JP2002330352A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JP2002330352A
JP2002330352A JP2001132420A JP2001132420A JP2002330352A JP 2002330352 A JP2002330352 A JP 2002330352A JP 2001132420 A JP2001132420 A JP 2001132420A JP 2001132420 A JP2001132420 A JP 2001132420A JP 2002330352 A JP2002330352 A JP 2002330352A
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JP
Japan
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signal
image
unit
light
control signal
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Application number
JP2001132420A
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English (en)
Inventor
Tomonari Sendai
知成 千代
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 増倍率制御信号に基づいて信号電荷を増倍す
る電荷増倍部を有する固体撮像手段を備えた撮像装置に
おいて、増倍率制御信号の信号特性に変動が生じても、
補正を行うことにより、所望の撮像感度での撮像を可能
とする。 【解決手段】生体観察部10を、電荷増倍部を有するCM
D−CCD撮像素子106 で撮像する。CMD−CCD撮
像素子106 では、CCDドライブ120 から出力された増
倍率制御信号により信号電荷を増倍し、出力信号とし
て、画像処理ユニット130 へ出力する。信号特性検出部
108 は増倍率制御信号のピーク値を検出し、補正手段13
5 へ出力する。補正手段135 では基準となるピーク値と
検出されたピーク値に基づいて増倍率制御信号の変動量
を算出し、この変動量と予め設定されているルックアッ
プテーブルとを用いて、画像信号を補正する。この補正
された画像信号に基づいてカラー画像信号を作成して、
モニタ150へ表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体を撮像する
撮像装置に関し、特に増倍率制御信号に基づいた増倍率
で、撮像された信号電荷を増倍する電荷増倍部を有する
固体撮像手段を用いて撮像を行う撮像装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、光学像を電気信号に変換する
CCDなどの固体撮像素子を用いて、観察部の光学像を
撮像する撮像装置が知られている。近年、特開平7-1767
21号公報に記載されたような増倍率制御信号に基づいた
増倍率で、撮像された信号電荷を増倍する電荷増倍部を
有する固体撮像素子が開発され、この固体撮像素子を搭
載することにより、撮像装置の撮像感度の向上および撮
像感度の制御が可能となった。すなわち、光学像の光量
が、従来の撮像素子を用いて撮像するには不十分な場合
であっても、この固体撮像素子を用いて撮像を行えば、
視認可能な画像として表示することができ、また適宜撮
像感度を撮像条件に合わせて制御可能となった。上記の
電荷増倍手段を備えた撮像素子は、CMD(Charge Mul
tiplying Detector)−CCDと呼ばれ、強度の電界領
域中で電導電子と原子を衝突させ、このイオン化によっ
て生じる電荷増倍効果により信号電荷を増倍し、撮像素
子の撮像感度を向上させるものである。
【0003】電荷増倍手段は、信号電荷を順次信号電圧
に変換して出力信号として取り出す電荷検出回路より前
段において信号電荷を増倍するため、電荷検出回路で生
じる読出ノイズを増倍することがなく、出力信号のS/
Nを向上させることができ、光学像の光量が不十分な環
境下での撮像を行うことのある撮像装置において、出力
信号のS/Nの向上を可能とした。また、増倍率制御信
号により固体撮像素子における信号電荷の増倍率を可変
できるため、これらの電荷増倍型の固体撮像素子を搭載
した撮像装置では、撮像感度が制御可能となっている。
【0004】また、従来、固体撮像素子を搭載した内視
鏡装置が広く用いられている。これらの内視鏡装置は、
固体撮像素子で撮像した画像をモニタなどに表示するこ
とにより複数の人間が同時に観察することができる利点
を有し、また、撮像した画像を表示する前に種々の画像
処理を施すことにより、肉眼では認識することのできな
い組織変化などもモニタ上に表示することもでき、医療
の発展に大きく貢献している。
【0005】近年では、内視鏡の細径化が進み、従来の
消化器系に限らず、気管支や耳鼻咽喉、関節等へも適用
されている。しかし、内視鏡の細径化にともない、照明
光を伝送するライトガイドの本数も制限されるため、十
分な照明光を照射することがきない場合が生じ、所望の
撮像感度で撮像可能な装置の開発が望まれていた。ま
た、照明光を照射して観察を行なう通常観察の他に、励
起光を照射して生体組織が発する蛍光を観察する蛍光観
察なども行われている。生体組織が発する蛍光は微弱で
あり、撮像不可能な場合も生じるため、所望の撮像感度
で撮像可能な装置の開発が待たれていた。これらの問題
を解決するために、上記の電荷増倍型の固体撮像素子
を、内視鏡装置へ搭載した装置が、特開2001-29313公報
に開示され、その構成および感度制御方法が記載されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
電荷増倍型の固体撮像素子は、増倍率制御信号に基づい
た増倍率で、撮像された信号電荷を増倍するするため、
増倍率制御信号の信号特性に変動が生じると、増倍率が
変化してしまい、撮像装置の撮像感度が変化してしまう
という問題がある。特に電荷増倍路により電荷を増倍す
る場合には、電荷の転送と増倍を数百回繰り返して、所
望の増倍率を得ることが多く、例えば増倍率制御信号の
電圧が、所定の電圧より1%高かっただけでも、最終的
な増倍率は数倍に増加してしまうことがある。
【0007】また、上記電荷増倍手段を備えた固体撮像
素子は、出力信号に含まれる読出ノイズの割合は低減す
ることができるが、電荷増倍手段以前に生じるノイズ
は、電荷増倍手段で増倍してしまう。例えば、ダークノ
イズは、電荷増倍手段で増倍されてしまい、撮像装置の
出力信号のS/Nを低下させてしまうといった問題もあ
る。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みて、増倍率制御
信号に基づいた増倍率で、撮像された信号電荷を増倍す
る電荷増倍部を有する固体撮像手段を備えた撮像装置に
おいて、増倍率制御信号の信号特性に変動が生じても、
所望の撮像感度で撮像することのできる信頼性の高い撮
像装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による撮像装置
は、増倍率制御信号に基づいた増倍率で、撮像された信
号電荷を増倍する電荷増倍部を有する固体撮像手段と、
前記増倍率制御信号を発生する信号発生手段とを備えた
撮像装置において、前記増倍率制御信号の信号特性を検
出する信号特性検出手段と、前記増倍率制御信号の信号
特性に基づいて、前記電荷増倍部の増倍率の変動に対す
る補正を行う補正手段とを備えたことを特徴とするもの
である。
【0010】前記増倍率制御信号が複数個のパルス信号
から形成されるものであれば、前記信号特性検出手段と
しては、前記パルス信号のピーク値、積分値、パルス
幅、またはパルス数の中のすくなくとも一つに基づいた
信号特性を検出するものとすることができる。
【0011】前記補正手段としては、前記電荷増倍部か
ら出力された出力信号を補正するものとすることができ
る。ここで、「電荷増倍部から出力された出力信号を補
正する」とは、電荷増倍手段の後段において、補正を行
うことを意味している。具体的には、例えば、固体撮像
手段がCMD−CCD撮像素子であれば、CMD−CC
D撮像素子内で、電荷検出部の後段に設けられることの
多い出力アンプのゲイン調整や、あるいはCMD−CC
D撮像素子の後段に設けられることが多いA/D変換器
のゲイン調整等により補正を行うこともできる。また、
CMD−CCD撮像素子の後段に設けられる画像処理部
におけるゲイン調整あるいはソフトウエア処理等を用い
て補正を行うこともできる。
【0012】また前記補正手段としては、増倍率制御信
号の信号特性と補正量との関係を規定したルックアップ
テーブルを用いて、前記出力信号を補正するものとする
こともできる。前記補正手段としては、前記増倍率制御
信号の信号特性を補正するものとすることもできる。
【0013】上記撮像装置は、前記固体撮像手段の温度
を検出する温度検出手段と、前記固体撮像手段の温度に
基づいて、前記固体撮像手段において発生したダークノ
イズレベルを推定し、該推定したダークノイズレベルを
前記出力信号から減算する温度補正手段とをさらに備え
たものであってもよい。
【0014】さらに、本発明による他の撮像装置は、増
倍率制御信号に基づいた増倍率で、撮像された信号電荷
を増倍する電荷増倍部を有する固体撮像手段と、前記増
倍率制御信号を発生する信号発生手段とを備えた撮像装
置において、前記増倍率制御信号の信号特性を検出する
信号特性検出手段と、前記固体撮像手段の温度を検出す
る温度検出手段と、前記増倍率制御信号の信号特性およ
び前記固体撮像手段の温度に基づいて、前記増倍率制御
信号の信号特性および前記固体撮像手段の温度と補正量
との関係を規定したルックアップテーブルを用いて、前
記電荷増倍部から出力された出力信号における前記電荷
増倍部の増倍率の変動による変動分および前記固体撮像
手段において発生したダークノイズレベルを補正する補
正処理を前記出力信号に施す補正手段とを備えたことを
特徴とするものである。
【0015】前記固体撮像手段としては、内視鏡装置に
組み込まれ、照明光を前記観察部に照射することにより
前記観察部で反射された反射光に基づく通常像を撮像す
るものとすることができる。ここで「照明光」とは、白
色光あるいは3原色の光を面順照射する面順次光であっ
てもよい。「通常像」とは、上記の白色光が観察部で反
射された反射光による光学像や、上記の面順次光がそれ
ぞれ観察部で反射した反射光による3色の光学像であっ
てもよい。通常、面順次光により撮像された3色の光学
像は、後段の画像処理により同時化され、カラー画像と
して表示される。
【0016】前記固体撮像手段としては、内視鏡装置に
組み込まれ、波長400nm〜420nmの励起光を前記観
察部に照射することにより前記観察部から発せられた蛍
光に基づく蛍光像を撮像するものとすることもできる。
【0017】また、前記固体撮像手段としては、内視鏡
装置に組み込まれ、波長400nm〜420nmの励起光を
前記観察部に照射することにより前記観察部から発せら
れた蛍光に基づく互いに異なる波長帯域の蛍光像を撮像
するものとすることもできる。
【0018】前記固体撮像手段としては、内視鏡装置に
組み込まれ、波長400nm〜420nmの励起光を前記観
察部に照射することにより前記観察部から発せられた蛍
光に基づく蛍光診断画像、および参照光を前記観察部に
照射することにより前記観察部から反射された反射光に
もとづく反射光像を撮像するものとすることもできる。
前記固体撮像手段としては、内視鏡装置に組み込まれ、
波長400nm〜420nmの励起光を前記観察部に照射す
ることにより前記観察部から発せられた蛍光に基づく互
いに異なる波長帯域の蛍光像および参照光を前記観察部
に照射することにより前記観察部から反射された反射光
にもとづく反射光像を撮像するものとすることもでき
る。
【0019】ここで、上記「参照光」とは、上記に示し
た蛍光像の距離補正などを行う際に利用されるものでも
よいし、観察部の通常像を撮像するための照明光でもよ
い。
【0020】前記固体撮像手段が、内視鏡先端部に配設
されるものであれば、前記信号特性検出手段としては、
前記電荷増倍部に印加される直前の増倍率制御信号の信
号特性を検出するものとすることができる。
【0021】
【発明の効果】本発明による撮像装置によれば、前記増
倍率制御信号の信号特性を検出する信号特性検出手段
と、前記増倍率制御信号の信号特性に基づいて、前記電
荷増倍部の増倍率の変動に対する補正を行う補正手段と
を備えたことにより、増倍率制御信号の信号特性に変動
が生じ、そのために増倍率が変化した場合であっても、
その変化分を補正手段により補正することができるた
め、所望の撮像感度で撮像することができ、装置の信頼
性が向上する。
【0022】前記増倍率制御信号が複数個のパルス信号
から形成されるものであり、前記信号特性検出手段が、
前記パルス信号のピーク値、積分値、パルス幅、または
パルス数の中のすくなくとも一つに基づいた信号特性を
検出するものであれば、容易に増倍率制御信号の信号特
性を検出することができる。
【0023】前記補正手段が、前記電荷増倍部から出力
された出力信号を補正するものであれば、リアルタイム
に補正を行なうことができる。前記補正手段が、増倍率
制御信号の信号特性と補正量との関係を規定したルック
アップテーブルを用いて、前記出力信号を補正するもの
であれば、複雑な信号処理が不要である。一方、前記補
正手段が、前記増倍率制御信号の信号特性を補正するも
のでれば、容易に補正を行うことができる。
【0024】前記固体撮像手段の温度を検出する温度検
出手段と、前記固体撮像手段の温度に基づいて、前記固
体撮像手段において発生したダークノイズレベルを推定
し、該推定したダークノイズレベルを前記出力信号から
減算する温度補正手段とをさらに備えたものであれば、
ダークノイズの影響により生じるノイズを低減させるこ
とができる。
【0025】増倍率制御信号に基づいた増倍率で、撮像
された信号電荷を増倍する電荷増倍部を有する固体撮像
手段と、前記増倍率制御信号を発生する信号発生手段と
を備えた撮像装置において、前記増倍率制御信号の信号
特性を検出する信号特性検出手段と、前記固体撮像手段
の温度を検出する温度検出手段と、前記増倍率制御信号
の信号特性および前記固体撮像手段の温度に基づいて、
前記増倍率制御信号の信号特性および前記固体撮像手段
の温度と補正量との関係を規定したルックアップテーブ
ルを用いて、前記電荷増倍部から出力された出力信号に
おける前記電荷増倍部の増倍率の変動による変動分およ
び前記固体撮像手段において発生したダークノイズレベ
ルを補正する補正処理を前記出力信号に施す補正手段と
を備えたものであれば、前記増倍率制御信号の変動率の
変動に対する補正およびダークノイズレベルの補正を同
時に行うことができ、効率よく補正動作を行うことがで
きる。
【0026】前記固体撮像手段が、内視鏡装置に組み込
まれ、照明光を前記観察部に照射することにより前記観
察部で反射された反射光に基づく通常像を撮像するもの
である場合には、S/Nの良い通常像を撮像することが
できる。
【0027】前記固体撮像手段が、内視鏡装置に組み込
まれ、波長400nm〜420nmの励起光を前記観察部に
照射することにより前記観察部から発せられた蛍光に基
づく蛍光像を撮像するものである場合には、S/Nの良
い蛍光像を撮像することができる。
【0028】前記固体撮像手段が、内視鏡装置に組み込
まれ、波長400nm〜420nmの励起光を前記観察部に
照射することにより前記観察部から発せられた蛍光に基
づく互いに異なる波長帯域の蛍光像を撮像するものであ
る場合には、互いに異なる波長帯域の蛍光像間の適切な
演算を行うことができる。
【0029】前記固体撮像手段が、内視鏡装置に組み込
まれ、波長400nm〜420nmの励起光を前記観察部に
照射することにより前記観察部から発せられた蛍光に基
づく蛍光像、および参照光を前記観察部に照射すること
により前記観察部から反射された反射光にもとづく反射
光像を撮像するものである場合には、蛍光像と反射光像
間の適切な演算を行うことができる。
【0030】前記固体撮像手段が、内視鏡装置に組み込
まれたものであり波長400nm〜420nmの励起光を前
記観察部に照射することにより前記観察部から発せられ
た蛍光に基づく互いに異なる波長帯域の蛍光像および参
照光を前記観察部に照射することにより前記観察部から
反射された反射光にもとづく反射光像を撮像するもので
ある場合には、互いに異なる波長帯域の蛍光像間および
蛍光像と反射光像間の適切な演算を行うことができる。
【0031】前記固体撮像手段が、内視鏡先端部に配設
されるものであり、前記信号特性検出手段が、前記電荷
増倍部に印加される直前の増倍率制御信号の信号特性を
検出するものである場合には、増倍率制御信号発生手段
から発生され、内視鏡先端部に配設された固体撮像手段
の電荷増倍部へ入力されるまでの間に、増倍率制御信号
に変動が生じても、その変動も含めた補正動作が行わ
れ、所望の撮像感度で撮像を行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。まず、図1〜図3を参照し
て、本発明による第1の具体的な実施の形態である内視
鏡装置について説明する。図1は内視鏡装置の概略構成
図であり、図2は本内視鏡装置に搭載されるCMD−C
CD撮像素子の模式図である。この内視鏡装置は生体観
察部に、照明光であるR光(赤色光)Lr、G光(緑色
光)Lg、B光(青色光)Lbを順次照射して、観察部
で反射された反射光を、増倍率制御信号に基づいた増倍
率で信号電荷を増倍する電荷増倍部を備えたCMD−C
CD撮像素子で撮像し、観察部の画像をカラー画像とし
てモニタ上に表示する面順次方式の内視鏡装置であり、
増倍率制御信号の変動量を測定し、予め記憶されている
ルックアップテーブルを用いて、CMD−CCD撮像素
子の撮像感度を補正するものである。
【0033】本発明の第1の実施の形態にかかる内視鏡
装置は、先端に電荷増倍手段を備えたCMD−CCD撮
像素子を備え、患者の病巣と疑われる部位に挿入される
スコープ部100 、照明光を発する光源を備える照明ユニ
ット110 、CMD−CCD撮像素子の動作を制御するC
CDドライバ120 、撮像した画像信号をカラー画像とし
て表示するための画像処理を行う画像処理ユニット130
、各部位に接続され、動作の制御を行うコントローラ1
40 、撮像した画像を表示するモニタ150 から構成され
ている。
【0034】スコープ部100 は、内部に先端まで延びる
ライトガイド101 およびCCDケーブル102 を備えてい
る。ライトガイド101 およびCCDケーブル102 の先端
部、即ちスコープ部100 の先端部には、照明レンズ104
および対物レンズ105 を備えている。CCDケーブル10
2 の先端部には、CMD−CCD撮像素子106 が接続さ
れ、該CMD−CCD撮像素子106 には、プリズム107
が取り付けられている。また、CCDケーブル102 に
は、信号特性検出部108が取り付けられている。信号特
性検出部108 は、後述する駆動ライン103aを伝送され、
CMD−CCD撮像素子106 へ入力される直前の増倍率
制御信号のピーク値を検出し、その検出信号をA/D変
換して、デジタル化して出力するものである。
【0035】CMD−CCD撮像素子106 は、図2に示
すようにフレームトランスファー型のCMD−CCD撮
像素子であり、撮像した光学像を信号電荷へ変換する受
光部21、信号電荷の一時的蓄積および転送を行う蓄積部
22、信号電荷の水平転送を行う水平転送部23、入力され
た増倍率制御信号に基づいて信号電荷を増倍する電荷増
倍部24、信号電荷を信号電圧へ変更し、増幅して出力端
子27から画像処理ユニット130へ出力する出力部25を備
えている。
【0036】受光部21は、光電変換と、信号電荷の垂直
転送を行う垂直転送CCD31が縦n個、横n’個並んで
構成されている。説明を簡単にするために、図2におい
ては縦3つ横4つの垂直転送CCD31から構成された受
光部21を記載しているが、実際のCMD−CCD撮像素
子106は、縦横ともに、数百個の垂直転送CCD31が設
けられている。
【0037】蓄積部22は、薄い金属膜等により光遮蔽さ
れ、信号電荷の一時的蓄積および垂直転送を行う垂直転
送CCD33から構成されている。水平転送部23は、水平
転送CCD35から構成されている。
【0038】電荷増倍部24は、m個の電荷増倍セル36か
ら構成されている。電荷増倍部24に入力された信号電荷
は、連続したパルス信号である増倍率制御信号に基づい
て、増倍されながら順次転送される。この電荷増倍セル
37は、強度の電荷領域中で伝電子と原子を衝突させ、イ
オン化によって生じる電荷増倍効果を用いて、入力され
た電荷を増倍して出力するものであり、その増倍率は、
上記増倍率制御信号の信号特性により変かする。なお、
図2においては、蓄積部22、水平転送部23および電荷増
倍部24も、受光部21と同様に簡略化されて記載されてい
る。
【0039】出力部25は、信号電荷を信号電圧(出力信
号)へ変換する電荷検出部37および出力信号を増幅する
出力アンプ38を備えている。
【0040】ライトガイド101 は、照明ユニット110 へ
接続されている。CCDケーブル102 は、CMD−CC
D撮像素子106 の駆動信号および増倍率制御信号が送信
される駆動ライン103aと、CMD−CCD撮像素子106
から信号電荷を読み出す出力ライン103bと、信号特性検
出部108 の検出信号を伝送する信号ライン103cが組み合
わされ、駆動ライン103aの一端は、CCDドライバ120
に接続され、出力ライン103bの一端は、画像処理ユニッ
ト130 へ接続され、信号ライン103cの一端は、後述する
補正手段135へ接続されている。
【0041】照明ユニット110 は、白色光を射出するキ
セノンランプからなる白色光源111、該白色光源111に電
気的に接続されている光源用電源112、白色光源から射
出される白色光を集光する集光レンズ113、白色光をR
光、G光およびB光に、順次色分解するための切換フィ
ルタ114、および切換フィルタ114を回転させるフィルタ
回転部115を備えている。
【0042】上記切換フイルタ114 は、図3に示すよう
に、R光を透過するRフィルタ114a、G光を透過するG
フィルタ114b、B光を透過するBフィルタ114cおよび遮
光機能を有するマスク部114dとから構成されている。マ
スク部43により、照明光(R光、G光またはB光)が照
射されていない間に、CMD−CCD撮像素子106で
は、受光部21から蓄積部22へ信号電荷が転送される。
【0043】CCDドライバ120 は、CMD−CCD撮
像素子106 の動作タイミングを制御する動作制御信号
と、電荷増倍部24における増倍率を制御する増倍率制御
信号を出力するものである。使用者により設定された所
望のピーク値を有する増倍率制御信号を出力することに
より、電荷増倍部24での電荷増倍率を制御することがで
きる。
【0044】画像処理ユニット130 は、CMD−CCD
撮像素子106 で撮像された信号のプロセス処理を行う信
号処理回路131 、該信号処理回路131 で得られた画像信
号をデジタル化するA/D 変換回路132 、信号特性検出部
108 の検出信号に基づいて画像信号の補正を行う補正手
段135 、補正された画像信号を各色毎に保存する画像メ
モリ133 、該画像メモリ133 から同時化されて出力され
た3色の画像信号をビデオ信号に変換して出力するビデ
オ信号処理回路134 を備えている。
【0045】補正手段135 は、入力された検出信号(ピ
ーク値)と、予め設定されている基準値(CCDドライ
バ120 で設定されているピーク値)とに基づいて、ほぼ
直前に印加されたm個の増倍率制御信号(厳密には、補
正を施す画像信号の増倍に関与した増倍率制御信号パル
ス)の変動量を算出し、該変動量と、入力された画像信
号の信号強度と、予め記憶されている図4に示すような
ルックアップテーブルを用いて補正値α(補正された画
像信号)を求めて出力する。なお図4に示すルックアッ
プテーブルでは、変動量および入力される画像信号がと
もに、約10ビットに離散化されている。なお、上記基
準値は、予めコントローラ140を介して設定されてい
る。増倍率が固定されている場合には、補正手段135に
おいて、基準値を予め記憶しておくこともできる。
【0046】以下、本発明による画像取得装置を適用し
た上記構成の内視鏡装置の動作について説明する。撮像
に先立ち、観察者はスコープ部100 を、被験者の体腔内
に挿入し、スコープ部100 先端を観察部10の近傍に誘導
する。
【0047】まず、R画像を取得する際の動作を説明す
る。コントローラ140 からの信号に基づき、光源用電源
112 が駆動され、白色光源111 から白色光が射出され
る。白色光は、集光レンズ113 により集光され、切換フ
ィルタ114 を透過する。切換フィルタ114では、コント
ローラ140 からの信号に基づいて、Rフィルタ114aが光
路上に配置されている。このため、白色光は、切換フイ
ルタ114を透過するとR光Lrとなる。R光Lrは、ラ
イトガイド201 に入射され、スコープ部100の先端まで
導光された後、照明レンズ104 から観察部10へ照射され
る。
【0048】観察部10で反射されたR光Lrの反射光
は、集光レンズ105 により集光され、プリズム107 に反
射して、CMD−CCD撮像素子106 上にR光反射像Z
rとして結像される。
【0049】CMD−CCD撮像素子106 では、受光部
21の垂直転送CCD31において、R光反射像Zrが受光
され、光電変換されて、光の強弱に応じた電気信号に変
換される。
【0050】所定時間が経過すると、切換フィルタ114
では、コントローラ140 からの信号に基づいて、マスク
部114dが光路上に配置される。このためライトガイド20
1 には、光が入射されない。この間に、垂直転送CCD
31に蓄積された信号電荷は、蓄積部22の垂直転送CCD
33へ転送される。
【0051】蓄積部22の垂直転送CCD33に転送された
信号電荷は、並列に垂直転送され、水平転送部23の水平
転送CCD35に順次送り込まれる。水平転送部23では、
横1ラインの画素の信号電荷が入ると、信号電荷は水平
方向に転送され、順次電荷増倍部24の電荷増倍セル36へ
転送される。電荷増倍セル36において、信号電荷は増倍
率制御信号に基づいて増倍されながら順次転送される。
最後の電荷増倍セル36から右端に設けられた出力部25へ
出力された信号電荷は、電荷検出部37で信号電圧へ変換
され、出力アンプ38で増幅されて、出力端子27から出力
信号として出力される。
【0052】その後、次の横1ラインの信号電荷が、蓄
積部22から水平転送部23へ転送される。このような動作
を繰り返すことにより、受光部21の左下の画素から右方
向へ順次信号電荷が読み出され、横1ラインの信号電荷
が読み出されると、次にその上の横1ラインの信号電荷
が読み出され、順番に移動して、R画像を形成する全信
号電荷が読み出される。
【0053】なお、上記の蓄積部22に蓄積された信号電
荷の読み出し動作が行なわれている間に、G光Lgが照
明ユニット110 から照射され、観察部10で反射されたG
光反射像Zgとなり、集光レンズ105 により集光され、
プリズム107 に反射して、CMD−CCD撮像素子106
で受光されている。
【0054】CMD−CCD撮像素子106より出力され
たR画像の出力信号は、画像処理ユニット130 の信号処
理回路131 で、プロセス処理を施されR画像信号として
出力され、A/D 変換回路132でデジタル信号に変換さ
れ、補正手段135 へ出力される。補正手段135では、信
号特性検出部108 から入力された検出信号(ピーク値)
と、予め設定されている基準値とに基づいて、増倍率制
御信号の変動量を算出し、該変動量と、入力された画像
信号の信号強度と、予め記憶されている図4に示すよう
なルックアップテーブルを用いて補正値α(補正された
画像信号)を求め、画像メモリ133へ出力する。画像メ
モリ133 では、入力された画像信号をR画像信号の記憶
領域へ記憶する。
【0055】以後、同様な動作によりG光反射像Zgを
撮像したG画像信号およびB光反射像Zbを撮像したB
画像信号が取得され、それぞれ、画像メモリ133 のG画
像信号の記憶領域およB画像信号の記憶領域へ記憶され
る。
【0056】3色の画像信号が画像メモリ133 に記憶さ
れると、表示タイミングに合わせて同時化されて出力さ
れ、ビデオ信号処理回路134 で、ビデオ信号に変換され
て、モニタ150 に出力され、カラー画像である通常画像
11として表示される。
【0057】以上の説明で明らかなように、本実施の形
態による内視鏡装置においては、増倍率制御信号のピー
ク値に基づいて、増倍率制御信号の変動量を算出し、C
MD−CCD撮像素子106 から出力された画像信号を、
上記増倍率制御信号の変動量と予め増倍率制御信号の変
動量と補正値の関係を規定したルックアップテーブルを
用いて補正したため、増倍率制御信号の信号特性に変動
が生じた場合であっても、所望の撮像感度で撮像するこ
とができ、装置の信頼性が向上する。また、ルックアッ
プテーブルを用いたため、複雑な信号処理を行う必要が
ない。さらに、CMD−CCD撮像素子106 から出力さ
れた画像信号に補正を施すため、リアルタイムに補正を
行うことができる。また、信号特性検出部108 が、スコ
ープ部100 の先端に設けられたCMD−CCD撮像素子
106 に入力される直前の増倍率制御信号をモニタするも
のであるため、CCDドライバ120 から出力された時点
で増倍率制御信号の信号特性に生じていた変動に加え、
CCDドライバ120からCMD−CCD撮像素子106 近
傍まで伝送される間に、増倍率制御信号の信号特性に生
じた変動でも、補正することができ、一層精度良く補正
を行うことができる。
【0058】なお、本実施形態では、固体撮像手段とし
てフレームトランスファー型のCMD−CCD撮像素子
を用いたが、これに限定されず蓄積部を備えた固体撮像
手段であれば、いかなる固体撮像手段であってもよく、
例えばフレームインターライン型のCMD−CCD撮像
素子等を用いるここともできる。
【0059】なお本実施形態の変型例として、補正手段
135 の代わりに、算出した増倍率制御信号の変動量に応
じて、出力部25の出力アンプ38における増幅率を制御す
ることにより補正を行う補正手段や、あるいはA/D変
換器132 のゲインを調整することにより補正を行う補正
手段などを用いるものも考えられる。
【0060】次に、図5〜図7を参照して、本発明によ
る第2の具体的な実施の形態である蛍光内視鏡装置につ
いて説明する。図5は蛍光内視鏡装置の概略構成図であ
り、図6は本蛍光内視鏡装置に搭載されるCMD−CC
D撮像素子の模式図である。なお、図5および図6にお
いては、図1および図2中の要素と同等の要素には同番
号を付してあり、それらについての説明は特に必要の無
い限り省略する。
【0061】この蛍光内視鏡装置は、生体観察部に励起
光を照射して、観察部から発せられた蛍光を、スコープ
部先端に設けられた電荷増倍部を有するCMD−CCD
撮像素子で撮像し、蛍光像を所定波長帯域の信号強度の
相対的比率に応じた疑似カラー画像として、モニタ上に
表示するものであり、増倍率制御信号の変動量およびC
MD−CCD撮像素子の温度を測定し、CMD−CCD
撮像素子の撮像感度の補正およびダークノイズの補正を
行うものである。
【0062】本発明の第2の実施の形態にかかる内視鏡
装置は、先端に電荷転送型撮像素子であるCMD−CC
D撮像素子を備え、患者の病巣と疑われる部位に挿入さ
れるスコープ部200、蛍光像撮像用の励起光を発する光
源を備える照明ユニット210、CMD−CCD撮像素子
の動作を制御するCCDドライバ220 、蛍光像を所定波
長帯域の信号強度の相対的比率に応じた疑似カラー画像
として表示するための画像処理を行う画像処理ユニット
230 、動作タイミングの制御を行うコントローラ240 、
蛍光診断画像(蛍光像に基づいた疑似カラー画像)を表
示するモニタ150 から構成されている。
【0063】スコープ部200は、内部に先端まで延びる
ライトガイド201 およびCCDケーブル202 を備えてい
る。ライトガイド201 およびCCDケーブル202 の先端
部、即ちスコープ部200の先端部には、照明レンズ104
および対物レンズ105 を備えている。CCDケーブル20
2 の先端部には、微少な帯域フィルタがモザイク状に組
み合わされたモザイクフィルタ204 がオンチップされた
CMD−CCD撮像素子205 が接続され、該CMD−C
CD撮像素子205 には、プリズム107 が取り付けられて
いる。また、CCDケーブル202 には、信号特性検出部
206 が取り付けられ、CMD−CCD撮像素子205 の近
傍には、温度センサ207 が設けられている。信号特性検
出部206 は、後述する駆動ライン203aを伝送され、CM
D−CCD撮像素子205 へ入力される直前の増倍率制御
信号の積分値を検出し、その検出信号をA/D変換し
て、デジタル化して出力するものである。
【0064】また CMD−CCD撮像素子205 は、図
5に示すように、画素51が縦n個、横n’個並んだ受光
部41と、水平転送部23と、入力された増倍率制御信号に
基づいて信号電荷を増倍する電荷増倍部24と、出力部25
と、受光部41、水平転送部23および電荷増倍部24の残電
荷をクリアするクリアドレイン42とを備えた、インター
ライン型のCMD−CCD撮像素子である。受光部41の
各画素51は、光電変換を行うフォトダイオード52と、垂
直転送を行う垂直転送CCD53から構成されている。な
お、受光部41の一部は、ダークノイズ検出などに用いる
ダミーエリア43である。
【0065】モザイクフィルタ204 は、図5に示すよう
に、430nm〜530nmの波長帯域の光を透過させる狭
帯域フィルタ204aと、430nm〜700nmの波長帯域の
光を透過させる広帯域フィルタ204bが交互に組み合わさ
れ、各帯域フィルタはCMD−CCD撮像素子205 の画
素に一対一で対応している。なお、図6および図7にお
いては、受光部41、水平転送部23、電荷増倍部24および
モザイクフィルタ204は、簡略化されて記載されてい
る。
【0066】ライトガイド201 は、石英ガラスファイバ
から成り、照明ユニット210 へ接続されている。CCD
ケーブル202 は、CMD−CCD撮像素子205 の駆動信
号が送信される駆動ライン203aと、CMD−CCD撮像
素子205 から信号電荷を読み出す出力ライン203bと、信
号特性検出部206 の検出信号を伝送する信号ライン203c
と、温度センサ207 の検出信号を伝送する信号ライン20
3dが組み合わされ、駆動ライン203aの一端は、CCDド
ライバ220 に接続され、出力ライン203bの一端は、画像
処理ユニット230 へ接続され、信号ライン103cおよび10
3dの一端は、後述する補正手段236へ接続されている。
【0067】照明ユニット210 は、蛍光像撮像用の励起
光Leを発するGaN系半導体レーザ211 および該Ga
N系半導体レーザ211 に電気的に接続されている励起光
源用電源212 を備えている。
【0068】CCDドライバ220 は、CMD−CCD撮
像素子205 の動作タイミングを制御する動作制御信号
と、電荷増倍部24における増倍率を制御する増倍率制御
信号を出力するものである。使用者により設定された所
望の積分値を有する増倍率制御信号を出力することによ
り、電荷増倍部24での電荷増倍率を制御することができ
る。
【0069】画像処理ユニット230 は、CMD−CCD
撮像素子205 で撮像された信号のプロセス処理を行う信
号処理回路231 、該信号処理回路231 で得られた画像信
号をデジタル化するA/D 変換回路232 、信号特性検出部
206 の検出信号に基づいて画像信号の補正を行う補正手
段236 、補正された画像信号をモザイクフィルタ201の
対応する光学フィルタ毎に保存する画像メモリ233 、該
画像メモリ233 に記憶された狭帯域蛍光像の画像信号と
広帯域蛍光像の画像信号から疑似カラー画像信号である
蛍光診断画像信号を作成する蛍光画像生成回路234、こ
の蛍光画像生成回路から出力された蛍光診断画像信号を
ビデオ信号に変換して出力するビデオ信号処理回路235
を備えている。
【0070】補正手段236は、まず信号特性検出部206
から入力された検出信号(積分値)と、予め設定されて
いる基準値(CCDドライバ220 で設定されている積分
値)とに基づいて、ほぼ直前に印加されたm個の増倍率
制御信号(厳密には、補正を施す画像信号の増倍に関与
した増倍率制御信号パルス)の変動量を算出する。次に
この変動量を考慮して、実際の電荷増倍率を推定する。
さらに、温度センサ207 から入力された検出温度に基づ
いて推定したダークノイズを入力された画像信号から減
算する。その後、推定された実際の電荷増倍率を考慮し
て、入力された画像信号の信号強度を補正して、出力す
る。なお、コントローラ240 は、各部位に接続され、動
作タイミングを制御している。
【0071】以下、本発明による蛍光内視鏡装置の作用
について説明する。コントローラ240 からの信号に基づ
き、励起光源用電源212 が駆動され、GaN系半導体レ
ーザ211 から波長410nmの励起光Leが射出される。
励起光Leは、レンズ113 を透過し、ライトガイド201
に入射され、スコープ部先端まで導光された後、照明レ
ンズ104 から観察部10へ照射される。
【0072】励起光Leを照射されることにより生じる
観察部10からの蛍光は、集光レンズ105 により集光さ
れ、プリズム107 に反射して、モザイクフィルタ204 を
透過して、CMD−CCD撮像素子205 上に蛍光像Zj
として結像される。
【0073】CMD−CCD撮像素子205 では、各画素
51のフォトダイオード52において、蛍光像Zjが受光さ
れて、光電変換され、光の強弱に応じた電気信号に変換
される。フォトダイオード52に蓄積された信号電荷は、
一定時間後に各フォトダイオード52に隣接された垂直転
送CCD53に、一斉に転送される。その後垂直転送CC
D53は、並列に垂直方向に電荷を転送する。垂直に転送
された信号電荷は、水平転送部23の水平転送CCD23に
順次送り込まれる。以後第1の実施形態と同様の動作を
行い、並列の1ライン分の出力信号が出力端子27から信
号処理回路231へ出力される。
【0074】その後、次の横1ラインの信号電荷が、受
光部41から水平転送部23へ転送される。このような動作
を繰り返すことにより、受光部41の左下の画素から右方
向へ順次信号電荷が読み出され、横1ラインの信号が読
み出されると、次にその上のラインの信号が読み出さ
れ、順番に移動して、全信号電荷が読み出される。
【0075】CMD−CCD撮像素子205から出力され
た信号は、画像処理ユニット230 の信号処理回路231
で、プロセス処理を施され画像信号と補正手段236 へ出
力される。補正手段236 では、まず信号特性検出部206
から入力された検出信号(積分値)と、予め設定されて
いる基準値とに基づいて、増倍率制御信号の変動量を算
出する。次にこの変動量を考慮して、実際の電荷増倍率
を推定する。さらに、温度センサ207 から入力された検
出温度に基づいて推定したダークノイズを入力された画
像信号から減算する。その後、推定された実際の電荷増
倍率を考慮して、入力された画像信号の信号強度を補正
して、出力する。補正された画像信号は、A/D 変換回路
232でデジタル信号に変換されて、狭帯域フィルタ204a
を透過した狭帯域の画像信号と広帯域フィルタ204bを透
過した広帯域の画像信号に分けて、画像メモリ233 の記
憶領域へ記憶される。蛍光画像生成回路234 では、隣接
する画素毎に狭帯域画像信号と広帯域画像信号の信号強
度の比を算出し、その比に基づいた疑似カラーを当ては
めた蛍光診断画像信号を作成し、表示タイミングに合わ
せてビデオ信号処理回路235 へ出力する。ビデオ信号処
理回路235 では、蛍光診断画像信号をビデオ信号に変換
し、モニタ150 に出力する。モニタ150 には、疑似カラ
ー画像である蛍光診断画像12が表示される。
【0076】なお、蛍光診断画像12は、広波長帯域の信
号強度と狭波長帯域の信号強度の相対的比率の変化に応
じて表示色が変化する疑似カラーで表示されている。正
常組織から発せられた蛍光と、病変組織から発せられた
蛍光の表示色の差異が明らかになるような疑似カラーを
設定することが好ましく、例えば正常組織から発せられ
た蛍光は白色となり、病変組織から発せられた蛍光はピ
ンクあるいは他の色となるように、疑似カラー表示する
ことにより、観察者は病変組織を容易に認識することが
できる。
【0077】以上の説明であきらかなように、本実施の
形態による蛍光内視鏡装置においては、増倍率制御信号
の積分値に基づいて、実際の電荷増倍率を推定し、この
推定した実際の電荷増倍率と、CMD−CCD撮像素子
205の温度からダークノイズを推定し、CMD−CCD
撮像素子205 から出力された画像信号から減算してい
る。またこの推定した実際の電荷増倍率に基づいて、画
像信号を補正している。このため、増倍率制御信号の信
号特性に変動が生じた場合であっても、精度よく、ダー
クノイズを補正することができ、また所望の撮像感度で
撮像を行なうことができる。
【0078】さらに、スコープ部200 の先端に設けられ
たCMD−CCD撮像素子205 に入力される直前の増倍
率制御信号をモニタするものであるため、CCDドライ
バ220 から出力された時点で増倍率制御信号の信号特性
に生じていた変動に加え、CCDドライバ220からCM
D−CCD撮像素子205 近傍まで伝送される間に、増倍
率制御信号の信号特性に生じた変動も、補正することが
でき、一層精度良く補正を行うことができる。
【0079】本実施形態では、固体撮像手段としてイン
ターライン型のCMD−CCD撮像素子を用いたが、こ
れに限定されず、例えば蓄積部を備えていないフレーム
トランスファー型のCMD−CCD撮像素子等を用いる
ここともできる。
【0080】次に、図8を参照して、本発明による第3
の具体的な実施の形態である蛍光内視鏡装置について説
明する。図8は蛍光内視鏡装置の概略構成図である。な
お、図8においては、図1中の要素と同等の要素には同
番号を付してあり、それらについての説明は特に必要の
無い限り省略する。
【0081】この蛍光内視鏡装置は、スコープ部300の
先端に設けられた電荷増倍部を有するCMD−CCD撮
像素子106により、面順次光(Lr、Lg、Lb)を照
射された観察部10の反射光を撮像し、通常のカラー信号
処理により作成した通常画像11をモニタ161 上に表示
し、またCMD−CCD撮像素子106により、励起光L
eが照射された観察部10から発せられた蛍光から狭帯域
蛍光像と広帯域蛍光像とを撮像し、両蛍光像の光強度の
除算値に基づいて色情報を作成し、近赤外光である参照
光Lsを照射された観察部10の反射光から近赤外線波長
帯域の反射光像であるIR反射光像Zsを撮像し、IR反射
光像Zsの光強度に基づいて輝度情報を作成し、両画像
情報を合成した蛍光診断画像13をモニタ162 上に表示す
るものであり、CMD−CCD撮像素子106 における電
荷増倍率を制御する増倍率制御信号の変動量およびCM
D−CCD撮像素子106の温度を測定し、3次元ルック
アップテーブルを用いてCMD−CCD撮像素子106 の
撮像感度の補正およびダークノイズの補正を同時に行う
ものである。
【0082】本発明の第3の実施の形態にかかる蛍光内
視鏡装置は、先端に電荷増倍部を有するCMD−CCD
撮像素子を備え、患者の病巣と疑われる部位に挿入され
るスコープ部300、通常像撮像用の照明光である面順次
光(R光Lr、G光LgおよびB光Lb)を射出する光
源と、蛍光像撮像用の励起光Leを射出する光源と、IR
反射光像撮像用の参照光Lsを射出する光源とを備える
照明ユニット310 、CMD−CCD撮像素子の動作を制
御するCCDドライバ320 と、蛍光像の画像信号から距
離補正等の演算を行って、その演算値に色情報を割り当
て、IR反射光像の画像信号に輝度情報を割り当てて、2
つの画像情報を合成した蛍光診断画像信号を出力する蛍
光画像処理ユニット330と、通常画像信号の作成と、そ
の通常画像信号および画像演算ユニット330 から出力さ
れた蛍光診断画像信号をビデオ信号に変換して出力する
通常画像処理ユニット340と、動作タイミングの制御を
行うコントローラ350 、通常画像を表示するモニタ161
および蛍光診断画像を表示するモニタ162 からなるモニ
タユニット160 から構成されている。
【0083】スコープ部300は、内部に先端まで延びる
ライトガイド301 およびCCDケーブル302 を備えてい
る。ライトガイド301 およびCCDケーブル302 の先端
部、即ちスコープ部300の先端部には、照明レンズ104
および対物レンズ105 を備えている。CCDケーブル30
2 の先端部には、微少な帯域フィルタがモザイク状に組
み合わされたモザイクフィルタ304 がオンチップされた
CMD−CCD撮像素子106 が接続され、該CMD−C
CD撮像素子106 には、プリズム107 が取り付けられて
いる。また、プリズム107 と対物レンズ105 の間には、
波長420nm以下の波長の光をカットする励起光カット
フィルタ305が取り付けられている。また、CCDケー
ブル302 には、信号特性検出部306 が取り付けられ、C
MD−CCD撮像素子106 の近傍には、温度センサ307
が設けられている。
【0084】信号特性検出部306 は、後述する駆動ライ
ン303aを伝送され、CMD−CCD撮像素子106 へ入力
される直前の増倍率制御信号のピーク値を検出し、その
検出信号をデジタル化して出力するものである。また、
直前に印加されたm個の増倍率制御信号パルスにおける
後述する有効パルス数を検出し、その件出信号をデジタ
ル化して、出力するものである。
【0085】ライトガイド301 は、照明光用のライトガ
イド301a、励起光用のライトガイド301bおよび参照光用
のライトガイド301cがバンドルされ、ケーブル状に一体
化されており、各ライトガイドは、照明ユニット310 へ
接続されている。
【0086】CCDケーブル302 は、CMD−CCD撮
像素子106 の駆動信号が送信される駆動ライン303aと、
CMD−CCD撮像素子106 から信号電荷を読み出す出
力ライン303bと、信号特性検出部306 の検出信号を伝送
する信号ライン303cと、温度センサ307 の検出信号を伝
送する信号ライン303dが組み合わされ、駆動ライン303a
の一端は、CCDドライバ320 に接続され、出力ライン
303bの一端は、画像演算ユニット330および通常画像処
理ユニット340 へ接続され、信号ライン303cおよび303d
の一端は、後述する補正手段335および345へ接続されて
いる。
【0087】モザイクフィルタ304 は、図6に示すよう
に、430nm〜530nmの波長帯域の光を透過させる狭
帯域フィルタ304aと、全波長帯域の光を透過させる全帯
域フィルタ304bが交互に組み合わされ、各帯域フィルタ
はCMD−CCD撮像素子106 の画素に一対一で対応し
ている。
【0088】照明ユニット310 は、白色光を射出する白
色光源111、白色光源用電源112、白色光をR光、G光お
よびB光に、順次色分解するための切換フィルタ114、
切換フィルタ114を回転させるフィルタ回転部115、蛍光
像撮像用の波長410nmの励起光Leを発するGaN系
半導体レーザ211 および半導体レーザ用電源212 、IR反
射光像撮像用の近赤外光である参照光Lsを発する半導
体レーザである参照光源311 、その参照光源311 に電気
的に接続される参照光源用電源312 を備えている。
【0089】CCDドライバ320 は、CMD−CCD撮
像素子106 の動作タイミングを制御する動作制御信号
と、電荷増倍部24における増倍率を制御する増倍率制御
信号を出力するものである。なお、増倍率制御信号は、
所定値以上のピーク値を有し、電荷増倍部24において、
増倍効果をもたらす有効パルスとピーク値が所定値より
小さく単に電荷増倍セル36間での転送を実行させる無効
パルスから構成されている。CCDドライバ320では、
有効パルスと無効パルスの混合の割合(1:1、あるい
は2:1等)、および有効パルスのピーク値が制御で
き、使用者により設定された所望のピーク値を有する有
効パルスを、所望の割合で出力することにより、電荷増
倍部24での電荷増倍率を制御することができる。
【0090】蛍光画像処理ユニット330は、励起光Le
または参照光Lsが照射された時に、CMD−CCD撮
像素子106 で撮像された信号のプロセス処理を行う信号
処理回路331 、該信号処理回路331 で得られた画像信号
をデジタル化するA/D 変換回路332 、CMD−CCD撮
像素子106 の撮像感度の補正およびダークノイズの補正
を行う補正手段335 、補正された画像信号を、励起光L
eが照射された時にモザイクフィルタ304の狭帯域フィ
ルタ304aと対応する画素(垂直転送CCD31)で受光し
た画像信号(以下狭帯域画像信号と記載)と、励起光L
eが照射された時に全帯域フィルタ304bと対応する画素
(垂直転送CCD31)で受光した画像信号(以下全帯域
画像信号と記載)と、参照光Lsが照射された時にモザ
イクフィルタ304の全帯域フィルタ304bと対応する画素
(垂直転送CCD31)で受光した画像信号(以下IR反射
画像信号と記載)とを、異なる記憶領域に保存する画像
メモリ333 と、画像メモリ333 に記憶された隣接する画
素で撮像された狭帯域画像信号と全帯域画像信号の信号
強度の比を算出し、その比に基づいた色情報を割り当
て、IR反射画像信号の信号強度に輝度情報を割り当て、
色情報をもった画像信号と輝度情報をもった画像信号を
合成して蛍光診断画像信号を生成し、後述するビデオ信
号処理回路344 へ出力する画像合成部334 とを備えてい
る。
【0091】補正手段335は、まず信号特性検出部306
から入力された検出信号(ピーク値および有効パルス
数)と、予め設定されているピーク値の基準値(CCD
ドライバ320 で設定されているピーク値)と、予め設定
されている有効パルス数(CCDドライバ320 で設定さ
れている有効パルスと無効パルスの比率×m)に基づい
て、ほぼ直前に印加されたm個の増倍率制御信号(厳密
には、補正を施す画像信号の増倍に関与した増倍率制御
信号パルス)の変動量を算出する。そして、入力された
画像信号、上記の増倍率制御信号の変動量と、温度セン
サ307 の測定値に基づいて、図9に示すような予め記憶
されている3次元ルックアップテーブル上の補正値(補
正された画像信号)を求めることにより、CMD−CC
D撮像素子106 の撮像感度の補正およびダークノイズの
補正を行うものである。なお、上記の基準となるピーク
値および有効パルス数等のデータは、コントローラ350
を介して、予め補正手段335に設定されるものである。
【0092】通常画像処理ユニット340 は、R光Lr、
G光LgまたはB光Lbが照射された時に、モザイクフ
ィルタ304の全帯域フィルタ304bと対応する画素(垂直
転送CCD31)で受光した信号にプロセス処理を施す信
号処理回路341、該信号処理回路から出力された画像信
号をデジタル化するA/D 変換回路342 、補正手段335と
同様に、CMD−CCD撮像素子106 の撮像感度の補正
およびダークノイズの補正を行う補正手段345 、補正さ
れた画像信号を各色毎に保存する画像メモリ343 、通常
画像を表示する際には、該画像メモリ343 から同時化さ
れて出力された3色の画像信号をビデオ信号に変換して
出力し、また蛍光診断画像を表示する際には、上記の画
像合成部334 から出力された蛍光診断画像信号をビデオ
信号に変換して出力するビデオ信号処理回路344 を備え
ている。コントローラ350 は、各部位に接続され、動作
タイミングを制御している。
【0093】以下、本発明による蛍光内視鏡装置の作用
について説明する。本蛍光内視鏡装置においては、通常
像の撮像と、IR反射光像の撮像と、蛍光像の撮像とが時
分割で行われ、通常像(Zr、Zg、Zb)に基づいた
通常画像11はモニタ161 に表示され、蛍光像Zjおよび
IR反射光像Zsに基づいた蛍光診断画像13はモニタ162
に表示される。各像を時分割で撮像するために、照明ユ
ニット310 からは、R光Lr、G光Lg、B光Lb、励
起光Leおよび参照光Lsが順次射出される。
【0094】まず、通常画像を表示する際の動作を説明
する。この動作は、時分割で撮像されること以外は、第
1の実施形態とほぼ同様の動作であるため、動作の異な
る部分を主に説明する。
【0095】まず、R光Lrが観察部10へ照射され、観
察部10で反射されたR光Lrの反射光は、CMD−CC
D撮像素子106 上にR光反射像Zrとして結像される。
CMD−CCD撮像素子106より出力された信号の中
で、モザイクフィルタ304の全帯域フィルタ304bと対応
する画素(垂直転送CCD31)で受光した信号のみが、
通常画像処理ユニット340 の信号処理回路341 で、プロ
セス処理を施されR画像信号として出力され、残りの信
号は破棄される。R画像信号は、A/D 変換回路342でデ
ジタル信号に変換される。補正手段345 においては、ま
ず信号特性検出部306 から入力された検出信号(ピーク
値)と、予め設定されている基準値(CCDドライバ32
0 で設定されているピーク値)と、実際の増倍率制御信
号における有効パルスと無効パルスの比率と、予め設定
されている比率(CCDドライバ320で設定されている
有効パルスと無効パルスの比率)に基づいて、ほぼ直前
に印加されたm個の増倍率制御信号(厳密には、補正を
施す画像信号の増倍に関与したm個の増倍率制御信号パ
ルス)の変動量が算出される。そして、入力された画像
信号、上記の増倍率制御信号の変動量と、温度センサ30
7 の測定値に基づいて、図9に示すような予め記憶され
ている3次元ルックアップテーブル上の補正値(補正さ
れた画像信号)を求め、補正された画像信号を出力す
る。この補正された画像信号は、画像メモリ343 のR画
像信号の記憶領域へ記憶される。以後、同様な動作によ
りG画像信号およびB画像信号が取得され、それぞれ、
画像メモリ343 のG画像信号の記憶領域およB画像信号
の記憶領域へ記憶される。
【0096】3色の画像信号が画像メモリ343 に記憶さ
れると、表示タイミングに合わせて同時化されて出力さ
れ、ビデオ信号処理回路344 で、ビデオ信号に変換され
て、モニタ161 に出力され、カラー画像である通常画像
11として表示される。
【0097】次に蛍光診断画像を表示する際の動作につ
いて説明する。コントローラ350 からの信号に基づき、
励起光源用電源212 が駆動され、GaN系半導体レーザ
211から波長410nmの励起光Leが射出される。励起
光Leは、レンズ213 を透過し、ライトガイド301 に入
射され、スコープ部先端まで導光された後、照明レンズ
104 から観察部10へ照射される。
【0098】励起光Leを照射されることにより生じる
観察部10からの蛍光は、集光レンズ105 により集光さ
れ、プリズム107 に反射して、モザイクフィルタ304 を
透過して、CMD−CCD撮像素子106 上に蛍光像Zj
として結像される。この際励起光Leの反射光は、励起
光カットフィルタ305によりカットされるため、CMD
−CCD撮像素子106 に入射することはない。
【0099】CMD−CCD撮像素子106 では、受光部
21の垂直転送CCD31において、蛍光像Zjが受光され
て、光電変換され、光の強弱に応じた電気信号に変換さ
れる。垂直転送CCD31に蓄積された電荷信号は、一定
時間後に蓄積部22の垂直転送CCD33へ一斉に転送され
る。その後垂直転送CCD33は、並列に垂直方向に信号
電荷を順次転送する。転送された信号電荷は、水平転送
部23の水平転送CCD23に順次送り込まれる。以後第1
の実施形態と同様の動作を行い、並列の1ライン分の出
力信号が出力端子27から信号処理回路331 へ出力され
る。
【0100】その後、次の横1ラインの信号電荷が、垂
直転送部22から水平転送部23へ転送される。このような
動作を繰り返すことにより、受光部21の左下の画素から
右方向へ順次信号電荷が読み出され、横1ラインの信号
が読み出されると、次にその上のラインの信号が読み出
され、順番に移動して、全信号電荷が読み出される。
【0101】CMD−CCD撮像素子106 から出力され
た信号は、蛍光画像処理ユニット330 の信号処理回路33
1 で、プロセス処理を施され画像信号として出力され、
A/D変換回路332でデジタル信号に変換されて、補正手段
335 において、補正手段345と同様の動作で補正が施さ
れ、狭帯域フィルタ304aを透過した狭帯域画像信号と全
帯域フィルタ304bを透過した全帯域画像信号に分けて、
画像メモリ333 の記憶領域へ記憶される。
【0102】次に参照光LsのIR反射光像Zsを撮像す
る際の動作を説明する。コントローラ350 からの信号に
基づき、参照光源用電源312 が駆動され、参照光源から
近赤外光である参照光Lsが射出される。参照光Ls
は、レンズ113 を透過し、ライトガイド301 に入射さ
れ、スコープ部先端まで導光された後、照明レンズ104
から観察部10へ照射される。
【0103】観察部10で反射された参照光Lsの反射光
は、集光レンズ105 により集光され、プリズム107 に反
射して、モザイクフィルタ304 を透過して、CMD−C
CD撮像素子106 上にIR反射光像Zsとして結像され
る。CMD−CCD撮像素子106 では、蛍光像Zjと同
様に、受光部21で光電変換された信号電荷の垂直転送、
水平転送、電荷増倍、電荷検出および増幅を行い、出力
端子27から出力される。
【0104】CMD−CCD撮像素子106 から出力され
た信号は、蛍光画像処理ユニット330 の信号処理回路33
1 で、全帯域フィルタ304bに対応する画素(垂直転送C
CD31)で受光された信号のみが、プロセス処理を施さ
れ画像信号として出力され、A/D 変換回路332でデジタ
ル信号に変換されて、補正手段335において、補正手段3
45と同様の動作で補正が施され、画像メモリ333 へIR反
射画像信号として記憶される。
【0105】画像メモリ333 へ、上記の狭帯域画像信
号、全帯域画像信号およびIR反射画像信号が記憶される
と、画像合成部334 では、画像メモリ333 に記憶された
隣接する画素で撮像された狭帯域画像信号と全帯域画像
信号の信号強度の比を算出し、その比に基づいた色情報
を割り当て、IR反射画像信号の信号強度に輝度情報を割
り当て、色情報をもった画像信号と輝度情報をもった画
像信号を合成して蛍光診断画像信号を生成し、ビデオ信
号処理回路344 へ出力する。ビデオ信号処理回路344 で
は、蛍光診断画像信号をビデオ信号に変換し、モニタ16
2 に出力する。モニタ162 には、疑似カラー画像である
蛍光診断画像13が表示される。
【0106】なお、蛍光診断画像13は、全帯域画像信号
の信号強度と狭帯域画像信号の信号強度の相対的比率の
変化に応じて表示色が変化し、参照光のIR反射画像信号
の信号強度に応じて輝度が変化する疑似カラーで表示さ
れている。正常組織から発せられた蛍光と、病変組織か
ら発せられた蛍光の表示色の差異が明らかになるような
疑似カラーを設定することにより、例えば正常組織から
発せられた蛍光を白色に表示し、病変組織から発せられ
た蛍光はピンクあるいは他の色として表示できる。この
ため、観察者は病変組織を容易に認識することができ
る。また、IR反射画像信号の信号強度に応じて輝度が異
なるため、観察部の凹凸や、距離感を備えた蛍光診断画
像を表示することができる。
【0107】以上の説明であきらかなように、本実施形
態における蛍光内視鏡装置においては、増倍率制御信号
のピーク値および有効パルスの比率の基づいて算出され
た増倍率制御信号の変動量と、CMD−CCD撮像素子
106 の温度と、予め記憶されたルックアップテーブルを
用いて、増倍率制御信号の変動量と、ダークノイズが補
正された画像信号を取得している。このため、増倍率制
御信号の信号特性に変動が生じた場合であっても、精度
よくダークノイズを補正することができ、また所望の撮
像感度で撮像を行なうことができる。また、3次元ルッ
クアップテーブルを用いているため、複雑な処理を行う
必要がなく、補正手段が簡易化できる。さらに、スコー
プ部300 の先端に設けられたCMD−CCD撮像素子10
6 に入力される直前の増倍率制御信号をモニタするもの
であるため、CCDドライバ320から出力された時点で
増倍率制御信号の信号特性に生じていた変動に加え、C
CDドライバ320からCMD−CCD撮像素子106 近傍
まで伝送される間に、増倍率制御信号の信号特性に生じ
た変動も、補正することができ、一層精度良く補正を行
うことができる。
【0108】次に、図10を参照して、本発明による第
4の具体的な実施の形態である蛍光内視鏡装置について
説明する。図10は蛍光内視鏡装置の概略構成図であ
る。なお、図8においては、図1中の要素と同等の要素
には同番号を付してあり、それらについての説明は特に
必要の無い限り省略する。
【0109】この蛍光内視鏡装置は、スコープ部400 の
先端に設けられたCCD撮像素子407 により、白色光L
wを照射された観察部10の反射光を撮像し、通常のカラ
ー信号処理により作成した通常画像14をモニタ161 上に
表示し、またイメージファイバと電荷増倍部を有するC
MD−CCD撮像素子106 により、励起光Leが照射さ
れた観察部10から発せられた蛍光から狭帯域蛍光像と、
近赤外光である参照光Lsを照射された観察部10の反射
光から近赤外線波長帯域の反射光像であるIR反射光像と
を撮像し、両光像の光強度の除算値に基づいて色情報を
作成し、IR反射光像の光強度に基づいて輝度情報を作成
し、両画像情報を合成した蛍光診断画像15をモニタ162
上に表示するものであり、CMD−CCD撮像素子106
における電荷増倍率を制御する増倍率制御信号の変動量
を検出して、CMD−CCD撮像素子106 の撮像感度の
補正を行い、またCMD−CCD撮像素子106 の温度を
測定し、ルックアップテーブルを用いてダークノイズの
補正を行うものである。
【0110】本発明の第4の実施の形態にかかる蛍光内
視鏡装置は、患者の病巣と疑われる部位に挿入されるス
コープ部400 と、通常像撮像用の白色光Lw、IR反射光
像撮像用の参照光Lsおよび蛍光像撮像用の励起光Le
を発する光源を備える照明ユニット410 と、蛍光像およ
びIR反射光像を、CMD−CCD撮像素子で撮像する撮
像ユニット420 と、該CMD−CCD撮像素子の動作を
制御するCCDドライバ429 と、蛍光像ZjとIR反射光
像Zs間の光強度の除算値を算出し、除算値に基づいた
色情報と、IR反射光像Zsの光強度に基づいた輝度情報
を求め、両画像情報から蛍光診断画像信号を生成する蛍
光画像処理ユニット430 と、通常画像信号の作成と、そ
の通常画像信号と上記蛍光画像処理ユニット430 から出
力された蛍光診断画像信号をビデオ信号に変換して出力
する通常画像処理ユニット440 と、各ユニットに接続さ
れ動作タイミングの制御を行うコントローラ450と、通
常画像処理ユニット440 で処理された通常画像および蛍
光診断画像を可視画像として表示するモニタユニット16
0 とから構成されている。
【0111】内視鏡挿入部100 は、内部に先端まで延び
るライトガイド401 、CCDケーブル402 およびイメー
ジファイバ403 を備えている。ライトガイド401 および
CCDケーブル402 の先端部、即ちスコープ部400 の先
端部には、照明レンズ104 および対物レンズ105 を備え
ている。また、イメージファイバ403 は多成分ガラスフ
ァイバであり、その先端部には集光レンズ404 および蛍
光から励起光近傍の波長である420nm以下の波長帯域
をカットする励起光カットフィルタ405 を備えている。
【0112】CCDケーブル402 の先端部には、カラー
撮像用に一般的に使用されるカラーフィルタ406 がオン
チップされた通常のCCD撮像素子407 が接続され、C
CD撮像素子407 には、プリズム107 が取り付けられて
いる。ライトガイド401 は、多成分ガラスファイバであ
る白色光ライトガイド401a、参照光ライトガイド401cお
よび石英ガラスファイバである励起光ライトガイド401b
がバンドルされ、ケーブル状に一体化されており、白色
光ライトガイド401a、参照光ライトガイド401cおよび励
起光ライトガイド401bは照明ユニット410 へ接続され
ている。CCDケーブル402 の一端は、通常画像処理ユ
ニット440 に接続され、イメージファイバ103 の一端
は、蛍光画像処理ユニット430へ接続されている。CC
D撮像素子407 は、図示省略されたCCDドライバによ
り制御されるカラー画像撮像用の撮像素子あり、CCD
撮像素子407 により得られた画像信号は、通常画像処理
ユニット440 によりカラー画像信号である通常画像信号
に変換される。
【0113】照明ユニット410 は、通常像撮像用の白色
光Lwを射出する白色光源111および白色光源用電源11
2、蛍光像撮像用の波長410nmの励起光Leを発する
GaN系半導体レーザ211 および半導体レーザ用電源21
2 、IR反射光像撮像用の近赤外光である参照光Lsを発
する半導体レーザである参照光源311 および参照光源用
電源312 を備えている。
【0114】撮像ユニット420 は、2種類の光学フィル
タが組み合わされた切換フィルタ421 、該切換フィルタ
421 を回転させるフィルタ回転装置422 、切換フィルタ
421を透過した蛍光像ZjまたはIR反射光像Zsを光学
レンズ423 を通して撮像するCMD−CCD撮像素子10
6 が備えられている。またCMD−CCD撮像素子106
は、駆動ライン425 により後述するCCDドライバ429
に接続されている。
【0115】さらに、駆動ライン425 のCMD−CCD
撮像素子424 近傍には、信号特性検出部426 が取り付け
られ、CCDドライバ429 と接続されている。CMD−
CCD撮像素子106 の近傍には、温度センサ427 が設け
られ、後述する補正手段433へ接続されている。信号特
性検出部426 は、駆動ライン425 を伝送し、CMD−C
CD撮像素子106 へ入力される直前の増倍率制御信号の
ピーク値を検出し、その検出信号をA/D変換して、デ
ジタル化して、CCDドライバ429 へ出力するものであ
る。
【0116】上記切換フィルタ421 は図11に示すよう
な、全波長帯域の光を透過させる光学フィルタ421aと、
430nm〜530nmの光を透過させるバンドパスフィル
タである光学フィルタ421bとから構成されている。光学
フィルタ421aは、IR反射光像撮像用の光学フィルタであ
り、光学フィルタ421bは、狭帯域蛍光像撮像用の光学フ
ィルタである。この切換フィルタ421 は、参照光Lsが
照射されている場合には、光路上に光学フィルタ421aが
配置され、励起光Leが照射されている場合には、光学
フィルタ421bが配置されるように、フィルタ回転装置4
22 を介してコントローラ450に制御されている。
【0117】CCDドライバ429 は、CMD−CCD撮
像素子106 の動作タイミングを制御する動作制御信号
と、電荷増倍部24における増倍率を制御する増倍率制御
信号を出力するものである。使用者により設定された所
望のピーク値を有する増倍率制御信号を出力することに
より、電荷増倍部24での電荷増倍率を制御することがで
きる。また、信号特性検出部427 の検出結果に基づい
て、出力する増倍率制御信号のピーク値を微調整する補
正機能を備えている。この補正を行なう際には、まずC
MD−CCD撮像素子106 における、受光部21の横1ラ
インの信号電荷が出力される間の増倍率制御信号の実際
のピーク値(信号特性検出部427 の検出値)と、使用者
により設定された所望のピーク値の比較に基づいて、増
倍率制御信号の変動量を算出し、この変動量により、次
の横1ライン分の信号電荷を読み出す際に出力する増倍
率制御信号のピーク値を微調整するものである。
【0118】蛍光画像処理ユニット430は、励起光Le
または参照光Lsが照射された時に、CMD−CCD撮
像素子106 で撮像された信号のプロセス処理を行う信号
処理回路431 、該信号処理回路431 で得られた画像信号
をデジタル化するA/D 変換回路432 、CMD−CCD撮
像素子106 のダークノイズの補正を行う温度補正手段43
5 、補正された画像信号を、蛍光像Zjを撮像した狭帯
域画像信号と、とIR反射光像Zsを撮像したIR反射画像
信号とで、異なる記憶領域に保存する画像メモリ433
と、画像メモリ433 に記憶された隣接する画素で撮像さ
れた蛍光像画像信号とIR反射画像信号の信号強度の比を
算出し、その比に基づいた色情報を割り当て、IR反射画
像信号の信号強度に輝度情報を割り当て、色情報をもっ
た画像信号と輝度情報をもった画像信号を合成して蛍光
診断画像信号を生成し、後述するビデオ信号処理回路44
4 へ出力する画像合成部434 とを備えている。
【0119】温度補正手段435は、温度センサ427 から
出力されたCMD−CCD撮像素子106 の温度を補正す
るものであり、入力された測定温度と、入力された画像
信号の信号強度と、予め記憶されている図12に示すよ
うなルックアップテーブルを用いて補正値β(補正され
た画像信号)を求めて出力する。また、図12に示すル
ックアップテーブルでは、測定温度および入力される画
像信号がともに、約10ビットに離散化されている。な
お、温度センサ427 で測定された温度が、ルックアップ
テーブルの離散値に対して、中間的な値であった場合に
は、補間により補正値を求めてもよい。
【0120】通常画像処理ユニット440 は、CCD撮像
素子407 で撮像された信号にプロセス処理を施す信号処
理回路441、該信号処理回路から出力された画像信号を
デジタル化するA/D 変換回路442 、デジタル化された画
像信号をカラーフィルタ406の各色毎に保存する画像メ
モリ343 、該画像メモリ343 から出力された3色の画像
信号をビデオ信号に変換して出力し、また蛍光診断画像
を表示する際には、上記の画像合成部434 から出力され
た蛍光診断画像信号をビデオ信号に変換して出力するビ
デオ信号処理回路444 を備えている。コントローラ450
は、各部位に接続され、動作タイミングを制御してい
る。
【0121】以下、本発明による蛍光内視鏡装置の作用
について説明する。本蛍光内視鏡装置においては、通常
像の撮像と、IR反射光像の撮像と、蛍光像の撮像とが時
分割で行われ、通常像に基づいた通常画像14はモニタ16
1 に表示され、蛍光像およびIR反射光像に基づいた蛍光
診断画像15はモニタ162 に表示される。各像を時分割で
撮像するために、照明ユニット410 からは、白色光L
w、励起光Leおよび参照光Lsが順次射出される。ま
た、IR反射光像の撮像と、蛍光像の撮像は、通常像撮像
のブランキング期間に行われるものであってもよい。
【0122】まず、通常画像を表示する際の動作を説明
する。この動作は、照明光が白色光Lwで照射されるこ
と以外は、第1の実施形態とほぼ同様の動作であるた
め、動作の異なる部分を主に説明する。
【0123】まず、白色光Lwが観察部10へ照射され、
観察部10で反射された白色光Lwの反射光は、CMD−
CCD撮像素子407 上に反射光像Zwとして結像され
る。CMD−CCD撮像素子407 で撮像された反射光像
Zwの信号は、通常画像処理ユニット440 の信号処理回
路441 で、プロセス処理を施され通常画像信号として出
力され、カラーフィルタ406 の各色に対応する画像信号
ごとに、画像メモリ443のR画像信号の記憶領域、G画
像信号の記憶領域およB画像信号の記憶領域へ記憶され
る。表示タイミングに合わせて各画像信号が出力され、
ビデオ信号処理回路444 で、ビデオ信号に変換されて、
モニタ161 に出力され、カラー画像である通常画像14と
して表示される。
【0124】次に蛍光診断画像を表示する際の動作につ
いて説明する。蛍光診断画像を表示する際には、CCD
ドライバ429 において、CMD−CCD撮像素子106 の
電荷増倍部24における増倍率を制御する増倍率制御信号
に対して、その変動量を補正するフィードバックがかけ
られている。
【0125】まず、CCDドライバ429 からは、CMD
−CCD撮像素子106 の電荷増倍部24における増倍率を
制御する増倍率制御信号が出力される。この増倍率制御
信号のピーク値は、常時、信号特性検出部427 によりモ
ニタされて、その検出結果は、CCDドライブ429 へ出
力される。CCDドライブ429 では、CMD−CCD撮
像素子106 の水平ブランキング毎に、前回の水平ブラン
キング期間から今回の水平ブランキング期間までの間に
出力された増倍率制御信号のピーク値と、設定されたピ
ーク値とに基づいて、増倍率制御信号の変動量を算出
し、この変動量が0になるように、ピーク値の微調整を
行う。この様な微調整を、水平ブランキング毎に繰り返
すことにより、所望のピーク値を有する増倍率制御信号
を出力することができ、電荷増倍部24での電荷増倍率を
精度良く制御することができる。
【0126】まず、蛍光像の撮像動作について、簡単に
説明する。コントローラ450 からの信号に基づき、励起
光源用電源212 が駆動され、GaN系半導体レーザ211
から波長410nmの励起光Leが射出される。励起光L
eは、レンズ213 を透過し、ライトガイド401 に入射さ
れ、スコープ部400 先端まで導光された後、照明レンズ
104 から観察部10へ照射される。
【0127】励起光Leを照射されることにより生じる
観察部10からの蛍光像Zjは、集光レンズ404 により集
光され、励起光カットフィルタ405 を透過し、イメージ
ファイバ403 の先端に入射し、イメージファイバ403 を
経て、レンズ428 により集光され、切換フィルタ421 の
光学フィルタ421bを透過する。光学フィルタ421bは、4
30nm〜530nmの光を透過させるバンドパスフィルタ
であり、光学フィルタ421bを透過した蛍光像は、狭帯域
蛍光像となる。
【0128】狭帯域蛍光像は、光学レンズ423 で集光さ
れ、CMD−CCD撮像素子427 で受光され、光電変換
された後、信号処理回路431 でプロセス処理を施され狭
帯域画像信号として出力される。A/D 変換回路432 でデ
ジタル化された狭帯域画像信号は温度補正手段435 へ出
力される。
【0129】温度補正手段435では、温度センサ427 か
ら出力されたCMD−CCD撮像素子106 の温度を補正
するものであり、入力された測定温度と、入力された画
像信号の信号強度と、予め記憶されている図12に示す
ようなルックアップテーブルを用いて補正値β(補正さ
れた画像信号)を求めて出力する。また、図12に示す
ルックアップテーブルでは、測定温度および入力される
画像信号がともに、約10ビットに離散化されている。
なお、温度センサ427 で測定された温度が、ルックアッ
プテーブルの離散値に対して、中間的な値であった場合
には、補間により補正値を求めてもよい。温度補正手段
435 で、ダークノイズを補正された狭帯域画像信号は、
画像メモリ433 の狭帯域画像信号の記憶領域に保存され
る。
【0130】ほぼ同様の動作により、参照光Lsの反射
光からなる反射光像Zsは、光学フィルタ421aを透過し
て、CMD−CCD撮像素子427 で受光され、光電変換
された後、信号処理回路431 でプロセス処理を施されIR
反射画像信号として出力され、A/D 変換回路432 でデジ
タル化され、温度補正手段435 において、ダークノイズ
が補正されて、画像メモリ433 のIR反射画像信号の記憶
領域に保存される。
【0131】画像メモリ433 へ、上記の狭帯域画像信
号、IR反射画像信号が記憶されると、画像合成部434 で
は、画像メモリ433 に記憶された隣接する画素で撮像さ
れた狭帯域画像信号とIR反射画像信号の信号強度の比を
算出し、その比に基づいた色情報を割り当て、またIR反
射画像信号の信号強度に輝度情報を割り当て、色情報を
もった画像信号と輝度情報をもった画像信号を合成して
蛍光診断画像信号を生成し、ビデオ信号処理回路444 へ
出力する。ビデオ信号処理回路444 では、蛍光診断画像
信号をビデオ信号に変換し、モニタ162 に出力する。モ
ニタ162 には、疑似カラー画像である蛍光診断画像15が
表示される。
【0132】なお、蛍光診断画像15は、狭帯域画像信号
の信号強度とIR反射画像信号の信号強度の相対的比率の
変化に応じて表示色が変化し、IR反射画像信号の信号強
度に応じて輝度が変化する疑似カラーで表示されている
ので、正常組織から発せられた蛍光と、病変組織から発
せられた蛍光の表示色の差異が明らかになるような疑似
カラーを設定することにより、例えば正常組織から発せ
られた蛍光を白色に表示し、病変組織から発せられた蛍
光はピンクあるいは他の色として表示できる。このた
め、観察者は病変組織を容易に認識することができる。
また、IR反射画像信号の信号強度に応じて輝度が異なる
ため、観察部の凹凸や、距離感を備えた蛍光診断画像を
表示することができる。
【0133】以上の説明であきらかなように、本実施形
態における蛍光内視鏡装置においては信号特性検出部42
6 で検出された増倍率制御信号のピーク値に基づいて算
出された増倍率制御信号の変動量により、CCDドライ
バ429 から出力される増倍率制御信号のピーク値を微調
整している。このため、増倍率制御信号のピーク値に変
動が生じた場合であっても、直ちにフィードバックがか
かり、増倍率制御信号のピーク値を一定に保つことがで
きる。また、CMD−CCD撮像素子106 の温度と、予
め記憶されたルックアップテーブルを用いて、ダークノ
イズの補正を行っているため、精度よくダークノイズを
補正することができる。また、本実施の形態において
は、増倍率制御信号の伝送距離が短いため、高精度で、
ピーク値を検出することができ、一層精度良く補正を行
うことができる。
【0134】なお、CMD−CCD撮像素子106 は、図
10に示すように、スコープ部400と分離されたプロセ
ッサ部に設けられるものに限定されず、例えばスコープ
部400と一体的に形成される手元操作部などに設けられ
るものであってもよい。
【0135】また、各実施の形態では、信号特性検出部
において、検出信号をデジタル化した後に出力したが、
アナログ信号のまま出力するものであってもよく、この
場合には、補正手段において、あるいは補正手段までの
間に、A/D変換を行えばよい。信号特性検出部として
は、ピーク値、積分値、パルス数あるいはパルス幅など
を単独で、あるいは組み合わせて検出するものであれば
よい。
【0136】さらに、信号特性検出部をCMD−CCD
撮像素子近傍に設けたが、これに限定されず、CCDド
ライバからCMD−CCD撮像素子間で、増倍率制御信
号の信号特性を検出できる場所であれば、いかなる場所
に設けてもよい。例えば、CCDドライバ近傍に設けて
もよく、CCDドライバ近傍は、CMD−CCD撮像素
子近傍に比べ、空間に余裕があり、信号特性検出部を容
易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の具体的な実施の形態である
内視鏡装置の概略構成図
【図2】第1の具体的な実施の形態の内視鏡装置に使用
されるCMD−CCD撮像素子の概略構成図
【図3】回転フィルタの概略構成図
【図4】ルックアップテーブルの説明図
【図5】本発明による第2の具体的な実施の形態である
蛍光内視鏡装置の概略構成図
【図6】第2の具体的な実施の形態の蛍光内視鏡装置に
使用されるCMD−CCD撮像素子の概略構成図
【図7】モザイクフィルタの概略構成図
【図8】本発明による第3の具体的な実施の形態である
蛍光内視鏡装置の概略構成図
【図9】3次元ルックアップテーブルの説明図
【図10】本発明による第4の具体的な実施の形態であ
る蛍光内視鏡装置の概略構成図
【図11】回転フィルタの概略構成図
【図12】ルックアップテーブルの説明図
【符号の説明】
10 観察部 11,14 通常画像 12,13,15 蛍光診断画像 21,41 受光部 22 蓄積部 23 水平転送部 24 電荷増倍部 25 出力部 31,33,53 垂直転送CCD 35 水平転送CCD 36 電荷増倍セル 100,200,300,400 スコープ部 108,206,306,426 信号特性検出部 110,210,310,410 照明ユニット 140,240,350,450 コントローラ 150 モニタ 160 モニタユニット 106,205 CMD−CCD撮像素子 120,220,320,429 CCDドライバ 130,230 画像処理ユニット 135,236,335,345,435 補正手段 207,307,427 温度センサ 330,430 蛍光画像処理ユニット 340,440 通常画像処理ユニット 420 撮像ユニット 435 温度補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/18 H01L 27/14 K Fターム(参考) 4M118 AA05 AB01 AB10 BA12 DD20 FA06 FA40 FA42 FC02 GD03 GD07 HA36 5C024 AX13 BX02 CX00 CX03 CX32 EX03 EX15 GY01 HX18 HX20 HX31 HX59 5C054 CA03 CC07 EA05 ED05 ED11 HA12

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 増倍率制御信号に基づいた増倍率で、撮
    像された信号電荷を増倍する電荷増倍部を有する固体撮
    像手段と、前記増倍率制御信号を発生する信号発生手段
    とを備えた撮像装置において、 前記増倍率制御信号の信号特性を検出する信号特性検出
    手段と、 前記増倍率制御信号の信号特性に基づいて、前記電荷増
    倍部の増倍率の変動に対する補正を行う補正手段とを備
    えたことを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記増倍率制御信号が複数個のパルス信
    号から形成されるものであり、前記信号特性検出手段
    が、前記パルス信号のピーク値、積分値、パルス幅、ま
    たはパルス数の中のすくなくとも一つに基づいた信号特
    性を検出するものであることを特徴とする請求項1記載
    の撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段が、前記電荷増倍部から出
    力された出力信号を補正するものであることを特徴とす
    る請求項1または2記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段が、増倍率制御信号の信号
    特性と補正量との関係を規定したルックアップテーブル
    を用いて、前記出力信号を補正するものであることを特
    徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段が、前記増倍率制御信号の
    信号特性を補正するものであることを特徴とする請求項
    1または2記載の撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記固体撮像手段の温度を検出する温度
    検出手段と、 前記固体撮像手段の温度に基づいて、前記固体撮像手段
    において発生したダークノイズレベルを推定し、該推定
    したダークノイズレベルを前記出力信号から減算する温
    度補正手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1
    から5いずれか1項記載の撮像装置。
  7. 【請求項7】 増倍率制御信号に基づいた増倍率で、撮
    像された信号電荷を増倍する電荷増倍部を有する固体撮
    像手段と、前記増倍率制御信号を発生する信号発生手段
    とを備えた撮像装置において、 前記増倍率制御信号の信号特性を検出する信号特性検出
    手段と、 前記固体撮像手段の温度を検出する温度検出手段と、 前記増倍率制御信号の信号特性および前記固体撮像手段
    の温度に基づいて、前記増倍率制御信号の信号特性およ
    び前記固体撮像手段の温度と補正量との関係を規定した
    ルックアップテーブルを用いて、前記電荷増倍部から出
    力された出力信号における前記電荷増倍部の増倍率の変
    動による変動分および前記固体撮像手段において発生し
    たダークノイズレベルを補正する補正処理を前記出力信
    号に施す補正手段とを備えたことを特徴とする撮像装
    置。
  8. 【請求項8】 前記固体撮像手段が、内視鏡装置に組み
    込まれ、照明光を前記観察部に照射することにより前記
    観察部で反射された反射光に基づく通常像を撮像するも
    のであることを特徴とする請求項1から7いずれか1項
    記載の撮像装置。
  9. 【請求項9】 前記固体撮像手段が、内視鏡装置に組み
    込まれ、波長400nm〜420nmの励起光を前記観察部
    に照射することにより前記観察部から発せられた蛍光に
    基づく蛍光像を撮像するものであることを特徴とする請
    求項1から7いずれか1項記載の撮像装置。
  10. 【請求項10】 前記固体撮像手段が、内視鏡装置に組
    み込まれ、波長400nm〜420nmの励起光を前記観察
    部に照射することにより前記観察部から発せられた蛍光
    に基づく互いに異なる波長帯域の蛍光像を撮像するもの
    であることを特徴とする請求項1から7いずれか1項記
    載の撮像装置。
  11. 【請求項11】 前記固体撮像手段が、内視鏡装置に組
    み込まれ、波長400nm〜420nmの励起光を前記観察
    部に照射することにより前記観察部から発せられた蛍光
    に基づく蛍光像、および参照光を前記観察部に照射する
    ことにより前記観察部から反射された反射光にもとづく
    反射光像を撮像するものであることを特徴とする請求項
    1から7いずれか1項記載の撮像装置。
  12. 【請求項12】 前記固体撮像手段が、内視鏡装置に組
    み込まれ、波長400nm〜420nmの励起光を前記観察
    部に照射することにより前記観察部から発せられた蛍光
    に基づく互いに異なる波長帯域の蛍光像および参照光を
    前記観察部に照射することにより前記観察部から反射さ
    れた反射光にもとづく反射光像を撮像するものであるこ
    とを特徴とする請求項1から7いずれか1項記載の撮像
    装置。
  13. 【請求項13】 前記固体撮像手段が、内視鏡先端部に
    配設されるものであり、 前記信号特性検出手段が、前記電荷増倍部に印加される
    直前の増倍率制御信号の信号特性を検出するものである
    ことを特徴とする請求項8から12いずれか1項記載の
    撮像装置。
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