JP2002352935A - 耐雷保護装置 - Google Patents

耐雷保護装置

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JP2002352935A
JP2002352935A JP2001160698A JP2001160698A JP2002352935A JP 2002352935 A JP2002352935 A JP 2002352935A JP 2001160698 A JP2001160698 A JP 2001160698A JP 2001160698 A JP2001160698 A JP 2001160698A JP 2002352935 A JP2002352935 A JP 2002352935A
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Kenshichiro Mishima
健七郎 三島
Takeshi Maruyama
武志 圓山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐雷素子と放電ギャップを直列接続した耐雷
保護装置の小形化、生産性と性能の改善。 【解決手段】 電圧依存性非線形電圧素子11の両面に
電極12,13を形成した耐雷素子10と、耐雷素子1
0の電極12と外部の導電部材の例えば引出端子142
を間にシート状絶縁部材21を介在させて接続して、引
出端子142と電極12の間にシート状絶縁部材21に
部分的に形成した放電孔22による放電ギャップ20を
耐雷素子10と直列にして一体に形成する。引出端子1
42の放電ギャップ20に面する部分にガス抜き孔を形
成したり、引出端子自体を雷電流通電時の発熱で放電ギ
ャップ長を広げる方向に熱変位するバイメタルを使用す
れば耐雷保護装置の性能が尚一層に上がる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源回路に接続さ
れた電気機器を雷害から保護する制限電圧で降伏点を有
する耐雷素子と放電ギャップを直列接続した耐雷保護装
置で、詳しくは、低圧電路に使用する耐雷保護装置にお
ける耐雷素子と直列接続された放電ギャップの構造、及
び、この耐雷素子と放電ギャップを応用した最大雷サー
ジ電流時の上昇電圧を低く抑える耐雷保護装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電源ラインとアース間に設置される耐雷
保護装置の耐雷素子は、電源ラインとアース間に印加さ
れた雷サージ電圧を低く抑制して電気機器類を雷害から
保護する。この耐雷素子は、板状の電圧依存性非線形電
圧素子の両面に電極を形成した構造で、これの電極に放
電ギャップが直列接続されて耐雷保護装置が構成され
る。かかる耐雷保護装置の放電ギャップは、耐雷素子の
続流防止の機能、及び、耐雷素子の最大サージ電流耐量
以上の電流による耐雷素子劣化の破壊保護用電流ヒュー
ズの機能を併せ持つもので、数百μm〜数mmのギャッ
プ長であり、通常、不活性ガス中で対向する電極間距離
をギャップ長とした構造であるのでギャップ長を精度よ
く構成することは特別な装置を必要とするものであっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】耐雷保護装置の製造組
立は、独立した耐雷素子と放電ギャップの製品の各々を
直列に組合せ接続することで行われているため、耐雷保
護装置の部品点数と組立工数の低減と生産性の改善が難
しい。また、個々の製品の放電ギャップのギャップ長
は、放電ギャップを構成する一対の金属部材の離隔距離
で決まり、この離隔距離を調整することで製品毎にギャ
ップ長を調整するようにしているが、数mmオーダーの
ギャップ長を常に高いギャップ精度で調整することが難
しくて、耐雷保護装置の品質改善と生産コストの低減を
難しくしている。
【0004】それ故に本発明の目的とするところは、耐
雷素子と放電ギャップを直列接続した耐雷保護装置の小
型化と生産性と品質を改善することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的を達成
する技術的手段は、電源ラインとア−ス間に耐雷素子と
放電ギャップを導電部材で直列に接続した耐雷保護装置
であって、前記耐雷素子とこの耐雷素子に接続される導
電部材との間に、部分的に放電孔を有するシート状絶縁
部材を介挿して、このシート状絶縁部材の前記放電孔で
シート状絶縁部材の厚さをギャップ長とする放電ギャッ
プを形成したことである。
【0006】ここで、耐雷素子に接続される導電部材
は、耐雷素子の電極に固定される引出端子類や、コネク
タ接続型耐雷保護装置におけるレセプタクル側の接触子
類である。この導電部材と耐雷素子の間に介挿されるシ
ート状絶縁部材は、ギャップ長の厚さを有する絶縁シー
トや絶縁スペーサ等である。シート状絶縁部材が例えば
耐雷素子の電極とその引出端子の間に介挿されて、シー
ト状絶縁部材の放電孔の両端開口が耐雷素子の電極と引
出端子で塞がれ、この耐雷素子の電極と引出端子間に雷
サージ電圧が印加されると放電孔の放電ギャップにアー
ク放電が発生して雷電流が流れる。シート状絶縁部材の
放電孔による放電ギャップを耐雷素子と一体型に形成す
ることで、耐雷保護装置の構成部品点数や組立工数が少
なくできて生産性が良くなり、また、放電ギャップのギ
ャップ長がシート状絶縁部材の厚さで決まるために高い
ギャップ精度が常に安定して得られる。
【0007】また、本発明は、前記シート状絶縁部材の
放電孔を塞ぐ導電部材に前記放電孔内のアーク放電で発
生する金属蒸気ガスを外部に逃がすガス抜き孔を形成し
たことを特徴とする。つまり、雷電流発生時に放電ギャ
ップで発生するアーク熱による金属蒸気ガスを放電ギャ
ップを形成する導電部材のガス抜き孔から外部に放出す
るようにしたことで、金属蒸気ガスによるギャップ間の
短絡が防止され、ギャップ間の遮断容量を増大させるこ
とが容易となる。
【0008】また、本発明は、前記導電部材がシート状
絶縁部材の放電孔内のアーク放電熱で放電ギャップのギ
ャップ長を増大させるように熱変位するバイメタルを有
する構造としたことを特徴とする。この場合、導電部材
そのものをバイメタルで構成するか、既存の導電部材に
別体のバイメタルを組み合わせて構成する。そして、雷
サージ電流通電時のアーク熱で導電部材(バイメタル)
が熱せられて変位すると、この変位で放電ギャップのギ
ャップ長を増大させて遮断容量を高め、続流遮断を容易
にする。
【0009】また、本発明は、耐雷素子を有するプラグ
部とこのプラグ部の耐雷素子が着脱可能にコネクタ接続
される接触子を有するレセプタクル部から構成したコネ
クタ接続型耐雷保護装置における接触子と耐雷素子の間
にシート状絶縁部材を介挿して放電ギャップを形成した
ことを特徴とする。この場合、コネクタ接続型耐雷保護
装置におけるコネクタ接続部分が電気的な接触抵抗を問
題としない非接触接続部分となり、この非接触接続部分
がコネクタ接続型耐雷保護装置の生産性、経済性、信頼
性を向上させる。
【0010】また、本発明は、上記コネクタ接続型耐雷
保護装置におけるレセプタクル部は、プラグ部に離脱可
能に係止して耐雷素子と接触子とのシート状絶縁部材を
介したコネクタ接続状態を保持する係止手段と、シート
状絶縁部材の放電孔のアーク放電熱で放電ギャップのギ
ャップ長を増大させるように熱変位すると共に、この熱
変位時に前記係止手段をプラグ部から離脱させるバイメ
タルを有する前記接触子と、この接触子が前記プラグ部
から係止手段を離脱させるとプラグ部を接触子から離反
する方向に相対移動させてプラグ部の耐雷素子を接触子
から離脱した遮断状態に保持するバネ材とを有すること
を特徴とする。
【0011】この発明の場合のレセプタクル部の係止手
段は、プラグ部の耐雷素子を収容するケース等を定位置
に保持する係止爪等である。プラグ部の耐雷素子に最大
サージ電流耐量以上の過電流が流れて接触子(バイメタ
ル)が熱変位すると係止手段がプラグ部から外れてプラ
グ部がバネ材の弾力でレセプタクル部から遮断される位
置まで移動して過電流を遮断する。その結果、過電流を
遮断するために従来においては耐雷素子に直列接続して
いたヒューズが不要となる。また、レセプタクル部に対
するプラグ部の相対移動距離を大き目に設定しておくこ
とで、十分な遮断容量が確保され、さらには遮断時のプ
ラグ部の大き目の移動量で明確な遮断動作表示が実行で
きるようになる。
【0012】また、本発明は上記コネクタ接続型耐雷保
護装置において、プラグ部は耐雷素子を収納保持する略
密閉構造の内側筐体を有し、レセプタクル部は内側筐体
の内部空間と連通して内側筐体を、プラグ部の耐雷素子
とレセプタクル部の接触子とのシート状絶縁部材を介し
たコネクタ接続状態を保持する平常位置及び耐雷素子が
接触子から離隔する遮断位置の間で可動に収納保持する
略密閉構造の外側筐体を有し、かつ、前記内側筐体と外
側筐体の間に、内側筐体に係止して外側筐体に対して内
側筐体を前記平常位置に保持する係止手段と、内側筐体
内の耐雷素子が過大電流の通電で破壊したときの発熱に
よる内側筐体と外側筐体の内圧力にて変位して前記係止
手段を内側筐体から離脱させる係止開放手段と、この係
止開放手段が係止手段を内側筐体から離脱させると内側
筐体を前記平常位置から遮断位置へと移動させて保持す
るバネ材とを装備させたことを特徴とする。
【0013】この発明は、耐雷素子に同耐雷素子を破壊
させるような過大電流が流れた場合の飛散が防止される
構造であり、また、耐雷素子に過大電流が流れてプラグ
部の内側筐体の内圧が急激に上昇する内圧力を利用して
係止手段をプラグ部から外すようにすることで、過大電
流の遮断動作が確実となる。また、耐雷素子の破壊限界
まで耐雷素子による耐雷保護機能を発揮させるようにす
ることで、耐雷保護の範囲が拡大されて安全性の高い耐
雷保護装置が実現される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各種の実施の形態
1〜11について、図1乃至図12を参照して順に説明
する。
【0015】(実施の形態1)図1(A)(B)に示さ
れる実施の形態1の耐雷保護装置は、耐雷素子10と放
電ギャップ20を一体に直列接続して構成される。耐雷
素子10は例えば円板状の電圧依存性非線形電圧素子1
1の両面に一対の円形電極12,13を固着した構造
で、一方の電極13が引出端子15を介して電源ライン
側に接続され、他方の電極12が放電ギャップ20と導
電部材の引出端子14を介してアース側に接続される。
なお、この場合、放電ギャップは電源ライン側であって
もよい。この実施の形態1の特徴とするところは、電極
12に接続される導電部材の引出端子14を図1(C)
に示すように2枚分割構造にして、2枚の平板状引出端
子141,142の平坦な内面で1枚のシート状絶縁部
材21をサンドイッチ式に挟持させ、内側の引出端子1
41を電極12に接続してシート状絶縁部材21に部分
的に形成された放電孔22で放電ギャップ20を形成し
たことである。
【0016】シート状絶縁部材21は厚さ数十μm〜数
百μm程度の、例えば矩形などの樹脂シート、セラミッ
クシート等で、一部に厚さ方向に貫通する円形の放電孔
22が形成される。シート状絶縁部材21が一対の引出
端子141,142の平坦な内面で挟持されて、放電孔
22の両端開口が引出端子141,142の平坦面で塞
がれる。内側の引出端子141が電極12に圧接やロウ
付け等で接続され、この内側引出端子141に絶縁部材
21を圧接するように外側の引出端子142が装着され
て、両引出端子141,142間に放電孔22による放
電ギャップ20が耐雷素子10と一体に直列接続され
る。
【0017】耐雷素子10の電極12と外側引出端子1
42間に雷サージ電圧が印加されると、放電孔22の放
電ギャップ20にアーク放電が発生して雷電流が流れ、
2枚の引出端子141,142が放電ギャップ20で電
気的接続される。このような放電ギャップ20を耐雷素
子10と一体型に形成することで、耐雷保護装置の構成
部品点数、組立工数が低減されて生産性が向上する。ま
た、放電ギャップ20のギャップ長は、シート状絶縁部
材21の厚さで一律に決まるため、放電ギャップ20の
ギャップ長が常に高い精度で得られて放電特性が安定
し、この放電ギャップ20を有する耐雷保護装置の品質
が高度に安定する。更に、ギャップ長の変更が絶縁部材
21の厚さ変更で容易に対応できて、多品種の耐雷保護
装置の生産が容易になる。
【0018】なお、放電ギャップ20を形成する2枚の
引出端子141,142は板状端子としたが棒状端子で
あってもよく、さらに、各引出端子141,142は放
電ギャップ20に面してアークが発生する部分だけ耐ア
ーク性の材質としてもよい。また、シート状絶縁部材2
1に形成される放電孔22の数は単数に限らず複数であ
ってもよく、さらに、放電孔22の形状や面積も限定さ
れない。このようなことは後述の他の各実施の形態にお
いても同様である。
【0019】(実施の形態2、3)図2(A)(B)に
実施の形態2が示され、図2(C)に実施の形態3が示
される。図2(A)(B)の形態2は図1の形態1の変
形例で、耐雷素子10の一方の電極12と1枚の平板状
引出端子143で直接にシート状絶縁部材21を挟持さ
せて、電極12と引出端子143の間に絶縁部材21の
放電孔孔22による放電ギャップ20を形成する。この
放電ギャップ20は図1の実施の形態1と同様の上記作
用効果を有する。なお、実施の形態2における耐雷素子
10の一方の電極12が耐アーク性でない場合は、少な
くとも放電ギャップ20と面してアークが発生する部分
だけ耐アーク性材質の導電性電極を重ねた二重電極とす
ることが望ましい。
【0020】図2(C)に示される実施の形態3は、耐
雷素子10の両面の各電極12,13にシート状絶縁部
材21,21の放電孔22,22による放電ギャップ2
0,20を形成している。このように耐雷素子10に2
つの放電ギャップ20,20を直列接続した耐雷保護装
置の適用例が例えば図9と図10の実施の形態10,1
1に示される。
【0021】以上の実施の形態1,2,3は1個の耐雷
素子に放電ギャップを一体にして直列に接続した耐雷保
護装置であるが、2個以上の複数個の耐雷素子を一体化
した複合耐雷素子に単数或いは複数の放電ギャップを一
体に形成することも可能であり、その具体例を図3と図
4の実施の形態4,5に示す。
【0022】(実施の形態4)図3(A)(B)の実施
の形態4に示される耐雷素子10は3つの耐雷素子部1
01,102,103を一体化した構造である。すなわ
ち、1枚の矩形板状の電圧依存性非線形電圧素子111
の片面に3つの電極121,122,123を互いに絶
縁距離で離隔させて形成し、同じ電圧素子111の他の
片面に1つの共通電極131を形成し、共通電極131
に3つの電極121,122,123を対向させて1枚
の電圧素子111に3つの耐雷素子部101,102,
103を形成する。そして、例えば1つの電極122に
シート状絶縁部材21を介して引出端子145を圧接し
て放電ギャップ20を形成し、他の各電極121,12
3に引出端子144,146を直接に接続し、残りの共
通電極131に引出端子147を直接に接続する。
【0023】図3(A)の耐雷素子10は三相三線電路
又は単相三線電路等に使用され、例えば三相三線電路に
使用する場合は図3(B)と(C)に示すように共通電
極131が接地相Nに接続され、電極122が放電ギャ
ップ20を介してアースEに接続され、残り2つの電極
121と123がライン相L、Lに接続される。このよ
うに三相三線電路に使用される耐雷素子10は3つの耐
雷素子を一体化した構造ゆえに小形化され、かつ、放電
ギャップ20を一体化することで耐雷保護装置の小形化
を容易にし、生産性を上げる効果を有する。
【0024】図4(A)(B)に示される実施の形態5
の耐雷素子10は、2つの耐雷素子部104,105を
一体化した構造である。この場合、1枚の矩形板状の電
圧依存性非線形電圧素子112の片面に2つの電極12
4,125を互いに絶縁距離で離隔させて形成し、同じ
電圧素子112の他の片面に1つの共通電極132を形
成し、共通電極132に2つの電極124,125を対
向させて1枚の電圧素子112に2つの耐雷素子部10
4,105を形成する。更に、例えば共通電極132に
シート状絶縁部材21を介して引出端子148を圧接し
て放電ギャップ20を形成し、他の各電極124,12
5に引出端子149,149を直接に接続する。
【0025】図4(A)の耐雷素子10を三相三線電路
又は単相三線電路に使用する場合は、図4(B)と
(C)に示すように共通電極132が接地相Nに接続さ
れ、放電ギャップ20がアースEに接続され、残り2つ
の電極124と125がライン相L,Lに接続される。
このように三相三線電路又は単相三線電路に使用される
耐雷素子10の場合も2つの耐雷素子を一体化した構造
ゆえに小形化され、放電ギャップ20を一体化すること
で耐雷保護装置の小形化を容易にし、生産性を上げる効
果を有する。
【0026】(実施の形態6)図5(A)の実施の形態
6に示す耐雷素子10は、図1の分割型引出端子である
2枚の平板状引出端子141,142を図5(B)と
(C)に示す絶縁スペーサ23で連結している。絶縁ス
ペーサ23は樹脂やセラミック等の平行な3枚のシート
状絶縁部材211,212,213を一体化した単品
で、3枚のシート状絶縁部材211,212,213に
厚さ方向に貫通させた円形の孔221,222,223
が形成され、中央の絶縁部材212と両側の絶縁部材2
11,213の間に縦方向に貫通したスリット231,
232が形成される。
【0027】絶縁スペーサ23の一方のスリット231
に1枚の平板状引出端子141を挿通し、他方のスリッ
ト232に他の1枚の平板状引出端子142を挿通し
て、2枚の引出端子141,142で中央のシート状絶
縁部材212を挟持させ、この中央の絶縁部材212の
孔(放電孔)222で放電ギャップ20を形成する。絶
縁スペーサ23の両側2枚のシート状絶縁部材211,
213は、スリット231,232に挿通された2枚の
引出端子141,142を押圧して放電ギャップ20の
寸法形状を安定させると共に、各絶縁部材211,21
3の孔221,223は放電ギャップ20でアークによ
り発生する金属蒸気ガスを外部に逃がすガス抜き孔とし
て作用する。このガス抜き孔のことは、図6の実施の形
態7で詳述する。
【0028】なお、絶縁スペーサ23の両側2枚のシー
ト状絶縁部材211,213に形成される孔221,2
23の両方或いは一方は必ずしも必要としないが、中央
のシート状絶縁部材212に放電孔としての孔222を
形成する場合に役立ち、孔222の形成時に必然的に形
成されて上記ガス抜き孔として利用される。
【0029】(実施の形態7)図6に示される実施の形
態7は、図2の実施の形態2における引出端子143の
放電ギャップ20に面する部分にガス抜き孔30を形成
している。このガス抜き孔30は放電ギャップ20を形
成する放電孔22より小径の貫通孔で、雷電流発生時に
放電ギャップ20でアーク放電が生じて電極12等から
金属蒸気ガスが放電ギャップ20に放出されると、この
金属蒸気ガスがガス抜き孔30から外部に放出されてギ
ャップ間の短絡が防止され、アークが切れ易くなって遮
断容量が増大する。つまり、放電ギャップ20にガス抜
き孔が無い状態では、雷電流によるアーク発生時に微小
空間である放電ギャップ20に金属蒸気ガスが押し込め
られてアークが切れ難くなることがあるが、放電ギャッ
プ20に上記ガス抜き孔30を形成するとアークが切れ
易くなる。
【0030】このようなガス抜き孔30は1つの放電ギ
ャップ20に対して1箇所が適当であるが複数箇所に設
けてもよい。また、図5の形態6における引出端子14
1,142の放電ギャップ20と面する部分に小径のガ
ス抜き孔を形成すれば、このガス抜き孔から絶縁スペー
サ23の両側2箇所の孔221,223を通って放電ギ
ャップ20の金属蒸気ガスが放出されて、孔221,2
23もガス抜き孔として利用される。
【0031】(実施の形態8)図7の実施の形態8は、
図2の形態2における引出端子143にバイメタル機能
を持たせたことを特徴とする。以下、このバイメタル機
能を有する引出端子143を必要に応じてバイメタル引
出端子143と称すると、このバイメタル引出端子14
3は、シート状絶縁部材21の放電孔22内のアーク放
電熱で放電ギャップ20のギャップ長を増大させるよう
に熱変位するもので、図7には引出端子143自体がバ
イメタル構造となっているが、バイメタル構造で無い既
存の引出端子に別体のバイメタルを重合させたものでも
よい。
【0032】図7の形態8に示される耐雷素子10は一
対の引出端子15,143の先端部をプリント基板等の
絶縁性取付部40に固定して実装され、このときのバイ
メタル引出端子143は図7の実線で示すようにシート
状絶縁部材21を耐雷素子10の電極12に圧接して絶
縁部材21の厚さで決まるギャップ長の放電ギャップ2
0を形成する。この実装状態において、放電ギャップ2
0に雷電流が流れるとアーク熱でバイメタル引出端子1
43が直接に熱せられて図7の鎖線で示すように耐雷素
子10から離れる方向、つまり、放電ギャップ20のギ
ャップ長を拡げる方向に変位する。その結果、雷サージ
電流の放電開始時には放電ギャップ20が最小の微小ギ
ャップとなっていて放電開始電圧が低く、一旦放電が始
まるとバイメタル引出端子143の変位でギャップ長が
拡げられて遮断容量が高まり、続流遮断を容易にし、さ
らに、雷サージ電流が増大するほどギャップ長が益々拡
げられるといった耐雷保護装置の放電ギャップとして理
想的な作用効果を発揮することになる。
【0033】(実施の形態9)図8(A)(B)はコネ
クタ接続型耐雷保護装置に適用した実施の形態9が示さ
れる。この形態9の耐雷保護装置は、耐雷素子10を有
するプラグ部50とこのプラグ部50の耐雷素子10が
着脱可能にコネクタ接続される接触子603,604を
有するレセプタクル部60で構成される。プラグ部50
は、例えば単品の耐雷素子10を収納して保持する筐体
51を有し、筐体51の下面から一対の平板状引出端子
501,502を突出している。耐雷素子10は板状の
電圧依存性非線形電圧素子11の両面に電極12,13
を形成し、電極12,13に引出端子501,502を
接続した構造で、引出端子501,502の先端部が筐
体51から平行に突出され、この突出部がレセプタクル
部60と着脱容易にコネクタ接続される接触子503,
504となる。レセプタクル部60はプリント基板等の
絶縁性取付部61に一対の弾性金属板の端子601,6
02を固定した構成で、端子601,602の取付部6
1上に突出する先端部が一対の平行な平板状の接触子6
03,604となる。
【0034】この実施の形態9は、プラグ部50の一対
の接触子503,504の平坦な外面とレセプタクル部
60の一対の接触子603,604の平坦な内面でシー
ト状絶縁部材21,21を挟持して、一方の接触子50
3と603を放電ギャップ20で直列接続し、他方の接
触子504と604を放電ギャップ20で直列接続した
ことを特徴とする。シート状絶縁部材21は例えば図8
(B)に示すようにレセプタクル部60にプラグ部50
を実装する際に対応する接触子間に介挿されて、耐雷素
子10の両電極12,13に放電ギャップを直列接続し
た耐雷保護装置が構成される。
【0035】ここで、プラグ部50とレセプタクル部6
0の双方のコネクタ接続部である接触子503と60
3、及び、接触子504と604の接続形態はシート状
絶縁部材21,21を介在させた、従って、接触不良に
よる電気抵抗のバラツキを問題としない非接触接続形態
となる。つまり、既存のコネクタ接続型耐雷保護装置で
品質上に問題となるのはコネクタ接続部の接触子同士の
接触不良であるが、上記形態9の場合はコネクタ接続部
が非接触接続形態であるので接触不良の問題は全く発生
せず、そのため、コネクタ接続部の精度が要求されず製
作が容易となって生産性、経済性、信頼性に優れる効果
がある。また、コネクタ接続部に放電ギャップを内蔵す
る如く形成することで、コネクタ接続型耐雷保護装置の
小形化が可能となる。また、実施の形態9においては、
プラグ部50の接触子503,504をバイメタル構造
としたり、レセプタクル部60の接触子603,604
をバイメタル構造とすれば、図7の形態8と同様な作用
効果が期待できる。
【0036】(実施の形態10)図9(A)(B)に示
される実施の形態10は、上記コネクタ接続型耐雷保護
装置に適用したもので、耐雷素子10を筐体52に収納
したプラグ部50aと、プラグ部50aを収容する筐体
62とこの筐体62に固定された一対の接触子605,
606を有するレセプタル部60aで構成される。耐雷
素子10は板状の電圧依存性非線形電圧素子11の両面
に電極12,13を形成した構造で、この両電極12,
13にシート状絶縁部材21,21を介してレセプタク
ル部60aの接触子605,606が離脱容易に非接触
接続形態で圧接されて、電極12と接触子605、及
び、電極13と接触子606の間に放電ギャップが形成
される。
【0037】プラグ部50aの筐体52は断面矩形の絶
縁ケースで、底板にレセプタクル部60aの一対の接触
子605,606が相対上下動可能に嵌挿される。レセ
プタクル部60aの筐体62はプラグ部50aの筐体5
2を上下摺動可能に収納する断面矩形の絶縁ケースで、
以下、必要に応じて筐体62を外側筐体、この外側筐体
62に収納される筐体52を内側筐体と称する。外側筐
体62に固定される一対の接触子605,606は平板
状端子で、一方の接触子605がバイメタル構造でその
先端部が内側筐体52の側壁一部を切り欠いた開口部5
3から外側筐体62の内壁面に向かって突出させてあ
る。このバイメタル構造の接触子605は、図7の実施
の形態8と同様に雷電流が流れたときに放電ギャップ2
0のギャップ長を拡げるように熱変位する。
【0038】外側筐体62は側壁の一部に係止手段63
と係止開放手段64を有する。係止開放手段64は外側
筐体62の側壁一部を構成する縦長の弾性板で、図9
(B)に示すように縦長の門形スリット65で外側筐体
62の側壁と仕切られている。この弾性板の係止開放手
段64の略中間位置の内面にバイメタル構造の接触子6
05の先端が接触或いは接近するようにしてあり、接触
子605が熱変位するとその先端が男性版の係止開放手
段64を外側に押圧して弾性変位させる。また、弾性板
の係止解法手段64の上端部内面に係止手段63の係止
爪が突設される。
【0039】図9(A)に示すように外側筐体62の底
面に内側筐体52の下面が当接する内側筐体52の平常
位置で係止手段63が内側筐体52の上面エッジに係止
する。一方、平常位置の内側筐体62の上端部両端と外
側筐体62の底面両端部との間に一対の圧縮されたバネ
材66,66が嵌着されて、バネ材66,66が外側筐
体62に対して内側筐体52を常時上方に押し上げるよ
うに弾圧力を付勢する。平常時は係止手段63が内側筐
体52の上面に係止して内側筐体52を平常位置に保持
し、各接触子605,606が耐雷素子10の電極1
2,13に放電ギャップを介した正常な接続状態が保持
される。また、外側筐体62内で平常位置に在る内側筐
体52の上面と外側筐体62の天面の離隔距離は、次の
ように設定される。内側筐体62から係止手段63が外
れて内側筐体62がバネ材66の弾力で外側筐体62の
天面に当接する最上位置(遮断位置)まで移動したとき
に内側筐体52内の耐雷素子10と外側筐体62の接触
子605,606が完全に離隔して遮断状態となるよう
に、上記離隔距離が設定される。
【0040】図9の実施の形態10においても図8の形
態9と同様にプラグ部とレセプタル部のコネクタ接続部
がシート状絶縁部材を介した非接触接続であるので接触
不良の問題が無くて生産性や経済性、信頼性に優れた耐
雷保護装置が実現される。また、コネクタ接続部に放電
ギャップを形成することで、コネクタ接続型耐雷保護装
置の小形化が可能となる。
【0041】また、耐雷素子10に雷電流による過電流
が流れて発熱した場合、バイメタル構造の接触子605
が熱変位してその先端が外側筐体62の弾性板係止開放
手段64を外側に弾性変形させ、この変形で係止手段6
3が内側筐体52から離脱する。するとバネ材66の弾
力で内側筐体52が耐雷素子10と共に急激に上昇して
図11に示すように遮断位置まで移動し、耐雷素子10
が接触子605,606から完全に離脱して遮断状態と
なる。つまり、耐雷素子10に最大サージ耐量以上の電
流が流れた場合や、耐雷素子10が劣化して漏れ電流が
連続して流れた場合に図11の遮断状態となるため、こ
のような遮断状態にしていた既存の電流ヒューズや温度
ヒューズが不要となって、コネクタ接続型耐雷保護装置
の小形化と、生産性や経済性、信頼性の向上が可能とな
る。
【0042】また、外側筐体62に対する内側筐体52
の平常位置から遮断位置までの遮断距離を十分大きく設
定することで十分な遮断容量の確保ができ、さらには遮
断時の内側筐体52の大きな動作距離からこの遮断動作
が目視できる動作表示部を外側筐体62に設けることも
容易に可能となる。また、内側筐体52の遮断動作は、
コネクタ接続部がシート状絶縁部材を介した小抵抗な非
接触接続形態であるので、遮断に要するバネ力は小さく
て済み、常に円滑で確実な遮断動作が期待できる。
【0043】(実施の形態11)図10(A)(B)に
示される実施の形態11の耐雷保護装置は、図9の形態
10を応用したもので、矩形断面の略密閉構造の内側筐
体521を有するプラグ部50bと、矩形断面で略密閉
構造の外側筐体621を有するレセプタル部60bで構
成される。内側筐体521に定位置に耐雷素子10が収
納され、内側筐体521の天板一部に放圧弁58が形成
される。放圧弁58は内側筐体521の内圧が急上昇す
ると即座に外側筐体621の内圧も急上昇させる孔であ
る。外側筐体621の底面に一対の接触子607,60
7が固定される。耐雷素子10は板状の電圧依存性非線
形電圧素子11の両面に電極12,13を形成した構造
で、この両電極12,13にシート状絶縁部材21,2
1を介してレセプタクル部60bの接触子607,60
8が離脱容易に非接触接続形態で圧接されて、電極12
と接触子607、及び、電極13と接触子608の間に
放電ギャップが形成される。
【0044】内側筐体521は絶縁ケースで、底板にレ
セプタクル部60aの一対の接触子607,608が相
対上下動可能に嵌挿される。外側筐体621は内側筐体
521を上下摺動可能に収納する絶縁ケースで、両側壁
の一部に図9の形態10と同様な係止手段631,63
1と係止開放手段641,641を有する。係止開放手
段641は外側筐体621の側壁一部を構成する縦長の
弾性板で、外側筐体621の内圧が急上昇するとこの内
圧力で外側に弾性変形する。この弾性板の係止開放手段
641の上部内面に爪状の係止手段631が突設され
る。
【0045】図10(A)に示すように外側筐体621
の底面に内側筐体521の下面が当接する内側筐体52
1の平常位置で係止手段631が内側筐体521の上面
エッジに係止する。この平常位置の内側筐体621の上
端部両端と外側筐体621の底面両端部との間に一対の
圧縮バネ材661,661が嵌着されて、バネ材66
1,661が外側筐体621に対して内側筐体521を
常時上方に押し上げるように弾圧力を付勢する。平常時
は係止手段631が内側筐体521の上面に係止して内
側筐体521を平常位置に保持し、各接触子607,6
08が耐雷素子10の電極12,13に放電ギャップを
介した正常な接続状態が保持される。また、外側筐体6
21内で平常位置に在る内側筐体521の上面と外側筐
体621の天面の離隔距離は、内側筐体621から係止
手段631が外れて内側筐体621がバネ材661の弾
力で外側筐体621の天面に当接する最上位置(遮断位
置)まで移動したときに内側筐体521内の耐雷素子1
0と外側筐体621の接触子607,608が完全に離
隔して遮断状態となるように設定される。
【0046】図10の形態11の場合は耐雷素子10が
熱破壊して遮断動作をする。すなわち、耐雷素子10に
異常な過電流が流れて耐雷素子10が急激に発熱して熱
破壊したときに内側筐体521の内部空気が急激に加熱
されて体積膨張する。この急激に膨張した空気は過大な
エネルギーを有して放圧弁58から外側筐体621の内
部空間に放出されて外側筐体621の内圧を急上昇させ
る。この内圧力で係止開放手段641が外側に変位して
係止手段631が内側筐体521から外れ、その瞬間に
図12に示すように内側筐体521がバネ材661のバ
ネ力で平常位置から遮断位置まで上昇して、耐雷素子1
0が接触子607,608から完全に離脱した遮断状態
となる。
【0047】図10の形態11は図9の形態10と同様
な小形化や生産性、経済性、信頼性の作用効果を有す
る。また、形態11の場合は、耐雷素子10を破壊させ
るような過大電流が流れた場合の飛散が内外の筐体で防
止される効果がある。さらに、過大電流が流れたときに
内外の筐体内で発生する急激な内圧上昇を利用して係止
手段631を内側筐体521から外すので、係止開放動
作が確実となる。
【0048】また、耐雷素子10がその破壊限界まで過
電圧抑制効果を発揮するために、耐雷素子10の保護領
域が拡大されて安全性の高い耐雷保護装置が実現され
る。すなわち、通常の耐雷保護装置においては耐雷素子
に接続されたヒューズを動作させて耐雷素子が破壊され
る前に遮断するようにして、雷サージ電流に対する保護
領域を決めているが、これでは保護領域が必然的に狭く
成らざるを得ないが、耐雷素子が熱破壊するまで過電圧
抑制の動作を行わせることで保護領域が最大限まで拡大
されるのである。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は以下の効
果を有する。
【0050】耐雷素子に直列接続される放電ギャップ
を、耐雷素子に接続される導電部材との間に介挿したシ
ート状絶縁部材の放電孔で形成することで、放電ギャッ
プが耐雷素子と一体化されて、耐雷保護装置の構成部品
点数や組立工数が低減され、生産性に優れ、かつ小型化
した耐雷保護装置が提供できる。また、放電ギャップの
ギャップ長がシート状絶縁部材の厚さで決まるために高
いギャップ精度が常に安定して得られて放電特性の安定
した信頼性のよい耐雷保護装置が提供できる。
【0051】また、放電ギャップを形成する導電部材の
シート状絶縁部材の放電孔を塞ぐ部分にガス抜き孔を形
成することで、放電ギャップにアーク発生時の金属蒸気
ガスが溜まらずにギャップ間の短絡が防止され、ギャッ
プ間の遮断容量を増大させることが容易となる効果があ
る。
【0052】また、放電ギャップを形成する導電部材
を、シート状絶縁部材の放電孔内のアーク熱で放電ギャ
ップのギャップ長を増大させるように熱変位するバイメ
タル構造とすることで、雷サージ電流通電時のアーク熱
で導電部材が変位して遮断容量を高め、続流遮断を容易
にし、さらにサージ電流が大きくなるほどギャップ長が
益々増大して放電ギャップとして理想的な機能が発揮さ
れる効果がある。
【0053】また、コネクタ接続型耐雷保護装置におけ
る接触子と耐雷素子の間にシート状絶縁部材を介挿して
放電ギャップを形成することで、コネクタ接続部分が電
気的な接触抵抗を問題としない非接触接続部分となっ
て、コネクタ接続部分の構造、組立が簡単となり、コネ
クタ接続型耐雷保護装置の生産性や経済性、信頼性が向
上する。
【0054】また、コネクタ接続型耐雷保護装置におけ
るレセプタクル部に対してプラグ部を、プラグ部の耐雷
素子に最大サージ電流耐量以上の過電流が流れてレセプ
タクル部の接触子が熱変位するとプラグ部がバネ材の弾
力でレセプタクル部から遮断された状態に位置移動して
過電流を遮断するようにすることで、過電流を遮断する
ために耐雷素子に直列接続していた電流ヒューズが不要
となり、コネクタ接続型耐雷保護装置の部品点数と生産
コストの低減が図れる。また、レセプタクル部に対する
プラグ部の相対移動でもって、十分な遮断容量が確保さ
れ、遮断時のプラグ部の相対移動にて遮断動作の表示が
容易に可能となる効果がある。
【0055】また、コネクタ接続型耐雷保護装置におけ
るプラグ部とレセプタクル部を略密閉構造の筐体で構成
して、プラグ部の耐雷素子に同素子を破壊させるような
過大電流が流れた場合の各筐体の内圧力でレセプタクル
部に対してプラグ部を遮断状態になるよう相対移動させ
るようにすることで、耐雷素子の過大電流による破壊時
の飛散が防止され、かつ、過大電流の遮断動作が確実に
行われる。また、耐雷素子の破壊限界まで耐雷素子によ
る耐雷保護機能が発揮されるので、耐雷保護の範囲が拡
大されて安全性の高い耐雷保護装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は実施の形態1を示す耐雷保護装置の斜
視図、(B)は(A)装置の部分断面を含む側面図、
(C)は(A)装置の導電部材である引出端子とシート
状絶縁部材の分解斜視図である。
【図2】(A)は実施の形態2を示す耐雷保護装置の斜
視図、(B)は(A)装置の部分断面を含む側面図、
(C)は実施の形態3を示す耐雷保護装置の部分断面を
含む側面図である。
【図3】(A)は実施の形態4を示す耐雷保護装置の斜
視図、(B)は(A)の部分断面を含む平面図、(C)
は(B)装置の等価回路図である。
【図4】(A)は実施の形態5を示す耐雷保護装置の斜
視図、(B)は(A)の部分断面を含む平面図、(C)
は(B)装置の等価回路図である。
【図5】(A)は実施の形態6を示す耐雷保護装置の部
分断面を含む側面図、(B)は(A)装置における絶縁
スペーサの拡大斜視図、(C)は(B)絶縁スペーサの
X−X線拡大断面図である。
【図6】実施の形態7を示す耐雷保護装置の部分断面を
含む側面図である。
【図7】実施の形態8を示す耐雷保護装置の部分断面を
含む側面図である。
【図8】(A)は実施の形態9を示す耐雷保護装置の部
分断面を含む側面図、(B)は(A)装置の分解側面図
である。
【図9】(A)は実施の形態10を示す耐雷保護装置の
断面図、(B)は(A)装置の一部省略部分を含む正面
図である。
【図10】(A)は実施の形態11を示す耐雷保護装置
の断面図、(B)は(A)装置の一部省略部分を含む正
面図である。
【図11】図9装置の遮断動作時の断面図である。
【図12】図10装置の遮断動作時の断面図である。
【符号の説明】
10 耐雷素子 11,111,112 電圧依存性非線形電圧素子 12,13 電極 14,141〜149 引出端子、導電部材 15 引出端子、導電部材 20 放電ギャップ 21 シート状絶縁部材 22,222 放電孔 23 絶縁スペーサ 30 ガス抜き孔 40 絶縁性取付部 50,50a,50b プラグ部 51 筐体 52 筐体 521 内側筐体 58 放圧弁 60,60a,60b レセプタル部 603〜608 接触子、導電部材 62 筐体 621 外側筐体 63,631 係止手段 64,641 係止開放手段 66,661 バネ材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5G013 AA04 AA09 BA02 CB05 CB16 DA03 DA12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源ラインとア−ス間に耐雷素子と放電
    ギャップを導電部材で直列に接続した耐雷保護装置であ
    って、前記耐雷素子とこの耐雷素子に接続される導電部
    材との間に、部分的に放電孔を有するシート状絶縁部材
    を介挿して前記放電孔でシート状絶縁部材の厚さをギャ
    ップ長とする放電ギャップを形成したことを特徴とする
    耐雷保護装置。
  2. 【請求項2】 前記シート状絶縁部材の放電孔を塞ぐ導
    電部材に放電孔内のアーク放電で発生する金属蒸気ガス
    を外部に逃がすガス抜き孔を形成したことを特徴とする
    請求項1記載の耐雷保護装置。
  3. 【請求項3】 前記耐雷素子の電極とこの電極の引出端
    子用導電部材との間に前記シート状絶縁部材を介挿した
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の耐雷保護装置。
  4. 【請求項4】 前記導電部材は、前記シート状絶縁部材
    の放電孔内のアーク放電熱で放電ギャップのギャップ長
    を増大させるように熱変位するバイメタルを有すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐雷保護
    装置。
  5. 【請求項5】 前記導電部材は、耐雷素子を有するプラ
    グ部とこのプラグ部の耐雷素子が着脱可能にコネクタ接
    続される接触子を有するレセプタクル部を具備するコネ
    クタ接続型耐雷保護装置における前記接触子であること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐雷保護
    装置。
  6. 【請求項6】 前記レセプタクル部は、前記プラグ部に
    離脱可能に係止して耐雷素子と接触子とのシート状絶縁
    部材を介したコネクタ接続状態を保持する係止手段と、
    シート状絶縁部材の放電孔のアーク放電熱で放電ギャッ
    プのギャップ長を増大させるように熱変位すると共にこ
    の熱変位時に前記係止手段をプラグ部から離脱させるバ
    イメタルを有する前記接触子と、この接触子が前記プラ
    グ部から係止手段を離脱させるとプラグ部を接触子から
    離反する方向に相対移動させてプラグ部の耐雷素子を接
    触子から離脱させて遮断状態に保持するバネ材とを有す
    ることを特徴とする請求項5記載の耐雷保護装置。
  7. 【請求項7】 前記プラグ部は、耐雷素子を収納保持す
    る略密閉構造の内側筐体を有し、前記レセプタクル部
    は、前記内側筐体の内部空間と連通して内側筐体を、プ
    ラグ部の耐雷素子とレセプタクル部の接触子とのシート
    状絶縁部材を介したコネクタ接続状態を保持する平常位
    置及びコネクタ接続された耐雷素子が接触子から離反す
    る遮断位置との間で可動に収納保持する略密閉構造の外
    側筐体を有し、 この内側筐体と外側筐体の間に、内側筐体に係止して外
    側筐体に対して内側筐体を前記平常位置に保持する係止
    手段と、内側筐体内の耐雷素子が過大電流の通電で破壊
    したときの発熱による内側筐体と外側筐体の内圧力にて
    変位して前記係止手段を内側筐体から離脱させる係止開
    放手段と、この係止開放手段が係止手段を内側筐体から
    離脱させると内側筐体を前記平常位置から遮断位置へと
    移動させて保持するバネ材とを装備させたことを特徴と
    する請求項5記載の耐雷保護装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101141915B1 (ko) 2010-12-31 2012-05-03 서인석 서지억제소자를 기반으로 한 과열 방지기능을 갖는 서지보호장치
CN105448438A (zh) * 2015-11-13 2016-03-30 国网山东省电力公司莱芜供电公司 一种热双金属为材料的防雷金具
CN114675058A (zh) * 2022-05-30 2022-06-28 合肥航太电物理技术有限公司 一种通用型雷电间接效应试验中辅助设备的保护装置

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