JP3054981B2 - 高疲労強度鍛造品の製造方 - Google Patents

高疲労強度鍛造品の製造方

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍛造のままで優れた疲
労強度を有する鍛造品の製造方法を提供するものであ
り、特に、クランクシャフト、コンロッドなどの自動車
エンジン部品の粗形材として有用な高疲労強度鍛造品に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車エンジン部品であるコンロ
ッド、クランクシャフト等は、機械構造用炭素鋼である
S50C,S55Cなどを用い、熱間鍛造により目的形
状に成形後、高強度、高靱性などの優れた機械的性質を
付与させるため、焼入、焼もどし等の熱処理(以下、調
質と記す)が施されていた。また、熱間鍛造後の調質処
理が多大なエネルギ−を必要とすることから、省エネル
ギ−の社会的要請に応じるために、熱間鍛造後の放冷も
しくは調質冷却にて必要な性能が得られ、調質処理を必
要としない非調質鋼の開発が近年盛んに行なわれてい
る。
【0003】非調質鋼の中でも、Cを0.2〜0.5%
程度含有する中炭素鋼に0.03〜0.20%のVを添加したフ
ェライト・パ−ライト組織を有する非調質鋼は昭和50年
代後半から従来の調質炭素鋼の代替材として使用されて
いる。
【0004】しかしながら、最近、自動車の低燃費化の
ために、各種構成部品に対する軽量化の要求がますます
強くなり、特にエンジン部品であるクランクシャフト、
コンロッドなどは運動部品であるため、その軽量化は単
に単重の軽減のみならず、運動慣性力の低減にもなり、
低燃費化のために大きな効果がある。クランクシャフ
ト、コンロッドなどの部品の軽量化には高強度化が必要
であるが、これら部品の強度評価は疲労強度に関するも
のが大半であることから、特に疲労強度の向上が強く望
まれている。
【0005】疲労強度の向上には機械構造用合金鋼の調
質品が従来技術として考えられるが、硬さが増加するた
めに、被削性が大幅に劣り、部品加工の生産性の低下を
招くとともに、コスト増となる。
【0006】さらに、調質処理が必要となるため、それ
に要するエネルギ−源(重油、ガスなど)からのCO2
排出量が増えることとなり、CO2 排出量低減を狙いと
した自動車の燃費改善の要求と矛盾した結果となる可能
性もある。したがって、従来技術によるクランクシャフ
ト、コンロッドなどの高疲労強度化による軽量化の実現
は困難であった。以上の理由から、調質処理を必要とせ
ず、機械構造用合金鋼調質品と同等以上の疲労強度を有
し、なおかつ被削性の優れた鍛造品の製造技術の開発が
強く望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鍛造品の疲
労強度向上に対する前述の如き問題点を考慮してなされ
たもので、調質処理を施すことなく、疲労強度が向上で
きる製造技術を確立し、優れた疲労強度を有する鍛造品
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
の基に、調質処理を行なわない鍛造品の疲労強度の向
上、中でも特にミクロ組織の微細化について鋭意研究を
重ねた結果、以下の知見を得て本発明を完成させた。
【0009】まず、一般的に疲労強度の向上に対して
は、硬さの増加が効果的であることが知られているが、
硬さの増加は被削性の低下を招き、特に自動車エンジン
などに用いられる鍛造品には適当でない。例えば、複雑
な加工がされる鍛造品においてはHv 350 の硬さが加工
限界であり、また、量産製造性を考慮した場合は、Hv3
00程度の硬さが加工限界である。したがって、本発明に
おいて硬さは従来より広く用いられている調質炭素鋼あ
るいは非調質鋼と同等であるHv 200 〜300 程度とし、
同一硬さにおける疲労強度、すなわち耐久比(疲労限度
/引張強さ)の向上を本発明の狙いとした。
【0010】耐久比の向上に対して組織の微細化が効果
のあることが知られているが、非調質鋼は鍛造のままで
調質処理を行なわずに使用されるため、その組織は非常
に粗大であり、耐久比が劣っていた。また、組織を微細
化するためには鍛造温度を低くする方法が効果的である
が、その温度が低過ぎると、鋼の変形抵抗が高くなり、
鍛造成形が困難となり、充分な微細化はできなかった。
また、Ti,Nb などを添加して組織を微細化する方法も試
みられているが、本発明の狙いを満足できる様な極めて
微細な組織は得られないのが現状であった。
【0011】そこで本発明等は鍛造のままで微細な組織
を得る方法について鋭意研究した結果、VとCを適量に
含有する鋼を、所定の温度すなわちV炭化物の固溶温度
以上に加熱後、V炭化物の固溶温度以下にて鍛造するこ
とにより極めて微細な組織が得られることを発見した。
【0012】しかし、現在広く使用されている非調質鋼
においてV炭化物の固溶温度を調査した結果、 900℃以
下であることが判明した。そのため固溶温度以下の温度
域での鍛造は鋼の変形抵抗が高いために困難である。し
かしVの含有量とCの含有量を最適化することによりこ
とにより、Vの固溶温度を鍛造可能域まで上昇させられ
ることを研究により知見した。
【0013】すなわち、本発明が対象としている合金含
有量範囲においてV炭化物の固溶温度Tは次式により表
されることを実験により確認した。 T(℃)= 330〔V(%)×C(%)〕0.5 +900 例えば、 0.4%C%および 0.5%Vを含有する鋼におい
ては固溶温度は 1048℃となり、固溶温度以下の鍛造が
充分可能であることが判る。オ−ステナイト組織中にV
の固溶した鋼を固溶温度以下で鍛造すると、鍛造により
変形を受けたオ−ステナイト結晶粒界にV炭化物が加工
誘起析出し、粒界の移動を妨げ、オ−ステナイト組織の
再結晶を抑制する。そしてこの変形を受けたオ−ステナ
イト組織から変態により生成されるフェライト・パ−ラ
イト組織は極めて微細である。
【0014】すなわち鍛造において未再結晶域加工が可
能となり、その結果、従来の方法では決して得ることが
できなかった極めて微細組織を得ることができる。そし
て、この方法により得られる鋼の耐久比は合金鋼調質品
と同等以上の値を達成することを確認した。
【0015】すなわち、 0.15 %以上の比較的多くのV
を含有する鋼を、次式により求まる T(℃)= 330〔V(%)×C(%)〕0.5 +900 V炭化物固溶温度T(℃)以上に加熱した後、T(℃)
以下の温度域で鍛造することにより組織の微細化をはか
ることができ、その結果、合金鋼調質品と同等以上の耐
久比を達することに成功し、本発明の完成に到ったもの
である。
【0016】すなわち、本発明の第1請求項は、重量比
にして、C:0.20〜0.60%, Si:0.01〜2.00%,Mn:0.
30〜1.60%、Cr:0.70%以下、V:0.15〜1.00%,N:
0.010 〜0.03%,Al:0.003 〜0.070 %, 残部Feおよび
不純物元素からなる鋼を, T= 330〔V(%)×C(%)〕0.5 +900 にて求まる温度T℃以上に加熱した後、T℃以下にて鍛
造し、その後 800〜600℃における平均冷却速度が 5〜3
00 ℃/分となるように冷却することを特徴とする高疲
労強度鍛造品の製造方法である。
【0017】第2請求項は第1請求項にさらにNb: 0.0
03〜0.05%、Ti: 0.003〜0.05%の1種ないし2種を含
有し、第1請求項のミクロ組織をさらに微細化したもの
で、第3請求項は、第1請求項にさらに、S:0.04〜0.
12%、Pb:0.05〜0.30%,Ca:0.0005〜0.0060%のうち
1種ないし2種以上を含有し、第1請求項の被削性をさ
らに向上させたものである。
【0018】つぎに、本発明の高疲労強度鍛造品の製造
方法における化学成分組成の限定理由について説明す
る。
【0019】C:0.20〜0.60% Cは強度の確保ならびにV炭化物の生成に必要な元素で
あり、0.20%以上の含有が必要である。しかし、0.60%
を越えて含有させると靱性の低下を招くため上限を0.60
%とした。
【0020】Si:0.01〜2.00% Siは製鋼時の脱酸補助材として不可欠な元素であるとと
もに強度の確保に有効な元素であり、0.01%以上の含有
が必要である。しかし、2.00%を越えて含有させると被
削性の低下を招くため上限を2.00%とした。
【0021】Mn:0.30〜1.60% Mnは製鋼時の脱酸補助材として不可欠な元素であるとと
もに強度の確保に有効な元素であり、0.30%以上の含有
が必要である。しかし、1.60%を越えて含有させるとベ
イナイト組織の発生により被削性の低下を招く恐れがあ
るため上限を1.60%とした。
【0022】Cr:0.70%以下 Crは強度の確保に有効な元素であるが、0.70%を越えて
含有させるとベイナイト組織の発生により被削性の低下
を招く恐れがあるため上限を0.70%とした。
【0023】V:0.15〜1.00% Vは鍛造において未再結晶域加工を可能とするために重
要な元素であり, 0.15%以上の含有が必要である。しか
し,1.00 %を越えて含有させるとコスト高となるととも
に靱性が低下するため上限を1.00%とした。
【0024】N:0.010 〜0.030 % NはV窒化物を生成し、V炭化物の加工誘起析出を促進
させる働きがあり 0.010%以上の含有が必要である。し
かし、0.030 %を越えて含有させると鋼の表面欠陥を招
く恐れがあるため上限を 0.030%とした。
【0025】Al: 0.003〜0.070 % Al製鋼時の脱酸材として不可欠な元素であり,0.003%以
上の含有が必要である。しかし,0.070%を越えて含有さ
せると被削性の低下を招くので上限を 0.070%とした。
【0026】Nb: 0.003〜0.05%、Ti: 0.003〜0.05% Nb,Ti は必要に応じて含有するものであり鋼中において
炭窒化物を形成し、オ−ステナイト結晶粒の微細と析出
強化により本発明鋼の靱性、耐久比を向上させる効果を
有する元素であり、これらの効果を得るにはNb,Ti 共に
0.003 %以上の含有が必要である。しかし、Nb,Ti とも
に0.05%を越えて含有させてもその効果が飽和するとと
もにコスト高となるため、それぞれ上限を0.05%とし
た。
【0027】S:0.04〜0.12%、Pb:0.05〜0.30%、C
a:0.0005〜0.0060% S,Pb,Caは被削性の改善に有効な元素で、必要に応じて
含有させるものであり、前記効果を得るためにはそれぞ
れ0.04%, 0.05%, 0.0005%の含有が必要である。しか
し、S,Pb,Caを多量に含有させてもその効果が飽和し、
かつ熱間加工性や靱性を損なうので、それぞれ上限を0.
12%, 0.30%, 0.0060%とした。
【0028】次に本発明の製造条件の限定理由について
説明する。 T= 330〔V(%)×C(%)〕0.5 +900 上記式にて求まる温度T℃は、本発明の化学成分組成の
鋼のV炭化物の固溶温度を示すものであり、鍛造に際し
ての加熱温度をT℃以上としたのはオ−ステナイト域へ
の加熱時にV炭化物を充分に固溶させるためである。ま
た、鍛造時の温度をT℃以下としたのは、V炭化物加工
誘起析出を促進し、組織を微細化するためである。
【0029】さらに、熱間鍛造後 800〜600 ℃における
平均冷却速度を 5〜 300℃/分としたのは、その冷却速
度が5℃/分未満となると強度が低下するためであり、
300℃/分を越えるとベイナイト組織が生成し、被削性
および耐久比が低下するためである。
【0030】
【実施例】つぎに本発明を比較鋼および従来鋼と対比し
て、その特徴を実施例でもって明らかにする。表1およ
び表2は実施例に用いた供試材の化学成分を示すもので
ある
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表1および表2において、1〜17鋼は本発
明対象鋼であり、1〜3鋼は第1請求項、4〜6鋼は第
2請求項、7〜12鋼は第3請求項、13〜17鋼は第4請求
項に該当する鋼である。また、18〜22鋼は本発明の化学
組成を部分的に満足しない比較鋼であり、23鋼は従来の
フェライト・パ−ライト組織を有する非調質鋼、24、25
鋼は従来鋼である S55C,SCM435である。
【0034】次に表1および表2に示した化学組成を有
する供試鋼を試験溶解により作製し、熱間圧延により直
径50mmの丸棒とした。本発明鋼 1〜17鋼および比較鋼18
〜22鋼については、そののち加熱温度T℃+(10〜150
℃),鍛造温度T℃−(0〜50℃),板厚25mmの平鋼に鍛造し
た後、冷却速度 50 ℃/分にて冷却した。該鍛造品より
JIS4号引張試験片と小野式回転曲げ疲労試験片を作製し
耐久比を測定した。なお、耐久比は、疲労限度/引張強
さにより算出した。従来鋼23は通常の鍛造を想定して加
熱温度1250℃、鍛造温度1150℃、冷却速度50℃/分にて
板厚25mmの平鋼に鍛造し、上記と同様に試験に供した。
また、従来鋼24および25鋼は板厚25mmの平鋼に鍛造した
後、焼入、焼もどし処理を行い、その後、上記と同様に
試験に供した。また、被削性については上記方法により
作成したそれぞれの供試材に SKH51製φ5mmストレ−ト
ドリル, 深さ15mmの条件で穴明けを連続して行いドリ
ル寿命までの穴明け個数にて被削性を評価した。これら
の結果を表3に示した。
【0035】
【表3】
【0036】表3から明らかなように、比較鋼である18
〜22鋼および従来鋼である23鋼を本発明鋼である1〜17
鋼と比較すると、18鋼はC含有量が低いため強度不足と
なり疲労限度が低く、19鋼はMn含有量が低いため耐久比
が低く、20鋼はCr含有量が高いため焼入性が向上し過ぎ
て、ベイナイト組織が生成したために耐久比が低く、21
鋼はV含有量が低いため、充分な未再結晶域加工ができ
ずに耐久比が低下し、また22鋼はN含有量が低いためV
炭化物加工誘起析出が充分に行なわれずに耐久比が劣る
ものである。
【0037】また、従来方法による非調質鋼である23鋼
は粗大な組織を有するために耐久比が劣る。これに対し
て、本発明鋼である 1〜17鋼は特にVの含有量を増加さ
せた鋼をV炭化物固溶温度T(℃)以上に加熱した後、
T(℃)以下の温度域で鍛造することにより、組織の微
細化が図られており、またその効果を最大限に発揮させ
るため、その他の含有合金であるC,Si,Mn,Cr,N,N
b,Ti,S,Pb,Ca, Al等が最適に含有されているために、
0.55以上に優れた耐久性が得られている。またここで得
られた耐久比は焼入、焼もどしを行なった従来鋼24鋼お
よび25鋼の耐久比をさらに上回るものである。
【0038】また被削性について検討すると、本発明鋼
は焼入、焼もどしされた従来鋼24鋼および25鋼に比べて
優れた被削性を有している。さらにS, Pb,Ca の快削性
元素が添加された本発明鋼7〜12鋼および13〜17鋼はよ
り優れた被削性を有することが明らかになった。
【0039】次に鍛造条件の変化による影響を調査した
実施例について以下に示す。表1および表2に示した鋼
のうち本発明対象鋼である2鋼および13鋼を用いて各々
直径50mmの丸棒を表4に示す各種温度にて加熱した後、
各種温度にて板厚25mmの平板に鍛造し、さらに各種冷却
速度にて冷却した。該鍛造品よりさ JIS14A 引張試験片
と小野式回転曲げ疲労試験片を作製し、耐久比を測定し
表4に示した。
【0040】
【表4】
【0041】表4から明らかなように、本発明鋼の鍛造
条件である条件No2,5,6および9,12、13が0.55以
上の優れた耐久比を示すのに対して、鍛造温度がT
(℃)より高い条件No1および8は組織の微細化が不充
分で耐久比が低く、加熱温度がT(℃)より低い条件No
3および10はV炭化物が充分に固溶しないため耐久比が
低く、また冷却速度が遅い条件No 4および11鋼は強度不
足となり、耐久比が劣り、さらに冷却速度が速い条件No
7および14鋼はベイナイト組織が生成し耐久比が劣る。
したがって、本発明鋼を用いて微細な組織を得ることに
より耐久比を向上させるには加熱温度、鍛造温度および
冷却速度を本発明の請求の範囲に限定する必要があるこ
とが判る。
【0042】
【発明の効果】本発明により多大なエネルギ−を要する
調質処理が不要となり、従来技術に比べて優れた耐久比
を有する鍛造品が得られるため、特に自動車用鍛造部品
に有用なものであって、自動車の軽量化および燃費改善
あるいは省エネルギ−化、環境保護など産業上および社
会的に寄与するところ極めて大である。
フロントページの続き (72)発明者 岩 間 直 樹 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地 愛知 製鋼株式会社内 (72)発明者 坂 東 克 己 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地 愛知 製鋼株式会社内 (72)発明者 森 元 秀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 安 田 茂 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−176031(JP,A) 特開 平2−179840(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量比にして、C:0.20〜0.60%,Si:0.
    01〜2.00%,Mn:0.30〜1.60%、Cr:0.70%以下、V:
    0.15〜1.00%,N:0.010 〜0.03%,Al:0.003 〜0.07
    0 %, 残部Feおよび不純物元素からなる鋼を、 T= 330〔V(%)×C(%)〕0.5 +900 にて求まる温度T℃以上に加熱した後、T℃以下にて鍛
    造し、その後 800〜600℃における平均冷却速度が 5〜3
    00 ℃/分となるように冷却することを特徴とする高疲
    労強度鍛造品の製造方法。
  2. 【請求項2】重量比にして、C:0.20〜0.60%,Si:0.
    01〜2.00%,Mn:0.30〜1.60%、Cr:0.70%以下、V:
    0.15〜1.00%,N:0.010 〜0.03%,Al:0.003 〜0.07
    0 %と、さらにNb:0.003 〜0.05%,Ti:0.003 〜0.05
    %の1種ないし2種を含有し、残部Feおよび不純物元素
    からなる鋼を、 T= 330〔V(%)×C(%)〕0.5 +900 にて求まる温度T℃以上に加熱した後、T℃以下にて鍛
    造し、その後 800〜600℃における平均冷却速度が 5〜3
    00 ℃/分となるように冷却することを特徴とする高疲
    労強度鍛造品の製造方法。
  3. 【請求項3】重量比にして、C:0.20〜0.60%,Si:0.
    01〜2.00%,Mn:0.30〜1.60%、Cr:0.70%以下、V:
    0.15〜1.00%,N:0.010 〜0.03%,Al:0.003 〜0.07
    0 %と、さらにS:0.04〜0.12%,Pb:0.05〜0.30%,
    Ca:0.0005〜0.0060%のうち1種ないし2種以上を含有
    し、残部Feおよび不純物元素からなる鋼を、 T= 330〔V(%)×C(%)〕0.5 +900 にて求まる温度T℃以上に加熱した後、T℃以下にて鍛
    造し、その後 800〜600℃における平均冷却速度が 5〜3
    00 ℃/分となるように冷却することを特徴とする高疲
    労強度鍛造品の製造方法。
  4. 【請求項4】重量比にして、C:0.20〜0.60%,Si:0.
    01〜2.00%,Mn:0.30〜1.60%、Cr:0.70%以下、V:
    0.15〜1.00%,N:0.010 〜0.03%,Al:0.003 〜0.07
    0 %と、Nb:0.003 〜0.05%,Ti:0.003 〜0.05%の1
    種ないし2種と、さらにS:0.04〜0.12%,Pb:0.05〜
    0.30%,Ca:0.0005〜0.0060%のうち1種ないし2種以
    上を含有し、残部Feおよび不純物元素からなる鋼を、 T= 330〔V(%)×C(%)〕0.5 +900 にて求まる温度T℃以上に加熱した後、T℃以下にて鍛
    造し、その後 800〜600℃における平均冷却速度が 5〜3
    00 ℃/分となるように冷却することを特徴とする高疲
    労強度鍛造品の製造方法。
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