JP2002356743A - 高強度で低延性且つ被削性に優れた非調質鋼 - Google Patents
高強度で低延性且つ被削性に優れた非調質鋼Info
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- JP2002356743A JP2002356743A JP2001162396A JP2001162396A JP2002356743A JP 2002356743 A JP2002356743 A JP 2002356743A JP 2001162396 A JP2001162396 A JP 2001162396A JP 2001162396 A JP2001162396 A JP 2001162396A JP 2002356743 A JP2002356743 A JP 2002356743A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】一体物の状態で鍛造したコンロッド本体部分と
コンロッドキャップ部分とを分割してコンロッドを製造
でき、又切削作業を円滑に実施できる非調質鋼の提供。 【解決手段】C:0.25〜0.70%、Si:1.0
超〜2.0%、Mn:0.10〜0.30%未満、P:
0.010〜0.100%、S:0.010〜0.10
0%、Cr:0.05〜1.0%、V:0.05〜0.
30%、Al:0.010%未満、B:0.0050〜
0.0150%、N:0.0080〜0.0200%
(以上、wt.%)、残部Feおよび不可避不純物から
なり、N/B:1.7以上、炭素当量Ceqが、0.8
0〜1.10wt.%、熱間鍛造の後、冷却して得られ
た鋼材のミクロ組織が、面積率で10%以下のフェライ
トと残部がパーライトまたはパーライトおよびベイナイ
トとからなり、引張破断による破面が脆性破面、且つ鋼
材の降伏応力が600N/mm2以上である非調質鋼。
コンロッドキャップ部分とを分割してコンロッドを製造
でき、又切削作業を円滑に実施できる非調質鋼の提供。 【解決手段】C:0.25〜0.70%、Si:1.0
超〜2.0%、Mn:0.10〜0.30%未満、P:
0.010〜0.100%、S:0.010〜0.10
0%、Cr:0.05〜1.0%、V:0.05〜0.
30%、Al:0.010%未満、B:0.0050〜
0.0150%、N:0.0080〜0.0200%
(以上、wt.%)、残部Feおよび不可避不純物から
なり、N/B:1.7以上、炭素当量Ceqが、0.8
0〜1.10wt.%、熱間鍛造の後、冷却して得られ
た鋼材のミクロ組織が、面積率で10%以下のフェライ
トと残部がパーライトまたはパーライトおよびベイナイ
トとからなり、引張破断による破面が脆性破面、且つ鋼
材の降伏応力が600N/mm2以上である非調質鋼。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱間鍛造後の破
断分離が容易で、且つ被削性に優れた自動車のエンジン
用コネクティングロッド等に供する非調質鋼に関するも
のである。
断分離が容易で、且つ被削性に優れた自動車のエンジン
用コネクティングロッド等に供する非調質鋼に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジン部品であるコネクティ
ングロッド(以下、コンロッドという)は、ピストンの往
復運動を回転運動に変えて、クランクシャフトに伝える
媒体機能をもつ重要な部品である。
ングロッド(以下、コンロッドという)は、ピストンの往
復運動を回転運動に変えて、クランクシャフトに伝える
媒体機能をもつ重要な部品である。
【0003】図1に、コンロッドの組み立て状況を説明
する概略斜視図を示す。同図に示すように、コンロッド
は、コンロッド本体1とコンロッドキャップ2とに分け
られる。
する概略斜視図を示す。同図に示すように、コンロッド
は、コンロッド本体1とコンロッドキャップ2とに分け
られる。
【0004】従来、S45C等の機械構造用鋼を用い
て、コンロッド本体1とコンロッドキャップ2との二つ
の部品を別々に鍛造した後、コンロッドの大端部4を構
成するこれら両部品にボルト穴7の加工を施し、さらに
接合面1a、2aを切削加工により仕上げて、一体の物
(部品)に構成するという製造方法がとられてきた。
て、コンロッド本体1とコンロッドキャップ2との二つ
の部品を別々に鍛造した後、コンロッドの大端部4を構
成するこれら両部品にボルト穴7の加工を施し、さらに
接合面1a、2aを切削加工により仕上げて、一体の物
(部品)に構成するという製造方法がとられてきた。
【0005】このように、機械構造用鋼等を素材として
用い、本来一体となる部品を二つの部品に分けて鍛造
し、後で一体の部品に構成する方法では、加工工程を煩
雑にするだけでなく、高度の切削加工精度が要求され
る。さらに、強度を確保するための焼入れ焼戻し処理が
不可欠であり、コスト高となる。
用い、本来一体となる部品を二つの部品に分けて鍛造
し、後で一体の部品に構成する方法では、加工工程を煩
雑にするだけでなく、高度の切削加工精度が要求され
る。さらに、強度を確保するための焼入れ焼戻し処理が
不可欠であり、コスト高となる。
【0006】一方、近年の厳しい経済状況を反映したコ
スト低減や省エネルギー・省資源の要請に答えるべく、
コンロッド本体1とコンロッドキャップ2とを一体物と
して鍛造加工後、引張応力を加え両者を破断分割し、さ
らに調質等の熱処理を省略したまま使用に供する方法が
検討されている。
スト低減や省エネルギー・省資源の要請に答えるべく、
コンロッド本体1とコンロッドキャップ2とを一体物と
して鍛造加工後、引張応力を加え両者を破断分割し、さ
らに調質等の熱処理を省略したまま使用に供する方法が
検討されている。
【0007】図2に、コンロッド本体部分とコンロッド
キャップ部分とが一体物で鍛造されたものの概略斜視図
を示す。この方法は、例えば、同図において、大端部4
の破断させるべき位置に、予め切欠きを形成しておき、
素材のボルト穴7を切削加工により明けた後、適切な治
具等を用い、切欠きを起点に引張破断させて、コンロッ
ド本体部分1’とコンロッドキャップ部分2’とに分割
するという内容である。重要な点は、破断された面が平
らで変形が極めて小さく、噛み合せが良好なことであ
る。このようにすれば、鍛造加工工程が簡素化されるの
みならず、コンロッド本体部分1’とコンロッドキャッ
プ部分2’とのボルト穴7のずれもなく、従来のように
コンロッドボルト5を通すボルト穴7を極めて高い精度
で切削加工する手間も省ける。なお、図1および図2に
おいて、3は、小端部、6は、コンロッドナットであ
る。
キャップ部分とが一体物で鍛造されたものの概略斜視図
を示す。この方法は、例えば、同図において、大端部4
の破断させるべき位置に、予め切欠きを形成しておき、
素材のボルト穴7を切削加工により明けた後、適切な治
具等を用い、切欠きを起点に引張破断させて、コンロッ
ド本体部分1’とコンロッドキャップ部分2’とに分割
するという内容である。重要な点は、破断された面が平
らで変形が極めて小さく、噛み合せが良好なことであ
る。このようにすれば、鍛造加工工程が簡素化されるの
みならず、コンロッド本体部分1’とコンロッドキャッ
プ部分2’とのボルト穴7のずれもなく、従来のように
コンロッドボルト5を通すボルト穴7を極めて高い精度
で切削加工する手間も省ける。なお、図1および図2に
おいて、3は、小端部、6は、コンロッドナットであ
る。
【0008】このように、素材を一体物で鍛造した後、
2分割してコンロッドを製造する(以下、分割型コンロ
ッドの製造という)との観点から従来技術を概観する。
コンロッドの素材としてS45C等の機械構造用鋼を用
いた場合には、前述したように、材料の機械的性質の特
性確保のため、鍛造した後に焼入れおよび焼戻しを施さ
なければならない。この熱処理コストを低減するため
に、近年、材料を熱間鍛造後に冷却ままで使用する非調
質鋼が広く採用されてきた。
2分割してコンロッドを製造する(以下、分割型コンロ
ッドの製造という)との観点から従来技術を概観する。
コンロッドの素材としてS45C等の機械構造用鋼を用
いた場合には、前述したように、材料の機械的性質の特
性確保のため、鍛造した後に焼入れおよび焼戻しを施さ
なければならない。この熱処理コストを低減するため
に、近年、材料を熱間鍛造後に冷却ままで使用する非調
質鋼が広く採用されてきた。
【0009】このような非調質鋼として、VやNbを添
加したフェライト+パーライト組織の非調質鋼が広く採
用されてきている。一般にフェライト+パーライト系の
非調質鋼は、従来の焼入れおよび焼戻し鋼に比べて、絞
り値や衝撃値等の延性や靭性が低いのが特徴であるにも
かかわらず、その引張破断による破面は、なおディンプ
ルを伴う延性破面を呈する。このように破断面が、変形
の大きい延性破面を呈する材料を用いて、分割型コンロ
ッドを製造しようとする場合には、コンロッド本体とコ
ンロッドキャップとに引張破断した破面同士の噛み合わ
せがうまくいかない。この噛み合わせをうまく行なわせ
るためには、上記破断面を壁界破壊のような平らな脆性
破面を呈する材料を用いる必要がある。従って、従来コ
ンロッド用に使用されてきた非調質鋼を、分割型のコン
ロッド製造方法に用いるのは不可である。
加したフェライト+パーライト組織の非調質鋼が広く採
用されてきている。一般にフェライト+パーライト系の
非調質鋼は、従来の焼入れおよび焼戻し鋼に比べて、絞
り値や衝撃値等の延性や靭性が低いのが特徴であるにも
かかわらず、その引張破断による破面は、なおディンプ
ルを伴う延性破面を呈する。このように破断面が、変形
の大きい延性破面を呈する材料を用いて、分割型コンロ
ッドを製造しようとする場合には、コンロッド本体とコ
ンロッドキャップとに引張破断した破面同士の噛み合わ
せがうまくいかない。この噛み合わせをうまく行なわせ
るためには、上記破断面を壁界破壊のような平らな脆性
破面を呈する材料を用いる必要がある。従って、従来コ
ンロッド用に使用されてきた非調質鋼を、分割型のコン
ロッド製造方法に用いるのは不可である。
【0010】一方、鉄系粉末を用いた場合には、これを
焼結後、一体物でコンロッドに熱間鍛造した後、上記と
同様に引張破断させて、コンロッド本体とコンロッドキ
ャップとに分割すると、平らな脆性破面が得られる。こ
れは、鉄系粉末の焼結材が極めて靭性が低いことを利用
したものである。従って、両者の接合面をうまく噛み合
わせることができるという点においては、鉄系粉末をコ
ンロッド素材として用いるのは、分割型コンロッドの製
造方法に適している。しかしながら、粉末の焼結・鍛造
工程では製造コストが高くなるという問題がある。
焼結後、一体物でコンロッドに熱間鍛造した後、上記と
同様に引張破断させて、コンロッド本体とコンロッドキ
ャップとに分割すると、平らな脆性破面が得られる。こ
れは、鉄系粉末の焼結材が極めて靭性が低いことを利用
したものである。従って、両者の接合面をうまく噛み合
わせることができるという点においては、鉄系粉末をコ
ンロッド素材として用いるのは、分割型コンロッドの製
造方法に適している。しかしながら、粉末の焼結・鍛造
工程では製造コストが高くなるという問題がある。
【0011】以上のような問題に対して、特開平9−3
589号公報あるいは特開平11−199924号公報
等には、非調質鋼をコンロッド素材として用いることが
開示されている。特開平9−3589号公報に開示され
た技術を従来技術1といい、特開平11−199924
号公報に開示された技術を従来技術2という。
589号公報あるいは特開平11−199924号公報
等には、非調質鋼をコンロッド素材として用いることが
開示されている。特開平9−3589号公報に開示され
た技術を従来技術1といい、特開平11−199924
号公報に開示された技術を従来技術2という。
【0012】しかし、従来技術1は、Si含有率が1.
0%以下のため、フェライトの硬さが低くフェライトが
伸び易いこと、Mn含有率が0.30%を超えるため延
性が向上して延性破壊を起こし易いこと、更に、Al、
Ti、Nb等を含有するため、結晶粒が微細化して鋼の
靭性を向上させること等の理由によって、脆性破面が得
られ難い。
0%以下のため、フェライトの硬さが低くフェライトが
伸び易いこと、Mn含有率が0.30%を超えるため延
性が向上して延性破壊を起こし易いこと、更に、Al、
Ti、Nb等を含有するため、結晶粒が微細化して鋼の
靭性を向上させること等の理由によって、脆性破面が得
られ難い。
【0013】従来技術2は、以上のような問題点を解決
すべく、Siを1.0wt.%超、Mnを0.3wt.
%以下、Alを0.010wt.%以下に調整したもの
である。しかし、従来技術2の鋼は、高強度非調質鋼で
あるため、コンロッド素材として欠かせない穴明け性等
の被削性が不十分であった。被削性を改善するため、従
来技術1のようにPbを添加する方法もあるが、Pb
は、近年、地球環境の問題から使用を制限する動きが出
てきている。
すべく、Siを1.0wt.%超、Mnを0.3wt.
%以下、Alを0.010wt.%以下に調整したもの
である。しかし、従来技術2の鋼は、高強度非調質鋼で
あるため、コンロッド素材として欠かせない穴明け性等
の被削性が不十分であった。被削性を改善するため、従
来技術1のようにPbを添加する方法もあるが、Pb
は、近年、地球環境の問題から使用を制限する動きが出
てきている。
【0014】一方、従来技術1では、Bは、焼入れ性向
上作用はあるもののフリーNによる脆性破壊を促進すべ
く、できるだけ低目に制御すべき成分とされているが、
本発明者等は、Bの添加に際し、N/Bを適切に制御し
Bによる焼入れ性向上作用を抑制しつつ、BNを析出さ
せることによって、鋼材の延性を低下させ、分割型コン
ロッド用素材に求められる高強度・低延性を保ちなが
ら、被削性の向上が図れることを突き止めた。
上作用はあるもののフリーNによる脆性破壊を促進すべ
く、できるだけ低目に制御すべき成分とされているが、
本発明者等は、Bの添加に際し、N/Bを適切に制御し
Bによる焼入れ性向上作用を抑制しつつ、BNを析出さ
せることによって、鋼材の延性を低下させ、分割型コン
ロッド用素材に求められる高強度・低延性を保ちなが
ら、被削性の向上が図れることを突き止めた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述した通り、コンロ
ッドの製造に当たり、従来法のS45C等の機械構造用
鋼を素材として用いた場合には、コンロッドの本体とキ
ャップとを別々に鍛造すること、および熱間鍛造後の焼
入れ・焼戻しを必要とすることによる製造コストの上昇
が避けられない。また、熱間鍛造後の冷却ままで材料を
供するための従来型の非調質鋼は、熱処理費用の削減に
よる効果はあるが、コンロッドの本体とキャップとの接
合技術面で問題があり、鍛造工程の簡略化を図るための
分割型コンロッドの製造方法に採用するには不適当であ
る。そして、鉄系粉末の焼結材の適用では製造コストが
かさむ。
ッドの製造に当たり、従来法のS45C等の機械構造用
鋼を素材として用いた場合には、コンロッドの本体とキ
ャップとを別々に鍛造すること、および熱間鍛造後の焼
入れ・焼戻しを必要とすることによる製造コストの上昇
が避けられない。また、熱間鍛造後の冷却ままで材料を
供するための従来型の非調質鋼は、熱処理費用の削減に
よる効果はあるが、コンロッドの本体とキャップとの接
合技術面で問題があり、鍛造工程の簡略化を図るための
分割型コンロッドの製造方法に採用するには不適当であ
る。そして、鉄系粉末の焼結材の適用では製造コストが
かさむ。
【0016】一方、従来技術1においても、脆性破面が
得られず延性破面を呈するので、分割型コンロッドの製
造方法に適用するには問題がある。また、従来技術2
は、ドリル穴加工性等の被削性が不充分である。さら
に、Pbを添加し被削性を付与することは、昨今唱えら
れている、地球環境保全を重視する社会的趨勢に逆行す
ることとなる。
得られず延性破面を呈するので、分割型コンロッドの製
造方法に適用するには問題がある。また、従来技術2
は、ドリル穴加工性等の被削性が不充分である。さら
に、Pbを添加し被削性を付与することは、昨今唱えら
れている、地球環境保全を重視する社会的趨勢に逆行す
ることとなる。
【0017】従って、この発明の目的は、コンロッドの
製造に当たり、必要な強度を確保しながら材料を適切に
低延性化させると共に、その素材を一体物で熱間鍛造
し、得られた材料を常温で引張破断させた場合に平らな
脆性破面が得られ、こうして破断分割されたもの同士を
再度一体化させるときにその噛み合わせを容易に行なう
ことができ、さらにPb等の地球環境に悪影響を与える
元素を用いずに、ボルト穴等の切削加工に優れた熱間鍛
造用非調質鋼を提供することにある。
製造に当たり、必要な強度を確保しながら材料を適切に
低延性化させると共に、その素材を一体物で熱間鍛造
し、得られた材料を常温で引張破断させた場合に平らな
脆性破面が得られ、こうして破断分割されたもの同士を
再度一体化させるときにその噛み合わせを容易に行なう
ことができ、さらにPb等の地球環境に悪影響を与える
元素を用いずに、ボルト穴等の切削加工に優れた熱間鍛
造用非調質鋼を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
観点から、高強度で低延性且つ被削性に優れた熱間鍛造
用非調質鋼を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の
知見を得た。
観点から、高強度で低延性且つ被削性に優れた熱間鍛造
用非調質鋼を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の
知見を得た。
【0019】C、Si、Mn、V、B、N等の化学成分
の含有率と熱間鍛造終了後の内部組織を調整することよ
り、冷却されたままの非調質鋼部材を引張破断させたと
き、平らで噛合わせが良好な脆性破面が得られる。
の含有率と熱間鍛造終了後の内部組織を調整することよ
り、冷却されたままの非調質鋼部材を引張破断させたと
き、平らで噛合わせが良好な脆性破面が得られる。
【0020】N/Bを1.7以上に制御することによっ
て、熱間鍛造後の冷却時に鋼材の延性を低化させ、被削
性を向上さる作用を持つBN(ボロン窒化物)を析出せし
めると共に、焼入れ性を高めさらには鍛造後の強度バラ
ツキの原因となるフリーB、即ち、ボロン窒化物となら
ず鋼中に固溶しているBを0.0005wt.%未満に
制御できる。このため、フリーBによる鍛造材の強度バ
ラツキを誘発することなく、被削性を向上させることが
できる。
て、熱間鍛造後の冷却時に鋼材の延性を低化させ、被削
性を向上さる作用を持つBN(ボロン窒化物)を析出せし
めると共に、焼入れ性を高めさらには鍛造後の強度バラ
ツキの原因となるフリーB、即ち、ボロン窒化物となら
ず鋼中に固溶しているBを0.0005wt.%未満に
制御できる。このため、フリーBによる鍛造材の強度バ
ラツキを誘発することなく、被削性を向上させることが
できる。
【0021】この発明は、上記した知見に基づきなされ
たものであり、下記を特徴とするものである。
たものであり、下記を特徴とするものである。
【0022】請求項1記載の発明は、C:0.25〜
0.70%、Si:1.0超〜2.0%、Mn:0.1
0〜0.30%未満、P:0.010〜0.100%、
S:0.010〜0.100%、Cr:0.05〜1.
0%、V:0.05〜0.30%、Al:0.010%
未満、B:0.0050〜0.0150%、N:0.0
080〜0.0200%(以上、wt.%)を含み、残
部Feおよび不可避不純物からなり、N/B:1.7以
上を満足し、且つ炭素当量Ceqが、0.80〜1.1
0wt.%の範囲内にあり、熱間鍛造の後、冷却して得
られた鋼材のミクロ組織が、面積率で10%以下のフェ
ライトと残部がパーライトまたはパーライトおよびベイ
ナイトとからなり、前記鋼材の引張破断による破面が脆
性破面を呈し、且つ前記鋼材の降伏応力が600N/m
m2以上であることに特徴を有するものである。
0.70%、Si:1.0超〜2.0%、Mn:0.1
0〜0.30%未満、P:0.010〜0.100%、
S:0.010〜0.100%、Cr:0.05〜1.
0%、V:0.05〜0.30%、Al:0.010%
未満、B:0.0050〜0.0150%、N:0.0
080〜0.0200%(以上、wt.%)を含み、残
部Feおよび不可避不純物からなり、N/B:1.7以
上を満足し、且つ炭素当量Ceqが、0.80〜1.1
0wt.%の範囲内にあり、熱間鍛造の後、冷却して得
られた鋼材のミクロ組織が、面積率で10%以下のフェ
ライトと残部がパーライトまたはパーライトおよびベイ
ナイトとからなり、前記鋼材の引張破断による破面が脆
性破面を呈し、且つ前記鋼材の降伏応力が600N/m
m2以上であることに特徴を有するものである。
【0023】請求項2記載の発明は、請求項1記載の成
分に、更に、Sb、AsおよびSnからなる群から選ん
だ少なくとも1種を合計で0.010〜0.100w
t.%含むことに特徴を有するものである。
分に、更に、Sb、AsおよびSnからなる群から選ん
だ少なくとも1種を合計で0.010〜0.100w
t.%含むことに特徴を有するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】この鋼の発明において、鋼材の化
学成分組成、並びに熱間鍛造後空冷された鋼材のミクロ
組織、破面形態および降伏応力を上述したように限定し
た理由を説明する。
学成分組成、並びに熱間鍛造後空冷された鋼材のミクロ
組織、破面形態および降伏応力を上述したように限定し
た理由を説明する。
【0025】C:0.25〜0.70wt.% C含有率が0.25wt.%未満では、結晶粒界のフェ
ライトの面積率が多くなって、当該鋼材に脆性破面が得
られ難くなる。また、所望の強度を得るのが困難にな
る。しかしながら、C含有率が0.70wt.%を超え
ると、結晶粒界のフェライト量が少なくなって、引張破
断において、軟質なフェライト相に応力が集中し難く、
応力が分散される結果、平らな脆性破面が得られ難い。
従って、C含有率は、0.25〜0.70wt.%の範
囲内に限定する。
ライトの面積率が多くなって、当該鋼材に脆性破面が得
られ難くなる。また、所望の強度を得るのが困難にな
る。しかしながら、C含有率が0.70wt.%を超え
ると、結晶粒界のフェライト量が少なくなって、引張破
断において、軟質なフェライト相に応力が集中し難く、
応力が分散される結果、平らな脆性破面が得られ難い。
従って、C含有率は、0.25〜0.70wt.%の範
囲内に限定する。
【0026】Si:1.0超〜2.0wt.% Siは、フェライトに固溶して硬度を高め、フェライト
の延性を低下させるが、Si含有率が1.0wt.%以
下では、脆性破面を得るのに十分な低延性なフェライト
が得られない。一方、Si含有率が2.0wt.%を超
えると鋼材の鍛造加熱時の脱炭が多くなって、疲労強度
が低下する。また、熱間の延性が低下して鍛造時の割れ
発生の原因になる。従って、Si含有率は1.0超〜
2.0wt.%の範囲内に限定する。
の延性を低下させるが、Si含有率が1.0wt.%以
下では、脆性破面を得るのに十分な低延性なフェライト
が得られない。一方、Si含有率が2.0wt.%を超
えると鋼材の鍛造加熱時の脱炭が多くなって、疲労強度
が低下する。また、熱間の延性が低下して鍛造時の割れ
発生の原因になる。従って、Si含有率は1.0超〜
2.0wt.%の範囲内に限定する。
【0027】Mn:0.10〜0.30wt.%未満 Mnは、鋼中のSと結合してMnSを形成し、鋼材の延
性を高める。引張破断において脆性破面を得るために
は、Mn含有率を0.30wt.%未満にする必要があ
る。しかしながら、連続鋳造時や棒鋼圧延時の表面疵発
生を防止するためには、Mn含有率は0.10wt.%
以上を確保する必要がある。従って、Mn含有率は、
0.10〜0.30wt.%未満の範囲内に限定する。
性を高める。引張破断において脆性破面を得るために
は、Mn含有率を0.30wt.%未満にする必要があ
る。しかしながら、連続鋳造時や棒鋼圧延時の表面疵発
生を防止するためには、Mn含有率は0.10wt.%
以上を確保する必要がある。従って、Mn含有率は、
0.10〜0.30wt.%未満の範囲内に限定する。
【0028】P:0.010〜0.100wt.% Pは、結晶粒界に偏析して鋼材を脆化するのに効果のあ
る元素であり、その効果を発揮するためには、0.01
0wt.%以上添加する必要がある。しかしながら、P
含有率が0.100wt.%を超えると、熱間鍛造時の
割れ発生が多くなる。従って、P含有率は、0.010
〜0.100wt.%の範囲内に限定する。
る元素であり、その効果を発揮するためには、0.01
0wt.%以上添加する必要がある。しかしながら、P
含有率が0.100wt.%を超えると、熱間鍛造時の
割れ発生が多くなる。従って、P含有率は、0.010
〜0.100wt.%の範囲内に限定する。
【0029】S:0.010〜0.100wt.% Sは、鋼中のMnと結合してMnSを形成し、鋼材の靱
性を低下させるとともに、被削性を向上させる。この効
果を発揮させるためにはS含有率を0.010wt.%
以上添加する必要がある。しかしながら、S含有率が
0.100wt.%を超えると、熱間鍛造時の割れ発生
の原因となる。従って、S含有率は、0.010〜0.
100wt.%の範囲内に限定する。
性を低下させるとともに、被削性を向上させる。この効
果を発揮させるためにはS含有率を0.010wt.%
以上添加する必要がある。しかしながら、S含有率が
0.100wt.%を超えると、熱間鍛造時の割れ発生
の原因となる。従って、S含有率は、0.010〜0.
100wt.%の範囲内に限定する。
【0030】Cr:0.05〜1.0wt.% Crは、鋼材の焼入れ性を高めて鋼材を強化する。この
効果を発揮させるためには、0.05wt.%以上添加
する必要がある。しかしながら、Cr含有率が1.0w
t.%を超えると、フェライトの析出が抑えられ、ベイ
ナイト主体のミクロ組織となって平らな脆性破面が得ら
れ難くなる。従って、Cr含有率は、0.05〜1.0
wt.%の範囲内に限定する。
効果を発揮させるためには、0.05wt.%以上添加
する必要がある。しかしながら、Cr含有率が1.0w
t.%を超えると、フェライトの析出が抑えられ、ベイ
ナイト主体のミクロ組織となって平らな脆性破面が得ら
れ難くなる。従って、Cr含有率は、0.05〜1.0
wt.%の範囲内に限定する。
【0031】V:0.05〜0.30wt.% Vは、鍛造中の冷却途中に微細な炭化物や窒化物を析出
して、降伏応力を高め、鋼材を塑性変形しにくくする。
所望の強度及び降伏応カを得るためには、0.05w
t.%以上の添加を必要とし、その効果を一層発揮させ
るためには、0.10wt.%以上の添加をすることが
望ましい。しかしながら、Vは、高価な元素であり、ま
た、0.30wt.%を超えて添加しても上記効果は飽
和する。従って、V含有率は、0.05〜0.30w
t.%の範囲内に、望ましくは、0.10〜0.30w
t.%範囲内に限定する。
して、降伏応力を高め、鋼材を塑性変形しにくくする。
所望の強度及び降伏応カを得るためには、0.05w
t.%以上の添加を必要とし、その効果を一層発揮させ
るためには、0.10wt.%以上の添加をすることが
望ましい。しかしながら、Vは、高価な元素であり、ま
た、0.30wt.%を超えて添加しても上記効果は飽
和する。従って、V含有率は、0.05〜0.30w
t.%の範囲内に、望ましくは、0.10〜0.30w
t.%範囲内に限定する。
【0032】Al:0.010wt.%未満 Alは、結晶粒を微細化する作用が強い。鋼材の熱間鍛
造後の結晶粒を粗くして、鋼材の延性を低下させて脆性
破面を得るためには、Al含有率を0.010wt.%
未満に限定しなければならない。
造後の結晶粒を粗くして、鋼材の延性を低下させて脆性
破面を得るためには、Al含有率を0.010wt.%
未満に限定しなければならない。
【0033】B:0.0050〜0.0150wt.% Bは、この発明において鋼材の延性低下と被削性向上の
ために重要な役割を果す元素である。即ち、Bは、鋼材
の延性を低下させ、被削性を向上させるBNを析出させ
るために、Nの存在とともに必要な元素である。この効
果を発揮させるためには、B含有率が0.0050w
t.%以上添加する必要がある。しかしながら、B含有
率が0.0150wt.%を超えると鋼材の熱間加工性
が劣化する。従って、B含有率は、0.0050〜0.
0150wt.%の範囲内に限定する。
ために重要な役割を果す元素である。即ち、Bは、鋼材
の延性を低下させ、被削性を向上させるBNを析出させ
るために、Nの存在とともに必要な元素である。この効
果を発揮させるためには、B含有率が0.0050w
t.%以上添加する必要がある。しかしながら、B含有
率が0.0150wt.%を超えると鋼材の熱間加工性
が劣化する。従って、B含有率は、0.0050〜0.
0150wt.%の範囲内に限定する。
【0034】N:0.0080〜0.0200wt.% Nは、本発明においてBと共にBNを析出し、鋼材の延
性を低下させ被削性を向上させる作用を有する元素であ
る。このような効果を発揮させるためにはN含有率は
0.0080wt.%以上必要とする。しかしながら、
N含有率が0.0200wt.%を超えると、鋳片等に
おいてブローホールとして残存し、その後の熱間加工工
程で鋼材の表面疵や鍛造時の割れ発生の原因となる。従
って、N含有率は、0.0080〜0.0200wt.
%の範囲内に限定する。
性を低下させ被削性を向上させる作用を有する元素であ
る。このような効果を発揮させるためにはN含有率は
0.0080wt.%以上必要とする。しかしながら、
N含有率が0.0200wt.%を超えると、鋳片等に
おいてブローホールとして残存し、その後の熱間加工工
程で鋼材の表面疵や鍛造時の割れ発生の原因となる。従
って、N含有率は、0.0080〜0.0200wt.
%の範囲内に限定する。
【0035】Sb、AsおよびSnの内の少なくとも1
つ:0.010〜0.100wt.% Sb、AsおよびSnは、いずれも、鋼中に溶解して鋼
材を脆化させる。また、鍛造加熱時に鋼材表面に濃化し
て表面反応を抑制して脱炭を防止し、疲労強度を高め
る。上記の効果を発揮させるためにはこれらの元素は少
なくとも合計で0.010wt.%以上添加する必要が
ある。しかしながら、0.100wt.%を超えて添加
すると鋼材の熱間延性の低下及び表面疵の発生を招く。
従って、上記元素の含有率は合計で、0.010〜0.
100wt.%の範囲内に限定する。
つ:0.010〜0.100wt.% Sb、AsおよびSnは、いずれも、鋼中に溶解して鋼
材を脆化させる。また、鍛造加熱時に鋼材表面に濃化し
て表面反応を抑制して脱炭を防止し、疲労強度を高め
る。上記の効果を発揮させるためにはこれらの元素は少
なくとも合計で0.010wt.%以上添加する必要が
ある。しかしながら、0.100wt.%を超えて添加
すると鋼材の熱間延性の低下及び表面疵の発生を招く。
従って、上記元素の含有率は合計で、0.010〜0.
100wt.%の範囲内に限定する。
【0036】上述した元素の他に、Ni、CuおよびM
o等は、鋼材に不可避的に混入するが、これら元素はそ
の含有率の範囲内で含んでもよい。
o等は、鋼材に不可避的に混入するが、これら元素はそ
の含有率の範囲内で含んでもよい。
【0037】N/B:1.7以上 BとNは、前述のごとくBNとして析出し、鋼材の延性
を低下させ、被削性向上に寄与する。しかしながら、B
Nとして析出しないフリーBが鍛造冷却時に0.000
5wt.%以上残ると鋼材の焼入れ性が高くなるため、
鍛造温度・冷却速度等の影響を受け、降伏点、引張強
さ、硬さ等が高くなりすぎたり、バラツキが大きくなる
ため、安定した強度並びに被削性が得られない。このよ
うな問題を防ぐためフリーBを0.0005wt.%未
満に制御し、鍛造した鋼材の良好な被削性と高度で且つ
安定した強度レベルという二つの特性を両立させるため
には、N/Bを1.7以上に調整する必要がある。
を低下させ、被削性向上に寄与する。しかしながら、B
Nとして析出しないフリーBが鍛造冷却時に0.000
5wt.%以上残ると鋼材の焼入れ性が高くなるため、
鍛造温度・冷却速度等の影響を受け、降伏点、引張強
さ、硬さ等が高くなりすぎたり、バラツキが大きくなる
ため、安定した強度並びに被削性が得られない。このよ
うな問題を防ぐためフリーBを0.0005wt.%未
満に制御し、鍛造した鋼材の良好な被削性と高度で且つ
安定した強度レベルという二つの特性を両立させるため
には、N/Bを1.7以上に調整する必要がある。
【0038】なお、BとNの化学量論値1.30([N
の原子量]/[Bの原子量])を超えるNは、一部はV
と炭窒化物を析出して降伏点を高め、鋼材を変形しにく
くする。
の原子量]/[Bの原子量])を超えるNは、一部はV
と炭窒化物を析出して降伏点を高め、鋼材を変形しにく
くする。
【0039】炭素当量Ceq:0.80〜1.10w
t.% 炭素当量が0.80wt.%未満では、所望の強度を得
ることができない。一方、これが1.10wt.%を超
えると硬度が高くなり過ぎて被削性が劣化する。従っ
て、炭素当量Ceqを0.80〜1.10wt.%の範
囲内に限定する。
t.% 炭素当量が0.80wt.%未満では、所望の強度を得
ることができない。一方、これが1.10wt.%を超
えると硬度が高くなり過ぎて被削性が劣化する。従っ
て、炭素当量Ceqを0.80〜1.10wt.%の範
囲内に限定する。
【0040】ミクロ組織面積率で10%以下のフェライ
トと残部がパーライトまたはパーライトおよびベイナイ
ト:フェライトの面積準か10%を超えると粒内のフェ
ライト量が増大し、鋼材の延性が大きくなって、脆性破
面を得ることができなくなるので、フェライトの面積率
を10%以下にする。残部は、強度を確保するためにパ
ーライトにする。ベイナイトが一部混じっても強度の変
化は小さく、却って延性を低下させることができるので
差し支えない。
トと残部がパーライトまたはパーライトおよびベイナイ
ト:フェライトの面積準か10%を超えると粒内のフェ
ライト量が増大し、鋼材の延性が大きくなって、脆性破
面を得ることができなくなるので、フェライトの面積率
を10%以下にする。残部は、強度を確保するためにパ
ーライトにする。ベイナイトが一部混じっても強度の変
化は小さく、却って延性を低下させることができるので
差し支えない。
【0041】降伏応力:600N/mm2以上 以上降伏応力が600N/mm2未満では、ガソリン爆
発時にコンロッドにかかる衝撃的な力に対抗できず、コ
ンロッドに座屈が発生する。また、クランクシャフトの
回転に伴い、コンロッドにかかる引張−圧縮疲労に対す
る疲労強度が低くなるため、降伏応力は、600N/m
m2以上であることが必要である。
発時にコンロッドにかかる衝撃的な力に対抗できず、コ
ンロッドに座屈が発生する。また、クランクシャフトの
回転に伴い、コンロッドにかかる引張−圧縮疲労に対す
る疲労強度が低くなるため、降伏応力は、600N/m
m2以上であることが必要である。
【0042】
【実施例】次に、この発明を実施例によって更に詳細に
説明する。
説明する。
【0043】表1に示す各種化学成分組成を有す鋼種N
o.1〜27を真空溶解炉で溶製し、造塊した後、それ
ぞれをφ65mmの棒鋼に圧延した。鋼種No.1〜1
0およびNo.26は、本発明の化学成分組成の範囲内
のものであり、鋼種No.11〜25およびNo.27
は、その範囲外のものである。なお、No.27は、従
来型のフェライト−パーライト系非調質鋼である。
o.1〜27を真空溶解炉で溶製し、造塊した後、それ
ぞれをφ65mmの棒鋼に圧延した。鋼種No.1〜1
0およびNo.26は、本発明の化学成分組成の範囲内
のものであり、鋼種No.11〜25およびNo.27
は、その範囲外のものである。なお、No.27は、従
来型のフェライト−パーライト系非調質鋼である。
【0044】
【表1】
【0045】当該棒鋼を厚さ25mm×幅70mmの板
形状に熱間鍛造し、鍛造割れ発生の有無の確認とJIS
4号引張試験片を採取し、引張試験並びに破断面の状況
の確認をした。さらに、同鍛造材の被削性を評価するた
め、ドリルによる穴明け加工試験を実施した。熱間鍛造
条件は、φ65mm棒鋼を1200〜1150℃に90
分加熱保持後鍛造し、鍛造終了後空冷したが、No.2
6のみは徐冷し、組織が本発明の範囲を外れる様に調整
した。表2にドリルによる穴明け加工試験の条件を示
す。SKH4、φ8mmのドリルを用い穴明け総深さが
1000mmで切削不能となる切削速度(ドリル寿命速
度)を求め、工具寿命の指標とした。さらに鋼種No.
27の切り屑処理性を標準とし、他鋼種の切り屑処理性
を評価した。
形状に熱間鍛造し、鍛造割れ発生の有無の確認とJIS
4号引張試験片を採取し、引張試験並びに破断面の状況
の確認をした。さらに、同鍛造材の被削性を評価するた
め、ドリルによる穴明け加工試験を実施した。熱間鍛造
条件は、φ65mm棒鋼を1200〜1150℃に90
分加熱保持後鍛造し、鍛造終了後空冷したが、No.2
6のみは徐冷し、組織が本発明の範囲を外れる様に調整
した。表2にドリルによる穴明け加工試験の条件を示
す。SKH4、φ8mmのドリルを用い穴明け総深さが
1000mmで切削不能となる切削速度(ドリル寿命速
度)を求め、工具寿命の指標とした。さらに鋼種No.
27の切り屑処理性を標準とし、他鋼種の切り屑処理性
を評価した。
【0046】
【表2】
【0047】さらに、前記φ65mmの棒鋼を素材と
し、上記と同じ鍛造条件にて、図2に示したコンロッド
本体部分1’とコンロッドキャップ部分2’とが一体物
となった形態で、大端部中央の相対する内面2箇所に
0.5mmRの切欠きを有する鍛造品を調製した。次い
で、大端部4の両側部のそれぞれに、縦のボルト穴7を
ドリル加工であけた後、大端部4に治具を挟み、前記切
欠きを起点に引張破断させて、コンロッドのキャップ部
と本体部とに分割した。さらに分割した両者を突き合わ
せ、破断面の噛合わせの状況を確認・評価した。
し、上記と同じ鍛造条件にて、図2に示したコンロッド
本体部分1’とコンロッドキャップ部分2’とが一体物
となった形態で、大端部中央の相対する内面2箇所に
0.5mmRの切欠きを有する鍛造品を調製した。次い
で、大端部4の両側部のそれぞれに、縦のボルト穴7を
ドリル加工であけた後、大端部4に治具を挟み、前記切
欠きを起点に引張破断させて、コンロッドのキャップ部
と本体部とに分割した。さらに分割した両者を突き合わ
せ、破断面の噛合わせの状況を確認・評価した。
【0048】これらの試験結果を、表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】試験結果は、次の通りであった。本発明方
法の範囲内にある発明例1〜10は、その何れにおいて
も、鍛造時の割れの発生はなく、所望の降伏応力600
N/mm2以上を満足し、ミクロ組織がフェライト10
%以下のフェライト+パーライト組織あるいは10%以
下のフェライト+パーライト+ベイナイト組織であった
ので、引張破断面(以下、破面という)は平らな脆性破面
であった。また、ドリルによる穴明け加工においても工
具寿命および切屑処理性に問題はなく、良好な結果が得
られた。さらには、コンロッド大端部を破断した破断面
の噛合わせ状況(以下、大端部の噛み合わせという)も良
好だった。
法の範囲内にある発明例1〜10は、その何れにおいて
も、鍛造時の割れの発生はなく、所望の降伏応力600
N/mm2以上を満足し、ミクロ組織がフェライト10
%以下のフェライト+パーライト組織あるいは10%以
下のフェライト+パーライト+ベイナイト組織であった
ので、引張破断面(以下、破面という)は平らな脆性破面
であった。また、ドリルによる穴明け加工においても工
具寿命および切屑処理性に問題はなく、良好な結果が得
られた。さらには、コンロッド大端部を破断した破断面
の噛合わせ状況(以下、大端部の噛み合わせという)も良
好だった。
【0051】これに対して、本発明の軸囲外にある比較
例11〜27においては、何れも下記の問題があった。
例11〜27においては、何れも下記の問題があった。
【0052】比較例11は、CおよびSi含有率が本発
明の範囲より低く、炭素当量Ceqも低いためにフェラ
イト面積率が10%より高く、破面は伸びた延性破面で
あった。このため大端部の噛み合わせも不良であった。
また、降伏応力が600N/mm2に達しなかった。
明の範囲より低く、炭素当量Ceqも低いためにフェラ
イト面積率が10%より高く、破面は伸びた延性破面で
あった。このため大端部の噛み合わせも不良であった。
また、降伏応力が600N/mm2に達しなかった。
【0053】比較例12は、本発明の範囲よりもC含有
率が高く、Mn含有率は低く、さらに炭素当量Ceqが
高い。このため鍛造時に割れが発生した。また、フェラ
イト面積率が0で、粒界にフェライトが存在せず、破面
が延性破面になり、さらに大端部の噛み合わせも不良で
あった。また、硬くなり過ぎたので穴明け加工性が発明
例に比べ劣った。
率が高く、Mn含有率は低く、さらに炭素当量Ceqが
高い。このため鍛造時に割れが発生した。また、フェラ
イト面積率が0で、粒界にフェライトが存在せず、破面
が延性破面になり、さらに大端部の噛み合わせも不良で
あった。また、硬くなり過ぎたので穴明け加工性が発明
例に比べ劣った。
【0054】比較例13は、SiおよびP含有率が本発
明の範囲より高いので、熱間延性が不足して鍛造割れが
発生した。
明の範囲より高いので、熱間延性が不足して鍛造割れが
発生した。
【0055】比較例14は、MnおよびCr含有率が本
発明の範囲よりも高い。このため組織がベイナイト単相
になって脆性破面が得られず、大端部の噛み合わせも不
良であった。また、硬くなり過ぎたので穴明け加工性が
発明例に比べ劣った。
発明の範囲よりも高い。このため組織がベイナイト単相
になって脆性破面が得られず、大端部の噛み合わせも不
良であった。また、硬くなり過ぎたので穴明け加工性が
発明例に比べ劣った。
【0056】比較例15は、S含有率が本発明の範囲よ
り高い。このため、熱間延性が不足して、鍛造時に割れ
が発生した。
り高い。このため、熱間延性が不足して、鍛造時に割れ
が発生した。
【0057】比較例16は、Cr含有率が本発明の範囲
より低く、このため焼入れ性が不足して、フェライト面
積率が10%を超え、破面が延性破面になり、大端部の
噛み合わせも不良となった。
より低く、このため焼入れ性が不足して、フェライト面
積率が10%を超え、破面が延性破面になり、大端部の
噛み合わせも不良となった。
【0058】比較例17は、V含有率が本発明の範囲よ
り高く、またAs+Sn含有率も本発明の範囲より高
い。このため、熱間延性が不足して鍛造割れが発生し
た。
り高く、またAs+Sn含有率も本発明の範囲より高
い。このため、熱間延性が不足して鍛造割れが発生し
た。
【0059】比較例18は、V含有率が本発明の範囲よ
り低い。このため、降伏応力が600N/mm2に達し
なかった。
り低い。このため、降伏応力が600N/mm2に達し
なかった。
【0060】比較例19は、Al含有率が本発明の範囲
より高い。このため結晶粒が微細になり、鋼材の延性が
十分に低下しなかったため、破面が延性破面になり、大
端部の噛み合わせも不良であった。
より高い。このため結晶粒が微細になり、鋼材の延性が
十分に低下しなかったため、破面が延性破面になり、大
端部の噛み合わせも不良であった。
【0061】比較例20は、B含有率が本発明の範囲よ
り低く、BNの析出量が不足し穴明け加工性が発明鋼に
比べ劣った。
り低く、BNの析出量が不足し穴明け加工性が発明鋼に
比べ劣った。
【0062】比較例21は、B含有率が本発明の範囲よ
り高いため、熱間延性が不足して鍛造割れが発生した。
また、N/Bが本発明の範囲より低く、フリーB量が多
くなり、焼入れ性が高くなったため組織がベイナイト単
相になった。このため脆性破面が得られず、大端部の噛
み合わせも不良となった。さらに、硬くなり過ぎたので
穴明け加工性が発明例に比べ劣った。
り高いため、熱間延性が不足して鍛造割れが発生した。
また、N/Bが本発明の範囲より低く、フリーB量が多
くなり、焼入れ性が高くなったため組織がベイナイト単
相になった。このため脆性破面が得られず、大端部の噛
み合わせも不良となった。さらに、硬くなり過ぎたので
穴明け加工性が発明例に比べ劣った。
【0063】比較例22は、N含有率が本発明の範囲よ
り高い。このため、ブローホールに起因した鍛造割れが
発生した。
り高い。このため、ブローホールに起因した鍛造割れが
発生した。
【0064】比較例23は、N含有率とN/Bが本発明
の範囲より低い例である。さらに比較例24は、Bおよ
びN含有率は本発明の範囲内であるが、N/Bが本発明
の範囲より低い例である。何れもフリーB量が多くな
り、焼入れ性が高くなったため組織がベイナイト単相に
なった。このため脆性破面が得られず、大端部の噛み合
わせも不良となった。さらに、硬くなりすぎたので穴明
け加工性が発明例に比べ劣った。
の範囲より低い例である。さらに比較例24は、Bおよ
びN含有率は本発明の範囲内であるが、N/Bが本発明
の範囲より低い例である。何れもフリーB量が多くな
り、焼入れ性が高くなったため組織がベイナイト単相に
なった。このため脆性破面が得られず、大端部の噛み合
わせも不良となった。さらに、硬くなりすぎたので穴明
け加工性が発明例に比べ劣った。
【0065】比較例25は、Bを除く化学成分の含有率
は、本発明の範囲を満足しているが、Bを含まないた
め、発明例に比べ穴明け加工性が劣っていた。
は、本発明の範囲を満足しているが、Bを含まないた
め、発明例に比べ穴明け加工性が劣っていた。
【0066】比較例26は、各化学成分の含有率は本発
明の範囲内であるが、熱間鍛造後徐冷しフェライトを1
2%発生させたため、脆性破面が得られず、大端部の噛
み合わせも不良となった。
明の範囲内であるが、熱間鍛造後徐冷しフェライトを1
2%発生させたため、脆性破面が得られず、大端部の噛
み合わせも不良となった。
【0067】比較例27は、従来の非調質鋼材を用いて
コンロッド材を鍛造した例(従来例)である。フェライト
の量が多く脆性破面が得られず、大端部の噛み合わせも
不良となった。
コンロッド材を鍛造した例(従来例)である。フェライト
の量が多く脆性破面が得られず、大端部の噛み合わせも
不良となった。
【0068】
【発明の効果】以上述べたように、本発明鋼を使用すれ
ば、コンロッド本体部分とコンロッドキャップ部分とを
一体物の状態で鍛造し、しかる後に両者に分割してコン
ロッドを製造することが可能となる。さらには切削作業
を円滑に実施できるため、工業上有用な効果がもたらさ
れる。
ば、コンロッド本体部分とコンロッドキャップ部分とを
一体物の状態で鍛造し、しかる後に両者に分割してコン
ロッドを製造することが可能となる。さらには切削作業
を円滑に実施できるため、工業上有用な効果がもたらさ
れる。
【図1】コンロッドの組み立て概略斜視図である。
【図2】コンロッド本体部分とコンロッドキャップ部分
とが一体物で鍛造されたコンロッドを示す概略斜視図で
ある。
とが一体物で鍛造されたコンロッドを示す概略斜視図で
ある。
1:コンロッド本体 1’:コンロッド本体部分 2:コンロッドキャップ 2’:コンロッドキャップ部分 3:小端部 4:大端部 5:コンロッドボルト 6:コンロッドナット 7:ボルト穴
Claims (2)
- 【請求項1】C :0.25〜0.70%、 Si:1.0超〜2.0%、 Mn:0.10〜0.30%未満、 P :0.010〜0.100%、 S :0.010〜0.100%、 Cr:0.05〜1.0%、 V :0.05〜0.30%、 Al:0.010%未満、 B :0.0050〜0.0150%、 N :0.0080〜0.0200%(以上、wt.
%) を含み、残部Feおよび不可避不純物からなり、N/
B:1.7以上を満足し、且つ炭素当量Ceqが、0.
80〜1.10wt.%の範囲内にあり、熱間鍛造の
後、冷却して得られた鋼材のミクロ組織が、面積率で1
0%以下のフェライトと残部がパーライトおよびベイナ
イトの内の少なくとも1つからなり、前記鋼材の引張破
断による破面が脆性破面を呈し、且つ前記鋼材の降伏応
力が600N/mm2以上であることを特徴とする被削
性に優れた非調質鋼。 - 【請求項2】 更に、Sb、AsおよびSnの内の少な
くとも1種を合計で0.010〜0.100wt.%含
むことを特徴とする、請求項1記載の非調質鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001162396A JP2002356743A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 高強度で低延性且つ被削性に優れた非調質鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001162396A JP2002356743A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 高強度で低延性且つ被削性に優れた非調質鋼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002356743A true JP2002356743A (ja) | 2002-12-13 |
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ID=19005528
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JP2001162396A Pending JP2002356743A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 高強度で低延性且つ被削性に優れた非調質鋼 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007108365A1 (ja) | 2006-03-15 | 2007-09-27 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | 破断分離性に優れた破断分離型コネクティングロッド用圧延材、破断分離性に優れた破断分離型コネクティングロッド用熱間鍛造部品、及び破断分離型コネクティングロッド |
EP2708614A2 (en) * | 2011-05-13 | 2014-03-19 | Posco | Wire rod having good superior surface properties, high strength, and high toughness, and a method for manufacturing same |
KR101412243B1 (ko) * | 2011-06-28 | 2014-06-26 | 현대제철 주식회사 | 비조질강 및 그 제조 방법 |
JP2016166384A (ja) * | 2015-03-09 | 2016-09-15 | 新日鐵住金株式会社 | 破断分離後の破断面同士の嵌合性に優れた鋼部品用の熱間圧延鋼材および鋼部品 |
Citations (1)
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---|---|---|---|---|
JP2001107191A (ja) * | 1999-10-08 | 2001-04-17 | Mitsubishi Seiko Muroran Tokushuko Kk | 破断面の平滑性に優れた熱間鍛造用非調質鋼 |
-
2001
- 2001-05-30 JP JP2001162396A patent/JP2002356743A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001107191A (ja) * | 1999-10-08 | 2001-04-17 | Mitsubishi Seiko Muroran Tokushuko Kk | 破断面の平滑性に優れた熱間鍛造用非調質鋼 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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