JP2002354650A - ケーブルリール - Google Patents

ケーブルリール

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JP2002354650A
JP2002354650A JP2001157803A JP2001157803A JP2002354650A JP 2002354650 A JP2002354650 A JP 2002354650A JP 2001157803 A JP2001157803 A JP 2001157803A JP 2001157803 A JP2001157803 A JP 2001157803A JP 2002354650 A JP2002354650 A JP 2002354650A
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roller
diameter
ring member
rollers
flat cable
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JP2001157803A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Sakata
知之 坂田
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄型で回転トルクの小さいケーブルリールを
提供する。 【解決手段】 固定体20と可動体11とで形成される
環状中空部24に、C形状のリング部材18とリング部
材18に間隔をあけて回転自在に支持される複数のロー
ラ19とからなるガイド手段を配置し、一端を可動体1
1に固定すると共に他端を固定体20に固定したフラッ
トケーブル13を、内筒部11dとローラ19との間の
内周通路と、外筒部12bとローラ19との間の外周通
路とに巻き方向を逆転して巻き付けているケーブルリー
ル10において、ローラ19を上下逆転して取り付けで
きないようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のステアリン
グ装置に装備するケーブルリールに関し、特に、製品の
薄型化および滑らかな回転動作を実現するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、この種のステアリングコラム側に
固定される固定体と、ステアアリングシャフト側に固定
される可動体とで環状中空部からなるフラットケーブル
収容室を設け、該フラットケーブル収容室内にフラット
ケーブルを回転自在に収容したケーブルリールにおい
て、上記フラットケーブルを反転させて収容すると共
に、該フラットケーブルの回転ガイド部材として環状中
空部に複数のローラを回転自在に設けたものが提供され
ている。
【0003】例えば、図10に示すように、外枠1aと
底板1bとで構成され外筒となる固定体1と内筒となる
可動体2とが相対的に回転可能に連結され、固定体1と
可動体2との間に形成される環状の環状中空部3内に、
底板1bに回転自在にベース板4を載置し、該ベース板
4より突設したピン4bにてローラ5群を軸支してい
る。これらローラ5と可動体2からなる内筒部2aの間
に形成される内周通路6と、ローラ5と固定体1の外枠
1aとの間に形成される外周通路7とに、フラットケー
ブル3をU字状に反転させて巻回している。フラットケ
ーブル3の一端は固定体1に、他端を可動体2に固定し
ている。
【0004】上記ケーブルリールでは、可動体2が一方
向に回転されると、フラットケーブル3が反転部となる
ローラ5間を通ってU形状に反転しながら内周通路6に
巻き込まれる一方、可動体2を反対方向に回転させると
フラットケーブル3は巻き戻され、外周通路7側に送り
出される。上記のような反転式のケーブルリールでは、
収納空間にフラットケーブルを渦巻状に巻回している場
合と比較して、フラットケーブルの長さを短くすること
ができる利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ケ
ーブルリールでは、環状中空部8に収納されるローラ5
を間隔をあけて支える為にベース板4を底板1bに設け
た溝1cに嵌合して載置しているため、底板1bの厚み
が大となることで、ケーブルリール全体の高さHが大と
なり、ケーブルリールが大型化する問題がある。また、
ベース板4には所要位置にローラ5保持用のピン4bを
夫々突設させているので、構成が複雑で大型化し、か
つ、材料費等がかかる。さらに、ローラの脱落防止のた
めにローラの軸芯をボルトにて回転自在に貫通している
場合、ローラの数に応じて部品数および作業工数が増大
する問題がある。
【0006】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、上記ローラの支持機構を改良し、部品コストおよび
作業工数等を低減すると共に、薄型で回転トルクの少な
いケーブルリールを提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、筒状の固定体と可動体とを組み合わせ
て、フラットケーブル収容室となる環状中空部を囲む外
筒部、内筒部、底板部および天板部とを構成し、上記環
状中空部にC形状のリング部材と該リング部材に間隔を
あけて回転自在に支持される複数のローラとからなるガ
イド手段を配置し、一端を上記可動体に固定すると共に
他端を上記固定体に固定したフラットケーブルを、上記
内筒部と上記ローラとの間の内周通路と、上記外筒部と
上記ローラとの間の外周通路とに巻き方向を逆転して巻
き付けているケーブルリールにおいて、上記各ローラは
上下大径部の間に円錐軸部を備えた形状とすると共に上
下大径部の外径を変えている一方、上記リング部材に周
方向に間隔をあけて設ける軸受穴の内周面を上記ローラ
の円錐軸部と嵌合するテーパ穴として、上記リング部材
の軸受穴に対して上記ローラは上下取付位置が規制され
ていることを特徴とするケーブルリールを提供してい
る。
【0008】上記構成とすると、ローラを保持するため
のリング部材は、従来のようにローラの下方にて配置さ
れるのではなく、ローラの中間部分に配置されるので、
フラットケーブルのガイド手段はローラの厚さのみとな
り、製品の薄型化を図ることができる。さらに、ローラ
に中間軸部を設けてリング部材の軸受穴に支持して取り
付けているため、従来のようなローラ保持用のピンを突
設する必要がなく、かつ、ボルトにてローラをそれぞれ
加締める必要もなく、部品数および取付工数の削減を図
ることができる。
【0009】また、上記ローラは上下大径部を設けると
共に、その外径をかえてローラ外周面と底板部あるいは
/および天板部との接触位置および、フラットケーブル
との接触位置を設定している。そのため、リング部材に
対する上下大径部の位置が上下逆になると、ローラがフ
ラットケーブルと所定で接触せず、フラットケーブルに
損傷を与える恐れがある。これに対して、上記のよう
に、リング部材でローラを保持する部位において、リン
グ部材の軸受穴とローラの中間軸部とをテーパ嵌合させ
ると上下位置を規定され、上下方向を間違えると軸受穴
と嵌合しないため、ローラが逆転して取り付けられるこ
とを防止できる。
【0010】上記ローラは一体型であっても良いし、上
下分割して2部材より構成してもよい。上下分割する場
合は、一方のローラの一端面より、先端に向かって縮径
する上記円錐軸部を突設し、該円錐軸部の先端外周面よ
り係止爪を突設する一方、他方のローラを筒形状として
底面中央に係止穴を設けている。上記のように、ローラ
を上下分割すると、リング部材の軸受穴は貫通させた穴
として、ローラを上下より組みつけることができる。
【0011】また、ローラに円錐軸部を設けると共に軸
受穴をテーパ穴にする構成に変えて、 上記軸受穴より
径方向のリング部材外周端よりストッパー部を上下いず
れか一方に突設し、上記ローラの上下位置が正規位置で
ない時には、大径側が上記ストッパー部と干渉して組み
つけ不可として、上記リング部材に対する上記ローラ部
の上下取付位置を規制してもよい。この場合、ローラの
一方から突出させる軸部は同一径とすると共に、軸受穴
もテーパ穴とする必要がない。
【0012】また、ローラを一体型、分割型のいずれの
場合も、上記ローラの上下大径部は、上大径部を下大径
部よ径を大きくし、かつ、これら上下大径部の外周面を
テーパ状とし、上記リング部材に上記ローラを組みつけ
た状態で、該ローラの軸線が傾斜し、下大径部の外筒部
側の下端エッジが上記底板部と接触すると共に内筒部側
が底板部より浮いた状態となり、かつ、上下大径部の内
筒部側の外周面が内筒部と平行となって、上記内周通路
を通るフラットケーブルの上下両側部に線接触する構成
としている。
【0013】上記のように、ローラを傾斜させること
で、回転物である上記フラットケーブルにローラの内筒
側で接触し、固定体の底板にローラの外筒側で接触す
る。よって、上記2つの接触位置は軸対称となるので上
記ローラはスムーズに、かつ、安定して回転し、固定体
とローラとの摩擦抵抗を低減することができると共に、
回転トルクの不規則な変動も低減することができる。ま
た、各ローラの下端面は、内筒側が底板部より浮いた状
態で、外筒側下端エッジが底板部と点接触した状態とな
るため、底板部とローラの摩擦を大幅に低減できる。上
記底板部には潤滑剤を塗布、あるいは、滑性シートを貼
着してローラとの慴動摩擦を軽減することが好ましい。
【0014】上記各ローラの軸線の傾斜角度を底板部の
法線に対して3°以上20°以下の角度範囲で外筒部側
へと傾けている。上記傾斜角度の範囲としているのは、
傾きが大きすぎるとローラの高さ・幅が大きくなり、傾
きが少なすぎると底板部とローラの接触面が大となり摩
擦力が大きくなり過ぎるためである。
【0015】また、上記各ローラの上大径部の内筒側上
端エッジを上記可動体よりなる天板部に接触させること
が好ましい。このように、各ローラの一部を天板部と接
触させると、各ローラが上下より挟持された状態とな
り、上下方向のガタがなくなり、異音の発生を防ぐこと
ができる。
【0016】上記のように、各ローラは軸線を傾斜させ
ると共に、上下大径部の外周面をテーパ状とすると、該
上下大径部の内筒部側を、該内筒部と平行としてフラッ
トケーブルに線接触させることができる。上記環状中空
部に反転状態で巻回して収容されるフラットケーブル
は、その剛性のため、外周(拡径)方向に拡がりやすく
なる。よって、上下大径部ローラをフラットケーブルの
幅方向(高さ方向)の上下両側部に、点接触ではなく、
線接触でフラットケーブルにローラを接触させることに
より、フラットケーブルの外周方向への拡がりを抑制す
ることができる。
【0017】上記リング部材には、上記軸受穴の周縁に
厚肉部を設け、該厚肉部の上下面を上記上下大径部の対
向面と当接させると、リング部材とローラとのガタつき
発生を防止できる。
【0018】上記底板部あるいは天板部の少なくとも一
方に溝を設け、該溝に上記ローラのエッジ部分を回転自
在に挿入係止させてもよい。ローラは底板部には必ず接
触させるために、底板部に溝を設けることが好ましい
が、天板部にもローラを接触させる場合には、天板部側
に溝を設けてもよい。なお、底板部と天板部の両方に溝
を設けてもよいことは言うまでもない。上記のように、
底板部あるいは天板部に溝を設け、該溝に上記ローラの
外筒部側の下端エッジあるいは内筒部側の上端エッジを
挿入すると、上記ローラおよび上記リング部材が環状中
空部内を径方向に遊動することなく、ガタつきおよび異
音の発生を防止できると共に、ローラと固定体の接触が
確実となり安定してローラが回転する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面を参照し
て説明する。図1乃至図4は第1実施形態を示す。第1
実施形態のケーブルリール10は、外枠12と底板15
とで外筒を構成している固定体20と、内筒となる可動
体11とが相対的に回転可能に連結されている。
【0020】可動体11は、内筒となる内筒部11d
と、内筒部11dの上端よりつば状に突出した環状の第
1天板部11aと、第1天板部11aの内筒部11d側
に設けた環状凹部11bと、内筒部11dの上端より上
方に突設したコネクタ収容部11cを備えている。上記
固定体20の外枠12は、外筒となる外筒部12bと、
外筒部12bの上端付近より内方に突出した環状の第2
天板部12aと、外筒部12bの外面より下方に突設し
たコネクタ収容部12cとを備えている。底板15は、
ケーブルリール10の底板部となる環状板であり、外枠
12とロック固定している。
【0021】可動体11と固定体20との間に形成され
た環状中空部24には、C形状のリング部材18にロー
ラ19を所要間隔をあけて6つ取り付けたガイド手段1
4を回転自在に収容している。この環状中空部24の内
部には、一端のコネクタ16を可動体11のコネクタ収
容部11cに嵌合させたフラットケーブル13を、ガイ
ド手段14の内周側と可動体11の内周壁11dの外周
面との間の内周通路Iに巻き付けており、フラットケー
ブル13の中間部分を反転部13aとしてガイド手段1
4のリング部材18の端部間である反転空間21を通し
てU形状に巻き方向を反転させ、ガイド手段14の外周
側と外筒部12bの内周面との間の外周通路IIにて逆
方向に巻回し、他端のコネクタ17を上ケース12のコ
ネクタ収容部12cに収容している。
【0022】各ローラ19は、図3に示すように、上下
大径部を夫々備えた分割タイプとして、上下一対の上ロ
ーラ22と下ローラ23とから構成している。上大径部
を備える上ローラ22と下大径部を備える下ローラ23
とは、大径部の外径を上ローラ22は大きく、下ローラ
23は小さくしている。かつ、これら上下ローラ22、
23の外周面22a、23aはテーパ状とし、外周面2
2aと23aを軸線方向に結ぶ線が直線となるように傾
斜させている。上記大径側の上ローラ22は上面開口の
筒形状とし、その下端閉鎖面22eの中央より先端に向
かって縮径する円錐軸部22bを突設している。該円錐
軸部22bの先端に凹部22cを設け、該凹部周壁の先
端外周面より係止爪22dを突設している。上記小径側
の下ローラ23は下面開口の筒形状とし、その上端閉鎖
面23eの中央に上記円錐軸部22bの先端部を通す係
止穴23cを設けている。また、上ローラ22の下端閉
鎖面22e、下ローラ23は上端閉鎖面23eは対向側
に突出するテーパ面とし、中央部は平坦面としている。
【0023】上記リング部材18には、軸受穴18aを
貫通して設ける部分を厚肉部18bとし、厚肉部18b
の中央に上記軸受穴18aを穿設し、該軸受穴18aを
下方に向かって縮径するテーパ穴としている。上記軸受
穴18aには円錐軸部22bを上方から差し込んだ場合
挿通可能であるが、下方から差し込んだ場合には挿通不
可となる寸法設定としている。
【0024】上下ローラ22、23のリング部材18へ
の取付は、上ローラ22を上方に配置し、下向きの円錐
軸部22bを軸受穴18aに挿入し、軸受穴18aより
下方に突出した先端部を下ローラ23の係止穴23cに
通して、係止爪22dを係止穴23cの外周縁に係止し
ている。この状態で厚肉部18bの上下面が上下ローラ
22、23の対向面に圧接し、上下ローラ22、23を
リング部材18にガタ付きなく取り付けている。
【0025】上下ローラ22、23をリング部材18に
組みつける際、上ローラ22を間違えて下方に位置さ
せ、上方に突出する円錐軸部22bを軸受穴18aに挿
入しようとしても、挿入不可となるため、上ローラ22
と下ローラ23を上下逆転してリング部材18に取り付
けることができない。
【0026】リング部材18は、図4(A)に示すよう
に、反転空間21を有するC形状で、その周方向に所要
間隔をあけて6つの軸受穴18aを設けている。軸受穴
18aの軸線Cは図4(C)に示すように、リング部材
18の軸線に対して角度θ1傾斜させ、上方を外向きに
傾斜させている。この傾斜角度θ1は、3°<θ1<2
0°の範囲内、好ましくは、5°<θ1<10°の範囲
内としている。また、リング部材18の軸受穴18aの
存在する部位の幅をL1、その他の部位の幅をL2およ
びローラ19の最外径をR2とすると、その大小関係
は、L2<L1<R2とし、ローラ19の外周面をリン
グ部材18の内外周面より突出させている。
【0027】リング部材18に上下ローラ22、23か
らなるローラ19を傾斜させた状態で組みつけた後に環
状中空部24に収容する。この状態で、図2に示すよう
に、軸受穴18aが傾斜しているためローラ19が傾斜
し、ローラ19の下端外側エッジが底板15とP1にて
点接触し、かつ、ローラ19の内筒部側は該内筒部11
dと平行となり、上記内周通路Iを通るフラットケーブ
ル13の上下両側部にF1で線接触する。
【0028】次に、ケーブルリール10の動作について
説明する。ステアアリングシャフト(図示せず)の回転
操作により、可動体11が一方向(時計回転方向)に回
転されるとフラットケーブル13が巻締められ、上記外
周通路IIのフラットケーブル13が、反転空間21を
折り返し状に通過して、上記内周通路Iに巻き巻き付け
られる。一方、可動体11を逆方向(反時計方向)に回
転するとフラットケーブル13は巻き戻され、内周通路
Iのフラットケーブル13が反転空間21を折り返し状
に通過して上記外周通路IIに送り出される。上記フラ
ットケーブル13の回転時に、内周通路Iのフラットケ
ーブル13がローラ19と接触しているためローラ19
も回転し、ローラ19との摩擦抵抗が低減され回転トル
クを減少することができる。
【0029】また、ローラ19を傾斜させて取り付け、
ローラ19が固定物である底板15と接触する点P1
が、回転物であるフラットケーブル13と線接触する線
F1と回転軸に対して反対側にあるため、あたかも、ド
ラム缶を傾けて転がすときのように安定してローラ19
は回転し、底板15とローラ19との摩擦抵抗を大幅に
低減することができると共に、回転トルクの不規則な変
動も低減することができる。
【0030】また、ローラ19の中間部をリング部材1
8で保持して、従来の底板に取り付けるベース板を不要
としているため、該ベース板の基部の厚さ分だけケーブ
ルリールを薄くすることができる。さらに、リング部材
18には、ローラ19を保持するための部位としては、
軸受穴18aを穿設しているだけであるため、従来必要
とされたベース板から突設する支持ピンが不要となり、
従来のベース板と比較して簡単で、薄い形状とすること
ができる。また、ローラ保持用のボルト等の別部品も必
要としないので部品点数の削減が図れる共に、ローラの
取付工数も低減できる。
【0031】図5(A)(B)(C)は第2実施形態を
示す。第1実施形態との相違点は、リング部材18’に
設ける軸受穴18a’をテーパ穴とせず、かつ、上ロー
ラ22’の下端閉鎖面22e’から突設する軸部22
b’も円錐形状とせず、同一径の軸部としている。この
軸部22b’の先端より凹部22c’を設け、その外周
部先端より係止爪22d’を突設している。
【0032】一方、リング部材18’には、軸受穴18
a’の径方向の外周端縁より下向きにストッパー部18
h’を突設している。このストッパー18h’の軸受穴
の軸芯からの寸法S1を、大径の上ローラ22’の半径
よりも小さく設定している。
【0033】上記のようにリング部材18’にストッパ
ー部18h’を設けていることにより、図5(C)に示
すように、上下ローラ22’23’の上下位置が正規位
置でない時に、即ち、大径側の上ローラ22’を下側位
置としてリング部材18’に取り付けようとすると、ス
トッパー部18h’と上ローラ22’がPにて干渉して
組みつけることが出来ない。よって、リング部材18’
に対する上下ローラ22’と23’の上下取付位置が逆
転することを防止でき、図5(B)に示すように正規位
置にのみ取り付けることができる。他の構成および作用
効果は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付し
て説明を省略する。
【0034】図6乃至図8は第3実施形態を示す。第3
実施形態ではローラ19’を上下分割型とせずに一体型
とし、図7に示すように、該ローラ19’の上下大径部
19aと19bの間に円錐軸部19cを設け、該円錐軸
部19cは下向きに縮径させている。一方、図8に示す
ように、リング部材18に設ける軸受穴18aは上記円
錐軸部19cと嵌合するテーパ穴として、下向きに縮径
させている。ローラ19’を上下一体型としているた
め、軸受穴18aには、リング部材18の内端に開口す
るローラ挿入路18bに連通させ、該ローラ挿入路18
bに円錐軸部19cを通して軸受穴18aに挿入してい
る。軸受穴18aからの離脱を防ぐため、ローラ挿入路
18bの幅は円錐軸部19cの径よりも若干小さくして
無理入れで軸受穴18aに挿入している。
【0035】上記のように、軸受穴18aをテーパ穴と
しているため、ローラ19’の円錐軸部18cが上下逆
転して挿入しようとしても、軸受穴18aとはぴったり
と嵌合出来ず、よって、上下逆入れが規制できる。
【0036】また、軸受穴18aは図6に示すように、
第1実施形態と同様に傾斜させており、ローラ19’を
軸受穴18aに傾斜させた状態で組みつけた後に、リン
グ部材18の上面18dが天板部側を向くように環状中
空部24に収容する。この状態で、軸受穴18aが傾斜
しているためローラ19’が傾斜し、ローラ19’の下
端外側エッジが底板15とP1にて点接触し、かつ、ロ
ーラ19’の内筒部側は該内筒部11dと平行となり、
上記内周通路Iを通るフラットケーブル13の上下両側
部にF1で線接触する。
【0037】なお、上記第2実施形態のストッパーを設
けて上下位置規制する場合においても、第3実施形態と
同様にローラを一体型としてもよい。
【0038】図9は第4実施形態を示す。第1実施形態
との相違点は、固定体の底板15’の上面に下ローラ2
3の外筒側下端エッジを回転自在に係止する溝15a’
を環状に凹設している点である。上記溝15a’の外周
端縁に、下ローラ23の外筒側下端エッジを引っかける
ことで、下ローラ23の径方向の遊動が規制でき、ガタ
つきおよび異音の発生を防ぐことができると共に、下ロ
ーラ23と底板15’の接触を確保できる。他の構成
は、第1実施形態と同様であるので同一符号を付して説
明を省略する。なお、天板部に上ローラ22が接触する
場合には、天板部の接触位置に溝を設けても良い。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、フラットケーブルのガイド手段は、ローラの
軸方向の中間部分でリング部材に取り付けているため、
従来の底板部にベース板を配置し、該ベース板より突設
したピンでローラを支持するガイド手段と比較して、ベ
ース板の厚さの分ケーブルリールを薄型化を図ることが
できる。また、ローラをリング部材の軸受穴に上下から
組みつけるだけで取り付けるため、従来のようなローラ
保持用のピンをベース板から突設する必要がなくリング
部材の材料費を低減できると共に、ボルトにてローラを
それぞれ加締める必要もなく、軸受穴にローラの環状凹
部を内嵌させるだけであるので、部品数および取付工数
の削減を図ることができる。
【0040】また、上記ローラの上下大径部の外径を変
えているが、リング部材への組みつけ時にローラを逆配
置で取り付けることができない構成としているため、ロ
ーラの所要位置が底板およびフラットケーブルに所要角
度で接触させることができる。よって、上下ローラが上
下逆に取付られる場合に発生するフラットケーブルの損
傷発生等を防止できる。
【0041】かつ、ローラの上下の径を変えると共に、
ローラの軸線を傾斜させているため、回転物であるフラ
ットケーブルとの接触位置と固定物である固定体の底板
と接触位置とを軸対称である内筒側と外筒側とすること
ができる。その結果、ローラを安定して回転させること
ができる。さらに、固定体の底板とローラとの接触を点
接触としているため、摩擦抵抗が低減がされ、回転トル
クを低減できる。
【0042】さらに、ローラの上下大径部の外面を円錐
状に傾斜させ、その内筒側外周面を内筒部と平行とし
て、フラットケーブルの幅方向の上下両側部と線接触さ
せると、フラットケーブルの回転力をローラが受けやす
くなり、ローラの回転がスムーズに行えると共に、フラ
ットケーブルが外径側に撓むのを防止できる。
【0043】さらにまた、上記底板部に溝を設け、該溝
の端部に下ローラの外筒側下端エッジを挿入すると、上
記ローラおよび上記リング部材が環状中空部内を径方向
に遊動することなく、より一層ガタつきおよび異音の発
生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のケーブルリールの分
解斜視図である。
【図2】 (A)は第1実施形態のケーブルリールの垂
直断面図、(B)は水平断面図である。
【図3】 (A)(B)は第1実施形態のローラの断面
図である。
【図4】 (A)は第1実施形態のリング部材の平面
図、(B)は要部拡大図、(C)は(A)のI−I線断
面図である。
【図5】 (A)(B)(C)は第2実施形態の断面図
である。
【図6】 第3実施形態の断面図である。
【図7】 第3実施形態のローラの正面図である。
【図8】 (A)は第3実施形態のリング部材の平面
図、(B)は要部拡大図、(C)は(A)のII−II
線断面図である。
【図9】 第4実施形態の断面図である。
【図10】 従来のケーブルリールの断面図である。
【符号の説明】
10 ケーブルリール 11 固定体 11a 第1天板部 11b 環状溝 11d 内筒部 12 外枠 12a 第2天板部 12b 外筒部 13 フラットケーブル 14 ガイド手段 15 底板 18 リング部材 18a 軸受穴 19 ローラ 20 固定体 21 反転空間 22 上ローラ 22b 円錐軸部 23 下ローラ 24 環状中空部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂田 知之 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社オートネットワーク技術研究所内 Fターム(参考) 3F058 AA04 AB01 AC07 BB19 DA05 DB05 DC01 5G363 AA16 BA05 BB01 DC02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の固定体と可動体とを組み合わせ
    て、フラットケーブル収容室となる環状中空部を囲む外
    筒部、内筒部、底板部および天板部とを構成し、上記環
    状中空部にC形状のリング部材と該リング部材に間隔を
    あけて回転自在に支持される複数のローラとからなるガ
    イド手段を配置し、一端を上記可動体に固定すると共に
    他端を上記固定体に固定したフラットケーブルを、上記
    内筒部と上記ローラとの間の内周通路と、上記外筒部と
    上記ローラとの間の外周通路とに巻き方向を逆転して巻
    き付けているケーブルリールにおいて、 上記各ローラは上下大径部の間に円錐軸部を備えた形状
    とすると共に上下大径部の外径を変えている一方、 上記リング部材に周方向に間隔をあけて設ける軸受穴の
    内周面を上記ローラの円錐軸部と嵌合するテーパ穴とし
    て、 上記リング部材の軸受穴に対して上記ローラは上下取付
    位置が規制されていることを特徴とするケーブルリー
    ル。
  2. 【請求項2】 上記ローラは上下に2分割し、一方のロ
    ーラの一端面より、先端に向かって縮径する上記円錐軸
    部を突設し、該円錐軸部の先端外周面より係止爪を突設
    する一方、他方のローラを筒形状として底面中央に係止
    穴を設けている請求項1に記載のケーブルリール。
  3. 【請求項3】 筒状の固定体と可動体とを組み合わせ
    て、フラットケーブル収容室となる環状中空部を囲む外
    筒部、内筒部、底板部および天板部とを構成し、上記環
    状中空部にC形状のリング部材と該リング部材に間隔を
    あけて回転自在に支持される複数のローラとからなるガ
    イド手段を配置し、一端を上記可動体に固定すると共に
    他端を上記固定体に固定したフラットケーブルを、上記
    内筒部と上記ローラとの間の内周通路と、上記外筒部と
    上記ローラとの間の外周通路とに巻き方向を逆転して巻
    き付けているケーブルリールにおいて、 上記リング部材に周方向に間隔をあけて軸受穴を設ける
    と共に、該軸受穴より径方向のリング部材外周端よりス
    トッパー部を上下いずれか一方に突設し、 上記各ローラは上下大径部の間に軸部を備えた形状とす
    ると共に上下大径部の外径を変えており、該ローラの上
    下位置が正規位置でない時には、大径側のローラが上記
    ストッパー部と干渉して組みつけ不可として、上記リン
    グ部材に対する上記一対のローラ部の上下取付位置を規
    制していることを特徴とするケーブルリール。
  4. 【請求項4】 上記ローラの上下大径部は、上大径部を
    下大径部よ径を大きくし、かつ、これら上下大径部の外
    周面をテーパ状とし、上記リング部材に上記ローラを組
    みつけた状態で、該ローラの軸線が傾斜し、下大径部の
    外筒部側の下端エッジが上記底板部と接触すると共に内
    筒部側が底板部より浮いた状態となり、かつ、上下大径
    部の内筒部側の外周面が内筒部と平行となって、上記内
    周通路を通るフラットケーブルの上下両側部に線接触す
    る構成としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    に記載のケーブルリール。
  5. 【請求項5】 上記リング部材には、上記軸受穴の周縁
    に厚肉部を設け、該厚肉部の上下面を上記上下大径部の
    対向面と当接させている請求項1乃至請求項4のいずれ
    か1項に記載のケーブルリール。
JP2001157803A 2001-05-14 2001-05-25 ケーブルリール Withdrawn JP2002354650A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113104676A (zh) * 2021-05-12 2021-07-13 盾构及掘进技术国家重点实验室 一种线缆集束装置

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