JP2002355632A - 産業廃棄物の埋設方法 - Google Patents
産業廃棄物の埋設方法Info
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- JP2002355632A JP2002355632A JP2001202791A JP2001202791A JP2002355632A JP 2002355632 A JP2002355632 A JP 2002355632A JP 2001202791 A JP2001202791 A JP 2001202791A JP 2001202791 A JP2001202791 A JP 2001202791A JP 2002355632 A JP2002355632 A JP 2002355632A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 重金属や環境ホルモン物質を含む産業廃棄物
を長期に且安全に投棄収容できる産業廃棄物の埋設方法
を提供する。 【構成】 産業物の容量に合せて掘削した掘削凹溝の壁
面及び底面に、粘土と該粘土に対して15乃至45%容
量割合で且その粒径が5乃至20μmで比表面積が少な
くとも70m2/g以上並びに塩基置換容量(meq/
100g)が200mg以上、及び吸水率が50%以上
の人工ゼオライト粉体が配合された吸着覆土材で外部覆
土層が形成され、且この表面に防水シート材を展開敷設
したうえ、吸着覆土材で内部覆素層を形成しその上面に
廃棄物を投棄敷設して廃棄物層を交互且多層に亘って投
棄収容せしめ、若しくは廃棄物容量に対し吸着覆土材を
10乃至20%容量混合のうえ投棄収容せしめたうえ、
表面防水シート材を展開敷設したうえ、その上面に吸着
覆土材による盛土層を形成させた構成。
を長期に且安全に投棄収容できる産業廃棄物の埋設方法
を提供する。 【構成】 産業物の容量に合せて掘削した掘削凹溝の壁
面及び底面に、粘土と該粘土に対して15乃至45%容
量割合で且その粒径が5乃至20μmで比表面積が少な
くとも70m2/g以上並びに塩基置換容量(meq/
100g)が200mg以上、及び吸水率が50%以上
の人工ゼオライト粉体が配合された吸着覆土材で外部覆
土層が形成され、且この表面に防水シート材を展開敷設
したうえ、吸着覆土材で内部覆素層を形成しその上面に
廃棄物を投棄敷設して廃棄物層を交互且多層に亘って投
棄収容せしめ、若しくは廃棄物容量に対し吸着覆土材を
10乃至20%容量混合のうえ投棄収容せしめたうえ、
表面防水シート材を展開敷設したうえ、その上面に吸着
覆土材による盛土層を形成させた構成。
Description
【0001】
【産業上に利用分野】本発明は産業廃棄物特には重金属
類や環境ホルモン或いは揮散有機化合物等の滲出や飛散
による地下水や土壌若しくは環境の汚染並びに拡散を防
止することの可能な産業廃棄物の埋設方法に関する。
類や環境ホルモン或いは揮散有機化合物等の滲出や飛散
による地下水や土壌若しくは環境の汚染並びに拡散を防
止することの可能な産業廃棄物の埋設方法に関する。
【0002】
【従来技術】20世紀は科学技術の発達とともに産業も
急激な拡大がなされてきたが、他方においては膨大量の
産業排出物を排出してきており、且化学工業の躍進とも
相俟って重金属を初めアルキルフェノール、ビスフェノ
ール10A、フタル酸エステル、有機塩素系化合物等所
謂環境ホルモン物質、更にはトルエン、キシレン等揮散
性有機化合物等を含む排出物を産廃業者を介して不法に
若しくは恣意に廃棄されてきており、現状においては廃
棄場所の限界とともに環境汚染も最悪の事態に直面して
おり、産業排出物の排出規制とともに排出物の再利用が
緊急課題として提起され、これがため産業排出物の略5
0%を占める汚泥や食品残滓等においてはその一部がコ
ンポスト化として再利用が図られているものの、大半の
産業排出物では減容化若しくは減量化の実現のため焼却
が実施されている程度である。
急激な拡大がなされてきたが、他方においては膨大量の
産業排出物を排出してきており、且化学工業の躍進とも
相俟って重金属を初めアルキルフェノール、ビスフェノ
ール10A、フタル酸エステル、有機塩素系化合物等所
謂環境ホルモン物質、更にはトルエン、キシレン等揮散
性有機化合物等を含む排出物を産廃業者を介して不法に
若しくは恣意に廃棄されてきており、現状においては廃
棄場所の限界とともに環境汚染も最悪の事態に直面して
おり、産業排出物の排出規制とともに排出物の再利用が
緊急課題として提起され、これがため産業排出物の略5
0%を占める汚泥や食品残滓等においてはその一部がコ
ンポスト化として再利用が図られているものの、大半の
産業排出物では減容化若しくは減量化の実現のため焼却
が実施されている程度である。
【0003】然るに現状の産業排出物は年間4億800
0乃至9000万トンにも昇っておおり、仮令再利用や
焼却による減容減量化が図られても略20%、9000
乃至9500万トンは廃棄処分される必要があると言わ
れている。そして重要なことは再利用の一環とされるコ
ンポスト化には重金属の含有等にも自づと制約があるば
かりか、仮令焼却による減容化や減量化を図っても該焼
却に伴う焼却灰においては却って含有する重金属類が溶
出し易くなる危険があり、且焼却に際しての焼却温度や
焼却手段を管理せぬとダイオキシンの発生や煤煙の拡散
が招来され、更に重大なことは従来まで投棄され或いは
埋設された産業廃棄物からの重金属類や環境ホルモン物
質の滲出による地下水や土壌汚染に対して早急且有効な
対策を講ずることにある。
0乃至9000万トンにも昇っておおり、仮令再利用や
焼却による減容減量化が図られても略20%、9000
乃至9500万トンは廃棄処分される必要があると言わ
れている。そして重要なことは再利用の一環とされるコ
ンポスト化には重金属の含有等にも自づと制約があるば
かりか、仮令焼却による減容化や減量化を図っても該焼
却に伴う焼却灰においては却って含有する重金属類が溶
出し易くなる危険があり、且焼却に際しての焼却温度や
焼却手段を管理せぬとダイオキシンの発生や煤煙の拡散
が招来され、更に重大なことは従来まで投棄され或いは
埋設された産業廃棄物からの重金属類や環境ホルモン物
質の滲出による地下水や土壌汚染に対して早急且有効な
対策を講ずることにある。
【0004】ところで産業廃棄物の廃棄埋設に関する有
効な手段は現在まで開発されておらず、僅かに欧米にお
ける先駆的手段としては廃棄場所の土中に廃棄容量に見
合う廃棄溝を掘削し、その底面及び壁面に不透水性シー
ト所謂ライナーを敷設したうえ廃棄物を投棄収容し、そ
の上面に覆土する方法が開示されている。而しながら廃
棄物中には重金属類を初め化学薬品類、界面活性剤、有
機溶剤、油脂類等が含有され、且形状も微粒状や魂状或
いは鋭利角を有する不定形物、並びに軟弱なものから高
硬度多重量のものまで極めて広範囲の性質のものが混在
し、更には土壌菌による分解によりアルキルフェノール
の如き環境ホルモンが生成される物質等も混在されてい
る。そして多量に投棄収容される廃棄物は膨大な加重と
して廃棄溝の底面や壁面に付加されるため、底面が不等
沈下し或いは長期に亘る地層のズレ若しくは地震による
陥没等でライナーの特定部分に加重が集中して該ライナ
ーが容易に破断破裂し、更には廃棄物に鋭利且高硬度の
ものが直接接触する場合には応々にしてライナーが切裂
され、これにより重金属類や環境ホルモン物質等が滲出
し地下水や土壌の汚染が拡散されるばかりか、特に雨水
が廃棄溝内に侵入すると該侵入雨水に重金属類や環境ホ
ルモン物質が容易に溶出されるため汚染が一段と拡大す
る危険を孕んでいる。
効な手段は現在まで開発されておらず、僅かに欧米にお
ける先駆的手段としては廃棄場所の土中に廃棄容量に見
合う廃棄溝を掘削し、その底面及び壁面に不透水性シー
ト所謂ライナーを敷設したうえ廃棄物を投棄収容し、そ
の上面に覆土する方法が開示されている。而しながら廃
棄物中には重金属類を初め化学薬品類、界面活性剤、有
機溶剤、油脂類等が含有され、且形状も微粒状や魂状或
いは鋭利角を有する不定形物、並びに軟弱なものから高
硬度多重量のものまで極めて広範囲の性質のものが混在
し、更には土壌菌による分解によりアルキルフェノール
の如き環境ホルモンが生成される物質等も混在されてい
る。そして多量に投棄収容される廃棄物は膨大な加重と
して廃棄溝の底面や壁面に付加されるため、底面が不等
沈下し或いは長期に亘る地層のズレ若しくは地震による
陥没等でライナーの特定部分に加重が集中して該ライナ
ーが容易に破断破裂し、更には廃棄物に鋭利且高硬度の
ものが直接接触する場合には応々にしてライナーが切裂
され、これにより重金属類や環境ホルモン物質等が滲出
し地下水や土壌の汚染が拡散されるばかりか、特に雨水
が廃棄溝内に侵入すると該侵入雨水に重金属類や環境ホ
ルモン物質が容易に溶出されるため汚染が一段と拡大す
る危険を孕んでいる。
【0005】発明者等はかかる問題に鑑み鋭意研究を重
ねた結果、鋳造廃砂を初め石炭焼却灰や汚泥の乾燥スラ
ッジ等の産業廃棄物の内、その主要組成成分が酸化珪素
並びに酸化アルミニウムからなるものは、アルカリ前処
理及び高温高圧条件において微粒状で且極めて比表面積
並びに塩基置換性及び吸水率の大きな人工ゼオライト粉
体が安価に生産しえることを実験的に解明するととも
に、該人工ゼオライト粉体はその大きな比表面積並びに
塩基置換性により重金属類や環境ホルモン物質或いはそ
の他の化学物質等を積極的に且多量に吸着し而も分解消
去作用を保持すること、更には粘土はその粒径が略0.
2乃至2.0μm程度と極めて微粒なうえ吸水粘性とと
もに乾燥固化性を保持するため、不透水層の形成並びに
構造補強が実現しえること、及び該粘土にその粒径が5
乃至20μmの人工ゼオライト粉体を15乃至45%容
量割合で配合して粒度分布を広く形成することにより最
密充填密度に近くなり一段と高い不透水層の形成及び構
造補強が実現できることを究明し本発明に至った。
ねた結果、鋳造廃砂を初め石炭焼却灰や汚泥の乾燥スラ
ッジ等の産業廃棄物の内、その主要組成成分が酸化珪素
並びに酸化アルミニウムからなるものは、アルカリ前処
理及び高温高圧条件において微粒状で且極めて比表面積
並びに塩基置換性及び吸水率の大きな人工ゼオライト粉
体が安価に生産しえることを実験的に解明するととも
に、該人工ゼオライト粉体はその大きな比表面積並びに
塩基置換性により重金属類や環境ホルモン物質或いはそ
の他の化学物質等を積極的に且多量に吸着し而も分解消
去作用を保持すること、更には粘土はその粒径が略0.
2乃至2.0μm程度と極めて微粒なうえ吸水粘性とと
もに乾燥固化性を保持するため、不透水層の形成並びに
構造補強が実現しえること、及び該粘土にその粒径が5
乃至20μmの人工ゼオライト粉体を15乃至45%容
量割合で配合して粒度分布を広く形成することにより最
密充填密度に近くなり一段と高い不透水層の形成及び構
造補強が実現できることを究明し本発明に至った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】即ち本発明は重金属類
や環境ホルモン物質等が混在する廃棄物を多量に投棄収
容でき、且この投棄収容された廃棄物の重金属類や環境
ホルモン物質を吸着固定して滲出を阻止し長期に亘って
地下水や土壌の汚染を確実に防止できる産業廃棄物の埋
設方法を提供することにある。
や環境ホルモン物質等が混在する廃棄物を多量に投棄収
容でき、且この投棄収容された廃棄物の重金属類や環境
ホルモン物質を吸着固定して滲出を阻止し長期に亘って
地下水や土壌の汚染を確実に防止できる産業廃棄物の埋
設方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が採用した技術的手段は、所望の廃棄容量に
見合うように掘削凹溝を掘削したうえ、該掘削凹溝内に
投棄収容される廃棄物の荷重を初め地層のズレ或いは地
震等により掘削凹溝の不等沈下や変形防止のための構造
補強と不透水性の増強及び掘削凹溝内の投棄収容廃棄物
からの重金属類や環境ホルモン物質等が滲出した場合に
もこれらを吸着固定し外部拡散を防止するため、微粒で
且吸水粘性と乾燥固化性を保持する粘土と、該粘土の粒
径に対し略10乃至20倍の大きな粒径所謂その平均粒
径が5乃至20μmで比表面積が少なくとも70m2/
g以上並びに塩基置換容量(meq/100g)が20
0mg以上及び吸水率が50%以上の人工ゼオライト粉
体を、該粘土に対して15乃至45%容量割合で配合し
て最密充填密度に近い粒度分布となした吸着覆土材を用
い所要の厚さに掘削凹溝の壁面及び底面に締固めて外部
覆土層を形成する。
めに本発明が採用した技術的手段は、所望の廃棄容量に
見合うように掘削凹溝を掘削したうえ、該掘削凹溝内に
投棄収容される廃棄物の荷重を初め地層のズレ或いは地
震等により掘削凹溝の不等沈下や変形防止のための構造
補強と不透水性の増強及び掘削凹溝内の投棄収容廃棄物
からの重金属類や環境ホルモン物質等が滲出した場合に
もこれらを吸着固定し外部拡散を防止するため、微粒で
且吸水粘性と乾燥固化性を保持する粘土と、該粘土の粒
径に対し略10乃至20倍の大きな粒径所謂その平均粒
径が5乃至20μmで比表面積が少なくとも70m2/
g以上並びに塩基置換容量(meq/100g)が20
0mg以上及び吸水率が50%以上の人工ゼオライト粉
体を、該粘土に対して15乃至45%容量割合で配合し
て最密充填密度に近い粒度分布となした吸着覆土材を用
い所要の厚さに掘削凹溝の壁面及び底面に締固めて外部
覆土層を形成する。
【0008】そしてこの形成された外部覆土層の表面に
は投棄収容される廃棄物の荷重に対抗できる強靭性と廃
棄物より溶出若しくは漏出する重金属類や環境ホルモン
物質を含む溶液を外部に滲出させぬための防水性を保持
する防水シート材を展開敷設せしめ、而してこの防水シ
ート材が展開敷設された上面に吸着覆土材を所要の厚さ
に敷設して内部覆土層を形成したうえ、その上面に所要
量の廃棄物を投棄敷設せしめて廃棄物層を形成し、更に
この廃棄物層の上面に吸着覆土材を所要の厚さに敷設し
て内部覆土層を形成し該内部覆土層と廃棄物層とを交互
に多層に亘って敷設せしめて廃棄物の投棄収容を図る。
廃棄物の投棄収容には他の手段も採用できるもので、こ
の手段は防水シート材が展開敷設された掘削凹溝内に投
棄される廃棄物の容量に対して、吸着覆土材を10乃至
20%容量割合で混合させて投棄収容させるものであ
る。かくして投棄収容がなされた最上面には雨水等の浸
透を防止する表面防水シート材を展開敷設させたるう
え、その上面に所要の厚さで吸着覆土材による盛土層を
締固めて形成せしむる構成に存する。
は投棄収容される廃棄物の荷重に対抗できる強靭性と廃
棄物より溶出若しくは漏出する重金属類や環境ホルモン
物質を含む溶液を外部に滲出させぬための防水性を保持
する防水シート材を展開敷設せしめ、而してこの防水シ
ート材が展開敷設された上面に吸着覆土材を所要の厚さ
に敷設して内部覆土層を形成したうえ、その上面に所要
量の廃棄物を投棄敷設せしめて廃棄物層を形成し、更に
この廃棄物層の上面に吸着覆土材を所要の厚さに敷設し
て内部覆土層を形成し該内部覆土層と廃棄物層とを交互
に多層に亘って敷設せしめて廃棄物の投棄収容を図る。
廃棄物の投棄収容には他の手段も採用できるもので、こ
の手段は防水シート材が展開敷設された掘削凹溝内に投
棄される廃棄物の容量に対して、吸着覆土材を10乃至
20%容量割合で混合させて投棄収容させるものであ
る。かくして投棄収容がなされた最上面には雨水等の浸
透を防止する表面防水シート材を展開敷設させたるう
え、その上面に所要の厚さで吸着覆土材による盛土層を
締固めて形成せしむる構成に存する。
【0009】
【作用】本発明は上述の如き構成からなるため以下の如
き作用を有する。即ち所望の投棄容量に合せて掘削した
掘削凹溝の壁面及び底面に、吸着覆土材を用いて所要の
厚さに締固めて外部覆土層が形成され且この外部覆土層
の微粒で吸水粘性と乾燥固化性を保持する粘土に、該粘
土の粒径に比べて略10乃至20倍の粒径即ち平均粒径
が5乃至20μmで、比表面積が少なくとも70m2/
g以上並びに塩基置換容量(meq/100g)が20
0mg以上で、而も吸水率が50%以上の人工ゼオライ
ト粉体が該粘土に対して15乃至45%容量割合で配合
されたものであるから、吸着覆土材が最密充填の粒度分
布に近くなるため形成される外部覆土層が極め強固とな
り、投棄収容される廃棄物の荷重や地層のズレ或いは地
震等によっても掘削凹溝の不等沈下や変形が防止され且
不透水性が著しく高まり、仮令重金属類や環境ホルモン
物質を含む溶液が浸透した場合にも、該吸着覆土材に配
合されてなる微粒で吸着表面積率が極めて大きく且吸着
容量が膨大で而も塩基置換性の高い人工ゼオライト粉体
に積極的に吸着固定され、且臭気等も吸着され分解消去
される。
き作用を有する。即ち所望の投棄容量に合せて掘削した
掘削凹溝の壁面及び底面に、吸着覆土材を用いて所要の
厚さに締固めて外部覆土層が形成され且この外部覆土層
の微粒で吸水粘性と乾燥固化性を保持する粘土に、該粘
土の粒径に比べて略10乃至20倍の粒径即ち平均粒径
が5乃至20μmで、比表面積が少なくとも70m2/
g以上並びに塩基置換容量(meq/100g)が20
0mg以上で、而も吸水率が50%以上の人工ゼオライ
ト粉体が該粘土に対して15乃至45%容量割合で配合
されたものであるから、吸着覆土材が最密充填の粒度分
布に近くなるため形成される外部覆土層が極め強固とな
り、投棄収容される廃棄物の荷重や地層のズレ或いは地
震等によっても掘削凹溝の不等沈下や変形が防止され且
不透水性が著しく高まり、仮令重金属類や環境ホルモン
物質を含む溶液が浸透した場合にも、該吸着覆土材に配
合されてなる微粒で吸着表面積率が極めて大きく且吸着
容量が膨大で而も塩基置換性の高い人工ゼオライト粉体
に積極的に吸着固定され、且臭気等も吸着され分解消去
される。
【0010】そしてこの外部覆土層の表面には強靭で防
水性を有する防水シート材が展開敷設されたうえ、廃棄
物の投棄収容に際しては所要の厚さに吸着覆土材を敷設
して内部覆土層を形成したうえ所要厚さに廃棄物を投棄
敷設して廃棄物層を形成させ、且その上面には同様に内
部覆土層及び廃棄物層が交互に且多層に亘って形成され
るよう投棄収容がなされ、或いは投棄収容される廃棄物
量に対して吸着覆土材を10乃至20%容量割合で混合
させながら投棄収容がなされるものであるから、投棄収
容される廃棄物等の荷重で溶出若しくは漏出し、若しく
は微生物等の分解により溶出若しくは漏出する重金属類
や環境ホルモン物質を含む溶液も内部覆土層若しくは混
合された人工ゼオライト粉体に積極的に吸着固定され且
分解消去されるとともに廃棄物中に鋭利な固形物が混在
しても、内部覆土層若しくは混合される吸着覆土材によ
り直接防水シート材に接触する危険がなくなり、防水シ
ート材の破損が防止される。加えて投棄収容された最上
面には表面防水シート材が展開敷設されたうえ、その上
面に吸着覆土材による盛土層が形成されるため、該盛土
層が強固且高い不透水性を保持することから雨水等の浸
入が阻止され而も臭気も吸着され分解消去される。
水性を有する防水シート材が展開敷設されたうえ、廃棄
物の投棄収容に際しては所要の厚さに吸着覆土材を敷設
して内部覆土層を形成したうえ所要厚さに廃棄物を投棄
敷設して廃棄物層を形成させ、且その上面には同様に内
部覆土層及び廃棄物層が交互に且多層に亘って形成され
るよう投棄収容がなされ、或いは投棄収容される廃棄物
量に対して吸着覆土材を10乃至20%容量割合で混合
させながら投棄収容がなされるものであるから、投棄収
容される廃棄物等の荷重で溶出若しくは漏出し、若しく
は微生物等の分解により溶出若しくは漏出する重金属類
や環境ホルモン物質を含む溶液も内部覆土層若しくは混
合された人工ゼオライト粉体に積極的に吸着固定され且
分解消去されるとともに廃棄物中に鋭利な固形物が混在
しても、内部覆土層若しくは混合される吸着覆土材によ
り直接防水シート材に接触する危険がなくなり、防水シ
ート材の破損が防止される。加えて投棄収容された最上
面には表面防水シート材が展開敷設されたうえ、その上
面に吸着覆土材による盛土層が形成されるため、該盛土
層が強固且高い不透水性を保持することから雨水等の浸
入が阻止され而も臭気も吸着され分解消去される。
【0011】
【実施例】以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明
すれば図1は掘削凹溝の断面説明図、図2は外部覆土層
が形成された掘削凹溝の断面説明図であって、掘削凹溝
1は所望の廃棄容量に合せてその底面積や深さは適宜に
決定されるもので、且掘削場所の土壌条件を加味して掘
削壁面1Aの法面勾配も適宜に決定される。そして掘削
された掘削凹溝1の壁面1A並びに底面1Bには所要の
厚さを以って吸着覆土材2Aを締固めて外部覆土層2が
形成される。この外部覆土層2は投棄収容される廃棄物
の荷重や地層のズレ或いは地震や振動等により掘削凹溝
1が不等沈下や変形或いは崩壊せぬように構造補強をな
すこと、並びに投棄収容された廃棄物中の重金属類や環
境ホルモン物資或いは有機化合物等を含む溶液が外部に
滲出し地下水や土壌が汚染されることを防止することに
ある。
すれば図1は掘削凹溝の断面説明図、図2は外部覆土層
が形成された掘削凹溝の断面説明図であって、掘削凹溝
1は所望の廃棄容量に合せてその底面積や深さは適宜に
決定されるもので、且掘削場所の土壌条件を加味して掘
削壁面1Aの法面勾配も適宜に決定される。そして掘削
された掘削凹溝1の壁面1A並びに底面1Bには所要の
厚さを以って吸着覆土材2Aを締固めて外部覆土層2が
形成される。この外部覆土層2は投棄収容される廃棄物
の荷重や地層のズレ或いは地震や振動等により掘削凹溝
1が不等沈下や変形或いは崩壊せぬように構造補強をな
すこと、並びに投棄収容された廃棄物中の重金属類や環
境ホルモン物資或いは有機化合物等を含む溶液が外部に
滲出し地下水や土壌が汚染されることを防止することに
ある。
【0012】これがため該外部覆土層2を形成する吸着
覆土材2Aとしては微粒状で吸水粘性と乾燥固化性を保
持し、更に好ましくは塩基置換性をも具備するものが望
まれることから該吸着覆土材2Aの主成分としては粘土
20Aが選択される。かかる場合の粘土20Aは多種多
様なものが存在するが、使用目的のうえから安価なもの
が要請されるため、具体的にはNa−モンモリロナイト
を主体とするベントナイトや、Ca・Mg−モンモリロ
ナイトを主体とする酸性白土、カオリン鉱物を主体とす
るカオリナイト等が挙げられる。而しながらこれら粘土
20Aはその粒径が通常0.2乃至2.0μm程度の比
較的狭い粒度分布のものであるから、一段と凝集性を高
めて構造補強効果や不透水性効果を高めるうえからは最
密充填密度に近い粒度分布が要望される。加えて外部覆
土層2は重金属類や環境ホルモン物質を含む溶液の滲出
に対してはその重金属類や環境ホルモン物質を確実に吸
着固定することが不可欠とされる。従ってかかる最密充
填密度に近い粒度分布並びに吸着固定を実現するため、
該吸着覆土材2Aには人工ゼオライト粉体21Aが配合
使用される。
覆土材2Aとしては微粒状で吸水粘性と乾燥固化性を保
持し、更に好ましくは塩基置換性をも具備するものが望
まれることから該吸着覆土材2Aの主成分としては粘土
20Aが選択される。かかる場合の粘土20Aは多種多
様なものが存在するが、使用目的のうえから安価なもの
が要請されるため、具体的にはNa−モンモリロナイト
を主体とするベントナイトや、Ca・Mg−モンモリロ
ナイトを主体とする酸性白土、カオリン鉱物を主体とす
るカオリナイト等が挙げられる。而しながらこれら粘土
20Aはその粒径が通常0.2乃至2.0μm程度の比
較的狭い粒度分布のものであるから、一段と凝集性を高
めて構造補強効果や不透水性効果を高めるうえからは最
密充填密度に近い粒度分布が要望される。加えて外部覆
土層2は重金属類や環境ホルモン物質を含む溶液の滲出
に対してはその重金属類や環境ホルモン物質を確実に吸
着固定することが不可欠とされる。従ってかかる最密充
填密度に近い粒度分布並びに吸着固定を実現するため、
該吸着覆土材2Aには人工ゼオライト粉体21Aが配合
使用される。
【0013】この人工ゼオライト粉体21Aは、主要成
分が酸化珪素、並び酸化アルミニウムからなる原料素材
からは、アルカリ処理と高温高圧条件で極めて安価且容
易に生産が可能であって、発明者等は産業廃棄物とされ
る鋳造廃砂を用いて既に人工ゼオライト粉体の生産を実
現している。そして吸着覆土材2Aに配合される人工ゼ
オライト粉体21Aは廃棄物中から溶出する重金属類や
環境ホルモン物質を可能な限り少ない配合量で積極的且
確実に吸着固定させるうえで大きな吸着表面積率所謂小
さな粒径で、且長期間に亘って溶出される重金属類や環
境ホルモン物質等を吸着固定しえる膨大な吸着容量所謂
比表面積が大きく、而も吸着固定並びに分解消去のなし
える高い塩基置換性所謂大きな塩基置換容量(meq/
100g)を保持することが要請されることから、配合
使用される人工ゼオライト粉体21Aとしてはその平均
粒径が5乃至20μmで比表面積が少なくとも70m2
/g以上と並びに塩基置換容量(meq/100g)が
200mg以上で且吸水率が50%以上のものが選択さ
れる。更に考慮すべきは人工ゼオライト粉体は一般的に
Naイオンを保持する所謂ナトリウム型ゼオライトであ
るが、廃棄物中に特定の重金属類や環境ホルモン物質が
多量に混在する場合には、これらとの吸着固定に優れる
カルシウム型、カリウム型、マグネシウム型或いは鉄型
ゼオライトを使用することが望まれる。
分が酸化珪素、並び酸化アルミニウムからなる原料素材
からは、アルカリ処理と高温高圧条件で極めて安価且容
易に生産が可能であって、発明者等は産業廃棄物とされ
る鋳造廃砂を用いて既に人工ゼオライト粉体の生産を実
現している。そして吸着覆土材2Aに配合される人工ゼ
オライト粉体21Aは廃棄物中から溶出する重金属類や
環境ホルモン物質を可能な限り少ない配合量で積極的且
確実に吸着固定させるうえで大きな吸着表面積率所謂小
さな粒径で、且長期間に亘って溶出される重金属類や環
境ホルモン物質等を吸着固定しえる膨大な吸着容量所謂
比表面積が大きく、而も吸着固定並びに分解消去のなし
える高い塩基置換性所謂大きな塩基置換容量(meq/
100g)を保持することが要請されることから、配合
使用される人工ゼオライト粉体21Aとしてはその平均
粒径が5乃至20μmで比表面積が少なくとも70m2
/g以上と並びに塩基置換容量(meq/100g)が
200mg以上で且吸水率が50%以上のものが選択さ
れる。更に考慮すべきは人工ゼオライト粉体は一般的に
Naイオンを保持する所謂ナトリウム型ゼオライトであ
るが、廃棄物中に特定の重金属類や環境ホルモン物質が
多量に混在する場合には、これらとの吸着固定に優れる
カルシウム型、カリウム型、マグネシウム型或いは鉄型
ゼオライトを使用することが望まれる。
【0014】加えてかかる選択された人工ゼオライト粉
体21Aは、粘土20Aに対して15乃至45%容量割
合で配合されるものであるが、かかる理由は粘土20A
と人工ゼオライト粉体21Aとが配合されてなる吸着覆
土材2Aを最密充填密度に近い粒度分布とすることに関
係する。即ち粘土20Aの粒径は略0.2乃至2.0μ
mの粒度を有するものであり、且該粘土20Aに15乃
至45%容量割合で配合される人工ゼオライト粉体21
Aの平均粒径は5乃至20μmのものが使用される。し
てみると最密充填密度に近い吸着覆土材2Aを得るため
の粒度構成を例示すれば、図3に示す如く吸着覆土材2
Aにおける粘土20Aの粒径×(2μm)以下の含有量
をP%とし、且該吸着覆土材2A内に存在する人工ゼオ
ライト粉体21Aの最大粒径(20μm)をDとする
と、P=(×/D)の式で示されmを1/2乃至1/3
の間にとれば良い。そうすると人工ゼオライト粉体21
Aの粒径が20μmの場合にこの1/10乃至1/15
の粒径(1.3乃至2.0μm)の粘土20Aが略35
〜55%あれば最密充填密度に近い構成となる。
体21Aは、粘土20Aに対して15乃至45%容量割
合で配合されるものであるが、かかる理由は粘土20A
と人工ゼオライト粉体21Aとが配合されてなる吸着覆
土材2Aを最密充填密度に近い粒度分布とすることに関
係する。即ち粘土20Aの粒径は略0.2乃至2.0μ
mの粒度を有するものであり、且該粘土20Aに15乃
至45%容量割合で配合される人工ゼオライト粉体21
Aの平均粒径は5乃至20μmのものが使用される。し
てみると最密充填密度に近い吸着覆土材2Aを得るため
の粒度構成を例示すれば、図3に示す如く吸着覆土材2
Aにおける粘土20Aの粒径×(2μm)以下の含有量
をP%とし、且該吸着覆土材2A内に存在する人工ゼオ
ライト粉体21Aの最大粒径(20μm)をDとする
と、P=(×/D)の式で示されmを1/2乃至1/3
の間にとれば良い。そうすると人工ゼオライト粉体21
Aの粒径が20μmの場合にこの1/10乃至1/15
の粒径(1.3乃至2.0μm)の粘土20Aが略35
〜55%あれば最密充填密度に近い構成となる。
【0015】かかる如く配合された吸着覆土材2Aを用
い掘削凹溝1の壁面1A並びに底面1Bに所要の厚さを
以って締固めながら外部覆土層2を形成するものである
が、該外部覆土層2の具体的厚さは掘削凹溝1の土壌強
度や廃棄物の収容量を勘案して決定されるもので、一般
的土壌で収容量500m3程度の場合では略20乃至3
0cm以上収容量が2000乃至3000m3以上では
少なくとも60乃至100cm程度以上が望まれる。加
えて該外部覆土層2の締固めに際しては吸着覆土材2A
に多少吸水せしめて、吸水粘性を付与させて施工するこ
とが好都合である。
い掘削凹溝1の壁面1A並びに底面1Bに所要の厚さを
以って締固めながら外部覆土層2を形成するものである
が、該外部覆土層2の具体的厚さは掘削凹溝1の土壌強
度や廃棄物の収容量を勘案して決定されるもので、一般
的土壌で収容量500m3程度の場合では略20乃至3
0cm以上収容量が2000乃至3000m3以上では
少なくとも60乃至100cm程度以上が望まれる。加
えて該外部覆土層2の締固めに際しては吸着覆土材2A
に多少吸水せしめて、吸水粘性を付与させて施工するこ
とが好都合である。
【0016】外部覆土層2が形成された掘削凹溝1の外
部覆土層2の表面には図4に示す如く防水シート材3が
展開敷設されるもので、該防水シート材3は投棄収容さ
れる廃棄物より溶出される重金属類や環境ホルモン物質
等を含む溶液が外部に漏出せぬよう防護するためのもの
であって、当然に投棄される廃棄物の荷重に十分対抗し
える強靭性とともに長期に亘って該溶出される溶液の漏
出防止のための防水性を保持するものが使用される。そ
してこの防水シート材3は投棄容量が少ない掘削凹溝1
の場合にはポリエチレンやポリプロピレン樹脂からなる
フラットヤーンで編成したうえラミネート加工を施した
所謂簡易防水シート等でも使用可能であるが、投棄容量
が膨大な大型の掘削凹溝1ではポリアミド系やポリエス
テル系或いはポリビニルアルコール系合成繊維を織成し
た重帆布に防水加工を施した所謂防水帆布の使用が望ま
れる。
部覆土層2の表面には図4に示す如く防水シート材3が
展開敷設されるもので、該防水シート材3は投棄収容さ
れる廃棄物より溶出される重金属類や環境ホルモン物質
等を含む溶液が外部に漏出せぬよう防護するためのもの
であって、当然に投棄される廃棄物の荷重に十分対抗し
える強靭性とともに長期に亘って該溶出される溶液の漏
出防止のための防水性を保持するものが使用される。そ
してこの防水シート材3は投棄容量が少ない掘削凹溝1
の場合にはポリエチレンやポリプロピレン樹脂からなる
フラットヤーンで編成したうえラミネート加工を施した
所謂簡易防水シート等でも使用可能であるが、投棄容量
が膨大な大型の掘削凹溝1ではポリアミド系やポリエス
テル系或いはポリビニルアルコール系合成繊維を織成し
た重帆布に防水加工を施した所謂防水帆布の使用が望ま
れる。
【0017】かくして防止シート材3が展開敷設された
掘削凹溝1内に所要量の廃棄物が投棄収納されるもので
あるが、この投棄収容に際しては二つの手段が提案され
る。即ちその一つの手段は、図5に示すように防水シー
ト材3が展開敷設された上面に吸着覆土材2Aを所要の
厚さに敷設せしめて内部覆土層4を形成し、而してその
上面に所要量の廃棄物を投棄敷設せしめて廃棄物層5を
形成せしめ更にこの廃棄物層5の上面に再び所要量の吸
着覆土材2Aを敷設せしめて内部覆土層4Aを形成し、
且その上面に廃棄物層5Aを形成させ、これらを交互に
多層に亘って投棄収容を図るものである。かかる場合に
おける内部覆土層4、4A・・・の形成厚さは、廃棄物
層5、5A・・・の厚さに対して略10乃至20%程度
の割合で形成されれば良い。この理由は廃棄物容量に対
して人工ゼオライト粉体21Aが実質的に1.5乃至
4.5%程度の割合で分散混合された条件下にあれば溶
出される重金属類や環境ホルモン物質が確実に吸着固定
される多くの実験結果による。
掘削凹溝1内に所要量の廃棄物が投棄収納されるもので
あるが、この投棄収容に際しては二つの手段が提案され
る。即ちその一つの手段は、図5に示すように防水シー
ト材3が展開敷設された上面に吸着覆土材2Aを所要の
厚さに敷設せしめて内部覆土層4を形成し、而してその
上面に所要量の廃棄物を投棄敷設せしめて廃棄物層5を
形成せしめ更にこの廃棄物層5の上面に再び所要量の吸
着覆土材2Aを敷設せしめて内部覆土層4Aを形成し、
且その上面に廃棄物層5Aを形成させ、これらを交互に
多層に亘って投棄収容を図るものである。かかる場合に
おける内部覆土層4、4A・・・の形成厚さは、廃棄物
層5、5A・・・の厚さに対して略10乃至20%程度
の割合で形成されれば良い。この理由は廃棄物容量に対
して人工ゼオライト粉体21Aが実質的に1.5乃至
4.5%程度の割合で分散混合された条件下にあれば溶
出される重金属類や環境ホルモン物質が確実に吸着固定
される多くの実験結果による。
【0018】更に他の手段としては、図6に示す如く廃
棄物の投棄収容に係る廃棄物容量に対して、吸着覆土材
2Aを10乃至20%容量割合で混合させながら投棄収
容させるもので、かかる手段は投棄収容作業を短期間で
なす場合には好適な手段であって、当然にかかる手段に
おいても廃棄物中の重金属類や環境ホルモン物質等の吸
着固定に必要な人工ゼオライト粉体21Aの実質的な分
散混合割合は廃棄物容量に対し1.5乃至4.5%容量
割合に維持される。
棄物の投棄収容に係る廃棄物容量に対して、吸着覆土材
2Aを10乃至20%容量割合で混合させながら投棄収
容させるもので、かかる手段は投棄収容作業を短期間で
なす場合には好適な手段であって、当然にかかる手段に
おいても廃棄物中の重金属類や環境ホルモン物質等の吸
着固定に必要な人工ゼオライト粉体21Aの実質的な分
散混合割合は廃棄物容量に対し1.5乃至4.5%容量
割合に維持される。
【0019】かかる如くして投棄収容された廃棄物の最
上面には、雨水等の侵入防止とともに廃棄物からの揮散
ガスや臭気を遮断するための表面防水シート材6が展開
敷設されるもので、該表面防水シート材6は特段の制約
はなく外部覆土層2の表面に展開敷設される防水シート
材3と同等のもので使用できる。そしてこの表面防水シ
ート材6の上面には投棄収容された廃棄物全体を強固に
埋設保持せしめること並びに雨水等の侵入を防止するた
めの不透水層の形成、及び廃棄物からの揮散ガスや臭気
の外部漏出を確実に防止するうえから、吸着覆土材2A
を所要の厚さを以って締固めて盛土層7を形成させるも
のである。尚この盛土層7は地表面に形成させても、或
いは該盛土層7の上面に緑地等の再利用を図る場合には
掘削凹溝1を十分深く形成し、盛土層7を地中において
形成のうえ掘削土で埋め戻せば良い。
上面には、雨水等の侵入防止とともに廃棄物からの揮散
ガスや臭気を遮断するための表面防水シート材6が展開
敷設されるもので、該表面防水シート材6は特段の制約
はなく外部覆土層2の表面に展開敷設される防水シート
材3と同等のもので使用できる。そしてこの表面防水シ
ート材6の上面には投棄収容された廃棄物全体を強固に
埋設保持せしめること並びに雨水等の侵入を防止するた
めの不透水層の形成、及び廃棄物からの揮散ガスや臭気
の外部漏出を確実に防止するうえから、吸着覆土材2A
を所要の厚さを以って締固めて盛土層7を形成させるも
のである。尚この盛土層7は地表面に形成させても、或
いは該盛土層7の上面に緑地等の再利用を図る場合には
掘削凹溝1を十分深く形成し、盛土層7を地中において
形成のうえ掘削土で埋め戻せば良い。
【0020】
【発明の効果】本発明は以上の如く重金属類や環境ホル
モン物質等を含む産業廃棄物を、所望の廃棄容量に適合
するよう掘削凹溝を形成のうえその壁面並びに底面に、
粘土と該粘土に対して15乃至45%容量割合で、且そ
の粒径が5乃至20μmで比表面積が少なくとも70m
2/g以上並びに塩基置換容量(meq/100g)が
200mg以上で、而も吸水率が50%以上の人工ゼオ
ライト粉体が配合された吸着覆土材を用い、所要の厚さ
に締固めて外部覆土層を形成のうえ、その表面に強靭で
且防水性を有する防水シート材を展開敷設したるうえ廃
棄物を投棄収容させるものであって、外部覆土層を形成
する吸着覆土材が最密充填密度に近い粒度構成のため、
粘土の保持する吸水粘性及び乾燥固化性が一段と高めら
れる結果掘削凹溝の構造補強効果が著しく向上し、投棄
収容される廃棄物の荷重による不等沈下や変形が防止さ
れるとともに、展開敷設されてなる防水シート材への廃
棄物荷重が偏在して付加されぬため、防水シート材が長
期に亘って破損、破裂から保護される。そして廃棄物の
投棄収容に際しては吸着覆土材により内部覆土層が形成
されたうえ所要量の廃棄物が敷設されて廃棄物層が形成
され、更にその上面に内部覆土層が形成され且廃棄物層
が交互に多層に亘って収容埋設され、或いは投棄収容さ
れる廃棄物容量に対して10乃至20%容量割合の吸着
覆土材を混合させながら収容埋設されるため、重金属類
や環境ホルモン物質等が溶出しても内部覆土層の不透水
性による阻止や人工ゼオライト粉体による積極的な吸着
固定、更には防水シート材による遮断或いは外部覆土層
による不透水性と且人工ゼオライト粉体による吸着固定
等により外部汚染が確実に防止される。加えて吸着覆土
材が混合され投棄収容される場合には、廃棄物相互の間
隙内に吸着覆土材が埋入するため収容埋設される廃棄物
全体が固着化されるとともに、最上面には表面防水シー
ト材が展開敷設されたうえその上面には吸着覆土材によ
る盛土層が形成されるため、収容埋設された廃棄物が強
固に埋設保持され、且雨水等の侵入も防止されて長期に
亘り安全に埋設保持ができる等極めて優れた特長を具備
する産業廃棄物の埋設方法といえる。
モン物質等を含む産業廃棄物を、所望の廃棄容量に適合
するよう掘削凹溝を形成のうえその壁面並びに底面に、
粘土と該粘土に対して15乃至45%容量割合で、且そ
の粒径が5乃至20μmで比表面積が少なくとも70m
2/g以上並びに塩基置換容量(meq/100g)が
200mg以上で、而も吸水率が50%以上の人工ゼオ
ライト粉体が配合された吸着覆土材を用い、所要の厚さ
に締固めて外部覆土層を形成のうえ、その表面に強靭で
且防水性を有する防水シート材を展開敷設したるうえ廃
棄物を投棄収容させるものであって、外部覆土層を形成
する吸着覆土材が最密充填密度に近い粒度構成のため、
粘土の保持する吸水粘性及び乾燥固化性が一段と高めら
れる結果掘削凹溝の構造補強効果が著しく向上し、投棄
収容される廃棄物の荷重による不等沈下や変形が防止さ
れるとともに、展開敷設されてなる防水シート材への廃
棄物荷重が偏在して付加されぬため、防水シート材が長
期に亘って破損、破裂から保護される。そして廃棄物の
投棄収容に際しては吸着覆土材により内部覆土層が形成
されたうえ所要量の廃棄物が敷設されて廃棄物層が形成
され、更にその上面に内部覆土層が形成され且廃棄物層
が交互に多層に亘って収容埋設され、或いは投棄収容さ
れる廃棄物容量に対して10乃至20%容量割合の吸着
覆土材を混合させながら収容埋設されるため、重金属類
や環境ホルモン物質等が溶出しても内部覆土層の不透水
性による阻止や人工ゼオライト粉体による積極的な吸着
固定、更には防水シート材による遮断或いは外部覆土層
による不透水性と且人工ゼオライト粉体による吸着固定
等により外部汚染が確実に防止される。加えて吸着覆土
材が混合され投棄収容される場合には、廃棄物相互の間
隙内に吸着覆土材が埋入するため収容埋設される廃棄物
全体が固着化されるとともに、最上面には表面防水シー
ト材が展開敷設されたうえその上面には吸着覆土材によ
る盛土層が形成されるため、収容埋設された廃棄物が強
固に埋設保持され、且雨水等の侵入も防止されて長期に
亘り安全に埋設保持ができる等極めて優れた特長を具備
する産業廃棄物の埋設方法といえる。
【図1】掘削凹溝の断面説明図である。
【図2】外部覆土層が形成された掘削凹溝の断面説明図
である。
である。
【図3】吸着覆土材の最密充填状態を示す説明図であ
る。
る。
【図4】防水シート材が展開敷設された掘削凹溝の断面
説明図である。
説明図である。
【図5】内部覆土層が形成された投棄収容状態を示す断
面説明図である。
面説明図である。
【図6】吸着覆土材の混合による投棄収容状態を示す断
面説明図である。
面説明図である。
1 掘削凹溝 1A 掘削凹溝の壁面 1B 掘削凹溝の底面 2 外部覆土層 2A 吸着覆土材 20A 粘土 21A 人工ゼオライト粉体 3 防水シート材 4 内部覆土層 5 廃棄物層 6 表面防水シート材 7 盛土層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D004 AA46 AB03 AB05 BB04 BB05 CA47 CA48 CC11 DA03 DA09 DA10 DA11 DA20 4G066 AA61B AA62B BA05 BA24 BA26 BA36 BA38 CA01 CA02 CA33 CA46 DA08 EA13 FA37
Claims (2)
- 【請求項1】 所望の廃棄容量に適合する堀削凹溝を掘
削したうえ該掘削凹溝の壁面及び底面に、粘土及び該粘
土に対し15乃至45%容積割合で、且その平均粒径が
5乃至20μm、比表面積が少なくとも70m2/g以
上並びに塩基置換容量(meq/100g)が200m
g以上、及び吸水率が50%以上の人工ゼオライト粉体
が配合された吸着覆土材により所要の厚さを以って外部
覆土層を締固めて形成し、更に該外部覆土層の表面に強
靭且防水性を有する防水シート材を展開敷設せしめ、而
してこの防水シート材が展開敷設された掘削凹溝内に吸
着覆土材を所要の厚さに敷設して内部覆土層を形成せし
めたうえ所要量の廃棄物を投棄敷設し廃棄物層を形成
し、以って内部覆土層と廃棄物層とを交互に多層に亘っ
て形成せしめたうえ、その最上面に表面防水シート材を
展開敷設し且この上面に所要の厚さを以って、吸着覆土
材による盛土層を締固めて形成させてなる産業廃棄物の
埋設方法。 - 【請求項2】 防水シート材が展開敷設された掘削凹溝
内に、予め投棄収容される廃棄物量に対して吸着覆土材
が10乃至20%容量割合で混合されたうえ投棄収容さ
れる請求項1記載の産業廃棄物の埋設方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001202791A JP2002355632A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 産業廃棄物の埋設方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001202791A JP2002355632A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 産業廃棄物の埋設方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002355632A true JP2002355632A (ja) | 2002-12-10 |
Family
ID=19039533
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001202791A Pending JP2002355632A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 産業廃棄物の埋設方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002355632A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4897980B2 (ja) * | 2008-06-27 | 2012-03-14 | 斉 竹本 | 有害物質の無害化方法、廃棄物の処分場及び舗装道路 |
JP2014115254A (ja) * | 2012-12-12 | 2014-06-26 | Nippon Kensetsu Gijutsu Kk | 埋設処分場 |
JP2014226589A (ja) * | 2013-05-21 | 2014-12-08 | 太平洋セメント株式会社 | 吸着層工法に用いる重金属吸着層 |
JP2015100738A (ja) * | 2013-11-25 | 2015-06-04 | 大成建設株式会社 | 吸着層用材料、吸着層および吸着層の施工方法 |
JP2016002498A (ja) * | 2014-06-13 | 2016-01-12 | 国立大学法人佐賀大学 | 廃棄物埋設処分場及び廃棄物処理システム |
KR102658465B1 (ko) * | 2023-03-08 | 2024-04-18 | 주식회사 지오셀코리아 | 지오셀을 이용한 수평포집방식의 매립지 시공방법 |
-
2001
- 2001-05-30 JP JP2001202791A patent/JP2002355632A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4897980B2 (ja) * | 2008-06-27 | 2012-03-14 | 斉 竹本 | 有害物質の無害化方法、廃棄物の処分場及び舗装道路 |
JP2014115254A (ja) * | 2012-12-12 | 2014-06-26 | Nippon Kensetsu Gijutsu Kk | 埋設処分場 |
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JP2015100738A (ja) * | 2013-11-25 | 2015-06-04 | 大成建設株式会社 | 吸着層用材料、吸着層および吸着層の施工方法 |
JP2016002498A (ja) * | 2014-06-13 | 2016-01-12 | 国立大学法人佐賀大学 | 廃棄物埋設処分場及び廃棄物処理システム |
KR102658465B1 (ko) * | 2023-03-08 | 2024-04-18 | 주식회사 지오셀코리아 | 지오셀을 이용한 수평포집방식의 매립지 시공방법 |
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