JP2002353047A - インバータトランス - Google Patents

インバータトランス

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JP2002353047A
JP2002353047A JP2001157480A JP2001157480A JP2002353047A JP 2002353047 A JP2002353047 A JP 2002353047A JP 2001157480 A JP2001157480 A JP 2001157480A JP 2001157480 A JP2001157480 A JP 2001157480A JP 2002353047 A JP2002353047 A JP 2002353047A
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Japan
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winding
core
secondary winding
leg
bobbin
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Application number
JP2001157480A
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English (en)
Inventor
Tadayuki Fushimi
忠行 伏見
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Sumida Corp
Sumida Technologies Inc
Original Assignee
Sumida Corp
Sumida Technologies Inc
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  • Insulating Of Coils (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、組立て、製造が容易で、1次巻線と
2次巻線との間の磁気的結合を容易に調整することがで
き、かつ一対のコアの接合部から磁束が漏れる虞がな
く、コア内に発生した熱を放熱する機能を有する薄型の
インバータトランスを提供することを目的とする。 【解決手段】同一面上に配置された1次巻線および2次
巻線と、互いに対向して配置されて閉磁路を形成する1
対のコアを備えたトランスであって、該コアの少なくと
も一方は、中央脚と外側脚とを有すると共に、該中央脚
と外側脚との間に隔壁を有し、該外側脚と該隔壁との間
に凹部が形成され、該外側脚と該隔壁との間に溝部が形
成されており、相対する側面部に端子板嵌合凹部を形成
した溝形成コアからなり、該中央脚と該隔壁との間に形
成された凹部に2次巻線を、該外側脚と該隔壁との間に
1次巻線をそれぞれ中央脚を中心に同心状に配置してな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電灯点灯用のD
C/ACインバータ回路に使用されるインバータこのト
ランスの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示装置のバックライト等に
用いる放電灯点灯用のDC/ACインバータ回路に用い
られるトランスとして、一般的に1次巻線と2次巻線
を、磁性体からなる1対のコアで挟持し、所定の電磁結
合を行わせるように構成されている。このようなインバ
ータトランスは、設置される場所が狭い間隔のところで
あり薄型のものが求められる。従来この種のトランスと
して、例えば、1次巻線は高周波を発生する発振回路
(インバータ)の出力端に接続され、2次巻線はバラス
トコンデンサー等を介して放電灯に接続されている構造
のものが知られており、また、バラストコンデンサーの
部分をチョークコイルに置き換えた構造のものも知られ
ている。
【0003】1次巻線と2次巻線と、互いに対向して配
置され閉磁路を形成する1対のコアとを備え、1次巻線
と2次巻線とコアとによって電磁結合を形成する従来一
般に用いられているインバータトランスは、例えば、図
14に示すような構造のものがある。図14において、
101はE型コアを示し、701,601はそれぞれ前
記E型コアの外側脚103に巻線した1次巻線および2
次巻線である。201はE型コア101に対向して配置
されるI型コアであり、E型コア101の中央脚102と
I型コア201との間にギャップ202が形成されてい
る。このE型コアの外側脚103と対向するI型コアとの
間には通常、絶縁材料からなるスペーサー203が挟み
こまれ、E型コアとI型コアはスペーサー203を通し
て閉磁路を形成している。このような構造のトランスで
は、スペーサーの厚みを変えることによって、閉磁路の
磁気抵抗を変化させ、1次巻線と2次巻線の結合度を調
整することができる。しかしながら、結合度を調整する
ためには種々の厚みのスペーサーを準備し、所望する結
合度によって使い分けする必要があり、部品の点数が増
えるうえに組み立て作業が煩雑になる。また、スペーサ
ーには厚みがあるためにトランスの高さ寸法を低くする
ことができず薄型のものを作製し難い欠点がある。さら
に、上記構造の場合にはスペーサー部分から磁束が外部
に漏れる虞があり、トランスに近接した電子部品や周辺
機器などに磁気的は悪影響を与える危険性がある。
【0004】特開平10−335157号公報には、1
次巻線と2次巻線の結合係数の調整を容易にしたインバ
ータトランスとして、閉磁回路を形成する1対のコア
と、1次巻線と2次巻線とを備えてなり、一対のコアの
うち、下側のコアは四角形の平板状の部分とその両端部
に一体成形された二つの円柱状の突出部とからなり、各
突出部にはボビンの巻軸を取り付け、二つの巻軸にそれ
ぞれ1次巻線、2次巻線を巻回し、1次巻線の一部を2
次巻線の上に巻回して構成したものが開示されている。
また、特開2000−124045号公報には、多灯用
のインバータトランスとして、1次巻線を中心にして対
称の位置に、同一巻数の第1、第2の2次巻線をそれぞ
れ配置し、1次巻線と第1の2次巻線、1次巻線と第2
の2次巻線とをそれぞれ略同一の結合度で電磁結合させ
た一個のインバータトランスで複数の出力が得られるよ
うに構成したものが開示されている。これらの発明はい
ずれも、1次巻線と2次巻線とを並列に配置した構成と
なっている。特開平10−335157号公報記載の発
明においては、1次巻線の一部を2次巻線の上に巻回す
るように構成してあるために、低圧側の巻線すなわち1
次巻線の引出し線が高圧側の巻線すなわち2次巻線と交
叉して配置されることになり、その結果、各巻線におけ
る絶縁性を高めなければトランス性能に支障を来すおそ
れがある。また、同発明においてはコアの接合部から磁
束が外部に漏れる虞があるという欠点がある。一方、特
開2000−124045号公報に記載の発明において
は、1次巻線を中心に、その両側に2次巻線が配置され
ているため、1次巻線と第1の2次巻線、1次巻線と第
2の2次巻線において、それぞれ1次巻線と2次巻線と
の間の結合係数の調整を行うことが難しいという欠点が
ある。
【0005】特開2000−68132号公報には、外
形寸法が大きく幅の狭い部分に取り付ける形状のインバ
ータトランスとして、ボビンの巻軸の横断面の外形を長
円形とし、幅が狭い側をボビンのベース部の端子が取り
付けられた側面側に向けて巻軸をベース部に一体成形
し、一方のコアの中央部に断面が長円形の中央脚を、四
隅に外脚をそれぞれ形成し、中央脚を前記巻軸の孔に挿
入し、外脚を他方のコアに突き合わせてなる構造のもの
が開示されている。この特開2000−68132号公
報に記載のものはコアの側面部が開放状態となっており
磁束の漏洩の虞があり、周辺の電子部品や電子機器に磁
気的な悪影響を与える虞がある。
【0006】また特開2000−243633号公報に
は、従来の1次巻線と2次巻線とを上下に配置した構造
のトランスを薄型化するためのボビンを開示している。
すなわち同公報には、ベース部の上面に一体成形された
円筒状の巻軸を備えたボビンであって、巻軸の外側の位
置に巻軸と同心状の円筒形の第2の巻軸を設け、この第
2の巻軸の上端に、外側に張り出した鍔を形成したイン
バータトランス用ボビンが開示されている。この特開2
000−243633号公報記載の発明は、2次巻線を
中心軸側に配置し、1次巻線を外側に同心状に配置した
構成を有する。しかしながら同公報図3にみられるよう
に1次巻線は外部に露出した状態で配置されており、そ
のため磁束が外部に漏れ、周辺の電子部品や電子機器に
磁気的な悪影響を与える虞がる。さらにボビンに端子部
が一体的形成されていることから巻線をボビンに巻回す
る際の作業性が悪いという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、高さ寸法
を低くして薄型化を図り、1対のコア同士の接合部から
磁束が外部に漏れる虞のないインバータトランスとし
て、互いに対向して配置されて閉磁路を形成する1対の
コアのうちの少なくとも一方のコアを、中央脚と外周壁
とを有するとともに、中央脚と外周壁との間に隔壁を有
し、かつ中央脚と隔壁との間、および隔壁と外周壁との
間にそれぞれ溝部を同心状に形成してなる溝形成コアと
して構成し、この溝形成コアの中央脚と隔壁との間の溝
部に2次巻線を、隔壁と外周壁との間の溝部に1次巻線
をそれぞれ同心状に配置し、対向して配置される板状コ
アと溝形成コアの中央脚、隔壁との間にギャップを形成
し、かつ、溝形成コアの外周壁と板状コアとが密閉され
て閉磁路を形成するインバータトランスを提案した。
【0008】上記の構造からなるインバータトランスは
外部への磁束の漏れがなく性能的に優れているが、コア
内に発生した熱の放熱性に難点があり、また組立て作業
上、コアの成形加工の点などに難点があること等から、
本発明者はさらに検討を重ね、本発明を為した。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は
(1)1次巻線および2次巻線と、互いに対向して配置
されて閉磁路を形成する1対のコアを備えたトランスで
あって、該コアの少なくとも一方は、中央脚と外側脚と
を有すると共に、該中央脚と該外側脚との間に隔壁を有
し、該中央脚と該隔壁との間に凹部が形成され、該外側
脚と該隔壁との間に溝部が形成されており、相対する側
面部に端子板嵌合凹部を形成した溝形成コアからなり、
該中央脚と該隔壁との間に形成された凹部に2次巻線
を、該外側脚と該隔壁との間に形成された溝部に1次巻
線をそれぞれ中央脚を中心に同心状に配置してなること
を特徴とするインバータトランスに関する。
【0010】また(2)2次巻線は中央脚への挿入孔を
備えたボビンに巻回されて溝形成コアの中央脚と隔壁と
の間に形成された凹部に配置され、1次巻線は外側脚と
隔壁との間に形成された溝部に配置され、1次巻線およ
び2次巻線は、溝形成コアと該溝形成コアの外側脚と当
接させた他方のコアとの間に挟持され、かつ溝形成コア
の中央脚および隔壁と他方のコアとの間にギャップが形
成されていることを特徴とする上記(1)記載のインバ
ータランスに関する。
【0011】(3)ボビンは、溝形成コアと嵌合される
1次巻線端子板および2次巻線端子板の嵌合突部上面と
ボビンの下鍔とで結合して次巻線端子板および2次巻線
端子板と一体に構成されていることを特徴とする上記
(2)記載のインバータトランスに関する。
【0012】(4)ボビンが配置された溝形成コアに対
向して配置される他方のコアは、ボビンが一体に構成さ
れた巻線端子板と対応する側面部が開放状態に配置さ
れ、溝形成コアと他方のコアとで1次巻線および2次巻
線の一部が前記巻線端子板側に露出していることを特徴
とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のインバー
タトランスに関する。
【0013】(5)ボビンは、端子板上面でボビンの下
鍔を外側に突出させボビンの下鍔周縁と端子板上面との
間に段差を設けて結合されていることを特徴とする上記
(3)記載のインバータトランスに関する。
【0014】(6)2次巻線端子板は2次巻線端末引出
し切込み部が形成されていることを特徴とする上記
(3)〜(5)のいずれかに記載のインバータトランス
に関する。
【0015】(7)1対のコアの両方が溝形成コアであ
ることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記
載のインバータトランスに関する。
【0016】(8)1対のコアの一方が溝形成コアであ
り、他方が板状コアであることを特徴とする上記(1)
〜(6)のいずれかに記載のインバータトランスに関す
る。
【0017】(9)2次巻線を主巻線と補助巻線に分割
し、主巻線をボビンに巻回して、中央脚と隔壁との間に
形成された凹部に配置し、補助巻線は隔壁を介して外側
脚と隔壁との間に形成された溝部に同心状に配置され、
該溝部において、補助巻線の外側に隣接して1次巻線
が、主巻線、補助巻線と同心状に配置されていることを
特徴とする上記(1)〜(8)のいれかに記載のインバ
ータトランスに関する。
【0018】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明は、上記したよ
うに、1次巻線および2次巻線と、互いに対向して配置
されて閉磁路を形成する1対のコアとを備えており、1
対のコアのうち、少なくとも一方のコアは溝形成コアと
して構成される。この溝形成コアは、中央脚と外側脚と
を有すると共に、該中央脚と該外側脚との間に隔壁を有
し、該中央脚と該隔壁との間に凹部が形成され、該外側
脚と該隔壁との間に溝部が形成されており、相対する側
面部に端子板嵌合凹部を形成した構造からなる。そし
て、この溝形成コアの外側脚と隔壁との間に形成された
溝部には1次巻線が配置され、中央脚と隔壁との間に形
成された凹部には2次巻線が配置され、それぞれ中央脚
を中心に同心状に配置される。2次巻線は、ボビンに巻
回してボビンの中央脚挿入孔を中央脚に挿入し中央脚と
隔壁との間に形成された凹部に配置されている。
【0019】本発明において、端子板と一体に構成され
たボビンに巻回された2次巻線および1次巻線が配置さ
れる溝形成コアにおける中央脚と隔壁は、対向して配置
した他方のコアとの間でそれぞれギャップを形成し、ま
た、前記溝形成コアの外側脚は前記他方のコアと密に当
接している。したがってギャップ間で発生する磁束は外
部に漏れることは殆どなく周辺に配置される他の電子機
器に対して漏れ磁束による磁気的な悪影響を与えること
がない。
【0020】また、本発明のインバータトランスは、1
次巻線は溝形成コアの外側脚と隔壁との間の溝部に配置
されており、2次巻線は端子板と一体に構成されたボビ
ンに巻回されて溝形成コアの凹部に配置されている。そ
して1次巻線と2次巻線は、溝形成コアの外側脚と密に
当接させて対向して配置した他方のコアとで挟持されて
おり、前記他方のコアは溝形成コアの外側脚が当接して
いない側面部(溝形成コアの端子板嵌合凹部側に位置す
る他方のコアの側面部)が開放状態となっている。この
ため、1次巻線および2次巻線は、前記他方のコアの端
子板が配置される側面部で露出した状態となり、コア内
部に発生する熱を容易に外部に放散することができる効
果を有する。またこのようにすることにより部品のコス
トを低減することができる経済的効果をも有する。
【0021】以下に、本発明を図面により説明する。図
1は、本発明インバータトランスの一つの実施態様の外
観斜視図を示し、図2は上面図、図3は底面図をそれぞ
れ示す。図4は図2A−A断面図、図5は図2B−B断
面図をそれぞれ示す。図6は、図1で示す本発明インバ
ータトランスの分解斜視図である。図7は端子板と一体
に構成したボビンを示し、(1)は側面図、(2)は上
面図、(3)は底面図をそれぞれ示す。図8は、溝形成
コアに対向して配置される他方のコアを板状コアとした
本発明インバータトランスの他の実施態様の外観斜視図
を示し、図9は上面図、図10は底面図をそれぞれ示
す。図11は図9C−C断面図、図12は図9D−D断
面図をそれぞれ示し、図13は2次巻線を主巻線と補助
巻線とに分割して配置した実施態様の断面図を示す。
【0022】各図において、1は本発明のインバータト
ランスを構成する溝形成コア、11は板状コアを示す。
2は中央脚、3は溝形成コアの外側脚、4は溝コアに形
成された隔壁、5は中央脚と隔壁との間に形成された凹
部、6は外側脚と隔壁との間に設けられた溝部をそれぞ
れ示す。16、17は溝形成コア側面に設けられた端子
板嵌合凹部を示す。14は2次巻線、15は1次巻線を
それぞれ示し、7、8はそれぞれ1次巻線端子板、2次
巻線端子板を示す。71,81はそれぞれ外部接続端子
を示す。9はボビン、10はボビンの下鍔、12はボビ
ンの下鍔突出部をそれぞれ示す。
【0023】本発明の溝形成コア1は、図4〜図6、図
12、図13に示すように、中央脚2と外側脚3とを有
し、中央脚2と外側脚3との間に隔壁4が形成されてお
り、中央脚2と隔壁4との間には凹部5が形成されてお
り、隔壁4と外側脚3との間には溝部6が形成されてい
る。また端子板と組み合わせて用いられる溝形成コア
は、相対する側面には端子板が嵌め込まれるように嵌合
凹部16、17が形成されている。
【0024】本発明において溝形成コアに対向して配置
される他方のコアは、図1〜6に示されるように、端子
板と組み合わされる溝形成コアと同様な形状の溝形成コ
アであっても、また図8〜図13に示されるように、平
板な板状コアであってもよい。
【0025】本発明において、2次巻線を巻回するボビ
ンは、1次巻線端子板および2次巻線端子板と一体に構
成されている。すなわち、図7に示したように、溝形成
コア側面部に形成された嵌合凹部16、17に対応する
端子板7、8の嵌合突部部分18、19の上面とボビン
の下鍔10とで結合され、ボビン下鍔の一部を端子板上
面で外側に突出させて突出部12を形成してボビンの下
鍔周縁と端子板上面との間に段差を設けて結合し一体に
構成されている。このようにボビンを端子板と一体に構
成したことにより、組立て部品の点数を削減でき、組立
て時の作業工程が減り組立ての作業が短縮できるととも
に組立て作業が容易となる。
【0026】本発明において、2次巻線14は、端子板
と一体に構成されたボビン9に巻回され溝形成コア1の
中央脚2と隔壁4との間に形成された凹部5に配置され
る。1次巻線15は、一般にボビンに巻回されることな
くボビンレスの形態で扁平な巻線として隔壁4と外側脚
3との間に形成された溝部6に配置される。1次巻線お
よび2次巻線の引出し線端末はそれぞれの端子板に埋設
された外部接続端子部71、81にそれぞれ接続され
る。
【0027】本発明の実施態様の一つは、図1〜図6に
示されるように、1対のコアは共に溝形成コアを用いて
配置した態様である。この態様において、2次巻線14
は前記端子板と一体に構成されたボビン9に巻回され、
該ボビンは、挿入孔21を中央脚2に挿入し、溝形成コ
ア1の中央脚2と隔壁4との間に形成された凹部5に配
置され、1次巻線15は扁平なボビンレスの巻線とし
て、隔壁4と外側脚3との間に形成された溝部6に配置
されると共に、端子板上面でボビンの下鍔10を外側に
突出させて突出部12を形成してボビンの下鍔周縁と端
子板上面との間に形成された段差部13に配置され、溝
形成コア1の中央脚2を中心に同心状に配置される。こ
れにより1次巻線とボビンとの高さが揃えられ、また1
次巻線15の位置合わせや固定を容易に行うことができ
る。そして対向して配置される溝形成コアの中央脚2と
隔壁4との間にそれぞれギャップ22、23を形成し、
上下で外側脚3同士を密に当接してボビン9および1次
巻線15を挟持し一体的に構成される。
【0028】2次巻線端子板8には巻線端末引出し切込
み部20が形成されており2次巻線端末の引出しが容易
で引出し線が1次巻線と交叉することもない。端子板裏
面には引出し線案内溝が設けられており、2次巻線端末
は、2次巻線端子板に設けられた巻線端末引出し切込み
部20、および引出し線案内溝を通して、端子板に埋設
された端子81に接続されている。
【0029】本発明における別の実施態様は、図8〜図
12に示すように、端子板と組み合わされる溝形成コア
に対向して配置されるコアとして平板な板状コアを使用
する態様である。この実施態様においては、端子板と組
み合わされる溝形成コア1とこれに対向して配置される
板状コア11とは、溝形成コア1の中央脚2および隔壁
4との間にギャップを形成し、溝形成コア1の外側脚3
と板状コアとが密に当接してボビン9および1次巻線1
5を挟持し一体的に構成される。
【0030】本発明におけるさらに別の実施態様とし
て、図13に示すように、2次巻線を主巻線14(m)
と補助巻線14(s)とに分割して配置する態様で、主
巻線14(m)はボビンに巻回して中央脚2と隔壁4と
の間に形成された凹部5に配置し、補助巻線14(s)
はボビンレスの扁平な巻線として隔壁4を介して外側脚
3と隔壁4との間に形成された溝部6に、1次巻線15
の内側で、かつ1次巻線15と隣接して配置される。す
なわち、溝形成コア1の中央脚2を中心にして2次巻線
の主巻線、補助巻線、1次巻線が順次同心状に配置され
ている。このように2次巻線を主巻線と補助巻線に分割
して上記のように配置することにより、1次巻線は、2
次巻線の一部を構成する補助巻線と強く結合し、主巻線
とは弱く結合するために結合度の調整は補助巻線の巻数
を変えることにより容易に調整することができる。
【0031】本発明においては上記したように、端子板
7、8と一体に構成され、2次巻線が巻回されたボビン
9は、中央脚挿入孔21を溝形成コア1の中央脚2に挿
入して中央脚2と隔壁4との間に形成された凹部5に装
着され、1次巻線は隔壁4と外側脚3との間に形成され
た溝部6に配置される。この1次巻線および2次巻線が
配置される溝形成コアに対向して配置されるコアとし
て、該溝形成コアと同様な形状の溝形成コアを用いた場
合には、対応する溝形成コアの中央脚同士の間、隔壁同
士の間においてそれぞれギャップ22、23を形成し
て、溝形成コアの外側脚同士を密に当接して一体に構成
される。1次巻線および2次巻線が配置される溝形成コ
アと対向して配置されるコアとして平板な板状コアを用
いた場合は、溝形成コアの中央脚および隔壁と板状コア
との間にそれぞれギャップ22、23を形成して、溝形
成コアの外側脚と板状コアとを密に当接して一体に構成
される。本発明の溝形成コアにおいて中央脚および隔壁
の高さは、外側脚の高さよりも低く形成されている。
【0032】このように構成される本発明における構造
のインバータトランスでは、1次巻線および2次巻線が
配置される溝形成コアの中央脚および隔壁と、該溝形成
コアに対向して配置される他のコアとの間でそれぞれギ
ャップが形成され、前記ギャップを通して閉磁路が形成
されるのである。
【0033】而して、例えば、図8〜図12の実施態様
において、1次巻線に電流を流すと、磁束は、図12の
断面図で溝形成コア1の中央脚2−外側脚3−板状コア
11−ギャップ22−中央脚2を循環する経路と、中央
脚2−隔壁4−ギャップ23−板状コア11−ギャップ
22−中央脚2を循環する経路とに分岐して発生する。
そして発生する磁束は2次巻線14と鎖交するので2次巻
線14の両端に昇圧された電圧が発生する。このとき、
2次巻線14は1次巻線15の内側に同心状に配置され
ているので、磁束はすべて2次巻線14と鎖交する。し
たがって1次巻線と2次巻線の結合度の調整は、前記中
央脚2同士、または中央脚2と板状コア11との間のギ
ャップ22、および隔壁4同士、または隔壁4と板状コ
ア11との間のギャップ23をそれぞれに適宜変えるこ
とにより行なうことができる。また、本発明のインバー
タトランスは上記のように溝形成コアの外側脚3同士、
または板状コア11と溝形成コアの外側脚3とが密に当
接されて構成されており、溝形成コアの外側脚部におけ
る接合部から磁束が外部に漏れることがなく効率的であ
る。
【0034】本発明のインバータトランスにおいては、
1対のコアは、端子板と組み合わされる溝形成コアの外
側脚と対向して配置される他方のコアとは密に当接され
ているが、端子板と組み合わされる溝形成コアに対向し
て配置される他方のコアは、端子板が配置される側面部
は開放された状態の構造になっており、1次巻線、2次
巻線から放出される熱は容易に外部に放散される。
【0035】
【発明の効果】本発明のインバータトランスは、組立
て、製造が容易であり、1次巻線と2次巻線との間の磁
気的結合度を容易に調整することができ、かつ一対のコ
アの接合部から磁束が漏れるおそれがなく、溝形成コア
に対向して配されるコアの側面が開放された構造となっ
ておりコア内に発生した熱を外部に容易に放散すること
ができるので、放電灯点灯用DC/ACインバータ回路
に使用した場合に利用価値が大きく有益なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明インバータトランスの一つ実施態様の外
観斜視図。
【図2】図1の上面図。
【図3】図1の底面図。
【図4】図2におけるA−A断面図。
【図5】図2におけるB−B面図。
【図6】図1に示すインバータトランスの分解斜視図。
【図7】端子板とボビンとが一体に構成されたボビンを
示し、(1)は側面図、(2)は上面図、(3)は底面
図。
【図8】本発明インバータトランスの他の実施態様の外
観斜視図。
【図9】図8の上面図。
【図10】図8の底面図。
【図11】図9におけるC−C断面図。
【図12】図9におけるD−D断面図。
【図13】2次巻線を主巻線と補助巻線とに分割して配
置した実施態様の断面図。
【図14】従来のインバータトランスの一例の断面図。
【符号の説明】
1・・溝形成コア 11・・板状コア 2・・中央脚 3・・外側脚 4・・隔壁 5・・中央脚と隔壁との間の凹部 6・・外側脚と隔壁との間の溝部 7・・1次巻線端子板 8・・2次巻線端子板 9・・ボビン 10・・ボビンの下鍔 12・・ボビンの下鍔突出部 13・・段差部 14・・2次巻線 14(m)・・主巻線 14(s)・・補助巻線 15・・1次巻線 16、17・・端子板嵌合凹部 18、19・・溝形成コア嵌合突部 20・・切込み部 21・・挿入孔 22、23・・キャップ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次巻線および2次巻線と、互いに対向
    して配置されて閉磁路を形成する1対のコアを備えたト
    ランスであって、該コアの少なくとも一方は、中央脚と
    外側脚とを有すると共に、該中央脚と該外側脚との間に
    隔壁を有し、該中央脚と該隔壁との間に凹部が形成さ
    れ、該外側脚と該隔壁との間に溝部が形成されており、
    相対する側面部に端子板嵌合凹部を形成した溝形成コア
    からなり、該中央脚と該隔壁との間に形成された凹部に
    2次巻線を、該外側脚と該隔壁との間に形成された溝部
    に1次巻線をそれぞれ中央脚を中心に同心状に配置して
    なることを特徴とするインバータトランス。
  2. 【請求項2】 2次巻線は中央脚への挿入孔を備えたボ
    ビンに巻回されて溝形成コアの中央脚と隔壁との間に形
    成された凹部に配置され、1次巻線は外側脚と隔壁との
    間に形成された溝部に配置され、1次巻線および2次巻
    線は、溝形成コアと該溝形成コアの外側脚と当接させた
    他方のコアとの間に挟持され、かつ溝形成コアの中央脚
    および隔壁と他方のコアとの間にギャップが形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載のインバータラン
    ス。
  3. 【請求項3】 ボビンは、溝形成コアと嵌合される1次
    巻線端子板および2次巻線端子板の嵌合突部上面とボビ
    ンの下鍔とで結合して1次巻線端子板および2次巻線端
    子板と一体に構成されていることを特徴とする請求項2
    記載のインバータトランス。
  4. 【請求項4】 ボビンが配置された溝形成コアに対向し
    て配置される他方のコアは、ボビンが一体に構成された
    巻線端子板と対応する側面部が開放状態に配置され、溝
    形成コアと他方のコアとで1次巻線および2次巻線の一
    部が前記巻線端子板側に露出していることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のインバータトラン
    ス。
  5. 【請求項5】 ボビンは、端子板上面でボビンの下鍔を
    外側に突出させボビンの下鍔周縁と端子板上面との間に
    段差を設けて結合されていることを特徴とする請求項3
    記載のインバータトランス。
  6. 【請求項6】 2次巻線端子板は2次巻線端末引出し切
    込み部が形成されていることを特徴とする請求項3〜5
    のいずれか1項に記載のインバータトランス。
  7. 【請求項7】 1対のコアの両方が溝形成コアである請
    求項1〜6のいずれか1項に記載のインバータトラン
    ス。
  8. 【請求項8】 1対のコアの一方が溝形成コアであり、
    他方が板状コアである請求項1〜6のいずれか1項に記
    載のインバータトランス。
  9. 【請求項9】 2次巻線を主巻線と補助巻線に分割し、
    主巻線をボビンに巻回して、中央脚と隔壁との間に形成
    された凹部に配置し、補助巻線は隔壁を介して外側脚と
    隔壁との間に形成された溝部に同心状に配置され、該溝
    部において、補助巻線の外側に隣接して1次巻線が、主
    巻線、補助巻線と同心状に配置されていることを特徴と
    する請求項1〜8のいずれか1項に記載のインバータト
    ランス。
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