JP2002347542A - 車両用バンパー - Google Patents
車両用バンパーInfo
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Landscapes
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 車両用バンパー1において、エネルギー
吸収部材3と補強部材4を内部に互いに平行な軸を持つ
直線的な筒状中空部群6、6、6、・・・が設けられた
弾性体5により構成する。その場合、筒状中空部6の軸
方向をエネルギー吸収部材3と補強部材4とで互いに直
交するように配置する。筒状中空部6の断面形状は円
形、楕円形、若しくは多角形を単一にあるいは組み合わ
せた形状とする。特に断面略正6角形のハニカム状構造
体が好適である。 【効果】 本発明によれば、従来に比べてより優れた衝
撃緩和性能を有する車両用バンパーの提供が可能となっ
た。また、低コストの車両用バンパーを製造することが
でき、バンパーに衝撃を受けても形状が元に復元される
ので、再使用可能な車両用バンパーを提供できる。
吸収部材3と補強部材4を内部に互いに平行な軸を持つ
直線的な筒状中空部群6、6、6、・・・が設けられた
弾性体5により構成する。その場合、筒状中空部6の軸
方向をエネルギー吸収部材3と補強部材4とで互いに直
交するように配置する。筒状中空部6の断面形状は円
形、楕円形、若しくは多角形を単一にあるいは組み合わ
せた形状とする。特に断面略正6角形のハニカム状構造
体が好適である。 【効果】 本発明によれば、従来に比べてより優れた衝
撃緩和性能を有する車両用バンパーの提供が可能となっ
た。また、低コストの車両用バンパーを製造することが
でき、バンパーに衝撃を受けても形状が元に復元される
ので、再使用可能な車両用バンパーを提供できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衝突時に車両に対
する衝撃を緩和するための車両用バンパーに関する。
する衝撃を緩和するための車両用バンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両においては、事故等によ
る衝突時に車両や同乗者を保護するためにさまざまな安
全施策が講じられているが、特に軽衝突時の安全施策と
して一般的にバンパーが設けられている。
る衝突時に車両や同乗者を保護するためにさまざまな安
全施策が講じられているが、特に軽衝突時の安全施策と
して一般的にバンパーが設けられている。
【0003】図6は自動車の側面図と従来の車両用バン
パーの構造を模式的に表したものである。図6(a)に
おいて、車両用バンパー1は通常自動車の前面および後
面に取り付けられている。この車両用バンパー1の構造
は図6(b)に示すように、通常バンパーフェース2と
エネルギー吸収部材63および補強部材64とからなっ
ており、バンパーフェース2が車両の前方若しくは後方
に向くように配置して使用され、補強部材64が図示し
ない車両のボディーに取り付けられるようになってい
る。
パーの構造を模式的に表したものである。図6(a)に
おいて、車両用バンパー1は通常自動車の前面および後
面に取り付けられている。この車両用バンパー1の構造
は図6(b)に示すように、通常バンパーフェース2と
エネルギー吸収部材63および補強部材64とからなっ
ており、バンパーフェース2が車両の前方若しくは後方
に向くように配置して使用され、補強部材64が図示し
ない車両のボディーに取り付けられるようになってい
る。
【0004】そして、例えば特開2000−19840
1号公報に記載されているように、一般的にエネルギー
吸収部材は発泡スチロール等が用いられており、補強部
材は鋼板が用いられている。また補強部材には硬質樹脂
が用いられる場合もある。
1号公報に記載されているように、一般的にエネルギー
吸収部材は発泡スチロール等が用いられており、補強部
材は鋼板が用いられている。また補強部材には硬質樹脂
が用いられる場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の技術には、次のような解決すべき課題があっ
た。即ち、上記したような車両用バンパーのエネルギー
吸収部材や補強部材はそれぞれ異なる種類の材料で個別
に成型され、バンパー組立時に接合されていた。
な従来の技術には、次のような解決すべき課題があっ
た。即ち、上記したような車両用バンパーのエネルギー
吸収部材や補強部材はそれぞれ異なる種類の材料で個別
に成型され、バンパー組立時に接合されていた。
【0006】このように車両用バンパーの構成部材が複
数ある場合、それぞれ個別に成型され、バンパー組立時
に接合されると、工程が煩雑になり、製造に時間が掛か
り、コスト高の要因になっていた。
数ある場合、それぞれ個別に成型され、バンパー組立時
に接合されると、工程が煩雑になり、製造に時間が掛か
り、コスト高の要因になっていた。
【0007】また、事故等が起き、車両に衝撃が加わっ
た場合、バンパーが変形し、エネルギーを吸収すること
により車両本体への直接の衝撃を軽減するようになって
いるが、このような場合、車両用バンパーの各構成部材
には破断や圧壊、塑性変形等が生じ、再び使用すること
は不可能であった。
た場合、バンパーが変形し、エネルギーを吸収すること
により車両本体への直接の衝撃を軽減するようになって
いるが、このような場合、車両用バンパーの各構成部材
には破断や圧壊、塑性変形等が生じ、再び使用すること
は不可能であった。
【0008】本発明は車両用バンパーのエネルギー吸収
部材と補強部材とを同一の材料で構成し、工程の削減や
コストの低減を図るとともに、さらにこれらの部材を弾
性体で構成することにより一度衝撃が加わったとしても
再使用を可能にする車両用バンパーを提供するものであ
る。
部材と補強部材とを同一の材料で構成し、工程の削減や
コストの低減を図るとともに、さらにこれらの部材を弾
性体で構成することにより一度衝撃が加わったとしても
再使用を可能にする車両用バンパーを提供するものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の点を解決
するため次の構成を採用する。 〈構成1〉バンパーフェースとエネルギー吸収部材およ
び補強部材とからなる車両用バンパーにおいて、上記エ
ネルギー吸収部材および補強部材を、内部に互いに平行
な軸を持つ直線的な筒状中空部群が設けられた弾性体に
より構成することを特徴とする車両用バンパー。
するため次の構成を採用する。 〈構成1〉バンパーフェースとエネルギー吸収部材およ
び補強部材とからなる車両用バンパーにおいて、上記エ
ネルギー吸収部材および補強部材を、内部に互いに平行
な軸を持つ直線的な筒状中空部群が設けられた弾性体に
より構成することを特徴とする車両用バンパー。
【0010】〈構成2〉上記内部に互いに平行な軸を持
つ直線的な筒状中空部群が設けられた弾性体は発泡体か
らなることを特徴とする構成1に記載の車両用バンパ
ー。
つ直線的な筒状中空部群が設けられた弾性体は発泡体か
らなることを特徴とする構成1に記載の車両用バンパ
ー。
【0011】〈構成3〉上記エネルギー吸収部材および
補強部材は上記筒状中空部群の軸方向が互いに異なるよ
うに混在して配置されていることを特徴とする構成1ま
たは構成2に記載の車両用バンパー。
補強部材は上記筒状中空部群の軸方向が互いに異なるよ
うに混在して配置されていることを特徴とする構成1ま
たは構成2に記載の車両用バンパー。
【0012】〈構成4〉上記エネルギー吸収部材および
補強部材は上記筒状中空部群の軸方向が互いに直交する
ように配置されていることを特徴とする構成3に記載の
車両用バンパー。
補強部材は上記筒状中空部群の軸方向が互いに直交する
ように配置されていることを特徴とする構成3に記載の
車両用バンパー。
【0013】〈構成5〉上記筒状中空部群の断面形状は
円形、楕円形、多角形のいずれか若しくはそれらの組み
合わせからなることを特徴とする構成1に記載の車両用
バンパー。
円形、楕円形、多角形のいずれか若しくはそれらの組み
合わせからなることを特徴とする構成1に記載の車両用
バンパー。
【0014】〈構成6〉上記筒状中空部群は断面が略正
6角形のハニカム状構造体であることを特徴とする構成
5に記載の車両用バンパー。
6角形のハニカム状構造体であることを特徴とする構成
5に記載の車両用バンパー。
【0015】〈構成7〉上記筒状中空部群のそれぞれの
断面積は一定であることを特徴とする構成1から構成6
までのいずれかの構成に記載の車両用バンパー。
断面積は一定であることを特徴とする構成1から構成6
までのいずれかの構成に記載の車両用バンパー。
【0016】〈構成8〉上記筒状中空部群のそれぞれの
断面積は異なるものの組み合わせであることを特徴とす
る構成1から構成6までのいずれかの構成に記載の車両
用バンパー。
断面積は異なるものの組み合わせであることを特徴とす
る構成1から構成6までのいずれかの構成に記載の車両
用バンパー。
【0017】〈構成9〉上記筒状中空部群は両端が開放
されていることを特徴とする構成1から構成8のまでの
いずれかの構成に記載の車両用バンパー。
されていることを特徴とする構成1から構成8のまでの
いずれかの構成に記載の車両用バンパー。
【0018】〈構成10〉上記筒状中空部群は少なくと
も片端が閉鎖されていることを特徴とする構成1から構
成8までのいずれかの構成に記載の車両用バンパー。
も片端が閉鎖されていることを特徴とする構成1から構
成8までのいずれかの構成に記載の車両用バンパー。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体例を用いて説明する。なお、本図以降の各図にお
いて同一個所は同一番号で表すこととする。
て具体例を用いて説明する。なお、本図以降の各図にお
いて同一個所は同一番号で表すこととする。
【0020】図1は本発明の車両用バンパーの一実施例
を模式的に示した断面図である。図1において、車両用
バンパー1はバンパーフェース2、エネルギー吸収部材
3および補強部材4とからなっている。ここでエネルギ
ー吸収部材3および補強部材4は弾性体5からなってお
り、この弾性体5は内部に互いに平行な軸を持つ直線的
な筒状中空部群6、6、6、・・・が設けられている。
そして、エネルギー吸収部材3と補強部材4とを組み合
わせる場合、筒状中空部群6、6、6、・・・の軸の方
向が互いに異なる弾性体を混在させて配置するとよい。
そして本実施例に示すように、それぞれの弾性体におけ
る筒状中空部群の軸方向が互いに直交するように配置す
ることが最も好適である。
を模式的に示した断面図である。図1において、車両用
バンパー1はバンパーフェース2、エネルギー吸収部材
3および補強部材4とからなっている。ここでエネルギ
ー吸収部材3および補強部材4は弾性体5からなってお
り、この弾性体5は内部に互いに平行な軸を持つ直線的
な筒状中空部群6、6、6、・・・が設けられている。
そして、エネルギー吸収部材3と補強部材4とを組み合
わせる場合、筒状中空部群6、6、6、・・・の軸の方
向が互いに異なる弾性体を混在させて配置するとよい。
そして本実施例に示すように、それぞれの弾性体におけ
る筒状中空部群の軸方向が互いに直交するように配置す
ることが最も好適である。
【0021】図2はエネルギー吸収部材および補強部材
を構成する内部に互いに平行な軸を持つ直線的な筒状中
空部群6、6、6、・・・が設けられた弾性体5の構造
例を示した図で、図2(a)はその斜視図である。図2
(a)において、例えば弾性体5は天然ゴム(NR)、
スチレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム
(CR)のようなゴム材料あるいはシリコーンゴムのよ
うな粘弾性を有するゴム材料等の高分子材料が好適であ
る。
を構成する内部に互いに平行な軸を持つ直線的な筒状中
空部群6、6、6、・・・が設けられた弾性体5の構造
例を示した図で、図2(a)はその斜視図である。図2
(a)において、例えば弾性体5は天然ゴム(NR)、
スチレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム
(CR)のようなゴム材料あるいはシリコーンゴムのよ
うな粘弾性を有するゴム材料等の高分子材料が好適であ
る。
【0022】前記した弾性体は、充実体構造でもよい
が、内部に微少な発泡体を多数含んだ構造でもよい。発
泡体構造にすると重量が軽くなり、衝撃緩和性能も向上
する。
が、内部に微少な発泡体を多数含んだ構造でもよい。発
泡体構造にすると重量が軽くなり、衝撃緩和性能も向上
する。
【0023】本実施例においては、筒状中空部群6、
6、6、・・・は断面形状が略正6角形で、中空部はZ
方向に直線的に筒状に複数配置されたいわゆるハニカム
状構造体となっている。ここで、ハニカム状構造体の剛
性は図2(a)に示すX方向、Y方向に比較してZ方向
で大きくなるという特性を有している。そして、図2
(b)に示すように、それぞれの方向の剛性はセル径
d、セル間の厚さtによって調節することができる。従
って、単一組成の材料でも異方性の大きい構造体を得る
ことができる。
6、6、・・・は断面形状が略正6角形で、中空部はZ
方向に直線的に筒状に複数配置されたいわゆるハニカム
状構造体となっている。ここで、ハニカム状構造体の剛
性は図2(a)に示すX方向、Y方向に比較してZ方向
で大きくなるという特性を有している。そして、図2
(b)に示すように、それぞれの方向の剛性はセル径
d、セル間の厚さtによって調節することができる。従
って、単一組成の材料でも異方性の大きい構造体を得る
ことができる。
【0024】図3は本実施例のハニカム状構造体を圧縮
試験機に取付け、あるところまで徐々に荷重を負荷し、
次いでその荷重を除去した時の変位量を各方向毎に調べ
たものである。荷重の負荷および除去の際の速度は毎分
10mmである。
試験機に取付け、あるところまで徐々に荷重を負荷し、
次いでその荷重を除去した時の変位量を各方向毎に調べ
たものである。荷重の負荷および除去の際の速度は毎分
10mmである。
【0025】図3からは特にZ方向とX、Y方向の圧縮
性能に大きな違いが見られ、この特性が単一材料であり
ながら様々な方向から力が加わったとしても効果的に衝
撃を緩和することができる。なお、比較例として中空部
を設けていないゴム材料による変位量を波線で示した
が、同一荷重に対して本実施例のハニカム状構造体に比
べて変位量が少なく、また方向性もないため、本実施例
の方が極めて優れていることがわかる。
性能に大きな違いが見られ、この特性が単一材料であり
ながら様々な方向から力が加わったとしても効果的に衝
撃を緩和することができる。なお、比較例として中空部
を設けていないゴム材料による変位量を波線で示した
が、同一荷重に対して本実施例のハニカム状構造体に比
べて変位量が少なく、また方向性もないため、本実施例
の方が極めて優れていることがわかる。
【0026】従って、図1のようにエネルギー吸収部材
と補強部材とを筒状中空部群の軸方向を互いに直行する
ように組み合わせて配置する場合、エネルギー吸収部材
としてのハニカム状構造体を衝突方向(矢印方向)に対
してXまたはY方向、即ち筒状中空部群の軸方向が直交
するような方向に配置し、補強部材としてのハニカム状
構造体を衝突方向に対してZ方向、即ち筒状中空部群の
軸方向が平行になるような方向に配置して組み合わせる
と、衝突時の衝撃に対してエネルギー吸収と補強とのそ
れぞれ個別の部材を同一の材料で構成することができ、
工程数やコストの低減を行うことができる。
と補強部材とを筒状中空部群の軸方向を互いに直行する
ように組み合わせて配置する場合、エネルギー吸収部材
としてのハニカム状構造体を衝突方向(矢印方向)に対
してXまたはY方向、即ち筒状中空部群の軸方向が直交
するような方向に配置し、補強部材としてのハニカム状
構造体を衝突方向に対してZ方向、即ち筒状中空部群の
軸方向が平行になるような方向に配置して組み合わせる
と、衝突時の衝撃に対してエネルギー吸収と補強とのそ
れぞれ個別の部材を同一の材料で構成することができ、
工程数やコストの低減を行うことができる。
【0027】また、ハニカム状構造体の材料は前記した
ようにゴム材料に代表される弾性体であるために、例え
一度衝撃が加わり変形しても元の形状に復元される。従
って、バンパーフェースを取り替えるだけで再使用が可
能になり、環境問題にも配慮したバンパーを得ることが
できる。
ようにゴム材料に代表される弾性体であるために、例え
一度衝撃が加わり変形しても元の形状に復元される。従
って、バンパーフェースを取り替えるだけで再使用が可
能になり、環境問題にも配慮したバンパーを得ることが
できる。
【0028】なお、筒状中空部群の断面形状は前記した
ような略正6角形状に限定されるわけではなく、円形、
楕円形、多角形のいずれか若しくはそれらの組み合わせ
を用いても良い。図2に示したハニカム状構造体の断面
略正6角形は前記した多角形の一種である。
ような略正6角形状に限定されるわけではなく、円形、
楕円形、多角形のいずれか若しくはそれらの組み合わせ
を用いても良い。図2に示したハニカム状構造体の断面
略正6角形は前記した多角形の一種である。
【0029】図4は筒状中空部群の断面形状のいくつか
の例を示した図である。図4において、(a)はすべて
円形の例を示したもので、(b)は様々な断面形状を組
み合わせた例を示したものである。また、筒状中空部群
の断面積はそれぞれが一定でもよく、異なる断面積の形
状を組み合わせてもよい。この形状をどのような形にす
るか、どのような形状同士を組み合わせるか、あるいは
断面積をどの程度にするか等は、想定される衝撃の程度
により最も適した形状を選択すればよく、その目的に応
じて適宜定めればよい。
の例を示した図である。図4において、(a)はすべて
円形の例を示したもので、(b)は様々な断面形状を組
み合わせた例を示したものである。また、筒状中空部群
の断面積はそれぞれが一定でもよく、異なる断面積の形
状を組み合わせてもよい。この形状をどのような形にす
るか、どのような形状同士を組み合わせるか、あるいは
断面積をどの程度にするか等は、想定される衝撃の程度
により最も適した形状を選択すればよく、その目的に応
じて適宜定めればよい。
【0030】また、筒状中空部群は両端が開放されてい
てもよく、少なくとも片端が閉鎖されていてもよい。図
5は筒状中空部群の端部の状況を中空部の軸方向と平行
な面で切断して示した縦断面図である。図5において、
(a)は両端が開放されている例であり、(b)は片端
が開放され、もう一方の端が閉鎖されている例である。
そして(c)は両端がともに閉鎖されている例である。
このように筒状中空部群の端部の状況をどのようにする
かも、やはり本発明の目的に相応しい選択をすればよ
い。
てもよく、少なくとも片端が閉鎖されていてもよい。図
5は筒状中空部群の端部の状況を中空部の軸方向と平行
な面で切断して示した縦断面図である。図5において、
(a)は両端が開放されている例であり、(b)は片端
が開放され、もう一方の端が閉鎖されている例である。
そして(c)は両端がともに閉鎖されている例である。
このように筒状中空部群の端部の状況をどのようにする
かも、やはり本発明の目的に相応しい選択をすればよ
い。
【0031】ところで、このような弾性体は、エネルギ
ー吸収部材と補強部材とを別々に成型することもできる
が、用いられる高分子材料のうち、本発明の目的が実現
できるものであれば弾性を有するゴム材料やプラスチッ
クあるいは熱可塑性エラストマー(TPE)樹脂を用い
て一体成型物として製造することも可能である。
ー吸収部材と補強部材とを別々に成型することもできる
が、用いられる高分子材料のうち、本発明の目的が実現
できるものであれば弾性を有するゴム材料やプラスチッ
クあるいは熱可塑性エラストマー(TPE)樹脂を用い
て一体成型物として製造することも可能である。
【0032】
【発明の効果】上記したように本発明の車両用バンパー
によれば、エネルギー吸収部材と補強部材に内部に互い
に平行な軸を持つ直線的な筒状中空部群が設けられた弾
性体を用いたので、各部材の剛性がX、Y、Z方向で異
なるため、前記エネルギー吸収部材と補強部材とを前記
筒状中空部群の軸の方向が互いに異なるように混在させ
て配置して組み合わせることにより、従来に比べてより
優れた衝撃緩和性能を有する車両用バンパーの提供が可
能となった。また、エネルギー吸収部材と補強部材を同
一材料で構成しているので、工程数を低減でき、低コス
トの車両用バンパーを製造することができる。さらに、
エネルギー吸収部材と補強部材に弾性体を用いたので、
バンパーに衝撃を受けても形状が元に復元されるので、
再使用可能な車両用バンパーを提供できる。
によれば、エネルギー吸収部材と補強部材に内部に互い
に平行な軸を持つ直線的な筒状中空部群が設けられた弾
性体を用いたので、各部材の剛性がX、Y、Z方向で異
なるため、前記エネルギー吸収部材と補強部材とを前記
筒状中空部群の軸の方向が互いに異なるように混在させ
て配置して組み合わせることにより、従来に比べてより
優れた衝撃緩和性能を有する車両用バンパーの提供が可
能となった。また、エネルギー吸収部材と補強部材を同
一材料で構成しているので、工程数を低減でき、低コス
トの車両用バンパーを製造することができる。さらに、
エネルギー吸収部材と補強部材に弾性体を用いたので、
バンパーに衝撃を受けても形状が元に復元されるので、
再使用可能な車両用バンパーを提供できる。
【図1】本発明の車両用バンパーの一実施例の断面図で
ある。
ある。
【図2】ハニカム状の筒状中空部群からなる弾性体の構
造例を示した図である。
造例を示した図である。
【図3】ハニカム構造体の変位量の方向性を示した図で
ある。
ある。
【図4】筒状中空部群の断面形状の例を示した平面図で
ある。
ある。
【図5】筒状中空部群の端部の状況を中空部の軸方向と
平行な面で切断して示した縦断面図である。
平行な面で切断して示した縦断面図である。
【図6】自動車の側面図および従来の車両用バンパーの
断面図である。
断面図である。
1 車両用バンパー 2 バンパーフェース 3 エネルギー吸収部材 4 補強部材 5 弾性体 6 筒状中空部
フロントページの続き (72)発明者 石川 和久 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内
Claims (10)
- 【請求項1】 バンパーフェースとエネルギー吸収部材
および補強部材とからなる車両用バンパーにおいて、前
記エネルギー吸収部材および補強部材を、内部に互いに
平行な軸を持つ直線的な筒状中空部群が設けられた弾性
体により構成することを特徴とする車両用バンパー。 - 【請求項2】 前記内部に互いに平行な軸を持つ直線的
な筒状中空部群が設けられた弾性体は発泡体からなるこ
とを特徴とする請求項1に記載の車両用バンパー。 - 【請求項3】 前記エネルギー吸収部材および補強部材
は前記筒状中空部群の軸方向が互いに異なるように混在
して配置されていることを特徴とする請求項1または請
求項2に記載の車両用バンパー。 - 【請求項4】 前記エネルギー吸収部材および補強部材
は前記筒状中空部群の軸方向が互いに直交するように配
置されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用
バンパー。 - 【請求項5】 前記筒状中空部群の断面形状は円形、楕
円形、多角形のいずれか若しくはそれらの組み合わせか
らなることを特徴とする請求項1に記載の車両用バンパ
ー。 - 【請求項6】 前記筒状中空部群は断面が略正6角形の
ハニカム状構造体であることを特徴とする請求項5に記
載の車両用バンパー。 - 【請求項7】 前記筒状中空部群のそれぞれの断面積は
一定であることを特徴とする請求項1から請求項6まで
のいずれかの請求項に記載の車両用バンパー。 - 【請求項8】 前記筒状中空部群のそれぞれの断面積は
異なるものの組み合わせであることを特徴とする請求項
1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の車両用
バンパー。 - 【請求項9】 前記筒状中空部群は両端が開放されてい
ることを特徴とする請求項1から請求項8のまでのいず
れかの請求項に記載の車両用バンパー。 - 【請求項10】 前記筒状中空部群は少なくとも片端が
閉鎖されていることを特徴とする請求項1から請求項8
までのいずれかの請求項に記載の車両用バンパー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001155042A JP2002347542A (ja) | 2001-05-24 | 2001-05-24 | 車両用バンパー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001155042A JP2002347542A (ja) | 2001-05-24 | 2001-05-24 | 車両用バンパー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002347542A true JP2002347542A (ja) | 2002-12-04 |
Family
ID=18999291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001155042A Pending JP2002347542A (ja) | 2001-05-24 | 2001-05-24 | 車両用バンパー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002347542A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008044389A (ja) * | 2006-08-10 | 2008-02-28 | Fuji Heavy Ind Ltd | 車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材 |
JP2008044399A (ja) * | 2006-08-10 | 2008-02-28 | Fuji Heavy Ind Ltd | 車両用衝撃吸収バンパの衝撃吸収材 |
JP2009018794A (ja) * | 2007-07-10 | 2009-01-29 | Dr Ing Hcf Porsche Ag | 自動車の車両前部 |
JP2014051206A (ja) * | 2012-09-07 | 2014-03-20 | Fuji Heavy Ind Ltd | 車両用歩行者保護装置 |
-
2001
- 2001-05-24 JP JP2001155042A patent/JP2002347542A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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