JP2002338536A - アルキルアミノアセトニトリル及びn−アルキルエチレンジアミンの製造方法 - Google Patents

アルキルアミノアセトニトリル及びn−アルキルエチレンジアミンの製造方法

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JP2002338536A
JP2002338536A JP2001149912A JP2001149912A JP2002338536A JP 2002338536 A JP2002338536 A JP 2002338536A JP 2001149912 A JP2001149912 A JP 2001149912A JP 2001149912 A JP2001149912 A JP 2001149912A JP 2002338536 A JP2002338536 A JP 2002338536A
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monoalkylamine
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Yasuhiro Shiomi
康博 塩見
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Koei Chemical Co Ltd
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Koei Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶媒中、モノアルキルアミンをグリコロニ
トリルと反応させて得られた反応混合物から蒸留でアル
キルアミノアセトニトリルを得る方法において、蒸留時
におけるアルキルアミノアセトニトリルの分解を抑制し
て高収率でアルキルアミノアセトニトリルを製造できる
方法を提供すること。 【解決手段】 水溶媒中、モノアルキルアミンをグリコ
ロニトリルと反応させて得られた反応混合物から水を除
去して、水の含有量を水除去後の反応混合物中10重量
%以下及び該水除去後の反応混合物に含まれるアルキル
アミノアセトニトリル1重量部に対して1重量部以下と
した後、蒸留する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モノアルキルアミ
ンをグリコロニトリルと反応させてアルキルアミノアセ
トニトリルを製造する方法及びその方法で製造されたア
ルキルアミノアセトニトリルを接触水素化してN−アル
キルエチレンジアミンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アルキルアミノアセトニトリルを
製造する方法としては、水性溶媒中、モノアルキルアミ
ンをグリコロニトリルと反応させる方法が知られている
(特開昭55−122750号公報)。またアルキルア
ミノアセトニトリルに類似のN,N−ジアルキルアミノ
アセトニトリルを接触水素化してN,N−ジアルキルア
ミノエチレンジアミンを製造する方法が知られている
(特開平5−32592号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記従来
法に基づき、水溶媒中、モノアルキルアミンをグリコロ
ニトリルと反応させてアルキルアミノアセトニトリルを
製造し、次いで得られたアルキルアミノアセトニトリル
を接触水素化してN−アルキルエチレンジアミンを製造
する方法について検討した。その結果、例えば、モノア
ルキルアミンとしてモノメチルアミンを用い、これをグ
リコロニトリルと反応させた後、得られた反応混合物を
蒸留して、当該反応混合物に含まれるメチルアミノアセ
トニトリルを得ようとすると、蒸留の際にメチルアミノ
アセトニトリルが分解してメチルアミノアセトニトリル
を収率よく製造できなかった。そして、得られたメチル
アミノアセトニトリルを接触水素化して製造されるN−
メチルエチレンジアミンは、グリコロニトリルからの収
率が、非常に低いものとなった。
【0004】本発明は、モノアルキルアミンをグリコロ
ニトリルと反応させた後、得られた反応混合物からアル
キルアミノアセトニトリルを蒸留で得てアルキルアミノ
アセトニトリルを製造する方法において、蒸留時におけ
るアルキルアミノアセトニトリルの分解を抑制して高収
率でアルキルアミノアセトニトリルを製造できる方法、
並びに当該方法で製造されたアルキルアミノアセトニト
リルを接触水素化してN−アルキルエチレンジアミンを
製造することにより、グリコロニトリルから高収率でN
−アルキルエチレンジアミンを製造できる方法を提供す
ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、水溶
媒中でモノアルキルアミンをグリコロニトリルと反応さ
せた後、得られた反応混合物から水を除去して、水の含
有量を水除去後の反応混合物中10重量%以下及び該水
除去後の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセトニ
トリル1重量部に対して1重量部以下とすると、当該水
除去後の反応混合物の蒸留においてアルキルアミノアセ
トニトリルの分解を抑制して高収率でアルキルアミノア
セトニトリルを得ることができた。そして上記得られた
水除去後の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセト
ニトリルを接触水素化すると、出発物質のグリコロニト
リルから高収率でN−アルキルアミノエチレンジアミン
を製造できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち、本発明は、水溶媒中、モノアルキル
アミンをグリコロニトリルと反応させて得られた反応混
合物からアルキルアミノアセトニトリルを蒸留で得てア
ルキルアミノアセトニトリルを製造するにあたり、反応
混合物から水を除去して、水の含有量を水除去後の反応
混合物中10重量%以下及び該水除去後の反応混合物に
含まれるアルキルアミノアセトニトリル1重量部に対し
て1重量部以下とした後、蒸留することを特徴とするア
ルキルアミノアセトニトリルの製造方法、並びに水溶媒
中、モノアルキルアミンをグリコロニトリルと反応させ
てアルキルアミノアセトニトリルを製造し、次いで得ら
れたアルキルアミノアセトニトリルを水素化触媒の存在
下で接触水素化してN−アルキルエチレンジアミンを製
造する方法において、モノアルキルアミンとグリコロニ
トリルとの反応混合物から水を除去して、水の含有量を
水除去後の反応混合物中10重量%以下及び該水除去後
の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセトニトリル
1重量部に対して1重量部以下とした後、得られた水除
去後の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセトニト
リルを接触水素化することを特徴とするN−アルキルエ
チレンジアミンの製造方法に関する。
【0007】前記蒸留時のアルキルアミノアセトニトリ
ルの分解は、系内に存在する水とアルキルアミノアセト
ニトリルとの反応によるものであり、本発明のように反
応混合物から水を除去して水含有量を上記のようにする
と、蒸留時におけるアルキルアミノアセトニトリルの分
解を抑制でき、高い回収率で精製したアルキルアミノア
セトニトリルが得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において水溶媒中でのモノアルキルアミンとグリ
コロニトリルとの反応は公知の方法を適用できる。モノ
アルキルアミンとしては、例えば、一般式(1): R−NH2 (1) (式中、Rは低級アルキル基を表す。)で示される化合
物が挙げられる。一般式(1)中のRで表される低級ア
ルキル基としては、直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜4の
アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等
が挙げられる。モノアルキルアミンの具体例としては、
例えば、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノn
−プロピルアミン、モノイソプロピルアミン、モノn−
ブチルアミン、モノイソブチルアミン等が挙げられる。
【0009】そしてグリコロニトリルとの反応に使用す
るモノアルキルアミンに応じて対応するアルキルアミノ
アセトニトリルが製造できる。例えば、上記一般式
(1)で示されるモノアルキルアミンを使用したときに
は、一般式(2):R−NHCH2CN (2)
(式中、Rは上記と同じ。)で示される化合物が製造で
きる。その具体例としては、例えば、メチルアミノアセ
トニトリル、エチルアミノアセトニトリル、n−プロピ
ルアミノアセトニトリル、イソプロピルアミノアセトニ
トリル、n−ブチルアミノアセトニトリル、イソブチル
アミノアセトニトリル等が挙げられる。
【0010】反応におけるモノメチルアミンとグリコロ
ニトリルの使用割合は、モノアルキルアミン1モルに対
してグリコロニトリルが1.00〜1.50モル、好ま
しくは1.00〜1.03モルである。
【0011】溶媒としては通常水を使用するが、本発明
の効果を阻害しない限り、水と有機溶媒の混合溶媒を用
いることもできる。当該有機溶媒としては、例えば、メ
タノール、エタノール等のアルコール、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類を挙げることができ
る。溶媒の使用量は、モノアルキルアミン1重量部に対
して通常0〜5重量部、好ましくは0〜1.5重量部で
ある。
【0012】モノアルキルアミンとグリコロニトリルと
の反応を実施するには、例えば、モノアルキルアミン、
グリコロニトリル及び水の混合物を、攪拌下に、通常1
0〜60℃、好ましくは10〜20℃に保持すればよ
い。反応圧は減圧、常圧及び加圧のいずれもよく、常圧
で反応させるのが簡便である。
【0013】本発明においては上記モノアルキルアミン
をグリコロニトリルと反応させて得られた反応混合物か
ら水を除去して、水の含有量を水除去後の反応混合物中
10重量%以下、好ましくは4重量%以下及び該水除去
後の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセトニトリ
ル1重量部に対して1重量部以下、好ましくは0.5重
量部以下とすることが重要である。
【0014】反応混合物から水を除去して、水除去後の
反応混合物の水含有量を上記のとおりにする方法として
は、例えば、反応混合物に水と混和しない有機溶媒を加
え、反応で生成したアルキルアミノアセトニトリルを当
該有機溶媒中に抽出した後、水層を分離し、有機溶媒層
として水を除去した反応混合物を得る方法が挙げられ
る。なお水の除去法は、この抽出による方法に限定され
ないが、操作の簡便さから当該抽出によって行うのが好
ましい。
【0015】上記抽出によって反応混合物から水を除去
するとき、抽出溶媒である水と混和しない有機溶媒とし
ては、例えば、酢酸エチル等の脂肪族エステル、メチル
イソブチルケトン等の脂肪族ケトン、クロロホルム、塩
化メチレン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロピラ
ン、2−メチルテトラヒドロフラン、メチル−t−ブチ
ルエーテル等のエーテル類、シクロヘキサノール、2−
エチルヘキサノール等のアルコール類、トルエン、ベン
ゼン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。抽出溶媒中へ
のアルキルアミノアセトニトリルの回収率が良好なこと
から、好ましい抽出溶媒は酢酸エチル等の脂肪族エステ
ルである。抽出溶媒の使用量は、用いる溶媒によって異
なり一義的に決定できず、使用した抽出溶媒と水に対す
るアルキルアミノアセトニトリルの分配係数に応じ、抽
出溶媒中に高収率でアルキルアミノアセトニトリルを抽
出できる量を用いればよい。また、必要に応じて複数回
の抽出操作を繰り返して、反応混合物からアルキルアミ
ノアセトニトリルを抽出溶媒に抽出してもよい。
【0016】抽出を行うに際し、塩析効果によって抽出
溶媒へのアルキルアミノアセトニトリルの回収率を向上
させるために、塩化ナトリウム等の無機塩を添加するの
が好ましい。
【0017】本発明によれば、例えば、上記抽出によっ
て得られたアルキルアミノアセトニトリルを含有する抽
出液等の、水を除去して水含有量を上記のとおりとした
反応混合物を蒸留すれば、蒸留時のアルキルアミノアセ
トニトリルの分解を抑制してアルキルアミノアセトニト
リルを高収率で得ることができる。
【0018】また本発明のアルキルアミノアセトニトリ
ルの接触水素化によるN−アルキルエチレンジアミンの
製造法は、上記本発明のアルキルアミノアセトニトリル
の製造法において水除去後の反応混合物に含まれるアル
キルアミノアセトニトリルを接触水素化するものであ
る。このとき水除去後の反応混合物をそのまま接触水素
化に使用し、当該水除去後の反応混合物に含まれるアル
キルアミノアセトニトリルを接触水素化してN−アルキ
ルエチレンジアミンを製造することができ、また当該水
除去後の反応混合物から、例えば、蒸留によって精製し
たアルキルアミノアセトニトリルを得た後、当該精製ア
ルキルアミノアセトニトリルを接触水素化してN−アル
キルエチレンジアミンを製造することもできる。
【0019】即ち、水除去後の反応混合物が上記抽出に
よって得られる抽出液であるとき、該抽出液をそのまま
又は抽出液から有機溶媒を除いた残渣を接触水素化に適
用して、該抽出液又は残渣に含まれるアルキルアミノア
セトニトリルを接触水素化してN−アルキルエチレンジ
アミンを製造することができ、また上記抽出液を蒸留し
てアルキルアミノアセトニトリルを精製した後、得られ
た精製アルキルアミノアセトニトリルを接触水素化して
N−アルキルエチレンジアミンを製造してもよい。
【0020】本発明のN−アルキルエチレンジアミンの
製造における水素化触媒としては、一般に公知の接触水
素化に使用される水素化触媒を使用でき、例えば、ラネ
ーコバルト、ラネーニッケル等のラネー触媒、パラジウ
ム触媒、白金触媒等の貴金属触媒を挙げることができ
る。好ましくはラネー触媒である。なおラネー触媒は、
鉄、クロム、モリブデン、バナジウム、タングステン、
マンガン、鉛、銅、銀、スズ、白金、パラジウム等のラ
ネー触媒の改質にしばしば用いられる金属で改質したも
のであってもよい。水素化触媒の使用量は、アルキルア
ミノアセトニトリルに対して、通常1〜40重量%、好
ましくは10〜20重量%である。
【0021】なお接触水素化をアンモニアの存在下に行
うと、第2級アミン等の副生物の生成を抑制することが
できるので好ましい。アンモニアを使用するとき、アン
モニアの使用量は、アルキルアミノアセトニトリル1重
量部に対して、通常0〜0.2重量部、好ましくは0.
05〜0.1重量部である。
【0022】接触水素化には、溶媒は用いても用いなく
てもよい。溶媒を用いるとき、溶媒としては本発明の接
触水素化に悪影響を与えないものであれば特に限定され
ず、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、キ
シレン、トルエン等の脂肪族、脂環式又は芳香族の炭化
水素、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の
アルコール等が使用できる。溶媒の使用量は、アルキル
アミノアセトニトリル1重量部に対して、通常0〜5重
量部、好ましくは0.5〜1重量部である。
【0023】接触水素化の反応温度は、通常60〜14
0℃、好ましくは100〜120℃であり、圧力は通常
1〜15MPa、好ましくは4〜6MPaである。
【0024】本発明における接触水素化を実施するに
は、本発明のアルキルアミノアセトニトリルの製造法に
おける上記水除去後の反応混合物又は当該反応混合物を
蒸留して得られるアルキルアミノアセトニトリル、水素
化触媒並びに所望によりアンモニア及び溶媒を耐圧性の
反応器に仕込み、反応器中に水素導入管から水素を導入
しながら上記圧及び温度に保って反応させればよい。特
に、水素化触媒、アンモニア及び溶媒の混合物に、本発
明のアルキルアミノアセトニトリルの製造法における上
記水除去後の反応混合物又は当該水除去後の反応混合物
から単離したアルキルアミノアセトニトリルを添加しな
がら並びに水素を導入しながら上記圧及び温度で接触水
素化を行うのが、第2級アミン、第3級アミン等の副生
物の生成を抑制できるので好ましい。
【0025】接触水素化終了後、例えば、得られた反応
混合物から水素化触媒を濾過して除き、濾液を蒸留すれ
ば高品質のN−メチルエチレンジアミンを得ることがで
きる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。以下の実施例において「%」は、特記する以外
はモル%である。また、定量分析は、原料、目的物及び
副生成物についてはガスクロマトグラフィー、水分につ
いてはカールフィッシャーにより行い、化合物の構造は
NMR及びIRによって確認した。
【0027】実施例1 40重量%モノメチルアミン水溶液559.9g(7.
21モル)を、温度計、還流コンデンサー、及び滴下ロ
ートを備えたガラス製4つ口フラスコに仕込み、その中
に、液温20℃で、39.6重量%グリコロニトリル水
溶液1010.1g(7.00モル)を2時間かけて滴
下しながら反応させた。反応終了後、得られた反応混合
物に塩化ナトリウム157.0gを添加し、1570.
0gの酢酸エチルを用いた抽出操作を3回行った。得ら
れた酢酸エチル抽出液(水含有量:3.5重量%、メチ
ルアミノアセトニトリル1重量部に対して0.44重量
部)を釜温60〜80℃で蒸留し、純度98.0%(ガ
スクロマトグラムのピーク面積に基づく)のメチルアミ
ノアセトニトリル390.5g(収率78.0%、グリ
コロニトリル基準)を得た。次に、オートクレーブにラ
ネーコバルト触媒(スポンジコバルト、商品名:ODH
T−60、川研ファインケミカル(株)製)65.0
g、テトラヒドロフラン250.0g及びアンモニア1
6.3g(0.957モル)を仕込み、120℃に昇温
し、水素を導入して圧力5MPaに調整した。その中に
上記精留して得たメチルアミノアセトニトリル325.
0g(4.54モル)を1.5時間で圧入滴下しながら
反応させた。滴下終了後、反応を完結させるために12
0℃に更に1時間保持した。その後、得られた反応混合
物を室温に冷却し、濾過して触媒を除いた。得られた濾
液は、反応収率94.5%(N−メチルアミノアセトニ
トリル基準)に相当するN−メチルエチレンジアミンを
含有していた。当該濾液を常圧で蒸留し、純度99.5
%(ガスクロマトグラムのピーク面積に基づく)のN−
メチルエチレンジアミン297.4g(収率68.6
%、グリコロニトリル基準)を得た。
【0028】比較例1 実施例1と同様にして反応を行い、得られた反応混合物
(水含有量:68.3重量%、メチルアミノアセトニト
リル1重量部に対して2.24重量部)を釜温60〜8
0℃で蒸留して、純度95.0%(ガスクロマトグラフ
ィーによるピーク面積に基づく)のメチルアミノアセト
ニトリル196.8g(収率38.1%、グリコロニト
リル基準)を得た。次いで実施例1と同様にして接触水
素化、反応後の処理を行い、純度99.0%(ガスクロ
マトグラフィーによるピーク面積に基づく)のN−メチ
ルエチレンジアミンを収率24.7%(グリコロニトリ
ル基準)で得た。
【0029】実施例2 40重量%モノメチルアミン水溶液319.9g(4.
12モル)を、温度計、還流コンデンサー、及び滴下ロ
ートを備えたガラス製4つ口フラスコに仕込み、その中
に、液温20℃で、39.6重量%グリコロニトリル水
溶液576.7g(4.00モル)を2時間かけて滴下
して反応させた。反応終了後、得られた反応混合物に塩
化ナトリウム89.7g添加し、896.6gの酢酸エ
チルを用いた抽出操作を3回行った。得られた酢酸エチ
ル抽出液(水含有量:3.5重量%、メチルアミノアセ
トニトリル1重量部に対して0.44重量部)から酢酸
エチルを留去し、N−メチルアミノアセトニトリルの純
度が94.2%(ガスクロマトグラフィーのピーク面積
に基づく)の残渣247.4g(収率83.1%、グリ
コロニトリル基準)得た。次に、オートクレーブにラネ
ーコバルト触媒(スポンジコバルト、商品名:ODHT
−60、川研ファインケミカル(株)製)14.0g、
テトラヒドロフラン100.0g、アンモニア3.5g
(0.206モル)を仕込み、120℃に昇温し、水素
を導入して圧力5MPaに調整した。その中へ上記で得
られたN−メチルアミノアセトニトリル濃縮残渣70.
0g(0.941モル)を1.5時間で圧入滴下しなが
ら反応させた。滴下終了後、反応を完結させるために1
20℃に更に1時間保持した。反応終了後、得られた反
応混合物を室温に冷却し、濾過して触媒を除いた。得ら
れた濾液は、反応収率93.7%に相当するN−メチル
エチレンジアミン65.4g含有していた(N−メチル
アミノアセトニトリル基準)。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶媒中、モノアルキルアミンをグリコ
    ロニトリルと反応させて得られた反応混合物からアルキ
    ルアミノアセトニトリルを蒸留で得てアルキルアミノア
    セトニトリルを製造するにあたり、反応混合物から水を
    除去して、水の含有量を水除去後の反応混合物中10重
    量%以下及び該水除去後の反応混合物に含まれるアルキ
    ルアミノアセトニトリル1重量部に対して1重量部以下
    とした後、蒸留することを特徴とするアルキルアミノア
    セトニトリルの製造方法。
  2. 【請求項2】 モノアルキルアミンが一般式(1): R−NH2 (1) (式中、Rは低級アルキル基を表す。)で示される化合
    物であり、アルキルアミノアセトニトリルが一般式
    (2): R−NHCH2CN (2) (式中、Rは上記と同じ。)で示される化合物である請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 モノアルキルアミンがモノメチルアミン
    であり、アルキルアミノアセトニトリルがメチルアミノ
    アセトニトリルである請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 水除去後の反応混合物が、モノアルキル
    アミンとグリコロニトリルとの反応混合物に水と混和し
    ない有機溶媒を加え、有機溶媒中にアルキルアミノアセ
    トニトリルを抽出した後、水層と分離して得られる有機
    溶媒層である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 水溶媒中、モノアルキルアミンをグリコ
    ロニトリルと反応させてアルキルアミノアセトニトリル
    を製造し、次いで得られたアルキルアミノアセトニトリ
    ルを水素化触媒の存在下で接触水素化してN−アルキル
    エチレンジアミンを製造する方法において、モノアルキ
    ルアミンとグリコロニトリルとの反応混合物から水を除
    去して、水の含有量を水除去後の反応混合物中10重量
    %以下及び該水除去後の反応混合物に含まれるアルキル
    アミノアセトニトリル1重量部に対して1重量部以下と
    した後、得られた水除去後の反応混合物に含まれるアル
    キルアミノアセトニトリルを接触水素化することを特徴
    とするN−アルキルエチレンジアミンの製造方法。
  6. 【請求項6】 モノアルキルアミンが一般式(1): R−NH2 (1) (式中、Rは低級アルキル基を表す。)で示される化合
    物であり、アルキルアミノアセトニトリルが一般式
    (2): R−NHCH2CN (2) (式中、Rは上記と同じ。)で示される化合物であり、
    N−アルキルエチレンジアミンが一般式(3): R−NHCH2CH2NH2 (3) (式中、Rは上記と同じ。)で示される化合物である請
    求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 モノアルキルアミンがモノメチルアミン
    であり、アルキルアミノアセトニトリルがメチルアミノ
    アセトニトリルであり、N−アルキルエチレンジアミン
    がN−メチルエチレンジアミンである請求項5記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 水除去後の反応混合物が、モノアルキル
    アミンとグリコロニトリルとの反応混合物に水と混和し
    ない有機溶媒を加え、有機溶媒中にアルキルアミノアセ
    トニトリルを抽出した後、水層と分離して得られる有機
    溶媒層である請求項5〜7のいずれか1項に記載の方
    法。
JP2001149912A 2001-05-18 2001-05-18 アルキルアミノアセトニトリル及びn−アルキルエチレンジアミンの製造方法 Pending JP2002338536A (ja)

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