JP2002351460A - Dspを用いた音響効果付加装置 - Google Patents

Dspを用いた音響効果付加装置

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JP2002351460A
JP2002351460A JP2002151890A JP2002151890A JP2002351460A JP 2002351460 A JP2002351460 A JP 2002351460A JP 2002151890 A JP2002151890 A JP 2002151890A JP 2002151890 A JP2002151890 A JP 2002151890A JP 2002351460 A JP2002351460 A JP 2002351460A
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signal
sound
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JP2002151890A
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Tsutomu Saito
勉 斉藤
Masayuki Suda
正行 須田
Mineo Kitamura
実音夫 北村
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の音響効果を付加する時のプログラムの
切替のスピードアップを達成でき、且つ上記処理ルーチ
ンのステップに制限がないようにすることができる音響
効果付加装置を提供せんとするものである。 【解決手段】 相前後する3つのサンプリングタイムを
用いて楽音信号の入出力を制御するプログラムを含むメ
インルーチンと音響効果付加ルーチンとを記憶する命令
RAM2bをDSP1a・1b内に有しており、該メイ
ンルーチンは、前回に格納した入力信号を複数の選択さ
れた音響効果付加ルーチンに分配すると共に、これらの
音響効果付加ルーチンから出力される効果付加信号を収
集して次回に読み出すために格納し、該格納した信号の
外部出力先を変更する機能を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の音響効果を
付加できるDSPを用いた音響効果付加装置に関する。
【0002】
【従来の技術】所謂DSP(デジタル・シグナル・プロ
セッサ)を用いた音響効果付加装置としては、特開昭5
8−50595号に示されるように、1つのDSPで複
数の音響効果を時分割で付加するものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記構成では、
付加する音響効果毎にCPU等の主演算回路からDSP
に対し、それに対応するプログラムを転送しており、し
かもハンドシェイクによるシリアル転送であるため、ど
うしても転送スピードが遅くなるという問題があった。
またシステムにおける他の構成の制御との兼ね合いか
ら、転送スピードがあまりに遅いという場合には、付加
できる音響効果の数に限界を来たし、このような技術的
限界に基づいて音楽的表現が制限されてしまうといった
問題もあった。
【0004】更に、上記構成は時分割処理によって複数
の音響効果の付加を行っているため、音響効果の変更時
には、データ記憶部のクリア等の事前処理がなされ、そ
の際に楽音信号の出力が途絶えたり、奇妙な楽音信号が
出力されたりすることがある。これを避けるため、特開
平1−198796号では、DSPを迂回する回路を設
けると共に、クロスフェード回路を別途設け、該迂回回
路の出力とDSPの出力とをクロスフェードさせて、音
響効果変更時に、楽音信号の出力の途絶えや奇妙な楽音
信号の出力が発生しないようにしている。しかしそのた
めにクロスフェード回路というディスクリート部品が必
要になり、装置の小型化や生産時の工数の削減ができな
いという問題があった。
【0005】加えて、本来であれば、入力ルーチン
(R/L)、効果付加ルーチン(R/L)、出力ル
ーチン(R/L)という順序で1サンプリングタイム内
に処理したいところであるが、汎用のDSPには、最初
にR側の入出力を行い、それからDSPの本来の演算処
理(効果付加処理)を行い、次にL側の入出力を行うよ
うな構成に入出力タイミングが固定されているものもあ
る。そのようなDSPにおいては、R及びLの入力が揃
うまでは、どうしても効果付加ルーチン処理時(R側の
入出力が終わった後の効果付加ルーチン処理時)に同ス
テップ数だけのディレイをかける必要ができ、処理ルー
チン(フロー又はブロック)の配列(順序)の自由度に
制限が加わるという問題があった。
【0006】本発明は従来技術の上記の問題を解決する
ため創案されたもので、複数の音響効果を付加する時の
プログラムの切替のスピードアップと、ディスクリート
部品の削減を達成でき、しかも上記処理ルーチンの順序
に制限がないようにすることができる音響効果付加装置
を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのため本発明は、主演
算回路の制御下で作動し、1つのDSPで複数の音響効
果が同時に選択処理可能な音響効果付加装置において、
相前後する3つのサンプリングタイムを用いて楽音信号
の入出力を制御するプログラムを含むメインルーチン
と、必要な時に主演算回路により転送されて前記メイン
ルーチンからアクセスされることで作動する複数の選択
可能な音響効果付加ルーチンとを記憶する命令記憶部を
前記DSP内に有しており、前記メインルーチンは、前
回に格納した入力信号を複数の選択された音響効果付加
ルーチンに分配すると共に、これらの音響効果付加ルー
チンから出力される効果付加信号を収集して次回に読み
出すために格納し、該格納した信号の外部出力先を変更
する機能を有し、且つ前記主演算回路から転送されてD
SP内に格納された係数データを変更することにより、
入力信号の分配及び効果付加信号の収集並びに分配時
に、前記メインルーチンの変更なしに複数の音響効果の
付加のための入出力信号の結線変更を行うことを基本的
特徴としている。
【0008】該構成においては、メインルーチンによる
複数の音響効果付加ルーチンに対する入力信号の分配
と、単なる係数データ変更による結線変更とにより、複
数の音響効果の付加及びその変更が可能になるため、一
旦命令記憶部にメインルーチンが記憶され、任意の音響
効果付加ルーチンが選択されて同命令記憶部に記憶され
れば、該メインルーチンによる音響効果付加ルーチンの
組み合わせで目的とする音響効果の付加・変更が可能に
なり、命令記憶部の記憶をクリアする等の事前処理を行
う必要がなくなると共に、音響効果の付加・変更も、D
SP内の係数データのみを変更して出力すれば足り、新
たなプログラムの転送を行う必要がない。
【0009】また上記構成において、係数データの変更
は、入力信号の各音響効果付加ルーチンへの分配係数デ
ータ及び/又は各音響効果付加ルーチンからの収集係数
データの変更によりなされることになる。それによって
音響効果付加信号の出力先の切替が簡単にでき、またそ
れはたとえ後述する図1のような固定回路であったとし
ても、DSP外部における楽音信号の流れをも切り替え
ることが可能である。
【0010】さらに相前後する3つのサンプリングタイ
ムを用いて楽音信号の入出力を制御している、すなわ
ち、相前後する3つのサンプリングタイムを用いて、後
述する表2に示すように、パイプライン処理をしている
ので、入力コマンドと出力コマンドの位置を自由にでき
るようになる。より詳細には、入力ルーチン(R/
L:現在効果付加の行われている楽音信号の次の楽音信
号)、効果付加ルーチン(R/L:現在効果付加の行
われる楽音信号)、出力ルーチン(R/L:現在効果
付加の行われている楽音信号の以前に既に効果付加の終
了している前の楽音信号)が同時に処理でき、しかも、
上記の順番は必ずしもこの順序でなければならな
いということはなくなる。従って処理ルーチンの配列の
自由度に制限が加わるということはなくなる。
【0011】加えて係数データの変更により結線変更を
行う場合に、該係数データとして、DSP内で演算され
るエンベロープ値を用い、この係数データを、徐々に目
的値に変更すれば、クロスフェード回路等を用いなくて
も、クロスフェードさせることが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る音響効果付
加装置の1実施形態構成を備えた電子楽器のブロック図
を示している。
【0013】同図において、100はパネル操作子・パ
ネル操作表示ブロックを示しており、電子楽器のパネル
にてユーザ(演奏者)が操作した内容を取り込むと同時
に、後述するマスタCPU10の指令に基づいてその時
の電子楽器の状態(例えば図3に示すようなエフェクト
結線の状態)を表示する。
【0014】鍵スイッチブロック101は、キースイッ
チのオンオフ情報をキーベロシティと共に取り込み、マ
スタCPU10に送る。
【0015】MIDI入出力ブロック102は、マスタ
CPU10が処理した内容(キーオン・オフ、音色ナン
バ変更やエフェクト変更等の各種情報)を出力すると共
に、MIDI入力された情報をマスタCPU10に送
る。
【0016】FD入出力ブロック103は、マスタCP
U10の所有する各種情報(演奏情報、パネルレジスト
情報、エフェクト情報等)を、フレキシブルディスク等
の外部記憶媒体に保存したり、そこから読み出したりす
る。
【0017】RAM104は、マスタCPU10のワー
キングRAMであると同時に、自動演奏パターンや自動
伴奏パターンの格納エリアでもある。
【0018】ROM105は、マスタCPU10のプロ
グラムを格納しておくと同時に、後述するDSPのプロ
グラムを記憶しておく(もちろんDSPのプログラムは
外部記憶媒体から読み込まれてRAM104に記憶して
おくことも可能である)。他方DSPの各種効果プログ
ラムに用いられる係数データも、該ROM105に格納
される。なお、このROM105は、フラッシュメモリ
等で代用させることもできる。
【0019】マスタCPU10は、同実施形態構成にお
いては電子楽器の全てを統括する本発明の主演算回路を
構成しており、電源投入後のパネル初期設定、RAM1
04の初期設定、後述するDSP1a及び1bの初期設
定(イニシャルローダ)も行う。またパネルにて音色が
変更されれば、対応するパラメータを後述する音源回路
106に送り、キーオンオフがあれば、そのアサイン結
果に基づき該音源回路106の対応するCHの状態を更
新させる。更にパネルにて新たな効果が選択され又は図
3に示されるような新たな効果の連結が選択された時
も、ROM105に記憶されている対応するプログラム
(但し後述するように連結変更の場合には係数データの
み)や係数データをDSP1a及び1bへ転送する。
【0020】音源回路106は、前記マスタCPU10
の制御下におかれて、同時に32DCO(デジタル・コ
ントロールド・オシレータ)の発音が可能であり、波形
生成方法に特に限定はないが、例えばPCM波形読み出
しによる方法やサイン合成法で発音が行われる。ここで
作られた32音は4つの出力系列に対し、夫々独立した
ミキシングレートで乗算された後、系列毎に32DCO
分加算されて、OUT1〜OUT4から出力される。こ
のOUT1〜OUT4の出力は、シリアルのステレオ出
力であり、一般的にCD(コンパクトディスク)で使用
されているCDFフォーマットに準じている。従ってこ
れら出力OUT1〜OUT4は、DSP1a乃至1bを
介さずに、ミキシングさえされれば、DAC(デジタル
・アナログ・コンバータ)107の入力フォーマットと
同じなので、DAC107に直接接続することができ
る。
【0021】DSP1a乃至1bは、同じ汎用のDSP
であり、外部RAM(例えば1MbitDRAM×2)
を制御下において、楽音信号に種々の音響効果を付加す
る。これらDSP1a乃至1bは2入力2出力からな
り、それぞれがステレオ信号である。このうちDSP1
bのSout1は外部出力につながっていない。これら
のDSPの内部構成は、一例として図2に示すようにな
っており、マスタCPU10から転送され、内部の命令
記憶部に相当する命令RAM2aに格納されるプログラ
ム及び係数RAM2bに格納される係数データに基づ
き、データRAM2c内に格納された楽音信号に対し、
1サンプルタイム(約44.1KHz)内に複数の効果
付加プログラムを時分割処理する。
【0022】即ち命令RAM2aに記憶されたプログラ
ムは、デコーダで解読されて、DSP内の制御が行なわ
れ、音源回路106から入力された楽音信号は、データ
RAM2c内に格納され、前述のように、マスタCPU
10から転送された係数データは係数RAM2bに格納
される。そして前記制御命令により、係数データがCレ
ジスタ3aに、楽音信号のデータがDレジスタ3bに順
次格納され、乗算器4で両レジスタ内の積が求められ、
一旦Pレジスタ5に格納される。該乗算値は、Yレジス
タ7に格納されゲート8を介して戻された従前の加算値
と共に、加算器6で加算され、Yレジスタ7内に格納さ
れ、これらが必要な回数繰り返される。
【0023】これらの乗算・加算処理の終了した信号
は、選択器9から上位24bitだけ(倍精度の場合だ
け下位24bitも使用される)データRAM2cに格
納され、格納された信号に対し再び別の音響効果の付加
処理が行われるか、格納された信号とは別に他の楽音信
号に対し別の音響効果の付加処理が行われるか、更には
SIO1、SIO2のSout1乃至Sout2から出
力されることになる。このDSP1a乃至1bへの楽音
信号の入力は、SIO1乃至2を使用し、DSPからの
効果付加信号の出力はSIO1乃至2を使用して行われ
る。但し、前述のようにDSP1bのSout1は外部
出力につながっていない。なお、これらのDSP1a乃
至1bの出力段側にある○囲みの+は、加算器を意味し
ており、実際にはCDFフォーマットによりL/R時分
割のシリアル信号がくるので、加算器手前で一度シリア
ル−パラレル変換し、加算を行った後、パラレル−シリ
アル変換して再びシリアル信号にして出力することにな
る。
【0024】DAC107は、汎用のデジタルアナログ
変換器であり、その出力信号はアンプを通してスピーカ
から出力される。
【0025】図3は、音源回路106の出力OUT1〜
4が2つのDSP1a乃至1bを経由してDAC107
へ到達するまでの結線経路を示している。図中f1とf
2は、DSP1aで処理される2つの音響効果付加ルー
チン(処理)を示し、f3とf4は、DSP1bで処理
される2つの音響効果付加ルーチンを示している。結線
のパターンは、M1〜M5の5種類ある。
【0026】そのうちM1の結線パターンでは、例えば
音源回路106のOUT1から出力された楽音信号に対
しf1でトレモロ効果をかけ、これに同OUT2からの
楽音信号を加算して、f2でコーラス効果をかけると共
に、それから出力された信号にOUT3から出力された
楽音信号を加算して、f3でそれにディレイ効果をか
け、更にOUT4から出力された楽音信号を加算して、
f4でリバーブ効果をかけて出力する。これらの結線の
変更は、後述する図4に示されるように、各DSP内の
メインフローの係数データを変更(例えば0H←→7F
FFH)することで行われる。
【0027】またDSP1aとDSP1bとを直列に結
線するか並列に結線するかは、DSP1aの出力をSo
ut1にするかSout2にするかで決定され、結局は
DSP内の係数データ変更によるものとなる。この係数
データは、16bit2進数にて形成され、2の補数と
して扱われるため、その取り得る値は、下記表1に示す
通りである。同表に示すように、その最大値は7FFF
Hであり、その値を用いて乗算をした場合には、DSP
内部にて、32767/32768=0.999969
48…という値を乗算したことになる。この値は略1で
あるため、本実施形態では7FFFHをもってスルーと
している。
【0028】
【表1】
【0029】またM2の結線パターンでは、音源回路1
06のOUT1から出力された楽音信号に対し音響効果
f1をかけ、また同OUT2から出力された楽音信号に
対し音響効果f2をかけ、これらの音響効果の付与され
た信号を加算すると共に、それから出力された信号にO
UT3から出力された楽音信号を加算して、音響効果f
3をかけ、更にOUT4から出力された楽音信号を加算
して、音響効果f4をかけて出力する。
【0030】M3の結線パターンでは、音源回路106
のOUT1から出力された楽音信号に対し音響効果f1
をかけ、また同OUT2から出力された楽音信号に対し
音響効果f2をかけ、これらの音響効果の付与された信
号を加算すると共に、それから出力された信号にOUT
3から出力された楽音信号を加算して、音響効果f3を
かけ、他方OUT4から出力された楽音信号に対し音響
効果f4をかけた後、最後にこれらの信号を加算して出
力する。
【0031】M4の結線パターンでは、音源回路106
のOUT1から出力された楽音信号に対し音響効果f1
をかけ、それに同OUT2から出力された楽音信号を加
算して、更に音響効果f2をかけると共に、OUT3か
ら出力された楽音信号に対し音響効果f3をかけ、更に
OUT4から出力された楽音信号を加算して、音響効果
f4をかけ、最後に音響効果f2及びf4の付与された
信号を加算して出力する。
【0032】M5の結線パターンでは、音源回路106
のOUT1から出力された楽音信号に対し音響効果f1
をかけ、また同OUT2から出力された楽音信号に対し
音響効果f2をかけ、これらの音響効果の付与された信
号を加算すると共に、OUT3から出力された楽音信号
に対し音響効果f3をかけ、また同OUT4から出力さ
れた楽音信号に対し音響効果f4をかけた後、最後に音
響効果f1及びf2の加算値と音響効果f3及びf4の
加算値を更に加算して出力する。
【0033】図4は各DSPの後述するメインルーチン
のシグナルフローである。これらのDSPでは、2入力
(Sin1、Sin2)を得て、2つの効果付加(f1
とf2、又はf3とf4)を通して2出力(Sout1
〜Sout2)するものである。このフローに示された
ように、各DSPは、図3のM1〜M5の結線パターン
のいずれもが、係数データ(右向き矢視の△で示す)の
調整のみで行えるように汎用化したものが用いられてい
る(M1乃至M5では、DSP1a内のf1とf2、D
SP1b内のf3とf4内の夫々で係数データの調整に
より行われる)。図3で示された各DSP内の結線パタ
ーンは、2つのエフェクトファンクション(f1とf
2、f3とf4)が直列に結線されるか並列的に結線さ
れるかのいずれかになる。
【0034】直列に結線される場合は、Sin1から入
力され、f1で所定の効果が付加された信号は、係数C
11を7FFFHとすることでスルーせしめられ、係数
C41及びC51を0Hと係数C21を7FFFHとす
ることで、f2の入力側に流れる。ここでSin2か
ら、係数C22を7FFFHとすることで入力されてき
た信号を、加算器で加算して、f2で更に音響効果を付
加する。次に係数C31と、係数C42か又は係数C5
2を、7FFFHとすると、Sout1又はSout2
から信号が出力される(但し係数C52又は係数C42
は0Hに変更される)。
【0035】他方並列に結線される場合は、係数C22
を7FFFH、係数C21を0Hとして、Sin1及び
Sin2から別個に入力された信号にf1及びf2の効
果をかけ、係数C11、C31、C51、C52(C1
1、C31、C41、C42)を7FFFHとし、係数
C41、C42(C51、C52)を0Hとすること
で、Sout2(Sout1)から信号が出力される。
【0036】もちろん各音響効果処理をスルーさせるこ
ともできるが、その場合f1側の処理では係数C11を
0H、C12を7FFFHとすることで、またf2側の
処理では係数C31を0H、C32を7FFFHとする
ことで可能となる。この時係数C11とC12との間、
係数C31とC32との間で相補的に係数データの増減
を緩やかに行えば、音響効果処理のかけられた信号と該
処理のかけられていない信号とを、クロスフェードさせ
ることが可能となる(同様にスルー状態から新たな音響
効果が付加された楽音信号を出力する状態に変更する時
も、以上のようなクロスフェードを行うことが可能であ
る)。
【0037】また係数C11、C12、C31、C32
にてクロスフェードさせる場合、従来はマスタCPU1
0が係数C11、C12、C31、C32へ直接何度も
値を送出することで行っていたが、DSPの処理能力が
増すにつれ、次のようにDSP自体の演算によって係数
値をクロスフェードさせることも可能である。その場合
には、マスタCPU10は、上記各係数をどのくらい加
算値(または減算値)でクロスフェード演算させたいか
の値を係数としてDSPへ送出することになる。例えば
マスタCPU10がC'11=0001H(+1)、C'
12=FFFFH(−1)という係数データを送出する
と、DSPは、C11←C'11+C11、C12←C'
12+C12という演算をmax(7FFFH)または
min(000H)になるまで繰り返し演算して、その
演算結果を係数RAM2bに戻しておく。更に係数C2
1、C22の間やC41、C42の間、C51、C52
の間でも択一の場合は、上記クロスフェードを実行させ
ると良い。尚図4の中のt1〜t6は、DSPが演算結
果を一時的に格納するテンポラリレジスタを示してい
る。
【0038】図5は各DSPのメインフローをフローチ
ャート形式で表現したものである。ポーリング110
は、音源回路106の送出するWS(ワードセレクト)
信号の立ち上がりエッヂを検出し、楽音信号の1周期が
始まることを検出している。
【0039】Rch入力120は、図4におけるSin
1及びSin2からの信号を、レジスタin1及びin
2へ、in1R+1、in2R+1として取り込み、R
ch出力130は、図4におけるSout1、Sout
2へ、出力側のテンポラリレジスタot1及びot2か
ら、ot1R−1、ot2R−1の信号データを出力す
る。
【0040】f1スルー140は、音響効果付加ルーチ
ンf1のフローを通常通り通過させる(効果付加の処理
を行わせる)か、又はたまたま効果プログラムの転送中
(例えばパネル切り替えによりトレモロ効果からディス
トーション効果のプログラムへの切替のため該プログラ
ムを転送する)のため、該音響効果付加ルーチンf1を
スルーさせるか否かをチェックする。音響効果の変更に
よる効果プログラムの転送中には、命令RAM2aやデ
ータRAM2cのクリア等の事前処理がなされるため、
音響効果付加ルーチンf1の処理を行うと、該処理が暴
走するかまたは大きな雑音を発生する危険性があるから
である。このスルーさせるか否かを知らせる情報は、マ
スタCPU10が係数RAM2bのあるアドレスの値を
変更して行っても良いし、マスタCPU10からダイレ
クトに各DSPの汎用入力ポート(図示せず)へ信号を
送っても良い。
【0041】f1スルーでない通常の時は、callf
1(141)に進み、ここから音響効果付加ルーチンf1
をコールする。該音響効果付加ルーチンf1は、後述す
る図7のDSPの命令RAMのマップに示されるよう
に、命令RAM2aの後半に格納されている。この音響
効果付加ルーチンf1処理後の信号データの流れは、図
4に示すように、右入力については、テンポラリレジス
タt1に記憶された右信号データt1Rに係数C12の
データを乗算し、またテンポラリレジスタt2に記憶さ
れた右信号データt2Rに係数C11のデータを乗算し
て、両値を加算し、それをテンポラリレジスタt3の右
信号データt3Rとして記憶させる(t3R←t1R×
C12+t2R×C11)。左入力についても同様であ
る(t3L←t1L×C12+t2L×C11)。他方
テンポラリレジスタt3に記憶された信号データt3
R、t3Lは、更に係数C21のデータが乗算され、ま
た前記レジスタin2に記憶された信号データin2
R、in2Lに係数C22のデータを乗算して、両値を
加算し、それをテンポラリレジスタt4の信号データt
4R、t4Lとして記憶させる(t4R←t3R×C2
1+in2R×C22、t4L←t3L×C21+in
2L×C22)。
【0042】またf1スルーの場合は、音響効果付加ル
ーチンf1をスルーする前に、f1と同程度のステップ
数だけウェイトをかけるために、f1相当delay1
42に進む。ここでは、例えばDSPに内蔵されたルー
プ命令を用いて必要なステップ数だけループさせる(係
数RAM2bに書かれているf1のステップ数をロード
し、その数だけディレイさせる)。このループはここで
使用したDSPが汎用であり、そのため冗長な機能が省
略されていて、R信号とL信号の入出力は同じポートに
て、図6のDSP入出力タイミングを表したタイムチャ
ートに示されるように、WS信号の立ち上がり(又は立
ち下がり)から所定時間(シリアルデータR0、L0処
理時間相当)内に行わなければならないことに起因す
る。
【0043】次のf2スルー150とcallf2(1
51)、f2相当delay152については、f1の
それと同じなので、細かい部分は省略する。但し音響効
果付加ルーチンf2処理後の信号データの流れは、テン
ポラリレジスタt4に格納された信号データt4R、t
4Lに係数C32を乗算し、テンポラリレジスタt5に
格納された信号データt5R、t5Lに係数C31を乗
算して、両値を加算し、それをテンポラリレジスタt6
に、信号データt6R、t6Lとして記憶させる(t6
R←t4R×C32+t5R×C31、t6L←t4L
×C32+t5L×C31)。
【0044】テンポラリレジスタt3とt6に格納され
た信号データt3R、t6R、t3L、t6Lは、更に
所定の係数データが乗算されて、出力側のテンポラリレ
ジスタot1乃至ot2に格納されることになる。その
うち、最終的にSout1側出力となる分は、テンポラ
リレジスタt3に格納された信号データt3R、t3L
に係数C41を乗算し、テンポラリレジスタt6に格納
された信号データt6R、t6Lに係数C42を乗算し
て、両値を加算し、それを出力側のテンポラリレジスタ
ot1に、信号データot1R、ot1Lとして格納す
る(ot1R←t3R×C41+t6R×C42、ot
1L←t3L×C41+t6L×C42)。またSou
t2側出力となる分は、テンポラリレジスタt3に格納
された信号データt3R、t3Lに係数C51を乗算
し、テンポラリレジスタt6に格納された信号データt
6R、t6Lに係数C52を乗算して、両値を加算し、
それを出力側のテンポラリレジスタot2に、信号デー
タot2R、ot2Lとして格納する(ot2R←t3
R×C51+t6R×C52、ot2L←t3L×C5
1+t6L×C52)。
【0045】次に、Lch入力160を行い、図4にお
けるSin1及びSin2からの信号を、レジスタin
1及びin2へ、in1L+1、in2L+1として取
り込み、Lch出力170は、図4におけるSout
1、Sout2へ、出力側のテンポラリレジスタot1
及びot2から、ot1L−1、ot2L−1の信号デ
ータを出力する。
【0046】最後にデータRAMポインタ(DRP)の
値を+1してスタートに戻る。これは、次回のサンプリ
ングに基づくプログラムで、同じデータRAMアドレス
を指定しても、実際には自動的に+1のアドレスをアク
セスするためである。これにより前回(in1R/L+
1、in2R/L+1)に、格納した入力データは、今
回(in1R/L、in2R/L)として読み出すこと
になり、また今回(ot1R/L、ot2R/L)とし
て格納された出力データは、次回サンプリングタイムに
(ot1R/L−1、ot2R/L−1)として読み出
すことになる。
【0047】上記図5のDSPプログラムは、1サンプ
リングタイム(44.1KHz)の間に前処理を済まし
て、またポーリング状態となり、次のWS信号の立ち上
がりを待つものである。この一連のプログラムは、左右
1対の楽音信号の処理という面から見ると、相前後する
3つのサンプリングタイムを用いて、下記表2に示すよ
うにパイプライン処理している。
【0048】即ちT−1時間に、in1R+1←Sin
1、in2R+1←Sin2の処理と、in1L+1←
Sin1、in2L+1←Sin2の処理を行う。次の
T時間に、f1スルー?、callf1、f1相当de
lay、(t3R←t1R×C12+t2R×C11、
t3L←t1L×C12+t2L×C11)、(t4R
←t3R×C21+in2R×C22、t4L←t3L
×C21+in2L×C22)、f2スルー?、cal
lf2、f2相当delay、(t6R←t4R×C3
2+t5R×C31、t6L←t4L×C32+t5L
×C31)、(ot1R←t3R×C41+t6R×C
42、ot1L←t3L×C41+t6L×C42)、
(ot2R←t3R×C51+t6R×C52、ot2
L←t3L×C51+t6L×C52)の各処理を行
う。更にT+1時間に、Sout1←ot1R−1、S
out2←ot2R−1の処理と、Sout1←ot1
L−1、Sout2←ot2L−1の処理を行う。この
ようにパイプライン処理をしているので、入力コマンド
と出力コマンドの位置を自由にできるようになる。
【0049】これを別の面から見ると、同時に3つの楽
音信号について、入力ルーチン(R/L:現在効果付
加の行われている楽音信号の次の楽音信号)、効果付
加ルーチン(R/L:現在効果付加の行われる楽音信
号)、出力ルーチン(R/L:現在効果付加の行われ
ている楽音信号の以前に既に効果付加の終了している前
の楽音信号)が処理できることになる。従ってこれら
のルーチンの順番は必ずしもこの順序でなければな
らないということはなくなり、汎用のDSPを使用して
も、入力コマンドと出力コマンドの位置が自由に設定で
きるので、余計なディレイ処理を行わなくて済むことに
なる。尚、このディレイ処理とは、効果付加ルーチン変
更時のスルーによるディレイ処理とは異なることは言う
までもない。
【0050】
【表2】
【0051】なお前述した図7のDSPの命令RAMの
マッピングについて説明する。同命令RAM2aの前半
は、楽音信号の入出力を制御するプログラム[Rch入
出力(in1R+1←Sin1、in2R+1←Sin
2、Sout1←ot1R−1、Sout2←ot2R
−1)、Lch入出力用(in1L+1←Sin1、i
n2L+1←Sin2、Sout1←ot1L−1、S
out2←ot2L−1)]を含むメインルーチンが、
またその後半には、前記メインルーチンからアクセスさ
れることによって作動する選択可能な音響効果付加ルー
チンf1及びf2(マスタCPU10がエフェクトファ
ンクション切替時に転送)が記憶されている。
【0052】更に前記メインルーチンは、入力信号(L
&R入力信号)を選択された音響効果付加ルーチンf1
又はf2に分配する(callf1乃至callf2)
と共に、これらの音響効果付加ルーチンf1及びf2か
ら出力される効果付加信号を収集(t3R←t1R×C
12+t2R×C11、t3L←t1L×C12+t2
L×C11、t4R←t3R×C21+in2R×C2
2、t4L←t3L×C21+in2L×C22、t6
R←t4R×C32+t5R×C31、t6L←t4L
×C32+t5L×C31、ot1R←t3R×C41
+t6R×C42、ot1L←t3L×C41+t6L
×C42、ot2R←t3R×C51+t6R×C5
2、ot2L←t3L×C51+t6L×C52)し
て、出力信号(L&R出力信号)とする機能を有してい
る。その他該メインルーチンには、前述のように、f1
乃至f2スルーの分岐によって、これらのスルー時に、
f1相当delay、f2相当delay処理を行う命
令を含んでいる。
【0053】本実施形態の電子楽器は、次のようにして
使用される。まず、該電子楽器のスイッチをONとする
ことで、マスタCPU10は、パネル初期設定・RAM
104の初期設定・DSPの初期設定等を行う。そして
FD入出力ブロック103から必要な情報をRAM10
4に読み出す。演奏者のパネル操作により、マスタCP
U10は、RAM104及び/又はROM105から、
メインルーチン及び音響効果付加ルーチンをDSP1a
及びDSP1bの命令RAM2aに転送する。この時音
響効果付加ルーチンは、パネルで選択された音響効果の
種類により、それに対応したものが送られることにな
る。また同時に選択された音響効果の種類に対応した係
数データも、DSP内の係数RAM2bに転送される。
この時パネル操作で既に両DSP内及びDSP間の結線
パターンM1〜M5が決定されていることになる。
【0054】次に演奏者の操作により、鍵スイッチブロ
ック101のキースイッチON・OFF情報を、キーベ
ロシティと共に、マスタCPU10に送ったり、MID
I入出力ブロック102から、或いはRAM104・R
OM105から演奏情報をマスタCPU10に送り、更
にマスタCPU10は、該演奏情報に基づき、対応する
音色のパラメータとキーON・OFFのアサイン結果
を、音源回路106に送り、該音源回路106のOUT
1〜OUT4から発音データが出力される。
【0055】この発音データは、各DSPのSIO1乃
至2を経由してデータRAM2cに送られ、その結果前
記結線パターンM1〜M5のいずれかに基づく音響効果
付加処理がなされる(エフェクトがかけられる)。この
時の音響効果付加ルーチンfnは、命令RAM2aの後
半にマッピングされており、メインルーチンによりコー
ルされて実行されることになる。また結線パターンM1
〜M5の結線の仕方は、前述のように係数データにより
決定され、従って該係数データの変更のみで結線パター
ンの変更が可能となる(但し係数データの変更のみで
は、音響効果付加ルーチンの種類の変更はできない。そ
の場合はマスタCPU10の転送によることになる)。
そして所望の音響効果が付加された楽音信号は、DAC
107により出力されてアンプを介してスピーカから出
力される。
【0056】途中で、パネルにて新たな効果が選択され
た場合、マスタCPU10は、RAM104・ROM1
05からそれに対応するプログラムや係数データを、D
SP1a及び1bに転送する。またその際音響効果付加
ルーチンfnをスルーさせることになるが、このスルー
の時と該スルー状態から新たな音響効果が付加された楽
音信号を出力する状態に変更する時に、前述のように、
各DSP内の係数C11とC12との間、係数C31と
C32との間で相補的に該係数データの増減を行うこと
で、音響効果処理のかけられた信号と該処理のかけられ
ていない信号とを、クロスフェードさせることが可能と
なる。
【0057】即ち、マスタCPU10は、DSP1a及
びDSP1bのC11、C31を7FFFH→0Hへ、
C12、C32を0H→7FFFHへクロスフェードさ
せる。これによって音響効果付加ルーチンf1、f2と
も、効果が付加されずスルーとなる。マスタCPU10
はDSP1a及びDSP1bにジャンプ(f1及びf2
スルー)するように命じる。この命令伝達方法は、前述
のように、係数RAMの1つを書き替えて行っても良い
し、DSP1a及びDSP1bの汎用入力ポートに信号
を送っても良い。DSPは、この信号を受けている間は
命令RAM2aのf1及びf2プログラムエリアをアク
セスしないことになる。マスタCPU10は、DSP1
a及び1bの書き替えに必要な効果付加ルーチンのプロ
グラムのみを転送する。この転送中もDSP1a及び1
bは音源回路106からシリアルで送られてくる楽音信
号を、音響効果の付加なしに、各サンプリング毎に出力
している。
【0058】その後マスタCPU10は、DSP1a及
び1bにジャンプ(f1スルーf2スルー)を解除(中
止)するように命じる。DSPはこのジャンプ解除で通
常の処理フローに戻り、音響効果付加ルーチンf1、f
2のプログラムもアクセスするようになる。但しまだC
11とC31は0H、C12とC32は7FFFHであ
るため、楽音信号はスルーの時と全く同じである。
【0059】更にマスタCPU10は、DSP1a及び
1bに新たな音響効果付加ルーチンの係数データを転送
する。この期間は各DSPが新たな係数データに対応し
た演算が軌道にのるまで必要となる。一般的に外部RA
Mデータが書き替えられる時間まで考慮すると、1ms
ec〜50msecほど必要となる。その時間は外部R
AMの容量に比例する。
【0060】新たな音響効果付加ルーチンが新たな係数
データに基づいて正常に処理されるようになった時に、
マスタCPU10は、DSP1a及び1bのC11、C
31を0H→7FFFHへ、C12、C32を7FFF
H→0Hへクロスフェードさせる。これによって新たな
音響効果の付加が可能となる。
【0061】上記の例では、C11及びC31と、C1
2及びC32とを常にペアーでクロスフェードさせた
が、もし音響効果付加ルーチンf1のみを転送する場合
は、f2側はその効果が付加されたままで良いため、C
31とC32はクロスフェードさせる必要はない。また
上記のようにプログラムを転送する場合は、マスタCP
U10の処理が多少複雑になるが、係数データを転送す
る場合は、ただ単にマスタCPU10はただその係数デ
ータを送ればよいことになる。
【0062】
【発明の効果】以上詳述した本発明の構成を有する装置
によれば、メインルーチンによる複数の音響効果付加ル
ーチンに対する入力信号の分配と、単なる係数データ変
更による結線変更とにより、複数の音響効果の付加及び
その変更が可能になるため、一旦命令記憶部にメインル
ーチンが記憶され、任意の音響効果付加ルーチンが選択
されて同命令記憶部に記憶されれば、該メインルーチン
による音響効果付加ルーチンの組み合わせで目的とする
音響効果の付加・変更が可能になり、命令記憶部の記憶
をクリアする等の事前処理を行う必要がなくなると共
に、音響効果の付加・変更も、DSP内の係数データの
みを変更して出力すれば足り、新たなプログラムの転送
を行う必要がなくなる。従って複数の音響効果を付加す
る時のプログラムの切替のスピードアップと、ディスク
リート部品の削減ができるようになる。
【0063】またこのような係数データの変更のみで、
音響効果付加信号の出力先の切替が容易になり、またそ
れはたとえ固定回路であったとしても、DSP外部にお
ける楽音信号の流れをも切り替えることができるように
なる。
【0064】さらに相前後する3つのサンプリングタイ
ムを用いて、パイプライン処理をしているので、入力
ルーチン(R/L:現在効果付加の行われている楽音信
号の次の楽音信号)、効果付加ルーチン(R/L:現
在効果付加の行われる楽音信号)、出力ルーチン(R
/L:現在効果付加の行われている楽音信号の以前に既
に効果付加の終了している前の楽音信号)が同時に処理
でき、しかも、上記の処理ルーチンの順番は必ず
しもこの順序でなければならないということはなくなる
ので、処理ルーチンの配列(順序)の自由度に制限が加
わることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る音響効果付加装置の1実施形態構
成を備えた電子楽器をブロック図である。
【図2】DSPの内部構成を示すブロック図である。
【図3】DSP部分のエフェクトファンクションfnの
結線図である。
【図4】各DSPにおけるメインルーチンのシグナルフ
ローを示す説明図である。
【図5】各DSPのメインフローを示すフローチャート
である。
【図6】DSP入出力タイミングを表したタイムチャー
トである。
【図7】DSPの命令RAMのマッピング状態を示す説
明図である。
【符号の説明】
1a、1b DSP 2a 命令RAM 2b 係数RAM 2c データRAM 3a Cレジスタ 3b Dレジスタ 4 乗算器 5 Pレジスタ 6 加算器 7 Yレジスタ 8 ゲート 9 選択回路 10 マスタCPU 106 音源回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 実音夫 静岡県浜松市寺島町200番地 株式会社河 合楽器製作所内 Fターム(参考) 5D378 BB06 XX06 XX10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主演算回路の制御下で作動し、1つのD
    SPで複数の音響効果が同時に選択処理可能な音響効果
    付加装置において、相前後する3つのサンプリングタイ
    ムを用いて楽音信号の入出力を制御するプログラムを含
    むメインルーチンと、必要な時に主演算回路により転送
    されて前記メインルーチンからアクセスされることで作
    動する複数の選択可能な音響効果付加ルーチンとを記憶
    する命令記憶部を前記DSP内に有しており、 前記メインルーチンは、前回に格納した入力信号を複数
    の選択された音響効果付加ルーチンに分配すると共に、
    これらの音響効果付加ルーチンから出力される効果付加
    信号を収集して次回に読み出すために格納し、該格納し
    た信号の外部出力先を変更する機能を有し、且つ前記主
    演算回路から転送されてDSP内に格納された係数デー
    タを変更することにより、入力信号の分配及び効果付加
    信号の収集並びに分配時に、前記メインルーチンの変更
    なしに複数の音響効果の付加のための入出力信号の結線
    変更を行うことを特徴とするDSPを用いた音響効果付
    加装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のDSPを用いた音響効果
    付加装置において、係数データの変更により結線変更を
    行う場合に、該係数データとして、DSP内で演算され
    るエンベロープ値を用い、この係数データを、徐々に目
    的値に変更し、クロスフェードさせることを特徴とする
    請求項1記載のDSPを用いた音響効果付加装置。
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