JP2002338454A - 顆 粒 - Google Patents

顆 粒

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JP2002338454A
JP2002338454A JP2001200886A JP2001200886A JP2002338454A JP 2002338454 A JP2002338454 A JP 2002338454A JP 2001200886 A JP2001200886 A JP 2001200886A JP 2001200886 A JP2001200886 A JP 2001200886A JP 2002338454 A JP2002338454 A JP 2002338454A
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Japan
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hydrochloride
examples
active ingredient
granules
acid
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Application number
JP2001200886A
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English (en)
Inventor
Kenichi Kawakami
健一 川上
Kazuaki Shiozawa
一晃 塩澤
Kunio Fujiwara
国雄 藤原
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KOKANDOU SEIYAKU KK
Original Assignee
KOKANDOU SEIYAKU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性の悪い活性成分の取扱い性を改善し、
複合製剤においても各成分の安定性を損なわずに安価に
製造できるとともに、含量均一性を確保しうる顆粒を提
供することである。 【解決手段】 流動性の悪い活性成分を、溶剤を用いて
造粒・乾燥した顆粒である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製剤中において流
動性の悪い活性成分を均一に配合し得る顆粒に関する。
【従来の技術】
【0002】錠剤等の経口投与製剤は、活性成分に必要
に応じて賦刑剤、崩壊剤、滑沢剤等の医薬品添加物を加
え、得られた打錠用混合末を圧縮成形することによって
製造される。
【0003】ところが、上記活性成分には、結晶自体が
微粉末状で、容積(嵩密度)が大きく、凝集性も強いた
め、流動性が悪く、取扱いが大変困難なものがある。し
たがって、打錠工程においては、前記回転盤上の臼への
供給が円滑に行われないと、杵がギシつくなどの打錠障
害が発生したり、偏析が発生して製剤中において活性成
分の含量の均一性が得られないという不具合が生じる。
【0004】上記の打錠障害を防止する方法としては、
滑沢剤を増量する方法が知られている。しかしながら、
滑沢剤を増量すると上記打錠障害は改善されるが、キャ
ッピング等の新たな打錠不良や、成形された錠剤の崩壊
遅延等が発生するなど、新たな問題が生じた。
【0005】また、複数の活性成分を配合する複合製剤
においては、配合量が少なく、かつ流動性の悪い活性成
分の含量の均一性が図れず、同様に何らかの改善を行う
必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、流動
性の悪い活性成分の取扱い性を改善し、少量で配合する
場合においても含量均一性を確保し得る顆粒を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の顆粒は、流動性の悪い活性成分類を、溶剤を
用いて造粒・乾燥したことを特徴とする。このように流
動性の悪い活性成分をそれ自体が有する粘着性を用いて
顆粒化することにより、流動性が改善され、流動性の悪
い活性成分類の取扱い性が向上すると共に、打錠障害や
偏析の発生を防止することができる。
【0008】また、本発明では、結合剤や被覆剤などの
バインダーを用いずに溶剤のみの添加で顆粒化されてい
るので、溶出性の遅延や崩壊剤の添加による崩壊性の改
善を行う必要がない。なお、本発明でいうバインダーと
は結合剤および被覆剤をいい、前者は造粒で使用するも
の、後者は得られた顆粒を被覆(コーティング)するも
のである。さらに複合製剤において少量で配合する場合
においてもこの顆粒を用いれば他の活性成分との均一化
が図れて含量均一性を確保することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】<活性成分>本発明で用いられる
流動性の悪い活性成分としては、種々の医薬品、医薬部
外品、食品等の製造において配合される成分であって、
例えば、医薬品製造指針別冊 一般用医薬品製造[輸入]
承認基準(2000年版 薬業時報社)等に記載されて
いる薬物が含まれ、解熱鎮痛剤、鎮静催眠剤、抗ヒスタ
ミン剤、鎮咳剤、去痰剤、消炎酵素剤、カフェイン類、
副交感神経遮断剤、鎮痙剤、鎮吐剤、強心利尿剤、交感
神経興奮剤、殺菌消毒剤、制酸剤、健胃剤、消化剤、整
腸剤、止瀉剤、鎮痛鎮痙剤、粘膜修復剤、瀉下剤、原生
薬及び生薬エキス末などの活性成分から選ばれる少なく
とも一種が例示される。また複合製剤において少量配合
される活性成分をそれより多く配合される他の活性成分
と同様に均一に配合させる場合では、この少量配合され
る活性成分がこの流動性の悪い活性成分に該当する。
【0010】本発明では、とりわけ上記例示した活性成
分の中でも凝集度が6%以上の物性を有するものとする
ことができる。この物性値は、標準篩を一定時間、一定
の強さで振動させ、篩上残量から粉体の凝集の程度を測
定したものである。具体的にはホソカワミクロン株式会
社製のパウダテスタを用いて測定することができる。
【0011】具体的には、解熱鎮痛剤としては、アスピ
リン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、
エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチル
フェネジン、トルフェナム酸、フェナセチン、フェニル
アセチルグリシンジメチルアミド、メフェナム酸、ジク
ロフェナクナトリウム、フルフェナム酸、フロクタフェ
ニン、サリチル酸コリン、サリチル酸ナトリウム、アミ
ノピリン、アンチピリン、イソプロピルアンチピリン、
オキシフェンブタゾン、クロフェゾン、ケトフェニルブ
タゾン、スルピリン、フェニルブタゾン、アルクロフェ
ナク、イブプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフ
ェン、ケトプロフェン、フェンブフェン、アンフェナク
ナトリウム、塩酸チノリジン、塩酸ベンジダミン、メピ
リゾール、塩酸チアラミド、クエン酸ペリソキサール、
インドメタシン、アセメタシン、グラフェニン、塩酸レ
フェタミン、トルメチンナトリウム、ブコローム、メシ
ル酸ジメトチアジン、メチアジン酸、プロチジン酸、ス
リンダク、プラノプロフェン、ミグレニン、フェノプロ
フェンカルシウム、ピロキシカム、フェプラゾン、フェ
ンチアザク、エモルファゾン、塩酸ブプレノルフィン、
ジフルニサル、チアプロフェン酸、オキサプロジン、酒
石酸ブトルファノール、ロベンザリット・二ナトリウ
ム、ロキソプロフェンナトリウム、臭化水素酸エプタゾ
シン、ヒアルロン酸ナトリウム、テノキシカム、ノイロ
トロピン、ナブメトンなどが挙げられる。鎮静催眠剤と
しては、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレ
リル尿素などが挙げられる。
【0012】抗ヒスタミン剤としては、塩酸イソチペン
ジル、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミ
ン、塩酸ジフェテロール、塩酸トリプロリジン、塩酸ト
リペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジ
ン、塩酸メトジラジン、サリチル酸ジフェンヒドラミ
ン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸
アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、テオク
ル酸ジフェニルピラリン、ナパジシル酸メブヒドロリ
ン、プロメタジンメチレン二サリチル酸、マレイン酸カ
ルビノキサミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミ
ン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジフェ
テロール、メキタジン、塩酸クレミゾール、マレイン酸
ジメチンデン、塩酸シプロヘプタジン、塩酸ホモクロル
シクリジン、テオクル酸ジフェニルピラリン、塩酸イプ
ロヘプチン、フマル酸クレマスチン、塩酸ジフェニドー
ル、塩酸メクリジン、シメンヒドリナート、タンニン酸
フェネタジン、フマル酸ジフェンヒドラミン、塩酸プロ
メタジンなどが挙げられる。
【0013】鎮咳剤としては、塩酸アロクラミド、塩酸
クロペラスチン、クエン酸ペントキシベリン(クエン酸
カルベタペンタン)、クエン酸チペピジン、ジブナート
ナトリウム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキ
ストロメトルファン・フェノールフタリン酸、ヒベンズ
酸チペピジン、フェンジゾ酸クロペラスチン、リン酸コ
デイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸ノスカピン、ノ
スカピン、クエン酸カルベタペンタン、リン酸ベンプロ
ペリン、クエン酸イソアミニル、リン酸ジメモルファ
ン、クロペラスチン、クエン酸オキセラジン、タンニン
酸オキセラジン、塩酸エブラジノン、塩酸クロブチノー
ル、塩酸クロフェダノール、塩酸ホミノベンなどが挙げ
られる。去痰剤としては、塩化アンモニウム、アンモニ
ア・ウイキョウ精、グアヤコールスルホン酸カリウム、
グアイフェネシン、クレゾールスルホン酸カリウム、塩
酸エチルシステイン、塩酸メチルシステイン、カルボシ
ステイン、塩酸ブロムヘキシン、塩酸アンブロキソール
などが挙げられる。消炎酵素剤としては、塩化リゾチー
ム、ブロメラインなどが挙げられる。カフェイン類とし
ては、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン、無
水カフェイン、クエン酸カフェインなどが挙げられる。
【0014】副交感神経遮断薬としては、臭化水素酸ス
コポラミン、塩酸オキシフェンサイクリミン、塩酸ジサ
イクロミン、塩酸メチキセン、臭化メチルアトロピン、
臭化メチルアニソトロピン、臭化メチルスコポラミン、
臭化メチル−l−ヒヨスチアミン、臭化メチルベナクチ
ジウム、ベラドンナエキス、ヨウ化イソプロパミド、ヨ
ウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン、ロート
エキス、ダツラエキス、ベラドンナ総アルカロイド、ロ
ート根総アルカロイドなどが挙げられる。鎮痙剤として
は、パパベリンなどが挙げられる。鎮吐剤としては、ア
ミノ安息香酸エチル、シュウ酸セリウムピペリジルアセ
チルアミノ安息香酸エチルなどが挙げられる。強心利尿
剤としては、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフ
ィリン、プロキシフィリンなどが挙げられる。
【0015】交感神経興奮剤としては、dl−塩酸メチ
ルエフェドリン、l−塩酸メチルエフェドリン、dl−
メチルエフェドリンサッカリン塩、塩酸トリメトキノー
ル、塩酸フェニルプロパノールアミン、塩酸メトキシフ
ェナミン、塩酸フェニレフリンなどが挙げられる。殺菌
消毒剤としては、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリ
ニウム、塩酸クロルヘキシジンなどが挙げられる。制酸
剤としては、乾燥水酸化アルミニウムゲル、ケイ酸アル
ミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸
アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウム
ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥
ゲル、水酸化アルミニム・炭酸水素ナトリウムの共沈生
成物、水酸化アルミニム・炭酸カルシウム・炭酸マグネ
シウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミ
ニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、沈降
炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、
無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、ア
ミノ酢酸、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩
(アルミニウムグリシネート)などが挙げられる。
【0016】健胃剤としては、アニス実、アロエ、ウイ
キョウ、ウコン、ウヤク、延命草、オウゴン、オウバ
ク、オウレン、加工大蒜、ガジュツ、カッコウ、カラム
ス根、乾薑、枳殻、キジツ、ケイヒ、ゲンチアナ、コウ
ジン、コウボク、ゴシュユ、胡椒、コロンボ、コンズラ
ンゴ、サンショウ、山奈、シソシ、シュクシャ、ショウ
キョウ、ショウズク、青皮、石菖根、センタウリウム
草、センブリ、ソウジュツ、シヨウ、大茴香、チクセツ
ニンジン、チョウジ、チンピ、トウガラシ、トウヒ、動
物胆(ユウタンを含む)、ニガキ、ニクズク、ニンジ
ン、ハッカ(セイヨウハッカを含む)、ヒハツ、ビャク
ジュツ、ホップ、ホミカエキス、睡菜葉(スイサイヨ
ウ)、モッコウ、ヤクチ、リュウタン、リョウキョウ、
l−メントール、dl−メントール、塩酸ベタイン、グ
ルタミン酸塩酸塩、塩化カルニチン、塩酸ベタネコー
ル、乾燥酵母などが挙げられる。
【0017】消化剤としては、でんぷん消化酵素、たん
白消化酵素、脂肪消化酵素、繊維素消化酵素、ウルソデ
スオキシコール酸、オキシコーラン酸塩類、コール酸、
胆汁末、胆汁エキス(末)、デヒドロコール酸などが挙
げられる。整腸剤としては、整腸生菌成分、赤芽柏、ア
センヤク、ウバイ、ケツメイシ、ゲンノショウコなどが
挙げられる。止瀉剤としては、アクリノール、塩化ベル
ベリン、グアヤコール、クレオソート、サリチル酸フェ
ニル、炭酸グアヤコール、タンニン酸ベルベリン、次サ
リチル酸ビスマス、次硝酸ビスマス、次炭酸ビスマス、
次没食子酸ビスマス、タンニン酸、タンニン酸アルブミ
ン、メチレンチモールタンニン酸、カオリン、天然ケイ
酸アルミニウム、ヒドロキシナフトエ酸アルミニウム、
ペクチン、薬用炭、乳酸カルシウム、クジン、五倍子、
サンザシ、ヨウバイヒ、エンゴサクなどが挙げられる。
【0018】鎮痛鎮痙剤としては、アズレンスルホン酸
ナトリウム、アルジオキサ、グリチルリチン酸及びその
塩類並びにカン草抽出物、L−グルタミン、銅クロロフ
ィリンカリウム、銅クロロフィリンナトリウム、塩酸ヒ
スチジン、ブタ胃壁ペプシン、分解物、メチルメチオニ
ンスルホニウムクロライドなどが挙げられる。粘膜修復
剤としては、ジメチルポリシロキサンなどが挙げられ
る。
【0019】瀉下剤としては、塩類下剤である水酸化マ
グネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、膨潤
性下剤であるカルボキシメチルセルロースカルシウム
(カルメロースカルシウム)、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム(カルメロースナトリウム)、プランタ
ゴ・オバタ種皮(イスパグラ種皮)、浸潤性下剤である
ジオクチルソジウムスルホサクシネート、刺激性下剤で
あるアロイン、イオウ、カサントラノール、センノシ
ド、ビサコジル、エイジツ、カスカラサグダラ、ケンゴ
シ、ケンゴシ脂、センナ、センナ実(センナ果)ダイオ
ウ、フラングラ皮、ヤラッパ、ヤラッパ脂のほかに、マ
ルツエキス、ヒマシ油、加香ヒマシ油などが挙げられ
る。
【0020】原生薬および生薬エキス末としては、マオ
ウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キキョ
ウ、キョウニン、シャゼンシ、シャゼンソウ、石蒜、セ
ネガ、トコン、バイモ、アセンヤク、ウイキョウ、カロ
ニン、ゴミシ、シオン、ジャコウ、カミツレ、ゴオウ、
獣胆(ユウタンを含む)、シャジン、地竜、カノコソ
ウ、ソウハクヒ、ソヨウ、バクモンドウ、ハンゲ、ケイ
ガイ、サイシン、シンイ、ゼンコ、ビャクシ、葛根湯、
桂枝湯、香蘇散、柴胡桂枝湯、小柴胡湯、小青竜湯、麦
門冬湯、半夏厚朴湯、麻黄湯などの生薬を原生薬とし
て、あるいはこれらを水等で抽出して乾燥させ、エキス
末としたものが挙げられる。これらの活性成分は1種ま
たは2種以上を通常使用される範囲内で適量あるいは適
当な配合割合で適宜添加することができる。
【0021】<顆粒の製造>本発明では、流動性の悪い
活性成分を溶剤を用いて造粒・乾燥し、顆粒とする。造
粒・乾燥する方法としては、流動性の悪い活性成分から
なる顆粒が得られる方法であれば、どのような方法も採
用可能である。具体的には、例えば押出し造粒機、転動
造粒機、攪拌造粒機(混合攪拌造粒機、高速混合攪拌造
粒機)、流動造粒機、遠心転動造粒機、遠心転動流動造
粒機等の製剤機器を使用して、これに流動性の悪い活性
成分を添加、混合して造粒行う。上記製剤機器の中で押
出し造粒機、攪拌造粒機が好ましく、攪拌造粒機がより
好ましい。攪拌造粒機としては例えばパウレック社製の
バーチュカルグラニュレータが挙げられる。とくに流動
性の悪い活性成分は、それ自体が粘着性を有するため、
これを利用して、溶剤と練り合わせ造粒・乾燥して得
る、いわゆる湿式顆粒圧縮法(湿式造粒法)により顆粒
とする。
【0022】流動性の悪い活性成分を溶剤を用いて造粒
するには、例えば水(精製水)、メタノール、エタノール
などのアルコール類、アセトン等を単独または併用した
ものを流動性の悪い活性成分に加えて練合し、前記した
と同様な造粒機に投入して造粒を行えばよい。溶剤とし
ては、特に精製水を使用するのが好ましい。溶剤の添加
量は、流動性の悪い活性成分に対して80重量%以下、
好ましくは10〜70重量%、より好ましくは20〜5
5重量%である。
【0023】また、本発明では、流動性の悪い活性成分
に溶剤と共に賦形剤および/またはステアリン酸もしく
はその塩を添加して造粒するのが好ましい。賦形剤およ
びステアリン酸もしくはその塩としては、医薬品添加物
辞典( 日本医薬品添加物協会編集 薬事時報社、199
5)に収載の種々のものが使用可能である。具体的に
は、前記賦形剤としては、乳糖、トウモロコシデンプン
等のデンプン類、結晶セルロース、D−マンニトール、
無水リン酸水素カルシウム、白糖、軽質無水ケイ酸、カ
ルメロース、デキストリン等があげられる。また前記ス
テアリン酸もしくはその塩としては、例えばステアリン
酸、ステアリン酸塩(ステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸カルシウム等)があげられる。
【0024】特に、賦形剤としてはデンプン類、乳糖お
よび結晶セルロースから選ばれる少なくとも1種を、
前記ステアリン酸もしくはその塩としてはステアリン酸
マグネシウムを使用するのが、顆粒の流動性を向上させ
るうえで好ましいと共に、流動性の悪い活性成分の安定
性を損なわせる他の活性成分またはその顆粒からの流動
性の悪い活性成分の安定性の低下防止や、流動性の悪い
活性成分が安定性を損なわせる他の活性成分の安定性の
低下防止によい。
【0025】また前記ステアリン酸マグネシウムとして
は、嵩密度が0.2g/cm3未満、好ましくは0.05
〜0.18g/cm3、より好ましくは0.1〜0.15
g/cm3であるステアリン酸マグネシウムを使用するの
が顆粒の流動性の向上を図るうえでよい。具体例として
は「軽質ステアリン酸マグネシウム」(太平化学産業社
製)などの市販品があげられる。
【0026】賦形剤の添加量は、流動性の悪い活性成分
に対して120重量%以下、好ましくは1〜95重量
%、より好ましくは30〜95重量%、さらに好ましく
は50〜95重量%であるのがよい。ステアリン酸もし
くはその塩の添加量は、流動性の悪い活性成分に対して
5重量%以下、好ましくは0.1〜2.5重量%、より
好ましくは0.2〜1.5重量%であるのがよい。
【0027】本発明の方法を、攪拌造粒機であるパウレ
ック社製バーチュカルグラニュレータ FM−VG−2
00Pを用いた製造方法を例に挙げて以下説明する。ま
ず、上記攪拌造粒機に所定量の流動性の悪い活性成分、
必要に応じて添加した賦形剤および/またはステアリン
酸もしくはその塩を添加して粗混合した後、溶剤を添加
して練り合わせ、造粒する。
【0028】上記粗混合は、メインブレードを100〜
240rpm、好ましくは150〜240rpm、より
好ましくは200〜220rpmに、クロススクリュー
を500〜3500rpm、好ましくは1500〜35
00rpm、より好ましくは2500〜3100rpm
に設定して、10分以下、好ましくは1〜7分、より好
ましくは1〜5分程度で行うのがよい。
【0029】上記造粒は、メインブレードを50〜24
0rpm、好ましくは100〜240rpm、より好ま
しくは150〜240rpmに設定して、40分以下、
好ましくは5〜40分、より好ましくは10〜35分程
度で行えばよい。また必要に応じてメインブレードとと
もにクロススクリューを500〜3500rpm、好ま
しくは1500〜3500rpm、より好ましくは25
00〜3100rpmに設定して行ってもよい。
【0030】つぎに上記で得られた造粒物を、必要に応
じてパワーミルなどの整粒機によって製粒したのち、乾
燥機を用いて乾燥し、再度必要に応じて整粒機を用いて
整粒化することにより、本発明の顆粒が得られる。上記
乾燥機としては特に制限はないが、通常流動層乾燥機、
通風式箱型乾燥機が使用される。乾燥機の種類や溶剤の
種類等に応じて給気温度、乾燥時間を決定すればよい。
【0031】上記で得られた流動性の悪い活性成分から
なる顆粒を、必要に応じて他の活性成分またはその顆
粒、さらに賦形剤、滑沢剤などの医薬品添加物と混合
し、打錠して製剤化してもよい。
【0032】本発明においては、他の活性成分を結合剤
等と混合して造粒・乾燥する。他の活性成分としては上
述した活性成分があげられる。また結合剤としては、例
えば水溶性結合剤および/または有機溶媒可溶性結合剤
が用いられる。上記水溶性結合剤としては、例えば乳
糖、α化デンプン、セルロース類、高分子化合物等があ
げられる。
【0033】前記α化デンプンとしては、例えば水に分
散しこれを加熱して得られるもの、またはこのようにし
て得られたものを乾燥したものをいう。α化デンプンと
しては、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、
コムギデンプン、コメデンプン、タピオカデンプン等の
各種デンプン類をα化したものが例示され、このような
ものとしては、例えば日本薬局方外成分規格集にあるα
化デンプンまたは部分α化デンプン等があげられる。中
でも、部分α化デンプンが好ましく用いられる。セルロ
ース類としては、例えばHPMC(ヒドロキシプロピル
メチルセルロース)2208、HPMC2906、HP
MC2910、HPC(ヒドロキシプロピルセルロー
ス)、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、メチルセルロース等があげら
れる。
【0034】高分子化合物としては、例えばポリビニル
ピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン、ア
ラビアゴム、ゼラチン、プルラン、トラガント末、カン
テン等があげられる。有機溶媒可溶性の結合剤として
は、例えばセルロースアセテートフタレート、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースフタレート、エチルセルロ
ース等の有機溶媒可溶性セルロース誘導体があげられ
る。
【0035】以上例示した結合剤のうち、本発明では、
α化デンプン、部分α化デンプン、ゼラチン、HPC、
L−HPC、HPMC2208、HPMC2906、H
PMC2910、ヒドロキシメチルセルロース、デキス
トリン、乳糖、トラガント末、カンテン、プルランおよ
びアラビアゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種
が好ましく使用される。結合剤の使用量は、他の有効成
分を含む顆粒全量に対して0.1〜50重量%、好まし
くは0.3〜20重量%である。
【0036】他の活性成分を結合剤と混合して造粒・乾
燥する方法としては、顆粒が得られる方法であればどの
ような方法も採用可能であり、具体的には前記した製剤
機器を使用して、活性成分に結合剤を添加、混合して造
粒行う。結合剤の添加は、適当な溶剤、例えば水(精製
水)、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ア
セトン等を単独または併用したものに溶解ないし分散さ
せて一度に添加するか、噴霧する等して行われる。
【0037】さらに得られた他の活性成分からなる顆粒
には被覆剤(コーティング剤)を用いて被覆してもよ
い。前記被覆剤としては、例えばHPC、HPMC、メ
チルセルロースなどの水溶性セルロース、ポリビニルア
セタールジエチルアミノアセテートなどの酸性領域で可
溶な被覆剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタ
レート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテー
トサクシネートまたはアクリル系コポリマーなどの腸溶
性基剤、エチルセルロースなどの水不溶性の基剤、ゼラ
チン、セラック、アルギン酸ナトリウムのほか、カルナ
ウバロウ、サラシミツロウ、パラフィン、モノグリセリ
ン酸パルミテート、モノグリセリン酸ステアレート、パ
ラフィン、マクロゴールなどのワックス類、デンプン類
を加熱固化した糊液などがあげられる。これらは単独ま
たは2種以上を組み合わせて、1層または2層以上から
なる多層のコーティング層を形成することができる。被
覆剤の使用量は、顆粒全量に対して70重量%以上、好
ましくは0.1〜50重量%、さらに好ましくは0.3
〜20重量%である。
【0038】前記賦形剤としては、例えば乳糖、トウモ
ロコシデンプン等のデンプン類、結晶セルロース、D−
マンニトール、無水リン酸水素カルシウム、白糖、軽質
無水ケイ酸、カルメロース、デキストリン等があげら
れ、特に乳糖、デンプン類および結晶セルロースから選
ばれる少なくとも1種を使用するのが好ましい。賦形剤
の配合量は、他の有効成分を含む顆粒全量に対して80
重量%以下、好ましくは0.1〜70重量%、より好ま
しくは1〜50重量%であるのがよい。滑沢剤として
は、例えばステアリン酸またはその塩(ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム等)、タルク、シ
ョ糖脂肪酸エステル等があげられる。滑沢剤の配合量
は、他の有効成分を含む顆粒全量に対して80重量%以
下、好ましくは0.1〜70重量%、より好ましくは1
〜50重量%であるのがよい。
【0039】また、賦形剤および滑沢剤のほかに、日本
薬局方製剤総則の製剤通則に規定されている医薬品添加
物で、具体的には「日本医薬品添加剤協会 編集 医薬
品添加物辞典 薬事日報社発行(追補1995まで)」 に収
載されている添加物等を配合することができる。そのう
ち、代表的なものとしては、崩壊剤、流動化剤、安定化
剤、保存剤、矯味剤、着色剤等が例示される。崩壊剤と
しては、例えばトウモロコシデンプン、カルメロースカ
ルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピ
ドン、L−HPC、部分α化デンプン等があげられる。
【0040】流動化剤としては、例えば軽質無水ケイ
酸、タルク、含水二酸化ケイ素等があげられる。安定化
剤としては、例えばジブチルヒドロキシトルエン、亜硫
酸塩等があげられる。保存剤としては、例えばパラオキ
シ安息香酸エステル類等があげられる。矯味剤として
は、例えば白糖、D−ソルビトール、キシリトール等が
あげられる。着色剤としては、例えばタール色素、カラ
メル、ベンガラ、酸化チタン、リボフラビン等があげら
れる。
【0041】これらの成分は混合後、打錠して製剤化さ
れる。打錠は、通常の打錠機を用いて、常法に従って錠
剤等の固形製剤とする。これらの剤は、白糖等の糖成分
で糖衣層を、あるいは前出の医薬品添加物辞典に収載さ
れている被覆剤で剤皮を施すこともできる。さらには、
有核錠、積層錠としたりして製剤化してもよい。さらに
糖成分または被覆剤に他の成分、例えば被覆助剤(ポリ
エチレングリコール、硬化ヒマシ油等)、増量剤(乳
糖、グラニュー糖などの糖類、デンプン類等)、着色剤
(タール色素、カラメル、ベンガラ、酸化チタン、リボ
フラビン等)、矯味剤(甘味剤、香料等)を適宜添加し
てもよい。
【0042】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0043】実施例1 エテンザミド100重量部を攪拌造粒機(パウレック社
製:バーチカルグラニュレータ)に結晶セルロース70
重量部を添加し、精製水を投入して造粒した。造粒物を
整粒機(昭和化学機械製:パワーミル)で製粒した後、
流動層乾燥機(パウレック社製)にて乾燥し、さらに整
粒機(昭和化学機械製:パワーミル)で粉砕し、顆粒を
得た。
【0044】実施例2 ステアリン酸マグネシウムを加えて造粒した以外は実施
例1と同様にして顆粒を得た。
【0045】実施例3 エテンザミドに代えてマレイン酸クロルフェニラミンを
用いて造粒した以外は実施例1と同様にして顆粒を得
た。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、流動性の悪い活性成分
を、溶剤を用いて造粒・乾燥し顆粒としたため、流動性
が改善され、流動性の悪い活性成分の取扱い性が向上す
る。また、本発明の顆粒は、結合剤や被覆剤などのバイ
ンダーを用いずに顆粒化されているので、溶出性の遅延
や崩壊剤の添加による崩壊性の改善を行う必要がなく、
かつ安価に製造できる。さらに複合製剤において少量で
配合する場合においてもこの顆粒を用いれば他の活性成
分との均一化が図れて含量均一性を確保することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61K 31/166 A61K 31/166 (72)発明者 塩澤 一晃 兵庫県尼崎市杭瀬本町2−18−3 (72)発明者 藤原 国雄 兵庫県神戸市東灘区渦森台3−12−9 Fターム(参考) 4C076 AA31 AA32 BB01 CC01 CC03 EE31 FF06 GG13 4C206 AA01 GA07 GA22 KA01 MA61 MA72 NA10 ZA07 ZA08 4G004 AA02 FA04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流動性の悪い活性成分を、溶剤を用いて造
    粒・乾燥したことを特徴とする顆粒。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006522782A (ja) * 2003-03-01 2006-10-05 アーダナ バイオサイエンス リミテッド 植込剤の新規製造方法
WO2010001574A1 (ja) * 2008-07-01 2010-01-07 沢井製薬株式会社 タムスロシン塩酸塩を含有する球形微粒子の製造方法

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