JP2002346578A - 超音波を併用した水質浄化処理装置 - Google Patents

超音波を併用した水質浄化処理装置

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JP2002346578A JP2001197443A JP2001197443A JP2002346578A JP 2002346578 A JP2002346578 A JP 2002346578A JP 2001197443 A JP2001197443 A JP 2001197443A JP 2001197443 A JP2001197443 A JP 2001197443A JP 2002346578 A JP2002346578 A JP 2002346578A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浄化対象水域からの取水中に極々微細な気泡
を発生させると共に酸素成分を溶け込ませ、それらを対
象水域中に連続的に放出すること。 【解決手段】 吸気管1、外郭筒3、内郭筒4、導水板
5、回転する磁石付散水板6、回転軸7、水中モータ8
を含有する。回転式内郭筒4と外郭筒3間では、発生し
た渦流により、空気を水に混合して無数の微小気泡を生
成させると共に該気泡中の酸素成分を該取水中に溶け込
ませることが出来る。磁石付散水板6と導水板5間で
は、ポンピング作用と電磁作用との相乗作用により、上
方から入来する微小気泡を更に分割・極微細化すると共
に、該気泡中の酸素成分を更に該水中に溶け込ませるこ
とが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、有機物等
によって汚濁・汚染され、或は富栄養化して藻類の繁殖
した処理対象水の水質浄化をするための、水質浄化処理
方法及び装置に関する。特に、工業廃水、生活廃水等の
流入により汚濁・汚染された池、堀、運河、湖沼、河
川、湾岸水等々の水質浄化をするための、又、水槽、
川、内海等々を利用した養殖漁場の水質浄化をするため
の、更には水耕栽培等の農業用水の水質浄化をするため
の、水質浄化処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】池、堀、運河、湖沼、河川、湾岸水等々
に係る水質浄化処理技術、水槽、川、内海等々を利用し
た養殖漁場に係る水質浄化処理技術、又は飲料水(例え
ば水道水やミネラルウォーター)に係る水質浄化処理技
術としては、従来から、下記の如き手段方法が知られて
いた。 (1)ミネラル系水処理液による水質浄化処理、(2)
オゾンによる水質浄化処理、(3)活性汚泥による水質
浄化処理、(4)生物濾過による水質浄化処理、(5)
工業薬品を利用した集沈殿による水質浄化処理、
(6)人工紫外線による水質浄化処理、(7)曝気(ば
っき)による水質浄化処理、(8)微生物(例えば光合
成細菌)による水質浄化処理、(9)以上の組合せによ
る水質浄化処理。
【0003】従来の瀑気による水質浄化処理について説
明する。図6は、従来の気液混合装置の一例の断面図で
ある。図6において、1は吸気管、2は吸水口、3は外
郭筒、4は回転式内郭筒、5は導水板、sは羽根付回転
式散水板、vは回転羽根、7は回転軸、8は水中モー
タ、9は支柱である。回転式内郭筒4の直径は、例えば
27mm程度、回転式内郭筒4の外周面と外郭筒3の内
周面との間の間隙(第1の間隙g)の寸法は、例えば
3〜10mmの程度とする。回転式内郭筒4と回転式散
水板sの回転数は、例えば7000回転/分以上とす
る。羽根付回転式散水板sが回転すると、それと導水板
5とが協同して、遠心ポンプと同様な働きをするから、
それらの周縁部寄りが大気圧以上(正圧)となり、反対
に内郭筒4の下端寄りが大気圧以下(負圧)となる。そ
のため、第1の間隙g内も負圧となり、吸気管1から
は空気が流入し、吸水口2からは処理対象水が流入す
る。
【0004】第1の間隙g内に流入した処理対象水
は、回転式内郭筒4の高速回転に引き摺られて高速で回
転しながら、降下する。同時に、激しい渦流が発生す
る。流入し空気は、処理対象水に効率よく混合され、無
数の微小な気泡となる。発生した気泡は、処理対象水と
共に降下して、導水板5と羽根付散水板sとの間の間隙
(第2の間隙g)に流入し、回転羽根vによって、更
に分割され、微小化されて、水平方向に放出され、処理
対象水域に拡散される。処理対象水中域に拡散された気
泡は、種々の有機物を効率的に酸化する。酸化された有
機物は、凝集して水面に浮上する。これを定期的に、捕
集し且除去する事によって、処理対象水に対する持続性
のある浄化処理が達成される。(この種の気液混合装置
は、この出願の発明者が多年各所の水質浄化に用いて来
たところである)。
【0005】従来の加圧浮上式水質浄化処理方法につい
て説明する。図7は、従来の加圧式微細気泡発生装置の
説明図である。図7において、aは吸込口、bは吸込
管、cは定量ポンプ、dは加圧ポンプ、eは加圧タン
ク、fは吐出管、vaは吐出弁である。定量ポンプcに
よって、処理対象水が吸込口aから吸込管bを介して同
ポンプcの二次側に汲み上げられる。同二次側には、8
kg以上の空気が圧入され、次いで加圧ポンプdによっ
て加圧タンクeに送られる。加圧タンクe内に送り込ま
れた加圧空気は、そこにおいて、処理対象水中に溶解さ
れる。空気が溶解された処理対象水は、そのまま、吐出
管fを介して送り出され、吐出弁vaから吐出される。
吐出弁vaの外側の水域では、水圧が略1気圧程度であ
るから、処理対象水中に溶解されていた空気は、一気に
過飽和状態となり、無数の気泡と化すこととなる。この
時、気泡の直径は、大体3ミクロンの程度である。
【0006】処理対象水が過度に汚れている時は、凝集
剤が、定量ポンプ(図示しない)によって、吸込管b中
に注入される。注入された凝集剤と、処理対象水とは、
加圧ポンプdによって十分に混合され、加圧タンクe内
に送り込まれる。加圧タンクe内では、一次凝集反応が
起り、吐出弁vaの外側水域では、二次凝集反応が起
る。それによって、微小浮遊物質が生成される。吐出弁
vaから放出された気泡は、生成した微小浮遊物質を吸
着し、それらを強制浮上させることとなる。凝集剤によ
る水質浄化終了後は、吐出弁vaからの連続吐出気泡に
よって、残留有機物を酸化せしめて、水質維持を計るの
である。更には、好気性バクテリアを投入し、連続吐出
気泡によってその増殖を促進して、より良い水質維持を
計るのである。(超微細気泡を利用した上記水質浄化維
持装置は、株式会社パワー社1997年7月発行「環境
用水浄化実例集(1)」(第1版第2刷)第94〜98
頁に開示されている)
【0007】最後に、汚れの酷(ひど)い湖沼等の水底
のヘドロを取り除くための、気泡とイオンを併用した加
圧浮上分離法について説明する。この方法は、プラスに
帯電する3ミクロンの微細な気泡を、表面がマイナスに
イオン化する有機物に付着させ、同有機物を浮上させる
というものである。具体的には、対象水域のヘドロを水
槽に採取し、次いで加圧装置で気泡を発生させ、その気
泡を水槽の底部に送り込むことによって、採取したヘド
ロを、有機分を含んだヘドロと水、及び砂状の泥に分離
するというものである。この方法によれば、化学的酸素
要求量(COD)を高める原因ともなっている有機物の
4分の1が除去されるということである。但し、分離後
の泥から出るアンモニア性窒素の除去は、別途の方法で
なされなければならない。(千葉県手賀沼から採取した
ヘドロについての千葉工大教授等による1997年6月
以来の3度目の現地実験は、同年9月24日付の読売新
聞紙上に紹介されている)。
【0008】
【従来技術の問題点】(1)前記各従来技術は、人工乃
至自然の池、沼、川、又は海等々の淡水又は塩水、或は
農業用水又は漁業用水等々の膨大な処理対象水を、確実
に浄化することが、甚だ困難であった。 (2)処理対象水に対する処理操作を連続的に実施する
ことが、困難乃至不可能であった。従って、水質浄化作
用を長期間に亙って維持することが、困難乃至不可能で
あった。 (3)中和剤や凝集剤を反復的に使用するときは、処理
対象の生態系を損なう虞があった。 (4)処理対象水の酸性度や生物相等々は千差万別なの
であるが、従来の技術は、その様な処理対象水に対して
一律に適用することが、困難乃至不可能であった。 (5)従来の技術は、製造コストや運転コストが高過ぎ
た。従って、地方自治体、或は農業経営者、養殖漁業経
営者、又はゴルフ場経営者等々の負担が大き過ぎた。
【0009】そこで、この出願の発明者は、前記(1)
〜(5)の問題点を解決するため、先に、磁石を使用し
た水質浄化処理装置の発明を成し、その発明(以下「先
の発明」という。)について特許出願を成した(特願平
9−301386号)。上記先の発明の第1の形態は、
図3を参照して記述すれば、凡そ以下の通りである。
「1又は複数個の吸気管1,…と、外郭筒3と、内郭筒
4と、導水板5と、磁石付散水板6と、回転軸7と、水
中モータ8と、複数個の支柱9,9,…とを含有し、外
郭筒3の頂壁内の中心点には、軸受3bが配設され、同
頂壁内の1若しくは複数個の偏心点、又は同外郭筒3の
上部周壁の1又は複数個の点にはそれぞれ、吸気孔3
p,…が穿設され、同上部周壁の他の1又は複数個の点
にはそれぞれ、吸水口2,…が穿設され、導水板5の中
央部には、比較的大径の空孔が形成され、磁石付散水板
6は、回転板6dと、複数個の永久磁石6m,6m,…
とを含有し、回転板6dの上面には、複数個の埋め溝が
放射状に穿設され、当該各埋め溝には、各永久磁石6
m,6m,…の一方の磁極が各個に埋め込まれ、それら
の各他方の磁極は該各埋め溝から各個に上方に突出せし
められ、外郭筒3の各吸気孔3p,…には、各吸気管
1,…の終端部が機密且つ水密に接続され、導水板5の
内周部は、外郭筒3の下端部に接続され、その外周部
は、複数個の支柱9,9,…によって、水中モータ8の
上方に、支持・固定され、回転軸7の上端部は、軸受3
bによって回転自在に支持されると共に、その下端部
は、水中モータ8の回転軸に連結され、内郭筒4は、外
郭筒3の中心軸線上に、回転軸7によって軸支され、内
郭筒4の外周面と外郭筒3の内周面との間には、各吸気
管1,…から流入した空気を各吸水口2,…から流入し
た処理対象水に混合して無数の微小な気泡を生成させる
と共に当該各気泡中の酸素成分を当該処理対象水中に可
及的に溶解させるための、第1の間隙gが形成され、
磁石付散水板6は、導水板5と平行に、回転軸7によっ
て軸支され、磁石付散水板6の上面と導水板5の下面と
の間には、第1の間隙gから流入した処理対象水中の
全ての気泡を更に分割して極微細化すると共に、当該各
気泡中の酸素成分を処理対象水中に可及的に溶解させる
ための、第2の間隙gが形成されている、水質浄化処
理装置」。
【0010】又、前記先の発明の第2の形態は、図4を
参照して記述すれば、凡そ以下の通りである。「1又は
複数個の吸気管1,…と、外郭筒3と、磁石付内郭筒4
と、導水板5と、磁石付散水板6と、回転軸7と、水中
モータ8と、複数個の支柱9,9,…とを含有し、外郭
筒3の頂壁内の中心点には、軸受3bが配設され、同頂
壁内の1若しくは複数個の偏心点、又は同外郭筒3の上
部周壁の1若しくは複数個の点にはそれぞれ、吸気孔3
p,…が穿設され、同上部周壁の他の1又は複数個の点
にはそれぞれ、吸水口2,…が穿設され、磁石付内郭筒
4の外周面には、縦長形状の多数の埋め溝が形成され、
当該各埋め溝には、水平方向に磁化された多数の永久磁
石4m,4m,…が各個に埋め込まれ、導水板5の中央
部には、比較的大径の空孔が穿設され、磁石付散水板6
は、回転板6dと、複数個の永久磁石6m,6m,…と
を含有し、回転板6dの上面には、複数個の埋め溝が放
射状に穿設され、当該各埋め溝には、各永久磁石6m,
6m,…の一方の磁極が各個に埋め込まれ、それらの各
他方の磁極は当該各埋め溝から各個に上方に突出せしめ
られ、外郭筒3の各吸気孔3p,…には、各吸気管1,
…の終端部が機密且つ水密に接続され、導水板5の内周
部は、外郭筒3の下端部に接続され、導水板5の外周部
は、複数個の支柱9,9,…によって、水中モータ8の
上方に、支持・固定され、回転軸7の上端部は、軸受3
bによって回転自在に支持されると共に、その下端部
は、水中モータ8の回転軸に連結され、内郭筒4は、外
郭筒3の中心軸線上に、回転軸7によって軸支され、内
郭筒4の外周面と外郭筒3の内周面との間には、各吸気
管1,…から流入した空気を各吸水口2,…から流入し
た処理対象水に混合して無数の微細な気泡を生成させる
と共に当該各気泡中の酸素成分を当該処理対象水中に可
及的に溶解させるための、第1の間隙gが形成され、
磁石付散水板6は、導水板5と平行に、回転軸7によっ
て軸支され、磁石付散水板6の上面と導水板5の下面と
の間には、第1の間隙gから流入した処理対象水中の
全ての気泡を更に分割して極微細化すると共に、当該各
気泡中の酸素成分を当該処理対象水中に可及的に溶解さ
せるための、第2の間隙gが形成されている、水質浄
化処理装置」。
【0011】前記(1)〜(5)の問題点は、前記先の
発明によって、一応の解決がなされた訳であるが、この
出願の発明者は、浄化能力の更なる向上発展を目指して
研究開発を進めた結果、前記先の発明にはなお、以下の
問題点が残っていることを、洞察した。 (a)処理対象水域から水質浄化処理装置内に取り込ん
だ処理対象水を、その中に存在する藻類やバクテリアを
生きたままにして、元の処理対象水域中に還流させてい
る。 (b)水質浄化処理装置内における処理対象水の流れ
は、未だ十分には活用し尽されていない。
【0012】
【発明の目的】それ故、この出願の発明の第1の目的
は、人工又は自然の池、沼、川、海、或は農業用水又は
養殖漁業水等々の、多量の処理対象水を、確実に浄化す
ることの出来る、水質浄化処理装置を提供することにあ
る。この出願の発明の第2の目的は、長期間に亙って連
続的に運転することが出来る、水質浄化処理装置を提供
することにある。この出願の発明の第3の目的は、生態
系を損なう虞の全くない、水質浄化処理装置を提供する
ことにある。この出願の発明の第4の目的は、処理対象
水の酸性度や生物相等々が千差万別であっても、一律に
適用することの出来る、水質浄化処理装置を提供するこ
とにある。この出願の発明の第5の目的は、上記第1〜
第4の目的を達成し、而も製造コストや運転コストの大
幅に低廉な、水質浄化処理装置を提供することにある。
この出願の発明の第6の目的は、処理対象水域から水質
浄化処理装置内に取り込んだ処理対象水を、その中に存
在する藻類やバクテリアを殺してから、元の処理対象水
域中に還流させることの出来る、水質浄化処理装置を提
供することにある。この出願の発明の第7の目的は、水
質浄化処理装置内における処理対象水の流れが、十分に
活用し尽されていない。
【0013】
【目的を達成するための手段】前記の問題点を解決し、
前記の目的を達成するために、この出願の発明の超音波
を利用した磁石付水質浄化処理装置の第1の形態は、1
又は複数個の吸気管1,…と、外郭筒3と、内郭筒4
と、導水板5と、磁石付散水板6と、回転軸7と、水中
モータ8と、複数個の支柱9,9,…と、1又は複数個
の超音波照射装置10,…とを含有し、外郭筒3の頂壁
内の中心点には、軸受3bが配設され、同外郭筒3の上
部周壁の1又は複数個の点にはそれぞれ、吸水口2,…
が穿設され、同外郭筒3の頂壁内の1若しくは複数個の
偏心点、又は同外郭筒3の上部周壁の他の1若しくは複
数個の点にはそれぞれ、吸気孔3p,…が穿設され、各
超音波照射装置10,…はそれぞれ、角筒形の中空筐体
10cと、超音波発生装置10vとを含有し、各中空筐
体10c,…の最外端面にはそれぞれ取水口10sが形
成され、各中空筐体10c,…の底壁(若しくは頂壁)
の内面にはそれぞれ超音波発生装置10vが配設され、
各中空筐体10c,…は、外郭筒3の周りに放射状に配
置され、それらの内部空間は、吸水口2と水密に結合さ
れ、上記内部空間を通過する処理対象水は、同水中の藻
類を殺し且つ水分子クラスターを小さくするために、超
音波発生装置10v,…から発生する超音波を照射さ
れ、導水板5の中央部には、比較的大径の空孔が形成さ
れ、磁石付散水板6は、回転板6dと、複数個の永久磁
石6m,6m,…とを含有し、回転板6dの上面には、
複数個の埋め溝が放射状に穿設され、該各埋め溝には、
各永久磁石6m,6m,…の一方の磁極が各個に埋め込
まれ、それらの各他方の磁極は該各埋め溝から各個に上
方に突出せしめられ、外郭筒3の各吸気孔3p,…に
は、各吸気管1,…の終端部が気密且つ水密に接続さ
れ、導水板5の内周部は、外郭筒3の下端部に接続さ
れ、その外周部は、複数個の支柱9,9,…によって、
水中モータ8の上方に、支持・固定され、回転軸7の上
端部は、軸受3bによって回転自在に支持されると共
に、その下端部は、水中モータ8の回転軸に連結され、
内郭筒4は、外郭筒3の中心軸線上に、回転軸7によっ
て軸支され、内郭筒4の外周面と外郭筒3の内周面との
間には、各吸気管1,…から流入した空気を各吸水口
2,…から流入した処理対象水に混合して無数の微小な
気泡を生成させると共に該各気泡中の酸素成分を該処理
対象水中に可及的に溶解させるための、第1の間隙g
が形成され、磁石付散水板6は、導水板5と平行に、回
転軸7によって軸支され、磁石付散水板6の上面と導水
板5の下面との間には、第1の間隙gから流入した上
記処理対象水中の全ての気泡を更に分割して極微細化す
ると共に、該各気泡中の酸素成分を上記処理対象水中に
可及的に溶解させるための、第2の間隙gが形成され
ている、ものである。
【0014】この出願の発明の超音波を利用した磁石付
水質浄化処理装置の第2の形態は、1又は複数個の吸気
管1,…と、外郭筒3と、磁石付内郭筒4と、導水板5
と、磁石付散水板6と、回転軸7と、水中モータ8と、
複数個の支柱9,9,…と、1又は複数個の超音波処理
装置10とを含有し、外郭筒3の頂壁内の中心点には、
軸受3bが配設され、同外郭筒3の上部周壁の1又は複
数個の点にはそれぞれ、吸水口2,…が穿設され、同外
郭筒3の頂壁内の1若しくは複数個の偏心点、又は同外
郭筒3の上部周壁の他の1若しくは複数個の点にはそれ
ぞれ、吸気孔3p,…が穿設され、各超音波照射装置1
0,…はそれぞれ、角筒形の中空筐体10cと、超音波
発生装置10vとを含有し、各中空筐体10c,…の最
外端面にはそれぞれ取水口10sが形成され、各中空筐
体10c,…の底壁(若しくは頂壁)の内面にはそれぞ
れ超音波発生装置10vが配設され、各中空筐体10
c,…は、外郭筒3の周りに放射状に配置され、それら
の内部空間は、吸水口2と水密に結合され、上記内部空
間を通過する処理対象水は、同水中の藻類を殺し且つ水
分子クラスターを小さくするために、超音波発生装置1
0v,…から発生する超音波を照射され、磁石付内郭筒
4の外周面には、縦長形状の多数の埋め溝が形成され、
該各埋め溝には、水平方向に磁化された多数の永久磁石
4m,4m,…が各個に埋め込まれ、導水板5の中央部
には、比較的大径の空孔が穿設され、磁石付散水板6
は、回転板6dと、複数個の永久磁石6m,6m,…と
を含有し、回転板6dの上面には、複数個の埋め溝が放
射状に穿設され、該各埋め溝には、各永久磁石6m,6
m,…の一方の磁極が各個に埋め込まれ、それらの各他
方の磁極は該各埋め溝から各個に上方に突出せしめら
れ、外郭筒3の各吸気孔3p,…には、各吸気管1,…
の終端部が気密且つ水密に接続され、導水板5の内周部
は、外郭筒3の下端部に接続され、導水板5の外周部
は、複数個の支柱9,9,…によって、水中モータ8の
上方に、支持・固定され、回転軸7の上端部は、軸受3
bによって回転自在に支持されると共に、その下端部
は、水中モータ8の回転軸に連結され、磁石付内郭筒4
は、外郭筒3の中心軸線上に、回転軸7によって軸支さ
れ、磁石付内郭筒4の外周面と外郭筒3の内周面との間
には、各吸気管1,…から流入した空気を各吸水口2,
…から流入した処理対象水に混合して無数の微細な気泡
を生成させると共に該各気泡中の酸素成分を該処理対象
水中に可及的に溶解させるための、第1の間隙gが形
成され、磁石付散水板6は、導水板5と平行に、回転軸
7によって軸支され、磁石付散水板6の上面と導水板5
の下面との間には、第1の間隙gから流入した上記処
理対象水中の全ての気泡を更に分割して極微細化すると
共に、該各気泡中の酸素成分を上記処理対象水中に可及
的に溶解させるための、第2の間隙gが形成されてい
る、ものである。
【0015】前記超音波を併用した水質浄化処理装置の
第3の形態は、前記第2の形態において、前記外郭筒3
の内周面にも、縦長形状の多数の埋め溝が形成され、該
各埋め溝には、水平方向に磁化された多数の永久磁石4
m,4m,…が各個に埋め込まれている、ものである。
【0016】前記超音波を併用した水質浄化処理装置の
第4の形態は、前記第1乃至第3の形態の何れかにおい
て、前記導水板5の下面にも、複数個の埋め溝が放射状
に形成され、該各埋め溝には、垂直方向に磁化された複
数個の永久磁石5m,5m,…が各個に埋め込まれてい
る、ものである。
【0017】前記超音波を併用した水質浄化処理装置の
第5の形態は、前記第1乃至第4の形態の何れかにおい
て、オゾン又は活性空気発生装置を含有し、該オゾン又
は活性空気発生装置は、前記吸気管1,…の前段に、直
接若しくは送風管を介して、接続されている、ものであ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】〔第1の実施の形態〕この出願の
発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、こ
の出願の発明の超音波を併用した水質浄化処理装置の第
1の実施の形態の説明図であって、同図(a)は、同第
1の実施の形態の縦断面図、同図(b)は同第1の実施
の形態の磁石付散水板6の平面図である。図2は、同第
1の実施の形態の要部を成す超音波照射装置10の水平
断面図である。図1〜2において、10,10は超音波
照射装置、3は固定式円筒形外郭筒、4は回転式円筒形
若しくは円柱形内郭筒(以下単に「回転式円筒形内郭
筒」という。)、5は導水板、6は円盤形磁石付散水
板、7は回転軸、8は水中モータ、9は4個の支柱であ
る。そして、1は吸気管、2は吸水口である。
【0019】図1(a)及び図2では、外郭筒3の左右
に、各1個の超音波照射装置10,10が装着されてい
る。各超音波照射装置10は、角筒形中空筐体10c
と、超音波発生装置10vとを含有する。中空筐体10
cは、図示の如く、底壁、左側壁、右側壁、頂壁及び最
外壁から成り、最外壁には取水口10sが形成され、頂
壁及び底壁の最内端中央部には、半円弧状の切欠き部が
形成される。当該半円弧の曲率は、外郭筒3の外周面の
曲率と合致せしめられる。中空筐体10cの内端縁(即
ち頂壁及び底壁の半円弧状の切欠き部の内端縁及び非切
欠き部の内端縁並びに左右両側壁の内端縁)には、好ま
しくは、当接若しくは結合のためのフランジ部(無図
示)が設けられる。
【0020】超音波発生装置10vは、中空筐体10c
の底壁の内面若しくは頂壁の内面、又は底壁と頂壁の中
間部位に配設される。超音波発生装置10vは、この実
施の形態では電気ひずみ振動子が使用される。電気ひず
み振動子としては、例えば、単板形振動子、ランジバン
形振動子、又はバイモルフ形振動子が用いられる。中空
筐体10c内の超音波振動は、共振モード又は非共振モ
ードとすることが出来る。共振モードの場合は、超音波
発生装置10vの表面とそれに対向する壁面(反射面)
との間隔(寸法)dは、例えば、超音波波長(周波数2
0kHzで7.4cm)の約2分の1(約3.7cm)
に設計される。間隔dは、一般には、次式によって設計
される。 d=λ(0.5+n)=(c/f)(0.5+n)・・・・・・(1) ここに、λは波長、nは0又は任意の整数、Cは水中音
速(水温20°Cで約1,483m=148,300c
m)、fは周波数(Hz)である。非共振モードの場合
は、超音波発生装置10vと対向壁面との間隔dは、任
意任意の大きさに設計される。電気ひずみ振動子の代り
に、磁気ひずみ振動子を用いることも可能である。(電
子情報通信学会編「電子情報通信ハンドブック 第2分
冊」(第1版第1刷)、昭和63年3月30日株式会社
オーム社発行、第2810〜2811頁の「2.1 磁
気ひずみ変換器」、「2.2 電気ひずみ変換器」、及
び第2815頁の表1の「4 細胞膜の破壊」参照、又
は、伊藤健一著「超音波のはなし」初版第1刷、199
8年4月15日株式会社日刊工業新聞社発行、第32頁
の図3.13、第33〜34頁(特に図3.14)、及
び第66頁参照)。
【0021】二つの中空筐体10c,10cはそれぞ
れ、頂壁及び底壁の半円弧状切欠き部の内端面(のフラ
ンジ部)において、例えばシールを介して、外郭筒3の
外周面と水密に当接し、その余の内端面(即ち、頂壁及
び底壁の非切欠き部の内端面及び左右両側壁の内端面)
(のフランジ部)において、同じくシールを介して、互
いに水密に結合され、全体として一の字形を成す。外郭
筒3の周りに放射状に配置され、それらの内部空間は、
吸水口2と気密且つ水密に結合される。上記内部空間を
通過する処理対象水は、同水中の藻類を殺し且つ水分子
クラスターを小さくするために、超音波発生装置10
v,…から発生する超音波を照射される。
【0021】中空筐体10cの数は、図1〜2では2個
であるが、3個以上とすることも出来る。中空筐体10
cが3個の場合は、その頂壁及び底壁の最内端近傍に1
20度の円弧状切欠き部を形成すると共に、同切欠き部
の両端点を通過し側壁と120度の▲取水孔10sの外
側には、不測のゴミ等の流入防止のために、金網等のゴ
ミ除(よ)けを付設することも出来る。外郭筒3の頂壁
内の1個の偏心点には、図示の如く、1個の吸気孔3p
が穿設される。吸気孔3pには、気密且つ水密に、吸気
管1の下端部が接続される。かかる場合の吸気管1とし
ては、図1(a)の如く、直立・不撓(とう)の管体が
用いられる。しかし、吸気孔3pの穿設位置は、場合に
よっては、外郭筒3の上部周壁に移設することも出来
る。かかる場合の吸気管1としては、長尺の可撓性管体
(ホース)が用いられ、その終端部は、吸気孔3pに気
密且つ水密に接続される。同可撓性管体は、好ましく
は、対象水域の景観が損われないようにするために、同
水域の水面下に敷設され、その始端部は、同水域近傍の
地上に配置されることとなる。吸気管1及び吸気孔3p
の数は、図1では各1個であるが、2個以上にすること
を妨げない。外郭筒3の頂壁内の中心点には、軸受3b
が配設される。
【0020】導水板5は、この実施の形態では、環状板
体のみからなる。当該環状板体は、円板の中央部に比較
的大径の円形空孔が形成されることによって、全体とし
て円環形に構成される。導水板5の内周部は、外郭筒3
の下端部に強固に接続される。磁石付散水板6は、図1
(b)の如く、1個の回転板6dと、3個の永久磁石6
m,6m,6mとを含有する。各個の永久磁石6m,6
m,6mは、垂直方向に磁化される。永久磁石の数は、
場合によっては2個にすることも出来るし、或は4個以
上にすることも出来る。永久磁石を多数(6個以上)使
用した場合は、磁石間隔を平均化するために、一つ置き
の永久磁石については、中心寄りの部分を切除すること
も出来る。なお、ここに用いられた各個の永久磁石6m
は、単一の永久磁石であっても良く、複数個の小形永久
磁石を一列に接続して成るものであっても良い。以下も
同様である。
【0021】回転板6dの上面には、3個の埋め溝が放
射状(或は輻状)に形成される。埋め溝の数は、場合に
よっては2個にすることも出来るし、或は4個以上にす
ることも出来る。3個(一般には複数個)の埋め溝に
は、3個(一般には複数個)の永久磁石6m,6m,6
mの各下部磁極が各個に埋め込まれるが、それらの各上
部磁極は、各埋め溝から上方に突出せしめられる。上端
が上方に突出せしめられた各個の永久磁石6m,6m,
6mは、遠心ポンプにおける回転羽根の役割も果す。
(磁石付散水板6の各永久磁石6dを水平方向に投影す
れば、それらの影の長さは、散水板6の回転に伴って、
伸縮することとなる。図1(a)において、回転軸7よ
りも左方の永久磁石が右方のそれよりも短く見えるの
は、それらの回転位置が、偶々、図1(b)の通りであ
るからである)。支柱9の数は、図1(a)では4個で
あるが、場合によっては2〜3個にすることも出来る
し、或は5個以上にすることも出来る。
【0022】4個(一般には複数個)の支柱9,9,
9,9の各上端部は、例えば溶接加工によって、導水板
5の外周部又はその近傍(以下単に「外周部」とい
う。)に固着される。4個の支柱9,9,9,9の各下
端部は、直接水中モータ8に結合される。それらの支柱
は、外側に湾曲させたり、屈曲させたりすることが出来
る。そのようにすると、磁石付散水板6の直径を、図1
よりも拡大することが出来る。水中モータ8は、場合に
よっては保護用の筐体内に収納され、或は載置台に固定
される。その様な場合は、支柱9,9,9,9の各下端
部は、筐体或は載置台に固定される。別言すれば、筐体
或は載置台を介して、水中モータ8に結合される。かく
して、導水板5、従って又外郭筒3は、水中モータ8の
上方に、堅固に支持・固定されることとなる。
【0023】回転軸7の下端部は、水中モータ8の回転
軸に連結されると共に、その上端部は、軸受3bによっ
て回転自在に支承される。内郭筒4は、外郭筒3の中心
軸線上に、回転軸7によって軸支される。内郭筒4の外
周面と外郭筒3の内周面との間には、第1の間隙g
形成される。第1の間隙gは、吸気管1から吸入した
空気を各吸水口2,2から吸入した処理対象水に混合さ
せて無数の微小な気泡を生成させると共に、該各気泡中
の酸素成分を該処理対象水中に可及的に溶解させるため
のものである。磁石付散水板6は、導水板5と平行関係
を成すように、回転軸7によって軸支される。磁石付散
水板6の上面と導水板5の下面との間には、第2の間隙
が形成される。第2の間隙gは、例えば0.7〜
0.8mm程度とする。この間隙は、第1の間隙g
ら流入した処理対象水中の全ての気泡を更に分割して極
微細化すると共に、該各気泡中の酸素成分を該処理対象
水中に可及的に溶解させるためのものである。
【0024】
【0024】次に、第1の実施の形態の水質浄化処理装
置の使用方法及び全体的動作について説明する。この実
施の形態の水質浄化処理装置は、対象水域景観の損われ
る虞(おそれ)がないようにするため、予め外郭筒3が
同水域中に完全に潜行せしめられる。同装置内の第1の
間隙g乃至第2の間隙gは、第2の間隙gの外周
側から浸入した処理対象水によって、充満されることと
なる。商用電源から水中モータ8に送電するための送電
線は、対象水域景観の損われる虞がないようにするため
に、対象水域中に潜行して敷設される。次いで、商用電
源を投入して、水中モータ8を回転させると、回転軸7
によって動力が伝達され、磁石付散水板6及び内郭筒4
が同時に回転する。水中モータ8の、従って又、磁石付
散水板6及び内郭筒4の回転数は、例えば4000回転
/分の程度、又はそれ以上とする。磁石付散水板6と導
水板5とは、協同して遠心ポンプと同様な役割を果た
す。
【0025】磁石付散水板6が回転すると、第2の間隙
内の処理対象水が水平方向に放出され、内部の水圧
が低下して、大気圧以下(負圧)となる。そのため、第
1の間隙g内も負圧となって、水面が降下するから、
吸気管1からは空気が流入し、吸水口2からは処理対象
水が流入する。第1の間隙g内に流入した処理対象水
は、回転式内郭筒4の高速回転に引き摺られて高速で回
転する。それによって、外郭3内における降下した水面
は激しく波立つと同時に泡立ち、当該水面下では2次流
れとしての無数の小渦が発生する。この時の渦発生機構
は、大体において図7に示したテイラー渦の発生機構と
略同様であろうと考えられる。(テイラー渦について
は、日本機械学会昭和63年5月発行「機械工学便覧
(新版第2刷)」A5−128頁参照)。そのため、流
入し空気は、流入した処理対象水に効率的に混合され、
無数の微小な気泡となる。又、該各微小気泡中の酸素成
分は、酸素不足の当該処理対象水中に効率的に溶け込む
こととなる。
【0026】第1の間隙g内の処理対象水は、微小気
泡の数と溶解酸素の量とを増加させながら降下して、導
水板5と羽根付散水板sとの間の間隙(第2の間隙
)に流入する。第2の間隙gにおいては、羽根付
散水板sのポンピング作用と電磁作用との相乗作用を受
けて、流入した処理対象水中の全ての微小気泡について
分割と再分割とがなされ、サブミクロンオーダの極微細
気泡が生成されると共に、該各微小気泡乃至極微細気泡
中の酸素成分が処理対象水中に更に溶解される。極微細
気泡と溶解酸素を含んだ処理対象水は、羽根付散水板s
のポンピング作によって、水平方向に放出され、処理対
象水域に拡散される。このようにして成る極微細気泡と
溶解酸素とは、処理対象水域内から短時間で浮上して仕
舞うようなことがなく、同水域中に極めて長時間留まっ
ていること、同水域全般に拡散すること、従って、前記
従来の気液混合装置よりも格段に優れていることが、本
発明者及び本発明の実施の形態の製作者によって、既に
実証されている。
【0027】本発明による水質浄化処理装置が、気泡微
細化の程度において、従って又、気泡と溶解酸素の滞水
時間の長さにおいて、前記従来の気液混合装置よりも格
段に優れている事実は、先ず以って、実験的に確認され
たものであり、従って、その理由については、更に研究
中であるけれども、差し当たっては、凡そ以下のことが
考えられる。各個の水分子は、良く知られているよう
に、水素−酸素−水素の結合状態が、直線的でなく、夾
(きょう)角105度の折れ線状であるため、電子の確
率分布が対称でなく、電気双極子を成している。それ
故、それらの水分子は、液相では単体では存在せず、水
素結合により幾つかが寄り集まってクラスターを形成し
ている。(クラスターの大きさや形は、溶存する不純物
の種類や量、それに温度によって、様々に変化する)。
【0028】然るところ、電気双極子を成す水分子は、
磁界(ここでは永久磁石の磁界)との相対運動が与えら
れると、それによってエネルギ(主に分子の回転運動の
エネルギ、それに伸縮運動や並進運動のエネルギ)が与
えられ、エネルギ準位が引き上げられる。即ち、水分子
が活性化せしめられる。その結果、当該水分子のクラス
ターはより小さくなり、従って、気泡中の酸素がクラス
ター間に溶け込み易くなり、又、気泡が分割され易くな
るものと考えられる。更に、導電性流体(ここでは処理
対象水)と磁場とが相対運動をすると、同流体中に電流
が誘起する。同時に、B/2μの等方的な圧力(磁気
圧)と、B/μの磁力線の方向(ここでは垂直方向)
への張力とが発生する(前掲「機械工学便覧(新版第2
刷)」A5−161頁参照)。これらの現象も又、水分
子のクラスターをより小さくし、そして、気泡中の酸素
をクラスター間に溶け込み易くし、又、気泡を分割し易
くすることに寄与するものと考えられる。
【0029】一方、酸素分子は、常磁性である(即ち磁
気双極子を成す)から、磁界との相対運動が与えられる
と、それによって、エネルギ(主に分子の回転運動のエ
ネルギ、それに並進運動のエネルギ)が与えられ、エネ
ルギ準位が引き上げられる。その結果、磁界内の酸素分
子は、活性化せしめられ、気泡表面の酸素分子は、水の
境界面を突破して、その中に溶け込み易くなるものと考
えられる。(酸素分子の常磁性については、例えば岩波
書店発行「理化学辞典」参照)。この出願の発明の第1
の実施の形態による第2の間隙gにおいては、前記ポ
ンピング作用と上記両現象とが同時に進行して、流入し
た無数の微小気泡が更に分割され、極微細化されると共
に、当該微小気泡乃至極微細気泡中の酸素成分が当該気
泡を囲繞する処理対象水中に効率的に溶け込むものと考
えられる。
【0030】処理対象水中に放出された気泡の直径が微
細化すればするほど、(1)全ての気泡が短時間で水面
に浮上して仕舞うようなことがなく、従ってその耐水時
間が限りなく長くなり、(2)気泡全体の表面積、即ち
気泡全体と処理対象水との接触面積が限りなく大きくな
る。かくして、処理対象水中域に拡散された溶存酸素と
極微細気泡は、種々の有機物を効率的に酸化する。酸化
によって生じた微小浮遊物質(SS)は、後続の気泡と
付着し、水面に浮上して凝集し、浮上スカム(かす)と
成る。又、太陽光が存在するときは、浮遊性の藻類(例
えばアオコ等)を死滅・凝集させることが出来る。浮遊
性藻類の死滅・凝集によって生じた微小浮遊物質は、ス
ターはより小さくなり、従って、気泡中の酸素がクラス
ター間に溶け込み易くなり、又、気泡が分割され易くな
るものと考えられる。更に、導電性流体(ここでは処理
対象水)と磁場とが相対運動をすると、同流体中に電流
が誘起する。同時に、B/2μの等方的な圧力(磁気
圧)と、B/μの磁力線の方向(ここでは垂直方向)
への張力とが発生する(前掲「機械工学便覧(新版第2
刷)」A5−161頁参照)。これらの現象も又、水分
子のクラスターをより小さくし、そして、気泡中の酸素
をクラスター間に溶け込み易くし、又、気泡を分割し易
くすることに寄与するものと考えられる。
【0029】一方、酸素分子は、常磁性である(即ち磁
気双極子を成す)から、磁界との相対運動が与えられる
と、それによって、エネルギ(主に分子の回転運動のエ
ネルギ、それに並進運動のエネルギ)が与えられ、エネ
ルギ準位が引き上げられる。その結果、磁界内の酸素分
子は、活性化せしめられ、気泡表面の酸素分子は、水の
境界面を突破して、その中に溶け込み易くなるものと考
えられる。(酸素分子の常磁性については、例えば岩波
書店発行「理化学辞典」参照)。この出願の発明の第1
の実施の形態による第2の間隙gにおいては、前記ポ
ンピング作用と上記両現象とが同時に進行して、流入し
た無数の微小気泡が更に分割され、極微細化されると共
に、当該微小気泡乃至極微細気泡中の酸素成分が当該気
泡を囲繞する処理対象水中に効率的に溶け込むものと考
えられる。
【0030】処理対象水中に放出された気泡の直径が微
細化すればするほど、(1)全ての気泡が短時間で水面
に浮上して仕舞うようなことがなく、従ってその耐水時
間が限りなく長くなり、(2)気泡全体の表面積、即ち
気泡全体と処理対象水との接触面積が限りなく大きくな
る。かくして、処理対象水中域に拡散された溶存酸素と
極微細気泡は、種々の有機物を効率的に酸化する。酸化
によって生じた微小浮遊物質(SS)は、後続の気泡と
付着し、水面に浮上して凝集し、浮上スカム(かす)と
成る。又、太陽光が存在するときは、浮遊性の藻類(例
えばアオコ等)を死滅・凝集させることが出来る。浮遊
性藻類の死滅・凝集によって生じた微小浮遊物質は、気
泡と付着して水面に浮上し、浮上スカム(かす)と成
る。更に、この極微細気泡は、水底のヘドロ(微生物
層)に無数に結合してそれらに浮力を与え、大きな単位
で浮上させることも出来る。(実験中に、径20〜30
センチ位の塊が浮上して、ボコッという怪音の発せられ
たこともあった)。以上の事実についても、本発明者及
び本発明の実施の形態の製作者によって、観測されてい
る。なお、浮上スカムは、適宜の手段方法で以って定期
的に捕集され、且つ廃棄されることによって、対象水域
についての水質浄化処理が、持続性を以って、達成され
るのである。
【0031】〔第2の実施の形態〕この出願の発明の第
2の実施の形態について説明する。図2は、同第2の実
施の形態の断面図である。図2において、1は吸気管、
2,2は吸水口、3は円筒形の外郭筒、4は円筒形若し
くは円柱形の磁石付内郭筒、4m,4m,…はこの実施
の形態において新たに導入された永久磁石、5は導水
板、6は円盤形の磁石付散水板、3mは永久磁石、7は
回転軸、8は水中モータ、9は支柱である。上記の諸部
材は、磁石付内郭筒4を除けば、第1の実施の形態と同
様である。第2の実施の形態にあっては、内郭筒4の外
周面に、縦長形状の多数の埋め溝が形成される。そし
て、それらの埋め溝には、水平方向に磁化された多数の
永久磁石4m,4m,…が各個に埋め込まれる。各永久
磁石4m,4m,…は、図示の如く、内郭筒4の縦方向
(垂直方向)において離散的に配設されても良く、又、
垂直方向全域に亙って連続するように配設されても良
い。磁石付内郭筒4の外周面は、図2では面一状である
が、永久磁石4m,4m,…を、微(かす)かに突出さ
せることも出来る。
【0032】磁石付内郭筒4の外周面と外郭筒3の内周
面との間には、第1の実施の形態と同様に、第1の間隙
が形成される。第1の間隙g内は、負圧(大気圧
以下)となって、水面が降下するから、吸気管1からは
空気が流入し、吸水口2からは処理対象水が流入する。
第1の間隙g内に流入した処理対象水は、第1の実施
の形態と同様磁石付内郭筒4の高速回転に引き摺られて
高速で回転する。それによって、外郭3内における降下
した水面は激しく波立ち、当該水面下では2次流れとし
ての無数の渦が発生する。そのため、流入し空気は、流
入した処理対象水に効率的に混合され、無数の微小な気
泡となる。又、該各微小気泡中の酸素成分は、該処理対
象水中に効率的に溶解される。と、ここ迄は、第1の実
施の形態と同様である。
【0033】然しながら、第2の実施の形態において
は、内郭筒4の外周面にも多数の永久磁石4m,4m,
…が埋め込まれることによって、第1の間隙g内の各
点において水平方向(厳密に言えば半径方向)の磁界が
発生しているから、第1の実施の形態の第2の間隙g
におけると同様な、磁界と水分子との相互作用、誘起電
流と水分子との相互作用、並びに磁界と酸素分子との相
互作用、そしてそれらの相乗効果によって、より微細な
気泡を第1の間隙g内の処理対象水中に生成させ、
又、該気泡中の酸素成分をより多く該処理対象水中に溶
解させることが出来る。第2の実施の形態のその余の事
項は、第1の実施の形態と同様である。
【0034】〔第3の実施の形態〕この出願の発明の第
3の実施の形態について説明する。図3は、同第3の実
施の形態の断面図である。図3において、1は吸気管、
2,2は吸水口、3は円筒形の磁石付外郭筒、3m,3
m,…はこの実施の形態において新たに導入された永久
磁石、4は円筒形の磁石付内郭筒、4m,4m,…は永
久磁石、5は導水板、6は円盤形の磁石付散水板、6d
は回転板、6mは永久磁石、7は回転軸、8は水中モー
タ、9は支柱である。上記の諸部材は、磁石付外郭筒3
を除けば、第2の実施の形態と同様である。
【0035】第3の実施の形態にあっては、内郭筒4の
外周面に加えて、外郭筒3の内周面にも、縦長形状の多
数の埋め溝が形成される。そして、それらの埋め溝に
は、水平方向に磁化された多数の永久磁石3m,3m,
…が各個に埋め込まれる。第3の実施の形態では、磁石
付外郭筒3における多数の永久磁石3m,3m,…の働
きによって、第1の間隙内の磁界が強化され、磁界と水
分子との相互作用、誘起電流と水分子との相互作用、並
びに磁界と酸素分子との相互作用も強化され、それらの
相乗効果によって、より微細な気泡を第1の間隙g
の処理対象水中に生成せしめ、又、該気泡中の酸素成分
をより多く該処理対象水中に溶け込ませることが出来る
のである。第3の実施の形態のその余の事項は、第2の
実施の形態と同様である。
【0036】〔第4の実施の形態〕この出願の発明の第
4の実施の形態について説明する。図4は、同第4の実
施の形態の要部を成す磁石付導水板の底面図である。図
4において、5は磁石付導水板、5dは環状板体、5
m,5m,…は永久磁石である。その余の部材は、前記
第1〜第3の実施の形態と同様である。磁石付導水板5
は、この実施の形態では、環状板体5dと3個(一般に
は複数個)の永久磁石5m,5m,5mとから成る。環
状板体5dは、中央部に比較的大径の円形空孔5cが存
在することによって、全体として円環形を成している。
第4の実施の形態にあっては、環状板体5dの下面(底
面)にも、複数個の埋め溝が放射状に形成される。そし
て、それらの埋め溝には、垂直方向に磁化された3個
(一般には複数個)の永久磁石5m,5m,5mが各個
に埋め込まれる。
【0037】第4の実施の形態では、内郭筒4の外周面
及び外郭筒3の内周面に加えて、導水板5の下面にも、
永久磁石5m,5m,5mを埋め込むことにしたから、
より微細な気泡を処理対象水中に生成させることが出
来、又、該気泡中の酸素成分をより多く該処理対象水中
に溶け込ませることが出来る。かくして、第4の実施の
形態では、磁石付導水板5における3個(一般には複数
個)の永久磁石5m,5m,5mの働きによって、第2
の間隙g内の磁界が強化されたから、磁界と水分子と
の相互作用、誘起電流と水分子との相互作用、並びに磁
界と酸素分子との相互作用も強化され、それらの相乗作
用によって、極々微細な気泡が第2の間隙g内の処理
対象水中に生成せしめられ、又、該気泡中の酸素成分が
より多く該処理対象水中に溶け込まされるのである。第
4の実施の形態のその余の事項は第1乃至第3の実施の
形態と同様である。
【0038】〔第5の実施の形態〕この出願の発明の第
5の実施の形態について説明する。第5の実施の形態に
あっては、オゾン発生装置又は活性空気発生装置が併用
される。オゾン発生装置又は活性空気発生装置は、この
実施の形態では、地上に設置され、長尺且つ可撓性の吸
気管1を介して、外郭筒3の上部周壁に穿設された吸気
孔3pに、気密且つ水密に接続される。同吸気管1は、
処理対象水域景観の損われることがないようにするため
に、運転時には、同水域の水面下に敷設されることとな
る。それらの装置で発生したオゾン乃至活性空気は、可
撓性の吸気管1と吸気孔3pとを介して、外郭筒3の内
部に送り込まれる。しかし、吸気孔3pが外郭筒3の頂
壁内の偏心点に穿設されている場合は、オゾン発生装置
又は活性空気発生装置は、外郭筒3の上方且つ水面上に
適宜の手段で固定される。それらの装置で発生したオゾ
ン乃至活性空気は、直立・不撓の吸気管1を介して、同
じく外郭筒3の内部に送り込まれる。このとき、水質浄
化処理装置本体は、転倒の虞がないように、強固に保持
されていなければならない。第5の実施の形態では、単
なる空気の代りに、オゾン入りの空気又は活性空気を吸
気管1に送り込むことにしたから、それらと微細気泡化
との相乗作用によって、水質浄化作用を更に増進させる
ことが出来る。第5の実施の形態のその余の事項は第1
乃至第4の実施の形態と同様である。
【0039】〔第6の実施の形態〕この出願の発明の第
6の実施の形態について説明する。処理対象水域に雨水
等が流入してその水面が変動すると、吸気口2の水深と
水圧が変動して、処理対象水と空気との最適な混合比が
崩れる。そうすると、発生した気泡の径が予定値よりも
大きくなって、水質浄化に支障を来す。この実施の形態
は、処理対象水域の水面変動に対処するため、水質浄化
処理装置本体を適宜の浮子に結合して水底から浮上さ
せ、水面が変動したときでも、同装置本体の水深位置が
変動しないように、従って又、吸気口2の水深と水圧が
変動しないようにしたものである。この場合は、内郭筒
4を回転させるモータ8を水面上に移動させると共に、
回転軸7の軸受3bを最下方に移動させることが出来
る。これによって処理された浄化水歯、例えば生鮮食品
の殺菌又は保存処理に用いることが出来る第6の実施の
形態のその余の事項は第1乃至第5の実施の形態と同様
である。
【0040】〔第7の実施の形態〕第7の実施の形態の
水質浄化処理方法について説明する。前記水質浄化処理
装置を、水槽の上縁又はその近傍に結合したものであ
る。この場合は、例えば水槽の上縁に1又は複数個の棒
状部材を差し渡して、当該棒状部材に前記水質浄化処理
装置を結合するようにすることが出来る。第7の実施の
形態のその余の事項は第1乃至第6の実施の形態と同様
である。
【0041】〔第8の実施の形態〕第7の実施の形態の
水質浄化処理方法について説明する。処理対象水の汚れ
や酸性化が酷い時は、即時の改善を計るために、初めの
期間のみであるが、中和剤及び/又は凝集剤等の薬剤
を、本装置又は他の装置によって、散水又は散布する。
これによって、有機物が強制浮上せしめられ、pH度が
改善される。薬剤による改善後は、第1〜第6の実施の
形態による方法及び装置によって、
【0035】第3の実施の形態にあっては、内郭筒4の
外周面に加えて、外郭筒3の内周面にも、縦長形状の多
数の埋め溝が形成される。そして、それらの埋め溝に
は、水平方向に磁化された多数の永久磁石3m,3m,
…が各個に埋め込まれる。第3の実施の形態では、磁石
付外郭筒3における多数の永久磁石3m,3m,…の働
きによって、第1の間隙内の磁界が強化され、磁界と水
分子との相互作用、誘起電流と水分子との相互作用、並
びに磁界と酸素分子との相互作用も強化され、それらの
相乗効果によって、より微細な気泡を第1の間隙g
の処理対象水中に生成せしめ、又、該気泡中の酸素成分
をより多く該処理対象水中に溶け込ませることが出来る
のである。第3の実施の形態のその余の事項は、第2の
実施の形態と同様である。
【0036】〔第4の実施の形態〕この出願の発明の第
4の実施の形態について説明する。図4は、同第4の実
施の形態の要部を成す磁石付導水板の底面図である。図
4において、5は磁石付導水板、5dは環状板体、5
m,5m,…は永久磁石である。その余の部材は、前記
第1〜第3の実施の形態と同様である。磁石付導水板5
は、この実施の形態では、環状板体5dと3個(一般に
は複数個)の永久磁石5m,5m,5mとから成る。環
状板体5dは、中央部に比較的大径の円形空孔5cが存
在することによって、全体として円環形を成している。
第4の実施の形態にあっては、環状板体5dの下面(底
面)にも、複数個の埋め溝が放射状に形成される。そし
て、それらの埋め溝には、垂直方向に磁化された3個
(一般には複数個)の永久磁石5m,5m,5mが各個
に埋め込まれる。
【0037】第4の実施の形態では、内郭筒4の外周面
及び外郭筒3の内周面に加えて、導水板5の下面にも、
永久磁石5m,5m,5mを埋め込むことにしたから、
より微細な気泡を処理対象水中に生成させることが出
来、又、該気泡中の酸素成分をより多く該処理対象水中
に溶け込ませることが出来る。かくして、第4の実施の
形態では、磁石付導水板5における3個(一般には複数
個)の永久磁石5m,5m,5mの働きによって、第2
の間隙g内の磁界が強化されたから、磁界と水分子と
の相互作用、誘起電流と水分子との相互作用、並びに磁
界と酸素分子との相互作用も強化され、それらの相乗作
用によって、極々微細な気泡が第2の間隙g内の処理
対象水中に生成せしめられ、又、該気泡中の酸素成分が
より多く該処理対象水中に溶け込まされるのである。第
4の実施の形態のその余の事項は第1乃至第3の実施の
形態と同様である。
【0038】〔第5の実施の形態〕この出願の発明の第
5の実施の形態について説明する。第5の実施の形態に
あっては、オゾン発生装置又は活性空気発生装置が併用
される。オゾン発生装置又は活性空気発生装置は、この
実施の形態では、地上に設置され、長尺且つ可撓性の吸
気管1を介して、外郭筒3の上部周壁に穿設された吸気
孔3pに、気密且つ水密に接続される。同吸気管1は、
処理対象水域景観の損われることがないようにするため
に、運転時には、同水域の水面下に敷設されることとな
る。それらの装置で発生したオゾン乃至活性空気は、可
撓性の吸気管1と吸気孔3pとを介して、外郭筒3の内
部に送り込まれる。しかし、吸気孔3pが外郭筒3の頂
壁内の偏心点に穿設されている場合は、オゾン発生装置
又は活性空気発生装置は、外郭筒3の上方且つ水面上に
適宜の手段で固定される。それらの装置で発生したオゾ
ン乃至活性空気は、直立・不撓の吸気管1を介して、同
じく外郭筒3の内部に送り込まれる。このとき、水質浄
化処理装置本体は、転倒の虞がないように、強固に保持
されていなければならない。第5の実施の形態では、単
なる空気の代りに、オゾン入りの空気又は活性空気を吸
気管1に送り込むことにしたから、それらと微細気泡化
との相乗作用によって、水質浄化作用を更に増進させる
ことが出来る。第5の実施の形態のその余の事項は第1
乃至第4の実施の形態と同様である。
【0039】〔第6の実施の形態〕この出願の発明の第
6の実施の形態について説明する。処理対象水域に雨水
等が流入してその水面が変動すると、吸気口2の水深と
水圧が変動して、処理対象水と空気との最適な混合比が
崩れる。そうすると、発生した気泡の径が予定値よりも
大きくなって、水質浄化に支障を来す。この実施の形態
は、処理対象水域の水面変動に対処するため、水質浄化
処理装置本体を適宜の浮子に結合して水底から浮上さ
せ、水面が変動したときでも、同装置本体の水深位置が
変動しないように、従って又、吸気口2の水深と水圧が
変動しないようにしたものである。第6の実施の形態の
その余の事項は第1乃至第5の実施の形態と同様であ
る。
【0040】〔第7の実施の形態〕第7の実施の形態の
水質浄化処理方法について説明する。処理対象水の汚れ
や酸性化が酷い時は、即時の改善を計るために、初めの
期間のみであるが、中和剤及び/又は凝集剤等の薬剤
を、本装置又は他の装置によって、散水又は散布する。
これによって、有機物が強制浮上せしめられ、pH度が
改善される。薬剤による改善後は、第1〜第6の実施の
形態による方法及び装置によって、水質浄化を続行す
る。水質浄化がある程度進んだ段階で、バクテリア(好
気性バクテリア乃至アンモニア分解バクテリア)を投入
する。以上の相乗効果によって、終(つい)には、処理
対象水を十分に水質浄化することが出来る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月31日(2001.8.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この出願の発明の超音波を併用した磁石付水
質浄化処理装置の第1の実施の形態の説明図である。
【図2】 同第1の実施の形態の要部の水平断面図であ
る。
【図3】 先の出願の発明の水質浄化処理装置の第1の
形態の説明図である。
【図4】 先の出願の発明の水質浄化処理装置の第2の
形態の説明図である。
【図5】 回転する二つの円筒間に発生するテイラー渦
の説明図である。
【図6】 従来の気液混合装置の説明図である。
【図7】 従来の加圧浮上式水質浄化維持装置の説明図
である。
【符号の説明】 1 吸気管 2 吸水口 3 外郭筒(又は磁石付外郭筒) 3b 軸受 3p 吸気孔 4 内郭筒(又は磁石付内郭筒) 4m 永久磁石 5 導水板(又は磁石付導水板) 5c 円形空孔 5d 環状板体 5m 永久磁石 6 磁石付散水板 6d 回転板 6m 永久磁石 7 回転軸 8 水中モータ 9 支柱 10 超音波処理装置 10c 中空筐体 10s 取水口 10v 超音波発生装置 g 第1の間隙 g 第2の間隙 s 回転式散水板 v 回転羽根
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B104 EF11 EF13 4D037 AA05 AA09 AB02 BA26 CA05 CA11 4D050 AA01 AA06 AB06 BB01 BB02 BC09 BC10 4D061 DA06 DA09 DB02 EC01 EC05 FA07 FA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1又は複数個の吸気管(1,…)と、外
    郭筒(3)と、内郭筒(4)と、導水板(5)と、磁石
    付散水板(6)と、回転軸(7)と、水中モータ(8)
    と、複数個の支柱(9,9,…)と、1又は複数個の超
    音波照射装置(10,…)とを含有し、 上記外郭筒(3)の頂壁内の中心点には、軸受(3b)
    が配設され、同外郭筒(3)の上部周壁の1又は複数個
    の点にはそれぞれ、吸水口(2,…)が穿設され、同外
    郭筒(3)の頂壁内の1若しくは複数個の偏心点、又は
    同外郭筒(3)の上部周壁の他の1若しくは複数個の点
    にはそれぞれ、吸気孔(3p,…)が穿設され、 上記各超音波照射装置(10,…)はそれぞれ、角筒形
    の中空筐体(10c)と、超音波発生装置(10v)と
    を含有し、該各中空筐体(10c,…)の最外端面には
    それぞれ取水口(10s)が形成され、該各中空筐体
    (10c,…)の底壁(若しくは頂壁)の内面にはそれ
    ぞれ該超音波発生装置(10v)が配設され、 上記各中空筐体(10c,…)は、上記外郭筒(3)の
    周りに放射状に配置され、それらの内部空間は、上記吸
    水口(2)と水密に結合され、 上記内部空間を通過する処理対象水は、同水中の藻類を
    殺し且つ水分子クラスターを小さくするために、上記超
    音波発生装置(10v,…)から発生する超音波を照射
    され、 上記導水板(5)の中央部には、比較的大径の空孔が形
    成され、 上記磁石付散水板(6)は、回転板(6d)と、複数個
    の永久磁石(6m,6m,…)とを含有し、該回転板
    (6d)の上面には、複数個の埋め溝が放射状に穿設さ
    れ、該各埋め溝には、該各永久磁石(6m,6m,…)
    の一方の磁極が各個に埋め込まれ、それらの各他方の磁
    極は該各埋め溝から各個に上方に突出せしめられ、 上記外郭筒(3)の各吸気孔(3p,…)には、上記各
    吸気管(1,…)の終端部が気密且つ水密に接続され、 上記導水板(5)の内周部は、上記外郭筒(3)の下端
    部に接続され、その外周部は、上記複数個の支柱(9,
    9,…)によって、上記水中モータ(8)の上方に、支
    持・固定され、 上記回転軸(7)の上端部は、上記軸受(3b)によっ
    て回転自在に支持されると共に、その下端部は、水中モ
    ータ(8)の回転軸に連結され、 上記内郭筒(4)は、上記外郭筒(3)の中心軸線上
    に、上記回転軸(7)によって軸支され、 上記内郭筒(4)の外周面と上記外郭筒(3)の内周面
    との間には、上記各吸気管(1,…)から流入した空気
    を上記各吸水口(2,…)から流入した処理対象水に混
    合して無数の微小な気泡を生成させると共に該各気泡中
    の酸素成分を該処理対象水中に可及的に溶解させるため
    の、第1の間隙(g)が形成され、 上記磁石付散水板(6)は、上記導水板(5)と平行
    に、上記回転軸(7)によって軸支され、 上記磁石付散水板(6)の上面と上記導水板(5)の下
    面との間には、上記第1の間隙(g)から流入した上
    記処理対象水中の全ての気泡を更に分割して極微細化す
    ると共に、該各気泡中の酸素成分を上記処理対象水中に
    可及的に溶解させるための、第2の間隙(g)が形成
    されている、 超音波を併用した水質浄化処理装置。
  2. 【請求項2】 1又は複数個の吸気管(1,…)と、外
    郭筒(3)と、磁石付内郭筒(4)と、導水板(5)
    と、磁石付散水板(6)と、回転軸(7)と、水中モー
    タ(8)と、複数個の支柱(9,9,…)と、1又は複
    数個の超音波処理装置(10)とを含有し、 上記外郭筒(3)の頂壁内の中心点には、軸受(3b)
    が配設され、同外郭筒(3)の上部周壁の1又は複数個
    の点にはそれぞれ、吸水口(2,…)が穿設され、同外
    郭筒(3)の頂壁内の1若しくは複数個の偏心点、又は
    同外郭筒(3)の上部周壁の他の1若しくは複数個の点
    にはそれぞれ、吸気孔(3p,…)が穿設され、 上記各超音波照射装置(10,…)はそれぞれ、角筒形
    の中空筐体(10c)と、超音波発生装置(10v)と
    を含有し、該各中空筐体(10c,…)の最外端面には
    それぞれ取水口(10s)が形成され、該各中空筐体
    (10c,…)の底壁(若しくは頂壁)の内面にはそれ
    ぞれ該超音波発生装置(10v)が配設され、 上記各中空筐体(10c,…)は、上記外郭筒(3)の
    周りに放射状に配置され、それらの内部空間は、上記吸
    水口(2)と水密に結合され、 上記内部空間を通過する処理対象水は、同水中の藻類を
    殺し且つ水分子クラスターを小さくするために、上記超
    音波発生装置(10v,…)から発生する超音波を照射
    され、 上記磁石付内郭筒(4)の外周面には、縦長形状の多数
    の埋め溝が形成され、該各埋め溝には、水平方向に磁化
    された多数の永久磁石(4m,4m,…)が各個に埋め
    込まれ、 上記導水板(5)の中央部には、比較的大径の空孔が穿
    設され、 上記磁石付散水板(6)は、回転板(6d)と、複数個
    の永久磁石(6m,6m,…)とを含有し、該回転板
    (6d)の上面には、複数個の埋め溝が放射状に穿設さ
    れ、該各埋め溝には、該各永久磁石(6m,6m,…)
    の一方の磁極が各個に埋め込まれ、それらの各他方の磁
    極は該各埋め溝から各個に上方に突出せしめられ、 上記外郭筒(3)の各吸気孔(3p,…)には、上記各
    吸気管(1,…)の終端部が気密且つ水密に接続され、 上記導水板(5)の内周部は、上記外郭筒(3)の下端
    部に接続され、上記導水板(5)の外周部は、上記複数
    個の支柱(9,9,…)によって、上記水中モータ
    (8)の上方に、支持・固定され、 上記回転軸(7)の上端部は、上記軸受(3b)によっ
    て回転自在に支持されると共に、その下端部は、水中モ
    ータ(8)の回転軸に連結され、 上記内郭筒(4)は、上記外郭筒(3)の中心軸線上
    に、上記回転軸(7)によって軸支され、 上記内郭筒(4)の外周面と上記外郭筒(3)の内周面
    との間には、上記各吸気管(1,…)から流入した空気
    を上記各吸水口(2,…)から流入した処理対象水に混
    合して無数の微細な気泡を生成させると共に該各気泡中
    の酸素成分を該処理対象水中に可及的に溶解させるため
    の、第1の間隙(g)が形成され、 上記磁石付散水板(6)は、上記導水板(5)と平行
    に、上記回転軸(7)によって軸支され、 上記磁石付散水板(6)の上面と上記導水板(5)の下
    面との間には、上記第1の間隙(g)から流入した上
    記処理対象水中の全ての気泡を更に分割して極微細化す
    ると共に、該各気泡中の酸素成分を上記処理対象水中に
    可及的に溶解させるための、第2の間隙(g)が形成
    されている、 超音波を併用した水質浄化処理装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項2記載の超音波を併用した水
    質浄化処理装置であって、しかも、 前記外郭筒(3)の内周面にも、縦長形状の多数の埋め
    溝が形成され、 該各埋め溝には、水平方向に磁化された多数の永久磁石
    (4m,4m,…)が各個に埋め込まれている、 超音波を併用した水質浄化処理装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1乃至3の何れかに記載の超
    音波を併用した水質浄化処理装置であって、しかも、 前記導水板(5)の下面にも、複数個の埋め溝が放射状
    に形成され、 該各埋め溝には、垂直方向に磁化された複数個の永久磁
    石(5m,5m,…)が各個に埋め込まれている、 超音波を併用した水質浄化処理装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1乃至4の何れかに記載の超
    音波を併用した水質浄化処理装置であって、しかも、 オゾン又は活性空気発生装置を含有し、 該オゾン又は活性空気発生装置は、前記吸気管(1,
    …)の前段に、直接若しくは送風管を介して、接続され
    ている、 超音波を併用した水質浄化処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007105585A1 (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Yukio Nakajima 液体浄化処理装置
CN108840522A (zh) * 2018-07-09 2018-11-20 胡良峰 一种高浓度有机废水处理用的催化氧化装置
CN111357704A (zh) * 2020-04-17 2020-07-03 湖南虹旭塑业有限公司 一种新型制浪增氧船
CN111718055A (zh) * 2020-06-18 2020-09-29 北京华宇辉煌生态环保科技股份有限公司 一种鲜活鱼暂养水净化高氧化处理工艺

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