JP2002344417A - 電力線通信装置 - Google Patents

電力線通信装置

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JP2002344417A
JP2002344417A JP2001143732A JP2001143732A JP2002344417A JP 2002344417 A JP2002344417 A JP 2002344417A JP 2001143732 A JP2001143732 A JP 2001143732A JP 2001143732 A JP2001143732 A JP 2001143732A JP 2002344417 A JP2002344417 A JP 2002344417A
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Hiroyuki Sasaki
博之 佐々木
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号誤り率特性の推定に基づき通信品質の改
善、或いは、送信電力の無駄を改善することが可能な電
力線通信装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも送信系として送信データを各
周波数成分が一部重複しつつ直交する複数の搬送波に分
散し複数の変調方式から所定の被変調信号を生成するシ
ンボルマッパと、前記被変調信号を時間領域において多
重化しOFDM信号を出力する逆フーリエ変換手段とを備え
るとともに、受信系として受信OFDM信号から前記直交す
る複数の搬送波を生成するフーリエ変換手段と、所定の
復調処理を行うシンボルデマッパとを備える電力線通信
装置であって、空間信号ダイアグラムにおける基準信号
位置からの偏移分布を求めて前記受信信号の誤り率特性
を推定し、この結果に基づき前記各搬送波ごとに前記複
数の変調方式から使用すべき変調方式を選択するように
したことを特徴とする電力線通信装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力線通信装置に関
し、特に伝送路としての電力線に係わる雑音に依存する
信号の誤り率特性を推定して通信品質を改善する手段に
関する。
【0002】
【従来の技術】電力線通信は、屋外配電線や屋内電灯線
などの電力を供給するため配設している電力線を利用し
て情報を伝送するものであり、通信線路を新たに敷設す
る必要がなく通信料金の低コスト化が可能であるため、
従来より種々の方式が検討されてきた。電力線通信で
は、上記のような利点がある一方で、雑音などによる伝
送特性劣悪な電力線を使用するため、雑音に強い通信方
式を用いる必要がある。
【0003】直交周波数分割多重(Orthogonal Frequenc
y Division Multiplexing、以下OFDMと記す)方式は、1
チャネルのデータを複数の搬送波に分散させて伝送する
マルチキャリア変調方式の一種であり、データが複数の
搬送波に分散されるため雑音による全データ欠落の確率
が低くなり、従って電力線通信に適した通信方式として
知られている。
【0004】図6は、OFDM方式を用いた従来の電力線通
信装置の構成例を示す機能ブロック図である。この図に
示す電力線通信装置は、送信系としてOFDM変調部100をD
/A変換器(デジタル/アナログ変換器)110とローパスフィ
ルタ120とを介して中間周波・高周波処理部(以下、IF・RF
処理部と記す)130に接続するとともに、受信系として前
記IF・RF処理部130をアンチエイリアスフィルタ(ローパ
スフィルタ)140とA/D変換器(アナログ/デジタル変換器)
150とを介してOFDM復調部200に接続して構成される。
【0005】なお、OFDM方式については、例えば「伊丹
誠、OFDM変調技術、トリケップス、2000年3月」に詳細に
記載されているので、ここでは要点のみ説明する。OFDM
変調部100は、送信データを各周波数成分が一部重複し
つつ直交する複数の搬送波に分散して所定の被変調信号
を生成するシンボルマッパ101と、シリアルデータをパ
ラレルデータに変換するS/P変換回路102と、逆フーリエ
変換手段としての逆高速フーリエ変換器(Inverse Fast
Fourier Transform、以下IFFTと記す)103と、パラレル
データをシリアルデータに変換するP/S変換回路104と、
伝送路(電力線)分岐からの反射波によるマルチパスの影
響を軽減する送信側ガードインターバル回路105とを順
次接続して構成する。
【0006】また、OFDM復調部200は、上述したOFDM変
調部100の逆操作により復調信号を得るため、受信側ガ
ードインターバル回路201と、S/P変換回路202と、受信O
FDM信号から前記直交する複数の搬送波を生成するため
のフーリエ変換手段としての高速フーリエ変換器(Fast
Fourier Transform、以下FFTと記す)203と、P/S変換回
路204と、所定の復調処理を行うシンボルデマッパ205と
を順次接続して構成する。
【0007】図7は、シンボルマッパ101が出力する信号
のスペクトルを示す図である。この例では、n個の搬送
波を用いるOFDM信号を生成する場合のスペクトルを示し
ており、周波数利用効率を上げるために各スペクトルは
隣接するスペクトルの一部と重複するように配置され
る。
【0008】図8は、16個(n=15)の搬送波を用いる場合
の送信側P/S変換回路104より出力するOFDM信号(16個の
搬送波が多重化された信号)の例を示す図である。
【0009】以下、図7および図8を参照しつつ図6に示
した電力線通信装置の動作について説明する。まず、送
信系の動作として、シンボルマッパ101が送信データを
図7に示すような周波数成分を有し互いに直交する複数
の搬送波に分散して所定の被変調信号(例えば、直交振
幅変調(QAM)、或いは、位相変調(PSK))を生成し出力す
ると、これをS/P変換回路102がパラレル信号に変換す
る。
【0010】この被変調信号は、各搬送波の発生タイミ
ングのずれ(位相のずれ)に起因して正確な直交性が保証
されないが、この各搬送波をIFFT変換器103により時間
領域の信号に変換することにより、上記発生タイミング
のずれが補正されることが知られており、理想的なOFDM
信号が図8に示されたような多重化波形として出力され
る。このOFDM信号は、P/S変換回路104によりシリアル信
号に戻され、送信側ガードインターバル回路105により
マルチパスの影響を受けにくい信号に加工されるととも
に、D/A変換器110とローパスフィルタ120とを介して高
調波が除去されたアナログ信号に変換されIF・RF処理部1
30において所定の処理が行われた後に伝送路に送出され
る。
【0011】一方、受信系の動作として、IF・RF処理部1
30とアンチエイリアスフィルタ140とA/D変換器150とを
介して所定の処理の後に不要波が除去されデジタル信号
に変換されたOFDM信号がOFDM復調部200に入力すると、
受信側ガードインターバル回路201により送信側のガー
ドインターバル加工が解除され、S/P変換回路202におい
てパラレル信号に変換されFFT203に供給される。FFT203
がこの信号から直交する複数の搬送波(被変調信号)を周
波数成分として生成し、これをP/S変換器204を介してシ
ンボルデマッパ205に供給すると、ここで被変調信号か
ら送信データを再生するために所定の復調処理が行われ
る。
【0012】なお、図7に示すようにOFDM信号は各搬送
波のスペクトルの一部が隣接スペクトルと重複している
ため、各搬送波をフィルターで取り出す(分離する)こと
はできない。しかしながら、周知のように各搬送波間で
有する直交性を利用して信号を分離することができる。
これについては記述が煩雑になるので説明を省略する
(上記文献のpp.37-41に記載がある)。
【0013】以上のように、OFDM信号は1つのチャネル
信号を複数の搬送波を用いて伝送するので、雑音により
特定の搬送波のデータが欠落しても、搬送波全体のデー
タが欠落する可能性は低く、従って、所定の誤り訂正技
術等を併用することにより電力線を伝送路として利用し
ても情報データを送受信することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の電力線通信装置においては以下に示すよ
うな問題点があった。つまり、伝送路として使用する電
力線には、これに接続された電子機器の種類、接続数、
使用状況、及び電力線敷設状況に依存してレベルと周波
数分布が様々に変化する雑音が発生する。従って、雑音
レベルの低い周波数を用いる搬送波では、情報伝送エラ
ー(信号誤り率)の少ない良好な通信を実現できるもの
の、雑音レベルの高い周波数を用いる搬送波では、雑音
により情報伝送エラーが多発して通信品質が劣化する問
題があった。また、最悪の場合は通信不能となるので送
信電力が無駄になる問題もあった。
【0015】本発明は、上述した従来の電力線通信装置
に関する問題を解決するためになされたもので、各搬送
波ごとに雑音特性に依存する信号誤り率特性の推定に基
づき通信品質の改善、或いは、送信電力の無駄を改善す
ることが可能な電力線通信装置を提供することを目的と
する。なお、このような目的に対して電力線に係わるSN
R(Signal to Noise Ratio)推定に基づく方法が考えられ
るが、通信品質を評価するためにSNR特性は直接的では
なく、信号誤り率特性の方が実際の通信品質を精度よく
評価できる。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係わる電力線通信装置の請求項1記載の発
明は、少なくとも送信系として送信データを各周波数成
分が一部重複しつつ直交する複数の搬送波に分散し複数
の変調方式から所定の被変調信号を生成するシンボルマ
ッパと、前記被変調信号を時間領域において多重化しOF
DM信号を出力する逆フーリエ変換手段とを備えるととも
に、受信系として受信OFDM信号から前記直交する複数の
搬送波を生成するフーリエ変換手段と、所定の復調処理
を行うシンボルデマッパとを備える電力線通信装置であ
って、前記受信系において各搬送波ごとに多数の受信信
号をサンプリングして、空間信号ダイアグラムにおける
基準信号位置からの偏移分布を求めて前記受信信号の誤
り率特性を推定し、この結果に基づき前記各搬送波ごと
に前記複数の変調方式から使用すべき変調方式を選択す
るようにした。本発明に係わる電力線通信装置の請求項
2記載の発明は、請求項1記載の電力線通信装置におい
て、前記複数の変調方式として位相変調系を使用し、前
記偏移分布が位相誤差に係わる分布であるように構成し
た。本発明に係わる電力線通信装置の請求項3記載の発
明は、請求項1または請求項2記載の電力線通信装置にお
いて、前記各搬送波における前記誤り率特性の推定値が
所定値よりも劣化する場合に当該搬送波を使用しない制
御を行うようにした。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図示した実施の形態例に基
づいて本発明を詳細に説明する。図1は本発明に係わる
電力線通信装置の実施の形態例を示す機能ブロック図で
ある。この例に示す電力線通信装置は、送信系としてOF
DM変調部10をD/A変換器(デジタル/アナログ変換器)30と
ローパスフィルタ40とを介して中間周波・高周波処理部
(以下、IF・RF処理部と記す)50に接続するとともに、受
信系として前記IF・RF処理部50をアンチエイリアスフィ
ルタ(ローパスフィルタ)60とA/D変換器(アナログ/デジ
タル変換器)70とを介してOFDM復調部20に接続して構成
される。
【0018】OFDM変調部10は、送信データを各周波数成
分が一部重複しつつ直交する複数の搬送波に分散し複数
の変調方式から所定の被変調信号を生成するシンボルマ
ッパ11と、シリアルデータをパラレルデータに変換する
S/P変換回路12と、逆フーリエ変換手段としての逆高速
フーリエ変換器(Inverse Fast Fourier Transform、IFF
Tと記す)13と、パラレルデータをシリアルデータに変換
するP/S変換回路14と、伝送路(電力線)分岐からの反射
波によるマルチパスの影響を軽減する送信側ガードイン
ターバル回路15とを順次接続して構成される。
【0019】また、OFDM復調部20は、上述したOFDM変調
部10の逆操作により復調信号を得るため、受信側ガード
インターバル回路21と、S/P変換回路22と、受信OFDM信
号から前記直交する複数の搬送波を生成するフーリエ変
換手段としての高速フーリエ変換器(Fast Fourier Tran
sform、FFTと記す)23と、P/S変換回路24と、所定の復調
処理を行うシンボルデマッパ25とを順次接続するととも
に、シンボルデマッパ25に接続され受信信号の偏移分布
から信号誤り率を推定する解析部26と、この推定結果に
基づきシンボルマッパ11及びシンボルデマッパ25におけ
る変調方式、或いは、使用する搬送波を選択する制御部
27とを配置する。
【0020】OFDM変復調部を含めた電力線通信装置の基
本的な動作は上述した従来技術と同様であるので、説明
を省略する。
【0021】本発明の特徴は、解析部26において受信信
号に関し空間ダイアグラムにおける基準信号位置からの
偏移分布を求めて信号誤り率特性を推定し、この推定値
に基づき各搬送波ごとに複数の変調方式、例えば、位相
変調系としてのPSK/QPSK/8PSK/16PSKから最適な方式を
選択するようにシンボルマッパ11及びシンボルデマッパ
25を制御部27を介して制御する点にある。
【0022】つまり、変調方式として用いるBPSK(2値PS
K)/QPSK(4値PSK)/8PSK(8値PSK)/16PSK(16値PSK)は、1シ
ンボルにより伝送できる情報ビット数がそれぞれ1/2/3/
4ビットである。ここで、多くの情報ビット数を伝送で
きる方式ほど、信号空間ダイヤグラム上の信号間隔(PSK
系では位相偏移間隔)が狭くなる。例えば、BPSKの位相
偏移間隔は180°、QPSKでは90°、8PSKでは45°とな
り、多くの情報ビット数を伝送できる方式ほど雑音によ
る信号誤りが発生しやすくなる。その一方で、BPSKのよ
うに1シンボルにより多くの情報ビット数を伝送できな
い方式は、位相偏移間隔が180°と広く雑音による伝送
エラーが少ないという特徴を有している。
【0023】従って、上記信号誤り率特性の推定値に基
づき、各搬送波ごとに所定の誤り率特性を実現できる最
も伝送レートの高い変調方式を選択することにより通信
品質及び通信効率の改善を図ることができる。
【0024】なお、解析部26での推定の結果、搬送波の
誤り率特性が所定値よりも劣化する場合は、通信品質が
低下して通信不能となるので、この場合は送信電力の無
駄を改善するためにこの搬送波をOFFするように制御部2
7を介してシンボルマッパ11を制御する。
【0025】次に、解析部26における誤り率特性の推定
について詳細に説明する。図2は、本発明に係わる電力
線通信装置において用いる誤り率推定の原理を位相変調
系を例として説明する図である。この誤り率特性の推定
では、まず、図2に示すように各搬送波に対してシンボ
ルデマッパ25から出力する受信信号において処理時間の
制限から100ポイント程度のデータをサンプリングする
とともに、これらをI、Q成分に分解し信号空間ダイアグ
ラム上に表示する。このとき、各受信信号s1、s2、s3、
・・・・は伝送路に係わる雑音により位相情報にゆらぎを生
じるので、雑音が無い場合の基準信号s0の位置から偏移
して位相誤差、例えば受信信号s1に対してはφ1を発生
する。なお、この際に送信シンボルとしては搬送波の位
相推移を零(基準位相)とするデータを送信すると、各変
調方式に拘わらず上記基準信号の位置が一定となるの
で、解析処理が容易となり好都合である。
【0026】一般的に、雑音はガウス確率分布として取
り扱うことができるので、上記受信信号に係わる位相誤
差分布もこのガウス確率分布に従うことになる。図3
は、伝送線路の雑音レベルに対する位相誤差分布の例を
示す図である。このグラフの横軸は位相誤差を、また、
縦軸は発生頻度をそれぞれ示している。上述したように
受信信号として100ポイント程度をサンプリングしてい
るので、10-3や10-4の誤り率を推定するにはデータ数が
少ない。そこで、100ポイントのデータから標準偏差
(σ)を算出し、これに基づきガウス確率を計算して位相
誤差分布を求めた。同図aの曲線は雑音レベルが小さい
場合を、以下b、c、dと順に雑音レベルが大きくなった
場合の位相誤差分布をそれぞれ示している。雑音レベル
が小さい場合はa曲線のように、基準信号位置からの位
相誤差は小さいが、例えば、d曲線のように雑音レベル
が大きくなると位相誤差が大きくなる確率(発生頻度)は
高くなる。なお、処理時間に余裕がある場合は、サンプ
ル数を例えば104以上として直接位相誤差分布を算出す
るようにしてもよい。
【0027】この位相誤差分布と信号誤り率とは後述す
るように密接な関係があり、そのためこの位相誤差分布
から信号誤り率を推定することができる。図4は、BPSK
を例として位相誤差分布と信号誤り率との関係を説明す
る図である。上述したようにBPSKでは送信データに対し
て搬送波の位相偏移間隔が180°であるので、受信側で
位相誤差が90°を超えると送信データとは異なる信号に
判定されるから、図4のグラフの斜線を施した範囲では
信号誤りが発生する。従って、信号誤り率は、グラフの
曲線に係わる面積全体(全事象)に対する斜線部面積の比
として表すことができる。なお、BPSKでは図4に示した
事象が2つの送信データ"0"と"1"に対してそれぞれ起こ
るので、実際の誤り率は図4から求められる値の2倍とな
る。
【0028】各PSK(BPSK/QPSK/8PSK/16PSK)では、上述
したように位相偏移間隔が異なっているので、信号判定
の際のスレショルド値を変えることにより、それぞれの
変調方式に対して誤り率特性を推定することができる。
図5は、各PSKに対する位相誤差分布と信号誤り率との関
係を説明する図である。各変調方式が有する位相偏移間
隔に対して所定のスレショルド値を設定することによ
り、16PSKではの範囲、8PSKではの範囲、QPSKでは
の範囲、BPSKでは図4に示した如くの範囲でそれぞ
れ信号誤りが発生するので、これらの面積を求めれば各
変調方式に対応した信号誤り率特性を推定することがで
きる。
【0029】以上のように本発明に係わる電力線通信装
置は動作するので、各搬送波の誤り率特性に応じて最適
な変調方式を選択することができ、以て通信品質の劣化
を改善することができるとともに、通信に利用できない
搬送波を初めから使用しないようにしたので無駄な送信
電力の消費を防ぐことができる。
【0030】なお、以上説明した誤り率特性の推定は、
通常は通信開始時のトレーニング信号を用いて行うが、
通信中においても通信フレームの先頭(ヘッダー部)を用
いて行うことが可能であるので、通信中に上述した所要
の制御を行うことができる。また、受信側で知り得た誤
り率特性の情報により上述した変調方式の選択制御、搬
送波OFF制御を行う際には、これに関する情報を送信相
手側装置に通報する必要があるので、このためには上記
トレーニング信号、フレーム先頭(ヘッダー部)を用いる
ようにすればよい。
【0031】
【発明の効果】本発明は以上説明したように誤り率特性
を推定して搬送波ごとに最適な変調方式を選択するよう
にしたので、通信品質の劣化を改善でき、また、通信不
能となる搬送波を最初から使用しないようにしたので、
送信電力の無駄を改善できる電力線通信装置を実現する
上で著効を奏す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電力線通信装置の実施の形態例
を示す機能ブロック図
【図2】本発明に係わる電力線通信装置において用いる
誤り率推定の原理を位相変調系を例として説明する図
【図3】本発明に係わる電力線通信装置において用いる
伝送線路の雑音レベルに対する位相誤差分布を示す概念
【図4】BPSKを例とする位相誤差分布と信号誤り率との
関係を説明する図
【図5】各PSK変調方式に対する位相誤差分布と信号誤り
率との関係を説明する図
【図6】OFDM方式を用いる従来の電力線通信装置の構成
例を示す機能ブロック図
【図7】OFDM信号のスペクトルを説明する図
【図8】16キャリアを用いるOFDM信号の多重化波形を示
す模式図
【符号の説明】
10・・OFDM変調部 20・・OFDM復調部 30・・D/A変換器(デジタル/アナログ変換器) 40・・ローパスフィルタ 50・・中間周波・高周波処理部 60・・アンチエイリアス用フィルタ 70・・A/D変換器(アナログ/デジタル変換器)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも送信系として送信データを各
    周波数成分が一部重複しつつ直交する複数の搬送波に分
    散し複数の変調方式から所定の被変調信号を生成するシ
    ンボルマッパと、前記被変調信号を時間領域において多
    重化しOFDM信号を出力する逆フーリエ変換手段とを備え
    るとともに、受信系として受信OFDM信号から前記直交す
    る複数の搬送波を生成するフーリエ変換手段と、所定の
    復調処理を行うシンボルデマッパとを備える電力線通信
    装置であって、 前記受信系において各搬送波ごとに多数の受信信号をサ
    ンプリングして、空間信号ダイアグラムにおける基準信
    号位置からの偏移分布を求めて前記受信信号の誤り率特
    性を推定し、この結果に基づき前記各搬送波ごとに前記
    複数の変調方式から使用すべき変調方式を選択するよう
    にしたことを特徴とする電力線通信装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の変調方式として位相変調系を
    使用し、前記偏移分布が位相誤差に係わる分布であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電力線通信装置。
  3. 【請求項3】 前記各搬送波における前記誤り率特性の
    推定値が所定値よりも劣化する場合に当該搬送波を使用
    しない制御を行うことを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の電力線通信装置。
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