JP2002356787A - 琺瑯及び琺瑯の製造方法 - Google Patents

琺瑯及び琺瑯の製造方法

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JP2002356787A
JP2002356787A JP2001159427A JP2001159427A JP2002356787A JP 2002356787 A JP2002356787 A JP 2002356787A JP 2001159427 A JP2001159427 A JP 2001159427A JP 2001159427 A JP2001159427 A JP 2001159427A JP 2002356787 A JP2002356787 A JP 2002356787A
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glass
frit
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glaze
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Yukio Takano
幸雄 高野
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Hanwa Horo Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃ガラスをリサイクルしてなる艶消し調の表
面を有する琺瑯、及び該琺瑯の製造方法を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 廃ガラスをフリットと同じ大きさまで粉
砕し(S11)、粉砕した廃ガラス及びフリットをミル
に入れて配合し(S14)、更に粉砕して(S15)微
細なガラス粒を含む釉薬となす。基体となる鋼板生地を
ニッケル溶液に浸漬して(S23)琺瑯用基体となす。
該琺瑯用基体を前記釉薬で被覆して(S31)焼成し
(S32)、琺瑯となす。該琺瑯は、琺瑯膜が、該琺瑯
膜内に均一にガラス粒を含有して、基体に密着してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、艶消し調の表面を
有する琺瑯、及び該琺瑯の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】耐熱部品、又は耐熱容器等として用いら
れる琺瑯は、金属製の基体をガラス質の琺瑯膜で被覆し
てなり、一般に光沢のある表面を有するが、艶消し調の
表面を有する物もある。琺瑯膜には錆止めの効果があ
り、塵埃の付着を軽減し、機械的強度及び美観等を向上
する。琺瑯は、琺瑯引きに適するよう製造された琺瑯用
鋼板を基体とし、粉砕したフリット、添加物及び水を釉
薬として、該釉薬で前記基体を被覆し、適宜の温度で釉
薬を焼成することによって、基体に琺瑯膜を融着してな
る。艶消し調の琺瑯を製造する場合は、融点が前記温度
を超える金属顔料(例えばアルミナ)を釉薬に混入して
製造する。
【0003】フリットは熔融可能な磁性混合物であり、
例えば硼珪酸ガラスにニッケル又はコバルト等の金属酸
化物を含有してなる。フリットは、該フリットが完全に
熔融してガラス化する焼成温度が840℃〜880℃の
高温タイプと、780℃〜840℃の中温タイプと、7
60℃〜780℃の低温タイプとが市販されており、焼
成温度が低いほど基体に対する密着力が高く、低燃費で
あるが、できあがった琺瑯の強度が弱くなる。また、1
種類のフリットを用いてなる琺瑯膜は、基体の伸縮又は
変形等に対する剛性が低い。このため、一般には3種類
のフリットを適宜の割合で混合して用いる。琺瑯膜の組
成の調整及び作業性の向上等のため、添加物として珪
石、粘土及び亜硝酸ソーダ等が用いられる。珪石は物性
がフリットに類似しており、フリットだけでは調整でき
ない組成のバランスを調整する。粘土はフリット及び珪
石等が水中で沈殿することを防止して作業性を向上す
る。亜硝酸ソーダは釉薬を糊状にして更に作業性を向上
する。
【0004】近年、ガラス廃棄物の発生を低減するた
め、ガラス瓶、板ガラス等の廃ガラスが様々な方法でリ
サイクルされている。特開平5−193965号公報で
は、廃ガラスを粉砕して得たガラス粒を陶磁器用の釉薬
を介して互いに加熱融着し、所要の形状に成形して、歩
道の舗装材又は高速道路の吸音・遮音材等に用いるガラ
ス屑集成材の製造方法を開示し、また、特開平9−77
530号公報では、廃ガラス及び鉱物質微粉末の混合粉
体を用いて成形、焼成してなり、コンクリート用骨材又
は路盤材等に用いるガラス質硬化体の製造方法を開示し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、廃ガラ
スを利用して琺瑯を製造する方法は開示されていない。
また、熔融しない廃ガラスには基体に対する密着力がな
く、廃ガラスは高温タイプのフリットの焼成温度より高
い融点を有するため、廃ガラスを熔融して琺瑯を製造す
る場合、例えば粉砕した廃ガラスを用いた釉薬を、従来
の温度を超える温度で焼成して琺瑯膜となすことが要求
され、燃費が悪化する。更に、熔融した廃ガラスから廃
ガラス内の物質が琺瑯膜に溶出した場合、琺瑯の性質、
品質等が劣化することがある。このため、廃ガラスの組
成を詳細に分析し、琺瑯の物性に影響のない廃ガラスを
準備することが要求される。
【0006】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、粒状のガラスを含む琺瑯膜で金属製の基体を被
覆してあることにより、艶消し調の表面を有する耐熱部
品又は耐熱容器等として用いることができる琺瑯を提供
することを目的とする。本発明の他の目的は、フリット
と粉砕したガラスとを混合した釉薬を用いることによ
り、琺瑯膜内に粒状のガラスを含有する琺瑯を製造する
ことができる琺瑯の製造方法を提供することにある。本
発明の他の目的は、フリットと粉砕した廃ガラスとを混
合した釉薬を用いることにより、社会的要請が大きい廃
ガラスのリサイクルに貢献し、更に、材料費を低減する
ことができる琺瑯の製造方法を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、焼成温度840℃以
下のフリットとガラスとを用いて釉薬となすことによ
り、ガラス粒を含有する琺瑯膜で基体を被覆することが
できる琺瑯の製造方法を提供することにある。本発明の
他の目的は、焼成温度780℃以下のフリットとガラス
とを用いて釉薬となすことにより、ガラスの含有率が多
い場合であっても、ガラス粒を含有する琺瑯膜で基体を
被覆することができる琺瑯の製造方法を提供することに
ある。本発明の他の目的は、基体をニッケル溶液に浸漬
し、また、ガラスの含有率に応じて浸漬時間を調整する
ことにより、ガラスの含有率が多い場合であっても、ガ
ラス粒を含有する琺瑯膜で基体を被覆することができる
琺瑯の製造方法を提供することにある。本発明の更に他
の目的は、酸洗後の基体をニッケル溶液に浸漬すること
により、基体表面に付着する酸化ニッケルの量が増大し
て基体とフリットとの密着力を向上する琺瑯の製造方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る琺瑯は、
金属を用いてなる基体をガラス質の琺瑯膜で被覆してな
る琺瑯において、前記琺瑯膜内に粒状のガラスを含有す
ることを特徴とする。第1発明にあっては、光沢を有す
る琺瑯膜が、光を散乱する多数のガラス粒を含有するこ
とによって艶消し調になり、また、ガラス質の琺瑯膜と
ガラス粒とは組成又は性質等が類似しているため、ガラ
ス粒が琺瑯の耐熱性、耐酸性、対アルカリ性、又は耐蝕
性等を低下させることがない。このため、艶消し調の表
面を有する耐熱部品又は耐熱容器等として用いることが
できる。
【0009】第2発明に係る琺瑯の製造方法は、フリッ
ト及び所要の添加物を混合し粉砕して釉薬となし、該釉
薬で、金属を用いてなる基体を被覆し、該基体を被覆し
た釉薬を適宜の温度で焼成してガラス質の琺瑯膜となす
琺瑯の製造方法において、前記フリットと同程度の大き
さまでガラスを粉砕し、該ガラス、前記フリット及び前
記添加物を用いて釉薬となし、前記温度は前記ガラスの
融点未満とすることを特徴とする。第2発明にあって
は、フリット、所要の添加物、及び、粉砕したガラスを
混合して、次いで粉砕して、微細なガラス粒を含有する
釉薬となし、該釉薬を焼成して、基体に融着する琺瑯膜
となす。このとき、ガラスの融点未満の温度で釉薬を焼
成するためガラス粒は熔融せず、また、熔融したフリッ
トがガラス粒を包み込んで、ガラス粒を包み込んだフリ
ットが基体と密着して、該基体をガラス質の琺瑯膜で被
覆するため、琺瑯膜内に粒状のガラスを含有する琺瑯を
製造することができる。
【0010】また、ガラスをフリットと同程度の大きさ
になるまであらかじめ粉砕してあるため、粒度が異なる
ガラス及びフリットを用いて釉薬となして、粒度が不均
一な釉薬となることを防止できる。また、琺瑯膜内のガ
ラス粒は光を乱反射するため、艶消し調の表面を有する
琺瑯を製造することができる。即ち、第1発明に記載の
琺瑯を容易に製造することができる。また、ガラスに含
有される物質が、ガラスの熔融によって琺瑯膜内に溶出
することがないため、前記物質が琺瑯の性質、品質等に
影響することを防止する。また、ガラスとフリットとは
物性が類似しているため、ガラス粒を含有する琺瑯膜の
性質は従来の琺瑯膜の性質と大きく異なることがない。
更に、フリットの焼成温度より高融点であるガラスを、
熔融することなく用いるため、例えば粉砕したガラスを
用いた釉薬を、従来の温度を超える温度で焼成する必要
がなく、燃費は悪化しない。
【0011】第3発明に係る琺瑯の製造方法は、前記ガ
ラスとして廃ガラスを用いることを特徴とする。第3発
明にあっては、廃ガラスを熔融することなく、簡便な方
法で琺瑯として再生することができるため、社会的要請
が大きい廃ガラスのリサイクルに貢献し、更に、材料費
を低減することができる。
【0012】第4発明に係る琺瑯の製造方法は、前記釉
薬中の前記ガラスの含有率が低い場合、前記フリットと
して焼成温度が840℃以下のフリットを用いることを
特徴とする。第4発明にあっては、ガラス粒には基体に
対する密着力がないため、基体に対する密着力が低い高
温タイプのフリットは用いず、該密着力が高い低温タイ
プ及び中温タイプのフリットを用いて、熔融したフリッ
トがガラス粒を包み込んで、ガラス粒を包み込んだフリ
ットが基体と密着するため、ガラス粒を含有する琺瑯膜
で基体を被覆することができる。
【0013】第5発明に係る琺瑯の製造方法は、前記釉
薬中の前記ガラスの含有率が高い場合、前記フリットと
して焼成温度が780℃以下のフリットを用い、前記釉
薬に、ニッケル、コバルト、又はアンチモンを用いてな
る添加剤を混合することを特徴とする。第5発明にあっ
ては、基体に対する密着力が最も高い低温タイプのフリ
ットを用いて、熔融したフリットがガラス粒を包み込ん
で、ガラス粒を包み込んだフリットが基体と密着し、ま
た、ニッケル、コバルト、又はアンチモンを用いてなる
添加剤は基体と琺瑯膜との密着力を向上するため、ガラ
スの含有率が多い場合であっても、ガラス粒を含有する
琺瑯膜で基体を被覆することができる。
【0014】第6発明に係る琺瑯の製造方法は、前記基
体をニッケル溶液に浸漬して、前記基体の表面に酸化ニ
ッケル層を形成し、前記含有率に応じて、前記基体を前
記ニッケル溶液に浸漬する時間を調整することを特徴と
する。第6発明にあっては、フリットとの密着力が低い
基体の金属をニッケル溶液中に溶出し、フリットと基体
との密着力を向上する酸化ニッケルの層を基体表面に形
成することができ、また、ニッケル溶液に浸漬する時間
を長くすることによって、基体表面に付着する酸化ニッ
ケルの量を増大するため、ガラスの含有率が多い場合で
あっても、ガラス粒を含有する琺瑯膜で基体を被覆する
ことができる。
【0015】第7発明に係る琺瑯の製造方法は、前記基
体を酸洗し、次いで、前記ニッケル溶液に浸漬すること
を特徴とする。第7発明にあっては、基体の表面が酸に
よって腐蝕されて表面積が増大するため、基体表面に付
着する酸化ニッケルの量が増大して基体とフリットとの
密着力を向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて詳述する。 実施の形態 1.図1は、従来及び本発明の琺瑯を製造
する場合に用いられる釉薬の材料の割合を示す棒グラフ
である。従来の琺瑯に用いられる釉薬(従来)は、該釉
薬の材料全体の重量を120とした場合、例えばフリッ
トが100、添加物が20の割合であり、フリットは、
低温タイプ(焼成温度780℃)のフリットと中温タイ
プ(焼成温度820℃)のフリットと高温タイプ(焼成
温度860℃)のフリットとが夫々約33ずつである。
このとき、釉薬を焼成する温度は830℃である。
【0017】本実施の形態に係る琺瑯に用いられる釉薬
(実施例1)は、フリット及び廃ガラスが100、添加
物が20の割合であり、フリット及び廃ガラスは、低温
タイプのフリットと中温タイプのフリットと廃ガラスと
が夫々約33ずつである。このとき、釉薬は830℃で
焼成する。即ち、本実施の形態の琺瑯は、従来の琺瑯を
製造する場合に用いられる高温タイプのフリットの代替
のようにして廃ガラスを用いることによって製造する。
【0018】図2は、本発明の実施の形態1に係る琺瑯
の製造工程を示すフローチャートである。フリットは、
硼珪酸ガラスを用い、ニッケル又はコバルト等の金属酸
化物を含有させて5mm×5mm×t1mm程度の粒状にして
なる市販の中温タイプ及び低温タイプのフリットを用い
る。廃ガラスは、例えばガラス回収業者から無色透明の
廃瓶を入手して用いる。該廃瓶の融点は1200℃であ
る。添加物は、珪石、粘土、及び亜硝酸ソーダ等を用い
る。
【0019】入手した廃ガラスを5mm×5mm程度のカレ
ット状に粉砕し(S11)、水に浸漬して洗浄し(S1
2)、ふるいに掛けて、過度に大きなカレット及び異物
等を除去する(S13)。粉砕した廃ガラス、フリッ
ト、添加物、及び水をミルに入れて配合し(S14)、
13±2g/200メッシュ/50ccの粒度に粉砕す
る(S15)。ふるいに掛けて前記粒度より大きい物質
を除去し(S16)、更に前記添加物を用いて微妙なバ
ランスを調整して(S17)、釉薬となす。該釉薬中の
廃ガラスは、微細なガラス粒となっている。
【0020】基体となる鋼板生地は、例えば脱炭鋼板を
業者から入手し、脱脂して油脂性の汚れを除去し(S2
1)、水洗いして清浄にして(S22)、70℃の1.
5%硫酸ニッケルに3〜4分浸漬(ニッケル浴)して基
体に酸化ニッケルの層を形成することによって基体にニ
ッケル鍍金を施し(S23)、ニッケル鍍金した基体を
水洗いして余分な硫酸ニッケルを除去し(S24)、酸
性の基体表面をアルカリで中和して(S25)乾燥し
(S26)、琺瑯用基体となす。該琺瑯用基体に、手掛
けで前記釉薬を施して(S31)、830℃で釉薬を焼
成して(S32)、琺瑯となす。なお、S31で、琺瑯
用基体に釉薬をスプレーで吹き付けて施釉するときは、
S15における粉砕の粒度を3±2g/200メッシュ
/100ccとする。また、琺瑯表面の仕上がりの滑ら
かさを向上するために、更に粒度を小さくしても良い。
【0021】以上のような琺瑯の製造方法を用いる場
合、焼成温度が廃ガラスの融点未満であるため廃ガラス
は熔融せず、そのためガラスに含有される物質が、ガラ
スの熔融によって琺瑯膜内に溶出せず、熔融した低温タ
イプ及び中温タイプのフリットが粒状の廃ガラス粒を包
み込んで、廃ガラスを包み込んだフリットが基体と密着
し、また、基体を硫酸ニッケル溶液に浸漬して基体表面
の鉄を溶液中に溶出して、酸化ニッケルの層を基体表面
に形成することによって、前記酸化ニッケルが基体とフ
リットとの密着力を向上するため、琺瑯膜内に粒状の廃
ガラスを含有する琺瑯を製造することができる。更に、
高温タイプのフリットの代わりに廃ガラスを用いること
によって、従来より材料費を低減することができる。
【0022】なお、廃ガラスの組成が不明である場合
は、あらかじめ廃ガラスの成分分析を行ない、有害な物
質(例えばガラスの着色に用いられている鉛又は六価ク
ロム等の金属)が含まれている廃ガラスを排除しておく
ことが好ましい。又は、例えばガラス回収業者から廃ガ
ラスを購入する際、あらかじめ有害な物質が含まれてい
ない廃ガラスの種類(飲料用の無色透明の瓶、ニッケル
若しくは鉄等の金属で着色された瓶、又は蛍光灯等)を
指定して入手することが好ましい。この場合、廃ガラス
の粉砕又は加熱によって前記物質がガラス内部から排出
され、釉薬又は琺瑯膜に混入して琺瑯の性質、品質等を
劣化させることを防止できる。また、ガラス回収業者か
ら廃ガラスを購入する際、あらかじめ所要の粒度のカレ
ット状に粉砕した廃ガラスを入手しても良い。この場
合、廃ガラスの粉砕の工程(図2のS11)を省略でき
る。
【0023】また、本実施の形態の製造方法で製造され
た琺瑯は3分艶消し(7分艶)の表面を有するが、釉薬
を焼成する温度を高温化することによって、艶消しの度
合を下げることができる。また、前記琺瑯に一般の上釉
薬を施して焼成した場合も、艶消しの度合を下げること
ができる。また、フリット及び廃ガラス100に対し、
廃ガラスの割合が33未満であっても良い。例えば低温
タイプのフリット40、中温タイプのフリット40、及
び廃ガラス20、又は低温タイプのフリット40、中温
タイプのフリット40、高温タイプのフリット10、及
び廃ガラス10である。この場合、廃ガラスの含有率が
下がるため、艶消しの度合を下げることができる。ま
た、廃ガラスによる密着力の低下が小さいため、基体の
ニッケル浴の工程(図2のS23〜S25)を省略する
ことができる。
【0024】図3は、本発明の実施の形態1に係る琺瑯
の模式的縦断面図である。図中1は基体であり、基体1
の表面に、酸化ニッケルの層(酸化層)2が形成されて
おり、該酸化層2に融着して琺瑯膜3が形成され、該琺
瑯膜3は多数の微細なガラス粒4,4,…を含有してい
る。即ち、ガラス粒4,4,…は琺瑯膜3と酸化層2を
介して基体1に定着している。以上のような琺瑯は、光
沢を有する琺瑯膜3が、光を散乱する多数のガラス粒
4,4,…を含有することによって艶消し調になり、ま
た、ガラス質の琺瑯膜3とガラス粒4,4,…とは組成
又は性質等が類似しているため、ガラス粒4,4,…が
琺瑯の耐熱性、耐酸性、対アルカリ性、又は耐蝕性等を
低下させることがなく、このため、艶消し調の表面を有
する耐熱部品又は耐熱容器等として用いることができ
る。表1は、前記琺瑯の信頼性検査結果である。
【0025】
【表1】
【0026】前記琺瑯を用い、外観、色相、膜厚、密
着、耐熱、ヒートショック、及び耐酸について、夫々抜
き取り検査を行なった。該検査では、外観は、カケ、焼
き切れ、スケ、タマリ、又はゴミ等の著しい欠点がある
か否か、色相は、限度見本との著しい差があるか否か、
膜厚は50〜250μm以内であるか否かを調べた。密
着は、200g鋼球50cm高落下試験を行なった場合
(イ)、素地に至る剥離があるか否か、また、1kg鋼棒
100cm高落下試験を行なった場合(ロ)、琺瑯膜の残
量が70%以上であるか否かを調べた。耐熱は、300
℃15分加熱・徐冷を3回実施し、ヒートショックは、
300℃10分加熱・急冷して、夫々剥離があるか否か
を調べた。耐酸は、クエン酸スポットによる外観の著し
い変化があるか否かを調べた。
【0027】表より、前記琺瑯は外観に著しい欠点がな
く、色相も限度見本と大差なく、膜厚は85〜130μ
mであることがわかる。また、200g鋼球50cm高落
下試験では剥離は生じず、1kg鋼棒100cm高落下試験
では琺瑯膜の残量は90%以上であった。耐熱、ヒート
ショック試験では夫々剥離は生じず、耐酸試験でも外観
に著しい変化がないことがわかる。また、耐酸試験の結
果、本実施の形態の琺瑯は、一般の下釉薬を用いて製造
された琺瑯と略同等の耐酸性(JIS4301 C〜D
クラス程度)であることがわかった。即ち、本実施の形
態の琺瑯に一般の上釉薬を施して焼成した場合、該琺瑯
の耐酸性、耐蝕性を向上し、琺瑯膜内の酸化物が煮沸に
よって溶出することを完全に防止して、前記琺瑯を食器
又は調理器具等として用いることができる。
【0028】実施の形態 2.本実施の形態に係る琺瑯
に用いられる釉薬は、図1の実施例2に示すように、該
釉薬の材料全体の重量を120とした場合、フリット及
び廃ガラスが100、添加物及び密着強化剤が20の割
合である。また、フリット及び廃ガラスは、低温タイプ
のフリットと廃ガラスとが夫々50ずつであり、密着強
化剤は0.5〜1、添加材は19〜19.5である。即
ち、本実施の形態の琺瑯は、従来の琺瑯を製造する場合
に用いられる中高温タイプのフリットの代替のようにし
て廃ガラスを用い、廃ガラスの含有率が増大することに
よる密着力の減少を、低温タイプのフリットの含有率を
増大し、更に、密着強化剤を添加することによって補っ
て製造する。
【0029】図4は、本発明の実施の形態2に係る琺瑯
の製造工程を示すフローチャートである。フリットは、
市販の低温タイプのフリットを用いる。廃ガラスは、無
色透明の廃瓶を用いる。添加物は、珪石、粘土、及び亜
硝酸ソーダ等、並びに、密着強化剤の酸化アンチモンを
用いる。入手した廃ガラスを5mm×5mm程度のカレット
状に粉砕し(S41)、水に浸漬して洗浄し(S4
2)、ふるいに掛けて、過度に大きなカレット及び異物
等を除去する(S43)。粉砕した廃ガラス、フリッ
ト、添加物、及び水をミルに入れて配合し(S44)、
13±2g/200メッシュ/50ccの粒度に粉砕す
る(S45)。ふるいに掛けて前記粒度より大きい物質
を除去し(S46)、更に前記添加物を用いて微妙なバ
ランスを調整して(S47)、釉薬となす。
【0030】基体となる鋼板生地は、脱脂して油脂性の
汚れを除去し(S51)、水洗いして清浄にして(S5
2)、13%〜15%の硫酸に2分浸漬して酸洗し(S
53)、70℃の1.5%硫酸ニッケルに4分〜5分浸
漬(ニッケル浴)して基体にニッケル鍍金を施し(S5
4)、ニッケル鍍金した基体を水洗いして余分な硫酸ニ
ッケルを除去し(S55)、酸性の基体表面をアルカリ
で中和して(S56)乾燥し(S57)、琺瑯用基体と
なす。該琺瑯用基体に前記釉薬を手掛けして(S6
1)、830℃で釉薬を焼成して(S62)、琺瑯とな
す。
【0031】以上のような琺瑯の製造方法を用いる場
合、実施の形態1と同様の効果を得て、更に、廃ガラス
含有率を増大して、艶消しの度合を高め、また、材料費
を低減することができる。また、基体を酸洗して基体の
表面を酸によって腐蝕して表面積が増大し、次いで、基
体を硫酸ニッケル溶液に浸漬して基体表面の鉄を溶液中
に溶出して、酸化ニッケルの層を基体表面に形成するた
め、基体表面に付着する酸化ニッケルの量が増大し、該
酸化ニッケルが基体とフリットとの密着力を向上する。
また、酸化アンチモンが基体とフリットとの密着力を向
上する密着強化剤として作用するため、廃ガラス含有率
の増大による密着力の低下を防止する。なお、酸化アン
チモンの代わりにコバルト又はニッケルを用いても良
く、また、酸化アンチモンとコバルト又はニッケルを併
せて用いても良い。
【0032】図5は、基体のニッケル溶液浸漬時間と琺
瑯膜の密着率との関係を示すグラフである。横軸は、厚
さ0.6(mm)、幅100(mm)、長さ150(mm)の
基体(NKK製の直接1回掛ホーロー用鋼板NKP1
D)を、70℃1.5%硫酸ニッケル溶液に浸漬したと
きの浸漬時間(分)を示している。縦軸は、従来の釉薬
(H44、阪和ホーロー株式会社製の黒色スタンダード
釉薬)と、フリット:廃ガラスが2:1の実施の形態1
の釉薬(G.P.30)と、フリット:廃ガラスが1:
1の釉薬(G.P.50)と、該釉薬に酸化アンチモン
(日本フエロー株式会社製の密着促進添加剤AD29)
を添加した実施の形態2の釉薬(G.P.50+AD)
とを用いて夫々琺瑯を製造するとき、該琺瑯の琺瑯膜と
基体との密着率(%)を示している。密着率は、1kg鋼
棒100cm高落下試験を行なった場合に剥離しなかった
琺瑯膜の割合であり、密着率の最低限度(密着基準)は
70%である。
【0033】図より、H44の琺瑯及びG.P.30の
琺瑯は、基体をニッケル溶液に浸漬しなかった場合であ
っても夫々90%及び80%の密着率を有するが、約3
分浸漬した場合は夫々略100%の密着率を有する。即
ち、基体を3分〜4分浸漬することによって、充分な密
着率が得られることがわかる。G.P.50の琺瑯及び
G.P.50+ADの琺瑯は、基体をニッケル溶液に浸
漬しなかった場合、密着基準を満たさず、G.P.50
の琺瑯は、3分の浸漬を行なった場合であっても80%
の密着率である。G.P.50+ADの琺瑯は、約3分
30秒の浸漬で略100%の密着率を有する。即ち、4
分〜5分の浸漬で充分な密着率が得られることがわか
る。
【0034】図6は、基体のニッケル溶液浸漬時間と酸
化ニッケルの付着量との関係を示すグラフである。横軸
は、基体を70℃1.5%硫酸ニッケル溶液に浸漬した
ときの浸漬時間(分)であり、縦軸は、2分の酸洗を行
ない、次いでニッケル浴を行なった基体と、酸洗を行な
わずにニッケル浴を行なった基体に対するニッケルの付
着量(mg/d m2 )である。図より、ニッケルの付着量
は時間の経過に比例して増大すること、及び、酸洗を行
なった基体は無酸洗の基体より短時間で所要の付着量を
得られることがわかる。また、前記G.P.30の場
合、必要付着量は0〜2(mg/d m2 )であるため、ニ
ッケル溶液に浸漬する時間が3分〜4分のときは、酸洗
を行なうことなく充分な付着量を得られる。前記G.
P.50の場合は6〜8(mg/d m2 )必要であるた
め、ニッケル溶液に浸漬する時間が4分〜5分のとき
は、2分の酸洗を行なって充分な付着量を得る。
【0035】
【発明の効果】本発明の琺瑯によれば、粒状のガラスを
含む琺瑯膜で金属製の基体を被覆してあることにより、
光沢を有する琺瑯膜が、光を散乱する多数のガラス粒を
含有することによって艶消し調になり、また、ガラス質
の琺瑯膜とガラス粒とは組成又は性質等が類似している
ため、ガラス粒が琺瑯の耐熱性、耐酸性、対アルカリ
性、又は耐蝕性等を低下させることがない。このため、
艶消し調の表面を有する耐熱部品又は耐熱容器等として
用いることができる。
【0036】本発明の琺瑯の製造方法によれば、フリッ
トと粉砕したガラスとを混合した釉薬を用いることによ
り、フリット、所要の添加物、及び、粉砕したガラスを
混合して、次いで粉砕して、微細なガラス粒を含有する
釉薬となし、該釉薬を焼成して、基体に融着する琺瑯膜
となす。このとき、ガラスの融点未満の温度で釉薬を焼
成するためガラス粒は熔融せず、また、熔融したフリッ
トがガラス粒を包み込んで、ガラス粒を包み込んだフリ
ットが基体と密着して、該基体をガラス質の琺瑯膜で被
覆するため、琺瑯膜内に粒状のガラスを含有する琺瑯を
製造することができる。また、ガラスをフリットと同程
度の大きさになるまであらかじめ粉砕してあるため、粒
度が異なるガラス及びフリットを用いて釉薬となして、
粒度が不均一な釉薬となることを防止できる。また、琺
瑯膜内のガラス粒は光を乱反射するため、艶消し調の表
面を有する琺瑯を製造することができる。即ち、請求項
1に記載の琺瑯を容易に製造することができる。
【0037】また、ガラスに含有される物質が、ガラス
の熔融によって琺瑯膜内に溶出することがないため、前
記物質が琺瑯の性質、品質等に影響することを防止す
る。また、ガラスとフリットとは物性が類似しているた
め、ガラス粒を含有する琺瑯膜の性質は従来の琺瑯膜の
性質と大きく異なることがない。更に、フリットの焼成
温度より高融点であるガラスを、熔融することなく用い
るため、例えば粉砕したガラスを用いた釉薬を、従来の
温度を超える温度で焼成する必要がなく、燃費は悪化し
ない。
【0038】また、フリットと粉砕した廃ガラスとを混
合した釉薬を用いることにより、廃ガラスを熔融するこ
となく、簡便な方法で琺瑯として再生することができる
ため、社会的要請が大きい廃ガラスのリサイクルに貢献
し、更に、材料費を低減することができる。
【0039】また、焼成温度840℃以下のフリットと
ガラスとを用いて釉薬となすことにより、ガラス粒には
基体に対する密着力がないため、基体に対する密着力が
低い焼成温度が840℃を超えるフリットは用いず、焼
成温度840℃以下の前記密着力が高いフリットを用い
て、熔融したフリットがガラス粒を包み込んで、ガラス
粒を包み込んだフリットが基体と密着するため、ガラス
粒を含有する琺瑯膜で基体を被覆することができる。ま
た、焼成温度780℃以下のフリットとガラスとを用い
て釉薬となすことにより、基体に対する密着力が最も高
い焼成温度780℃以下のフリットを用いて、熔融した
フリットがガラス粒を包み込んで、ガラス粒を包み込ん
だフリットが基体と密着し、また、ニッケル、コバル
ト、又はアンチモンを用いてなる添加剤は基体と琺瑯膜
との密着力を向上するため、ガラスの含有率が多い場合
であっても、ガラス粒を含有する琺瑯膜で基体を被覆す
ることができる。
【0040】また、基体をニッケル溶液に浸漬し、ま
た、ガラスの含有率に応じて浸漬時間を調整することに
より、フリットとの密着力が低い基体の金属をニッケル
溶液中に溶出し、フリットと基体との密着力を向上する
酸化ニッケルの層を基体表面に形成することができ、ま
た、ニッケル溶液に浸漬する時間を長くすることによっ
て、基体表面に付着する酸化ニッケルの量を増大するた
め、ガラスの含有率が多い場合であっても、ガラス粒を
含有する琺瑯膜で基体を被覆することができる。更に、
酸洗後の基体をニッケル溶液に浸漬することにより、基
体の表面が酸によって腐蝕されて表面積が増大するた
め、基体表面に付着する酸化ニッケルの量が増大して基
体とフリットとの密着力を向上する等、本発明は優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来及び本発明の琺瑯を製造する場合に用いら
れる釉薬の材料の割合を示す棒グラフである。
【図2】本発明の実施の形態1に係る琺瑯の製造工程を
示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態1に係る琺瑯の模式的縦断
面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る琺瑯の製造工程を
示すフローチャートである。
【図5】基体のニッケル溶液浸漬時間と琺瑯膜の密着率
との関係を示すグラフである。
【図6】基体のニッケル溶液浸漬時間と酸化ニッケルの
付着量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基体 2 酸化層 3 琺瑯膜 4 ガラス粒

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属を用いてなる基体をガラス質の琺瑯
    膜で被覆してなる琺瑯において、 前記琺瑯膜内に粒状のガラスを含有することを特徴とす
    る琺瑯。
  2. 【請求項2】 フリット及び所要の添加物を混合し粉砕
    して釉薬となし、該釉薬で、金属を用いてなる基体を被
    覆し、該基体を被覆した釉薬を適宜の温度で焼成してガ
    ラス質の琺瑯膜となす琺瑯の製造方法において、 前記フリットと同程度の大きさまでガラスを粉砕し、該
    ガラス、前記フリット及び前記添加物を用いて釉薬とな
    し、前記温度は前記ガラスの融点未満とすることを特徴
    とする琺瑯の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ガラスとして廃ガラスを用いること
    を特徴とする請求項2に記載の琺瑯の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記釉薬中の前記ガラスの含有率が低い
    場合、前記フリットとして焼成温度が840℃以下のフ
    リットを用いることを特徴とする請求項2又は3に記載
    の琺瑯の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記釉薬中の前記ガラスの含有率が高い
    場合、前記フリットとして焼成温度が780℃以下のフ
    リットを用い、前記釉薬に、ニッケル、コバルト、又は
    アンチモンを用いてなる添加剤を混合することを特徴と
    する請求項2又は3に記載の琺瑯の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記基体をニッケル溶液に浸漬して、前
    記基体の表面に酸化ニッケル層を形成し、前記含有率に
    応じて、前記基体を前記ニッケル溶液に浸漬する時間を
    調整することを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記
    載の琺瑯の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記基体を酸洗し、次いで、前記ニッケ
    ル溶液に浸漬することを特徴とする請求項2乃至6の何
    れかに記載の琺瑯の製造方法。
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