JP2002332797A - 裏込め材注入装置及び管内のライニング施工法 - Google Patents

裏込め材注入装置及び管内のライニング施工法

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JP2002332797A
JP2002332797A JP2001137882A JP2001137882A JP2002332797A JP 2002332797 A JP2002332797 A JP 2002332797A JP 2001137882 A JP2001137882 A JP 2001137882A JP 2001137882 A JP2001137882 A JP 2001137882A JP 2002332797 A JP2002332797 A JP 2002332797A
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tube
tubular body
air
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JP2001137882A
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Shinji Takigawa
信二 瀧川
Yuzo Yokoyama
裕三 横山
Hiroshi Sugawara
宏 菅原
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TAC Corp
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
TAC Corp
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 裏込め材の吐出が円滑な裏込め材注入装置お
よび当該裏込め材注入装置を用いた既設管のライニング
施工法を提供する。 【解決手段】 裏込め材注入装置1は外管部およびその
内部に内管部が配され外管部の先端に注入ノズル15を
有し、外管部および内管部に空気を供給する空気供給手
段が取り付けられたものである。空気混入による裏込め
材の見かけの粘度の低下および空気圧による裏込め材の
加勢により裏込め材の円滑な吐出、注入が可能である。
また、本裏込め材注入装置1および1’を外周に取り付
けた製管機により既設管をライニングすると、既設管の
内部への新規管状体の設置および既設管と新規管状体の
間への裏込め剤の注入が同時に円滑に行えるため簡素で
工期の短い既設管ライニング施工法の提供が可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設配管内に別途
の管を配置する際に、両者の間に裏込め材を注入するた
めに用いる裏込め材注入装置および該裏込め材注入装置
を用いた管内のライニング施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】農業用水管や下水道管、上水道管等は丈
夫なものではあるが、地下に埋設されて極めて長期に渡
って使用されるものであるため、老朽化は避けられな
い。そこでひび割れや腐食等による老朽既設管を更生す
るために、既設管内をライニングすることがある。既設
管をライニングする方法の一つとして、既設管内に別途
の新たな管を配する方策が知られている。
【0003】すなわち従来技術の管内のライニング施工
法は、製管機と称される装置を既設管内に運び込み、帯
状の部材を製管機に供給し、既設管内において帯状の部
材を巻いて新たな管を成形していく。ここで従来技術で
採用していた製管機は、予め設計された一定の直径に帯
状の部材を巻き上げて行く機能のみを有するものであ
り、製管機によって新規に成形された管は、既設管の内
径に比べて相当に小さい。そのため既設管と新規の管と
の間には相当の隙間があり、新規管の位置が不安定とな
るばかりでなく、新規管を流れる水等の圧力を既設管に
負担させることができず、新規管の強度を確保すること
ができない。
【0004】そこで内部に配置した管の強度を確保する
ため、既設配管内面と内部に新設した管の外面との間に
裏込め材注入装置を用いて裏込め材を注入している。こ
こで従来技術においては、裏込め材の注入作業は、既設
管を配設した後に行われていた。すなわち前記した製管
機によって既設管の中に新規管を配置した後、既設管の
両端を封鎖して既設管の内面とライニング管の外周面に
よって形成される空間を閉鎖し、その後に裏込め材注入
装置によって既設管の内面とライニング管の外周面によ
って形成される空隙に裏込め材を注入する。
【0005】ここで従来技術の裏込め材注入装置は、例
えば特開平8−13985号公報記載のように裏込め材
の主液と硬化液のいずれか一方を供給する外管と、外管
の内部にあって他方を供給する管と、裏込め材注入装置
の外管の先端部に取付けられたノズルからなり、ノズル
の手前で主液と硬化液を混合し、ノズルより裏込め材を
吐出する構造であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した様に、既設管
を更生する際には、裏込め材によりライニング管と既設
管との間を接着一体化してライニング管を外圧から保護
し、かつ更生管路全体の強度を確保するため、ライニン
グ後にライニング管と既設管との間に裏込め材を注入し
ているが、注入には高い注入圧を必要とし、ライニング
管を注入圧力から保護するために、支保工が不可欠であ
り、旋工に長期間を要するという問題があった。
【0007】また従来技術で使用していた裏込め材注入
装置は、裏込め材が裏込め材注入装置の外管の先端部に
取付けられたノズルの手前で滞留してしまい裏込め材の
注入が円滑に行えないという問題があった。
【0008】さらに、従来技術の管内のライニング施工
法では、製管機が、予め設計された一定の直径に帯状の
部材を巻き上げて行く機能しか持たないため、ライニン
グ管が既設管の内径に比べて相当に小さく、管路の流路
断面積の相当の低下が避けられないという問題があっ
た。
【0009】そこで本発明は従来の技術における上記の
問題を解決すべく、裏込め材が裏込め材注入装置の外管
の先端部に取付けられたノズルの手前で滞留することな
く裏込め材の注入が円滑に行うことができる裏込め材注
入装置の提供を課題とするものである。また併せて本発
明は、裏込め材の注入作業を円滑に行うことができる、
管内のライニング施工法の開発を課題とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】そして上記した課題を解
決するための請求項1に記載の発明は、裏込め材の主液
と硬化液のいずれか一方が流れる外管と、外管の内部に
あって他方の液が流れる内管と、外管の先端にあって主
液と硬化液が混合された裏込め材を吐出するノズルと、
外管と内管の間、または内管内の少なくともいずれかに
空気を供給する空気供給手段からなることを特徴とする
裏込め材注入装置である。
【0011】本発明の裏込め材注入装置においては、空
気供給手段を有し、当該空気供給手段によって、外管と
内管の間、または内管内の少なくともいずれかに空気が
供給される。本発明の裏込め材注入装置では、前記した
空気供給手段によって、裏込め材に空気供給されるの
で、裏込め材がノズル先端部より吹き飛ばされる。その
ため本発明の裏込め材注入装置では、裏込め材がノズル
先端部に詰まることがない。また加えて、本発明の裏込
め材注入装置では、裏込め材に空気が混入されるので裏
込め材の見かけの粘度が低減される。そのため裏込め材
がノズル近傍に滞留せずにノズルより吐出され、注入が
円滑となる。
【0012】また請求項2に記載の発明は、空気供給手
段が裏込め材の硬化液に空気を混入することを特徴とす
る請求項1に記載の裏込め材注入装置である。
【0013】本発明の裏込め材注入装置においては、裏
込め材の硬化液に空気供給手段によって空気が供給され
る。そのため、主液と硬化液が混合されたとき硬化液側
に混入した空気により裏込め材がノズル先端部より吹き
飛ばされる。さらに空気の混入により裏込め材の見かけ
の粘度が低減されるため、裏込め材の注入が円滑であ
る。
【0014】さらに請求項3に記載の発明は、空気供給
手段が裏込め材の主液に空気を混入することを特徴とす
る請求項1又は2に記載の裏込め材注入装置である。
【0015】本発明の裏込め材注入装置においては、裏
込め材の主液に空気を混入する空気供給手段により空気
が供給される。そのため主液と硬化液が混合された裏込
め材に空気が混入され、その空気により裏込め材がノズ
ル先端部より吹き飛ばされると同時に裏込め材の見かけ
の粘度が低減されるため、裏込め材がノズル近傍に滞留
せず円滑にノズルより吐出され、注入が円滑になされ
る。
【0016】また請求項4に記載の発明は、外管は長尺
部を有し、当該長尺部内に空気供給管が内蔵され、空気
供給管は長尺部に沿って配されていてその先端部はノズ
ルの近傍に至り、空気供給管によってノズルの近傍を流
れる主液及び又は硬化液中に空気が供給されることを特
徴とする請求項1に記載の裏込め材注入装置である。
【0017】本発明の裏込め材注入装置においては、ノ
ズルの近傍において主液又は硬化液中に空気が供給され
る。そのため主液と硬化液が混合されるのとほぼ同時に
空気が裏込め材中に供給されるため、裏込め材が空気に
よりノズル先端部より吹き飛ばされる。さらに空気の混
入により裏込め材の見かけの粘度が低減されるため、裏
込め材が円滑に注入できる。
【0018】本発明の請求項5に記載の発明は、既設管
内において、製管機により両側縁端部に接合部を有する
長尺の帯状部材を連続的に送り込んで螺旋状に巻回し、
相接する接合部間を嵌合により接合させて管状体に形成
するライニング方法において、請求項1乃至4のいずれ
か記載の裏込め材注入装置を製管機に取付け、上記管状
体外面と既設管内面との間に裏込め材を注入することを
特徴とする管内のライニング施工法である。
【0019】本発明の管内のライニング施工法において
は既設管内部に製管機により管状体(既設管の内側に配
される別途の管)を形成すると同時に裏込め材の注入を
行うため、過度の裏込め材の注入圧力を必要とせずライ
ニング管を注入圧力から保護するための支保工が不必要
である。
【0020】また請求項6に記載の発明は、長尺の帯状
部材を連続的に送り込んで螺旋状に巻回し、相接する接
合部間を嵌合により接合させて管状体に形成した後、管
状体を拡径させて既設管内面に近接し、上記拡径中の管
状体外面と既設管内面との間に裏込め材を注入すること
を特徴とする請求項5に記載の管内のライニング施工法
である。
【0021】本発明の管内のライニング施工法において
は既設管内部に製管機により管状体を形成すると同時に
拡径および裏込め材の注入を行うため、管路の流路断面
積の低下が少なく、さらに裏込め材の注入に過度の注入
圧力を要しない。
【0022】また請求項7に記載の発明は、請求項6に
記載の管内のライニング施工法において製管機を管状体
の形成に伴い前記帯状部材の送り力で回転前進させ、こ
の回転前進に対して制動力を作用させて前記形成された
管状体を拡径させて既設管内面に近接させていくことを
特徴とする管内のライニング施工法である。
【0023】本発明の管内のライニング施工法において
は既設管内部に製管機により管状体を形成すると同時に
前記制動力の作用を利用した拡径および裏込め材の注入
を行うため、管路の流路断面積の低下が少なく、裏込め
材の注入に過度な圧力を必要としない。
【0024】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項
6に記載の管内のライニング施工法において、螺旋管状
体の形成速度に平衡する速度よりも遅い速度で製管機を
回転前進駆動させ、この回転前進中に帯状部材の送り力
で前記螺旋管状体を拡径させて既設管内面に近接させて
いくことを特徴とする管内の拡径ライニング施工法であ
る。
【0025】本発明の管内のライニング施工法において
は既設管内部に製管機により管状体を形成すると同時
に、製管機への帯状部材の供給速度を調節することによ
り生じる帯状部材の送り力を利用し拡径および裏込め材
の注入を行うため、ライニングによる管路の流路断面積
の低下が少なく、裏込め材の注入には過度の圧力を必要
としない。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、さらに本発明の実施の形態
について説明する。図1は、本発明の実施の形態の裏込
め材注入装置の断面図である。図において、1は本発明
の実施の形態の裏込め材注入装置を示す。本実施形態の
裏込め材注入装置1は、外管部と内管部を有し、全体的
に二重管構造となっている。すなわち裏込め材注入装置
1は、基端部外管5、延長部外管10及び先端部外管1
2の三者が直列に接続されて構成される外管部を持つ。
また裏込め材注入装置1は、基端部内管6、延長部内管
11及び先端部内管13が接続されて構成される内管部
を持つ。そして本実施形態の裏込め材注入装置1は、前
記した外管部内に、内管部が同心状に内蔵され、全体が
二重管構造となっている。
【0027】外管部内に内管部が内蔵された状態におい
て、裏込め材注入装置1の全体は、図1に示すように大
きく3つの区域に分かれている。すなわち裏込め材注入
装置1は、図1の様に、原料供給部分2、二重管延長部
分3、先端ノズル部分4の3区域により構成される。
【0028】順次説明すると、原料供給部分2は、基端
部外管5とその内部にある基端部内管6で構成されてい
る。基端部外管5は、管本体の両端にフランジ5aおよ
び5bが設けられたものであり、一方のフランジ5aに
は原料液供給口7が設けられている。一方、基端部内管
6は外部から管本体の側面を貫通して基端部外管5の中
心部に至り、エルボ6aによって管本体と平行に曲げら
れている。そして基端部内管6の先端部は、フランジ5
bから先端側に突出している。基端部内管6の先端部分
には管用雄ねじが形成されている。
【0029】また基端部内管6の根元側、すなわち基端
部内管6の基端部外管5の管本体から外部に露出した部
分には原料液供給口8が設けられている。そして外部に
露出した部分であって、原料液供給口8に至る中途の部
分にはティ9aが設けられ、空気供給口9が形成されて
いる。そして基端部外管5の原料液供給口7には主液供
給ホースが接続されている。また基端部内管6の原料液
供給口8に硬化液供給ホースが接続されている。さらに
基端部内管6の空気供給口9にはエアーホースが接続さ
れている。
【0030】二重管延長部分3の外部は、延長部外管1
0によって構成されている。延長部外管10は一端側に
フランジ10aが設けられ、他端側に管用雄ねじが形成
されたものである。二重管延長部分3は、前記したフラ
ンジ10aによって基端部外管5に接続されている。
【0031】そして延長部外管10の内部には、前記し
た基端部内管6の一部があり、当該基端部内管6の先端
に延長部内管11が接続されている。延長部内管11
は、両端に管用雌ねじが形成されたものであり、当該ね
じによって基端部内管6の先端に取り付けられている。
【0032】先端ノズル部分4の外部側は、先端部外管
12と裏込め材注入ノズル15によって形成されてい
る。先端部外管12は一端に管用雌ねじが設けられ、他
方側にはテーパ部が形成されている。そしてテーパ部の
先端に裏込め材注入ノズル15が取り付けられている。
先端部外管12は、前記した管用雌ねじによって延長部
外管10先端部に取り付けられている。
【0033】一方先端ノズル部分4の内部側には先端部
内管13がある。先端部内管13は、一端に管用雄ねじ
が形成され、他端側に盲栓17が取り付けられて片端部
が封止されその近傍部分に穴16を有するものである。
【0034】本実施形態の裏込め材注入装置では、前記
した様に基端部外管5の原料液供給口7に主液供給ホー
スが接続され、基端部内管6の原料液供給口8に硬化液
供給ホースが接続され、さらに基端部内管6の空気供給
口9にはエアーホースが接続されている。そのため主液
は原料液供給口7より外管部内に導入される。そして主
液は基端部外管5、延長部外管10及び先端部外管12
を順次流れる。
【0035】一方、硬化液は原料液供給口8より、内管
部へと供給され、基端部内管6、延長部内管11及び先
端部内管13を順次流れる。また内管部を流れる硬化液
には空気供給口9より4.9×105 Pa(5Kgf/
cm2 )の圧力で空気が混入される。ここで空気は、テ
ィ9aの一開口たる空気供給口9から直接的に混入され
るので、空気は比較的大きな泡状態で硬化液中に入り込
む。すなわち本実施形態においては、空気は硬化液中に
混じりあう様な状態ではなく、空気噴射と硬化液とが並
列的に流れる。そして内管部を流れる硬化液と空気は内
管部の先端に設けられた穴16より先端部内管13側か
ら先端部外管12側に流れ出し、先端部外管12を流れ
る主液と裏込め材出口14の手前で混合される。
【0036】ここで本実施形態では、硬化液に空気が混
合されているので、主液と硬化液の混合液の見かけ上の
粘度が低い。ただし空気は、硬化液に混じり込んでいる
訳ではない。すなわち本実施形態では、空気は相当に大
きな塊状態で混入されているので、エアーモルタルとは
様子が異なる。そして硬化液、主液、空気の混合物が先
端ノズル部分の裏込め材出口14に至り、裏込め材注入
ノズル15から吐出する。そして裏込め材注入ノズル1
5から混合液が吐出される時、内部の空気が急激に膨張
し、裏込め材注入ノズル15の先端部分に溜まった混合
液を吹き飛ばす。またこの時、裏込め材注入ノズル15
の外側に付着した半硬化状の混合液も吹き飛ばされる。
なお、裏込め材注入ノズル15から吐出された混合液か
らは、大部分の空気が大気に逃げ、最終的に混合液内に
残留する空気は僅かである。したがって本実施形態の裏
込め材注入装置1から吐出された混合液は、エアーモル
タル(気泡セメント)等とは異なり、強度が高い。
【0037】なお、上記においては裏込め材注入管の外
管部に主液が、内管部に硬化液が供給される構造である
が、主液、硬化液のいずれかが外管部に供給され、他方
が内管6に供給される構造であればよい。また、上記に
おいては空気が内管部に供給される構造となっている
が、外管部に空気が供給される構造であってもよい。さ
らに、空気が内管部および外管部の双方に供給される構
造であってもよい。
【0038】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。図2は、本発明請求項4記載の発明の実施の形態
の裏込め材注入装置1’の断面図である。本実施形態の
裏込め材注入装置1’は前記実施形態とほぼ同様の構造
を有するので、先の実施形態と共通する部材には同一の
番号を付し、重複した説明を省略する。本実施形態の裏
込め材注入装置1’は、図1における空気供給口に代わ
り空気供給管18を外管部と内管部の間に管本体に平行
に配置した構造である。空気供給管18は外部から基端
部外管5の側面を貫通し裏込め材注入管の外管部および
内管部の間に至り、管本体に平行に曲げられている。そ
して、空気供給管18の一端は穴16の近傍に至り、外
部に露出したもう一端にはエアホースが接続されてい
る。
【0039】本実施例の裏込め材注入装置1’において
は、前記実施例と同様に原料供給口7より主液が外管部
に供給され、原料供給口8より硬化液が内管部に供給さ
れる。また、空気は4.9×105 Pa(5Kgf/c
2 )の圧力で空気供給管18に供給され、裏込め材注
入装置内1’にある空気供給管18の一端より穴16近
傍において外管部内に導入される。内管部に供給された
硬化液は内管部先端に設けられた穴16より先端部内管
13側から先端部外管12側に流れ出す。そして穴16
近傍において、主液、硬化液および空気が混合される。
【0040】本実施形態においては、主液、硬化液およ
び空気が混合されているので、主液と硬化液の混合液の
見かけの粘度は低い。そして硬化液、主液、空気の混合
物が先端ノズル部分の裏込め材出口14に至り、裏込め
材注入ノズル15から吐出する。また、裏込め材注入ノ
ズル15から混合液が吐出される時、内部の空気が急激
に膨張し、裏込め材注入ノズル15の先端部分に溜まっ
た混合液を吹き飛ばす。さらにこの時、裏込め材注入ノ
ズル15の外側に付着した半硬化状の混合液も吹き飛ば
される。
【0041】なお、上記においては裏込め材注入管の外
管部に主液が、外管の内部に配置した内管部に硬化液が
供給される構造であるが、主液、硬化液のいずれかが外
管部に供給され、他方が内管部に供給される構造であれ
ばよい。また、上記においては空気供給管が外管と内管
の間に外管の長尺部に沿うように配置されているが、内
管の内部に外管の長尺部に沿うように空気供給管が配置
される構造であってもよい。また、外管と内管の間およ
び内管の内部の双方に外管の長尺部に沿うように空気供
給管が配置される構造であってもよい。
【0042】次に、上記した裏込め材注入装置1および
1’の実際の使用方法を、管のライニングの工程を追っ
て説明する。図3は本実施例の管のライニングにおいて
用いる製管機であり、(イ)は側面図、(ロ)は正面図
である。1は製管機のフレームに取付けた前記した裏込
め材注入装置1または1’であり、製管機外周面にライ
ニングを施す方向に平行に取り付けられる。図3におい
て、21は円形リング状のフレーム、22は接合機構部
であり外面ローラ41と内面ローラ42とを有し、これ
らのローラをギャボックス43を介して油圧モータ45
に連結した構成である。23は帯状部材螺旋接合管状体
を内径規制のもとでガイドする案内ローラである。24
は製管機を既設管A内に支持して制動するための制動輪
であり、ディスクブレーキを内部に配し、制動力を発現
する機構である。51は制動輪を支持するアームであ
り、コイルバネ52により制動輪を既設管内に押え付け
る。
【0043】既設管を上記製管機を用いてライニングす
る方法を順次説明する。まず図3に示した製管機を図3
(イ)に示すように既設管内に設置する。続いて既設管
内に設置した製管機の接合機構部22に既設管外部から
帯状部材を螺旋状に供給する。ここで用いられる帯状部
材は図5に示すように片端には雄型係止用凸条j”が、
他端には雌型係止溝j’が形成されており、互いに嵌合
可能な形状をしている。より詳細には、帯状部材は外面
に一定の巾方向間隔を隔てて長手方向のT型リブjを成
形し、帯状部材の一方の縁端側のT型リブjの根元に雌
型係止溝j’を成形し、帯状部材の他方の縁端側に雄型
係止凸条j”を成形されているものである。接合機構部
22に供給された帯状部材は雄型係止用凸条j”および
雌型係止溝j’が外面ローラ41及び内面ローラ42に
より嵌合されながら既設管内に送り込まれることで既設
管内において新規の管状体(別途の管)へと成形され
る。製管機は帯状部材を螺旋状に供給する際に加わる力
により回転前進し、この回転前進に対して前記ブレーキ
シュ51で制動力mを作用させることで管状体を既設管
内面に近接するように拡径する。この時製管機に取り付
けた裏込め材注入装置1または1’の裏込め材注入ノズ
ルを当該拡径中の管状体と既設管の間に配置し、これに
より両者の間に裏込め材を注入充填する。
【0044】なお、本発明に用いられる裏込め材は特に
限定さないが強度、施工性からセメント100重量部に
対し、充填剤20〜100重量部、エマルジョン5〜2
0重量部、発泡剤0.01〜1.0重量部、水20〜3
00重量部からなる主液とセメント凝結剤(急結剤)か
らなる硬化液を体積比で主液:硬化液=10:0.5〜
2.0の比で混合した2液型モルタルが好ましい。
【0045】本発明に用いられるセメントは普通ポルト
ランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポ
ルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセ
メント等が挙げられる。好ましくは発熱量の小さい中庸
熱ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシ
ュセメントが好ましい。
【0046】充填材は一般にモルタルに添加されるもの
であれば使用でき、例えば珪砂、川砂等の骨材、フライ
アッシュ、高炉スラグ等のセメントのセメント混和材、
ベントナイト、セピオライト、タルク、カオリン等の粘
土鉱物、フライアッシュバルーン、パーライト、シラス
バルーン、発泡樹脂バルーン、等の軽量骨材等が挙げれ
る。
【0047】エマルジョンは酢酸ビニルエマルジョン接
着剤、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA )エマルジ
ョン接着剤、合成ゴムラッテクス接着剤、アクリルエマ
ルジョン接着剤などが挙げられるが、一般のコンクリー
ト用エマルジョン系接着剤であれば限定されない。
【0048】発泡剤はセメントのアルカリ分と反応して
ガスを発生させるものであれば使用することが出来る。
例えば、Mg、Ca、Cr、Mn、Fe、Co、Ni,
Cu、Zn、Al,Ga、Sn、Se、Si、フェロシ
リコン等の金属粉末、過酸化水素水、過酸化カリウム、
過硼酸ナトリウム等の過酸化物等が挙げられる。このな
かでコスト、安全性、作業性(発泡の遅延性)からAl
およびSi、フェロシリコンの金属粉末が好ましい。発
泡剤として金属粉末を使用する場合は粉末の平均粒径は
小さくなると分散性の低下、急激な発泡を引き起こし、
大きすぎると反応性が低下するため1 〜200μmが好
ましい。添加量は多すぎると発泡倍率が大きくなり強度
が低下し、少なすぎると所定の発泡倍率に到達せず空隙
の原因となるため、組成物中の固体総重量部に対し0.
05〜1.0重量部が好ましい。さらに発泡開始を遅延
させる方法としては金属粉末の表面をアルカリ低反応性
とする手法であれば特には限定されない。例えば、金属
表面を酸化させ、その金属の酸化被膜を形成する方法が
挙げられる。この酸化被膜は、金属表面をあぶるなどし
て、金属粉末を酸化温度以上に曝したり、保持すること
により容易に製造できる。水などの中性の水溶液や有機
溶媒などに金属粉末を分散させた状態で混合し、金属粉
末の表面を溶媒により濡らしたり、また、アルカリに対
して低反応性成分を金属表面にコーティングしてもよ
い。発泡剤として過酸化水素水を使用する場合は水溶液
濃度は薄くなると組成物の粘度が低下し気泡が不安定に
なり、濃い過ぎると発泡開始がはやくなり安定な作業性
に劣るため、1 〜15%が好ましい。
【0049】セメント瞬結剤(急結剤)としては一般の
セメント急結剤であれば限定されることなく使用でき
る。例えば無機塩系ではアルミン酸ソーダ、炭酸ソー
ダ、珪酸ソーダ(モル比2〜3)、セメント鉱物系では
アルミン酸カルシウム類、カルシウムサルフォアルミネ
ート、有機質系ではグリセリン、トリエタノールアミン
等が使用される。主液との混合性および経済性から珪酸
ソーダが好ましい。このほか目的に応じて一般にコンク
リートやモルタルで使用されている減水剤、AE減水剤
等の流動性改質剤、有機繊維等の補強繊維等を添加する
ことが出来る。
【0050】本実施形態の説明に戻ると、本実施形態で
は、前記した様に製管機を図3(イ)に示すように既設
管内に設置する。続いて既設管内に設置した製管機の接
合機構部22に既設管外部から片端には雄型係止用凸条
j”が、他端には雌型係止溝j’が形成された帯状部材
を螺旋状に供給する。接合機構部22に供給された帯状
部材は雄型係止用凸条j”および雌型係止溝j’が外面
ローラ41及び内面ローラ42により嵌合されながら既
設管内に送り込まれ、既設管内に新規の管状体が形成さ
れる。この際、図4に示すように管状体eは製管機によ
り帯状部材の送り速度Vで半径rで繰り出される。この
際製管機の回転速度を製管速度に平衡する回転速度V/
2πrよりも低速で回転(回転速度n)させると、その
ライニング管Eの形成速度と上記製管機の回転速度nの
低速回転との間での帯状部材のやり取りの差が生じ、こ
れが管状体eの拡径摺動wにより吸収されていく。
【0051】図4において、mを製管機に作用する制動
力、rを製管半径、Fを帯状部材の送り力、Vを帯状部
材の送り速度、Rを既設管の内径とすると、m<Frで
は、管状体にFrの剪断力が作用するだけである。m>
Frになると、制動力mのために、制動力で規制される
剪断力Sが管状体に作用し、拡径部終端bには、SR=
mを満たす剪断力が作用する。前記した帯状部材を摺動
拡径させるのに要する周長単位長さ当たりの力(以下、
帯状部材嵌合力という)をfとすると、S>2πRf、
すなわち
【0052】m>2πR2 f・・・(式1)
【0053】を満たすときに、既設管内面へのライニン
グが可能となる。この場合、拡径終端部で帯状部材が既
設管内面に貼り付けられる回転速度と製管機との回転速
度とが実質的に等しいから、製管機の回転速度nは、
【0054】n=V/2πR・・・(式2)
【0055】である。またテーパ拡径部の半径の位置で
の剪断力sは、
【0056】s=m/X・・・(式3)
【0057】で与えられる。
【0058】而して、前記制動力mを大にすると、剪断
力m/2πXが大になり管単位長さ当たりの拡径度が大
きくなるから、拡径勾配が急峻になり、また剪断力によ
り嵌合接合部が開劈され易くなる。従って、制動力m
は、嵌合接合部の摺動拡径を生じさせ得ることを条件と
して、嵌合接合部の開劈破損を防止し、上記交叉個所を
安定に保持させるために可及的に小さく設定することが
好ましい。この制動力mにより拡径部の勾配が左右され
る。また、式(2)からも明らかなように、帯状部材の
送り速度Vにより製管機の回転速度nが変化され、この
変化により拡径状態が変化される。従って、拡径状態の
変化や製管機の回転速度Nの変化を検出信号として制動
力mや帯状部材の送り速度Vを調節して拡径状態を制御
できる。例えば、制動力mを一定として帯状部材の送り
速度Vを調節したり、帯状部材の送り速度Vを一定とし
て制動力mを調節することができる。上記拡径状態の変
化は、製管機の制動部側フレームに連係させた基準定規
(拡径勾配のテーパー角度に合わせて曲げた棒材を回動
支持し、その回動各を検出信号とする)や基準勾配中の
所定位置に配設した接触センサー等により検出できる。
【0059】本実施形態においては、最終仕上げのため
に、別途の拡径治具で拡径してライニング管の既設管内
面への密接度を高めることができる。また、既設管が非
円形の場合、円形で拡径し、しかるのち、成形治具で非
円形に成形できる。また、管状件の嵌合接合部を摺動さ
せて拡径する際の剪断力m/Xは、管径Xが小さいほ
ど、すなわち製管機に近い初期拡径領域ほど大きくなっ
て過剰拡径が生じ易いから、初期拡径領域に過剰拡径防
止のためのテーパーガイドローラを配設することができ
る。或いは、製管機の案内ローラをテーパー状に配設す
ることができる。また、式(1)における嵌合接合部の
単位長さ当たりの帯状部材嵌合力fを低くして嵌合接合
部の摺動拡径を小さい剪断力で生じさ得れば、上記の過
剰拡径を排除でき、嵌合部に潤滑剤を塗布することが有
効である。
【0060】本実施形態におけるライニング施工法にお
いては、前記した様に製管機に裏込め材注入装置1また
は1’を取付け、製管機と一体に回転させて裏込め材を
注入している。よって、図4において、裏込め材注入装
置1または1’のノズルと拡径中の管状体外面との相対
的回転速度は、拡径終端b(拡径管と既設管内面との交
叉個所)において0である。また製管機の回転速度が式
(2)の通り、V/2πRであり、帯状部材の回転速度
がV/2πrであるから、拡径始端eにおいては前記相
対的回転速度は(V/2πR)−(V/2πr)であ
る。テーパー拡径部の半径Xでの帯状部材の摺動回転速
度がV/2πXであるから、その個所での裏込め材注入
管のノズルと拡径中の管状体外面との相対的回転速度Δ
Nは
【0061】 ΔN=V/2π(1/R−1/X)・・・(式4)
【0062】であり、その個所に裏込め材注入装置1ま
たは1’のノズルを位置させると、裏込め材出口から吐
出された裏込め材が帯状部材の上記交叉個所に向かう螺
旋方向移動で移送され、交叉個所で加圧される。
【0063】上記の拡径始端にノズルを位置させれば、
上記相対的回転速度ΔNが比較的高速のもとで裏込め材
が吐出される。しかし拡径摺動が殆ど開始されていない
管状体外面への吐出であるから、ノズルと管状体外面と
の相対速度が嵌合部の嵌合力に影響されずにほぼ一定で
あり、リブ間等の凹部へのスムーズな充填が可能とな
り、この充填により裏込め材が拡径摺動により管状体の
下部位置を通過する際でも安定に保持できる。また、さ
らに請求項1乃至4記載の裏込め材注入装置を用いれ
ば、裏込め材の見かけの粘度が低下するため裏込め材の
リブ凹部への充填をスムーズに行うことができる。尤
も、盛りつけ状態で吐出し得、最終的に上記交叉個所で
の裏込め材の加圧によりリブ間に隙間なく充填できる。
さらに、この交叉個所での加圧による充填を全うするた
め、リブjの表面を曲面にすることで裏込め材のリブ間
への流入を促すこともできる。
【0064】また、拡径終端b(拡径管と既設管内両と
の交叉個所)では、帯状部材の貼り付け回転速度と製管
機との回転速度が同速度であり、この個所にノズルを配
設する場合は、吐出した裏込め材をその拡径終端bに誘
導するための鏝を製管機にとりつけ、鏝で均一な裏込め
材の溜り部を形成し、既設管に対する鏝の回転速度ほぼ
V/2πRのもとで裏込め材を交叉個所の隅に擦り込ん
でいく。また、テーパー拡径管状体と既設管内面との間
の空間の全周にわたる環状堰板を製管機に支持棒で取付
け、裏込め材注入管のノズルをその堰より奥側に導入
し、この堰から交叉個所に至る区画された空間に裏込め
材を注入するようにしてもよい。また、製管機にバキュ
ーム管を取付け、多過になり溜った裏込め材を吸引除去
して裏込め材の供給量を制御することもできる。また、
裏込め材注入管のノズルから吐出された裏込め材の流展
範囲がノズルの高さ位置により相違し、上方位置では流
展範囲が広く下方位置では流展範囲が狭くなるので、裏
込め材注入管のロータリジョイントの回転位置に応じて
裏込め材の吐出量を調節し、実質的な均一散布を図るこ
ともできる。更に、帯状部材のリブに切欠溝を設け、余
剰裏込め材の排出流動をその切欠溝を短絡通路として円
滑に行なわせ、上記均一散布の作業性の向上を図ること
もできる。この場合、製管機における外面規制の案内ロ
ールや接合機構の外面ロール(駆動ロール)が切欠溝で
非接触となって空回りするのを防止するために、切欠溝
を帯状部材の巾方向に対し角度をもたせて、すなわち外
面ロールに対し非平行にして設けることが好ましい。
【0065】上記したライニング旋工方法では、製管機
により製管した螺旋管状体を製管機の回転前進を所定の
ブレーキ力で制動して既設管内面に接するまで拡径した
が、製管機を所定の速度で回転前進させるように製管機
を駆動して既設管内面に接するまで拡径してもよい。す
なわち前記した製管機と同様の機構を持ち、さらに製管
機自体を回転前進駆動させる駆動輪を有する装置を使用
し、製管機を既設管内に納め、到達側マンホール上の油
圧ポンプにより油圧ホースを介して製管機の接合機構部
の外面ローラ及び内面ローラを駆動する。そして出発側
マンホール上のドラムから供給されてくる帯状部材を接
合機構部の外面ローラ及び内面ローラで螺旋状に送ると
共に最初の接合機構部の外面ローラと内面ローラとで既
に形成された帯状部材螺旋接合管状体の縁端の雌型係止
溝に最初の接合機構部に送り込まれてくる帯状部材の一
方の縁端の雄型係止用凸粂を嵌合接合して螺旋管状体に
形成すると共に製管機を駆動輪の駆動で螺旋管状体の形
成速度に平衡する速度よりも遅い速度で回転前進駆動さ
せ、この回転前進中に外面ローラ及び内面ローラの帯状
部材の送り力で螺旋管状体を拡径させて既設管内面に近
接させて行く。そして裏込め材注入装置1または1’の
裏込め材注入ノズルを当該拡径中の管状体と既設管の間
に配置し、これにより両者の間に裏込め材を注入充填す
る。
【0066】なお上記螺旋管状体の製管速度に平衡する
製管機の回転速度Nは、帯状部材の送り速度をV、製管
半径をrとすると、V/2πrであり、製管機をこの速
度で回転させても螺旋管状体は拡径されない。製管機を
この回転速度V/2πrよりも遅い回転速度で回転駆動
すると、螺旋管状体の形成速度よりも製管機の移動速度
が遅くなり、製管機から繰り出される螺旋管状体に帯状
部材の送り力が作用するようになり、この送り力による
捩じりモーメント(螺旋をほどく方向の捩じりモーメン
ト)により螺旋管状体の嵌合接合部に剪断力が作用し、
この剪断力が嵌合接合部の嵌合力に打ち勝つと摺動拡径
され、既接管内面に接触されるようになる。従って、既
設管内面にまで拡径させるための条件は、前記の制動拡
径ライニング方法における、式(1)の制動力mを、帯
状部材の送り力Fにより拡径前の管状体に作用する捩じ
りモーメントFrに置き換えることにより
【0067】Fr/2πR2>f・・・(式5)
【0068】で与えられる。また、製管機の駆動回転速
度nは、前記した式(2)で与えられ、半径rの製管を
行なうときの回転速度Nに対し
【0069】n=rN/R・・・(式6)
【0070】となる。上記において、帯状部材の送り力
Fを大きくし過ぎると、剪断力が大になり管単位長さ当
たりの拡径度が大きくなるから、拡径勾配が急峻になる
と共に剪断力により嵌合接合部が開剪され易くなりる。
従って、帯状部材の送り力Fは、嵌合接合部の摺動拡径
を生じさせ得ることを条件として、嵌合接合部の開剪破
損を防止し、上記交叉個所を安定に保持させるために可
及的に小さく設定することが好ましい。この帯状部材の
送り力Fや送り速度Vや製管機の回転速度nにより拡径
状態が変化されるから、拡径状態を検出し、送り力F、
送り速度V、製管機の回転速度nを調節して拡径状態を
制御できる。
【0071】このように製管機を所定の速度で駆動して
拡径ライニングを行なう場合も、拡径中の管状体の外面
に、製管機と一体回転の裏込め材注入管先端より裏込め
材が吐出されていき、ライニングと同時に裏込め施工で
きる。この裏込め施工においても、拡径状態を検出し製
管機の駆動速度または帯状部材の送り速度或いは送り力
を制御して拡径状態を安定化すること、製管機の回転位
置に応じて裏込め材の吐出流量を調節して裏込め材を一
様に散布させること、帯状部材外面のリブに、裏込め材
に対する流通用切欠き溝を形成することができる。
【0072】
【発明の効果】請求項1乃至4の裏込め材注入装置によ
れば、裏込め材への空気の混入により見かけの粘度が低
下する。また供給された空気の圧力により裏込め材が裏
込め材注入装置内に滞留せず、裏込め材注入ノズルから
勢いよく吐出される。
【0073】請求項5乃至8に係る管内のライニング施
工法によれば、製管機に取付けた請求項1乃至4に係る
裏込め材注入装置によりライニングと同時に裏込め材を
ライニング管と既設管内面との間に充填できる。そのた
め従来既設管内への新規管状体の設置後に行っていた裏
込め作業を新規管状体の設置と同時に行うことができる
ため、施工の簡素化および既設管のライニングに要する
施工期間の短縮が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用する裏込め材注入装置の一
例を示す図面である。
【図2】本発明において使用する裏込め材注入装置の一
例を示す図面である。
【図3】本発明において使用する製管機の一例を示す図
面である。
【図4】本発明に係るライニング施工方法を示す図面で
ある。
【図5】ライニング施工法に使用される帯状部材を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 裏込め材注入装置 2 裏込め材原料供給部分 3 2重管ロッド部分 4 先端ノズル部分 5 外管 6 内管 7 主液供給口 8 硬化液供給口 9 空気供給口 10 外管 11 内管 12 外管 13 内管 14 裏込め材出口 15 裏込め材注入ノズル 16 穴 17 空気供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 裕三 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化 学工業株式会社内 (72)発明者 菅原 宏 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 2D055 JA02 LA14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設配管の内側に別途の管を配し、両者
    の間に主液と硬化液が混合された裏込め材を充填する際
    に使用される裏込め材注入装置において、裏込め材の主
    液と硬化液のいずれか一方が流れる外管と、外管の内部
    にあって他方の液が流れる内管と、外管の先端にあって
    主液と硬化液が混合された裏込め材を吐出するノズル
    と、外管と内管の間、または内管内の少なくともいずれ
    かに空気を供給する空気供給手段を有することを特徴と
    する裏込め材注入装置。
  2. 【請求項2】 空気供給手段によって裏込め材の硬化液
    に空気が混入されることを特徴とする請求項1に記載の
    裏込め材注入装置。
  3. 【請求項3】 空気供給手段によって裏込め材の主液に
    空気が混入されることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の裏込め材注入装置。
  4. 【請求項4】 外管は長尺部を有し、当該長尺部内に空
    気供給管が内蔵され、空気供給管は長尺部に沿って配さ
    れていてその先端部はノズルの近傍に至り、空気供給管
    によってノズルの近傍を流れる主液及び/又は硬化液中
    に空気が供給されることを特徴とする請求項1に記載の
    裏込め材注入装置。
  5. 【請求項5】 既設管内において、製管機により両側縁
    端部に接合部を有する長尺の帯状部材を連続的に送り込
    んで螺旋状に巻回し、相接する接合部間を嵌合により接
    合させて管状体に形成するライニング方法において、請
    求項1乃至4のいずれか記載の裏込め材注入装置を製管
    機に取付け、上記管状体外面と既設管内面との間に裏込
    め材を注入することを特徴とする管内のライニング施工
    法。
  6. 【請求項6】 長尺の帯状部材を連続的に送り込んで螺
    旋状に巻回し、相接する接合部間を嵌合により接合させ
    て管状体に形成した後、管状体を拡径させて既設管内面
    に近接し、上記拡径中の管状体外面と既設管内面との間
    に裏込め材を注入することを特徴とする請求項5に記載
    の管内のライニング施工法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の管内のライニング施工
    法において、製管機を管状体の形成に伴い前記帯状部材
    の送り力で回転前進させ、この回転前進に対して制動力
    を作用させて前記形成された管状体を拡径させて既設管
    内面に近接させていくことを特徴とする管内のライニン
    グ施工法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の管内のライニング施工
    法において、螺旋管状体の形成速度に平衡する速度より
    も遅い速度で製管機を回転前進駆動させ、この回転前進
    中に帯状部材の送り力で前記螺旋管状体を拡径させて既
    設管内面に近接させていくことを特徴とする管内の拡径
    ライニング施工法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013136186A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Kubota Koken:Kk 管更生工法
JP2017186797A (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 サンソー技研株式会社 地下空洞部の充填工法

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