発生した場合や、通常よ
り除害能力が低下した場合には、迅速かつ安全に対処す
る必要がある。
【0005】今までは、燃焼式除害装置を運転する担当
者が現場で運転状態を管理しているが、燃焼式除害装置
の運転状況を常時把握していることは大変困難であり、
装置から発せられる警報等を察知して初めて対策を打つ
というのが現状である。燃焼式除害装置には、フェイル
セーフ機能や、フールプルーフ機能といった安全に装置
を停止させる機能が設置されているため、火災等の災害
が発生することはないが、トラブルの原因追及のために
大幅なタイムロスを生じる可能性があり、その間、半導
体製造装置等の運転を停止させざるを得ない状況に陥る
と、莫大な損失を被るおそれもある。
【0006】そこで本発明は、燃焼式除害装置における
測定温度等に異常が発生した場合でも迅速に対応するこ
とができ、時間的、金銭的なロスを最小限に抑えること
ができる燃焼式除害装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の燃焼式除害装置は、燃焼筒内に導入した被
処理ガス中の有害成分を燃焼火炎で燃焼又は熱分解させ
て除害処理を行う燃焼式除害装置において、前記燃焼筒
内の火炎の状態を検知する紫外線量測定手段と、前記燃
焼筒に導入される被処理ガス中の有害成分濃度を測定す
る入口濃度測定手段と、該被処理ガスの流量を測定する
被処理ガス流量測定手段と、該被処理ガスの圧力を測定
する被処理ガス圧力測定手段と、燃焼用火炎を形成する
燃料及び助燃ガスの流量を測定する燃料流量測定手段及
び助燃ガス流量測定手段と、燃焼筒内の圧力を測定する
燃焼筒圧力測定手段と、燃焼筒内の温度を測定する燃焼
筒温度測定手段と、燃焼筒から排出された燃焼排ガスを
冷却するための冷却空気や冷却水のような冷却流体の流
量を測定する冷却流体流量測定手段と、該冷却流体の取
込圧力を測定する冷却流体圧力測定手段と、燃焼排ガス
と冷却流体とが混合した排出ガス中の有害成分濃度を測
定する出口濃度測定手段と、該排出ガスの流量を測定す
る排出ガス流量測定手段と、該排出ガスの圧力を測定す
る排出ガス圧力測定手段と、該排出ガスの温度を測定す
る排出ガス温度測定手段と、各測定手段で測定した測定
値を記憶する記憶手段と、各測定手段で測定した測定値
をあらかじめ設定された各設定値と比較する比較手段
と、該比較手段で比較した各測定値が各設定値から外れ
たときに、あらかじめ設定されたメールアドレスに向け
て測定値異常情報を含む電子メールを送信する通信手段
を備えていることを特徴としている。
【0008】さらに、前記記憶手段は、各測定値を所定
時間間隔で経時的に記憶し、前記通信手段は、前記電子
メールの送信時に、記憶手段に記憶されている過去の測
定値を読込んで前記測定値異常情報と共に送信すること
を特徴としている。
【0009】また、前記被処理ガスの導入経路、燃料の
導入経路、助燃ガスの導入経路、冷却流体の導入経路に
それぞれ設けられている各導入弁の開閉を制御する弁制
御部を有し、前記記憶手段は、該弁制御部からの信号に
よって弁の開閉状態を記憶し、前記通信手段は、前記電
子メールの送信時に、記憶手段に記憶されている過去の
弁開閉状態を読込んで前記測定値異常情報と共に送信す
ることを特徴としている。
【0010】さらに、前記通信手段は、特定の送信者か
ら送信された電子メールを受信したときに、該電子メー
ルに記載された弁の開閉情報を前記弁制御部に伝達し、
該弁制御部は、通信手段から伝達された弁の開閉情報に
基づいて弁の開閉を行うことを特徴とし、また、前記通
信手段は、特定の送信者から送信された電子メールを受
信したときに、該電子メールに記載された指示に基づい
て前記記憶手段に記憶されている測定値を電子メールで
返信すること、除害装置管理者のサーバーに定期的に前
記記憶手段に記憶した測定値を送信することを特徴とし
ている。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の燃焼式除害装置の
一形態例を示す配管系統図、図2は燃焼式除害装置に設
けられている制御部の一例を示すブロック図、図3は制
御部の動作例を示すフローチャートである。
【0012】この燃焼式除害装置は、被処理ガス中の有
害成分を燃焼火炎により燃焼又は熱分解させる燃焼筒1
1と、該燃焼筒11に火炎形成用の燃料及び助燃ガスを
供給する燃料導入経路12及び助燃ガス導入経路13
と、燃焼筒11に有害成分を含む被処理ガスを導入する
被処理ガス導入経路14と、燃焼筒から排出される高温
の燃焼排ガスを冷却及び希釈するための冷却流体、例え
ば冷却空気を導入する冷却流体導入経路15と、燃焼排
ガスと冷却流体である冷却空気とが混合した排出ガスを
導出するための排出ガス導出経路16とを備えている。
【0013】また、燃料導入経路12には燃料導入弁1
2Vを介して燃料供給源12Sが、助燃ガス導入経路1
3には助燃ガス導入弁13Vを介して助燃ガス供給源1
3Sが、被処理ガス導入経路14には被処理ガス導入弁
14Vを介して半導体製造装置やLCD製造装置等の被
処理ガス発生源14Sが、冷却流体導入経路15には冷
却流体導入弁15Vを介して冷却流体取入口15Sがそ
れぞれ設けられ、排出ガス導出経路16には排出ガスを
吸引排気するための排気ブロワー16Bが設けられてい
る。
【0014】さらに、前記燃焼筒11には、紫外線量測
定手段11U、燃焼筒圧力測定手段11P及び燃焼筒温
度測定手段11Tが、燃料導入経路12には燃料流量測
定手段12Fが、助燃ガス導入経路13には助燃ガス流
量測定手段13Fが、被処理ガス導入経路14には被処
理ガス中の有害成分濃度を測定する入口濃度測定手段1
4D、被処理ガス流量測定手段14F及び被処理ガス圧
力測定手段14Pが、冷却流体導入経路15には冷却流
体流量測定手段15F及び冷却流体圧力測定手段15P
が、排出ガス導出経路16には排出ガス中の有害成分濃
度を測定する出口濃度測定手段16D、排出ガス流量測
定手段16F、排出ガス圧力測定手段16P及び排出ガ
ス温度測定手段16Tがそれぞれ設けられている。
【0015】なお、燃焼火炎発生部が、メインバーナー
とパイロットバーナーとを有している場合、前記燃料導
入経路12及び助燃ガス導入経路13は、各バーナー毎
にそれぞれ2系統が設けられる。
【0016】このような機器構成を有する燃焼式除害装
置には、図2に示すような制御装置20が設けられてい
る。この制御装置20には、あらかじめ設定された各種
手順に基づいて作動する制御部21を中心として、前述
の紫外線量測定手段(火炎センサー:ウルトラビジョ
ン)22、各圧力測定手段(圧力計)23、各温度測定
手段(温度計)24、各流量測定手段(流量計)25、
各濃度測定手段(分析計)26の各測定値を装置運転情
報として取込むとともに、各導入弁の開閉を制御する弁
制御部27との間で弁開閉情報の授受を行うデータ入出
力部(I/O)28と、取込んだ各種測定値等を記憶す
るとともに、各種設定値や情報、シーケンス等を記憶し
た記憶部29と、各種測定値等を表示する表示部30
と、設定値等を入力する入力部31と、各種時間情報を
設定するタイマー32と、電子メール等の情報を送受信
する通信手段33とを備えている。
【0017】比較手段を含む制御部21は、例えば図3
に示すように、ステップ41〜45で、紫外線量、圧
力、温度、流量、濃度をあらかじめ設定された各設定値
と、I/O28を介して取込んだ各測定値とを比較し、
ステップ46でこれらに異常が無いと判断したときに
は、ステップ47で表示部30に正常な運転状態である
ことを表示するとともに、ステップ48で各測定値をハ
ードディスク等の記憶部29に運転データとして記憶す
る。この各測定値の比較処理は、タイマー32に設定さ
れた所定の時間間隔、例えば1分間隔で行われる。
【0018】ステップ41〜45で紫外線量、圧力、温
度、流量、濃度に異常が認められた場合は、各ステップ
から異常検出ステップ51〜55にそれぞれ進み、各変
数U(紫外線量)、P(圧力)、T(温度)、F(流
量)、D(濃度)に異常状態を示す符号「X」を代入
し、ステップ46でこれらの変数のひとつにでも「X」
が代入されているとき、すなわち、装置の運転状態に異
常がある場合は、ステップ56に進んで表示部30に異
常状態を表示するとともに、ステップ57において、通
信手段33に各測定値等の所定のデータを送り、あらか
じめ設定されたメールアドレスに向けて測定値異常情報
を含む電子メールを送信する。
【0019】この電子メールには、この燃焼式除害装置
に設定された固有の名称(ID)、異常発生時間、異常
内容、異常発生前の各測定値の状態、弁の開閉状態等が
含まれており、さらに、装置設置場所、保守担当者(会
社)、保守履歴、異常発生履歴のような燃焼式除害装置
に関する各種情報を含めることができる。このとき、異
常の内容によっては、燃焼式除害装置の運転をバックア
ップ設備に切替えたり、さらには、半導体製造装置の運
転までも停止させるようなインターロック機能を制御装
置20に組み込んでおくことができ、この場合は、これ
らの情報を含めた電子メールが送信されることになる。
また、必要に応じてポケットベル(登録商標)にも異常
発生情報を送信するようにしてもよい。
【0020】なお、記憶部29に記憶するデータは、1
時間経過までは測定時間間隔である1分ごと、その後3
時間経過までは一部のデータを削除して5分ごと、6時
間経過までは10分ごとというように、正常運転が継続
しているときには、中間のデータを適当に削除して記憶
することにより、記憶容量を節約することができ、デー
タの送信や確認も容易に行うことが可能となる。
【0021】前記電子メールの送信先アドレスは、この
燃焼式除害装置の管理者や管理会社、運転に詳しい技術
者、保守担当の技術者や会社、燃焼式除害装置を含む半
導体製造設備全体の管理者や管理担当部門等であって、
装置規模や有害成分の種類、バックアップ設備の状況等
によって適当な送信先を設定しておくことができ、ま
た、異常内容によって送信先を選択するように設定する
こともできる。
【0022】さらに、この電子メールの送信先は、各会
社内のパソコンだけでなく、携帯端末、携帯電話、PH
Sも対象とすることができ、一人の技術者が複数のメー
ルアドレスを保有している場合には、それぞれに同じ内
容を送信することができ、携帯電話のような表示画面の
小さな送信先には、異常情報の概要のみを送信するよう
に設定することもできる。また、異常の内容に応じて文
字の色や大きさ、書体を変えたり、背景を変えたり、音
声を付加したりすることもできる。
【0023】このようにして燃焼式除害装置の制御装置
20から送信された電子メールは、インターネット回線
を通り、サーバ61を介して装置管理者のパソコン62
と共に、該装置管理者や保守部門の担当者が保有する携
帯端末63に送られ、保守担当者は、受信した電子メー
ルの内容に基づいて最適な措置を講じることになる。こ
のとき、装置管理者や保守担当者が受信した場合に、開
封メッセージを制御装置20に送信するように設定して
おき、制御装置20の表示部30に開封メッセージを表
示させることにより、異常情報が装置管理者や保守担当
者に伝達されたことを確実に知ることができる。
【0024】パソコン62は、電子メールの送受信やサ
ーバ61へのアクセスを行うモデムやLAN等の通信部
64、各種情報を記憶するハードディスク等の記憶部6
5、各種情報を表示するディスプレイ等の表示部66、
各種入力や選択を行うキーボードやマウス等の入力部6
7を有する制御部68を備えるものであって、各種情報
の読み取り、表示、記憶、入力及び送受信ができるよう
に形成されている。
【0025】また、サーバ61やパソコン62には、必
要に応じて各燃焼式除害装置に関する情報を登録してお
くことができる、例えば、前記燃焼式除害装置のIDに
対応する装置名、設置場所、設置時期、対象とするガス
の組成及び有害ガスの種類や濃度、燃料及び助燃ガスの
種類、保守担当部門(自社の支店、営業所、あるいは、
保守代行を行う会社、支店、営業所等)及び担当責任
者、過去の補修履歴、異常発生履歴等の燃焼式除害装置
に関する情報の他、発生した異常に対する対応策や、他
に設置した同様の燃焼式除害装置で発生した異常情報の
検索機能までも組み込んでおくことができる。
【0026】サーバ61にこれらの各種情報を登録して
おくことにより、特定のパソコン62や携帯端末63以
外のパソコンや携帯端末からも、任意にサーバ61にア
クセスすることによってこれらの情報を引き出すことが
可能となる。また、パソコン等から電子メールでサーバ
61や制御装置20に問い合わせることにより、サーバ
61や制御装置20から必要な情報を電子メールで受け
取るようにすることもでき、例えば特定の時期の温度変
化や圧力変化を簡単に知ることができる。そして、燃焼
筒11の火炎状態の変化や温度変化、圧力変化等を定期
的に確認することにより、異常事態の発生を未然に防止
することも可能であり、必要に応じて保守担当者の携帯
端末63に連絡して点検や整備を指示することもでき
る。なお、これらの情報の閲覧に対しては、パスワード
等の保護対策を施しておく。
【0027】また、パソコン62と携帯端末63との間
の通信もサーバ61を介して可能に形成されており、例
えば、発生した異常情報に対して特別な修理や補修等が
必要なときなど、装置製造会社の技術担当者等からパソ
コン62を介して保守部門の保守担当者等の携帯端末6
3に宛てて、その旨を通知することができ、燃焼式除害
装置の異常発生に対して適切な修理や補修を確実に行う
ことができる。また、現場での詳細な情報を保守担当者
の携帯端末63から技術担当者のパソコン62に送信し
て指示を仰ぐこともできる。
【0028】さらに、パソコン62においては、制御装
置20を介して燃焼式除害装置の運転状態を常時監視す
ることもでき、該パソコン62から制御装置20を介し
て弁制御部26に導入弁の開閉等の支持を与えることも
できる。すなわち、装置製造会社の技術担当者等が、自
社や自宅等で燃焼式除害装置の運転状態を管理すること
が可能となり、燃焼式除害装置が深刻なトラブルに陥る
前に対策を打つことができる。また、万一燃焼式除害装
置が停止するようなトラブルに陥った場合でも、迅速か
つ安全な対応が可能となる。さらに、燃焼式除害装置の
使用者に対して的確な情報を伝えることができる。
【0029】加えて、燃焼式除害装置における異常現象
と、その発生原因や異常解消策とを関連付けて任意に検
索可能な状態にしておくことにより、使用者側において
も、異常発生時の原因究明や対応を迅速かつ確実に行う
ことができる(トラブルシューティング)。
【0030】このように形成することにより、通常の運
転状態において、例えば、排出ガス温度測定手段16T
の測定温度が上昇し始めたときには、この温度上昇情報
が制御装置20から保守担当者や技術者のパソコン62
や携帯端末63に通知され、保守担当者等は、排出ガス
の温度が上昇したことを即座に知ることができる。例え
ば通常運転時の排出ガス基準温度が85℃で、上限温度
が120℃の場合、測定温度が90℃を超えた付近で温
度上昇情報を通知するように設定しておくことにより、
上限温度に達する前、すなわち、排出ガスの温度が上限
温度に達して安全装置の作用で装置の運転が中断される
前に対応策を打つことが可能となる。
【0031】ここで、排出ガスの温度が上昇する原因と
しては、排気ブロワー16Bが作動していない。メ
インバーナーの燃料や助燃ガスの流量が適切ではない。
パイロットバーナーの燃料や助燃ガスの流量が適切で
はない。冷却流体導入弁15Vの開度が適切ではな
い。冷却流体取入口15Sが異物で塞がれている。
排出ガス温度測定手段16Tの温度検出部、例えば熱電
対が燃焼生成物等で汚れている。などが考えられる。
【0032】これらの原因の中で、の温度検出部の汚
れ以外は、各測定データを確認することによって異常原
因を推定することが可能である。すなわち、排気ブロ
ワー16Bが作動していない場合は、排出ガス導出経路
16における流量や圧力が変化するので、排出ガス流量
測定手段16Fの測定値や排出ガス圧力測定手段16P
の測定値を確認することによって排気ブロワー16Bの
状態を確認できる。
【0033】この場合、パソコン62等から制御装置2
0に排気ブロワー16Bを作動させる指示を送ることに
よって排気ブロワー16Bが作動し、排出ガスの温度が
下がり始めればパソコン62等からの遠隔操作で異常を
解消できたことになる。
【0034】また、制御装置20の表示部30に排気ブ
ロワー16Bを点検して貰う旨の依頼を表示し、使用者
側で排気ブロワー16Bを点検して作動させて貰うよう
にしてもよい。このような対応で排気ブロワー16Bが
正常に作動しなかった場合は、排気ブロワー16B自体
が故障していることも考えられるので、使用者側での修
理や予備のブロワーへの交換が可能かを問い合わせ、対
応不可能な場合は、保守担当者が出向いて排気ブロワー
16Bを修理したり、交換したりするといった対応をと
ることになる。
【0035】また、のメインバーナーの燃料や助燃ガ
スの流量が適切ではない場合や、のパイロットバーナ
ーの燃料や助燃ガスの流量が適切ではない場合も、燃料
流量測定手段12Fや助燃ガス流量測定手段13Fの測
定データを確認することで異常原因を直ちに知ることが
できるので、燃料導入弁12Vや助燃ガス導入弁13V
を遠隔操作によりあるいは指示により調節することで異
常を解消できる。
【0036】同様に、冷却流体導入弁15Vの開度が
適切ではない場合も、冷却流体流量測定手段15Fや冷
却流体圧力測定手段15Pの測定データで確認できるの
で、冷却流体導入弁15Vの開度を遠隔操作によりある
いは指示により調節すればよいが、冷却流体導入弁15
Vを調節しても解消されない場合、冷却流体導入弁15
Vが既に全開になっている場合は、の冷却流体取入口
15Sが異物で塞がれていることが考えられるので、制
御装置20の表示部30に冷却流体取入口15Sを点検
するという表示を行い、使用者側で対応して貰えばよ
い。
【0037】各測定手段で測定した圧力や流量のデータ
に異常が無いときには、の温度検出部の汚れが考えら
れるので、表示部30に温度検出部を点検して貰う依頼
表示を行うようにする。
【0038】いずれの場合でも、異常発生原因をある程
度想定できるので、保守担当者が出向いて機器の修理や
交換を行う際にも、必要な部品等をあらかじめ用意して
から出向くことにより、修理や交換を確実に、かつ、短
時間で行うことができ、金銭的、時間的なロスを大幅に
削減することができる。
【0039】従来は、装置から排出ガスの温度が上限温
度の120℃に達したときに発せられる警報で使用者側
の担当者が異常発生を知り、その後に取扱説明書を参照
したり、保守担当者や担当技術者に電話等で問い合わせ
たりしなければならず、また、保守担当者等も装置の運
転状態を把握できていないので、異常原因の推定や特定
が極めて困難であったが、上述のように、各測定データ
や導入弁の開度等をリアルタイムで確認できることによ
り、異常に対する対応を、容易、迅速かつ確実に行うこ
とが可能となる。
【0040】したがって、フェイルセーフ機能等によっ
て燃焼式除害装置が自動停止する前に対応することが可
能となり、半導体製造装置等の運転を停止させなければ
ならない事態にまで達することを少なくでき、半導体製
造装置等の運転を停止させる場合であっても、修理等に
要する時間の短縮によって短時間で運転を再開すること
ができる。
【0041】加えて、パソコン62等からの指示のみで
対応が可能な軽微な異常の発生状況を蓄積し、また、制
御装置20の記憶部29やサーバ61に蓄積されている
温度情報、流量情報、圧力情報等を参照することによ
り、半導体製造装置等の運転状況の変化を読み取ること
ができ、この燃焼式除害装置を設置した時点に比べて半
導体製造装置等の稼働率が上昇したことを知ったときに
は、より高性能な燃焼式除害装置への交換を提案するこ
とができ、燃焼式除害装置の販売促進にも寄与すること
ができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の燃焼式除
害装置によれば、装置の異常発生を保守担当者等に迅速
に知らせることができるので、その対応も迅速かつ的確
に行うことができる。さらに、迅速かつ的確な対応によ
って装置の運転停止時間を極力減らすことができ、設備
全体の金銭的、時間的なロスを大幅に削減することがで
きる。また、トラブルシューティング機能を有すること
により安全性も大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 燃焼式除害装置の一形態例を示す配管系統図
である。
【図2】 燃焼式除害装置の制御部の一例を示すブロッ
ク図である。
【図3】 制御部の動作例を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
11…燃焼筒、11P…燃焼筒圧力測定手段、11T…
燃焼筒温度測定手段、11U…紫外線量測定手段、12
…燃料導入経路、12F…燃料流量測定手段、12S…
燃料供給源、12V…燃料導入弁、13…助燃ガス導入
経路、13F…助燃ガス流量測定手段、13S…助燃ガ
ス供給源、13V…助燃ガス導入弁、14…被処理ガス
導入経路、14D…入口濃度測定手段、14F…被処理
ガス流量測定手段、14P…被処理ガス圧力測定手段、
14S…被処理ガス発生源、14V…被処理ガス導入
弁、15…冷却流体導入経路、15F…冷却流体流量測
定手段、15P…冷却流体圧力測定手段、15S…冷却
流体取入口、15V…冷却流体導入弁、16…排出ガス
導出経路、16B…排気ブロワー、16D…出口濃度測
定手段、16F…排出ガス流量測定手段、16P…排出
ガス圧力測定手段、16T…排出ガス温度測定手段、2
0…制御装置、21…制御部、22…火炎センサー、2
3…圧力計、24…温度計、25…流量計、26…分析
計、27…弁制御部、28…データ入出力部、29…記
憶部、30…表示部、31…入力部、32…タイマー、
33…通信手段、61…サーバ、62…パソコン、63
…携帯端末、64…通信部、65…記憶部、66…表示
部、67…入力部、68…制御部
フロントページの続き (72)発明者 富田 修康 東京都港区西新橋1−16−7 日本酸素株 式会社内 (72)発明者 小関 修一 東京都港区西新橋1−16−7 日本酸素株 式会社内 (72)発明者 中島 晶子 東京都港区西新橋1−16−7 日本酸素株 式会社内 (72)発明者 小野 宏之 東京都港区西新橋1−16−7 日本酸素株 式会社内 Fターム(参考) 3K062 AB01 AC19 BA04 BA05 CA01 CB03 CB08 DA01 DA07 DA11 DA21 DB12 3K078 AA06 BA17 BA20 BA29

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼筒内に導入した被処理ガス中の有害
    成分を燃焼火炎で燃焼又は熱分解させて除害処理を行う
    燃焼式除害装置において、前記燃焼筒内の火炎の状態を
    検知する紫外線量測定手段と、前記燃焼筒に導入される
    被処理ガス中の有害成分濃度を測定する入口濃度測定手
    段と、該被処理ガスの流量を測定する被処理ガス流量測
    定手段と、該被処理ガスの圧力を測定する被処理ガス圧
    力測定手段と、燃焼用火炎を形成する燃料及び助燃ガス
    の流量を測定する燃料流量測定手段及び助燃ガス流量測
    定手段と、燃焼筒内の圧力を測定する燃焼筒圧力測定手
    段と、燃焼筒内の温度を測定する燃焼筒温度測定手段
    と、燃焼筒から排出された燃焼排ガスを冷却するための
    冷却流体の流量を測定する冷却流体流量測定手段と、該
    冷却流体の取込圧力を測定する冷却流体圧力測定手段
    と、燃焼排ガスと冷却流体とが混合した排出ガス中の有
    害成分濃度を測定する出口濃度測定手段と、該排出ガス
    の流量を測定する排出ガス流量測定手段と、該排出ガス
    の圧力を測定する排出ガス圧力測定手段と、該排出ガス
    の温度を測定する排出ガス温度測定手段と、各測定手段
    で測定した測定値を記憶する記憶手段と、各測定手段で
    測定した測定値をあらかじめ設定された各設定値と比較
    する比較手段と、該比較手段で比較した各測定値が各設
    定値から外れたときに、あらかじめ設定されたメールア
    ドレスに向けて測定値異常情報を含む電子メールを送信
    する通信手段を備えていることを特徴とする燃焼式除害
    装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段は、各測定値を所定時間間
    隔で経時的に記憶し、前記通信手段は、前記電子メール
    の送信時に、記憶手段に記憶されている過去の測定値を
    読込んで前記測定値異常情報と共に送信することを特徴
    とする請求項1記載の燃焼式除害装置。
  3. 【請求項3】 前記被処理ガスの導入経路、燃料の導入
    経路、助燃ガスの導入経路、冷却流体の導入経路にそれ
    ぞれ設けられている各導入弁の開閉を制御する弁制御部
    を有し、前記記憶手段は、該弁制御部からの信号によっ
    て弁の開閉状態を記憶し、前記通信手段は、前記電子メ
    ールの送信時に、記憶手段に記憶されている過去の弁開
    閉状態を読込んで前記測定値異常情報と共に送信するこ
    とを特徴とする請求項1記載の燃焼式除害装置。
  4. 【請求項4】 前記通信手段は、特定の送信者から送信
    された電子メールを受信したときに、該電子メールに記
    載された弁の開閉情報を前記弁制御部に伝達し、該弁制
    御部は、通信手段から伝達された弁の開閉情報に基づい
    て弁の開閉を行うことを特徴とする請求項3記載の燃焼
    式除害装置。
  5. 【請求項5】 前記通信手段は、特定の送信者から送信
    された電子メールを受信したときに、該電子メールに記
    載された指示に基づいて前記記憶手段に記憶されている
    測定値を電子メールで返信することを特徴とする請求項
    1記載の燃焼式除害装置。
  6. 【請求項6】 前記通信手段は、除害装置管理者のサー
    バーに定期的に前記記憶手段に記憶した測定値を送信す
    ることを特徴とする請求項1記載の燃焼式除害装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015043430A (ja) * 2007-05-25 2015-03-05 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 除害システムの効率的な運転のための方法及び装置
JP2019100572A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 関西電力株式会社 工業炉の遠隔監視システム

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