JP2002338536A - アルキルアミノアセトニトリル及びn−アルキルエチレンジアミンの製造方法 - Google Patents
アルキルアミノアセトニトリル及びn−アルキルエチレンジアミンの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水溶媒中、モノアルキルアミンをグリコロニ
トリルと反応させて得られた反応混合物から蒸留でアル
キルアミノアセトニトリルを得る方法において、蒸留時
におけるアルキルアミノアセトニトリルの分解を抑制し
て高収率でアルキルアミノアセトニトリルを製造できる
方法を提供すること。 【解決手段】 水溶媒中、モノアルキルアミンをグリコ
ロニトリルと反応させて得られた反応混合物から水を除
去して、水の含有量を水除去後の反応混合物中10重量
%以下及び該水除去後の反応混合物に含まれるアルキル
アミノアセトニトリル1重量部に対して1重量部以下と
した後、蒸留する。
トリルと反応させて得られた反応混合物から蒸留でアル
キルアミノアセトニトリルを得る方法において、蒸留時
におけるアルキルアミノアセトニトリルの分解を抑制し
て高収率でアルキルアミノアセトニトリルを製造できる
方法を提供すること。 【解決手段】 水溶媒中、モノアルキルアミンをグリコ
ロニトリルと反応させて得られた反応混合物から水を除
去して、水の含有量を水除去後の反応混合物中10重量
%以下及び該水除去後の反応混合物に含まれるアルキル
アミノアセトニトリル1重量部に対して1重量部以下と
した後、蒸留する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モノアルキルアミ
ンをグリコロニトリルと反応させてアルキルアミノアセ
トニトリルを製造する方法及びその方法で製造されたア
ルキルアミノアセトニトリルを接触水素化してN−アル
キルエチレンジアミンを製造する方法に関する。
ンをグリコロニトリルと反応させてアルキルアミノアセ
トニトリルを製造する方法及びその方法で製造されたア
ルキルアミノアセトニトリルを接触水素化してN−アル
キルエチレンジアミンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アルキルアミノアセトニトリルを
製造する方法としては、水性溶媒中、モノアルキルアミ
ンをグリコロニトリルと反応させる方法が知られている
(特開昭55−122750号公報)。またアルキルア
ミノアセトニトリルに類似のN,N−ジアルキルアミノ
アセトニトリルを接触水素化してN,N−ジアルキルア
ミノエチレンジアミンを製造する方法が知られている
(特開平5−32592号公報)。
製造する方法としては、水性溶媒中、モノアルキルアミ
ンをグリコロニトリルと反応させる方法が知られている
(特開昭55−122750号公報)。またアルキルア
ミノアセトニトリルに類似のN,N−ジアルキルアミノ
アセトニトリルを接触水素化してN,N−ジアルキルア
ミノエチレンジアミンを製造する方法が知られている
(特開平5−32592号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記従来
法に基づき、水溶媒中、モノアルキルアミンをグリコロ
ニトリルと反応させてアルキルアミノアセトニトリルを
製造し、次いで得られたアルキルアミノアセトニトリル
を接触水素化してN−アルキルエチレンジアミンを製造
する方法について検討した。その結果、例えば、モノア
ルキルアミンとしてモノメチルアミンを用い、これをグ
リコロニトリルと反応させた後、得られた反応混合物を
蒸留して、当該反応混合物に含まれるメチルアミノアセ
トニトリルを得ようとすると、蒸留の際にメチルアミノ
アセトニトリルが分解してメチルアミノアセトニトリル
を収率よく製造できなかった。そして、得られたメチル
アミノアセトニトリルを接触水素化して製造されるN−
メチルエチレンジアミンは、グリコロニトリルからの収
率が、非常に低いものとなった。
法に基づき、水溶媒中、モノアルキルアミンをグリコロ
ニトリルと反応させてアルキルアミノアセトニトリルを
製造し、次いで得られたアルキルアミノアセトニトリル
を接触水素化してN−アルキルエチレンジアミンを製造
する方法について検討した。その結果、例えば、モノア
ルキルアミンとしてモノメチルアミンを用い、これをグ
リコロニトリルと反応させた後、得られた反応混合物を
蒸留して、当該反応混合物に含まれるメチルアミノアセ
トニトリルを得ようとすると、蒸留の際にメチルアミノ
アセトニトリルが分解してメチルアミノアセトニトリル
を収率よく製造できなかった。そして、得られたメチル
アミノアセトニトリルを接触水素化して製造されるN−
メチルエチレンジアミンは、グリコロニトリルからの収
率が、非常に低いものとなった。
【0004】本発明は、モノアルキルアミンをグリコロ
ニトリルと反応させた後、得られた反応混合物からアル
キルアミノアセトニトリルを蒸留で得てアルキルアミノ
アセトニトリルを製造する方法において、蒸留時におけ
るアルキルアミノアセトニトリルの分解を抑制して高収
率でアルキルアミノアセトニトリルを製造できる方法、
並びに当該方法で製造されたアルキルアミノアセトニト
リルを接触水素化してN−アルキルエチレンジアミンを
製造することにより、グリコロニトリルから高収率でN
−アルキルエチレンジアミンを製造できる方法を提供す
ることを課題とする。
ニトリルと反応させた後、得られた反応混合物からアル
キルアミノアセトニトリルを蒸留で得てアルキルアミノ
アセトニトリルを製造する方法において、蒸留時におけ
るアルキルアミノアセトニトリルの分解を抑制して高収
率でアルキルアミノアセトニトリルを製造できる方法、
並びに当該方法で製造されたアルキルアミノアセトニト
リルを接触水素化してN−アルキルエチレンジアミンを
製造することにより、グリコロニトリルから高収率でN
−アルキルエチレンジアミンを製造できる方法を提供す
ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、水溶
媒中でモノアルキルアミンをグリコロニトリルと反応さ
せた後、得られた反応混合物から水を除去して、水の含
有量を水除去後の反応混合物中10重量%以下及び該水
除去後の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセトニ
トリル1重量部に対して1重量部以下とすると、当該水
除去後の反応混合物の蒸留においてアルキルアミノアセ
トニトリルの分解を抑制して高収率でアルキルアミノア
セトニトリルを得ることができた。そして上記得られた
水除去後の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセト
ニトリルを接触水素化すると、出発物質のグリコロニト
リルから高収率でN−アルキルアミノエチレンジアミン
を製造できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、水溶
媒中でモノアルキルアミンをグリコロニトリルと反応さ
せた後、得られた反応混合物から水を除去して、水の含
有量を水除去後の反応混合物中10重量%以下及び該水
除去後の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセトニ
トリル1重量部に対して1重量部以下とすると、当該水
除去後の反応混合物の蒸留においてアルキルアミノアセ
トニトリルの分解を抑制して高収率でアルキルアミノア
セトニトリルを得ることができた。そして上記得られた
水除去後の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセト
ニトリルを接触水素化すると、出発物質のグリコロニト
リルから高収率でN−アルキルアミノエチレンジアミン
を製造できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち、本発明は、水溶媒中、モノアルキル
アミンをグリコロニトリルと反応させて得られた反応混
合物からアルキルアミノアセトニトリルを蒸留で得てア
ルキルアミノアセトニトリルを製造するにあたり、反応
混合物から水を除去して、水の含有量を水除去後の反応
混合物中10重量%以下及び該水除去後の反応混合物に
含まれるアルキルアミノアセトニトリル1重量部に対し
て1重量部以下とした後、蒸留することを特徴とするア
ルキルアミノアセトニトリルの製造方法、並びに水溶媒
中、モノアルキルアミンをグリコロニトリルと反応させ
てアルキルアミノアセトニトリルを製造し、次いで得ら
れたアルキルアミノアセトニトリルを水素化触媒の存在
下で接触水素化してN−アルキルエチレンジアミンを製
造する方法において、モノアルキルアミンとグリコロニ
トリルとの反応混合物から水を除去して、水の含有量を
水除去後の反応混合物中10重量%以下及び該水除去後
の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセトニトリル
1重量部に対して1重量部以下とした後、得られた水除
去後の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセトニト
リルを接触水素化することを特徴とするN−アルキルエ
チレンジアミンの製造方法に関する。
アミンをグリコロニトリルと反応させて得られた反応混
合物からアルキルアミノアセトニトリルを蒸留で得てア
ルキルアミノアセトニトリルを製造するにあたり、反応
混合物から水を除去して、水の含有量を水除去後の反応
混合物中10重量%以下及び該水除去後の反応混合物に
含まれるアルキルアミノアセトニトリル1重量部に対し
て1重量部以下とした後、蒸留することを特徴とするア
ルキルアミノアセトニトリルの製造方法、並びに水溶媒
中、モノアルキルアミンをグリコロニトリルと反応させ
てアルキルアミノアセトニトリルを製造し、次いで得ら
れたアルキルアミノアセトニトリルを水素化触媒の存在
下で接触水素化してN−アルキルエチレンジアミンを製
造する方法において、モノアルキルアミンとグリコロニ
トリルとの反応混合物から水を除去して、水の含有量を
水除去後の反応混合物中10重量%以下及び該水除去後
の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセトニトリル
1重量部に対して1重量部以下とした後、得られた水除
去後の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセトニト
リルを接触水素化することを特徴とするN−アルキルエ
チレンジアミンの製造方法に関する。
【0007】前記蒸留時のアルキルアミノアセトニトリ
ルの分解は、系内に存在する水とアルキルアミノアセト
ニトリルとの反応によるものであり、本発明のように反
応混合物から水を除去して水含有量を上記のようにする
と、蒸留時におけるアルキルアミノアセトニトリルの分
解を抑制でき、高い回収率で精製したアルキルアミノア
セトニトリルが得られる。
ルの分解は、系内に存在する水とアルキルアミノアセト
ニトリルとの反応によるものであり、本発明のように反
応混合物から水を除去して水含有量を上記のようにする
と、蒸留時におけるアルキルアミノアセトニトリルの分
解を抑制でき、高い回収率で精製したアルキルアミノア
セトニトリルが得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において水溶媒中でのモノアルキルアミンとグリ
コロニトリルとの反応は公知の方法を適用できる。モノ
アルキルアミンとしては、例えば、一般式(1): R−NH2 (1) (式中、Rは低級アルキル基を表す。)で示される化合
物が挙げられる。一般式(1)中のRで表される低級ア
ルキル基としては、直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜4の
アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等
が挙げられる。モノアルキルアミンの具体例としては、
例えば、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノn
−プロピルアミン、モノイソプロピルアミン、モノn−
ブチルアミン、モノイソブチルアミン等が挙げられる。
本発明において水溶媒中でのモノアルキルアミンとグリ
コロニトリルとの反応は公知の方法を適用できる。モノ
アルキルアミンとしては、例えば、一般式(1): R−NH2 (1) (式中、Rは低級アルキル基を表す。)で示される化合
物が挙げられる。一般式(1)中のRで表される低級ア
ルキル基としては、直鎖又は分岐鎖状の炭素数1〜4の
アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等
が挙げられる。モノアルキルアミンの具体例としては、
例えば、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノn
−プロピルアミン、モノイソプロピルアミン、モノn−
ブチルアミン、モノイソブチルアミン等が挙げられる。
【0009】そしてグリコロニトリルとの反応に使用す
るモノアルキルアミンに応じて対応するアルキルアミノ
アセトニトリルが製造できる。例えば、上記一般式
(1)で示されるモノアルキルアミンを使用したときに
は、一般式(2):R−NHCH2CN (2)
(式中、Rは上記と同じ。)で示される化合物が製造で
きる。その具体例としては、例えば、メチルアミノアセ
トニトリル、エチルアミノアセトニトリル、n−プロピ
ルアミノアセトニトリル、イソプロピルアミノアセトニ
トリル、n−ブチルアミノアセトニトリル、イソブチル
アミノアセトニトリル等が挙げられる。
るモノアルキルアミンに応じて対応するアルキルアミノ
アセトニトリルが製造できる。例えば、上記一般式
(1)で示されるモノアルキルアミンを使用したときに
は、一般式(2):R−NHCH2CN (2)
(式中、Rは上記と同じ。)で示される化合物が製造で
きる。その具体例としては、例えば、メチルアミノアセ
トニトリル、エチルアミノアセトニトリル、n−プロピ
ルアミノアセトニトリル、イソプロピルアミノアセトニ
トリル、n−ブチルアミノアセトニトリル、イソブチル
アミノアセトニトリル等が挙げられる。
【0010】反応におけるモノメチルアミンとグリコロ
ニトリルの使用割合は、モノアルキルアミン1モルに対
してグリコロニトリルが1.00〜1.50モル、好ま
しくは1.00〜1.03モルである。
ニトリルの使用割合は、モノアルキルアミン1モルに対
してグリコロニトリルが1.00〜1.50モル、好ま
しくは1.00〜1.03モルである。
【0011】溶媒としては通常水を使用するが、本発明
の効果を阻害しない限り、水と有機溶媒の混合溶媒を用
いることもできる。当該有機溶媒としては、例えば、メ
タノール、エタノール等のアルコール、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類を挙げることができ
る。溶媒の使用量は、モノアルキルアミン1重量部に対
して通常0〜5重量部、好ましくは0〜1.5重量部で
ある。
の効果を阻害しない限り、水と有機溶媒の混合溶媒を用
いることもできる。当該有機溶媒としては、例えば、メ
タノール、エタノール等のアルコール、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類を挙げることができ
る。溶媒の使用量は、モノアルキルアミン1重量部に対
して通常0〜5重量部、好ましくは0〜1.5重量部で
ある。
【0012】モノアルキルアミンとグリコロニトリルと
の反応を実施するには、例えば、モノアルキルアミン、
グリコロニトリル及び水の混合物を、攪拌下に、通常1
0〜60℃、好ましくは10〜20℃に保持すればよ
い。反応圧は減圧、常圧及び加圧のいずれもよく、常圧
で反応させるのが簡便である。
の反応を実施するには、例えば、モノアルキルアミン、
グリコロニトリル及び水の混合物を、攪拌下に、通常1
0〜60℃、好ましくは10〜20℃に保持すればよ
い。反応圧は減圧、常圧及び加圧のいずれもよく、常圧
で反応させるのが簡便である。
【0013】本発明においては上記モノアルキルアミン
をグリコロニトリルと反応させて得られた反応混合物か
ら水を除去して、水の含有量を水除去後の反応混合物中
10重量%以下、好ましくは4重量%以下及び該水除去
後の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセトニトリ
ル1重量部に対して1重量部以下、好ましくは0.5重
量部以下とすることが重要である。
をグリコロニトリルと反応させて得られた反応混合物か
ら水を除去して、水の含有量を水除去後の反応混合物中
10重量%以下、好ましくは4重量%以下及び該水除去
後の反応混合物に含まれるアルキルアミノアセトニトリ
ル1重量部に対して1重量部以下、好ましくは0.5重
量部以下とすることが重要である。
【0014】反応混合物から水を除去して、水除去後の
反応混合物の水含有量を上記のとおりにする方法として
は、例えば、反応混合物に水と混和しない有機溶媒を加
え、反応で生成したアルキルアミノアセトニトリルを当
該有機溶媒中に抽出した後、水層を分離し、有機溶媒層
として水を除去した反応混合物を得る方法が挙げられ
る。なお水の除去法は、この抽出による方法に限定され
ないが、操作の簡便さから当該抽出によって行うのが好
ましい。
反応混合物の水含有量を上記のとおりにする方法として
は、例えば、反応混合物に水と混和しない有機溶媒を加
え、反応で生成したアルキルアミノアセトニトリルを当
該有機溶媒中に抽出した後、水層を分離し、有機溶媒層
として水を除去した反応混合物を得る方法が挙げられ
る。なお水の除去法は、この抽出による方法に限定され
ないが、操作の簡便さから当該抽出によって行うのが好
ましい。
【0015】上記抽出によって反応混合物から水を除去
するとき、抽出溶媒である水と混和しない有機溶媒とし
ては、例えば、酢酸エチル等の脂肪族エステル、メチル
イソブチルケトン等の脂肪族ケトン、クロロホルム、塩
化メチレン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロピラ
ン、2−メチルテトラヒドロフラン、メチル−t−ブチ
ルエーテル等のエーテル類、シクロヘキサノール、2−
エチルヘキサノール等のアルコール類、トルエン、ベン
ゼン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。抽出溶媒中へ
のアルキルアミノアセトニトリルの回収率が良好なこと
から、好ましい抽出溶媒は酢酸エチル等の脂肪族エステ
ルである。抽出溶媒の使用量は、用いる溶媒によって異
なり一義的に決定できず、使用した抽出溶媒と水に対す
るアルキルアミノアセトニトリルの分配係数に応じ、抽
出溶媒中に高収率でアルキルアミノアセトニトリルを抽
出できる量を用いればよい。また、必要に応じて複数回
の抽出操作を繰り返して、反応混合物からアルキルアミ
ノアセトニトリルを抽出溶媒に抽出してもよい。
するとき、抽出溶媒である水と混和しない有機溶媒とし
ては、例えば、酢酸エチル等の脂肪族エステル、メチル
イソブチルケトン等の脂肪族ケトン、クロロホルム、塩
化メチレン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロピラ
ン、2−メチルテトラヒドロフラン、メチル−t−ブチ
ルエーテル等のエーテル類、シクロヘキサノール、2−
エチルヘキサノール等のアルコール類、トルエン、ベン
ゼン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。抽出溶媒中へ
のアルキルアミノアセトニトリルの回収率が良好なこと
から、好ましい抽出溶媒は酢酸エチル等の脂肪族エステ
ルである。抽出溶媒の使用量は、用いる溶媒によって異
なり一義的に決定できず、使用した抽出溶媒と水に対す
るアルキルアミノアセトニトリルの分配係数に応じ、抽
出溶媒中に高収率でアルキルアミノアセトニトリルを抽
出できる量を用いればよい。また、必要に応じて複数回
の抽出操作を繰り返して、反応混合物からアルキルアミ
ノアセトニトリルを抽出溶媒に抽出してもよい。
【0016】抽出を行うに際し、塩析効果によって抽出
溶媒へのアルキルアミノアセトニトリルの回収率を向上
させるために、塩化ナトリウム等の無機塩を添加するの
が好ましい。
溶媒へのアルキルアミノアセトニトリルの回収率を向上
させるために、塩化ナトリウム等の無機塩を添加するの
が好ましい。
【0017】本発明によれば、例えば、上記抽出によっ
て得られたアルキルアミノアセトニトリルを含有する抽
出液等の、水を除去して水含有量を上記のとおりとした
反応混合物を蒸留すれば、蒸留時のアルキルアミノアセ
トニトリルの分解を抑制してアルキルアミノアセトニト
リルを高収率で得ることができる。
て得られたアルキルアミノアセトニトリルを含有する抽
出液等の、水を除去して水含有量を上記のとおりとした
反応混合物を蒸留すれば、蒸留時のアルキルアミノアセ
トニトリルの分解を抑制してアルキルアミノアセトニト
リルを高収率で得ることができる。
【0018】また本発明のアルキルアミノアセトニトリ
ルの接触水素化によるN−アルキルエチレンジアミンの
製造法は、上記本発明のアルキルアミノアセトニトリル
の製造法において水除去後の反応混合物に含まれるアル
キルアミノアセトニトリルを接触水素化するものであ
る。このとき水除去後の反応混合物をそのまま接触水素
化に使用し、当該水除去後の反応混合物に含まれるアル
キルアミノアセトニトリルを接触水素化してN−アルキ
ルエチレンジアミンを製造することができ、また当該水
除去後の反応混合物から、例えば、蒸留によって精製し
たアルキルアミノアセトニトリルを得た後、当該精製ア
ルキルアミノアセトニトリルを接触水素化してN−アル
キルエチレンジアミンを製造することもできる。
ルの接触水素化によるN−アルキルエチレンジアミンの
製造法は、上記本発明のアルキルアミノアセトニトリル
の製造法において水除去後の反応混合物に含まれるアル
キルアミノアセトニトリルを接触水素化するものであ
る。このとき水除去後の反応混合物をそのまま接触水素
化に使用し、当該水除去後の反応混合物に含まれるアル
キルアミノアセトニトリルを接触水素化してN−アルキ
ルエチレンジアミンを製造することができ、また当該水
除去後の反応混合物から、例えば、蒸留によって精製し
たアルキルアミノアセトニトリルを得た後、当該精製ア
ルキルアミノアセトニトリルを接触水素化してN−アル
キルエチレンジアミンを製造することもできる。
【0019】即ち、水除去後の反応混合物が上記抽出に
よって得られる抽出液であるとき、該抽出液をそのまま
又は抽出液から有機溶媒を除いた残渣を接触水素化に適
用して、該抽出液又は残渣に含まれるアルキルアミノア
セトニトリルを接触水素化してN−アルキルエチレンジ
アミンを製造することができ、また上記抽出液を蒸留し
てアルキルアミノアセトニトリルを精製した後、得られ
た精製アルキルアミノアセトニトリルを接触水素化して
N−アルキルエチレンジアミンを製造してもよい。
よって得られる抽出液であるとき、該抽出液をそのまま
又は抽出液から有機溶媒を除いた残渣を接触水素化に適
用して、該抽出液又は残渣に含まれるアルキルアミノア
セトニトリルを接触水素化してN−アルキルエチレンジ
アミンを製造することができ、また上記抽出液を蒸留し
てアルキルアミノアセトニトリルを精製した後、得られ
た精製アルキルアミノアセトニトリルを接触水素化して
N−アルキルエチレンジアミンを製造してもよい。
【0020】本発明のN−アルキルエチレンジアミンの
製造における水素化触媒としては、一般に公知の接触水
素化に使用される水素化触媒を使用でき、例えば、ラネ
ーコバルト、ラネーニッケル等のラネー触媒、パラジウ
ム触媒、白金触媒等の貴金属触媒を挙げることができ
る。好ましくはラネー触媒である。なおラネー触媒は、
鉄、クロム、モリブデン、バナジウム、タングステン、
マンガン、鉛、銅、銀、スズ、白金、パラジウム等のラ
ネー触媒の改質にしばしば用いられる金属で改質したも
のであってもよい。水素化触媒の使用量は、アルキルア
ミノアセトニトリルに対して、通常1〜40重量%、好
ましくは10〜20重量%である。
製造における水素化触媒としては、一般に公知の接触水
素化に使用される水素化触媒を使用でき、例えば、ラネ
ーコバルト、ラネーニッケル等のラネー触媒、パラジウ
ム触媒、白金触媒等の貴金属触媒を挙げることができ
る。好ましくはラネー触媒である。なおラネー触媒は、
鉄、クロム、モリブデン、バナジウム、タングステン、
マンガン、鉛、銅、銀、スズ、白金、パラジウム等のラ
ネー触媒の改質にしばしば用いられる金属で改質したも
のであってもよい。水素化触媒の使用量は、アルキルア
ミノアセトニトリルに対して、通常1〜40重量%、好
ましくは10〜20重量%である。
【0021】なお接触水素化をアンモニアの存在下に行
うと、第2級アミン等の副生物の生成を抑制することが
できるので好ましい。アンモニアを使用するとき、アン
モニアの使用量は、アルキルアミノアセトニトリル1重
量部に対して、通常0〜0.2重量部、好ましくは0.
05〜0.1重量部である。
うと、第2級アミン等の副生物の生成を抑制することが
できるので好ましい。アンモニアを使用するとき、アン
モニアの使用量は、アルキルアミノアセトニトリル1重
量部に対して、通常0〜0.2重量部、好ましくは0.
05〜0.1重量部である。
【0022】接触水素化には、溶媒は用いても用いなく
てもよい。溶媒を用いるとき、溶媒としては本発明の接
触水素化に悪影響を与えないものであれば特に限定され
ず、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、キ
シレン、トルエン等の脂肪族、脂環式又は芳香族の炭化
水素、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の
アルコール等が使用できる。溶媒の使用量は、アルキル
アミノアセトニトリル1重量部に対して、通常0〜5重
量部、好ましくは0.5〜1重量部である。
てもよい。溶媒を用いるとき、溶媒としては本発明の接
触水素化に悪影響を与えないものであれば特に限定され
ず、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、キ
シレン、トルエン等の脂肪族、脂環式又は芳香族の炭化
水素、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル類、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の
アルコール等が使用できる。溶媒の使用量は、アルキル
アミノアセトニトリル1重量部に対して、通常0〜5重
量部、好ましくは0.5〜1重量部である。
【0023】接触水素化の反応温度は、通常60〜14
0℃、好ましくは100〜120℃であり、圧力は通常
1〜15MPa、好ましくは4〜6MPaである。
0℃、好ましくは100〜120℃であり、圧力は通常
1〜15MPa、好ましくは4〜6MPaである。
【0024】本発明における接触水素化を実施するに
は、本発明のアルキルアミノアセトニトリルの製造法に
おける上記水除去後の反応混合物又は当該反応混合物を
蒸留して得られるアルキルアミノアセトニトリル、水素
化触媒並びに所望によりアンモニア及び溶媒を耐圧性の
反応器に仕込み、反応器中に水素導入管から水素を導入
しながら上記圧及び温度に保って反応させればよい。特
に、水素化触媒、アンモニア及び溶媒の混合物に、本発
明のアルキルアミノアセトニトリルの製造法における上
記水除去後の反応混合物又は当該水除去後の反応混合物
から単離したアルキルアミノアセトニトリルを添加しな
がら並びに水素を導入しながら上記圧及び温度で接触水
素化を行うのが、第2級アミン、第3級アミン等の副生
物の生成を抑制できるので好ましい。
は、本発明のアルキルアミノアセトニトリルの製造法に
おける上記水除去後の反応混合物又は当該反応混合物を
蒸留して得られるアルキルアミノアセトニトリル、水素
化触媒並びに所望によりアンモニア及び溶媒を耐圧性の
反応器に仕込み、反応器中に水素導入管から水素を導入
しながら上記圧及び温度に保って反応させればよい。特
に、水素化触媒、アンモニア及び溶媒の混合物に、本発
明のアルキルアミノアセトニトリルの製造法における上
記水除去後の反応混合物又は当該水除去後の反応混合物
から単離したアルキルアミノアセトニトリルを添加しな
がら並びに水素を導入しながら上記圧及び温度で接触水
素化を行うのが、第2級アミン、第3級アミン等の副生
物の生成を抑制できるので好ましい。
【0025】接触水素化終了後、例えば、得られた反応
混合物から水素化触媒を濾過して除き、濾液を蒸留すれ
ば高品質のN−メチルエチレンジアミンを得ることがで
きる。
混合物から水素化触媒を濾過して除き、濾液を蒸留すれ
ば高品質のN−メチルエチレンジアミンを得ることがで
きる。
【0026】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。以下の実施例において「%」は、特記する以外
はモル%である。また、定量分析は、原料、目的物及び
副生成物についてはガスクロマトグラフィー、水分につ
いてはカールフィッシャーにより行い、化合物の構造は
NMR及びIRによって確認した。
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。以下の実施例において「%」は、特記する以外
はモル%である。また、定量分析は、原料、目的物及び
副生成物についてはガスクロマトグラフィー、水分につ
いてはカールフィッシャーにより行い、化合物の構造は
NMR及びIRによって確認した。
【0027】実施例1 40重量%モノメチルアミン水溶液559.9g(7.
21モル)を、温度計、還流コンデンサー、及び滴下ロ
ートを備えたガラス製4つ口フラスコに仕込み、その中
に、液温20℃で、39.6重量%グリコロニトリル水
溶液1010.1g(7.00モル)を2時間かけて滴
下しながら反応させた。反応終了後、得られた反応混合
物に塩化ナトリウム157.0gを添加し、1570.
0gの酢酸エチルを用いた抽出操作を3回行った。得ら
れた酢酸エチル抽出液(水含有量:3.5重量%、メチ
ルアミノアセトニトリル1重量部に対して0.44重量
部)を釜温60〜80℃で蒸留し、純度98.0%(ガ
スクロマトグラムのピーク面積に基づく)のメチルアミ
ノアセトニトリル390.5g(収率78.0%、グリ
コロニトリル基準)を得た。次に、オートクレーブにラ
ネーコバルト触媒(スポンジコバルト、商品名:ODH
T−60、川研ファインケミカル(株)製)65.0
g、テトラヒドロフラン250.0g及びアンモニア1
6.3g(0.957モル)を仕込み、120℃に昇温
し、水素を導入して圧力5MPaに調整した。その中に
上記精留して得たメチルアミノアセトニトリル325.
0g(4.54モル)を1.5時間で圧入滴下しながら
反応させた。滴下終了後、反応を完結させるために12
0℃に更に1時間保持した。その後、得られた反応混合
物を室温に冷却し、濾過して触媒を除いた。得られた濾
液は、反応収率94.5%(N−メチルアミノアセトニ
トリル基準)に相当するN−メチルエチレンジアミンを
含有していた。当該濾液を常圧で蒸留し、純度99.5
%(ガスクロマトグラムのピーク面積に基づく)のN−
メチルエチレンジアミン297.4g(収率68.6
%、グリコロニトリル基準)を得た。
21モル)を、温度計、還流コンデンサー、及び滴下ロ
ートを備えたガラス製4つ口フラスコに仕込み、その中
に、液温20℃で、39.6重量%グリコロニトリル水
溶液1010.1g(7.00モル)を2時間かけて滴
下しながら反応させた。反応終了後、得られた反応混合
物に塩化ナトリウム157.0gを添加し、1570.
0gの酢酸エチルを用いた抽出操作を3回行った。得ら
れた酢酸エチル抽出液(水含有量:3.5重量%、メチ
ルアミノアセトニトリル1重量部に対して0.44重量
部)を釜温60〜80℃で蒸留し、純度98.0%(ガ
スクロマトグラムのピーク面積に基づく)のメチルアミ
ノアセトニトリル390.5g(収率78.0%、グリ
コロニトリル基準)を得た。次に、オートクレーブにラ
ネーコバルト触媒(スポンジコバルト、商品名:ODH
T−60、川研ファインケミカル(株)製)65.0
g、テトラヒドロフラン250.0g及びアンモニア1
6.3g(0.957モル)を仕込み、120℃に昇温
し、水素を導入して圧力5MPaに調整した。その中に
上記精留して得たメチルアミノアセトニトリル325.
0g(4.54モル)を1.5時間で圧入滴下しながら
反応させた。滴下終了後、反応を完結させるために12
0℃に更に1時間保持した。その後、得られた反応混合
物を室温に冷却し、濾過して触媒を除いた。得られた濾
液は、反応収率94.5%(N−メチルアミノアセトニ
トリル基準)に相当するN−メチルエチレンジアミンを
含有していた。当該濾液を常圧で蒸留し、純度99.5
%(ガスクロマトグラムのピーク面積に基づく)のN−
メチルエチレンジアミン297.4g(収率68.6
%、グリコロニトリル基準)を得た。
【0028】比較例1 実施例1と同様にして反応を行い、得られた反応混合物
(水含有量:68.3重量%、メチルアミノアセトニト
リル1重量部に対して2.24重量部)を釜温60〜8
0℃で蒸留して、純度95.0%(ガスクロマトグラフ
ィーによるピーク面積に基づく)のメチルアミノアセト
ニトリル196.8g(収率38.1%、グリコロニト
リル基準)を得た。次いで実施例1と同様にして接触水
素化、反応後の処理を行い、純度99.0%(ガスクロ
マトグラフィーによるピーク面積に基づく)のN−メチ
ルエチレンジアミンを収率24.7%(グリコロニトリ
ル基準)で得た。
(水含有量:68.3重量%、メチルアミノアセトニト
リル1重量部に対して2.24重量部)を釜温60〜8
0℃で蒸留して、純度95.0%(ガスクロマトグラフ
ィーによるピーク面積に基づく)のメチルアミノアセト
ニトリル196.8g(収率38.1%、グリコロニト
リル基準)を得た。次いで実施例1と同様にして接触水
素化、反応後の処理を行い、純度99.0%(ガスクロ
マトグラフィーによるピーク面積に基づく)のN−メチ
ルエチレンジアミンを収率24.7%(グリコロニトリ
ル基準)で得た。
【0029】実施例2 40重量%モノメチルアミン水溶液319.9g(4.
12モル)を、温度計、還流コンデンサー、及び滴下ロ
ートを備えたガラス製4つ口フラスコに仕込み、その中
に、液温20℃で、39.6重量%グリコロニトリル水
溶液576.7g(4.00モル)を2時間かけて滴下
して反応させた。反応終了後、得られた反応混合物に塩
化ナトリウム89.7g添加し、896.6gの酢酸エ
チルを用いた抽出操作を3回行った。得られた酢酸エチ
ル抽出液(水含有量:3.5重量%、メチルアミノアセ
トニトリル1重量部に対して0.44重量部)から酢酸
エチルを留去し、N−メチルアミノアセトニトリルの純
度が94.2%(ガスクロマトグラフィーのピーク面積
に基づく)の残渣247.4g(収率83.1%、グリ
コロニトリル基準)得た。次に、オートクレーブにラネ
ーコバルト触媒(スポンジコバルト、商品名:ODHT
−60、川研ファインケミカル(株)製)14.0g、
テトラヒドロフラン100.0g、アンモニア3.5g
(0.206モル)を仕込み、120℃に昇温し、水素
を導入して圧力5MPaに調整した。その中へ上記で得
られたN−メチルアミノアセトニトリル濃縮残渣70.
0g(0.941モル)を1.5時間で圧入滴下しなが
ら反応させた。滴下終了後、反応を完結させるために1
20℃に更に1時間保持した。反応終了後、得られた反
応混合物を室温に冷却し、濾過して触媒を除いた。得ら
れた濾液は、反応収率93.7%に相当するN−メチル
エチレンジアミン65.4g含有していた(N−メチル
アミノアセトニトリル基準)。
12モル)を、温度計、還流コンデンサー、及び滴下ロ
ートを備えたガラス製4つ口フラスコに仕込み、その中
に、液温20℃で、39.6重量%グリコロニトリル水
溶液576.7g(4.00モル)を2時間かけて滴下
して反応させた。反応終了後、得られた反応混合物に塩
化ナトリウム89.7g添加し、896.6gの酢酸エ
チルを用いた抽出操作を3回行った。得られた酢酸エチ
ル抽出液(水含有量:3.5重量%、メチルアミノアセ
トニトリル1重量部に対して0.44重量部)から酢酸
エチルを留去し、N−メチルアミノアセトニトリルの純
度が94.2%(ガスクロマトグラフィーのピーク面積
に基づく)の残渣247.4g(収率83.1%、グリ
コロニトリル基準)得た。次に、オートクレーブにラネ
ーコバルト触媒(スポンジコバルト、商品名:ODHT
−60、川研ファインケミカル(株)製)14.0g、
テトラヒドロフラン100.0g、アンモニア3.5g
(0.206モル)を仕込み、120℃に昇温し、水素
を導入して圧力5MPaに調整した。その中へ上記で得
られたN−メチルアミノアセトニトリル濃縮残渣70.
0g(0.941モル)を1.5時間で圧入滴下しなが
ら反応させた。滴下終了後、反応を完結させるために1
20℃に更に1時間保持した。反応終了後、得られた反
応混合物を室温に冷却し、濾過して触媒を除いた。得ら
れた濾液は、反応収率93.7%に相当するN−メチル
エチレンジアミン65.4g含有していた(N−メチル
アミノアセトニトリル基準)。
Claims (8)
- 【請求項1】 水溶媒中、モノアルキルアミンをグリコ
ロニトリルと反応させて得られた反応混合物からアルキ
ルアミノアセトニトリルを蒸留で得てアルキルアミノア
セトニトリルを製造するにあたり、反応混合物から水を
除去して、水の含有量を水除去後の反応混合物中10重
量%以下及び該水除去後の反応混合物に含まれるアルキ
ルアミノアセトニトリル1重量部に対して1重量部以下
とした後、蒸留することを特徴とするアルキルアミノア
セトニトリルの製造方法。 - 【請求項2】 モノアルキルアミンが一般式(1): R−NH2 (1) (式中、Rは低級アルキル基を表す。)で示される化合
物であり、アルキルアミノアセトニトリルが一般式
(2): R−NHCH2CN (2) (式中、Rは上記と同じ。)で示される化合物である請
求項1記載の方法。 - 【請求項3】 モノアルキルアミンがモノメチルアミン
であり、アルキルアミノアセトニトリルがメチルアミノ
アセトニトリルである請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 水除去後の反応混合物が、モノアルキル
アミンとグリコロニトリルとの反応混合物に水と混和し
ない有機溶媒を加え、有機溶媒中にアルキルアミノアセ
トニトリルを抽出した後、水層と分離して得られる有機
溶媒層である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方
法。 - 【請求項5】 水溶媒中、モノアルキルアミンをグリコ
ロニトリルと反応させてアルキルアミノアセトニトリル
を製造し、次いで得られたアルキルアミノアセトニトリ
ルを水素化触媒の存在下で接触水素化してN−アルキル
エチレンジアミンを製造する方法において、モノアルキ
ルアミンとグリコロニトリルとの反応混合物から水を除
去して、水の含有量を水除去後の反応混合物中10重量
%以下及び該水除去後の反応混合物に含まれるアルキル
アミノアセトニトリル1重量部に対して1重量部以下と
した後、得られた水除去後の反応混合物に含まれるアル
キルアミノアセトニトリルを接触水素化することを特徴
とするN−アルキルエチレンジアミンの製造方法。 - 【請求項6】 モノアルキルアミンが一般式(1): R−NH2 (1) (式中、Rは低級アルキル基を表す。)で示される化合
物であり、アルキルアミノアセトニトリルが一般式
(2): R−NHCH2CN (2) (式中、Rは上記と同じ。)で示される化合物であり、
N−アルキルエチレンジアミンが一般式(3): R−NHCH2CH2NH2 (3) (式中、Rは上記と同じ。)で示される化合物である請
求項5記載の方法。 - 【請求項7】 モノアルキルアミンがモノメチルアミン
であり、アルキルアミノアセトニトリルがメチルアミノ
アセトニトリルであり、N−アルキルエチレンジアミン
がN−メチルエチレンジアミンである請求項5記載の方
法。 - 【請求項8】 水除去後の反応混合物が、モノアルキル
アミンとグリコロニトリルとの反応混合物に水と混和し
ない有機溶媒を加え、有機溶媒中にアルキルアミノアセ
トニトリルを抽出した後、水層と分離して得られる有機
溶媒層である請求項5〜7のいずれか1項に記載の方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001149912A JP2002338536A (ja) | 2001-05-18 | 2001-05-18 | アルキルアミノアセトニトリル及びn−アルキルエチレンジアミンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001149912A JP2002338536A (ja) | 2001-05-18 | 2001-05-18 | アルキルアミノアセトニトリル及びn−アルキルエチレンジアミンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002338536A true JP2002338536A (ja) | 2002-11-27 |
Family
ID=18995025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001149912A Pending JP2002338536A (ja) | 2001-05-18 | 2001-05-18 | アルキルアミノアセトニトリル及びn−アルキルエチレンジアミンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002338536A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008104552A1 (de) * | 2007-03-01 | 2008-09-04 | Basf Se | Herstellungsverfahren für ethylenamingemische |
CN101402588B (zh) * | 2008-11-20 | 2011-08-31 | 太仓市茜泾化工有限公司 | 一种甲氨基乙腈盐酸盐的制备方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5470219A (en) * | 1977-11-02 | 1979-06-05 | Bayer Ag | Isolation of n*nndimethylaminoacetonitrile from n*nndimethylaminoacetnitrile*water mixture |
JPS5545673A (en) * | 1978-09-21 | 1980-03-31 | Bayer Ag | Manufacture of n*nndimethylaminoacetonitrile |
JPS55122750A (en) * | 1979-03-14 | 1980-09-20 | Showa Denko Kk | Production of aminonitrile |
JPH0525098A (ja) * | 1991-07-19 | 1993-02-02 | Koei Chem Co Ltd | N,n−ジ置換エチレンジアミンの製造方法 |
JPH0532592A (ja) * | 1991-07-31 | 1993-02-09 | Mitsui Toatsu Chem Inc | アミンの製造方法 |
JP2000212152A (ja) * | 1999-01-26 | 2000-08-02 | Mitsui Chemicals Inc | N―置換グリシノニトリルの製造方法 |
-
2001
- 2001-05-18 JP JP2001149912A patent/JP2002338536A/ja active Pending
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US7880036B2 (en) | 2007-03-01 | 2011-02-01 | Basf Se | Production method for ethyleneamine mixtures |
RU2478092C2 (ru) * | 2007-03-01 | 2013-03-27 | Басф Се | Способ получения смесей этиленаминов |
CN101402588B (zh) * | 2008-11-20 | 2011-08-31 | 太仓市茜泾化工有限公司 | 一种甲氨基乙腈盐酸盐的制备方法 |
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