JP2002333408A - 産業用x線ct装置 - Google Patents
産業用x線ct装置Info
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- JP2002333408A JP2002333408A JP2001137375A JP2001137375A JP2002333408A JP 2002333408 A JP2002333408 A JP 2002333408A JP 2001137375 A JP2001137375 A JP 2001137375A JP 2001137375 A JP2001137375 A JP 2001137375A JP 2002333408 A JP2002333408 A JP 2002333408A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 断層画像のぼけの原因である逆投影データの
中心座標とX線検出器配列に投影された接写体回転中心
軸座標の不一致を、画像処理システムを用いて自動的に
補正して断層画像のぼけを解消することのできるX線管
装置を提供すること。 【解決手段】 管電圧および管電流を調整可能なX線管
装置と、回転中心軸を有し被写体を載置して回転させる
回転テーブルと、X線管装置から被写体にX線を照射し
て得られるX線透過データを投影するX線検出器配列と
を備えた産業用X線CT装置において、X線管装置の近
傍にマーカを設置し、X線管装置に基準管電圧および基
準管電流を供給したときのX線検出器配列上に投影され
るマーカ位置を基準に、X線検出器配列上に投影された
マーカ位置の移動量からX線焦点移動量を演算し、演算
したX線焦点移動量からX線検出器配列に投影される被
写体回転中心軸の座標を演算し、演算した被写体回転中
心軸の座標に基づいて逆投影データの中心座標を自動的
に演算して補正する。
中心座標とX線検出器配列に投影された接写体回転中心
軸座標の不一致を、画像処理システムを用いて自動的に
補正して断層画像のぼけを解消することのできるX線管
装置を提供すること。 【解決手段】 管電圧および管電流を調整可能なX線管
装置と、回転中心軸を有し被写体を載置して回転させる
回転テーブルと、X線管装置から被写体にX線を照射し
て得られるX線透過データを投影するX線検出器配列と
を備えた産業用X線CT装置において、X線管装置の近
傍にマーカを設置し、X線管装置に基準管電圧および基
準管電流を供給したときのX線検出器配列上に投影され
るマーカ位置を基準に、X線検出器配列上に投影された
マーカ位置の移動量からX線焦点移動量を演算し、演算
したX線焦点移動量からX線検出器配列に投影される被
写体回転中心軸の座標を演算し、演算した被写体回転中
心軸の座標に基づいて逆投影データの中心座標を自動的
に演算して補正する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次元のX線検出
器配列を使用し披写体を高拡大率にて撮影可能な産業用
X線CT装置にかかり、特にX線管装置の管電圧又は管
電流が変化したときのX線検出器配列に投影される被写
体中心軸の座標の移動によって生じる被写体回転中心軸
の座標ずれに逆投影データの中心座標を自動的に補正す
ることのできる産業用X線CT装置に関する。
器配列を使用し披写体を高拡大率にて撮影可能な産業用
X線CT装置にかかり、特にX線管装置の管電圧又は管
電流が変化したときのX線検出器配列に投影される被写
体中心軸の座標の移動によって生じる被写体回転中心軸
の座標ずれに逆投影データの中心座標を自動的に補正す
ることのできる産業用X線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用X線CT装置は、機械、電機およ
び電子部品や生体から摘出した小サンプル、実験用小動
物等の小型被写体の断層画像を作成するための装置であ
る。これらの被写体の断層画像を作成することにより、
従来のX線透視検査では検出きなかった部品内部の破損
や欠陥等を検出でき、また被写体の3次元的構造の研
究、解析を行うことができる。
び電子部品や生体から摘出した小サンプル、実験用小動
物等の小型被写体の断層画像を作成するための装置であ
る。これらの被写体の断層画像を作成することにより、
従来のX線透視検査では検出きなかった部品内部の破損
や欠陥等を検出でき、また被写体の3次元的構造の研
究、解析を行うことができる。
【0003】このように産業用X線CT装置は、臨床診
断用X線CTが人体を対象としているのに対し、産業用
X線CT装置が対象とする被写体の大きさ、形状、材質
等が臨床診断用X線CT装置と異なるため種々の特徴を
有している。すなわち、産業用X線CT装置は、多様な
被写体の材質、すなわち多様なX線吸収特性を持つ被写
体に対応できるよう使用するX線の管電圧、管電流を広
範囲に調整できるようになっている。また、産業用X線
CT装置は、対象とする被写体の大きさが多様であるた
め、小さな被写体を撮影する場合はX線源により近い位
置に被写体を設置し、X線透過データを検出器に拡大投
影し、大きな被写体を撮影する場合は、被写体を検出器
に近い位置に設置することで、検出器の視野内にX線透
過データを収めることができるようX線源−被写体間距
離が自由に変更できる機構を備えている。さらに、産業
用X線CT装置は、設置スペースの縮小等を考慮しつ
つ、被写体を回転テーブルの上に乗せてX線源−検出器
間で回転させて全周方向からのX線透過データを計測で
きるスキャン機構を備えている。
断用X線CTが人体を対象としているのに対し、産業用
X線CT装置が対象とする被写体の大きさ、形状、材質
等が臨床診断用X線CT装置と異なるため種々の特徴を
有している。すなわち、産業用X線CT装置は、多様な
被写体の材質、すなわち多様なX線吸収特性を持つ被写
体に対応できるよう使用するX線の管電圧、管電流を広
範囲に調整できるようになっている。また、産業用X線
CT装置は、対象とする被写体の大きさが多様であるた
め、小さな被写体を撮影する場合はX線源により近い位
置に被写体を設置し、X線透過データを検出器に拡大投
影し、大きな被写体を撮影する場合は、被写体を検出器
に近い位置に設置することで、検出器の視野内にX線透
過データを収めることができるようX線源−被写体間距
離が自由に変更できる機構を備えている。さらに、産業
用X線CT装置は、設置スペースの縮小等を考慮しつ
つ、被写体を回転テーブルの上に乗せてX線源−検出器
間で回転させて全周方向からのX線透過データを計測で
きるスキャン機構を備えている。
【0004】近年、直径数mm〜十数mmの小さな被写
体を対象にして、分解能が数〜十数μmの断層画像を得
るために、X線源としてマイクロフォーカスX線管を使
用し、X線検出器にはX線イメージインテンシフアイア
等の高分解能検出器を組み合わせ、X線管装置に近い位
置に被写体を設置し、十〜数十倍の高拡大率でX線検出
器に拡大投影する産業用X線CT装置が実用化されてい
る。
体を対象にして、分解能が数〜十数μmの断層画像を得
るために、X線源としてマイクロフォーカスX線管を使
用し、X線検出器にはX線イメージインテンシフアイア
等の高分解能検出器を組み合わせ、X線管装置に近い位
置に被写体を設置し、十〜数十倍の高拡大率でX線検出
器に拡大投影する産業用X線CT装置が実用化されてい
る。
【0005】CT画像再構成は回転テーブルの回転軸を
原点とした回転座標系で計測されたX線透過データをも
とに画像を再構成するものであるため、産業用X線CT
装置において回転テーブルの回転動作中に回転中心位置
の平行移動や傾きの変動があると中心位置情報に誤差を
含んだX線透過データを計測することになるため、その
データから再構成した断層画像にはボケや偽像(アーチ
ファクト)が生じる。
原点とした回転座標系で計測されたX線透過データをも
とに画像を再構成するものであるため、産業用X線CT
装置において回転テーブルの回転動作中に回転中心位置
の平行移動や傾きの変動があると中心位置情報に誤差を
含んだX線透過データを計測することになるため、その
データから再構成した断層画像にはボケや偽像(アーチ
ファクト)が生じる。
【0006】また、X線管装置のX線管電圧、管電流に
より、X線焦点の大きさおよび位置が数〜数十μm変動
することが知られており、産業用X線CT装置の場合、
微小な被写体3を高拡大率で撮影するため、数〜数十μ
m程度のX線焦点位置移動が画質に対し大きな影響を及
ぼす。例えば、X線管装置−X線検出器間距離とX線管
装置−被写体間距離の比を10:1に設定して拡大率が
10倍になるように撮影を行う場合、X線焦点位置が5
μm移動すると、X線検出器上において被写体3の透過
データが約50μmずれて検出される。このようにX線
検出器に投影されたX線透過データがずれている場合
は、本来回転中心位置が投影されるべき座標に回転中心
位置が投影されないため、再構成した断層画像にボケが
生じる。
より、X線焦点の大きさおよび位置が数〜数十μm変動
することが知られており、産業用X線CT装置の場合、
微小な被写体3を高拡大率で撮影するため、数〜数十μ
m程度のX線焦点位置移動が画質に対し大きな影響を及
ぼす。例えば、X線管装置−X線検出器間距離とX線管
装置−被写体間距離の比を10:1に設定して拡大率が
10倍になるように撮影を行う場合、X線焦点位置が5
μm移動すると、X線検出器上において被写体3の透過
データが約50μmずれて検出される。このようにX線
検出器に投影されたX線透過データがずれている場合
は、本来回転中心位置が投影されるべき座標に回転中心
位置が投影されないため、再構成した断層画像にボケが
生じる。
【0007】X線管装置の管電圧または管電流は、X線
撮影を行う被写体によって適宜変更する必要があり、こ
のX線管装置の管電圧または管電流を変化させると、X
線焦点位置が移動し、X線検出器配列に投影される被写
体回転中心軸の座標が移動する。すると、逆投影データ
の中心座標とX線検出器配列に投影された被写体回転軸
の座標が不一致になり、断層画像にぼけが生じる。
撮影を行う被写体によって適宜変更する必要があり、こ
のX線管装置の管電圧または管電流を変化させると、X
線焦点位置が移動し、X線検出器配列に投影される被写
体回転中心軸の座標が移動する。すると、逆投影データ
の中心座標とX線検出器配列に投影された被写体回転軸
の座標が不一致になり、断層画像にぼけが生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような断層画像に
生じるぼけは、画像診断において誤った判断をする要因
となる。このため、従来の産業用X線CT装置において
は、X線照射と断続を繰り返し試行しながら、被写体回
転軸の座標に一致する逆投影データの中心座標を見つけ
出し、逆投影データの中心座標をオペレータが手動設定
にて修正した後、逆投影を行うことが行われている。と
ころが、オペレータが被写体を取り替る毎に逆投影デー
タの中心座標を手動にて修正することが必要であり、煩
雑であった。
生じるぼけは、画像診断において誤った判断をする要因
となる。このため、従来の産業用X線CT装置において
は、X線照射と断続を繰り返し試行しながら、被写体回
転軸の座標に一致する逆投影データの中心座標を見つけ
出し、逆投影データの中心座標をオペレータが手動設定
にて修正した後、逆投影を行うことが行われている。と
ころが、オペレータが被写体を取り替る毎に逆投影デー
タの中心座標を手動にて修正することが必要であり、煩
雑であった。
【0009】本発明の目的は、断層画像のぼけの原因で
ある逆投影データの中心座標とX線検出器配列に投影さ
れた接写体回転中心軸座標の不一致を、画像処理システ
ムを用いて自動的に補正して断層画像のぼけを解消する
ことのできる産業用X線CT装置を提供することにあ
る。
ある逆投影データの中心座標とX線検出器配列に投影さ
れた接写体回転中心軸座標の不一致を、画像処理システ
ムを用いて自動的に補正して断層画像のぼけを解消する
ことのできる産業用X線CT装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、被写体を乗せて回転軸を中心に回転する
回転テーブルと、前記被写体にX線を照射するX線源
と、このX線源に対向配置され前記被写体のX線透過デ
ータを検出するX線検出器と、前記回転テーブルを回転
中にX線を前記X線源から前記被写体へ照射させながら
前記X線検出器より検出されるX線透過データから前記
被写体の断層像を再構成する手段とを備えた産業用X線
CT装置において、前記X線源と前記X線検出器の間
に、前記被写体と共にX線透過データを検出させるよう
に配置されるX線透過物(マーカ)と、このX線透過物
のX線透過データと前記X線源のX線照射条件とから前
記被写体のX線透過データの中心軸位置の誤差を補正す
る手段と、該補正された前記被写体のX線線透過データ
から前記再構成手段に断層像を再構成させる手段と、該
再構成された断層像を表示する手段とを備えている。
に、本発明は、被写体を乗せて回転軸を中心に回転する
回転テーブルと、前記被写体にX線を照射するX線源
と、このX線源に対向配置され前記被写体のX線透過デ
ータを検出するX線検出器と、前記回転テーブルを回転
中にX線を前記X線源から前記被写体へ照射させながら
前記X線検出器より検出されるX線透過データから前記
被写体の断層像を再構成する手段とを備えた産業用X線
CT装置において、前記X線源と前記X線検出器の間
に、前記被写体と共にX線透過データを検出させるよう
に配置されるX線透過物(マーカ)と、このX線透過物
のX線透過データと前記X線源のX線照射条件とから前
記被写体のX線透過データの中心軸位置の誤差を補正す
る手段と、該補正された前記被写体のX線線透過データ
から前記再構成手段に断層像を再構成させる手段と、該
再構成された断層像を表示する手段とを備えている。
【0011】このように構成することにより、本発明に
よると断層画像のぼけの原因である逆投影データの中心
軸位置とX線検出器に投影された被写体の回転中心軸位
置の不一致を、画像処理システムを用いて自動的に補正
して断層画像のぼけを解消することができる。
よると断層画像のぼけの原因である逆投影データの中心
軸位置とX線検出器に投影された被写体の回転中心軸位
置の不一致を、画像処理システムを用いて自動的に補正
して断層画像のぼけを解消することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1〜図3には、本発明に係る産業用X線CT装
置の回転中心位置補正方法を実現するための産業用X線
CT装置が示されている。
する。図1〜図3には、本発明に係る産業用X線CT装
置の回転中心位置補正方法を実現するための産業用X線
CT装置が示されている。
【0013】図において、X線を放射するX線管装置2
0とX線管装置20から放射されたX線を受けるX線検
出器21との間にX線管装置20から放射されたX線を
照射される被写体22を載置する回転テーブル23が設
けられている。このX線管装置20は、多様なX線吸収
特性を持つ被写体に対応するように放射するX線の強さ
を調整できるようにX線管に供給する管電圧、管電流を
広範囲に調整できるようになっている。そして、X線検
出器21は、複数のX線検出器がマトリックス状に配列
され、X−Y座標として構築されている。
0とX線管装置20から放射されたX線を受けるX線検
出器21との間にX線管装置20から放射されたX線を
照射される被写体22を載置する回転テーブル23が設
けられている。このX線管装置20は、多様なX線吸収
特性を持つ被写体に対応するように放射するX線の強さ
を調整できるようにX線管に供給する管電圧、管電流を
広範囲に調整できるようになっている。そして、X線検
出器21は、複数のX線検出器がマトリックス状に配列
され、X−Y座標として構築されている。
【0014】また、回転テーブル23は、回転軸24を
中心に回転する機能を有しており、被写体22を載置し
て360度全周に回転させるものである。この回転テー
ブル23とX線管装置20との間には、図示していない
が、X線管装置20から放射されたX線を被写体22の
特定断面のみに照射できるような薄い面状のX線ビーム
を得るためスリット状の開口が形成されたX線絞り機構
が設けられている。このX線管装置20には、制御シス
テム26に接続されたX線制御器25が接続されてい
る。このX線制御器25は、X線管装置20におけるX
線管に供給する管電圧、管電流を制御するものである。
制御システム25には、画像処理システム27を介して
データ取得システムData Acquisition System(DAS)
28が接続されている。このDAS28には、X線検出
器21が接続されており、X線検出器21からの検出信
号が入力されるようになっている。そして、このDAS
28によって得られたデジタル信号は、画像処理システ
ム27を介して画像処理システム27に接続されている
画像表示装置29に画像処理されて表示される。このよ
うにDAS28と画後処理システム27および画像表示
装置29はX線検出器21に投影されたデータを計測、
画像処理、画像表示するためのものである。
中心に回転する機能を有しており、被写体22を載置し
て360度全周に回転させるものである。この回転テー
ブル23とX線管装置20との間には、図示していない
が、X線管装置20から放射されたX線を被写体22の
特定断面のみに照射できるような薄い面状のX線ビーム
を得るためスリット状の開口が形成されたX線絞り機構
が設けられている。このX線管装置20には、制御シス
テム26に接続されたX線制御器25が接続されてい
る。このX線制御器25は、X線管装置20におけるX
線管に供給する管電圧、管電流を制御するものである。
制御システム25には、画像処理システム27を介して
データ取得システムData Acquisition System(DAS)
28が接続されている。このDAS28には、X線検出
器21が接続されており、X線検出器21からの検出信
号が入力されるようになっている。そして、このDAS
28によって得られたデジタル信号は、画像処理システ
ム27を介して画像処理システム27に接続されている
画像表示装置29に画像処理されて表示される。このよ
うにDAS28と画後処理システム27および画像表示
装置29はX線検出器21に投影されたデータを計測、
画像処理、画像表示するためのものである。
【0015】一方、制御システム26は、回転テーブル
23の回転駆動機構(図示していない)をも制御し、こ
れによって回転テーブル23の回転中に複数の回転角に
対するX線検出器21に投影されたデータが取り込まれ
るようになる。
23の回転駆動機構(図示していない)をも制御し、こ
れによって回転テーブル23の回転中に複数の回転角に
対するX線検出器21に投影されたデータが取り込まれ
るようになる。
【0016】また、X線管装置20と回転テーブル23
との間(X線絞り機構と回転テーブル23との間)に
は、上端が尖鋭な形状のマーカ30が設けられている。
このマーカ30は、必要に応じて上下動するように構成
されている。このマーカ30は、X線管装置20のX線
管に供給する管電圧、管電流を照射時間等のX線照射条
件を変更した際に生じる焦点位置ズレを検出するための
ものである。
との間(X線絞り機構と回転テーブル23との間)に
は、上端が尖鋭な形状のマーカ30が設けられている。
このマーカ30は、必要に応じて上下動するように構成
されている。このマーカ30は、X線管装置20のX線
管に供給する管電圧、管電流を照射時間等のX線照射条
件を変更した際に生じる焦点位置ズレを検出するための
ものである。
【0017】次に、この産業用X線CT装置を用いて被
写体22の回転中心位置の補正をする方法について説明
する。まず、回転テーブル23の上に被写体22を載置
していない状態で、マーカ30をマーカ30の尖鋭な形
状の先端が回転テーブル23の上に突出する位置にまで
上昇させる。この状態で、X線管装置20のX線管に基
準管電圧および基準管電流を供給し、マーカ30に対し
てX線照射を行い、X線検出器21上にこのマーカ30
の尖鋭な形状の先端を投影し、このX線検出器21上で
の投影位置を基準位置Aとして画像処理システム27の
記憶媒体(RAM)に記録する。このX線検出器21上
に投影された基準位置AがX線管装置20の基準となる
X線焦点位置となる。
写体22の回転中心位置の補正をする方法について説明
する。まず、回転テーブル23の上に被写体22を載置
していない状態で、マーカ30をマーカ30の尖鋭な形
状の先端が回転テーブル23の上に突出する位置にまで
上昇させる。この状態で、X線管装置20のX線管に基
準管電圧および基準管電流を供給し、マーカ30に対し
てX線照射を行い、X線検出器21上にこのマーカ30
の尖鋭な形状の先端を投影し、このX線検出器21上で
の投影位置を基準位置Aとして画像処理システム27の
記憶媒体(RAM)に記録する。このX線検出器21上
に投影された基準位置AがX線管装置20の基準となる
X線焦点位置となる。
【0018】次に、回転テーブル23の上に被写体22
を載置して、被写体22にX線管装置20からX線を照
射して被写体22のX線像を得る。この被写体22のX
線像を得る際に、被写体22に照射するX線の強さがX
線管装置20のX線管に基準管電圧および基準管電流を
供給して得られるX線の強さと同一である場合は、X線
焦点位置がずれないので問題は生じない。
を載置して、被写体22にX線管装置20からX線を照
射して被写体22のX線像を得る。この被写体22のX
線像を得る際に、被写体22に照射するX線の強さがX
線管装置20のX線管に基準管電圧および基準管電流を
供給して得られるX線の強さと同一である場合は、X線
焦点位置がずれないので問題は生じない。
【0019】ところが、回転テーブル23の上に被写体
22を載置した後、被写体22にX線管装置20のX線
管に基準管電圧および基準管電流とは異なる管電圧、管
電流を供給して得られるX線を照射する場合は、X線管
装置20のX線焦点位置にずれが生じる。そこで、X線
管装置20のX線管に基準管電圧および基準管電流とは
異なる管電圧、管電流を供給する場合には、まず、回転
テーブル23の上に被写体22を載置していない状態
で、マーカ30をマーカ30の尖鋭な形状の先端が回転
テーブル23の上に突出する位置にまで上昇させる。こ
の状態で、X線管装置20のX線管に基準管電圧および
基準管電流とは異なる管電圧、管電流を供給し、マーカ
30に対してX線照射を行い、X線検出器21上にこの
マーカ30の尖鋭な形状の先端を投影する。このときの
X線検出器21上での検出位置を投影位置Bとして画像
処理システム27の記憶媒体(RAM)に記録する。
22を載置した後、被写体22にX線管装置20のX線
管に基準管電圧および基準管電流とは異なる管電圧、管
電流を供給して得られるX線を照射する場合は、X線管
装置20のX線焦点位置にずれが生じる。そこで、X線
管装置20のX線管に基準管電圧および基準管電流とは
異なる管電圧、管電流を供給する場合には、まず、回転
テーブル23の上に被写体22を載置していない状態
で、マーカ30をマーカ30の尖鋭な形状の先端が回転
テーブル23の上に突出する位置にまで上昇させる。こ
の状態で、X線管装置20のX線管に基準管電圧および
基準管電流とは異なる管電圧、管電流を供給し、マーカ
30に対してX線照射を行い、X線検出器21上にこの
マーカ30の尖鋭な形状の先端を投影する。このときの
X線検出器21上での検出位置を投影位置Bとして画像
処理システム27の記憶媒体(RAM)に記録する。
【0020】このX線検出器21上での投影位置Bとマ
ーカ30の尖鋭な形状の先端とを結んだライン上のX線
管装置20に隣接する位置を疑似X線管装置40とす
る。この疑似X線管装置40は、実際には存在しないも
ので、実際にX線を放射しているのはX線管装置20で
あるが、X線検出器21上に投影される位置からX線管
装置20の位置を求めると疑似X線管装置40の位置に
移動したものとなっているので、疑似X線管装置とした
ものである。このようにX線管装置20の位置が疑似X
線管装置40の位置にずれるため、X線検出器21上の
マーカ30の先端の投影位置Bは、画像処理装システム
27の記憶媒体(RAM)に記録してある基準位置Aか
らX線検出器21上でX軸移動量L1およびY軸移動量
L2だけ移動する。
ーカ30の尖鋭な形状の先端とを結んだライン上のX線
管装置20に隣接する位置を疑似X線管装置40とす
る。この疑似X線管装置40は、実際には存在しないも
ので、実際にX線を放射しているのはX線管装置20で
あるが、X線検出器21上に投影される位置からX線管
装置20の位置を求めると疑似X線管装置40の位置に
移動したものとなっているので、疑似X線管装置とした
ものである。このようにX線管装置20の位置が疑似X
線管装置40の位置にずれるため、X線検出器21上の
マーカ30の先端の投影位置Bは、画像処理装システム
27の記憶媒体(RAM)に記録してある基準位置Aか
らX線検出器21上でX軸移動量L1およびY軸移動量
L2だけ移動する。
【0021】このようにX線検出器21上におけるマー
カ先端の投影位置BのX軸移動量L1からX線管装置2
0のX線焦点のX軸移動量L3を演算することができ
る。また、X線検出器21上におけるマーカ先端の投影
位置BのY軸移動量L2からX線焦点のY軸移動量L4
を画像処理システム27において演算することができ
る。この演算したX軸移動量L3とY軸移動量L4の2
つのX線管装置20のX線焦点の移動量から回転テーブ
ル23の上に被写体22を載置したときの被写体22の
回転中心軸座標Cを画像処理システム27において演算
して求める。この回転中心軸座標Cを逆投影データの中
心座標に設定して逆投影を行う。
カ先端の投影位置BのX軸移動量L1からX線管装置2
0のX線焦点のX軸移動量L3を演算することができ
る。また、X線検出器21上におけるマーカ先端の投影
位置BのY軸移動量L2からX線焦点のY軸移動量L4
を画像処理システム27において演算することができ
る。この演算したX軸移動量L3とY軸移動量L4の2
つのX線管装置20のX線焦点の移動量から回転テーブ
ル23の上に被写体22を載置したときの被写体22の
回転中心軸座標Cを画像処理システム27において演算
して求める。この回転中心軸座標Cを逆投影データの中
心座標に設定して逆投影を行う。
【0022】このように演算して求めた回転中心軸座標
Cを逆投影データの中心座標に設定することにより、逆
投影データの中心座標を再構成仮想領域の回転中心軸の
位置に一致させるよう補正する。
Cを逆投影データの中心座標に設定することにより、逆
投影データの中心座標を再構成仮想領域の回転中心軸の
位置に一致させるよう補正する。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る産業
用X線CT装置の回転中心位置補正方法によれば、断層
画像のぼけの原因である逆投影データの中心座標とX線
検出器配列に投影された接写体回転中心軸座標の不一致
を、画像処理システムを用いて自動的に補正して断層画
像のぼけを解消することができる。
用X線CT装置の回転中心位置補正方法によれば、断層
画像のぼけの原因である逆投影データの中心座標とX線
検出器配列に投影された接写体回転中心軸座標の不一致
を、画像処理システムを用いて自動的に補正して断層画
像のぼけを解消することができる。
【図1】本発明に係る産業用X線CT装置の回転中心位
置補正方法を実現するための産業用X線CT装置の概略
構成図である。
置補正方法を実現するための産業用X線CT装置の概略
構成図である。
【図2】図1に図示の産業用X線CT装置の側面図であ
る。
る。
【図3】図1に図示の産業用X線CT装置の平面図であ
る。
る。
20 X線管装置 21 X線検出器 22 被写体 23 回転テーブル 25 制御システム 26 X線制御器 27 画像処理システム 28 DAS 29 画像表示装置 30 マーカ 40 疑似X線管装置
Claims (1)
- 【請求項1】 被写体を乗せて回転軸を中心に回転する
回転テーブルと、前記被写体にX線を照射するX線源
と、このX線源に対向配置され前記被写体のX線透過デ
ータを検出するX線検出器と、前記回転テーブルを回転
中にX線を前記X線源から前記被写体へ照射させながら
前記X線検出器より検出されるX線透過データから前記
被写体の断層像を再構成する手段とを備えた産業用X線
CT装置において、前記X線源と前記X線検出器の間
に、前記被写体と共にX線透過データを検出させるよう
に配置されるX線透過物(マーカ)と、このX線透過物
のX線透過データと前記X線源のX線照射条件とから前
記被写体のX線透過データの中心軸位置の誤差を補正す
る手段と、該補正された前記被写体のX線透過データか
ら前記再構成手段に断層像を再構成させる手段と、該再
構成された断層像を表示する手段とを備えたことを特徴
とする産業用X線CT装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001137375A JP2002333408A (ja) | 2001-05-08 | 2001-05-08 | 産業用x線ct装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001137375A JP2002333408A (ja) | 2001-05-08 | 2001-05-08 | 産業用x線ct装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002333408A true JP2002333408A (ja) | 2002-11-22 |
Family
ID=18984488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001137375A Pending JP2002333408A (ja) | 2001-05-08 | 2001-05-08 | 産業用x線ct装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002333408A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007085835A (ja) * | 2005-09-21 | 2007-04-05 | Toshiba It & Control Systems Corp | コンピュータ断層撮影装置およびコンピュータ断層撮影プログラム |
CN105167796A (zh) * | 2015-09-30 | 2015-12-23 | 浙江大学 | 多功能锥束ct成像系统 |
JPWO2019008620A1 (ja) * | 2017-07-03 | 2020-02-27 | 株式会社島津製作所 | X線ct装置 |
JP2022010384A (ja) * | 2017-07-03 | 2022-01-14 | 株式会社島津製作所 | X線ct装置 |
-
2001
- 2001-05-08 JP JP2001137375A patent/JP2002333408A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP4607727B2 (ja) * | 2005-09-21 | 2011-01-05 | 東芝Itコントロールシステム株式会社 | コンピュータ断層撮影装置 |
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US11002690B2 (en) | 2017-07-03 | 2021-05-11 | Shimadzu Corporation | X-ray CT device |
JP2022010384A (ja) * | 2017-07-03 | 2022-01-14 | 株式会社島津製作所 | X線ct装置 |
JP7164524B2 (ja) | 2017-07-03 | 2022-11-01 | 株式会社島津製作所 | X線ct装置 |
JP7251602B2 (ja) | 2017-07-03 | 2023-04-04 | 株式会社島津製作所 | X線ct装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20060203 |