JP2002341109A - 光学素子アレイ及びその製造方法 - Google Patents

光学素子アレイ及びその製造方法

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JP2002341109A
JP2002341109A JP2001149347A JP2001149347A JP2002341109A JP 2002341109 A JP2002341109 A JP 2002341109A JP 2001149347 A JP2001149347 A JP 2001149347A JP 2001149347 A JP2001149347 A JP 2001149347A JP 2002341109 A JP2002341109 A JP 2002341109A
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light
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Shinji Tezuka
伸治 手塚
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Ricoh Co Ltd
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  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Printers Or Recording Devices Using Electromagnetic And Radiation Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の光学素子アレイ及びその製造方法
は、直角に配置された一対のレンズとそれに対応するプ
リズムもしくはミラーにより構成されるユニットを複数
一体に成形して得られる光学素子アレイにおいてその形
状が微細化しても隣接ユニットへの光の進行を抑え、そ
れに起因するゴースト画像の発生を生じることなく高品
位、高精細な画像を得ることができる。 【解決手段】 本発明の光学素子アレイは、光軸を直線
状に持たない一対のレンズと、該レンズの光軸を一致さ
せるためのミラーもしくはプリズムとを一単位とした光
学ユニットを、複数直線状に一体化されて配列してなる
プラスチックよりなり、各レンズ間に、光学素子アレイ
を構成する部材と異なる屈折率を有する領域(21)を
有する。そして、この領域とレンズとの境界面(22)
が粗面化されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学素子アレイ及び
その製造方法に関し、LEDなどのアレイ状光源を用い
た光書き込み光学系や読み取り光学系などに用いる等倍
結像光学素子アレイに関する。
【0002】
【従来の技術】LEDなどの光源アレイを用いた光書き
込み光学系には、大きく二種類の構成がある。第1の構
成としては、特開平7−92308号公報などに開示さ
れているように、半径方向に屈折率分布を有する多数の
光ファイバを列状に配列しアレイ化したものである。ま
た、第2の構成としては、入射用レンズと出射用レンズ
を直角関係に配置して入射光を出射レンズへ導くととも
に、反射により像を成立化させるために直角反射面を有
するプリズムもしくはミラーとで構成されるユニットを
列状に複数個一体で成形することによりアレイ化したも
のである。
【0003】第1の構成は、単一な材料を溶液中に浸す
ことによりイオン交換を行い、そのイオン濃度がファイ
バ外周からの距離に応じて変ることを利用して屈折率に
分布を持たせているために、各ファイバ間で屈折率に微
妙な違いが生じやすくその結果として焦点位置などの光
学性能にバラツキが生じるという問題がある。また、複
数のファイバを束ねることによりアレイ化しているため
に、場所によるファイバの密度に分布が生じやすく、そ
の結果として画像にむらが生じるという問題点がある。
また、第2の構成は、レンズとミラー、またはプリズム
で構成されるユニットを複数有する構造を一体成形によ
り得ることができるので、各ユニット間での光学的なバ
ラツキは少なくそれに起因する画像の劣化の恐れはな
い。しかし、第2の構成においては成形品全体がレンズ
を構成すると同じ材料からなっており光に対しては透明
である。そのためにあるユニットへ入射した光が隣接す
るユニット内へと進行してしまい目的とする結像位置以
外に像を結んでしまう非正規光像(いわゆるゴースト
像)の発生という問題点がある。
【0004】そこで、特開平5−5859号公報には、
レンズアレイの前方に遮光部材を一体に設け、隣接する
ユニットへ達する可能性のある光の入射を防ぐ構造が提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】高精細な画像への要求
が高い近年においては、上記ユニットを構成するレンズ
などの各素子寸法も微細化する必要があり、それに応じ
て遮光部材の幅も薄くしていく必要がある。しかしなが
ら、成形により一体で形成できる厚さには制限があり、
現実には非常に困難である。また、遮光部材により入射
光を制限する構造においては、正規な像面へ結像すべき
光の一部も遮光されるために光の利用効率が低くなると
いう問題点がある。
【0006】本発明はこれらの問題点を解決するための
ものであり、直角に配置された一対のレンズとそれに対
応するプリズムもしくはミラーにより構成されるユニッ
トを複数一体に成形して得られる光学素子アレイにおい
てその形状が微細化しても隣接ユニットへの光の進行を
抑え、それに起因するゴースト画像の発生を生じること
なく高品位、高精細な画像を得ることができる光学素子
アレイ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記問題点を解決するた
めに、本発明の光学素子アレイは、光軸を直線状に持た
ない一対のレンズと、該レンズの光軸を一致させるため
のミラーもしくはプリズムとを一単位とした光学ユニッ
トを、複数直線状に一体化されて配列してなるプラスチ
ックよりなり、各レンズ間に、光学素子アレイを構成す
る部材と異なる屈折率を有する領域を有する。そして、
この領域とレンズとの境界面が粗面化されていることに
特徴がある。よって、粗面化された光学ユニットにおけ
る領域とレンズとの境界面に入射した光は広範囲に散乱
され、隣接する他のユニットへ進行する光の強度は極端
に弱まり、ゴースト画像の発生を抑えることができる。
【0008】また、少なくとも粗面化された境界面に、
光学ユニットを構成する部材に対して屈折率が同等もし
くは大きく、かつ光吸収率が高い光吸収部材を密着させ
て設けたことにより、壁面に入射した光は屈折によりユ
ニット外へと進行しやすくなるが上記密着させた光吸収
部材の光吸収率が大きいために部材内部で吸収されるた
めに他のユニットへと進行するおそれがさらに小さくな
りゴースト画像が生じることを確実に防ぐことができ
る。
【0009】更に、別の発明としての光学素子アレイの
製造方法によれば、予め成形された光学素子アレイのレ
ンズ間を除去加工手段により除去加工して形成した空間
領域の壁面を粗面化することにより、確実に粗面化され
た壁面を形成することができる。
【0010】また、除去加工手段としてダイシングソー
を用いたことにより、数十μm厚程度のごく薄い工具に
より加工を行うことができるので微細な除去幅で壁面の
粗面化を行うことができユニット単位を微細にすること
ができるとともに、予め成形された素子への加工応力を
低減することができるので高精度に形成された素子形状
を損なうことなく壁面の加工を行うことができる。
【0011】更に、除去加工手段としてマルチワイヤー
ソーを用いたことにより、ユニット素子数の増大、すな
わち加工壁面の増大に対しても効率良く粗面化した壁面
を形成することができる。
【0012】また、予め成形された光学素子アレイに対
して除去加工を行う前に少なくともレンズ面上に保護層
を設けることにより、除去加工により生じる加工の残さ
がレンズ面上に付着するのを防ぐことができる。
【0013】更に、保護層にエネルギー照射で選択的な
除去が可能な材料を用い、前記保護層を形成する工程
と、除去すべき部位もしくは除去すべき部位以外へ選択
的にエネルギー照射を行う工程と、選択的に除去可能と
なった部位の前記保護層の除去を行った後に除去加工を
行う工程とを有することにより、全体に保護層を形成し
た後に保護層がエネルギー照射により選択的に除去可能
な状態となるために確実に目的とする部位の保護層のみ
を除去することができる。
【0014】また、上記除去加工を行った後に除去加工
により生じた部位に屈折率が同等もしくは大きく、かつ
光吸収率が高い光吸収部材を密着させて設けた後に保護
層を除去することにより、レンズ面上に光吸収部材が付
着することを防ぐことができる。
【0015】更に、上記除去加工を行うと同時に除去に
より生じた部位に屈折率が同等もしくは大きく、かつ光
吸収率が高い光吸収部材を密着させて設けた後に保護層
を除去することにより、生産性良く光学素子アレイを形
成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の光学素子アレイは、光軸
を直線状に持たない一対のレンズと、該レンズの光軸を
一致させるためのミラーもしくはプリズムとを一単位と
した光学ユニットを、複数直線状に一体化されて配列し
てなるプラスチックよりなり、各レンズ間に、光学素子
アレイを構成する部材と異なる屈折率を有する領域を有
する。そして、この領域とレンズとの境界面が粗面化さ
れている。
【0017】
【実施例】はじめに、図1に基づき隣接ユニット内へ光
が進行することによりゴースト画像が生じることの説明
を行う。レンズ面11に対して実線に示す光路で入射す
る光は、レンズ内を進行しその先に形成されているプリ
ズムもしくはミラーにより反射され、同一ユニット内の
実際には紙面垂直方向に光軸を有するレンズより出射し
所定の位置へ到達する。このような多数の光線により所
望の像を形成する。これに対して、破線で示すような光
路で入射した光は反射後に隣接するユニットを構成する
レンズより出射されるためにユニットのピッチ分ずれた
位置へと到達する。破線に示した光路近傍においても同
様な現象が起こり、ユニットピッチ分ずれた場所では無
視できない程度の光量となり、これが画像となって現
れ、ゴースト画像と呼んでいる画像が生じるのである。
【0018】図2は本発明の第1の実施例に係る光学素
子アレイの構造を示す断面図である。同図において、本
実施例の光学素子アレイは、光学ユニット間に屈折率が
異なる媒質として空気層21を設け、その空気層21を
構成する壁面22を粗面化した構成とした。平面に対し
て複数の平行な光線を入射させると各光線と平面とのな
す角度は一定であり図3に示すように平面を構成する前
後の材料の屈折率差に応じて角度を変えた後平行を保っ
たまま進行する。これに対して、本実施例のように、図
4に示すような粗面にした場合、同様の光を入射させる
と各光線と粗面とのなす角度が場所により異なるために
その後の光線の進行方向はばらばらになる。図2におい
て、本実施例における各光学ユニットの壁面は図4に示
すような状態になっており壁面に入射した光はその場所
により無秩序な方向へ屈折、反射することになる。その
結果、目的とする場所以外の場所へと光線は到達する
が、その位置は各光線により異なるので正規の光路で形
成される像の光量に対して無視できるほどの光量とな
る。従って、このような構成を有する本実施例の光学素
子アレイを用いて感光体上に画像を形成した際には感光
体の感度以下となり従来のようなゴースト画像は現れな
い。
【0019】図5は本発明の第2の実施例に係る光学素
子アレイの構造を示す断面図である。同図に示す本実施
例は、各光学ユニット間に光学ユニットを形成する材料
に対して屈折率が同等もしくは大きく、かつ光吸収率が
高い光吸収部材51を少なくとも粗面化された壁面52
に密着して形成している。よって、入射側の材料に対し
て出射側の材料の屈折率が高いので、屈折から反射へと
移行する臨界角が大きくなる。従って、図2に示した構
造に対して壁面に入射した光線が反射する割合が減り、
高屈折部材側へと進行する割合が増す。また、図6に示
すように、光吸収部材中を進行する光はその進行距離に
応じて減衰する。従って、本実施例の光学素子アレイの
壁面へと入射した光のうち光吸収部材側へと進行した光
は減衰されて出射することはない。また、壁面で反射さ
れた光は上述のごとく無秩序な方向へと進行するために
正規画像への影響を更に抑えることができる。
【0020】また、図2及び図5に示す第1,第2の実
施例によれば、入射光を遮る構造とはなっておらず、入
射後に不要な光のみを散乱、減衰させているために光の
利用効率を下げることがない。
【0021】次に、上述した第1,第2の実施例の光学
素子アレイを構造する製造方法について説明する。プラ
スチックよりなる光学素子アレイは、一般に熱可塑性樹
脂を用い射出成形工法や熱プレス工法及びその組み合わ
せにより製造される。この工程で所望の形状が得られた
後に、除去加工により各ユニット間に粗面な壁面を形成
する。この工程順序によればアレイ全体に対する加熱溶
融工程を終えた後に粗面化を行っているので最終段階ま
で確実に粗面が維持される。
【0022】この粗面を形成する除去加工方法として機
械加工全般及びレーザなどのエネルギー加工いずれにお
いても適用することができる。しかしながら、その加工
方法として特に図7に示すようなダイシングソー71を
用いた加工方法を採用することにより微細な幅の除去領
域を形成することができる。ダイシングソー71は通常
は半導体製造工程においてウエハー状態で得られた複数
の素子を個別に切り出すために用いる場合が多く、これ
に用いるブレードなどの工具は、数十μmの厚さから得
ることができる。このブレードは一般に電鋳工法を利用
し円盤もしくはドーナツ状の金属板材を電鋳により得る
過程でその中にダイヤモンドなどの硬質部材の微小粒を
取り込みながら製造する。得られたブレードは金属薄板
の表面から取り込まれた硬質粒子の一部が突出して多数
配置されている。加工はこのブレードを高速回転させか
つ冷却及び加工残さの除去を目的として水などの液体を
噴射しながら、加工部材とブレードの厚さ方向に直行す
る方向に移動させることにより表面から突出している硬
質粒子が加工部材を切削除去する。加工された面を観察
するとこれら多数の微小粒の通過を示す溝状の起伏が確
認される。ブレードに使用する微小粒の大きさ、ブレー
ドの回転速度、加工部材の送り速度を変えることにより
得られる面の粗さを変えることができる。また、他の方
法として、図8に示すようにマルチワイヤーソー81を
用いることにより微細な幅の除去領域が得られるととも
に一度に複数の除去を行うことが可能である。マルチワ
イヤーソー81は一般にシリコンなどの単結晶のインゴ
ットからウエハー状の板材に切り出すことに利用される
手段である。所望の間隔で多数の溝が形成された一対の
円筒体の溝に金属製の細線を通す。この細線の両端はそ
れぞれの円筒対外に設けられた巻き取りローラに固定さ
れておりこれら巻き取りローラを回転することにより金
属細線がその長手方向に直線運動を行う。これと同時に
微細な砥粒が含まれたスラリーをかける。このような状
態の細線に対して加工部材を押し当てることにより細線
に付着した砥粒により除去加工を行う。現状細線として
φ100μm以下のものが、また円筒体への溝数も20
0以上のものが実用化されており微細な溝を一度に多数
形成することができる。スラリー中の砥粒径及びワイヤ
ーの送り速度加工部材の移動速度を変えることにより得
られる加工面の粗さを調節することが可能である。
【0023】なお、除去加工に先立ち、加工部材に対し
て保護膜を形成して加工後に剥離することで除去加工に
より生じる加工残さの付着を防ぐことができる。また、
保護膜で粗面化した壁面以外を覆っておくことで壁面に
光吸収部材を設ける際にも都合が良い。一般的な手法で
は除去加工により得られた微細な空間内にのみ光吸収部
材を設けることは非常に困難であり保護膜を形成した状
態で光吸収部材を設け目的部以外に付着してしまったも
のは保護膜とともに除去することができる。また、除去
加工は加工物に対して液体を噴射しながら行っているの
でこの液体中に光吸収効果のある物質を混入しておくこ
とにより加工とともに加工部材表面は光吸収部材で被わ
れる。この後保護膜を除去することにより加工により除
去された領域以外の光吸収部材は取り除くことができ
る。また、この保護膜としては塗布時に液状であり硬化
もしくは乾燥などにより固化されるものが望ましい。こ
れは保護膜を形成すべき面が平面ではなくレンズ面及び
プリズム面などの曲面もしくは凹凸のある面であるため
に当初からフィルム状のものではその形状に追従できず
空間が生じてしまう。このような状態で除去加工を行う
と生じた空間部に加工の残さが溜まってしまい除去する
ことが困難になる。また、加工と同時に光吸収部材の形
成を行う際にはこの空間に光吸収部材が進入してしまい
保護膜除去後も残ることとなり光量低下などの問題とな
る。保護膜に用いられるものとして具体的にはフォトレ
ジスト全般や株式会社オーデック製のラスパックなどが
挙げられる。
【0024】特に、保護膜としてフォトレジストを用い
た場合には保護膜形成後に加工すべき部位の保護膜を除
去することができる。非加工部、加工部によらず連続し
て保護膜が形成された状態で除去加工を行うと保護膜の
加工境界部近傍で加工部材からの剥離が生じる可能性が
ある。剥離が生じると上述した保護膜形成時に空間が生
じたのと同様な現象がおき加工残さがたまったり、光吸
収部材が付着したりという不具合が想定される。予め加
工部位の保護膜を除去しておくことにより保護膜は除去
加工を行う工具と接触することがないので剥離が生じる
おそれがない。
【0025】図9は別の発明の光学素子アレイの製造方
法における製造工程を示す断面図である。同図の(a)
に示す保護膜形成工程では、成形により得られたアレイ
上にフォトレジスト層91を形成する。凹凸面上への形
成法としてはディッピングが適している。同図の(b)
に示す加工部保護膜除去工程では、得られたレジスト層
に対して加工部に対応して遮光部もしくは開口部が設け
られたマスクを通して光照射を行う。マスクは使用する
レジストがネガ型かポジ型かに応じて開口部、遮光部を
設定する。この後所定の現像液で現像することにより加
工部上のレジストは除去される。次に、同図の(c)に
示す粗面形成工程では、上述した除去加工により壁面の
粗面化を行う。そして、同図の(d)に示す光吸収部材
形成工程及び同図の(e)に示す保護膜除去工程では、
粗面形成と同時もしくはそれに続いて光吸収部材92の
形成を行ってから目的部以外に付着した光吸収部材とと
もに保護膜を除去することにより完成となる。
【0026】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変
形や置換可能であることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光学素子
アレイは、光軸を直線状に持たない一対のレンズと、該
レンズの光軸を一致させるためのミラーもしくはプリズ
ムとを一単位とした光学ユニットを、複数直線状に一体
化されて配列してなるプラスチックよりなり、各レンズ
間に、光学素子アレイを構成する部材と異なる屈折率を
有する領域を有する。そして、この領域とレンズとの境
界面が粗面化されていることに特徴がある。よって、粗
面化された光学ユニットにおける領域とレンズとの境界
面に入射した光は広範囲に散乱され、隣接する他のユニ
ットへ進行する光の強度は極端に弱まり、ゴースト画像
の発生を抑えることができる。
【0028】また、少なくとも粗面化された境界面に、
光学ユニットを構成する部材に対して屈折率が同等もし
くは大きく、かつ光吸収率が高い光吸収部材を密着させ
て設けたことにより、壁面に入射した光は屈折によりユ
ニット外へと進行しやすくなるが上記密着させた光吸収
部材の光吸収率が大きいために部材内部で吸収されるた
めに他のユニットへと進行するおそれがさらに小さくな
りゴースト画像が生じることを確実に防ぐことができ
る。
【0029】更に、別の発明としての光学素子アレイの
製造方法によれば、予め成形された光学素子アレイのレ
ンズ間を除去加工手段により除去加工して形成した空間
領域の壁面を粗面化することにより、確実に粗面化され
た壁面を形成することができる。
【0030】また、除去加工手段としてダイシングソー
を用いたことにより、数十μm厚程度のごく薄い工具に
より加工を行うことができるので微細な除去幅で壁面の
粗面化を行うことができユニット単位を微細にすること
ができるとともに、予め成形された素子への加工応力を
低減することができるので高精度に形成された素子形状
を損なうことなく壁面の加工を行うことができる。
【0031】更に、除去加工手段としてマルチワイヤー
ソーを用いたことにより、ユニット素子数の増大、すな
わち加工壁面の増大に対しても効率良く粗面化した壁面
を形成することができる。
【0032】また、予め成形された光学素子アレイに対
して除去加工を行う前に少なくともレンズ面上に保護層
を設けることにより、除去加工により生じる加工の残さ
がレンズ面上に付着するのを防ぐことができる。
【0033】更に、保護層にエネルギー照射で選択的な
除去が可能な材料を用い、前記保護層を形成する工程
と、除去すべき部位もしくは除去すべき部位以外へ選択
的にエネルギー照射を行う工程と、選択的に除去可能と
なった部位の前記保護層の除去を行った後に除去加工を
行う工程とを有することにより、全体に保護層を形成し
た後に保護層がエネルギー照射により選択的に除去可能
な状態となるために確実に目的とする部位の保護層のみ
を除去することができる。
【0034】また、上記除去加工を行った後に除去加工
により生じた部位に屈折率が同等もしくは大きく、かつ
光吸収率が高い光吸収部材を密着させて設けた後に保護
層を除去することにより、レンズ面上に光吸収部材が付
着することを防ぐことができる。
【0035】更に、上記除去加工を行うと同時に除去に
より生じた部位に屈折率が同等もしくは大きく、かつ光
吸収率が高い光吸収部材を密着させて設けた後に保護層
を除去することにより、生産性良く光学素子アレイを形
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴースト画像が生じることの説明を行うための
光学素子アレイの構造を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る光学素子アレイの
構造を示す断面図である。
【図3】平面を構成する前後の材料の屈折率差に応じて
角度を変えた後平行を保ったまま進行する光の様子を示
す図である。
【図4】第1の実施例に係る光学素子アレイを進行する
光の様子を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る光学素子アレイの
構造を示す断面図である。
【図6】光吸収のある材料中を進行する光が減衰する様
子を示す図である。
【図7】ダイシングソーを用いた加工の様子を示す斜視
図である。
【図8】マルチワイヤーソーを用いた加工の様子を示す
斜視図である。
【図9】別の発明の光学素子アレイの製造方法における
製造工程を示す断面図である。
【符号の説明】
11;レンズ面、21;空気層、22,52;壁面、5
1,92;光吸収部材、91;フォトレジスト層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/04 // B29C 59/00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸を直線状に持たない一対のレンズ
    と、該レンズの光軸を一致させるためのミラーもしくは
    プリズムとを一単位とした光学ユニットを、複数直線状
    に一体化されて配列してなるプラスチックよりなる光学
    素子アレイにおいて、 各レンズ間に、光学素子アレイを構成する部材と異なる
    屈折率を有する領域を有し、該領域とレンズとの境界面
    が粗面化されていることを特徴とする光学素子アレイ。
  2. 【請求項2】 少なくとも粗面化された境界面に、光学
    ユニットを構成する部材に対して屈折率が同等もしくは
    大きく、かつ光吸収率が高い光吸収部材を密着させて設
    けた請求項1記載の光学素子アレイ。
  3. 【請求項3】 予め成形された光学素子アレイのレンズ
    間を除去加工手段により除去加工して形成した空間領域
    の壁面を粗面化することを特徴とする光学素子アレイの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記除去加工手段としてダイシングソー
    を用いた請求項3記載の光学素子アレイの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記除去加工手段としてマルチワイヤー
    ソーを用いた請求項3記載の光学素子アレイの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 予め成形された光学素子アレイに対して
    除去加工を行う前に少なくともレンズ面上に保護層を設
    ける請求項3〜5のいずれかに記載の光学素子アレイの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記保護層のうち少なくとも除去加工を
    施そうとする部位の前記保護層を除去した後に除去加工
    を行う請求項6記載の光学素子アレイの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記保護層にエネルギー照射で選択的な
    除去が可能な材料を用い、前記保護層を形成する工程
    と、除去すべき部位もしくは除去すべき部位以外へ選択
    的にエネルギー照射を行う工程と、選択的に除去可能と
    なった部位の前記保護層の除去を行った後に除去加工を
    行う工程とを有する請求項7記載の光学素子アレイの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8のいずれかに記載の光学素
    子アレイの製造方法における除去加工を行った後に除去
    加工により生じた部位に屈折率が同等もしくは大きく、
    かつ光吸収率が高い光吸収部材を密着させて設けた後に
    保護層を除去する光学素子アレイの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項6〜8のいずれかに記載の光学
    素子アレイの製造方法における除去加工を行うと同時に
    除去により生じた部位に屈折率が同等もしくは大きく、
    かつ光吸収率が高い光吸収部材を密着させて設けた後に
    保護層を除去する光学素子アレイの製造方法。
JP2001149347A 2001-05-18 2001-05-18 光学素子アレイ及びその製造方法 Pending JP2002341109A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012198477A (ja) * 2011-03-23 2012-10-18 Fujifilm Corp レンズの製造方法
JP2016520855A (ja) * 2013-03-25 2016-07-14 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 分離光分散構造を備えた両面フィルム

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