JP2002340697A - 光ファイバ分布型温度測定装置及び測定方法 - Google Patents

光ファイバ分布型温度測定装置及び測定方法

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JP2002340697A JP2001141102A JP2001141102A JP2002340697A JP 2002340697 A JP2002340697 A JP 2002340697A JP 2001141102 A JP2001141102 A JP 2001141102A JP 2001141102 A JP2001141102 A JP 2001141102A JP 2002340697 A JP2002340697 A JP 2002340697A
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英彦 米田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 温度測定の精度を向上した光ファイバ分布型
温度測定装置を提供する。 【解決手段】 後方散乱光受信処理手段が、装置を基点
とした被測定光ファイバの、a間隔の後方散乱光の測定
をする第1の手段と、a/2基点とした、a間隔の後方
散乱光の測定をする第2の手段と、第1及び第2の手段
による測定を複数回実行し、個々の測定データ毎に加算
平均を実行する第3の手段と、対数変換を実行する第4
の手段と、得られた0,a、2a、・・・naのデータ
列とa/2、a+a/2、2a+a/2・・・・na+a/
2のデータ列に対して個別に温度変換処理を施す第5の
手段と、データ列を基に0、a/2、a、a+a/2・
・・・na+a/2なるデータ列を得る補間をする第6の
手段、第6の手段において変換された温度を出力する第
7の手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センサとして光フ
ァイバを用いた光ファイバ分布型温度測定装置に関する
もので、特に、温度測定の精度を改良することに関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ファイバをセンサとして用いる光ファ
イバ分布型温度測定装置について以下図面を用いて説明
する。図4は光ファイバ分布型温度測定装置の動作を説
明する図である。図4において、光ファイバ分布型温度
測定装置1は、光パルス3を被測定光ファイバ2に対し
て送出し、該光ファイバ分布型温度測定装置1からの離
れた距離に応じて対数的に減衰する後方散乱光が反射さ
れてくるのを受信する。該後方散乱光には、図5に示す
如く、レイリー散乱光、ラマン散乱光、ブリルアン散乱
光等があるが、この装置では、温度依存性が高いラマン
散乱光を分離・受信して温度測定に用いる。
【0003】ラマン散乱光には、前記光ファイバ分布型
温度測定装置1から出射された光パルス3の波長に対し
て、短い波長側に発生するアンチストークス光と、長い
波長側に発生するストークス光が存在するが、これらの
後方散乱光は光パルスの強度に比べると非常に微弱な信
号である。光ファイバ分布型温度測定装置は、温度依存
性の大きいアンチストークス光とストークス光の2つの
光を受信して処理することによって被測定光ファイバの
長さに応じた位置の温度(分布)を測定するものであ
る。
【0004】アンチストークス光及びストークス光との
間には関係は以下の関係がある。 Ia /Isは、exp(−h・c・△v/kT)に比例する。 Ia・・・・アンチストークス光の強度 Is・・・・ストークス光の強度 h・・・・プランク定数 c・・・・光速 △v・・・シマンシフト量 k・・・・ボルツマン定数 T・・・・絶対温度
【0005】図3は、光ファイバ分布型温度測定装置1
の構成を示す図である。図3において、3-1は、長距離
に亘ってセンサとして敷設された被測定光ファイバ2に
対して送出される光パルス3を発生するLDパルス発生
器である。5は、LDパルス発生器3からの光パルスを
光ファイバ6を介して被測定光ファイバ2に対して出射
し、被測定光ファイバからの後方散乱光を、短い波長側
に発生するアンチストークス光と、長い波長側に発生す
るストークス光に分離して光測定回路8a(アンチストー
クス用)及び光測定回路8s(ストークス用)に与える方
向性結合分離器である。
【0006】前記光測定回路8a及び8sはそれぞれ、光・
電気変換回路9a又は9s、増幅器10a又は10s、アナログ・
デジタル変換器11a又は11s、加算回路12a又は12sを含ん
でいる。また、光ファイバ分布型温度測定装置は制御回
路によって制御されている。ここで、光ファイバ分布型
温度測定装置1のうち、LDパルス発生器3-1を除いた
部分を、後方散乱光受信処理手段という。
【0007】この、光ファイバ分布型温度測定装置にお
ける、従来の温度の測定処理は図2のフローチャートに
記載の以下のように行われていた。 ・光ファイバ分布型温度測定装置から0m(メータ)基
点とした、例えば、被測定光ファイバの2m(メータ)
間隔の後方散乱光データサンプルの測定を実行するステ
ップ。(ステップ) このステップでは、基点から0,2,4,6、・・・・
n(メータ)におけるデータが得られる。 ・光ファイバ分布型温度測定装置から1m(メータ)基
点とした、例えば、被測定光ファイバの2m(メータ)
間隔の後方散乱光データサンプルの測定を実行するステ
ップ。(ステップ) このステップでは、基点から1,3,5、7、・・・・
n(メータ)におけるデータが得られる。 ・上記ステップ及びの測定を複数回実行し、個々の
測定データ毎に加算平均を実行するステップ。(ステッ
プ) このステップで、複数回の個々のデータが加算平均され
た、基点から0,2,4,6、・・・2n(メータ)の
データと、基点から1,3,5,7、・・・・n+1
(メータ)のデータが得られる。 ・ステップで得られたデータを基にデータ補間を実行
する。(ステップ) このステップでは、0,1,2,3,4,5,・・・・
n+1の1m(メータ)間隔のデータが得られる。 ・ステップ4で得られたデータに対数変換を実行するス
テップ。(ステップ) これまでのステップ〜までを、ラマン散乱光のアン
チストークス光とストークス光とに対して個別に処理す
る。また、このステップで対数変換を実行することに
よって、前記(1)式のIa /IsがIaとIsの差になる。 ・ステップの出力を前記(1)式に適用して、光ファイ
バ分布型温度測定装置を基点とした、(0,1,2,
3,4,5、・・・n+1)m(メータ)毎の温度に変換
する。(ステップ) ・ステップにおいて温度に変換された温度を出力す
る。(ステップ) このステップでは、光ファイバ分布型温度測定装置を基
点とした、(0,1,2,3,4,5、・・・n+1)
m(メータ)毎の光ファイバの温度に異常があった場合
には、その位置及び温度を表示装置に表示すると共に警
報が出力される。
【0008】上記従来の光ファイバ分布型温度測定装置
において、ステップ及びステップにおいて、光ファ
イバ分布型温度測定装置から0m及び1m基点とした、
2m間隔のデータサンプルを測定しているのは、装置の
測定間隔を短くする(1m間隔にする)と装置が価格が
高くなるのを防ぐために、2m間隔のサンプリングで1
m間隔のサンプル結果と同様の効果を挙げるために、測
定の基点をずらして、2通りの測定を実行している。な
お、測定の基点をずらすためには、被測定光ファイバに
送出される光パルスの発生時点をずらすか、受信した後
方散乱光のサンプリング時点をずらすことによって行わ
れる。また、測定の間隔をa(2m(メートル))とし
た場合に、測定装置から一方の基点を0m(メートル)
とし、他方の基点を1(メートル)とするものとして説
明したが、他方の基点をia/m(mは任意の整数)
(i=0〜m−1)することが可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の光ファイバ分布
型温度測定装置では、上記の如く、ステップ及びステ
ップの如く測定の基点をずらして、2通りの測定を実
行して得られたデータをステップでデータ補間した後
に、対数変換と温度変換処理を実行しているために、個
々の測定に際してのノイズが大きく影響して測定の精度
が悪くなるという問題があった。これは、測定の基点を
ずらした2通りの測定によるデータはそれぞれ、異なっ
たノイズを含んでいるのに、両者をデータ補間した後に
一括して対数変換及び温度変換の処理を実行しているた
めと思われる。
【0010】本発明では、光ファイバ分布型温度測定装
置では、測定の基点をずらして、2通りの測定を実行し
て得られたデータをデータ補間した後に、対数変換と温
度変換処理を実行しているために、ノイズが大きく影響
して測定の精度が悪くなるという問題点を解決すること
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決する
ため、光パルス照射手段と、後方散乱光受信処理手段と
を有する光ファイバ分布型温度測定装置において、前記
後方散乱光受信処理手段が、光ファイバ分布型温度測定
装置を基点とした被測定光ファイバの、a間隔の後方散
乱光データサンプルの測定を実行する第1の手段と、光
ファイバ分布型温度測定装置からia/m(mは任意の
整数)(i=0〜m−1)を基点とした被測定光ファイ
バの、a間隔の後方散乱光データサンプルの測定をm回
実行する第2の手段と、上記第1及び第2の手段による
測定を複数回実行し、個々の測定データ毎に加算平均を
実行する第3の手段と、前記第3の手段で得られたデー
タ列のデータに対して個別に対数変換を実行する第4の
手段と、前記第4の手段で得られたデータ列のデータに
対して個別に温度変換処理を施す第5の手段と、前記第
5の手段で得られたデータ列を基に補間されたデータ列
得る第6の手段、・前記第6の手段において得られた温
度に変換されたデータ列の個々のデータの温度を出力す
る第7の手段とで構成することによって、ノイズの影響
を少なくして測定の精度が高い光ファイバ分布型温度測
定装置が得られる。(請求項1)
【0012】また、前記第5の手段で得られる測定デー
タ列を、温度依存性の大きいラマン散乱光のアンチスト
ークス光とストークス光とすることによって、ノイズの
影響を少ない、より測定の精度が高い光ファイバ分布型
温度測定装置が得られる。(請求項2)
【0013】また、前記温度の出力を被測定光ファイバ
の所定間隔毎の温度としてグラフ表示することにより、
長距離に亘って敷設した被測定光ファイバの所定間隔毎
(例えば1m毎)の温度を表示できる光ファイバ分布型温
度測定装置が得られる。(請求項3)
【0014】また、前記温度の出力が所定の値を越えた
場合には、当該所定の値を越えた被測定光ファイバの測
定装置を基点とする距離と共にその部分の温度が表示又
は警報が出力されることによって、被測定光ファイバを
長距離に亘って敷設して、その長距離に亘って、所定間
隔毎の温度測定が行えるので、電力ケーブルに平行して
敷設して、電力ケーブルの地絡検出に用いたり、プラン
トの温度管理、防災関連の調査・研究、発電所や大型建
設物の空調関連等に適用できる光ファイバ分布型温度測
定装置が得られる。(請求項4)
【0015】また、光ファイバ分布型温度測定装置か
ら、光パルスを照射する第1のステップと、光ファイバ
分布型温度測定装置を基点とした被測定光ファイバのa
間隔毎の、前記照射された光パルスに対応した後方散乱
光データサンプルの測定を実行する第2のステップと、
光ファイバ分布型温度測定装置からia/m(mは任意
の整数)(i=0〜m−1)を基点とした被測定光ファ
イバのa間隔毎の前記照射された光パルスに対応した後
方散乱光データサンプルの測定をm回実行する第3のス
テップと、上記第2のステップ及び第3のステップの測
定を複数回実行し、個々の測定データ毎に加算平均を実
行する第4ステップと、前記第4のステップで得られた
データに対して個別に対数変換を実行する第5のステッ
プと、前記第5のステップで得られたデータに対して個
別に温度変換を実行する第6のステップと、前記第6の
ステップで得られたデータを基にデータ列を基に補間さ
れたデータ列得る第7のステップと、 ・前記第7のステップにおいて得られた温度に変換され
たデータ列の個々のデータの温度を出力する第8のステ
ップとで温度測定を行うことによって、ノイズの影響を
少なくして測定の精度が高い光ファイバ分布型温度測定
方法が実現できる。(請求項5)
【0016】また、前記第6のステップで得られるデー
タ列は、ラマン散乱光のアンチストークス光とストーク
ス光とに対して個別に処理することによって、ノイズの
影響を少ない、より測定の精度が高い光ファイバ分布型
温度測定方法が実現できる。(請求項6)
【0017】また、前記温度の出力は、被測定光ファイ
バの所定間隔毎の温度としてグラフ表示することによ
り、長距離に亘って敷設した被測定光ファイバの所定間
隔毎(例えば1m毎)の温度を表示できる光ファイバ分布
型温度測定方法が実現できる。(請求項7)
【0018】また、前記温度の出力が所定の値を越えた
場合には、当該所定の値を越えた被測定光ファイバの測
定装置を基点とする距離と共にその部分の温度が表示又
は警報が出力されることによって、被測定光ファイバを
長距離に亘って敷設して、その長距離に亘って、所定間
隔毎の温度測定が行えるので、電力ケーブルに平行して
敷設して、電力ケーブルの地絡検出に用いたり、プラン
トの温度管理、防災関連の調査・研究、発電所や大型建
設物の空調関連等に適用できる光ファイバ分布型温度測
定方法が実現できる。(請求項8)
【0019】
【発明の実施の形態】以下実施の形態を図1を参照して
説明する本発明の光ファイバ分布型温度測定装置におけ
る、温度の測定処理は図1のフローチャートに記載の以
下のように行われていた。 ・光ファイバ分布型温度測定装置から0メータ(m)基点と
した、例えば、被測定光ファイバの2メータ(m)間隔の
後方散乱光データサンプルの測定を実行するステップ。
(ステップ) このステップでは、0m,2m,4m,6m、・・・・2nmにお
けるデータ列が得られる。 ・光ファイバ分布型温度測定装置から1メータ(m)を基
点とした、例えば、被測定光ファイバの2メータ(m)間
隔の後方散乱光データサンプルの測定を実行するステッ
プ。(ステップ) このステップでは、1m,3m,5m、7m、・・・・1+nmにお
けるデータ列が得られる。 ・上記ステップ及びの測定を複数回実行し、個々の
測定データ毎に加算平均を実行するステップ。(ステッ
プ) このステップで、複数回の個々のデータが加算平均され
た、0m,2m,4m,6m、・・・2nmのデータ列と1m,3m,5
m,7m、・・・・1+2nmのデータ列が得られる。・ステッ
プ4で得られたデータに対数変換を実行するステップ。
(ステップ) このステップで対数変換を実行することによって、前記
ステップで得られた0m,2m,4m,6m、・・・2nmのデ
ータ列と1m,3m,5m,7m、・・・1+2nmのデータ列に個
別に対数変換処理が実行される。 ・ステップで得られた0m,2m,4m,6m、・・・2nmの
データ列と1m,3m,5m,7m、・・・・1+2nmのデータ列
に対して個別に温度変換処理を前記(1)式に適用して、
光ファイバ分布型温度測定装置を基点とした、2通りの
0m,2m,4m,6m、・・・2nmのデータ列と1m,3m,5m,7
m、・・・・1+2nmのデータ列の個々のデータ毎に温度に
変換する。(ステップ) ・ステップで得られた温度に変換されたデータ列を基
にデータ補間を実行するa/5,。(ステップ) このステップでは、0m,1m,2m,3m,4m,5m,・・・・
1+2nmの温度変換されたデータが得られる。 ・ステップにおいてデータ補間された、基点から0m,
1m,2m,3m,4m,5m,・・・・1+2nmの測定温度を出力
する。(ステップ) このステップでは、光ファイバ分布型温度測定装置を基
点とした、1m毎の光ファイバの温度が出力され、その値
に異常があった場合には、その位置及び温度を表示装置
に表示すると共に警報が出力される。
【0020】次に、光ファイバ分布型温度測定装置を基
点とした被測定光ファイバの、a間隔の測定(第1の測
定)と、光ファイバ分布型温度測定装置からia/m
(mは任意の整数)(i=0〜m−1)でm回測定(第
2の測定)の実例を、m=5の場合で示す。 ・第1の測定で、 0,a,2a,3a,4a,5a,6a,・・・・・・・ が得られ、 ・第2の測定で、 a/5,a+a/5,2a+a/5,3a+a/5,4a+a/5,5a+a/5,・・・
・・・・・・と 2a/5,a+2a/5,2a+2a/5,3a+2a/5,4a+2a/5,5a+2a/5,
・・・・・・と 3a/5,a+3a/5,2a+3a/5,3a+3a/5,4a+3a/5,5a+3a/5,
・・・・・・と 4a/5,a+4a/5,2a+4a/5,3a+4a/5,4a+4a/5,5a+4a/5,
・・・・・・と が得られる。これらを並べ替えによりデータ補間を実行
すると、 0,a/5,2a/5,3a/5,4a/5,a,a,+a/5,a+2a/5,a+3a/5,a+4a/
5,2a,2a+a/5,2a+2a/,2a+2a/5,2a+3a/5,2a+4a/5,・・
・・・・となる。
【0021】光ファイバ分布型温度測定装置において、
本発明の温度の測定処理と従来の温度の測定処理との比
較を図6及び図7を用いて説明する。図6において、
(a)は本発明の測定処理による場合、(b)は従来の測定処
理による場合を示している。この図において、どちら
も、被測定光ファイバの基点からの距離0〜2000mにお
いて、ほぼ温度差がない状態での測定値を示している。
したがって、距離が基点から離れる程振幅が大きくなる
傾向は両者共に同じでるが、その振幅の大きさ(ノイ
ズ)が本発明の測定処理を行った場合には明らかに従来
の測定処理に比べて小さくなっていることが解る。
【0022】また、図7は、上記図6の測定データの測
定範囲(800〜2000m)を拡大して示したものである。
図7からも、ノイズによる振幅の大きさが本発明の測定
処理を行った場合には明らかに従来の測定処理に比べて
小さくなっていることが解る。
【0023】本発明の光ファイバ分布型温度測定装置
は、被測定光ファイバを長距離に亘って敷設して、その
長距離に亘って、所定間隔毎の温度測定が行えるので、
電力ケーブルに平行して敷設して、電力ケーブルの地絡
検出に用いたり、プラントの温度管理、防災関連の調査
・研究、発電所や大型建設物の空調関連等多くの分野に
適用が可能である。
【0024】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、光パルス照
射手段と、後方散乱光受信処理手段とを有する光ファイ
バ分布型温度測定装置において、前記後方散乱光受信処
理手段が、光ファイバ分布型温度測定装置を基点とした
被測定光ファイバの、a間隔の後方散乱光データサンプ
ルの測定を実行する第1の手段と、光ファイバ分布型温
度測定装置からia/m(mは任意の整数)(i=0〜
m−1)を基点とした被測定光ファイバの、a間隔の後
方散乱光データサンプルの測定をm回実行する第2の手
段と、前記第1及び第2の手段による測定を複数回実行
し、個々の測定データ毎に加算平均を実行する第3の手
段と、前記第3の手段で得られたデータ列のデータに対
して個別に対数変換を実行する第4の手段と、前記第4
の手段で得られたデータ列のデータに対して個別に温度
変換処理を施す第5の手段と、前記第5の手段で得られ
たデータ列を基に補間されたデータ列得る第6の手段、
前記第6の手段において得られた温度に変換されたデー
タ列の個々のデータの温度を出力する第7の手段と、と
で構成することによって、ノイズの影響を少ない、測定
の精度が高い光ファイバ分布型温度測定装置が得られる
という効果を奏する。
【0025】また、請求項2に記載の発明では、前記第
5の手段で得られる測定データ列を、温度依存性の大き
いラマン散乱光のアンチストークス光とストークス光と
することによって、ノイズの影響を少ない、より測定の
精度が高い光ファイバ分布型温度測定装置が得られる。
【0026】また、請求項3に記載の発明では、前記温
度の出力を被測定光ファイバの所定間隔毎の温度として
グラフ表示することにより、長距離に亘って敷設した被
測定光ファイバの所定間隔毎(例えば1m毎)の温度を表
示できる光ファイバ分布型温度測定装置が得られる。
【0027】また、請求項4に記載の発明では、前記温
度の出力が所定の値を越えた場合には、当該所定の値を
越えた被測定光ファイバの測定装置を基点とする距離と
共にその部分の温度が表示又は警報が出力されることに
よって、被測定光ファイバを長距離に亘って敷設して、
その長距離に亘って、所定間隔毎の温度測定が行えるの
で、電力ケーブルに平行して敷設して、電力ケーブルの
地絡検出に用いたり、プラントの温度管理、防災関連の
調査・研究、発電所や大型建設物の空調関連等に適用で
きる光ファイバ分布型温度測定装置が得られる。
【0028】また、請求項5に記載の発明では、光ファ
イバ分布型温度測定装置から、光パルスを照射する第1
のステップと、光ファイバ分布型温度測定装置を基点と
した被測定光ファイバのa間隔毎の、前記照射された光
パルスに対応した後方散乱光データサンプルの測定を実
行する第2のステップと、光ファイバ分布型温度測定装
置からia/m(mは任意の整数)(i=0〜m−1)
を基点とした被測定光ファイバのa間隔毎の前記照射さ
れた光パルスに対応した後方散乱光データサンプルの測
定をm回実行する第3のステップと、上記第2のステッ
プ及び第3のステップの測定を複数回実行し、個々の測
定データ毎に加算平均を実行する第4ステップと、前記
第4のステップで得られたデータに対して個別に対数変
換を実行する第5のステップと、前記第5のステップで
得られたデータに対して個別に温度変換を実行する第6
のステップと、前記第6のステップで得られたデータを
基にデータ列を基に補間されたデータ列得る第7のステ
ップと、前記第7のステップにおいて得られた温度に変
換されたデータ列の個々のデータの温度を出力する第8
のステップと、で温度測定を行うことによって、ノイズ
の影響を少なくして測定の精度が高い光ファイバ分布型
温度測定方法が実現できるという効果を奏する。
【0029】また、請求項6に記載の発明では、前記第
6のステップで得られるデータ列は、ラマン散乱光のア
ンチストークス光とストークス光とに対して個別に処理
することによって、ノイズの影響を少ない、より測定の
精度が高い光ファイバ分布型温度測定装置が得られると
いう効果を奏する。
【0030】また、請求項7に記載の発明では、前記温
度の出力は、被測定光ファイバの所定間隔毎の温度とし
てグラフ表示することにより、長距離に亘って敷設した
被測定光ファイバの所定間隔毎(例えば1m毎)の温度を
表示できる光ファイバ分布型温度測定方法が実現できる
という効果を奏する。
【0031】また、請求項8に記載の発明では、前記温
度の出力が所定の値を越えた場合には、当該所定の値を
越えた被測定光ファイバの測定装置を基点とする距離と
共にその部分の温度が表示又は警報が出力されることに
よって、被測定光ファイバを長距離に亘って敷設して、
その長距離に亘って、所定間隔毎の温度測定が行えるの
で、電力ケーブルに平行して敷設して、電力ケーブルの
地絡検出に用いたり、プラントの温度管理、防災関連の
調査・研究、発電所や大型建設物の空調関連等に適用で
きる光ファイバ分布型温度測定方法が実現できるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ファイバ分布型温度測定装置における、本発
明の測定処理を示すフローチャートである。
【図2】光ファイバ分布型温度測定装置における、従来
の測定処理を示すフローチャートである。
【図3】光ファイバ分布型温度測定装置の構成を示す図
である。
【図4】光ファイバ分布型温度測定装置の動作を説明す
る図である。
【図5】光パルスに対する各種後方散乱光を対比して示
す図である。
【図6】本発明の温度測定処理を実施した場合と従来の
温度測定処理を実施した場合の両者の測定結果の対比を
示す図である。
【図7】図6の部分を拡大して示した図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ分布型温度測定装置 2 被測定光ファイバ 3 光パルス 4 後方散乱光 5 方向性結合分離器 8s、8a 光測定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 英彦 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 西岡 優 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 Fターム(参考) 2F056 VF02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光パルス照射手段と、後方散乱光受信処
    理手段とを有する光ファイバ分布型温度測定装置におい
    て、 前記後方散乱光受信処理手段が、 光ファイバ分布型温度測定装置を基点とした被測定光フ
    ァイバの、a間隔の後方散乱光データサンプルの測定を
    実行する第1の手段と、 光ファイバ分布型温度測定装置からia/m(mは任意
    の整数)(i=0〜m−1)を基点とした被測定光ファ
    イバの、a間隔の後方散乱光データサンプルの測定をm
    回実行する第2の手段と、 前記第1及び第2の手段による測定を複数回実行し、個
    々の測定データ毎に加算平均を実行する第3の手段と、 前記第3の手段で得られたデータ列のデータに対して個
    別に対数変換を実行する第4の手段と、 前記第4の手段で得られたデータ列のデータに対して個
    別に温度変換処理を施す第5の手段と、 前記第5の手段で得られたデータ列を基に補間されたデ
    ータ列得る第6の手段、 ・前記第6の手段において得られた温度に変換されたデ
    ータ列の個々のデータの温度を出力する第7の手段と、 を少なくとも有することを特徴とする光ファイバ分布型
    温度測定装置。
  2. 【請求項2】 前記第5の処理手段で得られるデータ列
    は、ラマン散乱光のアンチストークス光とストークス光
    とに対して個別に処理することを特徴とする請求項1に
    記載の光ファイバ分布型温度測定装置。
  3. 【請求項3】 前記温度の出力は、被測定光ファイバの
    所定間隔毎の温度としてグラフ表示されることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の光ファイバ分布型温度測定
    装置。
  4. 【請求項4】 前記温度の出力が所定の値を越えた場合
    には、当該所定の値を越えた被測定光ファイバの測定装
    置を基点とする距離と共にその部分の温度が表示又は警
    報が出力されることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の光ファイバ分布型温度測定装置。
  5. 【請求項5】 光ファイバ分布型温度測定装置から、光
    パルスを照射する第1のステップと、 光ファイバ分布型温度測定装置を基点とした被測定光フ
    ァイバのa間隔毎の、前記照射された光パルスに対応し
    た後方散乱光データサンプルの測定を実行する第2のス
    テップと、 光ファイバ分布型温度測定装置からia/m(mは任意
    の整数)(i=0〜m−1)を基点とした被測定光ファ
    イバのa間隔毎の前記照射された光パルスに対応した後
    方散乱光データサンプルの測定をm回実行する第3のス
    テップと、 前記第2のステップ及び第3のステップの測定を複数回
    実行し、個々の測定データ毎に加算平均を実行する第4
    ステップと、 前記第4のステップで得られたデータに対して個別に対
    数変換を実行する第5のステップと、 前記第5のステップで得られたデータに対して個別に温
    度変換を実行する第6のステップと、 前記第6のステップで得られたデータを基にデータ列を
    基に補間されたデータ列得る第7のステップと、 ・前記第7のステップにおいて得られた温度に変換され
    たデータ列の個々のデータの温度を出力する第8のステ
    ップと、 を少なくとも含むことを特徴とする光ファイバ分布型温
    度測定方法。
  6. 【請求項6】 前記第6のステップで得られるデータ列
    は、ラマン散乱光のアンチストークス光とストークス光
    とに対して個別に処理することを特徴とする請求項5に
    記載の光ファイバ分布型温度測定方法。
  7. 【請求項7】 前記温度の出力は、被測定光ファイバの
    所定間隔毎の温度としてグラフ表示されることを特徴と
    する請求項5又は6に記載の光ファイバ分布型温度測定
    方法。
  8. 【請求項8】 前記温度の出力が所定の値を越えた場合
    には、当該所定の値を越えた被測定光ファイバの測定装
    置を基点とする距離と共にその部分の温度が表示又は警
    報が出力されることを特徴とする請求項5又は6に記載
    の光ファイバ分布型温度測定方法。
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