JP2002348773A - 表面親水性フッ素樹脂不織布、メッシュ、複合材およびそれに用いるフッ素樹脂繊維 - Google Patents

表面親水性フッ素樹脂不織布、メッシュ、複合材およびそれに用いるフッ素樹脂繊維

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JP2002348773A
JP2002348773A JP2001326446A JP2001326446A JP2002348773A JP 2002348773 A JP2002348773 A JP 2002348773A JP 2001326446 A JP2001326446 A JP 2001326446A JP 2001326446 A JP2001326446 A JP 2001326446A JP 2002348773 A JP2002348773 A JP 2002348773A
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mesh
fiber
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surface hydrophilic
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JP2001326446A
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Katsutoshi Yamamoto
勝年 山本
Jun Asano
純 浅野
Tomohisa Konishi
智久 小西
Shinichi Chaen
伸一 茶圓
Seigo Yamamoto
誠吾 山本
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて親水化度の大きなフッ素樹脂繊維やメ
ッシュ、複合体を提供することができ、イオン交換膜や
電池の固体電解質膜などとして有用な材料となる表面親
水化フッ素樹脂材料を提供する。 【解決手段】 フッ素樹脂繊維やメッシュ、それらの複
合体に放射線を照射したのちスルホン化剤を作用させて
得られる、表面全体にスルホン酸基を有する表面親水性
フッ素樹脂材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素樹脂を材料
としながら、極めて表面親水性に富む繊維、不織布、メ
ッシュ、複合材およびそれらの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂はフッ素原子の性質から、本
来撥水撥油性であり、繊維などの成形品の表面は疎水性
である。しかし、フッ素樹脂の耐薬品性や耐熱性といっ
た特性が必要な場面で、しかも親水性も要求される用途
もある。たとえばイオン交換樹脂やケミカルフィルタ
ー、電池の固体電解質膜およびセパレータなどである。
【0003】フッ素樹脂成形品に親水性を付与する方法
として、フッ素樹脂を含フッ素共重合体とし、その共重
合成分(モノマー)として親水性基をもつモノマーを使
用する方法(共重合法)や、フッ素樹脂に高分子反応に
より親水性基を導入する方法などでフッ素樹脂自体を変
性・改質する方法(高分子反応法)などが知られてい
る。
【0004】また、含フッ素共重合体をフィルムに成形
した後、フィルム表面に放射線を照射してラジカルを発
生させ、クロロスルホン酸などのスルホン化剤を作用さ
せて表面をスルホン化したフィルムを製造する方法も知
られている(特開平9−102322号公報)。さらに
成形品表面を親水化処理剤で表面コートする方法も行な
われている。
【0005】しかし、フッ素樹脂自体を変性・改質する
方法ではフッ素樹脂の他の性質(たとえばフィルム自己
形状保持力、強度など)をも変化させるという問題があ
る。また、フィルムの表面を親水化する方法では、親水
化された表面のみを使用する用途では特に問題はない
が、たとえばその表面親水化フィルムから繊維を作製し
た場合、疎水性表面が少なくとも1/2は残ってしま
い、充分に親水化された材料は得られない。さらに表面
を親水化剤でコートする方法では、親水化状態を長期間
維持できないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、表面全体が
親水化されたフッ素樹脂繊維、その他の材料およびそれ
の製造法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の第1
は、繊維表面全体にスルホン酸基を有する含フッ素共重
合体の表面親水性繊維に関する。
【0008】含フッ素共重合体繊維としては、エチレン
−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)繊維ま
たはETFE繊維にスチレン系単量体をグラフト共重合
して得られる繊維が好ましくあげられる。そのほかテト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体(FEP)またはテトラフルオロエチレン−パーフル
オロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)な
ども使用できる。
【0009】かかる表面親水性繊維は、含フッ素共重合
体繊維(ETFE繊維など)に放射線を照射したのち繊
維表面にスルホン化剤を作用させることにより得られ
る。また、スチレン系単量体をグラフト共重合する場合
は、含フッ素共重合体繊維(ETFE繊維など)に放射
線を照射したのちスチレン系単量体をグラフト共重合
し、引き続きスルホン化剤を作用させればよい。
【0010】本発明はまた、これらの表面親水性含フッ
素共重合体繊維からなる不織布、およびこの不織布中の
含フッ素共重合体繊維を熱溶融して得られる熱溶融シー
トにも関する。
【0011】本発明の第2は、フッ素樹脂のヤーンで作
製された織布または編布からなり、そのヤーンが少なく
とも表面にスルホン酸基を有することを特徴とする表面
親水性フッ素樹脂メッシュに関する。
【0012】メッシュのヤーンに使用するフッ素樹脂と
しては、含フッ素単量体の単独重合体(PTFEなど)
でもよいし、前記のETFEまたはETFEにスチレン
系単量体をグラフト共重合したETFE系含フッ素共重
合体、さらにはFEPやPFAでもよく、特にETFE
系含フッ素共重合体が好ましい。
【0013】また、ヤーンは前記第1の表面親水性含フ
ッ素共重合体繊維で作製されていてもよい。
【0014】かかるメッシュは、フッ素樹脂メッシュに
放射線を照射したのちヤーン表面にスルホン化剤を作用
させることによっても得られる。また、フッ素樹脂メッ
シュに放射線を照射したのちスチレン系単量体をグラフ
ト共重合し、引き続きスルホン化剤を作用させてもよ
い。
【0015】本発明の第3は、フッ素樹脂のヤーンで作
製された織布または編布からなるメッシュとフッ素樹脂
繊維のウェブとの複合体であって、該メッシュのヤーン
および/または該ウェブの繊維が少なくとも表面にスル
ホン酸基を有していることを特徴とする表面親水性フッ
素樹脂複合体にも関する。
【0016】前記メッシュおよびウェブのフッ素樹脂と
しては、含フッ素単量体の単独重合体(PTFEなど)
であっても前記ETFE系含フッ素共重合体でもよく、
特に少なくとも一方がPTFEまたはETFE系含フッ
素共重合体であることが好ましい。
【0017】また、前記ヤーンおよび/またはウェブが
前記第1の発明の含フッ素共重合体の表面親水性繊維で
作製されていてもよい。
【0018】かかる複合材は、フッ素樹脂メッシュとフ
ッ素樹脂ウェブとを複合化し、その複合材に放射線を照
射したのちスルホン化剤を作用させるルことによっても
製造できるし、フッ素樹脂メッシュとフッ素樹脂ウェブ
との複合材に放射線を照射したのちスチレン系単量体を
グラフト共重合し、引き続きスルホン化剤を作用させる
ことによっても製造できる。
【0019】
【発明の実施の形態】まず本発明の第1の発明である表
面親水性含フッ素共重合体繊維について説明する。
【0020】本発明で繊維を構成する含フッ素共重合体
は、放射線で架橋が生ずる含フッ素共重合体が好まし
く、ETFE、エチレン−クロロトリフルオロエチレン
(ETCFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(P
CTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVd
F)、ポリフッ化ビニル(PVF)などのほか、含フッ
素エラストマーなどもあげられる。これらのうち耐熱性
や耐候性などに優れる点からETFEが好ましい。
【0021】本発明が従来の技術と本質的に異なる点
は、含フッ素共重合体を繊維化した後、該繊維表面にス
ルホン化処理を施す点である。
【0022】含フッ素共重合体繊維の作製は、従来公知
の方法が採用される。たとえば(1−1)含フッ素共重
合体フィルムをスリットした後延伸する方法、(1−
2)含フッ素共重合体の溶融物から溶融紡糸する方法、
(1−3)含フッ素共重合体の一軸延伸フィルムを擦過
解繊する方法(WO94/23098号パンフレット) (1−4)含フッ素共重合体の一軸延伸フィルムをスプ
リットした後切断する方法(WO96/00807号パ
ンフレット)などがあげられる。
【0023】本発明に用いる繊維としては、前記(1−
3)および(1−4)の方法で得られる枝(分枝)を有
する繊維が、たとえば不織布などを作製する際に絡合が
有利な点から好ましい。
【0024】繊維の平均繊維径としては特に限定されな
いが、不織布などの用途に使用する場合は5〜20μm
程度、平均繊維長は5〜50mm程度が望ましい。
【0025】つぎに、この含フッ素共重合体繊維の表面
スルホン化について、ETFEに代表させて説明する
が、他のフッ素樹脂についても同様な処理および効果が
得られる。
【0026】ETFE繊維は単独でスルホン化処理する
よりも、効率面からウェブの状態とした後にスルホン化
処理することが好ましい。ウェブの作製は従来法でよ
い。ただ、前記(1−3)の繊維化方法では、繊維化と
同時にウェブが形成される。
【0027】このETFE繊維のウェブに放射線を照射
し、繊維表面にラジカルを発生させる。使用する放射線
および照射線量は繊維表面にラジカルを発生させ得るも
のであれば特に制限はない。たとえばγ線、紫外線など
を1〜100kGy程度照射すれば、表面全体をスルホン
化するだけのラジカルが発生する。
【0028】ついでこの状態でスルホン化剤をウェブに
作用させる。スルホン化剤としては従来公知の薬剤が使
用できる。たとえば、発煙硫酸、濃硫酸、クロロスルホ
ン酸、フルオロスルホン酸、3酸化イオウなどが使用で
きる。
【0029】スルホン化の程度は、ラジカルの発生量
(照射線量)やスルホン化剤の種類と量(濃度)により
調整できる。
【0030】スルホン化処理後は繊維を充分洗浄し乾燥
することにより、本発明の表面全体が親水化したETF
E繊維が得られる。
【0031】ETFE繊維は表面をスルホン化する前に
スチレン系単量体をラジカルグラフト共重合し、分子レ
ベルで繊維のスルホン化部位を増やしてもよい。スチレ
ン系単量体としては、たとえばスチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、ビニルフルオロトルエン、ビ
ニルフェノール、ビニルピリジン、ビニルアセテート、
ビニルピロリドン、これらの誘導体などが使用できる
が、反応性、取扱性、価格などの点からスチレンが好ま
しい。
【0032】スチレン系単量体をラジカルグラフト共重
合する方法は特に限定されないが、つぎのスルホン化工
程を考えると、ラジカルの発生を放射線の照射により行
なうことが好ましい。すなわち、ETFE繊維に放射線
を照射してラジカルを発生させ、この状態でスチレン系
単量体をグラフト共重合させればよい。
【0033】スチレン系単量体のグラフト共重合は、本
発明における繊維の表面親水化の効率よくするためであ
るから、それほど大きくなくてもよく、用途などに応じ
て適宜選定すればよい。イオン交換樹脂用には、スチレ
ングラフトによる重量増加が好ましくは5〜50重量%
程度、固体電解質膜用には好ましくは10〜100重量
%程度でよい。
【0034】スチレン系単量体をグラフト共重合したE
TFE繊維はついでスルホン化される。スルホン化処理
はグラフト共重合終了に引続いて行なってもよいが、放
射線の照射により発生したラジカルはしばらくは消滅し
ないので、一旦保管した後にスルホン化処理に供しても
よい。スルホン基の多くはグラフトしているスチレンの
ベンゼン環に結合する。
【0035】スルホン化処理は前述の方法と同様に行な
う。
【0036】かくして得られた親水化含フッ素共重合体
繊維は、ウェブの形態で処理された場合はそのウェブか
ら、単独繊維の形態で処理された場合は繊維を絡合して
不織布の形にされる。もちろん、撚糸してヤーンとし、
織布としてもよい。
【0037】この不織布は全体が親水性であり、極めて
水となじみがよい。不織布の目付けや厚さなどは、用途
に応じて適宜選定される。
【0038】本発明の含フッ素共重合体の親水性不織布
は、その表面全体に存在するスルホン酸基を利用して、
各種の用途に使用できる。
【0039】たとえば、陽イオン交換膜、ケミカルフィ
ルター、電池のセパレータ、薬液などのフィルター、キ
ャパシタなどに有用である。
【0040】さらに、含フッ素共重合体がETFEやF
EP、PFAなどのような熱溶融性の(溶融加工可能
な)含フッ素共重合体である場合、不織布を熱圧着して
剛性を有する熱溶融シートとしてもよい。また、PTF
Eなどの溶融加工ができない樹脂の場合も含め、不織布
に熱溶融性含フッ素重合体の粉末を塗布または含浸して
熱圧着してシートとしてもよい。熱溶融性含フッ素重合
体としては、固体電解質として知られているデュポン社
製のナフィオン、旭硝子(株)製のフレミオンS(いずれ
も商品名:TFEとパーフルオロ(アルキルビニルエー
テル)との共重合体にスルホン酸基が導入された樹脂)
などがあげられる。これらのシートは、固体電解質膜、
陽イオン交換膜などとして有用である。
【0041】また、不織布またはシートの形態で固体電
解質膜の支持部材として使用することもできる。
【0042】つぎに本発明の第2の発明である表面親水
性フッ素樹脂メッシュについて説明する。
【0043】第2の発明は、フッ素樹脂ヤーンの織布ま
たは編布からなるメッシュの少なくとも表面がスルホン
化されている親水性が付与されたメッシュに関する。こ
の第2の発明では、フッ素樹脂として、第1の発明で使
用するフッ素樹脂のほか、含フッ素単量体の単独重合体
も使用できる。単独重合体としては、たとえばPTFE
などがあげられる。ただ、放射線の照射による劣化が少
ない点からETFEまたはETFEにスチレン系単量体
をグラフト共重合したETFE系共重合体が好ましい。
【0044】織布または編布は前記の不織布に比して強
度の点で有利であり、メッシュの使用目的によって織り
方や編み方を決定すればよい。たとえば織り方としては
平織、綾織、朱子織などがあるが、織り方の容易さや価
格の点からは平織や綾織が好ましい。編み方としてはレ
ース編などが採用できる。
【0045】織布または編布を構成するヤーンは、フッ
素樹脂のモノフィラメントでもよく、フッ素樹脂繊維の
撚り糸などでもよい。ヤーンの太さは後述するメッシュ
の目開きと同様、使用目的や要求特性(特に強度)によ
って選定すればよく、通常、直径0.01〜0.5mm
の範囲から選べばよい。
【0046】メッシュの目開きは、大きな強度が要求さ
れる場合は小さくすればよく、たとえば固体電解質の支
持体などの補強材として使用する場合は目開きを40メ
ッシュよりも小さくすることが望ましい。
【0047】また、フッ素樹脂としてETFE系共重合
体やポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデ
ン(PVdF)などの溶融加工可能なフッ素樹脂を使用
する場合は、メッシュの糸ズレを防ぐために、要すれば
糸同士の接点を熱融着させてもよい。
【0048】この表面親水性フッ素樹脂メッシュの製造
法としては、(2−1)前記第1の発明の表面親水性含
フッ素共重合体を使用してヤーンとし、メッシュに織る
か編むかする方法、(2−2)表面親水化されていない
フッ素樹脂ヤーンの織布または編布に、放射線を照射
し、引き続いてスルホン化剤を作用させる方法があげら
れる。また、(2−3)放射線の照射後、スチレン系単
量体をグラフト共重合し、ついでスルホン化してもよ
い。(2−2)および(2−3)の方法における放射線
の照射条件、スルホン化条件、さらにはグラフト共重合
条件は前記第1の発明で説明した条件が採用できる。
【0049】本発明の第2発明である表面親水化フッ素
樹脂メッシュは、それ単独でイオン交換用フィルターな
どとして有用である。
【0050】また、第1の発明の繊維や不織布(ウェ
ブ)に比して機械的強度が大きく向上しており、親水性
が要求される用途における補強用の材料などとして有用
である。具体的には、燃料電池の固体電解質支持体、過
酸化水素製造用電極の隔膜などがあげられる。
【0051】また、高価な材料を使用する用途、たとえ
ば前記燃料電池の固体電解質支持体(固体電解質とし
て、デュポン社製のナフィオン。登録商標)などの増量
用の材料を兼ねてもよい。
【0052】本発明の第3の発明である表面親水性フッ
素樹脂複合材は、フッ素樹脂のメッシュとフッ素樹脂の
ウェブとを複合化したものであって、その表面がスルホ
ン化されていることにより親水性となっているものであ
る。
【0053】この第3の発明では、フッ素樹脂として第
2の発明と同じく、第1の発明で使用する含フッ素共重
合体のほか、含フッ素単量体の単独重合体(PTFEや
PVdF、PVFなど)も使用できる。ただ、ウェブに
使用する繊維用のフッ素樹脂としては放射線の照射によ
る劣化が少ない点からETFEまたはETFEにスチレ
ン系単量体をグラフト共重合したETFE系共重合体が
好ましい。
【0054】また、複合材の一方の要素であるフッ素樹
脂メッシュとしては第2の発明で使用するメッシュ(親
水化処理前または親水化処理したもの)が使用でき、特
に放射線の照射による劣化が少ない点から、親水化処理
(スルホン化処理)前のETFE系のメッシュが好まし
く使用できる。
【0055】他方の要素であるフッ素樹脂ウェブは、第
1の発明で使用するフッ素樹脂繊維(親水化処理前また
は親水化処理したもの)であっても、含フッ素単量体の
単独重合体であってもよい。好ましくは、ETFE系の
繊維があげられる。ウェブの厚さ(複合後の厚さ)は液
体イオン交換膜のような用途では接触時間を長くするた
めに厚くし、一方、導電目的に使用する場合は抵抗ロス
を減らすために薄くすることが好ましく、用途に応じて
適宜決定すればよいが、通常0.02〜2mm程度の範
囲で選定される。
【0056】本発明の第3の発明の複合材の構造は、メ
ッシュ+ウェブの2層構造、メッシュ+ウェブ+メッシ
ュの3層構造(両面がメッシュ)、ウェブ+メッシュ+
ウェブの3層構造(両面がウェブ)、などがあげられ
る。
【0057】3層以上の構造のものは、メッシュまたは
ウェブは同種でも異種でもよい。
【0058】メッシュとウェブの複合化は、たとえばつ
ぎの方法で行なうことができる。 (3a)フッ素樹脂ウェブとフッ素樹脂メッシュを機械
的交絡方法、たとえばウオータージェットニードル法、
ニードルパンチ法などにより、物理的に交絡する方法
(物理的交絡法)、(3b)フッ素樹脂ウェブとフッ素
樹脂メッシュが溶融加工可能なフッ素樹脂から作製され
ている場合、メッシュとウェブを所定の順に積層し、ヒ
ートプレスして熱融着する方法(熱融着法)、(3c)
上記(3a)または(3b)の積層物をモノフィラメン
トや撚糸などによって縫製(ステッチ)して仕上げる方
法などがあげられる。
【0059】物理的交絡法によるときは、メッシュの目
開きが小さすぎるとウェブ繊維との交絡が不充分になる
ことがあることから、120メッシュより目開きが大き
いことが好ましい。好ましいメッシュの目開きの上限は
40メッシュ、下限は120メッシュであり、特に60
〜100メッシュが好適である。メッシュの織り方また
は編み方は前記第2の発明で説明したとおりである。
【0060】第3の発明における表面親水性複合体は、 (3−1)フッ素樹脂メッシュとして前記第2の発明の
表面親水性メッシュを用い、含フッ素ウェブとして前記
第1の発明の表面親水性含フッ素繊維のウェブを用いて
複合化する方法; (3−2)フッ素樹脂メッシュとフッ素樹脂ウェブを複
合化したのち放射線を照射し、引き続いてスルホン化剤
を作用させる方法; (3−3)フッ素樹脂メッシュとフッ素樹脂ウェブを複
合化したのち放射線を照射し、スチレン系単量体をグラ
フト共重合した後、引き続いてスルホン化剤を作用させ
る方法などがあげられる。これらの方法のうち、(3−
2)または(3−3)の方法が好ましい。
【0061】(3−1)における熱融着条件は第1の発
明における熱溶融シートの作製条件が採用でき、(3−
2)および(3−3)における放射線照射やスルホン化
処理、さらにはスチレン系単量体のグラフト共重合の条
件は、前記第2の発明における相当する処理条件が採用
できる。
【0062】本発明の第3の発明である表面親水性フッ
素樹脂複合体は、フッ素樹脂を使用しているのもかかわ
らず親水性が格段に向上し、しかも機械的強度に優れ、
耐薬品性、耐熱性といったフッ素樹脂の特性を維持して
いることから、つぎのような用途に特に好適に使用でき
る。 フィルター用途:たとえばイオン交換機能を有するフィ
ルター、液中または気体中のイオン性物質を除去するフ
ィルター(ケミカルフィルター) 電池材料用途:燃料電池の固体電解質の支持体、セパレ
ータ 電極材料用途:過酸化水素製造用電極の隔膜
【0063】
【実施例】つぎに本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
【0064】実施例1 前記(1−3)の繊維化方法で製造されたETFE繊維
(平均繊維径:20μm、平均繊維長:20mm)のウ
ェブを2つ作製し、これらにコバルトγ線を5kGyおよ
び50kGy照射した2つのサンプルを作製した。
【0065】このサンプルをそれぞれ発煙硫酸中に室温
で30分間浸漬し、繊維の表面をスルホン化した。つい
で飽和食塩水中に1時間浸漬してスルホン酸をナトリウ
ム塩にした後、メタノールで洗浄し、表面がスルホン化
されたETFE繊維を得た。
【0066】この表面スルホン化ETFE繊維のSO4
2-イオン含量を以下の方法で調べたところ、照射線量が
5kGyのサンプルでは0.82重量%であり、50kGy
のサンプルでは1.5重量%であった。
【0067】また、これらの表面親水化繊維を水中に浸
漬したところ、直ちに濡れ、容器の底に沈んだ。
【0068】(SO4 2-イオン含量の測定)精秤したサ
ンプルを酸素フラスコ燃焼法により燃焼させ、燃焼生成
物を3ミリモル濃度のNa2CO3/0.03%H22
液に吸収させる。この吸収液中のSO4 2-イオンをイオ
ンクロマトグラフ法(横河電機(株)製のイオンクロマ
トグラフ IC7000S型を使用)により定量し、試
料中のSO4 2-イオン含量に換算する。
【0069】実施例2 前記(1−3)の繊維化方法で製造されたETFE繊維
(平均繊維径:20μm、平均繊維長:20mm)のウ
ェブを2つ作製し、これらにコバルトγ線を5kGyおよ
び50kGy照射した2つのサンプルを作製した。
【0070】これらの精秤したウェブをガラス製の試験
管に入れ、ウェブが充分に濡れるまでスチレンを加え、
試験管内を充分窒素で置換した後、60℃の恒温槽に1
9時間浸漬し、スチレンのグラフト共重合反応を行なっ
た。反応終了後、トルエン中で3回洗浄し乾燥して、ス
チレングラフトETFEウェブを作製した。
【0071】このスチレングラフトETFEウェブのス
チレングラフト率を重量増加として求めたところ、5k
Gy照射のサンプルでは5.5重量%であり、50kGy照
射のサンプルでは21.2重量%であった。
【0072】50kGy照射のサンプルについて、表面ス
ルホン化処理を施した。スチレングラフトETFEウェ
ブ(50kGy照射)をクロロスルホン酸/1,1,2,
2−テトラクロロエタン混合液(30/70、重量比)
中に室温で30分間浸漬して表面スルホン化反応を行な
った。反応終了後、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ンで洗浄し、さらにイオン交換水で充分洗浄した。つい
で2Nの水酸化カリウム水溶液中に100℃にて30分
間浸漬し、さらに1Nの硫酸水溶液に100℃にて30
分間浸漬した後、イオン交換水で充分洗浄し乾燥して、
表面スルホン化スチレングラフトETFEウェブを製造
した。
【0073】このウェブについて重量増加を調べたとこ
ろ当初の原料ETFEから43.5重量%増加してお
り、スルホン化によっては22.3重量%増加してい
た。
【0074】また、このスチレングラフト表面親水化繊
維を水中に浸漬したところ、直ちに濡れ、容器の底に沈
んだ。
【0075】実施例3 縦糸および横糸が共に直径125μm(170デニー
ル)のETFEヤーンの平織のメッシュ(目開き:60
メッシュ。200mm×200mm)にコバルトγ線を
50kGy照射してサンプルを作製した。
【0076】この精秤したメッシュをガラス製の試験管
に入れ、メッシュが充分濡れるまでスチレンを加え、試
験管内を充分窒素で置換した後、60℃の恒温槽に19
時間浸漬し、スチレンのグラフト共重合反応を行なっ
た。反応終了後、トルエン中で3回洗浄し乾燥して、ス
チレングラフトETFEメッシュを作製した。
【0077】このスチレングラフトETFEメッシュの
スチレングラフト率を重量増加として求めたところ、
7.5重量%であった。
【0078】このスチレングラフトETFEメッシュを
クロロスルホン酸/1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン混合液(30/70、重量比)中に室温で30分間浸
漬して表面スルホン化反応を行なった。反応終了後、
1,1,2,2−テトラクロロエタンで洗浄し、さらに
イオン交換水で充分洗浄した。ついで2Nの水酸化カリ
ウム水溶液中に100℃にて30分間浸漬し、さらに1
Nの硫酸水溶液に100℃にて30分間浸漬した後、イ
オン交換水で充分洗浄し乾燥して、表面スルホン化スチ
レングラフトETFEメッシュを製造した。
【0079】このメッシュについて重量増加を調べたと
ころ当初の原料ETFEから18.0重量%増加してお
り、スルホン化によっては10.5重量%増加してい
た。
【0080】また、このスチレングラフト表面親水化メ
ッシュを水中に浸漬したところ、直ちに濡れ、容器の底
に沈んだ。
【0081】実施例4 縦糸および横糸が共に直径125μm(170デニー
ル)のETFEヤーンの平織のメッシュ(目開き:60
メッシュ。20mm×20mm)の片面に、前記(1−
3)の方法で作製したETFE繊維(JIS L101
5に従って測定した平均繊維長:20mm、電子顕微鏡
で測定した平均繊維径:10μm、目付け:110g/
mm2)を載せ、ウォータージェットニードル装置
(0.1mmφのノズルを3列(水圧3kMPa、6k
MPaおよび9kMPa)備えた装置)を用いて水を噴
射し、ウェブをメッシュに交絡して複合体を作製した。
【0082】この複合体にコバルトγ線を50kGy照射
してサンプルを作製した。
【0083】ついで精秤した複合体をガラス製の試験管
に入れ、複合体が充分に濡れるまでスチレンを加え、試
験管内を充分窒素で置換した後、60℃の恒温槽に19
時間浸漬し、スチレンのグラフト共重合反応を行なっ
た。反応終了後、トルエン中で3回洗浄し乾燥して、ス
チレングラフトETFE複合体を作製した。
【0084】このスチレングラフトETFE複合体のス
チレングラフト率を重量増加として求めたところ、1
8.5重量%であった。
【0085】このスチレングラフトETFE複合体をク
ロロスルホン酸/1,1,2,2−テトラクロロエタン
混合液(30/70、重量比)中に室温で30分間浸漬
して表面スルホン化反応を行なった。反応終了後、1,
1,2,2−テトラクロロエタンで洗浄し、さらにイオ
ン交換水で充分洗浄した。ついで2Nの水酸化カリウム
水溶液中に100℃にて30分間浸漬し、さらに1Nの
硫酸水溶液に100℃にて30分間浸漬した後、イオン
交換水で充分洗浄し乾燥して、表面スルホン化スチレン
グラフトETFE複合体を製造した。
【0086】この複合体について重量増加を調べたとこ
ろ当初の原料ETFEから39.0重量%増加してお
り、スルホン化によっては20.5重量%増加してい
た。
【0087】また、このスチレングラフト表面親水化複
合体を水中に浸漬したところ、直ちに濡れ、容器の底に
沈んだ。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、極めて親水化度の大き
なフッ素樹脂繊維、不織布、シート、メッシュおよび複
合体を提供することができ、イオン交換膜や電池の固体
電解質膜などとして有用な材料とすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 智久 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 茶圓 伸一 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 山本 誠吾 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 4L031 AA14 AB34 BA37 CB08 DA08 4L033 AA05 AB07 AC07 CA70 DA02 4L047 AA14 BA03 BA04 BA06 BA08 CA02 CA05 CB05 CB07 CB10

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維表面全体にスルホン酸基を有する含
    フッ素共重合体の表面親水性繊維。
  2. 【請求項2】 含フッ素共重合体繊維が、エチレン−テ
    トラフルオロエチレン共重合体繊維である請求項1記載
    の表面親水性繊維。
  3. 【請求項3】 含フッ素共重合体繊維が、エチレン−テ
    トラフルオロエチレン共重合体繊維にスチレン系単量体
    をグラフト共重合して得られる繊維である請求項1記載
    の表面親水性繊維。
  4. 【請求項4】 含フッ素共重合体繊維に放射線を照射し
    たのち繊維表面にスルホン化剤を作用させる請求項1ま
    たは2記載の表面親水性繊維の製造法。
  5. 【請求項5】 エチレン−テトラフルオロエチレン共重
    合体繊維に放射線を照射したのちスチレン系単量体をグ
    ラフト共重合し、引き続きスルホン化剤を作用させる請
    求項3記載の表面親水性繊維の製造法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ
    素共重合体の表面親水性繊維からなる不織布。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の不織布中の含フッ素共重
    合体繊維を熱溶融して得られる熱溶融シート。
  8. 【請求項8】 フッ素樹脂のヤーンで作製された織布ま
    たは編布からなり、そのヤーンが少なくとも表面にスル
    ホン酸基を有することを特徴とする表面親水性フッ素樹
    脂メッシュ。
  9. 【請求項9】 フッ素樹脂が含フッ素単量体の単独重合
    体または共重合体である請求項8記載のメッシュ。
  10. 【請求項10】 前記含フッ素単量体の単独重合体がポ
    リテトラフルオロエチレンまたはポリフッ化ビニリデン
    であり、含フッ素共重合体がエチレン−テトラフルオロ
    エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
    ルオロプロピレン共重合体またはテトラフルオロエチレ
    ン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体
    である請求項9記載のメッシュ。
  11. 【請求項11】 前記ヤーンが請求項1〜3のいずれか
    に記載の含フッ素共重合体の表面親水性繊維で作製され
    てなる請求項8記載のメッシュ。
  12. 【請求項12】 フッ素樹脂メッシュに放射線を照射し
    たのちヤーン表面にスルホン化剤を作用させる請求項8
    記載の表面親水性フッ素樹脂メッシュの製造法。
  13. 【請求項13】 フッ素樹脂メッシュに放射線を照射し
    たのちスチレン系単量体をグラフト共重合し、引き続き
    スルホン化剤を作用させる請求項8記載の表面親水性フ
    ッ素樹脂メッシュの製造法。
  14. 【請求項14】 フッ素樹脂がポリテトラフルオロエチ
    レンまたはエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体
    である請求項12または13記載の製造法。
  15. 【請求項15】 フッ素樹脂のヤーンで作製された織布
    または編布からなるメッシュとフッ素樹脂繊維のウェブ
    との複合体であって、該メッシュのヤーンおよび/また
    は該ウェブの繊維が少なくとも表面にスルホン酸基を有
    していることを特徴とする表面親水性フッ素樹脂複合
    体。
  16. 【請求項16】 前記メッシュおよびウェブの少なくと
    も一方のフッ素樹脂がポリテトラフルオロエチレンまた
    はエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体である請
    求項15記載の複合材。
  17. 【請求項17】 前記ヤーンおよび/またはウェブが請
    求項1〜3のいずれかに記載の含フッ素共重合体の表面
    親水性繊維で作製されてなる請求項16記載の複合材。
  18. 【請求項18】 フッ素樹脂メッシュとフッ素樹脂ウェ
    ブとの複合材に放射線を照射したのちスルホン化剤を作
    用させる請求項15〜17のいずれかに記載の表面親水
    性フッ素樹脂複合材の製造法。
  19. 【請求項19】 フッ素樹脂メッシュとフッ素樹脂ウェ
    ブとの複合材に放射線を照射したのちスチレン系単量体
    をグラフト共重合し、引き続きスルホン化剤を作用させ
    る請求項15〜〜17のいずれかに記載の表面親水性フ
    ッ素樹脂複合材の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014021167A1 (ja) * 2012-07-31 2014-02-06 日本バルカー工業株式会社 親水化シートおよびその製造方法

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WO2014021167A1 (ja) * 2012-07-31 2014-02-06 日本バルカー工業株式会社 親水化シートおよびその製造方法
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