JP2002335960A - Pcr用マイクロプレート及びそれを用いたpcr法 - Google Patents

Pcr用マイクロプレート及びそれを用いたpcr法

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JP2002335960A
JP2002335960A JP2001144118A JP2001144118A JP2002335960A JP 2002335960 A JP2002335960 A JP 2002335960A JP 2001144118 A JP2001144118 A JP 2001144118A JP 2001144118 A JP2001144118 A JP 2001144118A JP 2002335960 A JP2002335960 A JP 2002335960A
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well
dna
pcr
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Toru Miyougadani
徹 茗荷谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マイクロプレートに高密度でウェルを形成して
も、PCR反応液の分注及び増幅されたDNAの回収が
極めて容易で、しかも、回収時にコンタミネーションを
起こさないようにする。 【解決手段】目的とする鋳型DNA含むPCR反応液を
導入してDNA増幅を行わせる多数のウェル(3…)
を、プレート本体(2)の表裏を貫通して毛細管状に形
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DNAを酵素を用
いて大量増幅する際に用いるPCR用マイクロプレート
及びそれを用いたPCR法に関する。
【0002】
【従来の技術】PCR(polymerase chain reaction)
法は、目的とするDNA領域を挟む2種のプライマを用
いて、特定のDNA断片を酵素を用いて無生物的に数十
万〜数百万倍以上に増幅する手法であり、ヒトゲノム解
析などの大規模クローニング、シークエンスには欠かせ
ない技術となっている。また、遺伝子診断、犯罪捜査、
化石の遺伝子解析など、応用範囲もきわめて広い。
【0003】具体的には、まず、合成素材となる4種類
のdNTP、DNAポリメラーゼ、DNAプライマー、
緩衝液、水、塩化マグネシウム等からなるPCR溶液で
鋳型DNAを希釈してPCR反応液を作り、PCR用マ
イクロプレートに多数形成されたウェル(穴)の一つ一
つに分注する。
【0004】次いで、この微小試験管やPCR用マイク
ロプレートを、変性(2本鎖DNAを1本鎖に解離さ
せる91℃以上の温度)−会合(1本鎖DNAにDN
Aプライマーをアニールさせる50℃前後の温度)−
伸長(DNAポリメラーゼによる伸長反応のための72
℃程度の温度)の3ステップの温度プロフィールを1サ
イクルとし、これを数10サイクル繰り返すことにより
増幅を行なうものである。
【0005】一方、近年、バイオテクノロジーを含め多
岐の分野にわたり、莫大なサンプルの中から望ましい性
質をもつ分子(遺伝子)などをセレクションまたはスク
リーニングするコンビナトリアルライブラリと呼ばれる
手法が定着している。
【0006】このライブラリの構築には、選択した分子
の再現性が必要であり、再現性を確保するためには、分
子の機能及び性質が分子の構造を示す情報と1対1に対
応しなければならない。そして、タンパク質ライブラリ
を構築する場合、DNAを介してこの対応関係を明確化
させることができる。
【0007】すなわち、多数(10〜1012分子)
の変異DNAから、1分子のDNAを取り出して増幅
し、その一部を鋳型として in vitro の遺伝子発現系で
タンパク質を合成すれば、鋳型DNAと合成されたタン
パク質は1対1の対応関係があるので、そのタンパク質
の機能をアッセイすることによりタンパク質ライブラリ
が構築できる。
【0008】このようにDNAを増幅する手法の一つと
してPCR法が用いられる。そして、1分子のDNAを
増幅する場合は、マイクロプレートに形成された個々の
ウェルに注入される容量中に鋳型DNAが1分子だけ存
在する濃度にPCR反応液を希釈する。
【0009】次いで、このPCR反応液をマイクロプレ
ートに分注すれば、多少のばらつきはあっても確率的に
は各ウェルにDNAが1分子ずつ存在することになり、
このマイクロプレートを、変性(91℃以上)−会合
(約50℃)−伸長(72℃)の3ステップの温度プロ
フィールを1サイクルとして、所定回数繰り返す。この
とき、DNAは1サイクルで倍に増幅されることから、
20サイクル繰り返せば、1分子のDNAが計算上は1
千万倍に増幅されることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、PCR法を
利用してタンパク質ライブラリを構築しようとする場
合、多種類のDNAを短時間且つ低コストで増幅するこ
とが要求される。
【0011】PCR法では、マイクロプレートのウェル
の数に応じた種類のDNAを同時に増幅することができ
るので、個々のウェルの容量を小さくしてその密度を増
やせば、処理数を増大させることができる。同時に、1
ウェルあたりのPCR反応液の使用量を少なくすること
ができ、PCR反応液は非常に高価であることから低コ
スト化を図ることができる。
【0012】現在市販されているマイクロプレートは、
8cm×10cm程度のプラスチックプレートに多くて
も16×24=384穴のウェルが形成されており、そ
の密度は約4.8ウェル/cm、各ウェルに注入され
るPCR反応液の容量は約10μlである。この場合
に、PCR反応液の一回使用分(4000μl)のコス
トは5〜10万円もするので、各ウェルの容量を小さく
して小ピッチで配列形成することにより、全体としてP
CR反応液の使用量を抑えることができれば、その分、
大幅なコスト削減につながる。
【0013】このような問題を解決するために、ウェル
の高密度化を図ること自体は技術的に困難ではないが、
現実にはウェルを小さくすればするほどPCR反応液の
分注及び増幅されたDNAの回収が困難になる。すなわ
ち、通常は分注操作も回収操作もニードルを使用してい
るため、ウェルの内径をニードルの外形より小さくする
ことはできないし、ウェルを小さくすればニードルの位
置決め精度もシビアになる。
【0014】さらに、回収操作は、DNAが大量に増幅
されているウェル内にニードルを挿入して吸い込んで行
なうため、他のウェルのDNAとコンタミネーションを
起こさないように一のウェルの回収操作が終了するたび
に、そのニードルをきれいに洗浄しなければならない。
【0015】しかし、ニードルをどんなにきれいに洗浄
しても、分子レベルの付着物の有無を確認することは極
めて困難であるので、コンタミネーションを完全に防止
することはできなかった。
【0016】そこで本発明は、マイクロプレートに60
〜100ウェル/cm程度若しくはそれ以上の高密度
でウェルを形成しても、PCR反応液の分注及び増幅さ
れたDNAの回収が極めて容易で、しかも、回収時にコ
ンタミネーションを起こさないようにすることを技術的
課題としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、請求項1のPCR用マイクロプレートは、目的とす
る鋳型DNAを含むPCR反応液を導入してDNA増幅
を行わせる多数のウェルが、プレート本体の表裏を貫通
して毛細管状に形成されたことを特徴とする。
【0018】請求項1の発明によれば、例えば、直径
0.5mmの毛細管状のウェルを、厚さ2mmのプレー
ト本体の表裏に貫通させ、1mmピッチで縦横に21×
21=441個配列形成すると、密度は100ウェル/
cm程度になる。
【0019】そして、各ウェルにPCR反応液を分注す
る場合は、従来のようにニードルで各ウェルに注入して
いくのではなく、請求項4に記載されているように、プ
レート本体をPCR反応液に浸漬させると、PCR反応
液は毛細管現象により全てのウェルに一斉に吸い上げら
れて導入されるので、441個のウェルの分注時間は1
秒もあれば十分である。
【0020】毛細管現象によりウェルに吸い上げられた
PCR反応液は、主成分が水であるのでウェルの内壁と
の接触角が鋭角となり、その表面張力によりがウェル内
に留まろうとする力が作用する。したがって、ウェルが
PCR用マイクロプレートに貫通形成されていても、P
CR反応液が流れ落ちることなく、ウェル内に保持され
る。
【0021】このとき、各ウェルの容量は約0.4μl
であるが、実際にはPCR反応液の表面張力が作用する
ため、せいぜい0.2〜0.3μl程度である。したがっ
て、全てのウェルにPCR反応液を注入しても、一回の
使用量は0.3×441=132μl程度で足り、一回
に約4000μlものPCR反応液を使用する従来のマ
イクロプレートの1/30程度で足りる。
【0022】なお、請求項2の発明のように、プレート
本体の表裏両面に撥水加工を施し、各ウェルの内壁に親
水加工を施しておけば、プレート本体の表裏に付着した
PCR反応液を撥じいて、ウェル内にのみ取り込むこと
ができるので、PCR反応液の無駄をより少なくするこ
とができる。
【0023】また、請求項3の発明は、プレート本体の
片面側に密接させた状態で、各ウェルの開口位置に対応
する位置にウェルより大きな開口径を有する凹部又は透
孔が形成された伝熱面を有する伝熱プレートを備えてい
る。
【0024】この請求項3の発明によれば、PCR反応
液の分注後にプレート本体の裏面又は表裏両面に伝熱プ
レートを装着することにより、ウェルの開口部と伝熱プ
レートの間に隙間が生じるので、PCR用マイクロプレ
ートに振動など多少の外力が作用して液面が動いても、
ウェル内に保持されているPCR反応液が漏れ出しにく
くなる。
【0025】そして、請求項5の発明のように、予め設
定された温度サイクルでPCR用マイクロプレートの温
度を所定回数繰返し昇降温させてDNAを増幅させた
後、各ウェル内のDNAを回収する際に、貫通形成され
た各ウェルの一方の開口部から個別にエアを吹き付け、
当該ウェル内で増幅されたDNAを他方の開口部からエ
アで順次圧し出して、これをマイクロチューブ(微小試
験管)等に回収すれば、非接触で各ウェル内のDNAを
回収できるので、異なるウェルで増殖されたDNA同士
がコンタミネーションを起こすこともない。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係るPC
R用マイクロプレートの一例を示す説明図、図2〜図4
はその使用状態を示す概念図である。
【0027】本例のPCR用マイクロプレート1は、正
方形のプレート本体2に、PCR反応液を導入してDN
A増幅を行わせる多数のウェル3…が、その表裏を貫通
して毛細管状に形成されると共に、プレート本体2の表
裏に装着される一対の伝熱プレート4、4を備えてい
る。
【0028】本例では、直径0.5mmのウェル3…
が、厚さ2mmの正方形のプレート本体2に、1mmピ
ッチで縦横に21×21=441個形成され、密度は1
00ウェル/cm程度になる。このとき、ウェル3の
容量は約0.4μlであるが、実際にはPCR反応液の
表面張力が作用するため、実質的に0.2〜0.3μl程
度となり、全てのウェル3にPCR反応液を分注して
も、一回の使用量は0.3×441=132μl程度と
極めて少量でたりる。
【0029】また、プレート本体2は、ポリプロピレ
ン、ポリカーボネート、アルミ、カーボン−アルミコン
ポジット等任意の材料を使用しうるが、100℃程度に
耐える耐熱性を有し、熱伝導率がなるべく高いものが望
ましい。そして、プレート本体2の表面2a及び裏面2
bに撥水性樹脂をコーティングすることにより撥水加工
が施されると共に、各ウェル3…の内壁3aに親水性樹
脂をコーティングしたり、プラズマ処理をしたりするこ
とにより親水加工が施されている。
【0030】伝熱プレート4は、金属ブロックヒータ
(図示せず)などに接触されてその熱をプレート本体2
に伝えるもので、その外面は、金属ブロックヒータの熱
を受ける平面状の受熱面5に形成され、内面側には、こ
れを2枚を合せたときにプレート本体2の格納空間を形
成するキャビティ6が形成され、その側面には、2枚の
伝熱プレート4を合せた状態でクリップ7で挟み付けて
固定するためのフランジ8が形成されている。材質とし
ては、熱伝導率の高い材質が好ましく、例えば、アルミ
やアルミ−カーボンコンポジットなどの金属が用いられ
る。
【0031】そして、キャビティ6の底面がプレート本
体2の表面2a、裏面2bに密接される伝熱面9aとな
り、キャビティ6の内壁面がプレート本体2の周面2c
に密接される伝熱面9bとなる。
【0032】また、底面側の伝熱面9aには各ウェル3
…の開口位置に対応する夫々の位置に、各ウェル3…よ
り大きな開口径を有する凹み10…が形成され、伝熱プ
レート4、4をプレート本体2に装着したときに、前記
凹み10により伝熱面9aと各ウェル3…の開口部との
間に隙間が形成される。
【0033】以上が本発明に係るPCR用マイクロプレ
ートの構成例であって、次に、本発明に係るPCR法に
ついて説明する。まず、厚さ2mmの正方形のプレート
本体2に直径0.5mmの毛細管状のウェル3…を、1
mmピッチで縦横に21列づつ合計441個形成した本
発明のPCR用マイクロプレート1を用いて、各ウェル
3…に目的とする鋳型DNAを含むPCR反応液を導入
する分注操作を行い、次に、予め設定された所定の温度
サイクルに従い昇降温させてDNA増幅させる増幅操作
を行い、最後に、各ウェル3…内で増幅されたDNAを
回収する回収操作を行なう。
【0034】まず、分注操作は、図2(a)に示すよう
に、目的とする鋳型DNAを含むPCR反応液に、プレ
ート本体2を浸漬させることにより行なう。
【0035】PCR反応液は、DNAポリメラーゼ、合
成素材となる4種類のdNTP、DNAプライマー、緩
衝液、水、塩化マグネシウムからなるPCR溶液により
鋳型DNAを希釈したもので、一つのウェル3に蓄えら
れるPCR反応液の容量中にDNAが一分子存在する割
合に希釈しておく。
【0036】このPCR反応液を1mm程度の深さでシ
ャーレ11に溜めておき、PCR用マイクロプレート1
を浸漬すると、プレート本体2には毛細管状のウェル3
…が表裏に貫通して形成されているので、毛細管現象に
より全てのウェル3…内にPCR反応液が一斉に吸い上
げられて一瞬で導入される。
【0037】PCR反応液は主成分が水であるので、プ
レート本体2を引き上げると、図2(b)に示すよう
に、ウェル3…の内壁との接触角θが鋭角となり、その
表面張力によりPCR反応液がウェル3…内に留まろう
とする力が作用し、その液面がプレート本体2の内側に
凹んだ凹面となる。したがって、ウェル3…がプレート
本体2に貫通形成されていても、PCR反応液が流れ落
ちることなく、各ウェル3内に保持される。
【0038】しかも、本例では、プレート本体2の表面
2a及び裏面2bに撥水加工が施され、各ウェル3の内
壁に親水加工が施されているので、プレート本体2を引
き上げたときに、その表面2a及び裏面2bに付着した
余分なPCR反応液は撥じかれてシャーレ11内に回収
され、必要な分だけウェル3…内に取り込まれる。
【0039】このように各ウェル3…に分注されたPC
R反応液には表面張力が作用するため、その容量は、せ
いぜい0.2〜0.3μl程度であり、したがって、1枚
当たり0.3×441=132μl程度で足り、一回に
約4000μlものPCR反応液を使用する従来のマイ
クロプレートの1/30程度に過ぎない。
【0040】次いで、増幅操作は、PCR反応液を分注
したプレート本体2に伝熱プレート4,4を装着して、
予め設定された所定の温度サイクルに従い昇降温させる
ことによりDNA増幅させる。このとき、図3に示すよ
うに、プレート本体2の表面2a及び裏面2bに伝熱プ
レート4,4を装着してPCR用マイクロプレート1を
組み立て、プレート本体2をキャビティ6内に格納した
状態で、伝熱プレート4,4のフランジ8をクリップ7
で止めると、各伝熱プレート4の伝熱面9a、9bがプ
レート本体2の表面2a,裏面2b,周面2cに密接す
る。
【0041】また、伝熱面9aには、夫々のウェル3の
開口位置に対応して凹み10が形成されているので、図
3の拡大図に示すように、ウェル3の開口部と伝熱面9
aの間に隙間が生じることとなる。したがって、プレー
ト本体2に振動などの外力が作用して、ウェル3内に保
持されているPCR反応液の液面が揺れてウェル3の開
口部まで動いても、伝熱面9aに付着しにくく、また、
プレート本体2の表面2a及び裏面2bと伝熱面9aの
間にPCR反応液が染み込むこともない。
【0042】ここで、予め変性用金属ブロックヒータを
91℃以上の所定の温度(94℃)に設定し、会合用金
属ブロックヒータを50℃に設定し、伸長用金属ブロッ
クヒータを72℃に設定し、夫々の温度に保持してお
く。そして、まず、PCR用マイクロプレート1を変性
用金属ブロックヒータに15秒程度挟み付けて「変性」
させ、次いで、会合用金属ブロックヒータに15秒程度
挟み付けて「会合」させ、さらに、伸長用金属ブロック
ヒータに60秒程度挟み付けて「伸長」させ、これを1
サイクルとして、数十回繰り返し、増幅操作を完了す
る。
【0043】最後に、このようにして各ウェル3…内で
増幅されたDNAを回収する回収操作を行なう。この回
収操作は、図4に示すように、伝熱プレート4、4を外
してプレート本体2を取り出し、ウェル3…と同数のマ
イクロチューブ12…を並べたマイクロチューブアレイ
の上にセットし、一のウェル3をマイクロチューブ12
の上に位置決めした状態で、そのウェル3の真上にエア
ノズル13をセットする。そして、ウェル3の一方の開
口部から個別にエアを吹き付けると、夫々のウェル3内
で増幅されたDNAがそのエアにより他方の開口部から
各マイクロチューブ13内に順次押し出される。
【0044】このように、ウェル3はプレート本体2に
貫通形成されているので、エアによりDNAを非接触で
押し出すことができ、したがって、ニードルで吸い込ん
で回収する場合と異なり、ウェル3で増幅されたDNA
同士がコンタミネーションを起こすこともない。
【0045】なお、伝熱プレート4、4は、プレート本
体2の表面2a及び裏面2bの双方に装着する場合に限
らず、裏面2bのみに装着する場合でもよく、さらに場
合によっては装着しなくても良い。
【0046】また、プレート本体2の形状及び大きさは
任意であり、方形に形成する場合に限らず、多角形や円
形でも良く、ウェル3…の配列も縦横に配列する場合に
限らず任意である。例えば、たとえば同心円状や枢密六
角状に配しても良い。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ウ
ェルがプレート本体の表裏を貫通して毛細管状に形成さ
れているのでウェルを高密度に形成することができるだ
けでなく、プレート本体をPCR反応液に浸漬するだけ
で毛細管現象により全てのウェルに同時に吸い上げられ
るので極めて短時間で分注することができ、さらに、ウ
ェルが貫通形成されていることから増幅されたDNAを
そのエアにより非接触で押しだすことができ、コンタミ
ネーションを確実に防止することができるという大変優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るPCR用マイクロプレートの一例
を示す説明図。
【図2】その使用状態を示す説明図。
【図3】その使用状態を示す説明図。
【図4】その使用状態を示す説明図。
【符号の説明】
1………PCR用マイクロプレート 2………プレート本体 2a……表面 2b……裏面 3………ウェル 3a……内壁 4………伝熱プレート 9a、9b………伝熱面 10………凹み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA11 AA19 CA01 CA11 CA20 HA11 4B029 AA07 AA08 AA23 BB20 CC01 FA12 FA15 GA03 GB01 GB02 GB05 GB10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目的とする鋳型DNA含むPCR反応液を
    導入してDNA増幅を行わせる多数のウェル(3…)
    が、プレート本体(2)の表裏を貫通して毛細管状に形
    成されたことを特徴とするPCR用マイクロプレート。
  2. 【請求項2】前記プレート本体の表裏両面(2a、2
    b)に撥水加工が施されると共に、各ウェル(3)の内
    壁(3a)に親水加工が施されてなる請求項1記載のP
    CR用マイクロプレート。
  3. 【請求項3】前記プレート本体(2)に密接される伝熱
    面(9a、9b)が形成された伝熱プレート(4)を備
    えると共に、前記伝熱面(9a、9b)には前記各ウェ
    ル(3)の開口位置に対応する夫々の位置に、当該各ウ
    ェル(3)より大きな開口径を有する凹み(10)又は
    透孔が形成された請求項1又は2記載のPCR用マイク
    ロプレート。
  4. 【請求項4】PCR用マイクロプレート(1)に形成さ
    れた多数のウェル(3…)に、目的とする鋳型DNAを
    含むPCR反応液を導入し、予め設定された所定の温度
    サイクルに従い昇降温させてDNA増幅させた後、各ウ
    ェル(3)内で増幅されたDNAを回収するPCR法に
    おいて、 前記ウェル(3…)がPCR用マイクロプレート(1)
    を構成するプレート本体(2)の表裏を貫通して毛細管
    状に形成され、前記プレート本体(2)をPCR反応液
    に浸漬させて、PCR反応液を各ウェルに毛細管現象に
    より導入することを特徴とするPCR法。
  5. 【請求項5】PCR用マイクロプレート(1)に形成さ
    れた多数のウェル(3…)に、目的とする鋳型DNAを
    含むPCR反応液を導入し、予め設定された所定の温度
    サイクルに従い昇降温させてDNA増幅させた後、各ウ
    ェル(3)内で増幅されたDNAを回収するPCR反応
    方法において、 前記ウェル(3…)がPCR用マイクロプレート(1)
    を構成するプレート本体(2)の表裏を貫通して毛細管
    状に形成され、当該各ウェル(3)内でDNAを増幅さ
    せた後、各ウェル(3)の一方の開口部から個別にエア
    を吹き付け、当該ウェル(3)内で増幅されたDNAを
    他方の開口部からそのエアで圧し出して回収することを
    特徴とするPCR法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013080941A1 (ja) 2011-12-01 2013-06-06 三菱レイヨン株式会社 核酸増幅用基材及び核酸増幅方法
JP2015512508A (ja) * 2012-03-16 2015-04-27 ライフ テクノロジーズ コーポレーション 生物学的反応システムのための被覆されている基材
US10173182B2 (en) 2013-08-08 2019-01-08 Panasonic Corporation Nucleic acid amplification device, nucleic acid amplification apparatus, and nucleic acid amplification method for transporting reaction solution including target nucleic acid via capillary force to amplify target nucleic acid

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