JP2002356336A - プラズマ溶融によるジルコニウム含有複合石英ガラスの製造方法及びその用途 - Google Patents
プラズマ溶融によるジルコニウム含有複合石英ガラスの製造方法及びその用途Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】不純物が少なく化学反応しないと共に、高密度
プラズマ下でも耐衝撃性、強度に優れ、繰り返し使用さ
れる中においても腐食を生じることがなく、かつ高温で
の粘性に優れた石英ガラスの製造方法及び、石英ガラス
からなるハロゲン化物ガス及びそのプラズマを利用する
装置用部品を提供する。 【解決の手段】珪酸質原料粉にジルコニウム含有物質を
添加して得た混合粉末を、少なくとも2個以上の電極が
逆の極性を持ちかつ少なくとも2個のプラズマアークが
カップルされるプラズマアーク・カップリング帯域もし
くはその近傍を通過させ、溶融することを特徴とするジ
ルコニウム含有複合石英ガラスの製造方法、その方法に
より得られるジルコニウム含有複合石英ガラス部材及び
装置用部品を用いる。
プラズマ下でも耐衝撃性、強度に優れ、繰り返し使用さ
れる中においても腐食を生じることがなく、かつ高温で
の粘性に優れた石英ガラスの製造方法及び、石英ガラス
からなるハロゲン化物ガス及びそのプラズマを利用する
装置用部品を提供する。 【解決の手段】珪酸質原料粉にジルコニウム含有物質を
添加して得た混合粉末を、少なくとも2個以上の電極が
逆の極性を持ちかつ少なくとも2個のプラズマアークが
カップルされるプラズマアーク・カップリング帯域もし
くはその近傍を通過させ、溶融することを特徴とするジ
ルコニウム含有複合石英ガラスの製造方法、その方法に
より得られるジルコニウム含有複合石英ガラス部材及び
装置用部品を用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複合石英ガラスの製
造方法及びその用途、さらに詳しくは各種機能を持たせ
るためジルコニウム含有微粉末を水晶粉等の珪酸質原料
粉に添加しプラズマ溶融する製造方法、及び該方法によ
り得られた複合石英ガラスにより製作された半導体製造
装置や液晶製造装置などに使用される耐プラズマ部品に
関する。
造方法及びその用途、さらに詳しくは各種機能を持たせ
るためジルコニウム含有微粉末を水晶粉等の珪酸質原料
粉に添加しプラズマ溶融する製造方法、及び該方法によ
り得られた複合石英ガラスにより製作された半導体製造
装置や液晶製造装置などに使用される耐プラズマ部品に
関する。
【0002】
【従来の技術】LSIなどの半導体デバイスは、洗浄、
熱処理、リソグラフィ、ドライエッチング、イオン注
入、CVD,スパッタリングなどの各装置を繰り返し使
用して製造される。このような半導体製造装置の中で、
石英ガラスは高純度、耐熱性、易加工性等こうした優れ
た特性を持つことで、従来より多岐に利用されている。
特に近年は、半導体製造装置や液晶製造装置等でのCV
D処理工程やエッチング処理工程、レジスト処理工程な
どではハロゲン化物ガス等のプラズマを用いた装置が多
用されるようになって来ており、高周波透過性、真空気
密性に優れ、しかも低誘電率であり高熱時の耐衝撃性に
も優れた石英ガラスが装置用部材として使用されてい
る。しかしながらプラズマの使用頻度が高くなること
で、プラズマガスによる腐食に対する耐性がより求めら
れるようになってきた。特にフッ素系プラズマに対して
は、フッ素ラジカルによって石英ガラス中のSiがSi
F4の形で消耗することがわかっており、中でも酸化膜
のエッチング工程で、特に高密度プラズマエッチングで
の石英ガラスの消耗が目立ち製造コストの上昇につなが
っていた。また、半導体製造装置のフランジ等の熱のか
かる装置部材には、その熱遮断性などから高純度の不透
明石英ガラスが利用されているが、不透明石英ガラス
は、高純度透明石英ガラスを不透明にするために発泡剤
を添加するなどして微細な泡を形成する製法が一般的で
あるが、石英ガラス中に泡を有するため加工後の表面状
態に問題があった。従ってシール性の問題や、粘性、高
熱時のプラズマエッチングガス等の耐衝撃性などの特性
に問題があり、こうした材料には透明石英ガラスが用い
られていた。
熱処理、リソグラフィ、ドライエッチング、イオン注
入、CVD,スパッタリングなどの各装置を繰り返し使
用して製造される。このような半導体製造装置の中で、
石英ガラスは高純度、耐熱性、易加工性等こうした優れ
た特性を持つことで、従来より多岐に利用されている。
特に近年は、半導体製造装置や液晶製造装置等でのCV
D処理工程やエッチング処理工程、レジスト処理工程な
どではハロゲン化物ガス等のプラズマを用いた装置が多
用されるようになって来ており、高周波透過性、真空気
密性に優れ、しかも低誘電率であり高熱時の耐衝撃性に
も優れた石英ガラスが装置用部材として使用されてい
る。しかしながらプラズマの使用頻度が高くなること
で、プラズマガスによる腐食に対する耐性がより求めら
れるようになってきた。特にフッ素系プラズマに対して
は、フッ素ラジカルによって石英ガラス中のSiがSi
F4の形で消耗することがわかっており、中でも酸化膜
のエッチング工程で、特に高密度プラズマエッチングで
の石英ガラスの消耗が目立ち製造コストの上昇につなが
っていた。また、半導体製造装置のフランジ等の熱のか
かる装置部材には、その熱遮断性などから高純度の不透
明石英ガラスが利用されているが、不透明石英ガラス
は、高純度透明石英ガラスを不透明にするために発泡剤
を添加するなどして微細な泡を形成する製法が一般的で
あるが、石英ガラス中に泡を有するため加工後の表面状
態に問題があった。従ってシール性の問題や、粘性、高
熱時のプラズマエッチングガス等の耐衝撃性などの特性
に問題があり、こうした材料には透明石英ガラスが用い
られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】半導体製造工程では生
産性向上を目的に高密度プラズマ使用による高速生産へ
の動きが活発化している。この高密度プラズマ環境下で
は、不純物が少なく化学反応しないという石英ガラスの
もつ従来の特性のほかに、高密度プラズマ下でも耐衝撃
性、強度に優れ、繰り返し使用される中においても腐食
を生じることがなく、かつ高温での粘性に優れた、石英
ガラスが求められてきている。
産性向上を目的に高密度プラズマ使用による高速生産へ
の動きが活発化している。この高密度プラズマ環境下で
は、不純物が少なく化学反応しないという石英ガラスの
もつ従来の特性のほかに、高密度プラズマ下でも耐衝撃
性、強度に優れ、繰り返し使用される中においても腐食
を生じることがなく、かつ高温での粘性に優れた、石英
ガラスが求められてきている。
【0004】本願はこうした各種機能を合わせ持った石
英ガラスの製造方法を提供するとともに、該製造方法で
製造した石英ガラスより作製された、ハロゲン化物ガス
及びそのプラズマを利用する装置用部品の提供を行うこ
とを目的とする。
英ガラスの製造方法を提供するとともに、該製造方法で
製造した石英ガラスより作製された、ハロゲン化物ガス
及びそのプラズマを利用する装置用部品の提供を行うこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、珪酸質原料粉にジルコニウム含有物質を添加し、
ジルコニウム添加混合粉末を、少なくとも2個以上の電
極が逆の極性を持ち、かつ少なくとも2個のプラズマア
ークがカップルされるプラズマアーク・カップリング帯
域、もしくはその近傍を通過させ、溶融することによ
り、ジルコニウムの偏析及び微細な泡や不純物の混入等
がない、従ってこうした不良個所の排除を行う必要のな
い、効率的なジルコニウム含有複合石英ガラスの製造方
法を見出し、本発明を完成するに至った。
結果、珪酸質原料粉にジルコニウム含有物質を添加し、
ジルコニウム添加混合粉末を、少なくとも2個以上の電
極が逆の極性を持ち、かつ少なくとも2個のプラズマア
ークがカップルされるプラズマアーク・カップリング帯
域、もしくはその近傍を通過させ、溶融することによ
り、ジルコニウムの偏析及び微細な泡や不純物の混入等
がない、従ってこうした不良個所の排除を行う必要のな
い、効率的なジルコニウム含有複合石英ガラスの製造方
法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち昇降可能な回転するターゲットま
たは容器の中央部または端部にジルコニウムを含むシリ
カ粉を落下積層させ、アークプラズマにより溶融して、
ジルコニウムが均一に分散したジルコニウム含有複合石
英ガラスインゴットの製造を可能とした。
たは容器の中央部または端部にジルコニウムを含むシリ
カ粉を落下積層させ、アークプラズマにより溶融して、
ジルコニウムが均一に分散したジルコニウム含有複合石
英ガラスインゴットの製造を可能とした。
【0007】そしてジルコニウム含有粉末の添加量が、
0.01〜2重量%、好ましくは0.03〜0.67重
量%とすること、ジルコニウム含有粉末の平均粒径が、
0.1〜300μm、好ましくは10〜80μmとする
ことが効果的であることを知見した。
0.01〜2重量%、好ましくは0.03〜0.67重
量%とすること、ジルコニウム含有粉末の平均粒径が、
0.1〜300μm、好ましくは10〜80μmとする
ことが効果的であることを知見した。
【0008】ジルコニウム含有粉末の添加量が0.01
重量%未満だとプラズマ耐久性において従来品と大差が
なく、また、2重量%を超えると複合石英ガラス生成物
が不透明となるばかりか表面性状が悪化して耐衝撃性、
強度に問題を生じる。石英ガラスの機械的特性を失うこ
となく、プラズマに対する耐久性を向上させ、耐衝撃
性、強度等に優れた材料を得る上で、ジルコニウム含有
粉末を0.03〜0.67重量%とすることがより望ま
しい。
重量%未満だとプラズマ耐久性において従来品と大差が
なく、また、2重量%を超えると複合石英ガラス生成物
が不透明となるばかりか表面性状が悪化して耐衝撃性、
強度に問題を生じる。石英ガラスの機械的特性を失うこ
となく、プラズマに対する耐久性を向上させ、耐衝撃
性、強度等に優れた材料を得る上で、ジルコニウム含有
粉末を0.03〜0.67重量%とすることがより望ま
しい。
【0009】金属ジルコニウム粉末、若しくはジルコニ
ア粉末の平均粒径は、珪酸質原料粉のプラズマ溶融にお
ける最適粒径である70〜500μmより若干細粒とな
る10〜300μmとすることが好ましく、さらに、3
0〜80μmとすることが、ポットミル等で均一に混合
したり、スプレードライヤー等で造粒してシリカ粉を混
合したり、あるいはこれらの方法を併用して、プラズマ
カップリング帯域にて石英ガラス中へ均一に分散、溶融
する上でより望ましい。
ア粉末の平均粒径は、珪酸質原料粉のプラズマ溶融にお
ける最適粒径である70〜500μmより若干細粒とな
る10〜300μmとすることが好ましく、さらに、3
0〜80μmとすることが、ポットミル等で均一に混合
したり、スプレードライヤー等で造粒してシリカ粉を混
合したり、あるいはこれらの方法を併用して、プラズマ
カップリング帯域にて石英ガラス中へ均一に分散、溶融
する上でより望ましい。
【0010】なお、ジルコニアなどの粉末を珪酸質原料
粉に添加、混合するほかに、ジルコニウム化合物であ
る、ジルコニウム塩化物や硝酸塩、硫酸塩などの溶液に
珪酸質原料粉を侵漬させ、シリカ粒子の周囲にジルコニ
ウムを十分均一に行き渡らせ、その後加熱し乾固したジ
ルコニウム添加混合粉末として用いてもよい。
粉に添加、混合するほかに、ジルコニウム化合物であ
る、ジルコニウム塩化物や硝酸塩、硫酸塩などの溶液に
珪酸質原料粉を侵漬させ、シリカ粒子の周囲にジルコニ
ウムを十分均一に行き渡らせ、その後加熱し乾固したジ
ルコニウム添加混合粉末として用いてもよい。
【0011】珪酸質原料粉としては、珪砂粉、水晶粉、
α−クォーツ、またはクリストバライト等の高純度の酸
化珪素源の一種またはこれらの混合物を用いることがで
きる。こうしたシリカ系粒子の最適粒径としては70〜
500μmとすることが好ましい。
α−クォーツ、またはクリストバライト等の高純度の酸
化珪素源の一種またはこれらの混合物を用いることがで
きる。こうしたシリカ系粒子の最適粒径としては70〜
500μmとすることが好ましい。
【0012】また本発明者らは、少なくとも2個のプラ
ズマ電極が、対称的に配置され、該2個のプラズマ電極
の互いの先端部の距離が狭まるように垂直に対して傾斜
されており、該傾斜角度により、及び/またはプラズマ
・カップリング帯域から溶融生成物を収集する位置まで
の距離により、透明もしくは不透明におよぶ光透過性能
を制御することが可能なことを見出した。
ズマ電極が、対称的に配置され、該2個のプラズマ電極
の互いの先端部の距離が狭まるように垂直に対して傾斜
されており、該傾斜角度により、及び/またはプラズマ
・カップリング帯域から溶融生成物を収集する位置まで
の距離により、透明もしくは不透明におよぶ光透過性能
を制御することが可能なことを見出した。
【0013】すなわち、プラズマアノード・トーチおよ
びプラズマカソード・トーチの距離、あるいはそれら距
離等調節したトーチ位置と溶融されたジルコニウム含有
複合石英ガラスのとの距離を調節することにより、ジル
コニウム含有複合不透明石英ガラスの製造も可能とし
た。
びプラズマカソード・トーチの距離、あるいはそれら距
離等調節したトーチ位置と溶融されたジルコニウム含有
複合石英ガラスのとの距離を調節することにより、ジル
コニウム含有複合不透明石英ガラスの製造も可能とし
た。
【0014】対称的に配置された逆の極性を持つ少なく
とも2個のプラズマ電極が、1本の電極はカソードとし
て、また他方の電極はアノードとして作用するものであ
り、該双方の電極を垂直に対し45〜65゜の角度に傾
斜させ、該傾斜させた双方の電極の先端部の距離を10
0mm以内に保持することにより、及び/またはプラズ
マ・カップリング帯域の始点から、溶融生成物を収集す
る位置までの距離を100mm以内に保持することによ
り、不透明質の堆積溶融生成物を得ることができる。こ
うして生成された不透明質のジルコニウム含有複合石英
ガラスは、従来の不透明石英ガラスのように発泡剤で発
泡させて不透明質としたものではないため、表面性状に
優れ、フランジ材として使用したとしてもシール性向上
のため加工後の表面状態の均質性が保たれ、また、プラ
ズマ耐久性にも優れているため、従来使用を控えられて
いた個所へもプラズマ用途材として適している。
とも2個のプラズマ電極が、1本の電極はカソードとし
て、また他方の電極はアノードとして作用するものであ
り、該双方の電極を垂直に対し45〜65゜の角度に傾
斜させ、該傾斜させた双方の電極の先端部の距離を10
0mm以内に保持することにより、及び/またはプラズ
マ・カップリング帯域の始点から、溶融生成物を収集す
る位置までの距離を100mm以内に保持することによ
り、不透明質の堆積溶融生成物を得ることができる。こ
うして生成された不透明質のジルコニウム含有複合石英
ガラスは、従来の不透明石英ガラスのように発泡剤で発
泡させて不透明質としたものではないため、表面性状に
優れ、フランジ材として使用したとしてもシール性向上
のため加工後の表面状態の均質性が保たれ、また、プラ
ズマ耐久性にも優れているため、従来使用を控えられて
いた個所へもプラズマ用途材として適している。
【0015】プラズマアークにより溶融生成した固状も
しくは蒸気状物質を、鉛直軸に回転可能及び/または垂
直方向において可動であるターゲット上に収集させるこ
とにより、砲弾状、長尺状のジルコニア含有複合石英ガ
ラスインゴットを製造できる。
しくは蒸気状物質を、鉛直軸に回転可能及び/または垂
直方向において可動であるターゲット上に収集させるこ
とにより、砲弾状、長尺状のジルコニア含有複合石英ガ
ラスインゴットを製造できる。
【0016】また、プラズマアークにより溶融生成した
固状もしくは蒸気状物質を、回転する溶融容器中央部に
収集積層させ、さらに加熱溶融して容器外周方向に伸展
させることによって、大型形状の容器形状に見合った任
意の形状のジルコニウム含有複合石英ガラスインゴット
を製造することが可能である。
固状もしくは蒸気状物質を、回転する溶融容器中央部に
収集積層させ、さらに加熱溶融して容器外周方向に伸展
させることによって、大型形状の容器形状に見合った任
意の形状のジルコニウム含有複合石英ガラスインゴット
を製造することが可能である。
【0017】そしてこうして製造されたジルコニウム含
有複合石英ガラス部材を用いて、必要とされるプラズマ
反応工程の各種部品として作製し、例えば高密度ハロゲ
ン化物ガス及びそのプラズマを利用する装置用の高耐久
性部品として利用することができる。
有複合石英ガラス部材を用いて、必要とされるプラズマ
反応工程の各種部品として作製し、例えば高密度ハロゲ
ン化物ガス及びそのプラズマを利用する装置用の高耐久
性部品として利用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】<実施態様1>図1において、ホ
ッパー1は、平均粒径50μmの金属ジルコニウム粒子
を、平均粒径100μmの水晶粉末に0.67重量%と
なるように添加、混合した、ジルコニウムを含むシリカ
粉末原料で充填される。ホッパー1は供給装置2によっ
て連結され、それによって供給原料は供給装置を通って
ファンネルに至る。次いで、供給原料は石英ガラス製チ
ューブ3及び4を下方へ向かいプラズマアークカップリ
ング帯域5を経由、またはこれに接近する。
ッパー1は、平均粒径50μmの金属ジルコニウム粒子
を、平均粒径100μmの水晶粉末に0.67重量%と
なるように添加、混合した、ジルコニウムを含むシリカ
粉末原料で充填される。ホッパー1は供給装置2によっ
て連結され、それによって供給原料は供給装置を通って
ファンネルに至る。次いで、供給原料は石英ガラス製チ
ューブ3及び4を下方へ向かいプラズマアークカップリ
ング帯域5を経由、またはこれに接近する。
【0019】プラズマアークは、ブラズマアノード・ト
ーチ6及びブラズマカソード・トーチ7によって生成さ
れる。ブラズマアノード・トーチ6は非消耗性の丸い端
部をもって終結する電極であって銅または他の非消耗性
金属から調整されるものを備えている。帯域5の下方で
ジルコニウムを含むシリカ粉末原料は、プラズマアーク
により生成された熱によって溶融する。プラズマアーク
帯域5の下方に配置されているのは、ターゲット8であ
ってこれは鉛直軸の周りで駆動装置9により回転可能と
される。このターゲット8はスピンドル10に連結され
ており、これは順次リフト機構11に連結され、それに
よってターゲット8は、所望により上昇、かつ下降させ
ることが出来る。
ーチ6及びブラズマカソード・トーチ7によって生成さ
れる。ブラズマアノード・トーチ6は非消耗性の丸い端
部をもって終結する電極であって銅または他の非消耗性
金属から調整されるものを備えている。帯域5の下方で
ジルコニウムを含むシリカ粉末原料は、プラズマアーク
により生成された熱によって溶融する。プラズマアーク
帯域5の下方に配置されているのは、ターゲット8であ
ってこれは鉛直軸の周りで駆動装置9により回転可能と
される。このターゲット8はスピンドル10に連結され
ており、これは順次リフト機構11に連結され、それに
よってターゲット8は、所望により上昇、かつ下降させ
ることが出来る。
【0020】支持脚はターゲット上昇及び下降機構を安
定させるため設けられている。通常ターゲットはプラズ
マアークカップリング帯域の約1から20cm下方に位
置することになる。アノードトーチ6とカソードトーチ
7との間の角度は一般に80°から130°の範囲にあ
り、そしてアノード及びカソードトーチは互いに整列さ
れている。これらのトーチは上方へ上昇させるかまたは
それらを降下させることによってあるいはそれらの角位
置を変化させることにより位置決めすることが出来る。
定させるため設けられている。通常ターゲットはプラズ
マアークカップリング帯域の約1から20cm下方に位
置することになる。アノードトーチ6とカソードトーチ
7との間の角度は一般に80°から130°の範囲にあ
り、そしてアノード及びカソードトーチは互いに整列さ
れている。これらのトーチは上方へ上昇させるかまたは
それらを降下させることによってあるいはそれらの角位
置を変化させることにより位置決めすることが出来る。
【0021】アノードトーチ6とカソードトーチ7とは
対称的に配置され、垂直に対し通常は上述の角度に傾斜
されているが、傾斜角度により、及び/またはプラズマ
・カップリング帯域から溶融生成物を収集する位置まで
の距離により、透明もしくは不透明におよぶ光透過性能
を制御することが出来る。
対称的に配置され、垂直に対し通常は上述の角度に傾斜
されているが、傾斜角度により、及び/またはプラズマ
・カップリング帯域から溶融生成物を収集する位置まで
の距離により、透明もしくは不透明におよぶ光透過性能
を制御することが出来る。
【0022】対称的に配置された逆の極性を持つ少なく
とも2個のプラズマ電極が、1本の電極はカソードとし
て、また他方の電極はアノードとして作用するものであ
り、該双方の電極を垂直に対し45度〜65度若しくは
双方電極間を80度〜130度の角度に傾斜させ、該傾
斜させた双方の電極の先端部の距離を100mm以内に
保持することにより、及び/またはプラズマ・カップリ
ング帯域の始点から溶融生成物を収集する位置までの距
離を100mm以内に保持することにより、不透明質の
堆積溶融生成物を得ることが可能である。従って、透明
物体、半透明物体、不透明物体など、及びその他製造目
的に応じて所定の位置へ位置決めし、それぞれ配置され
る。
とも2個のプラズマ電極が、1本の電極はカソードとし
て、また他方の電極はアノードとして作用するものであ
り、該双方の電極を垂直に対し45度〜65度若しくは
双方電極間を80度〜130度の角度に傾斜させ、該傾
斜させた双方の電極の先端部の距離を100mm以内に
保持することにより、及び/またはプラズマ・カップリ
ング帯域の始点から溶融生成物を収集する位置までの距
離を100mm以内に保持することにより、不透明質の
堆積溶融生成物を得ることが可能である。従って、透明
物体、半透明物体、不透明物体など、及びその他製造目
的に応じて所定の位置へ位置決めし、それぞれ配置され
る。
【0023】供給管の位置もまた左右にそして上下に変
更することが可能である。成長するジルコニウム含有複
合石英ガラスインゴットに対して、ターゲット8を速度
1から60回転/分の範囲内において回転させる。図2
に示すように供給原料の流れ13があり、図1中に示さ
れる石英ガラス製チューブ供給手段4から流れ出るもの
は領域に入り、あるいはその近くを通過するがプラズマ
トーチ6により生成されるプラズマアーク14とプラズ
マトーチ7により生成されるプラズマアーク15とがカ
ップルする。次いでこのジルコニウム微粉末含有シリカ
物質は、下方へ移動を続け、回転しているターゲット8
に衝突する。図2のスケッチ形式において示されるよう
にジルコニウム含有複合石英ガラスインゴット16がタ
ーゲット8上に形成される。
更することが可能である。成長するジルコニウム含有複
合石英ガラスインゴットに対して、ターゲット8を速度
1から60回転/分の範囲内において回転させる。図2
に示すように供給原料の流れ13があり、図1中に示さ
れる石英ガラス製チューブ供給手段4から流れ出るもの
は領域に入り、あるいはその近くを通過するがプラズマ
トーチ6により生成されるプラズマアーク14とプラズ
マトーチ7により生成されるプラズマアーク15とがカ
ップルする。次いでこのジルコニウム微粉末含有シリカ
物質は、下方へ移動を続け、回転しているターゲット8
に衝突する。図2のスケッチ形式において示されるよう
にジルコニウム含有複合石英ガラスインゴット16がタ
ーゲット8上に形成される。
【0024】ジルコニウム含有複合石英ガラスインゴッ
ト16が成長すると帯域にプラズマアーク14及び15
が定常的にジルコニウム含有複合石英ガラスインゴット
上面に対してカップルする。連続的に供給されるためカ
ップルする距離を維持するように図1に示されるような
メカニズムによってターゲット8は下部方向へ移動す
る。ターゲット8が移動する速度は、0.1から5cm
/分で製造する。プラズマアークトーチ6および7への
電流は50から250ボルトにおいて100から600
アンペアの範囲内で行う。アノードプラズマトーチ6お
よびカソードプラズトーチ7の両者を経由して流れるア
ルゴンガスは10〜60リットル/分の範囲内が望まし
い。ジルコニウム微粉末含有原料の供給速度は0.5〜
20kg/時間の範囲が適切である。
ト16が成長すると帯域にプラズマアーク14及び15
が定常的にジルコニウム含有複合石英ガラスインゴット
上面に対してカップルする。連続的に供給されるためカ
ップルする距離を維持するように図1に示されるような
メカニズムによってターゲット8は下部方向へ移動す
る。ターゲット8が移動する速度は、0.1から5cm
/分で製造する。プラズマアークトーチ6および7への
電流は50から250ボルトにおいて100から600
アンペアの範囲内で行う。アノードプラズマトーチ6お
よびカソードプラズトーチ7の両者を経由して流れるア
ルゴンガスは10〜60リットル/分の範囲内が望まし
い。ジルコニウム微粉末含有原料の供給速度は0.5〜
20kg/時間の範囲が適切である。
【0025】図3を参照すると本発明に使用するための
プラズマアノードトーチが拡大して示されている。アノ
ードトーチは非消耗性の丸くした端部をもって終結する
電極20を有しており、これは銅または非消耗性金属か
ら調整される。電極20はその中に形成された同心チュ
ーブ21を備えている。チューブ21の端部と矢印22
により示されるような方向における電極20の尖角との
内表面との間のスペースを冷却水が下方へ通過する。プ
ラズマガスは矢印23の方向において、電極の尖角の周
囲を流れ、そしてプラズマアークは24で生成され次い
でこのプラスラマアークは、プラズマアーク・トーチの
ノズル25から発散する。ノズルアセンブリー27は水
冷され、そしでプラズマガスを電極20の周囲に限定す
るために機能する。ノズル25は絶縁体29によって電
極アセンブリー28から電気的に隔離されている。丸く
した端部は広く築いたアークルートをもたらし、高電流
維持能力、そして非常に長い構成部品ライフ、また非常
に少ない摩耗を招来させるものであり、延いては生成物
流または生成物であるジルコニウム含有複合石英ガラス
インゴットへの微小な汚染をも抑制している構造とし
た。
プラズマアノードトーチが拡大して示されている。アノ
ードトーチは非消耗性の丸くした端部をもって終結する
電極20を有しており、これは銅または非消耗性金属か
ら調整される。電極20はその中に形成された同心チュ
ーブ21を備えている。チューブ21の端部と矢印22
により示されるような方向における電極20の尖角との
内表面との間のスペースを冷却水が下方へ通過する。プ
ラズマガスは矢印23の方向において、電極の尖角の周
囲を流れ、そしてプラズマアークは24で生成され次い
でこのプラスラマアークは、プラズマアーク・トーチの
ノズル25から発散する。ノズルアセンブリー27は水
冷され、そしでプラズマガスを電極20の周囲に限定す
るために機能する。ノズル25は絶縁体29によって電
極アセンブリー28から電気的に隔離されている。丸く
した端部は広く築いたアークルートをもたらし、高電流
維持能力、そして非常に長い構成部品ライフ、また非常
に少ない摩耗を招来させるものであり、延いては生成物
流または生成物であるジルコニウム含有複合石英ガラス
インゴットへの微小な汚染をも抑制している構造とし
た。
【0026】図4においてプラズマカソードトーチが拡
大して示されている。このプラズマカソードトーチはカ
ソード電極34を包み込むように形成された内側通路3
6aよりアルゴンガスを流しアルゴンアークをトーチノ
ズルより発生させるとともに外側通路36bに連通して
トーチノズルの先端部に放射状に配列されかつノズルセ
ンターに収束される角度を有する小穴38より、アルゴ
ンガスに対して5〜50%の窒素ガスを噴出させアルゴ
ンアークにより窒素ガスを電離しアルゴン−窒素プラズ
マを発生させた。この方法により高効率のプラズマアー
クを得ると同時に電極材のタングステンは直接窒素ガス
と触れることなくアルゴンアークを発生させるため窒素
との化学反応も起こさずカソード電極の寿命を延ばして
いる。またノズルの外側を冷却する注水口42aと排水
口40bおよび電極内側を冷却する注水口42aと排水
口42bとが設けられおり冷却水を循環させることによ
りプラズマアークからの輻射熱を遮断している。
大して示されている。このプラズマカソードトーチはカ
ソード電極34を包み込むように形成された内側通路3
6aよりアルゴンガスを流しアルゴンアークをトーチノ
ズルより発生させるとともに外側通路36bに連通して
トーチノズルの先端部に放射状に配列されかつノズルセ
ンターに収束される角度を有する小穴38より、アルゴ
ンガスに対して5〜50%の窒素ガスを噴出させアルゴ
ンアークにより窒素ガスを電離しアルゴン−窒素プラズ
マを発生させた。この方法により高効率のプラズマアー
クを得ると同時に電極材のタングステンは直接窒素ガス
と触れることなくアルゴンアークを発生させるため窒素
との化学反応も起こさずカソード電極の寿命を延ばして
いる。またノズルの外側を冷却する注水口42aと排水
口40bおよび電極内側を冷却する注水口42aと排水
口42bとが設けられおり冷却水を循環させることによ
りプラズマアークからの輻射熱を遮断している。
【0027】これらのプラズマアークトーチを駆使し、
方向性の安定したアークプラズマを使用することによ
り、プラズマの持つ高エネルギーを最大限に利用して生
産性効率を上げると共に、プラズマ電極材等からの汚染
の混入のない、高純度のジルコニウム含有複合石英ガラ
スインゴットの製造が可能となった。
方向性の安定したアークプラズマを使用することによ
り、プラズマの持つ高エネルギーを最大限に利用して生
産性効率を上げると共に、プラズマ電極材等からの汚染
の混入のない、高純度のジルコニウム含有複合石英ガラ
スインゴットの製造が可能となった。
【0028】こうして製造した透明及び不透明の2種の
ジルコニウム含有石英ガラスインゴットから、各々50
mm角の板材を切り出し、鏡面研磨を施し、テストピー
スとした。これを平行平板型プラズマエッチング装置に
おいて、CF4/O2混合ガス中でプラズマエッチングを
行った。そしてプラズマエッチング前後のテストピース
の表面状態の変化を観察したところ、従来は生じていた
エッチングによる表面段差が生じるような消耗などは見
られず、いずれも従来品に比べてプラズマに対する耐久
性が向上していることが認められた。また、強度におい
ても不透明品も透明品と遜色なく、プラズマエッチング
後に強度低下も認められなかった。<実施態様2>他の
実施態様として図5を示し説明する。図5に示すように
回転する炉底(若しくは溶融容器底部)の中央部に、ジ
ルコニウムを含むシリカ粉末原料をプラズマアークカッ
プリング帯域を経由し落下積層させ、炉(若しくは溶融
容器18)の外周方向に伸展させることにより、ジルコ
ニウムが均一に分散したジルコニウム含有複合石英ガラ
スインゴットの製造を可能とした。図5は本発明による
他の実施態様であるジルコニウム含有複合石英ガラスイ
ンゴット製造装置を示す概略構成図であり、図5におい
て符号10はジルコニウム含有複合石英ガラスの原料で
あるジルコニウムを含むシリカ粉末原料が充填されてる
ホッパーである。ホッパー10の底部には供給原料の定
量供給装置12を経て炉体20に至る連結管14および
原料供給管16が連結されており炉体20内の溶融容器
18のプラズマアークカップリング帯域22を経由し、
またはこれに接近するように配置されているとともに上
下および左右に位置調整することが可能とされている。
炉体20の上方からは、プラズマアノード・トーチ24
とプラズマカソード・トーチ26とからなるツインプラ
ズマトーチが、溶融容器18のプラズマアークカップリ
ング帯域22に対称的に配置され、トーチ角度および炉
体20への挿入深さなどの調節が出来るように挿入され
ている。プラズマアノード・トーチ24およびプラズマ
カソード・トーチ26は、好ましくは、それぞれが垂直
軸に対して45〜65°の角度をなしそれぞれのプラズ
マトーチの炉中心の垂直軸に対する水平距離が50mm
〜100mmであるように設定する。ここで使用するプ
ラズマアノード・トーチ24は図3として実施態様1で
詳しく述べた構造であり、同じ機能を持ち合わせてい
る。同様にプラズマカソード・トーチ26についても図
4として実施態様1で詳しく述べた構造であり、同じ機
能を持ち合わせている。図5における溶融容器18は、
ステンレスなどの金属製の水冷容器からなり、この容器
の底部中心が回転軸44に支持されている。そして、回
転軸44は炉体ベース46に設置された回転モーター5
0を介して回転および昇降可能に組みつけられており、
しかも回転軸44の下端部には冷却水の注入口52aお
よび排水口52bを有するロータリージョイント54が
組みつけられ、溶融容器18内に冷却水を循環させるよ
うになっている。一方炉体20の天井部はフラットな形
状をしており、冷却水が循環して冷却されるとともに溶
融容器18の溶融面より上昇するシリカ蒸気は、炉体側
壁来に設けられた排気口56より排気される。これらの
構造に基づき作動のを説明すると、まず溶融容器18の
底部には溶融操作に先立ち粒度の大きい粒状シリカを1
cm〜20cm程度の厚さに敷き詰め、溶融操作は対称
配置されたツインプラズマトーチのプラズマアノード・
トーチ24とプラズマカソード・トーチ26とから生成
されるプラズマアークがカップリングされる近傍を溶融
部の頂点とする形で行うものである。
ジルコニウム含有石英ガラスインゴットから、各々50
mm角の板材を切り出し、鏡面研磨を施し、テストピー
スとした。これを平行平板型プラズマエッチング装置に
おいて、CF4/O2混合ガス中でプラズマエッチングを
行った。そしてプラズマエッチング前後のテストピース
の表面状態の変化を観察したところ、従来は生じていた
エッチングによる表面段差が生じるような消耗などは見
られず、いずれも従来品に比べてプラズマに対する耐久
性が向上していることが認められた。また、強度におい
ても不透明品も透明品と遜色なく、プラズマエッチング
後に強度低下も認められなかった。<実施態様2>他の
実施態様として図5を示し説明する。図5に示すように
回転する炉底(若しくは溶融容器底部)の中央部に、ジ
ルコニウムを含むシリカ粉末原料をプラズマアークカッ
プリング帯域を経由し落下積層させ、炉(若しくは溶融
容器18)の外周方向に伸展させることにより、ジルコ
ニウムが均一に分散したジルコニウム含有複合石英ガラ
スインゴットの製造を可能とした。図5は本発明による
他の実施態様であるジルコニウム含有複合石英ガラスイ
ンゴット製造装置を示す概略構成図であり、図5におい
て符号10はジルコニウム含有複合石英ガラスの原料で
あるジルコニウムを含むシリカ粉末原料が充填されてる
ホッパーである。ホッパー10の底部には供給原料の定
量供給装置12を経て炉体20に至る連結管14および
原料供給管16が連結されており炉体20内の溶融容器
18のプラズマアークカップリング帯域22を経由し、
またはこれに接近するように配置されているとともに上
下および左右に位置調整することが可能とされている。
炉体20の上方からは、プラズマアノード・トーチ24
とプラズマカソード・トーチ26とからなるツインプラ
ズマトーチが、溶融容器18のプラズマアークカップリ
ング帯域22に対称的に配置され、トーチ角度および炉
体20への挿入深さなどの調節が出来るように挿入され
ている。プラズマアノード・トーチ24およびプラズマ
カソード・トーチ26は、好ましくは、それぞれが垂直
軸に対して45〜65°の角度をなしそれぞれのプラズ
マトーチの炉中心の垂直軸に対する水平距離が50mm
〜100mmであるように設定する。ここで使用するプ
ラズマアノード・トーチ24は図3として実施態様1で
詳しく述べた構造であり、同じ機能を持ち合わせてい
る。同様にプラズマカソード・トーチ26についても図
4として実施態様1で詳しく述べた構造であり、同じ機
能を持ち合わせている。図5における溶融容器18は、
ステンレスなどの金属製の水冷容器からなり、この容器
の底部中心が回転軸44に支持されている。そして、回
転軸44は炉体ベース46に設置された回転モーター5
0を介して回転および昇降可能に組みつけられており、
しかも回転軸44の下端部には冷却水の注入口52aお
よび排水口52bを有するロータリージョイント54が
組みつけられ、溶融容器18内に冷却水を循環させるよ
うになっている。一方炉体20の天井部はフラットな形
状をしており、冷却水が循環して冷却されるとともに溶
融容器18の溶融面より上昇するシリカ蒸気は、炉体側
壁来に設けられた排気口56より排気される。これらの
構造に基づき作動のを説明すると、まず溶融容器18の
底部には溶融操作に先立ち粒度の大きい粒状シリカを1
cm〜20cm程度の厚さに敷き詰め、溶融操作は対称
配置されたツインプラズマトーチのプラズマアノード・
トーチ24とプラズマカソード・トーチ26とから生成
されるプラズマアークがカップリングされる近傍を溶融
部の頂点とする形で行うものである。
【0029】最初は溶融容器18を所定の速度で回転し
ながら、プラズマアノード・トーチ24とプラズマカソ
ード・トーチ26の角度、位置を調整し、炉底に敷き詰
められた粒状シリカの表面の中央部にジルコニウムを含
むシリカ粉末原料をプラズマアークカップリング帯域を
経由し落下させ、小さく溶融したジルコニウム含有複合
石英ガラスを作り出す。
ながら、プラズマアノード・トーチ24とプラズマカソ
ード・トーチ26の角度、位置を調整し、炉底に敷き詰
められた粒状シリカの表面の中央部にジルコニウムを含
むシリカ粉末原料をプラズマアークカップリング帯域を
経由し落下させ、小さく溶融したジルコニウム含有複合
石英ガラスを作り出す。
【0030】その後、更にプラズマアノード・トーチ2
4とプラズマカソード・トーチ26の角度、位置を調整
しながら溶融面積を拡大していく。この操作を繰り返し
プラズマアークがカップリングされる近傍を溶融部の頂
点とする形で連続的に溶融積層を行う。さらにツインプ
ラズマアークのプラズマカップリングゾーンを溶融面に
維持するため連続的に溶融積層される生成速度に見合っ
て容器18を降下させる。つまりジルコニウム含有複合
石英ガラスは粘性が非常に高いので、ジルコニウムを含
むシリカ粉末原料の溶融される部分と容器のの側壁へ流
動により広がる部分では溶融部を頂点とした山形形状を
呈するので、山の頂上部より裾野へガラスの流動を十分
に行うためには容器18の側壁部にかけて十分な高温度
の維持が必要である。
4とプラズマカソード・トーチ26の角度、位置を調整
しながら溶融面積を拡大していく。この操作を繰り返し
プラズマアークがカップリングされる近傍を溶融部の頂
点とする形で連続的に溶融積層を行う。さらにツインプ
ラズマアークのプラズマカップリングゾーンを溶融面に
維持するため連続的に溶融積層される生成速度に見合っ
て容器18を降下させる。つまりジルコニウム含有複合
石英ガラスは粘性が非常に高いので、ジルコニウムを含
むシリカ粉末原料の溶融される部分と容器のの側壁へ流
動により広がる部分では溶融部を頂点とした山形形状を
呈するので、山の頂上部より裾野へガラスの流動を十分
に行うためには容器18の側壁部にかけて十分な高温度
の維持が必要である。
【0031】このため、プラズマカップリングゾーンか
ら伸びるツインプラズマ・トーチ24、26からのプラ
ズマ流は山の頂上部から裾野にかけてジルコニウム含有
複合石英ガラスの表面を覆うので容器18の回転と相乗
して溶融容器18の側壁部にかけてジルコニウム含有複
合石英ガラスの流動に必要な高温度を維持することがで
き、炉の外周方向にジルコニウム含有複合石英ガラスを
伸展させられる。この製造法により、ジルコニウムが均
一に分散したジルコニウム含有複合石英ガラスインゴッ
トの製造が可能となる。
ら伸びるツインプラズマ・トーチ24、26からのプラ
ズマ流は山の頂上部から裾野にかけてジルコニウム含有
複合石英ガラスの表面を覆うので容器18の回転と相乗
して溶融容器18の側壁部にかけてジルコニウム含有複
合石英ガラスの流動に必要な高温度を維持することがで
き、炉の外周方向にジルコニウム含有複合石英ガラスを
伸展させられる。この製造法により、ジルコニウムが均
一に分散したジルコニウム含有複合石英ガラスインゴッ
トの製造が可能となる。
【図1】プラズマ溶融によるジルコニウム含有複合石英
ガラスの製造装置概略図(実施態様1による製法1)
ガラスの製造装置概略図(実施態様1による製法1)
【図2】ジルコニウム含有複合石英ガラスの成長を示す
スケッチ図
スケッチ図
【図3】本発明において使用するためのプラズマアノー
ド・トーチ断面図
ド・トーチ断面図
【図4】本発明において使用するためのプラズマカソー
ド・トーチ断面図
ド・トーチ断面図
【図5】プラズマ溶融によるジルコニウム含有複合石英
ガラスの製造装置概略図(実施態様2による製法2)
ガラスの製造装置概略図(実施態様2による製法2)
1:ホッパー 2:原料供給装置 3:石英ガラス製チューブ 4:石英ガラス製チューブ 5:プラズマアークカップリング帯域 6:プラズマアノード・トーチ 7:プラズマカソード・トーチ 8:ターゲット 9:回転装置 10:昇降装置 14:プラズマアーク 15:プラズマアーク 16:ジルコニウム含有複合石英ガラスインゴット 20:アノード電極 25:ノズル 27:ノズルアッセンブリ 34:カソード電極 38:窒素ガス噴出口
フロントページの続き (72)発明者 原田 美徳 神奈川県相模原市相模大野7−37−17− 301 (72)発明者 水谷 修三 神奈川県藤沢市下土棚519 Fターム(参考) 4G014 AH02 4G062 AA01 BB02 CC02 CC04 DA08 DB01 DC01 DD01 DE01 DF01 EA01 EA10 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FB01 FC02 FC03 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM23 NN35
Claims (12)
- 【請求項1】珪酸質原料粉にジルコニウム含有物質を添
加して得た混合粉末を、少なくとも2個以上の電極が逆
の極性を持ちかつ少なくとも2個のプラズマアークがカ
ップルされるプラズマアーク・カップリング帯域もしく
はその近傍を通過させ、溶融することを特徴とするジル
コニウム含有複合石英ガラスの製造方法。 - 【請求項2】ジルコニウム含有物質が、金属ジルコニウ
ム、ジルコニウム化合物及びジルコニアからなる群より
選ばれる1種以上の粉末であることを特徴とする請求項
1記載のジルコニウム含有複合石英ガラスの製造方法。 - 【請求項3】混合粉末中のジルコニウム含有物質の量
が、0.01〜2重量%であることを特徴とする請求項
1又は請求項2記載のジルコニウム含有複合石英ガラス
の製造方法。 - 【請求項4】ジルコニウム含有物質の平均粒径が、0.
1〜300μmであることを特徴とする請求項1〜3の
いずれかに記載のジルコニウム含有複合石英ガラスの製
造方法。 - 【請求項5】珪酸質原料粉が、高純度酸化珪素源である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のジル
コニウム含有複合石英ガラスの製造方法。 - 【請求項6】高純度酸化珪素源が、珪砂粉、水晶粉、α
−クォーツ及びクリストバライトからなる群より選ばれ
る1種または2種以上の混合物であることを特徴とする
請求項5記載のジルコニウム含有複合石英ガラスの製造
方法。 - 【請求項7】少なくとも2個のプラズマ電極が対称的に
配置され、該2個のプラズマ電極の互いの先端が狭まる
ように垂直に対して傾斜されており、該傾斜の角度によ
り及び/またはプラズマ・カップリング帯域から溶融生
成物を収集する位置までの距離により、透明もしくは不
透明におよぶ光透過性能を制御することを特徴とする請
求項1〜6のいずれかに記載のジルコニウム含有複合石
英ガラスの製造方法。 - 【請求項8】対称的に配置された逆の極性を持つ少なく
とも2個のプラズマ電極が、1本の電極はカソードとし
て、また他方の電極はアノードとして作用するものであ
り、該双方の電極を垂直に対し45度〜65度若しくは
双方電極間を80度〜130度の角度に傾斜させ、該傾
斜させた双方の電極の先端部の距離を100mm以内に
保持することにより、及び/またはプラズマ・カップリ
ング帯域から溶融生成物を収集する位置までの距離を1
00mm以内に保持することにより、不透明質の堆積溶
融生成物を得ることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
かに記載のジルコニウム含有複合石英ガラスの製造方
法。 - 【請求項9】プラズマアークにより溶融生成した固状も
しくは蒸気状物質を、鉛直軸に回転可能及び/または垂
直方向において可動であるターゲット上に収集させるこ
とを特徴とする請求項1〜8記載のジルコニウム含有複
合石英ガラスの製造方法。 - 【請求項10】プラズマアークにより溶融生成した固状
もしくは蒸気状物質を、回転する溶融容器中央部に収集
積層させ、さらに加熱溶融して容器外周方向に伸展させ
ることを特徴とする請求項1〜9記載のジルコニウム含
有複合石英ガラスの製造方法。 - 【請求項11】請求項1〜10記載のいずれかの製造方
法により得られるジルコニウム含有複合石英ガラスから
なるジルコニウム含有複合石英ガラス部材。 - 【請求項12】請求項11記載のジルコニウム含有複合
石英ガラス部材からなるハロゲン化物ガス及びそのプラ
ズマを利用する装置用部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001166308A JP2002356336A (ja) | 2001-06-01 | 2001-06-01 | プラズマ溶融によるジルコニウム含有複合石英ガラスの製造方法及びその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001166308A JP2002356336A (ja) | 2001-06-01 | 2001-06-01 | プラズマ溶融によるジルコニウム含有複合石英ガラスの製造方法及びその用途 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002356336A true JP2002356336A (ja) | 2002-12-13 |
Family
ID=19008858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001166308A Pending JP2002356336A (ja) | 2001-06-01 | 2001-06-01 | プラズマ溶融によるジルコニウム含有複合石英ガラスの製造方法及びその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002356336A (ja) |
-
2001
- 2001-06-01 JP JP2001166308A patent/JP2002356336A/ja active Pending
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