JP2002348414A - ポリオレフィン系複合樹脂及びその製造法 - Google Patents

ポリオレフィン系複合樹脂及びその製造法

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JP2002348414A
JP2002348414A JP2001153928A JP2001153928A JP2002348414A JP 2002348414 A JP2002348414 A JP 2002348414A JP 2001153928 A JP2001153928 A JP 2001153928A JP 2001153928 A JP2001153928 A JP 2001153928A JP 2002348414 A JP2002348414 A JP 2002348414A
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polyolefin
composite resin
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based composite
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JP2001153928A
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Haruhito Sato
治仁 佐藤
Kazuhiko Ito
和彦 伊藤
Toshiya Abiko
聡也 安彦
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 層状化合物を含有する透明で軽量且つ高
剛性のポリオレフィン系複合樹脂を提供すること。 【解決手段】 層状化合物、有機シラン化合物及びプロ
トン性溶媒の処理物に、アルカリ金属化合物及び/又は
アルカリ土類金属化合物で処理して得られたシラン処理
層状化合物と、ポリオレフィンを熱時混練することによ
り、ポリオレフィン系複合樹脂を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、層状化合物、有機
シラン化合物及びプロトン性溶媒の処理物に、アルカリ
金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物で処理し
て得られたシラン処理層状化合物と、ポリオレフィンか
らなるポリオレフィン系複合樹脂及びその製造法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】層状ケイ酸塩等の層状化合物を樹脂に配
合して機械物性を改良する技術は公知である。しかし、
押出機等の混練機を用いて樹脂と層状化合物を溶融混練
しても、層状化合物を高度に分散することは難しく、少
量の配合比で機械物性を改良することは困難であった。
そこで、層状化合物を化学処理して分散性を高める試み
がなされている。例えば、特開平10−259017号
公報には、モンモリロナイト等のスメクタイト族粘土鉱
物をシラン化合物で処理した粘土複合体を、ヘキサン等
の分散媒に分散し、シリコーン化合物等を分散安定化剤
として配合して調製した粘土複合剤層状化合物を、ポリ
プロピレン等の樹脂と溶融混練して弾性率等の機械物性
を改善する技術が開示されている。層電荷0.1〜0.
7を有するスメクタイト族粘土鉱物等の層状化合物は、
水や水溶液中で高度に分散するが、このままではシラン
化合物による疎水化処理(シラン処理)が進行しにく
く、処理物のろ過が難しかった。そこで、特開平10−
259017号公報では、ろ過を容易にするため、酸性
条件下でシラン処理がなされている。しかしながら、酸
性条件下で得られるシラン処理物は、ポリオレフィンに
分散し難く、剛性の向上効果が低い。このため、特開平
10−259017号公報では、シラン処理後、分散安
定化剤を配合している。又、本願発明者らは、特開平1
0−259017号公報において、PHを調製しない条
件でシラン処理すると、ろ過が困難であるばかりでな
く、シラン処理物を乾燥すると粉砕が困難な固体となる
ことを確認した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたもので、調製が容易なシラン処理層状化合
物を使用し、透明で軽量且つ高剛性のポリオレフィン系
複合樹脂及びその製造法を提供することを目的とするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、層状化合物、
有機シラン化合物及びプロトン性溶媒の処理物を、アル
カリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物で処
理したシラン処理層状化合物をポリオレフィンに配合す
ると、透明で軽量且つ高剛性のポリオレフィン系複合樹
脂を得ることができることを見出したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、層状化合物とし
ては、粘土、粘土鉱物又はイオン交換性層状化合物が挙
げられる。粘土とは、細かい含水ケイ酸塩鉱物の集合体
であって、適当量の水を混ぜてこねると可塑性を生じ、
乾けば剛性を示し、高温度で焼くと焼結するような物質
をいう。また、粘土鉱物とは、粘土の主成分をなす含水
珪酸塩をいう。これらは、天然産のものに限らず、人工
合成したものであってもよい。イオン交換性層状化合物
とは、イオン結合等によって構成される面がたがいに弱
い結合力で平行に積み重なった結晶構造をとる化合物で
あり、含有するイオンが交換可能なものをいう。粘土鉱
物の中には、イオン交換性層状化合物であるものがあ
る。
【0006】例えば、粘土鉱物としてフィロ珪酸類が挙
げられる。フィロ珪酸類としては、フィロ珪酸やフィロ
珪酸塩が挙げられる。フィロ珪酸塩としては、天然品と
して、スメクタイト族に属するモンモリロナイト、サポ
ナイト、ヘクトライト、雲母族に属するイライト、セリ
サイト及びスメクタイト族と雲母族または雲母族とバー
ミキュライト族との混合層鉱物等が挙げられる。また、
合成品として、弗素四珪素雲母、ラポナイト、スメクト
ン等が挙げられる。その他、α−Zr(HPO42、γ
−Zr(HPO42、α−Ti(HPO 42及び、γ−
Ti(HPO42等の粘土鉱物ではない層状の結晶構造
を有するイオン結晶性化合物を挙げることができる。本
発明においては、層電荷0.05〜0.8、特に0.1〜
0.7を有する2:1型層状化合物を用いることが好ま
しい。特に、スメクタイト(層電荷0.2〜0.6)と呼
ばれる粘土鉱物群が望ましく、更に、ヘクトライト、サ
ポナイト、モンモリロナイトが好ましく、特にモンモリ
ロナイトが好ましい。合成物としては、弗素四珪素雲母
(層電荷0.6)が好ましい。
【0007】本発明において用いる、粘土、粘土鉱物又
はイオン交換性層状化合物の形状は、体積平均粒子径が
10μm以下である粒子が好ましく、体積平均粒子径が
3μm以下である粒子がさらに好ましい。また、一般に
粒子の粒子形状は粒径分布を有するが、体積平均粒子径
が10μm以下であって、体積平均粒子径が3.0μm以
下の含有割合が10質量%以上である粒径分布を有する
ことが好ましく、体積平均粒子径が10μm以下であっ
て、体積平均粒子径が1.5μm以下の含有割合が10質
量%以上である粒径分布を有することがさらに好まし
い。体積平均粒子径及び含有割合の測定方法としては、
例えば、レーザー光による光透過性で粒径を測定する機
器(GALAI Production Ltd.製の
CIS−1)を用いる測定方法が挙げられる。
【0008】本発明で用いる有機シラン化合物として
は、一般式(1) R1 4-nSiXn (1) (式中、R1は、ヘテロ原子を含まないアルキル基又は
アルケニル基を示し、同一でも異なっていてもよい。X
はケイ素と直接結合する元素がハロゲン、窒素又は酸素
である基を示し、Xが複数ある場合、Xは同一でも異な
っていてもよい。nは1〜3の整数である。)で表され
る有機シラン化合物が挙げられる。ヘテロ原子を含まな
いアルキル基又はアルケニル基としては、炭素数が2〜
12であることが好ましい。ヘテロ原子を含まないアル
キル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t
ert−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基等が
挙げられる。ヘテロ原子を含まないアルケニル基として
は、ビニル基、プロペニル基、シクロヘキセニル基等が
挙げられ、本発明においては炭素数2〜4のものが好ま
しい。Xはハロゲン原子、又はケイ素と直接結合する元
素が窒素若しくは酸素である基であり、ハロゲン原子と
しては、弗素、塩素、臭素及び沃素が挙げられ、本発明
においては塩素が好ましい。ケイ素と直接結合する元素
が窒素である基としては、アミノ基、アルキルアミノ
基、トリアゾール基、イミダゾール基等が挙げられる。
ケイ素と直接結合する元素が酸素である基としては、ア
ルキコシ基やアリールオキシ基等が挙げられる。具体的
には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基、フェノキシ基等が挙げられ、本発明においてはメ
トキシ基やエトキシ基が好ましい。一般式(1)で表さ
れる有機シラン化合物の具体的な化合物としては、例え
ば、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラ
ン、トリイソプロピルクロロシラン、t−ブチルジメチ
ルクロロシラン等のクロロシラン;ジメチルジクロロシ
ラン、ジエチルジクロロシラン、エチルメチルジクロロ
シラン、ジイソプロピルジクロロシラン、イソプロピル
メチルジクロロシラン、n−ヘキシルメチルジクロロシ
ラン、ジ−n−ヘキシルジクロロシラン、ドコシルメチ
ルジクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ジビ
ニルジクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ア
リルメチルジクロロシラン、シクロヘキシルメチルジク
ロロシラン等のジクロロシラン;メチルトリクロロシラ
ン、エチルトリクロロシラン、イソプロピルトリクロロ
シラン、t−ブチルトリクロロシラン、ビニルトリクロ
ロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン等のトリク
ロロシラン;上記化合物における塩素の部分を他のハロ
ゲン元素で置き換えたハロシラン;ジメチルジメトキシ
シラン、ジメチルジエトシシラン、ジエチルジメトキシ
シラン、ジエチルジエトキシシラン等のアルコキシシラ
ン、更には、ジメチルジメチルアミノシラン、ビス(ジ
メチルアミノ)メチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)
ジメチルシラン、1−トリメチルシリル−1、2、4−
トリアゾール、1−トリメチルシリルイミダゾール、ヘ
キサメチルジシラザン、1、1、3、3、5、5−ヘキ
サメチルシクロトリシラザン、1、1、3、3、5、
5、7、7−オクタメチルシクロトリシラザン等の窒素
含有化合物が挙げられる。更に、有機シラン化合物が、
一般式(2) R2 2SiX2 (2) (式中、R2は、アルキル基又はアルケニル基を示し、
同一でも異なっていてもよく、炭素数の総数が2〜4で
ある。Xはケイ素と直接結合する元素がハロゲン、窒素
又は酸素である基を示し、同一でも異なっていてもよ
い。)で表される有機シラン化合物が好ましい。
【0009】アルキル基又はアルケニル基としては、R
2の炭素の総数が特に2〜4であることが好ましい。ア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、等が挙げられる。アルケニル基と
しては、ビニル基、プロペニル基等が挙げられる。Xは
ハロゲン原子、又はケイ素と直接結合する元素が窒素若
しくは酸素である基であり、ハロゲン原子としては、弗
素、塩素、臭素及び沃素が挙げられ、本発明においては
塩素が好ましい。ケイ素と直接結合する元素が窒素であ
る基としては、アミノ基、アルキルアミノ基、トリアゾ
ール基、イミダゾール基等が挙げられる。ケイ素と直接
結合する元素が酸素である基としては、アルキコシ基や
アリールオキシ基等が挙げられる。具体的には、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノ
キシ基等が挙げられ、本発明においてはメトキシ基やエ
トキシ基が好ましい。一般式(2)で表される有機シラ
ン化合物の具体的な化合物としては、例えば、ジメチル
ジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、メチルエチ
ルジクロロシラン、ジイソプロピルジクロロシラン、イ
ソプロピルメチルジクロロシラン、ビニルメチルジクロ
ロシラン、ジビニルジクロロシラン、アリルメチルジク
ロロシラン等のジクロロシラン;上記化合物における塩
素の部分を他のハロゲン元素で置き換えたハロシラン;
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトシシラン、
ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン
等のアルコキシシラン、更には、ジメチルジメチルアミ
ノシラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、ビス
(ジメチルアミノ)ジメチルシラン等の窒素含有化合物
が挙げられる。層状化合物のシラン処理は、特定の層電
荷を有する層状化合物の水膨潤性を利用し、水中で処理
することが好ましい。従って、有機シラン化合物も水溶
性であることが好ましい。ハロゲノシラン、アルコキシ
シラン等は水で加水分解を受け、ヒドロシランとなり水
溶性が増大するため好ましい。有機シラン化合物のアル
キル基等の疎水部の分子量が増大すると加水分解を受け
ても、水溶性は減少し、シラン処理は円滑に進行しな
い。このため、このシラン処理層状化合物を配合したポ
リオレフィン系複合樹脂の物性(剛性)は向上しない場
合がある。有機シラン化合物の溶解性を増大させるた
め、水−アルコール系等を採用することもできるが、層
状化合物の分散性が低下する場合があり、シラン処理が
十分に進行しない。以上より、有機シラン化合物の疎水
部の分子量が小さいものが好ましい。層状化合物1質量
部に対する有機シラン化合物の使用量としては、0.0
01〜1質量部、好ましくは0.01〜1質量部が良
い。
【0010】本発明で用いるプロトン性溶媒は、水酸基
を有する化合物であり、具体的には、水、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、i−プロピルアルコール、n
−ブチルアルコール、ギ酸、酢酸及びこれらの混合物を
意味する。特に、水が好ましい。層状化合物1質量部に
対するプロトン性溶媒の使用量は、1〜1万質量部、好
ましくは20〜1000質量部がよい。
【0011】本発明で用いるアルカリ金属化合物及びア
ルカリ土類金属化合物(以下、アルカリ金属化合物等と
略記する場合がある。)としては、これらの水酸化物、
炭酸化物、炭酸水素化物、脂肪酸塩が挙げられる。具体
的には、水酸化リチウム、炭酸リチウム、水酸化ナトリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸水
素カルシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。特に、
ナトリウム化合物が安価で、水溶性でもあり、取り扱い
が容易なため好ましい。層状化合物1質量部に対するア
ルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物の
使用量は、0.001〜1質量部、好ましくは0.05
〜5質量部がよい。アルカリ金属化合物等の使用量は、
後記するシラン処理後の液中pH、シラン処理時に使用
する液体量、層状化合物の量、及び層状化合物の層電荷
を考慮して決定する。例えば、ハロゲン化シラン化合物
を用いてシラン処理を行う場合には、シラン化合物に対
してアルカリ金属化合物等を、0.5〜5倍モル量を目
安として使用すれば良い。又、アルコキシシラン化合物
を用い、塩酸酸性条件でシラン処理する場合には、シラ
ン処理に使用した塩酸のモル数に対して、アルカリ金属
化合物等を、0.5〜5倍モル量を目安として使用すれ
ば良い。又、酸性条件を緩和してシラン処理を行う場
合、即ち、pH=3〜5の条件下でシラン処理を行う場
合には、アルカリ金属化合物等の使用量は、層状化合物
の使用量による。この場合、層状化合物1質量部に対す
るアルカリ金属化合物等の使用量は、0.05〜0.2
質量部とするのが良い。以上は、ポリオレフィン系複合
樹脂の製造法における、好適な製造条件である。ポリオ
レフィン系複合樹脂に含まれるアルカリ金属化合物等の
量としては、層状化合物の層電荷から算出されたイオン
交換量の60〜1000%となるような量が好適であ
る。
【0012】層状化合物、有機シラン化合物、プロトン
性溶媒及びアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類
金属化合物の配合割合及び処理条件の代表例を以下に述
べる。層状化合物を、プロトン性溶媒に分散し、これに
有機シラン化合物を添加する。添加後、混合液が酸性で
ない場合は、塩酸等の酸を添加し(有機シラン化合物の
Xがハロゲンの場合は酸を添加する必要はない)溶液を
酸性に保ち、加熱、攪拌する。攪拌を継続すると、溶液
は懸濁状態となり、シラン処理が完結する。処理温度
は、0〜200℃、好ましくは80〜100℃、であ
る。処理時間は、0.5〜5時間が好適である。次に、
アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物
を添加攪拌し、処理液をアルカリ性とした後、ろ過す
る。スラリーのPHは、8以上、好ましくは9以上が良
い。得られたシラン処理層状化合物を乾燥すると、粉砕
がきわめて容易な固形物を得ることができる。乾燥温度
は、−20〜150℃が好ましい。乾燥温度が0℃以下
の場合には、例えば、凍結乾燥を採用することができ
る。又、80〜150℃で乾燥する場合には、例えば、
熱風乾燥を採用することができる。本発明の特徴は、ア
ルカリ性にしても、ろ過速度が酸性の場合と変わらない
ことである。次に、このシラン処理層状化合物と、ポリ
オレフィンを熱時混練し、ポリオレフィン系複合樹脂を
製造する。混練とは、ポリオレフィン系複合樹脂にせん
断力作用させる操作を言う。その操作には、単軸又は多
軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール、プ
ラストミル等を使用することができる。回転数として
は、1〜3000rpm、好ましくは10〜1000r
pmが良い。混練処理圧力としては、0〜40MPa、
好ましくは、0.1〜10MPaが挙げられる。混練処
理温度としては、ポリオレフィン系複合樹脂中のポリオ
レフィン重合体が溶融する温度でよいが、一般に100
〜300℃の範囲、好ましくは160〜230℃がよ
い。混練処理時間としては、10秒〜1時間でよい。混
練処理時には、ポリオレフィン系複合樹脂を不活性ガス
雰囲気下におくことが好ましい。場合により、スチーム
を添加したり、減圧下ポリオレフィン系複合樹脂中の揮
発分を除去してもよい。混練処理後の成形条件は一般
に、成形圧力としては、2〜40MPaが挙げられる。
成形温度は、一般に100〜300℃の範囲、好ましく
は160〜230℃がよい。成形機としては、押出成形
機、射出成形機等を使用し、せん断処理と成形を同時に
行うこともできる。調製したポリオレフィン系複合樹脂
について、以下に述べる。ポリオレフィン系複合樹脂
は、シラン処理層状化合物が0.2〜80質量%、好ま
しくは1.0〜50質量%及びポリオレフィン20〜9
9.8質量%、好ましくは50〜99質量%からなって
いる。又、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化
合物は、層状化合物の層電荷から算出されたイオン交換
容量の60〜1000%、好ましくは60〜200%を
含有している。60〜1000%をはずれると、層状化
合物のポリオレフィンへの分散性が低下する場合があ
る。
【0013】本発明に用いるポリオレフィンとしては、
エチレン、プロピレンを重合して得られる樹脂で、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。ポリプロピ
レンは、メルトフローレート(MFR:230℃、2
1.2N荷重)1〜400g/10分のプロピレンホモ
重合体、プロピレンブロック乃至プロピレンランダム共
重合体のものが好ましい。プロピレンブロック乃至プロ
ピレンランダム共重合体としては、コモノマーとして
は、エチレンが好ましく、その含有量は30質量%以下
のものが更に好ましい。又、ポリプロピレンの立体規則
性[mmmm]は30重量%以上あれば良いが、エチレ
ン・プロピレンブロック共重合体の場合において、エチ
レン含量が20質量%程度の場合には、ポリプロピレン
部の立体規則性[mmmm]は95%以上が好ましい。
【0014】本発明のシラン処理層状化合物含有するポ
リオレフィン系複合樹脂をマスターバッチとして用い、
熱可塑性樹脂を配合混練し複合樹脂組成物を製造するこ
とができる。この場合、層状化合物が0.1〜40質量
%、好ましくは0.1〜30質量%の範囲に収める。熱
可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリフェニレンサルフ
ァイド及びポリカーボネート等が挙げられる。特に、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンが好まし
い。本発明で得られた複合樹脂組成物は、更にエチレン
・α−オレフィンランダム共重合体を配合し、硬度、耐
熱性、引張り伸び、耐衝撃性及び成形性を改良すること
ができる。又、予め、シラン処理した層状化合物に水等
の発泡剤を加えることにより、発泡倍率の調節が容易な
ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を製造することもでき
る。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。 [実施例1] ジメチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母の調製 内容積5リットルの二つ口フラスコに蒸留水4リットル
を入れ、攪拌しながら弗素四珪素雲母(コープケミカル
社製、製品名ソマシフME−100、層電荷;0.6)
20gを徐々に添加した。添加後、弗素四珪素雲母の水
溶液を室温で1時間攪拌した。次に、この溶液にジメチ
ルジクロロシラン[(CH32SiCl 2]4ミリリッ
トルを徐々に滴下した。滴下後、室温で1時間攪拌を続
け、次いで100℃に昇温し、同温度で2.5時間攪拌
した。この間に弗素四珪素雲母のコロイド溶液はスラリ
ー溶液に変化した。このスラリー溶液に炭酸ソーダ4g
を溶解した水溶液100ミリリットルを添加し、10分
間攪拌を継続(この時の溶液のPHは9)後、シラン処
理弗素四珪素雲母溶液を加圧器(空気圧0.5MPa、
膜孔径3μmのメンブレンフィルター使用)で熱時ろ過
した。ろ過に要した時間は6分であった。得られたろ過
物を室温で16時間真空乾燥し、ジメチルジクロロシラ
ン処理弗素四珪素雲母22gを調製した。調製したシラ
ン処理弗素四珪素雲母中のナトリウム化合物量は、ソマ
シフME−100の層電荷から算出されたイオン交換容
量の130%量であった。 複合樹脂製造 ジメチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母1g及び参
考例1のポリプロピレン19gの混合物を、内容積30
ミリリットルのプラストミルを使用し、210℃及び回
転速度50rpmの条件で5分間熱せん断処理した。こ
の混練物を成形温度210℃で熱プレスして、シート
(横1.5cm、縦4.0cm及び厚さ1.0mm)を
作製した。作製シートを目視で観察したところ、弗素四
珪素雲母による濁りがシート内には見られなかった。次
に、作製したシートから横4mm、縦4.0cmのシー
トを切り出し、固体粘弾性の測定を行なった。測定装置
としては、岩本製作所(株)製の全自動測定型固体粘弾
性測定装置、粘弾性スペクトロメータtypeVES−
F−III を使用した。測定条件は、初期荷重9.8N、
周波数10Hz、開始温度0℃、終了温度160℃であ
る。20及び140℃における貯蔵弾性率の測定結果を
表1−1及び表1−2に示す。
【0016】[実施例2] ジエチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母の調製 ジメチルジクロロシラン4ミリリットルをジエチルジク
ロロシラン8ミリリットルに代えた他は、実施例1と同
様にして、ジエチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母
24gを調製した。 複合樹脂の製造 ジメチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母をジエチル
ジクロロシラン処理弗素四珪素雲母に代えた他は、実施
例1と同様にして、プレスシートを作製した。作製シー
トを目視で観察したところ、弗素四珪素雲母による濁り
がシート内には見られなかった。次に、実施例1と同様
にして、シートの固体粘弾性の測定を行なった。20及
び140℃における貯蔵弾性率の測定結果を表1−1及
び表1−2に示す。
【0017】[実施例3] ジエチルジクロロシラン処理モンモリロナイトの調製 弗素四珪素雲母20gをNa−モンモリロナイト(クニ
ミネ工業社製、製品名クニピアF、層電荷;0.3)2
0g、ジメチルジクロロシラン4ミリリットルをジエチ
ルジクロロシラン8ミリリットルに代えた他は、実施例
1と同様にして、ジエチルジクロロシラン処理モンモリ
ロナイト23gを調製した。 複合樹脂の製造 ジメチルジクロロシラン処理モンモリロナイトをジエチ
ルジクロロシラン処理モンモリロナイトに代えた他は、
実施例1と同様にして、プレスシートを作製した。作製
シートを目視で観察したところ、モンモリロナイトによ
る濁りがシート内に極僅かながら観察された。次に、実
施例1と同様にして、シートの固体粘弾性の測定を行な
った。20及び140℃における貯蔵弾性率の測定結果
を表1−1及び表1−2に示す。
【0018】[実施例4] ビニルトリクロロシラン処理弗素四珪素雲母の調製 ジメチルジクロロシラン4ミリリットルをビニルトリク
ロロシラン4ミリリットルに代えた他は、実施例1と同
様にして、ビニルトリクロロシラン処理弗素四珪素雲母
22gを調製した。 複合樹脂の製造 ジメチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母をビニルト
リクロロシラン処理弗素四珪素雲母に代えた他は、実施
例1と同様にして、プレスシートを作製した。作製シー
トを目視で観察したところ、弗素四珪素雲母による濁り
がシート内に極僅かながら観察された。次に、実施例1
と同様にして、シートの固体粘弾性の測定を行なった。
20及び140℃における貯蔵弾性率の測定結果を表1
−1及び表1−2に示す。
【0019】[実施例5] γ−(アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン処理弗素四珪素雲母の調製 ジメチルジクロロシラン4ミリリットルをγ−(アミノ
エチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン[NH
2CH2CH2NHCH2CH2CH2(CH3)Si(OC
32]4ミリリットル及び濃塩酸4ミリリットルに代
えた他は、実施例1と同様にして、γ−(アミノエチ
ル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン処理弗素四
珪素雲母21gを調製した。 複合樹脂の製造 ジメチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母をγ−(ア
ミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン処
理弗素四珪素雲母に代えた他は、実施例1と同様にし
て、プレスシートを作製した。作製シートを目視で観察
したところ、弗素四珪素雲母による濁りがシート内に極
僅かながら観察された。次に、実施例1と同様にして、
シートの固体粘弾性の測定を行なった。20及び140
℃における貯蔵弾性率の測定結果を表1−1及び表1−
2に示す。
【0020】[実施例6] シクロヘキシルメチルジクロロシラン処理弗素四珪素
雲母の調製 ジメチルジクロロシラン4ミリリットルをシクロヘキシ
ルメチルジクロロシラン[C65(CH3)SiCl2
4ミリリットルに代えた他は、実施例1と同様にして、
シクロヘキシルメチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲
母23gを調製した。 複合樹脂の製造 ジメチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母をシクロヘ
キシルメチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母に代え
た他は、実施例1と同様にして、プレスシートを作製し
た。作製シートを目視で観察したところ、弗素四珪素雲
母による濁りがシート内に極僅かながら観察された。次
に、実施例1と同様にして、シートの固体粘弾性の測定
を行なった。20及び140℃における貯蔵弾性率の測
定結果を表1−1及び表1−2に示す。
【0021】[比較例1] ジメチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母の調製 実施例1において、ジメチルジクロロシランによる処理
後、炭酸ソーダによる処理を行わないで、即ち、酸性条
件下で、スラリーをろ過した。ろ過に要した時間は6分
であった。得られたろ過物を室温で16時間真空乾燥
し、ジメチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母21g
を調製した。 複合樹脂の製造 上記ジメチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母を使用
した他は、実施例1と同様にして、プレスシートを作製
した。作製シートを目視で観察したところ、弗素四珪素
雲母による濁りがシート内に多数観察された。次に、実
施例1と同様にして、シートの固体粘弾性の測定を行な
った。20及び140℃における貯蔵弾性率の測定結果
を表1−1及び表1−2に示す。高温度領域の貯蔵弾性
率が著しく低下していることが分かる。
【0022】[比較例2] ジエチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母の調製 実施例2において、ジエチルジクロロシランによる処理
後、炭酸ソーダによる処理を行わないで、即ち、酸性条
件下で、スラリーをろ過した。ろ過に要した時間は7分
であった。得られたろ過物を室温で16時間真空乾燥
し、ジエチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母24g
を調製した。 複合樹脂の製造 上記ジエチルジクロロシラン処理弗素四珪素雲母を使用
した他は、実施例2と同様にして、プレスシートを作製
した。作製シートを目視で観察したところ、弗素四珪素
雲母による濁りがシート内に多数観察された。次に、実
施例2と同様にして、シートの固体粘弾性の測定を行な
った。20及び140℃における貯蔵弾性率の測定結果
を表1−1及び表1−2に示す。低温及び高温度領域の
貯蔵弾性率が著しく低下していることが分かる。
【0023】[参考例1]実施例及び比較例で使用した
ポリプロピレンは、特開平11−269218号公報の
実施例1記載(Ti−Mg触媒)の方法によって製造し
たホモ重合体で、立体規則性(mmmm)が98%、固
有粘度[η]が3.5の樹脂である。
【0024】[参考例2]参考例1のポリプロピレン2
0gに層状化合物を配合せず、このまま、実施例1と同
様にして、プレスシートを作製した。次に、実施例1と
同様にして、シートの固体粘弾性の測定を行なった。2
0及び140℃における貯蔵弾性率の測定結果を表1−
1及び表1−2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、層状化合物、有機シラ
ン化合物及びプロトン性溶媒の処理物に、アルカリ金属
化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を処理して得
られたシラン処理層状化合物と、ポリオレフィンを配合
すると、透明で軽量且つ高剛性のポリオレフィン系複合
樹脂を製造することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 (72)発明者 伊藤 和彦 千葉県市原市姉崎海岸1番地1 (72)発明者 安彦 聡也 千葉県市原市姉崎海岸1番地1 Fターム(参考) 4F070 AA12 AB03 AC22 AD06 AE01 FA03 FB04 FC03 4J002 BB031 BB121 BC031 CF001 CG001 CH001 CL001 CN011 DJ006 DJ056 FB076 FB086 FB096 FD016

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 層状化合物、有機シラン化合物及びプロ
    トン性溶媒の処理物に、アルカリ金属化合物及び/又は
    アルカリ土類金属化合物を処理して得られたシラン処理
    層状化合物と、ポリオレフィンからなるポリオレフィン
    系複合樹脂。
  2. 【請求項2】 シラン処理層状化合物が0.2〜80質
    量%及びポリオレフィン20〜99.8質量%からなる
    請求項1記載のポリオレフィン系複合樹脂。
  3. 【請求項3】 層状化合物が、層電荷0.1〜0.7を
    有する2:1型層状化合物である請求項1又は請求項2
    記載のポリオレフィン系複合樹脂。
  4. 【請求項4】 有機シラン化合物が、一般式(1) R1 4-nSiXn (1) (式中、R1は、ヘテロ原子を含まないアルキル基又は
    アルケニル基を示し、同一でも異なっていてもよい。X
    はケイ素と直接結合する元素がハロゲン、窒素又は酸素
    である基を示し、Xが複数ある場合、Xは同一でも異な
    っていてもよい。nは1〜3の整数である。)で表され
    る有機シラン化合物である請求項1〜3のいずれかに記
    載のポリオレフィン系複合樹脂。
  5. 【請求項5】 有機シラン化合物が、一般式(2) R2 2SiX2 (2) (式中、R2は、アルキル基又はアルケニル基を示し、
    同一でも異なっていてもよく、炭素数の総数が2〜4で
    ある。Xはケイ素と直接結合する元素がハロゲン、窒素
    又は酸素である基を示し、同一でも異なっていてもよ
    い。)で表される有機シラン化合物である請求項1〜3
    のいずれかに記載のポリオレフィン系複合樹脂。
  6. 【請求項6】 プロトン性溶媒が、水、カルボン酸水溶
    液及びアルコール水溶液から選ばれる1種以上の溶媒で
    ある請求項1〜5のいずれかに記載のポリオレフィン系
    複合樹脂。
  7. 【請求項7】 アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金
    属化合物が、水酸化物、炭酸化物、炭酸水素化物、脂肪
    酸塩から選ばれる1種以上の化合物である請求項1〜6
    のいずれかに記載のポリオレフィン系複合樹脂。
  8. 【請求項8】 アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ
    土類金属化合物が、層状化合物の層電荷から算出された
    イオン交換容量の60〜1000%の含有量である請求
    項1〜7のいずれかに記載のポリオレフィン系複合樹
    脂。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載のポリオ
    レフィン系複合樹脂と熱可塑性樹脂を配合してなる複合
    樹脂組成物であって、層状化合物を0.1〜30質量%
    含有する複合樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリ
    プロピレン及びポリスチレンから選ばれる1種以上の樹
    脂である請求項9記載の複合樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 層状化合物、有機シラン化合物及びプ
    ロトン性溶媒の処理物に、アルカリ金属化合物及び/又
    はアルカリ土類金属化合物を処理して得られたシラン処
    理層状化合物と、ポリオレフィンを熱時混練することを
    特徴とするポリオレフィン系複合樹脂の製造法。
  12. 【請求項12】 層状化合物1質量部をプロトン性溶媒
    20〜1000質量部に分散後、有機シラン化合物で処
    理する請求項11記載のポリオレフィン系複合樹脂の製
    造法。
  13. 【請求項13】 層状化合物と有機シラン化合物を処理
    後、アルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化
    合物で処理する請求項11又は請求項12記載のポリオ
    レフィン系複合樹脂の製造法。
  14. 【請求項14】 アルカリ金属化合物及び/又はアルカ
    リ土類金属化合物の添加により、層状化合物、有機シラ
    ン化合物、プロトン性溶媒及び、アルカリ金属化合物及
    び/又はアルカリ土類金属化合物からなるスラリーのP
    Hを8以上とする請求項11〜13のいずれかに記載の
    ポリオレフィン系複合樹脂の製造法。
  15. 【請求項15】 層状化合物が、層電荷0.1〜0.7
    を有する2:1型層状化合物である請求項11〜14の
    いずれかに記載のポリオレフィン系複合樹脂の製造法。
  16. 【請求項16】 有機シラン化合物が、一般式(1) R1 4-nSiXn (1) (式中、R1 は、ヘテロ原子を含まないアルキル基又は
    アルケニル基を示し、同一でも異なっていてもよい。X
    はケイ素と直接結合する元素がハロゲン、窒素又は酸素
    である基を示し、Xが複数ある場合、Xは同一でも異な
    っていてもよい。nは1〜3の整数である。)で表され
    る有機シラン化合物である請求項11〜15のいずれか
    に記載のポリオレフィン系複合樹脂の製造法。
  17. 【請求項17】 プロトン性溶媒が、水、カルボン酸水
    溶液及びアルコール水溶液から選ばれる1種以上の溶媒
    である請求項11〜16のいずれかに記載のポリオレフ
    ィン系複合樹脂の製造法。
  18. 【請求項18】 アルカリ金属化合物及びアルカリ土類
    金属化合物が、水酸化物、炭酸化物、炭酸水素化物、脂
    肪酸塩から選ばれる1種以上の化合物である請求項11
    〜17のいずれかに記載のポリオレフィン系複合樹脂の
    製造法。
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