JP2002340911A - シート型マイクロリアクタ及びモバイル型化学分析装置 - Google Patents
シート型マイクロリアクタ及びモバイル型化学分析装置Info
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- Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Abstract
有し、かつ簡便に血液検査、化学反応を実施することが
可能なシート型マイクロリアクタとそれを用いたモバイ
ル型化学検査装置を提供することにある。 【解決手段】本発明は、複数枚の可撓性シートが重なっ
て密着され、重ね合わされた積層体の内部に、液体また
は気体が通過または保持される非密着部を有し、検体を
注入するための非接触部となる第1の空隙部と、試薬が
通過する流路となる複数の非密着部となる第2の空隙部
と、試薬を保持し化学反応させるための複数の非密着部
となる第3の空隙部を有するシート型マイクロリアクタ
にあり、更に、このシート型マイクロリアクタと、マイ
クロリアクタを前記シート面に沿って検体に遠心力を与
える回転を行う回転駆動手段と、遠心分離した検体を第
2の空隙部から第3の空隙部にかけて移動させる移動手
段と、分離された検体と試薬との反応物に光を照射する
発光素子と、反応物から出た光を受光する光検出器とを
有するモバイル型化学分析装置にある。
Description
て、化学的、生物学的、生化学的あるいは物理学的な状
態の変化を生じさせる新規なシート型マイクロリアクタ
及びそれを用いたモバイル型化学分析装置に関し、例え
ば、カップリング反応、有機金属反応、触媒合成反応、
電解合成反応、酸アルカリ分解、電気分解、血液検査、
感染症診断、遺伝子診断、遺伝子解析、遺伝子合成、メ
カノフュージョンなどを行うために使用するシート型マ
イクロリアクタ及びバック等に入れて持ち運びが出来、
収納性が良いモバイル型化学分析装置に関する。
検体でより効率良く実施するために、反応容器を微小に
するコンセプトが提案され、大学、企業などの研究機関
で研究および開発されている。前記の微少な反応容器
と、同じくして小型化したその周辺機器、すなわち反応
容器に取り付けられる液送装置や加熱装置、温度センサ
ーや流量センサー、分光装置などを含めてマイクロリア
クタと呼ばれている。マイクロリアクタを構成する方法
として主流となっているものが、シリコンのウェットエ
ッチング法により、流路や反応槽、さらには送液用のポ
ンプまでも形成するマイクロマシニングである。
めにリアクティブイオンエッチングなどのドライプロセ
スの使用も増加している。一方、シリコン以外のマイク
ロリアクタ用の材質としては、ガラス、樹脂、金属など
様々な材料に関して研究されているが、医療に関係する
生化学反応などは個々の検体のコンタミネーションを防
ぐためにもディスポーザブルの方が都合よい。そのため
量産性が良く、安価な樹脂を素材とするマイクロリアク
タの開発も増加している。
イクロリアクタアーとしては、特開平10−33717
3公報に記載されている。また、光造形ファブリケーシ
ョンを利用して光造形樹脂の微小立体構造の作成方法が
特開平7−329188公報に記載されている。また、
特表2000−515630公報には、ベースユニッ
ト、アダプタおよび基板を備え、アダプタはベースユニ
ット上の取り付け領域に取り付けられ、基板はアダプタ
上の取り付け領域に取り付けられ、アダプタによってベ
ースユニットは非常に様々な異なる基板とインターフェ
イスをとることが可能になり、それによって化学的およ
び生化学的分析および調整手順を行うことが可能になる
分析システムについて記載されている。
タや分析システムに関して解決しなければならない以下
の3つの課題がある。
用途が生化学分析などを対象としている場合で、ディス
ポーザブルの方が都合良く、消費数量も多数量に及ぶ場
合などでは、反応に不必要なバルク部分は極力省略し
て、より省スペースにし、なおかつ取り扱いし易く、コ
ストが安いことである。上記のシリコン製マイクロリア
クタでは、加工素材のシリコンウエハの大きさ等にもよ
るが、コスト低減には限界がある。また、シリコンは脆
性材料であるため、省スペース化するために薄型にすれ
ばするほど割れ易くなり、取り扱いが困難になる。ま
た、樹脂成形の場合は、成形の方法にもよるが、大量生
産性の高い射出成形などでは、溶融樹脂を流すためにあ
る程度の隙間が必要なことから、薄型にするには限界が
ある。
用途が、強酸や強アルカリなどを扱う場合で、さらに発
熱を伴う場合などでは、素材に耐酸性、耐アルカリ性、
耐熱性が要求される。シリコンマイクロリアクタでは、
特に強アルカリに対して弱いため、そのままでは使用困
難であり、耐アルカリ性の金や白金コーティングなどを
施す必要があるが、微細な流路にコーティングを施すに
は多くの技術課題がある。
ト低減が重要となるマイクロリアクタや分析システムの
場合で、例えば、毎朝、毎晩自宅で検査し、なおかつデ
ィスポーザブルが良い在宅健康検査や、食品の鮮度や安
全性を検査するような場合などでは、生産コストを下げ
ることが重要になる。射出成形を利用した樹脂製マイク
ロリアクタなどは、シリコン製マイクロリアクタよりも
安価に生産出来るが、射出成形においても金型の製作費
が高かったり、排気装置や油圧装置など大掛かりとな
る。そのため、設備費、メンテナンス費、維持費等を易
くする必要がある。
イクロリアクタをディスポーザブルが主体となる医療分
野に適用するには、生産性とコストの低減が必要となる
が、シリコンのマイクロマシニングでは、素材費の低減
に限界がある。また、特開平7−329188公報に記
載の光造形ファブリケーション法では、製作前後で光硬
化性樹脂の出し入れを必要とし、さらに、製造品の洗浄
などの工程が必要であるため、これらの工程を削除し、
生産性を高めることは課題である。また、特表2000
―515630公報に記載の分析システムはコンパクト
ではあるが、収納性に乏しく、携帯して持ち運ぶには適
していない。
性を有し、かつ簡便に血液検査、化学反応を実施するこ
とが可能なシート型マイクロリアクタとそれを用いたモ
バイル型化学検査装置を提供することにある。
性シートが重なって密着され、重ね合わされた積層体の
内部に、液体または気体が通過または保持される非密着
部を有し、検体を注入するための非接触部となる第1の
空隙部と、試薬が通過する流路となる複数の非密着部と
なる第2の空隙部と、試薬を保持し化学反応させるため
の複数の非密着部となる第3の空隙部を有するシート型
マイクロリアクタにある。
ップが装着されていること、シートが熱融着樹脂シート
であり熱融着によって一体に接合されていること、前記
第2の空隙部から前記第1の空隙部への流入、及び前記
第3の空隙部から前記第2の空隙部への流入を防止する
シート弁が前記第2の空隙部に設けられていることが好
ましい。
タと、該マイクロリアクタを前記シート面に沿って前記
検体に遠心力を与える回転を行う回転駆動手段と、前記
遠心分離した前記検体を前記第2の空隙部から第3の空
隙部にかけて移動させる移動手段と、前記分離された検
体と試薬との反応物に光を照射する発光素子と、前記反
応物から出た光を受光する光検出器とを有するモバイル
型化学分析装置において、前記シート型マイクロリアク
タが前述に記載のシート型マイクロリアクタから成るこ
とを特徴とするモバイル型化学分析装置にある。
体を前記第2の空隙部から第3の空隙部にかけて移動さ
せるスライドバーと、該スライドバーを駆動するスライ
ドバー駆動装置とを有すること、又、前記移動手段が、
前記遠心分離した前記検体を前記第2の空隙部から第3
の空隙部にかけて移動させる電磁誘導装置であることが
好ましい。
ドバー駆動装置、発光素子及び光検出器制御する制御回
路基板と、これらの電源となるバッテリとを有すること
が好ましい。
分析装置に使用するシート型マイクロリアクタの斜視図
である。このシート型マイクロリアクタ1は、シート1
aとシート1bとが張り合わされた構造で、シート1aと
シート1bとの接触面に張り合わされず、間隙となりうる
部分が残されている。この間隙に検体を注入し、血液や
薬品などの検査に供する。シートの材質は、軟質プラス
チックや樹脂などで、フレキシブルであれる。シート型
マイクロリアクタ1の表面には、検査データの保存、基
準データや個人データ読み出しのためのICチップ2が
搭載される。また、シート型マイクロリアクタ1にはそ
れを回転させる軸となる固定板3が取り付けられる。シ
ート型マイクロリアクタ1の回転は、検体注入室4aに
注入された検体に対して遠心力を与え、検体を遠心分離
させるものである。
1のシート1aとシート1bとを分解した様子を示す斜視
図である。シート1aとシート1bとの密着面となる、張
り合わされていない部分を示しており、検体注入室4a
となる第1の空隙部、流路4bとなる第2の空隙部、反
応槽兼試薬入れ4cとなる第3の空隙部からなる。検体
中入室4a、流路4bおよび反応槽兼試薬入れ4cは連結
する。シートは、検体の流れや様子が観察されるので、
全体が透明の方が良いが、不透明のものを使用するとき
は、少なくとも、反応槽兼試薬入れ4c部分は、光学検
査を行うため透明品を張り合わせる。反応槽兼試薬入れ
4cには、予め、検査のための試薬を入れて保持させて
おく。
型マイクロリアクタ1の断面A-A、B-B、C-C、D-Dを示
す。シート1aとシート1bとの間の間隙は、検体注入室
4a、流路4bおよび反応槽兼試薬入れ4cである。
針を検体注入室4aに突き刺すことにより行う。シート型
マイクロリアクタのシート材質が柔軟な場合は、注入後
に注射針を引き抜いても孔が閉塞し検体が漏れ出さな
い。又、シート材質が柔軟で無い場合は、検体注入室部
分に乗軟な別材質を予め張り合わせておく。従って、注
入口を特別に設ける必要はない。
一つは検体の注入方法と同様で、シリンジなどで注射針
を使って、反応槽兼試薬入れ4cに事前に入れておく。も
う一つの方法は、反応槽兼試薬入れ4cに、張り合わせた
シートの側面に向かってシート外部と連通する流路を設
けておき、その流路から試薬を、例えぱシリンジポンプ
などで注入し、注入後に前記流賂を融着して、反応槽兼
試薬入れ4cを閉塞する方法である。この場合は、注入口
を設けておき、注入後に熱融着で消滅させる。
注入及び試薬と検体との反応は1度だけであるが、反応
完了後の光学検査は、何度でも出来る構成になってい
る。また、ICチップにデータを記録できるため、検査
結果のサンプルとデータを同時に保存できる。検査後
に、単に捨ててしまうのではなく、保管、収納してお
き、必要になれぱICチップからデータを取り出すこと
が出来る。被検者の疾患回復状況が悪く、治療前に溯っ
て再検査をしたり、学術的な原因追求で色々な検査をす
るために、既に検査が完了し保管されていたシート状マ
イクロリアクタから検査後の検体を注射器などで抽出し
たり、場合によっては、リアクタを破壊して検体を取り
出し、再検査や研究に利用することが出来る。
1を用いた実施例であるモバイル型化学分析装置の斜視
図であり、上ベース6と下ベース5とを分解した図であ
る。ただし、サイドカバーは省略する。本発明における
モバイル型化学分析装置とは、前記シート型マイクロリ
アクタ1、上ベース6および下ベース5とを合わせたセ
ットから成る。下ベース5には、シート型マイクロリア
クタ1を乗せて、この上で回転させるプレート7があ
る。シート型マイクロリアクタ1を回転させるための回
転軸8は、図4では下ベース5側に見られるが、この構
成では、シート型マイクロリアクタ1に穴を開けなけれ
ばならないため、実際には、上ベース側に取り付ける。
ただし、回転軸8の構成はどちらでもかまわない。上ベ
ース6には、検体注入穴10が設けられ、この穴から小
型シリンジにて検体または非検査物をシート型マイクロ
リアクタ1に注入する。上ベース6には、検体注入孔1
0の蓋9もある。上ベース6と下ベース5には結合して
一体化するためのコネクタ11aおよび11b、12aお
よび12bが設けられる。また、下ベース5には、携帯
電話や送受信設備と接続するためのソケット13とコン
ピュータやデータ記憶装置等と接続するためのコネクタ
14が側面に設けられる。図4中に記した矢印は、シー
ト型マイクロリアクタ1が回転する様子を示すものであ
る。例えば血液検査の場合は、遠心分離により、血液が
血漿と血球に分離される。
におけるシート型マイクロリアクタ1の斜視図である。
シート型マイクロリアクタ1は検体注入室4aと反対側
にある固定板3を中心に回転する。そのため、検体注入
室4aの血液は、血球30と血漿31に液相分離され
る。血球30と血漿31との間に隔壁を設けて完全に分
離するために加熱したスライドバー15を上から押し当
て、シート1aとシート1bとを熱融着する。スライドバ
ー15の加熱温度は、シートの材質によるが、100℃
〜300℃程度とする。300℃以上の温度になると、
検体成分が変質する。また100℃以下では、熱融着が
十分に起こらない。熱融着時間は、検体への影響を少な
くするため短い方がよく、1秒を目安とする。
0と血漿31とを分離する動作を示した断面図と斜視図
である。図6(a)でスライドバー15がシート型マイ
クロリアクタ1に押し付けられて熱融着し、血球30と
血漿31が分離される。その後、スライドバー15は、
短時間で冷やされる。図6(b)では、血漿31を流路
4bを通して、反応槽兼試薬入れ4cに送るためにスライ
ドバー15が反応槽兼試薬入れ4c側に移動している様
子を示している。スライドバー15は、しごくように血
漿31を移動させる。
て、血漿31を移動させる本発明のモバイル型化学反応
装置全体図である。サイドカバーは省略してある。上ベ
ース6には、スライドバー駆動装置16、シート型マイ
クロリアクタ1を回転軸8で押し付けるための加圧機1
8、血液反応後の光学検査用の発光素子17a、検体注
入用で小型シリンジを挿入する孔22が設けられる。下
ベース5には、光学検査用の受光素子17b、バッテリ
19、遠心分離のためにシート型マイクロリアクタ1を
回転させる駆動部20、制御用の回路基板21が設けら
れる。バッテリ19は交換及び充電可能である。
査装置の使用行程の一部を説明する断面図である。はじ
め、上ベース6と下ベース5とは分割されている。下ベ
ース5に、シート型マイクロリアクタ1を置き、上ベー
ス6を下ベース5に組み合わせる。この時、回転軸8が
シート型マイクロリアクタ1の固定板3に付き当てられ
て固定される。次に図8(b)に示すように、検体や非
検査液を採取した小型シリンジ23を孔22に挿入し、
検体をシート型マイクロリアクタ1に注入する。マイク
ロシリンジの針先端とシート型マイクロリアクタ1の検
体注入室4aとの位置合わせは、上ベース6とマイクロ
シリンジ本体下部で行うよう加工する。その後、シート
型マイクロリアクタ1を回転させ遠心分離を行い、遠心
分離後は、図7に示すようにシート型マイクロリアクタ
1がスライドバー15側に配置され、前記図6及び図7
で説明したスライドバー15の行程に移る。また、図8
で上ベース6と下ベース5とが連結される時には、それ
ぞれのコネクタ12aと12bに設けられた電気接点25
aと25bとが接触し下ベース5の電源を上ベース6側に
供給する。
より移動させた血漿や反応槽兼試薬入れ4cで反応した
液が流路4bに逆流しないようにシート弁24a、24b
を設けていることを示す斜視図及び断面図である。逆流
は、シート弁が図9(c)の状態となって、防止する。
通常流れのシート弁は図9(d)に示した状態となる。
アクタ1の製作方法の一例を示す各部品の斜視図で、簡
単な流路とリアクタからなる構造の場合を示す。図10
は、製作に必要な治具やシートを示す。各シートは、樹
脂からなり、熱融着又は、予め接着剤をシートにパター
ンニングしておいて熱接着可能な材質とする。台座44
の上に断熱シート43を置き、その上に流路ロッド42
a、42c、42dとリアクタ板42bを置く。流路ロッド
42a、42c、42dは、液体が通る流路の型となり、
リアクタ板42bは、検体注入室4aや反応槽兼試薬入れ
4cの型となる。さらにその上にシート41a、41bを
2枚重ねて置き、その上から加熱押し付け型40a、4
0b、40cで押し付け、シート41a、41bを融着させ
る。図11に融着前のセット状態を示す。流路ロッド4
2a、42c、42dとリアクタ板42bの部分は、加熱さ
れないので、融着しない。また、断熱シート43を敷く
ことにより、加熱押し付け型40a、40b、40cから
の熱の逃げを少なくする。なお、逆流防止用のシート弁
24a、24bは、片面の半分ずつが融着しないように予
めフッ素等軟化温度の高い樹脂を複合またはコーティン
グしたものを使う。
で製作したシートで、流路とリアクタ部分が突出してい
る。シートを横から見ると図12(b)のような形状で
ある。この流路に液体または気体が流れた場合には、2
枚のシート間に間隙ができる。この間隙となる空間は、
流路ロッド42a、42c、42dやリアクタ板42bの部
分がシートから飛び出すことによって形成される。
融着によって接合する製作方法を示す斜視図である。熱
融着部分をレーザ照射により作成する。図13にレーザ
照射機45、集光レンズ46、レーザ光47を示す。レ
ーザ照射を使うことにより、流路を微細化することが可
能となり、高密度の検査シートで検査数を増やすことが
できる。また、加熱押し付け型が必要なくなるため、製
作装置も簡素となる。
クタの他の製作方法を示す図である。六角柱の加熱押し
付け型48を組み合わせることにより、流路の構成を簡
単に変更することができる。図14(b)は流入口60
が2個所、流出口1個所、リアクタ1個所の流体回路と
なる。また、図14(c)も(b)と同様であるが、流れ
方が異なる。このように六角柱の加熱押し付け型48を
組み合わせを換えれば、流入3個所や、リアクタ3個所
等いろいろな組み合わせができ、複雑な反応系にも対応
し易くなる。
アクタ部や検体注入室から検体や非検査液を搬送する他
の手段による方法を示す斜視図及び断面図である。リア
クタ部や検体注入室の上下に電磁コイル49a、49bと
配線50を搭載し、電磁誘導で吸引力や反発力を利用し
て、リアクタや検体注入室の容積を変化させて液体を移
動させる。吸引、反発を連続的に繰り返し行えばポンプ
として使用することができる。
う検体の量は、10マイクロリットル〜300マイクロ
リットルと微量である。装置の大きさは縦横10センチ
メートル以下高さ3センチメートル以下が好適である。
シート型マイクロリアクタの大きさは縦横3センチメー
トル以下であることが好ましい。
ムとしては、シート型マイクロリアクタに搭載されたIC
チップに検査結果、参照用基礎データ、これまでの個人
検査データなどが記録、再生、さらに追加できるように
なっており、検体とともにシートを保管することによっ
て、ファイルとしての役割を持つ。モバイル型検査装置
は、携帯電話や通信機器と接続できるため、検査結果を
集中管理センタに送り、全国データと比較参照が可能で
あるとともに、逐次医師が検査結果を監視することがで
きる。また、コンピュータとの接続が可能であるため、
自分でデータを参照することができる。
トは、検体や試薬が微量で良く、そのため多種に及ぶ反
応や検査が可能である。シートであるため容器が不要で
ある。ディスポーザブルであるため、検体間の汚染がな
い。また、シート型マイクロリアクタそのものがファイ
ルとなるため廃棄物が少ない。
しては、救急車に備え付けて、急病人の搬送中に検査す
る。小さい診療所に備え付けて、検査センタに出す検査
コスト、検査時間を削減する。医師が緊急や通常の往診
時に持ち歩いて、現場で検査する。在宅医療用として、
家庭で検査してデータを蓄積するとともに、通信で医師
に診断してもらい、通院せずに済む。例えば食事療法の
効果確認や投薬中の薬の血中濃度確認等。飛行機や長距
離列車、船、宇宙船等に備え付けて緊急時対応する。
ト型マイクロリアクタは、シート状であるのでかさ張ら
ず、収納性が良い。本発明のシート型マイクロリアクタ
において上記では、シート2枚の構成としたが、3枚以
上を重ね合わせて立体流路として活用することができ
る。
検査装置によって、省スペースで、高い生産性を有し、
かつ簡便に血液検査、化学反応を実施することが可能と
なるシート型マイクロリアクタ及びそれを用いたモバイ
ル型化学検査装置を提供することが出来る。そのため、
緊急現場や、航空機や船等での移動時でも検査や分析が
出来、在宅医療において活用でき、又、ICチップや携帯
電話接続用コネクタを備えているため、データの管理や
整理、照合などが短時間で実施できる。更に、シート型
マイクロリアクタ自体を検体ファイルとして保存するこ
とにより、個人情報としての管理がし易くなる。
マイクロリアタの斜視図。
マイクロリアクタの分解斜視図。
図。
を遠心分離した後に血球と血漿との分離を説明する斜視
図。
を遠心分離した後に血球と血漿との分離を説明する断面
図と斜視図。
マイクロリアクタを装着し、血漿の移動を説明する断面
図。
マイクロリアクタを装着し、検体を注入する工程を説明
する断面図。
逆流防止シート弁を説明する斜視図及び断面図。
使うシート及び治具類を説明する分解図。
法を説明する分解斜視図。
する斜視図。
ロリアクタの他の製作方法を説明する斜視図。
他の製作方法を説明する図。
送液方法を説明する図。
固定板、4a…検体注入室、4b…流路、4c…反応槽兼
試薬入れ、5…下ベース、6…上ベース、7…プレー
ト、8…回転軸、10…検体注入孔、13、14…ソケ
ット、30…血球、31…血漿、16…スライドバー駆
動装置、18…加圧機、19…バッテリ、20…駆動
部、21…回路基板、23…小型シリンジ、24…シー
ト弁、25…電気接点、40…加圧押し付け型、48…
加圧押し付け型。
Claims (10)
- 【請求項1】複数枚の可撓性シートが密着して積層され
た積層体の内部に検体が保持される第1の空隙部、該第
1の空隙部に連通した複数の第2の空隙部及び該第2の
空隙部に連通し試薬を保持し前記検体との化学反応を行
う第3の空隙部を有することを特徴とするシート型マイ
クロリアクタ。 - 【請求項2】請求項1において、前記積層体内部にIC
チップが設けられていることを特徴とするシート型マイ
クロリアクタ。 - 【請求項3】請求項1又は2において、前記シートが熱
融着樹脂シートであり、熱融着されていることを特徴と
するシート型マイクロリアクタ。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、前記シ
ートが透明であることを特徴とするシート型マイクロリ
アクタ。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれかにおいて、前記積
層体の第3の空隙部が設けられている側の表面に前記シ
ート面に沿って回転させる軸となる固定部材が設けられ
ていることを特徴とするシート型マイクロリアクタ。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれかにおいて、前記第
2の空隙部から前記第1の空隙部への流入、及び前記第
3の空隙部から前記第2の空隙部への流入を防止するシ
ート弁が前記第2の空隙部に設けられていることを特徴
とするシート型マイクロリアクタ。 - 【請求項7】シート型マイクロリアクタと、該マイクロ
リアクタを前記シート面に沿って前記検体に遠心力を与
える回転を行う回転駆動手段と、前記遠心分離した前記
検体を前記第2の空隙部から第3の空隙部にかけて移動
させる移動手段と、前記分離された検体と試薬との反応
物に光を照射する発光素子と、前記反応物から出た光を
受光する光検出器とを有するモバイル型化学分析装置に
おいて、前記シート型マイクロリアクタが請求項1〜6
のいずれかに記載のシート型マイクロリアクタから成る
ことを特徴とするモバイル型化学分析装置。 - 【請求項8】請求項7において、前記移動手段が、前記
遠心分離した前記検体を前記第2の空隙部から第3の空
隙部にかけて移動させるスライドバーと、該スライドバ
ーを駆動するスライドバー駆動装置とを有することを特
徴とするモバイル型化学分析装置。 - 【請求項9】請求項7において、前記移動手段が、前記
遠心分離した前記検体を前記第2の空隙部から第3の空
隙部にかけて移動させる電磁誘導装置であることを特徴
とするモバイル型化学分析装置。 - 【請求項10】請求項7〜9のいずれかにおいて、前記
回転駆動手段、スライドバー駆動装置、発光素子及び光
検出器制御する制御回路基板と、これらの電源となるバ
ッテリとを有することを特徴とするモバイル型化学分析
装置。
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