JP2002340302A - 非貫流型ボイラ− - Google Patents
非貫流型ボイラ−Info
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- JP2002340302A JP2002340302A JP2001145340A JP2001145340A JP2002340302A JP 2002340302 A JP2002340302 A JP 2002340302A JP 2001145340 A JP2001145340 A JP 2001145340A JP 2001145340 A JP2001145340 A JP 2001145340A JP 2002340302 A JP2002340302 A JP 2002340302A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大量の蒸気を発生させる、高度な水質処理や
流量制御が不要で、不安定な流動を生じない非貫流型ボ
イラ−の提供。 【解決手段】 加熱炉内のボイラ容器上部から、ボイラ
よりも小径で、ボイラ上部付近に挿入・配置した配管で
液体を送液、噴霧し、蒸気を高熱効率、安定に発生させ
る非貫流型ボイラ−。ボイラ−が気液分離器を兼ねてお
り、水質への注意が不要となり、蒸気・液体水が混合し
た密度流が生じにくいため、高度な制御操作がなくとも
安定な流動が得られる。加熱手法によって加熱して過熱
水蒸気、特に有機廃棄物の分解処理用の過熱水蒸気とす
るための水蒸気を発生するためのボイラーである。
流量制御が不要で、不安定な流動を生じない非貫流型ボ
イラ−の提供。 【解決手段】 加熱炉内のボイラ容器上部から、ボイラ
よりも小径で、ボイラ上部付近に挿入・配置した配管で
液体を送液、噴霧し、蒸気を高熱効率、安定に発生させ
る非貫流型ボイラ−。ボイラ−が気液分離器を兼ねてお
り、水質への注意が不要となり、蒸気・液体水が混合し
た密度流が生じにくいため、高度な制御操作がなくとも
安定な流動が得られる。加熱手法によって加熱して過熱
水蒸気、特に有機廃棄物の分解処理用の過熱水蒸気とす
るための水蒸気を発生するためのボイラーである。
Description
【0001】
【産業の属する技術分野】本発明は非貫流型のボイラ−
に関する。より詳細には本発明は、液体を送液、噴霧
し、蒸気の高熱効率発生が可能で、流動の不安定性が小
さい非貫流型のボイラ−に関する。
に関する。より詳細には本発明は、液体を送液、噴霧
し、蒸気の高熱効率発生が可能で、流動の不安定性が小
さい非貫流型のボイラ−に関する。
【0002】
【従来の技術】水蒸気を発生させるボイラ−には、
(1)定置ボイラ−として、イ)丸ボイラ−、ロ)炉筒
ボイラ−、ハ)横置多管ボイラ−、ニ)縦型ボイラ−、
ホ)ケアニボイラ−、ヘ)パツケ−ジボイラ−があり、
(2)水管ボイラ−として、イ)狭義の水管ボイラ−、
ロ)輻射ボイラ−、ハ)貫流ボイラ−があり、(3)予
熱ボイラ−(廃熱ボイラ−)がある。(1)定置ボイラ
−および(2)水管ボイラ−のイ)狭義の水管ボイラ−
にはそれぞれ缶胴、ドラムと呼ばれる、水蒸気・液体水
の保持容器があり、水質やボイラ−の保守が不十分であ
ったり、過剰加熱による容器材料の耐圧性が低下する等
の原因により、大事故を誘発することが多い。このこと
は缶胴やドラムには、熱エネルギ−および蒸気の膨張に
よる応力エネルギ−が蓄積されていることを意味する。
一方、(2)水管ボイラ−のハ)貫流ボイラ−の場合、
連続した配管によって構成されており、a)ドラムが無
く水管だけで構成され、しかもその径は30mm前後の
細い配管なので、高圧に適する。b)水循環が無く、水
管入口と出口の間の大きい圧力差によって水の循環を行
わせるから管を自由な配置にできるので、ボイラ全体を
コンパクトなものにできボイラの価格も安くなる。c)
高圧用ばかりでなく低圧の小容量のものにも適する。ま
た、d)伝熱面積あたりの保有水量が極めて微量である
から、始動から蒸気発生までの時間が極めて短く、小型
の場合では始動時間はわずか3〜5分程度である。e)
保有水量が微量なので破裂事故による被害が少ない。さ
らに、f)気水分離器により給水の一部を廃棄するた
め、水質に注意をしなくても良いとされている。貫流ボ
イラ−を多管式にすれば安全に大量蒸気発生も可能であ
る。
(1)定置ボイラ−として、イ)丸ボイラ−、ロ)炉筒
ボイラ−、ハ)横置多管ボイラ−、ニ)縦型ボイラ−、
ホ)ケアニボイラ−、ヘ)パツケ−ジボイラ−があり、
(2)水管ボイラ−として、イ)狭義の水管ボイラ−、
ロ)輻射ボイラ−、ハ)貫流ボイラ−があり、(3)予
熱ボイラ−(廃熱ボイラ−)がある。(1)定置ボイラ
−および(2)水管ボイラ−のイ)狭義の水管ボイラ−
にはそれぞれ缶胴、ドラムと呼ばれる、水蒸気・液体水
の保持容器があり、水質やボイラ−の保守が不十分であ
ったり、過剰加熱による容器材料の耐圧性が低下する等
の原因により、大事故を誘発することが多い。このこと
は缶胴やドラムには、熱エネルギ−および蒸気の膨張に
よる応力エネルギ−が蓄積されていることを意味する。
一方、(2)水管ボイラ−のハ)貫流ボイラ−の場合、
連続した配管によって構成されており、a)ドラムが無
く水管だけで構成され、しかもその径は30mm前後の
細い配管なので、高圧に適する。b)水循環が無く、水
管入口と出口の間の大きい圧力差によって水の循環を行
わせるから管を自由な配置にできるので、ボイラ全体を
コンパクトなものにできボイラの価格も安くなる。c)
高圧用ばかりでなく低圧の小容量のものにも適する。ま
た、d)伝熱面積あたりの保有水量が極めて微量である
から、始動から蒸気発生までの時間が極めて短く、小型
の場合では始動時間はわずか3〜5分程度である。e)
保有水量が微量なので破裂事故による被害が少ない。さ
らに、f)気水分離器により給水の一部を廃棄するた
め、水質に注意をしなくても良いとされている。貫流ボ
イラ−を多管式にすれば安全に大量蒸気発生も可能であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ボイラを過熱水蒸気に
よる有機廃棄物分解に適用する場合、使用されるボイラ
としては1)大量の蒸気を発生させる必要性があるこ
と、2)水質への注意が不要であること、3)流動が安
定であり、安全に稼働可能であること等が要求される。
これらの要求に近いボイラ−としては貫流ボイラ−があ
るが、i)負荷変動により圧力や保有水量に大きな変化
を生じやすく、不安定流動を引き起こし易いため、高級
な自動制御装置を必要とするとされ、また、ii)気水分
離器が無い場合、ボイラ水は循環することなく細い配管
で全部蒸発するため、給水中の不純物を十分に除くこと
が必要であり、そのため高度な水処理を必要とする。ii
i)その他、ボイラ運転、保全管理に高度な技術を必要
とするといった欠点があると言われている。
よる有機廃棄物分解に適用する場合、使用されるボイラ
としては1)大量の蒸気を発生させる必要性があるこ
と、2)水質への注意が不要であること、3)流動が安
定であり、安全に稼働可能であること等が要求される。
これらの要求に近いボイラ−としては貫流ボイラ−があ
るが、i)負荷変動により圧力や保有水量に大きな変化
を生じやすく、不安定流動を引き起こし易いため、高級
な自動制御装置を必要とするとされ、また、ii)気水分
離器が無い場合、ボイラ水は循環することなく細い配管
で全部蒸発するため、給水中の不純物を十分に除くこと
が必要であり、そのため高度な水処理を必要とする。ii
i)その他、ボイラ運転、保全管理に高度な技術を必要
とするといった欠点があると言われている。
【0004】そこで、本発明は、大量の蒸気を発生させ
る、高度な水質処理や流量制御が不要で、不安定な流動
を生じにくい非貫流型ボイラ−の提供を目的とする。ま
た、本発明は、加熱手法によって加熱して有機廃棄物の
分解処理用の過熱水蒸気とするための水蒸気を発生する
ためのボイラ−の提供を目的とする。
る、高度な水質処理や流量制御が不要で、不安定な流動
を生じにくい非貫流型ボイラ−の提供を目的とする。ま
た、本発明は、加熱手法によって加熱して有機廃棄物の
分解処理用の過熱水蒸気とするための水蒸気を発生する
ためのボイラ−の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述のi)に述べた、不
安定流動は加熱された連続配管配管中で密度の異なる蒸
気および凝縮水が混合した状態が生起されることによる
ものであり、圧力変動や100℃付近の水蒸気の場合に
は水撃現象を誘起しやすくなる。これらの現象は装置の
破損と関連し、直接的な経済的損失の原因となる。上述
のii)の水質に関しては気水分離器があれば水質に注意
しなくとも良い。したがって、高度な水質処理や流量制
御が不要で、不安定な流動を生じないボイラ−が過熱水
蒸気による有機廃棄物の分解処理にとって必要である。
安定流動は加熱された連続配管配管中で密度の異なる蒸
気および凝縮水が混合した状態が生起されることによる
ものであり、圧力変動や100℃付近の水蒸気の場合に
は水撃現象を誘起しやすくなる。これらの現象は装置の
破損と関連し、直接的な経済的損失の原因となる。上述
のii)の水質に関しては気水分離器があれば水質に注意
しなくとも良い。したがって、高度な水質処理や流量制
御が不要で、不安定な流動を生じないボイラ−が過熱水
蒸気による有機廃棄物の分解処理にとって必要である。
【0006】そこで、本発明は、加熱炉内のボイラ容器
上部から、ボイラよりも小径で、ボイラ上部付近に挿入
・配置した配管で液体を送液、噴霧し、蒸気を高熱効
率、安定に発生させる非貫流型ボイラ−を要旨としてい
る。本発明により、ボイラ−が気液分離器を兼ねてお
り、水質への注意が不要となり、蒸気・液体水が混合し
た密度流が生じにくいため、高度な制御操作がなくとも
安定な流動が得られることになる。
上部から、ボイラよりも小径で、ボイラ上部付近に挿入
・配置した配管で液体を送液、噴霧し、蒸気を高熱効
率、安定に発生させる非貫流型ボイラ−を要旨としてい
る。本発明により、ボイラ−が気液分離器を兼ねてお
り、水質への注意が不要となり、蒸気・液体水が混合し
た密度流が生じにくいため、高度な制御操作がなくとも
安定な流動が得られることになる。
【0007】加熱手法によって加熱して過熱水蒸気、特
に有機廃棄物の分解処理用の過熱水蒸気とするための水
蒸気を発生するためのボイラーであり、その場合、本発
明は、加熱炉内のボイラ容器上部から、ボイラよりも小
径で、ボイラ上部付近に挿入・配置した配管で液体を送
液、噴霧し、蒸気を高熱効率、安定に発生させる、加熱
手法によって加熱して過熱水蒸気、特に有機廃棄物の分
解処理用の過熱水蒸気とするための水蒸気を発生するた
めの非貫流型ボイラ−を要旨としている。
に有機廃棄物の分解処理用の過熱水蒸気とするための水
蒸気を発生するためのボイラーであり、その場合、本発
明は、加熱炉内のボイラ容器上部から、ボイラよりも小
径で、ボイラ上部付近に挿入・配置した配管で液体を送
液、噴霧し、蒸気を高熱効率、安定に発生させる、加熱
手法によって加熱して過熱水蒸気、特に有機廃棄物の分
解処理用の過熱水蒸気とするための水蒸気を発生するた
めの非貫流型ボイラ−を要旨としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下図面に従って説明する。図2
のボイラ−を配置した、図1の装置を光輝焼鈍チュ−ブ
とスエ−ジロック継手を用いて製作した。ボイラ−8と
加熱器11は容量が同等であり、8.2cm3、または
50cm3のものを製作、使用した。タンク1にある液
体はポンプ2(標準仕様のプランジャ−ポンプ、または
ダイアフラムポンプ)で配管3を通過し、6のティ−に
導入され8のボイラ−内に噴霧される。発生した水蒸気
は配管10を通過後、加熱器11に導入され配管13を
通りバルブ14で流量調整され16から排出される。ボ
イラ8は、液体を送液・噴霧するノズルの役割をもつボ
イラ−上部から1/3程度に配置された細い配管18と
ボイラ−本体8、配管10と発生した水蒸気の通過する
ティ−6より構成されている。
のボイラ−を配置した、図1の装置を光輝焼鈍チュ−ブ
とスエ−ジロック継手を用いて製作した。ボイラ−8と
加熱器11は容量が同等であり、8.2cm3、または
50cm3のものを製作、使用した。タンク1にある液
体はポンプ2(標準仕様のプランジャ−ポンプ、または
ダイアフラムポンプ)で配管3を通過し、6のティ−に
導入され8のボイラ−内に噴霧される。発生した水蒸気
は配管10を通過後、加熱器11に導入され配管13を
通りバルブ14で流量調整され16から排出される。ボ
イラ8は、液体を送液・噴霧するノズルの役割をもつボ
イラ−上部から1/3程度に配置された細い配管18と
ボイラ−本体8、配管10と発生した水蒸気の通過する
ティ−6より構成されている。
【0009】本発明では、図2に示すようにボイラ−内
で気液分離器を兼ねた非連続的な配管構成になってお
り、送液された液体は配管3を通過し、配管の先端か
ら、加熱されたボイラ−8に噴霧され、水蒸気となり、
ティ−6、配管10を通過後、加熱器11、ティ−1
2、配管13を通り過熱水蒸気が排出される。ボイラ−
の蒸発速度を越える送液量がなければ、ボイラ−8に水
が保有されることはない。また、送液された液体が、発
生した水蒸気によって予熱も同時に実施される。したが
って、ドラムや缶胴を有するボイラ−の様に膨大な熱エ
ネルギ−や水蒸気の膨張による容器に対する応力エネル
ギ−を蓄積しないことになり、安全性と密接に関係して
くる。また、非連続的な配管配置は送液した液体と発生
蒸気および不純物を分別することになり、液体水と水蒸
気の混合した流体を発生することなく、不安定流動を発
生しにくくすると同時に水質への注意を払わなくとも良
いことになる。これは圧力変動や100℃付近の水蒸気
に観察される水撃現象を誘起しないことを意味し、安全
性とも密接に関係する。したがって水蒸気を安定に発生
させることが可能で、安全性に優れた、非貫流型ボイラ
−を提供することになる。なお、ボイラに関して、ボイ
ラ底部付近に送液配管を挿入するとポンプを停止した
際、負圧を生じ易くなり吸込みを生じやすくすること、
有機物、無機物等が溶解している水を用いる場合には、
ボイラ内に有機物、無機物、熱凝固物や分解物および炭
化物が蓄積し、送液配管が閉塞するため上部に配置し
た。一方、上部に配置すると、送液された液体による発
生蒸気の凝縮の繰り返しから生じる凝縮振動(チャング
リング)が発生すると考えられるが、ここでは送液噴霧
する配管径が小さく、ノズルのように液はボイラのドラ
イウエルに噴射されるためその影響は小さいと考えた。
で気液分離器を兼ねた非連続的な配管構成になってお
り、送液された液体は配管3を通過し、配管の先端か
ら、加熱されたボイラ−8に噴霧され、水蒸気となり、
ティ−6、配管10を通過後、加熱器11、ティ−1
2、配管13を通り過熱水蒸気が排出される。ボイラ−
の蒸発速度を越える送液量がなければ、ボイラ−8に水
が保有されることはない。また、送液された液体が、発
生した水蒸気によって予熱も同時に実施される。したが
って、ドラムや缶胴を有するボイラ−の様に膨大な熱エ
ネルギ−や水蒸気の膨張による容器に対する応力エネル
ギ−を蓄積しないことになり、安全性と密接に関係して
くる。また、非連続的な配管配置は送液した液体と発生
蒸気および不純物を分別することになり、液体水と水蒸
気の混合した流体を発生することなく、不安定流動を発
生しにくくすると同時に水質への注意を払わなくとも良
いことになる。これは圧力変動や100℃付近の水蒸気
に観察される水撃現象を誘起しないことを意味し、安全
性とも密接に関係する。したがって水蒸気を安定に発生
させることが可能で、安全性に優れた、非貫流型ボイラ
−を提供することになる。なお、ボイラに関して、ボイ
ラ底部付近に送液配管を挿入するとポンプを停止した
際、負圧を生じ易くなり吸込みを生じやすくすること、
有機物、無機物等が溶解している水を用いる場合には、
ボイラ内に有機物、無機物、熱凝固物や分解物および炭
化物が蓄積し、送液配管が閉塞するため上部に配置し
た。一方、上部に配置すると、送液された液体による発
生蒸気の凝縮の繰り返しから生じる凝縮振動(チャング
リング)が発生すると考えられるが、ここでは送液噴霧
する配管径が小さく、ノズルのように液はボイラのドラ
イウエルに噴射されるためその影響は小さいと考えた。
【0010】
【作用】本発明は非貫流型のボイラ−で、非連続に配管
を配置した方式を提供するものであり、加熱ボイラ容器
上部から、ボイラよりも小径で、ボイラ上部付近に挿入
・配置した配管で液体を送液、噴霧し、蒸気の高熱効率
発生が可能で、流動の不安定性が小さい。本発明によ
り、ボイラ−が気液分離器を兼ねており、水質への注意
が不要となり、蒸気・液体水が混合した密度流が生じな
いため、高度な制御操作がなくとも安定な流動が得られ
ることになる。また、ボイラの蒸発速度よりもボイラへ
の送液液量が小さい場合には、熱効率の低下を防止し、
安全、安定で連続的な蒸気発生を可能とする。さらに、
本発明は一種の水蒸気蒸留を実施しているものであり、
有機物は沸点以下の温度で水蒸気とともに蒸発していく
が、給水に含まれる不純物となる無機物はボイラ−部に
残存し排除可能である。従ってボイラ−底部付近から無
機物や固形物を除去する開閉式の下蓋を取付けることで
洗浄作業および保守・管理を容易にすることも可能とな
る。すなわち、水溶液中に含まれる無機物を分離しつ
つ、水蒸気蒸留を実施していることに等しく、水蒸気蒸
留可能な有機物を含む水蒸気も発生可能であり、何らか
の加熱手段を併用して廃棄物の過熱水蒸気分解における
ボイラ−として使用することができる。
を配置した方式を提供するものであり、加熱ボイラ容器
上部から、ボイラよりも小径で、ボイラ上部付近に挿入
・配置した配管で液体を送液、噴霧し、蒸気の高熱効率
発生が可能で、流動の不安定性が小さい。本発明によ
り、ボイラ−が気液分離器を兼ねており、水質への注意
が不要となり、蒸気・液体水が混合した密度流が生じな
いため、高度な制御操作がなくとも安定な流動が得られ
ることになる。また、ボイラの蒸発速度よりもボイラへ
の送液液量が小さい場合には、熱効率の低下を防止し、
安全、安定で連続的な蒸気発生を可能とする。さらに、
本発明は一種の水蒸気蒸留を実施しているものであり、
有機物は沸点以下の温度で水蒸気とともに蒸発していく
が、給水に含まれる不純物となる無機物はボイラ−部に
残存し排除可能である。従ってボイラ−底部付近から無
機物や固形物を除去する開閉式の下蓋を取付けることで
洗浄作業および保守・管理を容易にすることも可能とな
る。すなわち、水溶液中に含まれる無機物を分離しつ
つ、水蒸気蒸留を実施していることに等しく、水蒸気蒸
留可能な有機物を含む水蒸気も発生可能であり、何らか
の加熱手段を併用して廃棄物の過熱水蒸気分解における
ボイラ−として使用することができる。
【0011】
【実施例】本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
【0012】実施例 過熱水蒸気による有機廃棄物の分解を検討する目的で5
50℃の温度を設定し、2時間の送液、水蒸気発生試験
の実施を行った。また、ボイラ−の蒸発速度を超える送
液に到達したかどうか関しては加熱器出口に取り付けた
温度センサ5により、蒸気発生中に、加熱器出口の温度
が低下しない蒸気量を実際蒸気量とした。この際、バル
ブ14は完全に開いて実施した。表1から各ボイラは伝
熱面積が小さいため、伝熱面蒸発率はかなり大きくな
り、60m3程度のボイラ−を製作することでトン単位
の水蒸気発生も可能であると推定される。
50℃の温度を設定し、2時間の送液、水蒸気発生試験
の実施を行った。また、ボイラ−の蒸発速度を超える送
液に到達したかどうか関しては加熱器出口に取り付けた
温度センサ5により、蒸気発生中に、加熱器出口の温度
が低下しない蒸気量を実際蒸気量とした。この際、バル
ブ14は完全に開いて実施した。表1から各ボイラは伝
熱面積が小さいため、伝熱面蒸発率はかなり大きくな
り、60m3程度のボイラ−を製作することでトン単位
の水蒸気発生も可能であると推定される。
【0013】ボイラ−8(容積8.2ml)、加熱器1
1(容積150ml)で、加熱炉温度550℃、水送液
速度25ml/min、14のバルブ全開で送液した場
合、1秒ごとのボイラ出口および加熱器出口の温度、加
熱器出口の圧力に関して、1秒ごとの時間経過を追跡し
た。加熱器出口の平均温度514.6℃(標準偏差0.
05℃)、水蒸気圧力は平均0.041MPa(標準偏
差0.001MPa)であり、振動による測定器の誤差
以外に不安定自励現象のような振動、および100℃付
近の水蒸気に特有の水撃現象等の不安定流動による影響
は明確でなかった。このことから、流動状態は割合安定
であると判断される。また、換算蒸発流量は0.15k
g/hでありボイラ−効率は62.5%であった。
1(容積150ml)で、加熱炉温度550℃、水送液
速度25ml/min、14のバルブ全開で送液した場
合、1秒ごとのボイラ出口および加熱器出口の温度、加
熱器出口の圧力に関して、1秒ごとの時間経過を追跡し
た。加熱器出口の平均温度514.6℃(標準偏差0.
05℃)、水蒸気圧力は平均0.041MPa(標準偏
差0.001MPa)であり、振動による測定器の誤差
以外に不安定自励現象のような振動、および100℃付
近の水蒸気に特有の水撃現象等の不安定流動による影響
は明確でなかった。このことから、流動状態は割合安定
であると判断される。また、換算蒸発流量は0.15k
g/hでありボイラ−効率は62.5%であった。
【0014】図1でボイラ−8(容積50ml)、加熱
器11(容積150ml)で、加熱炉温度550℃、水
送液速度28ml/min、14のバルブ全開で送液し
た場合、1秒ごとのボイラ出口および加熱器出口の温度
4、加熱器出口12の圧力15に関して、1秒ごとの時
間経過を追跡した(図3、図4)。加熱器出口の平均温
度515.0℃(標準偏差0.05℃)、水蒸気圧力は
平均0.037MPa(標準偏差0.001MPa)で
あり、振動による測定器の誤差以外に不安定自励現象の
ような振動、および100℃付近の水蒸気に特有の水撃
現象等の不安定流動による影響は明確でなかった。この
ことから、流動状態は割合安定であると判断される。ま
た、換算蒸発流量は0.35kg/hでありボイラ−効
率は91.7%であった。
器11(容積150ml)で、加熱炉温度550℃、水
送液速度28ml/min、14のバルブ全開で送液し
た場合、1秒ごとのボイラ出口および加熱器出口の温度
4、加熱器出口12の圧力15に関して、1秒ごとの時
間経過を追跡した(図3、図4)。加熱器出口の平均温
度515.0℃(標準偏差0.05℃)、水蒸気圧力は
平均0.037MPa(標準偏差0.001MPa)で
あり、振動による測定器の誤差以外に不安定自励現象の
ような振動、および100℃付近の水蒸気に特有の水撃
現象等の不安定流動による影響は明確でなかった。この
ことから、流動状態は割合安定であると判断される。ま
た、換算蒸発流量は0.35kg/hでありボイラ−効
率は91.7%であった。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】本発明により、流動が割合安定で、安全
性が高く、高効率のボイラ−を製作することが可能とな
る。簡単な実験により流量速度とボイラ−容量から実際
蒸発流量が決定できる。表1の伝熱面蒸発率から容易に
推定できるようにスケ−ルアップで約60m2の大容量
ボイラ−を用いることで1時間あたり1トンの蒸気発生
も可能である。
性が高く、高効率のボイラ−を製作することが可能とな
る。簡単な実験により流量速度とボイラ−容量から実際
蒸発流量が決定できる。表1の伝熱面蒸発率から容易に
推定できるようにスケ−ルアップで約60m2の大容量
ボイラ−を用いることで1時間あたり1トンの蒸気発生
も可能である。
【0017】さらに、本発明は水溶液中に含まれる無機
物を分離しつつ、水蒸気蒸留を実施していることに等し
く、水蒸気蒸留可能な有機物を含む水蒸気も発生可能で
ある。このことから廃棄物の過熱水蒸気分解におけるボ
イラ−としては最適な手法と考えられる。
物を分離しつつ、水蒸気蒸留を実施していることに等し
く、水蒸気蒸留可能な有機物を含む水蒸気も発生可能で
ある。このことから廃棄物の過熱水蒸気分解におけるボ
イラ−としては最適な手法と考えられる。
【図1】ボイラの装置構成を説明する図面である。
【図2】非貫流ボイラを説明する図面である。
【図3】非貫流ボイラ出口温度、加熱器出口温度の時間
経過を説明する図面である。
経過を説明する図面である。
【図4】加熱器出口の過熱水蒸気圧力の時間経過を説明
する図面である。
する図面である。
Claims (3)
- 【請求項1】 加熱炉内のボイラ容器上部から、ボイラ
よりも小径で、ボイラ上部付近に挿入・配置した配管で
液体を送液、噴霧し、蒸気を高熱効率、安定に発生させ
る非貫流型ボイラ−。 - 【請求項2】 加熱手法によって加熱して過熱水蒸気と
するための水蒸気を発生するためのボイラーである請求
項1の非貫流型ボイラ−。 - 【請求項3】 上記の過熱水蒸気が有機廃棄物の分解処
理用の過熱水蒸気である請求項2の非貫流型ボイラ−。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001145340A JP2002340302A (ja) | 2001-05-15 | 2001-05-15 | 非貫流型ボイラ− |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001145340A JP2002340302A (ja) | 2001-05-15 | 2001-05-15 | 非貫流型ボイラ− |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002340302A true JP2002340302A (ja) | 2002-11-27 |
Family
ID=18991177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001145340A Withdrawn JP2002340302A (ja) | 2001-05-15 | 2001-05-15 | 非貫流型ボイラ− |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002340302A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012519831A (ja) | 2009-03-09 | 2012-08-30 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | 貫流蒸発器とその設計方法 |
-
2001
- 2001-05-15 JP JP2001145340A patent/JP2002340302A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012519831A (ja) | 2009-03-09 | 2012-08-30 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | 貫流蒸発器とその設計方法 |
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